(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170120
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】通信装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/121 20230101AFI20241129BHJP
H04W 84/20 20090101ALI20241129BHJP
H04W 8/00 20090101ALI20241129BHJP
H04W 72/50 20230101ALI20241129BHJP
【FI】
H04W72/121
H04W84/20
H04W8/00 110
H04W72/50 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087107
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(74)【代理人】
【識別番号】100103171
【弁理士】
【氏名又は名称】雨貝 正彦
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(74)【代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 鴻壮
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA23
5K067DD23
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE25
(57)【要約】
【課題】Inquiryによるストリーミング再生の不具合の発生を防止する「通信装置」を提供する。
【解決手段】オーディオシステム1は、マスタとして複数のBTスピーカ2と接続し、接続した各BTスピーカ2にオーディオストリームデータを送信する。オーディオシステム1は、ペアリングの要求が発生したならば、接続状態にあるBTスピーカ2の数に応じて当該数が多くなるほど、ペアリングにおいて行われるInquiryの優先度を低く設定し、Inquiryの実行間隔を定めるInquiry Intervalを長くすること等によりInquiryに費やされる時間的割合(帯域)を小さくして、オーディオストリームデータの伝送帯域を確保する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスタとしてスレーブとなる機器と近距離無線通信を接続し、接続した機器に当該機器においてストリーミング再生されるストリームデータを送信する通信装置であって、
Inquiry Request(問い合わせ要求)の同報送信を反復し、Inquiry Requestに対するInquiry Response(問い合わせ応答)に基づいて周辺の機器を検出するInquiryを所定の条件が満たされるまで繰り返し実行する機器探索を行う周辺機器探索手段と、
当該通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が多いほどInquiryを実行中の期間の時間的割合が小さくなるように、前記周辺機器探索手段のInquiryの実行の形態を制御するInquiry実行形態制御手段とを有することを特徴とする通信装置。
【請求項2】
請求項1記載の通信装置であって、
前記Inquiry実行形態制御手段は、当該通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が多いほど長くなるように、前記周辺機器探索手段が前記機器探索において実行するInquiryの実行間隔の時間長を制御することを特徴とする通信装置。
【請求項3】
請求項1記載の通信装置であって、
前記Inquiry実行形態制御手段は、当該通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が多いほど短くなるように、前記周辺機器探索手段が前記機器探索において実行する各回のInquiryの実行期間の時間長を制御することを特徴とする通信装置。
【請求項4】
請求項2記載の通信装置であって、
前記Inquiry実行形態制御手段は、当該通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が多いほど短くなるように、前記周辺機器探索手段が前記機器探索において実行する各回のInquiryの実行期間の時間長を制御することを特徴とする通信装置。
【請求項5】
請求項1、2、3または4記載の通信装置であって、
前記周辺機器探索手段は、当該通信装置に近距離無線通信を行う機器を登録するペアリングの処理を行う際に、前記機器探索を実行することを特徴とする通信装置。
【請求項6】
請求項1、2、3または4記載の通信装置であって、
当該通信装置は、オーディオコンテンツのオーディオストリームデータを接続した機器に送信し、
前記機器は、受信したオーディオストリームデータをストリーミング再生した音を出力する機器であることを特徴とする通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストリーミング再生されるデータを送信する通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ストリーミング再生されるデータを送信する通信装置としては、Bluetooth(登録商標)のマスタとして、スレーブとして動作する複数のスピーカに近距離無線接続し、各スピーカにオーディオストリームデータを送信してストリーミング再生させる通信装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通信装置において、Bluetooth(登録商標)において通信を行う場合には、予めマスタとスレーブ間で、相手を登録し暗号鍵を交換するペアリング(Pairing)を行う必要があり、このペアリングのために行われる処理であるペアリング処理においては、まず、マスタが周辺のスレーブを探索するInquiry(問い合わせ)が行われる。Inquiryにおいては、マスタからInquiry Request(問い合わせ要求)が繰り返し周波数チャネルを変更しながら同報送信され、Inquiry Scan(問い合わせ待受)を実行しているスレーブが、Inquiry Requestを受信できたときにInquiry Response(問い合わせ応答)をマスタに送信する。そして、Inquiry Responseを送信したスレーブがマスタによって検出される。
【0005】
上述した通信装置において複数のスピーカにオーディオストリームデータを送信していると状態で、ユーザの要求等によりペアリング処理を行う場合、規格に従ってInquiryがオーディオストリームデータの送信に優先して行われるため、Inquiryに費やす帯域のために、オーディオストリームデータの送信に用いることのできる帯域が不足し、スピーカにおいて再生音の途切れが発生する可能性がある。
【0006】
そこで、本発明は、Bluetooth(登録商標)で接続された複数の機器にストリーミング再生されるデータを送信する通信装置において、Inquiryによるストリーミング再生の不具合の発生を防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、マスタとしてスレーブとなる機器と近距離無線通信を接続し、接続した機器に当該機器においてストリーミング再生されるストリームデータを送信する通信装置に、Inquiry Request(問い合わせ要求)の同報送信を反復し、Inquiry Requestに対するInquiry Response(問い合わせ応答)に基づいて周辺の機器を検出するInquiryを所定の条件が満たされるまで繰り返し実行する機器探索を行う周辺機器探索手段と、当該通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が多いほどInquiryを実行中の期間の時間的割合が小さくなるように、前記周辺機器探索手段のInquiryの実行の形態を制御するInquiry実行形態制御手段とを設けたものである。
【0008】
ここで、この通信装置は、前記Inquiry実行形態制御手段において、当該通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が多いほど長くなるように、前記周辺機器探索手段が前記機器探索において実行するInquiryの実行間隔の時間長を制御するように構成してもよい。
【0009】
また、以上の通信装置は、前記Inquiry実行形態制御手段において、当該通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が多いほど短くなるように、前記周辺機器探索手段が前記機器探索において実行する各回のInquiryの実行期間の時間長を制御するように構成してもよい。
【0010】
また、以上の通信装置は、前記周辺機器探索手段が、当該通信装置に近距離無線通信を行う機器を登録するペアリングの処理を行う際に、前記機器探索を実行するものであってよい。
また、以上の通信装置は、オーディオコンテンツのオーディオストリームデータを接続した機器に送信するものであってよく、前記機器は、受信したオーディオストリームデータをストリーミング再生した音を出力する機器であってよい。
以上の通信装置によれば、通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が多くなるほど、機器探索のInquiryに費やす時間的割合(帯域)を小さくすることができる。
よって、通信装置において多くの機器にストリームデータを送信していると状態で機器探索を行う場合に、Inquiryに費やす帯域のために、ストリームデータの送信に用いることのできる帯域が不足し、機器においてストリーム再生の途切れが発生してしまうことを抑制することができる。
【0011】
また、通信装置と接続状態にある機器の数に応じて、当該数が少なくなるほど、Inquiryに費やす時間的割合(帯域)を大きくして、機器探索によって速やか又は確実に周辺の機器を検出することができる。
したがって、機器においてストリーム再生の途切れの発生が抑止される範囲において、機器探索において可及的に速やか又は確実に接続可能な機器を検出できるように、Inquiryに費やす時間的割合(帯域)を最適化することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のように、本発明によれば、Bluetooth(登録商標)で接続された複数の機器にストリーミング再生されるデータを送信する通信装置において、Inquiryによるストリーミング再生の不具合の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係るオーディオシステムの構成を示すブロック図図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るペアリング開始制御処理を示すフローチャートである。
【
図3】本発明の実施形態に係るInquiryパラメータの設定例を模式的に示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るInquiryパラメータの設定例を模式的に示す図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るInquiryパラメータの設定例を模式的に示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係るInquiryパラメータの設定例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について説明する。
ここで、以下では「Bluetooth(登録商標)」を「BT」と略記して説明を行う。
図1に本実施形態に係るオーディオシステム1の構成を示す。
オーディオシステム1は、BTのマスタとして複数のBTスピーカ2と接続し、接続した各BTスピーカ2にオーディオストリームデータを送信するシステムである。各BTスピーカ2は、たとえば、BT対応のヘッドホンやイヤホンであり、オーディオシステム1から受信したオーディオストリームデータをストリーミング再生し、オーディオストリームデータが表す音を出力する。
【0015】
また、オーディオシステム1は、接続した各BTスピーカ2に、異なるオーディオコンテンツのオーディオストリームデータを並行して送信することができる。
オーディオシステム1は、BTモジュール11、BTドライバ12、オーディオプレイヤ13、ペアリング開始制御部14、オペレーティングシステム15、オーディオメディア16、入力装置17、表示装置18を備えている。
BTモジュール11は、BT規格の、無線通信を実行するRFと、通信リンクの設定を行うベースバンドと、通信リンクを管理するリンクマネージャ(LMP)の処理を行う機能を有し、これらの機能によってInquiryを含むペアリング処理を実行する。
BTドライバ12は、BT規格の、論理リンクを管理するL2CAPの機能、各機器の機能(サービス)検出を行うSDPの処理を行う機能を有している。また、BTドライバ12は、オーディオストリームデータの高品質に送信するA2DPプロファイルを、BTモジュール11を用いて実現する機能を備えている。
【0016】
ペアリング開始制御部14は、BTドライバ12を介して、BTモジュール11のペアリング処理の開始を制御する。
オーディオメディア16は、音楽等のオーディオコンテンツを記憶した記憶装置や、オーディオコンテンツの放送を受信する放送受信装置などであって、オーディオコンテンツを提供する。
【0017】
オーディオプレイヤ13は、オーディオメディア16が提供する、オーディオコンテンツのオーディオストリーミングデータを、BTドライバ12、BTモジュール11を介して、A2DPプロファイルに従って、接続している各BTスピーカ2に送信する。
ここで、オーディオプレイヤ13は、BTドライバ12、BTモジュール11を介して、接続した異なるBTスピーカ2に異なるオーディオコンテンツのオーディオストリームデータを並行して送信することができる。
以下、ペアリング開始制御部14が行うペアリング開始制御処理について説明する。
ここで、ペアリング開始制御処理は、入力装置17に対するユーザ操作等によるペアリング処理の実行要求が発生したときに実行される。
図2にペアリング開始制御処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、BTドライバ12に問い合わせて、オーディオシステム1と接続状態にあるBTスピーカ2の数を取得し、利用中デバイス数とする。BTドライバ12は、接続状態にあるBTスピーカ2の数を、オーディオストリームデータの伝送に用いられるACLリンクのアクティブなコネクション数等に基づいて求めることができる。
【0018】
そして、利用中デバイス数が少ないほど高くなるようにInquiry優先度を設定する。
たとえば、利用中デバイス数が0であれば(ステップ204)、Inquiry優先度をHighとし(ステップ212)、利用中デバイス数が1であれば(ステップ206)、Inquiry優先度をMiddleとし(ステップ210)、利用中デバイス数が0でも1でもない場合、すなわち、利用中デバイス数が2以上の場合は、Inquiry優先度をLowとする(ステップ208)。
【0019】
そして、Inquiry優先度に応じたInquiryパラメータを、BTドライバ12を介して、BTモジュール11に設定する(ステップ214)。
ステップ214でInquiry優先度に応じて設定するInquiryパラメータとしては、たとえば、
図3に示す、Inquiryの実行間隔の時間長を定めるInquiry Intervalや、1回あたりのInquiryの実行期間の時間長を定めるInquiry Windowを用いることができる。
そして、ステップ214でInquiry優先度に応じて設定するInquiryパラメータとして、Inquiry Intervalを用いる場合には、Inquiry優先度が高いほどInquiryの実行間隔が短くなるように、Inquiry Intervalを設定する。
すなわち、たとえば、
図4a、b、cに模式的に示したように、Inquiry優先度がMiddleであれば(b)、Inquiry Intervalを標準時間間隔のStandardとし、Inquiry優先度がHighであれば(a)、Inquiry IntervalをStandardより短い時間間隔のShortとし、Inquiry優先度がLowであれば(c)、Inquiry IntervalをStandardより長い時間間隔のLongとする。
ここで、
図4a、b、cに示されるように、Inquiry Intervalが短いほど、Inquiryが実行される期間の時間的割合(帯域)は大きくなり、Inquiry Intervalが長いほど、Inquiryが実行される期間の時間的割合(帯域)は小さくなる。
【0020】
また、ステップ214でInquiry優先度に応じて設定するInquiryパラメータとして、Inquiry Windowを用いる場合、Inquiry優先度が高いほど1回あたりのInquiryの実行期間の長さが長くなるように、Inquiry Windowを設定する。
すなわち、たとえば、
図5a、b、cに模式的に示したように、図示するようにInquiry優先度がMiddleであれば(b)、Inquiry Windowを標準時間長のStandardとし、Inquiry優先度がHighであれば(a)、Inquiry WindowをStandardより長い時間間隔のLongとし、Inquiry優先度がLowであれば(c)、Inquiry WindowをStandardより短い時間間隔のShortとする。
ここで、
図3a、b、cに示されるように、Inquiry Windowが長いほど、Inquiryが実行される期間の時間的割合(帯域)は大きくなり、Inquiry Windowが短いほど、Inquiryが実行される期間の時間的割合(帯域)は小さくなる。
【0021】
また、ステップ214でInquiry優先度に応じて設定するInquiryパラメータInquiry IntervalとInquiry Windowの双方を用いることもできる。
この場合、Inquiry優先度が高いほど、Inquiryの実行間隔が短くなるようにInquiry Intervalを設定し、Inquiry優先度が高いほど、1回あたりのInquiryの実行期間の長さが長くなるように、Inquiry Windowを設定する。
すなわち、たとえば、
図6a、b、cに模式的に示したように、図示するようにInquiry優先度がMiddleであれば(b)、Inquiry Intervalを標準時間間隔のI_Standardとし、Inquiry Windowを標準時間長のW_Standardとする。また、Inquiry優先度がHighであれば(a)、Inquiry IntervalをI_Standardより短い時間間隔のI_Shortとし、Inquiry WindowをW_Standardより長い時間間隔のW_Longとする。また、Inquiry優先度がLowであれば(c)、Inquiry IntervalをI_Standardより長い時間間隔のI_Longとし、Inquiry WindowをW_Standardより短い時間間隔のW_Shortとする。
【0022】
図2に戻り、Inquiry優先度に応じたInquiryパラメータを設定したならば(ステップ214)、BTドライバ12を介してBTモジュール11にペアリング処理の実行を指示する(ステップ216)。
そして、ペアリング開始制御処理を終了する。
さて、ペアリング処理の実行を指示されたBTモジュール11は、設定されたInquiryパラメータ(Inquiry Interval or/and Inquiry Window)に従った形態でInquiryを繰り返し実行し、タイムアウト等の所定の条件が満たされたならばInquiryの繰り返し実行を終了する。
【0023】
そして、Inquiryによって発見されたBTスピーカ2について、情報を確認するPage(呼び出し)、通信リンクを確立するConnection(接続)、暗号キーを交換し暗号化されたやり取りを開始するPairing(ペアリング)を実行する。
また、InquiryによってBTスピーカ2が発見されなかった場合は、そのままペアリング処理を終了する。
以上、本発明の実施形態について説明した。
ここで、以上では、ペアリング開始制御部14においてペアリング開始時に、接続状態にあるBTスピーカ2の数に応じて、Inquiry IntervalやInquiry WindowなどのInquiryパラメータを設定したが、これらのInquiryパラメータの設定は、接続状態にあるBTスピーカ2の数の変化時に行うようにしてもよい。接続状態にあるBTスピーカ2の数の変化の検出は、ペアリング開始制御部14からBTドライバ12に問い合わせることにより検出してもよいし、接続状態にあるBTスピーカ2の数の変化の発生時にBTドライバ12からペアリング開始制御部14に通知することにより検出してもよい。
または、これらのInquiryパラメータの設定は、定期的に接続状態にあるBTスピーカ2の数を取得して行うようにしてもよい。
【0024】
以上のように、本実施形態によれば、オーディオシステム1と接続状態にあるBTスピーカ2の数に応じて、当該数が多くなるほど、Inquiryに費やす時間的割合(帯域)を小さくすることができる。
よって、本実施形態によれば、オーディオシステム1において多くのBTスピーカ2にオーディオストリームデータを送信していると状態でユーザの要求等によりペアリング処理を行う場合等にInquiryに費やす帯域のために、オーディオストリームデータの送信に用いることのできる帯域が不足し、スピーカにおいてストリーミング再生に不具合が生じて再生音の途切れが発生してしまうことを抑制することができる。
【0025】
また、オーディオシステム1と接続状態にあるBTスピーカ2の数に応じて、当該数が少なくなるほど、Inquiryに費やす時間的割合(帯域)を大きくして、Inquiryにおいて速やか又は確実に接続可能なBTスピーカ2を検出することができる。
【0026】
したがって、スピーカにおいて再生音の途切れの発生が抑止される範囲において、可及的に速やか又は確実に接続可能なBTスピーカ2を検出できるように、Inquiryに費やす時間的割合(帯域)を最適化することができる。
ここで、以上の実施形態は、オーディオストリームデータ以外のビデオストリームデータなどの、スレーブとなる機器においてストリーミング再生されるデータを、マスタとなる装置からスレーブとなる複数の機器に送信するシステムに同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0027】
1…オーディオシステム、2…BTスピーカ、11…BTモジュール、12…BTドライバ、13…オーディオプレイヤ、14…ペアリング開始制御部、15…オペレーティングシステム、16…オーディオメディア、17…入力装置、18…表示装置。