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特開2024-170135緊急車両情報報知装置及び緊急車両情報報知方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170135
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】緊急車両情報報知装置及び緊急車両情報報知方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20241129BHJP
   G08B 21/00 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G08B21/00 U
G08B21/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087131
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】下山 佳和
(72)【発明者】
【氏名】北村 智子
(72)【発明者】
【氏名】滝沢 和宏
(72)【発明者】
【氏名】蓑輪 真雪
(72)【発明者】
【氏名】海老沼 友秀
(72)【発明者】
【氏名】鹿野 真司
【テーマコード(参考)】
5C086
5H181
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086BA22
5C086CA09
5C086CA28
5C086CB26
5C086CB36
5C086DA08
5C086FA06
5C086FA18
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB20
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181FF33
5H181LL04
5H181LL07
5H181LL08
(57)【要約】
【課題】緊急車両を回避する動作を適切に行いつつ、車両の円滑な走行を支援できること。
【解決手段】緊急車両情報報知装置は、自車両に接近する緊急車両と自車両との距離を検出する緊急車両検出部と、自車両の周囲に存在する他車両が前記緊急車両を検知していない可能性を示す可能性値を算出する可能性算出部と、緊急車両検出部により検出された距離が予め定めた第1閾値未満である場合、可能性算出部により算出された可能性値に基づいて、緊急車両に関する報知の態様を決定する報知態様決定部と、報知態様決定部により決定された報知の態様に基づいた報知を行う報知部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両に接近する緊急車両と前記自車両との距離を検出する緊急車両検出部と、
前記自車両の周囲に存在する他車両が前記緊急車両を検知していない可能性を示す可能性値を算出する可能性算出部と、
前記緊急車両検出部により検出された前記距離が予め定めた第1閾値未満である場合、前記可能性算出部により算出された可能性値に基づいて、前記緊急車両に関する報知の態様を決定する報知態様決定部と、
前記報知態様決定部により決定された報知の態様に基づいた報知を行う報知部と、
を備える、緊急車両情報報知装置。
【請求項2】
請求項1記載の緊急車両情報報知装置であって、
前記自車両周囲の音声情報を含む情報を取得する周囲情報取得部と、
前記周囲情報取得部により取得された情報に基づいて、前記緊急車両を認識する緊急車両認識部と、を更に備え、
前記可能性算出部は、
前記緊急車両認識部により前記緊急車両が認識されない場合、前記可能性値を予め定めた検知用閾値以上の値として算出し、
前記緊急車両認識部により前記緊急車両が認識された場合、該認識の結果の確からしさを示す値に基づいて、前記可能性値を算出する、
緊急車両情報報知装置。
【請求項3】
自車両に接近する緊急車両と前記自車両との距離、および、前記自車両に対する緊急車両の方向を検出する緊急車両検出部と、
前記自車両周囲の画像情報を取得する周囲情報取得部と、
前記周囲情報取得部により取得された自車両周囲の画像情報に基づいて、前記緊急車両の方向に前記緊急車両とは異なる他車両が走行し、かつ、該他車両が回避動作を行っているか否かを判定する他車両判定部と、
前記緊急車両検出部により検出された前記距離が予め定めた第1閾値未満である場合、前記他車両判定部による判定結果に基づいて、前記緊急車両に関する報知の態様を決定する報知態様決定部と、
前記報知態様決定部により決定された報知の態様に基づいた報知を行う報知部と、
を備える、緊急車両情報報知装置。
【請求項4】
自車両に接近する緊急車両と前記自車両との距離を検出するステップと、
前記自車両の周囲に存在する他車両が前記緊急車両を検知していない可能性を示す可能性値を算出するステップと、
前記検出された距離が予め定めた第1閾値未満である場合、前記算出された可能性値に基づいて、前記緊急車両に関する報知の態様を決定するステップと、
前記決定された報知の態様に基づいた報知を行うステップと、
を含む、緊急車両情報報知方法。
【請求項5】
自車両に接近する緊急車両と前記自車両との距離、および、前記自車両に対する緊急車両の方向を検出するステップと、
前記自車両周囲の画像情報を取得するステップと、
前記取得された自車両周囲の画像情報に基づいて、前記緊急車両の方向に前記緊急車両とは異なる他車両が走行し、かつ、該他車両が回避動作を行っているか否かを判定するステップと、
前記検出された距離が予め定めた第1閾値未満である場合、前記判定結果に基づいて、前記緊急車両に関する報知の態様を決定するステップと、
前記決定された報知の態様に基づいた報知を行うステップと、
を含む、緊急車両情報報知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、緊急車両の情報を報知する緊急車両情報報知装置及び緊急車両情報報知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
緊急車両の接近を検知した場合に、その旨を搭乗者に報知することにより、搭乗者が適切な車両操作を行うことを支援する緊急車両情報報知装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-75396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、自車両が緊急車両の接近を認識し、回避動作を行ったとしても、そのタイミングで自車両周囲を走行する他車両がその緊急車両に対して同様の回避動作を行うとは限らない。このため、例えば、自車両のみが他車両よりも早過ぎるタイミングで緊急車両を回避する動作を行った場合には、車両の円滑な走行に支障をきたす虞がある。
【0005】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、緊急車両を回避する動作を適切に行いつつ、車両の円滑な走行を支援できる緊急車両情報報知装置及び緊急車両情報報知方法を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本開示の一態様は、
自車両に接近する緊急車両と前記自車両との距離を検出する緊急車両検出部と、
前記自車両の周囲に存在する他車両が前記緊急車両を検知していない可能性を示す可能性値を算出する可能性算出部と、
前記緊急車両検出部により検出された前記距離が予め定めた第1閾値未満である場合、前記可能性算出部により算出された可能性値に基づいて、前記緊急車両に関する報知の態様を決定する報知態様決定部と、
前記報知態様決定部により決定された報知の態様に基づいた報知を行う報知部と、
を備える、緊急車両情報報知装置
である。
上記目的を達成するための本開示の一態様は、
自車両に接近する緊急車両と前記自車両との距離、および、前記自車両に対する緊急車両の方向を検出する緊急車両検出部と、
前記自車両周囲の画像情報を取得する周囲情報取得部と、
前記周囲情報取得部により取得された自車両周囲の画像情報に基づいて、前記緊急車両の方向に前記緊急車両とは異なる他車両が走行し、かつ、該他車両が回避動作を行っているか否かを判定する他車両判定部と、
前記緊急車両検出部により検出された前記距離が予め定めた第1閾値未満である場合、前記他車両判定部による判定結果に基づいて、前記緊急車両に関する報知の態様を決定する報知態様決定部と、
前記報知態様決定部により決定された報知の態様に基づいた報知を行う報知部と、
を備える、緊急車両情報報知装置
であってもよい。
上記目的を達成するための本開示の一態様は、
自車両に接近する緊急車両と前記自車両との距離を検出するステップと、
前記自車両の周囲に存在する他車両が前記緊急車両を検知していない可能性を示す可能性値を算出するステップと、
前記検出された距離が予め定めた第1閾値未満である場合、前記算出された可能性値に基づいて、前記緊急車両に関する報知の態様を決定するステップと、
前記決定された報知の態様に基づいた報知を行うステップと、
を含む、緊急車両情報報知方法
であってもよい。
上記目的を達成するための本開示の一態様は、
自車両に接近する緊急車両と前記自車両との距離、および、前記自車両に対する緊急車両の方向を検出するステップと、
前記自車両周囲の画像情報を取得するステップと、
前記取得された自車両周囲の画像情報に基づいて、前記緊急車両の方向に前記緊急車両とは異なる他車両が走行し、かつ、該他車両が回避動作を行っているか否かを判定するステップと、
前記検出された距離が予め定めた第1閾値未満である場合、前記判定結果に基づいて、前記緊急車両に関する報知の態様を決定するステップと、
前記決定された報知の態様に基づいた報知を行うステップと、
を含む、緊急車両情報報知方法
であってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、緊急車両を回避する動作を適切に行いつつ、車両の円滑な走行を支援できる緊急車両情報報知装置及び緊急車両情報報知方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る緊急車両情報報知装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態に係る緊急車両情報報知方法のフローを示すフローチャートである。
図3】本実施形態に係る緊急車両情報報知装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る緊急車両情報報知方法のフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲にかかる発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。説明の明確化のため、以下の記載および図面は、適宜、省略、および簡略化がなされている。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0010】
実施形態1
以下、図面を参照して本実施形態について説明する。例えば、自車両が無線電波の受信などの手段で緊急車両の接近を検出していても、自車両の周囲に存在する他車両(以下、自車両周囲の他車両と称す)がまだ緊急車両の接近を検出していない可能性が高い状況であれば、自車両周囲の他車両よりも早過ぎるタイミングで緊急車両を回避する動作を行うことにより、多くの車両の円滑な走行に支障をきたす虞がある。なお、車両が回避動作を行っているとは、例えば、車両が路側に寄せて減速している、あるいは、路側に寄せて停止しているなどの、車両が緊急車両を回避しようとする動作を行っていることである。
【0011】
そこで、本実施形態に係る緊急車両情報報知装置は、自車両が自車両周囲の他車両と共に、自車両及び他車両に接近する緊急車両に対し適切なタイミングで回避動作を行うように運転者に対し報知を行うものである。これにより、緊急車両を回避する動作を適切に行いつつ、車両の円滑な走行を支援できる。
【0012】
図1は、本実施形態に係る緊急車両情報報知装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。緊急車両情報報知装置10は、例えば、車両に搭載されている。
【0013】
本実施形態に係る緊急車両情報報知装置10は、周囲情報取得部11と、緊急車両認識部12と、緊急車両検出部13と、可能性算出部14と、報知態様決定部15と、報知部16と、を備えている。
【0014】
緊急車両情報報知装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサと、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などの内部メモリと、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージデバイスと、ディスプレイなどの周辺機器を接続するための入出力I/Fと、装置外部の機器と通信を行う通信I/Fと、を備えた通常のコンピュータのハードウェア構成を有する。
【0015】
周囲情報取得部11は、自車両周囲の音声情報を含む情報を取得する。周囲情報取得部11は、例えば、カメラを用いて自車両周囲の画像情報を取得し、マイクを用いて自車両周囲の音声情報を取得する。周囲情報取得部11は、取得した自車両周囲の情報を緊急車両認識部12に出力する。
【0016】
緊急車両認識部12は、周囲情報取得部11により取得された情報に基づいて、緊急車両を認識する。緊急車両は、例えば、赤色回転灯を点灯させ、サイレンを鳴らしながら緊急走行を行っている状態の、救急車、消防車、警察車両、警護車両、警務車両、道路管理車両、救援活動用司令車、給水車、レッカー車、ドクターカー、献血運搬車など、の緊急自動車指定を受けている車両を含む。
【0017】
緊急車両認識部12は、例えば、周囲情報取得部11により取得された緊急車両の音声情報に基づいて、緊急車両を認識する。緊急車両認識部12は、機械学習や深層学習などを行い生成された学習辞書を用いて、緊急車両を認識してもよい。例えば、学習辞書は、取得された音声が、緊急車両が発するサイレン音を含む場合に1、取得された音声が、緊急車両が発するサイレン音を含まない場合に0とするラベル(教師データ)付けを行った緊急車両音声の学習データを用いて学習し生成される。
【0018】
上記学習辞書に周囲情報取得部11により取得された音声情報を入力した場合に、学習辞書は、0から1の間の値(以下、学習辞書出力値と称す)を出力する。この学習辞書出力値は、学習辞書に入力された音声が、緊急車両が発するサイレン音の音声である可能性を示す値であり、緊急車両を認識した場合のその「認識結果の確からしさ」を示す値である。
【0019】
緊急車両認識部12は、学習辞書出力値が判定用閾値(例えば0.8)以上である場合、緊急車両を認識したとする認識結果を可能性算出部14に対し出力する。一方、緊急車両認識部12は、学習辞書出力値が判定用閾値未満である場合、緊急車両を認識していないとする認識結果を可能性算出部14に対し出力する。例えば、予め実験的に求めた最適値が上記判定用閾値として、緊急車両認識部12に設定されていてもよい。
【0020】
緊急車両認識部12は、周囲情報取得部11により取得された緊急車両の画像情報(赤色回転灯の画像情報など)に基づいて、緊急車両を認識してもよい。緊急車両認識部12は、上記緊急車両の音声情報と同様に、画像情報の学習辞書を用いて、緊急車両を認識する。緊急車両認識部12は、周囲情報取得部11により取得された緊急車両の音声情報及び画像情報を共に用いて、緊急車両を認識することが好ましい。
【0021】
緊急車両検出部13は、自車両に接近する緊急車両と自車両との距離(以下、緊急車両距離と称す)を検出する。緊急車両検出部13は、例えば、緊急車両から送信される無線電波をアンテナなどの受信部を介して受信し、その無線電波の信号強度に基づいて、緊急車両距離を算出する。
【0022】
また、緊急車両検出部13は、自車両に接近する緊急車両から送信される無線電波に含まれる、緊急車両の現在位置を示す情報に基づいて、緊急車両距離を算出してもよい。緊急車両は、GNSS(Global Navigation Satellite System)などを用いて取得した緊急車両自身の現在位置を、無線電波に乗せて発信する。緊急車両検出部13は、自車両が同様にGNSSなどを用いて取得した自車両の現在位置との差分から、緊急車両距離を算出する。また、緊急車両検出部13は、無線LAN(LoCAL Area Network)を介して、インターネットにて発信される緊急車両の現在位置に関する情報を取得し、緊急車両距離を算出してもよい。このように、緊急車両検出部13は、無線電波を受信することにより、緊急車両と自車両の距離を検出する。なお、緊急車両検出部13が検出する距離とは、緊急車両と自車両との直線距離に限定されず、道路上を移動する場合に要する経路距離、いわゆる道のりであってもよい。
【0023】
可能性算出部14は、自車両周囲の他車両が緊急車両を検知していない可能性を示す可能性値(以下、不検知可能性値と称す)を算出する。可能性算出部14は、例えば、緊急車両認識部12による緊急車両の認識結果に基づいて、緊急車両の不検知可能性値を算出する。可能性算出部14は、緊急車両検出部13が検出した緊急車両距離に基づいて、緊急車両距離が長いほど、緊急車両の不検知可能性値を高く算出してもよい。
【0024】
例えば、可能性算出部14は、緊急車両認識部12により緊急車両が認識されない場合、不検知可能性値を予め定めた検知用閾値以上の値として算出する。言い換えると、自車両が取得した音声からサイレン音が認識できない場合や、自車両が取得した画像から赤色回転灯が認識できない場合に、自車両の周囲の他車両から緊急車両が目視できず、またはサイレン音が聞こえていない可能性が高く、緊急車両が接近していることを認識できていない可能性が高いと判定する。予め定めた検知用閾値以上の値は、可能性算出部14に予め設定されていてもよい。一方、可能性算出部14は、緊急車両認識部12により緊急車両が認識された場合には、緊急車両認識部12の学習辞書により出力された学習辞書出力値である、緊急車両を認識した「認識結果の確からしさ」を示す値に基づいて、認識結果の確からしさが高い場合に不検知可能性値を低く、認識結果の確からしさが低い場合に不検知可能性値を高く、算出する。可能性算出部14は、上述のように算出した不検知可能性値を報知態様決定部15に出力する。
【0025】
報知態様決定部15は、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満である場合、可能性算出部14により算出された不検出可能性値に基づいて、緊急車両に関する報知の態様を決定する。なお、上記第1閾値は、緊急車両が自車両に接近していることを判定するための閾値であり、実験的に求めた最適値が第1閾値として予め報知態様決定部15に設定されていてもよい。
【0026】
報知態様決定部15は、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満であり、例えば、可能性算出部14により算出された不検出可能性値が検知用閾値以上であると判断した場合、「緊急車両に対しまだ回避動作を行う必要がない旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。なお、上記検知用閾値は、他車両の回避動作を判定するための閾値であり、実験的に求めた最適値が検知用閾値として予め報知態様決定部15に設定されていてもよい。
【0027】
これは、緊急車両距離が第1閾値未満であり、自車両と緊急車両とがある程度接近していることを緊急車両検出部13が無線により検出しているが、緊急車両認識部12が緊急車両を認識していない、または緊急車両認識部12の認識した緊急車両の確からしさが低いために、可能性算出部14が、不検出可能性値が検知用閾値以上であると算出している状況である。このため、自車両周囲の他車両がその緊急車両を認識しておらず、回避動作を行っていない状況が想定される。従って、報知態様決定部15は、自車両も他車両と同様にまだ緊急車両に対しまだ回避動作を行う必要がないと判断する。よって、報知態様決定部15は、「緊急車両に対しまだ回避動作を行う必要がない旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0028】
一方、報知態様決定部15は、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満であり、例えば、可能性算出部14により算出された不検出可能性値が検知用閾値未満であると判断した場合、「緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0029】
これは、緊急車両距離が第1閾値未満であり、自車両と緊急車両とがある程度接近していることを緊急車両検出部13が無線により検出しており、さらに、緊急車両認識部12が緊急車両を認識した、または緊急車両認識部12の認識した緊急車両の確からしさが高いために、可能性算出部14が、不検出可能性値が検知用閾値未満であると算出している状況である。このため、自車両周囲の他車両がその緊急車両を認識しており回避動作を行っている、または回避動作を行う準備ができている状況が想定される。従って、報知態様決定部15は、自車両も他車両と同様に緊急車両に対し回避動作を行う必要があると判断する。よって、報知態様決定部15は、「緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0030】
なお、報知態様決定部15は、可能性算出部14により算出された不検出可能性値が検知用閾値未満であると判断した場合、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離に応じて、緊急車両に関する報知の態様を決定してもよい。
【0031】
例えば、報知態様決定部15は、可能性算出部14により算出された不検出可能性値が検知用閾値未満であり、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が第2閾値(第2閾値<第1閾値)未満であると判断した場合、「緊急車両に対し直ぐに回避動作を行う旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0032】
これは、不検出可能性値が検知用閾値未満であり、自車両周囲の他車両がその緊急車両を認識しており回避動作を行っている状況である。さらに、緊急車両距離が第2閾値未満であり、自車両と緊急車両がかなり接近している状況である。このため、上記報知により、緊急車両に対し急いで回避動作を行うように運転者に促す。
【0033】
また、報知態様決定部15は、可能性算出部14により算出された不検出可能性値が検知用閾値未満であり、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が第2閾値以上で第1閾値未満であると判断した場合、「緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0034】
これは、不検出可能性値が検知用閾値未満であり、自車両周囲の他車両がその緊急車両を認識しており回避動作を行っている状況である。さらに、緊急車両距離が第2閾値以上で第1閾値未満であり、自車両と緊急車両が少し接近している状況である。このため、上記報知により、緊急車両に対し少し急いで回避動作を行うように運転者に促す。
【0035】
さらに、報知態様決定部15は、可能性算出部14により算出された不検出可能性値が検知用閾値未満であり、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が第1閾値以上で第3閾値(第2閾値<第1閾値<第3閾値)未満であると判断した場合、「少し待ってから緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0036】
これは、不検出可能性値が検知用閾値未満であり、自車両周囲の他車両がその緊急車両を認識しており回避動作を行っている状況である。しかし、緊急車両距離が第1閾値以上で第3閾値であり、自車両と緊急車両が少し離れている状況である。このため、上記報知により、緊急車両に対しあまり急がずに少し待って回避動作を行うように運転者に促す。
【0037】
報知態様決定部15は、可能性算出部14により算出された不検出可能性値が検知用閾値未満であり、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が第3閾値以上であると判断した場合、「十分に待ってから緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0038】
これは、不検出可能性値が検知用閾値未満であり、自車両周囲の他車両がその緊急車両を認識しており回避動作を行っている状況である。しかし、緊急車両距離が第3閾値以上であり、自車両と緊急車両が大きく離れている状況である。このため、上記報知により、緊急車両に対しあまり急がずに十分待って回避動作を行うように運転者に促す。
【0039】
このように、不検出可能性値が検知用閾値未満であり、自車両周囲の他車両がその緊急車両を認識しており回避動作を行っている状況が想定される。この場合、自車両も他車両と同様に回避動作を行ってもよいが、緊急車両と自車両との間の緊急車両距離によってその回避動作を行う切迫度が異なる。すなわち、緊急車両距離が小さく緊急車両が自車両に接近している場合は、自車両は回避動作を迅速に行う必要があるが、逆に緊急車両距離が大きく緊急車両が自車両から離れている場合は、自車両は回避動作をそれほど迅速に行う必要はない。したがって、上述のように、緊急車両距離に応じて段階的に回避動作を促すのが好ましい。
【0040】
報知態様決定部15は、上述のように決定した報知の態様に応じた指示信号を報知部16に対して出力する。
【0041】
報知部16は、報知態様決定部15により決定された報知の態様に基づいた報知を行う。報知部16は、例えば、車両に設けられた液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ヘッドアップディスプレイなどの表示装置、スピーカーなどの音声出力装置などで構成されている。
【0042】
報知部16は、報知態様決定部15からの指示信号に応じて、緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨、例えば、「そろそろ緊急車両を回避するために、路肩に寄せた方がいいですよ」とする報知を運転者に対して行う。
【0043】
また、報知部16は、報知態様決定部15からの指示信号に応じて、緊急車両に対し、まだ回避動作を行う必要がない旨、例えば、「まだ慌てて緊急車両を回避する必要がないですよ」とする報知を運転者に対して行う。
【0044】
なお、報知部16は、自車両が上記回避動作を行う際に、自車両が回避動作中である旨を緊急車両や他車両に対し報知するようにしてもよい。報知部16は、運転者の操作に応じて、緊急車両の接近に気づいて回避動作中であることを車外に向けた表示装置などで報知してもよい。例えば、報知部16は、自車両のリアウウィンドウに、ヘッドアップディスプレイや、リアトレイに設置した電光掲示板などを用いて、回避動作中である旨を表示してもよい。これにより、他車両も自車両の回避動作をより明確に認識でき、例えば、自車両及び他車両が、協調して緊急車両に対しよりスムーズに回避動作を行うことができる。
【0045】
続いて、本実施形態に係る緊急車両情報報知方法について説明する。図2は、本実施形態に係る緊急車両情報報知方法のフローを示すフローチャートである。なお、図2に示す処理は、所定時間毎に繰り返し実行されてもよい。
【0046】
緊急車両検出部13は、自車両に接近する緊急車両と該自車両との緊急車両距離を検出し(ステップS101)、報知態様決定部15に出力する。
【0047】
可能性算出部14は、自車両周囲の他車両が緊急車両を検知していない可能性を示す不検知可能性値を算出し(ステップS102)、報知態様決定部15に出力する。
【0048】
報知態様決定部15は、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満であるか否かを判断する(ステップS103)。
【0049】
報知態様決定部15は、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満であると判断した場合(ステップS103のYES)、可能性算出部14により算出された不検知可能性値に基づいて、緊急車両に関する報知の態様を決定する(ステップS104)。一方、報知態様決定部15は、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満でないと判断した場合(ステップS103のNO)、本処理を終了する。
【0050】
報知部16は、報知態様決定部により決定された報知の態様に基づいた報知を行う(ステップS105)。
【0051】
以上、本実施形態に係る緊急車両情報報知装置10は、自車両に接近する緊急車両と該自車両との緊急車両距離を検出する緊急車両検出部13と、自車両の周囲に存在する他車両が緊急車両を検知していない可能性を示す不検知可能性値を算出する可能性算出部14と、緊急車両検出部13により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満である場合、可能性算出部14により算出された不検知可能性値に基づいて、緊急車両に関する報知の態様を決定する報知態様決定部15と、報知態様決定部15により決定された報知の態様に基づいた報知を行う報知部16と、を備えている。
【0052】
本実施形態によれば、緊急車両距離が第1閾値未満であり、自車両と緊急車両とがある程度接近している場合、自車両周囲の他車両が緊急車両を検知していないことを示す不検知可能性値を考慮して、緊急車両に関する報知の態様を決定する。これにより、自車両が自車両周囲の他車両と共に、自車両及び他車両に接近する緊急車両に対し適切なタイミングで回避動作を行うように運転者に対し報知を行うことができる。また、緊急車両が例えば後方から接近している場合などに、緊急車両が目視や音によって確認できるほど近づいてきているか否かを、常にバックミラーなどで監視する必要がなく、サイレン音や赤色回転灯の認識度合いによって回避動作を行うための支援を行うことができる。したがって、緊急車両を回避する動作を適切に行いつつ、車両の円滑な走行を支援できる。
【0053】
実施形態2
図3は、本実施形態に係る緊急車両情報報知装置の概略的なシステム構成を示すブロック図である。本実施形態に係る緊急車両情報報知装置20は、緊急車両検出部21と、周囲情報取得部22と、他車両判定部23と、報知態様決定部24と、報知部25と、を備えている。
【0054】
緊急車両検出部21は、緊急車両距離、および、自車両に対する緊急車両の方向を検出する。緊急車両検出部21は、緊急車両の無線電波の信号強度やGNSSの情報などを用いて、緊急車両距離を検出できる。
【0055】
また、緊急車両検出部21は、例えば、Bluetooth5.1(登録商標)の方向検知機能を用いて、自車両に対する緊急車両の方向を検出してもよい。より具体的には、緊急車両検出部21は、三角測量に基づいた受信角度(AoA:Angle of Arrival)方式又は放射角度(AoD:Angle of Departure)方式を用いて、自車両に対する緊急車両の方向を検出してもよい。緊急車両検出部21は、実施形態1と同様の手法で緊急車両の現在位置を示す情報を取得し、自車両の現在位置との差分から、緊急車両の方向を検出してもよい。
【0056】
周囲情報取得部22は、自車両周囲の画像情報を取得する。周囲情報取得部22は、例えば、カメラを用いて自車両周囲の画像情報を取得する。周囲情報取得部22は、取得した自車両周囲の画像情報を他車両判定部23に出力する。
【0057】
他車両判定部23は、周囲情報取得部22により取得された自車両周囲の画像情報に基づいて、緊急車両の方向に緊急車両とは異なる他車両(以下、他車両と称す)が走行し、かつ、他車両が回避動作を行っているか否かを判定する。回避動作を行っているとは、例えば、他車両が道路の路肩方向に移動する挙動や、道路の路肩方向に向けて方向指示器を点滅させていることを示すことである。
【0058】
他車両判定部23は、機械学習や深層学習などを行い生成された学習辞書を用いて、他車両の判定を行ってもよい。学習辞書は、ニューラルネットワークなどで構成されていてもよい。例えば、学習辞書は、画像が回避動作を行っている他車両を含む場合に1、画像が回避動作を行っている他車両を含まない場合に0とするラベル(教師データ)付けを行った他車両画像の学習データを用いて学習し生成される。
【0059】
上記学習辞書に周囲情報取得部22により取得された画像情報を入力した場合に、学習辞書は、0から1の間の学習辞書出力値を出力する。
【0060】
他車両判定部23は、学習辞書出力値が判定用閾値以上である場合、緊急車両の方向に存在する他車両が回避動作を行っているとする判定結果(以下、回避動作判定と称す)を報知態様決定部24に対し出力する。なお、上記判定用閾値は、他車両の回避動作を判定するための閾値であり、実験的に求めた最適値が判定用閾値として予め他車両判定部23に設定されていてもよい。
【0061】
一方、他車両判定部23は、学習辞書出力値が判定用閾値未満である場合、緊急車両の方向に存在する他車両が回避動作を行っていないとする判定結果(以下、非回避動作判定と称す)を報知態様決定部24に対し出力する。
【0062】
他車両判定部23は、緊急車両の方向に緊急車両とは異なる他車両が走行しているか否かを、画像が他車両を含む場合に1、画像が他車両を含まない場合に0とするラベル付けを行った他車両画像の学習データを用いて判定し、他車両が認識された画像上の領域の位置の変化に基づいて、他車両が回避動作を行っているか否かを判定する形態であってもよい。
【0063】
報知態様決定部24は、緊急車両検出部21により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満である場合、他車両判定部23による判定結果に基づいて、緊急車両に関する報知の態様を決定する。
【0064】
報知態様決定部24は、緊急車両検出部21により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満であり、他車両判定部23による判定結果が非回避動作判定であると判断した場合、「緊急車両に対し、まだ回避動作を行う必要がない旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0065】
これは、緊急車両距離が第1閾値未満であり、自車両と緊急車両とがある程度接近しているが、判定結果が非回避動作判定であり、他車両がその緊急車両を認識しておらず回避動作を行っていない状況が想定される。従って、報知態様決定部24は、自車両も他車両と同様にまだ緊急車両に対しまだ回避動作を行う必要がないと判断する。よって、報知態様決定部24は、「緊急車両に対しまだ回避動作を行う必要がない旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0066】
一方、報知態様決定部24は、緊急車両検出部21により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満であり、他車両判定部23による判定結果が回避動作判定であると判断した場合、「緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0067】
これは、緊急車両距離が第1閾値未満であり、自車両と緊急車両とがある程度接近しており、さらに、判定結果が回避動作判定であり、他車両がその緊急車両を認識し回避動作を行っている状況が想定される。従って、報知態様決定部24は、自車両も他車両と同様に緊急車両に対し回避動作を行う必要があると判断する。よって、報知態様決定部24は、「緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨」を運転者に知らせる報知の態様を決定する。
【0068】
報知態様決定部24は、上述のように決定した報知の態様に応じた指示信号を報知部25に対して出力する。報知部25は、報知態様決定部24により決定された報知の態様に基づいた報知を行う。
【0069】
報知部25は、報知態様決定部24からの指示信号に応じて、「緊急車両に対し回避動作を行った方が良い旨」、あるいは、「緊急車両に対しまだ回避動作を行う必要がない旨」の報知を運転者に対して行う。
【0070】
続いて、本実施形態に係る緊急車両情報報知方法について説明する。図4は、本実施形態に係る緊急車両情報報知方法のフローを示すフローチャートである。なお、図4に示す処理は、所定時間毎に繰り返し実行されてもよい。
【0071】
緊急車両検出部21は、緊急車両距離、および、自車両に対する緊急車両の方向を検出し(ステップS201)、他車両判定部23に出力する。
【0072】
周囲情報取得部22は、自車両周囲の画像情報を取得し(ステップS202)、他車両判定部23に出力する。
【0073】
他車両判定部23は、周囲情報取得部22により取得された自車両周囲の画像情報に基づいて、緊急車両の方向に緊急車両とは異なる他車両が走行し、かつ、該他車両が回避動作を行っているか否かを判定する(ステップS203)。
【0074】
報知態様決定部24は、緊急車両検出部21により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満であるか否かを判定する(ステップS204)。
【0075】
報知態様決定部24は、緊急車両検出部21により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満であると判定した場合(ステップS204のYES)、他車両判定部23による判定結果に基づいて、緊急車両に関する報知の態様を決定する(ステップS205)。
【0076】
一方、報知態様決定部24は、緊急車両検出部21により検出された緊急車両距離が予め定めた第1閾値未満でないと判定した場合(ステップS204のNO)、本処理を終了する。
【0077】
報知部25は、報知態様決定部24により決定された報知の態様に基づいた報知を行う(ステップS206)。
【0078】
以上、本実施形態に係る緊急車両情報報知装置20は、自車両に接近する緊急車両と自車両との距離、および、自車両に対する緊急車両の方向を検出する緊急車両検出部21と、自車両周囲の画像情報を取得する周囲情報取得部22と、周囲情報取得部22により取得された自車両周囲の画像情報に基づいて、緊急車両の方向に緊急車両とは異なる他車両が走行し、かつ、他車両が回避動作を行っているか否かを判定する他車両判定部23と、緊急車両検出部21により検出された距離が予め定めた第1閾値未満である場合、他車両判定部23による判定結果に基づいて、緊急車両に関する報知の態様を決定する報知態様決定部24と、報知態様決定部24により決定された報知の態様に基づいた報知を行う報知部25と、を備えている。
【0079】
本実施形態によれば、緊急車両距離が第1閾値未満であり、自車両と緊急車両とがある程度接近している場合、緊急車両の方向に存在する他車両が回避動作を行っているか否かの判定結果を考慮して、緊急車両に関する報知の態様を決定する。これにより、自車両が自車両周囲の他車両と共に、自車両及び他車両に接近する緊急車両に対し適切なタイミングで回避動作を行うように運転者に対し報知を行うことができる。したがって、緊急車両を回避する動作を適切に行いつつ、車両の円滑な走行を支援できる。
【0080】
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0081】
本開示は、例えば、図2又は図4に示す処理を、プロセッサにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0082】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
【0083】
プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0084】
上述した各実施形態に係る緊急車両情報報知装置10、20を構成する各部は、プログラムにより実現するだけでなく、その一部または全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの専用のハードウェアにより実現することもできる。
【符号の説明】
【0085】
10 緊急車両情報報知装置
11 周囲情報取得部
12 緊急車両認識部
13 緊急車両検出部
14 可能性算出部
15 報知態様決定部
16 報知部
20 緊急車両情報報知装置
21 緊急車両検出部
22 周囲情報取得部
23 他車両判定部
24 報知態様決定部
25 報知部
図1
図2
図3
図4