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特開2024-170176流体カーテン供給装置、及びこれを備えたエッチング装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170176
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】流体カーテン供給装置、及びこれを備えたエッチング装置
(51)【国際特許分類】
   B05C 5/00 20060101AFI20241129BHJP
   B05C 11/00 20060101ALI20241129BHJP
   H01L 21/306 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
B05C5/00 103
B05C11/00
H01L21/306 R
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087195
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】荻野 和基
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 宣彦
【テーマコード(参考)】
4F041
4F042
5F043
【Fターム(参考)】
4F041AA02
4F041AA05
4F041AB01
4F041CA04
4F042AA02
4F042AA06
4F042AB00
4F042DF01
4F042DF24
4F042DH09
5F043DD13
5F043EE07
5F043EE36
(57)【要約】
【課題】スリット状の開口から吐出された流体の流体割れ状態を抑制する。
【解決手段】流体カーテン供給装置(1)は、基板(20)を搬送する搬送ライン(2)と、搬送ライン(2)の幅方向に沿って延伸するスリット状の開口(13)から搬送ライン(2)に向かって薬液(14)をカーテン状に吐出する流体ナイフ(3)と、流体ナイフ(3)の開口(13)からカーテン状に吐出されて搬送ライン(2)に向かう薬液(14)が吐出方向に沿って割ける液割れ(15)を検出する感圧シート(4)と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を搬送する搬送ラインと、
前記搬送ラインの幅方向に沿って延伸するスリット状の開口から前記搬送ラインに向かって流体をカーテン状に吐出する流体ナイフと、
前記流体ナイフの前記開口からカーテン状に吐出されて前記搬送ラインに向かう前記流体が吐出方向に沿って割ける流体割れ状態を検出する流体割れ検出部材と、を備える流体カーテン供給装置。
【請求項2】
前記流体割れ検出部材が、前記スリット状の開口から吐出された前記流体の吐出先に前記幅方向に沿って配置されて、前記開口から吐出された前記流体の圧力に応じて着色する感圧シートを含む、請求項1に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項3】
前記流体ナイフ側に前記感圧シートが設けられた支持部材をさらに含む、請求項2に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項4】
前記感圧シートが、前記搬送ラインに対して前記流体ナイフの反対側に配置される、請求項2に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項5】
前記感圧シートは、前記流体割れ状態が発生した前記幅方向に沿った箇所において着色が抑制される、請求項2に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項6】
前記搬送ラインと前記流体ナイフと前記感圧シートとが、前記幅方向に沿って傾斜して配置される、請求項2に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項7】
前記流体が薬液を含み、
前記薬液に対する耐性を有して前記感圧シートを覆う耐薬液シートをさらに含む、請求項2に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項8】
前記流体割れ検出部材が、前記スリット状の開口から吐出された前記流体の吐出先に前記幅方向に沿って配置されて、前記開口から吐出された前記流体の圧力を検出する圧力ラインセンサを含む、請求項1に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項9】
前記流体が薬液を含み、
前記薬液に対する耐性を有して前記圧力ラインセンサを覆う耐薬液シートをさらに含む、請求項8に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項10】
前記流体が液体を含み、
前記流体割れ検出部材が、前記開口からカーテン状に吐出された前記液体の側面に対向して前記幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサを含む、請求項1に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項11】
前記光学式ラインセンサが、前記開口からカーテン状に吐出された前記液体の前記側面に向かって前記幅方向に沿って光を照射する光源と、
前記幅方向に沿って配置されて前記液体の前記側面により反射された前記光を受光する受光部と、を含む、請求項10に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項12】
前記流体が薬液を含み、
前記流体割れ検出部材が、前記開口からカーテン状に吐出された前記薬液が塗布された前記基板に対向して前記幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサを含む、請求項1に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項13】
前記光学式ラインセンサが、前記開口からカーテン状に吐出された前記薬液が塗布された前記基板に向かって前記幅方向に沿って光を照射する光源と、
前記幅方向に沿って配置されて前記基板により反射された前記光を受光する受光部と、を含む、請求項12に記載の流体カーテン供給装置。
【請求項14】
請求項1から13の何れか一項に記載の流体カーテン供給装置を備え、
前記流体が薬液を含み、
前記流体カーテン供給装置よりも下流側に配置され、前記開口からカーテン状に吐出された前記薬液が塗布された前記基板をシャワーによりエッチングするシャワー装置をさらに備えるエッチング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体をカーテン状に吐出する流体カーテン供給装置、及びこれを備えたエッチング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板を搬送する搬送ラインの幅方向に沿って延伸するスリット状の開口から搬送ラインに向かって薬液をカーテン状に吐出する流体カーテン供給装置が従来技術として知られている(特許文献1)。この流体カーテン供給装置は、薬液供給側の構造を圧力管理された複数本の薬液供給菅とする事で、カーテン状に吐出された薬液が吐出方向に沿って割ける液割れ状態を低減させることを目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-118863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような薬液供給側の構造を用いた場合でも、さらに液割れが発生する可能性がある。
【0005】
本開示の一態様は、スリット状の開口からカーテン状に吐出された流体が吐出方向に沿って割ける流体割れ状態を抑制することができる流体カーテン供給装置、及びこれを備えたエッチング装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係る流体カーテン供給装置は、基板を搬送する搬送ラインと、前記搬送ラインの幅方向に沿って延伸するスリット状の開口から前記搬送ラインに向かって流体をカーテン状に吐出する流体ナイフと、前記流体ナイフの前記開口からカーテン状に吐出されて前記搬送ラインに向かう前記流体が吐出方向に沿って割ける流体割れ状態を検出する流体割れ検出部材と、を備える。
【0007】
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るエッチング装置は、本開示の一態様に係る流体カーテン供給装置を備え、前記流体が薬液を含み、前記流体カーテン供給装置よりも下流側に配置され、前記開口からカーテン状に吐出された前記薬液が塗布された前記基板をシャワーによりエッチングするシャワー装置をさらに備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、スリット状の開口からカーテン状に吐出された流体が吐出方向に沿って割ける流体割れ状態を抑制することができる流体カーテン供給装置、及びこれを備えたエッチング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る流体カーテン供給装置の正面図である。
図2】上記流体カーテン供給装置が設けられたエッチング装置の側面図である。
図3】比較例に係る流体カーテン供給装置の要部正面図である。
図4】比較例に係る流体カーテン供給装置の正面図である。
図5】上記流体カーテン供給装置が設けられたエッチング装置の側面図である。
図6】上記流体カーテン供給装置の正常時における正面図である。
図7】上記流体カーテン供給装置の液割れ発生時における正面図である。
図8】変形例に係る流体カーテン供給装置の正面図である。
図9】上記流体カーテン供給装置に係るフィードバック動作を示すフローチャートである。
図10】実施形態2に係る流体カーテン供給装置が設けられたエッチング装置の側面図である。
図11】変形例に係る流体カーテン供給装置が設けられたエッチング装置の側面図である。
図12】実施形態3に係る流体カーテン供給装置の斜視図である。
図13】上記流体カーテン供給装置が設けられたエッチング装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔実施形態1〕
以下、本開示の一実施形態について、詳細に説明する。図1は実施形態1に係る流体カーテン供給装置1の正面図である。図2は流体カーテン供給装置1が設けられたエッチング装置11の側面図である。
【0011】
エッチング装置11は、流体カーテン供給装置1と、流体カーテン供給装置1よりも下流側に配置されるシャワー装置12と、を備える。
【0012】
流体カーテン供給装置1は、基板20を搬送する搬送ライン2と、搬送ライン2の幅方向に沿って延伸するスリット状の開口13から搬送ライン2に向かって薬液14(流体)をカーテン状に吐出する液ナイフ3(流体ナイフ)と、を備える。搬送ライン2は、基板20を搬送するために回転する複数のローラ17と、複数のローラ17を支持する軸16とを含む。
【0013】
エッチング装置11のシャワー装置12は、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出された薬液14が塗布された基板20をシャワーによりエッチングする。搬送ライン2と液ナイフ3とは、搬送ライン2の幅方向に沿って傾斜して配置される。
【0014】
このように、基板20はドライエリアからエッチング装置11内に搬送ライン2により搬送される。そして、エッチング装置11の入口に配置された流体カーテン供給装置1の液ナイフ3にて基板20を薬液14で均一に濡らしてから、シャワー装置12からのシャワーで基板20のエッチング処理を実施している。
【0015】
図3は比較例に係る流体カーテン供給装置の要部正面図である。図4は比較例に係る流体カーテン供給装置の正面図である。図5は比較例に係る流体カーテン供給装置が設けられたエッチング装置の側面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0016】
液ナイフ3にて基板20に薬液14を塗布する時、液ナイフ3による薬液14の基板20への掛かり方が不均一だと、薬液14が当たらなかった基板20の箇所がアンダーエッチングになり、テーパー起因の段切れ等の不良が発生する。
【0017】
エッチング装置11内のフィルター詰まりによる液ナイフ3の流量低下、及び、エッチング装置11が約20°の傾斜搬送である事に起因して、液ナイフ3のスリット状の開口13からカーテン状に吐出されて搬送ライン2に向かう薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15が発生しやすい傾向がある。液ナイフ3に対して給液パイプ19を通して3か所から薬液14を供給している。図3に示すように、液ナイフ3の中を薬液14が幅方向に流れる際に液ナイフ3の幅方向に沿った傾斜の影響で薬液14が液ナイフ3の中を傾斜方向に沿って重力の作用に従って流れる。このため、液ナイフ3の中を流れる薬液14の上流側の吐出が弱くなり、液割れ15が発生しやすい傾向がある。
また、給液パイプ19から液ナイフ3への3か所の供給口の直下の開口13の箇所は液割れ15が発生し難いが、供給口と供給口との間の開口13の箇所は薬液14が吐出され難く液割れ15が発生しやすい傾向がある。そして、給液パイプ19、スリット状の開口13に異物が噛むと液割れ15が発生する。この場合は、開口13の幅方向の箇所を問わず液割れ15が発生する。この液割れ15の幅は例えば3cm~5cm程度である。このため、液ナイフ3への薬液14の流量の管理だけでは液ナイフ3から吐出する薬液14の一部に液割れ15が発生していても捕捉出来ない。
【0018】
薬液14の液割れ15の有無を1日1回程度、短時間で目視確認している。しかしながら、同じ槽のエッチング装置11内でシャワー装置12によりシャワー吐出も行っている為、液割れ15の有無の正確な判断が難しい。また、薬液14の一部に液割れ15が発生していても薬液14の流量への反応が鈍く、短時間の目視で判断しづらい。このため、何らかの問題が発生し、薬液14の吐出状態をじっくり目視確認すると液割れ15が発生していた、ということが多々ある。
【0019】
そこで、本実施形態では、図1及び図2に示すように、液ナイフ3からの薬液14の吐出先に基板20の搬送とは関係ない板状の支持部材5を設置し、その支持部材5の上に、圧力に反応する感圧シート4を設け、感圧シート4と支持部材5とを組み合わせて目視確認をしやすくする。この感圧シート4は圧力に応じて着色するシートである。
【0020】
液ナイフ3は、液切りするエアナイフのような構成を有するのではなく、基板20上に薬液14を均一に塗布するために、薬液14をカーテン状に吐出させている。この吐出が不均一であると基板20の面内に塗布される薬液14の液量が不均一になり、基板20の面内でエッチングレートに差が出る。
【0021】
エッチング装置11は、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出されて搬送ライン2に向かう薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15(液割れ状態、流体割れ状態)を検出する感圧シート4(流体割れ検出部材)をさらに備える。
【0022】
このため、液ナイフ3の幅方向に沿って延伸するスリット状の開口13からカーテン状に吐出された薬液14が当たる感圧シート4の態様を目視することにより、薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15を短時間で容易に確認することができる。この結果、薬液14の液割れ状態を容易に抑制することができる。
【0023】
この感圧シート4は、液ナイフ3のスリット状の開口13から吐出された薬液14の吐出先に搬送ライン2の幅方向に沿って配置されて、開口13から吐出された薬液14の圧力に応じて着色する。
【0024】
これにより、開口13から吐出された薬液14が当たった感圧シート4の幅方向の箇所が着色する。薬液14が当たらない感圧シート4の幅方向の箇所は着色が抑制される。このため、薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15を短時間で容易に確認することができる。
【0025】
流体カーテン供給装置1は、液ナイフ3側に感圧シート4が設けられた支持部材5(流体割れ検出部材)をさらに備える。
【0026】
これにより、液ナイフ3の開口13から吐出された薬液14に対向する感圧シート4が支持部材5により支持される。このように、液ナイフ3の吐出先に薬液14の圧力に反応して着色する感圧シート4を設けた支持部材5を設置し、液ナイフ3の吐出状態を短時間の目視で確認しやすくする。
【0027】
支持部材5は、液ナイフ3と平行に配置することで、液ナイフ3との間の距離が幅方向に沿って一定となり、液ナイフ3との間の距離に基づく感圧シート4の圧力差が起こらない。
【0028】
感圧シート4は、搬送ライン2に対して液ナイフ3の反対側に配置される。
【0029】
これにより、基板20が液ナイフ3の下に搬送される前又は搬送された後に、液ナイフ3から吐出された薬液14が搬送ライン2を通過して感圧シート4に到達する。
【0030】
感圧シート4は、液割れ15が発生した搬送ライン2の幅方向に沿った箇所において着色が抑制され、液割れ15が発生しない幅方向に沿った箇所において着色が促進される。
【0031】
このため、感圧シート4の着色の態様を目視することにより、薬液14の液割れ状態を短時間で容易に確認することができる。
【0032】
搬送ライン2と液ナイフ3と感圧シート4とは、搬送ライン2の幅方向に沿って傾斜して配置される。
【0033】
幅方向に沿って傾斜して配置されることにより発生しやすい液割れ状態を容易に確認することができる。また、幅方向に傾斜して配置すると、平らに配置するよりも搬送ライン2と液ナイフ3と感圧シート4との設置スペースを縮小することができる。また、搬送ライン2上の基板20も幅方向に傾斜するので、液ナイフ3から基板20に吐出された薬液14が基板20の傾斜方向に沿って重力の作用に従って流れる。このため、薬液14が基板20上に均一に塗布され、基板20をムラなくエッチングすることができる。
【0034】
また、感圧シート4が設けられた支持部材5が幅方向に傾斜しているため、液ナイフ3から吐出された薬液14が支持部材5の上に滞留しなくなり、薬液14の自重で感圧シート4が着色するようなことも起こらない。
支持部材5は、薬液14に対する耐性を有して感圧シート4を覆う耐薬液シート7(流体割れ検出部材)を含んでもよい。
【0035】
これにより、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出されて感圧シート4に向かう薬液14の作用から感圧シート4を保護することができる。
感圧シート4を、耐薬液シート7でカバーすることで感圧シート4が薬液14で劣化等することを防止できる。なお、耐薬液シート7が硬いと感圧シート4で薬液14の圧力に反応できなくなるので、耐薬液シート7はある程度の柔軟性が必要である。
【0036】
図6は流体カーテン供給装置1の正常時における正面図である。図7は流体カーテン供給装置1の液割れ発生時における正面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0037】
薬液14が液ナイフ3から正常に吐出される正常時は、図6に示すように、液ナイフ3の幅方向に沿って延伸するスリット状の開口13からカーテン状に吐出される薬液14の流量が幅方向に沿って均一である。このため、支持部材5に設けられた感圧シート4が幅方向に均一に着色され、薬液14の液割れ15が発生していないことが短時間で目視により確認できる。
【0038】
液ナイフ3から吐出される薬液14に液割れ15が発生する異常時は、図7に示すように、薬液14の液切れ15が発生した感圧シート4の幅方向の箇所は、薬液14が当たらず、薬液14に基づく圧力が弱いため、着色されないか、又は、着色が薄くなる。また、薬液14の流量が幅方向に不均一の場合は、感圧シート4の流量が少ない幅方向の箇所の着色は薄くなる。図7に示す例では、幅方向に傾斜する液ナイフ3から吐出される薬液14の流量が、液割れ15が生じた位置よりも昇り方向側で降り方向側よりも少なくなっている。このため、幅方向に傾斜する感圧シート4は、液割れ15が生じた位置よりも昇り方向側で降り方向側よりも着色が薄くなる。
【0039】
感圧シート4は、圧力を可視化出来るシートであり、圧力測定フィルムともいう。感圧シート4は、シート全体が圧力を測定するセンサであり、面全体の圧力分布や面圧を一目で確認することができる。感圧シート4は圧力を受けると例えば赤く発色する。その発色濃度は圧力の大きさに応じて変化する。
【0040】
感圧シート4は、圧力に応じて着色した後、圧力が無くなっても着色が無くならない場合、繰り返し使用ができない。このため、目視確認毎に感圧シート4を交換する必要がある。感圧シート4は、圧力が無くなると着色が無くなって繰り返し使用できるシートであることが望ましく、この場合は交換不要となる。
【0041】
以上のように本実施の形態によれば、吐出により基板20に塗布される薬液14の液割れ15の短時間での目視確認漏れを減らし、エッチング起因の不良を低減することができる。
【0042】
図8は変形例に係る流体カーテン供給装置1Aの正面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0043】
流体カーテン供給装置1Aは、スリット状の開口13から吐出された薬液14の吐出先に幅方向に沿って配置されて、開口13から吐出された薬液14の圧力を検出する圧力ラインセンサ6(流体割れ検出部材)を含む。
【0044】
このため、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出された薬液14が当たる圧力ラインセンサ6の出力を検出することにより、薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15を容易に確認することができる。この結果、薬液14の液割れ状態を容易に抑制することができる。
【0045】
圧力ラインセンサ6は、搬送ライン2の幅方向に沿って配列された複数の圧力センサを含む。搬送ライン2の幅方向に沿って配置された支持部材5Aの上に圧力センサをライン状に配置して圧力ラインセンサ6を構成してもよい。
【0046】
流体カーテン供給装置1Aは、薬液14に対する耐性を有して圧力ラインセンサ6を覆う図1に示す耐薬液シート7(流体割れ検出部材)をさらに含んでもよい。
【0047】
これにより、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出されて圧力ラインセンサ6に向かう薬液14の作用から圧力ラインセンサ6を保護することができる。
【0048】
圧力ラインセンサ6を、耐薬液シートでカバーすることで圧力ラインセンサ6が薬液14で劣化等することを防止できる。なお、耐薬液シートが硬いと圧力ラインセンサ6で薬液14の圧力をセンシングできなくなるので、耐薬液シートはある程度の柔軟性が必要である。
【0049】
圧力ラインセンサ6のセンシング結果をモニター等に表示させ、薬液14の液割れ15の有無や流量を確認することができる。また、圧力ラインセンサ6のセンシング結果をモニター等に表示させるのではなく、圧力ラインセンサ6で薬液14の液割れ15を感知した場合、異常アラームを鳴らしてもよいし、薬液14を液ナイフ3に供給する装置へのフィードバックを行い、薬液14の液割れ15を解消するために当該装置を自動復旧させるように構成してもよい。
図9は流体カーテン供給装置1Aに係るフィードバック動作を示すフローチャートである。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
流体カーテン供給装置1Aは、圧力ラインセンサ6の出力を監視してフィードバックするフィードバック部21を備えてもよい。
まず、圧力ラインセンサ6の出力をフィードバック部21がモニターして液割れ15を監視する(ステップS1)。そして、圧力ラインセンサ6の出力に基づいて液割れ15が発生しているか否かをフィードバック部21が判断する(ステップS2)。
液割れ15が発生しているとフィードバック部21が判断したときは(ステップS2でYES)、フィードバック部21は異常アラーム信号を発生する(ステップS3)。そして、フィードバック部21により発生された異常アラーム信号に基づいて、液ナイフ3はスリット状の開口13からの薬液14の吐出を停止する(ステップS4)。その後、手動又は自動による液割れ15に対する対策が実施される(ステップS5)。そして、液ナイフ3はスリット状の開口13からの薬液14の吐出を実施する(ステップS6)。
液割れ15が発生していないとフィードバック部21が判断したときは(ステップS2でNO)、ステップS6に移る。
液ナイフ3は、薬液14に限らず、水等の液体を吐出してもよいし、エアー等の気体を吐出してもよい。この場合、感圧シート4は、水等の液体又はエアー等の気体に基づく圧力に応じて着色する。圧力ラインセンサ6は、水等の液体又はエアー等の気体に基づく圧力を検出する。
【0050】
〔実施形態2〕
図10は実施形態2に係る流体カーテン供給装置1Bが設けられたエッチング装置11Bの側面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0051】
エッチング装置11Bは、流体カーテン供給装置1Bと、流体カーテン供給装置1Bよりも下流側に配置されるシャワー装置12と、を備える。
【0052】
エッチング装置11Bは、液ナイフ3の幅方向に沿って延伸するスリット状の開口13からカーテン状に吐出された薬液14の側面に対向して幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサ8(流体割れ検出部材)を含む。
【0053】
これにより、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出された薬液14の側面に対向して幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサ8からの出力に基づいて、薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15を検出することができる。
【0054】
光学式ラインセンサ8は、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出された薬液14の側面に向かって幅方向に沿って光を照射する光源9と、幅方向に沿って配置されて薬液14の側面により反射された光を受光する受光部10と、を含む。
【0055】
これにより、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出された薬液14の側面によって反射された光を受光した受光部10からの出力に基づいて、薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15態を検出することができる。
【0056】
このように、光源9からの光を、液ナイフ3から吐出された薬液14に当てて、薬液14の側面で反射させる。薬液14がある部分とない部分とでは光源9からの光の反射率が異なるため、その反射率の差をセンシングして薬液14の液割れ15の有無を確認する。
【0057】
実施形態1の構成では、液ナイフ3から吐出された薬液14が基板20に塗布されている最中は薬液が搬送ライン2を通過して感圧シート4等に到達しないので、薬液14の液切れ15を感圧シート4により常時監視することは困難である。しかしながら、この実施形態2の構成では、液ナイフ3から吐出された薬液14が基板20に塗布されている最中も、光学式ラインセンサ8により薬液14の側面により反射された光を受光できるので、薬液14の液切れ15を常時監視することができる。
【0058】
図10に示される光源9の位置と受光部10の位置とは逆の位置で構成してもよい。
【0059】
図11は変形例に係る流体カーテン供給装置1Cの正面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0060】
エッチング装置11Cは、流体カーテン供給装置1Cと、流体カーテン供給装置1Cよりも下流側に配置されるシャワー装置12と、を備える。
【0061】
光学式ラインセンサ8は、液ナイフ3の開口13からカーテン状に吐出された薬液14の側面に向かって幅方向に沿って光を照射する光源9と、幅方向に沿って配置されて薬液14の側面を透過した光を受光する受光部10と、を含んでもよい。
【0062】
この場合、光源9と受光部10とは、薬液14を挟んだ両側に配置される。尚、図11では、受光部10を搬送ライン2の下側に配置しているが、搬送ライン2と液ナイフ3の間に配置してもよい。
【0063】
エッチング装置11Cも同様に、光学式ラインセンサ8のセンシング結果をモニター等に表示させ、薬液14の液割れ15の有無や流量を確認することができる。また、光学式ラインセンサ8のセンシング結果をモニター等に表示させるのではなく、光学式ラインセンサ8で薬液14の液割れ15を感知した場合、異常アラームを鳴らしてもよいし、薬液14を液ナイフ3に供給する装置へのフィードバックを行い、薬液14の液割れ15を解消するために当該装置を自動復旧させるように構成してもよい。
【0064】
〔実施形態3〕
図12は実施形態3に係る流体カーテン供給装置1Dの斜視図である。図13は流体カーテン供給装置1Dが設けられたエッチング装置11Dの側面図である。前述した構成要素と同様の構成要素には同様の参照符号を付している。これらの構成要素の詳細な説明は繰り返さない。
【0065】
エッチング装置11Dは、流体カーテン供給装置1Dと、流体カーテン供給装置1Dよりも下流側に配置されるシャワー装置12と、を備える。
【0066】
流体カーテン供給装置1Dは、搬送ライン2の幅方向に沿って延伸するスリット状の開口13からカーテン状に吐出された薬液14が塗布された基板20に対向して幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサ8D(流体割れ検出部材)を含む。
これにより、開口13から吐出された薬液14が塗布された基板20に対向して幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサ8Dからの出力に基づいて、液ナイフ3から吐出された薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15に起因する液割れ領域15Cを検出することができる。
【0067】
光学式ラインセンサ8Dは、開口13からカーテン状に吐出された薬液14が塗布された基板20に向かって幅方向に沿って光を照射する光源9Dと、幅方向に沿って配置されて基板20により反射された光を受光する受光部10Dと、を含む。
これにより、開口13から吐出された薬液14が塗布された基板20により反射された受光部10Dからの出力に基づいて、液ナイフ3から吐出された薬液14が吐出方向に沿って割ける液割れ15に基づく液割れ領域15Cを検出することができる。
【0068】
このように、光源9Dからの光を基板20上の薬液14で反射させる。薬液14がある部分と無い部分(液割れ領域15C)とでは光の反射率が異なるため、その差をセンシングして液割れに基づく液割れ領域15Cの有無を確認する。この実施形態3の構成では、液ナイフ3から吐出された薬液14が基板20に塗布されている状態を、光学式ラインセンサ8Dにより、薬液14が塗布された基板20の表面により反射された光を受光できるので、薬液14の液切れ15を監視することができる。
【0069】
尚、実際の生産に用いる基板において、メタルパターン等による反射率の変化が課題になる場合は、メタルパターンが無い又はメタルパターンを全面に形成したテスト用基板により薬液14の液切れ15に起因する液割れ領域15Cを確認してもよい。または、光源9Dから基板20に向かう光と基板20で反射された受光部10Dに向かう光との間の角度を調整し、当該角度を臨界角以下に設定する事により、光源9Dから基板20に向かう光を基板20に塗布された薬液14の表面で全反射させ、液割れ領域15Cを確認してもよい。
【0070】
光学式ラインセンサ8Dのセンシング結果をモニター等に表示させ、薬液14の液割れ15の有無や流量を確認することができる。また、光学式ラインセンサ8Dのセンシング結果をモニター等に表示させるのではなく、光学式ラインセンサ8Dで薬液14の液割れ15を感知した場合、異常アラームを鳴らしてもよいし、薬液14を液ナイフ3に供給する装置へのフィードバックを行い、薬液14の液割れ15を解消するために当該装置を自動復旧させるように構成してもよい。
実施形態1~3のように、薬液14の液切れ15の状態監視は、吐出された薬液14の状態監視と、吐出された薬液14が塗布された基板20上の状態監視との2つの方式が考えられる。
【0071】
〔まとめ〕
本開示の態様1に係る流体カーテン供給装置1・1A・1B・1C・1Dは、基板20を搬送する搬送ライン2と、搬送ライン2の幅方向に沿って延伸するスリット状の開口13から前記搬送ライン2に向かって流体(薬液14)をカーテン状に吐出する流体ナイフ(液ナイフ3)と、前記流体ナイフの前記開口13からカーテン状に吐出されて前記搬送ライン2に向かう流体が吐出方向に沿って割ける流体割れ状態を検出する流体割れ検出部材(感圧シート4・圧力ラインセンサ6・光学式ラインセンサ8・8D)と、を備える。
【0072】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口からカーテン状に吐出された流体が当たる流体割れ検出部材の態様を確認することにより、流体が吐出方向に沿って割ける流体割れ状態を短時間で容易に確認することができる。
【0073】
本開示の態様2に係る流体カーテン供給装置1は、上記態様1において、前記流体割れ検出部材が、前記スリット状の開口13から吐出された前記流体(薬液14)の吐出先に前記幅方向に沿って配置されて、前記開口13から吐出された前記流体の圧力に応じて着色する感圧シート4を含んでもよい。
【0074】
上記の構成によれば、スリット状の開口から吐出された流体が当たった感圧シートの幅方向の箇所は着色する。流体が当たらない感圧シートの幅方向の箇所は着色が抑制される。
【0075】
本開示の態様3に係る流体カーテン供給装置1は、上記態様2において、前記流体ナイフ(液ナイフ3)側に前記感圧シート4が設けられた支持部材5をさらに含んでもよい。
【0076】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口から吐出された流体に対向する感圧シートが支持部材により支持される。
【0077】
本開示の態様4に係る流体カーテン供給装置1は、上記態様2において、前記感圧シート4が、前記搬送ライン2に対して前記流体ナイフ(液ナイフ3)の反対側に配置されてもよい。
【0078】
上記の構成によれば、基板が流体ナイフの下に搬送される前又は後に、流体ナイフから吐出された流体が搬送ラインを通過して感圧シートに到達する。
【0079】
本開示の態様5に係る流体カーテン供給装置1は、上記態様2において、前記感圧シート4は、前記流体割れ状態が発生した前記幅方向に沿った箇所において着色が抑制される。
上記の構成によれば、感圧シートの着色の態様を目視することにより、流体の流体割れ状態を短時間で容易に確認することができる。
【0080】
本開示の態様6に係る流体カーテン供給装置1は、上記態様2において、前記搬送ライン2と前記流体ナイフ(液ナイフ3)と前記感圧シート4とが、前記幅方向に沿って傾斜して配置されてもよい。
【0081】
上記の構成によれば、幅方向に沿って傾斜して配置されることにより発生しやすい流体割れ状態を容易に確認することができる。
【0082】
本開示の態様7に係る流体カーテン供給装置1は、上記態様2において、前記流体が薬液14を含み、前記薬液14に対する耐性を有して前記感圧シート4を覆う耐薬液シートをさらに含んでもよい。
【0083】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口からカーテン状に吐出されて感圧シートに向かう薬液の作用から感圧シートを保護することができる。
【0084】
本開示の態様8に係る流体カーテン供給装置1Aは、上記態様1において、前記流体割れ検出部材が、前記スリット状の開口13から吐出された前記流体(薬液14)の吐出先に前記幅方向に沿って配置されて、前記開口13から吐出された前記流体の圧力を検出する圧力ラインセンサ6を含んでもよい。
【0085】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口からカーテン状に吐出された流体が当たる圧力ラインセンサの出力を検出することにより、流体が吐出方向に沿って割ける流体割れ状態を容易に確認することができる。この結果、流体の流体割れ状態を容易に抑制することができる。
【0086】
本開示の態様9に係る流体カーテン供給装置1Aは、上記態様8において、前記流体が薬液14を含み、前記薬液14に対する耐性を有して前記圧力ラインセンサ6を覆う耐薬液シートをさらに含んでもよい。
【0087】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口からカーテン状に吐出されて圧力ラインセンサに向かう流体の作用から圧力ラインセンサを保護することができる。
【0088】
本開示の態様10に係る流体カーテン供給装置1B・1Cは、上記態様1において、前記流体が液体(薬液14)を含み、前記流体割れ検出部材が、前記開口13からカーテン状に吐出された前記液体の側面に対向して前記幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサ8を含んでもよい。
【0089】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口からカーテン状に吐出された液体の側面に対向して幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサからの出力に基づいて、液体が吐出方向に沿って割ける液割れ状態を検出することができる。
【0090】
本開示の態様11に係る流体カーテン供給装置1Bは、上記態様10において、前記光学式ラインセンサ8が、前記開口13からカーテン状に吐出された前記液体(薬液14)の前記側面に向かって前記幅方向に沿って光を照射する光源9と、前記幅方向に沿って配置されて前記液体の前記側面により反射された前記光を受光する受光部10と、を含んでもよい。
【0091】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口からカーテン状に吐出された液体の側面によって反射された光を受光した受光部からの出力に基づいて、液体が吐出方向に沿って割ける液割れ状態を検出することができる。
【0092】
本開示の態様12に係る流体カーテン供給装置1Dは、上記態様1において、前記流体が薬液14を含み、前記流体割れ検出部材が、前記開口13からカーテン状に吐出された前記薬液14が塗布された前記基板20に対向して前記幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサ8Dを含んでもよい。
【0093】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口から吐出された薬液が塗布された基板に対向して幅方向に沿って配置された光学式ラインセンサからの出力に基づいて、流体ナイフから吐出された薬液が吐出方向に沿って割ける液割れ状態を検出することができる。
【0094】
本開示の態様13に係る流体カーテン供給装置1Dは、上記態様12において、前記光学式ラインセンサ8Dが、前記開口13からカーテン状に吐出された前記薬液14が塗布された前記基板20に向かって前記幅方向に沿って光を照射する光源9Dと、前記幅方向に沿って配置されて前記基板20により反射された前記光を受光する受光部10Dと、を含んでもよい。
【0095】
上記の構成によれば、流体ナイフの開口から吐出された薬液が塗布された基板により反射された受光部からの出力に基づいて、流体ナイフから吐出された薬液が吐出方向に沿って割ける液割れ状態を検出することができる。
【0096】
本開示の態様14に係るエッチング装置11・11B・11C・11Dは、本開示の態様1から13の何れか一態様に記載の流体カーテン供給装置1・1A・1B・1C・1Dを備え、前記流体が薬液14を含み、前記流体カーテン供給装置1・1A・1B・1C・1Dよりも下流側に配置され、前記開口13からカーテン状に吐出された前記薬液14が塗布された前記基板20をシャワーによりエッチングするシャワー装置12をさらに備える。
【0097】
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0098】
1 流体カーテン供給装置
2 搬送ライン
3 液ナイフ(流体ナイフ)
4 感圧シート(流体割れ検出部材)
5 支持部材
6 圧力ラインセンサ(流体割れ検出部材)
7 耐薬液シート
8 光学式ラインセンサ(流体割れ検出部材)
9 光源(光学式ラインセンサ、流体割れ検出部材)
10 受光部(光学式ラインセンサ、流体割れ検出部材)
11 エッチング装置
12 シャワー装置
13 開口
14 薬液(流体)
15 液割れ(流体割れ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13