(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170198
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】抽出装置、画像解析装置、作成装置、評価システム、相関距離抽出方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01B 11/02 20060101AFI20241129BHJP
G06T 7/60 20170101ALI20241129BHJP
H01J 37/22 20060101ALI20241129BHJP
B82Y 35/00 20110101ALI20241129BHJP
B82Y 30/00 20110101ALI20241129BHJP
G01B 11/26 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
G01B11/02 H
G06T7/60 150Z
H01J37/22 502H
B82Y35/00 ZNM
B82Y30/00
H01J37/22 501Z
G01B11/26 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087224
(22)【出願日】2023-05-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1) 発行日 令和5年1月25日/令和5年2月27日 刊行物 2023年 第70回 応用物理学会 春季学術講演会 講演概要/予稿PDF *ウェブプログラム及び参加者専用パスワードにより公開 公益社団法人 応用物理学会 発行 論文 15a-PA01-6,「CNTネットワークの配向性制御」 <資 料> 第70回応用物理学会春季学術講演会 公式ガイドブック表紙 <資 料> 第70回応用物理学会春季学術講演会 講演概要/予稿発行日 告知 <資 料> 第70回応用物理学会春季学術講演会 予稿PDF掲載論文 (2) 開催日 令和5年3月15日 集会名、開催場所 2023年 第70回 応用物理学会 春季学術講演会 上智大学四谷キャンパス(東京都千代田区紀尾井町7-1) PA会場(Room PA) 公益財団法人 応用物理学会 主催 <資 料> 第70回応用物理学会春季学術講演会 講演プログラム <資 料> 第70回応用物理学会春季学術講演会 ポスター講演資料
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和3年度、防衛装備庁 安全保障技術研究推進制度、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 泰蔵
(72)【発明者】
【氏名】田中 朋
(72)【発明者】
【氏名】殿内 規之
【テーマコード(参考)】
2F065
5C101
5L096
【Fターム(参考)】
2F065AA07
2F065AA22
2F065AA32
2F065FF04
2F065QQ21
2F065QQ31
5C101AA03
5C101AA04
5C101HH15
5C101HH22
5C101HH24
5C101HH36
5L096BA18
5L096FA66
5L096FA67
(57)【要約】
【課題】ネットワーク構造の電気抵抗を低くしやすい抽出装置、画像解析装置、作成装置、ネットワーク構造、評価システム、相関距離抽出方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】抽出装置は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、複数のナノロッドを抽出する抽出部と、複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部と、ナノロッド間距離と角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部と、を備える。
【選択図】
図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出する抽出部と、
前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部と、
前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部と、
を備える
抽出装置。
【請求項2】
前記決定部は、代表角度として、各ナノロッド間距離について前記角度の代表値を集計し、前記ナノロッド間距離と前記代表角度との関係に基づき、前記代表角度が所定値である場合の前記ナノロッド間距離を、前記相関距離として決定する
請求項1に記載の抽出装置。
【請求項3】
各構成要素は、ナノカーボンである
請求項1または2に記載の抽出装置。
【請求項4】
各構成要素は、カーボンナノチューブである
請求項1または2に記載の抽出装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の抽出装置と、
前記画像を撮像する撮像装置と、
を備える
画像解析装置。
【請求項6】
複数の中心を決定する振分部と、
各中心について、相関距離を設定する第一設定部と、
前記相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、前記他の中心に対しナノロッドを設定する第二設定部と、
を備える
作成装置。
【請求項7】
撮像装置と、抽出装置と、作成装置と、を備え、
前記撮像装置は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像を撮像し、
前記抽出装置は、
前記画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出する抽出部と、
前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部と、
前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部と、
を備え、
前記作成装置は、
複数の中心を決定する振分部と、
各中心について、相関距離を設定する第一設定部と、
前記相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、前記他の中心に対しナノロッドを設定する第二設定部と、
を備える
評価システム。
【請求項8】
複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出するステップと、
前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得するステップと、
前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定するステップと、
を含む
相関距離抽出方法。
【請求項9】
複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出するステップと、
前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度を取得するステップと、
前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定するステップと、
をコンピュータに実行させる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、抽出装置、画像解析装置、作成装置、評価システム、相関距離抽出方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な素子に、カーボンナノチューブを用いることが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ランダムに絡み合い、ネットワーク化したカーボンナノチューブを用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の開示では、カーボンナノチューブネットワークがGa蒸気で処理されることで、カーボンナノチューブ表面にグラファイト膜が形成されている。このグラファイト膜を介してカーボンナノチューブ同士が連結することでグラファイト膜の電気抵抗が低くなる。しかしながら、カーボンナノチューブ表面にグラファイト膜が形成されたとしても、カーボンナノチューブの配向によっては、ネットワーク構造の電気抵抗が低くなりにくいことがある。
【0006】
本開示の目的は、上述した課題を解決する抽出装置、画像解析装置、作成装置、評価システム、相関距離抽出方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る抽出装置は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出する抽出部と、前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部と、前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部と、を備える。
【0008】
本開示の一態様に係る作成装置は、複数の中心を決定する振分部と、各中心について、相関距離を設定する第一設定部と、前記相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、前記他の中心に対しナノロッドを設定する第二設定部と、を備える。
【0009】
本開示の一態様に係る評価システムは、撮像装置と、抽出装置と、作成装置と、を備え、前記撮像装置は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像を撮像し、前記抽出装置は、前記画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出する抽出部と、前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部と、前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部と、を備え、前記作成装置は、複数の中心を決定する振分部と、各中心について、相関距離を設定する第一設定部と、前記相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、前記他の中心に対しナノロッドを設定する第二設定部と、を備える。
【0010】
本開示の一態様に係る相関距離抽出方法は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出するステップと、前記複数のナノロッドの各ペアの、中心間距離と角度とを取得するステップと、前記中心間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定するステップと、を含む。
【0011】
本開示の一態様に係るプログラムは、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出するステップと、前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度を取得するステップと、前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定するステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
上記一態様によれば、ネットワーク構造の電気抵抗を低くしやすい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第一実施形態における評価システムの構成図である。
【
図2】第一実施形態における作成装置のブロック図である。
【
図3】第一実施形態における抽出装置のブロック図である。
【
図4】第一実施形態におけるデータ作成方法のフロー図である。
【
図5】第一実施形態におけるデータ作成方法の振分部の処理説明図である。
【
図6】第一実施形態におけるデータ作成方法の第二設定部の処理説明
図Iである。
【
図7】第一実施形態におけるデータ作成方法の第二設定部の処理説明
図IIである。
【
図8】第一実施形態における相関距離抽出方法のフロー図である。
【
図9】第一実施形態における相関距離抽出方法の算出部の処理説明図である。
【
図10】実施例におけるネットワーク構造の平面
図Iである。
【
図11】実施例におけるネットワーク構造の平面
図IIである。
【
図13】実施例におけるネットワーク構造での相関距離と抵抗値との関係を示す図である。
【
図14】実施例におけるネットワーク構造での中心間距離と平均角度との関係を示す図である。
【
図15】第二実施形態における作成装置の最小構成図である。
【
図16】第三実施形態における抽出装置の最小構成図である。
【
図17】第四実施形態における評価システムの最小構成図である。
【
図18】第五実施形態におけるデータ作成方法の最小構成のフロー図である。
【
図19】第六実施形態における相関距離抽出方法の最小構成のフロー図である。
【
図20】変形例における抽出装置のナノロッド間距離の抽出を示す
図Iである。
【
図21】変形例における抽出装置のナノロッド間距離の抽出を示す
図IIである。
【
図22】変形例における抽出装置のナノロッド間距離の抽出を示す
図IIIである。
【
図23】変形例における抽出装置の相関距離の決定の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示に係る各実施形態について、図面を用いて説明する。なお、各実施の形態において用いられた図面および具体的な構成を、開示の解釈に用いてはならない。すべての図面において同一または相当する構成には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
【0015】
<第一実施形態>
以下、本開示に係る第一実施形態について、
図1~
図9、
図13~
図14を用いて説明する。
【0016】
(評価システムの構成)
図1に示すように、評価システム1は、作成装置2と、画像解析装置6と、を備える。
作成装置2は、後述するデータ素子Dが有するネットワーク構造D1に関する情報を作成する。
画像解析装置6は、抽出装置3と、撮像装置4と、を備える。
抽出装置3は、素子5が有するネットワーク構造51に関する情報を抽出する。
撮像装置4は、素子5を撮像するための装置である。例えば、撮像装置4は、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)等を備え、素子5のネットワーク構造51に含まれる複数の構成要素51aの顕微鏡画像を撮像できるものであればよい。
撮像装置4は、撮像した画像を、抽出装置3へ送信する。
例えば、素子5は、ネットワーク構造51と、2つの電極52と、を備える。
ネットワーク構造51は複数の構成要素51aを含む。構成要素51aは、ナノカーボンである。ナノカーボンとは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、カーボンナノホーン、カーボンナノブラシ、カーボンナノツイス卜、グラフェン、フラーレン等のように、炭素を主成分とするナノサイズの炭素材料を意味する。
例えば、構成要素51aは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、といった棒状のものでもよい。また、構成要素51aは、ナノカーボンが複数連なり、棒状になったものでもよい。
電極52は、その一対の電極が、ネットワーク構造51を、抱きこむように形成されていてもよい。
評価システム1は、作成装置2で作成したデータ素子Dのネットワーク構造D1に関する情報と、抽出装置3にて抽出した素子5のネットワーク構造51に関する情報と、を表示できる。これにより、作業者は、作成装置2及び抽出装置3で得られた各相関距離Rと、作成装置2及び抽出装置3で得られた配向度合いがわかる各画像と、作成装置2で作成したデータ素子Dのネットワーク構造D1に関する表と、抽出装置3が作成した素子5のネットワーク構造51に関するグラフと、を評価し、ネットワーク構造51の低抵抗化のための事前検討ができる。
例えば、作成装置2が抵抗値の算出を行う際、データ素子Dは、2つの電極D2と、ネットワーク構造D1と、を備えてもよい。その際、2つの電極D2は、ネットワーク構造D1の左右両端にある端面を覆うように電気的に接続される。
例えば、抽出装置3は、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像を撮像画像として用いてもよい。これにより、作業者は、評価システム1内で、抽出装置3が処理する撮像した画像と、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像とを比較し、ナノロッドの近似を確認することができる。本実施形態では、抽出装置3の処理で得られたデータと相関距離Rとの関係性を示すため、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像を撮像画像として用いる。
例えば、評価システム1は、作成装置2と、抽出装置3と、の間でデータの送受信を行ってもよい。
【0017】
(作成装置の機能構成)
図2は、本開示の第1の実施形態に係る作成装置2の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、作成装置2は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信インタフェース24と、表示装置25と、入力装置26とを備えている。
【0018】
プロセッサ21は、所定のプログラムに従って動作することにより、振分部211、第一設定部212、第二設定部213、算出部214、生成部215、取得部216、および記憶部217としての機能を発揮する。
【0019】
振分部211は、
図5に示すように、複数の中心を決定する。その際、複数の中心には各IDが振り分けられる。
振分部211は、複数の中心をランダムに決定してもよい。
【0020】
第一設定部212は、各中心について、後述する相関距離Rを設定する。
第一設定部212は、後述する記憶部217に保存されたデータに基づき、相関距離Rを設定してもよい。
【0021】
第二設定部213は、相関距離Rと、各中心と他の中心との距離である中心間距離CDと、に基づいて、他の中心に対しナノロッドを設定する。
第二設定部213は、振分部211が設定した複数の中心を、ナノロッドの中心位置として、ナノロッドの長さと、その配向を設定する。例えば、第二設定部213には、ナノロッドの長さがあらかじめ設定されていてもよい。
第二設定部213は、ナノロッドを設定する際に、複数の中心に振り分けられた各IDの順に従って処理を行う。
第二設定部213は、各IDの順に従い、各中心に関し、ランダムな配向にて、ナノロッドを設定する。ただし、以下の場合は、第二設定部213は、各中心に関し、所定の配向にて、ナノロッドを設定する。
第二設定部213は、
図6に示すように、ナノロッドを設定する際に、各中心から、第一設定部212にて設定した相関距離Rを半径とした円を描く。その後、その円上あるいは円内に、各中心のIDよりも前のIDを持つ他の中心が含まれる場合が想定される。すなわち、前のIDを持つ他の中心が、各中心の相関距離R内に存在する場合が想定される。その場合に、第二設定部213は、各中心で設定されるナノロッドと、他の中心で設定されたナノロッドとのなす角度θ(0≦θ≦90°)が指定した角度になるように各中心に設定されるナノロッドを配向させる。第二設定部213に指定した角度は、例えば、0°である。
よって、各中心のIDよりも前のIDが、設定した相関距離R内に存在する場合、各中心のIDに設定されるナノロッドの配向は、前のIDの配向の影響を受けることになる。
もし、前のIDを持つ他の中心が、各中心の相関距離R内に複数存在する場合、第二設定部213は、相関距離R内の複数の他の中心に設定されたナノロッドに関する直線の重み付き平均から各中心に設定されるナノロッドの角度を決定してもよい。
以上のように、複数の中心に亘り、ナノロッドが設定されることにより、データ素子Dのネットワーク構造D1が作成される。
また、このネットワーク構造D1は、画像として、後述する記憶部217に保存されてもよい。
【0022】
算出部214は、第二設定部213が作成するデータ素子Dのネットワーク構造D1の合成抵抗値を算出する。その際、データ素子Dの2つの電極D2は、
図1に示すように、ネットワーク構造D1の左右両端にある端面を覆うように電気的に接続された状態を想定している。
算出部214は、例えば、ネットワーク構造D1の合成抵抗値の算出を、キルヒホッフの法則を利用し、ネットワーク構造D1を等価回路に置き換えて行う。
【0023】
生成部215は、第一設定部212にて設定された相関距離Rと、算出部214にて算出された抵抗値と、の関係を示す表を作成する。その際、ST22において第一設定部212に設定される相関距離Rを変化させることにより、生成部215は、異なる相関距離Rの各々に対する抵抗値を算出し、
図13に示すような表を作成してもよい。
例えば、生成部215は、
図13に示すように、相関距離Rと、合成抵抗値との関係に加え、データ素子Dのネットワーク構造D1を構成する複数の構成要素同士の交点数nを記載してもよい。交点数nの記載を加えることにより、作業者は、相関距離Rの設定によって、交点数nが変化し、交点数nが増えることで複数の構成要素同士の接触面積が増え、ネットワーク構造D1に流れる電流量が増え、抵抗値が減少することがわかる。
【0024】
取得部216は、記憶部217からデータを取得する。
【0025】
記憶部217は、作成装置2の第一設定部212にて設定された相関距離Rと、ネットワーク構造D1の画像を保存する。例えば、記憶部217は、抽出装置3で過去に取得された様々なデータを記憶していてもよい。
記憶部217は、算出部214にて算出された合成抵抗値と、生成部215で作成された表と、を保存する。
【0026】
なお、プロセッサ21が実行する所定のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶される。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。さらに、このプログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。更に、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0027】
メモリ22は、プロセッサ21の動作に必要なメモリ領域を有する。
【0028】
ストレージ23は、いわゆる補助記憶装置であって、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。
【0029】
通信インタフェース24は、外部機器(抽出装置3等)との間で各種信号の送受信を行うためのインタフェースである。
【0030】
表示装置25は、計算結果等を表示する表示デバイスであって、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどである。
【0031】
入力装置26は、作成装置2のユーザの操作を受け付ける入力デバイスであって、例えば、一般的なマウス、キーボード、タッチセンサなどである。
【0032】
(抽出装置の機能構成)
図3は、本開示の第1の実施形態に係る抽出装置3の機能構成を示すブロック図である。
図3に示すように、抽出装置3は、プロセッサ31と、メモリ32と、ストレージ33と、通信インタフェース34と、表示装置35と、入力装置36とを備えている。
【0033】
プロセッサ31は、所定のプログラムに従って動作することにより、変換部311、抽出部312、算出部313、決定部314、取得部315、および記憶部316としての機能を発揮する。
【0034】
変換部311は、撮像装置4にて撮像した画像に存在する各構成要素51aを、ナノロッドに近似する。
例えば、変換部311は、ネットワーク構造51の上面から撮像した画像から、各構成要素51aの曲がり具合を考慮し、線分であるナノロッドを複数割り当て、各構成要素51aが複数の線分にて構成されるように近似する。
例えば、変換部311は、各構成要素51aをナノロッドに近似する際に、特定の太さのナノロッドにて近似してもよい。
その際、ナノロッドの近似を確認するために、作業者は、抽出装置3の変換部311が処理する撮像した画像と、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像とを比較してもよい。
【0035】
抽出部312は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素51aを備えるネットワーク構造51の画像に基づいて、複数のナノロッドを抽出する。
例えば、抽出部312は、撮像した画像に対し変換部311にて近似された複数のナノロッドを抽出する。
【0036】
算出部313は、抽出部312にて抽出されたナノロッドから複数のペアを作成し、後述する各ペアのナノロッド間距離と各ペアのなす角度θとを算出し、データを取得する。本実施形態に係る一例では、算出部313は、ナノロッド間距離として、中心間距離CDを算出し、データを取得する。
算出部313は、代表角度として、取得した中心間距離CDが分布している全範囲を複数の特定範囲に分割し、各特定範囲の中心間距離CDを有する複数のペアについて取得した各ペアのなす角度θの代表値である平均値を集計する。
算出部313は、抽出された全ナノロッドの長さを集計し、平均長さを算出する。例えば、算出された平均長さの単位は、ピクセルなどの無次元量であってもよい。
【0037】
決定部314は、各ペアの中心間距離CDと各ペアのなす角度θとの関係に基づいて、相関距離Rを決定する。
例えば、決定部314は、
図14に示すように、平均角度として、各中心間距離CDについて角度θの平均値を集計した情報を含んだ、中心間距離と平均角度との関係を示すグラフを作成する。決定部314は、このグラフから、所定の平均角度を設定し、この値と交差した中心間距離CDを、相関距離Rとして決定する。
【0038】
取得部315は、記憶部316からデータを取得する。
【0039】
記憶部316は、算出部313にて取得した各ペアの中心間距離CDと、各ペアのなす角度θと、抽出された全ナノロッドの平均長さと、を保存する。また、記憶部316は、中心間距離CDと平均角度との関係を示すグラフを保存する。
記憶部316は、決定部314が決定した相関距離Rを保存する。
【0040】
なお、プロセッサ31が実行する所定のプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶される。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。さらに、このプログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。更に、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0041】
メモリ32は、プロセッサ31の動作に必要なメモリ領域を有する。
【0042】
ストレージ33は、いわゆる補助記憶装置であって、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。
【0043】
通信インタフェース34は、外部機器(作成装置2、撮像装置4等)との間で各種信号の送受信を行うためのインタフェースである。
【0044】
表示装置35は、ネットワーク構造51をナノロッドに近似した解析画像や、決定した相関距離等を表示する表示デバイスであって、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどである。
【0045】
入力装置36は、抽出装置3のユーザの操作を受け付ける入力デバイスであって、例えば、一般的なマウス、キーボード、タッチセンサなどである。
【0046】
(データ作成方法)
本実施形態における作成装置2のデータ作成方法について説明する。
本実施形態における作成装置2のデータ作成方法は、
図4に示すフローに従って実施される。
【0047】
まず、作成装置2の振分部211は、
図5に示すように、複数の中心を決定する。その際、複数の中心には各ID(p1~p6)が振り分けられる。
振分部211は、複数の中心をランダムに決定してもよい(ST21)。
【0048】
次に、作成装置2の第一設定部212は、各中心について、相関距離Rを設定する。
相関距離Rとは、作業者あるいは、作成装置2の第一設定部212にて適宜設定できるものであり、ST23によって、ネットワーク構造D1の配向度合いを決定づけるものである。
第一設定部212は、記憶部217に保存されたデータに基づき、相関距離Rを設定してもよい。(ST22)。
【0049】
次に、作成装置2の第二設定部213は、相関距離Rと、各中心と他の中心との距離である中心間距離CDに基づいて、他の中心に対しナノロッドを設定する。
第二設定部213は、振分部211が設定した複数の中心をナノロッドの中心位置として、ナノロッドの長さと、その配向を設定する。例えば、第二設定部213には、ナノロッドの長さがあらかじめ設定されていてもよい。
第二設定部213は、ナノロッドを設定する際に、複数の中心に振り分けられた各ID(p1~p6)の順に従い、昇順で処理を行う。
第二設定部213は、各ID(p1~p6)の順に従い、各中心に関し、ランダムな配向にて、ナノロッドを設定する。ただし、以下の場合は、第二設定部213は、各中心に関し、所定の配向にて、ナノロッドを設定する。
第二設定部213は、
図6に示すように、ナノロッドを設定する際に、各中心から、第一設定部212にて設定した相関距離Rを半径とした円を描く。その後、その円上あるいは円内に各中心のIDよりも前のIDを持つ他の中心が含まれる場合が想定される。すなわち、前のIDを持つ他の中心が、各中心の相関距離R内に存在する場合が想定される。その場合に、第二設定部213は、各中心で設定されるナノロッドと、他の中心で設定されたナノロッドとのなす角度θ(0≦θ≦90°)が指定した角度になるように各中心に設定されるナノロッドを配向させる(ST23)。第二設定部213に指定した角度は、例えば、0°である。
よって、各中心のIDよりも前のIDが、設定した相関距離R内に存在する場合、各中心のIDに設定されるナノロッドの配向は、前のIDの配向の影響を受けることになる。
例えば、各中心(ID:p1、p2、p3)では、相関距離R内に各中心よりも前のIDを有する他の中心は存在しない。そのため、第二設定部213は、各中心(ID:p1、p2、p3)ではランダムな配向にて、ナノロッド(I1、I2、I3)を設定する。
各中心(ID:p4)では、相関距離R内に各中心よりも前のIDを有する他の中心(ID:p1)が存在する。そのため、第二設定部213は、各中心(ID:p4)で設定されるナノロッド(I4)が、他の中心(ID:p1)で設定されたナノロッド(I1)とのなす角度θ(0≦θ≦90°)を指定した角度になるようにナノロッドを配向する。
図7では、第二設定部213に指定した角度は、0°であるため、I4はI1に沿ってナノロッドが設定される。
各中心(ID:p5)では、相関距離R内に各中心よりも前のIDを有する他の中心は存在しない。各中心(ID:p5)より前のIDを有する他の中心(ID:p1、p3、p4)は、各中心(ID:p5)に近い距離に存在しているが、各中心(ID:p5)の相関距離R内に存在していない。このため、第二設定部213は、各中心(ID:p5)をランダムな配向にて、ナノロッド(I5)を設定する。
各中心(ID:p6)では、相関距離R内に各中心よりも前のIDを有する他の中心(ID:p2)が存在する。そのため、第二設定部213は、各中心(ID:p6)で設定されるナノロッド(I6)が、他の中心(ID:p2)で設定されたナノロッド(I2)とのなす角度θ(0≦θ≦90°)を指定した角度になるようにナノロッドを配向する。I2とI6とのなす角度θは、第二設定部213に指定した角度が0°であるため、I6はI2に沿ってナノロッドが設定される。
各中心(ID:p7)では、相関距離R内に各中心よりも前のIDを有する他の中心は存在しない。そのため、第二設定部213は、他の中心(ID:p5)と同様にランダムな配向にて、ナノロッド(I7)を設定する。
もし、前のIDを持つ他の中心が、各中心の相関距離R内に複数存在する場合、第二設定部213は、相関距離R内の複数の他の中心に設定されたナノロッドに関する直線の重み付き平均から各中心に設定されるナノロッドの角度を決定してもよい。
以上のように、複数の中心に亘り、ナノロッドが設定されることにより、データ素子Dのネットワーク構造D1が作成される。
また、このネットワーク構造D1は、画像として、記憶部217に保存されてもよい。
【0050】
次に、作成装置2の算出部214は、作成装置2が作成するデータ素子Dのネットワーク構造D1の合成抵抗値を算出する(ST24)。
ネットワーク構造D1の合成抵抗値を算出する際、データ素子Dの2つの電極D2は、ネットワーク構造D1の左右両端にある端面を覆うように電気的に接続された状態を想定している。
算出部214は、例えば、ネットワーク構造D1の合成抵抗値の算出を、キルヒホッフの法則を利用し、ネットワーク構造D1を等価回路に置き換えて行う。
【0051】
次に、作成装置2の生成部215は、第一設定部212にて設定された相関距離Rと、算出部214にて算出された抵抗値と、の関係を示す表を作成する。その際、ST22において第一設定部212に設定される相関距離Rを変化させることにより、生成部215は、異なる相関距離Rの各々に対する抵抗値を算出し、
図13に示すような表を作成してもよい(ST25)。
ここで、作成装置2のデータ作成が完結される。(完了)
表示装置25は、生成部215にて作成された相関距離Rと、抵抗値と、の関係を示す表を表示する。
例えば、生成部215は、
図13に示すように、相関距離Rと、合成抵抗値との関係に加え、データ素子Dのネットワーク構造D1を構成する複数の構成要素同士の交点数nを記載してもよい。交点数nの記載を加えることにより、作業者は、相関距離Rの設定によって、交点数nが変化し、交点数nが増えることで複数の構成要素同士の接触面積が増え、ネットワーク構造D1に流れる電流量が増え、抵抗値が減少することがわかる。
作成装置2の記憶部217は、第一設定部212にて設定された相関距離Rと、算出部214にて算出された合成抵抗値と、生成部215で作成された表と、を保存する。例えば、記憶部217は、抽出装置3で過去に取得された様々なデータを記憶していてもよい。これにより、取得部216は、任意のタイミングで過去の相関距離等のデータを記憶部217から呼び出すことができる。
【0052】
(相関距離抽出方法)
本実施形態における抽出装置3のデータ作成方法について説明する。
本実施形態における抽出装置3のデータ作成方法は、
図8に示すフローに従って実施される。
【0053】
まず、抽出装置3の変換部311は、撮像装置4にて撮像した画像に存在する各構成要素51aを、ナノロッドに近似する。
例えば、変換部311は、ネットワーク構造51の上面から撮像した画像から、各構成要素51aの曲がり具合を考慮し、線分であるナノロッドを複数割り当て、各構成要素51aが複数の線分にて構成されるように近似する(ST31)。
例えば、変換部311は、各構成要素51aをナノロッドに近似する際に、特定の太さのナノロッドにて近似してもよい。各構成要素51aは、太さが異なり得ることがある。そのため、特定の太さのナノロッドに近似することで、ナノロッド間距離の取得を簡易化することができる。
その際、ナノロッドの近似を確認するために、作業者は、抽出装置3の変換部311が処理する撮像した画像と、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像とを比較してもよい。
本実施形態では、抽出装置3の処理で得られたデータと相関距離Rとの関係性を示すため、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像を撮像画像として用いる。
【0054】
次に、抽出装置3の抽出部312は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素51aを備えるネットワーク構造51の画像に基づいて、複数のナノロッドを抽出する。
例えば、抽出部312は、撮像した画像に対し変換部311にて近似された複数のナノロッドを抽出する(ST32)。
【0055】
次に、抽出装置3の算出部313は、抽出部312にて抽出されたナノロッドから複数のペアを作成し、各ペアのナノロッド間距離と各ペアのなす角度θとを算出し、データを取得する(ST33)。本実施形態に係る一例では、算出部313は、ナノロッド間距離として、中心間距離CDを算出し、データを取得する。
図9に示すように、中心間距離CDは、変換部311にて近似したナノロッド(CNT1、CNT2)の中点(C1、C2)間の距離を意味する。算出部313は、中心間距離CDと、近似したナノロッドのペア(CNT1、CNT2)のなす角度θ(0≦θ≦90°)と、を算出し、データを取得する。
ナノロッドの本数r(r≧2)に対するペアの数P
rは、次式(1)に示すように、表される。算出部313は、各ナノロッドに複数のペアを設定し、それぞれのペア同士の中心間距離CDと、ナノロッド各ペアのなす角度θ(0≦θ≦90°)と、を算出する。
【0056】
【0057】
次に、抽出装置3の算出部313は、代表角度として、取得した中心間距離CDが分布している全範囲を複数の特定範囲に分割し、各特定範囲の中心間距離CDを有する複数のペアについて取得した各ペアのなす角度θ(0≦θ≦90°)の代表値である平均値を集計する(ST34)。
算出部313は、抽出された全ナノロッドの長さを集計し、平均長さを算出する。例えば、算出された平均長さの単位は、ピクセルなどの無次元量であってもよい。
【0058】
次に、抽出装置3の決定部314は、
図14に示すように、平均角度として、各中心間距離CDについて角度の平均値を集計した情報を含んだ、中心間距離と平均角度との関係を示すグラフを作成する(ST35)。
【0059】
次に、抽出装置3の決定部314は、このグラフから、所定の平均角度を設定(ST36)し、この値と交差した中心間距離CDを、相関距離Rとして決定する(ST37)。
例えば、ネットワーク構造51の相関距離Rは、各中心間距離について集計された複数のナノロッドの各ペアの角度の平均値である平均角度が、所定の平均角度22.5°となるときの中心間距離であってもよい。
これにより、抽出装置3の決定部314は、中心間距離CDと角度θとの関係に基づいて、相関距離Rを決定する。(完了)
表示装置35は、決定部314にて作成された中心間距離CDと平均角度との関係を示すグラフと、決定部314にて決定された相関距離Rと、を表示する。
抽出装置3の記憶部316は、決定部314が作成した先のグラフと、算出部313にて取得した各ペアの中心間距離CDと各ペアのなす角度θと、抽出された全ナノロッドの平均長さと、を保存する。加えて、記憶部316は、決定部314が決定した相関距離Rを保存する。これにより、取得部315は、任意のタイミングで過去のグラフ等のデータを記憶部316から呼び出すことができる。
【0060】
(評価システム)
評価システム1は、作成装置2で作成したデータ素子Dのネットワーク構造D1に関する情報と、抽出装置3にて抽出した素子5のネットワーク構造51に関する情報と、を表示できる。これにより、作業者は、作成装置2及び抽出装置3で得られた各相関距離Rと、作成装置2及び抽出装置3で得られた配向度合いがわかる各画像と、作成装置2で作成したデータ素子Dのネットワーク構造D1に関する表と、抽出装置3が作成した素子5のネットワーク構造51に関するグラフと、を評価し、ネットワーク構造51の低抵抗化のための事前検討ができる。また、評価システム1は、作成装置2の記憶部217又は抽出装置3の記憶部316の保存されているデータを表示してもよい。
評価システム1は、表示装置25に、生成部215にて作成された相関距離Rと、ネットワーク構造D1の全体抵抗値と、の関係を示す表と、ネットワーク構造D1の画像と、を表示する。
評価システム1は、表示装置35に、決定部314にて作成された中心間距離と平均角度との関係を示すグラフと、決定部314にて決定された相関距離Rと、撮像したネットワーク構造51の画像と、を表示する。
作業者は、表示装置25及び表示装置35に表示されたデータに基づき、ネットワーク構造51の低抵抗化に最適な、ネットワーク構造51の配向を検討することができる。
例えば、評価システム1は、作成装置2と、抽出装置3と、の間で撮像画像のデータの送受信を行ってもよい。
評価システム1は、作業者が抽出装置3のナノロッドの近似状態を確認する用途でも用いられる。例えば、抽出装置3は、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像を撮像画像として用いてもよい。これにより、作業者は、評価システム1内で、抽出装置3が処理する撮像した画像と、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像とを比較し、ナノロッドの近似を確認することができる。
【0061】
(作用及び効果)
本実施形態の抽出装置3によれば、5のネットワーク構造51を撮像した画像を用いて、ネットワーク構造51にある複数の構成要素51aを複数のナノロッドに近似し、抽出し、複数のナノロッドの各ペアの、中心間距離と角度とを取得することができる。取得した中心間距離CDと角度θとの関係に基づいて、相関距離Rを決定することで、ネットワーク構造51の配向を知ることができる。ネットワーク構造51の配向は、電気抵抗に影響するため、抽出装置3にてネットワーク構造51の配向を定量的に把握することで、ネットワーク構造51の配向と電気抵抗を関連付けることができ、ネットワーク構造51の全体抵抗値の評価を行うことができる。
したがって、本開示に係る抽出装置は、ネットワーク構造51の電気抵抗を低くしやすい。
【0062】
本実施形態に係る一例によれば、素子5に適用するには未だ高い電気抵抗を有するカーボンナノチューブを含むネットワーク構造51の電気抵抗を、相関距離Rをもって、カーボンナノチューブの配向度の観点から評価することができる。
【0063】
本実施形態の一例では、抽出装置3は、ネットワーク構造51の画像を用いて、ネットワーク構造51にある複数の構成要素51aを複数のナノロッドに近似し、抽出し、複数のナノロッドの各ペアの、中心間距離CDと角度θとを取得する。取得した中心間距離と角度との関係に基づいて、相関距離Rを決定することで、ネットワーク構造51の配向の評価を行うことができる。
したがって、ネットワーク構造51の電気抵抗を低くしやすい。
【0064】
<変形例>
また、構成要素51aは、ナノカーボンに限らず、ネットワーク構造を有し、構成要素51a自身が棒状であるものであってもよい。
【0065】
また、ナノロッド間距離は、中心間距離CDに代えて最近接距離Lmでもよい。
最近接距離Lmについて、
図20~
図22に示す。
図20に示すように、最近接距離Lmは、変換部311が近似したナノロッドのペア(CNT1、CNT2)におけるナノロッドの最近接距離である。抽出装置3の抽出部312は、一方のナノロッド(CNT1)の端部e1と、他方のナノロッド(CNT2)の端部e2との間の距離を最近接距離Lmとしてもよい。
図21に示すように、抽出部312は、最近接距離Lmは、一方のナノロッド(CNT1)上にあるとある点Cp1と、他方のナノロッド(CNT2)の端部e2との間の距離を最近接距離Lmとしてもよい。
図22に示すように、最近接距離Lmは、ナノロッドのペア間の最短距離であるため、一方のナノロッド(CNT1)と、他方のナノロッド(CNT2)が接触した場合は、抽出装置3の抽出部312は最近接距離Lmを0としてもよい。
【0066】
上記実施形態では、決定部314は、代表角度を、各中心間距離CDにおける平均角度としているが、平均角度に限らず、各中心間距離CDにおける角度θの代表値であれば、どのような角度を代表角度としてもよい。
例えば、決定部314は、
図23の各分布に示すような、平均角度とは異なる他の角度を代表角度としてもよい。
図23に示すような各分布では、中心間距離CDが増えるにしたがって、中心が0°にある(切断)正規分布が標準偏差を大きくしながら一様分布に近づいている。このような場合、特に中心間距離CDが短い場合において、「平均角度」ではこのような分布の特徴を反映しにくい。
これに対し、
図23に示すような代表角度であれば、このような分布の特徴を反映しやすい。例えば、算出部313は、特定の範囲のナノロッド間距離についてナノロッドの各ペアのなす角度θを集計してもよい。決定部314は、算出部313が集計した角度をもって、(切断)正規分布を推定してもよい。決定部314は、(0°を切断端とする切断)正規分布を推定後、0°に対する標準偏差を計算し、0°に標準偏差を加算した値を代表角度としてもよい。
例えば、決定部314は、算出部313が集計した角度θの中央値を代表角度としてもよい。
【0067】
また、相関距離Rは、所定の平均角度22.5°になるときに限定されない。
例えば、
図23のグラフに、平均角度を定める場合、その平均角度は41°から42°付近の平均角度を用いることができる。
【0068】
<第二実施形態>
以下、第二実施形態として本開示に係る作成装置の最小構成の実施形態について、
図15を用いて説明する。
【0069】
(構成)
作成装置70は、複数の中心を決定する振分部701と、各中心について、相関距離を設定する第一設定部702と、相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、他の中心に対しナノロッドを設定する第二設定部703と、を備える。
【0070】
(作用及び効果)
本実施形態によれば、振分部701が決定した複数の中心から、第一設定部702によって相関距離が設定され、第二設定部703は、相関距離と複数の中心の間の中心間距離と、に基づいてナノロッドを設定する。相関距離と中心間距離に基づいて、ネットワーク構造の配向が決定づけられる。相関距離によってネットワーク構造の配向が変化するため、ネットワーク構造の抵抗値を算出することで、低抵抗値を実現するネットワーク構造の配向を相関距離によって推定できる。
したがって、ネットワーク構造の電気抵抗を低くしやすい。
【0071】
<第三実施形態>
以下、第三実施形態として本開示に係る抽出装置の最小構成の実施形態について、
図16を用いて説明する。
【0072】
(構成)
抽出装置80は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、複数のナノロッドを抽出する抽出部801と、複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部802と、ナノロッド間距離と角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部803と、を備える。
【0073】
(作用及び効果)
本実施形態によれば、画像を用いて、ネットワーク構造にある複数の構成要素を複数のナノロッドに近似し、抽出し、複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する。取得したナノロッド間距離と角度との関係に基づいて、相関距離を決定することで、ネットワーク構造の配向を知ることができる。ネットワーク構造の配向は、電気抵抗に影響するため、抽出装置80にてネットワーク構造の配向を定量的に把握することで、ネットワーク構造の配向と電気抵抗を関連付けることができ、ネットワーク構造の全体抵抗値の評価を行うことができる。
したがって、ネットワーク構造の電気抵抗を低くしやすい。
【0074】
<第四実施形態>
以下、第四実施形態として本開示に係る評価システムの最小構成の実施形態について、
図17を用いて説明する。
【0075】
(構成)
評価システム101は、撮像装置600と、抽出装置800と、作成装置700と、を備え、撮像装置600は、複数の構成要素を備えるネットワーク構造を撮像し、抽出装置800は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、複数のナノロッドを抽出する抽出部810と、複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部820と、ナノロッド間距離と角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部830と、を備え、作成装置700は、複数の中心を決定する振分部710と、各中心について、相関距離を設定する第一設定部720と、相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、他の中心に対しナノロッドを設定する第二設定部730と、を備える。
【0076】
(作用及び効果)
本実施形態によれば、撮像装置600が撮像した画像を用いて、ネットワーク構造にある複数の構成要素を複数のナノロッドに近似し、抽出し、複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する。取得したナノロッド間距離と角度との関係に基づいて、相関距離を決定することで、ネットワーク構造の配向を知ることができる。ネットワーク構造の配向は、電気抵抗に影響するため、抽出装置800にてネットワーク構造の配向を定量的に把握することで、ネットワーク構造の配向と電気抵抗を関連付けることができ、ネットワーク構造の全体抵抗値の評価を行うことができる。また、作成装置700にて作成したネットワーク構造と比較することによって、作業者は、実際のネットワーク構造との差異を把握し、低抵抗化に最適なネットワーク構造を検討することができる。
したがって、ネットワーク構造の電気抵抗を低くしやすい。
【0077】
<第五実施形態>
以下、第五実施形態として本開示に係るデータ作成方法の最小構成の実施形態について、
図18を用いて説明する。
本実施形態におけるデータ作成方法は、
図18に示すフローに従って実施される。
【0078】
データ作成方法は、複数の中心を決定するステップ(ST201)と、各中心について、相関距離を設定するステップ(ST202)と、相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、他の中心に対しナノロッドを設定するステップ(ST203)と、を含む。
【0079】
(作用及び効果)
本実施形態のデータ作成方法によれば、決定した複数の中心から、相関距離が設定され、相関距離と複数の中心の間の中心間距離とに基づいてナノロッドを設定する。相関距離と中心間距離に基づいて、ネットワーク構造の配向が決定づけられる。相関距離によってネットワーク構造の配向が変化するため、ネットワーク構造の抵抗値を算出することで、低抵抗値を実現するネットワーク構造の配向を相関距離によって推定できる。
したがって、本開示に係るデータ作成方法によればネットワーク構造の電気抵抗を低くしやすい。
【0080】
<第六実施形態>
以下、第六実施形態として本開示に係る相関距離抽出方法の最小構成の実施形態について、
図19を用いて説明する。
本実施形態における相関距離抽出方法は、
図19に示すフローに従って実施される。
【0081】
相関距離抽出方法は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、複数のナノロッドを抽出するステップ(ST301)と、複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得するステップ(ST302)と、ナノロッド間距離と角度との関係に基づいて、相関距離を決定するステップ(ST303)と、を含む。
【0082】
(作用及び効果)
本実施形態の相関距離抽出方法によれば、画像を用いて、ネットワーク構造にある複数の構成要素を複数のナノロッドに近似し、抽出し、複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する。取得したナノロッド間距離と角度との関係に基づいて、相関距離を決定することで、ネットワーク構造の配向を知ることができる。ネットワーク構造51の配向は、電気抵抗に影響するため、抽出方法にてネットワーク構造の配向を定量的に把握することで、ネットワーク構造の配向と電気抵抗を関連付けることができ、ネットワーク構造の全体抵抗値の評価を行うことができる。
したがって、本開示に係る相関距離抽出方法によればネットワーク構造の電気抵抗を低くしやすい。
【実施例0083】
以下、実施例により本開示の効果をさらに具体的に説明する。実施例での条件は、本開示の実施可能性および効果を確認するために採用した一条件例であり、本開示はこの一条件例に限定されるものではない。本開示は、本開示の要旨を逸脱せず、本開示の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
【0084】
図10-
図12のナノロッドは、作成装置2によって、長さ300ピクセル、700本をとある領域内に配向されたものである。
図10は相関距離0、
図11は相関距離20、
図12は相関距離160である。
図10-
図12のナノロッドは、相関距離によってナノロッド自身の配向が変化していることが確認できた。
【0085】
図13は、ネットワーク構造D1の相関距離と抵抗値との関係を示す図である。同図によると、相関距離Rの値が増加するほど、交点数nが減少し、抵抗値が増加するわけではなく、ある相関距離R(
図11の相関距離20)では、相関距離0に対し、交点数nが増加し、抵抗値が減少することを確認した。
また、
図13の相関距離Rによって、ネットワーク構造D1の配向度合いに差があることが、
図10-
図12より確認された。
【0086】
図14は、抽出装置3によって、作成されたグラフである。
図14では、cutoff0は、作成装置2で作成したデータ素子Dの相関距離Rが0であることを示し、他のグラフ(Cutoff20、Cutoff50、Cutoff100、Cutoff160)も同様である。
抽出装置3の算出部313が、とある中心間距離CDでの各ナノロッドに複数のペアを設定し、それぞれのペア同士の中心間距離CDと、ナノロッドがなす角θを算出し、得たデータをまとめると、
図14のグラフが描けた。
図14では、平均角度A2は45°である。これは、cutoff0では、ペアとなる各ナノロッド間の中心間距離CD(CNT-CNT distance)が上昇すれば、各ナノロッドがなす角θ(0≦θ≦90°)は平均角度45°をとり得ることが読み取れる。他のグラフ(Cutoff20、Cutoff50、Cutoff100、Cutoff160)も同様である。すなわち、平均角度A2は、ナノロッドに近似される複数の構成要素51aを持つ素子5のネットワーク構造51がランダムに配向されていることを意味する。
図14は、作成装置2にて作成したデータ素子Dをキャプチャした画像を使用している。この場合、ペアとなる各ナノロッド間の中心間距離CD(CNT-CNT distance)が上昇すれば、ナノロッドに近似される複数の構成要素を持つデータ素子Dのネットワーク構造D1がランダムに配向されていることを意味する。
この中心間距離CDと平均角度との関係に、所定の平均角度を設定する。例えば、本実施形態では、所定の平均角度A1(22.5°)を設定した。平均角度A1と、各グラフ(Cutoff0、Cutoff20、Cutoff50、Cutoff100、Cutoff160)と、が交わる点(w、x、y、z)でのCNT-CNT distanceは、C20、C50、C100、C160である。
C20、C50、C100、C160は、C20≒CNT-CNT distance20、C50≒CNT-CNT distance50、C100≒CNT-CNT distance100、C160≒CNT-CNT distance160、であった。したがって、これらの値が、作成装置2で作成したデータ素子Dのネットワーク構造D1で設定した相関距離Rと相関があり得ることが確認できた。
以上から、素子のネットワーク構造は、中心間距離CDと平均角度との関係に基づき、平均角度をある所定値にした際に決定づけられるCNT-CNT distanceの値を、相関距離Rとして有し得ることが確認できた。
【0087】
図13の表、
図14のグラフは一例であり、レイアウト等はこれに限定されない。
【0088】
以上、本開示の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本開示の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、本開示の範囲や要旨に含まれると同様に、本開示とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0089】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0090】
(付記1)
複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出する抽出部と、
前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部と、
前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部と、
を備える
抽出装置。
【0091】
(付記2)
前記決定部は、代表角度として、各ナノロッド間距離について前記角度の代表値を集計し、前記ナノロッド間距離と前記代表角度との関係に基づき、前記代表角度が所定値である場合の前記ナノロッド間距離を、前記相関距離として決定する
付記1に記載の抽出装置。
【0092】
(付記3)
各構成要素は、ナノカーボンである
付記1または2に記載の抽出装置。
【0093】
(付記4)
各構成要素は、カーボンナノチューブである
付記1から3のいずれか1項に記載の抽出装置。
【0094】
(付記5)
付記1から4のいずれか1項に記載の抽出装置と、
前記画像を撮像する撮像装置と、
を備える
画像解析装置。
【0095】
(付記6)
複数の中心を決定する振分部と、
各中心について、相関距離を設定する第一設定部と、
前記相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、前記他の中心に対しナノロッドを設定する第二設定部と、
を備える
作成装置。
【0096】
(付記7)
前記相関距離は、前記ナノロッドの配向を変化させる。
付記6に記載の作成装置。
【0097】
(付記8)
前記第二設定部は、所定の各中心の中心間距離内に、他の中心が存在する際に、他の中心に設定された前記ナノロッドの配向に沿って、所定の各中心に前記ナノロッドを設定する
付記6または7に記載の作成装置。
【0098】
(付記9)
撮像装置と、抽出装置と、作成装置と、を備え、
前記撮像装置は、複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像を撮像し、
前記抽出装置は、
前記画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出する抽出部と、
前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得する算出部と、
前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定する決定部と、
を備え、
前記作成装置は、
複数の中心を決定する振分部と、
各中心について、相関距離を設定する第一設定部と、
前記相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、前記他の中心に対しナノロッドを設定する第二設定部と、
を備える
評価システム。
【0099】
(付記10)
複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出するステップと、
前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度とを取得するステップと、
前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定するステップと、
を含む
相関距離抽出方法。
【0100】
(付記11)
複数のナノロッドに近似される複数の構成要素を備えるネットワーク構造の画像に基づいて、前記複数のナノロッドを抽出するステップと、
前記複数のナノロッドの各ペアの、ナノロッド間距離と角度を取得するステップと、
前記ナノロッド間距離と前記角度との関係に基づいて、相関距離を決定するステップと、
をコンピュータに実行させる
プログラム。
【0101】
(付記12)
複数の中心を決定するステップと、
各中心について、相関距離を設定するステップと、
前記相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、前記他の中心に対しナノロッドを設定するステップと、
を含む
データ作成方法。
【0102】
(付記13)
複数の中心を決定するステップと、
各中心について、相関距離を設定するステップと、
前記相関距離と、各中心と他の中心との距離である中心間距離に基づいて、前記他の中心に対しナノロッドを設定するステップと、
をコンピュータに実行させる
プログラム。