(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170241
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】レンズ、アンテナ装置、通信装置及び移動体
(51)【国際特許分類】
H01Q 15/08 20060101AFI20241129BHJP
H01Q 19/06 20060101ALI20241129BHJP
H01Q 19/10 20060101ALI20241129BHJP
H01Q 1/27 20060101ALI20241129BHJP
H01Q 21/06 20060101ALI20241129BHJP
【FI】
H01Q15/08
H01Q19/06
H01Q19/10
H01Q1/27
H01Q21/06
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087288
(22)【出願日】2023-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098626
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 壽
(74)【代理人】
【識別番号】100128691
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 弘通
(72)【発明者】
【氏名】土屋 貴寛
【テーマコード(参考)】
5J020
5J021
5J046
【Fターム(参考)】
5J020AA02
5J020AA03
5J020BA08
5J020BB01
5J020BB08
5J020BC02
5J020BC09
5J020DA02
5J020DA03
5J020DA04
5J021AA05
5J021BA01
5J021BA03
5J021HA10
5J046AA04
5J046AB01
5J046AB07
5J046MA09
(57)【要約】
【課題】移動体間通信に適用した場合に通信品質劣化や通信断が発生しにくい簡易構成のアンテナ装置に適するレンズを提供する。
【解決手段】レンズは、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、貫通孔の中心軸の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の全体又は一部からなる誘電体のレンズ本体を備える。レンズ本体の貫通孔に面する内側面は、貫通孔の中心軸からλ/2π以上離隔し、離隔の距離は、レンズ本体の径方向における焦点距離Fと等しくてもよい。レンズ本体の外曲面は、誘電体の比誘電率、レンズ本体の径方向における焦点距離及びレンズ本体の内側面の軸方向中心から端縁までの距離に基づいて決定される非球面であってもよい。レンズ本体の径方向における焦点距離Fは、λ/2π(λ:電波の波長)の倍数であってもよい。レンズ本体は、回転対称体の周方向の一部が欠落した部分欠落部に反射部材を配置してもよい。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波、ミリ波又はサブミリ波の電波に対するレンズであって、
水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、前記貫通孔の中心軸の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の全体又は一部からなる誘電体のレンズ本体を備える、
レンズ。
【請求項2】
請求項1のレンズにおいて、
前記レンズ本体の前記貫通孔に面する内側面は、前記貫通孔の中心軸からλ/2π(λ:電波の波長)以上離隔し、
前記離隔の距離は、前記レンズ本体の径方向における焦点距離Fに等しい、
レンズ。
【請求項3】
請求項1のレンズにおいて、
前記レンズ本体の外曲面は、前記誘電体の比誘電率εr、前記レンズ本体の径方向における焦点距離F及び前記レンズ本体の内側面の前記回転軸に沿った方向における中心から端縁までの距離Rに基づいて決定される非球面である、
レンズ。
【請求項4】
請求項1のレンズにおいて、
前記レンズ本体の径方向における焦点距離Fは、λ/2(λ:電波の波長)の整数倍である、レンズ。
【請求項5】
請求項1のレンズにおいて、
前記レンズ本体は、前記回転対称体の周方向の一部が欠落した形状を有する、
レンズ。
【請求項6】
前記レンズ本体の周方向の一部が欠落した部分欠落部に、前記電波を反射する反射部材を配置した、
レンズ。
【請求項7】
請求項1のレンズにおいて、
前記回転対称体は、前記貫通孔の中心軸の周りに1回転対称の形状又は前記貫通孔の中心軸の周りに複数(n)回転対称の形状を有する、
レンズ。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかのレンズと、前記レンズの貫通孔に配置された水平面内無指向性のアンテナと、を備える、アンテナ装置。
【請求項9】
請求項8のアンテナ装置と、
前記アンテナ装置の前記アンテナに接続された無線通信部と、
を備える、通信装置。
【請求項10】
請求項9の通信装置を備え、移動方向の前方及び後方の少なくとも一方に位置する他の移動体との間で移動体間通信を行う、移動体。
【請求項11】
請求項10の移動体において、
前記アンテナ装置は、前記他の移動体との移動体間通信において、150度以上180度以下のビーム幅の指向性ビームを有する、
移動体。
【請求項12】
請求項10の移動体において、
前記移動体の移動方向の前方及び後方の少なくとも一方に、前記アンテナ装置を複数備え、
前記複数のアンテナ装置を介して同一の電波を送信又は受信する、
移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波、ミリ波、サブミリ波等の電波を用いた車車間通信に適するレンズ、並びに、そのレンズを備えるアンテナ装置、通信装置及び移動体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車車間通信等の移動体間通信を行う車両等の移動体に搭載可能なアンテナ装置を有する通信装置が知られている。例えば、引用文献1には、移動経路を移動可能な第1移動体(車両)に設けられ第1移動体が移動経路を移動するとき他の第2移動体(車両)との間で移動体間通信(車車間通信)を行う通信装置が開示されている。この通信装置によれば、指向性アンテナにより第2移動体に向かう指向性ビームを形成し、第2移動体が指向性ビームの範囲から外れて通信切断が予測されるときに第2移動体に対する指向性ビームの追尾を開始することにより、移動経路での車線変更、交差点などでの右折・左折、カーブ走行などにおいても移動体間通信を継続することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の車車間通信等の移動体間通信を行う通信装置では、移動体間通信に適用した場合に通信品質劣化や通信断が発生しにくい簡易構成のアンテナ装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るレンズは、マイクロ波、ミリ波又はサブミリ波の電波に対するレンズである。このレンズは、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、前記貫通孔の中心軸の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の全体又は一部からなる誘電体のレンズ本体を備える。
【0006】
前記レンズにおいて、前記レンズ本体の前記貫通孔に面する内側面は、前記貫通孔の中心軸からλ/2π(λ:電波の波長)以上離隔し、前記離隔の距離は、前記レンズ本体の径方向における焦点距離Fに等しくてもよい。ここで、前記レンズ本体の径方向とは、前記レンズ本体の中心を通る前記レンズ本体の半径又は直径に沿った方向であって前記中心軸に垂直な方向である。
【0007】
前記いずれかのレンズにおいて、前記レンズ本体の外曲面は、前記誘電体の比誘電率εr、前記レンズ本体の径方向における焦点距離F及び前記レンズ本体の内側面の前記回転軸に沿った方向における中心から端縁までの距離Rに基づいて決定される非球面であってもよい。
【0008】
前記いずれかのレンズにおいて、前記レンズ本体の径方向における焦点距離Fは、λ/2(λ:電波の波長)の整数倍であってもよい。
【0009】
前記いずれかのレンズにおいて、前記レンズ本体は、前記回転対称体の周方向の一部が欠落した形状を有してもよい。また、前記レンズ本体の周方向の一部が欠落した部分欠落部に、前記電波を反射する反射部材を配置してもよい。
【0010】
前記いずれかのレンズにおいて、前記回転対称体は、前記貫通孔の中心軸の周りに1回転対称の形状を有してもよい。また、前記回転対称体は、前記貫通孔の中心軸の周りに複数(n)回転対称の形状を有してもよい。また、前記回転対称体は、前記貫通孔の中心軸の周りに所定の角度毎に(所定の角度ステップで)離散形成された回転対称の形状を有してもよい。例えば、前記回転対称体は、前記貫通孔の中心軸の周りに180度毎又は120毎に離散形成された2回転対称又は3回転対称の形状を有してもよい。また、前記回転対称体は、前記貫通孔の中心軸の周りに10度毎、20度毎又は30度毎に離散形成された36回転対称、18回転対称又は21回転対称の形状を有してもよい。
【0011】
本発明の他の態様に係るアンテナ装置は、前記いずれかのレンズと、前記レンズの貫通孔に配置された水平面内無指向性のアンテナと、を備える。
【0012】
本発明の更に他の態様に係る通信装置は、前記アンテナ装置と、前記アンテナ装置の前記アンテナに接続された無線通信部と、を備える。
【0013】
本発明の更に他の態様に係る移動体は、前記通信装置を備え、移動方向の前方及び後方の少なくとも一方に位置する他の移動体との間で移動体間通信を行う。
【0014】
前記移動体において、前記アンテナ装置は、前記他の移動体との移動体間通信において、150度以上180度以下のビーム幅の指向性ビームを有してもよい。
【0015】
前記移動体において、前記移動体の移動方向の前方及び後方の少なくとも一方に、前記アンテナ装置を複数備え、前記複数のアンテナ装置を介して同一の電波を送信又は受信してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、移動体間通信に適用した場合に通信品質劣化や通信断が発生しにくい簡易構成のアンテナ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1(a)は実施形態に係るアンテナ装置に適用可能なダイポールアンテナの水平面内指向特性の一例を示す図である。
図1(b)は同ダイポールアンテナの垂直面内指向特性の一例を示す図である。
【
図2】
図2は半波長ダイポールアンテナの水平面内指向特性の一例を示す図である。
【
図3】
図3は半波長ダイポールアンテナと単一の非球面レンズとを組み合わせたアンテナ装置の一例を示す正面図である。
【
図4】
図4は
図3のアンテナ装置の水平面内指向特性の一例を示す図である。
【
図5】
図5(a)及び
図5(b)はビーム指向性を有するアンテナ装置をそれぞれ備える複数の車両が車車間通信を行いながら走行する場合の課題の説明図である。
【
図6】
図6は実施形態のアンテナ装置を構成するレンズの形状の設計に用いる基本形状要素としての非球面レンズと半波長ダイポールアンテナとの位置関係を示す図である。
【
図7】
図7(a)は第1実施形態のレンズを側方斜めの位置から見た斜視図である。
図7(b)は第1実施形態のレンズを上方斜めの位置から見た斜視図である。
【
図8】
図8は第1実施形態のレンズの水平面内指向特性の一例を示す図である。
【
図9】
図9は第2実施形態のレンズを上方斜め方向から見た斜視図である。
【
図10】
図10は第2実施形態のレンズの水平面内指向特性の一例を示す図である。
【
図11】
図11は第3実施形態のレンズを上方斜め方向から見た斜視図である。
【
図12】
図12は第3実施形態のレンズの水平面内指向特性の一例を示す図である。
【
図13】
図13は第4実施形態のレンズを上方斜め方向から見た斜視図である。
【
図14】
図14は第4実施形態のレンズの水平面内指向特性の一例を示す図である。
【
図15】
図15(a)は第5実施形態のレンズの平面図である。
図15(b)は第5実施形態のレンズを有するアンテナ装置を正面斜め方向から見た斜視図である。
図15(c)は第5実施形態のレンズを有するアンテナ装置を左側方斜め方向から見た斜視図である。
【
図16】
図16(a)は第6実施形態のレンズの平面図である。
図16(b)は第6実施形態のレンズを正面及び平面を表す斜視図である。
図16(c)は第6実施形態のレンズを有するアンテナ装置を下方斜め方向から見た斜視図である。
【
図17】
図17は実施形態のアンテナ装置の車両への取り付け例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
本書に記載された実施形態に係る装置は、マイクロ波、ミリ波及びサブミリ波の電波に適するアンテナ装置、そのアンテナ装置と無線通信部とを備える通信装置、及び、その通信装置を備える移動体である。実施形態に係るアンテナ装置は、マイクロ波、ミリ波又はサブミリ波の電波に対するレンズを備える。このレンズが、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、前記貫通孔の中心軸の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の全体又は一部からなる誘電体のレンズ本体を有することにより、マイクロ波、ミリ波又はサブミリ波の電波を用いた移動体間通信に適用した場合に通信品質劣化や通信断が発生しにくい簡易構成のアンテナ装置を実現することができる。特に、本実施形態のアンテナ装置は、第5世代又はそれ以降の世代の移動通信を用いた車車間通信の実現に適したアンテナ装置である。
【0019】
なお、本実施形態では移動体が地上の移動経路である道路を走行する車両の場合について説明するが、移動体の種類及び移動経路の種類に特に制約はない。例えば、車両は、自動車、トラック、バス、バイクなどである。車両は、自動運転機能を有する車両でもよいし、自動運転機能を有していない手動運転の車両であってもよい。また、衝突可能性判定対象の移動体は、地上の車両のほか、所定高度の上空における移動経路を飛行して移動可能な飛行体などの移動体であってもよい。また、移動体は、地下における移動経路を移動する地下移動体、水上(例えば海上)などにおける移動経路を移動可能な船舶などの水上移動体、又は、水中(例えば海中)の移動経路を移動する潜水ロボットなどの水中移動体であってもよい。
【0020】
また、本実施形態の車両は、電気自動車、燃料電池自動車、内燃機関と電動機の双方を有するハイブリッド車であってもよい。また、車両は、当該車両が乗員又は乗客のために複数の席を有する場合、その最前列かつ最左端の席が運転席でない車両であってもよい。即ち、最前列かつ最右端の席のみが運転席である車両であってもよいし、そもそも運転席を有さない自動運転の車両であってもよい。
【0021】
また、本実施形態における移動通信網の構成及び通信方式などは、特定の世代の標準規格の準拠するものに限定されない。本実施形態における移動通信網の構成及び通信方式などは、例えばLTE、LTE-Advanced、第5世代、又は、その後の世代の標準規格の準拠するものであってもよい。
【0022】
図1(a)は実施形態に係るアンテナ装置に適用可能なダイポールアンテナの水平面内指向特性100Hの一例を示す図であり、
図1(b)は同ダイポールアンテナの垂直面内指向特性100Vの一例を示す図である。また、
図2は半波長ダイポールアンテナの水平面内指向特性100Hの一例を示す図である。なお、
図2の水平面内指向特性は、コンピュータによるFDTD(有限差分時間領域)法の電磁界シミュレーションで得られたものである。車車間通信などの移動体間通信用のアンテナとしては、理想的には
図1(b)に示すように垂直面内に指向性があり、
図1(a)及び
図2に示すように水平面内が完全無指向性のアンテナが望ましい。このような指向性としては、コーリニアアンテナの特性が近い。
【0023】
図3は半波長ダイポールアンテナ10'と単一の非球面レンズ20とを組み合わせたアンテナ装置100'の一例を示す正面図である。
図4は
図3のアンテナ装置100'の水平面内指向特性101Hの一例を示す図である。なお、
図3における黒色(単一色)は背景の彩色である(後述の
図6、
図7(a)、
図7(b)、
図9、
図11及び
図13においても同様)。
図3の非球面レンズ20は、フッ素樹脂(例えばテフロン(登録商標))などの誘電体で構成された誘電体レンズであり、
図4の下向きのビーム状の水平面内指向特性101Hに示すようにアンテナ指向性における利得を高める目的(図示の例は約2.5dBiから約6dBiに高めている)やビームの方向を変える目的で用いることができる。
【0024】
図5(a)及び
図5(b)はビーム指向性を有するアンテナ装置をそれぞれ備える複数の車両(移動体)41、42が車車間通信を行いながら走行する場合の課題の説明図である。
図5において、先行の車両41は、進行方向を基準にして後向きの水平面内指向特性141HR及び側方向きの水平面内指向特性141HSを有するアンテナ装置を備える。後続の車両42は、進行後方を基準にして前向きの水平面内指向特性141HFを有するアンテナ装置を備える。
【0025】
図5(a)に示す直進の道路(移動経路)では、先行の車両41の後向きの水平面内指向特性141HRと後続の車両42前向きの水平面内指向特性141HFとがほぼ対向した状態で車車間通信を行うことができ、通信品質の劣化や接続断が発生しにくい。
【0026】
しかしながら、
図5(b)に示すカーブの道路(移動経路)では、先行の車両41の後向きの水平面内指向特性141HR及び側方向きの水平面内指向特性141HSと後続の車両42前向きの水平面内指向特性141HFとが対向しなくなるため、車車間通信の通信品質の劣化や接続断となり得る。特に、車車間通信をしながら車間距離が広い状態でカーブ等を走行する際、アンテナの水平面内指向性のヌルで利得が低下すると、通信品質劣化や接続断となりやすい。
【0027】
上記通信品質劣化や接続断の対策の1つとして前述の特許文献1のようにビーム追尾が考えられるが、ビームを制御するための装置が必要となる。また、アンテナ利得を高めつつ水平面無指向性とするにはコーリニアアンテナが考えられるが、10dBiのような高利得を得るにはエレメントの段数が多くなる。そのため、例えば直列型のコーリニアアンテナでは数mmの波長誤差が積み重なって所望の利得が得られなくなり、また並列型のコーリニアアンテナでは並列給電する分配構造や縦に配置する支持構造等が必要となる等、構造が複雑になり、製造が難しい。
【0028】
そこで、本実施形態では、以下に例示するように、水平面内無指向性(オムニ)アンテナと後述の所定の形状を有するレンズとを組み合わせることにより、車車間通信(移動体間通信)に適用した場合に通信品質劣化や通信断が発生しにくい簡易構成のアンテナ装置100に提供する。
【0029】
図6は実施形態のアンテナ装置を構成するレンズの形状の設計に用いる基本形状要素としての非球面レンズ20と水平面内無指向性のアンテナ10との位置関係を示す図である。以下に例示する実施形態のレンズは、例えば
図6に示す非球面レンズ20の形状を基本形状要素として設計することができる。
【0030】
非球面レンズ20は、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂(例えば比誘電率ε
r=2.1のテフロン(登録商標))の誘電体で構成され、アンテナ側のアンテナ対向面201と外向きの曲面202とを有する。
図6において、対象電波の波長をλとしたとき、非球面レンズ20のアンテナ対向面201と水平面内無指向性のアンテナ10との距離は、非球面レンズ20の焦点距離F(=λ/2)に等しい。また、非球面レンズ20の外周円形のアンテナ対向面201の半径(レンズ半径)Rは5λ/2に等しい。この半径(レンズ半径)Rは、最終的に形成されるレンズのレンズ本体における貫通孔に面した内側面の回転軸に沿った方向における中心から端縁までの距離に対応する。
【0031】
なお、図示のアンテナ対向面201は平面であるが、曲面であってもよい。また、図示の曲面202は非球面であるが、球面の一部であってもよい。また、
図6中の水平面内無指向性のアンテナ10は、半波長ダイポールアンテナであるが、水平面内無指向特性を有するアンテナであれば、半波長ダイポールアンテナでなくてもよい。
【0032】
図6における水平面内無指向性のアンテナ10の位置を中心にして、非球面レンズ20を連続的に又は所定の角度ステップで回転させることにより一体構造体が得られ、その一体構造体の表面により回転対称体からなる円盤状のレンズの形状が得られる。このレンズは、水平面内無指向性のアンテナ10が配置される貫通孔を有し、その貫通孔の中心軸(アンテナの放射中心)の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の全体又は一部からなるレンズ本体を備える。
【0033】
なお、水平面内無指向性(オムニ)アンテナ10の放射中心からλ/2π以上離隔し、その距離をレンズの焦点距離Fとしてもよい。すなわち、レンズにおいて、レンズ本体の貫通孔に面する内側面は、貫通孔の中心軸からλ/2π以上離隔し、その離隔の距離は、レンズ本体の径方向における焦点距離Fに等しくてもよい。このような形状を有するレンズを組み合わせることにより、レンズのみで高アンテナ利得の水平面無指向性が得られ、通信品質の劣化及び接続断の発生を抑制することができる。
【0034】
また、レンズの外曲面は比誘電率εr、焦点距離F、上記基本形状要素のレンズ半径R(
図6参照)に基づいてレイトレース法で設計して決定される非球面でもよい。このように決定したレンズの非球面からなる外曲面により、レンズの焦点位置のズレ(球面収差)を補正することができる。
【0035】
また、レンズ入射時の反射波と直接波が同位相となるよう焦点距離Fをλ/2の整数倍としてもよい。これにより、レンズ入射時の反射波電力を有効活用しアンテナ利得向上を図ることができる。
【0036】
レンズ本体は、
図6における水平面内無指向性のアンテナ10の位置を中心にして非球面レンズ20を回転させた回転対称体の周方向の一部からなる円弧状の形状を有してもよく、また、回転対称体の周方向の一部(レンズ本体の部分欠落部)を、対象の電波を反射させる反射部材と置き換えてもよい。これにより、不要放射を抑制することができ、また、前述と同様に電力を有効活用しアンテナ利得向上を図ることができる。
【0037】
図7(a)は第1実施形態のレンズ21を側方斜めの位置から見た斜視図であり、
図7(b)は第1実施形態のレンズ21を上方斜めの位置から見た斜視図である。
図7(a)及び
図7(b)は、
図6における水平面内無指向性のアンテナ10の位置を通るZ軸方向の中心軸Z0を中心にして、基本形状要素としての非球面レンズ20を所定の角度(
図7の例では10度)ステップで1周(360度)回転させることにより得られる一体構造体(36回転対称体)に基づいて形成されたレンズ21の例である。この一体構造体の表面により回転対称体の全体からなる円盤状のレンズ21の形状が得られる。レンズ21は、水平面内無指向性のアンテナ10が配置される貫通孔210を有し、その貫通孔210の中心軸(アンテナの放射中心)Z0の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の全体からなるレンズ本体211を備える。
【0038】
レンズ21は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂(例えばテフロン(登録商標))等の誘電体を材料にして3次元プリンタにより形成することができる。以下に示す他の実施形態のレンズについても同様に形成することができる。なお、レンズ21の材料は、対象の電波に対して所定の比誘電率及び透過率を有するものであれば、フッ素樹脂以外の誘電体であってもよい(以下に示す他の実施形態のレンズについても同様)。
【0039】
図8は第1実施形態のレンズ21の水平面内指向特性の一例を示す図である。
図8に示すように、水平面内無指向性のアンテナ10と、
図7(a)及び
図7(b)のレンズ21とを組み合わせることにより、高アンテナ利得(図示の例では10dBi)で水平面内無指向性のアンテナ装置100を提供できる。
【0040】
なお、
図7(a)及び
図7(b)のレンズ21の形状及び
図8のアンテナ指向特性は、例えば、コンピュータによるFDTD(有限差分時間領域)法の電磁界シミュレーションで得ることができる。以下に示す他の実施形態のレンズについても同様である。
【0041】
図9は第2実施形態のレンズ22を上方斜め方向から見た斜視図である。
図9は、
図6における水平面内無指向性のアンテナ10の位置を通るZ軸方向の中心軸Z0を中心にして、非球面レンズ20を所定の角度(
図9の例では10度)ステップで6分の5周(300度)回転させることにより得られる一体構造体(36回転対称体の周方向の一部)に基づいて形成されたレンズ22の例である。この一体構造体の表面により回転対称体の一部からなる円盤状のレンズ22の形状が得られる。レンズ22は、水平面内無指向性のアンテナ10が配置される貫通孔220を有し、その貫通孔220の中心軸(アンテナの放射中心)Z0の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなるレンズ本体221を備える。また、レンズ本体221の内周面のうち非球面レンズ20を回転させていない6分の1周(360度)の角度範囲の内周面の位置(レンズ本体の部分欠落部)に、反射部材として円弧状の反射板222を設けている。
【0042】
図10は第2実施形態のレンズ22の水平面内指向特性の一例を示す図である。
図10に示すように、水平面内無指向性のアンテナ10と、
図9のレンズ22と、反射部材として円弧状の反射板222とを組み合わせることにより、高アンテナ利得(図示の例では10dBi~13.5dBi)で水平面内無指向性のアンテナ装置100を提供できる。
【0043】
図11は第3実施形態のレンズ23を上方斜め方向から見た斜視図である。
図11は、
図6における水平面内無指向性のアンテナ10の位置を通るZ軸方向の中心軸Z0を中心にして、非球面レンズ20を連続的に1周(360度)回転させることにより得られる一体構造体に基づいて形成されたレンズ23の例である。この一体構造体の表面により回転対称体の全部からなる円盤状のレンズ23の形状が得られる。レンズ23は、水平面内無指向性のアンテナ10が配置される貫通孔220を有し、その貫通孔230の中心軸(アンテナの放射中心)Z0の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の全部からなるレンズ本体231を備える。
【0044】
図12は第3実施形態のレンズ23の水平面内指向特性の一例を示す図である。
図12に示すように、水平面内無指向性のアンテナ10と、
図11のレンズ22とを組み合わせることにより、高アンテナ利得(図示の例では10dBi)で水平面内無指向性のアンテナ装置100を提供できる。
【0045】
図13は第4実施形態のレンズ24を上方斜め方向から見た斜視図である。
図13は、
図6における水平面内無指向性のアンテナ10の位置を通るZ軸方向の中心軸Z0を中心にして、非球面レンズ20を連続的に6分の5周(300度)回転させることにより得られる一体構造体に基づいて形成されたレンズ24の例である。この一体構造体の表面により回転対称体の一部からなる円盤状のレンズ24の形状が得られる。レンズ24は、水平面内無指向性のアンテナ10が配置される貫通孔240を有し、その貫通孔240の中心軸(アンテナの放射中心)Z0の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなるレンズ本体241を備える。また、レンズ本体241の内周面のうち非球面レンズ20を回転させていない6分の1周(360度)の角度範囲の内周面の位置に、反射部材として円弧状の反射板242を設けている。
【0046】
図14は第4実施形態のレンズ24の水平面内指向特性の一例を示す図である。
図14に示すように、水平面内無指向性のアンテナ10と、
図13のレンズ22と、反射部材として円弧状の反射板242とを組み合わせることにより、高アンテナ利得(図示の例では10dBi~13.5dBi)で水平面内無指向性のアンテナ装置100を提供できる。
【0047】
図15(a)は第5実施形態のレンズ25の平面図である。
図15(a)は、
図6における水平面内無指向性のアンテナ10の位置を通るZ軸方向の中心軸Z0を中心にして、焦点距離Fが長くアンテナ対向面201をアンテナ放射中心から離した状態で、非球面レンズ20を所定の角度(
図15の例では30度)ステップで3分の1周(120度)回転させることにより得られる一体構造体(12回転対称体の周方向の一部)に基づいて形成されたレンズ25の例である。この一体構造体の表面により回転対称体の一部からなる円弧状のレンズ25の形状が得られる。レンズ25は、水平面内無指向性のアンテナ10が配置される貫通孔250を有し、その貫通孔250の中心軸(アンテナの放射中心)Z0の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなるレンズ本体251を備える。
【0048】
図15(b)は第5実施形態のレンズ25を有するアンテナ装置100を正面斜め方向から見た斜視図である。
図15(c)は第5実施形態のレンズ25を有するアンテナ装置100を左側方斜め方向から見た斜視図である。
図15(b)及び
図15(c)に示すように、レンズ25は比較的広いアンテナ設置スペースである貫通孔250を有するので、水平面内無指向性のアンテナを有するサイズが大きなアンテナユニット11を簡易に設置することができる。
【0049】
図16(a)は第6実施形態のレンズ26の平面図である。
図16(b)は第6実施形態のレンズ26を正面及び平面を表す斜視図である。
図16(a)及び
図16(b)は、
図6における水平面内無指向性のアンテナ10の位置を通るZ軸方向の中心軸Z0を中心にして、焦点距離Fが長くアンテナ対向面201をアンテナ放射中心から離した状態で、非球面レンズ20を連続的に1周(360度)回転させることにより得られる一体構造体に基づいて形成されたレンズ26の例である。この一体構造体の表面により回転対称体の全部からなる環状のレンズ26の形状が得られる。レンズ26は、水平面内無指向性のアンテナ10が配置される貫通孔260を有し、その貫通孔260の中心軸(アンテナの放射中心)Z0の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の全部からなるレンズ本体261を備える。
【0050】
図16(c)は第6実施形態のレンズ26を有するアンテナ装置100を下方斜め方向から見た斜視図である。
図16(c)に示すように、レンズ26は比較的広いアンテナ設置スペースである貫通孔260を有するので、水平面内無指向性のアンテナを有するサイズが大きなアンテナユニット11を簡易に設置することができる。
【0051】
図17は実施形態のアンテナ装置100の車両40への取り付け例を示す図である。
図17の例では、移動体としての車両(大型車)のフロントガラス401の側方部に位置する外側フレーム402に補助ミラー取り付け用のステー部材403を有し、そのステー部材403にアンテナ装置100が取り付けられている。なお、
図17において、車車間通信におけるアンテナのダイバーシチ効果を得るために、ステー部材403に複数(例えば2組)のアンテナ装置100を取り付けてもよい。また、実施形態のアンテナ装置100及び無線通信部を有する通信装置を備える車両等の移動体は、その移動方向の前方及び後方の少なくとも一方に位置する他の車両等の移動体との間で移動体間通信を行うものであってもよい。その移動体のアンテナ装置は、他の移動体との移動体間通信において、水平面内において150度以上180度以下のビーム幅の指向性ビームを有するものであってもよい。また、車両等の移動体は、その移動体の移動方向の前方及び後方の少なくとも一方にアンテナ装置を複数備え、例えばダイバーシチ効果を得るために複数のアンテナ装置を介して同一の電波を送信又は受信するものであってもよい。
【0052】
図18~
図23はそれぞれ、第7実施形態のレンズの正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図である。なお、
図18~
図23のレンズは、
図18~
図23における黒色(単一色)はいずれも背景の彩色である。また、
図18~
図23におけるレンズの表面に表された濃淡はいずれも立体形状を特定するためのものである。
【0053】
図18~
図23のレンズは、Z軸方向の中心軸を中心にして、基本形状要素としての非球面レンズ20(
図6参照)を30度ステップで3分の1周(120度)回転させることにより得られる一体構造体(12回転対称体の一部)に基づいて形成されたレンズである。このレンズは、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、その貫通孔の中心軸(アンテナの放射中心)の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなる円弧状のレンズ本体を備える。
【0054】
図24~
図29はそれぞれ、第8実施形態のレンズの正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図である。なお、
図24~
図29における黒色(単一色)はいずれも背景の彩色である。また、
図24~
図29におけるレンズの表面に表された濃淡はいずれも立体形状を特定するためのものである。
【0055】
図24~
図29のレンズは、Z軸方向の中心軸を中心にして、基本形状要素としての非球面レンズ20(
図6参照)を30度ステップで3分の1周(120度)回転させることにより得られる一体構造体(12回転対称体の一部)に基づいて形成されたレンズである。このレンズは、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、その貫通孔の中心軸(アンテナの放射中心)の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなる円弧状のレンズ本体と、そのレンズ本体の上面に設置された上部円盤とを備える。
【0056】
図30~
図35はそれぞれ、第9実施形態のレンズの正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図である。なお、
図30~
図35における黒色(単一色)はいずれも背景の彩色である。また、
図30~
図35におけるレンズの表面に表された濃淡はいずれも立体形状を特定するためのものである。
【0057】
図30~
図35のレンズは、Z軸方向の中心軸を中心にして、基本形状要素としての非球面レンズ20(
図6参照)を10度ステップで3分の1周(120度)回転させることにより得られる一体構造体(36回転対称体の周方向の一部)に基づいて形成されたレンズである。このレンズは、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、その貫通孔の中心軸(アンテナの放射中心)の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなる円弧状のレンズ本体を備える。
【0058】
図36~
図41はそれぞれ、第10実施形態のレンズの正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図である。なお、
図36~
図41における黒色(単一色)はいずれも背景の彩色である。また、
図36~
図41におけるレンズの表面に表された濃淡はいずれも立体形状を特定するためのものである。
【0059】
図36~
図41のレンズは、Z軸方向の中心軸を中心にして、基本形状要素としての非球面レンズ20(
図6参照)を10度ステップで3分の1周(120度)回転させることにより得られる一体構造体(36回転対称体の周方向の一部)に基づいて形成されたレンズである。このレンズは、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、その貫通孔の中心軸(アンテナの放射中心)の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなる円弧状のレンズ本体と、そのレンズ本体の上面に設置された上部円盤とを備える。
【0060】
図42~
図47はそれぞれ、第11実施形態のレンズの正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図である。なお、
図42~
図47における黒色(単一色)はいずれも背景の彩色である。また、
図42~
図47におけるレンズの表面に表された濃淡はいずれも立体形状を特定するためのものである。
【0061】
図42~
図47のレンズは、Z軸方向の中心軸を中心にして、基本形状要素としての非球面レンズ20(
図6参照)を連続的に3分の1周(120度)回転させることにより得られる一体構造体(1回転対称体(連続回転体)の周方向の一部)に基づいて形成されたレンズである。このレンズは、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、その貫通孔の中心軸(アンテナの放射中心)の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなる円弧状のレンズ本体を備える。
【0062】
図48~
図53はそれぞれ、第12実施形態のレンズの正面図、背面図、左側面図、右側面図、平面図及び底面図である。なお、
図48~
図53における黒色(単一色)はいずれも背景の彩色である。また、
図48~
図53におけるレンズの表面に表された濃淡はいずれも立体形状を特定するためのものである。
【0063】
図48~
図53のレンズは、Z軸方向の中心軸を中心にして、基本形状要素としての非球面レンズ20(
図6参照)を連続的に3分の1周(120度)回転させることにより得られる一体構造体(1回転対称体(連続回転体)の周方向の一部)に基づいて形成されたレンズである。このレンズは、水平面内無指向性のアンテナが配置される貫通孔を有し、その貫通孔の中心軸(アンテナの放射中心)の周りに回転対称の凸状の外曲面を有する回転対称体の周方向の一部からなる円弧状のレンズ本体と、そのレンズ本体の上面に設置された上部円盤とを備える。
【0064】
以上、本実施形態によれば、車車間通信などの移動体間通信に適用した場合に通信品質劣化や通信断が発生しにくい簡易構成のアンテナ装置100を提供できる。
【0065】
また、本発明は、長期にわたって通信品質劣化及び通信断が発生しにくい車車間通信などの移動体間通信を提供できるため、持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献できる。
【0066】
また、本明細書で開示された実施形態の説明は、当業者が本開示を製造又は使用するのを可能にするために提供される。本開示に対するさまざまな修正は当業者には容易に明白になり、本明細書で定義される一般的原理は、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用可能である。それゆえ、本開示は、本明細書で説明される例及びデザインに限定されるものではなく、本明細書で開示された原理及び新規な特徴に合致する最も広い範囲に認められるべきである。
【符号の説明】
【0067】
10 :アンテナ
11 :アンテナユニット
20 :非球面レンズ
21~26 :レンズ
40 :車両
100 :アンテナ装置
201 :アンテナ対向面
202 :曲面
210 :貫通孔
211 :レンズ本体
220 :貫通孔
221 :レンズ本体
222 :反射板
230 :貫通孔
231 :レンズ本体
240 :貫通孔
241 :レンズ本体
242 :反射板
250 :貫通孔
251 :レンズ本体
260 :貫通孔
261 :レンズ本体
401 :フロントガラス
402 :外側フレーム
403 :ステー部材