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特開2024-170268ハイブリッド方式の3Dプリンター用フィラメントの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170268
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】ハイブリッド方式の3Dプリンター用フィラメントの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/314 20170101AFI20241129BHJP
   B29C 48/154 20190101ALI20241129BHJP
   B29C 48/05 20190101ALI20241129BHJP
   B29C 64/118 20170101ALI20241129BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20241129BHJP
   B33Y 70/10 20200101ALI20241129BHJP
【FI】
B29C64/314
B29C48/154
B29C48/05
B29C64/118
B33Y10/00
B33Y70/10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023097614
(22)【出願日】2023-06-14
(31)【優先権主張番号】10-2023-0068378
(32)【優先日】2023-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523221119
【氏名又は名称】キム キヨン
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100199004
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 洋
(72)【発明者】
【氏名】キム キヨン
【テーマコード(参考)】
4F207
4F213
【Fターム(参考)】
4F207AD02
4F207AD15
4F207AD34
4F207AG03
4F207AG14
4F207KA01
4F207KA17
4F207KB18
4F207KK12
4F213AA29
4F213AB18
4F213AC02
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL23
4F213WL24
4F213WL26
4F213WL27
4F213WL28
4F213WL29
4F213WL52
4F213WL67
(57)【要約】
【課題】3Dプリンター用フィラメントの製造方法が開示される。
【解決手段】開示された3Dプリンター用フィラメントの製造方法は、熱可塑性樹脂でカーボンファイバー(Carbone fiber)を取り囲んで形成されたフィラメントを成形するフィラメント成形ステップと、前記フィラメント成形ステップで成形されたフィラメントの表面に樹脂層を形成する表面樹脂層形成ステップと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3Dプリンターに用いられるフィラメントの製造方法であって、
熱可塑性樹脂でカーボンファイバーを取り囲んで形成されたフィラメントを成形するフィラメント成形ステップと、
前記フィラメント成形ステップで成形されたフィラメントの表面に樹脂層を形成する表面樹脂層形成ステップと、を含むことを特徴とする、3Dプリンター用フィラメントの製造方法。
【請求項2】
前記フィラメント成形ステップは、
熱可塑性樹脂を溶媒に浸漬して溶液化する熱可塑性樹脂溶液化ステップと、
熱可塑性樹脂溶液にカーボンファイバーを含浸させるカーボンファイバー含浸ステップと、
前記カーボンファイバー含浸ステップで得られたカーボンファイバーを乾燥させる乾燥ステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用フィラメントの製造方法。
【請求項3】
前記熱可塑性樹脂はポリアミドであり、溶媒はギ酸(Formic Acid)であることを特徴とする、請求項2に記載の3Dプリンター用フィラメントの製造方法。
【請求項4】
前記乾燥ステップは、前記カーボンファイバー含浸ステップで得られたフィラメントに熱風を送風させて乾燥させることを特徴とする、請求項2に記載の3Dプリンター用フィラメントの製造方法。
【請求項5】
前記表面樹脂層形成ステップは、前記フィラメント成形ステップで成形されたフィラメントに熱可塑性樹脂を押出機で押出してフィラメントの表面に樹脂層を形成することを特徴とする、請求項1に記載の3Dプリンター用フィラメントの製造方法。
【請求項6】
前記表面樹脂層形成ステップは、
円筒状の胴体の端部に円錐状の吐出部が連続して形成され、前記胴体の一側には固体状の熱可塑性樹脂が供給される流入孔が形成され、前記吐出部の端部には押出機の長さ方向に吐出口が形成され、前記吐出口を横切って水平方向に貫通孔が形成され、内部には電気で加熱される回転スクリューが内蔵された押出機を用いて行われ、
フィラメント成形ステップで成形されたフィラメントが前記貫通孔を介して所定の速度で水平方向に移送されながら、前記スクリューによって押出される熱可塑性樹脂がフィラメントの表面に樹脂層を連続的に形成することを特徴とする、請求項5に記載の3Dプリンター用フィラメントの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド方式の3Dプリンター用フィラメントの製造方法に係り、より詳細には、溶媒により溶液化された熱可塑性樹脂溶液にカーボンファイバーを含浸させて、カーボンファイバーの内部に均一に熱可塑性樹脂が浸透したフィラメントを形成する一方、溶媒法を適用して形成されたフィラメントの表面に押出機で熱可塑性樹脂を塗布して表面樹脂層を形成したハイブリッド方式の3Dプリンター用フィラメントの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3Dプリンターは、企業でモノを製品化する前に試作品を作るための用途として開発されたが、プラスチック素材に限られた初期段階から発展し、その範囲がナイロンや金属素材へと拡大し、産業用試作品だけでなく、様々な方面で商用化段階に入った。
3Dプリンティング方式は、一層ずつ積み上げる積層方式と、大きな塊を削っていく切削型加工方式に分けられる。
積層方式は、材料が加熱された押出機を通過しながら溶融し、ノズルから流出した材料を出力板に積層して必要な形状を造形する方式であって、家庭で接着用途に使用するグルガンと類似の方式である。
このような3Dプリンターの材料は、フィラメント(Filament)と呼ばれる薄いプラスチック糸を用いる。
一方、3Dプリンター用フィラメントに対する強度などの機械的物性を改善するために、カーボンファイバー(Carbon fiber)をフィラメントに添加したカーボンファイバーフィラメントが製造されている。
従来は、カーボンファイバーフィラメントを製造するために、押出機で熱可塑性樹脂をフィラメントに押出して製造している。
図1は、従来方法で製造された3Dプリンター用カーボンファイバーフィラメントの断面に対する顕微鏡写真である。
図1を参照すると、カーボンファイバーフィラメントの断面には、熱可塑性樹脂が充填されていない空隙が存在し、カーボンファイバーが不均一に分布していることが確認できる。
このように熱可塑性樹脂が充填されていない空隙が存在すると、強度が低下し、カーボンファイバーが不均一に分布すると、製品の特性が一定ではない。
一方、図1のカーボンファイバーフィラメントの表面には、熱可塑性樹脂層がほとんど形成されていない。
3Dプリンターによってフィラメントが積層されるとき、フィラメントの表面に樹脂層が厚く形成されれば、積層強度が向上する。
したがって、内部に熱可塑性樹脂が均一に充填され、カーボンファイバーが均一に分布し、表面には樹脂層が厚く形成される新しい3Dプリンター用フィラメント製造方法の開発が切実に求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国公開特許10-2021-0020309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、3Dプリンター用フィラメントの内部に熱可塑性樹脂が均一に充填されて空隙が形成されないようにすることを目的とする。
また、本発明は、3Dプリンター用フィラメントの内部にカーボンファイバーが均一に分布するようにすることを目的とする。
また、本発明は、3Dプリンター用フィラメントの表面に熱可塑性樹脂層を厚く形成することを目的とする。
また、本発明は、連続的に3Dプリンター用フィラメントを製造することを目的とする。
また、本発明は、3Dプリンター用フィラメントの製造時間を短縮することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、3Dプリンターに用いられるフィラメントの製造方法であって、
熱可塑性樹脂でカーボンファイバー(Carbone fiber)を取り囲んで形成されたフィラメント(Filament)を成形するフィラメント成形ステップと、
前記フィラメント成形ステップで成形されたフィラメントの表面に樹脂層を形成する表面樹脂層形成ステップと、を含むことを特徴とする、3Dプリンター用フィラメント製造方法を提供する。
また、本発明の前記フィラメント成形ステップは、
熱可塑性樹脂を溶媒に浸漬して溶液化する熱可塑性樹脂溶液化ステップと、
熱可塑性樹脂溶液にカーボンファイバーを含浸させるカーボンファイバー含浸ステップと、
前記カーボンファイバー含浸ステップで得られたカーボンファイバーを乾燥させる乾燥ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明の前記熱可塑性樹脂はポリアミドであり、溶媒はギ酸(Formic Acid)であることを特徴とする。
また、本発明の前記乾燥ステップは、前記カーボンファイバー含浸ステップで得られたフィラメントに熱風を送風させて乾燥させることを特徴とする。
また、本発明の前記表面樹脂層形成ステップは、前記フィラメント成形ステップで成形されたフィラメントに熱可塑性樹脂を押出機で押出してフィラメントの表面に樹脂層を形成することを特徴とする。
また、本発明の前記表面樹脂層形成ステップは、
円筒状の胴体の端部に円錐状の吐出部が連続して形成され、前記胴体の一側には固体状の熱可塑性樹脂が供給される流入孔が形成され、前記吐出部の端部には押出機の長さ方向に吐出口が形成され、前記吐出口を横切って水平方向に貫通孔が形成され、電気で加熱される回転スクリューが内蔵された押出機を用いて行われ、
フィラメント成形ステップで成形されたフィラメントが前記貫通孔を介して所定の速度で水平方向に移送されながら、前記スクリューにより押出される熱可塑性樹脂がフィラメントの表面に樹脂層を連続的に形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、3Dプリンター用フィラメントの内部に熱可塑性樹脂が均一に充填されるようにするという効果がある。
また、本発明は、3Dプリンター用フィラメントの内部にカーボンファイバーが均一に分布するという効果がある。
また、本発明は、3D印刷時にフィラメントの積層強度が向上するという効果がある。
また、本発明は、連続的に3Dプリンター用フィラメントを製造して生産効率を高めるという効果がある。
また、本発明は、3Dプリンター用フィラメントの製造時間が短縮されるという効果がある。
上述した効果に加えて、本発明の具体的な効果は、以下に発明を実施するための具体的な事項を説明しながら一緒に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】従来の方法で製造された3Dプリンター用カーボンファイバーフィラメントの断面に対する顕微鏡写真である。
図2】本発明に係る3Dプリンター用フィラメントの製造方法を示すフローチャートである。
図3】本発明に係る3Dプリンター用フィラメントの製造方法を説明する図である。
図4】本発明に係る3Dプリンター用カーボンファイバーフィラメントに対する顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本文書の様々な実施形態について添付図面を参照して説明する。しかし、これは、本文書に記載された技術を、特定の実施形態について限定するものではなく、本文書の実施形態の様々な変更(modifications)、均等物(equivalents)、および/または代替物(alternatives)を含むものと理解されるべきである。図面の説明に関連して、同様の構成要素については同様の参照符号が使用できる。
また、本文書で使用された「第1」、「第2」などの表現は、様々な構成要素を順序および/または重要度を問わずに修飾することができ、ある構成要素を他の構成要素と区分するために使われるものに過ぎず、当該構成要素を限定しない。例えば、「第1部分」と「第2部分」は、順序または重要度を問わず、互いに異なる部分を示すことができる。例えば、本文書に記載された権利範囲を逸脱することなく、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもあり、これと同様に、第2構成要素も第1構成要素と命名されることもある。
また、本文書で使用された用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用されたものであり、他の実施形態の範囲を限定するものではない。単数の表現は、文脈上明らかに別の意味を有しない限り、複数の表現を含むことができる。技術的または科学的な用語を含めてここで使用される用語は、本文書に記載された技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有することができる。本文書に使用される用語のうち、一般的な辞典に定義された用語は、関連技術の文脈上持つ意味と同一又は類似の意味で解釈でき、本文書で明らかに定義されない限り、理想的または過度に形式的な意味で解釈されない。場合によっては、本文書で定義された用語であっても、本文書の実施形態を排除するように解釈できない。
図2は、本発明に係る3Dプリンター用フィラメントの製造方法を示すフローチャートである。図3は、本発明に係る3Dプリンター用フィラメントの製造方法を説明する図である。図4は、本発明に係る3Dプリンター用カーボンファイバーフィラメント600に対する顕微鏡写真である。
【0009】
次に、図2乃至図4を参照して説明する。
本発明に係るフィラメントの製造方法は、フィラメント成形ステップ(S100)と、表面樹脂層形成ステップ(S200)と、を含む。
本発明では、3Dプリンター用フィラメントを製造する際に溶媒法と溶融押出法を一緒に使用する。
つまり、フィラメント成形ステップ(S100)では溶媒法を用い、表面樹脂層形成ステップ(S200)では溶融押出法を用いる。
このように2つの異なる方式を適用する理由については、以下に詳細に説明する。
フィラメント成形ステップ(S100)は、熱可塑性樹脂でカーボンファイバー400(Carbone fiber)を取り囲んで形成されたフィラメントを成形するステップである。
従来は、溶融押出法を用いてフィラメント成形ステップ(S100)を行ったが、図1に示すように、カーボンファイバー400の間に熱可塑性樹脂が充填されていない空隙が存在し、これだけでなく、カーボンファイバー400が不均一に分布しており、満足すべき機械的物性を満たすことができなかった。
このため、本発明では、溶融押出法を用いる代わりに、溶媒として熱可塑性樹脂を溶かしてカーボンファイバー400を含浸させる溶媒法を適用した。
次に、図3を参照して、本発明に係るフィラメント成形ステップ(S100)を詳細に説明する。
【0010】
フィラメント成形ステップ(S100)は、熱可塑性樹脂溶液化ステップ(S110)、カーボンファイバー含浸ステップ(S120)、及び乾燥ステップ(S130)を含む。
熱可塑性樹脂溶液化ステップ(S110)は、熱可塑性樹脂を溶媒に浸漬して溶液化するステップである。
本発明では、熱可塑性樹脂としてポリアミド(Poliamide)を用い、溶媒としてはギ酸(Formic Acid)を用いた。
しかし、これに限定されず、様々な熱可塑性樹脂とそれに合った溶媒を採用することができるのはいうまでもない。
カーボンファイバー含浸ステップ(S120)は、熱可塑性樹脂溶液500にカーボンファイバー400を含浸させるステップである。
熱可塑性樹脂溶液500に含浸されたカーボンファイバー400は、表面が熱可塑性樹脂溶液500で囲まれ、熱可塑性樹脂溶液500は、流動性が良いため、カーボンファイバー400の周囲を空隙なく充填する。
その結果、従来のカーボンファイバーフィラメント600に発生する内部空隙による強度低下を防止することができ、熱可塑性樹脂の向上した流動性によりカーボンファイバー400が熱可塑性樹脂溶液500に均一に分布して製品特性の標準化を図ることができる。
乾燥ステップ(S130)は、カーボンファイバー含浸ステップ(S120)で得られたフィラメントを乾燥させるステップであって、摂氏100度以上の熱風を送風ファンで1~5分間送風させてフィラメントを乾燥させる。
溶媒法は、カーボンファイバー400の周囲に熱可塑性樹脂溶液500をスムーズに浸透させることができるという利点があるものの、含浸されたフィラメントを乾燥させるのに多くの時間がかかるという欠点がある。
【0011】
一方、従来の溶融押出法で製造されたフィラメントの場合には、表面に熱可塑性樹脂層が十分に形成されないため、フィラメントの積層強度が弱いという問題があった。
このため、本発明では、表面樹脂層形成ステップ(S200)を加えて従来の問題を解消した。
表面樹脂層形成ステップ(S200)は、フィラメント成形ステップ(S100)で成形されたフィラメントに熱可塑性樹脂を押出機(300)で押出してフィラメントの表面に樹脂層を形成するステップである。
本発明では、生産性の向上のために表面樹脂層形成ステップ(S200)が連続的に行われるようにした。
このために、図3に示された構造で押出機300を製作した。
次に、押出機300の構造について詳細に説明する。
押出機300は、円筒状の胴体310の端部に円錐状の吐出部330が連続的に形成される。
胴体310の一側には、固体状の熱可塑性樹脂が供給される流入孔311が形成され、吐出部330の端部には、押出機300の長さ方向に吐出口331が形成される。
さらに、吐出口331を横切って水平方向に貫通孔333が形成され、胴体の内部には、電気で加熱される回転スクリュー350が内蔵される。
フィラメント成形ステップ(S100)で成形されたフィラメントは、前記貫通孔333を介して所定の速度で水平方向に移送されながら、前記スクリュー350によって押出される熱可塑性樹脂がフィラメントの表面に樹脂層を連続的に形成する。
その結果、フィラメントの外周面には、熱可塑性樹脂が厚くコーティングされることにより熱可塑性樹脂層を形成する。
【0012】
溶融押出法は、フィラメントの内部に空隙がないように溶融した熱可塑性樹脂を浸透させることはできないが、速やかに表面をコーティングすることができるので、本発明では、溶融押出法を表面樹脂層形成ステップ(S200)に採用する。
本発明では、フィラメント成形ステップ(S100)では溶媒法を用い、表面樹脂層形成ステップ(S200)では溶融押出法を用いることにより、フィラメントの内部に空隙が形成されないようにするとともに、フィラメントの表面には表面樹脂層が迅速に形成されるようにした。
本発明は、ハイブリッド方式の3Dプリンター用フィラメントの製造方法に関する。より詳細には、溶媒により溶液化された熱可塑性樹脂溶液500にカーボンファイバー400を含浸させて、カーボンファイバー400の内部に均一に熱可塑性樹脂が浸透したフィラメントを形成する一方、溶媒法を適用して形成されたフィラメントの表面に押出機300で熱可塑性樹脂を塗布して樹脂層を形成したハイブリッド方式の3Dプリンター用フィラメント製造方法に関する。
以上、本発明の好適な実施形態について図示及び説明したが、本発明は、上述した特定の実施形態に限定されず、請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能であるのはもとより、それらの変形実施形態は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならないだろう。
【符号の説明】
【0013】
S100 フィラメント成形ステップ
S110 熱可塑性樹脂溶液化ステップ
S120 カーボンファイバー含浸ステップ
S130 乾燥ステップ
S200 表面樹脂層形成ステップ
300 押出機
310 胴体
311 流入孔
330 吐出部
331 吐出口
333 貫通孔
350 スクリュー
400 カーボンファイバー
500 熱可塑性樹脂溶液
600 カーボンファイバーフィラメント
図1
図2
図3
図4