(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170273
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】太陽光発電アセンブリ、太陽光発電アセンブリの製造方法及び加工機器
(51)【国際特許分類】
H01L 31/05 20140101AFI20241129BHJP
【FI】
H01L31/04 570
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122880
(22)【出願日】2023-07-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-11-29
(31)【優先権主張番号】202310610355.1
(32)【優先日】2023-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202310609235.X
(32)【優先日】2023-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】512083920
【氏名又は名称】晶科能源股分有限公司
【氏名又は名称原語表記】JINKO SOLAR CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1,Jinko Road, Shangrao Economic Development Zone Jiangxi 334100 CN
(71)【出願人】
【識別番号】519095522
【氏名又は名称】ジョジアン ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】陶 武松
(72)【発明者】
【氏名】王 路▲闖▼
(72)【発明者】
【氏名】秦 年年
【テーマコード(参考)】
5F251
【Fターム(参考)】
5F251DA10
5F251EA02
5F251EA19
5F251FA15
5F251FA16
(57)【要約】
【課題】本願は、太陽光発電アセンブリ、太陽光発電アセンブリの製造方法及び加工機器に関する。
【解決手段】太陽光発電アセンブリは、電池ストリングと、溶接ストリップとを含み、電池ストリングは、並設された複数の電池セルを含み、溶接ストリップは、電池セルの一方側に位置し、隣接する電池セルを接続して電池ストリングを形成するために用いられる。太陽光発電アセンブリの長手方向に沿って、電池セルに複数の溶接領域が間隔をあけて設けられ、溶接領域に接続部材が設けられ、溶接ストリップは電池セルの接続部材が設けられた側に位置し、接続部材は、溶接ストリップと電池セルとの虚溶接の可能性を低減することができ、電池ストリングの歩留まりの向上に有利である。接続部材は、第1領域と、第1領域を取り囲むように設けられる第2領域とを含み、かつ、第2領域の透明度が第1領域の透明度よりも大きくなる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電アセンブリであって、
前記太陽光発電アセンブリは、電池ストリング(1)と、溶接ストリップ(12)とを含み、
前記電池ストリング(1)は、複数の電池セル(11)を含み、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、複数の前記電池セル(11)が並設され、
前記溶接ストリップ(12)は、前記電池セル(11)の一方側に位置し、隣接する前記電池セル(11)を接続するために用いられ、
前記電池セル(11)の前記溶接ストリップ(12)に面する側に複数の溶接領域(111)が設けられ、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、複数の前記溶接領域(111)が間隔をあけて設けられ、前記溶接ストリップ(12)が前記溶接領域(111)に接続され、前記溶接領域(111)と前記溶接ストリップ(12)との間に接続部材(13)が設けられ、前記溶接ストリップ(12)が前記接続部材(13)によって前記溶接領域(111)に接続され、前記接続部材(13)が第1領域(131)と第2領域(132)とを含み、前記第2領域(132)が前記第1領域(131)を取り囲むように設けられ、前記第2領域(132)の透明度が前記第1領域(131)の透明度よりも大きい、ことを特徴とする太陽光発電アセンブリ。
【請求項2】
前記第2領域(132)の幅は、30μm以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項3】
前記第2領域(132)の面の細孔密度は、前記第1領域(131)の面の細孔密度よりも小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項4】
前記第1領域(131)の面に凹み部(133)が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項5】
前記第1領域(131)内において、前記凹み部(133)の密度は、100個/mm2~2000個/mm2である、ことを特徴とする請求項4に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項6】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿う投影において、前記凹み部(133)の投影は、前記溶接ストリップ(12)の投影外に位置する、ことを特徴とする請求項4に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項7】
前記第1領域(131)の面に複数の前記凹み部(133)を有し、複数の前記凹み部(133)は、前記第1領域(131)の面に間隔をあけて設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項8】
前記第1領域(131)の面に複数の前記凹み部(133)を有し、隣接する前記凹み部(133)は、互いに連通する、ことを特徴とする請求項4に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項9】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿って、前記電池セル(11)における前記凹み部(133)の投影は、円形又は楕円形である、ことを特徴とする請求項4に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項10】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿って、前記電池セル(11)における前記凹み部(133)の投影は、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿ったサイズが3μm~15μmである、ことを特徴とする請求項4に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項11】
前記第1領域(131)は、錫ペーストである、ことを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項12】
太陽光発電アセンブリの製造方法であって、
前記太陽光発電アセンブリは、電池ストリング(1)と、バックシートと、接着フィルムと、太陽光発電ガラスとを含み、前記電池ストリング(1)は、電池セル(11)と、溶接ストリップ(12)と、接続部材(13)とを含み、
前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
前記接続部材(13)を前記電池セル(11)の溶接領域(111)に配置することと、
前記接続部材(13)が付された複数の前記電池セル(11)を操作ステージ(2)に配置することと、
前記溶接ストリップ(12)を電池セル(11)の前記接続部材(13)が設けられた側に配置することと、
前記溶接ストリップ(12)と前記接続部材(13)を加熱して、前記電池ストリング(1)を得ることと、
前記バックシート、前記接着フィルム、前記電池ストリング(1)及び前記太陽光発電ガラスをラミネートして、前記太陽光発電アセンブリを得ることと、を含む、ことを特徴とする太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項13】
前記電池セル(11)は、正極メイングリッドと負極メイングリッドとを含み、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、前記正極メイングリッドと前記負極メイングリッドとが交互に設けられ、前記接続部材(13)が付された複数の前記電池セル(11)を前記操作ステージ(2)に配置するとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
隣接する2つの電池セル(11)のうちの一方を180°回転させ、隣接する電池セル(11)のうちの一方の正極メイングリッドと他方の負極メイングリッドとを前記太陽光発電アセンブリの長手方向に沿って同一直線に位置させることを含む、ことを特徴とする請求項12に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項14】
前記電池セル(11)を加熱して前記電池ストリング(1)を得るとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、加熱温度を130℃~220℃とし、加熱時間を1.5s~6sとすることを含む、ことを特徴とする請求項12に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項15】
前記電池セル(11)を加熱して前記電池ストリング(1)を得るとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、加熱温度を230℃~240℃とし、加熱時間を5s以下とすることを含む、ことを特徴とする請求項12に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項16】
太陽光発電アセンブリを製造するための加工機器であって、前記太陽光発電アセンブリは、電池セル(11)と、溶接ストリップ(12)と、接続部材(13)とを含み、
前記加工機器は、操作ステージ(2)と、押さえ治具(3)と、加熱装置とを含み、
前記電池セル(11)は、前記操作ステージ(2)の面に位置し、
前記押さえ治具(3)は、前記操作ステージ(2)の前記電池セル(11)が配置された側に位置し、
前記加熱装置は、前記電池セル(11)及び前記接続部材(13)を加熱するために用いられる、ことを特徴とする加工機器。
【請求項17】
前記加熱装置は、前記操作ステージ(2)に位置し、前記電池セル(11)は、前記加熱装置に配置される、ことを特徴とする請求項16に記載の加工機器。
【請求項18】
前記加熱装置は、硬化炉であり、前記操作ステージ(2)は、前記硬化炉に入ることができ、
前記硬化炉は、加熱部材を含み、前記加熱部材は、前記電池セル(11)の前記操作ステージ(2)から離間する側に位置する、ことを特徴とする請求項16に記載の加工機器。
【請求項19】
前記押さえ治具(3)は、ブラケット(31)と、複数の当接部材(32)とを含み、前記加工機器の高さ方向に沿って、前記ブラケット(31)は、前記溶接ストリップ(12)と平行に設けられ、前記当接部材(32)は、一端が前記ブラケット(31)に接続され、他端が前記溶接ストリップ(12)に当接可能である、ことを特徴とする請求項16に記載の加工機器。
【請求項20】
前記押さえ治具(3)は、弾性部材(33)をさらに含み、前記ブラケット(31)と前記当接部材(32)は、前記弾性部材(33)によって接続される、ことを特徴とする請求項19に記載の加工機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、太陽光発電の技術分野に関し、特に、太陽光発電アセンブリ、太陽光発電アセンブリの製造方法及び加工機器に関する。
【背景技術】
【0002】
バックコンタクト型電池の設計において、電池の正極及び負極は、いずれも電池の裏面に設置されるとともに、電池の最もエンジ寄りのグリッド線及び接続点は、電池シリコンウェハのエッジにほぼ貼り合わせられるため、複数の電池セルを電池ストリングに溶接する過程において、接続点に虚溶接などの問題が発生するリスクが大きく、電池生産の良品率を低下させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、電池セルの接続点において虚溶接が発生しやすいという問題を解決するために、太陽光発電アセンブリ、太陽光発電アセンブリの製造方法及び加工機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の実施例は、太陽光発電アセンブリを提供し、前記太陽光発電アセンブリは、電池ストリングと、溶接ストリップとを含み、
前記電池ストリングは、複数の電池セルを含み、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、複数の前記電池セルが並設され、
前記溶接ストリップは、前記電池セルの一方側に位置し、隣接する前記電池セルを接続するために用いられ、
前記電池セルの前記溶接ストリップに面する側に複数の溶接領域が設けられ、前記太陽光発電アセンブリの長手方向に沿って、複数の前記溶接領域が間隔をあけて設けられ、前記溶接ストリップが前記溶接領域に接続され、前記溶接領域と前記溶接ストリップとの間に接続部材が設けられ、前記溶接ストリップが前記接続部材によって前記溶接領域に接続され、前記接続部材が第1領域と第2領域とを含み、前記第2領域が前記第1領域を取り囲むように設けられ、前記第2領域の透明度が前記第1領域の透明度よりも大きい。
【0005】
一可能な実施形態では、前記第2領域の幅は、30μm以下である。
【0006】
一可能な実施形態では、前記第2領域の面の細孔密度は、前記第1領域の面の細孔密度よりも小さい。
【0007】
一可能な実施形態では、前記第1領域の面に凹み部が設けられている。
【0008】
一可能な実施形態では、前記第1領域内において、前記凹み部の密度は、100個/mm2~2000個/mm2である。
【0009】
一可能な実施形態では、前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿う投影において、前記凹み部の投影は、前記溶接ストリップの投影外に位置する。
【0010】
一可能な実施形態では、前記第1領域の面に、複数の前記凹み部を有し、複数の前記凹み部は、前記第1領域の面に間隔をあけて設けられている。
【0011】
一可能な実施形態では、前記第1領域の面に、複数の前記凹み部を有し、隣接する前記凹み部は、互いに連通する。
【0012】
一可能な実施形態では、前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿って、前記電池セルにおける前記凹み部の投影は、円形又は楕円形である。
【0013】
一可能な実施形態では、前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿って、前記電池セルにおける前記凹み部の投影は、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿ったサイズが3μm~15μmである。
【0014】
一可能な実施形態では、前記第1領域は、錫ペーストである。
【0015】
本願の実施例は、太陽光発電アセンブリの製造方法をさらに提供し、前記太陽光発電アセンブリは、電池ストリングと、バックシートと、接着フィルムと、太陽光発電ガラスとを含み、前記電池ストリングは、電池セルと、溶接ストリップと、接続部材とを含み、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
前記接続部材を前記電池セルの溶接領域に配置することと、
前記接続部材が付された複数の前記電池セルを操作ステージに配置することと、
前記溶接ストリップを電池セルの前記接続部材が設けられた側に配置することと、
前記溶接ストリップ及び前記接続部材を加熱して前記電池ストリングを得ることと、
前記バックシート、前記接着フィルム、前記電池ストリング及び前記太陽光発電ガラスをラミネートして、前記太陽光発電アセンブリを得ることと、を含む。
【0016】
一可能な実施形態では、前記電池セルは、正極メイングリッドと負極メイングリッドを含み、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、前記正極メイングリッドと前記負極メイングリッドが交互に設けられ、前記接続部材が付された複数の前記電池セルを前記操作ステージに配置するとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
隣接する2つの電池セルの一方を180°回転させ、隣接する電池セルの一方の正極メイングリッドと他方の負極メイングリッドを前記太陽光発電アセンブリの長手方向に沿って同一直線に位置させることを含む。
【0017】
一可能な実施形態では、前記電池セルを加熱して前記電池ストリングを得るときに、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
加熱温度を130℃~220℃とし、加熱時間を1.5s~6sとすることを含む。
【0018】
一可能な実施形態では、前記電池セルを加熱して前記電池ストリングを得るとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
加熱温度を230℃~240℃とし、加熱時間を5s以下とすることを含む。
【0019】
本願の実施例は、太陽光発電アセンブリを製造するための加工機器をさらに提供し、前記太陽光発電アセンブリは、電池セルと、溶接ストリップと、接続部材とを含み、前記加工機器は、操作ステージと、押さえ治具と、加熱装置とを含み、
前記電池セルは、前記操作ステージの面に位置し、
前記押さえ治具は、前記操作ステージの前記電池セルが配置された側に位置し、
前記加熱装置は、前記電池セル及び前記接続部材を加熱するために用いられる。
【0020】
一可能な実施形態では、前記加熱装置は、前記操作ステージに位置し、前記電池セルは、前記加熱装置に配置される。
【0021】
一可能な実施形態では、前記加熱装置は、硬化炉であり、前記操作ステージは、前記硬化炉に入ることができ、
前記硬化炉は、前記電池セルの前記操作ステージから離間する側に位置する加熱部材を含む。
【0022】
一可能な実施形態では、前記押さえ治具は、ブラケットと、複数の当接部材とを含み、前記加工機器の高さ方向に沿って、前記ブラケットと前記溶接ストリップとは平行に設けられ、前記当接部材は、一端が前記ブラケットに接続され、他端が前記溶接ストリップに当接可能である。
【0023】
一可能な実施形態では、前記押さえ治具は、弾性部材をさらに含み、前記ブラケットと前記当接部材は、前記弾性部材によって接続される。
【0024】
本願は、太陽光発電アセンブリ、太陽光発電アセンブリの製造方法及び加工機器に関し、太陽光発電アセンブリは、電池ストリングと、溶接ストリップとを含み、電池ストリングは、並設された複数の電池セルを含み、溶接ストリップは、電池セルの一方側に位置し、隣接する電池セルを接続して電池ストリングを形成するために用いられる。太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、電池セルに複数の溶接領域が間隔をあけて設けられ、溶接領域に接続部材が設けられ、溶接ストリップは、電池セルの接続部材が設けられた側に位置し、接続部材は、溶接ストリップと電池セルとの虚溶接の可能性を低減することができ、電池ストリングの歩留まりの向上に有利である。接続部材は、第1領域と、第1領域を取り囲むように設けられる第2領域とを含み、かつ、第2領域の透明度が第1領域の透明度よりも大きくなる。
【0025】
以上の一般的な説明及び後の詳細な説明は、例示的なものに過ぎず、本願を限定するものではないと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて明細書の一部を構成し、本願に適合する実施例を示し、明細書とともに本願の原理を説明するために用いられる。
【
図1】本願の実施例による電池セルの構造模式図である。
【
図2】本願の実施例による電池セル及び接続部材の構造模式図である。
【
図3】本願の実施例による電池ストリングの構造模式図である。
【
図4】本願の実施例による加工機器の構造模式図である。
【
図5】本願の実施例による接続部材の微視構造図である。
【
図6】本願の実施例による接続部材の部分拡大図である。
【
図7】本願の実施例による接続部材の構造模式図である。
【
図8】本願の別の実施例による接続部材の微視構造図である。
【
図9】本願の別の実施例による接続部材の部分拡大図である。
【
図10】本願の別の実施例による接続部材の構造模式図である。
【
図11】本願の別の実施例による接続部材の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本願の技術案をよりよく理解するために、以下、添付の図面を参照しながら、本願の実施例を詳細に説明する。
【0028】
説明される実施例は、本願の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではないことを明確にすべきである。本願の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに取得し得る他の全ての実施例は、本願の保護範囲に属するものとする。
【0029】
本願の実施例で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本願を限定するものではない。本願の実施例及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「1種」や「1つ」、「前記」及び「当該」や「該」は、文脈が他の意味を明確に示さない限り、複数形も含むことを意図する。
【0030】
本明細書において使用される用語「及び/又は」は、関連対象を説明する関連関係に過ぎず、3つの関係が存在し得ることを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在すること、AとBが同時に存在すること、Bが単独で存在するという3つの状況を示しうることを理解すべきである。また、本文において文字「/」は、一般的に、前後の関連対象が「又は」の関係にあることを示す。
【0031】
なお、本願の実施例に記述される「上」、「下」、「左」、「右」などの方位語は、図面に示す角度で記述されるものであり、本願の実施例を限定するものではないと理解されるべきである。また、文脈において、1つの素子が別の素子の「上」又は「下」に接続されると言及した場合、他の素子の「上」又は「下」に直接接続されるだけでなく、中間素子を介して他の素子の「上」又は「下」に間接的に接続されてもよいことを理解すべきである。
【0032】
図1~
図7に示すように、本願の実施例は、太陽光発電アセンブリを提供し、この太陽光発電アセンブリは、電池ストリング1と、溶接ストリップ12とを含み、電池ストリング1は、並設された複数の電池セル11を含み、溶接ストリップ12は、電池セル11の一方側に位置し、隣接する電池セル11を溶接するために用いられる。電池セル11の溶接ストリップ12に面する側に複数の溶接領域111が設けられ、複数の溶接領域111が太陽光発電アセンブリの長手方向Xに沿って間隔をあけて設けられ、溶接領域111に接続部材13が設けられ、溶接ストリップ12を接続部材13によって電池セル11の溶接領域111に接続させる。接続部材13は、第1領域131と、第2領域132とを含み、第2領域132は、第1領域131を取り囲むように設けられ、かつ、第2領域132の透光度は、第1領域131の透光度よりも大きい。
【0033】
本願の実施例による電池セル11は、バックコンタクト型電池セル11であり、電池セル11における正極メイングリッド及び負極メイングリッドは、いずれも電池セル11の同じ側に位置し、溶接領域111は、電池セル11の正極メイングリッド及び負極メイングリッドに設けられ、溶接ストリップ12は、隣接する電池セル11間の正極メイングリッド及び負極メイングリッドを接続するために用いられるため、溶接ストリップ12は、太陽光発電アセンブリの厚さ方向Zに沿って、隣接する電池セル11の同じ側に位置することができる。
【0034】
バックコンタクト型電池セル11の正極メイングリッド及び負極メイングリッドがいずれも電池の裏面に設置されるとともに、エッジに位置するメイングリッドと溶接ストリップ12との溶接点が電池セル11のエッジにほぼ貼り合わせるため、溶接過程において虚溶接などの問題が発生するリスクが大きく、溶接領域111に接続部材13を設けることにより、溶接ストリップ12と電池セル11との間に虚溶接が発生する可能性を低減でき、太陽光発電アセンブリの歩留まりの向上に有利である。接続部材13の主成分は、錫鉛又は錫ビスマス銀などの異なる金属であり、かつ、接続部材13にはフラックスなどの有機溶剤がさらに添加され、溶接ストリップ12と電池セル11との溶接が容易になる。溶接の過程において、接続部材13が加熱されて溶融し、接続部材13における有機溶剤が第1領域131から第2領域132に向かう方向に沿って析出し、溶接した後に、析出した有機溶剤が接続部材13における第1領域131のエッジに集まって、第2領域132を形成し、有機溶剤の透明度が大きいため、第2領域132の透明度が略70%~80%であり、第1領域131の透明度よりも大きい。
【0035】
一可能な実施例において、溶接ストリップ12が溶接領域111に接続された後に、接続部材13の面に凹み部133を有する。
【0036】
接続部材13の主成分は、錫鉛又は錫ビスマス銀などの金属であってもよく、接続部材13には、溶接ストリップ12と電池セル11とを溶接しやすくするために、有機溶剤がさらに添加され、接続部材13を加熱すると、有機溶剤が熱を受けて揮発し、接続部材13の面に凹み部133が形成され、有機溶剤が揮発した後、溶接ストリップ12と電池セル11との溶接強度の向上に有利である。
【0037】
図3、
図9及び
図10に示すように、一可能な実施例において、太陽光発電アセンブリの厚さ方向Zに沿って、溶接ストリップ12と接続部材13とが重なり、太陽光発電アセンブリの厚さ方向Zに沿った投影において、電池セル11上における凹み部133の投影は、電池セル11上における溶接ストリップ12の投影領域外に位置する。
【0038】
一可能な実施例では、太陽光発電アセンブリの厚さ方向Zに沿った投影において、電池セル11上における凹み部133の投影と電池セル11上における溶接ストリップ12の投影とが重なり、これによって溶接ストリップ12と接続部材13とが重なる位置にも凹み部133を有する。
【0039】
接続部材13を加熱するときに、接続部材13内の有機溶剤は、接続部材13が完全に硬化しないときに揮発し、接続部材13が硬化した後にその面に凹み部133を有するようになる。接続部材13を加熱する前に、有機溶剤は、接続部材13における他の成分と均一に混合されるため、有機溶剤の揮発により形成された凹み部133は、溶接ストリップ12と重なる可能性があり、溶接ストリップ12と重ならない可能性もある。凹み部133と溶接ストリップ12とが重なると、溶接ストリップ12と接続部材13との接触面積が低下するため、溶接ストリップ12と接続部材13との接続の強度を低減させるため、理想状態において凹み部133の投影は、溶接ストリップ12の投影外に位置する。
【0040】
図9及び
図10に示すように、一可能な実施例において、接続部材13の面に複数の凹み部133を有し、かつ、複数の凹み部133は、間隔をあけて設けられる。
【0041】
有機溶剤が揮発する過程において、気体状の有機溶剤は、接続部材13の面に気泡を形成し、気泡中の気体状の有機溶剤が徐々に増加するにつれて、気泡が破裂して接続部材13の面に凹み部133を形成する。有機溶剤が気化する過程において、隣接する有機溶剤が1つの気泡に集まってから接続部材13から揮発することになり、接続部材13の面の凹み部133が間隔をあけて設けられるようになる。
【0042】
一可能な実施例では、接続部材13の面に複数の凹み部133を有し、かつ、隣接する凹み部133同士は、互いに連通する。
【0043】
接続部材13において有機溶剤が多い又は加熱温度が高い場合、有機溶剤が揮発するときに反応が激しくなることで、接続部材13の面の同じ又は近い位置に気泡が複数回形成され、気泡が破裂した後に互いに連通する凹み部133が形成される。
【0044】
図10に示すように、一可能な実施例において、接続部材13は、第1領域131と第2領域132とを含み、第2領域132は、第1領域131を取り囲むように設けられる。第1領域131及び第2領域132の両方に凹み部133が設けられており、かつ、第1領域131における凹み部133の平均サイズは、第2領域132における凹み部133の平均サイズよりも小さい。
【0045】
接続部材13を加熱するときに、接続部材13における有機溶剤の一部が第1領域131で揮発し、他の一部が第1領域131から第2領域132へ流れてから第2領域132で揮発し、第1領域131において揮発した有機溶剤は、第2領域132において揮発した有機溶剤より小さくなるため、第1領域131における凹み部133のサイズが第2領域132における凹み部133のサイズより小さく、第1領域131における凹み部133の数が第2領域132における凹み部133の数より小さくなる可能性もある。
【0046】
一可能な実施例では、第2領域132における凹み部133の密度は、3×103個/mm2~13×104個/mm2である。
【0047】
第2領域132における凹み部133の密度は、3×103個/mm2、13×103個/mm2、23×103個/mm2、33×103個/mm2、43×103個/mm2、53×103個/mm2、63×103個/mm2、73×103個/mm2、83×103個/mm2、93×103個/mm2、3×104個/mm2、13×104個/mm2等であってもよく、第2領域132における凹み部133の数が3×103個/mm2よりも少なくなると、有機溶剤の揮発効果が低減され、第2領域132における有機溶剤の残留をもたらし、さらに溶接ストリップ12と電池セル11との溶接の信頼性を低下させてしまい、第2領域132における凹み部133の数が13×104個/mm2よりも多くなると、接続部材13の第2領域132において溶接ストリップ12と接触できる面積が低減され、第2領域132と溶接ストリップ12との接続強度を低下させてしまう。
【0048】
図11に示すように、一可能な実施例において、接続部材13は、第3領域134をさらに含み、第3領域134は、第2領域132を取り囲むように設けられる。接続部材13を加熱する過程において、有機溶剤は、第1領域131から第2領域132に向かう方向に沿って析出し、析出過程において、一部の有機溶剤は、第1領域131及び第2領域132内に揮発し、第1領域131及び第2領域132に凹み部133が形成され、一部の揮発しなかった有機溶剤は、第2領域132のエッジへ析出し続け、第2領域132の周囲に第3領域134が形成される。
【0049】
太陽光発電アセンブリの幅方向Yに沿って、第3領域134の幅は、第2領域132の幅よりも小さい。接続部材13を加熱する過程において、大部分の有機溶剤は、第1領域131又は第2領域132で揮発し、小部分の有機溶剤によって第3領域134が形成されるため、第3領域134の幅は、第2領域132の幅よりも小さい。
【0050】
第3領域134は揮発しなかった有機溶剤からなるため、第3領域134には有機溶剤の揮発による凹み部133がなく、第1領域131における凹み部133の密度は、100個/mm2~2000個/mm2であってもよく、具体的に、第1領域131における凹み部133の密度は、100個/mm2、500個/mm2、1000個/mm2、1500個/mm2、2000個/mm2などであってもよく、第1領域131及び第2領域132に比べて、第3領域134における凹み部133の密度は、0~100個/mm2であってもよく、具体的に、第3領域134における凹み部133の密度は、0、20個/mm2、40個/mm2、60個/mm2、80個/mm2、100個/mm2などであってもよく、したがって、第1領域131及び第2領域132に比べて、第3領域134の平坦度が高い。接続部材13の第1領域131及び第2領域132に有機溶剤が析出し、主成分が錫鉛又は錫ビスマス銀などであり、その透明度が有機溶剤の透明度よりも小さく、第3領域134の透明度が約70%~80%であり、具体的には70%、75%、80%などであってもよく、第1領域131及び第2領域132は、不透明であるか又は透明度が第3領域134の透明度よりも小さい。
【0051】
図5~
図7に示すように、一可能な実施例において、第1領域131の面には、凹み部133を有する。太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿う投影において、電池セル11上における凹み部133の投影は、電池セル11上における溶接ストリップ12の投影の範囲外に位置する。
【0052】
溶接ストリップ12が接続部材13によって電池セル11に接続されるため、溶接ストリップ12と第1領域131とが重なる部分を有し、凹み部133が溶接ストリップ12と第1領域131とが重なる部分に設けられると、溶接ストリップ12と接続部材13との接触面積が低減され、溶接ストリップ12と接続部材13との接続強度の低減をもたらし、第1領域131における凹み部133が溶接ストリップ12と第1領域131とが重なる領域外にあることによって、凹み部133が溶接ストリップ12と接続部材13との接続強度に与える影響を低減することができる。
【0053】
一可能な実施例では、太陽光発電アセンブリの幅方向Yに沿って、第2領域132の幅は、30μm以下である。
【0054】
接続部材13における一部の有機溶剤が溶接過程において揮発し、他の一部の有機溶剤が析出して第2領域132を構成し、第2領域132の幅が30μmを超えると、接続部材13における有機溶剤の含有量が多いため、析出した有機溶剤が多くなり、第1領域131内に有機溶剤が残留し、溶接ストリップ12と電池セル11との溶接強度に影響を与える可能性もある。
【0055】
一可能な実施例において、凹み部133は、接続部材13における有機溶剤が気化して形成された気泡が破裂することにより形成されたものであるため、太陽光発電アセンブリの厚さ方向Zに沿う投影において、電池セル11における凹み部133の投影は、円形又は楕円形である。
【0056】
太陽光発電アセンブリの厚さ方向Zに沿う凹み部133の投影は、円形又は楕円形であるため、凹み部133は、半球状又は円柱状であってもよく、この場合、有機溶剤を接続部材13から揮発させやすく、接続部材13における有機溶剤の残留を低減させ、溶接ストリップ12と電池セル11との溶接の信頼性を向上させることに有利である。
【0057】
一可能な実施例では、太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、凹み部133のサイズは、3μm~15μmである。
【0058】
凹み部133のサイズは、3μm、6μm、9μm、12μm、15μmなどであってもよく、9μmであることが好ましく、凹み部133の幅が3μmより小さくなると、接続部材13における有機溶剤の揮発効果が低減され、凹み部133の幅が増加すれば、有機溶剤の揮発がより容易になり、太陽電池モジュールの幅方向Yに沿って、接続部材13の幅が0.2mm~1mmであり、凹み部133の幅が15μmよりも大きくなると、接続部材13における凹み部133の占める割合が大きくなり、溶接ストリップ12と接続部材13との接続強度に影響を与える可能性がある。
【0059】
図5~
図7に示すように、一可能な実施例において、接続部材13における有機溶剤の一部が第1領域131で揮発して凹み部133を形成し、他の一部が第1領域131から析出して第2領域132を形成し、第1領域131における凹み部133の密度が100個/mm
2~2000個/mm
2であってもよく、具体的な第1領域131における凹み部133の密度が100個/mm
2、500個/mm
2、1000個/mm
2、1500個/mm
2、2000個/mm
2などであってもよく、第2領域132における凹み部133の密度が0、20個/mm
2、40個/mm
2、60個/mm
2、80個/mm
2、100個/mm
2などであってもよく、第2領域132における凹み部133の密度が小さいため、第2領域132の細孔密度が小さく、平坦度が高い。
【0060】
一可能な実施例において、第1領域131は、錫ペーストであってもよく、錫ペーストは、毛細管現象及び濡れ性を増加させ、溶接ストリップ12と電池セル11との間に虚溶接が発生する可能性を低減することができるとともに、錫ペーストは、空気を隔離して溶接ストリップ12と電池セル11との溶接点の酸化を防止することもでき、溶接ストリップ12と電池セル11との溶接の信頼性の向上に有利である。
【0061】
並列に配列された複数の電池セル11は、溶接ストリップ12によって電池ストリング1となるように接続され、電池ストリング1の上面及び下面にいずれも接着フィルムが設けられ、電池ストリング1の上面に太陽光発電ガラスがさらに設けられ、接着フィルムを介して電池ストリング1に接続され、電池ストリング1の下面に太陽光発電ガラス又はバックシートがさらに設けられ、接着フィルムを介しても電池ストリング1に接続され、太陽光発電アセンブリを構成する。
【0062】
本願の実施例は、太陽光発電アセンブリの製造方法をさらに提供し、太陽光発電アセンブリは、電池ストリング1、バックシート、接着フィルム及び太陽光発電ガラスを含み、電池ストリング1は、電池セル11、溶接ストリップ12及び接続部材13を含み、溶接ストリップ12は、接続部材13によって複数の電池セル11に接続される。
【0063】
太陽光発電アセンブリの製造方法は、
接続部材13を電池セル11の溶接領域111に配置するステップS1と、
接続部材13が付された複数の電池セル11を操作ステージ2に配置するステップS2と、
溶接ストリップ12を電池セル11の接続部材13が設けられた側に配置するステップS3と、
溶接ストリップ12及び接続部材13を加熱して、電池ストリング1を得るステップS4と、
バックシート、接着フィルム、電池ストリング1及び太陽光発電ガラスをラミネートして、太陽光発電アセンブリを得るステップS5と、を含む。
【0064】
溶接ストリップ12と電池セル11との間に接続部材13が設けられることによって、溶接ストリップ12と電池セル11との接続強度を向上させ、虚溶接の可能性を低減させ、接続部材13及び溶接ストリップ12をいずれも電池セル11の面に配置してから加熱溶接を行うことができ、接続部材13を電池セル11に硬化させるステップを省略し、電池ストリング1の生産効率の向上に有利である。
【0065】
接続部材13を電池セル11の溶接領域111に配置するとき、太陽光発電アセンブリの製造方法は、次のステップを含む。
S11では、接続部材13を電池セル11の溶接領域111に印刷する。
【0066】
接続部材13を印刷によって溶接領域111に設けることにより、接続部材13の位置及び形状を制御しやすく、接続部材13を溶接ストリップ12と電池セル11との溶接位置に位置させ、溶接ストリップ12が電池セル11に溶接される場合、接続部材13によって虚溶接の可能性を低減することができる。
【0067】
図2及び
図3に示すように、一可能な実施例において、電池セル11は、正極メイングリッド及び負極メイングリッドを含み、太陽光発電アセンブリの幅方向Xに沿って、正極メイングリッド及び負極メイングリッドが電池セル11に交互に設けられ、かつ複数の電池セル11における正極メイングリッド及び負極メイングリッドの位置が一致しているため、電池セル11を操作ステージ2に配置するとき、太陽光発電アセンブリの長さ方向Xに沿って、隣接する電池セル11における正極メイングリッドが同一直線に位置し、負極メイングリッドが同一直線に位置する。
【0068】
接続部材13が付された複数の電池セル11を操作ステージ2に配置するとき、太陽光発電アセンブリの製造方法は、次のステップを含む。
S21では、隣接する2つの電池セル11のうちの一方を180°回転させ、太陽光発電アセンブリの長さ方向Xに沿って、隣接する電池セル11のうちの一方の正極メイングリッドと他方の負極メイングリッドとを同一直線に位置させる。
【0069】
溶接ストリップ12は、隣接する電池セル11における正極メイングリッドと負極メイングリッドとを接続するために用いられ、隣接する電池セル11における一方の正極メイングリッドと他方の負極メイングリッドとが同一直線に位置することで、電池セル11の正極メイングリッドと負極メイングリッドとが設けられた側に溶接ストリップ12を設けることに便利である。
【0070】
溶接ストリップ12を電池セル11の接続部材13が固定された側に配置した後、太陽光発電アセンブリの加工方法は、次のステップを含む。
S31では、溶接ストリップ12を電池セル11の接続部材13が設けられた側に固定する。
【0071】
溶接ストリップ12の電池セル11から離間する側において溶接ストリップ12に付勢力を加え、溶接ストリップ12を電池セル11に固定し、その後に溶接ストリップ12と電池セル11とを溶接するとき、溶接ストリップ12の変位の可能性を低減でき、電池ストリング1の歩留まりの向上に有利である。
【0072】
一可能な実施例において、電池セル11を配置するための操作ステージ2は、電池セル11を加熱し、さらに電池セル11と溶接ストリップ12を溶接することができる。
【0073】
電池セル11を加熱して電池ストリング1を得る際に、太陽光発電アセンブリの製造方法では、加熱温度を130℃~220℃とし、加熱時間を1.5s~6sとすることを含む。
【0074】
加熱過程において、電池セル11が加熱ステージから発した熱を接続部材13と溶接ストリップ12に伝導し、接続部材13を溶融させ、溶接ストリップ12を電池セル11に接続する。加熱過程において、加熱の温度は、130℃、150℃、170℃、190℃、210℃、220℃などであってもよく、加熱時間は、1.5s、2.5s、3.5s、4.5s、5.5s、6sなどであってもよく、接続部材13における有機溶剤の一部は、第1領域131で揮発して凹み部133を形成し、他の一部は、第1領域131から析出して第2領域132を形成する。
【0075】
一可能な実施例において、電池セル11の操作ステージ2から離間する側に加熱装置が設けられ、加熱装置は、赤外線ランプボックスであってもよく、加熱装置によって溶接ストリップ12と接続部材13を加熱し、さらに電池セル11と溶接ストリップ12を溶接する。
【0076】
電池セル11を加熱して電池ストリング1を得る際に、太陽光発電アセンブリの製造方法は、加熱温度を230℃~240℃とし、加熱時間を5s以下とすることを含む。
【0077】
電池セル11を加熱するとき、加熱温度は、230℃、235℃、240℃などであってもよく、赤外線加熱装置によって接続部材13及び溶接ストリップ12を加熱する方式は、電池セル11による伝熱が必要とせず、それと同時に赤外線加熱装置が提供できる温度が高いため、加熱時間が5s以下であれば、溶接ストリップ12と電池セル11との溶接を完了させることができる。
【0078】
一可能な実施例では、接続部材13を電池セル11の溶接領域111に配置するとき、太陽光発電アセンブリの製造方法は、接続部材13を加熱により電池セル11に固定することを含む。
【0079】
まず、加熱により接続部材13を電池セル11に固定し、接続部材13と電池セル11との間の相対位置を制限し、これによって、接続部材13により溶接ストリップ12と電池セル11とを溶接するステップにおいて、接続部材13が変位する可能性を低減し、溶接ストリップ12と電池セル11との間に虚溶接が発生する可能性を低減することができる。
【0080】
接続部材13は、錫ペーストであってもよく、接続部材13を電池セル11に加熱固定するとき、太陽光発電アセンブリの製造方法は、次のステップを含む。
S21では、錫ペーストを120℃~180℃までに加熱し、10s~60s加熱し続ける。
【0081】
錫ペーストが印刷された電池セル11を硬化炉に入れて加熱し、加熱温度は、120℃、130℃、140℃、150℃、160℃、170℃、180℃などであってもよく、加熱時間は、10s、20s、30s、40s、50s、60sなどであってもよく、錫ペーストを硬化させて電池セル11に固定する。錫ペーストには、フラックスなどの有機溶剤が含まれ、錫ペーストの硬化過程において、錫ペースト中のフラックスなどの有機溶剤が揮発したり、錫ペーストの中心からエッジへ析出したりして、錫ペースト中の有機溶剤の含有量が低下して、溶接ストリップ12と電池セル11との溶接強度を増加させることができる。
【0082】
本願の実施例は、太陽光発電アセンブリを製造するための加工機器をさらに提供する。加工機器は、操作ステージ2と、押さえ治具3と、加熱装置とを含み、押さえ治具3は、操作ステージ2に取り付けられ、太陽光発電アセンブリにおける電池セル11及び溶接ストリップ12の位置を制限するために用いられ、加熱装置は、接続部材13及び溶接ストリップ12を加熱するために用いられる。
【0083】
電池セル11は、操作ステージ2に配置され、電池セル11の正極メイングリッド及び負極メイングリッドが設けられていない側は、操作ステージ2に面し、押さえ治具3は、ブラケット31と、複数の当接部材32とを含み、ブラケット31は、当接部材32の位置を固定するために用いられ、当接部材32は、溶接ストリップ12の上方に位置し、当接部材32とブラケット31とは、弾性部材33を介して接続され、押さえ治具3が溶接ストリップ12の位置を固定するとき、当接部材32のブラケット31から離間する一端は、溶接ストリップ12に当接するとともに、弾性部材33を圧縮し、弾性部材33の弾性力が当接部材32を介して溶接ストリップ12に伝達され、溶接ストリップ12を電池セル11に固定させ、電池セル11、接続部材13及び溶接ストリップ12を加熱して電池ストリング1を形成することに便利である。
【0084】
一可能な実施例において、加熱装置は、操作ステージ2内に位置し、電池セル11は、加熱装置の面に配置されることができ、加熱装置によって電池セル11を加熱することで、接続部材13を溶融させて、さらに溶接ストリップ12と電池セル11とを接続する。
【0085】
操作ステージ2内に加熱装置を設けることにより、電池セル11のメイングリッドが設けられた側を加熱し、電池セル11を介して熱を電池セル11のメイングリッドが設けられた側に伝導し、接続部材13及び溶接ストリップ12を加熱することができ、さらに溶接ストリップ12を電池セル11に接続することができる。
【0086】
一可能な実施例において、加熱装置は、硬化炉であり、硬化炉に加熱部材が設けられており、電池セル11は、操作ステージ2と共に硬化炉に入ることができ、加熱部材は、電池セル11の接続部材13及び溶接ストリップ12が配置された側に位置し、加熱部材で電池セル11、接続部材13及び溶接ストリップ12を加熱することによって、溶接ストリップ12を電池セル11に接続させる。
【0087】
加熱部材は、赤外線加熱装置であってもよく、赤外線加熱装置によって接続部材13及び溶接ストリップ12を直接加熱することができ、同時に、赤外線加熱装置の加熱温度が高いため、接続部材13をより容易に溶融させ、さらに溶接ストリップ12と電池セル11とを接続することができる。
【0088】
図4に示すように、一可能な実施例において、押さえ治具3は、ブラケット31と、複数の当接部材32とを含み、ブラケット31は、当接部材32の位置を固定するために用いられ、当接部材32は、溶接ストリップ12に付勢力を提供するために用いられ、当接部材32とブラケット31とは、弾性部材33を介して接続され、押さえ治具3が溶接ストリップ12の位置を固定するとき、当接部材32のブラケット31から離間する一端は、溶接ストリップ12に当接するとともに、弾性部材33を圧縮し、弾性部材33の弾性力は、当接部材32を介して溶接ストリップ12に伝達され、溶接ストリップ12を電池セル11に固定させる。
【0089】
操作ステージ2及び押さえ治具3により、電池セル11と溶接ストリップ12との相対位置を制限して、溶接過程において溶接ストリップ12が変位する可能性を低減することができ、太陽光発電アセンブリの歩留まりの向上に有利である。
【0090】
一可能な実施例において、加工機器は、加熱装置及び溶接装置をさらに含み、加熱装置及び溶接装置は、それぞれ操作ステージの上流及び操作ステージの下流に位置し、電池セルの面に接続部材が設けられた後、まず加熱装置に入り、接続部材を硬化させ、接続部材を電池セルに固定させ、次に電池セルを操作ステージに設置し、押さえ治具によって溶接ストリップと電池セルとの相対位置を制限し、最後に溶接装置に入れ、溶接ストリップと電池セルとを溶接する。
【0091】
本願の実施例は、太陽光発電アセンブリ、太陽光発電アセンブリの製造方法及び加工機器を提供し、太陽光発電アセンブリは、電池ストリング1と、溶接ストリップ12とを含み、電池ストリング1は、並設された複数の電池セル11を含み、溶接ストリップ12は、電池セル11の一方側に位置し、隣接する電池セル11を接続して電池ストリング1を形成するために用いられる。太陽光発電アセンブリの長さ方向Xに沿って、電池セル11に複数の溶接領域111が間隔をあけて設けられ、溶接領域111に接続部材13が設けられ、溶接ストリップ12は、電池セル11の接続部材13が設けられる側に位置し、接続部材13は、溶接ストリップ12と電池セル11との虚溶接の可能性を低減することができ、電池ストリング1の歩留まりの向上に有利である。接続部材13は、第1領域131と、第2領域132とを含み、第2領域132は、第1領域131を取り囲むように設けられ、かつ第2領域132の透明度は、第1領域131の透明度よりも大きい。
【0092】
上記したのは、本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するものではなく、当業者にとって、本願は、様々な変更及び変化が可能である。本発明の趣旨及び原則内で行われたいかなる修正、同等置換、改良などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0093】
1-電池ストリング
11-電池セル
111-溶接領域
12-溶接ストリップ
13-接続部材
131-第1領域
132-第2領域
133-凹み部
134-第3領域
2-操作ステージ
3-押さえ治具
31-ブラケット
32-当接部材
33-弾性部材
【手続補正書】
【提出日】2024-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電アセンブリであって、
前記太陽光発電アセンブリは、電池ストリング(1)と、溶接ストリップ(12)とを含み、
前記電池ストリング(1)は、複数の電池セル(11)を含み、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、複数の前記電池セル(11)が並設され、
前記溶接ストリップ(12)は、前記電池セル(11)の一方側に位置し、隣接する前記電池セル(11)を接続するために用いられ、
前記電池セル(11)の前記溶接ストリップ(12)に面する側に複数の溶接領域(111)が設けられ、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、複数の前記溶接領域(111)が間隔をあけて設けられ、前記溶接ストリップ(12)が前記溶接領域(111)に接続され、前記溶接領域(111)と前記溶接ストリップ(12)との間に接続部材(13)が設けられ、前記溶接ストリップ(12)が前記接続部材(13)によって前記溶接領域(111)に接続され、前記接続部材(13)が第1領域(131)と第2領域(132)とを含み、前記第2領域(132)が前記第1領域(131)を取り囲むように設けられ、前記第2領域(132)の透明度が前記第1領域(131)の透明度よりも大きく、
前記接続部材(13)が、第3領域(134)をさらに含み、前記第3領域(134)が、前記第2領域(132)を取り囲むように設けられ、
前記接続部材(13)の面に凹み部(133)が形成され、
前記第1領域(131)内において、前記凹み部(133)の密度は、100個/mm
2
~2000個/mm
2
であり、
前記第2領域(132)内において、前記凹み部(133)の密度は、3×10
3
個/mm
2
~13×10
4
個/mm
2
であり、
前記第3領域(134)内において、前記凹み部(133)の密度は、0~100個/mm
2
である、ことを特徴とする太陽光発電アセンブリ。
【請求項2】
前記第2領域(132)の幅は、30μm以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項3】
前記第2領域(132)の面の細孔密度は、前記第1領域(131)の面の細孔密度よりも小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項4】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿う投影において、前記凹み部(133)の投影は、前記溶接ストリップ(12)の投影外に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項5】
前記第1領域(131)の面に複数の前記凹み部(133)を有し、複数の前記凹み部(133)は、前記第1領域(131)の面に間隔をあけて設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項6】
前記第1領域(131)の面に複数の前記凹み部(133)を有し、隣接する前記凹み部(133)は、互いに連通する、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項7】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿って、前記電池セル(11)における前記凹み部(133)の投影は、円形又は楕円形である、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項8】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿って、前記電池セル(11)における前記凹み部(133)の投影は、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿ったサイズが3μm~15μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項9】
前記第1領域(131)は、錫ペーストである、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項10】
太陽光発電アセンブリの製造方法であって、
前記太陽光発電アセンブリは、請求項1に記載の太陽光発電アセンブリであり、且つバックシートと、接着フィルムと、太陽光発電ガラスとを含み、
前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
前記接続部材(13)を前記電池セル(11)の溶接領域(111)に配置することと、
前記接続部材(13)が付された複数の前記電池セル(11)を操作ステージ(2)に配置することと、
前記溶接ストリップ(12)を電池セル(11)の前記接続部材(13)が設けられた側に配置することと、
前記溶接ストリップ(12)と前記接続部材(13)を加熱して、前記電池ストリング(1)を得ることと、
前記バックシート、前記接着フィルム、前記電池ストリング(1)及び前記太陽光発電ガラスをラミネートして、前記太陽光発電アセンブリを得ることと、を含む、ことを特徴とする太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項11】
前記電池セル(11)は、正極メイングリッドと負極メイングリッドとを含み、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、前記正極メイングリッドと前記負極メイングリッドとが交互に設けられ、前記接続部材(13)が付された複数の前記電池セル(11)を前記操作ステージ(2)に配置するとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
隣接する2つの電池セル(11)のうちの一方を180°回転させ、隣接する電池セル(11)のうちの一方の正極メイングリッドと他方の負極メイングリッドとを前記太陽光発電アセンブリの長手方向に沿って同一直線に位置させることを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項12】
前記電池セル(11)を加熱して前記電池ストリング(1)を得るとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、加熱温度を130℃~220℃とし、加熱時間を1.5s~6sとすることを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項13】
前記電池セル(11)を加熱して前記電池ストリング(1)を得るとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、加熱温度を230℃~240℃とし、加熱時間を5s以下とすることを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電アセンブリであって、
前記太陽光発電アセンブリは、電池ストリング(1)と、溶接ストリップ(12)とを含み、
前記電池ストリング(1)は、複数の電池セル(11)を含み、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、複数の前記電池セル(11)が並設され、
前記溶接ストリップ(12)は、前記電池セル(11)の一方側に位置し、隣接する前記電池セル(11)を接続するために用いられ、
前記電池セル(11)の前記溶接ストリップ(12)に面する側に複数の溶接領域(111)が設けられ、前記太陽光発電アセンブリの長さ方向に沿って、複数の前記溶接領域(111)が間隔をあけて設けられ、前記溶接ストリップ(12)が前記溶接領域(111)に接続され、前記溶接領域(111)と前記溶接ストリップ(12)との間に接続部材(13)が設けられ、前記溶接ストリップ(12)が前記接続部材(13)によって前記溶接領域(111)に接続され、前記接続部材(13)が第1領域(131)と第2領域(132)とを含み、前記第2領域(132)が前記第1領域(131)を取り囲むように設けられ、前記第2領域(132)の透明度が前記第1領域(131)の透明度よりも大きく、
前記接続部材(13)が、第3領域(134)をさらに含み、前記第3領域(134)が、前記第2領域(132)を取り囲むように設けられ、
前記接続部材(13)の面に凹み部(133)が形成され、
前記第1領域(131)内において、前記凹み部(133)の密度は、100個/mm2~2000個/mm2であり、
前記第2領域(132)内において、前記凹み部(133)の密度は、3×103個/mm2~13×104個/mm2であり、
前記第3領域(134)内において、前記凹み部(133)の密度は、0~100個/mm2である、ことを特徴とする太陽光発電アセンブリ。
【請求項2】
前記第2領域(132)の幅は、30μm以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項3】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿う投影において、前記凹み部(133)の投影は、前記溶接ストリップ(12)の投影外に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項4】
前記第1領域(131)の面に複数の前記凹み部(133)を有し、複数の前記凹み部(133)は、前記第1領域(131)の面に間隔をあけて設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項5】
前記第1領域(131)の面に複数の前記凹み部(133)を有し、隣接する前記凹み部(133)は、互いに連通する、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項6】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿って、前記電池セル(11)における前記凹み部(133)の投影は、円形又は楕円形である、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項7】
前記太陽光発電アセンブリの厚さ方向に沿って、前記電池セル(11)における前記凹み部(133)の投影は、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿ったサイズが3μm~15μmである、ことを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項8】
前記第1領域(131)は、錫ペーストである、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の太陽光発電アセンブリ。
【請求項9】
太陽光発電アセンブリの製造方法であって、
前記太陽光発電アセンブリは、請求項1に記載の太陽光発電アセンブリであり、且つバックシートと、接着フィルムと、太陽光発電ガラスとを含み、
前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
前記接続部材(13)を前記電池セル(11)の溶接領域(111)に配置することと、
前記接続部材(13)が付された複数の前記電池セル(11)を操作ステージ(2)に配置することと、
前記溶接ストリップ(12)を電池セル(11)の前記接続部材(13)が設けられた側に配置することと、
前記溶接ストリップ(12)と前記接続部材(13)を加熱して、前記電池ストリング(1)を得ることと、
前記バックシート、前記接着フィルム、前記電池ストリング(1)及び前記太陽光発電ガラスをラミネートして、前記太陽光発電アセンブリを得ることと、を含む、ことを特徴とする太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項10】
前記電池セル(11)は、正極メイングリッドと負極メイングリッドとを含み、前記太陽光発電アセンブリの幅方向に沿って、前記正極メイングリッドと前記負極メイングリッドとが交互に設けられ、前記接続部材(13)が付された複数の前記電池セル(11)を前記操作ステージ(2)に配置するとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、
隣接する2つの電池セル(11)のうちの一方を180°回転させ、隣接する電池セル(11)のうちの一方の正極メイングリッドと他方の負極メイングリッドとを前記太陽光発電アセンブリの長手方向に沿って同一直線に位置させることを含む、ことを特徴とする請求項9に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項11】
前記電池セル(11)を加熱して前記電池ストリング(1)を得るとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、加熱温度を130℃~220℃とし、加熱時間を1.5s~6sとすることを含む、ことを特徴とする請求項9に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。
【請求項12】
前記電池セル(11)を加熱して前記電池ストリング(1)を得るとき、前記太陽光発電アセンブリの製造方法は、加熱温度を230℃~240℃とし、加熱時間を5s以下とすることを含む、ことを特徴とする請求項9に記載の太陽光発電アセンブリの製造方法。