IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ モレックス インコーポレイテドの特許一覧

<>
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図1
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図2
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図3
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図4
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図5
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図6
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図7
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図8
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図9A
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図9B
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図9C
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図10A
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図10B
  • 特開-スタガードパドルカードコネクタ 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170287
(43)【公開日】2024-12-06
(54)【発明の名称】スタガードパドルカードコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/72 20110101AFI20241129BHJP
【FI】
H01R12/72
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024045908
(22)【出願日】2024-03-22
(31)【優先権主張番号】63/504,489
(32)【優先日】2023-05-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】コリー アール エンスリー
(72)【発明者】
【氏名】アルトゥーロ カサーレス バルデス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ギャリソン
【テーマコード(参考)】
5E223
【Fターム(参考)】
5E223AA01
5E223AB35
5E223BA07
5E223BB12
5E223CB31
5E223CD01
5E223CD05
5E223CD12
5E223DA05
5E223DA23
5E223DA33
5E223EA03
5E223EC52
5E223EC63
5E223EC75
(57)【要約】      (修正有)
【課題】レセプタクルとプラガブルモジュールとを含むコネクタアセンブリが記載される。
【解決手段】プラガブルモジュールは、ハウジングと、第1のパドルカードと、第2のパドルカードとを含む。第1のパドルカード及び第2のパドルカードは、少なくとも部分的にハウジング内で互いに対して垂直に配向される。第1のパドルカードは、第1の挿入深さに配置された前端を有し、第2のパドルカードは、第2の挿入深さに配置された前端を有する。様々な挿入深さに起因して、プラガブルモジュールがレセプタクルのハウジング内に挿入されるとき、第1のパドルカードは、第2のパドルカードがレセプタクルの他の端子と接触する前に、レセプタクルの端子と最初に接触し、様々な挿入段階を提供し、レセプタクルとプラガブルモジュールとを嵌合させるのに必要な全体的な力を低減する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタアセンブリであって、
レセプタクルと、
プラガブルモジュールであって、
ハウジングと、
該ハウジング内で少なくとも部分的に互いに対して直上又は直下になるように位置付けされた第1のパドルカード及び第2のパドルカードと、を含み、前記第1のパドルカードは、第1の挿入深さに配置された前端を有し、前記第2のパドルカードは、第2の挿入深さに配置された前端を有し、前記第1の挿入深さ及び第2の挿入深さは、互いに異なる、プラガブルモジュールと、を備える、コネクタアセンブリ。
【請求項2】
前記第1のパドルカードは、複数の上部導電性パッド及び複数の下部導電性パッドを備え、前記第2のパドルカードは、複数の上部導電性パッド及び複数の下部導電性パッドを含む、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項3】
前記レセプタクルは、前記第1のパドルカードを受容し、該第1のパドルカードの上部導電性パッド及び下部導電性パッドと電気的接続を形成するように配向された第1の複数の端子を更に含む、請求項2に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項4】
前記レセプタクルは、前記第2のパドルカードを受容し、該第2のパドルカードの上部導電性パッド及び下部導電性パッドと電気的接続を形成するように配向された第2の複数の端子を更に含む、請求項3に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項5】
前記第1のパドルカードの上部導電性パッド及び下部導電性パッドは、前記第2のパドルカードの上部導電性パッド及び下部導電性パッドと異なる導電性パッド長を有する、請求項4に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項6】
第1のインターフェースの前端又は第2のインターフェースの前端は、三角形状の突起を含む、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の複数の端子及び第2の複数の端子のうちの少なくとも1つは、直線状の50度の面取り部を有する、請求項4に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項8】
前記レセプタクルは、ポートを画定する複数の挿入フィンガを備える、請求項1に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項9】
コネクタアセンブリであって、
プラガブルモジュールであって、
ハウジングと、
該ハウジング内で少なくとも部分的に互いに対して直上又は直下になるように位置付けされた第1のインターフェース及び第2のインターフェースと、を含み、前記第1のインターフェースは、第1の挿入深さに配置された前端を有し、前記第2のインターフェースは、第2の挿入深さに配置された前端を有し、前記第1の挿入深さ及び第2の挿入深さは、互いに異なる、プラガブルモジュール、を備える、コネクタアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のインターフェースは第1のパドルカードであり、前記第2のインターフェースは第2のパドルカードである、請求項9に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のパドルカードは、複数の上部導電性パッド及び複数の下部導電性パッドを備え、前記第2のパドルカードは、複数の上部導電性パッド及び複数の下部導電性パッドを備える、請求項10に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のパドルカードを受容し、該第1のパドルカードの前記上部導電性パッド及び下部導電性パッドと電気的接続を形成するように配向された第1の複数の端子を備えるレセプタクルを更に備える、請求項11に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項13】
前記レセプタクルは、前記第2のパドルカードを受容し、該第2のパドルカードの前記上部導電性パッド及び下部導電性パッドと電気的接続を形成するように配向された第2の複数の端子を更に備える、請求項12に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項14】
前記第1のパドルカードの上部導電性パッド及び下部導電性パッドは、前記第2のパドルカードの上部導電性パッド及び下部導電性パッドと異なる導電性パッド長を有する、請求項13に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項15】
前記第1のインターフェースの前端又は前記第2のインターフェースの前端は、三角形状の突起を含む、請求項9に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項16】
前記第1の複数の端子及び第2の複数の端子のうちの少なくとも1つは、直線状の50度の面取り部を有する、請求項13に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項17】
前記レセプタクルは、ポートを画定する複数の挿入フィンガを備える、請求項9に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項18】
前記第1のパドルカードは、前記プラガブルモジュールの底面に対して第2のパドルカードの上方に配置されている、請求項13に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項19】
前記第1の複数の端子は、前記レセプタクルの底面に対して第2の複数の端子の上方に配置されている、請求項18に記載のコネクタアセンブリ。
【請求項20】
前記プラガブルモジュールがレセプタクルのハウジング内に配置されるとき、第2のパドルカードが第2の複数の端子と接触する前に、第1のパドルカードが第1の複数の端子と接触するように、前記第1の挿入深さは、第2の挿入深さよりも小さい、請求項19に記載のコネクタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
入出力(IO)コネクタは、レセプタクルコネクタに係合するプラガブルモジュールコネクタを有するように設計される。プラガブルモジュールコネクタは、一般に、レセプタクルコネクタ内に挿入されなければならないプリント回路基板(PCB)の形態であるパドルカードを含む。いくつかのプラガブルモジュールは、複数のパドルカードを含み、複数のパドルカードは、レセプタクルコネクタのポート内でプラガブルモジュールを並進させるのに必要な力の量を増加させる。
【技術分野】
【0002】
本発明は、コネクタの分野に関し、より詳細には、高データレートをサポートするのに適したコネクタの分野に関する。
【発明の概要】
【0003】
第1の態様では、レセプタクルと、プラガブルモジュールであって、ハウジングと、ハウジング内で少なくとも部分的に互いに対して垂直に配向された第1のパドルカード及び第2のパドルカードと、を含む、プラガブルモジュールと、を含む、コネクタアセンブリが説明される。第1のパドルカードは、第1の挿入深さに配置された前端を有し、第2のパドルカードは、第2の挿入深さに配置された前端を有する。第1の挿入深さと第2の挿入深さとは互いに異なる。
【0004】
第1のパドルカードは、複数の上部導電性パッド及び複数の下部導電性パッドを含み、第2のパドルカードは、複数の上部導電性パッド及び複数の下部導電性パッドを含む。レセプタクルは更に、第1のパドルカードを受容し、第1のパドルカードの上部及び下部導電性パッドと電気接続を形成するように配向された第1の複数の端子を含む。レセプタクルは更に、第2のパドルカードを受容し、第2のパドルカードの上部及び下部導電性パッドと電気接続を形成するように配向された第2の複数の端子を含む。
【0005】
第1のパドルカードの上部及び下部導電性パッドは、第2のパドルカードの上部及び下部導電性パッドとは異なる導電性パッド長を有する。第1のインターフェース(接続装置)の前端又は第2のインターフェースの前端は、三角形状の突起を含む。第1の複数の端子及び第2の複数の端子のうちの少なくとも1つは、直線状の50度の面取り部を有する。レセプタクルは、ポートを画定する複数の挿入フィンガを含む。
【0006】
第2の態様では、プラガブルモジュールであって、ハウジングと、ハウジング内で少なくとも部分的に互いに対して垂直に配向された第1のインターフェース及び第2のインターフェースと、を含む、プラガブルモジュールを含み、第1のインターフェースは、第1の挿入深さに配置された前端を有し、第2のインターフェースは、第2の挿入深さに配置された前端を有し、第1の挿入深さ及び第2の挿入深さは互いに異なる、コネクタアセンブリが説明される。
【0007】
第1のインターフェースは第1のパドルカードであり、第2のインターフェースは第2のパドルカードである。第1のパドルカードは、複数の上部導電性パッド及び複数の下部導電性パッドを含み、第2のパドルカードは、複数の上部導電性パッド及び複数の下部導電性パッドを含む。
【0008】
コネクタアセンブリは、第1のパドルカードを受容し、第1のパドルカードの上部及び下部導電性パッドと電気的接続を形成するように配向された第1の複数の端子を有するレセプタクルを更に含む。レセプタクルは更に、第2のパドルカードを受容し、第2のパドルカードの上部及び下部導電性パッドと電気接続を形成するように配向された第2の複数の端子を含む。第1のパドルカードの上部及び下部導電性パッドは、第2のパドルカードの上部及び下部導電性パッドとは異なる導電性パッド長を有する。第1のインターフェースの前端又は第2のインターフェースの前端は、三角形状の突起を含む。第1の複数の端子及び第2の複数の端子のうちの少なくとも1つは、直線状の50度の面取り部を有する。レセプタクルは、ポートを画定する複数の挿入フィンガを含む。
【0009】
第1のパドルカードは、プラガブルモジュールの底面に対して第2のパドルカードの上方に配置される。同様に、第1の複数の端子は、レセプタクルの底面に対して第2の複数の端子の上方に配置される。プラガブルモジュールがレセプタクルのハウジング内に配置されるとき、第2のパドルカードが第2の複数の端子と接触する前に、第1のパドルカードが第1の複数の端子と接触するように、第1の挿入深さは、第2の挿入深さよりも小さい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照してより良く理解することができる。図面中の構成要素は必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに本開示の原理を明確に示すことに重点が置かれている。更に、図面において、同様の参照番号は、いくつかの図を通して対応する部分を示す。
【0011】
図1】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリの上面斜視図である。
図2】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリの底面斜視図である。
図3】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリのプラガブルモジュールの前方斜視図である。
図4】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリのレセプタクルの前方斜視図である。
図5】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリの断面図である。
図6】本開示の様々な実施形態による、プラガブルモジュールのパドルカードの上面斜視図である。
図7】本開示の様々な実施形態による、プラガブルモジュールのパドルカードの上面斜視図である。
図8】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリの断面斜視図である。
図9A】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリの断面図である。
図9B】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリの断面図である。
図9C】本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリの断面図である。
図10A】本開示の様々な実施形態による、レセプタクル端子の側面図である。
図10B】本開示の様々な実施形態による、レセプタクル端子の側面図である。
図11】力(N)に対してプロットされた変位(mm)を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示は、スタガードパドルカードコネクタ、並びに関連するコネクタ、アセンブリ、システムなどに関する。コネクタアセンブリは、プラガブルモジュール及びレセプタクルを含むことが多い。CDFP及びCDFPのようなコネクタにおいて、プラガブルモジュールは、1つ以上のパドルカードを含み、パドルカードは、挿入されると、レセプタクル内の端子に結合し、データ通信のために端子との電気接続を形成する。現在、プラガブルモジュールの適切な挿入を制御することには問題が残っている。例えば、プラガブルモジュールがレセプタクルのハウジング内で十分に並進されない場合、電気接続は、高データレートに対して適切に確立されないことがある。一方、プラガブルモジュールが過度の力を用いて過度に並進される場合、プラガブルモジュール及び/又はレセプタクルは損傷を受ける恐れがある。
【0013】
特に、プラガブルモジュールが複数のパドルカードを含む実装形態では、レセプタクル端子がパドルカードの導電性パッドをするようにプラガブルコネクタを押すのに十分な程度の力が必要である。必要とされる力は、レセプタクルのハウジング上に配置されたばねフィンガの存在、及びレセプタクル又はプラガブルモジュールの他の特性により、更に高めることができる。多くの場合、プラガブルモジュールをレセプタクルのハウジング内に十分に押し込むのに必要な力が大きいため、過大な力が加えられ、プラガブルモジュール及び/又はレセプタクルが損傷する。
【0014】
したがって、レセプタクルのハウジング内への適切な並進又は挿入に必要とされる力のより望ましく一貫した量を低減又は提供するコネクタアセンブリのための様々な実施形態が説明される。コネクタアセンブリは、プラガブルモジュールとレセプタクルとを含む。プラガブルモジュールは、ハウジングと、第1のパドルカードと、第2のパドルカードとを含む。第1のパドルカード及び第2のパドルカードは、少なくとも部分的にハウジング内で互いに対して直上又は直下になるように位置付けされる。第1のパドルカードは、第1の挿入深さに配置された前端を有し、第2のパドルカードは、第2の挿入深さに配置された前端を有する。様々な挿入深さに起因して、プラガブルモジュールがレセプタクルのハウジング内に挿入されるとき、第1のパドルカードは、第2のパドルカードがレセプタクルの他の端子と接触する前に、レセプタクルの端子と最初に接触し、様々な挿入段階を提供し、レセプタクルとプラガブルモジュールとを嵌合させるのに必要な全体的な力を低減する。更なる力低減技術が本明細書で説明される。
【0015】
ここで図面を参照すると、図1及び図2は、それぞれ、本開示の様々な実施形態によるコネクタアセンブリ10の上面斜視図及び底面斜視図である。コネクタアセンブリ10は、スモールフォームファクタ(SMALL)プラガブル用途又はデュアルデンシティSMALLプラガブル用途(例えば、QSFP、SFP、QSFP-DD、SFP-DD、OSFP、CDFP用途)に使用され得るものなど、入出力(I/O)コネクタアセンブリを含み得る。
【0016】
コネクタアセンブリ10は、一般に、プラガブルモジュール100とレセプタクル200とを含む。プラガブルモジュール100は、自由端コネクタを含んでもよく、レセプタクル200は、プリント回路基板又は同様のデバイスに結合されてもよい。本開示の様々な実施形態に従って、図3は、レセプタクル200が省略されたプラガブルモジュール100の前方斜視図であり、図4は、プラガブルモジュール100が省略されたコネクタアセンブリ10のレセプタクル200の前方斜視図である。
【0017】
図1図4をまとめて参照すると、プラガブルモジュールは、ケーブル103及びハウジング106を含む。ハウジング106は、内部に配設された第1のパドルカード109a及び第2のパドルカード109b(まとめて「パドルカード109」)を含む。第1のパドルカード109aは、パドルカード109の最上部のものとして示されており、第2のパドルカード109bは、パドルカード109の最下部のものとして示されている。ケーブル103は、例えばパドルカード109に終端された多数のケーブルのうちの1つであってもよい。
【0018】
ハウジング106は、前端又は嵌合端112と、嵌合端112の反対側の後端115とを有する。ハウジング106は、保護のためにパドルカード109を取り囲む又は部分的に取り囲む片持ちシェル118を嵌合端に含んでもよい。ハウジング106は、任意の所望の方法及び任意の所望の材料で形成することができる。例として、ハウジング106は、ダイカスト、機械加工、又は成形することができる。ハウジング106は、金属、プラスチック、又は任意の他の所望の材料から形成されてもよい。必要に応じて、ハウジング106は、金属の構成要素を形成することによって、又はプラスチックの構成要素を形成し、必要に応じてめっきを施すことによってなどの、導電性であってもよい。
【0019】
図3に示されるように、第1のパドルカード109a及び第2のパドルカード109bは、互いに対して直上又は直下になるように位置付けされ、ハウジング106内で全体的に又は少なくとも部分的に入れ子にされる。ハウジング106の底面124に対して、第1のパドルカード109aは第2のパドルカード109bの上方に配置され、第2のパドルカード109bは第1のパドルカード109aの下方に配置される。2つのパドルカード109が例として示されているが、本明細書で説明される実施形態は、2つ又はそれより多いパドルカード109を有するコネクタアセンブリ10に関連し得る。
【0020】
図4は、コネクタアセンブリ10のレセプタクル200の前方斜視図である。図4は、レセプタクル200のハウジング206の前端に配置されたばねフィンガ203を示しており、ハウジング206の上面は、ハウジング206の内部が見えるように省略されている。ばねフィンガ203は、プラガブルモジュール100が挿入され得るポート209上に配置される。レセプタクルコネクタ212は、後述するように、プラガブルモジュール100のパドルカード109が挿入され得るポート209内の所定の距離に配置され得る。十分な並進が確立されるまで、ポート209を通してプラガブルモジュール115を平進させる動作によって、パドルカード109がレセプタクルコネクタ212に結合することが理解される。
【0021】
次に図5を参照すると、コネクタアセンブリ10の断面図が示されている。レセプタクル200の端子がパドルカード109の導電性パッドをするように、プラガブルモジュール100を押すのに十分な程度の力が必要とされることが理解される。例えば、一般的に、パドルカード109は、同時にレセプタクル200の端子に接触し、パドルカード109を端子内に十分に挿入するのに必要な力のスパイクを必要とする。レセプタクル200のハウジング206上に配置されたばねフィンガ203と、プラガブルモジュール100のハウジング106上に配置されたばねフィンガ121との存在により、必要な力を更に高めることができる。多くの場合、プラガブルモジュール100をレセプタクル200のハウジング206内に十分に押し込むのに必要な力が大きいため、過大な力が加えられ、プラガブルモジュール100及び/又はレセプタクル200が損傷する。
【0022】
しかしながら、図5に示すように、第1のパドルカード109aは、第1の挿入深さD1 に配置された前端を有し、第2のパドルカード109bは、第2の挿入深さD2 に配置された前端を有する。図5に見られるように、第1の挿入深さD1 及び第2の挿入深さD2 は互いに異なる。例えば、図5に示すように、第1の挿入深さD1 は、第2の挿入深さD2 よりも大きくてもよい。あるいは、第1の挿入深さD1 は、第2の挿入深さD2 よりも小さくてもよい。
【0023】
レセプタクル200、又はより具体的には、レセプタクルコネクタ212は、第1のパドルカード109aを受容し、第1のパドルカード109aの上部及び下部導電性パッドと電気接続を形成するように配向される、第1の複数の端子215を含んでもよい。同様に、レセプタクルコネクタ212は、第2のパドルカード109bを受容し、第2のパドルカード109bの上部及び下部導電性パッドと電気接続を形成するように配向された第2の複数の端子215を含んでもよい。プラガブルモジュール155が、ポート209を介してレセプタクル200のハウジング206内に配置されると、第1のパドルカード109aは、第2のパドルカード109bが下部列の第2の複数の端子215と接触する前に、最初に上部列の第1の複数の端子215と接触する。
【0024】
端子215は、パドルカード109の導電性パッドと係合しながらパドルカード109を一緒にクランプする、対向する端子を含むことができる。加えて、図5に示すように、第1のパドルカード109a及び第2パドルカード109bのうちの少なくとも1つの前端は三角形状の突起130を含み得る。これにより、レセプタクルコネクタ212の端子215内にパドルカード109を配置するのに必要な力の量を更に低減することができる。更に、端子215のうちの少なくとも1つは、直線状の30~50度の面取り部を有してもよく、レセプタクルコネクタ212の端子215内にパドルカード109を配置するのに必要な力の量を更に低減する。
【0025】
ここで図6及び図7を参照すると、本開示の様々な実施形態による、プラガブルモジュール100のパドルカード109の上面斜視図が示されている。上述したように、パドルカード109は、それぞれの導電性パッド133の底面及び/又は上面に配置された導電性パッド133a、133b(まとめて「導電性パッド133」)を含むことができる。様々な実施形態において、第1のパドルカード109aの上部及び下部導電性パッド133aは、第2のパドルカード109bの上部及び下部導電性パッド133bの導電性パッド長とは異なる導電性パッド長を有する。例えば、第1のパドルカード109aの導電性パッド133aの長さは、第2のパドルカード109bの導電性パッド133bの長さよりも長いものとして図6に示されている。
【0026】
図8は、本開示の様々な実施形態によるコネクタアセンブリ10の別の斜視断面図である。図5の図と同様に、第1のパドルカード109aは、第1の挿入深さD1 に配置された前端を有し、第2のパドルカード109bは、第2の挿入深さD2 に配置された前端を有し、第1の挿入深さD1 及び第2の挿入深さD2 は、互いに異なる。例えば、第1の挿入深さD1 は、第2の挿入深さD2 より大きくてもよい。
【0027】
それぞれのパドルカード109の挿入深さは、パドルカード109の長さに基づいて調整することができ、これは、パドルカード109が様々な長さを有することができることを意味する。例えば、第1のパドルカード109aは、第2のパドルカード109bよりも0.6mmだけ大きい長さ、又は他の適切な寸法を有することができる。加えて、いくつかの実施形態では、第1のパドルカード109a及び/又は第2のパドルカード109bの接地パッドは、従来のパドルカードと比較して短縮され得る。
【0028】
レセプタクル200、又はより具体的には、レセプタクルコネクタ212は、第1のパドルカード109aを受容し、第1のパドルカード109aの上部及び下部導電性パッドと電気接続を形成するように配向された端子215の第1の集合を含んでもよい。同様に、レセプタクルコネクタ212は、第2のパドルカード109bを受容し、第2のパドルカード109bの上部及び下部導電性パッドと電気接続を形成するように配向された第2の複数の端子215を含んでもよい。プラガブルモジュール155が、ポート209を介してレセプタクル200のハウジング206内に配置されると、第1のパドルカード109aは、第2のパドルカード109bが下部列の第2の複数の端子215と接触する前に、最初に上部列の第1の複数の端子215と接触する。図8は、第1のパドルカード109aと接触する端子215の上部集合を示し、一方、端子の下部集合は、第2のパドルカード109bとまだ接触していない。
【0029】
図8に最もよく示されているように、端子215は、パドルカード109の導電性パッドと係合しながらパドルカード109を一緒にクランプする対向する端子を含むことができる。加えて、第1のパドルカード109a及び第2のパドルカード109bのうちの少なくとも1つの前端は、三角形状の突起130を含み得る。これにより、レセプタクルコネクタ212の端子215内にパドルカード109を配置するのに必要な力の量を更に低減することができる。更に、端子215のうちの少なくとも1つは、直線状の50度の面取り部を有してもよく、レセプタクルコネクタ212の端子215内にパドルカード109を配置するのに必要とされる力の量を更に低減する。
【0030】
図9A図9Cは、本開示の様々な実施形態による、コネクタアセンブリ10の断面図である。具体的には、図9Aは、従来のパドルカード109に代えて、前端に三角形状の突起130が設けられていないパドルカード109を示す。パドルカード109の前端の概して正方形又は長方形の形状は、レセプタクル200のポート209内への挿入又は並進のために追加の力のスパイクを必要とするが、図9Bに示される三角形状の突起130は、配置のためにより少ない量の力しか必要としない。図9Cは、再び、第1のパドルカード109aと接触する端子215の上部集合を示し、一方、端子の下部集合は、第2のパドルカード109bとまだ接触していない。
【0031】
図10A及び図10Bは、本開示の様々な実施形態によるレセプタクル端子の側面図である。図10Aは、既存の丸みを帯びた設計の端子を示し、図10Bは、直線状の50度の面取り部を有する端子を示す。直線状の50度の面取り部は、レセプタクル200又はレセプタクルコネクタ212に対するプラガブルモジュール100の並進のための力の量を低減する。
【0032】
図11は、力(N)に対してプロットされた変位(mm)を示すグラフである。グラフは、40Nの所定の限界を示しており、40Nを超える力が加えられると、コネクタアセンブリ10又はそのサブコンポーネントが損傷する可能性が高い。従来のモジュールに関して見ることができるように、変位が16mmを超え、40Nの限界に近づくにつれて、並進のために大量の力が必要とされる。しかしながら、本明細書で説明されるものと一致する改良されたケージ設計では、パドルカード109のスタガリング及び本明細書で説明される他の力軽減手段により、図11で見ることができるように、力のスパイクが著しく低減される。
【0033】
上述の特徴、構造体、又は特性は、1つ以上の実施形態では任意の適切な方法で組み合わされてもよく、様々な実施形態で論じられる特徴は、可能であれば交換可能であってもよい。以下の説明では、本開示の実施形態を完全に理解するために、多数の具体的な詳細が提供される。しかしながら、当業者は、本開示の技術的解決策が、特定の詳細のうちの1つ以上がなくても実施され得ること、又は他の方法、構成要素、材料などが用いられてもよいことを理解するであろう。他の例では、本開示の態様を不明瞭にすることを回避するために、周知の構造体、材料、又は動作は詳細に図示されず、説明もされない。
【0034】
「上(on)」、「下(below )」、「上側(upper )」、「下側(lower )」などの相対的な用語は、ある構成要素と別の構成要素との相対的な関係を説明するために本明細書で使用されるが、これらの用語は、例えば、図面に示された例における方向として、本明細書で便宜上のみ使用される。デバイスが上下逆にされる場合、上述の「上側」構成要素は、「下側」構成要素になることを理解されたい。ある構造体が別の構造体の「上に」ある場合、その構造体は、別の構造体の上に一体に形成されること、又はその構造体が別の構造体の上に「直接的に」配設されること、又はその構造体が他方の構造体の上に、その他の構造体を介して「間接的に」配設されることが可能である。
【0035】
本明細書において、「1つの(a 、an)」、「その(the )」、及び「当該(said)」などの用語は、1つ以上の要素及び構成要素の存在を示すために使用される。「備える(comprise)」、「含む(include )」、「有する(have)」、「含有する(contain )」という用語及びそれらの変形は、オープンエンドであるように使用され、添付の「特許請求の範囲」において別段に指定されない限り、列挙された要素、構成要素などに加えて、追加の要素、構成要素などを含むことを意味する。
【0036】
「第1」、「第2」などの用語は、対象の数を限定するのではなく、標識としてのみ使用される。複数の構成要素が示されている場合、それらの構成要素は、適用可能な範囲で、「第1」の構成要素、「第2」の構成要素などと呼ばれ得ることが理解される。
【0037】
本開示の上述の実施形態は、本開示の原理の明確な理解のために記載された実施態様の可能な例にすぎない。本開示の趣旨及び原理から実質的に逸脱することなく、上述の実施形態(複数可)に対して多くの変更及び修正を行うことができる。すべてのそのような修正及び変更は、本開示の範囲内で本明細書に含まれ、以下の「特許請求の範囲」によって保護されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11