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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170358
(43)【公開日】2024-12-09
(54)【発明の名称】シール貼付装置
(51)【国際特許分類】
   B65C 9/42 20060101AFI20241202BHJP
   B25J 13/00 20060101ALI20241202BHJP
【FI】
B65C9/42
B25J13/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087337
(22)【出願日】2023-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】390020477
【氏名又は名称】トライエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003373
【氏名又は名称】弁理士法人石黒国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 丈晴
(72)【発明者】
【氏名】荒川 敬紀
(72)【発明者】
【氏名】東 和也
【テーマコード(参考)】
3C707
3E095
【Fターム(参考)】
3C707AS06
3C707BS12
3C707NS10
3E095BA02
3E095CA01
3E095DA32
3E095DA38
3E095DA42
3E095EA09
3E095EA24
3E095EA26
3E095EA34
3E095FA03
3E095FA17
(57)【要約】
【課題】貼付装置1において、貼付の対象部位3の切替等に伴う作業の煩雑さを低減する。
【解決手段】貼付装置1は、線状に成形したシール2を、ロボットにより対象部位3に線状に張り付ける装置である。また、シール2には、線状に粘着層4が設けられており、さらに、粘着層4は線状の保護膜5で覆われている。そして、貼付装置1によれば、切込制御手段は、剥離手段18により保護膜5が剥がされる前に、保護膜5が存在する側と反対側から、切込手段20の刃部30をシール2に近づけるとともにシール2に切り込みを入れていき、保護膜5に到達する前に、刃部30をシール2から引き離す。これにより、貼付装置1において、貼付の対象部位3の切替等に伴う作業の煩雑さを低減することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状に成形したシールを対象部位に線状に張り付ける装置であり、
前記シールには、線状に粘着層が設けられており、さらに、この粘着層は線状の保護膜で覆われており、
前記シールを送り出しつつ前記保護膜を剥がしながら、前記粘着層を露出させて前記対象部位に線状に張り付けていくシール貼付装置において、
前記シールから前記保護膜を剥がして前記粘着層を露出させる剥離手段と、
露出した前記粘着層を対象部位に押し付けて張り付ける押付手段と、
前記シールに切り込みを入れる切込手段と、
前記切込手段を制御する切込制御手段と、
前記押付手段を前記対象部位に対して相対移動させる相対移動手段とを備え、
この切込制御手段は、
前記剥離手段により前記保護膜が剥がされる前に、前記保護膜が存在する側と反対側から、前記切込手段の刃部を前記シールに近づけるとともに前記シールに切り込みを入れていき、前記保護膜に到達する前に、前記刃部を前記シールから引き離すことを特徴とするシール貼付装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシール貼付装置において、
前記シールを前記対象部位に向けて送り出す送出手段を備え、
この送出手段は、
所定の駆動源により回転駆動される駆動ローラと、
この駆動ローラとの間で、前記保護膜で前記粘着層が覆われた保護状態の前記シールを挟み込むとともに、前記駆動ローラの回転に伴い回転する従動ローラとを有し、
前記駆動ローラが回転駆動されて前記従動ローラも回転することで、前記保護状態の前記シールを前記対象部位の方に送り出すことを特徴とするシール貼付装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシール貼付装置において、
前記駆動ローラおよび前記従動ローラにより送り出された前記シールに張力を付与する張力付与手段を備え、
前記切込手段は、前記張力付与手段により張力を付与された状態で、前記シールに切り込みを入れていくことを特徴とするシール貼付装置。
【請求項4】
請求項3に記載のシール貼付装置において、
前記張力付与手段は、
前記駆動ローラよりも前記対象部位の側に組み付けられ、所定の駆動源により回転駆動される別の駆動ローラと、
前記従動ローラよりも前記対象部位の側に組み付けられ、前記別の駆動ローラとの間で、前記保護状態の前記シールを挟み込むとともに、前記別の駆動ローラの回転に伴い回転する別の従動ローラとを有し、
前記別の駆動ローラが回転駆動されて前記別の従動ローラも回転することで、前記保護状態の前記シールが前記駆動、従動ローラと前記別の駆動、別の従動ローラとの間で張力が付与され、前記対象部位の方に送り出され、
前記剥離手段は、前記別の従動ローラとは別に組み付けられて前記別の駆動ローラの回転に伴い回転する、さらに別の従動ローラを有し、
前記保護膜は、前記さらに別の従動ローラと前記別の駆動ローラとに挟まれており、前記別の駆動ローラが回転駆動されて前記さらに別の従動ローラも回転することで、前記粘着層から&#21085;がされることを特徴とするシール貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線状に成形したシールを対象部位に線状に張り付けるシール貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、上記のようなシール貼付装置として、以下の構成を備えるものが公知となっている。すなわち、この従来のシール装置によれば、ロボットの先端に、剥離手段および押付手段がロボットの効果器として装着され、さらに、シールを供給するための第1のパイプの筒先、および、保護膜を回収するための第2のパイプの筒先がロボットの先端に装着されている。
【0003】
ここで、シールには、線状に粘着層が設けられており、さらに、粘着層は線状の保護膜で覆われている。また、剥離手段は、シールから保護膜を剥がして粘着層を露出させるものであり、押圧手段は、露出した粘着層を対象部位に押し付けて張り付けるものである。そして、ロボットにより剥離手段や押圧手段を移動させることにより、第1のパイプの筒先からシールを引き出しながら、保護膜を剥がして対象部位に押し付けて張り付けていく。
【0004】
また、第1のパイプの内部は負圧吸引されており、シールもパイプの内部に向かって吸引されている。これにより、シールは、筒先と押付手段との間で適度に張力が付与され、円滑に、対象部位に張り付けられていく。また、第2のパイプの内部も負圧吸引されており、保護膜は、第2のパイプの内部に吸引されて回収される(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0005】
ところで、従来のシール貼付装置によれば、例えば、所定の対象部位への貼付を終えた後、別の対象部位への貼付を開始する貼付部位の切替には、次のような作業が必要になる。すなわち、所定の対象部位への貼付が終わったら、一旦、ロボットの動作を停止して保護膜を含むシール全体を、対象部位の終端で切断する。
【0006】
その後、別の対象部位への貼付を開始する前に、シールの先端部分において保護膜をシールから剥がし、シールの先端部分を押付手段にセットして対象部位の始端領域に貼り付けるとともに、保護膜の先端部分を剥離手段にセットして第2のパイプの内部に差し入れる必要がある。
このように貼付の対象部位を切り替える場合、作業が極めて煩雑であり、作業負荷の低減が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第6892413号公報
【特許文献2】特許第6948286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本開示は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、シール貼付装置において、貼付の対象部位の切替等に伴う作業の煩雑さを低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のシール貼付装置は、線状に成形したシールを、ロボットにより対象部位に線状に張り付ける装置である。また、シールには、線状に粘着層が設けられており、さらに、粘着層は線状の保護膜で覆われている。そして、シール貼付装置は、シールを送り出しつつ保護膜を剥がしながら、粘着層を露出させて対象部位に線状に張り付けていく。
【0010】
また、シール貼付装置は、以下の剥離手段、押付手段、切込手段、切込制御手段および相対移動手段を備える。ここで、剥離手段は、シールから保護膜を剥がして粘着層を露出させ、押付手段は、露出した粘着層を対象部位に押し付けて張り付け、切込手段は、シールに切り込みを入れる。また、切込制御手段は、切込手段を制御し、相対移動手段は、押付手段を対象部位に対して相対移動させる。
【0011】
そして、切込制御手段は、剥離手段により保護膜が剥がされる前に、保護膜が存在する側と反対側から、切込手段の刃部をシールに近づけるとともにシールに切り込みを入れていき、保護膜に到達する前に、刃部をシールから引き離す。
これにより、本開示のシール貼付装置によれば、潜在的に、貼付の対象部位を切り替えるときの作業負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】シール貼付装置の全体構成図である(実施例1)。
図2】シール貼付装置の要部構成図である(実施例1)。
図3】シール貼付装置の制御方法を示すフローチャートである(実施例1)。
図4】シール貼付装置の要部構成図である(実施例2)。
図5】シール貼付装置の全体構成図である(実施例3)。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施形態のシール貼付装置を、以下の実施例に基づき説明する。
【実施例0014】
〔実施例1の構成〕
実施例1のシール貼付装置1の構成を、図1および図2を用いて説明する(以下、シール貼付装置1を貼付装置1と略して呼ぶことがある。)。
貼付装置1は、スポンジを線状に成形したシール2を送り出しながら対象部位3に線状に張り付けるものである。ここで、シール2には、線状に粘着層4が設けられており、さらに、粘着層4は線状の保護膜5で覆われている。
【0015】
そして、貼付装置1は、保護状態のシール2を送り出しつつ保護膜5を剥がしながら、粘着層4を露出させて対象部位3に線状に張り付けていく(以下、シール2において、保護膜5で粘着層4が覆われた状態を「保護状態」と呼ぶことがあり、保護膜5が&#21085;がされて粘着層4が露出した状態を「露出状態」と呼ぶことがある。)。
以下、貼付装置1を構成要素ごとに説明する。
【0016】
貼付装置1は、以下に説明するロボット6、および、ロボット6の先端に装備された各種の効果器、制御部7、供給部8、ならびに吸引部9を備える。
まず、ロボット6は、例えば、周知の6軸多関節ロボットであり、先端に、効果器としての各種の手段を有する。また、制御部7は、例えば、制御盤からなり、主に、ロボット6や各種の手段が有するアクチュエータに指令してシール2の貼付を制御するものである。
なお、ロボット6の先端の各種の効果器については、後記する。
【0017】
次に、供給部8は、保護状態のシール2の供給源である。また、供給部8には、可撓性を有する柔軟なパイプ11が接続されており、パイプ11の筒先は、ロボット6の先端に装着されている。そして、保護状態のシール2は、後記する送出手段13により、パイプ11の内部を経由して供給部8からロボット6の先端に送り出される。また、供給部8では、シール2は、所定のボビン(図示せず。)に巻かれて、蓄えられている。
【0018】
次に、吸引部9は、粘着層4から&#21085;がされた保護膜5を吸引して回収するものであり、回収された保護膜5を貯める回収槽9a、および、負圧を発生させる吸引機9a等を有する。また、回収槽9aには、可撓性を有する柔軟なパイプ15が接続されており、パイプ15の筒先は、ロボット6の先端に装着されている。そして、保護膜5は、パイプ15の内部を経由してロボット6の先端から回収槽9aに、吸引されて回収される。
以下、パイプ11、15を、それぞれ第1、第2のパイプ11、15と呼ぶことがある。
【0019】
以下、ロボット6の効果器としての各種の手段について詳述する。
貼付装置1は、ロボット6の効果器として、次の送出手段13、張力付与手段17、剥離手段18、押付手段19および切込手段20を有する。
まず、送出手段13は、第1のパイプ11の筒先から保護状態のシール2を引き出して対象部位3に向けて送り出すものであり、主に駆動、従動ローラ22A、23Aからなる。ここで、駆動ローラ22Aは、所定のアクチュエータにより回転駆動されるものである。また、従動ローラ23Aは、駆動ローラ22Aとの間で、保護状態のシール2を挟み込むとともに、駆動ローラ22Aの回転に伴い回転するものである。
【0020】
次に、張力付与手段17は、送出手段13により送り出されたシール2に張力を付与するものであり、主に、駆動、従動ローラ22A、23Aよりも対象部位3の側に組み付けられた駆動、従動ローラ22B、23Bからなる。
ここで、駆動ローラ22Bは、所定のアクチュエータにより回転駆動されるものである。また、従動ローラ23Bは、駆動ローラ22Bとの間で、保護状態のシール2を挟み込むとともに、駆動ローラ22Bの回転に伴い回転する。
【0021】
そして、駆動ローラ22Bが回転駆動されて従動ローラ23Bも回転することで、保護状態のシール2が駆動、従動ローラ22A、23Aと駆動、従動ローラ22B、23Bとの間で張力が付与され、対象部位3の方に送り出される。
【0022】
次に、剥離手段18は、保護膜5を剥がして粘着層4を露出させるものであり、主に、上記の駆動ローラ22Bと、以下の従動ローラ23Cとで構成されている。ここで、従動ローラ23Cは、従動ローラ23Bとは別に組み付けられて駆動ローラ22Bの回転に伴い回転するものである。また、保護膜5は、従動ローラ23Cと駆動ローラ22Bとに挟まれており、駆動ローラ22Bが回転駆動されて従動ローラ23Cも回転することで、粘着層4から&#21085;がされる。
【0023】
さらに、従動ローラ23B、従動ローラ23Cよりも対象部位3に近い側にもローラ24が組み付けられており、ローラ24は粘着層4からの保護膜5の剥離を安定させるものである。
そして、保護膜5は、ローラ24の周縁で粘着層4から剥がされ、駆動ローラ22B、従動ローラ23Cにより引き上げられて第2のパイプ15の筒先に送り出され、第2のパイプ15の内部に吸引されて引き込まれる。
【0024】
また、押付手段19は、露出した粘着層4を対象部位3に押し付けて露出状態のシール2を張り付けるものであり、以下のローラ25、支持体26、付勢手段27等により構成される。まず、ローラ25は、露出状態のシール2に、粘着層4の反対側から押し付けられ、露出状態のシール2を対象部位3に直接的に押し付ける。また、支持体26は、ローラ25を回転自在に支持する部材であり、付勢手段27は、支持体26を対象部位3の方に付勢するものであり、露出状態のシール2は、付勢手段27の付勢力により、支持体26およびローラ25を介して粘着層4の反対側から対象部位3に押し付けられる。なお、付勢手段27は、例えば、コイルスプリングである。
【0025】
そして、露出状態のシール2は、付勢手段27の付勢力により対象部位3に押し付けられ、さらに、効果器の全体がロボット6により移動されることで、所定の移動軌跡に沿って対象部位3に張り付けられていく。
すなわち、ロボット6は、押付手段19を対象部位3に対して相対移動させる相対移動手段として機能し、効果器としての押付手段19等を対象部位3に対して相対移動させることで、シール2を対象部位3に張り付けていく。
【0026】
なお、押付手段19は、図示しないアクチュエータにより、突き出し自在に設けられており、送出手段13、張力付与手段17や剥離手段18に対して、より先端側に、つまり、ロボット6の先端から離れるように突き出ることができる。
このため、例えば、対象部位3において、曲率が大きい角で途切れることなくシール2を張り付けたい場合に、押付手段19を先端側に突き出しつつ、張力付与手段17や剥離手段18等を対象部位3から遠ざけることで、円滑に進行方向を変えてシール2の貼付を続けることができる。
【0027】
また、切込手段20は、シール2に切り込みを入れるものであり、例えば、周知のソレノイド29、および、ソレノイド29により突き出し自在に組み付けられた刃部30により構成されている。また、制御部7は、切込手段20を制御する切込制御手段の機能を有する。さらに、切込手段20は、駆動、従動ローラ22A、23Aと駆動、従動ローラ22B、23Bとの間において適切に張力を与えられた保護状態のシール2に対し、切り込みを入れることができる位置に組み付けられている。
【0028】
そして、切込制御手段は、保護膜5が存在する側と反対側から、ソレノイド29により刃部30をシール2に近づけるとともにシール2に切り込みを入れていき、保護膜5に到達する前に、刃部30をシール2から引き離す。
なお、送出手段13、張力付与手段17、剥離手段18、押付手段19および切込手段20は、所定の外郭体32の中に収容されており、ローラ24、25が外郭体から突き出ている。
【0029】
〔実施例1の制御方法〕
実施例1の貼付装置1の制御方法を、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、このフローは、例えば、対象部位3への貼付を終えるときに実行される。
まず、ステップS1で、シール2が対象部位3の終端の手前に到達したか否かを判定する。この判定は、例えば、貼付開始後の押付手段19等の移動距離に基づき判定することができる。そして、ステップS1でシール2が対象部位3の終端の手前に到達したと判定したら(YES)、ステップS2に進み、切込手段20の刃部30の突き出しを開始する。到達していないと判定したら(NO)、ステップS1に戻る。
【0030】
次に、ステップS3で、保護状態のシール2において所定の深さまで切り込みが入ったか否かを判定する。この判定は、例えば、刃部30の突き出し量または押し込み圧力等に基づき判定することができる。そして、ステップS3で所定の深さまで切り込みが入ったと判定したら(YES)、ステップS4に進み、刃部30の突き出しを停止してシール2からの引き離しを開始する。所定の深さまで入っていないと判定したら(NO)、ステップS3に戻る。
【0031】
次に、ステップS5で、シール2が対象部位3の終端に到達したか否かを判定する。この判定は、例えば、貼付開始後の押付手段19等の移動距離に基づき判定することができる。そして、ステップS5でシール2が対象部位3の終端に到達したと判定したら(YES)、ステップS6に進み、後処理を実行する。到達していないと判定したら(NO)、ステップS5に戻る。
【0032】
後処理では、例えば、送出手段13、張力付与手段17、剥離手段18、および、押付手段19、ならびに、吸引部9等の動作を停止する。引き続き、保護膜5を切断することなく、送出手段13、張力付与手段17、剥離手段18、および、押付手段19等を対象部位3の終端から引き上げて露出状態のシール2を切込箇所で引きちぎり、その後、ロボット6の動作を停止する。
なお、対象部位3における終端の手前から終端までの移動距離は、例えば、シール2において、刃部30を引き離すときの切込箇所と、終端に位置する箇所との長さに略一致するように設定されている。
【0033】
〔実施例1の効果〕
実施例1の貼付装置1は、線状に成形したシール2を、ロボット6により対象部位3に線状に張り付ける装置である。また、シール2には、線状に粘着層4が設けられており、さらに、粘着層4は線状の保護膜5で覆われている。そして、貼付装置1は、シール2を送り出しつつ保護膜5を剥がしながら、粘着層4を露出させて対象部位3に線状に張り付けていく。
【0034】
また、貼付装置1は、ロボット6の効果器として、以下の剥離手段18、押付手段19および切込手段20を備える。ここで、剥離手段18は、シール2から保護膜5を剥がして粘着層4を露出させ、押付手段19は、露出した粘着層4を対象部位3に押し付けて張り付け、切込手段20は、シール2に切り込みを入れる。なお、ロボット6は、押付手段19を対象部位3に対して相対移動させる相対移動手段として機能する。
【0035】
さらに、貼付装置1は、制御部7の機能として、切込手段20を制御する切込制御手段を備える。そして、切込制御手段は、剥離手段18により保護膜5が剥がされる前に、保護膜5が存在する側と反対側から、切込手段20の刃部30をシール2に近づけるとともにシール2に切り込みを入れていき、保護膜5に到達する前に、刃部30をシール2から引き離す。
これにより、対象部位3を切り替えるときの作業負荷を低減することができる。
【0036】
すなわち、例えば、上記の後処理の後、次の対象部位3に対する貼付を開始するまでの間、保護膜5をカットせずに、吸引部9にセットしたまま、かつ、第2のパイプ15に通したまま待機させておくことができる。また、引きちぎりにより新たに生じた露出状態のシール2の端部を押付手段19にセットしたまま待機させておくことができる。
【0037】
このため、次の対象部位3の始端に、シール2の端部を、押付手段19にセットしたまま降ろして、ロボット6、送出手段13、張力付与手段17、剥離手段18、および、押付手段19、ならびに、吸引部9等の動作を開始することで、次の対象部位3への貼付を開始することができる。
このため、対象部位3を切り替えるときの作業負荷を大幅に低減することができる。
【0038】
また、実施例1の貼付装置1は、ロボット6の効果器として、以下の送出手段13を備える。すなわち、送出手段13は、シール2を対象部位3に向けて送り出すものであり、次の駆動ローラ22A、従動ローラ23Aを有する。つまり、駆動ローラ22Aは、所定のアクチュエータにより回転駆動され、従動ローラ23Aは、駆動ローラ22Aとの間で、保護状態のシール2を挟み込むとともに、駆動ローラ22Aの回転に伴い回転する。
【0039】
そして、送出手段13は、駆動ローラ22Aが回転駆動されて従動ローラ23Aも回転することで、保護状態のシール2を対象部位3の方に送り出す。
これにより、保護状態のシール2を送出手段13により強力に引き込んで対象部位3の方に向かって送り出すことができる。このため、ボビンに巻き付けた状態のシール2を、確実にボビンから引き出して対象部位3の方に送り出すことができる。
【0040】
また、実施例1の貼付装置1は、ロボット6の効果器として、以下の張力付与手段17を備える。すなわち、張力付与手段17は、送出手段13により送り出されたシール2に張力を付与する。そして、切込手段20は、張力付与手段17により張力を付与された状態のシール2に切り込みを入れていく。
これにより、確実に必要な深さまでシール2に切込を入れることができる。
【0041】
さらに、実施例1の貼付装置1によれば、張力付与手段17は、以下の駆動、従動ローラ22B、23Bを有する。すなわち、駆動ローラ22Bは、駆動ローラ22Aよりも対象部位3の側に組み付けられ、所定のアクチュエータにより回転駆動され、従動ローラ23Bは、従動ローラ23Aよりも対象部位3の側に組み付けられ、駆動ローラ22Bとの間で、保護状態のシール2を挟み込むとともに、駆動ローラ22Bの回転に伴い回転する。
【0042】
そして、駆動ローラ22Bが回転駆動されて従動ローラ23Bも回転することで、保護状態のシール2が駆動、従動ローラ22A、23Aと駆動、従動ローラ22B、23Bとの間で張力が付与され、対象部位3の方に送り出される。
また、剥離手段18は、以下の従動ローラ23Cを有する。すなわち、従動ローラ23Cは、従動ローラ23Bとは別に組み付けられて駆動ローラ22Bの回転に伴い回転する。
【0043】
そして、保護膜5は、駆動ローラ22Bと従動ローラ23Cとに挟まれており、駆動ローラ22Bが回転駆動されて従動ローラ23Cも回転することで、粘着層4から&#21085;がされる。
これにより、剥離手段18と張力付与手段17とで、駆動ローラ22Bを兼用することができるので、ロボット6の先端に装着される部品点数を削減してロボット6の負荷を低減することができる。
【0044】
〔実施例2〕
実施例2の貼付装置1を、実施例1の貼付装置1と異なる点を中心に、図4を用いて説明する。
実施例2の貼付装置1は、駆動ローラ22B、従動ローラ23B、23Cを備えず、吸引部9が保護膜5を強力に吸引することにより、張力付与手段17および剥離手段18の両方を兼用する。
これにより、部品点数を削減してロボット6の負荷を低減することができる。
【0045】
〔実施例3〕
実施例3の貼付装置1を、実施例1の貼付装置1と異なる点を中心に、図5を用いて説明する。
実施例3の貼付装置1によれば、送出手段13、張力付与手段17、剥離手段18、押付手段19および切込手段20は、実施例1と同様の態様を保ったまま、ロボット6の効果器としてではなく、所定の位置に固定されている。
【0046】
代わりに、ロボット6は、対象部位3を有するワーク34を保持する保持器を効果器として備える。そして、ロボット6により、押付手段19にセットされた露出状態のシール2に、対象部位3を押し付け、さらに、ロボット6により、ワーク34を移動させることで、シール2を対象部位3に張り付けていく。
【0047】
〔変形例〕
実施例1~3は具体的な一例を開示するものであり、本発明が実施例1~3に限定されないことは言うまでもない。
例えば、実施例1の貼付装置1によれば、剥離手段18は、主に、駆動、従動ローラ22B、23Cにより構成されていたが、例えば、従動ローラ23Cを省き、吸引部9の吸引力を高めることで、剥離手段18を、主にローラ24および吸引部9により構成してもよい。
【0048】
また、実施例1の貼付装置1は、主に駆動、従動ローラ22A、23Aにより構成される送出手段13を備えていたが、例えば、駆動、従動ローラ22A、23Aを省き、第1のパイプ11の内部を負圧吸引するとともに、駆動、従動ローラ22B、23Bに送出手段13と張力付与手段17とを兼用させてもよい。つまり、第1のパイプ11の内部を負圧吸引して保護状態のシール2を第1のパイプ11の内部に引っ張りつつ、駆動、従動ローラ22B、23Bにより、保護状態のシール2を対象部位3の方に向けて送り出しながら、張力を付与してもよい。
【0049】
また、実施例1の貼付装置1によれば、駆動ローラ22Bを張力付与手段17と剥離手段18とで兼用していたが、剥離手段18の専用の駆動ローラを設けてもよい。
さらに、実施例3の貼付装置1によれば、送出手段13、張力付与手段17、剥離手段18、押付手段19および切込手段20は、実施例1と同様の態様であったが、実施例2のように、吸引部9に張力付与手段17および剥離手段18の両方を兼用させてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 貼付装置(シール貼付装置) 2 シール 3 対象部位 4 粘着層 5 保護膜 6 ロボット(相対移動手段) 7 制御部(切込制御手段)18 剥離手段 19 押付手段 20 切込手段 30 刃部
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2023-12-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
そして、貼付装置1は、保護状態のシール2を送り出しつつ保護膜5を剥がしながら、粘着層4を露出させて対象部位3に線状に張り付けていく(以下、シール2において、保護膜5で粘着層4が覆われた状態を「保護状態」と呼ぶことがあり、保護膜5ががされて粘着層4が露出した状態を「露出状態」と呼ぶことがある。)。
以下、貼付装置1を構成要素ごとに説明する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
次に、吸引部9は、粘着層4からがされた保護膜5を吸引して回収するものであり、回収された保護膜5を貯める回収槽9a、および、負圧を発生させる吸引機9a等を有する。また、回収槽9aには、可撓性を有する柔軟なパイプ15が接続されており、パイプ15の筒先は、ロボット6の先端に装着されている。そして、保護膜5は、パイプ15の内部を経由してロボット6の先端から回収槽9aに、吸引されて回収される。
以下、パイプ11、15を、それぞれ第1、第2のパイプ11、15と呼ぶことがある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
次に、剥離手段18は、保護膜5を剥がして粘着層4を露出させるものであり、主に、上記の駆動ローラ22Bと、以下の従動ローラ23Cとで構成されている。ここで、従動ローラ23Cは、従動ローラ23Bとは別に組み付けられて駆動ローラ22Bの回転に伴い回転するものである。また、保護膜5は、従動ローラ23Cと駆動ローラ22Bとに挟まれており、駆動ローラ22Bが回転駆動されて従動ローラ23Cも回転することで、粘着層4からがされる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
そして、保護膜5は、駆動ローラ22Bと従動ローラ23Cとに挟まれており、駆動ローラ22Bが回転駆動されて従動ローラ23Cも回転することで、粘着層4からがされる。
これにより、剥離手段18と張力付与手段17とで、駆動ローラ22Bを兼用することができるので、ロボット6の先端に装着される部品点数を削減してロボット6の負荷を低減することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
請求項3に記載のシール貼付装置において、
前記張力付与手段は、
前記駆動ローラよりも前記対象部位の側に組み付けられ、所定の駆動源により回転駆動される別の駆動ローラと、
前記従動ローラよりも前記対象部位の側に組み付けられ、前記別の駆動ローラとの間で、前記保護状態の前記シールを挟み込むとともに、前記別の駆動ローラの回転に伴い回転する別の従動ローラとを有し、
前記別の駆動ローラが回転駆動されて前記別の従動ローラも回転することで、前記保護状態の前記シールが前記駆動、従動ローラと前記別の駆動、別の従動ローラとの間で張力が付与され、前記対象部位の方に送り出され、
前記剥離手段は、前記別の従動ローラとは別に組み付けられて前記別の駆動ローラの回転に伴い回転する、さらに別の従動ローラを有し、
前記保護膜は、前記さらに別の従動ローラと前記別の駆動ローラとに挟まれており、前記別の駆動ローラが回転駆動されて前記さらに別の従動ローラも回転することで、前記粘着層からがされることを特徴とするシール貼付装置。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
本開示のシール貼付装置は、線状に成形したシールを、所定のワークに設定した対象部位に線状に張り付ける装置である。また、シールには、線状に粘着層が設けられており、さらに、粘着層は線状の保護膜で覆われている。そして、シール貼付装置は、シールを送り出しつつ保護膜を剥がしながら、粘着層を露出させて対象部位に線状に張り付けていく。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、シール貼付装置は、以下の剥離手段、押付手段、切込手段、切込制御手段および相対移動手段を備える。ここで、剥離手段は、シールから保護膜を剥がして粘着層を露出させ、押付手段は、露出した粘着層を対象部位に押し付け、切込手段は、シールに切り込みを入れる。また、切込制御手段は、切込手段を制御し、相対移動手段は、剥離手段、押付手段および切込手段とワークとの相対配置を変化させることで、対象部位に粘着層を押し付けつつ、シールを張り付けていく
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
そして、切込制御手段は、剥離手段により保護膜が剥がされる前に、保護膜が存在する側と反対側から、切込手段の刃部をシールに近づけるとともにシールに切り込みを入れていき、保護膜に到達する前に、刃部をシールから引き離す。
さらに、切込制御手段は、切込手段による切込箇所が対象部位の終端に略一致するように、シールが対象部位の終端の手前の所定の位置に到達したときに、シールへの切込を開始する。
これにより、本開示のシール貼付装置によれば、潜在的に、貼付の対象部位を切り替えるときの作業負荷を低減することができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
1 貼付装置(シール貼付装置) 2 シール 3 対象部位 4 粘着層 5 保護膜 6 ロボット(相対移動手段) 7 制御部(切込制御手段)18 剥離手段 19 押付手段 20 切込手段 30 刃部 34 ワーク
【手続補正5】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状に成形したシールを、所定のワークに設定した対象部位に線状に張り付ける装置であり、
前記シールには、線状に粘着層が設けられており、さらに、この粘着層は線状の保護膜で覆われており、
前記シールを送り出しつつ前記保護膜を剥がしながら、前記粘着層を露出させて前記対象部位に線状に張り付けていくシール貼付装置において、
前記シールから前記保護膜を剥がして前記粘着層を露出させる剥離手段と、
露出した前記粘着層を対象部位に押し付ける押付手段と、
前記シールに切り込みを入れる切込手段と、
前記切込手段を制御する切込制御手段と、
前記剥離手段、前記押付手段および前記切込手段と前記ワークとの相対配置を変化させることで、前記対象部位に前記粘着層を押し付けつつ、前記シールを張り付けていく相対移動手段とを備え、
前記切込制御手段は、
前記剥離手段により前記保護膜が剥がされる前に、前記保護膜が存在する側と反対側から、前記切込手段の刃部を前記シールに近づけるとともに前記シールに切り込みを入れていき、前記保護膜に到達する前に、前記刃部を前記シールから引き離し
さらに、前記切込制御手段は、
前記切込手段による切込箇所が前記対象部位の終端に略一致するように、前記シールが前記対象部位の終端の手前の所定の位置に到達したときに、前記シールへの切込を開始することを特徴とするシール貼付装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシール貼付装置において、
前記シールを前記対象部位に向けて送り出す送出手段を備え、
この送出手段は、
所定の駆動源により回転駆動される駆動ローラと、
この駆動ローラとの間で、前記保護膜で前記粘着層が覆われた保護状態の前記シールを挟み込むとともに、前記駆動ローラの回転に伴い回転する従動ローラとを有し、
前記駆動ローラが回転駆動されて前記従動ローラも回転することで、前記保護状態の前記シールを前記対象部位の方に送り出すことを特徴とするシール貼付装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシール貼付装置において、
前記駆動ローラおよび前記従動ローラにより送り出された前記シールに張力を付与する張力付与手段を備え、
前記切込手段は、前記張力付与手段により張力を付与された状態で、前記シールに切り込みを入れていくことを特徴とするシール貼付装置。
【請求項4】
請求項3に記載のシール貼付装置において、
前記張力付与手段は、
前記駆動ローラよりも前記対象部位の側に組み付けられ、所定の駆動源により回転駆動される別の駆動ローラと、
前記従動ローラよりも前記対象部位の側に組み付けられ、前記別の駆動ローラとの間で、前記保護状態の前記シールを挟み込むとともに、前記別の駆動ローラの回転に伴い回転する別の従動ローラとを有し、
前記別の駆動ローラが回転駆動されて前記別の従動ローラも回転することで、前記保護状態の前記シールが前記駆動、従動ローラと前記別の駆動、別の従動ローラとの間で張力が付与され、前記対象部位の方に送り出され、
前記剥離手段は、前記別の従動ローラとは別に組み付けられて前記別の駆動ローラの回転に伴い回転する、さらに別の従動ローラを有し、
前記保護膜は、前記さらに別の従動ローラと前記別の駆動ローラとに挟まれており、前記別の駆動ローラが回転駆動されて前記さらに別の従動ローラも回転することで、前記粘着層から剥がされる
ことを特徴とするシール貼付装置。
【請求項5】
線状に成形したシールを対象部位に線状に張り付ける装置であり、
前記シールには、線状に粘着層が設けられており、さらに、この粘着層は線状の保護膜で覆われており、
前記シールを送り出しつつ前記保護膜を剥がしながら、前記粘着層を露出させて前記対象部位に線状に張り付けていくシール貼付装置において、
前記シールから前記保護膜を剥がして前記粘着層を露出させる剥離手段と、
露出した前記粘着層を対象部位に押し付けて張り付ける押付手段と、
前記シールに切り込みを入れる切込手段と、
前記切込手段を制御する切込制御手段と、
前記押付手段を前記対象部位に対して相対移動させる相対移動手段とを備え、
この切込制御手段は、
前記剥離手段により前記保護膜が剥がされる前に、前記保護膜が存在する側と反対側から、前記切込手段の刃部を前記シールに近づけるとともに前記シールに切り込みを入れていき、前記保護膜に到達する前に、前記刃部を前記シールから引き離し、
また、前記シール貼付装置は、
前記シールを前記対象部位に向けて送り出す送出手段を備え、
この送出手段は、
所定の駆動源により回転駆動される駆動ローラと、
この駆動ローラとの間で、前記保護膜で前記粘着層が覆われた保護状態の前記シールを挟み込むとともに、前記駆動ローラの回転に伴い回転する従動ローラとを有し、
前記駆動ローラが回転駆動されて前記従動ローラも回転することで、前記保護状態の前記シールを前記対象部位の方に送り出し、
さらに、前記シール貼付装置は、
前記駆動ローラおよび前記従動ローラにより送り出された前記シールに張力を付与する張力付与手段を備え、
前記切込手段は、前記張力付与手段により張力を付与された状態で、前記シールに切り込みを入れていき、
前記張力付与手段は、
前記駆動ローラよりも前記対象部位の側に組み付けられ、所定の駆動源により回転駆動される別の駆動ローラと、
前記従動ローラよりも前記対象部位の側に組み付けられ、前記別の駆動ローラとの間で、前記保護状態の前記シールを挟み込むとともに、前記別の駆動ローラの回転に伴い回転する別の従動ローラとを有し、
前記別の駆動ローラが回転駆動されて前記別の従動ローラも回転することで、前記保護状態の前記シールが前記駆動、従動ローラと前記別の駆動、別の従動ローラとの間で張力が付与され、前記対象部位の方に送り出され、
前記剥離手段は、前記別の従動ローラとは別に組み付けられて前記別の駆動ローラの回転に伴い回転する、さらに別の従動ローラを有し、
前記保護膜は、前記さらに別の従動ローラと前記別の駆動ローラとに挟まれており、前記別の駆動ローラが回転駆動されて前記さらに別の従動ローラも回転することで、前記粘着層から剥がされることを特徴とするシール貼付装置。