(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170360
(43)【公開日】2024-12-09
(54)【発明の名称】包装サンドイッチ
(51)【国際特許分類】
B65D 85/36 20060101AFI20241202BHJP
B65D 75/00 20060101ALI20241202BHJP
【FI】
B65D85/36 100
B65D75/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087340
(22)【出願日】2023-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】509009038
【氏名又は名称】アイワ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119367
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 理
(74)【代理人】
【識別番号】100142217
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 宜紀
(72)【発明者】
【氏名】中村 雄一郎
【テーマコード(参考)】
3E067
3E096
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB99
3E067AC01
3E067BA11A
3E067EA06
3E067EB11
3E067EE59
3E067FA01
3E067FC01
3E096AA01
3E096BA28
3E096BB07
3E096CA11
3E096FA27
3E096FA31
3E096GA14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自動的に包装でき、開封が容易な包装サンドイッチを提供する。
【解決手段】対向する一対の直角三角形面と、直角三角形の直角部で交わる2辺のそれぞれに沿った第1長方形面および第2長方形面と、直角三角形の斜辺に沿った第3長方形面を有する三角柱状のサンドイッチを長方形の包装シートの折り畳みによって形成される包装材で包装された包装サンドイッチであって、包装材は背張りシール部と、第1長方形面および第2長方形面の上に形成された折り畳み部と、第1長方形面および第3長方形面の共通の辺と第2長方形面および第3長方形面の共通のそれぞれの辺に沿って形成されたシール部3と、開封補助部12と、を有し、開封補助部は第1長方形面、第2長方形面または三角形面のいずれかで背張りシール部2が形成されていない面に設けられている。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する一対の直角三角形面と、直角三角形の直角部で交わる2辺のそれぞれに沿った第1長方形面および第2長方形面と、直角三角形の斜辺に沿った第3長方形面を有する三角柱状のサンドイッチを長方形の包装シートの折り畳みによって形成される包装材で包装された包装サンドイッチであって、
包装材は背張りシール部と、
第1長方形面および第2長方形面の上に形成された折り畳み部と、
第1長方形面および第3長方形面の共通の辺と第2長方形面および第3長方形面の共通のそれぞれの辺に沿って形成されたシール部と、
開封補助部と、を有し、
開封補助部は第1長方形面、第2長方形面または三角形面のいずれかで背張りシール部が形成されていない面に設けられている包装サンドイッチ。
【請求項2】
背張りシール部は三角形面に接する領域に設けられており、開封補助部は第1長方形面または第2長方形面の少なくとも一方に接する領域に設けられた開封テープを備える請求項1に記載の包装サンドイッチ。
【請求項3】
背張りシール部は三角形面に接する領域に設けられており、開封補助部は第1長方形面または第2長方形面の少なくとも一方に接する領域に設けられ、その領域の長方形の4辺のうち少なくとも3辺に沿って開封テープが設けられている請求項1に記載の包装サンドイッチ。
【請求項4】
開封補助部は三角形面に接する領域の少なくとも一方に接する領域に設けられ、その領域の直角三角形の3辺のうち少なくとも2辺に沿って開封テープが設けられている請求項1に記載の包装サンドイッチ。
【請求項5】
包装材の本体シートは紙シートと、紙シートに設けられた窓部と、窓部と覆う透明フィルムを備えたものであり、
第3長方形面に窓部が表れている請求項1から請求項4のいずれかに記載の包装サンドイッチ。
【請求項6】
包装材の本体シートは相互に間隔をあけて設けられた一対の紙シートと、一対の紙シートの間に設けられた1枚の透明フィルムを備え、
第3長方形面が透明フィルムに表れている請求項1から請求項4のいずれかに記載の包装サンドイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、直角三角形状のサンドイッチを食品包装シートで包装する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
直角三角形の形状をしたサンドイッチは、プラスチックフィルムでできた包装袋に収納され、店頭に陳列されている。使用されるサンドイッチ用包装体は、等脚台形部を有するプラスチックフィルムよりなる袋状の包装体である。等脚台形部の斜辺部および上辺部には2枚のプラスチックフィルムの接続部が所定の幅で形成され、等脚台形部の下辺部は上下のプラスチックフィルムが接続されていない開口部となっている。この包装袋の開口部より直角三角形のサンドイッチを入れ、開口部を折り畳んで封止する。特許文献1、特許文献2、特許文献3などには、このような直角三角形のサンドイッチを包装袋で包装した包装サンドイッチが記載されている。
【0003】
特許文献4や特許文献5には、サンドイッチの厚み方向に包囲的に巻付けられて筒状に成形されたフィルムの長手方向に少なくとも1個所のシールが施され、サンドイッチの短辺が位置する各傾斜面同士が接する辺を基準としてフィルムを傾斜面に沿わせて折り込むと共に、サンドイッチの各短辺に接するフィルムの側方延出部が、該短辺を基準として傾斜面に沿って折り曲げられ包装されるサンドイッチの包装体が記載されている。
【0004】
特許文献6には、三角柱状のサンドイッチと、サンドイッチの斜面に沿う斜面部及び一対の底面にそれぞれ沿う一対の底面部を有して三角柱状物の周囲を覆う筒状包装シートとから成り、サンドイッチの斜面と両底面とに連なる各側面に対応した筒状包装シートの各余剰部が、両側方より折り込んだガゼット部と両ガゼット部に接続すると共に各側面に沿って表面側に置かれた側面部とに成形され、斜面部の延長部分と側面部の延長部分とが互いにシールされてサンドイッチを密封包装した成るサンドイッチの包装体が記載されている。
【0005】
さらに、特許文献7には、対向する一対の直角三角形面と、直角三角形の直角部で交わる2辺のそれぞれに沿った第1長方形面および第2長方形面と、直角三角形の斜辺に沿った第3長方形面を有する三角柱状のサンドイッチを長方形の包装シートの折り畳みによって形成される包装材で包装された包装サンドイッチであって、包装材は第1長方形面および第2長方形面に沿って形成された背張りシール部と、第1長方形面および第2長方形面の上に形成された折り畳み部と、第1長方形面および第3長方形面の共通の辺と第2長方形面および第3長方形面の共通のそれぞれの辺に沿って形成されたシール部と、第1長方形面と第2長方形面の共通の辺に沿って設けられた開封補助部と、サンドイッチの第3長方形面および2つの直角三角形面に接する汚れ防止シートを有する包装サンドイッチが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004-315064号公報
【特許文献2】特開2013-166566号公報
【特許文献3】特開平9-24950号公報
【特許文献4】特開平6-24466号公報
【特許文献5】特開平7-291348号公報
【特許文献6】特開2003-291915号公報
【特許文献7】特開2021-54526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1や特許文献2に記載のサンドイッチ用包装材では、口部を折り畳んで封止するが、この折り畳みの行程の自動化は難しく、手作業で行われる。また、特許文献1では折り畳んだ後に、粘着テープなどを貼り付けて封止する。
【0008】
特許文献3の発明では、開口部の幅全体を熱溶着し、開口部をシール部として袋内部を密封するので、密封性がさらに向上することが期待された。しかし、この特許文献3の発明を詳細に検討したところ、その実現は困難であることが判明した。まず、相互に直行する2組の加熱装置が必要であり、その2組の加熱装置を制御しなければならず、設備が複雑で高価なものになる。しかも、包装袋の口部の元の状態から直角な向きに変形させるような押圧を正確に行うことが難しい。
【0009】
特許文献4および特許文献5では、帯状の連続するフィルムを使用して包装し得るので、包材コストを低廉に抑えることができ、サンドイッチの包装の自動化を容易に達成し得るとの記載がある。しかし、特許文献4および特許文献5では、サンドイッチの斜面をカバーするシートが備えられていない。三角形のサンドイッチは四角形の複数のパンを間に具材を挟んで重ね、その対角線に沿って切断して形成されるが、切断面である斜面は具材が露出しており、そのまま包装材の本体シートで包めば具材が付着して、不快であり、また衛生的でない。開封手段としては、特許文献4ではミシン目からなる切断線が、特許文献5では開封用切込みが記載されているが、これらの開封手段では開封するのは面倒である。
【0010】
特許文献6には、サンドイッチを筒状包装シートで取り囲んだ状態で、筒状包装シートをサンドイッチに密着するように折り畳む様子が示されており、サンドイッチの斜面に具当てシートを当てることも記載されている。しかし、サンドイッチを載置するときに、サンドイッチと筒状包装シートとの間に予め具当てシートを斜面に当てておくか、又は具当てシートを置いた筒状包装シートにサンドイッチを載置するので、包装の自動化は困難である。また、特許文献6では、センターシールに形成される開封ノッチを摘んで、センターシールから側面部を引き裂いて開封する。しかし、開封ノッチだけでは、シートが折り畳まれた側面の良好な開封は困難である。
【0011】
特許文献7の発明では、開封補助部であるカットテープを包装シートの折り畳み部のない箇所に設けているために、開封は容易になる。しかし、具材が最もよく見える斜面部の中心を開封補助部が通る。また、斜面部には汚れ防止シートを設けているが、カットテープのある位置には汚れ防止シートは設けられていない。
【0012】
この発明は、直角三角形のサンドイッチを自動的に包装でき、サンドイッチの切断面である斜面に接する部分を切断することなく、しかも開封が容易である包装サンドイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、対向する一対の直角三角形面と、直角三角形の直角部で交わる2辺のそれぞれに沿った第1長方形面および第2長方形面と、直角三角形の斜辺に沿った第3長方形面を有する三角柱状のサンドイッチを長方形の包装シートの折り畳みによって形成される包装材で包装された包装サンドイッチであって、
包装材は背張りシール部と、
第1長方形面および第2長方形面の上に形成された折り畳み部と、
第1長方形面および第3長方形面の共通の辺と第2長方形面および第3長方形面の共通のそれぞれの辺に沿って形成されたシール部と、
開封補助部と、を有し、
開封補助部は第1長方形面、第2長方形面または三角形面のいずれかで背張りシール部が形成されていない面に設けられている。
背張りシール部は三角形面に接する領域に設けられ、開封補助部は第1長方形面または第2長方形面の少なくとも一方に接する領域に設けられた開封テープであってもよく、あるいは、その領域の長方形の4辺のうち少なくとも3辺に沿って設けられた開封テープであってもよい。
また、三角形面に接する領域の少なくとも一方に接する領域の直角三角形の3辺のうち少なくとも2辺に沿って開封テープが設けてもよい。
包装材の本体シートは紙シートと、紙シートに設けられた窓部と、窓部と覆う透明フィルムを備えたものであり、第3長方形面に窓部が表れていてもよい。
あるいは、包装材の本体シートは相互に間隔をあけて設けられた一対の紙シートと、一対の紙シートの間に設けられた1枚の透明フィルムを備え、第3長方形面が透明フィルムに表れていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
この発明の包装サンドイッチは、包装を自動化することができる。直角三角形のサンドイッチの斜面以外の面で、しかも背張り部の形成されていない面を開封することができ、中のサンドイッチを簡単に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】サンドイッチの外形を示す斜面側から見た斜視図である。
【
図2】サンドイッチの外形を示す垂直面側から見た斜視図である。
【
図4】サンドイッチ包装用原反の第1の例を示す平面図である。
【
図5】包装シートを筒状にした状態を示す斜視図である。
【
図6】包装シートを第2長方形面に接触させた状態を示す斜視図である。
【
図7】耳部の片方を第2長方形面に取り畳んだ状態を示す斜視図である。
【
図8】耳部の両方を取り畳んだ状態を示す斜視図である。
【
図9】シートの突出部をヒートシールした状態を示す斜視図である。
【
図10】包装サンドイッチの第1の例を示す斜視図である。
【
図11】包装サンドイッチの第1の例の開封方法を示す斜視図である。
【
図12】包装シートの第2の例を示す平面図である。
【
図13】サンドイッチ包装用原反の第2の例を示す平面図である。
【
図14】包装サンドイッチの第2の例を示す斜視図である。
【
図15】包装シートの第3の例を示す平面図である。
【
図16】サンドイッチ包装用原反の第3の例を示す平面図である。
【
図17】包装サンドイッチの第3の例を示す斜視図である。
【
図18】包装サンドイッチの第3の例の開封方法を示す斜視図である。
【
図19】包装シートの第4の例を示す平面図である。
【
図20】サンドイッチ包装用原反の第4の例を示す平面図である。
【
図21】包装サンドイッチの第4の例を示す斜視図である。
【
図22】サンドイッチ包装用原反の第5の例を示す平面図である。
【
図23】サンドイッチ包装用原反の第5の例を示す平面図である。
【
図24】包装サンドイッチの第5の例を示す斜視図である。
【
図25】包装シートの第6の例を示す平面図である。
【
図26】サンドイッチ包装用原反の第6の例を示す平面図である。
【
図27】包装シートを筒状にした状態を示す斜視図である。
【
図28】包装サンドイッチの第6の例を示す斜視図である。
【
図29】包装シートの第7の例を示す平面図である。
【
図30】サンドイッチ包装用原反の第7の例を示す平面図である。
【
図31】包装シートを筒状にした状態を示す斜視図である。
【
図32】包装サンドイッチの第7の例を示す斜視図である。
【
図33】包装サンドイッチの第7の例の開封方法を示す斜視図である。
【
図34】包装シートの第8の例を示す平面図である。
【
図35】包装サンドイッチの第8の例を示す斜視図である。
【
図36】包装サンドイッチの第8の例の開封方法を示す斜視図である。
【0016】
本発明を実施するための形態について、図面に基づいて詳細に説明する。包装の対象となるサンドイッチについて説明する。
図1はサンドイッチの外形を示す斜面側から見た斜視図、
図2は同じく垂直面側から見た斜視図である。
【0017】
本発明を適用するサンドイッチ30は
図1,
図2に示すような三角サンドイッチである。対向する一対の直角三角形面34と、直角三角形の直角部で交わる2辺のそれぞれに沿った第1長方形面31および第2長方形面32と、直角三角形の斜辺に沿った第3長方形面33を有する三角柱状である。つまり、第3長方形面33はサンドイッチの斜面であり、第1長方形面31および第2長方形面32は垂直面である。ここで、直角部で交わる2辺が同じ長さである直角二等辺三角形(L=H)であってもよく、異なっていてもよい(L≠H)であってもよい。不等辺である場合は、短い辺Lの方向を長さとし、長い辺Hの方向を高さとする。本例では、HをLよりも若干長くしており、長さLを97mm、高さHを102mm、幅Wを65mmとしている。
【0018】
サンドイッチは複数の長方形のパン、多くの場合、2枚または3枚のパンを使用し、間に具材を挟みながら重ね合わせて作る。これを対角線に沿って切断することによって、三角柱状のサンドイッチが得られる。したがって、切断面である第3長方形面33には、具材が露出する。他方、長方形のパンの4辺に沿った第1長方形面31および第2長方形面32の近くでは具材は少なく、これらの面では具材は露出していない。第3長方形面33では具材が現れるため購入者には魅力的に見える一方、その付近を強く摘まむと具材がはみ出して、指や包装材を汚す恐れがある。通常、一つの包装シートにより2つまたは3つのサンドイッチが重ねられて包装される。
図1および
図2は、その重ね合わせた状態での外形を示している。
【0019】
包装シートについて説明する。
図3は包装シートの第1の例を示す平面図である。包装シートの形状や構造は包装対象のサンドイッチの外形に基いて設定される。包装シート10は長方形状であり、包装時においてサンドイッチに接する面が、
図3においては上面として表されている。本体シート11は包装シート10の基材となるものであり、食品を安全に包装できるシート材である。サンドイッチの第3長方形面33に接するべき領域R3が、
図3において中央部ではなく側辺に寄った位置に縦長の長方形で表れている。
【0020】
領域R3の両側には、サンドイッチの三角形面34が接する領域R4が設けられる。ここで、一つの領域R4は連続した一つの三角形であるが、他方の領域R4‘は2つの部分に分かれていて、包装シート10の左右両側部に分離している。直角三角形の斜面に近い部分は領域R3に離接して表れる。そして、直角である角部に近い側は反対側の側辺側に表れる。一体である領域R4と分離した領域R4‘で直角部近くを含む部分の間には 第1長方形面31に接するべき領域R1と第2長方形面32に接するべき領域R2が示されている。
【0021】
包装シート10の左右両側端部には、端部に沿った背張りシール領域R5が示されている。それ以外の部分は包装において折り重ねられる領域である。なお、本例においては、端部縁と背張りシール領域R5の間には、シールしない領域が残されている。
ここで、領域R1~R5は包装対象であるサンドイッチとの包装時の位置関係を設定するためのものであり、破線で示された境界は包装シート10における物理的な変化を示すものではない。
【0022】
第1長方形面31に接するべき領域R1と第2長方形面32に接するべき領域R2のうち、少なくとも一方の領域に開封補助部12として開封テープ(カットテープ)が設けられている。開封テープ12はサンドイッチに接する側の面、
図3において表側に表れる面に領域R1または領域R2の長方形の長辺に沿った向きで取り付けられる。また、カットテープ12の端部付近には切り込みが設けられ、これによって摘み部18が形成されている。本例では、三角形面の垂直な辺のうちで、長い方に接する領域R1にカットテープ12を設け、領域R2に近い側の端部においてカットテープ12と本体シート11に切り込みを入れて摘み部13を形成している。
【0023】
摘み部13の位置には、切り込みを覆うカバーシート14が設けられる。このカバーシート14はサンドイッチに接する側の面、すなわち、
図3において本体シート11とカットテープ12の上に設けられ、サンドイッチを包装したときに包装体の内側より切り込み部を覆うようになる。
【0024】
本体シート11は、透明なプラスチックシートや紙など包装するのに適した素材であれば、広く選択できる。
図1の例では単一のシート材で形成しているが、後述の例のように紙シートと透明フィルムのように複数の部材の組み合わせで構成してもよい。紙シートを使用する場合には、サンドイッチと接する面にポリラミネートやドライコートなどを設けてヒートシール可能な層を形成しておく。
【0025】
図4はサンドイッチ包装用原反の第1の例を示す平面図である。
図3に示すような包装シート10が周期的に連なっている。帯状の連続した本体シート11と、包装シート1枚分の間隔で繰り返し設けられる開封補助部12を有する。この原反を先端から包装シート1枚分の長さに基く間隔で切断していくと、包装シートが順次作られていく。サンドイッチ包装用原反はボビンに巻き取られた状態でサンドイッチを包装する者に提供される。
【0026】
サンドイッチの包装方法について説明する。サンドイッチ包装用原反の巻かれたボビンから包装シート1枚分の長さのサンドイッチ包装用原反を引き出して切断する。切断場所は、
図3に示す包装シート10の両側端部となる位置である。これによって、1枚の包装シートが形成される。包装シート10は
図3に示すようにカバーシート14のある面を下に向ける。そして、サンドイッチ30の第3長方形面33を下に向けて、包装シート1の第3長方形面に接する領域R3に置く。サンドイッチ30は包装シート10の中央部ではなく、側辺部に寄った位置、本例では
図3において右側によった位置に置かれる。このとき、第1長方形面31と第2長方形面32は上を向いている。
【0027】
次に包装シート1の両端辺(
図4において左右の辺)を持ち上げ、サンドイッチ30の回りに巻いて、両端辺部の背張りシール領域R5を合掌合わせにし、ヒートシールする。これによって、背張りシール部2が形成され、包装シート1は四角形の筒状になり、その内部にサンドイッチ30が入った状態になる(
図5)。このとき、背張り部2はサンドイッチ30の三角形面34のうちの一方の高さ中央あたりに沿って表れる。
【0028】
筒状の包装シート1の上面と第1長方形面31および第2長方形面32の間には空間がある。一方の長方形面、例えば第2長方形面32の上の包装シートを第2長方形面32に押し当てるように折り込む。包装シート1の第2長方形面接触領域R2が第2長方形面32に接する。このとき、接触領域R2の外側のシート部分は折り畳まれて、第2長方形面32の両側に耳部を形成する(
図6)。この耳部の一方を、第2長方形面32の辺に沿って折り曲げて第2長方形面32の上に畳む(
図7)。他方の耳部も同様に畳む(
図8)。他方の長方形面、ここでは第1長方形面31の上の包装シートも同様に折り畳む。こうして、サンドイッチ30の全ての面が包装シート1によって包まれる。
【0029】
第1長方形面31および第2長方形面32にはそれぞれ外側にシートの一部が突出部として残っている。第1長方形面31および第2長方形面32のそれぞれの辺に沿って突出部にヒートシールを行い、シール部を形成する(
図9)。
【0030】
突出部として残ったシート部は、一方または両方を長方形面に重ねて折り畳んでもよい。本例では、底面となる第1長方形面31の方の突出部のみを折り畳んでいる。第2長方形面32の方の突出部は折り畳まない状態で残している。こうして、包装材で包装された包装サンドイッチが得られる(
図10)。この工程は、ほとんどが自動化できる。原反から切り出された包装シートにサンドイッチをのせる工程については手作業としてもよく、やはり自動化してもよい。包装サンドイッチは送り出され、次の包装シートの分がサンドイッチ包装用原反から引き出され、同じ工程が順次繰り返されていく。
【0031】
包装サンドイッチにおいて、第1長方形面31の中央線に沿って開封テープ12が表れている。
【0032】
包装サンドイッチの開封について説明する。第1長方形面31の折り畳み部を開く。シール部3における接着はさほど強くなく、簡単に引きはがすことができる。摘み部1を摘まんで引くことによって、開封テープ12が本体シート11を開裂し、開封テープ12に沿った開口ができる。この開口より、中のサンドイッチを簡単に取り出して食べることができる。三角形サンドイッチの斜面には多くの具材が露出しており、取り出し時にこの近くを摘まむと具材がはみ出して不快である。しかし、このサンドイッチの第1長方形面31または第2長方形面32(本例では第1長方形面31)に形成されるので、その部分をつまむことができる。この部分は具材が少なく、摘まんでも具材ははみ出ることがない。
【0033】
この発明の第2の実施形態について説明する。
図12は包装シートの第2の例を示す平面図である。本例の包装シートは第1の例の包装シートと類似しているが、縦横が逆になっている。すなわち、
図3に示す包装シートを反時計回りに90度回転させた状態になっている。そして、カットテープ12は帯状に長く伸びており、包装シート10の全幅にわたっている。これにより、領域1と領域2の両方にカットテープ12が表れる。
【0034】
領域1または領域2のいずれかに切り込み部を設けて摘み部13を形成し、その部分にカバーシート14を設ける。本例では、
図3に示す例と同様に第1長方形面31に接する領域1で、領域2から近い位置に摘み部13とカバーシート14を設けている。
【0035】
図13はサンドイッチ包装用原反の第2の例を示す平面図である。
図11に示すような第1の例の包装シート10が繰り返される連続シートである。本例では開封テープ12は原反の長さ方向に沿った連続したテープである。したがって、サンドイッチ包装用原反の製造が容易になる。
【0036】
繰り返し周期の長さ毎に切り出せば、第1の例と同じ包装シートが得られる。包装の方法は第1の例の包装シートと同様である。
図14は包装サンドイッチの第2の例を示す斜視図である。得られる包装サンドイッチも第1の例と類似しているが、本例ではサンドイッチ30の第2長方形面32にまでカットテープ12が伸びている。開封方法も第1の例の包装サンドイッチと同じである。
【0037】
この発明の第3の実施形態について説明する。
図15は包装シートの第3の例を示す平面図である。本例の包装シートは第2の例の包装シートと類似していて、カットテープ12は帯状に長く伸びており、包装シート10の全幅にわたっている。これにより、領域1と領域2の両方にカットテープ12が表れる。
【0038】
領域1または領域2で、領域1と領域2の境界線から遠い位置に切り込み部を設けて摘み部13を形成し、その部分にカバーシート14を設ける。ここで、本例では、第1長方形面31に接する領域1で、領域2から遠い位置、すなわちシール部3に近い位置において、シール部3に向いて突き出すような向きに摘み部13を形成している。したがって、領域2に向かってカットテープ12を引くための開始点を形成している。
【0039】
図16はサンドイッチ包装用原反の第3の例を示す平面図である。
図15に示すような第1の例の包装シート10が繰り返される連続シートである。本例でも第2の例と同様に開封テープ12は原反の長さ方向に沿った連続したテープである。したがって、サンドイッチ包装用原反の製造が容易になる。
【0040】
繰り返し周期の長さ毎に切り出せば、
図15に示す包装シートが得られる。包装の方法は第1の例や第2の例の包装シートと同様である。
図17は包装サンドイッチの第3の例を示す斜視図である。得られる包装サンドイッチも第2の例と類似しているが、本例ではサンドイッチ30の第1長方形面32のシール部3の近くに摘み部13とカバーシート14が表れる。
【0041】
図18は包装サンドイッチの第3の例の開封方法を示す斜視図である。第1長方形面31の折り畳み部を開く。摘み部1を摘まんで引くことによって、開封テープ12は第1長方形面31に沿って本体シート11を開裂し、さらに第2長方形面32も開裂する。これによりさらに大きな開口が得られる。
【0042】
この発明の第4の実施形態について説明する。
図19は包装シートの第4の例を示す平面図である。本例では、本体シート11は、紙シートを基材とする。紙シートはサンドイッチと接する面、つまり
図19において表側に表れる面は、ヒートシール可能となっている。本例ではポリラミネートを設けている。一方、反対側の面にはオーバーコートを施し、耐水性および耐油性を向上されている。なお、後述の第5の例においても紙シートが使用されるが、それらの例においても同様にポリラミネートとオーバーコートが施されている。
【0043】
本体シート11の内部には窓部15が設けられている。本例ではサンドイッチの第3長方形面33が接する領域R3の内部において、本体シート11が長方形にくり抜かれることによって窓部15が形成されている。窓部15にはプラスチックやセロハンなどの透明なフィルム16が取り付けられている。透明フィルム16は窓部15より若干大きく、その縁部が窓部15の周囲の本体シート11に接合されている。本例では透明フィルム16は本体シート11の内面、すなわち包装時にサンドイッチに向いた側の面に接合されている。
【0044】
本例においても
図4に示す第1の包装シートの例と同様に、2つの三角形面と接する領域R4のうちの少なくも一方に開封補助部12としてカットテープが設けられ、その一端部付近に摘み部13とカバーシート14が設けられている。
【0045】
紙シート11および透明フィルム16のさらに内側、
図19において手前側には、汚れ防止シート17が設けられている。汚れ防止シート17はサンドイッチの切断面である第3長方形面33(斜面)を保護するもので、斜面に露出している具材が汚れるのを防止するとともに、具材が包装シートの他の部分や開封時に手に付着するのを防止する。本例では、透明はプラスチックフィルムを素材としている。汚れ防止シート17は具材がより多く表れる領域をカバーする広さを有している。また、第3長方形面33に接する領域R3のみに設けてもよいが、本例では包装シートの長さ方向(
図19における横方向)に沿って全長に渡って設けられている。これにより、原反においては連続したシートを使用することができ、原反の作成が容易になる。
【0046】
図20はサンドイッチ包装用原反の第4の例を示す平面図であり、本例の包装シートのための原反を示している。帯状の紙シートである本体シート11と、本体シート11の内面に設けられた汚れ防止シート17が連続して設けられている。また、本体シート11には窓部15となる長方形のくり抜きの穴とその窓部をカバーする透明フィルム16が一定の間隔で繰り返し設けられており、この間隔は包装シート1枚分の長さに対応している。領域1または領域2には開封補助部12が同様の間隔で繰り返し設けられている。この原反シート40を包装シート1枚分の長さだけ引き出して切断することによって
図19に示す包装シート10が形成される。
【0047】
本例の包装シートも第1の例の包装シートと同様の包装方法で使用することができる。
図16は本例の包装シート10により包装された包装サンドイッチ1を第3長方形面側から見た斜視図である。本例では紙シートが使用されているので、収納されているサンドイッチ30のほとんどの部分は見えない。しかし、第3長方形面33においては包装シート10の窓部15が配置されており、この面は外部から観察できる。サンドイッチの具材が表れた面が見えるので、サンドイッチを魅力的に見せることができる。また、消費者も具材を見た上でサンドイッチを選択して購入することができる。開封は第1の例の包装サンドイッチと同様である。
【0048】
以上、包装材には汚れ防止シート17が備えられているので、具材の露出する面を清潔な状態に保つことができる。それでも、包装装置を使用して自動的に包装することができ、開封も簡単である。本例では、包装シートは紙シートを主体としており、プラスチックの使用量が少ない。そのため、使用後の廃棄処分も容易であり、また、外部に流出しても環境への影響は小さい。
【0049】
この第4の実施形態において、第1の実施形態で示した開封補助部12の構成の例で説明した。これ以外にも、第2の実施形態で示したように領域1および領域2を通る連続的な開封テープで開封補助部12を形成しても良く、さらには第3の実施形態で示したように領域1および領域2を通る連続的な開封テープを設け、摘み部を領域1と領域2の境界から離れた位置に設けて、領域1および領域2を開裂しても良い。
【0050】
この発明の第5の実施形態について説明する。
図22は包装シートの第5の例を示す平面図である。本例でも、本体シート11には、紙シート18が使用され、またサンドイッチ30を観察する窓部も備えられている。本例では、本体シート11は相互に間隔をあけて設けられた一対の紙シート18と、一対の紙シート18の間に設けられた透明フィルム16を有する。紙シート同士を隔てる空間によって窓部が形成され、それが紙シート18の間に設けられた透明フィルム18によってカバーされている。
【0051】
本例においても第1の包装シートの例と同様に、第1長方形面に接する領域R1または第2長方形面に接する領域R2のうちの少なくも一方に開封補助部12としてカットテープが設けられ、その一端部付近に摘み部13とカバーシート14が設けられている。
【0052】
図23はサンドイッチ包装用原反の第5の例を示す平面図であり、本例の包装シートのための原反を示している。相互に間隔をあけて連続的に設けられた一対の紙シート18と、一対の紙シート18の間に設けられた透明フィルム16と、透明フィルム16の内面に設けられた汚れ防止シート17を備える。また、開封補助部12が包装シート1枚分の長さの間隔で繰り返し設けられている。この原反40を包装シート1枚分の長さだけ引き出して切断することによって
図22に示す包装シート10が形成される。
【0053】
本例の包装シートも第1の例の包装シートと同様の包装方法で使用することができる。
図24は本例の包装シートにより包装された包装サンドイッチを示す斜視図である。本例では窓部および透明フィルムは第3長方形面33に加えて、三角形面34にも表れる。開封方法は、第1の例の包装サンドイッチと同様である。
【0054】
第5の実施形態においても、第2の実施形態で示したように領域1および領域2を通る連続的な開封テープで開封補助部12を形成しても良く、さらには第3の実施形態で示したように領域1および領域2を通る連続的な開封テープを設け、摘み部を領域1と領域2の境界から離れた位置に設けて、領域1および領域2の両法を開裂できるようにしても良い。
【0055】
この発明の第6の実施形態について説明する。
図25は包装シートの第6の例を示す平面図である。この実施形態においては第2背張りシール領域R6が設定されている。
図25に示す例は
図1に示した第1の包装シートの例に類似しており、三角形面に接すべき領域の内の一方R4‘は包装シート10の左右両側部に分離して表れている。そして、本例では他方の三角形面に接すべき領域R4の中に第2背張りシール部領域R6が設定されている。第2背張りシール部領域R6は背張りシール領域R5に平行であり、その幅は2本の背張りシール領域R5の幅を合わせたのと同じであることが好ましい。第2背張りシール部領域R6の中心線は折り曲げ予定線である。
【0056】
三角形面に接すべき領域R4の中に第2背張りシール部領域R6が設定されているため、この領域R4は第2背張りシール部領域R6により2つの部分に分断されている。したがって、本例の包装シートの幅も
図1の例の包装シートの幅よりも第2背張りシール部領域R6の幅の分だけ広くなる。
【0057】
本例においても開封補助部は、第1の例と同様に領域1または領域2にカットテープ12を設け、領域1と領域2の境界線に近い位置に切り込み部を設けて摘み部13を形成し、その部分にカバーシート14を設ける。
【0058】
図26はサンドイッチ包装用原反の第6の例を示す平面図である。本例の包装シートは第1の例、すなわち
図2に示すものと類似しており、連続した本体シート11上に一定の間隔で開封補助部12が繰り返しで設けられている。本例では第1の例に比べて第2背張りシール部領域R6の幅の分だけ繰り返し周期が長くなっている。繰り返し周期の長さ毎に切り出せば、
図25に示す包装シートが得られる。
【0059】
本実施形態の包装の方法について説明する。包装シート1の両端辺(
図25において左右の辺)を持ち上げ、サンドイッチ30の回りに巻いて、両端辺部の背張りシール領域R5を合掌合わせにし、ヒートシールする。背張りシール部2がサンドイッチ30の三角形面の一つに沿って形成される。これは第1の例と同様である。本例ではさらに、別の三角形面34に沿って第2背張りシール部4も形成される。包装シート10の第2背張り領域R6は別の三角形面34に沿って現れるが、この第2背張り領域R6の中心線に沿って山折りし、ヒダ状に折り重なった第2背張り領域R6をヒートシールすることによって第2背張りシール部4が形成される。この第2背張りシール部4は合掌合わせでない点において背張りシール部2とは異なるが、外観は類似している。包装シート1は四角形の筒状になり、その内部にサンドイッチ30が入った状態になる。
図27は包装シートを筒状にした状態を示す斜視図である。これ以降の工程は第1の例と同様である。
図28は包装サンドイッチの第6の例を示す斜視図である。開封方法は、第1の例と同様である。
【0060】
この発明の第7の実施形態について説明する。
図29は包装シートの第7の例を示す平面図である。本例では、第3長方形面33に接する領域R3は包装シート10の中央に設定されている。そして、領域R3の左右両側にはそれぞれ三角形面34に接する領域R4が設定される。さらにその外側には、第1長方形面に接する領域R1と第2長方形面に接する領域R2が位置する。そして、さらに外側で包装シート10の左右両側辺部には背張りシール領域R5が設定される。
【0061】
領域R3の2つの短辺のいずれかには開封テープ12が設けられる。さらに、それぞれの両端部から領域R4の直角三角形の垂直辺の一つに沿って開封テープ12が伸びている。本例では、短い方の垂直辺に沿っている。この開封テープ12が本例の開封補助部となる。さらに、領域1と領域2の境界に沿って包装シート10の両側端まで開封テープ12を伸ばしてもよい。
【0062】
図30はサンドイッチ包装用原反の第7の例を示す平面図であり、本例の包装シートのための原反を示している。連続した帯状の本体シート11の上に
図29に示す包装シートの開封テープ12が繰り返し波状に設けられている。これを包装シート10の両側端に当たる位置で切断していけば、包装シート10が得られる。
【0063】
本例のサンドイッチの包装方法について説明する。サンドイッチ包装用原反の巻かれたボビンから包装シート1枚分の長さのサンドイッチ包装用原反を引き出して切断し、1枚の包装シートが形成する。サンドイッチ30の第3長方形面33を包装シート10の第3長方形面に接する領域R3に置く。本例では、領域R3は包装シート10の中心部に設定されている。
【0064】
次に包装シート1の両端辺を持ち上げ、サンドイッチ30の回りに巻いて、その上側で両端辺部の背張りシール領域R5を合掌合わせにし、ヒートシールする。これによって、背張りシール部2が形成され、包装シート1は四角形の筒状になり、その内部にサンドイッチ30が入った状態になる。
図31は包装シートを筒状にした状態を示す斜視図である。本例では、背張りシール部2は四角形の筒の上部中央に表れ、サンドイッチ30の三角形面34には表れない。これ以降の工程は第1の例と同様である。
【0065】
図32は包装サンドイッチの第7の例を示す斜視図である。背張りシール部2はサンドイッチ30の三角形面34には表れていない。第1長方形面31または第2長方形面32のいずれかの周辺に沿って開封テープ12が位置する。本例では第1長方形面31の周囲に設けられている。
【0066】
図33は包装サンドイッチの第7の例の開封方法を示す斜視図である。この開封テープ12を引いて第1長方形面31の周囲に沿って包装シート10を切断する。この部分では本体シートが折畳みによって複数の層で重なっているが、開封テープ12は最も外側のシート部分に取り付けられているので、開封は容易である。切断により開口ができ、第1長方形面31が露出する。この開口よりサンドイッチ30を取り出すことができる。
【0067】
この発明の第8の実施形態について説明する。
図34は包装シートの第8の例を示す平面図である。本例では、第3長方形面33に接する領域R3は包装シート10の中央に設定されている。そして、領域R3の左右両側にはそれぞれ三角形面34に接する領域R4が設定される。さらにその外側には、第1長方形面に接する領域R1と第2長方形面に接する領域R2が位置する。そして、さらに外側で包装シート10の左右両側辺部には背張りシール領域R5が設定される。
【0068】
サンドイッチ30の三角形面34に接する領域R4のいずれにおいて、三角形の辺に沿って開封テープ12が設けられる。本例では、直角三角形の2つの垂直辺に沿って、開封テープ12が設けられる。そして、直角の角部には切り込みが設けられて摘まみ部13が形成されていて、さらにこの摘まみ部13を覆うカバーシート14が
図34おける上面、すなわち包装時において包装体の内側になる面に取り付けられている。この開封テープ12が本例の開封補助部となる。
【0069】
本実施形態では、第7の実施形態と同様に包装する。サンドイッチ30の第3長方形面33を包装シート10の中央部の領域R3に置く。本例では、領域R3は包装シート10の中心部に設定されている。サンドイッチ30の第1長方形面31と第2長方形面32の境界の上を通るように背張りシール部2が形成される。これ以降の工程も同様である。
【0070】
図35は包装サンドイッチの第8の例を示す斜視図である。背張りシール部2はサンドイッチ30の三角形面34には表れていない。三角形面34のいずれかにおいて、その外周を形成する直角三角形の直交する2辺に沿って開封テープ12が位置する。
【0071】
図36は包装サンドイッチの第8の例の開封方法を示す斜視図である。三角形面34の直角の角部付近にある摘み部13を摘まみ、開封テープ12を引く。包装シート10は直角三角形の直交する2辺に沿って開封テープ12により開裂される。こうして、三角形面34が開く。この開口よりサンドイッチ30を取り出すことができる。
【符号の説明】
【0072】
1.包装サンドイッチ
2.背張りシール部
3.シール部
4.第2背張りシール部
10.包装シート
11.本体シート
12.開封補助部
13.つまみ部
14.カバーシート
15.窓部
16.透明フィルム
17.汚れ防止シート
18.紙シート
30.サンドイッチ
31.第1長方形面(垂直面)
32.第2長方形面(垂直面)
33.第3長方形面(斜面)
34.三角形面
40.サンドイッチ包装用原反
R1.第1長方形面に接する領域
R2.第2長方形面に接する領域
R3.第3長方形面に接する領域
R4.三角形面に接する領域
R5.背張りシール
R6.第2背張りシール