(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170368
(43)【公開日】2024-12-10
(54)【発明の名称】装置を表面に取り付けるための配置構造および配置構造を表面に取り付けるための方法
(51)【国際特許分類】
F16B 5/07 20060101AFI20241203BHJP
F16B 21/06 20060101ALI20241203BHJP
H05K 7/12 20060101ALI20241203BHJP
F16M 13/02 20060101ALI20241203BHJP
H02G 3/10 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
F16B5/07 K
F16B21/06 Z
H05K7/12 F
F16M13/02 D
H02G3/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024037333
(22)【出願日】2024-03-11
(31)【優先権主張番号】23171100
(32)【優先日】2023-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】502208205
【氏名又は名称】アクシス アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】サリ, アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】オーリン, ニーナ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】壁などの表面に装置を取り付けるための配置構造を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの装置(1)と、各装置(1)に対して少なくとも2つの取り付けブラケット(3)とを備える配置構造。各装置(1)は、各取り付けブラケット(3)は、雄コネクタ端部(6)および雌コネクタ端部(7)を有し、雄コネクタ端部(6)は、隣接する装置(1)に関連付けられた隣接する取り付けブラケット(3)の雌コネクタ(7)端部によって受け入れられるように構成される。各取り付けブラケット(3)は、雄コネクタ端部(6)が装置(1)の周囲を越えて延在する向きで、その関連付けられた凹部に挿入可能であり、各取り付けブラケット(3)は、雌コネクタ端部(7)が装置(1)の周囲からアクセス可能な向きで、その関連付けられた凹部(3)に挿入可能である。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁などの表面に装置を取り付けるための配置構造であって、
少なくとも1つの装置と、
各装置について、少なくとも2つの取り付けブラケットと
を備え、
各装置が、前記装置に関連付けられた各取り付けブラケットのための凹部が設けられた後面を有し、
各取り付けブラケットが、雄コネクタ端部および雌コネクタ端部を有し、前記雄コネクタ端部が、隣接する装置に関連付けられた隣接する取り付けブラケットの前記雌コネクタ端部によって受け入れられるように構成され、
各雄コネクタ端部には、ねじなどの取り付け手段を受け入れるための少なくとも1つの貫通孔が設けられ、
各取り付けブラケットが、前記雄コネクタ端部が前記装置の周囲を越えて延在する向きで、その関連付けられた凹部に挿入可能であり、
各取り付けブラケットが、前記雌コネクタ端部が前記装置の前記周囲からアクセス可能である向きで、その関連付けられた凹部に挿入可能である、
配置構造。
【請求項2】
各取り付けブラケットの前記雄コネクタ端部に雄コネクタ係合面が設けられ、各取り付けブラケットの前記雌コネクタ端部に雌コネクタ係合面が設けられ、各取り付けブラケットの前記雄コネクタ端部の前記雄コネクタ係合面が、前記雄コネクタ端部が隣接する取り付けブラケットの前記雌コネクタ端部によって受け入れられるときに、隣接する装置の動きが制限されるように、前記隣接する装置に関連付けられた前記隣接する取り付けブラケットの前記雌コネクタ端部の前記雌コネクタ係合面に係合するように構成される、請求項1に記載の配置構造。
【請求項3】
前記雌コネクタ係合面および前記雄コネクタ係合面が、面取りされている、請求項2に記載の配置構造。
【請求項4】
各取り付けブラケットが、スナップ篏合によってその関連付けられた凹部に挿入可能である、請求項1に記載の配置構造。
【請求項5】
各取り付けブラケットに、前記装置が前記表面に押し付けられるように前記取り付けブラケットの前記雄コネクタ端部の前記少なくとも1つの貫通孔を通って延在するねじなどの前記取り付け手段によって前記装置を前記表面に取り付けることに応じて、または前記装置が前記表面に押し付けられるように隣接する装置の隣接する取り付けブラケットの前記雄端部コネクタが前記取り付けブラケットの前記雌コネクタ端部によって受け入れられることに応じて、その関連付けられた装置と係合するように構成された少なくとも1つの当接面が設けられる、請求項1に記載の配置構造。
【請求項6】
各装置の各凹部が、前記凹部に関連付けられた前記取り付けブラケットが前記装置の側面から前記凹部に摺動可能に挿入可能であるような前記装置の前記周囲に面する開口部を有する、請求項1に記載の配置構造。
【請求項7】
各装置の前記凹部が、対向して配置された少なくとも1対の凹部を形成する、請求項1に記載の配置構造。
【請求項8】
各装置が長方形の形状であり、第1の主面と、前記装置の前記後面を形成する対向する第2の主面と、前記装置の前記周囲を形成し、前記第1の主面と前記第2の主面との間に延在する4つの側縁と、を有する、請求項1に記載の配置構造。
【請求項9】
各装置の前記後面に設けられた前記凹部が、前記装置の前記4つの側縁のうちの第1の側縁に隣接する後面部に配置された第1の凹部と、前記装置の前記4つの側縁のうちの第2の側縁であって、前記第2の側縁が前記第1の側縁の反対側にある、第2の側縁に隣接する後面部に配置された第2の凹部と、を備える、請求項8に記載の配置構造。
【請求項10】
各装置の前記後面に設けられた前記凹部が、前記装置の前記4つの側縁のうちの第3の側縁に隣接する後面部に配置された第3の凹部と、前記装置の前記4つの側縁のうちの第4の側縁であって、前記第3の側縁が前記第4の側縁の反対側にある、前記第4の側縁に隣接する後面部に配置された第4の凹部と、をさらに備える、請求項9に記載の配置構造。
【請求項11】
前記少なくとも1つの装置が、電子ユニットの形態の装置を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の配置構造。
【請求項12】
壁などの表面に配置構造を取り付けるための方法であって、
請求項1に記載の配置構造を提供することと、
各取り付けブラケットの前記雄コネクタ端部が第1の装置の前記周囲を越えて延在する向きで、前記少なくとも1つの装置の前記第1の装置の前記関連付けられた凹部に取り付けブラケットを挿入することと、
各取り付けブラケットの前記雄コネクタ端部の前記少なくとも1つの貫通孔を通って延在するねじなどの取り付け手段によって、前記第1の装置を前記表面に取り付けることと
を含む、方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの装置の第2の装置の前記関連付けられた凹部に取り付けブラケットを挿入することであって、前記取り付けブラケットのうちの第1の取り付けブラケットが、前記雌コネクタ端部が前記第2の装置の前記周囲からアクセス可能である向きでその関連付けられた凹部に挿入され、前記取り付けブラケットのうちの第2の取り付けブラケットが、前記雄コネクタ端部が前記第2の装置の前記周囲を越えて延在する向きでその関連付けられた凹部に挿入される、取り付けブラケットを挿入することと、
前記第1の装置の前記取り付けブラケットのうちの1つの前記雄コネクタ端部が前記第2の装置の前記取り付けブラケットのうちの前記第1の取り付けブラケットの前記雌コネクタ端部によって受け入れられるように、前記第2の装置を前記第1の装置の隣に配置することと、
前記第2の装置の前記取り付けブラケットのうちの前記第2の取り付けブラケットの前記雄コネクタ端部の前記少なくとも1つの貫通孔を通って延在するねじなどの取り付け手段によって、前記第2の装置を前記表面に取り付けることと、
をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に装置を取り付けるための配置構造およびそのような配置構造を表面に取り付けるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの状況では、壁などの表面に装置を取り付けることが望ましい場合がある。装置は、1つまたは複数のアレイに、すなわち互いに隣接して配置されてもよい。
【0003】
装置は、例えば、アクセス制御システム用のI/Oリレーモジュールなどの電子ユニットを備えることができる。
【0004】
多くの場合、取り付けブラケットは、装置を支持するために使用され、取り付けブラケットは、例えばねじによって表面に取り付けられる。
【0005】
CA2585947A1には、表面に装置を取り付けるためのそのような配置構造が開示されている。
【0006】
そのような取り付けブラケットによるいくつかの装置の取り付けは時間がかかる可能性があり、したがって、装置を表面に取り付けるための改善された配置構造が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
上述したことを考慮して、本発明の目的は、壁などの表面に装置を取り付けるための改善された配置構造を提供することである。
【0008】
装置の取り付けを容易にし、高速化することができるそのような配置構造を提供することも目的である。
【0009】
さらなる目的は、そのような配置構造を表面に取り付けるための方法を提供することである。
【0010】
本発明によれば、上記目的の少なくとも1つ、および以下の説明から明らかになる他の目的を達成するために、請求項1に定義された特徴を有する配置構造および請求項12に定義された特徴を有する方法が、提供される。好ましい実施形態は、従属請求項から明らかであろう。
【0011】
より具体的には、本発明の第1の態様によれば、壁などの表面に装置を取り付けるための配置構造であって、本配置構造は、少なくとも1つの装置と、各装置に対して少なくとも2つの取り付けブラケットとを備え、各装置は、装置に関連付けられた各取り付けブラケットのための凹部が設けられた後面を有し、各取り付けブラケットは、雄コネクタ端部および雌コネクタ端部を有し、雄コネクタ端部は、隣接する装置に関連付けられた隣接する取り付けブラケットの雌コネクタ端部によって受け入れられるように構成され、各雄コネクタ端部は、ねじなどの取り付け手段を受け入れるための少なくとも1つの貫通孔を備え、各取り付けブラケットは、雄コネクタ端部が装置の周辺部を越えて延在する向きで、その関連付けられた凹部に挿入可能であり、各取り付けブラケットは、雌コネクタ端部が装置の周辺部からアクセス可能である向きでその関連付けられた凹部に挿入可能である、配置構造が提供される。
【0012】
これにより、壁などの表面に装置を取り付けるための改良された配置構造が提供される。
【0013】
より具体的には、本配置構造は、後続の装置を取り付けるまたは搭載するときに、既に取り付けられたまたは搭載された装置を利用することを可能にし、それによって、この配置構造を表面に取り付けるプロセスを容易にし、高速化する。
【0014】
各装置は、それぞれの取り付けブラケットが2つの可能な向きで挿入可能な凹部を備えた後面を有し、1つは取り付けブラケットの雄コネクタ端部が装置の周囲を越えて延在するものであり、1つは取り付けブラケットの雌コネクタ端部が装置の周囲からアクセス可能であるものである。
【0015】
したがって、配置構造の第1の装置を搭載するとき、各取り付けブラケットは、雄コネクタ端部が第1の装置の周囲を越えて延在する向きで第1の装置のそれぞれの凹部に挿入されてもよく、それにより、各取り付けブラケットの前述の雄コネクタ端部に設けられた貫通孔を利用して、ねじなどの取り付け手段によって第1の装置を表面に取り付けることができる。
【0016】
配置構造の第2の装置を第1の装置に隣接する装置として取り付けるために、1つの取り付けブラケットは、雌コネクタ端部が第2の装置の周囲からアクセス可能である向きで第2の装置のそれぞれの凹部に挿入されてもよく、1つの取り付けブラケットは、雄コネクタ端部が第2の装置の周囲を越えて延在する向きで第2の装置のそれぞれの凹部に挿入されてもよい。続いて、第2の装置は、第1の装置の隣接する取り付けブラケットの雄端部コネクタが、雌コネクタ端部が第2の装置の周囲からアクセス可能である向きを有する取り付けブラケットの雌コネクタ端部によって受け入れられるように、第1の装置の隣に配置されてもよい。最後に、第2の装置は、雄コネクタ端部が第2の装置の周囲を越えて延在する向きを有する取り付けブラケットの前述の雄コネクタ端部に設けられた貫通孔を利用することによって、ねじなどの取り付け手段によって表面に固定されてもよい。
【0017】
この配置構造は、既知のDINレールを使用して装置を取り付ける場合のように、装置と表面との間の距離を追加することなく、装置を表面に対して面一に取り付けることを可能にする。
【0018】
一実施形態によれば、各取り付けブラケットの雄コネクタ端部には雄コネクタ係合面が設けられてもよく、各取り付けブラケットの雌コネクタ端部には雌コネクタ係合面が設けられてもよく、各取り付けブラケットの雄コネクタ端部の雄コネクタ係合面は、雄コネクタ端部が隣接する取り付けブラケットの雌コネクタ端部によって受け入れられるときに、隣接する装置の動きが制限されるように、隣接する装置に関連付けられた隣接する取り付けブラケットの雌コネクタ端部の雌コネクタ係合面と係合するように構成される。雌コネクタ係合面および雄コネクタ係合面は、面取りされていてもよい。各取り付けブラケットの雄コネクタ端部の雄コネクタ係合面は、隣接する装置が表面に押し付けられるように、隣接する装置に関連付けられた隣接する取り付けブラケットの雌コネクタ端部の雌コネクタ係合面と係合するように構成されてもよい。
【0019】
別の実施形態によれば、各取り付けブラケットは、スナップ篏合でその関連付けられた凹部に挿入可能であり得る。これにより、取り付けブラケットを少なくとも1つの装置に容易かつ確実に接続することができる。
【0020】
さらに別の実施形態によれば、各取り付けブラケットは、取り付けブラケットの雄コネクタ端部の少なくとも1つの貫通孔を通って延在するねじなどの取り付け手段によって装置を表面に取り付けることに応じて、または隣接する装置の隣接する取り付けブラケットの雄端部コネクタが、装置が表面に押し付けられるように取り付けブラケットの雌コネクタ端部によって受け入れられることに応じて、その関連付けられた装置と係合するように構成された少なくとも1つの当接面を備えることができる。
【0021】
さらに別の実施形態によれば、各装置の各凹部は、凹部に関連付けられた取り付けブラケットが装置の側面から凹部に摺動可能に挿入可能であるような装置の周囲に面する開口部を有することができる。
【0022】
さらに別の実施形態によれば、各装置の凹部は、対向して配置された少なくとも1対の凹部を形成することができる。対向して配置された凹部の配置は、行または列を形成するためにいくつかの装置を互いに隣接して取り付けることを可能にする。
【0023】
さらに別の実施形態によれば、各装置は、長方形の形状であってもよく、第1の主面と、装置の前述の後面を形成する対向する第2の主面と、前述の装置の周囲を形成し、第1の主面と第2の主面との間に延在する4つの側縁とを有してもよい。各装置の後面に設けられた凹部は、装置の前述の4つの側縁のうちの第1の側縁に隣接する後面部に配置された第1の凹部と、装置の前述の4つの側縁のうちの第2の側縁であって、該第2の側縁は第1の側縁の反対側にある、第2の側縁に隣接する後面部に配置された第2の凹部とを含むことができる。各装置の後面に設けられた凹部は、装置の前述の4つの側縁のうちの第3の側縁に隣接する後面部に配置された第3の凹部と、装置の前述の4つの側縁のうちの第4の側縁であって、前述の第3の側縁は第4の側縁の反対側にある、第4の側縁に隣接する後面部に配置された第4の凹部と、をさらに含むことができる。第1、第2、第3および第4の側縁に隣接する後面部に凹部を設けることにより、行および/または列を形成するための表面に装置のうちのそのを取り付けることが可能になる。
【0024】
さらに別の実施形態によれば、少なくとも1つの装置は、アクセス制御システム用のI/Oリレーモジュールなどの電子ユニットの形態の装置を備えることができる。
【0025】
本発明の第2の態様によれば、壁などの表面に配置構造を取り付けるための方法であって、
本方法は、本発明の第1の態様による配置構造を提供することと、各取り付けブラケットの雄コネクタ端部が第1の装置の周囲を越えて延在する向きで、前述の少なくとも1つの装置の第1の装置の関連付けられた凹部に取り付けブラケットを挿入することと、各取り付けブラケットの雄コネクタ端部の少なくとも1つの貫通孔を通って延在するねじなどの取り付け手段によって第1の装置を表面に取り付けることとを含む、方法が提供される。
【0026】
これにより、壁などの表面に配置構造を取り付けるための改良された方法が提供される。
【0027】
より具体的には、本方法は、各取り付けブラケットの雄コネクタ端部が第1の装置の周囲を越えて延在する向きで第1の装置の取り付けブラケットを配置することによって、表面への装置の効率的な取り付けを可能にする。これにより、第1の装置は、各取り付けブラケットの雄コネクタ端部のトラフ孔を通って延在する取り付け手段によって表面に固定されてもよく、一方で雄コネクタ端部はまた、後続の第2の装置を第1の装置の隣の表面に取り付けるときに利用されてもよい。
【0028】
一実施形態によれば、方法は、前述の少なくとも1つの装置の第2の装置の関連付けられた凹部に取り付けブラケットを挿入することであって、取り付けブラケットのうちの第1の取り付けブラケットは、その関連付けられた凹部に、雌コネクタ端部が第2の装置の周囲からアクセス可能である向きで挿入され、取り付けブラケットのうちの第2の取り付けブラケットは、その関連付けられた凹部に、雄コネクタ端部が第2の装置の周囲を越えて延在する向きで挿入される、取り付けブラケットを挿入することと、第1の装置の取り付けブラケットのうちの1つの雄コネクタ端部が第2の装置の取り付けブラケットのうちの第1の取り付けブラケットの雌コネクタ端部によって受け入れられるように、第2の装置を第1の装置に隣接して配置することと、第2の装置を、第2の装置の取り付けブラケットのうちの第2の取り付けブラケットの雄コネクタ端部の少なくとも1つの貫通孔を通って延在するねじなどの取り付け手段によって表面に取り付けることとをさらに含むことができる。
【0029】
一般に、特許請求の範囲で使用されるすべての用語は、本明細書で特に明示的に定義されない限り、技術分野におけるそれらの通常の意味に従って解釈されるべきである。「1つの(a)/1つの(an)/その(the)要素(element)、装置(device)、構成要素(component)、手段(means)、ステップなど」へのすべての言及は、特に明記しない限り、前述の要素、装置、構成要素、手段、ステップなどのうちの少なくとも1つの例を指すものとして非限定的に解釈されるべきである。本明細書に開示される任意の方法のステップは、明示的に述べられていない限り、開示された正確な順序で実施される必要はない。
【0030】
本発明の上記ならびに追加の目的、特徴および利点は、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明によってよりよく理解され、同様の要素には同じ参照符号が使用される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明による配置構造のための装置の斜視図である。
【
図2a】本発明による配置構造のための取り付けブラケットの底面図である。
【
図2b】
図2aに示す取り付けブラケットの上面図である。
【
図4a】配置構造を表面に取り付けるための本発明による一実施形態のステップを示す概略図である。
【
図4b】配置構造を表面に取り付けるための本発明による一実施形態のステップを示す概略図である。
【
図4c】配置構造を表面に取り付けるための本発明による一実施形態のステップを示す概略図である。
【
図5】隣接する装置の隣接する取り付けブラケットに接続された取り付けブラケットを備える装置を示す底面図である。
【
図6a】配置構造を表面に取り付けるための本発明による別の実施形態のステップを示す概略図である。
【
図6b】配置構造を表面に取り付けるための本発明による別の実施形態のステップを示す概略図である。
【
図6c】配置構造を表面に取り付けるための本発明による別の実施形態のステップを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで本発明の現在好ましい実施形態が示されている添付の図面を参照して、本発明をより完全に以下に説明する。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、徹底性および完全性のために提供され、本発明の範囲を当業者に完全に伝える。
【0033】
本発明は、例えば
図4aに示すように、壁などの表面2に装置1を取り付けるための配置構造100に関する。
【0034】
配置構造100は、少なくとも1つの装置1と、各装置に対して少なくとも2つの取り付けブラケット3とを備える。
【0035】
装置1は、アクセス制御システム用のI/Oリレーモジュールなどの電子ユニットであってもよい。
【0036】
本発明による配置構造に含まれる装置1の一実施形態を
図1に示し、本発明による配置構造に含まれる取り付けブラケット3の一実施形態を
図2aおよび
図2bに示す。
図2aは底面図を示し、
図2bは上面図を示す。
【0037】
装置1は、装置1に関連付けられた各取り付けブラケット3のための凹部5が設けられた後面4を有する。図示の実施形態では、後面4に2つの凹部5が設けられている。各取り付けブラケット3は、その関連付けられた凹部5に挿入可能である。凹部5の1つは、
図1の取り外された拡大図により詳細に示されている。
【0038】
各凹部5は、装置1の周囲10に面する開口部14を有することができる。
【0039】
装置1は、長方形の形状であってもよく、第1の主面15と、装置1の前述の後面4を形成する対向する第2の主面16と、装置1の前述の周囲10を形成し、第1の主面15と第2の主面16との間に延在する4つの側縁17とを備えることができる。
【0040】
凹部5は、対向して配置された少なくとも一対の凹部5を形成してもよい。図示の実施形態では、凹部5は、対向して配置された単一の一対の凹部5を形成する。より具体的には、図示の装置1の後面4に設けられた凹部5は、装置1の4つの側縁17のうちの第1の側縁17aに隣接する後面部18aに配置された第1の凹部5と、装置1の前述の4つの側縁17のうちの第2の側縁17bであって、該第2の側縁17bは第1の側縁17aの反対側にある、第2の側縁17bに隣接する後面部18bに配置された第2の凹部5とを備える。装置1はまた、装置1の前述の4つの側縁17のうちの第3の側縁17cに隣接する後面部18cに配置された第3の凹部(図示せず)と、装置1の前述の4つの側縁17のうちの第4の側縁17dであって、前述の第3の側縁17cは該第4の側縁17dの反対側にある、第4の側縁17dに隣接する後面部18dに配置された第4の凹部(図示せず)と、を備えてもよいことが理解される。
【0041】
各凹部5は、1つまたは複数の溝18であって、各溝18は、取り付けブラケット3が凹部5に挿入されたときに、該凹部5に関連付けられた取り付けブラケット3のフランジ19を受け入れるように構成される、溝18を含むことができる。図示の実施形態では、凹部5には、凹部5の対向する側面に配置された2つのそのような溝18が設けられている。したがって、図示の凹部5は、2つのフランジ19を備えた取り付けブラケット3を受け入れるように構成される。
【0042】
各溝18は、図示の実施形態のように、上面20によって部分的に画定されてもよい。
【0043】
凹部5の底面21には、1つまたは複数の突起22が設けられてもよい。図示の実施形態では、底面21には、離間して配置された2つのそのような突起22が設けられている。
【0044】
図示の実施形態では、各凹部5は、凹部5の端部24に配置された突出部23をさらに備える。
【0045】
各取り付けブラケット3は、架橋部分26によって接続された2つの離間した脚部25と、脚部25とは反対の方向に架橋部分26から延在する舌部27とを備える。取り付けブラケット3は、一体に作られてもよい。
【0046】
各取り付けブラケット3は、雄コネクタ端部6と雌コネクタ端部7とを有する。各取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6は、隣接する取り付けブラケット3の雌コネクタ端部7によって受け入れられるように構成される。図示の実施形態では、雄コネクタ端部6は、舌部27によって形成され、雌コネクタ端部7は、脚部25および架橋部分26によって形成される。
【0047】
各取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6には雄コネクタ係合面11が設けられ、各取り付けブラケット3の雌コネクタ端部7には雌コネクタ係合面12が設けられている。
図2a、
図2bに示す実施形態では、取り付けブラケット3には、2つのそのような雄コネクタ係合面11および2つのそのような雌コネクタ係合面12が設けられている。雄コネクタ係合面11および雌コネクタ係合面12は、図示の実施形態のように面取りされていてもよい。
【0048】
各取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6には、ねじなどの取り付け手段を受け入れるための少なくとも1つの貫通孔8が設けられている。図示の実施形態では、雄コネクタ端部6には、皿穴である2つのそのような貫通孔8が設けられている。
【0049】
各取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6の雄コネクタ係合面11は、雄コネクタ端部6が隣接する取り付けブラケット3の雌コネクタ端部7によって受け入れられるときに隣接する装置1の動きが制限されるように、隣接する装置1に関連付けられた隣接する取り付けブラケット3の雌コネクタ端部7の雌コネクタ係合面12と係合するように構成される。
【0050】
取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6の遠位端28には、ノッチ29が設けられてもよい。
【0051】
取り付けブラケット3は、取り付けブラケット3がその関連付けられた凹部5に挿入されたときに装置1から離れる方を向くように構成された取り付けブラケット3の表面に中央くぼみ30をさらに備えることができる。
【0052】
取り付けブラケット3は、その関連付けられた装置1と係合するように構成された少なくとも1つの当接面13をさらに備えることができる。図示の実施形態では、取り付けブラケット3は、2つの対向する側方フランジ19を備え、各フランジ19は、取り付けブラケット3のそれぞれの脚部25に沿って延在し、1つのそのような当接面13を備える。
【0053】
図示の実施形態では、各脚部25には開口部31がさらに設けられている。各脚部25には、脚部25の長手方向に延在する第1および第2の案内溝32a、32bがさらに設けられている。第1および第2の案内溝32a、32bは、取り付けブラケット3がその関連付けられた凹部5に挿入されたときに装置1に面するように構成された取り付けブラケット3の表面に設けられる。第1の案内溝32aは、取り付けブラケット3の雄コネクタ端部側面から開口部31に向かって上り勾配で延在している。第2の案内溝32bは、取り付けブラケット3の雌コネクタ端部側面から開口部31に向かって上り勾配で延在している。
【0054】
上述したように、各取り付けブラケット3は、装置1の関連付けられた凹部5に挿入可能である。
【0055】
より具体的には、各取り付けブラケット3は、雄コネクタ端部6が装置1の周囲10を越えて延在する向き、および雌コネクタ端部7が装置1の周囲10からアクセス可能な向きで、その関連付けられた凹部5に挿入可能である。したがって、各取り付けブラケット3は、2つの可能な向きでその凹部5に挿入可能である。
【0056】
ここで参照される
図3では、
図1を参照して上述したタイプの装置1が、第1の取り付けブラケット3が、雄コネクタ端部6が装置1の周囲10を越えて延在する向きで装置の第1の凹部5に挿入され、第2の取り付けブラケット3は、雌コネクタ端部7が装置1の周囲10からアクセス可能である向きで装置1の第2の凹部5に挿入された状態で示されている。取り付けブラケット3は、
図2a、2bを参照して上述したタイプのものである。
図3では、装置は、装置1の後面4を示す底面図で示されている。
【0057】
図示の実施形態では、各取り付けブラケット3は、装置1の側面から、装置1の周囲10に面する凹部5の開口部14を介して、関連付けられた凹部5に摺動可能に挿入可能である。
【0058】
各取り付けブラケット3は、スナップ篏合でその関連付けられた凹部5に挿入可能である。図示の実施形態では、各凹部5の底面21に設けられた突起22は、前述のスナップ嵌合を可能にするために、取り付けブラケット3の案内溝32a、32bおよび開口部31と協働する。第1の取り付けブラケット3が挿入されると、第1の凹部5の突起22は、最初に第1の取り付けブラケット3の第2の案内溝32bによって受け入れられ、次いで、第1の取り付けブラケット3の第1の凹部5への挿入に応じて、第1の取り付けブラケット3の開口部31に向かって案内される。突起22が開口部31に達すると、突起は開口部31にはめ込まれる。これに対応して、第2の取り付けブラケット3が挿入されると、第2の凹部5の突起22は、最初に第2の取り付けブラケット3の第1の案内溝32aによって受け入れられ、次いで、第2の取り付けブラケット3を第2の凹部5に挿入することに応じて、第2の取り付けブラケット3の開口部31に向かって案内される。突起22が開口部31に達すると、突起は開口部31にはめ込まれる。
【0059】
各取り付けブラケット3がその関連付けられた凹部5に挿入されると、取り付けブラケット3の2つの対向する側方フランジ19は、凹部5の対向する側面に配置された2つの溝18によって受け入れられる。フランジ19は、各フランジ19の当接面13が関連付けられた溝18の上面20に面するように溝18によって受け入れられる。
【0060】
上述したように、各凹部5は、凹部5の端部24に配置された突出部23を備え、各取り付けブラケット3は、ノッチ29が設けられた遠位端28を有する雄コネクタ端部6を有する。
図3から明らかなように、雌コネクタ端部7が装置1の周囲10からアクセス可能である向きで関連付けられた凹部5に挿入される第2の取り付けブラケット3は、凹部5の突出部23が第2の取り付けブラケット3のノッチ29によって受け入れられるように挿入される。これにより、第2の取り付けブラケット3の正確な挿入を確実にするガイドが達成される。
【0061】
上述したように、各取り付けブラケット3は、取り付けブラケット3がその関連付けられた凹部5に挿入されたときに装置1から外方を向くように構成された取り付けブラケット3の表面に中央くぼみ30を備えることができる。
図3に示す取り付けブラケット3には、それぞれこのようなくぼみ30が設けられており、取り付けブラケット3を装置1から取り外すために使用することができる。より具体的には、各くぼみ30は、取り付けブラケット3を凹部5から押し出す操作を可能にするグリップを確立するために、工具の先端をくぼみ30内側に配置することによって、ドライバなどの工具によって取り付けブラケット3を取り外すことを可能にする。
【0062】
壁などの表面2に配置構造100を取り付ける方法が
図4a~
図4cに示されている。配置構造100は、
図1を参照して上述したタイプの装置1と、
図2a~2bを参照して上述したタイプの取り付けブラケット3とを備える。図では、配置構造100は、装置1の前面に対応する第1の主面15を示す上面図に示されている。
【0063】
図4aでは、配置構造100の第1の装置1が設けられている。
【0064】
第1の装置1には、各取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6が第1の装置1の周囲10を越えて延在する向きで、取り付けブラケット3が挿入された一対の対向して配置された凹部5を形成する凹部5が設けられる。
【0065】
第1の装置1は、各取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6の貫通孔8を通って延在する取り付け手段9によって表面2に取り付けられる。図示の実施形態では、概略的に示されたねじの形態の取り付け手段9が使用される。
【0066】
取り付けブラケット3の各当接面13は、第1の装置1が表面1に押し付けられるように、取り付け手段9によって第1の装置1を表面2に取り付けることに応じて装置1と係合するように構成される。図示の実施形態では、各当接面13は、ねじの形態の取り付け手段9が使用されるときに各溝18の上面20に押し付けられるように構成され、それによって第1の装置1を表面2に押し付ける。
【0067】
図4bでは、第1の装置1が取り付け手段9によって表面2に取り付けられて示されており、第2および第3の装置1が設けられている。
【0068】
第2および第3の装置1の各々は、取り付けブラケット3が挿入された一対の対向して配置された凹部5を形成する凹部5と、雄コネクタ端部6がそれぞれの装置1の周囲10を越えて延在する向きの1つの取り付けブラケット3と、雌コネクタ端部7がそれぞれの装置1の周囲10からアクセス可能な向きの1つの取り付けブラケット3(見えない)とを備える。
【0069】
第2の装置1は、第1の装置1の左側で第1の装置1の隣に配置され、第3の装置1は、第1の装置1の右側で第1の装置1の隣に配置される。続いて、第2および第3の装置1は、第1の装置1の取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6が、
図4cに示されている、隣接する第2および第3の装置1の隣接する取り付けブラケット3の雌コネクタ端部7に挿入されるように、第1の装置1に向かって移動される。
【0070】
取り付けブラケット3が隣接する取り付けブラケット3の雌コネクタ端部7によって受け入れられている雄コネクタ端部6は、
図5により明確に示されており、ここでも参照される。
【0071】
第1の装置1の取り付けブラケット3の雄コネクタ端部6が、隣接する第2および第3の装置1の隣接する取り付けブラケット3のそれぞれの雌コネクタ端部7によって受け入れられると、第1の装置1の取り付けブラケット3の雄コネクタ係合面11は、隣接する第2および第3の装置1の移動が制限されるように、第2および第3の装置1の取り付けブラケット3の雌係合面12と係合する。図示の実施形態では、雄コネクタ係合面11および雌コネクタ係合面12は、隣接する第2および第3の装置1の隣接する取り付けブラケット3が表面2に押し付けられるように面取りされている。より具体的には、面取りされた雄コネクタおよび雌コネクタ係合面11、12は、隣接する取り付けブラケット3を表面2に押し付けさせ、これにより、隣接する取り付けブラケット3の当接面13が、第2および第3の装置1の凹部5の溝18の上面20に押し付けられ、それにより、それらが表面2に押し付けられる。
【0072】
続いて、第2および第3の装置1は、取り付け手段9によって、例えばねじの形態で表面2に固定されてもよい。図では、左側の第2の装置1はまだねじによって固定されていないが、右側の第3の装置1はねじによって表面2に固定されている。
【0073】
本発明の配置構造は、行および/または列のパターンで装置を互いに隣接して取り付けるために使用され得ることが理解される。
図4a~
図4cに示す実施形態では、配置構造100は、装置1を行のパターンで互いに隣接して取り付けるために使用される。
【0074】
図6a~
図6cでは、配置構造100の装置1が、行および列のパターンで互いに隣接して表面2に取り付けられている、本発明の一実施形態が示されている。この実施形態では、少なくとも1つの装置1は、2対の対向する凹部5、すなわち4つの凹部5を備える。取り付けブラケット3は、
図7aに示すように、雄コネクタ端部6が第1の装置1の周囲10を越えて延在し、次いで表面2に取り付けられる向きで、これらの凹部5の各々に挿入される。続いて、第2、第3、第4、および第5の装置1が、すべての側面で第1の装置1の隣に配置され、第1の装置の取り付けブラケット3に接続され、
図4a~
図4cを参照して上述したものと同様に表面に取り付けられる。これを
図6bおよび
図6cに示す。
【0075】
本発明は、示された実施形態に限定されないことが理解されよう。したがって、添付の特許請求の範囲によって排他的に定義される本発明の範囲内で、いくつかの修正および変形が考えられる。
【外国語明細書】