(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170395
(43)【公開日】2024-12-10
(54)【発明の名称】ハイブリッド車両の充電状態制御
(51)【国際特許分類】
B60W 20/12 20160101AFI20241203BHJP
B60W 10/06 20060101ALI20241203BHJP
B60W 10/26 20060101ALI20241203BHJP
B60W 20/16 20160101ALI20241203BHJP
B60W 20/17 20160101ALI20241203BHJP
B60W 20/20 20160101ALI20241203BHJP
F02D 29/06 20060101ALI20241203BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
B60W20/12 ZHV
B60W10/06 900
B60W10/26 900
B60W20/16
B60W20/17
B60W20/20
F02D29/06 D
G01C21/34
B60W20/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024125663
(22)【出願日】2024-08-01
(62)【分割の表示】P 2022564024の分割
【原出願日】2021-04-21
(31)【優先権主張番号】2005817.8
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】512308720
【氏名又は名称】ジャガー ランド ローバー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Jaguar Land Rover Limited
【住所又は居所原語表記】Abbey Road Whitley Coventry CV3 4LF UNITED KINGDOM
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100112911
【弁理士】
【氏名又は名称】中野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】キャンセル,ローレンティウ
(72)【発明者】
【氏名】ハンコック,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】モルナル,チャバ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御するハイブリッド車両制御システム及び方法に関し、旅路/ルートの終点で生じる騒音および大気汚染を改善する。
【解決手段】ハイブリッド電気自動車のエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御するための制御システムおよび方法に関し、制御システムは、1つまたは複数の電子コントローラを備え、1つまたは複数の電子コントローラは、目的地データを受信し、車両が走行するルートであって、そのルートは受け取った目的地データに依存して1つまたは複数の特性を含むルートを決定し、ルートに応じてエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御し、車両が電気のみのモードでルートの終端部を走行できるようにするように構成される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド電気自動車のエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御するための制御システムであって、
1つまたは複数の電子コントローラを備え、
前記1つまたは複数の電子コントローラは、
目的地データを受信し、
前記車両が走行するルートであって、受信した前記目的地データに応じて1つまたは複数の特性を含むルートを決定し、
前記ルートに応じて前記エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御し、前記車両が電気のみモードで前記ルートの終端部を走行することを可能にするように構成された、制御システム。
【請求項2】
前記1つ又は複数の電子コントローラは、
目的地データおよび車両が走行すべきルートの決定に関連する情報を受信するための電気的入力を有する少なくとも1つの電子プロセッサと、
前記少なくとも1つの電子プロセッサに電気的に結合された少なくとも1つの電子メモリデバイスであって、少なくとも1つの電子メモリデバイスに記憶された命令を有する、少なくとも1つの電子メモリデバイスを有し、
前記少なくとも1つの電子プロセッサは、前記少なくとも1つの電子メモリデバイスにアクセスし、前記制御システムに前記車両が走行するルートを決定させ、前記エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御させるように前記命令を実行するように構成された、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記ルートの前記1つまたは複数の特性は、
前記ルートの長さ
予想される速度プロファイル
勾配プロファイル
予想されるトラフィックフロープロファイル、及び
前記ルートの前記終端部にある車両充電器の利用可能性、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1又は2のいずれかに記載の制御システム。
【請求項4】
前記目的地データは、前記車両のユーザによる少なくとも1つの入力から受信される、請求項1から3のいずれかに記載の制御システム。
【請求項5】
前記蓄電手段の充電状態を制御することは、前記ルートの少なくとも一部についてエネルギ管理モードを選択することを含む、請求項1から4のいずれかに記載の制御システム。
【請求項6】
前記エネルギ管理モードは、充電モードまたはハーベスティングモードである、請求項5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記充電モードは、電気エネルギ生成を可能にするためにトルクを提供するように前記車両のエンジンを制御することを含む、請求項5に記載の制御システム。
【請求項8】
前記前記1つまたは複数の電子コントローラは、
前記ルートの前記1つまたは複数の特性に応じて、前記ルートを複数のセグメントに区分し、
前記複数のセグメントのうちの1つまたは複数にエネルギ管理モードを割り当てるように構成されている、請求項1から7のいずれかに記載の制御システム。
【請求項9】
前記エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御することは、
前記車両の電気エネルギ使用量。
前記車両の電気エネルギ貯蔵量、および/または
前記車両の電気エネルギ生成量、を制御することを含む、請求項1から8のいずれかに記載の制御システム。
【請求項10】
前記車両の前記電気エネルギ貯蔵量を制御することは、前記車両の前記エネルギ貯蔵手段の充電状態が前記車両の充電維持閾値を下回り、前記車両が電気のみモードで前記ルートの前記終端部を走行することを可能にすることを含む、請求項9に記載の制御システム。
【請求項11】
前記車両の前記電気エネルギ貯蔵量を制御することは、前記ルートの前記終端部における少なくとも1つの車両充電器の利用可能性に依存して、前記車両の前記エネルギ貯蔵手段の前記充電状態が充電維持閾値を下回ることを可能にすることを含む、請求項10に記載の制御システム。
【請求項12】
請求項1から11のいずれかに記載の制御システムと、ハイブリッド電気自動車のパワートレインの1つ以上の構成要素とを含む、車両システム。
【請求項13】
請求項1から11の一つ又は複数の請求項に記載の制御システム又は請求項12に記載の車両システムを含む車両。
【請求項14】
ハイブリッド電気自動車のエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御するための方法であって、前記方法は、
目的地データを受信することと、
前記ハイブリッド電気自動車によって走行されるルートを決定することであって、前記ルートは、受信した前記目的地データに応じて1つ又は複数の特性を含む、ことと、
前記ルートに応じて前記エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御し、前記ハイブリッド電気自動車が電気のみモードで前記ルートの終端部を走行できるようにすることを含む、方法。
【請求項15】
プロセッサによって実行されたとき、請求項14の1つ又は複数の方法を実行するコンピュータ可読命令を含む、非一過性のコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ハイブリッド車両制御システム及び方法に関する。特に、排他的ではないが、エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御するハイブリッド車両制御システム及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)は、高電圧バッテリまたはバッテリのような車両のエネルギ貯蔵手段の充電状態に応じて、電気のみモードで走行することが可能である。車両の高電圧バッテリなどの蓄電手段が枯渇し、車両が充電維持モードである場合、車両は電気専用モードで走行することができない。これは、旅の終わりには、車両のエネルギ貯蔵手段が枯渇することが多いので、旅の終わり部分が電気のみモードで運転できないことを意味することがある。この結果、プラグインハイブリッド電気自動車は、内燃機関を使用して旅の終点部分を運転することになり、その結果、ルート/旅の終点にしばしば存在する、建造物地域の周囲の大気汚染および騒音公害が発生する。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、先行技術に関連する1つ以上の欠点に対処し、例えば、旅路/ルートの終点で生じる騒音および大気汚染を改善することである。
【0004】
本発明の態様および実施形態は、添付の請求項に記載の制御システム、車両システム、車両、方法、およびコンピュータソフトウエアを提供する。
【0005】
本発明の一側面によれば、ハイブリッド電気自動車のエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御するための制御システムが提供され、制御システムは、1つ以上の電子コントローラを備え、1つ以上の電子コントローラは、目的地データを受信し、車両によって走行すべきルートを決定し、ルートは、受信した目的地データに依存して1つ以上の特性を含み、ルートに応じてエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御して車両が電気のみモードでルートの端部を走行できるよう構成される。
【0006】
典型的には、構築された人口密集地にあるルートの終了部分において、大気汚染および/または騒音公害の低減を提供する利点が得られる。
【0007】
1つ以上のコントローラは、集合的に、目的地データ及び車両によって走行されるルートの決定に関連する情報を受け取るための電気入力を有する少なくとも1つの電子プロセッサと、少なくとも1つの電子プロセッサに電気的に結合され、そこに記憶された命令を有する少なくとも1つの電子メモリデバイスとを備え、少なくとも1つの電子プロセッサは、制御システムに、車両によって走行すべきルートを決定し、エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御させるように、少なくとも1つの電子メモリデバイスにアクセスしてその上の命令を実行するように構成されても良い。
【0008】
ルートの1つ以上の特性は、ルートの長さ、予想される速度プロファイル、勾配プロファイル、予想される交通流プロファイル、およびルートの終点における車両充電器の利用可能性のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0009】
目的地データは、車両のユーザによる少なくとも1つの入力から受信されてもよい。
【0010】
エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御することは、ルートの少なくとも一部についてエネルギ管理モードを選択することを含んでいてもよい。エネルギ管理モードは、充電モード又はハーベスティングモードであってもよい。充電モードは、電気エネルギ生成を可能にするためにトルクを提供するように車両のエンジンを制御することを含んでもよい。1つ以上の電子制御装置は、ルートの1つ以上の特徴に依存してルートを複数のセグメントに区分すること、及び複数のセグメントのうちの1つ以上にエネルギ管理モードを割り当てること、を含んでもよい。
【0011】
エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御することは、車両の電気エネルギ使用量、車両の電気エネルギ貯蔵量、及び/又は車両の電気エネルギ生成量を制御することを含んでいてもよい。
【0012】
ルートの終点部分は、実質的にルートの最後の1~2km、任意に最後の1.5kmであってよい。
【0013】
車両の電気エネルギ貯蔵を制御することは、車両のエネルギ貯蔵手段の充電状態が車両の充電維持閾値を下回り、車両が電気のみモードでルートの終端部分を走行することを可能にすることを含んでいてもよい。
【0014】
車両の電気エネルギ貯蔵を制御することは、ルートの終端部における少なくとも1つの車両充電器の利用可能性に依存して、車両のエネルギ貯蔵手段の充電状態が充電維持閾値を下回ることを可能にすることを含んでいてもよい。
【0015】
本発明の一態様によれば、制御システムと、ハイブリッド電気自動車のパワートレインの1つ以上の構成要素とを含む車両システムが提供される。
【0016】
本発明の一態様によれば、制御システムまたは車両システムを備える車両が提供される。
【0017】
本発明の一態様によれば、ハイブリッド電気自動車のエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御する方法が提供され、この方法は、目的地データを受け取ることと、受け取った目的地データに依存して、車両が走行するルートを決定し、ルートは1つまたは複数の特性を含むことと、ルートに基づいてエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御して、車両が電気のみモードでルートの端部を走行することを可能にすること、とを含む。
【0018】
ルートの1つ以上の特性は、ルートの長さ、予想される速度プロファイル、勾配プロファイル、予想される交通流プロファイル、及びルートの終点における充電器の利用可能性のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0019】
目的地データは、車両のユーザによる少なくとも1つの入力から受信される。
【0020】
エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御することは、ルートの少なくとも一部についてエネルギ管理モードを選択することを含んでいてもよい。エネルギ管理モードは、充電モード又はハーベスティングモードであってもよい。充電モードは、電気エネルギ生成を可能にするためにトルクを提供するように車両のエンジンを制御することを含んでもよい。
【0021】
本方法は、ルートの1つ以上の特性に依存してルートを複数のセグメントにセグメント化することと、複数のセグメントのうちの1つ以上にエネルギ管理モードを割り当てることと、を含んでもよい。
【0022】
エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御することは、車両の電気エネルギ使用量、車両の電気エネルギ貯蔵量、及び/又は車両の電気エネルギ生成量を制御することを含んでいてもよい。
【0023】
車両の電気エネルギ貯蔵を制御することは、車両のエネルギ貯蔵手段の充電状態が車両の充電維持閾値を下回り、車両が電気のみモードでルートの末端部分を走行することを可能にすることを含んでいてもよい。
【0024】
車両の電気エネルギ貯蔵を制御することは、ルートの端部における少なくとも1つの車両充電器の利用可能性に依存して、車両のエネルギ貯蔵手段の充電状態が充電維持閾値を下回ることを可能にすることを含んでいてもよい。
【0025】
本発明の一態様によれば、プロセッサによって実行されると、本明細書に記載された方法のうちの任意の1つ以上を実行するコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読媒体が提供される。
【0026】
本願の範囲内で、前の段落、特許請求の範囲及び/又は以下の説明及び図面に記載された様々な態様、実施形態、例及び代替案、特にその個々の特徴は、独立して又は任意の組み合わせで取り得ることが明示的に意図される。すなわち、全ての実施形態及び/又は任意の実施形態の特徴は、そのような特徴が両立しない場合を除き、任意の方法及び/又は組み合わせで組み合わせることが可能である。出願人は、元々そのように請求されていないが、他の請求項の任意の特徴に依存し、及び/又はそれを組み込むように、元々提出した請求項を修正する権利を含む、元々提出した請求項を変更する権利又はそれに応じて新しい請求項を提出する権利を留保する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の1つ以上の実施形態が、次に、添付の図面を参照して、例としてのみ説明される。
【0028】
【
図2A】
図2Aは、制御システムの一例を模式的に示す図である。
【
図2B】
図2Bは、非一過性のコンピュータ可読媒体の一例を概略的に示す図である。
【
図3】
図3は、車両システムの一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本開示の実施例は、ハイブリッド電気自動車のエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御することに関する。実施例において、エネルギ貯蔵手段は、車両を推進するためにハイブリッド電気自動車の1つ以上の電気トラクションモータに電力を供給するための任意の適切なエネルギ貯蔵手段であり得る。
【0030】
実施例では、エネルギ貯蔵手段は、エネルギを貯蔵するように構成された1つまたは複数のコンポーネント、エネルギ貯蔵回路、エネルギ貯蔵装置、エネルギ貯蔵機構などと考えることができる。実施例では、エネルギ貯蔵手段は、1つ以上の高電圧バッテリであってもよい1つ以上のトラクションバッテリから構成されるか、または、1つ以上のトラクションバッテリである。
【0031】
実施例では、エネルギ貯蔵手段の充電状態は、車両が電気のみモードでルートの終端部分を走行できるように、ルートに依存して制御される。実施例では、ルートの終端部分は、実質的にルートの最後の1~2kmであり、任意に最後の1.5kmである。実施例では、ルートの終了部分は、ルートの実質的に最後の1マイル、すなわち1.62kmである。
【0032】
車両が電気のみモードでルートの終端部分を走行できるようにエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御することは、例えば、典型的には構築された人口密集地にあるルートの終端部分における大気汚染及び/又は騒音汚染の低減を提供するように有利である。さらに、これは、車両の電気のみモードの認識を改善することができる。
【0033】
図1、2A、2B、および3に関連して説明する特徴の1つ以上は、他の図にも見出すことができる。
【0034】
図1は、本発明の実施形態が実施可能な車両10の一例を示している。図示された例では、車両10は、ハイブリッド電気自動車16(HEV)である。必ずしも全てではないが、いくつかの例では、車両10は、乗用車または自動車とも呼ばれる乗用車両である。他の例では、本発明の実施形態は、産業車両のような他の用途に実施することができる。
【0035】
実施例では、ハイブリッド電気自動車16は、他の推進モードのうち、電気のみの推進モードを有する。実施例では、HEVは、パラレルHEVとして動作するように構成されている。パラレルHEVは、エンジンと少なくとも1つの車両車輪との間のトルクルートと、電気トラクションモータと少なくとも1つの車両車輪との間のトルクルートとから構成される。トルクルートは、クラッチなどのトルクルートコネクタによって切り離すことができる。パラレルHEVは、シリーズHEVと異なり、シリーズHEVでは、エンジンの目的は電気エネルギの生成であり、エンジンと車両の車輪との間にはトルクルートが存在しない。
【0036】
図2Aは、制御システム12の一例を示す図である。図示の例では、制御システム12は、ハイブリッド電気自動車16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御するための制御システム12である。
【0037】
実施例では、ハイブリッド電気自動車16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御するための任意の適切な制御システム12を使用することができる。
【0038】
図2Aの制御システム12は、電子コントローラ18を含む。他の実施例では、制御システム12は、車両10、16の車上および/または車外の複数の電子制御装置18を有する。
【0039】
図2Aの電子コントローラ18は、少なくとも1つの電子プロセッサ24と、少なくとも1つの電子プロセッサ24に電気的に結合され、そこに格納された命令30(例えばコンピュータプログラム)を有する少なくとも1つの電子メモリデバイス28とを備え、少なくとも1つの電子メモリデバイス28及び命令30は、少なくとも1つの電子プロセッサ24と共に、本明細書に記載する方法又は手法のいずれか一つ又は複数を実行させるよう構成されたものである。
【0040】
したがって、
図2Aは、ハイブリッド電気自動車16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御するための制御システム12を示し、制御システム12は、1つまたは複数の電子コントローラ18を含み、1つまたは複数の電子コントローラ18は、
目的地データを受信し;
車両16によって走行すべきルート20を決定し(ルート20は、受け取った目的地データに依存して、1つまたは複数の特性を含む);
車両16が電気のみモードでルート20の端部22を走行できるように、ルート20に依存してエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御する、ように構成されている。
【0041】
実施例では、ルートの終了部分は、実質的にルートの最終1~2km、任意に最終1.5kmである。実施例では、ルートの末端部分は、ルートの実質的に最後の1マイル又は1.62kmである。
【0042】
さらに、したがって、
図2Aは制御システム1を示し、1つまたは複数のコントローラ18は、集合的に、
目的地データおよび車両16によって走行されるルート20の決定に関連する情報を受け取るための電気入力を有する少なくとも1つの電子プロセッサ24;および
少なくとも1つの電子プロセッサ24に電気的に結合され、そこに記憶された命令30を有する少なくとも1つの電子メモリ装置28を有し、
少なくとも1つの電子プロセッサ24は、制御システム12に、車両16によって走行されるルート20を決定させるとともにエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御させるように、少なくとも1つの電子メモリデバイス28にアクセスし、その上で命令30を実行するように構成される。
【0043】
図2Bは、命令30(コンピュータ・ソフトウェア)を含む非一過性のコンピュータ可読記憶媒体40を図示している。したがって、
図2Bは、プロセッサ24によって実行されると、
図4の方法および/または本明細書に記載の方法を実行するコンピュータ可読命令30を含む非一過性のコンピュータ可読媒体40を例示している。
【0044】
図3は、車両システム38の一例を示している。図示された例では、車両システム38は、ハイブリッド電気自動車16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御するためのシステムである。
【0045】
図3はまた、本明細書に記載の制御システム12および/または本明細書に記載の車両システム38を備える、ハイブリッド電気自動車16などの車両10の一例を示す。
【0046】
図3の例では、車両システム38は、
図2Aに関連して説明したようなものであってよい制御システム12を含んでいる。
図3の例では、車両システム38は、さらなる車両システム(複数可)42、1つまたは複数のトランシーバ44、および1つまたは複数のユーザインタフェース46を有する。
【0047】
図3の実施例では、制御システム12は、車両システム38の動作を制御するための手段を提供する。しかしながら、実施例では、車両システム38の動作を制御するための任意の適切な手段が使用されてもよい。
【0048】
図3の制御システム12は、ハイブリッドパワートレイン制御モジュール;エンジン制御ユニット;トランスミッション制御ユニット;トラクションバッテリ管理システム等を含んでいてもよい。
【0049】
図3の例に示されるように、要素42、44、46は、制御システム12に動作的に結合され、それらの間に任意の数または組み合わせの介在要素が存在し得る(介在要素がない場合を含む)。いくつかの例では、要素42、44、46の少なくともいくつかは、互いに動作可能に結合され、及び/又は1つ以上の構成要素を共有する。加えて、又は代替的に、要素42、44及び46は、
図3の例に図示されていない他の要素に動作的に結合され、及び/又は1つ又は複数の構成要素を共有してもよい。
【0050】
実施例では、1つ以上の車両システム42は、車両10、16の任意の適切な車両システム(複数可)42である。例えば、1つ以上の車両システム42は、制御システム12によって少なくとも部分的に制御可能な車両10、16の任意の好適な車両システム(複数可)42を構成することができる。実施例では、1つ以上の車両システム42は、ハイブリッド電気自動車16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御する際に用いられる1つ以上の車両システム42から構成される。
【0051】
車両システム(複数可)42は、車両システム38に含まれる更なる車両システム(複数可)42とされてもよい。実施例では、1つまたは複数の車両システム42は、車両10の電気エネルギ使用に関与する1つまたは複数の車両構成要素、および/または車両10の電気エネルギ貯蔵に関与する1つまたは複数の車両構成要素、および/または車両10の電気エネルギ生成に関与する1つまたは複数の車両構成要素を含む。
【0052】
いくつかの実施例では、1つまたは複数の車両システム42は、ハイブリッド電気自動車のパワートレインの1つまたは複数の構成要素を有する。したがって、実施例では、本明細書に記載される制御システム12と、ハイブリッド電気車両パワートレインの1つまたは複数の構成要素とを備える車両システム38が提供される。
【0053】
実施例では、ハイブリッド電気車両パワートレインは、少なくとも1つのエンジンを含む。エンジンは、燃焼エンジンであってもよい。いくつかの実施例では、エンジンは、内燃機関である。
【0054】
制御システム12は、実施例では、制御システムがエンジンの出力トルクを制御できるように、エンジンに動作可能に結合されている。エンジンの出力トルクは、エンジンの種類に応じて、空燃比、スパークタイミング、ポペットバルブリフト、ポペットバルブタイミング、スロットル開度、燃料圧力、ターボチャージャブースト圧、および/または、その類のうちの一つ以上を制御することにより、制御されてもよい。
【0055】
実施例では、ハイブリッド電気自動車のパワートレインは、少なくとも1つの電気トラクションモータを含んでいる。少なくとも1つの電気トラクションモータは、交流誘導モータまたは永久磁石モータ、別のタイプのモータ、またはそのようなモータの任意の適切な組み合わせであってもよい。
【0056】
制御システム12は、実施例では、制御システムが電気トラクションモータ(複数可)の出力トルクを制御できるように、少なくとも1つの電気トラクションモータに動作可能に結合される。実施例では、少なくとも1つの電気トラクションモータの少なくとも1つは、車両10、16が電気のみのモードで走行することを可能にするためにトルクを提供するように構成される。
【0057】
実施例では、1つ以上の車両システム42は、車両10のエネルギ貯蔵手段14を有する。いくつかの実施例では、エネルギ貯蔵手段14は、ハイブリッド電気自動車のパワートレインの一部とすることができる。
【0058】
実施例では、エネルギ貯蔵手段14は、電気トラクションモータ(複数可)のための電気エネルギを貯蔵するように構成された、高電圧バッテリであってよい1つ以上のトラクションバッテリを有する。
【0059】
実施例では、1つ以上のトラクションバッテリは、電気トラクションモータなどの電力ユーザが必要とする公称電圧を提供する。電気トラクションモータが異なる電圧で動作する場合、DC-DCコンバータなどを設けて電圧を変換することができる。AC モータが使用される例では、インバータを使用してDC電源から電力を供給することができる。
【0060】
いくつかの実施例では、1つまたは複数のトラクションバッテリは高電圧バッテリである。高電圧トラクションバッテリは、数十ボルトの公称電圧を提供するマイルドHEV用トラクションバッテリとは対照的に、数百ボルトの公称電圧を提供する。1つ以上のトラクションバッテリは、持続的な距離の走行のみをサポートするための電圧と容量を有していてもよい。1つまたは複数のトラクションバッテリは、航続距離を最大化するために、数キロワット時間の容量を有していてもよい。容量は、数十キロワット時間、または百キロワット時間以上であってもよい。
【0061】
実施例では、1つ以上の車両システム42は、車両10の1つ以上のエネルギ回生システムを有する。
【0062】
実施例では、車両10の1つ以上のエネルギ回生システムは、車両10が所望の目的地まで移動する間、電気エネルギなどのエネルギを生成するための任意の適切なシステムを備えていてもよい。実施例では、1つ以上のエネルギ回生システムは、1つ以上の回生ブレーキシステム、1つ以上の太陽光回生システム等を含む。他のエネルギ再生システムは、車両の運動エネルギをエネルギ貯蔵手段14に充電するために使用することができる電気エネルギに変換するように構成された任意の再生システムなどが有用である。
【0063】
実施例では、1つ以上の電気トラクションモータは、車両システム42のエネルギ回生システム(複数可)の少なくとも一部を形成することができる。
【0064】
実施例では、制御システム12は、1つまたは複数の車両システム42の動作を制御するための手段を提供する。情報は、制御システム12と1つ以上の車両システム42との間で伝送されてもよい。例えば、制御情報は、制御システム12から1つ以上の車両システム42に送信されてもよく、及び/又は、車両10のエネルギ貯蔵レベルに関する情報など、1つ以上の車両システム42からの情報が、制御システム12に送信されてもよい。
【0065】
これは、
図3の例では、1つ以上の車両システム42と制御システム12とを結ぶ両矢印によって示されている。
【0066】
1つ以上のユーザインタフェース46は、車両10の1人以上の乗員などのユーザからユーザ入力を受け取るための、または受け取るように構成された任意の適切なユーザインタフェース(複数可)を有する。例えば、車両10、16の目的地データ及び/又はルート情報及び/又は位置情報を提供するために、任意の適切なユーザインタフェース(複数可)46は、車両のユーザによる少なくとも1つの入力を受信する。
【0067】
すなわち、いくつかの例では、1つ以上のユーザインタフェース46は、車両10の乗員又はユーザなどのユーザが目的地データを入力するための手段を提供する。
【0068】
実施例では、1つ以上のユーザインタフェース46は、1つ以上のディスプレイ、1つ以上のキーボード、1つ以上のタッチセンシティブ入力、1つ以上のジョイスティック、1つ以上のマイクロフォン、1つ以上のカメラ、1つ以上のレーダインタフェース及び/又は1つ以上の近接センサ等を有する。
【0069】
実施例では、制御システム12は、1つまたは複数のユーザインタフェース46の動作を制御するための手段を提供する。情報は、制御システム12と1つ以上のユーザインタフェース46との間で伝送されてもよい。例えば、制御情報は、制御システム12から1つ以上のユーザインタフェース46に送信されてもよく、及び/又は、1つ以上のユーザインタフェース46から、1つ以上のユーザインタフェース46を介して入力された目的地データ等の情報が、制御システム12に送信されてもよい。これは、
図3の例では、1つ以上のユーザインタフェース46と制御システム12とを結ぶ両矢印によって示されている。
【0070】
1つ以上のトランシーバ44は、1つ以上の信号を受信及び/又は送信するためのものである。例えば、1つ以上のトランシーバ44は、1つ以上の無線信号を受信及び/又は送信するためのものであってもよい。任意の適切なトランシーバ又はトランシーバを使用することができ、いくつかの例では、別々の送信機(複数可)及び/又は受信機(複数可)が使用されてもよい。
【0071】
1つ以上のトランシーバ44は、任意の好適な範囲にわたって無線信号を送信および/または受信するためのものである。例えば、1つ以上のトランシーバ44は、任意の好適な範囲にわたって電磁信号を受信及び/又は送信するように構成されてもよい。
【0072】
いくつかの例では、1つまたは複数のトランシーバ44は、Bluetooth(登録商標)および/またはWi-fi(登録商標)などの1つまたは複数の短距離プロトコルを使用して電磁信号を受信および/または送信するように構成されている。追加的又は代替的に、1つ又は複数のトランシーバ44は、1つ又は複数のセルラフォンプロトコルのような1つ又は複数のより長い距離のプロトコルを用いて電磁信号を受信及び/又は送信するように構成されてもよい。
【0073】
実施例では、1つ以上のトランシーバ44は、情報を構成する無線信号(複数可)を送信及び/又は受信するためのものである。例えば、1つ以上のトランシーバ44は、車両10、16の目的地データ及び/又はルート情報及び/又は位置情報を含むワイヤレス信号(複数可)を送信及び/又は受信するように構成されてもよい。
【0074】
実施例では、1つ以上のトランシーバ44は、モバイルフォンなどの車両10のユーザの個人デバイスから1つ以上の信号を受信し、車両のユーザが目的地データなどの情報を入力することができるように構成されている。
【0075】
実施例では、1つ以上のトランシーバ44は、車両10の乗員などのユーザのパーソナルデバイスから目的地データなどの情報を受信する又はそこに情報を送信するために使用されてもよいので、1つ以上のユーザインタフェースの少なくとも一部と見なすことができる。
【0076】
実施例では、制御システム12は、1つ又は複数のトランシーバ44の動作を制御するための手段を提供する。制御システム12と1つ以上のトランシーバ44との間で情報が送信されてもよい。例えば、制御情報は、制御システム12から1つ以上のトランシーバ44に送信されてもよく、及び/又は、制御システム12に送信される1つ以上の無線信号で受信されるデータ/情報が送信されてもよい。これは、
図3の例では、1つ以上のトランシーバ44と制御システム12とを結ぶ両矢印によって示されている。
【0077】
実施例では、制御システム12は、車両システム38の要素を制御するための手段を提供する。制御システム12は、1つ以上の有線または無線ネットワークシステム/プロトコルを使用して、車両システム38の要素を制御するように構成されてもよい。例えば、USB、HTMI、Bluetooth、Wi-Fi、CAN、LIN、i2c、FNET、FBD-link、UART、SBIなどが使用されてもよい。
【0078】
図3の例では、車両システム38は、ハイブリッド電気自動車16である車両10に搭載されて構成されている。
【0079】
車両システム38は、
図3の例では図示されていない任意の数の付加的な要素から構成されてもよい。さらに、または代替的に、
図3の実施例に図示された車両システム38の1つまたは複数の要素が統合および/または結合されてもよい。例えば、1つ以上のトランシーバ44と1つ以上のユーザインタフェース46は、少なくとも部分的に組み合わされてもよい。
【0080】
いくつかの例では、
図3の例に図示された要素のうちの1つ以上が、車両システム38から省略されてもよい。例えば、1つ又は複数のトランシーバ44は、車両システム38から省略されてもよい。
【0081】
図4は、方法400の一例を示す。方法400は、ハイブリッド電気自動車16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御するためのものである。実施例では、車両10、16は、
図1および/または
図3に例示されるような車両10、16であり得る。
【0082】
実施例では、方法400は、
図2Aまたは
図3の制御システム12または
図3の車両システム38によって実行される。すなわち、実施例では、本明細書に記載された制御システム12は、方法400を実行するための手段を有する。しかし、方法400を実行するために、任意の適切な手段が使用されてもよい。
【0083】
ブロック402において、目的地データが受信される。実施例では、目的地データは、任意の好適な方法で受信され得る。いくつかの実施例では、目的地データは、車両10、16のユーザによる少なくとも1つの入力から受信される。
【0084】
例えば、車両16のユーザによる少なくとも1つの入力は、
図3に関連して説明したように、1つまたは複数のユーザインタフェース46を使用して行うことができる。
【0085】
実施例では、目的地データは、車両16が移動する目的地に関する情報を提供する。すなわち、実施例では、目的地データは、車両16が走行すべきルートの終点に関する情報を提供する。
【0086】
任意の好適な形式の任意の好適な目的地データを使用することができる。例えば、所望の目的地までのルートを決定することができる任意の好適な目的地データを使用することができる。
【0087】
ブロック404では、車両10、16によって走行されるルート20であって、ルート20は1つ以上の特性を含んでいるものが、受信した目的地データに依存して決定される。受信した目的地データに依存して車両10、16によって走行すべきルート20を決定するための任意の適切な方法を使用することができる。
【0088】
本明細書で使用されるように、ルート20を決定することは、ルート20を決定するために目的地データ、車両10、16の現在位置、及び地図情報などの情報を処理すること、並びに車両によって移動するルート20を受信することを含むことが意図される。
【0089】
いくつかの例では、車両10,16のユーザは、
図3の1つ以上のユーザインタフェース46を介して1つ以上の入力を行うことにより、走行するルートを確認することができる。
【0090】
実施例では、ルート20の特性は、車両10、16が電気のみモードでルート20の端部22を走行できるように車両10、16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御するために制御システム12が使用できるルート20の任意の適切な特性又は特徴を含む。
【0091】
いくつかの実施例では、ルートの1つ以上の特性は、ルートの長さ、予想速度プロファイル、勾配プロファイル、予想交通流プロファイル、およびルートの終端における車両充電器の利用可能性のうちの少なくとも1つを含んでいる。
【0092】
実施例において、ルートの長さは、ルート20に沿って車両10、16が移動する総距離であると考えることができる。
【0093】
実施例において、予想速度プロファイルは、ルート20に沿った車両10、16の予想速度のプロファイルとみなすことができる。予想速度プロファイルは、多くの要因によって影響を受けることができる。
【0094】
例えば、予想速度プロファイルは、ルート20に沿った制限速度、ルート20に沿った平均速度、ルート20に沿った交通情報などのうちの1つ以上によって影響を受けることができる。予想される交通流プロファイルは、予想される速度プロファイルに基づき、旅が始まり、終わると予測される曜日及び時間帯に基づく予測及び/又は過去の交通情報を用いてさらに精緻化されてもよい。予想交通流プロファイルは、車両10、16と共に計算されてもよく、及び/又は、遠隔で計算されて、車両10、16及び/又は車両10、16のユーザが携帯する携帯電話等の携帯電子デバイスにアクセス可能なクラウドベースのサービスとして提供されてもよい。
【0095】
いくつかの実施例では、予想速度プロファイルは、予想交通流プロファイルによって影響を受け、及び/又は予想交通流プロファイルに影響を受け得る。予想速度プロファイルは、ルート20に沿った車両16の予想速度変動を表すことができる。実施例では、予想速度プロファイルは、ルート20の異なるセグメントについて決定され得る。
【0096】
実施例では、勾配プロファイルは、車両10、16がルート20に沿って目的地まで移動する際に遭遇する勾配又は勾配のプロファイルであると考えることができる。このような情報は、例えば、車両10、16によってエネルギが回生され得るルート20の区間の決定を可能にし得る。
【0097】
実施例では、車両充電器は、車両16のエネルギ貯蔵手段14を充電するように構成された充電器であると考えることができる。
【0098】
ブロック406において、エネルギ貯蔵手段14の充電状態は、車両10、16が電気のみモードでルート20の端部部分22を走行できるように、ルート20に依存して制御される。例えば、ルート20の端部22は、実施例では、ルート20の端部1.5kmとすることができる。
【0099】
車両10、16が電気のみモードでルート20の端部部分22を走行できるように、ルート20に依存してエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御するための任意の適切な方法を使用することができる。
【0100】
実施例では、電気のみモードでルート20の端部22を走行するのに必要なエネルギ量を決定または推定し、車両10、16がルート20に沿って走行する際にエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御して、車両10、16が電気のみモードでルート20の端部22を走行できるようにエネルギ貯蔵手段14の中に十分な充電が存在することを確実にすることができる。
【0101】
実施例では、エネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御することは、ルート20の末端部分22で電気専用モードを可能にするために、再生を介したエネルギハーベスティングの機会を決定することを含んでいる。
【0102】
実施例では、エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御することは、車両16の電気エネルギ使用量、車両16の電気エネルギ貯蔵量、および/または車両16の電気エネルギ生成量を制御することを含む。
【0103】
例えば、エネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御することは、車両16の電気モータ(複数可)の使用を制御すること;車両16のエネルギ再生システム(複数可)の使用を制御すること;及び/又は車両16のエネルギ貯蔵手段14の充電閾値の状態を制御することを含む。
【0104】
実施例では、車両16の電気エネルギ貯蔵を制御することは、車両16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態が車両16の充電維持閾値を下回り、車両16が電気のみモードでルート20の端部22を走行することを可能にすることを含む。
【0105】
実施例では、充電維持閾値は、エネルギ貯蔵手段の充電状態が保持されるあたりの閾値と考えることができる。実施例では、エネルギ貯蔵手段14の充電状態は、過渡的なエネルギ要求により、一時的に充電維持閾値を下回ることがある。しかし、車両10、16は、エネルギ貯蔵手段14の充電状態を充電維持閾値以上に維持するために、エネルギ貯蔵手段14を再充電しようとする。
【0106】
いくつかの実施例では、車両16の電気エネルギ貯蔵を制御することは、車両16が電気のみモードでルート20の端部22を走行することを可能にするために、ルート20の端部22において車両16上のエネルギ貯蔵手段14の充電状態が充電維持閾値を下回ることを可能にすることを含む。
【0107】
いくつかの実施例では、車両16の電気エネルギ貯蔵を制御することは、車両16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態が、ルート20の端部における少なくとも1つの車両充電器の利用可能性に依存して充電維持閾値を下回ることを可能にすることを含む。
【0108】
実施例では、車両16は、車両16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御するために使用することができるエネルギ管理モードを有する。
【0109】
したがって、実施例では、エネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御することは、ルート20の少なくとも一部についてエネルギ管理モードを選択することを含む。いくつかの実施例では、エネルギ管理モードは、ルート20全体に対して選択され得る。
【0110】
実施例では、エネルギ管理モードは、充電モードまたはハーベスティングモードである。
【0111】
充電モードでは、車両16のエネルギ貯蔵手段14は、車両16のエンジンで充電される。
【0112】
ハーベスティングモードでは、正トルクを提供するための車両16の1つ以上の電気モータの使用を抑制することによって、エネルギが蓄積される。例えば、ハーベスティングモードでは、電気モータからのトルクが内燃機関からのトルクの一部を代替することができるトルクアシストが抑制され得る。ハーベスティングモードでは、1つまたは複数の電気モータは、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換するために使用することができ、これはエネルギ貯蔵手段14を再充電するために使用することができる。
【0113】
したがって、実施例では、充電モードは、電気エネルギ生成を可能にするためにトルクを提供するように車両16のエンジンを制御することを含む。実施例では、車両16のエンジンによって提供されるトルクの量を制御して、電気エネルギの生成量を制御することができる。
【0114】
すなわち、ルート20の末端部分22を電気のみモードで走行できるようにするために十分なエネルギが存在するように、ルート20に依存してエネルギの生成に大きな優先順位または低減された優先順位を与えることができる。
【0115】
いくつかの例では、方法400は、ルートの1つ以上の特性に依存してルート20を複数のセグメント32にセグメント化することと、複数のセグメント32のうちの1つ以上にエネルギ管理モードを割り当てることとを含む。例えば、
図5及び
図6を参照されたい。
【0116】
実施例では、ルート20は、任意の好適な方法を用いて、複数のセグメント32にセグメント化することができる。
【0117】
実施例では、ルート20は、ルート20の長さ、ルート20に沿った予想速度プロファイル、ルート20に沿った予想勾配プロファイル、ルートの予想交通流プロファイル、及び/又はルート20の端部における車両充電器の利用可能性に依存して複数のセグメント32にセグメント化されることができる。
【0118】
実施例では、方法400は適応的であることができる。すなわち、ルート20が変化した場合、制御システム12は、ルート20の末端部分22が電気のみモードで走行できるように、変化に依存してエネルギ貯蔵手段14の充電状態の制御を適応させることができる。
【0119】
例えば、ルート20の予想速度プロファイル及び/又は交通プロファイルは、例えば、ルート20に沿った交通の変化により変化し、エネルギ貯蔵手段14の充電状態の制御は、例えば、エンジンによる充電により収穫される及び/又は得られるエネルギ量を変化させることにより、その変化に依存して変化することができる。
【0120】
実施例では、ルート20のセグメント化は、ルート20の動的に変化する特性に依存して動的に変化してもよい。
【0121】
方法400の技術的効果は、典型的に構築され人口が多いルート20の末端部分における騒音および/または大気汚染の低減である。
【0122】
いくつかの実施例では、車両16がルート20の末端部分22を電気のみモードで走行できるように、電気のみモード用の速度閾値が使用される。そのような例では、ルート20は複数のセグメント32に区分され、各セグメントは関連する速度、長さ、および勾配を有する。最後のセグメントは、ルート20の終端部分22とみなすことができる。
【0123】
ルート20は、例えば0~5kph、5~10kph、10~15kphなどの速度帯に分割され、例えば145~150kphなどの最大帯まで分割されることが可能である。しかしながら、実施例では、任意の適切な速度帯を使用することができる。
【0124】
ルート20の各セグメント32のエネルギ需要は、以下の数式1を用いて決定または推定することができる。
【0125】
【数1】
ここで、C1、C2、C3は道路負荷係数;Esegmentは各セグメントに必要なエネルギ;Vsegmentは各セグメントの速度;mは車両の質量;gは重力による加速度;Ssegmentは各セグメントの勾配;Lsegmentは各セグメント長さである。
【0126】
路面負荷係数は、車両質量、空気抵抗、路面抵抗などの要素を考慮したものである。路面負荷係数は、任意の適切な方法で決定することができる。例えば、路面負荷係数は、理論を使用して、1つ以上のモデルを使用して、1つ以上の実験を使用して、および/または1つ以上のシミュレーション等を使用して、決定することができる。
【0127】
ルート20の最後のセグメント32、すなわち末端部分22のエネルギ需要は、上記の式を用いて決定することができる。これは、Earrival[J]とみなすことができる。
【0128】
エネルギ貯蔵手段14に貯蔵された総エネルギは、(Etotal[J])を求め、最終セグメント32を除くセグメント32に利用可能なエネルギは、数式2を介して計算することができる。
【0129】
【0130】
最終セグメント以外のセグメント32の、ある速度帯におけるすべてのエネルギは、合計値がEavailableに達するまで、最も低い帯から始めて、合計することができる。
【0131】
ルート20における電気のみモードの速度閾値は、Eavailableでカバーできる最後または最高の速度帯の平均速度である。このように、ルート20の終端部22を電気のみモードで走行できるように、ルート20の電気のみモード用の速度閾値を決定することができる。
【0132】
図5は、ハイブリッド電気自動車16の蓄電手段14の充電状態の制御の一例を示す図である。
【0133】
図5の上段には、ルート20が模式的に示されており、ルート20の終端部分22は図の右側にある。
図5の例は、縮尺を変えて示していない。ルートの勾配プロファイルを模式的に示している。
【0134】
図5の下部は、y軸に車両16のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を、x軸にルート距離をプロットしたものである。プロット上の実線48は、車両が電気のみモードでルート20の末端部分22を走行するようにエネルギ貯蔵手段14を制御しない場合のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を示している。
【0135】
一点鎖線50は、本明細書で説明する制御を行った場合のエネルギ貯蔵手段14の充電状態を示している。
図5のプロットにおける破線34は、車両16の充電維持閾値を示す。
【0136】
図5の例では 5では、ルート20は、ルート20の特性に依存して、A~Fにラベル付けされた6つの異なる部分又はセグメント32にセグメント化されている。ルート20の末端部分22は部分Fであり、この例では、ルート20の最後の1.5kmである。
【0137】
図5の例では、ルート20は、ルート20の勾配プロファイル及び予想される速度プロファイルに応じてセグメント化されている。さらに、
図5の例では、ルート20の終点に車両用充電器はない。
【0138】
セグメントA及びBは、実施例では、セグメントAがセグメントBよりも制限速度が低いので、分離されている。
【0139】
図5の例では、セグメントCは少なくとも上り勾配に依存し、セグメントDは少なくとも下り勾配に依存するように決定されている。
【0140】
区間Eと区間Fは、ルート20の末端部分22の区間を作成するためにセグメント化されている。
【0141】
まず、本明細書に記載されているようなエネルギ貯蔵手段14の充電状態の制御を行わない場合の
図5のプロットの実線48を考える。
【0142】
実線48で分かるように、旅の始まりでは、エネルギ貯蔵手段14の充電状態は高く、車両はエネルギ貯蔵手段14の充電状態を枯渇させる電気のみモードで進む。充電状態の制御がなければ、エネルギ貯蔵手段14の充電状態は、充電維持閾値34に当たるまで枯渇し続け、その時点で車両16の充電状態は充電維持閾値34に維持される。このシナリオでは、車両が充電維持状態にあるため、バッテリの充電状態が充電維持閾値34を上回るまで、トラクションモータが電気のみの推進力を提供するために使用されることはない。
【0143】
したがって、
図5のルート20に沿ったエネルギ貯蔵手段14の充電状態の制御がなければ、ルート20の最後の部分22、Fは電気のみのモードで走行できないことは明らかである。
【0144】
ここで、本明細書のように制御された場合の蓄電手段14の充電状態を示す一点鎖線50を考える。
【0145】
区間Aでは、車両16も蓄電手段14の充電状態を枯渇させながら電気のみモードで走行する。しかし、セクションBでは、エネルギ貯蔵手段14の充電状態が保持される。本実施例では、車両16のエンジンの使用により行われる。
【0146】
セクションCでは、車両は傾斜地を走行しなければならず、エネルギ貯蔵手段14からの一部のエネルギは、充電状態を減少させるためにその補助として使用される。
【0147】
しかし、区間Dでは、車両16は傾斜を下って走行し、車両16の充電状態を増加させるためのエネルギ回生を可能にする。区間Dでは、車両6がハーベスティングモードになる。
【0148】
区間Eでは、車両の充電状態が再び保持され、これにより、車両16のエネルギ貯蔵手段14に、車両16が電気のみモードでルート20の端部22(区間F)を走行することを可能にするのに十分な充電状態があることが保証される。
【0149】
したがって、
図5の例では、ルートに依存してエネルギ貯蔵手段14の充電状態を制御することにより、末端部分22における電気のみモードが末端部分22における大気汚染および騒音汚染を低減することができることが分かる。さらに、そうすることで、車両の電気のみモードの認知度を向上させることができる。
【0150】
図5の例では、電気のみモードでルート20の末端部分22を走行するために必要なエネルギ量を決定し、末端部分22で十分なエネルギを供給するように計画されたルート20に沿った充電状態の制御を行う。例えば、区間Bで充電状態を保持し、区間Dで車両16をハーベスティングモードにすることが決定される。
【0151】
図6は、ハイブリッド電気自動車16の蓄電手段14の充電状態の制御の一例を示す図である。
【0152】
図6の例では、ルート20に沿った充電状態対距離の模式図およびプロットにおいて、同じルートおよびルート区分が示されている。
【0153】
しかし、
図6の例では、蓄電手段14の充電状態は、充電維持閾値34から始まる。
【0154】
図6では、本明細書で説明する制御を行わない充電状態は、再び実線48で示されている。
【0155】
図6の例では、エネルギ貯蔵手段14の充電状態が充電維持閾値34で始まるので、旅の間中この閾値34に維持される。
【0156】
図6では、本明細書に記載された制御によるエネルギ貯蔵手段14の充電状態が、再び一点鎖線50によって示されている。
【0157】
最初の区間Aにわたって、充電状態も充電維持閾値34に留まっている。
【0158】
しかし、区間Bでは、本明細書に記載の制御を用いる場合、車両16は充電モードになり、車両のエンジンが制御されてトルクを供給し、蓄電手段14の充電を可能にする。従って、区間Bの蓄電手段の充電状態は、点線破線50で示すように増加する。
【0159】
ルートに沿ってより多くの回生機会がある他の例では、ハーベスティングモードが充電モードの代わりに使用され得る。
【0160】
図6のセクションCでは、
図5のセクションCと同様に、車両16は傾斜地を走行しなければならず、したがって、その際に何らかのエネルギが使用され、エネルギ貯蔵手段14の充電状態はそれに応じて減少する。
【0161】
図6のセクションDでは、
図5と同様に、車両16が傾斜を下る際に回生を介してエネルギを収穫し、セクションEでは、再び、充電状態が保持される。
【0162】
車両16は、再び、
図5と同様に、セクションDでハーベスティングモードにされる。
【0163】
これにより、再び、車両16がルート20の端部22(区間F)を電気のみモードで横断するのに十分な充電状態が得られる。
【0164】
図6の実施例では、
図5の充電状態と比較して、区間Fの始点で蓄電手段14の充電状態が少なくなっている。
【0165】
しかし、
図6の例では、目的地に充電器が存在するため、蓄電手段14の充電状態が車両16の充電維持閾値34以下になることを許容し、車両16が電気のみモードでルート20の終点部分22を走行することを許容している。
【0166】
例えば、
図6の例で目的地に充電器が存在しない場合、車両の充電維持閾値を下回ることなくルート20の終端部分22を電気のみモードで走行できるように、部分Bにおいてエネルギの生成をより積極的に優先させることができる。
【0167】
図6の例では、ルート20の末端部分22を電気のみモードで走行するために必要なエネルギ量を決定し、末端部分22に十分なエネルギを供給するように計画されたルート20に沿った充電状態の制御を行う。例えば、区間Bで充電モードにし、区間Dで車両16をハーベスティングモードにすることが決定される。
【0168】
しかし、
図6の例では、ルート20の終点に車両充電器が存在するため、端部22を電気専用モードで駆動するために必要なエネルギは少ないと判断され、したがって、端部22において充電状態が充電維持閾値を下回ることが許容される。
【0169】
本開示の目的のために、本明細書に記載されたコントローラ(複数可)はそれぞれ、1つ以上の電子プロセッサを有する制御ユニットまたは計算装置で構成され得ることが理解される。車両および/またはそのシステムは、単一の制御ユニットまたは電子コントローラを有するか、あるいは代替的に、コントローラ(複数可)の異なる機能が、異なる制御ユニットまたはコントローラにおいて具現化され得るか、またはホストされ得る。実行されると、前記コントローラ(複数可)または制御ユニット(複数可)に本明細書に記載の制御技術(記載の方法(複数可)を含む)を実施させる一組の命令が提供される可能性がある。命令のセットは、1つまたは複数の電子プロセッサに組み込まれてもよく、あるいは、命令のセットは、1つまたは複数の電子プロセッサ(複数可)によって実行されるソフトウェアとして提供され得る。例えば、第1のコントローラは、1つまたは複数の電子プロセッサ上で実行されるソフトウェアで実装されてもよく、1つまたは複数の他のコントローラも、1つまたは複数の電子プロセッサ(オプションとして、第1のコントローラと同じ1つまたは複数のプロセッサ)上で実行されるソフトウェアで実装され得る。しかしながら、他の配置も有用であり、したがって、本開示は、任意の特定の配置に限定されることを意図していないことが理解されよう。いずれにせよ、上述の命令のセットは、機械または電子プロセッサ/計算機によって読み取り可能な形態で情報を格納するための任意の機構を含んでいてもよいコンピュータ可読記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)に組み込まれてもよく、これには限定されないが、磁気記憶媒体(例えば、磁気記憶媒体(例えば、フロッピーディスク);光学記憶媒体(例えば、CD-ROM);光磁気記憶媒体;読み取り専用メモリ(ROM);ランダムアクセスメモリ(RAM);消去可能プログラマブルメモリ(例えば、EPROMおよびEEPROM);フラッシュメモリ;または電気または他のタイプの媒体であってかかる情報/命令を記憶するためのもの、などである。
【0170】
本願の範囲から逸脱することなく、本発明に様々な変更および修正を加えることができることが理解されよう。
【0171】
図4に図示されたブロックは、コンピュータプログラム30における方法におけるステップ及び/又はコードのセクションを表すことができる。ブロックに対する特定の順序の図示は、必ずしもブロックに要求されるまたは好ましい順序があることを意味するものではなく、ブロックの順序および配置は変化してもよい。さらに、一部のステップを省略することも可能である。
【0172】
本発明の実施形態は、様々な例を参照して前の段落で説明されたが、与えられた例に対する変更は、請求された本発明の範囲から逸脱することなく行うことができることを理解されたい。
【0173】
先行する説明で述べた機能は、明示的に記述された組み合わせ以外の組み合わせで使用することができる。
【0174】
特定の特徴を参照して機能を説明したが、それらの機能は、説明されているか否かにかかわらず、他の特徴によって実行可能であってもよい。
【0175】
特定の実施形態を参照して機能を説明したが、それらの機能は、説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態にも存在することができる。
【0176】
前述の明細書では、特に重要であると考えられる本発明の特徴に注目するように努めたが、出願人は、特に強調されているかどうかにかかわらず、本明細書で言及され、および/または図面に示された特許可能な特徴または特徴の組み合わせに関して保護を主張することを理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド電気自動車のエネルギ貯蔵手段の充電状態を制御するための制御システムであって、
1つまたは複数の電子コントローラを備え、
前記1つまたは複数の電子コントローラは、
目的地データを受信し、
前記車両が走行するルートであって、受信した前記目的地データに応じて1つまたは複数の特性を含むルートを決定し、
前記ルートに応じて前記エネルギ貯蔵手段の充電状態を制御し、前記車両が電気のみモードで前記ルートの終端部を走行することを可能にするように構成された、制御システム。
【外国語明細書】