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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017040
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】商品情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 3/36 20060101AFI20240201BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240201BHJP
   B41J 5/30 20060101ALI20240201BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
B41J3/36 T
B41J29/38 104
B41J5/30 B
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119407
(22)【出願日】2022-07-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年2月16日に「第56回スーパーマーケット・トレードショー2022」にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和義
【テーマコード(参考)】
2C055
2C061
2C187
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C055CC03
2C055CC05
2C061AP10
2C061AQ04
2C061AS06
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HK05
2C061HN04
2C061HN15
2C061HT03
2C061HT04
2C187AC05
2C187AD06
2C187AG07
2C187BF41
2C187BG42
2C187BH19
2C187CC19
(57)【要約】
【課題】ラベル発行に係る商品情報等の入力操作を的確かつ円滑に行うことのできる商品情報処理装置を提供する。
【解決手段】印字に必要な商品情報を入力する入力手段と、前記入力手段による前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を、所定の入力手順で遷移させる表示手段と、前記所定の入力手順を設定するための設定手段と、印字手段により印字させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記入力手段により前記商品情報の入力終了後に前記印字手段により印字を行わせ、印字終了後に前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記表示手段に表示させ、前記設定手段は、印字終了後の前記商品情報の受け付けを行う画面を前記所定の入力手順のうち任意の入力手順に対応する画面に設定可能に構成されている。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印字に必要な商品情報を入力する入力手段と、
前記入力手段による前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を、所定の入力手順で遷移させる表示手段と、
前記所定の入力手順を設定するための設定手段と、
印字手段により印字させる制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記入力手段により前記商品情報の入力終了後に前記印字手段により印字を行わせ、印字終了後に前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記表示手段に表示させ、
前記設定手段は、印字終了後の前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記所定の入力手順のうち任意の入力手順に対応する画面に設定可能である
ことを特徴とする商品情報処理装置。
【請求項2】
前記設定手段は、印字終了後の前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記所定の入力手順のうちの最初の入力手順とは異なる入力手順に対応する画面に設定可能であり、
前記制御手段は、前記設定手段により設定された前記異なる入力手順からの入力手順に対応する画面を前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の商品情報処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記入力手段による前記商品情報の入力途中で前記商品情報の入力が行われることなく、所定の条件を満たす場合には、前記入力手段による前記商品情報の入力を行う通常モードから、前記表示手段の表示を非表示状態として消費電力を削減する待機モードに移行させる
ことを特徴とする請求項1又は2記載の商品情報処理装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記待機モードから前記通常モードに復帰する復帰動作について、
前記商品情報の入力の受け付けを行う画面のうち、前記所定の入力手順のうちの最初の入力手順の画面に戻す第1の設定と、
前記商品情報の受け付けを行う画面のうち、前記所定の入力手順のうちの前記入力途中の画面に戻す第2の設定と、を選択して設定可能にした
ことを特徴とする請求項3記載の商品情報処理装置。
【請求項5】
前記入力手段により入力される前記商品情報として、値割引きの情報を含み、
前記設定手段は、前記値割引きの情報を前記入力手段で入力する場合に、
前記値割引きの情報を置数入力で入力可能とする設定と、
前記値割引きの情報を前記置数入力での入力を受け付けず、プリセットされた値割引き項目から選択して入力可能とする設定と、を選択して設定可能にした
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の商品情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーなどの食料品に貼付されるコード付ラベルを発行するラベル発行装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-174958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示したような従来のラベル発行装置は、入力操作部を用いてラベル発行に係る商品情報等の入力するものであるが、その入力操作には改善の余地があった。
【0005】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みて、店舗で販売される商品や、陳列される商品等のラベル発行に係る商品情報等の入力操作を的確かつ円滑に行うことのできる商品情報処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の商品情報処理装置は、少なくとも以下の構成を具備するものである。
印字に必要な商品情報を入力する入力手段と、前記入力手段による前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を、所定の入力手順で遷移させる表示手段と、前記所定の入力手順を設定するための設定手段と、印字手段により印字させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記入力手段により前記商品情報の入力終了後に前記印字手段により印字を行わせ、印字終了後に前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記表示手段に表示させ、前記設定手段は、印字終了後の前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記所定の入力手順のうち任意の入力手順に対応する画面に設定可能であることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る印字装置(商品情報処理装置)の一例を示す斜視概念図である。
図2】同印字装置の内部構造を示す概略図である。
図3】同印字装置の概略構成を示すブロック図である。
図4】同印字装置の操作表示部40に表示されたメニュー画面40A(メインメニュー)の例を示す図である。
図5】「値引きモード:非対話方式」の表示画面の例を示す図であり、図5(a)は、入力前の入力画面を示し、図5(b)は、入力後の入力画面を示している。
図6】「値引きモード:非対話方式」における、値割引きに係る商品ラベル(値付ラベル)の発行処理の流れを示すフローチャートである。
図7】「値引きモード:対話方式」の表示画面(「扱者コード」)の例を示す図であり、図7(a)は、入力前の入力画面を示し、図7(b)は、入力後の入力画面を示している。
図8】「値引きモード:対話方式」の表示画面(「値引き設定」)の例を示す図であり、図8(a)は、入力前の入力画面を示し、図8(b)は、入力後の入力画面を示している。
図9】「値引きモード:対話方式」の表示画面(「値引き設定」)のその他の例を示す図である。
図10】「値引きモード:対話方式」の表示画面(「バーコードデータ(読取)」)の例を示す図であり、図10(a)は、入力前の入力画面を示し、図10(b)は、入力後の入力画面を示している。
図11】「値引きモード:対話方式」の表示画面(「税率選択」)の例を示す図であり、図11(a)は、入力前の入力画面を示し、図11(b)は、入力後の入力画面を示している。
図12】「値引きモード:対話方式」の表示画面(「元売価」)の例を示す図であり、図12(a)は、入力前の入力画面を示し、図12(b)は、入力後の入力画面を示している。
図13】「値引きモード:対話方式」の表示画面(「発行枚数」)の例を示す図であり、図13(a)は、入力前の入力画面を示し、図13(b)は、入力後の入力画面を示している。
図14】「値引きモード:対話方式」における、値割引きに係る商品ラベル(値付ラベル)の発行処理の流れを示すフローチャートである。
図15】「値引きモード:対話方式」に関する商品情報等の入力手順(順番)等を変更する設定変更に係る画面の例を示す図であり、図15(a)には表示範囲を上に移動させた状態が示され、図15(b)には表示範囲を下に移動させた状態が示されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、異なる図における同一符号は略同一の構成を示しており、重複する説明は適宜省略する。
【0009】
図1及び図2に例示する印字装置1(商品情報処理装置)は、ケース2と、ケース2の開口を開閉するカバー体3とを備え、卓上に設置可能なラベルプリンタ(ラベル発行装置)を構成している。
【0010】
ケース2は、上端に開口部2aを有する中空箱状に形成され、その前面に、当該印字装置1をオンオフする電源スイッチ4や、その通電状態を表示する電源ランプ5が設けられている。(図1参照)。
ケース2前面の上端側には、印刷後の用紙6(ラベル)を排出する送出口7や、排出された用紙6を受けるラベル受け8等が設けられている。
また、ケース2内には、後述する設置部A、搬送部B、印字部C及び切断部D等が設けられ(図2参照)、さらに、適宜箇所に、外部電源により充電可能なバッテリ(不図示)が設けられる。
【0011】
カバー体3は、下方を開口した中空箱状の部材であり、ケース2の開口部2aを覆っている。このカバー体3は、その後端側の支軸(不図示)部分で回動するように、ケース2の後端側に支持されている。すなわち、ケース2及びカバー体3は、ケース2の開口部2aをカバー体3によって開閉するクラムシェル型のケースを構成している(図2参照)。
【0012】
カバー体3の開閉は、カバー体3前端の開閉レバー(不図示)の操作により行われるようなっている。すなわち、用紙6(感熱紙)を交換する場合は、開閉レバーを操作して、カバー体3を上方へ回動して、ケース2の開口部2aを開放状態にする。そして、ケース2内部の設置部Aに用紙6をセットし、用紙6の先端を送出口7側へ引き出した状態で、カバー体3を閉状態にする。これにより、用紙6の前端側は、サーマルヘッド9とプラテンローラ10aの間に位置する。また、カバー体3の閉状態は、図示しないセンサ(例えばリミットスイッチ)等に検知され、その検知信号は、後述する制御部Eに入力される。制御部Eは、カバー体3の閉鎖状態を検知すると、用紙6がセットされたものとみなす。したがって、操作者(店員等)は、用紙6のセット作業を容易に行うことができる。
【0013】
また、カバー体3の上面には、印字装置1の操作やラベルの発行状況等の各種情報を表示するための操作表示部40が露出し固定されている(図1参照)。そして、カバー体3内の下部側には、プラテンローラ10aと合わさる位置にサーマルヘッド9が設けられる(図2参照)。
【0014】
用紙6は、長尺帯状に連続する感熱紙をロール状に巻回したものである。この用紙の種類は、操作者(店員等)によって選択され用いられる。本実施の形態によれば、一方の面に粘着層、他方の面に印字面を有する台紙レス用紙とするが、他例としては、台紙付きの感熱紙とすることも可能である。
【0015】
設置部Aは、ケース2内の後部側に位置し、ロール状の用紙6を回転可能かつ着脱交換可能に支持する。この設置部Aの具体的構成としては、用紙6の芯部分を回転可能に支持する態様や、用紙6の周囲を回転可能に受ける態様等とすればよい。
【0016】
搬送部Bは、用紙6の繰出し部分に接する単数もしくは複数(図示例によれば二つ)のローラ10a、10bによって構成され、図示しない駆動源(例えばステッピングモータ等)によって回転し用紙6を前方へ繰出す。図示例によれば、前側の一方のローラ10aは、後述する印字部Cと協働して印刷を行うプラテンローラとして機能する。
なお、ローラ10a、10bの態様は図示例に限定されず、例えば、用紙6を挟む一対のローラを用いた態様や、単数又は三以上のローラを適宜に組み合わせた態様等とすることが可能である。
【0017】
印字部C(印字手段)は、複数の設定温度で発熱するサーマルヘッド9を有し、このサーマルヘッド9とプラテンローラ10aとの間に用紙6を挟んで搬送するとともに加熱して印字を行う。サーマルヘッド9は、制御部Eの指令に応じて複数の異なる温度に発熱するように、温度制御されている。
したがって、印字部Cによれば、用紙6の固有の発色特性と、サーマルヘッド9の発熱温度に応じて、搬送部Bによって搬送される用紙6の表面に、特定の色の印字が行われる。
【0018】
切断部Dは、印字部Cによって所定量繰り出される用紙6を、上下の刃の動作により裁断する周知の装置であり、印字部Cと送出口7の間に設けられる。この切断部Dによって切断された用紙6は、枚葉状のラベルとして送出口7から発行され、送出口7の外側でラベル受け8によって保持される。
【0019】
上記構成の印字部C及び切断部Dは、当該印字装置1の印刷及び排出の能力を向上する観点より、図2に示すように、送出口7の近傍に、互いに近接するように配設し、印刷及び切断が略同時に実行されるようにする。
【0020】
制御部Eは、CPU(中央演算処理装置)及び各種入出力装置等を備えた電子回路であり、例えばケース2又はカバー体3内に配設される。
この制御部Eには、図3に示すように、上述した搬送部B、印字部C、及び切断部Dや、フラッシュメモリ等の記憶手段20、RAM30、操作表示部40、通信部50等が電気的に接続される。
この制御部Eは、記憶手段20から読み込んだ制御プログラムを実行することにより、用紙6に商品情報を印刷する印字部Cや、用紙6を搬送する搬送装置Bや、用紙6を切断する切断部D等の機能を実現する。
【0021】
記憶手段20は、フラッシュメモリや、ハードディスク、SSD等の周知の記憶装置であり、制御プログラムや各種データ等を記憶する。
この記憶手段20は、用紙6に印刷するための商品情報を、商品ファイル(不図示)、ラベルフォーマットファイル(不図示)等として記憶している。
【0022】
RAM30は、データを書き込んだり呼び出したりする記憶装置である。このRAM30は、一時的にデータを呼び出して処理する為のワークエリアを有し、その中に、印字データをドットデータに展開するドット展開エリア、商品ファイルから商品データを呼び出して記憶する呼出商品エリア、ラベルフォーマットファイルから1つのフォーマットデータを呼び出して記憶する呼出フォーマットエリア等を設けており、これら記憶データを電源切断後も保持するように、バッテリバックアップされている。
【0023】
商品ファイルは、ラベル印字用の各種商品データを設定するためのデータである。また、ラベルフォーマットファイルは、ラベル印字のフォーマットを設定するためのデータであり、商品ファイルと関連付けされている。
【0024】
操作表示部40は、タッチ操作可能かつカラー表示可能な装置であり、例えばカラー液晶等を備えたタッチパネルディスプレイにより構成される。
この操作表示部40は、カバー体3の上面に露出するように固定され、印字装置1の操作を行うための入力手段や、印字装置1の動作状態を表示する表示手段として機能する。そして、この操作表示部40は、液晶画面上に、各種のメニュー画面やデータ、ラベルの発行枚数、各種数値を置数入力するテンキー、当該印字装置1に関する情報等を表示する。
【0025】
通信部50は、ケース2又はカバー体3内に設けられた通信モジュール(不図示)であり、例えば、通信部50からの指令に応じて図示しないホストコンピュータとデータ通信を行う。
【0026】
なお、印字装置1(商品情報処理装置)は、有線又は無線等によるネットワーク回線を介して、図示しないコンピュータや他の印字装置等の外部機器と相互通信可能に接続される。したがって、商品ファイルやラベルフォーマットファイル等のデータを、前記外部機器の記憶装置に記憶して用いたり、前記外部機器により制御プログラムを実行したり等、制御部Eによる処理や機能の一部を前記外部機器に持たせることが可能である。
また、この印字装置1を他の印字装置に相互通信可能に接続する場合には、この印字装置1を操作(商品情報の登録を含む)することで、他の印字装置により商品ラベルを発行するように構成することもできる。この場合、印字装置1は、印字機能(搬送部B、印字部C、及び切断部D等)を省いて構成することも可能である。つまり、本実施形態は、商品情報処理装置自体が印字機能(搬送部B、印字部C、及び切断部D等)をも具備する印字装置1として構成されているが、本発明に係る商品情報処理装置は、この例に限定されず、例えば、他の印字装置と相互通信可能に接続される場合等には、印字機能を省いて構成することもできる。
【0027】
次に、印字装置1による商品ラベルの発行処理について説明する。
図4は、操作表示部40に表示されたメニュー画面40A(メインメニュー)の例である。印字装置1の電源スイッチ4がONされ、電源が投入されると、操作表示部40には、メニュー画面40A(メインメニュー)が表示される。
【0028】
メニュー画面40Aには、「発行モード」キー100、「値引きモード」キー110、「廃棄モード」キー120、「産直モード」キー130、「設定モード」キー140、「セットアップ」キー150、電源キー160等が表示される。
【0029】
「発行モード」キー100は、通常の販売商品に係る商品ラベルを印字して値付ラベルを発行する発行モードに移行させるタッチキーである。
「値引きモード」キー110は、%引き、円引き等の値割引き商品に係る商品ラベルを印字して値付ラベルを発行する値引きモードに移行させるタッチキーである。
「廃棄モード」キー120は、廃棄商品に係るに商品ラベルを印字して発行する廃棄モードに移行させるタッチキーである。
「産直モード」キー130は、産地直送商品に係る商品ラベルを印字して発行する産直モードに移行させるタッチキーである。
「設定モード」キー140は、印字装置1の各種動作モードにおける設定を変更する設定モードに移行させるタッチキーである。
「セットアップ」キー150は、印字装置1の各種動作モードの機能を有効化するためのセットアップモードに移行させるタッチキーである。
電源キー160は、メニュー画面40A上で、印字装置1の電源をOFFしたり、節電のための待機モードの選択画面に移行させるタッチキーである。
なお、操作表示部40に表示されるキー120~160は、上記各キーに限定されない。
【0030】
以下、商品ラベル(値付ラベル)の発行処理を、「値引きモード」における値割引き商品に係る商品ラベルの発行の例に基づいて説明する。なお、「発行モード」、「廃棄モード」及び「産直モード」における商品ラベルの発行についても、「値引きモード」における商品ラベルの発行と同様な発行処理がなされる。
【0031】
(「値引きモード」キー110)
図4に示されるメニュー画面40A(メインメニュー)の「値引きモード」キー110が操作(タッチ)されると、値割引き商品に係る商品ラベル(値付ラベル)を印字して値付ラベルを発行するための商品情報等の入力画面に遷移する。
商品情報等の入力は、「非対話方式」あるいは「対話方式」で行うことができ、そのいずれの方式で行うかは、後述する「セットアップ」キー150の操作により設定することができる。
【0032】
まずは、「値引きモード」における「非対話方式」による商品ラベル(値付ラベル)の発行処理について説明する。
(値引きモード:非対話方式)
図5(a)(b)は、「値引きモード:非対話方式」の表示画面の例を示す図であり、図5(a)は、値割引きに係る商品情報等の入力前の入力画面40B-1を示し、図5(b)は、値割引きに係る商品情報等の入力後の入力画面40B-2を示している。また、図6は、「値引きモード:非対話方式」における、値割引きに係る商品ラベル(値付ラベル)の発行処理の流れを示すフローチャートである。
【0033】
後述する「セットアップ」キー150の操作により、「対話方式121:なし」(図15参照)に設定されている場合、メニュー画面40A上の「値引きモード」キー110が選択操作(タッチ)されると、操作表示部40のメニュー画面40A(メインメニュー)は、図5(a)に示される値割引きに係る商品情報等の入力画面40B-1(非対話方式)に遷移する。
【0034】
商品情報等の入力画面40B-1(非対話方式)には、例えば、ベース表示領域111A、入力領域112A、テンキー領域113A、基本値領域114Aが表示される。
【0035】
ベース表示領域111Aには、例えば、「値引き値」、「元売価」、「本体価格」、「値段(円)」が表示されており、入力領域112A等で入力された「値引き値」等の商品情報が確認的に表示される。
入力領域112Aには、「値引き」項目112a、「扱者コード」項目112b、「バーコードデータ(読取)」項目112c、「元売価」項目112d、「税率選択」項目112e、「発行枚数」項目112f等の各入力項目が表示される。上記各項目112a~112fを選択操作(タッチ)することで入力項目を設定し、テンキー領域113Aのテンキーや、基本値領域114Aのプリセットされた値割引項目(「10円引き」、「20%引き」、「定価100円」等)等から、商品情報等を入力することができる。
【0036】
テンキー領域113Aには、数字を置数入力するテンキーが表示され、入力領域112Aの数字(値)をこのテンキーで置数入力することができる。
基本値領域114Aには、プリセットされた値割引項目(「10円引き」、「20%引き」、「定価100円」等)や、ラベルの発行指示を行う発行キー114a等が表示されている。入力領域112Aの数字(値)をプリセットされた値割引項目(「10円引き」、「20%引き」、「定価100円」等)から入力することができる。
【0037】
以下、値割引き商品に係る商品ラベルの発行処理を具体的に説明する。
(商品ラベルの発行処理)
操作者(店員等)は、入力画面40B-1(図5(a))の入力領域112Aに表示された各入力項目112a~112fを選択操作し(図6:STA1)、値割引きに係る商品情報等を入力する(図6:STA2)。例えば、「値引き」項目112aを選択(タッチ)することで当該項目をアクティブな状態にした後、テンキー領域113Aのテンキーより値引き値を置数入力するか、あるいは、基本値領域114Aにプリセットされた値割引項目(「10円引き」、「20%引き」、「定価100円」等)より値割引き値を入力する。
【0038】
操作者(店員等)は、引き続き、必要とされる他の入力項目についても、商品情報等の入力を行う(図6:STA1、STA2)。
例えば、「扱者コード」項目112bを選択して、テンキー領域113Aのテンキーより操作者(店員)を識別するためのコードを置数入力すること、「バーコードデータ(読取)」項目112cを選択して、テンキー領域113Aのテンキーより商品のバーコードを置数入力すること、あるいは、バーコードスキャナ(不図示)より商品のバーコードを読み取って入力すること、「元売価」項目112dを選択して、テンキー領域113Aのテンキーより元売価を置数入力すること、「税率選択」項目112eの選択により税率(8%、10%)を選択的に切り替えて入力すること、「発行枚数」項目112fを選択し、テンキー領域113Aのテンキーより発行枚数を置数入力すること等、が行われる。
操作者(店員等)は、上記各項目112a~112fを任意の順で入力し、ラベル発行に係る商品情報等を入力する。
【0039】
図5(b)には、値割引きに係る商品情報等の入力後の入力画面40B-2が示されている。操作者(店員等)は、入力画面40B-2のベース表示領域111Aや入力領域112Aに表示されている商品情報を確認した後、入力画面40B-2の基本値領域114Aに表示されている発行キー114aを操作(タッチ)することで、商品情報等の入力が終了する(図6:STA3「YES」)。
【0040】
制御部Eは、発行キー114aの操作(タッチ)がなされ、商品情報等の入力が終了したことを判断すると、入力された商品情報等を記憶手段20の商品ファイル(不図示)に記憶し登録する(図6:STA4)。
【0041】
その後、制御部Eは、上記商品ファイルに基づき、発行枚数分の商品ラベルを発行するように搬送部B、印字部C、及び切断部Dを制御する(図6:STA5)。
【0042】
このように、「非対話方式」により商品ラベル(値付ラベル)を発行処理する場合、印字装置1の操作に慣れた操作者(店員等)は、「値引きモード:非対話方式」の入力画面40B-1より商品情報等を手早く入力し、商品ラベルを迅速に発行することができる。
【0043】
なお、上記実施例では、操作者(店員等)は、入力画面40B-1の「値引き」項目112aを選択した場合に、テンキー領域113Aのテンキーより値引き値を置数入力すること、及び、基本値領域114Aにプリセットされた値割引項目(「10円引き」、「20%引き」、「定価100円」等)より値割引き値を入力することが可能であったが、この構成を、基本値領域114Aにプリセットされた値割引項目より値割引き値を入力することのみに設定することもできる。
このような設定とすれば、操作者(店員等)が誤った値割引き値を入力することや、また、不正な値割引き値を入力することを防止することができる。
【0044】
次に、「値引きモード」における「対話方式」による商品ラベル(値付ラベル)の発行処理について説明する。
(値引きモード:対話方式)
図7図13は、「値引きモード:対話方式」の表示画面の例を示す図である。また、図14は、「値引きモード:対話方式」における、値割引きに係る商品ラベル(値付ラベル)の発行処理の流れを示すフローチャートである。
【0045】
後述する「セットアップ」キー150の操作により、「対話方式121:あり」(図15参照)に設定されている場合、メニュー画面40A上の「値引きモード」キー110が選択操作(タッチ)されると、操作表示部40には、セットアップにより設定された「手順1」、「手順2」・・・「手順n」の各入力項目の順に対話方式で表示される。
【0046】
以下、一例として、図15(a)(b)に示されているように「手順1」に「扱者コード」が設定され、「手順2~4」に「なし」が設定され、「手順5」に「値引きの設定」が設定され、「手順6」に「バーコードデータ読取」が設定され、「手順7」に「税率選択」が設定され、「手順8」に「元売価」が設定され、「手順9」に「発行枚数」が設定されている場合の「対話方式」による入力の態様を説明する。
【0047】
(手順1の情報入力)
操作者(店員等)が、図4に示されるメニュー画面40A(メインメニュー)の「値引きモード」キー110を選択(タッチ)すると、操作表示部40の画面には、例えば、図7(a)に示される手順1に設定された「扱者コード」の入力画面(対話方式)が表示される。
【0048】
「扱者コード」の入力画面40C-1には、例えば、ベース表示領域111B、入力領域112B、テンキー領域113B、基本値領域114Bが表示される。
ベース表示領域111Bには、例えば、「値引き値」、「元売価」、「本体価格」、「値段(円)」が表示されており、対話方式で入力された商品情報を確認的に表示する。なお、このベース表示領域111Bの表示は、非表示とすることもできる。
【0049】
入力領域112Bには、「扱者コード」の表示がなされるとともに、次の手順の入力画面に遷移するための操作キーが表示される。図7aには、操作キーとして、「次」のキーが示されている。
テンキー領域113Bには、数字を入力するテンキーが表示され、「扱者コード」の置数入力を行うことができる。また、「扱者コード」は、例えば、店員のIDカード等に付されたコードシンボルをバーコードスキャナで読み取ることで入力してもよい。
基本値領域114Bには、プリセットされた値割引項目(「10円引き」、「20%引き」、「定価100円」等)や、ラベルの発行指示を行う発行キー114aが表示されている。
【0050】
操作者は、入力画面40C-1に表示されたテンキー領域113Bのテンキー等を用いて操作者(店員)を識別するためのコードを入力する(図14:STB1)。図7(b)には、入力後の入力画面40C-2が示されており、操作者により入力された「扱者コード」として「00000009」が表示されている。
【0051】
(手順2~4の情報入力)
操作者(店員等)が、手順1の情報(「扱者コード」)を入力した後、入力画面40C-2の入力領域112Bに示される「次」のキーを操作(タッチ)すると、画面には、手順2の入力画面が表示されるが、この例では、セットアップにより、「手順2」が「なし」が設定されているので、手順2の入力画面はスキップされ、次の手順の入力画面が表示されることになる。また、「次」キーが入力されなくとも、現在の画面で必要な情報が入力されたら自動で画面遷移してもよい。他の手順における「次」キーについても同様である。
また、この例では、セットアップにより、「手順3」及び「手順4」も「なし」に設定されているので、手順3及び手順4の入力画面もスキップされ、その次の手順5が表示されることになる。図8(a)には、手順5の「値引き設定」の入力画面40D-1が示されている。
【0052】
(手順5の情報入力)
「値引き設定」の入力画面40D-1には、例えば、ベース表示領域111C、入力領域112C1、テンキー領域113C1、基本値領域114C1が表示される(図8(a))。
ベース表示領域111Cには、上述したベース表示領域111Bと同様の表示がなされ、この表示は、非表示とすることもできる。
入力領域112C1には、「値引き 定額」、「値引き %引き」、「値引き 円引き」、「中止」及び「確定」の入力項目等が表示される。
テンキー領域113C1及び基本値領域114C1の構成は、上述したテンキー領域113B及び基本値領域114Bと同様である。
【0053】
操作者(店員等)は、入力領域112C1に表示された入力項目(「値引き 定額」、「値引き %引き」、「値引き 円引き」)を選択(タッチ)することで当該項目をアクティブな状態にした後、テンキー領域113C1や基本値領域114C1より数字(値)を入力する(図14:STB1)。
図8(b)には、入力後の入力画面40D-2が示されており、操作者により入力された「値引き %引き」として「20%」が表示されている。
【0054】
操作者(店員等)は、入力画面40D-1におけるテンキー領域113C1のテンキーや、基本値領域114C1にプリセットされた値割引項目から値割引き値を入力することができるが、テンキー領域113C1からの置数入力を禁止し、基本値領域114C1にプリセットされた値割引項目のみから値割引き値を入力するように設定することもできる。
このような設定とすれば、操作者(店員等)が誤った値割引き値を入力することや、不正な値割引き値を入力することを防止することができる。
【0055】
また、図8(a)に示される「値引き設定」の入力画面40D-1は、例えば、図9に示すような入力画面40D-3に変更して設定することもできる。この入力画面40D-3は、図8(a)に示す入力画面40D-1の入力領域112C1を、入力領域112C2に一部変更したものである。入力領域112C2の「値引き」の項目をタッチすることで、「値引き」の種類として「定額」、「%引き」、「円引き」を選択的に設定することができ、その「値引き」の種類に応じたプリセットキーが表示される。
なお、図9に示されるテンキー領域113C2及び基本値領域114C2の構成は、上述したテンキー領域113C1及び基本値領域114C1と同様である。
【0056】
図9に示す入力画面40D-3では、「値引き」の種類として「円引き」が設定されており、その「値引き」の種類(「円引き」)に応じたプリセットキーとしての「10円引き」「100円引き」が表示されている。操作者(店員等)は、このプリセットキー(「10円引き」あるいは「100円引き」)を選択(タッチ)することで、値引きの設定を行うこともできる。
【0057】
操作者(店員等)は、入力画面40D-3において、テンキー領域113C2のテンキーや、基本値領域114C2にプリセットされた値割引項目から値割引き値を入力することもできるが、テンキー領域113C2からの置数入力を禁止し、入力領域112C2や基本値領域114C2にプリセットされた値割引項目のみから値割引き値を入力するように設定することもできる。
このような設定とすれば、操作者(店員等)が誤った値割引き値を入力することや、不正な値割引き値を入力することを防止することができる。
【0058】
(手順6の情報入力)
操作者(店員等)が、上記手順5の情報(「値引き設定」)入力後、例えば、図8(b)に示される入力画面40D-2の入力領域112C1に表示される「確定」のキーを操作(タッチ)すると、画面には、手順6の「バーコードデータ読取」の入力画面40E-1が表示される。
【0059】
「バーコードデータ(読取)」の入力画面40E-1には、例えば、ベース表示領域111D、入力領域112D、テンキー領域113D、基本値領域114Dが表示される(図10(a))。
ベース表示領域111Dには、上述したベース表示領域111Cと同様の表示がなされ、この表示は、非表示とすることもできる。
入力領域112Dには、「バーコードデータ(読取)」の表示がなされるとともに、前の画面又は次の画面に遷移するための操作キーが表示される。図10(a)には、操作キーとして、「前」又は「次」のキーが示されている。
テンキー領域113D及び基本値領域114Dの構成は、上述したテンキー領域113C1及び基本値領域114C1と同様である。
【0060】
操作者(店員等)は、テンキー領域113Dのテンキーより商品のバーコードを置数入力すること、あるいは、バーコードスキャナ(不図示)より商品のバーコードを読み取って入力することで、商品のバーコードデータ情報を入力する(図14:STB1)。
図10(b)には、入力後の入力画面40E-2が示されており、操作者により入力された「バーコードデータ(読取)」として「4902424444889」が表示されている。
なお、入力画面40E-2の入力領域112Dに表示される「前」のキーを操作すると、入力内容は取り消されてもよい。
【0061】
(手順7の情報入力)
操作者(店員等)は、上記手順6の情報(「バーコードデータ(読取)」)の入力後、例えば、入力画面40E-2の入力領域112Dに表示される「次」のキーを操作すると、画面には、図11(a)に示される手順7の「税率選択」の入力画面40F-1が表示される。
【0062】
「税率の選択」の入力画面40F-1には、例えば、ベース表示領域111E、入力領域112E、テンキー領域113E、基本値領域114Eが表示される(図11(a))。
ベース表示領域111Eには、上述したベース表示領域111Cと同様の表示がなされ、この表示は、非表示とすることもできる。
入力領域112Eには、「8.00%」、「10.00%」、「中止」及び「確定」の入力項目に関するキーが表示される。
テンキー領域113E及び基本値領域114Eの構成は、上述したテンキー領域113C及び基本値領域114Cと同様である。
【0063】
操作者(店員等)は、入力画面40F-1の入力領域112Eに表示された税率「8.00%」又は「10.00%」を選択(タッチ)して入力する(図14:STB1)。図11(b)には、操作者により選択(入力)された「8.00%」の入力画面40F-2が示されている。
【0064】
(手順8の情報入力)
操作者(店員等)は、上記手順7の情報(「税率の選択」)入力後、例えば、入力画面40F-2の入力領域112Eに表示される「確定」キーを操作すると、画面には、図12(a)に示される手順8の「元売価」の入力画面40G-1が表示される。
【0065】
「元売価」の入力画面40G-1には、例えば、ベース表示領域111F、入力領域112F、テンキー領域113F、基本値領域114Fが表示される(図12(a))。
ベース表示領域111Fには、上述したベース表示領域111Eと同様の表示がなされ、この表示は、非表示とすることもできる。
入力領域112Fには、入力された「元売価」の表示がなされるとともに、前の画面又は次の画面に遷移するための操作キーが表示される。図12(a)には、操作キーとして、「前」又は「次」のキーが示されている。
テンキー領域113F及び基本値領域114Fの構成は、上述したテンキー領域113E及び基本値領域114Eと同様である。
【0066】
操作者(店員等)は、テンキー領域113Fのテンキーより商品の元売価を置数入力する(図14:STB1)。図12(b)には、操作者により入力された「123」の入力画面40G-2が示されている。具体的には、図12(b)の入力領域112Fには、入力された元売価「123」が表示されるとともに、ベース表示領域111Fには、今回入力された元売価「123」と先に入力された値引き値「20%引き」に基づいて算出された本体価格「90」と値段(円)「98」が表示されている。本体価格は、値引き適用後の税抜き価格を示している。
【0067】
(手順9の情報入力)
操作者(店員等)は、上記手順8の情報(「元売価」)入力後、例えば、入力画面40G-2の入力領域112Fに示される「次」のキーを操作すると、画面には、図13(a)に示される手順9の「発行枚数」の入力画面40H-1が表示される。
【0068】
「発行枚数」の入力画面40H-1には、例えば、ベース表示領域111G、入力領域112G、テンキー領域113G、基本値領域114Gが表示される(図13a)。
ベース表示領域111Gには、上述したベース表示領域111Fと同様の表示がなされ、この表示は、非表示とすることもできる。
入力領域112Gは、「発行枚数」の表示がなされるとともに、前の画面に遷移するための操作キーとして「前」のキーが表示される。また、手順9は対話方式として最後の手順であることから、入力の確認を行う操作キーとして「確認」のキーが表示される。
テンキー領域113G及び基本値領域114Gの構成は、上述したテンキー領域113F及び基本値領域114Fと同様である。
【0069】
操作者(店員等)は、テンキー領域113のテンキーより発行枚数を置数入力することで、商品ラベルの発行枚数を入力する(図14:STB1)。図13(b)には、操作者により入力された「10」の入力画面40H-2が示されている。
なお、入力画面40H-2の入力領域112Gに示される「前」のキーを操作(タッチ)すると、入力内容が取り消されてもよい。また、「確認」キーを操作(タッチ)することで、発行枚数を確定させることができる。
【0070】
操作者(店員等)は、発行枚数を確定させ、入力画面40H-2のベース表示領域111G等に表示されている商品情報を確認した後、入力画面40H-2の基本値領域114Gに表示されている「発行」キー114aを操作(タッチ)することで、商品情報等の入力は終了する(図14:STB2「YES」)。
制御部Eは、発行キー114aの操作(タッチ)がなされ、商品情報等の入力が終了したことを判断すると、入力された商品情報等を記憶手段20の商品ファイル(不図示)に記憶し登録する(図14:STB3)。
【0071】
その後、制御部Eは、上記商品ファイルに基づき、発行枚数分の商品ラベルを発行するように搬送部B、印字部C、及び切断部Dを制御する(図14:STB4)。
制御部Eは、発行枚数分の商品ラベルが発行されると、ラベル発行後の操作手順の有無を判断する(図14:STB5)。なお、このラベル発行後の操作手順の有無は、後述する「セットアップ」キー150の操作により設定される。
【0072】
制御部Eは、ラベル発行後の操作手順が「無」に設定されている場合には(図14:STB5「無」)、商品ラベルの発行処理を終了する。
また、制御部Eは、ラベル発行後の操作手順に所定の手順が入力されている場合(例えば、図15(b)には、「ラベル発行後の操作手順」123として、「手順6」が設定されている。)には、ラベル発行後の操作手順が「有」に設定されていると判断し(図14:STB5「有」)、開始手順を設定されている操作手順に設定(セット)するとともに(図14:STB6、図15(b)の例では「手順6」)、セットされた開始手順からその後の手順を対話方式でデータ入力するように制御する(図14:STB1)。
なお、セットされた開始手順より前の手順(本例の手順1~手順5)は、前回の登録内容が維持されるので、本例の場合、手順1には、「扱い者コード」として「00000009」の登録内容が維持され(図7(b))、また、手順5には、「値引き %引き」として「20%」の登録内容(図8(b))が維持されることになる。
【0073】
このように、「対話方式」により商品ラベル(値付ラベル)を発行処理する場合、印字装置1の操作に慣れていない操作者(店員等)でも、「値引きモード:対話方式」の表示画面より商品情報等を確実に入力することができ、適切に商品ラベルを発行することができる。
さらに、ラベル発行後の操作手順に所定の手順が入力されている場合には、次の商品についても、所定の手順から対話方式で商品情報等を入力することで、適切かつ円滑に商品ラベルを発行することができる。
【0074】
次に、「対話方式」時の商品情報等の入力手順(順番)を変更する「セットアップモード」について説明する。図15(a)(b)には、「値引きモード:対話方式」に関する商品情報等の入力手順(順番)等を変更する設定変更に係る画面が示されている。
【0075】
(「セットアップ」キー150)
図4に示される操作表示部40のメニュー画面40A(メインメニュー)において、「セットアップ」キー150が選択操作(タッチ)されると、印字装置1の各種動作モードの機能を有効化するための各種設定キー(不図示)が表示される。各種設定キーの内、「値引きモード:対話方式」に関する設定キー(不図示)が選択(タッチ)されると、操作表示部40には、例えば、図15(a)(b)に示されるセットアップに係る画面40Iが表示される。
この画面40Iにより、対話方式の手順を設定することができ(設定手段)、設定された内容は、記憶手段20あるいはRAM30に記憶される。
なお、同画面40Iは、スクロールして表示範囲を上下に移動させることができ、図15(a)には表示範囲を上に移動させた状態が示され、図15(b)には表示範囲を下に移動させた状態が示されている。
【0076】
セットアップに係る画面40Iには、例えば、「対話方式」の入力項目121、「手順1」、「手順2」、・・・「手順9」の入力項目(なお、それらの手順の項目を併せて「手順」の入力項目122と称する。)、「ラベル発行後の操作手順」の入力項目123、「待機モード設定」の入力項目124、「待機モード復帰後の動作」の入力項目125、等の入力項目が表示される。なお、「手順」の入力項目122の設定数等は、上記の例に限られず任意に設定可能である。
以下、各入力項目について説明する。
【0077】
(「対話方式」の入力項目121)
「対話方式」の入力項目121では、対話方式「なし」又は「あり」が設定される。「対話方式」の入力項目121を操作(タッチ)することで、対話方式「なし」又は「あり」を選択的に設定することができる。
対話方式が「なし」に設定されている場合、図4に示される操作表示部40のメニュー画面40A(メインメニュー)より「値引きモード」キー110が選択操作(タッチ)されると、制御部Eは、「値引きモード:非対話方式」(図5、6参照)で商品情報等の入力を行うように制御する。
また、対話方式が「あり」に設定されている場合、操作表示部40のメニュー画面40A(メインメニュー)より「値引きモード」キー110が選択操作(タッチ)されると、制御部Eは、「値引きモード:対話方式」(図7~14参照)で商品情報等の入力を行うように制御する。
【0078】
(「手順」の入力項目122)
「手順」の入力項目122では、「値引きモード:対話方式」時の商品情報等の入力手順(順番)が設定される。操作者(店員等)は、この「手順」の入力項目122に、ラベル発行に必要な情報の入力手順を手順1から手順n(nは任意の数に設定可能である。)まで設定することができる(なお、図15(b)には、「手順n」は「手順9」として設定されている。)
【0079】
図15(a)(b)には、設定の一例として、「手順1」に「扱者コード」が設定され、「手順2~4」に「なし」が設定され、「手順5」に「値引きの設定」が設定され、「手順6」に「バーコードデータ読取」が設定され、「手順7」に「税率選択」が設定され、「手順8」に「元売価」が設定され、「手順9」に「発行枚数」が設定されている。
【0080】
したがって、この設定の例によれば、図4に示される操作表示部40のメニュー画面40A(メインメニュー)で「値引きモード」キー110が操作されると、操作表示部40には、図5図13に示されているように、手順1の「扱者コード」、手順5の「値引き設定」(なお、「手順2~4」は「なし」が設定されているので、これらの手順はスキップされる。)、手順6の「バーコードデータ読取」、手順7の「税率選択」、手順8の「元売価」、手順9の「発行枚数」の順(対話方式)に商品情報等の入力画面が表示されることになる。
【0081】
(「ラベル発行後の操作手順」の入力項目123)
「ラベル発行後の操作手順」の入力項目123では、「値引きモード」において、設定された発行枚数のラベルが発行された後、次の値割引き商品について、ラベル発行を受け付けるか否かの設定がなされる。
例えば、次の値割引き商品の発行をしない場合には「無」が設定され、また、その後の値割引き商品ラベルの発行を行う場合には、「手順」の入力項目122で設定されたどの手順(画面)から開始するのか、その開始される「手順」が設定される。
【0082】
図15(b)には、設定の一例として、例えば、「ラベル発行後の操作手順」に「手順6」が設定されている。この設定の例によれば、「値引きモード:対話方式」での商品情報等の入力に伴う商品ラベルの発行が終了すると(図14:STB4)、操作表示部40の画面には、新たに手順6の「バーコードデータ読取」の入力画面が表示され、手順6から手順nの対話方式によるデータ入力が開始されることになる(図14:STB5「有」、STB6、STB1)。
【0083】
図15(b)に設定した例(「ラベル発行後の操作手順」に「手順6」が設定されている。)によれば、前回の商品ラベルの発行に引き続き、手順6の「バーコードデータ読取」の入力から、手順7の「税率選択」、手順8の「元売価」、手順9の「発行枚数」の入力が対話方式でなされることとなり、次の商品の商品ラベル発行を円滑に行うことができる。
【0084】
(「待機モード設定」の入力項目124)
「待機モード設定」の入力項目124では、待機モード「あり」又は「なし」が設定される。待機モード設定」の入力項目124を操作(タッチ)することで、待機モードを「あり」又は「なし」を選択的に設定することができる。
【0085】
待機モードが「あり」に設定されている場合、「値引きモード:対話方式」での商品情報等の入力途中、上記商品情報等の入力が行われずに予め定められた時間経過したり、あるいは、操作者(店員等)が、意図的な操作(例えば、待機モードに移行させるプリセットキーを設定しておいて、それを押下すること)を行うこと等、所定の条件を満たした場合には、制御部Eは、現時点の入力状態である通常モードから、操作表示部40の画面表示を非表示状態として消費電力を削減する待機モードに移行するように制御する。
【0086】
また、待機モードが「なし」に設定されている場合、制御部Eは、上記所定の条件を満たした場合であっても、現時点の入力状態(通常モード)を維持するように制御する。
図15(b)には、設定の一例として、「待機モード設定」が「あり」に設定されているので、この場合には、上記所定の条件を満たした場合に、制御部Eは、現時点の入力状態(通常モード)から、操作表示部40の画面表示を非表示状態として待機モードに移行するように制御することになり、消費電力を削減することができる。
【0087】
(「待機モード復帰後の動作」の入力項目125)
「待機モード復帰後の動作」の入力項目125では、上述した「待機モード」から「通常モード」に復帰する場合の復帰動作が設定される。この復帰動作として、例えば、以下の「第1の設定」又は「第2の設定」による復帰動作がなされる。
【0088】
(1)「第1の設定」による復帰動作
「待機モード復帰後の動作」の入力項目125が「第1の設定」に設定されている場合には、制御部Eは、「待機モード」から「通常モード」に復帰する場合に、「値引きモード:対話方式」での商品情報等の表示画面において、入力手順のうち最初の入力手順である「手順1」の入力画面に戻すように制御する。
【0089】
図15(b)には、設定の一例として、「待機モード復帰後の動作」が「第1の設定」(「第1(通常)」)に設定されているので、この場合には、制御部Eは、待機モードから復帰する場合、「手順1」の入力画面に戻すように制御する。
【0090】
このように、「待機モード復帰後の動作」の入力項目125が「第1の設定」に設定されている場合には、待機モードから復帰した場合であっても、対話方式の「手順1」の入力画面に戻されることから、その後、入力項目に変更が生じた場合であっても、適切に商品情報等を入力することができる。
【0091】
(2)「第2の設定」による復帰動作
「待機モード復帰後の動作」の入力項目125が「第2の設定」に設定されている場合には、制御部Eは、「待機モード」から「通常モード」に復帰する場合に、「値引きモード:対話方式」での商品情報等の表示画面において、「待機モード」に移行した時点の入力状態(通常モード)の入力画面に戻すように制御する。
【0092】
例えば、手順7の表示画面において待機モードに移行した場合には、制御部Eは、待機モードから復帰する場合、「待機モード」に移行した時点の「手順7」の入力画面に戻すように制御する。
【0093】
このように、「待機モード復帰後の動作」の入力項目125が「第2の設定」に設定されている場合には、待機モードから復帰した場合であっても、対話方式の「待機モード」に移行した時点の手順の入力画面に戻されることから、入力済みの入力項目に無駄がなく、その後の入力(未入力の入力項目)を円滑に行うことができる。
【0094】
また、上記復帰動作の他の実施態様として、例えば、待機モードから復帰する場合に、どの手順の入力画面に戻すか設定すること(商品情報の入力の受け付けを行う画面のうち、所定の入力手順のうち任意の入力手順に対応する画面に戻す第3の設定)もできる。
この場合には、「待機モード復帰後の動作」の入力項目125に、待機モードから復帰する場合の戻す「手順」を設定すればよい。例えば、「手順6」を設定すると、制御部Eは、待機モードから復帰する場合、手順6の入力画面に戻すように制御する。
【0095】
なお、上記実施例では、「値引きモード」による値割引き商品に係る商品ラベルの発行の例として説明したが、「発行モード」キー100の操作による通常の販売商品に係る商品ラベルの発行、「廃棄モード」キー120の操作による廃棄商品に係るに商品ラベルの発行、「産直モード」キー130の操作による産地直送商品に係るに商品ラベルの発行においても、「値引きモード」と同様に、「非対話方式」及び「対話方式」で商品ラベルの発行処理を行うことができる。
【0096】
また、本発明は上述した実施態様に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
【0097】
<変形例>
以下、本実施形態の変形例について説明する。以下に説明する変形例は、適宜、上記実施形態及び他の変形例と組み合わされてよい。
例えば、手順8の元売価は、テンキー領域113Fのテンキーにより手入力するのではなく、手順6のバーコードスキャナで取得してもよい。この場合、元売価データはバーコードに基づいて商品マスタから取得してもよいし、バーコード自体に格納されていてもよい。
【0098】
また、「ラベル発行後の操作手順」の設定が扱者ごとに保存されていてもよい。この場合、扱者コードが入力されたら扱者コードに対応した操作手順が自動的に適用される。
【0099】
また、値割引き操作の制限内容を扱者ごとに異ならせてもよい。例えば、扱者が「店長」や「ベテラン店員」として登録されている場合には、値割引き値を制限無しに設定可能(例えば、1%割引から99%割引きの間で自由に設定可能)とするが、扱者が「新人店員」や「派遣社員」や「アルバイト」として登録されている場合には、テンキーによる置数入力を禁止し、値割引きプリセットキーの一部のみ(例えば、10%以内の割引のみ)入力できるようにしてもよい。
【0100】
また、現在の時間帯(又は閉店時刻までの残り時間)に応じて許可する値割引き(置数/操作できるプリセットキー)を変更してもよい。例えば、遅い時間になるほど高い値割引き値の置数入力が可能になるようにしてもよい。また、早い時間帯ではグレーアウト(薄いグレーで表示され、操作者の操作の対象から外れている状態)して押せなかったプリセットキーが、遅い時間になると押せるようになるようにしてもよい。
【0101】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、印字装置に関する。
[背景技術]
スーパーなどの食料品に貼付されるコード付ラベルを発行するラベル発行装置が知られている(例えば、特開平11-174958号公報)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
上記従来のラベル発行装置は、入力操作部を用いてラベル発行に係る商品情報等の入力するものであるが、その入力操作には改善の余地があった。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みて、ラベル発行に係る商品情報等の入力操作を的確にかつ円滑に行うことのできる印字装置を提供することを課題とする。
[課題を解決するための手段]
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、
印字に必要な商品情報を入力する入力手段と、前記入力手段による前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を、所定の入力手順で遷移させる表示手段と、前記所定の入力手順を設定するための設定手段と、印字手段により印字させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記入力手段により前記商品情報の入力終了後に前記印字手段により印字を行わせ、印字終了後に前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記表示手段に表示させ、前記設定手段は、印字終了後の前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記所定の入力手順のうち任意の入力手順に対応する画面に設定可能な商品情報処理装置である。
上記構成によれば、ラベル発行に係る商品情報等の入力操作を的確にかつ円滑に行うことができる。
【0102】
(2)本実施形態の一態様は、上記(1)に記載の商品情報処理装置において、前記設定手段は、印字終了後の前記商品情報の入力の受け付けを行う画面を前記所定の入力手順のうちの最初の入力手順とは異なる入力手順に対応する画面に設定可能であり、前記制御手段は、前記設定手段により設定された前記異なる入力手順からの入力手順に対応する画面を前記表示手段に表示させるものである。
上記構成によれば、前回の商品ラベルの発行に引き続き、次の商品の商品ラベル発行を円滑に行うことができる。
【0103】
(3)本実施形態の一態様は、上記(1)又は(2)に記載の商品情報処理装置において、前記制御手段は、前記入力手段による前記商品情報の入力途中で前記商品情報の入力が行われることなく、所定の条件を満たす場合には、前記入力手段による前記商品情報の入力を行う通常モードから、前記表示手段の表示を非表示状態として消費電力を削減する待機モードに移行させるものである。
上記構成によれば、所定の条件において、消費電力を削減することができる。
【0104】
(4)本実施形態の一態様は、上記(3)に記載の商品情報処理装置において、前記設定手段は、前記待機モードから前記通常モードに復帰する復帰動作について、前記商品情報の入力の受け付けを行う画面のうち、前記所定の入力手順のうちの最初の入力手順の画面に戻す第1の設定と、前記商品情報の入力の受け付けを行う画面のうち、前記所定の入力手順のうち前記入力途中の画面に戻す第2の設定と、を選択して設定可能にしたものである。
上記構成によれば、「待機モード」からの「通常モード」に復帰する際に、対話方式の「手順1」の入力画面に戻されることから、その後、入力項目に変更が生じた場合であっても、適切に商品情報等を入力することができるし(「第1の設定」)、あるいは、
対話方式の「待機モード」に移行した時点の手順の入力画面に戻されることから、入力済みの入力項目に無駄がなく、その後の入力(未入力の入力項目)を円滑に行うことができる(「第2の設定」)。
【0105】
(5)本実施形態の一態様は、上記(1)又は(2)に記載の商品情報処理装置において、前記入力手段により入力される前記商品情報として、値割引きの情報を含み、前記設定手段は、前記値割引きの情報を前記入力手段で入力する場合に、前記値割引きの情報を置数入力で入力可能とする設定と、前記値割引きの情報を前記置数入力での入力を受け付けず、プリセットされた値割引き項目から選択して入力可能とする設定と、を選択して設定可能にしたものである。
上記構成によれば、操作者(店員等)が誤った値割引き値を入力することや、不正な値割引き値を入力することを防止することができる。
【0106】
なお、本技術は以下のような構成をとることが可能である。
上記(3)又は(4)に記載の商品情報処理装置において、前記入力手段により入力される前記商品情報として、値割引きの情報を含み、前記設定手段は、前記値割引きの情報を前記入力手段で入力する場合に、前記値割引きの情報を置数入力で入力可能とする設定と、前記値割引きの情報を前記置数入力での入力を受け付けず、プリセットされた値割引き項目から選択して入力可能とする設定と、を選択して設定可能にすること。
【符号の説明】
【0107】
1:印字装置(商品情報処理装置)
40:操作表示部(入力手段、表示手段)
B:搬送部
C:印字部(印字手段)
D:切断部
E:制御部
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