(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170488
(43)【公開日】2024-12-10
(54)【発明の名称】送風機
(51)【国際特許分類】
F04D 27/00 20060101AFI20241203BHJP
F04D 25/10 20060101ALI20241203BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20241203BHJP
G06T 7/20 20170101ALI20241203BHJP
【FI】
F04D27/00 B
F04D25/10 302E
G06T7/00 300D
G06T7/20 300A
F04D27/00 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024150854
(22)【出願日】2024-09-02
(62)【分割の表示】P 2023016336の分割
【原出願日】2023-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】500201602
【氏名又は名称】シロカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金井 まり
(72)【発明者】
【氏名】劉 春樹
(57)【要約】
【課題】利便性を向上可能な送風機を提供する。
【解決手段】送風機は、空気を送り出す送風部と、前記送風部の周囲の少なくとも一部を撮影する撮影部と、前記送風部の送風動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記撮影部で得られた画像から、人物が体で示した所定の合図を検出したことに応じて、前記送風動作の制御条件を変更する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を送り出す送風部と、
前記送風部の送風方向を変化させる首振り動作を行うように前記送風部を駆動する駆動部と、
前記送風部の周囲の少なくとも一部を撮影する撮影部と、
前記撮影部で得られた画像から、人物が体で示した所定の合図を検出したことに応じて、前記送風部の送風動作を制御する制御部と、
を備え、
前記所定の合図は、ジェスチャおよび/またはハンドサインであり、
前記制御部は、前記駆動部が前記首振り動作を行っている状態において前記画像から第1種類の合図を前記所定の合図として検出したことに応じて、前記駆動部による前記送風部の首振り範囲を変更する、ことを特徴とする送風機。
【請求項2】
前記駆動部による前記首振り動作で得られる送風範囲は、第1送風範囲と、前記第1送風範囲より狭い第2送風範囲とで変更可能であり、
前記制御部は、前記第1送風範囲で前記首振り動作を制御している状態において前記第1種類の合図を前記画像から検出した場合、前記送風範囲を前記第1送風範囲から前記第2送風範囲に変更し、前記第2送風範囲が前記第1種類の合図を示した人物をカバーするように前記首振り動作を制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の送風機。
【請求項3】
前記制御部は、
複数の人物を前記画像から検出した場合に、前記複数の人物をカバーするように前記送風範囲を前記第1送風範囲に設定し、
前記複数の人物のうち1人の人物が前記第1種類の合図を示したことを前記画像から検出した場合に、前記第1種類の合図を示した人物をカバーするように前記送風範囲を前記第1送風範囲から前記第2送風範囲に変更する、ことを特徴とする請求項2に記載の送
風機。
【請求項4】
前記制御部は、前記撮影部で得られる画像に基づいて、前記第1種類の合図を示した人物の移動に追従して前記送風部の送風方向を変化させるように前記首振り動作を制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の送風機。
【請求項5】
前記制御部は、前記画像から第2種類の合図を前記所定の合図として検出した場合、前記駆動部による前記首振り動作のオン/オフまたはモードを切り替える、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項6】
前記制御部は、前記画像から第3種類の合図を前記所定の合図として検出した場合、前記送風部によって送り出す空気の送風量を変更する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項7】
前記制御部は、前記画像から第4種類の合図を前記所定の合図として検出した場合、前記送風機の運転のオン/オフを切り替える、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の送風機。
【請求項8】
前記所定の合図は、人物が体で示している合図の種類と当該合図の検出時間との組み合わせによって規定される、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の送風機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送風機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、人感センサ部を備えた扇風機が記載されている。特許文献1に記載された扇風機は、人感センサ部により検知された人の方向のみに送風するように送風部の首振り角度を制御する自動首振り制御を設定可能に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的な送風機(例えば扇風機)では、ユーザは、送風機自体に設けられた操作部、或いは、リモートコントローラ(リモコン)を操作することによって送風機の設定(送風動作)を変更する。しかしながら、送風機の操作部を操作する場合にはユーザは送風機に近づく必要があり、また、ユーザの近くにリモコンがない場合にはユーザはリモコンを探す必要がある。そのため、送風機には、送風機の操作部やリモコンを用いなくとも送風機の設定を容易に行うことができるように、更なる利便性の向上が求められている。
【0005】
そこで、本発明は、利便性を向上可能な送風機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての送風機は、空気を送り出す送風部と、前記送風部の送風方向を変化させる首振り動作を行うように前記送風部を駆動する駆動部と、前記送風部の周囲の少なくとも一部を撮影する撮影部と、前記撮影部で得られた画像から、人物が体で示した所定の合図を検出したことに応じて、前記送風部の送風動作を制御する制御部と、を備え、前記所定の合図は、ジェスチャおよび/またはハンドサインであり、前記制御部は、前記駆動部が前記首振り動作を行っている状態において前記画像から第1種類の合図を前記所定の合図として検出したことに応じて、前記駆動部による前記送風部の首振り範囲を変更する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、例えば、利便性を向上可能な送風機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】本実施形態の送風機の動作例を示すフローチャート
【
図6】所定の合図と送風動作の制御条件との関係の一例を示す図
【
図7】第1種類の合図を検出した場合の首振り動作を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
本発明に係る一実施形態の送風機10について説明する。本実施形態の送風機10は、例えば、扇風機、サーキュレータ、および/または、タワーファンを含みうる。以下では、送風機10として扇風機を例示して説明する。
【0011】
まず、本実施形態の送風機10の構成例について、
図1~
図2を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の送風機10の構成例(外観)を示している。
図2は、本実施形態の送風機10を制御するための制御ブロックを示している。本実施形態の送風機10は、空気を送り出す送風部11と、送風部11を駆動する駆動部12と、送風部11(送風機10)の周囲の少なくとも一部を撮影する撮影部13と、送風部11による送風を制御する制御部14とを備える。
【0012】
送風部11は、プロペラ(ファン、羽根)を有するファン部11aと、モータを有するモータ部11bとを含む。モータ部11bのモータはファン部11aのプロペラに連結されており、送風部11は、モータ部11bのモータによりファン部11aのプロペラを回転駆動することで、空気を送り出すことができる。また、送風部11は、台座15から立設された支柱16によって支持されており、支柱16の伸びる方向と平行な軸回りに回転可能(首振り可能)に構成されている。
【0013】
駆動部12は、送風部11の送風方向を変化させる首振り動作を行うように送風部11を駆動する機構であり、首振り機構と呼ばれることがある。駆動部12は、モータ等を含みうる。本実施形態の場合、駆動部12は、送風部11のモータ部11b内に設けられており、支柱16に対して送風部11を回転駆動するように構成されている。但し、駆動部12は、支柱16の中に設けられもよいし、台座15の中に設けられてもよい。駆動部12を台座15の中に設ける場合、送風部11と支柱16とを一体として、即ち、送風部11を支柱16ごと回転駆動しうる。
【0014】
撮影部13は、送風部11(送風機10)の周囲の少なくとも一部を逐次撮影するカメラを含む。本実施形態の撮影部13は、送風部11の周囲のうち送風部11の送風方向を含む範囲を少なくとも撮影する。撮影部13の撮影範囲は、任意であるが、例えば120°である。なお、
図1の例では、撮影部13は、支柱16に設けられているが、送風部11に設けられてもよいし、台座15に設けられてもよい。
【0015】
制御部14は、例えば1以上のプロセッサ14aおよびメモリ14bを有し、送風部11による送風動作を制御する。プロセッサ14aは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、或いはマイクロコントローラでありうる。また、本実施形態の制御部14は、撮影部13で得られた画像(映像)から、送風部11の周囲に存在する人物を検出するとともに、当該人物が体を用いて示した所定の合図(以下では、単に「所定の合図」と表記することがある)を検出する。所定の合図は、人物が体全体や体の一部(例えば手)を使って示した合図のうち事前に送風機10に登録(設定)されたものであり、ジェスチャおよび/またはハンドサインを含みうる。例えば、制御部14は、撮影部13で得られた画像に対して公知の画像処理を行い、当該画像における複数の特徴点を特定することにより、当該画像から人物および所定の合図を検出することができる。また、制御部14は、パターンマッチング用のテンプレート画像を予め保持しておき、撮影部13で得られた画像と当該テンプレート画像とのパターンマッチングを行うことによっても、人物や所定の合図を検出することができる。テンプレート画像は、送風機10のユーザが自身の画像を登録できるようにしてもよい。なお、
図1の例では、制御部14は、台座15に設けられているが、制御部14の位置は任意であり、送風部11に設けられてもよいし、支柱16に設けられてもよい。
【0016】
また、台座15には、ユーザ操作を受け付ける操作部17が設けられている。操作部17には、送風機10の運転(送風)のオン/オフを操作するためのボタンや、送風量を変更するためのボタン、首振り動作のモード設定を行うためのボタン、タイマー設定を行うボタンなど、複数種類のボタン(操作子)が設けられている。なお、本実施形態の送風機10では、操作部17が台座15に設けられているが、送風部11に設けられてもよいし、支柱16に設けられてもよい。また、操作部17は、リモートコントローラ(リモコン)として構成されてもよい。
【0017】
次に、本実施形態の送風機10の動作例について説明する。
図3は、送風機10の動作例を示すフローチャートである。
図3に示すフローチャートは、ユーザにより送風機10の運転のオンが指示されたときに開始し、ユーザにより送風機10の運転のオフが指示されたときに終了する。また、
図3に示すフローチャートは、制御部14によって実行されうる。本実施形態の送風機10は、操作部17を用いなくとも、撮影部13で得られた画像から所定の合図を検出したことに応じて、送風部11の送風動作の制御条件を変更するように構成される。以下では、所定の合図としてハンドサインを用いる例を説明する。
【0018】
ステップS101で、制御部14は、撮影部13で得られた画像を取得する。次いで、ステップS102で、制御部14は、ステップS101で取得された画像において人物を検出したか否かを判断する。例えば、制御部14は、ステップS101で取得された画像に対して公知の画像処理を行うことにより、当該画像から人物を検出(認識、特定)することができる。本ステップS102では、画像に含まれる全ての人物が検出されうる。つまり、画像から1人の人物のみが検出される場合もあれば、複数の人物が検出される場合もありうる。人物を検出しなかった場合にはステップS101に戻り、人物を検出した場合にステップS103に進む。
【0019】
ステップS103で、制御部14は、首振りモードを判定する。首振りモードは、駆動部12による送風部11の首振り動作のモードである。送風機10の運転を開始した直後における首振りモードは、例えば、最後に設定されていたモードを引き継いでもよいし、操作部17を介してユーザにより設定されたモードであってもよいし、更には、首振り動作がオフされた状態であってもよい。本実施形態の場合、首振りモードとして、モードAとモードBとを含みうる。
【0020】
首振り動作がオフされた状態である場合にはステップS104に進む。この場合、制御部14は、駆動部12による送風部11の首振り動作を行わずに、送風部11の送風方向を固定する。
【0021】
首振りモードが「モードA」である場合にはステップS105に進む。モードAは、画像から検出された人物の移動に追従して送風部11の首振り動作を制御するモードである。例えば、制御部14は、
図4(a)に示されるように、撮影部13で得られた画像に基づいて、当該画像から検出された1人の人物20のみに向けて送風するように送風部11の送風方向を制御する。そして、制御部14は、
図4(b)に示されるように、撮影部13で得られた画像に基づいて、当該画像から検出された人物20の移動に追従して送風部11の送風方向を変化させるように、駆動部12による送風部11の首振り動作を制御する。このように、モードAでは、人物20が移動した場合であっても、当該人物20に向けて常に送風するように送風部11の首振り動作が制御される。
【0022】
首振りモードが「モードB」である場合にはステップS106に進む。モードBは、画像から検出された人物をカバーする送風範囲で送風部11の首振り動作を制御するモードである。送風範囲は、送風部11の送風方向を変化させる範囲であり、駆動部12による送風部11の首振り範囲(首振り角度)として理解されてもよい。本実施形態の場合、送風範囲は、複数の人物をカバーする第1送風範囲R
1と、1人の人物のみをカバーする、第1送風範囲R
1より狭い第2送風範囲R
2との間で変更可能である。例えば、制御部14は、撮影部13で得られた画像から2人の人物21~22を検出した場合、
図5(a)に示されるように、送風範囲を第1送風範囲R
1に設定し、第1送風範囲R
1が2人の人物21~22をカバーするように送風部11の首振り動作を制御する。また、このモードBでは、
図5(b)に示されるように、人物22が移動し、撮影部13で得られた画像から人物22が検出されなくなった場合、制御部14は、送風範囲を第1送風範囲R
1から第2送風範囲R
2に変更し(狭め)、第2送風範囲R
2が残りの人物21をカバーするように送風部11の首振り動作を制御する。これにより、撮影部13で得られた画像から検出される人物に対して効率的に送風することができる。なお、一例として、モードBにおける送風範囲の最大角度は120°であり、1人の人物のみが検出されている場合の送風範囲(第2送風範囲R
2)の角度は30°である。
【0023】
ステップS107で、制御部14は、ステップS101で取得された画像において所定の合図を検出したか否かを判断する。例えば、制御部14は、ステップS101で取得された画像に対して公知の画像処理を行うことにより、当該画像から所定の合図を検出(認識、特定)することができる。本実施形態の場合、所定の合図は、人物が示している合図(ハンドサイン)の種類と、人物が示している当該合図の検出時間(提示時間)との組み合わせによって規定されうる。所定の合図を検出した場合にはステップS108に進み、制御部14は、ステップS107で検出された所定の合図の種類に対応する送風動作の制御条件を変更する。一方、所定の合図を検出しなかった場合にはステップS101に戻る。
【0024】
図6は、所定の合図とそれにより変更する送風動作の制御条件との関係の一例を示す図である。本実施形態の場合、所定の合図として第1~第4種類の合図が用いられ、これらの合図におけるハンドサインとして、OKサイン、チョキサイン、パーサインが用いられている。
【0025】
第1種類の合図は、ハンドサインとしてのOKサインを規定時間(例えば3秒間)以上にわたって継続して示す合図として事前に登録されている。制御部14は、駆動部12が送風部11の首振り動作を行っている間に、撮影部13で得られる画像に基づいて第1種類の合図を検出した場合、送風動作の制御条件として、駆動部12による送風部11の首振り動作を変更する。本実施形態の場合、制御部14は、撮影部13で得られる画像に基づいて、第1種類の合図を示している人物に向けて選択的に送風するように送風部11の首振り動作を変更する。具体的には、制御部14は、撮影部13で得られる画像に基づいて複数の人物21~22を検出した場合、
図5(a)に示されるように、送風部11の送風範囲を第1送風範囲R
1に設定し、第1送風範囲R1が複数の人物21~22をカバーするように送風部11の首振り動作を制御する。そして、制御部14は、複数の人物21~22のうちの1人である人物21が第1種類の合図を示したことを検出した場合、
図7に示されるように、送風部11の送風範囲を第1送風範囲R
1から第2送風範囲R
2に変更し、第2送風範囲R
2が当該人物21をカバーするように送風部11の首振り動作を変更する。この場合において、制御部14は、前述したモードAの制御と同様に、第1種類の合図を示した人物21の移動に追従して送風部11の送風方向を変化させるように、送風部11の首振り動作を制御してもよい。
【0026】
第2種類の合図は、ハンドサインとしてのチョキサインを規定時間未満だけ示す合図として事前に登録されている。制御部14は、撮影部13で得られる画像に基づいて第2種類の合図を検出した場合、送風部11の首振り動作のオン/オフを切り替える。例えば、送風部11の首振り動作がオフしている状態で第2種類の合図が検出された場合、制御部14は、送風部11の首振り動作をオンする。一方、送風部11の首振り動作がオンしている状態で第2種類の合図が検出された場合、制御部14は、送風部11の首振り動作をオフする。また、制御部14は、第2種類の合図を検出した場合、首振りモード(モードA、モードB)を切り換えてもよい。例えば、制御部14は、第2種類の合図が検出される度に、首振り動作を、オフ→モードA→モードB→オフ→・・・の順番で切り替えていってもよい。
【0027】
第3種類の合図は、ハンドサインとしてのOKサインを規定時間未満だけ示す合図として事前に登録されている。制御部14は、撮影部13で得られる画像に基づいて第3種類の合図を検出した場合、送風部11の送風量を変更する。例えば、送風部11の送風量が複数のレベルによって規定されている場合、制御部14は、第3種類の合図が検出される度に、送風量のレベルを1段階ずつ変更していく。なお、送風部11の送風量の変更は、モータ部11bによりファン部11aのプロペラの回転速度を変化させることによって行われうる。
【0028】
第4種類の合図は、ハンドサインとしてのパーサインを規定時間未満だけ示す合図として事前に登録されている。制御部14は、撮影部13で得られる画像に基づいて第4種類の合図を検出した場合、送風機10の運転(送風部11の送風)のオン/オフを切り替える。例えば、送風機10の運転がオンしている状態で第4種類の合図が検出された場合、制御部14は、送風機10の運転をオフする。一方、送風機10の運転がオフしている状態で第4種類の合図が検出された場合、制御部14は、送風機10の運転をオンする。なお、送風機10の運転がオフしている状態で撮影部13が使用できない場合には、第4種類の合図の検出に応じた送風機10の運転のオンは行われなくてもよい。即ち、第4種類の合図は、送風機10の運転がオフするためだけに用いられてもよい。
【0029】
ここで、所定の合図は、ユーザにより任意に登録可能(設定可能)であってもよい。例えば、ユーザは、送風機10(制御部14)と通信可能に接続された情報端末(例えばスマートフォン)を介して、所定の合図の種類とそれにより変更する送風動作の制御条件との組み合わせを送風機10に登録しうる。一例として、所定の合図の種類に関する複数の合図候補と、送風動作の制御条件に関する複数の条件候補とが情報端末に事前に記憶されている場合、ユーザは、複数の合図候補の1つと複数の条件候補の1つとの組み合わせを情報端末を介して送風機10に登録しうる。
【0030】
上述したように、本実施形態の送風機10は、撮影部13で得られた画像から所定の合図を検出したことに応じて、送風部11の送風動作の制御条件を変更する。これにより、送風機10の操作部17やリモコンを用いなくとも送風機10の設定を容易に行うことができるため、送風機10の利便性を向上させることができる。
【0031】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。
【符号の説明】
【0032】
10:送風機、11:送風部、12:駆動部(首振り機構)、13:撮影部(カメラ)、14:制御部、15:台座、16:支柱、17:操作部