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特開2024-170496打刻装置、打刻システム、及びその使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170496
(43)【公開日】2024-12-10
(54)【発明の名称】打刻装置、打刻システム、及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
   B25H 7/04 20060101AFI20241203BHJP
   B21C 51/00 20060101ALI20241203BHJP
   B41K 3/36 20060101ALI20241203BHJP
【FI】
B25H7/04 Z
B21C51/00 A
B41K3/36 D
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024151155
(22)【出願日】2024-09-03
(62)【分割の表示】P 2021058111の分割
【原出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】591130319
【氏名又は名称】東京パワーテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(72)【発明者】
【氏名】柏木 正義
(72)【発明者】
【氏名】田村 忠治
(57)【要約】
【課題】特定の場所に限定されることなく作業員1人で効率的にケガキ作業と打刻作業を行うことに貢献することができる打刻装置等を提供すること。
【解決手段】ベースプレートと、ベースプレートに対して回転可能に配設されるとともに、管の外周面上を管軸方向に転動可能に構成された複数のホイールと、ベースプレートに固定されるとともに、管の端面に合わせて配置された反射板の反射面から所定の基準位置までの距離を、光学的手段を用いて計測して表示するように構成された光学距離計と、ベースプレートに直接又は間接的に固定されるとともに、管の外周面に打刻し、かつ、打刻基準位置が所定の基準位置に合わせるように配された打刻機と、ベースプレートに固定されるとともに、操作端末からの打刻情報を受信し、かつ、受信した打刻情報に基づいて打刻機の打刻動作を制御するように構成されたコントローラと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースプレートと、
前記ベースプレートに対して回転可能に配設されるとともに、管の外周面上を管軸方向に転動可能に構成された複数のホイールと、
前記ベースプレートに固定されるとともに、前記管の端面に合わせて配置された反射板の反射面から所定の基準位置までの距離を、光学的手段を用いて計測して表示するように構成された光学距離計と、
前記ベースプレートに直接又は間接的に固定されるとともに、前記管の外周面に打刻し、かつ、打刻基準位置が前記所定の基準位置に合わせるように配された打刻機と、
前記ベースプレートに固定されるとともに、操作端末からの打刻情報を受信し、かつ、受信した前記打刻情報に基づいて前記打刻機の打刻動作を制御するように構成されたコントローラと、
を備える、打刻装置。
【請求項2】
前記ベースプレートに固定されるとともに、前記ベースプレートの上面に対して直角方向に延在する溝部を有するように構成された第1ブラケットと、
前記打刻機に固定された第2ブラケットと、
前記溝部を通じて前記第2ブラケットと螺合するとともに、前記第2ブラケットの位置を前記溝部に沿って調整可能にするように構成されたローレットノブと、
をさらに備える、請求項1記載の打刻装置。
【請求項3】
前記ベースプレートの所定の位置に固定されたウェイト部材をさらに備える、請求項1又は2記載の打刻装置。
【請求項4】
前記ベースプレートの所定の位置に固定された水平器をさらに備える、請求項1乃至3のいずれか一に記載の打刻装置。
【請求項5】
前記ベースプレートに固定されたハンドルをさらに備える、請求項1乃至4のいずれか一に記載の打刻装置。
【請求項6】
前記ホイールは、回転軸の内側の直径が外側の直径よりも小さくなるように構成されている、請求項1乃至5のいずれか一に記載の打刻装置。
【請求項7】
前記ベースプレートに移動可能に固定されるとともに、前記管の外周面に接触させることで前記管上での前記打刻装置の移動を規制するように構成されたストッパをさらに備える、請求項1乃至6のいずれか一に記載の打刻装置。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれか一に記載の打刻装置と、
前記反射板を有するとともに、前記反射板の反射面を前記管の端面に合わせて前記管に着脱可能に固定されるように構成された前記反射板治具と、
前記打刻装置における前記コントローラに前記打刻情報を送信可能に構成された前記操作端末と、
を備える、打刻システム。
【請求項9】
前記反射板治具は、水平器を備える、請求項8記載の打刻システム。
【請求項10】
請求項8又は9記載の打刻システムの使用方法であって、
前記管の端面に前記反射板治具の前記反射板の反射面を合わせるようにして、前記管に前記反射板治具を取付固定する工程と、
前記管上に前記打刻装置を設置する工程と、
前記打刻装置の前記光学距離計で前記反射板治具の前記反射板の反射面から前記光学距離計の前記所定の基準位置までの距離を測定しながら、前記管の所定の位置まで前記打刻装置を移動させる工程と、
前記操作端末から前記打刻装置の前記コントローラに打刻情報を送信して前記打刻機を作動させて打刻させる工程と、
を含む、打刻システムの使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打刻装置、打刻システム、及びその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
配管工事においては、管を設計図通りに現場に設置させるために、工場出荷時の定尺管(図13の管1;例えば、長さ:5.5m、11m等、呼び径:150A、200A、400A、4B、6B、8B等)を必要な長さの管(図16の1a、1b)に切断する必要がある。定尺管を切断する前には、定尺管の外周面に、切断位置(図13の20)のケガキと、管同士を突き合わせたときの溶接用の開先(図16の23、24)を形成するための開先加工開始位置(図13の21、22;切断位置20を中心として長手方向の両側の所定距離の位置)のケガキとが行われる。ケガキ作業では、定尺管(切断後の残部の定尺管を含む)の端部からの長さを測定してケガキ位置を特定する必要があるが、人の手の届く範囲を超える長さになると、1人でケガキ位置を特定することができないため、2人1組で巻尺を使用して切断位置のケガキや開先加工開始位置のケガキを行っている。
【0003】
また、工場出荷時の定尺管の外周面には、材質、配管径及びチャージ番号(溶解・コード番号)に係るステンシルが表示(印字)されている。定尺管を切断すると、切断後の配管の中にはステンシルのない配管が生ずるが、各配管のステンシルを識別できるようにする必要があるので、定尺管を切断する前に、将来、配管となる各部分に、定尺管に表示(印字)されたステンシルと同じ内容を転刻している。
【0004】
さらに、定尺管を切断すると、切断後の配管が設計図上のどの部品に該当するのかを識別できるようにする必要があるので、定尺管を切断する前に、将来、配管となる各部分に、設計図上の配管に対応する部品番号と同じ部品番号に係る刻印を打刻している。打刻作業は、切断位置が決まらないと行えないため、ケガキ作業を行った後に行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平5-23475号公報
【特許文献2】特開平11-57855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下の分析は、本願発明者により与えられる。
【0007】
しかしながら、2人1組で巻尺を使用してケガキ作業を行う方法では、人員不足で2人1組になれないときにはケガキ作業を行うことが困難である。また、打刻作業を、ケガキ作業を行った後に行うのでは、効率的に作業を進めることは困難である。
【0008】
そこで、特許文献1、2に記載されているような打刻装置を用いて定尺管に対してケガキ作業と打刻作業とを続けて行うことが考えられる。しかしながら、特許文献1、2に記載の打刻装置は、打刻対象物となる鋼片よりもはるかに大きな装置であり、工場に設置されるような大規模なものであるため、ケガキ作業と打刻作業とを続けて行える場所が限定的になる。また、特許文献1、2に記載の打刻装置では、当該打刻装置が設置されている場所に定尺管を運搬する負担が増えるため、定尺管を運搬してケガキ作業と打刻作業とを続けて行えたとしても、全体として効率的に作業を進めることは困難である。
【0009】
本発明の主な課題は、特定の場所に限定されることなく作業員1人で効率的にケガキ作業と打刻作業を行うことに貢献することができる打刻装置、打刻システム、及びその使用方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の視点に係る打刻装置は、ベースプレートと、前記ベースプレートに対して回転可能に配設されるとともに、管の外周面上を管軸方向に転動可能に構成された複数のホイールと、前記ベースプレートに固定されるとともに、前記管の端面に合わせて配置された反射板の反射面から所定の基準位置までの距離を、光学的手段を用いて計測して表示するように構成された光学距離計と、前記ベースプレートに直接又は間接的に固定されるとともに、前記管の外周面に打刻し、かつ、打刻基準位置が前記所定の基準位置に合わせるように配された打刻機と、前記ベースプレートに固定されるとともに、操作端末からの打刻情報を受信し、かつ、受信した前記打刻情報に基づいて前記打刻機の打刻動作を制御するように構成されたコントローラと、を備える。
【0011】
第2の視点に係る打刻システムは、前記第1の視点に係る打刻装置と、前記反射板を有するとともに、前記反射板の反射面を前記管の端面に合わせて前記管に着脱可能に固定されるように構成された前記反射板治具と、前記打刻装置における前記コントローラに前記打刻情報を送信可能に構成された前記操作端末と、を備える。
【0012】
第3の視点に係る打刻システムの使用方法は、前記第2の視点に係る打刻システムの使用方法であって、前記管の端面に前記反射板治具の前記反射板の反射面を合わせるようにして、前記管に前記反射板治具を取付固定する工程と、前記管上に前記打刻装置を設置する工程と、前記打刻装置の前記光学距離計で前記反射板治具の前記反射板の反射面から前記光学距離計の前記所定の基準位置までの距離を測定しながら、前記管の所定の位置まで前記打刻装置を移動させる工程と、前記操作端末から前記打刻装置の前記コントローラに打刻情報を送信して前記打刻機を作動させて打刻させる工程と、を含む。
【発明の効果】
【0013】
前記第1~第3の視点によれば、特定の場所に限定されることなく作業員1人で効率的にケガキ作業と打刻作業を行うことに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置及び反射板治具の使用態様の一例を模式的に示した斜視図である。
図2】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した平面図である。
図3】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した正面図である。
図4】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した右側面図である。
図5】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した左側面図である。
図6】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した背面図である。
図7】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した図2のX-X´間の断面図である。
図8】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した図2のY-Y´間の断面図である。
図9】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置及び操作端末の回路構成を模式的に示したブロック図である。
図10】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置のブレーキの動作を模式的に示した部分斜視図である。
図11】実施形態1に係る打刻システムにおける反射板治具の構成を模式的に示した平面図である。
図12】実施形態1に係る打刻システムにおける反射板治具の構成を模式的に示した右側面図である。
図13】管のケガキ及び刻印の一例を模式的に示した平面図である。
図14】実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置及び反射板治具の使用例を模式的に示した側面図である。
図15】実施形態1に係る打刻システムの使用方法を模式的に示したフローチャートである。
図16】管を切断して開先を形成した後の管の一例を模式的に示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。また、下記の実施形態は、あくまで例示であり、本発明を限定するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インタフェイスも同様である。
【0016】
[実施形態1]
実施形態1に係る打刻システムについて図面を用いて説明する。図1は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置及び反射板治具の使用態様の一例を模式的に示した斜視図である。図2は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した平面図である。図3は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した正面図である。図4は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した右側面図である。図5は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した左側面図である。図6は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した背面図である。図7は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した図2のX-X´間の断面図である。図8は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の構成を模式的に示した図2のY-Y´間の断面図である。図9は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置の回路構成を模式的に示したブロック図である。図10は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置のブレーキの動作を模式的に示した部分斜視図である。図11は、実施形態1に係る打刻システムにおける反射板治具の構成を模式的に示した平面図である。図12は、実施形態1に係る打刻システムにおける反射板治具の構成を模式的に示した右側面図である。図13は、管のケガキ及び刻印の一例を模式的に示した平面図である。図14は、実施形態1に係る打刻システムにおける打刻装置及び反射板治具の使用例を模式的に示した側面図である。
【0017】
打刻装置100は、管1の所定の位置にケガキ(例えば、図13のケガキ部2)及び刻印(例えば、図13の刻印部3)を打刻する装置である(図1参照)。ここで、管1は、工場出荷時の定尺管のほか、一部の配管が切り取られた管も含まれる。打刻装置100は、管1の外周面上で管軸方向に沿って移動可能な機能を有する(図14参照)。打刻装置100は、ユーザ1人で持ち運び可能な重さとすることができる。打刻装置100は、管1の端面に位置決めされた反射板治具200の反射板201の反射面に光(例えば、レーザ)を照射して反射してきた反射光の波長と、内部基準の波長との差から、光学距離計150の基準位置156から反射板201の反射面までの距離11を算出する機能を有する(図1参照)。打刻装置100は、主な構成部として、ベースプレート110と、シャフト部材112a、112bと、ホイール113a~113dと、水平器114a、114bと、ハンドル115a、115bと、ブラケット120、121と、ローレットノブ122a、122bと、打刻機130と、ウェイト部材140と、光学距離計150と、ストッパ160と、コントローラ170と、を備える(図2図10参照)。
【0018】
ここで、管1のケガキ部2では、切断位置に円形矢印型のケガキと、配管同士を突き合わせたときの溶接用の溝を形成するための開先加工開始位置(切断位置を中心として長手方向の両側の所定距離の位置)に矢印型のケガキが打刻される(図13参照)。また、管1の刻印部3では、例えば、1段目に材質、2段目にチャージ番号(工場出荷時の番号)、3段目に部品番号に係る刻印(ステンシル)が打刻される(図13参照)。
【0019】
ベースプレート110は、板状の部材である(図1図8図10参照)。ベースプレート110の底面の所定の位置には、シャフト部材112a、112bが取付固定されている。。ベースプレート110の上面の所定の位置には、水平器114a、114b、ハンドル115a、115b、ブラケット120、ウェイト部材140、光学距離計150、及び、コントローラ170が取付固定されている。ベースプレート110は、本体を開口する窓部111を有する。窓部111には、打刻機130の構成部の一部が挿通されている。ベースプレート110の所定の位置には、ストッパ160が回転により軸方向(ベースプレート110の面の直角方向)移動可能に取り付けられている。
【0020】
シャフト部材112a、112bは、ベースプレート110の底面の所定の位置に取付固定された軸状の部材である(図2図3図6図7図10参照)。シャフト部材112a、112bは、互いに離れて配されている。シャフト部材112a、112bの各軸は、略平行に配されている。シャフト部材112aの両端部には、ホイール113a、113bが回転可能に取り付けられている。シャフト部材112bの両端部には、ホイール113c、113dが回転可能に取り付けられている。
【0021】
ホイール113a~113dは、管1の外周面上で管軸方向に沿って転動する車輪状の部材である(図1図6図10参照)。ホイール113a、113bは、シャフト部材112aの両端部に回転可能に取り付けられている。ホイール113c、113dは、シャフト部材112bの両端部に回転可能に取り付けられている。ホイール113a~113dは、シャフト部材112a、112bを介してベースプレート110に対して回転可能に配設されている。ホイール113a~113dの外周面(接地面)は、回転軸の内側(シャフト部材112a、112bの本体側)の直径が外側の直径よりも小さくなるように構成されている。これにより、打刻装置100の管1の外周面上での管軸方向の直進性を向上させることができる。ホイール113a~113dの少なくとも外周面には、弾性部材を用いることができる。これにより、管1に対するホイール113a~113dのスリップを抑えることができる。
【0022】
水平器114a、114bは、ベースプレート110の水平性を測定する器具である(図1図4図6図7図10参照)。水平器114a、114bは、ベースプレート110の上面の所定の位置(例えば、シャフト部材112a、112bの近傍の位置)に取付固定されている。
【0023】
ハンドル115a、115bは、打刻装置100の取り扱いを容易にする手で握る部材である。ハンドル115a、115bは、ベースプレート110の上面の所定の位置(例えば、長手方向の両端部の位置)に取付固定されている。
【0024】
ブラケット120は、打刻機130に固定されたブラケット121を位置調整可能にベースプレート110に固定するための支持部材である(図1図3図5図6図8参照)。ブラケット120は、ベースプレート110の上面の窓部111の近傍の位置に取付固定されている。ブラケット120は、ベースプレート110の上面の上方に延在した部分を有し、当該部分にて溝部123a、123bを有する。溝部123a、123bは、ローレットノブ122a、122bの回転締付によってブラケット121を上下方向に移動可能に固定するための貫通した開口部である。溝部123a、123bは、打刻機130を高さ調整可能にして、様々な管径(例えば、150A~400A)の定尺管に適用できるようにするものである。
【0025】
ブラケット121は、打刻機130を位置調整可能にブラケット120に固定するための支持部材である図1図3図5図6図8参照)。ブラケット121は、打刻機130に固定されている。ブラケット121は、溝部123a、123bに挿通されたローレットノブ122a、122bの回転締付によってブラケット120に上下方向に移動可能に固定される。
【0026】
ローレットノブ122a、122bは、ブラケット121を位置調整可能にブラケット120に固定するための締結部材である。ローレットノブ122a、122bは、締付けを緩めることで、ブラケット121を溝部123a、123bに沿って上下方向に移動可能にし、締め付けることでブラケット121をブラケット120に固定させる。
【0027】
打刻機130は、管1の所定の位置にケガキ(例えば、図13のケガキ部2)及び刻印(例えば、図13の刻印部3)を打刻する機器である(図1図9参照)。打刻機130は、ブラケット121に取付固定されている。打刻機130は、ブラケット121、ローレットノブ122a、122b、ブラケット120を介してベースプレート110に支持されている。なお、打刻機130は、ベースプレート110に直接的に支持されていてもよい。打刻機130のベースプレート110に対する上下方向の移動は、ローレットノブ122a、122bの締め付けを緩めてブラケット120の溝部123a、123bに沿って上下方向に移動させることによって行うことができる。打刻機130の構成部の一部は、ベースプレート110の窓部111を挿通している。打刻機130は、ベースプレート110の下に配された管1に対して打刻を行う。打刻機130は、コントローラ170と通信(有線通信又は無線通信)可能に接続されている。打刻機130は、コントローラ170の制御により打刻を行う。打刻機130の打刻基準位置(例えば、打刻開始位置)は、光学距離計150の基準位置156と一致するように配されている。
【0028】
ウェイト部材140は、打刻機130の動作時に発生する振動を抑えるための部材である(図2図5図8参照)。ウェイト部材140は、打刻装置100のウェイトバランスをとる役割もある。ウェイト部材140は、打刻機130の近傍に配されている。ウェイト部材140は、ベースプレート110の上面の窓部111の近傍の位置であって、ブラケット120の取付位置に対して窓部111を挟んだ対岸の位置に取付固定されている。
【0029】
光学距離計150は、基準位置156からターゲット(ここでは管1の端面に位置決めされた反射板治具200の反射板201の反射面)までの距離を、光学的手段を用いて計測する計測器である(図1図5図9参照)。光学距離計150は、主な構成部として、光出力部151と、受光部152と、操作部153と、表示部154と、制御部155と、を備える。光出力部151は、所定波長の光(例えば、レーザ光)を出力する機能部である。受光部152は、管1の端面に位置決めされた反射板治具200の反射板201の反射面に光(例えば、レーザ)を照射して反射してきた反射光を受けて当該反射光の波長を検出する機能部である。操作部153は、ユーザの操作を受ける機能部である。表示部154は、計測された距離等を表示する機能部である。制御部155は、各機能部151~154を制御するとともに、受光部152で検出した反射光の波長と、内部基準の波長との差から、光学距離計150の基準位置156から反射板201の反射面までの距離11を算出する。
【0030】
ストッパ160は、打刻装置100の移動を規制する部材である(図1図2図4図7図10参照)。ストッパ160は、ベースプレート110の所定の位置に、回転により軸方向(ベースプレート110の面の直角方向)移動可能に取り付けられている。ストッパ160は、ベースプレート110を貫通しており、ベースプレート110より下の先端部に接地部材161が取付固定されている。接地部材161は、管1の外周面に押し付けられることによって打刻装置100の移動を規制する。
【0031】
コントローラ170は、打刻機130を制御する装置である(図1図7図9参照)。コントローラ170は、ベースプレート110の上面の所定の位置に取付固定されている。コントローラ170は、打刻機130と通信(有線通信又は無線通信)可能に接続されている。コントローラ170は、操作端末300と通信(無線通信又は有線通信)可能に接続されている。コントローラ170は、操作端末300からのケガキ及び刻印の打刻に係る打刻情報を受信し、受信した打刻情報に基づいて打刻機130の打刻動作を制御する。
【0032】
反射板治具200は、管1の端面に合わせた位置で、打刻装置100の光学距離計150からの光を反射する反射板201を備える治具である(図1図11図12図14参照)。反射板治具200は、管1に着脱可能に固定されるように構成されている。反射板治具200は、主な構成部として、反射板201と、ブラケット202、203、204と、ハンドル205と、水平器206と、取付ネジ207と、を備える。
【0033】
反射板201は、光学距離計150からの光を反射する板状の部材である(図1図11参照)。反射板201は、反射板治具200を管1に固定したときに管1の端面と反射板201の反射面とが一致するように、ブラケット202に取付固定されている。
【0034】
ブラケット202は、反射板201を支持する部材である(図1図11図12参照)。ブラケット202は、反射板治具200を管1に固定したときに管1の端面に当接されて、管1の端面に対する反射板治具200の位置決めを行う。ブラケット202における管1の端面との当接面と反射板201の反射面とが同一面となるように、反射板201が取付固定されている。
【0035】
ブラケット203は、反射板治具200を管1に固定したときに管1の外周面に当接されて、管1の外周面に対する反射板治具200の位置決めを行う部材である(図1図11図12参照)。ブラケット203は、ブラケット202に取付固定されている。ブラケット203の上面の所定の位置には、ハンドル205及び水平器206が取付固定されている。
【0036】
ブラケット204は、反射板治具200を管1に固定したときに管1の内周面から径方向内側に離れて配置される部材である(図12参照)。ブラケット204は、取付ネジ207が貫通するように取付ネジ207と螺合する。
【0037】
ハンドル205は、反射板治具200の取り扱いを容易にする手で握る部材である(図1図11図12参照)。ハンドル205は、ブラケット203の上面の所定の位置に取付固定されている。
【0038】
水平器206は、ブラケット203の水平性を測定する器具である(図1図11図12参照)。水平器206は、ブラケット203の上面の所定の位置に取付固定されている。
【0039】
取付ネジ207は、反射板治具200を管1に取り付けて固定するためのネジである(図12参照)。取付ネジ207は、ブラケット204を貫通するようにブラケット204と螺合する。取付ネジ207を締め付けることで、取付ネジ207の先端部が管1の内周面に圧接させることができる。取付ネジ207の締め付けを緩めることで、取付ネジ207の先端部が管1の内周面から離れて反射板治具200を管1から外すことができる。
【0040】
操作端末300は、コントローラ170を介して、打刻機130を操作するための端末である(図1図9参照)。操作端末300には、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パーソナルコンピュータ等を用いることができる。操作端末300は、コントローラ170と通信(無線通信又は有線通信)可能に接続されている。操作端末300は、打刻機130を制御するためのケガキ及び刻印の打刻に係る打刻情報が入力され、入力された打刻情報をコントローラ170に送信する。
【0041】
次に、実施形態1に係る打刻システムの使用方法について図面を用いて説明する。図15は、実施形態1に係る打刻システムの使用方法を模式的に示したフローチャートである。なお、打刻装置及び反射板治具並びに操作端末の構成については、図1図14を参照されたい。
【0042】
まず、管1の端面に反射板治具200の反射板201の反射面を合わせ、かつ、反射板治具200の水平器206が水平を示すようにして、管1に反射板治具200を取付固定する(ステップA1)。
【0043】
次に、打刻装置100の水平器114a、114bが水平を示すようにして、管1上に打刻装置100を設置する(ステップA2)。
【0044】
次に、打刻装置100の光学距離計150で反射板治具200の反射板201の反射面から打刻装置100の光学距離計150の基準位置156までの距離11を測定しながら、打刻装置100の水平器114a、114bが水平を示すようにして、管1のケガキ位置(切断位置、開先加工開始位置)まで打刻装置を移動する(ステップA3)。
【0045】
次に、管1へのケガキ位置(切断位置、開先加工開始位置)で、打刻装置100の接地部材161が管1に接触(圧接)されるように、打刻装置100のストッパ160をかける(ステップA4)。
【0046】
次に、操作端末300から打刻装置100のコントローラ170にケガキに係る打刻情報を送信して打刻機130を作動させて、ケガキ(切断位置及び開先加工開始位置に係るケガキ)を打刻する(ステップA5)。なお、ケガキの打刻は、切断位置、開先加工開始位置ごとに別々に位置合わせをして行ってもよい。
【0047】
次に、管1へのケガキ位置(切断位置、開先加工開始位置)で、打刻装置100の接地部材161が管1から離れるように、打刻装置100のストッパ160を解除する(ステップA6)。
【0048】
次に、管1への刻印位置まで打刻装置100を移動する(ステップA7)。
【0049】
次に、管1への刻印位置で、打刻装置100の接地部材161が管1に接触(圧接)されるように、打刻装置100のストッパ160をかける(ステップA8)。
【0050】
最後に、操作端末300から打刻装置100のコントローラ170に刻印に係る打刻情報を送信して打刻機130を作動させて、刻印を打刻する(ステップA9)。なお、ステップA9の後、終了するが、さらに、別の位置にケガキ及び刻印を打刻する場合は、ステップA3~ステップA9を行うことになる。
【0051】
実施形態1によれば、持ち運び可能な打刻装置100を用いることで、ケガキ及び刻印に係る打刻を1連の流れ作業で行なえるので、特定の場所に限定されることなく作業員1人で効率的にケガキ作業と打刻作業を行うことに貢献することができる。
【0052】
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0053】
[付記1]
ベースプレートと、
前記ベースプレートに対して回転可能に配設されるとともに、管の外周面上を管軸方向に転動可能に構成された複数のホイールと、
前記ベースプレートに固定されるとともに、前記管の端面に合わせて配置された反射板の反射面から所定の基準位置までの距離を、光学的手段を用いて計測して表示するように構成された光学距離計と、
前記ベースプレートに直接又は間接的に固定されるとともに、前記管の外周面に打刻し、かつ、打刻基準位置が前記所定の基準位置に合わせるように配された打刻機と、
前記ベースプレートに固定されるとともに、操作端末からの打刻情報を受信し、かつ、受信した前記打刻情報に基づいて前記打刻機の打刻動作を制御するように構成されたコントローラと、
を備える、打刻装置。
[付記2]
前記ベースプレートに固定されるとともに、前記ベースプレートの上面に対して直角方向に延在する溝部を有するように構成された第1ブラケットと、
前記打刻機に固定された第2ブラケットと、
前記溝部を通じて前記第2ブラケットと螺合するとともに、前記第2ブラケットの位置を前記溝部に沿って調整可能にするように構成されたローレットノブと、
をさらに備える、付記1記載の打刻装置。
[付記3]
前記ベースプレートの所定の位置に固定されたウェイト部材をさらに備える、付記1又は2記載の打刻装置。
[付記4]
前記ベースプレートの所定の位置に固定された水平器をさらに備える、付記1乃至3のいずれか一に記載の打刻装置。
[付記5]
前記ベースプレートに固定されたハンドルをさらに備える、付記1乃至4のいずれか一に記載の打刻装置。
[付記6]
前記ホイールは、回転軸の内側の直径が外側の直径よりも小さくなるように構成されている、付記1乃至5のいずれか一に記載の打刻装置。
[付記7]
前記ベースプレートに移動可能に固定されるとともに、前記管の外周面に接触させることで前記管上での前記打刻装置の移動を規制するように構成されたストッパをさらに備える、付記1乃至6のいずれか一に記載の打刻装置。
[付記8]
付記1乃至6のいずれか一に記載の打刻装置と、
前記反射板を有するとともに、前記反射板の反射面を前記管の端面に合わせて前記管に着脱可能に固定されるように構成された前記反射板治具と、
前記打刻装置における前記コントローラに前記打刻情報を送信可能に構成された前記操作端末と、
を備える、打刻システム。
[付記9]
前記反射板治具は、水平器を備える、付記8記載の打刻システム。
[付記10]
付記8又は9記載の打刻システムの使用方法であって、
前記管の端面に前記反射板治具の前記反射板の反射面を合わせるようにして、前記管に前記反射板治具を取付固定する工程と、
前記管上に前記打刻装置を設置する工程と、
前記打刻装置の前記光学距離計で前記反射板治具の前記反射板の反射面から前記光学距離計の前記所定の基準位置までの距離を測定しながら、前記管の所定の位置まで前記打刻装置を移動させる工程と、
前記操作端末から前記打刻装置の前記コントローラに打刻情報を送信して前記打刻機を作動させて打刻させる工程と、
を含む、打刻システムの使用方法。
【0054】
なお、上記の特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(必要により不選択)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、本願に記載の数値及び数値範囲については、明記がなくともその任意の中間値、下位数値、及び、小範囲が記載されているものとみなされる。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本願発明の趣旨に則り、本願発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれる(属する)ものと、みなされる。
【符号の説明】
【0055】
1 管
1a 第1管
1b 第2管
2 ケガキ部
3 刻印部
10 光路
11 距離
20 切断位置
21、22 開先加工開始位置
100 打刻装置
110 ベースプレート
111 窓部
112a、112b シャフト部材
113a~113d ホイール
114a、114b 水平器
115a、115b ハンドル
120、121 ブラケット
122a、122b ローレットノブ
123a、123b 溝部
130 打刻機
140 ウェイト部材
150 光学距離計
151 光出力部
152 受光部
153 操作部
154 表示部
155 制御部
156 基準位置
160 ストッパ
161 接地部材
170 コントローラ
200 反射板治具
201 反射板
202、203、204 ブラケット
205 ハンドル
206 水平器
207 取付ネジ
300 操作端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-09-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースプレートと、
前記ベースプレートに対して回転可能に配設されるとともに、管の外周面上を管軸方向に転動可能に構成された複数のホイールと、
前記ベースプレートに固定されるとともに、前記管の端面に合わせて配置された反射板の反射面から所定の基準位置までの距離を、光学的手段を用いて計測して表示するように構成された光学距離計と、
前記ベースプレートに直接又は間接的に固定されるとともに、前記管の外周面に打刻し、かつ、打刻基準位置が前記所定の基準位置に合わせるように配された打刻機と、
前記ベースプレートに固定されるとともに、操作端末からの打刻情報を受信し、かつ、受信した前記打刻情報に基づいて前記打刻機の打刻動作を制御するように構成されたコントローラと、
を備え
前記ホイールは、回転軸の内側の直径が外側の直径よりも小さくなるように構成されている、
打刻装置。
【請求項2】
前記ベースプレートに固定されるとともに、前記ベースプレートの上面に対して直角方向に延在する溝部を有するように構成された第1ブラケットと、
前記打刻機に固定された第2ブラケットと、
前記溝部を通じて前記第2ブラケットと螺合するとともに、前記第2ブラケットの位置を前記溝部に沿って調整可能にするように構成されたローレットノブと、
をさらに備える、請求項1記載の打刻装置。
【請求項3】
前記ベースプレートの所定の位置に固定され、前記打刻機の動作時の振動を抑えるウェイト部材をさらに備える、請求項1又は2記載の打刻装置。
【請求項4】
前記ウェイト部材は、前記ベースプレートの前記打刻機の横近傍に並置して固定される、請求項3に記載の打刻装置。
【請求項5】
前記ベースプレートの所定の位置に固定された水平器をさらに備える、請求項1乃至のいずれか一に記載の打刻装置。
【請求項6】
前記ベースプレートに固定されたハンドルをさらに備える、請求項1乃至のいずれか一に記載の打刻装置。
【請求項7】
前記ベースプレートに移動可能に固定されるとともに、前記管の外周面に接触させることで前記管上での前記打刻装置の移動を規制するように構成されたストッパをさらに備える、請求項1乃至6のいずれか一に記載の打刻装置。
【請求項8】
請求項1乃至のいずれか一に記載の打刻装置と、
前記反射板を有するとともに、前記反射板の反射面を前記管の端面に合わせて前記管に着脱可能に固定されるように構成された前記反射板治具と、
前記打刻装置における前記コントローラに前記打刻情報を送信可能に構成された前記操作端末と、
を備える、打刻システム。
【請求項9】
前記反射板治具は、水平器を備える、請求項8記載の打刻システム。
【請求項10】
請求項8又は9記載の打刻システムの使用方法であって、
前記管の端面に前記反射板治具の前記反射板の反射面を合わせるようにして、前記管に前記反射板治具を取付固定する工程と、
前記管上に前記打刻装置を設置する工程と、
前記打刻装置の前記光学距離計で前記反射板治具の前記反射板の反射面から前記光学距離計の前記所定の基準位置までの距離を測定しながら、前記管の所定の位置まで前記打刻装置を移動させる工程と、
前記操作端末から前記打刻装置の前記コントローラに打刻情報を送信して前記打刻機を作動させて打刻させる工程と、
を含む、打刻システムの使用方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
第1の視点に係る打刻システムは、
ベースプレートと、
前記ベースプレートに対して回転可能に配設されるとともに、管の外周面上を管軸方向に転動可能に構成された複数のホイールと、
前記ベースプレートに固定されるとともに、前記管の端面に合わせて配置された反射板の反射面から所定の基準位置までの距離を、光学的手段を用いて計測して表示するように構成された光学距離計と、
前記ベースプレートに直接又は間接的に固定されるとともに、前記管の外周面に打刻し、かつ、打刻基準位置が前記所定の基準位置に合わせるように配された打刻機と、
前記ベースプレートに固定されるとともに、操作端末からの打刻情報を受信し、かつ、受信した前記打刻情報に基づいて前記打刻機の打刻動作を制御するように構成されたコントローラと、
を備える。
さらに、前記ホイールは、回転軸の内側の直径が外側の直径よりも小さくなるように構成されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
第2の視点に係る打刻システムは、前記第1の視点に係る打刻装置と、前記反射板を有するとともに、前記反射板の反射面を前記管の端面に合わせて前記管に着脱可能に固定されるように構成された前記反射板治具と、前記打刻装置における前記コントローラに前記打刻情報を送信可能に構成された前記操作端末と、を備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
第3の視点に係る打刻システムの使用方法は、前記第2の視点に係る打刻システムの使用方法であって、前記管の端面に前記反射板治具の前記反射板の反射面を合わせるようにして、前記管に前記反射板治具を取付固定する工程と、前記管上に前記打刻装置を設置する工程と、前記打刻装置の前記光学距離計で前記反射板治具の前記反射板の反射面から前記光学距離計の前記所定の基準位置までの距離を測定しながら、前記管の所定の位置まで前記打刻装置を移動させる工程と、前記操作端末から前記打刻装置の前記コントローラに打刻情報を送信して前記打刻機を作動させて打刻させる工程と、を含む。