(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170671
(43)【公開日】2024-12-10
(54)【発明の名称】基板を測定するための装置および方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/66 20060101AFI20241203BHJP
【FI】
H01L21/66 J
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024162603
(22)【出願日】2024-09-19
(62)【分割の表示】P 2022526364の分割
【原出願日】2019-11-28
(71)【出願人】
【識別番号】508333169
【氏名又は名称】エーファウ・グループ・エー・タルナー・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヤツェク ガシオロウスキ
(72)【発明者】
【氏名】マークス ヴィンプリンガー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】多層基板を測定するための改善された方法及び改善された装置を提供する。
【解決手段】方法は、最上層の表面上にパターンを有する基板を製造するステップ(110)と、少なくとも1つの測定技術を用いて基板、とりわけパターンを測定するステップ(120)と、基板の測定からの測定結果を用いて、基板のシミュレーションを作成するステップ(130)と、測定結果と、基板のシミュレーションからのシミュレーション結果とを比較するステップ(140)と、測定結果がシミュレーション結果に相当する場合には、他の基板のパラメータを計算するステップ(150)と、を有する。測定結果とシミュレーション結果との間に偏差が存在する場合には、シミュレーションを最適化して、基板の測定(120)からの測定結果を用いて、基板のシミュレーションを再度生成するステップ(130)
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
とりわけ限界寸法を有する少なくとも1つのパターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)を有し、とりわけ限界寸法を有する表面パターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)を有する多層基板(1,1’,1’’)を測定する方法であって、
当該方法は、少なくとも以下のステップ、とりわけ以下のシーケンスを有し、すなわち、
・複数の層(2,3,4,5,6,6’,6’’)、とりわけパターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)、とりわけ最上層(6,6’,6’’)の表面(6o,6’o,6’’o)上にパターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)を有する基板(1,1’,1’’)を製造するステップ(110)であって、前記複数の層の寸法、とりわけ前記パターンの寸法は既知である、ステップ(110)と、
・少なくとも1つの測定技術を用いて、前記基板(1,1’,1’’)、とりわけ前記パターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)を測定するステップ(120)と、
・前記基板(1,1’,1’’)の前記測定からの測定結果を用いて、前記基板のシミュレーションを作成するステップ(130)と、
・前記測定結果と、前記基板(1,1’,1’’)の前記シミュレーションからのシミュレーション結果とを比較するステップ(140)と、
・前記測定結果と前記シミュレーション結果との間に偏差が存在する場合には、前記シミュレーションを最適化して(130)、前記基板(1,1’,1’’)の前記測定からの前記測定結果を用いて、前記基板のシミュレーションを再度生成するステップ(130)、または、前記測定結果が前記シミュレーション結果に相当する場合には、他の基板のパラメータを計算するステップ(150)と
を有することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記測定技術は、以下の技術:
・測定範囲が真空紫外線(VUV)から近赤外線(NIR)まで、すなわち146nm~1700nmである、反射モードまたは透過モードでのVUV-UV-Vis-NIR角度可変分光偏光解析法(VASE)
・分光測定範囲が1.7μm~30μmである、反射モードまたは透過モードでのIR角度可変分光偏光解析法(VASE)
・(偏光された)反射計測法
・(偏光された)光波散乱計測法
・UV-Vis分光法
・THz分光法
のうちの少なくとも1つ、好ましくは正確に1つである、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
入射角および/または波長および/または偏光状態が変更および測定される、
請求項1から2までの少なくとも1項記載の方法。
【請求項4】
前記シミュレーションを作成するために、数学的アルゴリズム、好ましくはRCWA(厳密結合波分析)が使用される、
請求項1から3までの少なくとも1項記載の方法。
【請求項5】
とりわけ限界寸法を有する少なくとも1つのパターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)、とりわけ限界寸法を有する表面パターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)を有する多層基板(1,1’,1’’)を測定する装置において、
当該装置は、
・少なくとも1つの測定技術を用いて、前記基板(1,1’,1’’)、とりわけ前記パターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)を測定する手段(120)と、
・前記基板(1,1’,1’’)の前記測定からの測定結果を用いて、前記基板のシミュレーションを作成する手段(130)と、
・前記測定結果と、前記基板(1,1’,1’’)の前記シミュレーションからのシミュレーション結果とを比較する手段(140)と、
・前記シミュレーションを最適化し(130)、前記基板(1,1’,1’’)の前記測定からの前記測定結果を用いて、前記基板のシミュレーションを再度生成する手段(130)と、
・他の基板(1,1’,1’’)の測定からの測定結果に基づいて、前記生成されたシミュレーションを用いて層パラメータおよび/またはパターンパラメータを再構築することにより、前記さらなる基板(1,1’,1’’)を評価および最適化するための手段と
を有する、装置。
【請求項6】
前記測定する手段は、少なくとも1つの光学デバイス、とりわけ偏光解析器および/または反射計測器および/または光波散乱計測器および/または分光器を含む、
請求項5記載の装置。
【請求項7】
当該装置は、
少なくとも1つのデータ処理ユニットと、
前記基板(1,1’,1’’)を測定する手段から取得されたデータを処理および格納する少なくとも1つのデータ処理システムと
を有する、請求項5または6項記載の装置。
【請求項8】
前記測定する手段は、少なくとも1つの放射源、とりわけレーザまたは広帯域放射源と、少なくとも1つの単色光器と、少なくとも1つの偏光子と、少なくとも1つの補償器と、少なくとも1つの基板ホルダと、少なくとも1つの検光子と、少なくとも1つの検出器とを有し、
前記少なくとも1つの偏光子は、選択された楕円偏光状態を、とりわけ線形または円形に調整することを可能にする、
請求項5から7までの少なくとも1項記載の装置。
【請求項9】
前記基板(1,1’,1’’)を測定する全ての手段は、当該装置内に配置されている、
請求項5から8までの少なくとも1項記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を測定するための装置および方法に関する。
【0002】
フォトリソグラフィまたはナノインプリントリソグラフィを用いて基板上に製造されるパターンの限界寸法(critical dimension:CD)が大幅に低減されていることにより、製造プロセスにおける測定技術および検査技術に対する課題が増加している。
【0003】
光学顕微鏡法のような従来のイメージング方法は、-回折限界分解能である-アッベの分解能限界に起因して、光学波長の半分を上回る、大抵は100nmを大幅に上回るパターン寸法に制限されている。限界寸法を有するパターンの3次元での特性評価は、光学顕微鏡法を用いて限定的にのみ可能である。パターンの幅、パターンの高さ、縁部の角度のような幾何学的パラメータ、およびパターンがますます小さくなるにつれて3次元のパターンの粗さも、ますます重要になっている。パターンを測定するための透過型電子顕微鏡法(TEM)、走査型電子顕微鏡法(SEM)、または原子間力顕微鏡法(AFM)のような代替的な方法は、半導体産業では労力(時間)がかかりすぎるので、プロセス監視および大量生産には適していない。同様に、大面積での表面形状測定法(profilometry)も、トポロジを決定するためには限定的にしか適していない。
【0004】
従来技術では、光学顕微鏡法のような従来のイメージング方法は、非イメージング式の光波散乱計測(scatterometry)による測定方法と組み合わされる。
【0005】
しかしながら、従来のイメージング方法は、例えばフォトリソグラフィまたはナノインプリントリソグラフィを用いて基板上に製造されるパターンの限界寸法が大幅に低減されていることにより省略される。
【0006】
従来技術では、層厚さと、屈折率および反射率のような光学的な材料特性とを測定するために、伝統的な偏光解析法(ellipsometry)が使用される。基板またはウェーハへの損傷を阻止するために、層を破壊することなくコーティングの測定を実施する必要がある。とりわけ、分光偏光解析法および反射計測法(reflectromtry)は、半導体産業におけるプロセス管理およびプロセス最適化のための計測システムとして確立されている。基本的に、相対的な変化または偏差が検出される。単純なシステムの測定からシミュレーションおよび評価を行うために必要とされるプログラムは、従来技術において公知である。
【0007】
薄膜を含むnm範囲内にある材料およびシステムを分析するための分光偏光解析法およびポラリメトリ(polarimetry)という主題に関する詳細な概要は、例えば、J. Nanopart. Res. (2009) 11 : 1521-1554に記載されており、これ以上詳細には説明しない。
【0008】
例えば、米国特許第6912056号明細書には、基板上の多重層を測定するための装置および方法が記載されている。同装置は、反射光を測定するための測定ユニットを含み、反射光は、基板によって反射されたものであり、この基板上に多重層が形成されている。入力ユニットによって複数のレシピデータが入力され、これらの複数のレシピデータの各々は、複数の仮想的な多重層に対応し、仮想的な多重層のうちの1つは、最初は、基板上に実際に形成されている多重層であると仮定される。複数のレシピデータのセットを使用して、制御ユニットは、複数の理論的なスペクトルを計算し、これらの複数の理論的なスペクトルの各々は、基板上に実際に形成されている多重層であると仮定される仮想的な多重層のそれぞれの構成層の少なくとも1つの厚さを示し、測定されたスペクトルは、複数の理論的なスペクトルと比較され、これにより、多重層の暫定的な厚さが決定される。算出された暫定的な厚さは、許容範囲内である必要があり、そうでない場合には、レシピデータの変更後、暫定的な厚さの選択が繰り返される。物理的な情報は、それぞれの構成層の屈折率および吸光係数を含む。
【0009】
米国特許7196793号明細書も、基板上の薄い二層システムを特性評価するために、例えば放射の偏光変化(Ψ(λi)およびΔ(λi))のような、分光偏光解析法によって測定されたデータを使用して、これらのデータを、シミュレーションされたスペクトルと比較している。シミュレーションされたスペクトルは、シミュレーションされた値(ΨM(λi)およびΔM(λi))と、測定された値(ΨE(λi)およびΔE(λi))との間の差が最小になるまでモデルにおいて適合され、この際には、層厚さd(best)と、入射角Φ(best)とが変更される。
【0010】
米国特許第7289219号明細書および米国特許第7502101号明細書では、ウェーハ上または半導体構成素子上の周期的なパターンの限界寸法を測定するために、ポラリメトリによる光波散乱計測法が使用される。
【0011】
米国特許第7268876号明細書では、分光偏光解析法を用いて試料の最外層の除去または堆積を原位置(in-situ)で特性評価するために、非線形回帰またはレーベンバーグ・マーカート法による最小化アルゴリズムが使用される。
【0012】
Zhu, R., Brueck, S. R. J., Dawson, N., Busani, T., Joseph, P., Singhai, S., およびSreenivasan, S. V.著の“Aetherometry for nanoimprint lithography”,Journal of Vacuum Science & Technology B,Vol. 34,No. 06K503,2016年では、ナノインプリントリソグラフィを用いて製造されたパターンを特性評価するために、角度可変光波散乱計測法(variable angle scatterometry)が使用される。これらのパターンは、ワイヤーグリッド偏光子(WGP)およびフォトレジストグリッドである。モデル生成のために、RCWAアルゴリズムが使用された。
【0013】
Patrick, H. J., Germer, T. A., Ding, Y., Ro, H. W., Richter, L. J., Soles, C. L.著の“aetherometry for in situ measurement of pattern reflow in nanoimprinted polymers”Applied Physics Letters,Vol. 93,No. 233105,2008年では、NILによって生成されたポリスチレン製の格子パターンを特性評価するために、分光偏光解析法が使用される。
【0014】
上記の手法は、熱処理(アニーリング)後のパターンの変化を検出するために使用された。モデル生成のために、RCWAアルゴリズムが使用された。その結果が、AFM測定と比較された。
【0015】
反射型の偏光解析法は、とりわけ半導体産業における薄い層の測定において確立されており、したがって簡単に説明する。従来技術では、大抵の場合、単層が特性評価される。ここでは、例えば、直線偏光された平行かつ単色の光の反射が、基板/層/空気の三相システムにおいて測定される。三相システムでは、2つの界面において反射および屈折が発生する。(多)層システムにおける反射の場合、それぞれの個々の相境界において反射および屈折を考慮しなければならない。偏光変化を記述している測定可能な偏光解析法の特性量-損失角Ψおよび位相差Δ-から、層システムの材料特有の複素屈折率
【数1】
または層厚さを計算することができる。透過型の偏光解析法は、光学特性を測定するために使用される。偏光解析法は非破壊的に機能するので、この手法は、プロセス管理のために特に適している。
【0016】
単色偏光解析法(monochromatic ellipsometry)とは対照的に、角度可変分光偏光解析法(variable angle spectral ellipsometry:VASE)は、波長の広範囲のカバレッジを提供する。大量のデータまたは情報によって、より正確なモデルを計算することができる。VASEを用いて有機材料および無機材料に関して、とりわけ以下のパラメータを測定または計算することができる:
・サブナノメートルから数マイクロメートルの層厚さ
・表面粗さ
・屈折率
・電気伝導率
・吸収率
・重合状態
・混合物の組成
・欠陥
・光学異方性
・材料ドーピング
・形態
【0017】
しかしながら、従来技術では、大抵の場合、個々の透明または半透明の薄い層または二重層システムが測定される。多重層システムが検査される場合には、パターン化された表面が存在しない。複雑さの故に、従来技術では、多重層システムまたは周期的なパターンのいずれかが測定される。多重層システムの場合、従来技術では、滑らかな表面であることが前提条件である。従来技術におけるさらなる問題は、多くの場合、複雑な試料の測定からのシミュレーションの精度が不十分であることである。パターンがさらに複雑なパターン形状も有している場合には、さらに困難になる。その場合、測定およびシミュレーションの調整は、依然として問題である。
【0018】
本発明の解決されるべき課題は、従来技術の問題を解決することであり、とりわけ、多層基板を測定するための改善された方法および改善された装置を提示することである。
【0019】
上記の課題は、独立請求項の対象によって解決される。本発明の有利な発展形態は、従属請求項に記載されている。明細書、特許請求の範囲、および/または図面において提示されている特徴のうちの少なくとも2つの全ての組み合わせも、本発明の枠内に含まれる。値の範囲が記載されている場合には、記載された制限の内側にある値も制限値として開示されているものとし、任意の組み合わせで請求可能であるものとする。
【0020】
本発明は、とりわけ限界寸法を有する少なくとも1つのパターンを有し、とりわけ限界寸法を有する表面パターンを有する多層基板を測定する方法において、
当該方法は、少なくとも以下のステップ、とりわけ以下のシーケンスを有し、すなわち、
・複数の層を有する基板を製造するステップであって、基板は、とりわけパターンを有し、とりわけ最上層の表面上にパターンを有し、複数の層の寸法、とりわけパターンの寸法が既知である、ステップと、
・少なくとも1つの測定技術を用いて、基板、とりわけパターンを測定するステップと、
・基板の測定からの測定結果を用いて、基板のシミュレーションを作成するステップと、
・測定結果と、基板のシミュレーションからのシミュレーション結果とを比較するステップと、
・測定結果とシミュレーション結果との間に偏差が存在する場合には、シミュレーションを最適化して、基板の測定からの測定結果を用いて、基板のシミュレーションを再度生成するステップ、または
測定結果がシミュレーション結果に相当する場合には、生成されたシミュレーションを用いてさらなる基板のパラメータを計算するステップと
を有する、方法に関する。
【0021】
有利には、生成されたシミュレーションを、所望の層厚さ、パターン、および材料を最適化するために使用することができる。
【0022】
本発明はさらに、とりわけ限界寸法を有する少なくとも1つのパターンを有し、とりわけ限界寸法を有する表面パターンを有する多層基板を測定する装置において、
当該装置は、
・少なくとも1つの測定技術を用いて、基板、とりわけパターンを測定する手段と、
・基板の測定からの測定結果を用いて、基板のシミュレーションを作成する手段と、
・測定結果と、基板のシミュレーションからのシミュレーション結果とを比較する手段と、
・シミュレーションを最適化し、基板の測定からの測定結果を用いて、基板のシミュレーションを再度生成する手段と、
・さらなる基板(1,1’,1’’)の測定からの測定結果に基づいて、生成されたシミュレーションを用いて層パラメータおよび/またはパターンパラメータを再構築することにより、さらなる基板(1,1’,1’’)を評価および最適化する手段と
を有する、装置に関する。
【0023】
有利には、透明または半透明の薄い層、または二重層システム、または多重層システムを測定することができ、パターン化された表面も測定することができる。このようにして、複雑な基板を高精度で測定することが可能となる。
【0024】
とりわけ、測定とシミュレーションとを組み合わせることにより、層パラメータとパターンパラメータとの同時の再構築を提供することが提案される。複数の測定変数および/または複数の測定方法を追加することにより、情報量が増加する。このような組み合わせられた測定手法は、好ましくは計算方法としてRCWAを用いて使用され、回折および位相に関する情報とトポロジ情報とを取得することにより、複数の層およびパターンが含まれた複雑な試料を特性評価することを可能にする。新しく使用される手法は、現実的な計算性能で、かつプロセス監視において許容可能な短い計算時間で結果を提供する。
【0025】
電磁気的なシミュレーションに対する代替的な計算方法は、例えば、FDTD法(Finite Difference Time Domain:有限差分時間領域)およびFE法(Finite Element Method:FEM-有限要素法)である。
【0026】
好ましくは、測定技術は、以下の技術:
・測定範囲が真空紫外線(VUV)から近赤外線(NIR)まで、すなわち146nm~1700nmである、反射モードまたは透過モードでのVUV-UV-Vis-NIR角度可変分光偏光解析法(VASE)
・分光測定範囲が1.7μm~30μmである、反射モードまたは透過モードでのIR角度可変分光偏光解析法(VASE)
・(偏光された)反射計測法
・(偏光された)光波散乱計測法
・UV-Vis分光法
・THz分光法
のうちの少なくとも1つ、好ましくは正確に1つである。
【0027】
これらの測定技術は、従来技術において公知であり、これ以上詳細には説明しない。特に、IRまたはMIR(中赤外)範囲では、反射測定または透過測定に加えて、ATR(attenauted total reflection)モードでの減衰全反射による測定も可能である(ATR分光法)。
【0028】
分光偏光解析器を用いる構成が、好ましい構成であり、本発明の第1の実施の形態において第1の測定技術として使用される。
【0029】
好ましくは、入射角および/または波長および/または偏光状態が変更および測定される。
【0030】
好ましくは、シミュレーションを作成するために、RCWA(Rigorous coupled-wave analysis:厳密結合波分析)が使用される。
【0031】
好ましくは、本発明によれば、1つの測定技術のみが使用され、独立した測定変数である入射角および波長と、偏光状態とが変更および測定される。
【0032】
検査されるべきシステムがさほど複雑でないさらなる実施の形態では、角度は変更されない。
【0033】
検査されるべきシステムが非常に複雑である本発明の第3の実施の形態では、角度可変分光偏光解析法に加えて、第2の測定技術が使用され、必要に応じて第3の測定技術も使用され、以下も同様である。どの、およびどれくらいの数の測定手法が組み合わされるかは、検査されるべき基板に依存しており、モデル生成の過程でケース特有に選択する必要がある。本発明によれば、光波散乱計測法または偏光解析法のように、波長分解による測定手法と角度分解による測定手法とを組み合わせることにより、シミュレーションの精度の向上がもたらされる。
【0034】
広範囲のスペクトル範囲において以下の光学特性:
・屈折率(n)
・吸光係数(k)
・誘電関数の実部および虚部(ε1,ε2)
・吸収係数(α)
・複素光伝導率の実部および虚部(σ1,σ2)
・光学異方性
を決定することができる。
【0035】
これらの光学特性は、当業者には公知であり、これ以上詳細には説明しない。
【0036】
好ましくは、測定するための手段は、少なくとも1つの光学デバイス、とりわけ偏光解析器および/または反射計測器および/または光波散乱計測器および/または分光器を含む。
【0037】
好ましくは、当該装置は、少なくとも1つのデータ処理ユニットと、基板を測定するための手段から取得されたデータを処理および格納するための少なくとも1つのデータ処理システムとを有する。
【0038】
好ましくは、測定するための手段は、少なくとも1つの放射源、とりわけレーザまたは広帯域放射源と、少なくとも1つの単色光器と、少なくとも1つの偏光子と、少なくとも1つの補償器と、少なくとも1つの基板ホルダと、少なくとも1つの検光子と、少なくとも1つの検出器とを有し、少なくとも1つの偏光子は、選択された楕円偏光状態を、とりわけ線形または円形に調整することを可能にする。
【0039】
好ましくは、基板を測定するための全ての手段は、当該装置内に配置されている。
【0040】
方法ステップ
本発明は、とりわけ、(表面)パターン化部を有する多層システムを特性評価するための、複数のステップを有する方法について説明する:
【0041】
第1のステップでは、選択された既知のシステム(以下、基板とも呼ばれる)、すなわち製造された試料に対して十分に多数の測定が実施される。試料は、パターンまたは表面パターン化部を有するまたは有さない多層システムであってよい。本発明によれば、とりわけ、波長分解および/または角度分解による測定が実施され、偏光状態が測定および変更される。
【0042】
選択された試料は、複雑さに応じて少なくとも1つの測定技術を用いて測定され、好ましくは、種々異なる測定技術を実施するための全てのコンポーネントが、本発明による装置内に設けられている。必要に応じて、個々の機器コンポーネントを交換、追加、または省略することができる。複数の測定方法を追加することにより、記録される参照シグネチャの情報量が増加する。さほど好ましくない代替的な実施の形態では、測定されるべき試料が、さらなる測定装置に移され、これにより、種々異なる測定技術を用いてさらなる測定を実施することができる。
【0043】
情報を取得するための適切な測定技術は、本発明によれば、とりわけ、光波散乱計測法、偏光解析法、反射計測法、分光法、および/または回折計測法である。測定は、例えば、測定放射の可変偏光、入射角の変化、および波長の変化において実施可能である。本発明によれば、とりわけ、波長分解による測定手法と角度分解による測定手法とを組み合わせることにより、シミュレーションの精度の向上がもたらされる。さらに、追加的な情報およびデータを取得するために、試料の種類および測定手法に応じて反射モードだけでなく透過モードにおいても測定を実施することができる。
【0044】
測定技術は、層システムの個々の層の光学特性にも基づいて選択される。特定の波長範囲において、例えば、ある1つの層が十分に透明である一方で、1つまたは複数の他の層は、より強く吸収または反射するということがある。
【0045】
さらなるステップでは、記録されたデータに基づいて、好ましくは計算方法としてRCWA(厳密結合波分析)を用いて、適切なモデルが作成される。モデル生成のために、新しく開発された複雑なシミュレーションアルゴリズムが使用される。シミュレーションは、既知の試料に対して測定結果とシミュレーション結果との間の比較が実施されることにより、計測における種々の影響を考慮することを可能にする。このために、モデルベースの測定が実施される。測定された試料が複数の層と(表面)パターンとから成っている場合には、システムの複雑さと、決定されるべきパラメータの数とが増加する。
【0046】
本発明によれば、測定と、モデル生成またはモデル最適化と、シミュレーションとの反復的なステップが必要である。測定結果とシミュレーション結果とが許容範囲内で一致しない場合には、モデルをさらに最適化する必要がある。測定結果とシミュレーション結果とが許容範囲内で一致する場合には、そのシミュレーションをさらなる試料の分析のために使用することができる。
【0047】
分光偏光解析器、例えばVASEを用いる構成は、本発明による好ましい構成であり、本発明による第1の実施の形態において第1の測定技術として使用される。どの、およびどれくらいの数の測定手法が使用されるかは、それぞれの特性評価されるべきシステム毎に個別に決定する必要がある。測定手法は、パラメータ同士の高すぎる相関なしに、関心のあるパラメータの多くにとって敏感な、実験による測定データを提供する必要がある。パラメータの例は、例えば、表面パターンの場合には高さおよび幅であり、n番目の層の場合には層厚さである。
【0048】
RCWAは、回折格子の回折を計算するために使用され、試料が、複数の個別の層に分割される。RCWAアルゴリズムは、本発明によれば、検査されるパターンの限界寸法を決定することを可能にする。検査されるパターンの限界寸法は、例えば、パターンの高さまたは深さ、パターンの幅および長さ、角度(例えば、側壁角度)、残留層の厚さ、および表面粗さである。測定は、周期的なポジパターンおよび/または周期的なネガパターンに対して実施可能である。
【0049】
特性評価されるべき基板において特定のパラメータが変更された場合には、この変更が、スペクトルの記録において変化を引き起こすはずである。複数の異なるパラメータが実験による記録の同じ変化を引き起こす場合には、相関が高すぎて、一義的な対応付けが不可能または困難である。その場合、測定技術の選択をさらに一層最適化する必要がある。未知のパラメータとの相関の可能性は、モデル生成におけるさらなる課題である。検査されるべき試料の製造プロセスにおける再現性が高いことが前提条件である。
【0050】
本発明によれば、実施された測定に基づいて再構築の品質を評価するために、とりわけ相関分析および感度分析が実施される。
【0051】
さらなるステップでは、未知の試料を特性評価するために、最適化されたモデルが使用され、この際には、試料を、既知の試料システムに対応付ける必要がある。測定されたスペクトルとシミュレーションされたスペクトルとを比較することにより、層およびパターンの寸法が再構築される。シミュレーションされたスペクトルは、検索されているパラメータを再構築するためのデータセットとして使用される。
【0052】
これらのパラメータは、例えば、以下の通りである:
・サブナノメートルから数マイクロメートルの層厚さ
・表面粗さ
・屈折率
・電気伝導率
・吸収率
・重合状態
・混合物の組成
・欠陥
・光学異方性
・材料ドーピング
・形態
・検査されるパターンの限界寸法。検査されるパターンの限界寸法は、例えば、パターンの高さまたは深さ、パターンの幅および長さ、角度(例えば、側壁角度)、残留層の厚さ、および表面粗さである。
【0053】
開発および最適化されたモデルは、さらなる類似の基板および類似の(層)材料の所望のパラメータを計算するためだけでなく、所望の層厚さ、パターン、および材料を最適化するためにも使用される。したがって、例えば、層厚さまたはパターンの寸法を、所望のパラメータ量に基づいて、本発明によるモデルを用いて最適化することができる。
【0054】
多層システムおよび/または(表面)パターン化部を有する基板
試料とは、半導体産業で公知の方法を用いて加工または処理された基板を意味しており、とりわけ、コーティングされた、かつ/またはインプリントされた、かつ/またはボンディングされた、かつ/またはエッチングされた、かつ/またはプラズマによって処理された、かつ/または光によって、例えばレーザによって処理された基板を意味しているか、またはマスタースタンプ、作業スタンプ、およびマイクロ流体アセンブリも、試料として理解される。
【0055】
基板または半導体基板とは、まだ個別化されていない、とりわけ半導体産業の丸形の半製品であると理解される。ウェーハも基板であると理解される。基板は、あらゆる任意の直径を有することができるが、基板の直径は、とりわけ1インチ、2インチ、3インチ、4インチ、5インチ、6インチ、8インチ、12インチ、または18インチ以上である。特別な実施の形態では、基板は、長方形の形状を有することもできるか、または少なくとも円形とは異なる形状を有することもできる。
【0056】
特性評価されるべき試料は、とりわけ、以下のコンポーネントおよび/またはコーティングのうちの1つまたは複数を含む:
・レジスト、とりわけフォトレジスト
・付着防止層(anti-sticking layer:ASL)
・例えば接着促進剤層(プライマ)のような最初層
・ポリマー層
・インプリント方法およびナノインプリント方法のための作業スタンプ材料(ソフトスタンプ材料またはハードスタンプ材料)
・マスタースタンプ材料
・電子ビームリソグラフィおよび/または化学エッチングプロセスによって製造された、パターン化されたマスタースタンプまたはハードスタンプ、およびパターン化された硬質材料
・インプリントされたパターンを有する層
・パターン化されたコーティング
・半導体層
・酸化物層
【0057】
本発明による手法は、上記の試料に限定されているわけではなく、本発明による測定技術(偏光解析法、光波散乱計測法、分光法、回折計測法、および反射計測法)のうちの少なくとも1つを用いて試料を測定することができる限り、一般的に、限界寸法を有するパターン化部を有するまたは有さない多層システムのために適している。
【0058】
好ましい用途
分析手法(とりわけ、RCWA)は、層厚さと限界寸法を有するパターンとを決定することに加えて、以下の用途のために使用可能である:
・多重層システムの特性評価
・エラー分析およびエラー検出(故障分析)
・付着防止層および最初層の特性評価
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の化学的安定性の監視
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の摩耗または腐食の監視。
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の環境に起因する摩耗の監視
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の酸化プロセスまたは還元プロセスの監視
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の化学組成の特性評価
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の照射安定性の特性評価
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の熱安定性の特性評価
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の耐久性(経年劣化)の特性評価
・例えばレジスト、作業スタンプ材料、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止材料等の材料の電気伝導率の特性評価
・一般的に、レジスト、作業スタンプ材料、およびインプリント材料の硬化度の特性評価
・材料、例えばレジストまたは作業スタンプ材料の混和性の特性評価
・混合物の特性評価、および分離の監視
・材料の等方性の特性評価
・例えばレジストコーティング、作業スタンプ材料層、マスタースタンプ材料、最初層、付着防止コーティング等のコーティングプロセスと、層形成および/または膜形成との監視
・限界寸法を有する(透明な基板上またはポリマーマスター上に直接的にプリントされた)1D、2D、3D回折光学素子(DOE)の、インプリントされたNILパターンの、作業スタンプの、高温インプリントされたナノパターンの、リソグラフィパターンの、マイクロ流体アセンブリの特性評価
・電子ビームリソグラフィおよび/または化学エッチングプロセスによって生成された、パターン化されたマスタースタンプ、パターン化されたハードスタンプ、およびパターン化された硬質材料の特性評価および試験
・限界寸法を有するパターンの空間的均一性の特性評価
・層形成および層成長メカニズム(例えば、フォルマー・ウェーバー成長様式等)の特性評価
・限界寸法を有する1D、2D、および/または3D回折光学素子(DOE)の、インプリントされたNILパターンの、作業スタンプの、高温インプリントされたナノパターンの、リソグラフィパターンの、マイクロ流体アセンブリの収縮挙動の特性評価
・限界寸法を有する1D、2D、および/または3D回折光学素子(DOE)上の、インプリントされたNILパターン上の、作業スタンプ上の、マスタースタンプ上の、高温インプリントされたナノパターン上の、リソグラフィパターン上の、マイクロ流体アセンブリ上の追加的なコーティングの特性評価
・限界寸法を有する1D、2D、および/または3D回折光学素子(DOE)、インプリントされたNILパターン、作業スタンプ、マスタースタンプ、高温インプリントされたナノパターン、リソグラフィパターン、マイクロ流体アセンブリのための清浄化プロセスの監視および特性評価
・限界寸法を有する1D、2D、および/または3D回折光学素子(DOE)、インプリントされたNILパターン、作業スタンプ、マスタースタンプ、高温インプリントされたナノパターン、リソグラフィパターン、マイクロ流体アセンブリ、およびその他の多層システムにおける欠陥(例えば、空包)の識別
・原位置でのエッチングプロセスの特性評価
【0059】
本発明による手法は、より一般的に表現すると、多重層システムおよび/またはパターン化部を有する製造された試料の品質管理のために使用可能である。例えば、ナノインプリントリソグラフィのための作業スタンプの品質が特性評価される。これらの作業スタンプは、種々の厚さおよび材料を有する複数の層から成ることができる。複数の層のうちの1つがパターン化されている(例えば、ソフトスタンプ材料層)。それぞれ複数のパラメータが、品質にとって重要であり得る。品質管理を、製造直後に実施してもよいし、かつ/または摩耗または経年劣化を管理するために所定の時間間隔の後に、例えば使用中に実施してもよい。
【0060】
本発明による手法は、製造された製品を監視するために、所望の特性、すなわち所望のパラメータが再現可能に達成されるまで、製造プロセスを最適化するために使用可能である。選択されたパラメータの空間的均一性は、例えば、本発明による手法によっても決定可能であり、選択基準として使用可能である。
【0061】
本発明による用途は、(パターン化部を有するまたは有さない)上記の多層システムに限定されているわけではない。
【0062】
装置
本装置は、偏光解析器および/または反射計測器および/または光波散乱計測器および/または分光器のような光学デバイスと、光学デバイスから取得されたデータを処理および格納するためのデータ処理ユニットまたはデータ処理システムとを含む。
【0063】
光学デバイスの本質的なコンポーネントは、少なくとも1つの放射源(例えば、レーザまたは広帯域放射源)と、少なくとも1つの単色光器と、少なくとも1つの偏光子と、少なくとも1つの補償器と、試料ホルダと、少なくとも1つの検光子と、少なくとも1つの検出器とである。偏光光学系は、選択された楕円偏光状態(線形、円形など)を調整することを可能にする。測定は、反射型に限定されているわけではなく、透過モードまたはATRモードにおいても実施可能である。ATR測定の場合には、基板および/またはATR結晶およびATR光学系のための対応するATRホルダが、追加的または代替的なコンポーネントとして追加される。
【0064】
本発明によれば、とりわけ、波長分解および角度分解による測定が実施され、この際には、偏光状態を変更することができる。検査されるべきシステムがさほど複雑でない場合には、波長および偏光状態が情報として十分であるので、角度は変更されない。
【0065】
好ましくは角度可変分光偏光解析法が選択される、分光偏光解析器を用いる構成は、本発明によれば、好ましい構成であり、本発明による第1の実施の形態において第1の測定技術として使用される。
【0066】
選択された試料は、複雑さに応じて複数の測定技術を用いて測定可能であり、好ましくは、種々異なる測定技術を実施するための全てのコンポーネントが、本発明による装置内に設けられている。必要に応じて、個々の機器コンポーネントを交換、追加、または省略することができる。本発明によれば、複数の測定方法を追加することにより、記録される参照シグネチャの情報量が増加する。代替的な実施の形態では、測定されるべき試料が、さらなる測定装置に移され、これにより、種々異なる測定技術を用いてさらなる測定を実施することができる。
【0067】
偏光解析器の典型的なコンポーネントは、例えば、光源、偏光子、場合によっては補償器(例えば、λ/4板)、試料ホルダ、検光子、必要に応じて単色光器、および検出器である。
【0068】
本発明のさらなる利点、特徴、および詳細は、好ましい実施例の以下の説明から図面に基づいて明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1a】本発明による方法の例示的な実施の形態の方法ステップを有するフローチャートである。
【
図1b】本発明による例示的な方法の方法ステップを有するフローチャートである。
【
図2a】多層システムと、周期的なポジパターンを有する表面パターン化部とを有する基板の断面図である。
【
図2b】多層システムと、周期的なネガパターンを有する表面パターン化部とを有する第2の基板の断面図である。
【
図2c】多層システムと、周期的な台形のポジパターンを有する表面パターン化部とを有する第3の基板の断面図である。
【
図2d】周期的なパターンの4つの例示的な実施の形態(長方形7、線形7’’’、円形7
IV、および不規則な形状7
V)の平面図である。
【
図3】例示的な実施の形態における本発明による装置の光学コンポーネントの概略図である。
【0070】
各図において同じ構成要素、または同じ機能を有する構成要素には、同じ参照符号が付されている。
図2および
図3は、図示を改善するために縮尺通りには描かれていない。
【0071】
図1aは、本発明による手法のフローチャートを示す。既知の試料(パターン化部(構造化部)を有する多層システム)に関して、測定結果とシミュレーション結果との間の比較が実施される。測定120と、モデル生成130またはモデル最適化140と、再度のシミュレーションとの反復的な方法ステップが必要である。
【0072】
第1の方法ステップ110では、複数の薄い層と、(表面)パターン化部(構造化部)とを有する基板(以下では、試料とも称される)が製造される。したがって、検査されるべきシステムは、既知であり、モデル生成およびモデル最適化のために使用される。必要に応じて、複数の正確に既知である参照基板が製造されて、その測定結果が、開発されたシミュレーションモデルを検証および最適化するために使用される。
【0073】
第2の方法ステップ120では、基板が電磁放射によって所定の入射角で照射され、反射された放射が、例えば波数および/または角度に依存して測定される。この測定は、反射型に限定されているわけではなく、透過型で実施してもよい。計算方法の信頼性および/または精度を高めるために、複数の測定技術を使用することができる。情報を取得するための適切な測定技術は、とりわけ、光波散乱計測法、偏光解析法、反射計測法、分光法、および/または回折計測法である。これらの種々の測定技術は、とりわけ、マイクロパターン化(マイクロ構造化)および/または(サブ)ナノパターン化(構造化)された試料において反射または回折された光を、例えば入射角またはや光の波長のような機器パラメータの関数として測定することに基づいており、この際には、測定された量の偏光依存性が利用される。同様に、多層システムの個々の層も、界面での光の反射および/または回折および/または散乱によって直接的または間接的に検出される。
【0074】
シミュレーションモデルの開発のために、既知の定義された試料の個々の層の層厚さおよび屈折率に依存して、多層システム全体が製造完了後に測定されるか、またはそれぞれの個々の層がステップ毎に製造されて順次に測定される。
【0075】
第1の実施の形態では、多層システムの個々の層は、20nmを超える(20nm以上の)層厚さを有していて、個々の層の屈折率は、既知である。この実施の形態では、多層システム全体が製造完了後に測定される。例えば、パターン化されたインプリント層を有するインプリントリソグラフィまたはナノインプリントリソグラフィのためのインプリントスタンプである。
【0076】
第2の実施の形態では、試料は、既知の屈折率を有する20nm未満の層厚さを有する非常に薄い層を含む。非常に薄い層、とりわけnm以下の範囲からサブnm範囲の層厚さを有する層の場合には、それぞれの個々の層が製造され、その上に次の層が製造される前に測定される。この実施の形態では、例えばASL層のそれぞれの層が被着された後に、試料が測定される。層毎に測定された試料の全ての測定データは、モデル生成のために考慮される。
【0077】
必要に応じて、20nmを超える層厚さを有する層を、屈折率と、既存の材料情報とに依存して、試料の製造プロセス中にも個別に測定することができる。
【0078】
第3の実施の形態では、試料は、中間層を含み、この中間層は、20nmを超える層厚さを有するが、未知の屈折率を有する。この実施の形態では、20nmを超える層厚さを有する個々の層が被着された後に、その都度測定が実施されると共に、製造完了後に多層システム全体に対して測定が実施される。
【0079】
偏光解析法では、測定可能な偏光解析法の特性量-損失角Ψおよび位相差Δ-を用いて偏光変化が記述される。ΨおよびΔを用いて光学パラメータを直接的に決定することはできないので、検査されるべき試料システムのために、パラメータ化されたモデルを開発する必要がある。多層システムならびにナノパターンおよびマイクロパターンと光との相互作用を計算するために、本発明によれば、好ましくは計算方法としてRCWA(厳密結合波分析)が使用される。RCWAは、回折格子の回折を計算するために使用され、試料が、複数の個別の層に分割される。このモデル概念が、本発明によって開発および補完された。
【0080】
本発明の発展形態は、有利には、方法ステップ130からのシミュレーションモデルを用いて、多層システムにおける入射した(平面)波の回折と、パターンにおける入射した(平面)波の回折とを同時に評価することを可能にする。有利には、多層システムと、非平坦層、すなわちパターンとが、偏光解析法を用いて、偏光された光を使用して、非常に高い信頼性および精度で特定される。
【0081】
第3の方法ステップ130では、選択された測定変数のデータセットがモデル生成のために使用され、これにより、(表面)パターン化部を有する多層システムのシミュレーションを計算することが可能となる。実験によるデータとシミュレーションデータとの間の偏差を、できるだけ小さくすることが求められる(140)。例えば、複数の層と表面パターンを有する
図2aに図示されているような本発明による複雑なシステムに対して、本発明による手法において開発されたモデルは、試料を正しく物理的に記述することができる。これにより、高い信頼性を有するシミュレーションが可能となる。
【0082】
第4の方法ステップ140では、ステップ110で製造された既知の試料に関して、測定結果とシミュレーション結果との間の比較が実施される。測定と、モデル作成またはモデル最適化(モデルフィッティング)と、再度のシミュレーションとの反復的なステップが必要である。調整の目的は、モデル、すなわち生成されたデータセットを、測定されたデータセット(すなわち、実験によるデータ)にできるだけ最良に適合させることである。このことが(依然として)当てはまらない場合には、モデルは、方法ステップ130においてさらに最適化される。このことが当てはまる場合には、開発されたモデルを、方法ステップ150において所望のパラメータを特定するために使用することができる。
【0083】
開発されたモデルシステムの数学的な分析を、必要に応じて、特に一般的なモデルシステムの開発において追加的に使用することができる。
【0084】
図1bは、(表面)パターン化部を有する多層システムに対して本発明による完成したシミュレーションモデルを使用した場合における本発明による手法のフローチャートを示す。ここでは、システム最適化後、開発されたモデルをルーチンシミュレーションのために使用することができる。システムパラメータは、規定済みである。本発明によれば、方法ステップ120において、既知の試料-すなわち、平坦および/または非平坦な(すなわち、パターン化された)層の数と、層の材料とが既知である-が測定され、実験によるデータセットと、生成されたデータセットとが比較(140)された後、所望のパラメータが特定(150)される。
【0085】
図2aは、複数の薄いコーティング3~6と表面パターン化部7とを有する本発明による基板2の断面図を示す。コーティングの数および厚さは、
図2a~
図2cの実施の形態に限定されているわけではない。コーティングの厚さは、図示を改善するために縮尺通りには描かれていない。
図2a~
図2cは、それぞれ異なる表面パターン化部7,7’,7’’を有する同様の実施の形態を示す。最後のコーティング6,6’,6’’は、例えば、リソグラフィまたはナノインプリントリソグラフィを用いてパターン化されたフォトレジストまたはインプリント材料から成ることができる。パターン7,7’,7’’は、ナノメートル範囲内の寸法を有する。パターン化されたコーティングの表面6o,6’o,6’’oは、残留層の厚さを画定する。
【0086】
図2aは、周期的なポジパターン7を有する表面パターン化部を有する多層システム1を示す。
【0087】
図2bは、周期的なネガパターン7’を有する表面パターン化部を有する多層システム1’のさらなる実施の形態を示す。
【0088】
図2cは、周期的な台形のポジパターン7’’を有する表面パターン化部を有する多層システム1’’の第3の実施の形態を示す。
【0089】
マイクロパターンおよび/またはナノパターンおよび/またはサブナノメートルパターンによって表面がパターン化されている場合には、入射した光は、これらの(殆どが)周期的な表面被覆パターンに当たり、これらの表面被覆パターンは、光学的な回折格子を表すことができる。検査されたパターン7,7’,7’’の限界寸法には、パターンの高さまたは深さ、パターンの幅および長さ、角度、例えば側壁の角度、残留層の厚さ、および表面粗さが含まれる。
【0090】
図2dは、複数の区分からなる平面図において、試料のさらなる考えられる本発明による表面パターン7,7’’’,7
IV,および7
Vを比較しながら示す。本発明によれば、
図2a~
図2dのパターンによる(表面)パターン化部を有する複雑な多層システムの高信頼性の特性評価を可能にするモデルが開発される。パターン7は、四角形、とりわけ正方形である。パターン7’’’は、周期的な線形の表面被覆パターンである。本発明によるさらなる実施の形態では、パターン7
IVは、円形である。
図2dのパターン7
Vのように比較的複雑または不規則なパターン形状を有するパターンも、本発明による手法にとって問題ではなく、モデル生成において検出されて正しく再現される。パターン化部は、図示の実施の形態に限定されているわけではない。
【0091】
パターン化部を有する非平坦層は、本発明によれば、多層システム1,1’,1’’の最上層6,6’,6’’である。代替的な実施の形態では、パターン化部を有する非平坦層は、多層システムにおける2つの層の間に設けられている。例えば、パターン化されたインプリント材料は、インプリント後、作業スタンプとして使用するためにASLコーティングによってコーティングされる。さらなる代替的な実施の形態では、多層システムは、パターン化部を有する2つ以上の非平坦層を含む。
【0092】
図3は、装置13の本発明による第1の実施の形態の光学コンポーネントを示す。偏光子(P)9は、放射源8からの偏光されていない光を直線偏光された光に変換する。放射は、試料1において反射された後、検光子(A)10を通過する。電磁放射は、試料1において反射されると楕円偏光される。検光子10は、反射された電磁放射の偏光を再び変化させ、電磁放射は、その後、検出器(D)11に当たる。第1の好ましい実施の形態では、多色放射源が使用され、したがって、測定方法において、選択された波長範囲が使用される。代替的な実施の形態では、単色放射が使用され、好ましくは、放射源としてレーザが使用される。装置内に複数の放射源を同時に設けることができ、かつ/または必要に応じて交換することができる。
【0093】
さらなる光学コンポーネントは、例えば、光学フィルタ、補償器(例えば、λ/2板)、単色光器、および種々の可変光減衰器であり、これらを必要に応じて、測定技術および/または波長範囲に応じて使用することができる。これらのコンポーネントは、当業者には公知であり、これ以上詳細には説明しない。
【0094】
本発明による測定技術は、光学コンポーネントの配置および種類の点で異なっている。検光子10を、例えば、回転するように構成することができる。
【0095】
単色偏光解析法とは対照的に、角度可変分光偏光解析法(VASE)は、波長の広範囲のカバレッジを提供する。これにより、測定されたデータの情報量と、シミュレーションの精度とが向上する。角度計(ゴニオメータ)により、可変の角度測定が可能となる。波長分解による測定と角度分解による測定とを組み合わせることが、好ましい実施の形態であり、本発明によれば、シミュレーションの信頼性の向上をもたらす。本発明によれば、この組み合わせは、好ましい測定技術としてVASEを使用して実行される。
【0096】
さらに、必要に応じて追加的な情報およびデータを取得するために、試料の種類および測定手法に応じて反射モードだけでなく透過モードにおいても測定を実施することができる。
【0097】
本発明による装置13は、光学デバイスと、光学デバイスから取得されたデータを処理および格納するためのデータ処理ユニット12とを含む。
【0098】
試料または基板を収容および固定するために、収容装置(図示せず)が使用される。特別な実施の形態では、収容装置は、必要に応じてZ方向に移動可能である。さらに、収容装置の回転および/または傾斜が可能である。
【0099】
収容装置を、0℃~1000℃の間、好ましくは0℃~500℃の間、さらに好ましくは0℃~400℃の間、最も好ましくは0℃~350℃の間の温度範囲で加熱および温度調節することができる。代替的に、収容装置を冷却装置によって冷却してもよい。例えば、第1の実施の形態では、収容装置を-196℃~0℃の間の温度範囲で冷却することができる。収容装置の温度は、温度制御装置によって調整可能である。収容装置は、物理的および/または化学的な特性を測定することができるセンサ(図示せず)をさらに有することができる。これらのセンサは、例えば温度センサであってよい。
【0100】
収容装置のさらなる好ましい実施の形態において、または独立した実施の形態においても、収容装置は、液体下での測定を可能にする液体セルを含む。特別な実施の形態では、液体セルは、通流セルである。したがって、(表面)パターン化部を有するまたは有さない多層システムを、液体環境中において測定することができる。本発明によれば、特別な用途では、液体セルを用いて多層システムの電気化学的な応答性を特性評価することができる。液体セルを、分光偏光解析法によって測定するための参照電極、対向電極、および光学窓を有する電気化学セルとして構成してもよい。
【0101】
本発明による装置13は、有利には、真空中またはガス雰囲気下の周囲圧力においても動作可能である。好ましくは、ガス雰囲気は、不活性ガス雰囲気、例えば窒素(N2)である。したがって、例えば湿気または酸素に対して脆弱な、パターン化部を有する多層システムを検査することができる。
【0102】
本発明による装置13は、好ましくは排気可能および加熱可能である。本装置は、1つまたは複数のガス状の成分を導入するための手段を有する。装填装置、好ましくはスルースにより、試料の装填が可能となる。代替的な実施の形態では、本装置は、測定を原位置で実施することができるように構成可能である。
【0103】
図3に示されている実施の形態の代わりに、とりわけ分光計測および/または偏光解析または光波散乱計測による測定方法の組み合わせを可能にする代替的な実施の形態が考えられる。本発明によれば、既に挙げられた全ての測定技術が考えられる。
【0104】
コンピュータ支援データ処理システム12は、本発明によってさらに開発されるシミュレーションアルゴリズムを用いて(パターン化部を有するまたは場合によっては有さない)本発明による多層システムをシミュレーションするために、光学デバイスから取得されたデータを格納および処理する。本発明によるシミュレーションモデルは、提案した手法を用いて初めて、複数の薄い層と、(表面)パターンとを同時、かつ高信頼性に検出および特性評価することを可能にする。
【符号の説明】
【0105】
1,1’,1’’ (表面)パターン化部を有する基板/多層システム
2 屈折率nsを有する基板ベース材料
3 屈折率n1を有する第1の層
4 屈折率n2を有する第2の層
5 屈折率n3またはnnを有する第3の層(第nの層)
6,6’,6’’ 表面パターン化部と、屈折率nOとを有する最上層
6o,6’o,6’’o 最上層の表面
7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V パターン
8 放射源
9 偏光子
10 検光子
11 検出器
12 制御および計算ユニット
13 本発明による光学デバイス
110 方法ステップ
120 方法ステップ
130 方法ステップ
140 方法ステップ
150 方法ステップ
【手続補正書】
【提出日】2024-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多層基板(1,1’,1’’)を測定する方法であって、
当該方法は、
複数の層(2,3,4,5,6,6’,6’’)上にパターン(7,7’,7’’,7’’’,7IV,7V)を有する基板(1,1’,1’’)を製造するステップ(110)であって、前記複数の層の寸法は既知である、ステップ(110)と、
前記基板(1,1’,1’’)を加工または処理するステップであって、当該加工または処理において、前記基板(1,1’,1’’)は、コーティングされ、かつ/またはインプリントされ、かつ/またはボンディングされ、かつ/またはエッチングされ、かつ/またはプラズマによって処理され、かつ/または光によって処理される、ステップと、
少なくとも1つの測定技術を用いて、前記基板(1,1’,1’’)を測定するステップ(120)と、
前記基板(1,1’,1’’)の前記測定からの測定結果を用いて、前記基板のシミュレーションを作成するステップ(130)と、
前記測定結果と、前記基板(1,1’,1’’)の前記シミュレーションからのシミュレーション結果とを比較するステップ(140)と、
前記測定結果と前記シミュレーション結果との間に偏差が存在する場合には、前記シミュレーションを最適化して(130)、前記基板(1,1’,1’’)の前記測定からの前記測定結果を用いて、前記基板のシミュレーションを再度生成するステップ(130)、または、前記測定結果が前記シミュレーション結果に相当する場合には、他の基板のパラメータを計算するステップ(150)と
を少なくとも有することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記測定技術は、以下の技術:
測定範囲が真空紫外線(VUV)から近赤外線(NIR)まで、すなわち146nm~1700nmである、反射モードまたは透過モードでのVUV-UV-Vis-NIR角度可変分光偏光解析法(VASE)
分光測定範囲が1.7μm~30μmである、反射モードまたは透過モードでのIR角度可変分光偏光解析法(VASE)
(偏光された)反射計測法
(偏光された)光波散乱計測法
UV-Vis分光法
THz分光法
のうちの少なくとも1つ、好ましくは正確に1つである、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
入射角および/または波長および/または偏光状態が変更および測定される、
請求項1から2までのいずれか1項記載の方法。
【請求項4】
前記シミュレーションを作成するために、数学的アルゴリズム、好ましくはRCWA(厳密結合波分析)が使用される、
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
多層基板(1,1’,1’’)を測定する装置において、
当該装置は、
少なくとも1つの測定技術を用いて、前記基板(1,1’,1’’)を測定する手段(120)と、
前記基板(1,1’,1’’)を加工または処理する手段であって、当該加工または処理において、前記基板(1,1’,1’’)は、コーティングされ、かつ/またはインプリントされ、かつ/またはボンディングされ、かつ/またはエッチングされ、かつ/またはプラズマによって処理され、かつ/または光によって処理される、手段と、
前記基板(1,1’,1’’)の前記測定からの測定結果を用いて、前記基板のシミュレーションを作成する手段(130)と、
前記測定結果と、前記基板(1,1’,1’’)の前記シミュレーションからのシミュレーション結果とを比較する手段(140)と、
前記シミュレーションを最適化し(130)、前記基板(1,1’,1’’)の前記測定からの前記測定結果を用いて、前記基板のシミュレーションを再度生成する手段(130)と、
他の基板(1,1’,1’’)の測定からの測定結果に基づいて、前記生成されたシミュレーションを用いて層パラメータおよび/またはパターンパラメータを再構築することにより、さらなる前記基板(1,1’,1’’)を評価および最適化するための手段と
を有する、装置。
【請求項6】
前記測定する手段は、少なくとも1つの光学デバイスを含む、
請求項5記載の装置。
【請求項7】
当該装置は、
少なくとも1つのデータ処理ユニットと、
前記基板(1,1’,1’’)を測定する手段から取得されたデータを処理および格納する少なくとも1つのデータ処理システムと
を有する、請求項5または6項記載の装置。
【請求項8】
前記測定する手段は、少なくとも1つの放射源と、少なくとも1つの単色光器と、少なくとも1つの偏光子と、少なくとも1つの補償器と、少なくとも1つの基板ホルダと、少なくとも1つの検光子と、少なくとも1つの検出器とを有し、
前記少なくとも1つの偏光子は、選択された楕円偏光状態を調整することを可能にする、
請求項5から7までのいずれか1項記載の装置。
【請求項9】
前記基板(1,1’,1’’)を測定する全ての手段は、当該装置内に配置されている、
請求項5から8までのいずれか1項記載の装置。
【外国語明細書】