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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170843
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】媒体加熱装置及び記録装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20241204BHJP
【FI】
B41J2/01 125
B41J2/01 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087582
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】金子 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】大谷 基文
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056FA10
2C056HA46
2C056HA60
(57)【要約】
【課題】制御部を効果的に冷却できる媒体加熱装置及び記録装置を提供する。
【解決手段】媒体加熱装置20は、媒体を加熱する加熱部61と、加熱部を制御する制御部77と、制御部を収容するメインフレーム24と、メインフレームに取り付けられるサブフレームと、制御部に送風する送風部と、を備え、加熱部は、熱を発生させる熱源と、空気を媒体に吹き付ける吹付部と、を有し、加熱部及びメインフレームは、第1方向D1に並び、メインフレーム及びサブフレームは、第1方向と異なる第2方向D2に並び、メインフレームには、取入口が開口し、サブフレームには、取入口と通じる通風口と、サブフレーム外と通じる吸気口と、が開口し、送風部は、メインフレーム、及び、サブフレームの少なくとも一方に取り付けられ、取入口、通風口、及び、吸気口を通じて、メインフレーム内に送風し、吸気口は、第2方向において加熱部と重ならない位置に位置する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体が吐出された媒体を加熱する媒体加熱装置であって、
媒体を加熱する加熱部と、
前記加熱部を制御する制御部と、
前記制御部を収容するメインフレームと、
前記メインフレームに取り付けられるサブフレームと、
前記制御部に送風する送風部と、を備え、
前記加熱部は、
熱を発生させる熱源と、
媒体に沿って下方に流れるように空気を媒体に吹き付ける吹付部と、を有し、
前記加熱部及び前記メインフレームは、第1方向に並び、
前記メインフレーム及び前記サブフレームは、前記第1方向と異なる第2方向に並び、
前記メインフレームには、取入口が開口し、
前記サブフレームには、
前記取入口と通じる通風口と、
前記サブフレーム外と通じる吸気口と、が開口し、
前記送風部は、
前記メインフレーム、及び、前記サブフレームの少なくとも一方に取り付けられ、
前記取入口、前記通風口、及び、前記吸気口を通じて、前記メインフレーム内に送風し、
前記吸気口は、前記第2方向において前記加熱部と重ならない位置に位置することを特徴とする媒体加熱装置。
【請求項2】
前記サブフレームは、前記第2方向において前記加熱部と重ならないことを特徴とする請求項1に記載の媒体加熱装置。
【請求項3】
前記送風部は、前記取入口に位置することを特徴とする請求項1に記載の媒体加熱装置。
【請求項4】
前記加熱部は、前記メインフレームの前方に位置し、
前記吸気口は、前記サブフレームの前面に開口することを特徴とする請求項1に記載の媒体加熱装置。
【請求項5】
前記サブフレームは、前記通風口及び前記吸気口と通じるダクトを有することを特徴とする請求項1に記載の媒体加熱装置。
【請求項6】
前記第1方向から見た場合に、前記メインフレームの下方に位置する領域と、前記サブフレームの下方に位置する領域とを仕切る仕切部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の媒体加熱装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか一項に記載の媒体加熱装置と、
媒体に液体を吐出することによって媒体に画像を記録する記録部と、を備えることを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体加熱装置及び記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液体が吐出された媒体を加熱する加熱部と、加熱部を制御する制御部と、制御部を収容するフレームとを備える媒体加熱装置が記載されている。フレームには、フレーム外から空気が吸い込まれる吸気口が開口する。制御部は、吸気口から吸い込まれる空気によって冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-22824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした媒体加熱装置においては、加熱部によって加熱された空気が吸気口から吸い込まれるおそれがある。この場合、制御部の冷却が滞るおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する媒体加熱装置は、液体が吐出された媒体を加熱する媒体加熱装置であって、媒体を加熱する加熱部と、前記加熱部を制御する制御部と、前記制御部を収容するメインフレームと、前記メインフレームに取り付けられるサブフレームと、前記制御部に送風する送風部と、を備え、前記加熱部は、熱を発生させる熱源と、媒体に沿って下方に流れるように空気を媒体に吹き付ける吹付部と、を有し、前記加熱部及び前記メインフレームは、第1方向に並び、前記メインフレーム及び前記サブフレームは、前記第1方向と異なる第2方向に並び、前記メインフレームには、取入口が開口し、前記サブフレームには、前記取入口と通じる通風口と、前記サブフレーム外と通じる吸気口と、が開口し、前記送風部は、前記メインフレーム、及び、前記サブフレームの少なくとも一方に取り付けられ、前記取入口、前記通風口、及び、前記吸気口を通じて、前記メインフレーム内に送風し、前記吸気口は、前記第2方向において前記加熱部と重ならない位置に位置する。
【0006】
上記課題を解決する記録装置は、上記媒体加熱装置と、媒体に液体を吐出することによって媒体に画像を記録する記録部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、媒体加熱装置を備える記録装置の一例を示す側面図である。
図2図2は、記録装置の正面図である。
図3図3は、記録装置の上面図である。
図4図4は、記録装置の変更例を示す上面図である。
図5図5は、図4とは別の変更例を示す上面図である。
図6図6は、図4及び図5とは別の変更例を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、媒体加熱装置を備える記録装置の一実施例について図を参照しながら説明する。記録装置は、例えば、用紙、布帛の媒体に液体の一例であるインクを吐出することによって、文字、写真などの画像を記録するインクジェット式のプリンターである。
【0009】
<記録装置>
図1及び図2に示すように、記録装置11は、記録部12を備える。記録部12は、媒体99に画像を記録するように構成される。詳しくは、記録部12は、媒体99に液体を吐出することによって、媒体99に画像を記録する。記録部12は、第1方向D1に搬送される媒体99に画像を記録する。第1方向D1は、記録装置11の後方から前方に向かう方向である。
【0010】
記録部12は、ヘッド13を有する。ヘッド13は、1以上のノズル14が開口するノズル面15を有する。ノズル面15は、媒体99と対向する。ヘッド13は、ノズル14から液体を吐出する。
【0011】
記録部12は、キャリッジ16を有する。キャリッジ16は、ヘッド13を搭載する。一例では、キャリッジ16は、媒体99に対して走査する。すなわち、キャリッジ16は、第1方向D1と異なる第2方向D2に移動する。詳しくは、キャリッジ16は、第2方向D2及びその反対方向に往復移動する。これにより、ヘッド13は、媒体99の幅にわたって液体を吐出可能である。したがって、記録装置11は、シリアルプリンターである。記録装置11は、媒体99の幅にわたって一斉に液体を吐出可能なラインプリンターでもよい。
【0012】
記録部12は、第2方向D2及びその反対方向に往復移動することによって、メンテナンスポジションP1と、清掃ポジションP2との間で変位する。一例では、記録部12は、第2方向D2に移動することによって、メンテナンスポジションP1から清掃ポジションP2に変位する。図2において1点鎖線で示す2つの記録部12は、それぞれメンテナンスポジションP1及び清掃ポジションP2に位置する。
【0013】
メンテナンスポジションP1では、後述するメンテナンスユニット74によって記録部12がメンテナンスされる。すなわち、メンテナンスポジションP1は、記録部12がメンテナンスユニット74に接近する位置である。清掃ポジションP2では、例えばユーザーによって記録部12が清掃される。すなわち、清掃ポジションP2は、ユーザーが記録部12にアクセスしやすい位置である。
【0014】
記録装置11は、媒体加熱装置20を備える。媒体加熱装置20は、液体が吐出された媒体99を加熱するように構成される。媒体加熱装置20は、媒体99を加熱することによって、媒体99を乾燥させる。媒体99が乾燥することによって、媒体99に記録された画像が定着する。媒体加熱装置20においては、媒体99が加熱されることによって、媒体99に吐出された液体の蒸気が媒体99から発生する。蒸気は、液体を構成する水分、溶剤などを含む。
【0015】
<媒体加熱装置>
媒体加熱装置20は、脚部21を備える。脚部21は、媒体加熱装置20が設置される設置面に接触する。媒体加熱装置20は、筐体22を備える。筐体22は、例えば、記録部12を収容する。媒体加熱装置20は、フレーム23を備える。フレーム23は、板金で構成される。フレーム23は、脚部21に取り付けられる。フレーム23は、脚部21の上方に位置する。フレーム23に、筐体22が取り付けられる。フレーム23は、媒体加熱装置20が備える種々の構成を支持する。
【0016】
図2及び図3に示すように、フレーム23は、メインフレーム24を有する。メインフレーム24は、後述する制御部77を収容するフレームである。メインフレーム24は、メイン空間A1を画定する。メイン空間A1に、制御部77が位置する。メインフレーム24は、脚部21に取り付けられる。
【0017】
メインフレーム24は、複数の面を有する。メインフレーム24は、例えば、前面25と、後面26と、第1側面27と、第2側面28とを有する。前面25は、媒体加熱装置20の前方を向く面である。一例では、前面25は、第1方向D1を向く。後面26は、前面25と反対の面である。後面26は、第1方向D1と反対を向く。第1側面27は、前面25及び後面26と繋がる側面である。一例では、第1側面27は、第2方向D2と反対を向く。第2側面28は、前面25及び後面26と繋がる側面である。第2側面28は、第1側面27と反対を向く。第2側面28は、第2方向D2を向く。前面25、後面26、第1側面27、及び、第2側面28によって、メイン空間A1が画定される。
【0018】
メインフレーム24には、1以上の取入口が開口する。一例では、メインフレーム24には、2つの取入口が開口する。詳しくは、メインフレーム24には、第1取入口29と、第2取入口30とが開口する。取入口は、メインフレーム24において側面に開口する。2つの取入口は、第1側面27及び第2側面28にそれぞれ開口する。第1取入口29は、第1側面27に開口する。第2取入口30は、第2側面28に開口する。取入口は、メイン空間A1をメインフレーム24外と通じさせる。取入口を通じて、メイン空間A1に外気が取り入れられる。そのため、メインフレーム24に2つの取入口が開口することによって、メイン空間A1に外気が取り入れられやすくなる。
【0019】
フレーム23は、1以上のサブフレームを有する。一例では、フレーム23は、2つのサブフレームを有する。例えば、フレーム23は、第1サブフレーム31と、第2サブフレーム32とを有する。サブフレームは、メインフレーム24に取り付けられる。サブフレームは、メインフレーム24と第2方向D2に並ぶ。詳しくは、第1サブフレーム31、メインフレーム24、及び、第2サブフレーム32は、第2方向D2にこの順で並ぶ。第1サブフレーム31及び第2サブフレーム32は、メインフレーム24を第2方向D2で挟む。
【0020】
第1サブフレーム31は、メインフレーム24に取り付けられる。一例では、第1サブフレーム31は、第1側面27に取り付けられる。第1サブフレーム31は、例えば、メンテナンスポジションP1を確保するフレームである。第1サブフレーム31の上方が、メンテナンスポジションP1である。第1サブフレーム31は、メンテナンスユニット74を支持する。
【0021】
第1サブフレーム31は、第1サブ空間A2を画定する。第1サブ空間A2には、メンテナンスユニット74と接続される廃液タンクT1が位置する。廃液タンクT1は、メンテナンスユニット74が受けた液体を貯留する。廃液タンクT1は、第1サブフレーム31に対して交換可能である。
【0022】
第1サブフレーム31は、複数の面を有する。第1サブフレーム31は、例えば、第1前面33と、第1後面34と、第1対向側面35と、第1非対向側面36とを有する。第1前面33は、媒体加熱装置20の前方を向く面である。一例では、第1前面33は、第1方向D1を向く。第1後面34は、第1前面33と反対を向く面である。第1後面34は、第1方向D1と反対を向く。第1対向側面35は、第1前面33及び第1後面34と繋がる側面である。第1対向側面35は、メインフレーム24と対向する。詳しくは、第1対向側面35は、第1側面27と対向する。第1対向側面35は、第1側面27と接触する。一例では、第1対向側面35は、第2方向D2を向く。第1非対向側面36は、第1前面33及び第1後面34と繋がる側面である。第1非対向側面36は、第1対向側面35と反対を向く。第1非対向側面36は、メインフレーム24と対向しない。第1非対向側面36は、第2方向D2の反対を向く。第1前面33、第1後面34、第1対向側面35、及び、第1非対向側面36によって、第1サブ空間A2が画定される。
【0023】
第2サブフレーム32は、メインフレーム24に取り付けられる。一例では、第2サブフレーム32は、第2側面28に取り付けられる。第2サブフレーム32は、例えば、清掃ポジションP2を確保するフレームである。第2サブフレーム32の上方が、清掃ポジションP2である。第2サブフレーム32は、第2サブ空間A3を画定する。
【0024】
第2サブフレーム32は、複数の面を有する。第2サブフレーム32は、例えば、第2前面37と、第2後面38と、第2対向側面39と、第2非対向側面40とを有する。第2前面37は、媒体加熱装置20の前方を向く面である。一例では、第2前面37は、第1方向D1を向く。第2後面38は、第2前面37と反対を向く面である。第2後面38は、第1方向D1と反対を向く。第2対向側面39は、第2前面37及び第2後面38と繋がる側面である。第2対向側面39は、メインフレーム24と対向する。詳しくは、第2対向側面39は、第2側面28と対向する。第2対向側面39は、第2側面28と接触する。一例では、第2対向側面39は、第2方向D2の反対方向を向く。第2非対向側面40は、第2前面37及び第2後面38と繋がる側面である。第2非対向側面40は、第2対向側面39と反対を向く。第2非対向側面40は、メインフレーム24と対向しない。第2非対向側面40は、第2方向D2を向く。第2前面37、第2後面38、第2対向側面39、及び、第2非対向側面40によって、第2サブ空間A3が画定される。
【0025】
第1サブフレーム31及び第2サブフレーム32には、それぞれ通風口が開口する。通風口は、取入口と通じる開口である。第1サブフレーム31には、第1通風口41が開口する。第2サブフレーム32には、第2通風口42が開口する。第1通風口41は、第1取入口29と通じる。第2通風口42は、第2取入口30と通じる。第1通風口41は、第1対向側面35に開口する。第2通風口42は、第2対向側面39に開口する。第1通風口41及び第1取入口29によって、第1サブ空間A2がメイン空間A1と通じる。第2通風口42及び第2取入口30によって、第2サブ空間A3がメイン空間A1と通じる。
【0026】
第1サブフレーム31及び第2サブフレーム32には、それぞれ吸気口が開口する。第1サブフレーム31には、第1吸気口43が開口する。第2サブフレーム32には、第2吸気口44が開口する。吸気口は、サブフレーム外に通じる開口である。吸気口によって、サブフレーム内がサブフレーム外に通じる。吸気口を通じて、サブフレーム内に外気が吸い込まれる。詳しくは、吸気口を通じて、筐体22内の空気がサブフレーム内に吸い込まれる。すなわち、吸気口を通じて、サブフレームの周囲に位置する空気がサブフレーム内に吸い込まれる。筐体22内には、筐体22とフレーム23との隙間を通じて外気が取り入れられる。したがって、吸気口を通じて、サブフレーム内に外気が取り入れられる。
【0027】
第1吸気口43は、例えば、第1前面33に開口する。第2吸気口44は、例えば、第2前面37に開口する。吸気口は、他の面に開口してもよい。第1吸気口43は、第1サブ空間A2と通じる。第2吸気口44は、第2サブ空間A3と通じる。取入口、通風口、及び、吸気口を通じて、メイン空間A1に外気が取り入れられる。
【0028】
図1に示すように、媒体加熱装置20は、繰出部51を備えてもよい。繰出部51は、媒体99を繰り出すように構成される。詳しくは、繰出部51は、記録前の媒体99を繰り出す。繰出部51は、フレーム23に取り付けられる。繰出部51は、例えば、メインフレーム24に取り付けられる。繰出部51は、繰出軸52を有する。繰出軸52は、媒体99が巻き重ねられたロール体R1を回転可能に支持する。繰出軸52が回転することによって、ロール体R1から媒体99が繰り出される。したがって、一例では、媒体加熱装置20は、繰出部51から繰り出される媒体99を加熱する。媒体加熱装置20は、別の装置から繰り出される媒体99を加熱してもよい。
【0029】
媒体加熱装置20は、支持部53を備える。支持部53は、媒体99を支持する。支持部53は、ノズル面15と対向する。そのため、支持部53は、記録部12に記録される媒体99を支持する。詳しくは、支持部53は、媒体99のうち記録部12に記録される部分を支持する。支持部53は、例えば、メインフレーム24に取り付けられる。支持部53は、メインフレーム24の上方に位置する。
【0030】
媒体加熱装置20は、搬送部54を備える。搬送部54は、媒体99を搬送するように構成される。搬送部54は、繰出部51から繰り出される媒体99を搬送する。搬送部54は、支持部53上に位置する媒体99を第1方向D1に搬送する。搬送部54は、記録部12によって記録された媒体99を下方に搬送する。詳しくは、搬送部54は、メインフレーム24の上方及びメインフレーム24の前方を媒体99が通過するように、媒体99を搬送する。搬送部54は、1以上のローラー55を有する。ローラー55は、媒体99に接触する。ローラー55が回転することによって、媒体99が搬送される。
【0031】
媒体加熱装置20は、巻取部56を備える。巻取部56は、媒体99を巻き取るように構成される。詳しくは、巻取部56は、記録済みの媒体99を巻き取る。さらに詳しくは、巻取部56は、後述する加熱部61によって加熱された媒体99を巻き取る。巻取部56は、例えば、脚部21に取り付けられる。巻取部56は、巻取軸57を有する。巻取軸57は、媒体99が巻き重ねられたロール体R2を回転可能に支持する。巻取軸57が回転することによって、媒体99がロール体R2に巻き重ねられる。
【0032】
媒体加熱装置20は、ガイドバー58を備える。ガイドバー58は、媒体99を巻取部56に案内するように構成される。ガイドバー58には、媒体99が巻き掛けられる。詳しくは、ガイドバー58には、加熱部61によって加熱された媒体99が巻き掛けられる。したがって、ガイドバー58は、媒体99のうち加熱部61によって加熱された後であって巻取部56によって巻き取られる前の部分に接触する。ガイドバー58によって、媒体99が下方に案内される。一例では、ガイドバー58は、加熱部61の直下に位置する。
【0033】
媒体加熱装置20は、加熱部61を備える。加熱部61は、媒体99を加熱するように構成される。加熱部61は、搬送部54により搬送される媒体99を加熱する。詳しくは、加熱部61は、媒体99のうち、記録部12により記録済みであって且つ巻取部56により巻き取られる前の部分を加熱する。
【0034】
加熱部61は、メインフレーム24に取り付けられる。加熱部61は、メインフレーム24の前方に位置する。詳しくは、加熱部61は、前面25と対向する。加熱部61は、加熱部61とメインフレーム24との間を通過する媒体99を加熱する。すなわち、一例では、加熱部61は、媒体99のうち下方に搬送される部分を加熱する。
【0035】
加熱部61は、鉛直方向から見た場合に、筐体22と重なるように位置する。一例では、鉛直方向から見た場合に、加熱部61の一部が筐体22と重なる。これにより、鉛直方向から見た場合に加熱部61が筐体22と重ならない場合と比べて、筐体22から前方に突出する加熱部61の突出量が低減される。そのため、媒体加熱装置20のフットスペースが低減される。通常、ユーザーは、媒体加熱装置20の前方から媒体加熱装置20を操作する。そのため、筐体22に対する加熱部61の突出量が低減されることによって、ユーザーが媒体加熱装置20を操作しやすくなる。なお、図1では、鉛直方向から見た場合に、加熱部61の一部が筐体22と重なっているが、加熱部61の全部が筐体22と重なっていてもよい。この場合、筐体22から前方に突出する加熱部61の突出量がさらに低減されるため、上述の効果をより高めることができる。
【0036】
加熱部61は、熱源62を有する。熱源62は、熱を発生させるように構成される。熱源62は、媒体99のうち液体が吐出された面と対向する。そのため、熱源62は、媒体99のうち液体が吐出された面を加熱する。一例では、熱源62は、輻射熱によって媒体99を加熱する。熱源62は、例えば、赤外線ヒーターである。熱源62は、媒体99に向けて赤外線を照射する。熱源62が媒体99を加熱することによって、媒体99が乾燥される。
【0037】
加熱部61は、吹付部63を有する。吹付部63は、例えば、ファンである。吹付部63は、媒体99に空気を吹き付けるように構成される。詳しくは、吹付部63は、媒体99のうち液体が吐出された面に空気を吹き付ける。さらに詳しくは、吹付部63は、媒体99に沿って下方に流れるように空気を吹き付ける。そのため、媒体99に吹き付けられた空気は、媒体99のうち液体が吐出された面に沿って下方に流れる。これにより、媒体99上の蒸気が下方に流れるため、媒体99の乾燥が促進される。また、加熱部61によって加熱された空気、媒体99から生じる蒸気などが上方、すなわち筐体22内に流れるおそれが低減される。すなわち、筐体22内が高温になったり、筐体22内が高湿になったりするおそれが低減される。したがって、記録品質が低下するおそれが低減される。
【0038】
加熱部61は、ケース64を有する。ケース64は、熱源62及び吹付部63を収容する。ケース64は、媒体99に向かって開口する。すなわち、ケース64は、前面25に向かって開口する。
【0039】
ケース64には、循環流路65が形成されていてもよい。循環流路65は、熱源62によって加熱された空気が循環する流路である。循環流路65は、熱源62を囲うように延びる。循環流路65内に、吹付部63が位置する。加熱部61において、吹付部63が吹き付ける空気は、媒体99上と循環流路65とを流れることによって循環する。具体的には、図1において矢印で示すように、空気が循環する。これにより、媒体99の加熱効率が向上する。
【0040】
加熱部61において、吹付部63が媒体99に空気を吹き付けることによって、蒸気とともに高温の空気がメインフレーム24の下方に流れ込むことがある。すなわち、吹付部63が媒体99に吹き付けた空気の一部が、媒体99を通過することによってメインフレーム24の下方に流れ込むことがある。また、空気は温度が高いほど上昇しやすい性質を持つため、メインフレーム24の下方に流れ込んだ高温の空気は、メインフレーム24の上方に流れていきやすい。すなわち、メインフレーム24の下方に流れ込んだ高温の空気は、やがてメインフレーム24の周囲を循環する。そのため、媒体加熱装置20においては、メインフレーム24の周囲は、高温になりやすい。特に、メインフレーム24の前方、後方、上方、及び、下方の雰囲気は、高温になりやすい。
【0041】
図3に示すように、加熱部61は、第2方向D2において、吸気口と重ならない位置に位置する。すなわち、加熱部61は、第2方向D2において、第1吸気口43と重ならない。加熱部61は、第2方向D2において、第2吸気口44と重ならない。そのため、加熱部61によって高温となったメインフレーム24の周囲の空気が吸気口に及びにくい。
【0042】
加熱部61は、第2方向D2において、サブフレームと重ならない位置に位置する。すなわち、加熱部61は、第2方向D2において、第1サブフレーム31と重ならない。加熱部61は、第2方向D2において、第2サブフレーム32と重ならない。そのため、加熱部61によって高温となったメインフレーム24の周囲の空気がサブフレームの周囲に及びにくい。
【0043】
図1に示すように、媒体加熱装置20は、区画部材71を備えてもよい。区画部材71は、筐体22内の空間を区画する部材である。詳しくは、区画部材71は、筐体22内において、記録部12と制御部77との間に位置する。したがって、区画部材71は、記録部12が位置する領域と制御部77が位置する領域とを区画する。区画部材71は、例えば、筐体22内において、記録部12よりも後方に位置する。筐体22内においては、記録部12から吐出される液体のミストが漂うことがある。この点、区画部材71が区画することによって、ミストが制御部77に及ぶおそれが低減される。
【0044】
図2に示すように、媒体加熱装置20は、1以上の仕切部材72を備えてもよい。一例では、媒体加熱装置20は、2つの仕切部材72を備える。仕切部材72は、メインフレーム24の下方に位置する領域と、サブフレームの下方に位置する領域とを仕切る部材である。すなわち、仕切部材72は、メイン領域B1とサブ領域とを仕切る。詳しくは、仕切部材72は、第1方向D1から見た場合に、メイン領域B1とサブ領域とを仕切る。換言すると、仕切部材72は、第2方向D2において、メイン領域B1とサブ領域とを仕切る。2つの仕切部材72のうち、一方はメイン領域B1と第1サブ領域B2とを仕切り、他方はメイン領域B1と第2サブ領域B3とを仕切る。メイン領域B1は、メインフレーム24の下方に位置する領域である。第1サブ領域B2は、第1サブフレーム31の下方に位置する領域である。第2サブ領域B3は、第2サブフレーム32の下方に位置する領域である。
【0045】
仕切部材72は、例えば、メインフレーム24に取り付けられる。仕切部材72は、サブフレームに取り付けられてもよい。仕切部材72は、メインフレーム24から下方に延びる。仕切部材72によって、メインフレーム24の下方に流れ込んだ高温の空気が、サブフレームの周囲に流れ込むおそれが低減される。したがって、仕切部材72によって、サブフレームの周囲が高温になったり、高湿になったりするおそれが低減される。
【0046】
媒体加熱装置20は、遮熱部材73を備えてもよい。遮熱部材73は、加熱部61による熱を遮断するように構成される。詳しくは、遮熱部材73は、加熱部61からメインフレーム24に及ぶ熱を遮断する。遮熱部材73は、加熱部61とメインフレーム24との間に位置する。遮熱部材73は、メインフレーム24に取り付けられる。遮熱部材73は、前面25に沿うように位置する。遮熱部材73は、加熱部61と対向する。遮熱部材73と加熱部61との間を、媒体99が通過する。遮熱部材73によって、メイン空間A1が高温になるおそれが低減される。
【0047】
媒体加熱装置20は、メンテナンスユニット74を備えてもよい。メンテナンスユニット74は、メンテナンスポジションP1に位置する記録部12をメンテナンスする。一例では、メンテナンスユニット74は、フラッシング、クリーニングなどによる液体を記録部12から受けることによって、記録部12をメンテナンスする。フラッシングは、ノズル14から液体を適宜吐出する動作である。フラッシングによって、ノズル14が目詰まりするおそれが低減される。クリーニングは、ノズル14から液体を排出する動作である。クリーニングによって、ノズル14から液体とともに異物が排出される。メンテナンスユニット74は、例えば、ヘッド13に接触する状態で吸引することによってノズル14から液体を排出させる。メンテナンスユニット74が受けた液体は、廃液タンクT1に流れる。
【0048】
図3に示すように、媒体加熱装置20は、1以上の送風部を備える。一例では、媒体加熱装置20は、第1送風部75と、第2送風部76とを備える。送風部は、例えば、ファンである。送風部は、メイン空間A1に送風するように構成される。送風部は、制御部77に送風する。送風部は、送風することによって制御部77を冷却する。
【0049】
送風部は、メインフレーム24、及び、サブフレームの少なくとも一方に取り付けられる。すなわち、送風部は、メインフレーム24、サブフレーム、又は、その双方に取り付けられる。一例では、第1送風部75は、メインフレーム24に取り付けられる。第1送風部75は、第1取入口29に位置する。第2送風部76は、メインフレーム24に取り付けられる。第2送風部76は、第2取入口30に位置する。
【0050】
送風部は、取入口、通風口、及び、吸気口を通じて、メインフレーム24内に送風する。詳しくは、送風部は、サブ空間からメイン空間A1に送風する。すなわち、第1送風部75は、第1サブ空間A2からメイン空間A1に送風する。第2送風部76は、第2サブ空間A3からメイン空間A1に送風する。第1送風部75が駆動することによって、第1吸気口43、第1通風口41、及び、第1取入口29を通じて、第1サブフレーム31の周囲からメイン空間A1に空気が流れる。第2送風部76が駆動することによって、第2吸気口44、第2通風口42、及び、第2取入口30を通じて、第2サブフレーム32の周囲からメイン空間A1に空気が流れる。
【0051】
サブフレームの周囲からメインフレーム24に吸気されるため、メインフレーム24には、比較的低温の空気が流れ込む。仮に、メインフレーム24の周囲からメインフレーム24に吸気されると、メインフレーム24には、比較的高温の空気が流れ込む。これは、加熱部61によって加熱された空気がメインフレーム24の周囲に及ぶためである。図3において矢印で示すように、メインフレーム24に吸気される。
【0052】
媒体加熱装置20は、制御部77を備える。制御部77は、加熱部61及び送風部を制御する。すなわち、制御部77は、加熱部61、第1送風部75、及び、第2送風部76を制御する。制御部77は、繰出部51、搬送部54、巻取部56、メンテナンスユニット74などを制御してもよい。制御部77は、さらに、記録部12を制御してもよい。
【0053】
制御部77は、コンピュータープログラムにしたがって各種処理を実行する1つ以上のプロセッサーで構成されてもよい。制御部77は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路などの1つ以上の専用のハードウェア回路で構成されてもよい。制御部77は、プロセッサー及びハードウェア回路の組み合わせを含む回路で構成されてもよい。プロセッサーは、CPU、並びに、RAM及びROMなどのメモリーを含む。メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード、又は、指令を格納する。メモリー、すなわちコンピューター可読媒体は、汎用又は専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
【0054】
制御部77は、メインフレーム24に取り付けられる。制御部77は、メイン空間A1に位置する。制御部77は、1以上の基板を有する。一例では、制御部77は、第1基板78と、第2基板79とを有する。第1基板78及び第2基板79は、電力基板、制御基板などである。第1基板78及び第2基板79は、メイン空間A1において、第2方向D2にこの順で並ぶ。
【0055】
第1基板78及び第2基板79は、通電することによって発熱する。そのため、第1基板78及び第2基板79が冷却される必要がある。すなわち、メイン空間A1が冷却される必要がある。
【0056】
第1基板78は、第1送風部75によって送られる空気を受ける。第2基板79は、第2送風部76によって送られる空気を受ける。したがって、第1基板78及び第2基板79は、送風部によって冷却される。詳しくは、第1基板78は、第1送風部75による送風によって冷却される。第2基板79は、第2送風部76による送風によって冷却される。そのため、媒体加熱装置20においては、送風部が低温の空気をメインフレーム24内に送ることが肝要である。この点、サブフレームに吸気口が開口するため、サブフレームの周囲に位置する空気を制御部77に供給できる。すなわち、第1基板78は、第1サブフレーム31の周囲に位置する空気によって冷却される。すなわち、第2基板79は、第2サブフレーム32の周囲に位置する空気によって冷却される。サブフレームの周囲に位置する空気によって、制御部77が効果的に冷却される。
【0057】
<作用及び効果>
次に、上記実施例の作用及び効果について説明する。
(1)第1吸気口43及び第2吸気口44は、第2方向D2において、加熱部61と重ならない位置に位置する。
【0058】
加熱部61によって加熱された空気は、媒体99に沿って下方に流れた後、上方に移動する。そのため、加熱部61によって加熱された空気は、メインフレーム24に及びやすい。したがって、メインフレーム24外からメインフレーム24内に直接吸気すると、加熱された空気がメインフレーム24内に及びやすい。この点、上記構成によれば、第1サブフレーム31及び第2サブフレーム32からメインフレーム24に吸気される。第2方向D2において吸気口が加熱部61と重ならないため、加熱された空気が吸気口からサブフレーム内に進入しにくい。すなわち、送風部は、加熱部61によって加熱されていない空気を制御部77に送風できる。したがって、制御部77が効果的に冷却される。
【0059】
(2)第1サブフレーム31及び第2サブフレーム32は、第2方向D2において加熱部61と重ならない。
上記構成によれば、加熱された空気が吸気口からサブフレーム内に進入しにくくなる。
【0060】
(3)第1送風部75は第1取入口29に位置し、第2送風部76は第2取入口30に位置する。
上記構成によれば、送風部が大きな風量で空気を制御部77に送風できる。
【0061】
(4)加熱部61は、メインフレーム24の前方に位置する。第1吸気口43は第1前面33に開口し、第2吸気口44は第2前面37に開口する。
ユーザーは、媒体加熱装置20の前方から媒体加熱装置20を操作する。そのため、媒体加熱装置20の前方には、ユーザーが立つための空間が確保される。すなわち、上記構成によれば、サブフレームの前方に空間が確保されやすいため、サブフレームの前面から外気を取り込みやすい。
【0062】
(5)媒体加熱装置20は、第1方向D1から見た場合に、メイン領域B1とサブ領域とを仕切る仕切部材72を備える。
加熱部61によって加熱された空気は、媒体99に沿って下方に流れた後、メイン領域B1を通過する。そのため、上記構成によれば、仕切部材72によって、メイン領域B1を通過する空気が、第1サブ領域B2及び第2サブ領域B3に流入するおそれが低減される。これにより、加熱部61によって加熱された空気が吸気口から吸気されるおそれが低減される。
【0063】
<変更例>
上記実施例は、以下のように変更して実施できる。上記実施例及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
【0064】
図4に示すように、送風部は、サブフレームに取り付けられてもよい。すなわち、第1送風部75は、第1サブフレーム31に取り付けられてもよい。第2送風部76は、第2サブフレーム32に取り付けられてもよい。この変更例では、第1送風部75は、第1通風口41に位置する。第2送風部76は、第2通風口42に位置する。また、第1送風部75は、メインフレーム24及び第1サブフレーム31の双方に取り付けられてもよい。第2送風部76は、メインフレーム24及び第2サブフレーム32の双方に取り付けられてもよい。第1送風部75は、第1吸気口43に位置してもよい。第2送風部76は、第2吸気口44に位置してもよい。
【0065】
図5に示すように、取入口は、サブフレーム内と、サブフレームの周囲とを、メインフレーム24内に通じさせてもよい。詳しくは、第1取入口29は、第1サブ空間A2と第1サブフレーム31の後方の空間とをメイン空間A1に通じさせてもよい。第2取入口30は、第2サブ空間A3と第2サブフレーム32の後方の空間とをメイン空間A1に通じさせてもよい。この場合、サブフレームの前方及び後方からメインフレーム24内に空気を取り込むことができる。
【0066】
図6に示すように、サブフレームは、ダクトを有してもよい。詳しくは、第1サブフレーム31は、第1ダクト81を有してもよい。第2サブフレーム32は、第2ダクト82を有してもよい。ダクトは、通風口及び吸気口と通じる管である。したがって、第1ダクト81は、第1通風口41及び第1吸気口43と通じる。第2ダクト82は、第2通風口42及び第2吸気口44と通じる。第1ダクト81内は、第1サブ空間A2である。第2ダクト82内は、第2サブ空間A3である。ダクトによって、メインフレーム24内に吸気しやすくなる。この変更例では、第1吸気口43は、第1非対向側面36に開口する。第2吸気口44は、第2非対向側面40に開口する。
【0067】
・筐体22において、吸気口と対応する部分に開口が形成されていてもよい。これにより、吸気口から吸気しやすくなる。
・記録部12が吐出する液体はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などでもよい。例えば、記録部12が液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材又は画素材料などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液状体を吐出してもよい。
【0068】
<技術的思想>
以下に、上述した実施例及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
【0069】
(A)媒体加熱装置は、液体が吐出された媒体を加熱する媒体加熱装置であって、媒体を加熱する加熱部と、前記加熱部を制御する制御部と、前記制御部を収容するメインフレームと、前記メインフレームに取り付けられるサブフレームと、前記制御部に送風する送風部と、を備え、前記加熱部は、熱を発生させる熱源と、媒体に沿って下方に流れるように空気を媒体に吹き付ける吹付部と、を有し、前記加熱部及び前記メインフレームは、第1方向に並び、前記メインフレーム及び前記サブフレームは、前記第1方向と異なる第2方向に並び、前記メインフレームには、取入口が開口し、前記サブフレームには、前記取入口と通じる通風口と、前記サブフレーム外と通じる吸気口と、が開口し、前記送風部は、前記メインフレーム、及び、前記サブフレームの少なくとも一方に取り付けられ、前記取入口、前記通風口、及び、前記吸気口を通じて、前記メインフレーム内に送風し、前記吸気口は、前記第2方向において前記加熱部と重ならない位置に位置する。
【0070】
加熱部によって加熱された空気は、媒体に沿って下方に流れた後、上方に移動する。そのため、加熱部によって加熱された空気は、メインフレームに及びやすい。したがって、メインフレーム外からメインフレーム内に直接吸気すると、加熱された空気がメインフレーム内に及びやすい。この点、上記構成によれば、サブフレームからメインフレームに吸気される。第2方向において吸気口が加熱部と重ならないため、加熱された空気が吸気口からサブフレーム内に進入しにくい。すなわち、送風部は、加熱部によって加熱されていない空気を制御部に送風できる。したがって、制御部が効果的に冷却される。
【0071】
(B)上記媒体加熱装置において、前記サブフレームは、前記第2方向において前記加熱部と重ならなくてもよい。
上記構成によれば、加熱された空気が吸気口からサブフレーム内に進入しにくくなる。
【0072】
(C)上記媒体加熱装置において、前記送風部は、前記取入口に位置してもよい。上記構成によれば、送風部が大きな風量で空気を制御部に送風できる。
(D)上記媒体加熱装置において、前記加熱部は、前記メインフレームの前方に位置し、前記吸気口は、前記サブフレームの前面に開口してもよい。ユーザーは、媒体加熱装置の前方から媒体加熱装置を操作する。そのため、媒体加熱装置の前方には、ユーザーが立つための空間が確保される。すなわち、上記構成によれば、サブフレームの前方に空間が確保されやすいため、サブフレームの前面から外気を取り込みやすい。
【0073】
(E)上記媒体加熱装置において、前記サブフレームは、前記通風口及び前記吸気口と通じるダクトを有してもよい。
上記構成によれば、サブフレームを通じてメインフレーム内に吸気しやすくなる。
【0074】
(F)上記媒体加熱装置は、前記第1方向から見た場合に、前記メインフレームの下方に位置する領域と、前記サブフレームの下方に位置する領域とを仕切る仕切部材を備えてもよい。
【0075】
加熱部によって加熱された空気は、媒体に沿って下方に流れた後、メインフレームの下方に位置する領域を通過する。そのため、上記構成によれば、仕切部材によって、メインフレームの下方に位置する領域を通過する空気が、サブフレームの下方に位置する領域に流入するおそれが低減される。これにより、加熱部によって加熱された空気が吸気口から吸気されるおそれが低減される。
【0076】
(G)記録装置は、上記媒体加熱装置と、媒体に液体を吐出することによって媒体に画像を記録する記録部と、を備える。上記構成によれば、上述した媒体加熱装置と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0077】
11…記録装置、12…記録部、13…ヘッド、14…ノズル、15…ノズル面、16…キャリッジ、20…媒体加熱装置、21…脚部、22…筐体、23…フレーム、24…メインフレーム、25…前面、26…後面、27…第1側面、28…第2側面、29…第1取入口、30…第2取入口、31…第1サブフレーム、32…第2サブフレーム、33…第1前面、34…第1後面、35…第1対向側面、36…第1非対向側面、37…第2前面、38…第2後面、39…第2対向側面、40…第2非対向側面、41…第1通風口、42…第2通風口、43…第1吸気口、44…第2吸気口、51…繰出部、52…繰出軸、53…支持部、54…搬送部、55…ローラー、56…巻取部、57…巻取軸、58…ガイドバー、61…加熱部、62…熱源、63…吹付部、64…ケース、65…循環流路、71…区画部材、72…仕切部材、73…遮熱部材、74…メンテナンスユニット、75…第1送風部、76…第2送風部、77…制御部、78…第1基板、79…第2基板、81…第1ダクト、82…第2ダクト、99…媒体、A1…メイン空間、A2…第1サブ空間、A3…第2サブ空間、B1…メイン領域、B2…第1サブ領域、B3…第2サブ領域、D1…第1方向、D2…第2方向、P1…メンテナンスポジション、P2…清掃ポジション、R1…ロール体、R2…ロール体、T1…廃液タンク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6