(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024170844
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20241204BHJP
【FI】
B41J2/01 303
B41J2/01 451
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087583
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】湯本 裕矢
(72)【発明者】
【氏名】上山 直浩
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA16
2C056EB03
2C056EB13
2C056EB37
2C056FA10
2C056HA32
2C056HA33
2C056HA37
2C056JC18
(57)【要約】
【課題】回動軸を中心に回動する回動片が受ける外力の方向によって、回動軸に外力が加えられる場合がある。回動軸に外力が加えられると、回動軸が損傷する場合がある。
【解決手段】液体吐出装置は、媒体支持部と、液体吐出部と、前記液体吐出部を支持する支持部と、媒体との接触を検出する検出部と、を備え、前記検出部は、接触部材と、回動軸と、前記接触部材の回動を検出する変位センサーと、前記接触部材及び前記回動軸を収容する筐体と、を有し、前記筐体は、前記媒体支持部と対向するとともに第1開口が設けられる第1面、及び前記第1面と交差するとともに第2開口が設けられる第2面を有し、前記接触部材は前記第1開口に配置され前記第1面から突出する第1部位、及び前記第2開口に配置され前記第2面から突出する第2部位を有し、前記第1開口は、前記回動軸の鉛直下方の領域と異なる位置に設けられる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体を支持する媒体支持部と、
前記媒体支持部に支持される前記媒体に液体を吐出する液体吐出部と、
前記液体吐出部を支持する支持部と、
前記支持部に取り付けられ、前記媒体との接触を検出する検出部と、を備え、
前記検出部は、
前記媒体と接触する接触部材と、
前記接触部材を回動可能に支持する回動軸と、
前記接触部材の回動を検出する変位センサーと、
前記接触部材、及び前記回動軸を収容する筐体と、を有し、
前記筐体は、前記媒体支持部と対向するとともに第1開口が設けられる第1面、及び前記第1面と交差するとともに第2開口が設けられる第2面を有し、
前記接触部材は、前記第1開口に配置され前記第1面から突出する第1部位、及び前記第2開口に配置され前記第2面から突出する第2部位を有し、
前記第1開口は、前記回動軸の鉛直下方の領域と異なる位置に設けられる、
液体吐出装置。
【請求項2】
前記支持部は、第1方向に移動し、
前記検出部は、前記支持部の前記第1方向の位置に取り付けられ、
前記第1部位は、前記第1方向に向けて前記媒体支持部に近づく傾斜面である、
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記接触部材は、前記傾斜面に前記媒体が接触すると、回動方向に回動し、前記第2部位に前記媒体が接触すると、前記回動方向に回動する、
請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記媒体を押さえる押さえ板を備え、
前記押さえ板は、前記接触部材と接触可能な位置に配置される、
請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記媒体支持部上の前記媒体を搬送方向に搬送する搬送機構を備え、
前記第2部位の前記搬送方向に沿った部材長さは、前記押さえ板の前記搬送方向に沿った板長さよりも短い、
請求項4に記載の液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクを印刷媒体に吐出して印刷を行う印刷装置が知られている。特許文献1に記載される印刷装置は、吐出ヘッドと、キャリッジと、回動片と、エンコーダーと、を備える。吐出ヘッドは、印刷媒体にインクを吐出する。キャリッジは、吐出ヘッドを支持する。回動片は、キャリッジに設けられる。回動片は、直接もしくは検出板を介して印刷媒体と接触することによって回動軸を中心に回動する。エンコーダーは、回動片の回動変位を検出する。回動片は、印刷媒体が回動片の下方、または側方から接触すると、外力を受けて回動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回動軸を中心に回動する回動片が受ける外力の方向によって、回動軸に外力が加えられる場合がある。回動軸に外力が加えられると、回動軸が損傷する場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の液体吐出装置は、媒体を支持する媒体支持部と、前記媒体支持部に支持される前記媒体に液体を吐出する液体吐出部と、前記液体吐出部を支持する支持部と、前記支持部に取り付けられ、前記媒体との接触を検出する検出部と、を備え、前記検出部は、前記媒体と接触する接触部材と、前記接触部材を回動可能に支持する回動軸と、前記接触部材の回動を検出する変位センサーと、前記接触部材、及び前記回動軸を収容する筐体と、を有し、前記筐体は、前記媒体支持部と対向するとともに第1開口が設けられる第1面、及び前記第1面と交差するとともに第2開口が設けられる第2面を有し、前記接触部材は、前記第1開口に配置され前記第1面から突出する第1部位、及び前記第2開口に配置され前記第2面から突出する第2部位を有し、前記第1開口は、前記回動軸の鉛直下方の領域と異なる位置に設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【発明を実施するための形態】
【0007】
第1実施形態
図1は、印刷装置11の概略構成を示している。
図1は、第1実施形態の印刷装置11である第1印刷装置11Aの概略構成を示している。第1印刷装置11Aは、シリアルスキャン型のプリンターである。第1印刷装置11Aは、一例として、大判の印刷媒体Mに対して印刷を行うラージフォーマットプリンターである。第1印刷装置11Aは、外部のホストコンピューター等から供給された印刷データを受信する。第1印刷装置11Aは、印刷データに基づいてインクを吐出することによって、印刷媒体Mにドット群を形成する。第1印刷装置11Aは、ドット群を形成することによって、文字や図形等を含む画像を印刷媒体Mに印刷を行うインクジェットプリンターである。第1印刷装置11Aは、液体吐出装置の一例に対応する。印刷媒体Mは、媒体の一例に対応する。インクは、液体の一例に対応する。
【0008】
図1を含む複数の図は、XYZ座標系を示している。X軸は、後述するキャリッジ24が移動する方向と平行な軸である。+X方向は、印刷ユニット23の待機位置から印刷媒体M上の位置に移動する方向である。待機位置は後述される。-X方向は、キャリッジ24が印刷媒体M上の位置から待機位置に向かう方向である。Y軸は、後述する印刷ヘッド25と対向する印刷媒体Mの面内でX軸と直交する軸である。+Y方向は、印刷媒体Mが送り出される方向である。-Y方向は、印刷媒体Mが送り出される方向と逆方向である。Z軸は、X軸及びY軸に対して垂直な軸である。+Z方向は、第1印刷装置11Aの設置面から上方に向かう方向である。-Z方向は、第1印刷装置11Aの上方から下方の設置面に向かう方向である。
【0009】
図1に示す第1印刷装置11Aは、ロール体RLから引き出された印刷媒体Mに対して印刷を行う。第1印刷装置11Aは、A3短辺幅以上の印刷媒体Mに対してシリアル印刷を行うことが可能なラージフォーマットプリンターである。A3短辺幅は、297mmである。第1印刷装置11Aは、A3短辺幅未満の印刷媒体Mに対してシリアル印刷を行う小型プリンターでもよい。第1印刷装置11Aは、支持スタンド12と、外装筐体14と、給送ユニット15、とを備える。
【0010】
支持スタンド12は、外装筐体14を支持する。支持スタンド12は、外装筐体14の-Z方向の位置に配置される。
図1に示す支持スタンド12は、2本の脚部で構成されるが、これに限定されない。支持スタンド12は、複数のキャスター13を有する。
【0011】
キャスター13は、支持スタンド12の-Z方向に位置に配置される。キャスター13は、設置面と接触し、支持スタンド12及び外装筐体14を移動可能に支持する。
図1に示す支持スタンド12は、キャスター13を有しているが、これに限定されない。支持スタンド12は、キャスター13を有していなくてもよい。
【0012】
外装筐体14は、キャリッジ24、印刷ヘッド25等を有する印刷ユニット23等の各種ユニットを収容する。外装筐体14の内部は、印刷媒体Mを搬送可能に構成される。外装筐体14は、支持スタンド12に支持される。外装筐体14は、略直方体形状に構成される。外装筐体14は、第1筐体側部14A、第2筐体側部14B、及び筐体上面14Cを有する。
【0013】
第1筐体側部14Aは、外装筐体14の-X方向の部位である。第1筐体側部14Aは、印刷媒体Mが搬送される位置よりも-X方向の位置に設けられる。第1筐体側部14Aは、送風ファン、制御ユニット100等を収容する。
【0014】
第2筐体側部14Bは、外装筐体14の+X方向の部位である。第2筐体側部14Bは、印刷媒体Mが搬送される位置よりも+X方向の位置に設けられる。第2筐体側部14Bは、図示しない第2送風ファンを収容してもよい。
【0015】
筐体上面14Cは、外装筐体14の+Z方向の位置に設けられる。筐体上面14Cは、外装筐体14内で搬送される印刷媒体Mを覆う位置に設けられる。筐体上面14Cは、平板状に構成される。筐体上面14Cは、使用者によってモバイルコンピューター等の作業器具を載置可能に構成される。
【0016】
給送ユニット15は、ロール体RLに巻かれた印刷媒体Mを外装筐体14の内部に送り出す。給送ユニット15は、外装筐体14の-Y方向の位置に配置される。給送ユニット15は、ロール体RLを回転させる駆動機構、及びロール体RLを支持するロール支持部材15A等を有する。駆動機構は、図示されない。ロール支持部材15Aは、後述される。給送ユニット15は、ロール体RLの少なくとも一部を、筐体上面14Cよりも上方である+Z方向に位置に配置する。ロール体RLの少なくとも一部が、筐体上面14Cよりも+Z方向の位置に配置されることによって、使用者は、ロール体RLに対して、第1印刷装置11Aの前面である+Y方向の位置からアクセスし易くなる。
【0017】
ロール体RLは、印刷媒体Mを円筒状に巻き掛ける。印刷媒体Mは、長尺の用紙又は長尺の布帛等で構成される。ロール体RLは、中心に軸芯を有してもよい。ロール体RLは、ロール支持部材15Aによって回転可能に支持される。ロール体RLは、駆動機構によって回転することによって、印刷媒体Mを引き出される。
【0018】
給送ユニット15には、ロールカバー16が設けられる。ロールカバー16は、給送ユニット15に支持されるロール体RLを覆う。ロールカバー16は、ロール体RLの+Z方向の位置に設けられる。
図1に示す第1印刷装置11Aは、ロールカバー16を備えるが、これに限定されない。ロールカバー16は、設けられなくてもよい。
【0019】
ロール体RLから引き出された印刷媒体Mは、+Y方向に搬送される。印刷媒体Mは、外装筐体14内に設けられる搬送ユニットによって、外装筐体14内に搬送される。印刷媒体Mは、+Y方向及び-Z方向に搬送される。印刷媒体Mは、外装筐体14内を搬送され、排出口18から排出される。
【0020】
排出口18は、外装筐体14内を搬送された印刷媒体Mを外部に排出する開口である。排出口18は、外装筐体14の+Y方向の面に設けられる。排出口18は、印刷ユニット23で印刷された印刷媒体Mを排出する。排出口18から排出された印刷媒体Mは、媒体受けユニット19に送られる。
【0021】
媒体受けユニット19は、排出口18から排出された印刷媒体Mを受け取る。媒体受けユニット19は、外装筐体14の+Y方向の位置に設けられる。媒体受けユニット19は、排出口18の-Z方向の位置で印刷媒体Mを受け取る。第1印刷装置11Aは、媒体受けユニット19に代えて、ロール巻取ユニットを有してもよい。ロール巻取ユニットは、排出口18から排出された印刷媒体Mをロール状に巻き取る。
【0022】
排出口18と媒体受けユニット19との間に、切断ユニットが設けられてもよい。切断ユニットは、排出口18から排出された印刷媒体Mを所定の長さに切断する。切断ユニットは、X軸に沿って印刷媒体Mを切断する。切断された印刷媒体Mは、媒体受けユニット19によって受け取られる。
【0023】
排出口18と媒体受けユニット19との間に、加熱ユニットが設けられてもよい。加熱ユニットは、印刷ユニット23で印刷された印刷媒体Mを加熱する。加熱ユニットは、印刷された印刷媒体Mを加熱することによって、印刷媒体Mを乾燥させる。
【0024】
第1印刷装置11Aは、操作パネル20と、液体収容ユニット21とを備える。
図1に示す第1印刷装置11Aは、第1筐体側部14Aに操作パネル20、及び液体収容ユニット21を備える。操作パネル20、及び液体収容ユニット21が備えられる位置は、第1筐体側部14Aに限定されない。操作パネル20、及び液体収容ユニット21が備えられる位置は、適宜設定される。
【0025】
操作パネル20は、使用者による設定操作、入力操作等を受け付ける。操作パネル20は、ディスプレイ20a、操作ボタン等を有する。操作パネル20は、複数の操作ボタンで構成されてもよい。
【0026】
液体収容ユニット21は、印刷ユニット23に供給されるインク等を収容する。液体収容ユニット21は、複数の液体収容部22を支持する。液体収容ユニット21は、液体収容部22を着脱可能に支持してもよい。
図1に示す液体収容ユニット21は、4個の液体収容部22を支持するが、これに限定されない。液体収容ユニット21は、1以上の液体収容部22を支持する。
【0027】
液体収容部22は、インク等を収容する。複数の液体収容部22は、一例として、それぞれ異なる色のインクを収容する。複数の液体収容部22は、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを収容する。複数の液体収容部22は、同色のインクを収容してもよい。液体収容部22は、インク以外の塗布液を収容してもよい。液体収容部22は、インクカートリッジ、もしくはインクタンクで構成される。液体収容部22がインクカートリッジで構成されるとき、インクカートリッジは、着脱可能に構成される。液体収容部22がインクタンクで構成されるとき、インクタンクはインクを補充可能に構成される。
【0028】
外装筐体14の内部には、印刷ユニット23が備えられる。印刷ユニット23は、液体収容部22からインク等を供給される。インク等は、印刷ユニット23と液体収容部22との間に設けられるチューブを介して液体収容部22から印刷ユニット23に供給される。チューブは、図示されない。印刷ユニット23は、供給されるインクを用いて、Y軸に沿って搬送された印刷媒体Mを印刷する。印刷ユニット23は、インクを印刷媒体Mに吐出することによって、印刷媒体Mを印刷する。印刷ユニット23は、キャリッジ24と、印刷ヘッド25と、を備える。
【0029】
キャリッジ24は、X軸に沿って印刷ヘッド25を搬送可能に支持する。キャリッジ24は、図示しないキャリッジ駆動機構によって印刷幅を往復移動可能に駆動される。キャリッジ24は、X軸に沿った印刷媒体Mの媒体幅以上の印刷幅で印刷ヘッド25を搬送する。キャリッジ24は、支持部の一例に対応する。
【0030】
印刷ヘッド25は、印刷媒体Mにインクを吐出する。印刷ヘッド25は、印刷媒体Mにインクを吐出することによって、印刷媒体Mを印刷する。印刷ヘッド25は、印刷媒体Mの+Z方向の位置に配置される。印刷ヘッド25は、Y軸に沿って搬送される印刷媒体Mを印刷する。印刷ヘッド25は、キャリッジ24によって、印刷媒体Mと対向する位置で支持される。印刷ヘッド25は、キャリッジ24がX軸に沿って移動するときにインクを吐出し、印刷媒体Mを印刷する。印刷ヘッド25は、液体吐出部の一例に対応する。
【0031】
図1に示す第1印刷装置11Aは、液体収容ユニット21が外装筐体14に取り付けられるオフキャリッジタイプである。第1印刷装置11Aは、オフキャリッジタイプに限定されない。第1印刷装置11Aは、複数の液体収容部22がキャリッジ24に設けられるオンキャリッジタイプでもよい。
【0032】
第1印刷装置11Aは、印刷ユニット23等を制御する制御ユニット100を備える。制御ユニット100は、図示しないホストコンピューター等から受信した印刷データ、または操作パネル20の操作で指示された印刷指示に基づいて印刷ユニット23等を制御する。制御ユニット100は、各種ユニットを制御するコントローラー回路である。制御ユニット100は、一例として、CPU(Central Processing Unit)を有するプロセッサーである。制御ユニット100は、1または複数のプロセッサーで構成される。制御ユニット100は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリーを有してもよい。
【0033】
図2は、印刷装置11の概略構成を示している。
図2は、印刷装置11の一例である第1印刷装置11Aの概略構成を示している。
図2は、+Y方向から見た第1印刷装置11Aを示している。
図2は、外装筐体14の一部を省略して示している。
図2は、印刷ユニット23等の外装筐体14の内部に配置されるユニットを視認可能に示している。
図2は、支持スタンド12、媒体受けユニット19、操作パネル20、印刷ユニット23、メンテナンスユニット30、プラテン60、第1媒体押さえ板70、及び第2媒体押さえ板80を示している。
【0034】
図2に示す操作パネル20は、ディスプレイ20aを有する。ディスプレイ20aは、使用者にメニュー画面、動作状態等を知らせる各種メッセージを表示する。ディスプレイ20aがタッチ入力を受け付けるタッチパネルで構成される場合、操作ボタンは設けられなくてもよい。
【0035】
印刷ユニット23は、ガイドレール26によってX軸に沿って移動可能に支持される。ガイドレール26は、キャリッジ24を支持し、キャリッジ24をX軸に沿って案内する。ガイドレール26は、外装筐体14の内部に設けられる。
【0036】
印刷ユニット23は、第1媒体センサー40、及び第2媒体センサー50を備える。第1媒体センサー40、及び第2媒体センサー50は、印刷媒体Mを検出する。印刷媒体Mの一部がプラテン60から浮いている状態、印刷媒体Mにしわが発生している状態等が発生しているとき、第1媒体センサー40、及び第2媒体センサー50は印刷媒体Mと接触する。第1媒体センサー40、及び第2媒体センサー50は印刷媒体Mとの接触を検出する。
【0037】
第1媒体センサー40は、キャリッジ24の+X方向の位置に取り付けられる。第1媒体センサー40は、キャリッジ24が+X方向もしくは-X方向に移動するとき、印刷媒体Mとの接触を検出する。第1媒体センサー40は、検出部の一例に対応する。
【0038】
第2媒体センサー50は、キャリッジ24の-X方向の位置に取り付けられる。第2媒体センサー50は、キャリッジ24が+X方向もしくは-X方向に移動するとき、印刷媒体Mとの接触を検出する。第2媒体センサー50は、検出部の一例に対応する。
【0039】
図2に示す印刷ユニット23は、キャリッジ24の+X方向に位置に第1媒体センサー40を備え、キャリッジ24の-X方向に位置に第2媒体センサー50を備えるが、これに限定されない。印刷ユニット23は、第1媒体センサー40及び第2媒体センサー50のいずれかを備えて構成されてもよい。印刷ユニット23は、キャリッジ24の+Y方向の位置、及び-Y方向の位置の少なくとも一方に、印刷媒体Mとの接触を検出するセンサーを備えてもよい。
【0040】
キャリッジ24は、ガイドレール26に沿って+X方向、もしくは-X方向に移動する。キャリッジ24がX軸に沿って移動する途中で、印刷ヘッド25は、印刷媒体Mを印刷する。キャリッジ24が移動する移動経路の一端部が、印刷ユニット23の待機位置である。キャリッジ24は、非印刷時に
図2中の仮想線で示す待機位置で待機する。待機位置は、ガイドレール26の-X方向の端部位置である。
【0041】
メンテナンスユニット30は、待機位置にある印刷ユニット23の印刷ヘッド25と対向する位置に配置される。メンテナンスユニット30は、待機位置にある印刷ユニット23の-Z方向の位置に配置される。メンテナンスユニット30は、印刷ヘッド25をメンテナンスする。メンテナンスユニット30は、キャップ31を有する。
【0042】
キャップ31は、印刷ヘッド25に接触するキャッピング位置と、キャッピング位置よりも-Z方向の退避位置と、に移動する。印刷ユニット23が待機位置で待機するとき、キャップ31は、キャッピング位置に位置し、印刷ヘッド25を覆う。キャップ31が印刷ヘッド25を覆うとき、メンテナンスユニット30は、印刷ヘッド25のメンテナンスを行う。
【0043】
プラテン60は、Y軸に沿って搬送される印刷媒体Mを支持する。プラテン60は、印刷ユニット23の印刷ヘッド25と対向する位置に配置される。印刷ヘッド25が印刷媒体Mを印刷するとき、プラテン60は、印刷媒体Mを支持する。プラテン60は、図示しない吸引機構と接続し、印刷媒体Mを吸引機構によって吸引してもよい。プラテン60は、インクを受ける液体受け溝を有するガタープラテンでもよい。液体受け溝は、印刷ヘッド25と対向するプラテン60の表面に設けられる。プラテン60は、媒体支持部の一例に対応する。
【0044】
第1媒体押さえ板70は、Y軸に沿って搬送される印刷媒体Mの+X方向の端部をプラテン60に向けて押さえる。第1媒体押さえ板70は、印刷媒体Mの+X方向の端部がプラテン60から浮き上がることを抑える。第1媒体押さえ板70は、プラテン60の+Z方向の位置に設けられる。第1媒体押さえ板70は、印刷媒体Mの+X方向の端辺を跨ぐ位置に設けられる。第1媒体押さえ板70とプラテン60は、印刷媒体Mの+X方向の端部を挟むことによって、印刷媒体Mを保持する。第1媒体押さえ板70は、押さえ板の一例に対応する。
【0045】
第2媒体押さえ板80は、Y軸に沿って搬送される印刷媒体Mの-X方向の端部をプラテン60に向けて押さえる。第2媒体押さえ板80は、印刷媒体Mの-X方向の端部がプラテン60から浮き上がることを抑える。第2媒体押さえ板80は、プラテン60の+Z方向の位置に設けられる。第2媒体押さえ板80は、印刷媒体Mの-X方向の端辺を跨ぐ位置に設けられる。第2媒体押さえ板80とプラテン60は、印刷媒体Mの-X方向の端部を挟むことによって、印刷媒体Mを保持する。第2媒体押さえ板80は、押さえ板の一例に対応する。
【0046】
図3は、印刷装置11の一例である第1印刷装置11Aの概略構成を示している。
図3は、第1印刷装置11Aの印刷媒体Mが搬送される部位の概略を示している。
図3は、ロール体RLから繰り出された印刷媒体Mを示している。
図3は、第1印刷装置11AのY-Z断面を示している。
図3は、ロール支持部材15A、印刷ユニット23、プラテン60、搬送ローラー対63、及びエアーダクト65等を示している。
【0047】
ロール支持部材15Aは、ロール体RLを支持する。ロール支持部材15Aは、給送ユニット15の一部を構成する。
図3に示すロール支持部材15Aは、ロール体RLの中心を通るシャフトで構成されるが、これに限定されない。ロール支持部材15Aは、ロール体RLの+X方向の端部及び-X方向の端部を支持する部材でもよい。ロール支持部材15Aは、ロール体RLを回転可能に支持する。
図3に示すロール支持部材15Aの中心は、筐体上面14Cよりも+Z方向の位置に配置される。ロール支持部材15Aは、ロール体RLの少なくとも一部を筐体上面14Cよりも+Z方向の位置で支持する。使用者は、第1印刷装置11Aの前方である+Y方向からロール体RLとアクセスし易くなる。
【0048】
搬送ローラー対63は、プラテン60上の印刷媒体MをY軸に沿って+Y方向に搬送する。搬送ローラー対63は、印刷媒体Mを介して印刷ヘッド25とプラテン60とが対向する印刷位置に向けて印刷媒体Mを搬送する。搬送ローラー対63は、プラテン60の-Y方向の位置に配置される。搬送ローラー対63は、第1搬送ローラー63A及び第2搬送ローラー63Bを有する。+Y方向は、搬送方向の一例に対応する。搬送ローラー対63は、搬送機構の一例に対応する。
【0049】
第1搬送ローラー63Aは、印刷媒体Mを搬送させる駆動ローラーである。第1搬送ローラー63Aは、図示しないローラー駆動機構と接続する。第1搬送ローラー63Aは、ローラー駆動機構の駆動によって回転駆動する。第1搬送ローラー63Aは、回転駆動することによって、印刷媒体MをY軸に沿った+Y方向に搬送する。第1搬送ローラー63Aは、印刷媒体Mの-Z方向の位置に配置され、印刷媒体Mと接触する。
【0050】
第2搬送ローラー63Bは、第1搬送ローラー63Aと印刷媒体Mを挟持する従動ローラーである。第2搬送ローラー63Bは、印刷媒体Mの搬送に追従して従動する。第2搬送ローラー63Bは、印刷媒体Mの+Z方向の位置に配置される。
【0051】
搬送ローラー対63は、駆動ローラーである第1搬送ローラー63Aと従動ローラーである第2搬送ローラー63Bで構成されるが、これに限定されない。第1搬送ローラー63Aが従動ローラーであり、第2搬送ローラー63Bが駆動ローラーでもよい。
【0052】
エアーダクト65は、筐体上面14Cと印刷媒体Mの搬送経路との間に配置される。エアーダクト65は、印刷ユニット23の-Y方向の位置に配置される。エアーダクト65は、印刷ヘッド25で印刷される前の印刷媒体Mに向けて、空気を送る。エアーダクト65は、気流流路67と送出口69とを構成する。
【0053】
気流流路67は、エアーダクト65の内部に構成される。気流流路67は、図示しない送風ファンによって送られた空気を送出口69に向けて流通させる経路である。気流流路67は、空気を+X方向及び+Y方向に流通させる。
【0054】
送出口69は、気流流路67を流通した空気を印刷媒体Mに向けて送出する流路開口である。送出口69は、-Z方向に空気を送り出す。送出口69は、X軸に沿った媒体幅に対して所定の流量分布で空気を送り出す。送出口69から送り出された空気は、印刷媒体Mの+Z方向の第1面に流通する。印刷媒体Mの表面に到達した空気は、第1面に沿って外装筐体14の外部に送り出される。外装筐体14の内部を流通する空気は、外装筐体14内のミスト、埃等を外装筐体14の外部に排出する。外装筐体14の内部を流通する空気は、印刷ユニット23内の電気回路、印刷媒体M、その他の回路等を冷却してもよい。
【0055】
図4は、印刷ユニット23の概略構成を示している。
図4は、印刷媒体M上に位置する印刷ユニット23の概略構成を示している。
図4は、+Y方向から見た印刷ユニット23の概略構成を示している。印刷ユニット23は、キャリッジ24と、印刷ヘッド25と、第1媒体センサー40と、第2媒体センサー50と、を備える。
図4は、印刷ユニット23に取り付けられる第1媒体センサー40及び第2媒体センサー50の内部構成を示している。
【0056】
第1媒体センサー40は、キャリッジ24の+X方向の面に取り付けられる。第1媒体センサー40は、第1センサーカバー41と、第1バー部材43と、第1回動支持軸45と、第1変位検出機構47と、を備える。
【0057】
第1センサーカバー41は、直接、もしくは他の部材を介してキャリッジ24に支持される。第1センサーカバー41は、第1バー部材43、第1回動支持軸45、及び第1変位検出機構47を収容する。第1センサーカバー41は、第1底面41a、及び第1側面41bを有する。第1センサーカバー41は、筐体の一例に対応する。
【0058】
第1底面41aは、第1センサーカバー41の-Z方向の面である。第1底面41aは、プラテン60、もしくはプラテン60に支持された印刷媒体Mと対向する。第1底面41aは、プラテン60と離間した位置に設けられる。第1底面41aは、第1底面開口41cを有する。第1底面41aは、第1面の一例に対応する。
【0059】
第1側面41bは、第1センサーカバー41の+X方向の面である。第1側面41bは、第1底面41aと交差する面である。第1側面41bは、印刷ユニット23が+X方向に移動するとき、進行方向に位置する面である。第1側面41bは、第1側面開口41dを有する。第1側面41bは、第2面の一例に対応する。
【0060】
第1底面開口41cは、第1底面41aに設けられる。第1底面開口41cは、第1バー部材43の一部である第1底面接触部43aが突出可能に設けられる。第1底面開口41cは、第1開口の一例に対応する。
【0061】
第1側面開口41dは、第1側面41bに設けられる。第1側面開口41dは、第1側面41bと第1底面41aとに跨って設けられてもよい。第1側面開口41dは、第1バー部材43の一部である第1側面接触部43bが突出可能に設けられる。第1側面開口41dは、第2開口の一例に対応する。
【0062】
第1バー部材43は、印刷媒体Mと接触可能に構成される。第1バー部材43は、印刷媒体Mと接触したときに、第1回動支持軸45によって回動可能に支持される。第1バー部材43は、第1底面接触部43a、及び第1側面接触部43bを有する。第1バー部材43は、接触部材の一例に対応する。
【0063】
第1底面接触部43aは、第1底面開口41cから突出する形状に構成される。第1底面接触部43aは、印刷媒体Mを介してプラテン60と対向する。印刷媒体Mにしわ等が発生したとき、第1底面接触部43aは、印刷媒体Mと接触する。第1底面接触部43aが印刷媒体Mと接触すると、第1バー部材43は第1回動支持軸45を回動中心に回動する。第1底面接触部43aは、第1部位の一例に対応する。
【0064】
第1側面接触部43bは、第1側面開口41dから突出する形状に構成される。印刷ユニット23が+X方向に移動するとき、第1側面接触部43bはプラテン60から浮いた状態の印刷媒体Mと接触可能に構成される。第1側面接触部43bが印刷媒体Mと接触すると、第1バー部材43は第1回動支持軸45を回動中心に回動する。第1側面接触部43bは、第2部位の一例に対応する。
【0065】
第1回動支持軸45は、第1バー部材43を回動可能に支持する。第1底面接触部43aまたは第1側面接触部43bに印刷媒体Mが接触したとき、第1回動支持軸45は、第1バー部材43の回動支点として機能する。第1回動支持軸45は、第1底面接触部43aが印刷媒体Mと接触する位置に対して、X軸に沿って変位した位置に配置される。第1回動支持軸45は、第1底面接触部43aに対してZ軸に沿って変位した位置に配置される。第1回動支持軸45は、回動軸の一例に対応する。
【0066】
第1変位検出機構47は、第1バー部材43の回動等の変位を検出する。第1変位検出機構47は、第1バー部材43の回動を検出することによって、印刷媒体Mの第1バー部材43への接触を検出する。
図4に示す第1変位検出機構47は、一例として、第1変動部47a、第1支持部47b、及び第1変位測定部47cを有する。第1変位検出機構47は、変位センサーの一例に対応する。
【0067】
第1変動部47aは、第1バー部材43と接触する位置に配置される。第1バー部材43が回動すると、第1変動部47aは第1バー部材43の回動に追随して回動する。第1変動部47aは、第1支持部47bを回動中心として回動する。
【0068】
第1支持部47bは、第1変動部47aを回動可能に支持する。第1変動部47aが第1バー部材43の回動に追随して回動すると、第1支持部47bは、第1変動部47aの回動支点として機能する。
【0069】
第1変位測定部47cは、第1変動部47aの変位量を測定する。第1変位測定部47cは、一例としてロータリーエンコーダーを有する。ロータリーエンコーダーは、第1変動部47aの回動量を変位量として測定する。第1変位測定部47cは、測定した変位量によって、第1バー部材43の印刷媒体Mとの接触を検出する。第1変位測定部47cは、変位量を用いて、第1バー部材43と印刷媒体Mとの接触の程度を検出してもよい。
【0070】
第1変位測定部47cは、ロータリーエンコーダーに代えて、リニアエンコーダーを有してもよい。第1変位測定部47cは、第1バー部材43の回動を検出可能な構成であれば、その構成を限定されない。
【0071】
図4に示す第1媒体センサー40は、第1変動部47a及び第1支持部47bを有する第1変位検出機構47を備えるが、これに限定されない。第1回動支持軸45にロータリーエンコーダー等の第1変位計が備えられてもよい。第1変位計は、図示されない。第1変位計は、第1バー部材43の回動を検出する。第1変位計は、第1バー部材43の回動を検出することによって、第1バー部材43の印刷媒体Mへの接触を検出する。第1回動支持軸45に設けられる第1変位計は、第1変位検出機構47として機能する。
【0072】
第2媒体センサー50は、キャリッジ24の-X方向の面に取り付けられる。第2媒体センサー50は、第2センサーカバー51と、第2バー部材53と、第2回動支持軸55と、第2変位検出機構57と、を備える。
【0073】
第2センサーカバー51は、直接、もしくは他の部材を介してキャリッジ24に支持される。第2センサーカバー51は、第2バー部材53、第2回動支持軸55、及び第2変位検出機構57を収容する。第2センサーカバー51は、第2底面51a、及び第2側面51bを有する。第2センサーカバー51は、筐体の一例に対応する。
【0074】
第2底面51aは、第2センサーカバー51の-Z方向の面である。第2底面51aは、プラテン60、もしくはプラテン60に支持された印刷媒体Mと対向する。第2底面51aは、プラテン60と離間した位置に設けられる。第2底面51aは、第2底面開口51cを有する。第2底面51aは、第1面の一例に対応する。
【0075】
第2側面51bは、第2センサーカバー51の-X方向の面である。第2側面51bは、第2底面51aと交差する面である。第2側面51bは、印刷ユニット23が-X方向に移動するときの進行方向に位置する面である。第2側面51bは、第2側面開口51dを有する。第2側面51bは、第2面の一例に対応する。
【0076】
第2底面開口51cは、第2底面51aに設けられる。第2底面開口51cは、第2バー部材53の一部である第2底面接触部53aが突出可能に設けられる。第2底面開口51cは、第1開口の一例に対応する。
【0077】
第2側面開口51dは、第2側面51bに設けられる。第2側面開口51dは、第2側面51bと第2底面51aとに跨って設けられてもよい。第2側面開口51dは、第2バー部材53の一部である第2側面接触部53bが突出可能に設けられる。第2側面開口51dは、第2開口の一例に対応する。
【0078】
第2バー部材53は、印刷媒体Mと接触可能に構成される。第2バー部材53は、印刷媒体Mと接触したときに、第2回動支持軸55によって回動可能に支持される。第2バー部材53は、第2底面接触部53a、及び第2側面接触部53bを有する。第2バー部材53は、接触部材の一例に対応する。
【0079】
第2底面接触部53aは、第2底面開口51cから突出する形状に構成される。第2底面接触部53aは、印刷媒体Mを介してプラテン60と対向する。印刷媒体Mにしわ等が発生したとき、第2底面接触部53aは、印刷媒体Mと接触する。第2底面接触部53aが印刷媒体Mと接触すると、第2バー部材53は第2回動支持軸55を回動中心に回動する。第2底面接触部53aは、第1部位の一例に対応する。
【0080】
第2側面接触部53bは、第2側面開口51dから突出する形状に構成される。印刷ユニット23が-X方向に移動するとき、第2側面接触部53bはプラテン60から浮いた状態の印刷媒体Mと接触可能に構成される。第2側面接触部53bが印刷媒体Mと接触すると、第2バー部材53は第2回動支持軸55を回動中心に回動する。第2側面接触部53bは、第2部位の一例に対応する。
【0081】
第2回動支持軸55は、第2バー部材53を回動可能に支持する。第2底面接触部53aまたは第2側面接触部53bが印刷媒体Mと接触したとき、第2回動支持軸55は、第2バー部材53の回動支点として機能する。第2回動支持軸55は、第2底面接触部53aが印刷媒体Mと接触する位置に対して、X軸に沿って変位した位置に配置される。第2回動支持軸55は、第2底面接触部53aに対してZ軸に沿って変位した位置に配置される。第2回動支持軸55は、回動軸の一例に対応する。
【0082】
第2変位検出機構57は、第2バー部材53の回動等の変位を検出する。第2変位検出機構57は、第2バー部材53の回動を検出することによって、印刷媒体Mの第2バー部材53への接触を検出する。
図4に示す第2変位検出機構57は、一例として、第2変動部57a、第2支持部57b、及び第2変位測定部57cを有する。第2変位検出機構57は、変位センサーの一例に対応する。
【0083】
第2変動部57aは、第2バー部材53と接触する位置に配置される。第2バー部材53が回動すると、第2変動部57aは第2バー部材53に追随して回動する。第2変動部57aは、第2支持部57bを回動中心として回動する。
【0084】
第2支持部57bは、第2変動部57aを回動可能に支持する。第2変動部57aが第2バー部材53の回動に追随して回動すると、第2支持部57bは、第2変動部57aの回動支点として機能する。
【0085】
第2変位測定部57cは、第2変動部57aの変位量を測定する。第2変位測定部57cは、一例としてロータリーエンコーダーを有する。ロータリーエンコーダーは、第2変動部57aの回動量を変位量として測定する。第2変位測定部57cは、測定した変位量によって、第2バー部材53の印刷媒体Mとの接触を検出する。第2変位測定部57cは、変位量を用いて、第2バー部材53と印刷媒体Mとの接触の程度を検出してもよい。
【0086】
第2変位測定部57cは、ロータリーエンコーダーに代えて、リニアエンコーダーを有してもよい。第2変位測定部57cは、第2バー部材53の回動を検出可能な構成であれば、その構成を限定されない。
【0087】
図4に示す第2媒体センサー50は、第2変動部57a及び第2支持部57bを有する第2変位検出機構57を備えるが、これに限定されない。第2回動支持軸55にロータリーエンコーダー等の第2変位計が備えられてもよい。第2変位計は、図示されない。第2変位計は、第2バー部材53の回動を検出する。第2変位計は、第2バー部材53の回動を検出することによって、第2バー部材53の印刷媒体Mへの接触を検出する。第2回動支持軸55に設けられる第2変位計は、第2変位検出機構57として機能する。
【0088】
第1媒体センサー40と第2媒体センサー50は、キャリッジ24に取り付けられる向き以外は同じ構成である。第1媒体センサー40と第2媒体センサー50は、キャリッジ24に対して対称に配置される。
【0089】
図5は、印刷ユニット23の概略構成を示している。
図5は、第2媒体センサー50を備えていない印刷ユニット23を示している。印刷ユニット23は、第1媒体センサー40または第2媒体センサー50のいずれかを備えて構成されてもよい。
図5は、第1媒体センサー40等の配置関係等を示している。第1媒体センサー40は、キャリッジ24の+X方向の位置に取り付けられる。キャリッジ24は、+X方向または-X方向に移動する。
図5は、垂直領域VA及び水平領域HAを示している。
【0090】
垂直領域VAは、第1回動支持軸45の-Z方向である鉛直下方の領域を示す。垂直領域VAは、第1底面41aのうちの第1回動支持軸45の鉛直下方の領域である。第1センサーカバー41は、垂直領域VAを覆う形状に構成される。第1底面開口41cは、垂直領域VAと異なる位置に設けられる。第1底面開口41cが垂直領域VAと異なる位置に設けられることによって、第1底面接触部43aが第1回動支持軸45の鉛直下方の位置で印刷媒体Mと接触することを防ぐことが可能となる。第1底面接触部43aが第1回動支持軸45の鉛直下方で接触すると、第1バー部材43が回転しない場合がある。もしくは、第1底面接触部43aが第1回動支持軸45の鉛直下方で接触すると、接触によって発生する応力が第1回動支持軸45に加えられる場合がある。第1底面開口41cが垂直領域VAと異なる位置に設けられることによって、検出精度の低下もしくは第1回動支持軸45の破損が抑えられる。
【0091】
第1側面開口41dが第1底面41aと第1側面41bとに跨って設けられるとき、第1側面開口41dは、垂直領域VAと異なる位置に設けられる。第1側面開口41dが垂直領域VAと異なる位置に設けられることによって、第1側面接触部43bが第1回動支持軸45の鉛直下方の位置で印刷媒体Mと接触することを防ぐことが可能となる。第1側面開口41dが垂直領域VAと異なる位置に設けられることによって、検出精度の低下もしくは第1回動支持軸45の破損が抑えられる。
【0092】
水平領域HAは、第1回動支持軸45の+X方向の水平側方領域を示す。水平領域HAは、第1側面41bのうちの第1回動支持軸45の水平側方領域である。第1センサーカバー41は、水平領域HAを覆う形状に構成される。第1側面開口41dは、水平領域HAと異なる位置に設けられる。第1側面開口41dが水平領域HAと異なる位置に設けられることによって、第1側面接触部43bが第1回動支持軸45の水平側方位置で印刷媒体Mと接触することを防ぐことが可能となる。第1側面開口41dが水平領域HAと異なる位置に設けられることによって、検出精度の低下もしくは第1回動支持軸45の破損が抑えられる。
【0093】
第1底面接触部43aは、傾斜面で構成されることが好ましい。第1底面接触部43aの+X方向の端部は、第1端部距離H1に位置し、第1底面接触部43aの-X方向の端部は、第2端部距離H2に位置する。第1端部距離H1は、プラテン60と第1底面接触部43aの+X方向の端部との間のZ軸に沿った距離である。第2端部距離H2は、プラテン60と第1底面接触部43aの-X方向の端部との間のZ軸に沿った距離である。第1端部距離H1は、第2端部距離H2よりも短い。第1底面接触部43aは、+X方向に向けてプラテン60に近づく傾斜面である。+X方向は、第1方向の一例に対応する。
【0094】
第1底面接触部43aの傾斜角θは、45°よりも小さい角度で構成される。傾斜角θは、傾斜面である第1底面接触部43aと水平面との間の角度である。傾斜角θが45°よりも小さいと、印刷媒体Mが第1底面接触部43aに接触したとき、第1バー部材43は、+Y方向から見て反時計回りに回動する。傾斜角θが45°よりも小さいと、第1底面接触部43aと印刷媒体Mとが接触したときの第1バー部材43の回動方向は、第1側面接触部43bと印刷媒体Mとが接触したときの第1バー部材43の回動方向と同一になる。傾斜角θは、10°以下であることがより好ましい。傾斜角θが10°以下になると、第1端部距離H1を広くすることが可能となる。
【0095】
印刷ヘッド25は、プラテン60に対してヘッド距離PHの位置に配置される。ヘッド距離PHは、印刷ヘッド25とプラテン60との間のZ軸に沿った距離である。第2端部距離H2は、ヘッド距離PHよりも長い方が好ましい。第2端部距離H2がヘッド距離PHよりも長いと、第1底面接触部43aのX軸に沿った長さを長く構成することが可能となる。第1底面接触部43aによる検出範囲が大きくなる。第1端部距離H1は、ヘッド距離PHよりも短い方が好ましい。第1端部距離H1がヘッド距離PHよりも短いと、印刷媒体Mが印刷ヘッド25に接触する可能性が低減する。
【0096】
図6は、印刷ユニット23の概略構成を示している。
図6は、第1バー部材43が印刷媒体Mと接触したときの状態を仮想的に示している。
図6は、第1応力F1、第2応力F2、及び第3応力F3を示している。第1応力F1、第2応力F2、及び第3応力F3のいずれかが第1バー部材43に加えられたとき、第1バー部材43は回動する。
図6は、第1応力F1、第2応力F2、及び第3応力F3のいずれかが加えられた第1バー部材43が回動したときの状態を示している。
【0097】
第1応力F1は、第1側面接触部43bに印刷媒体Mが接触したときに第1バー部材43に加えられる応力である。印刷ユニット23が+X方向に移動するとき、第1応力F1が第1バー部材43に加えられる場合がある。印刷ユニット23の進行方向に底面距離CHよりも高い浮きやしわ等が印刷媒体Mに発生していると、第1側面接触部43bは、印刷媒体Mと接触する。底面距離CHは、第1底面41aとプラテン60との間の距離である。第1側面接触部43bに印刷媒体Mが接触すると、第1応力F1が第1バー部材43に加えられる。第1バー部材43は、第1回動支持軸45を回動中心にして、+Y方向から見たとき反時計回りの方向である第1バー回動方向R1に回動する。第1バー回動方向R1は、回動方向の一例に対応する。
【0098】
第2応力F2は、第1底面接触部43aの+X方向の端部に印刷媒体Mが接触したときに第1バー部材43に加えられる応力である。印刷ユニット23が+X方向に移動するとき、第2応力F2が第1バー部材43に加えられる場合がある。印刷ユニット23の進行方向に底面距離CHよりも低く、第1端部距離H1よりも高い浮きやしわ等が印刷媒体Mに発生していると、第1底面接触部43aの+X方向の端部は、印刷媒体Mと接触する。第1底面接触部43aに印刷媒体Mが接触すると、第2応力F2が第1バー部材43に加えられる。第1バー部材43は、第1回動支持軸45を回動中心にして、第1バー回動方向R1に回動する。
【0099】
第3応力F3は、第1底面接触部43aに印刷媒体Mが接触したときに第1バー部材43に加えられる応力である。印刷ユニット23が-X方向に移動するとき、第3応力F3が第1バー部材43に加えられる場合がある。印刷ユニット23の進行方向に浮きやしわ等が印刷媒体Mに発生すると、第1底面接触部43aは、印刷媒体Mと接触する。第1底面接触部43aに印刷媒体Mが接触すると、第3応力F3が第1バー部材43に加えられる。第1バー部材43は、第1回動支持軸45を回動中心にして、第1バー回動方向R1に回動する。
【0100】
第1応力F1、第2応力F2、及び第3応力F3のうちの少なくともいずれかが第1バー部材43に加えられたとき、第1バー部材43は第1バー回動方向R1に回動する。加えられる応力に係わらず、第1バー部材43は、第1バー回動方向R1に回動するので、検出精度の低下が抑えられる。
【0101】
第1印刷装置11Aは、印刷媒体Mを支持するプラテン60と、プラテン60に支持される印刷媒体Mにインクを吐出する印刷ヘッド25と、印刷ヘッド25を支持するキャリッジ24と、キャリッジ24に取り付けられ、印刷媒体Mとの接触を検出する第1媒体センサー40と、を備える。第1媒体センサー40は、印刷媒体Mと接触する第1バー部材43と、第1バー部材43を回動可能に支持する第1回動支持軸45と、第1バー部材43の回動を検出する第1変位検出機構47と、第1バー部材43、及び第1回動支持軸45を収容する第1センサーカバー41と、を有する。第1センサーカバー41は、プラテン60と対向する第1底面41a、及び第1底面41aと交差する第1側面41bを有する。第1底面41aは、第1バー部材43の一部である第1底面接触部43aが突出する第1底面開口41cを有する。第1側面41bは、第1バー部材43の一部である第1側面接触部43bが突出する第1側面開口41dを有する。すなわち、第1センサーカバー41は、プラテン60と対向するとともに第1底面開口41cが設けられる第1底面41a、及び第1底面41aと交差するとともに第1側面開口41dが設けられる第1側面41bを有し、第1バー部材43は、第1底面開口41cに配置され第1底面41aから突出する第1底面接触部43a、及び第1側面開口41dに配置され第1側面41bから突出する第1側面接触部43bを有する。第1底面開口41cは、第1回動支持軸45の鉛直下方の垂直領域VAと異なる位置に設けられる。
第1底面開口41cが垂直領域VAと異なる位置に設けられることにより、垂直領域VAは、第1センサーカバー41で覆われる。第1バー部材43が第1回動支持軸45の鉛直下方で印刷媒体Mと接触することが妨げられる。第1バー部材43が損傷する可能性が低減する。
【0102】
キャリッジ24は、+X方向に移動する。第1媒体センサー40は、キャリッジ24の+X方向の位置に取り付けられる。第1底面接触部43aは、+X方向に向けてプラテン60に近づく傾斜面であることが好ましい。
第1底面接触部43aが傾斜面で構成されることによって、印刷媒体Mの浮き、しわ等を検出する検出領域が増加する。第1媒体センサー40の検出精度が向上する。
【0103】
第1バー部材43は、第1底面接触部43aの傾斜面に印刷媒体Mが接触すると、第1バー回動方向R1に回動し、第1側面接触部43bに印刷媒体Mが接触すると、第1バー回動方向R1に回動することが好ましい。
印刷媒体Mが第1バー部材43に接触する位置に係わらず、第1バー部材43は、第1バー回動方向R1に回動する。第1媒体センサー40の印刷媒体Mの接触位置による検出精度の変動が抑えられる。
【0104】
図7は、第1媒体センサー40の概略構成を示している。
図7は、-Z方向からの第1媒体センサー40の斜視図を示している。
図7に示す第1媒体センサー40の構成は、第2媒体センサー50の構成と同じである。
図7は、第1底面接触部43a、及び第1側面接触部43bを示している。
【0105】
第1底面接触部43aは、第1センサーカバー41の第1底面開口41cから突出する。第1底面開口41cは、第1底面41aに設けられる。第1底面接触部43aは、第1底面41aの-Z方向に突出する。第1底面接触部43aは、印刷媒体Mに対して接触可能に構成される。
【0106】
第1側面接触部43bは、第1センサーカバー41の第1側面開口41dから突出する。第1側面開口41dは、第1側面41bに設けられる。第1側面接触部43bは、第1側面41bの+X方向に突出する。第1側面接触部43bは、印刷媒体Mに対して接触可能に構成される。第1側面接触部43bは、+Y方向に沿って第1側面接触部長さL1で構成される。第1側面接触部長さL1は、部材長さの一例に対応する。
【0107】
図8は、プラテン60の周辺構成を示している。
図8は、プラテン60を+Z方向からみた斜視図を示している。
図8は、印刷媒体Mが搬送される搬送経路の一部を示している。
図8は、プラテン60と、第1媒体押さえ板70と、を示している。
【0108】
プラテン60は、X軸に沿って移動する印刷ユニット23と対向する位置に配置される。印刷ユニット23は、プラテン60の+Z方向の位置で、X軸に沿って移動する。印刷ユニット23は、プラテン60のX軸に沿った幅よりも広い範囲で移動する。
【0109】
第1媒体押さえ板70は、プラテン60の+X方向の端部位置に配置される。印刷ユニット23は、第1媒体押さえ板70の+Z方向の位置を移動する。第1媒体押さえ板70は、第1バー部材43の第1底面接触部43a、及び第1側面接触部43bと接触可能な位置に配置される。第1媒体押さえ板70は、第2バー部材53の第2底面接触部53a、及び第2側面接触部53bと接触可能な位置に配置される。第1媒体押さえ板70は、+Y方向に沿った第1媒体押さえ板長さHL1で構成される。第1媒体押さえ板長さHL1は、板長さの一例に対応する。
【0110】
図8で図示されない第2媒体押さえ板80は、第1媒体押さえ板70と同じ構成である。第2媒体押さえ板80は、プラテン60の-X方向の端部位置に配置される。印刷ユニット23は、第2媒体押さえ板80の+Z方向の位置を移動する。第2媒体押さえ板80は、第1底面接触部43a、及び第1側面接触部43bと接触可能な位置に配置される。第2媒体押さえ板80は、第2底面接触部53a、及び第2側面接触部53bと接触可能な位置に配置される。
【0111】
第1媒体押さえ板70による印刷媒体Mの支持に不具合があると、第1媒体押さえ板70は、+Z方向の浮いた位置で印刷媒体Mを押圧する。第1媒体押さえ板70は、+Z方向の浮いた位置で印刷媒体Mを押圧すると、第1底面接触部43a及び第1側面接触部43bのいずれかと接触する。または、第1媒体押さえ板70は、+Z方向の浮いた位置で印刷媒体Mを押圧すると、第2底面接触部53a及び第2側面接触部53bのいずれかと接触する。第1媒体センサー40及び第2媒体センサー50は、第1媒体押さえ板70による印刷媒体Mの支持の不具合を検出することができる。
【0112】
第2媒体押さえ板80による印刷媒体Mの支持に不具合があると、第2媒体押さえ板80は、+Z方向の浮いた位置で印刷媒体Mを押圧する。第2媒体押さえ板80は、+Z方向の浮いた位置で印刷媒体Mを押圧すると、第1底面接触部43a及び第1側面接触部43bのいずれかと接触する。または、第2媒体押さえ板80は、+Z方向の浮いた位置で印刷媒体Mを押圧すると、第2底面接触部53a及び第2側面接触部53bのいずれかと接触する。第1媒体センサー40及び第2媒体センサー50は、第2媒体押さえ板80による印刷媒体Mの支持の不具合を検出することができる。
【0113】
第1側面接触部43bの第1側面接触部長さL1は、第1媒体押さえ板70の第1媒体押さえ板長さHL1よりも短いことが好ましい。第1側面接触部長さL1が第1媒体押さえ板長さHL1よりも長くなると、第1側面接触部43bと第1媒体押さえ板70とが接触したときの応力が大きくなる。第1側面接触部43bと第1媒体押さえ板70とが接触したときの応力が大きくなると、第1バー部材43が破損する可能性が生じる。第1側面接触部長さL1が第1媒体押さえ板長さHL1よりも短いと、第1側面接触部43bと第1媒体押さえ板70とが接触したときの応力が抑えられる。第1バー部材43が破損する可能性が低減する。
【0114】
第1印刷装置11Aは、印刷媒体Mを押さえる第1媒体押さえ板70を備える。第1媒体押さえ板70は、第1バー部材43と接触可能な位置に配置される。
第1媒体センサー40は、第1媒体押さえ板70による印刷媒体Mの支持の不具合を検出することができる。
【0115】
第1印刷装置11Aは、プラテン60上の印刷媒体Mを+Y方向に搬送する搬送ローラー対63を備える。第1側面接触部43bの+Y方向に沿った第1側面接触部長さL1は、第1媒体押さえ板70の+Y方向に沿った第1媒体押さえ板長さHL1よりも短いことが好ましい。
第1側面接触部43bと第1媒体押さえ板70とが接触したときの応力が抑えられる。第1バー部材43が破損する可能性が低減する。
【0116】
第2実施形態
図9、
図10、
図11、
図12、
図13、
図14、及び
図15は、印刷装置11の概略構成を示している。
図9、
図10、
図11、
図12、
図13、
図14、及び
図15は、第2実施形態の印刷装置11である第2印刷装置11Bの概略構成を示している。第2印刷装置11Bは、
図4に示す印刷ユニット23を備える。印刷ユニット23は、第1媒体センサー40、及び第2媒体センサー50を有する。、第1媒体センサー40、及び第2媒体センサー50は、印刷媒体Mの浮き、しわ等を検出する。第2印刷装置11Bは、第1媒体センサー40、及び第2媒体センサー50が備えられることによって、第1バー部材43等の損傷を低減させることができる。
【0117】
第2印刷装置11Bは、第1印刷装置11Aと異なる外観形状で構成される。第2印刷装置11Bは、媒体ヒーター90を備える。また、第2印刷装置11Bは、第1印刷装置11Aが備える媒体受けユニット19に代えて、排出媒体ロール支持部95を備える。
【0118】
図9は、第2印刷装置11Bの斜視図を示している。
図9は、+X方向から見た第2印刷装置11Bを示している。
図9に示す第2印刷装置11Bは、ロール体RLを載置していない。第2印刷装置11Bの外装筐体14は、第1窓部14D、及び第2窓部14Eを有する。また、
図9に示すように、第2印刷装置11Bは、媒体ヒーター90、及び排出媒体ロール支持部95を備える。
【0119】
第1窓部14Dは、筐体上面14Cに設けられる。第1窓部14Dは、印刷媒体Mの搬送経路を視認可能に構成される。使用者は、第1窓部14Dから、搬送経路に沿って搬送される印刷媒体Mの状態を確認することができる。
【0120】
第2窓部14Eは、第1筐体側部14Aの+Z方向の面に設けられる。第2窓部14Eは、待機位置の印刷ユニット23を視認可能に構成される。使用者は、待機位置の印刷ユニット23の状態を確認することができる。
【0121】
媒体ヒーター90は、印刷ヘッド25で印刷された印刷媒体Mを加熱する。媒体ヒーター90は、印刷媒体Mを加熱することによって、印刷媒体Mを乾燥させる。媒体ヒーター90は、第2印刷装置11Bの+Y方向の位置に配置される。媒体ヒーター90は、-Z方向に搬送される印刷媒体Mを加熱する。
【0122】
排出媒体ロール支持部95は、媒体ヒーター90で加熱された印刷媒体Mをロール状に巻き取る。排出媒体ロール支持部95は、第2印刷装置11Bの+Y方向の位置に配置される。排出媒体ロール支持部95は、媒体ヒーター90の-Z方向の位置に配置される。
【0123】
図10は、第2印刷装置11Bの斜視図を示している。
図10は、-X方向から見た第2印刷装置11Bを示している。
図10に示す第2印刷装置11Bは、ロール体RLを載置していない。第2印刷装置11Bは、外装筐体14の+Y方向の位置に液体収容ユニット21を備えていない。使用者は、第2窓部14Eから外装筐体14の内部の印刷ユニット23を視認し易い。
【0124】
図11は、第2印刷装置11Bを+Y方向から見た平面図を示している。
図11は、第2印刷装置11Bの前面を示している。使用者は、第2印刷装置11Bに対して前面からアクセス可能である。使用者は、前面からロール支持部材15Aにロール体RLを装着可能である。使用者は、ロール体RLの供給、及び印刷された印刷媒体Mの取り出しを前面から行うことができる。
【0125】
図12は、第2印刷装置11Bを-Y方向から見た平面図を示している。
図12は、第2印刷装置11Bの後面を示している。第2印刷装置11Bは、ロール支持部材15Aに対して前面からアクセス可能に構成される。第2印刷装置11Bは、後面の-Y方向の領域の作業スペースを低減させることが可能である。
【0126】
図13は、第2印刷装置11Bを+X方向から見た平面図を示している。
図13は、第2印刷装置11Bの左側面を示している。第2印刷装置11Bの支持スタンド12、及び第2筐体側部14Bは、矩形に構成される。
【0127】
図14は、第2印刷装置11Bを-X方向から見た平面図を示している。
図14は、第2印刷装置11Bの右側面を示している。第2印刷装置11Bの第1筐体側部14Aは、矩形に構成される。
【0128】
図15は、第2印刷装置11Bを+Z方向から見た平面図を示している。
図15は、第2印刷装置11Bの上面を示している。第2印刷装置11Bの外装筐体14の上面は、平板に構成される。第2印刷装置11Bは、外装筐体14の上面にモバイルコンピューター等の作業器具を載置可能に構成される。
【符号の説明】
【0129】
11…印刷装置、11A…第1印刷装置、11B…第2印刷装置、12…支持スタンド、13…キャスター、14…外装筐体、14A…第1筐体側部、14B…第2筐体側部、14C…筐体上面、14D…第1窓部、14E…第2窓部、15…給送ユニット、15A…ロール支持部材、16…ロールカバー、18…排出口、19…媒体受けユニット、20…操作パネル、20a…ディスプレイ、21…液体収容ユニット、22…液体収容部、23…印刷ユニット、24…キャリッジ、25…印刷ヘッド、26…ガイドレール、30…メンテナンスユニット、31…キャップ、40…第1媒体センサー、41…第1センサーカバー、41a…第1底面、41b…第1側面、41c…第1底面開口、41d…第1側面開口、43…第1バー部材、43a…第1底面接触部、43b…第1側面接触部、45…第1回動支持軸、47…第1変位検出機構、47a…第1変動部、47b…第1支持部、47c…第1変位測定部、50…第2媒体センサー、51…第2センサーカバー、51a…第2底面、51b…第2側面、51c…第2底面開口、51d…第2側面開口、53…第2バー部材、53a…第2底面接触部、53b…第2側面接触部、55…第2回動支持軸、57…第2変位検出機構、57a…第2変動部、57b…第2支持部、57c…第2変位測定部、60…プラテン、63…搬送ローラー対、63A…第1搬送ローラー、63B…第2搬送ローラー、65…エアーダクト、67…気流流路、69…送出口、70…第1媒体押さえ板、80…第2媒体押さえ板、90…媒体ヒーター、95…排出媒体ロール支持部、100…制御ユニット、CH…底面距離、F1…第1応力、F2…第2応力、F3…第3応力、L1…第1側面接触部長さ、M…印刷媒体、R1…第1バー回動方向、RL…ロール体、VA…垂直領域、H1…第1端部距離、H2…第2端部距離、HA…水平領域、HL1…第1媒体押さえ板長さ、PH…ヘッド距離、θ…傾斜角。