(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171042
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】ビンガム流体標準物質
(51)【国際特許分類】
G01N 11/00 20060101AFI20241204BHJP
G01N 11/14 20060101ALI20241204BHJP
G01N 33/38 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
G01N11/00 E
G01N11/14 D
G01N33/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087900
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000222668
【氏名又は名称】東洋建設株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】503044237
【氏名又は名称】株式会社フローリック
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 浩史
(72)【発明者】
【氏名】高淵 稔貴
(72)【発明者】
【氏名】平野 修也
(72)【発明者】
【氏名】清水 寛太
(57)【要約】
【課題】回転粘度計のキャリブレーションに採用することができ、期間やコストの観点から入手が容易で、しかも、廃棄の問題も解消できるビンガム流体標準物質を提供する。
【解決手段】ビンガム流体標準物質は、少なくとも、水と、セメントと、骨材と、増粘剤と、を含むので、回転粘度計のキャリブレーションに採用することができ、従来のビンガム流体標準物質に比して、期間やコストの観点から入手が容易で、しかも、廃棄の問題も解消することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転粘度計をキャリブレーションする際に用いるビンガム流体標準物質であって、
水と、セメントと、骨材と、増粘剤と、を含むことを特徴とするビンガム流体標準物質。
【請求項2】
前記ビンガム流体標準物質は、化学混和剤を含むことを特徴とする請求項1に記載のビンガム流体標準物質。
【請求項3】
前記セメントは、混和材を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のビンガム流体標準物質。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転粘度計をキャリブレーションする際に用いるビンガム流体標準物質に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来においては、フレッシュコンクリートやモルタル、セメントペースト(非ニュートン流体)等のレオロジー試験には、回転粘度計(回転翼粘度計等を含む)が主に用いられている。この回転粘度計は、一般的に既知の粘度を有する油由来のニュートン流体用標準液によりキャリブレーションしている。しかしながら、このニュートン流体用標準液は骨材等の固体粒子を含まないことや、フレッシュコンクリートやモルタル、セメントペースト等が非ニュートン流体であることから、この回転粘度計で測定されたフレッシュコンクリートやモルタル、セメントペースト等のレオロジー定数の妥当性については不明のままである。
【0003】
また、測定中の試料の材料分離、回転粘度計の種類及びロータやスピンドルの形状寸法の相違等によって、レオロジー定数は変化することが指摘されている。さらに、その他のレオロジー定数の測定方法として、スランプ試験やL形フロー試験の結果を解析的に同定した事例があるが、得られたレオロジー定数の正確性については議論されていない。さらには、特許文献1にも、コンクリートのレオロジー定数測定方法が開示されているが、これは設備が大掛かりであって、現実的ではない。
【0004】
そして、近年、これらの課題を解決するために、米国国立標準技術研究所によってビンガム流体標準物質が開発された。このビンガム流体標準物質は、理想的なクエット流れのコンピュータシミュレーションを通じてレオロジー定数の認証値を定めており、この認証値を用いることで回転粘度計のキャリブレーションが可能になっている。この米国国立標準技術研究所によって開発されたビンガム流体標準物質は、水、石灰石微粉末、コーンシロップ、ガラスビーズから構成されている。
【0005】
しかしながら、上述の、米国国立標準技術研究所によって開発されたビンガム流体標準物質は、コストが非常に高く、また、入手に1ヶ月半程度を要し、採用することが難しい。しかも、このビンガム流体標準物質は、固まらないために廃棄が難しい、という問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述しているように、米国国立標準技術研究所によって開発されたビンガム流体標準物質を用いて回転粘度計をキャリブレーションすることで、フレッシュコンクリートやモルタル、セメントペースト等(非ニュートン流体)のレオロジー定数をこのキャリブレーション済みの回転粘度計を用いて精度良く測定することは可能であるが、このビンガム流体標準物質は、コストが非常に高く、また、入手に1ヶ月半程度を要し、しかも、固化しないために廃棄が難しく、採用することが非常に困難となっている。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、回転粘度計のキャリブレーションに採用することができ、期間やコストの観点から入手が容易で、しかも、廃棄の問題も解消できるビンガム流体標準物質を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、回転粘度計をキャリブレーションする際に用いるビンガム流体標準物質であって、水と、セメントと、骨材と、増粘剤と、を含むことを特徴とするものである。
請求項1の発明では、ビンガム流体標準物質は、米国国立標準技術研究所によって開発されたビンガム流体標準物質に対して、略同等のレオロジー定数を得ることができ、その結果、このビンガム流体標準物質により、回転粘度計のキャリブレーションが可能になる。そして、このビンガム流体標準物質は、コストが非常に安価であり、また、国内の材料を使用することで迅速に入手でき、さらに、大量製造も可能となる。しかも、ビンガム流体標準物質としての性能は2時間程度維持でき、その後は固化するので廃棄の問題も解消することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ビンガム流体標準物質は、化学混和剤を含むことを特徴とするものである。
請求項2の発明では、ビンガム流体標準物質には、化学混和剤として高性能AE減水剤(増粘剤一液タイプ)等を添加しているので、所望の粘性特性(レオロジー定数)を有し、その粘性特性を、2時間程度保持することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記セメントは、混和材を含むことを特徴とするものである。
請求項3の発明では、鉄鋼の生産過程において副産物として発生するスラグや、石炭火力発電所から排出されるフライアッシュ等を使用することで、環境への負荷を低減することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るビンガム流体標準物質では、回転粘度計のキャリブレーションに採用することができ、期間やコストの観点から入手が容易で、しかも、廃棄の問題も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1(a)は、回転粘度計のスピンドルの側面図であり、(b)は、スピンドルの底面図である。
【
図2】
図2(a)は、本実施形態に係るビンガム流体標準物質のミニスランプフロー試験結果を示すものであり、(b)は、本実施形態に係るビンガム流体標準物質のL形フロー試験結果を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を
図1及び
図2に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、例えば、
図1に示すような回転粘度計1(回転翼粘度計等を含む)等をキャリブレーションするためのものである。なお、本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、
図1に示す回転粘度計1に限定されることなく、他の構造を有する回転粘度計をキャリブレーションする際にも適用することができる。本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、従来の、米国国立標準技術研究所によって開発されたビンガム流体標準物質に対して、レオロジー定数やコンシステンシー(変形あるいは流動に対する抵抗性の程度を表す)が略同等である。そして、本実施形態に係るビンガム流体標準物質を以下に詳しく説明する。
【0015】
本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、水(W)と、セメント(C)と、骨材(S)と、増粘剤(Ad1)と、化学混和剤(Ad2)と、を含む。水(W)としては、例えば、上水道水、地下水、工業用水、回収水、スラッジ水、上澄水、蒸留水、超純水、河川水、湖沼水、井戸水等が挙げられる。
【0016】
セメント(C)は、いわゆる水硬性材料であればよく、その種類に限定されない。セメント(C)として、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、普通ポルトランドセメント(低アルカリ形)、早強ポルトランドセメント(低アルカリ形)、超早強ポルトランドセメント(低アルカリ形)、中庸熱ポルトランドセメント(低アルカリ形)、低熱ポルトランドセメント(低アルカリ形)、耐硫酸塩ポルトランドセメント(低アルカリ形)、超速硬ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、エコセメント等が挙げられる。
【0017】
なお、セメント(C)には、微粉末の混和材を添加してもよい。微粉末の混和材として、例えば、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、石灰石微粉末、シリカフューム、軟質炭酸カルシウム、火山ガラス微粉末、珪石粉、膨張材、石膏、ポリマーセメント、カオリン、ベントナント等が挙げられる。
【0018】
骨材(S)としては、例えば、砂、砂利、珪石、硬質砂岩砕砂、硬質砂岩砕石、石灰系砕砂、石灰系砕石、人工軽量骨材、天然軽量骨材、重量骨材、標準砂、高炉スラグ骨材、フェロニッケルスラグ骨材、銅スラグ骨材、電気炉酸化スラグ骨材、石炭ガス化スラグ骨材、再生骨材、回収骨材、ガラスビーズ、プラスチックビーズ、アクリルビーズ、鋼球、アルミナ球、スチール球、セラミック球、ジルコニア球等が挙げられる。また、増粘剤(Ad1)は、例えば、水中不分離性混和剤としてのセルロースエーテル系増粘剤、アクリル系増粘剤、ポリビニルアルコール系増粘剤、ポリオキシエチレン系増粘剤、粘土系増粘剤、界面活性剤系増粘剤、ポリエチレングリコール等、また、食品系としてのキサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、タマリンドガム、カラギナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、ゼラチン、寒天、澱粉等、さらにその他、疑似ポリマー、セメント混和用ポリマー、ポリマーエマルジョン、ブタジェンゴム、クロロプレンゴム、ゴムラテックス、セルロースナノファイバー、ベントナイト、モンモリロナイト等が挙げられる。
【0019】
さらに、化学混和剤(Ad2)としては、例えば、ポリカルボン酸エーテル系化合物、ナフタレンスルホン酸塩、アミノスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、オキシカルボン酸塩、グルコン酸ナトリウム糖類、グルコース、スクロース、マルトース、フルクトース、ラクトース、トレハロース等が挙げられる。
【0020】
表1、表2及び
図2に示す、本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)は、実施例であって、水(W)として上水道水、セメント(C)として普通ポルトランドセメント、骨材(S)として標準砂、増粘剤(Ad1)としてセルロースエーテル系増粘剤、及び化学混和剤(Ad2)として増粘剤含有高性能AE減水剤(ポリカルボン酸エーテル系化合物と界面活性剤系特殊増粘剤との複合体)を採用したものである。この実施例では、空気量調整剤として消泡剤をセメント(C)×0.005%添加している。
【0021】
本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)の配合が表1に示されている。なお、表1の密度の値は、質量法から算出した実測値である。本実施形態のビンガム流体標準物質では、配合比(重量比)として、水(W)/セメント(C)は、25~65%の範囲内で設定される。本実施形態(MT20-AWU)では、水(W)/セメント(C)は41%程度に設定される。水(W)/セメント(C)(%)は、骨材(S)/セメント(C)(%)に応じて、所定値に設定される。また、配合比(重量比)として、骨材(S)/セメント(C)は、15~50%の範囲内で設定される。本実施形態では、骨材(S)/セメント(C)は、39%程度に設定される。
【0022】
【0023】
本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)を製造する際には、モルタルミキサーが用いられる。本実施形態に係るビンガム流体標準物質の製造方法は、まず、セメント(C)、骨材(S)及び増粘剤(Ad1)を加えて、数十秒間(本実施形態では10秒間)空練りする。続いて、空練りした後、水(W)及び化学混和剤(Ad2)を加えて、低速(本実施形態では回転約140rpm、公転約62rpm)で数十秒間(本実施形態では30秒間)攪拌する。続いて、掻き落しを行った後、再び、今度は高速(本実施形態では回転約285rpm、公転約125rpm)で数十秒間(本実施形態では90秒間)攪拌する。続いて、この状態で数秒間(本実施形態では5分間)静置する。その後、再び、今度は低速(本実施形態では回転約140rpm、公転約62rpm)で数十秒間(本実施形態では30秒間)攪拌して製造が完了する。
【0024】
そして、表1のビンガム流体標準物質(MT20-AWU)のレオロジー試験を行う。このレオロジー試験方法では、
図1に示す、キャリブレーション済みの回転粘度計1を用いている。回転粘度計1は、フレッシュコンクリートやモルタル、セメントペースト等の非ニュートン流体のレオロジー定数を測定するためのものである。回転粘度計1はスピンドル3を備えている。該スピンドル3は、例えば、所定回転数にて回転する回転軸4と、該回転軸4の外周面から周方向に沿って90°ピッチで径方向外方にそれぞれ突設される4枚の羽根部5、5と、を備える。なお、回転粘度計1のスピンドルは、上述した構造(
図1に示すもの)以外のものを適用してもよい。
【0025】
回転粘度計1のスピンドル3を後述の回転数ごとに30秒間回転させて、ビンガム流体標準物質に外力を付与する。回転数(rpm)は、5→10→20→40→20→10→5→2.5→1.0→0.75→0.5→0.4→0.3→0.2→0.1→0.05→0.01にて順次設定される。続いて、スピンドル3の各羽根部5、5に負荷されるビンガム流体標準物質からのトルク値を前記回転数ごとに測定して、回転数(rpm)と、トルク(mNm)との関係線図(図示省略)を導く。続いて、回転数(rpm)と、トルク(mNm)との関係から、せん断ひずみ速度(1/s)と、せん断応力(Pa)との関係線図(図示省略)を算出する。この、せん断ひずみ速度(1/s)と、せん断応力(Pa)との関係線図から、塑性粘度(Pa・s)、降伏値(Pa)及び臨界せん断ひずみ速度(1/s)の値を得る。
【0026】
そして、本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)のレオロジー定数(塑性粘度(Pa・s)、降伏値(Pa)及び臨界せん断ひずみ速度(1/s))を表2に示す。表2には、従来の、米国国立標準技術研究所によって開発されたビンガム流体標準物質(MT20)のレオロジー定数を併載する。
【0027】
【0028】
表2を参照すると、本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)と、従来のビンガム流体標準物質(MT20)とは、レオロジー定数において、大きな差異が無いことが解る。
【0029】
続いて、本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)において、ミニスランプフロー試験及びL形フロー試験を行った。その試験結果を
図2に示す。
図2には、従来のビンガム流体標準物質(MT20)のミニスランプフロー試験及びL形フロー試験の試験結果を併載する。
図2を参照すると、本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)の経時変化は、増粘剤(Ad1)由来の粘性によって、従来のビンガム流体標準物質(MT20)の経時変化と同様に推移し、ミニスランプフローと流動距離は経時的に増加する傾向を示した。
【0030】
言い換えれば、本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)は、従来のビンガム流体標準物質(MT20)と同様のコンシステンシーを再現可能であることが示唆された。さらに考察すると、本実施形態に係るビンガム流体標準物質(MT20-AWU)は、増粘剤(Ad1)により、セメントペーストの粘度が比較的大きくなり、骨材(S)同士の接触や噛み合わせが緩和されたものと考えられる。なお、本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、その性能、すなわち所定のレオロジー定数を有する性能を2時間程度維持でき、その後は固化する。
【0031】
以上説明したように、本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、少なくとも、水(W)と、セメント(C)と、骨材(S)と、増粘剤(Ad1)と、を含むので、従来のビンガム流体標準物質(MT20)に対して、レオロジー定数が略同等になる。言い換えれば、本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、従来のビンガム流体標準物質(MT20)に対して、同様のコンシステンシーを再現可能である。
【0032】
その結果、本実施形態に係るビンガム流体標準物質により、回転粘度計1のキャリブレーションを精度良く行うことができる。しかも、本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、従来のビンガム流体標準物質に対して、コストが非常に安価であり、また、国内の材料を使用することで迅速に入手でき、さらに、大量製造も容易となる。さらに、本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、その性能が2時間程度維持でき、その後は固化するので廃棄の問題も解消することができる。
【0033】
また、本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、水(W)、セメント(C)、骨材(S)及び増粘剤(Ad1)に加え、化学混和剤(Ad2)を含むので、所望の粘性特性(レオロジー定数)を有することができる。しかも、本実施形態に係るビンガム流体標準物質は、その粘性特性を2時間程度保持することができる。
【0034】
さらに、本実施形態に係るビンガム流体標準物質では、セメント(C)には、スラグやフライアッシュ等の混和材を含むことができるので、環境への負荷を低減することができる。
【0035】
なお、本実施形態では、最良の形態として、ビンガム流体標準物質は、水(W)と、セメント(C)と、骨材(S)と、増粘剤(Ad1)と、化学混和剤(Ad2)と、を含むが、水(W)の配合割合等を鑑みて、必ずしも化学混和剤(Ad2)を含む必要はない。
【符号の説明】
【0036】
1 回転粘度計