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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171048
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】作業機管理システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/66 20230101AFI20241204BHJP
   G05D 1/43 20240101ALI20241204BHJP
   B64U 20/87 20230101ALI20241204BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20241204BHJP
   B64U 101/30 20230101ALN20241204BHJP
   B64U 101/40 20230101ALN20241204BHJP
【FI】
H04N23/66
G05D1/02 N
B64U20/87
H04N23/60 300
B64U101:30
B64U101:40
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087908
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003834
【氏名又は名称】弁理士法人新大阪国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】織田 湧平
(72)【発明者】
【氏名】鵜久森 泰弘
【テーマコード(参考)】
5C122
5H301
【Fターム(参考)】
5C122EA55
5C122EA63
5C122FK12
5C122FK28
5C122FK37
5C122FK38
5C122FK40
5C122FL03
5C122FL04
5C122GC53
5C122GD01
5C122HA75
5C122HA82
5C122HA90
5C122HB05
5H301AA03
5H301AA06
5H301BB01
5H301CC03
5H301CC04
5H301CC06
5H301CC07
5H301CC10
5H301DD06
5H301DD17
5H301GG09
(57)【要約】
【課題】本発明は、複数の自動走行作業車が同時に作業を行う場合に、1台の無人航空機で安全な作業を管理することが課題である。
【解決手段】自動走行作業車1と無人航空機31を無線通信回路で繋ぎ、適宜必要時に自動走行作業車1側から無人航空機31に呼び寄せ信号を送信して、上空に飛来した無人航空機31が自動走行作業車1と共に作業状態を写し、管理者の持つ携帯端末42に撮影映像を送信する作業機管理システムとする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動走行作業車(1)と無人航空機(31)を無線通信回路で繋ぎ、必要時に自動走行作業車(1)側から無人航空機(31)に呼び寄せ信号を送信して、上空に飛来した無人航空機(31)が自動走行作業車(1)と共に作業状態を写し、管理者の持つ携帯端末(42)に撮影映像を送信する作業機管理システム。
【請求項2】
自動走行作業車(1)が圃場の出入り口に差し掛かった時に、無人航空機(31)を呼び寄せることを特徴とする請求項1に記載の作業機管理システム。
【請求項3】
自動走行作業車(1)が圃場の外周に沿って走行する場合に、無人航空機(31)を呼び寄せることを特徴とする請求項1に記載の作業機管理システム。
【請求項4】
自動走行作業車(1)が備える車速センサ(SN11)が測定する駆動車速と自動走行作業車(1)の衛星測位装置(21)が演算する実移動速度に差が生じると、無人航空機(31)を呼び寄せることを特徴とする請求項1に記載の作業機管理システム。
【請求項5】
自動走行作業車(1)が予定作業を終了すると、無人航空機(31)を呼び寄せ、作業圃場を写して管理者の持つ携帯端末(42)に映像を送ることを特徴とする請求項1に記載の作業機管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動走行して作業を行う複数台の自動走行作業車を安全に管理する管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許第700644号公報に自動走行作業車の作業状況を無人航空機で上空から監視する作業機管理システムが記載されている。
【0003】
この作業機管理システムは、上空を飛行する無人航空機で自動走行作業車の作業状態を撮影して離れた場所に居る作業管理者の携帯端末の画面に表示するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7006449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記作業機管理システムは、自動走行作業車に対して専属の無人航空機を飛ばしているために、複数台の自動走行作業車が作業する場合にはその台数分の無人航空機が必要になる。
【0006】
本発明は、複数の自動走行作業車が同時に作業を行う場合に、1台の無人航空機で安全な作業を管理することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
【0008】
請求項1の発明は、自動走行作業車1と無人航空機31を無線通信回路で繋ぎ、適宜必要時に自動走行作業車1側から無人航空機31に呼び寄せ信号を送信して、上空に飛来した無人航空機31が自動走行作業車1と共に作業状態を写し、管理者の持つ携帯端末42に撮影映像を送信する作業機管理システムとする。
【0009】
請求項2の発明は、自動走行作業車1が圃場の出入り口に差し掛かった時に、無人航空機31を呼び寄せることを特徴とする請求項1に記載の作業機管理システムとする。
【0010】
請求項3の発明は、自動走行作業車1が圃場の外周に沿って走行する場合に、無人航空機31を呼び寄せることを特徴とする請求項1に記載の作業機管理システムとする。
【0011】
請求項4の発明は、自動走行作業車1が備える車速センサSN11が測定する駆動車速と自動走行作業車1の衛星測位装置21が演算する実移動速度に差が生じると、無人航空機31を呼び寄せることを特徴とする請求項1に記載の作業機管理システムとする。
【0012】
請求項5の発明は、自動走行作業車1が予定作業を終了すると、無人航空機31を呼び寄せ、作業圃場を写して管理者の持つ携帯端末42に映像を送ることを特徴とする請求項1に記載の作業機管理システムとする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明で、無人航空機31は自動走行作業車1からの呼び寄せ信号で上空に飛来して自動走行作業車1の周囲を写すので、多数の自動走行作業車1の監視が可能になり、無人航空機31が写した映像を管理者の持つ携帯端末42で確認して必要に応じて管理者が自動走行作業車1に近づいて対応できる。
【0014】
請求項2の発明で、自動走行作業車1の移動が難しい圃場の出入り口で自動走行作業車1の移動状態を管理者の持つ携帯端末42で確認出来る。
【0015】
請求項3の発明で、自動走行作業車1が圃場の外周に沿って走行する場合に、圃場から外れないかを管理者の持つ携帯端末42で確認出来る。
【0016】
請求項4の発明で、車速センサSN11が測定する駆動車速と自動走行作業車1の衛星測位装置21が演算する実移動速度に差が生じると走行中にスリップが発生している可能性があるので、管理者の持つ携帯端末42で確認出来る。
【0017】
請求項5の発明で、自動走行作業車1が作業を終了すると管理者の持つ携帯端末42に送られる画像で、圃場での作業完成状態を確認出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施例の作業機管理システムの全体説明図である。
図2】本発明の実施例の作業機管理システムの機能ブロック図である。
図3】トラクタとドローンとの相対位置の説明図である。
図4】圃場内のトラクタとドローンの平面図である。
図5】コントローラのタッチパネル表示画像の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明の実施例の作業機管理システムの全体説明図である。以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。なお、各図において、発明の説明に不要な部材は適宜図示や説明を省略している。また、本明細書では作業車両の前進方向を向いて左右方向をそれぞれ左、右と言い、前進方向を前、後退方向を後と言うことにする。
【0020】
図1において、作業車両の管理システムSは、自動走行作業車の一例として、農業機械のトラクタ1を示す。トラクタ1は、機体の前後部に前輪2,2と後輪3,3とを備え、機体前部のエンジンルーム4内に搭載したエンジンEの回転動力をトランスミッションケース5内の変速装置によって適宜減速して、これら前輪2,2と後輪3,3に伝えるように構成している。前記エンジンルーム4はボンネット6で覆う構成である。また、機体後部にロータリなどの作業機200を装着し、PTO軸(図示せず)で作業機を駆動する構成としている。
【0021】
機体の上部には、キャビン7が支持されている。キャビン7の内部では、トランスミッションケース5の上部位置に運転座席8が配置され、この運転座席8の前方には、ステアリングハンドル11や、駐車ブレーキ(図示せず)や作業機の回転速度を変更するPTO変速レバー(図示せず)等を配置して構成されている。また、運転座席8の前方には、速度メータ(図示せず)や、操作用の各種スイッチ(図示せず)、外部との通信用の通信ユニット(図示せず)などが配置されている。運転座席8の前方下部には、クラッチペダル12や、アクセルペダル13などが配置されている。
【0022】
キャビン7のルーフ7a上面には、車両位置情報を取得する、測位衛星から信号を受信して測位を行う衛星測位装置(GPSユニット)21が配置されている。
【0023】
作業車両の制御システムSは、無人航空機の一例としてのドローン31を有する。実施例のドローン31は、制御部(図示せず)や、バッテリ(図示せず)、通信ユニット(図示せず)等が備えられた本体部32を有する。本体部32には、無人航空機位置情報を取得する測位装置の一例として、測位衛星から信号を受信して測位を行うGPSユニット33が支持されている。前記本体部32には、本体部から水平方向外側に向かって延びるアーム部34が支持されている。
【0024】
アーム部34の先端には、駆動源(図示せず)が配置されており、上下方向に延びる駆動軸には、回転翼36が支持されている。実施例では、アーム部34が十字方向に延びて、各アーム部34の先端には各回転翼36が支持されている。すなわち、実施例のドローン31は、いわゆる、クアドコプターとして構成されている。
【0025】
本体部32の下部には、撮像部材の一例としてのドローン31の下方を撮像するカメラ51が垂直軸周りに回動する第1カメラモータM5と水平軸周りに回動する第2カメラモータM6による回転自由度のジンバル機構を有するカメラステー62により支持されている。また、本体部32の下部には、下方との距離Hを測定する高度センサの一例としてのレーダ38が支持されている。
【0026】
作業車両の制御システムSは、端末装置の一例としてのコントローラとして携帯端末42を有する。携帯端末42は、制御部(図示せず)や、通信ユニット(図示せず)を有する。また、携帯端末42は、表示部の一例であり、入力部の一例としてのタッチパネル43を有する。タッチパネル43には、前記ドローン31のカメラ51のカメラ映像等が表示される。タブレット端末部42に対して左右には、操作部の一例としてのジョイスティック44,46が支持されている。左右のジョイスティック44,46が操作されることで、前記ドローン31を作業者が遠隔操作可能に構成されている。
【0027】
図2は本発明の実施例の作業車両の制御システムが有する機能ブロック図の説明図である。図2において、実施例の作業車両の制御システムSは、ドローンの制御部CA、コントローラの制御部CB、トラクタの位置情報処理制御部CC、トラクタの車両制御部CDを有する。各制御部CA~CDは、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェース(I/O)、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびに発振器等を有する小型情報処理装置、いわゆる、マイクロコンピュータにより構成されており、前記ROMやRAM、不揮発性メモリ等の記憶部材に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0028】
ここで、実施例のトラクタ1において、位置情報処理制御部CCと、車両制御部CDとは、いわゆる、ECU(ElectronicControlUnit)で構成されており、通信回線としてのCAN(ControllerAreaNetwork)で接続されている。CANには、外部メモリMeが接続されており、トラクタ1の制御部CC,CDが、外部メモリMeに対して互いにアクセス可能に構成されている。
【0029】
図2において、ドローンの制御部CAには、GPSユニット33や、カメラ51、下方距離測定用のレーダ38、飛行状態センサSN1、通信ユニット(図示せず)などの出力信号が入力されている。
【0030】
ここで、実施例の飛行状態センサSN1は、いわゆる、6軸ジャイロセンサにより構成されている。飛行状態センサSN1は、ドローン31に固定された3軸直交方向について、各軸方向の加速度と、各軸周りの角速度とを検出して、ドローン31の加速度や姿勢状態などの飛行状態を検出する。
【0031】
実施例では、ドローンの姿勢状態は、角速度の時間積分により重力方向に対する各軸の回転角度として検出可能である。すなわち、重力方向(重力加速度方向)を基準とする各軸周りの回転角度により、ドローン31の姿勢状態を検出することが可能である。なお、実施例では、6軸ジャイロセンサの構成を例示するが、加速度を検出するセンサと角速度を検出するセンサを、別々に設ける構成も可能である。また、制御部CAは、回転翼36のモータM1~M4の制御信号や、通信ユニットの制御信号などを出力している。
【0032】
図2において、位置情報処理制御部CCは、GPSユニット21や、通信ユニット(図示せず)などの出力信号が入力されている。また、位置情報処理制御部CCは、通信ユニットの制御信号などを出力している。
【0033】
図2において、位置情報処理制御部CCは、前記信号出力要素からの出力信号に応じた処理を実行して、前記制御要素に制御信号を出力する機能を有しており、携帯端末42に記憶されている圃場情報や、作業工程の情報を取得して、外部メモリMeに記憶させる。
車両制御部CDは、車速センサSN11から車速情報、ハンドル切れ角センサSN12から前輪2,2の操舵角情報、変速センサSN13から変速段情報、PTO回転数センサSN14からPTO回転情報が入力されている。また車両制御部CDは、エンジンEや、ステアリングモータM11、変速装置HS、ブレーキシリンダBS、機体の前方を写すカメラ39,その他の図示しない制御要素に接続されている。
【0034】
位置情報処理制御部CCと車両制御部CDは有線接続により情報通信を行い、ドローン制御部CA、コントローラ制御部CB、車両制御部CDはそれぞれドローン通信ユニットAU、コントローラ通信ユニットBU、車両通信ユニットDUを有しており、相互に無線通信を行う。車両制御部CDは車両認識手段の一例としての車両識別情報IDを有しており、これをドローン制御部CAとコントローラ制御部CBが受信して撮影対象車両を認識できる。
【0035】
トラクタの車両制御部CDからドローンの制御部CAに対して必要に応じて呼び寄せ信号が出され、離れた位置にいるドローン31がトラクタ1の上空に飛来して到着信号を送って、周囲を撮影して携帯端末42に送信する。
【0036】
呼び寄せ信号は、トラクタ1が圃場の出入り口に差掛かった時や、トラクタ1に人が近づいた時や、トラクタ1が狭い場所を移動したり農道を走行したりする時や、地震や近くで火災が発生した時や、トラクタ1の燃料が減少したりオイル漏れや燃料漏れやバッテリの電圧低下時や、トラクタ1が水場に接近したりイノシシ等の障害物が接近したりした時や、エンジンEがエンストした時や機体に異音が生じた時に発信してドローン31を呼び寄せる。
【0037】
さらに、トラクタ1に搭載のカメラ39が泥の付着や霧の発生によって視界が悪くなった時にもドローン31を呼び寄せる。また、トラクタ1が圃場の周囲を走行する場合もドローン31を呼び寄せる。トラクタ1が圃場での作業を終了すると、ドローン31が圃場全体を映して携帯端末42に映像を送る。
【0038】
また、車速センサSN11が測定する駆動車速と自動走行作業車1の衛星測位装置21が演算する実移動速度に差が生じるとスリップが生じているので、ドローン31を呼び寄せる。それ以外に、複数のトラクタ1を定期的に周回して監視することも良い。
【0039】
図3はトラクタとドローンとの相対位置の説明図である。トラクタ1とドローン31との相対位置は車両位置情報の一例としてのトラクタ位置情報と無人航空機位置情報の一例としてのドローン位置情報、及びドローン31のレーダ38の検出値から算出される。
トラクタ1を基準としたドローン31の横方向相対位置dxはトラクタ1のGPSユニット21を中心としてトラクタ1の右方向を正とした値で算出される。前後方向相対位置dyはトラクタ1の後方向を正とした値で算出される。上下方向相対位置dzはドローン31のレーダ38により得られる地面との距離H(図1参照)が適用される。
【0040】
ドローン31のヨー角に関するカメラモータM5は前後方向相対位置dyと横方向相対位置dxの比から求められる角度a1に基づいて制御され、ピッチ角に関するカメラモータM6は上下方向相対位置dzと前後方向相対位置dyから求められる角度a2に基づいて制御されて常にトラクタ1を撮影するようにカメラ51の向きが調整される。
【0041】
これにより、手動操作の必要なく携帯端末42のタッチパネル43には常にトラクタ1が表示されるため、管理者は簡単にトラクタ1の周辺状況を確認することができる。
図4は圃場を走行するトラクタとドローンの平面図である。トラクタ1は圃場F内にあらかじめ定められた予定走行経路Rに沿って自律運転を行う。携帯端末42でドローン31の飛行位置が設定されると、コントローラ制御部CBに予め記憶されている複数の相対位置の中から対応する横方向相対位置dx、前後方向相対位置dy、上下方向相対位置dzの組み合わせが目標値としてドローン制御部CAに送信され、ドローン制御部CAは受信した目標値に合致するようにドローン31を制御する。
【0042】
例えば、トラクタ1の後方位置P1が指定された場合は、横方向相対位置dxが0、前後方向相対位置dyが正の所定値(例えば、5m)、上下方向相対位置dzも正の所定値(例えば、7m)が指示される。前方位置P4の場合は横方向相対位置dx、上下方向相対位置dzは後方位置P1と同様の値で、前後方向相対位置dyだけ負の所定値(例えば、-5m)となる。
【0043】
右側方位置P2や左側方位置P3が指定された場合、前後方向相対位置dyが0となり、横方向相対位置dxが所定値を取り、上下方向相対位置dzはキャビン7のルーフ7aよりも低い位置(例えば、2m)が指示され、トラクタ1を真横から撮影できる位置を飛行する。
【0044】
複数のトラクタ1を見渡せる上空に待機するか所定位置に停止して待機するドローン31は、トラクタ1の車両制御部CDからの呼び寄せ信号で上空に飛来して、機体周囲の風景や機体の拡大映像を写して、タブレット端末部42に送信する。
【0045】
図5はコントローラのタッチパネル表示画像の説明図である。タッチパネル43にはドローン31のカメラ51で撮影される撮影映像43aが表示される。コントローラ制御部CBは、タッチパネル43にドローン制御部CAから受信したカメラ51の撮影映像43aを表示するとともに、撮影対象車両の車両制御部CDから受信した車速情報51’、PTO回転情報52、変速段情報53を含む車両情報50を撮影画像43aに重ねて表示する。
【0046】
これにより、タッチパネル43に作業車両1の周辺の状況を目視確認できる撮影映像43aと同時に、映像からだけでは把握することが困難な車速情報、PTO回転情報、変速情報を表示できるため、作業車両の周辺の状況を目視しながら車両に関する情報を同時に取得可能となる。
【0047】
また、タッチパネル43には撮影画像43aに重ねて飛行位置設定手段の一例としてのドローン位置ボタン63が表示される。ドローン位置ボタン63は現在選択されている位置が色反転して表示され、他のボタンがタッチ操作されると、操作されたボタンに対応する横方向相対位置dx、前後方向相対位置dy、上下方向相対位置dzの組み合わせが目標値としてドローン制御部CAに送信される。
【0048】
上記実施例に係る作業車両の管理システムによれば、作業車両の周辺の状況をさまざまな方向から簡単に確認することが可能となる。
【符号の説明】
【0049】
1 自動走行作業車(トラクタ)
SN11 車速センサ
21 衛星測位装置
31 無人航空機(ドローン)
42 携帯端末
図1
図2
図3
図4
図5