IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社マクニカの特許一覧 ▶ ケミカルグラウト株式会社の特許一覧

特開2024-17105管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末
<>
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図1
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図2
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図3
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図4
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図5
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図6
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図7
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図8
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図9
  • 特開-管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017105
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末
(51)【国際特許分類】
   G16H 50/30 20180101AFI20240201BHJP
   G16Y 10/60 20200101ALI20240201BHJP
【FI】
G16H50/30
G16Y10/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119530
(22)【出願日】2022-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】595129636
【氏名又は名称】株式会社マクニカ
(71)【出願人】
【識別番号】390002233
【氏名又は名称】ケミカルグラウト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100196829
【弁理士】
【氏名又は名称】中澤 言一
(72)【発明者】
【氏名】鹿住 傑
(72)【発明者】
【氏名】大木 洋一
(72)【発明者】
【氏名】今任 雅樹
(72)【発明者】
【氏名】村田 啓次
(72)【発明者】
【氏名】和田 忠輔
(72)【発明者】
【氏名】小野 一樹
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】本発明は、管理者等による各ユーザの体調及び位置の的確な把握を可能とする管理サーバ等を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る管理サーバは、ユーザに装着されている端末から、端末を示す端末情報と端末の位置を示す位置情報と端末を装着しているユーザの体調に関する状態情報とを受信する受信部と、所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得する取得部と、表示指示が取得された場合、記憶された端末情報と受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末の位置を含む地図領域を特定する特定部と、地図情報及び状態情報に基づいて、特定された地図領域内の地図を表示するとともに、表示された地図上の端末の位置に、端末を装着しているユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力する出力部と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの体調を管理する管理サーバであって、
所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている端末を示す端末情報と、地図を表示するための地図情報とを記憶する記憶部と、
前記ユーザに装着されている前記端末から、前記端末を示す端末情報と前記端末の位置を示す位置情報と前記端末を装着している前記ユーザの体調に関する状態情報とを受信する受信部と、
前記所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得する取得部と、
前記表示指示が取得された場合、前記記憶された端末情報と前記受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている前記端末の位置を含む地図領域を特定する特定部と、
前記地図情報及び前記状態情報に基づいて、前記特定された地図領域内の地図を表示するとともに、前記表示された地図上の前記端末の位置に、前記端末を装着している前記ユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力する出力部と、
を有する管理サーバ。
【請求項2】
前記記憶部には、前記ユーザの身長、体重又は年齢を示す情報を記憶しており、
前記出力部は、操作者の操作に応じて、前記端末を装着している前記ユーザの身長、体重又は年齢を示す情報を前記画像の近傍に表示するための表示データを出力する、請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記状態情報には、前記端末を装着している前記ユーザの脈拍、発汗量、歩数、消費カロリー、補給水分量、又は、熱中症の発症可能性を示す情報を含み、
前記出力部は、操作者の操作に応じて、前記端末を装着している前記ユーザの脈拍、発汗量、歩数、消費カロリー、補給水分量、又は、熱中症の発症可能性を示す情報を前記画像の近傍に表示するための表示データを出力する、請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記記憶部は、前記受信部によって前記状態情報が受信されるたびに、前記受信した前記状態情報を順次記憶し、
前記出力部は、操作者の操作に応じて前記画像が指定された場合、前記指定された前記画像に対応する前記ユーザの前記状態情報の時系列情報を表示するための表示データを出力する、請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記記憶部には、複数の前記ユーザのそれぞれに装着されている前記端末ごとに前記端末情報が記憶され、
前記特定部は、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記複数のユーザのそれぞれに装着されている前記端末の位置を含む地図領域を特定する、請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項6】
前記出力部は、前記ユーザの体調に応じた画像の表示及び非表示を操作者が指定するための操作オブジェクトを、前記ユーザごとに表示するための表示データを出力する、請求項5に記載の管理サーバ。
【請求項7】
前記特定部は、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記複数のユーザのうちの、前記操作者によって前記画像の表示を指定された全てのユーザのそれぞれに装着されている前記端末の位置を含む地図領域を特定する、請求項6に記載の管理サーバ。
【請求項8】
前記記憶部は、前記所定の活動エリアの位置を示す情報を記憶しており、
前記特定部は、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記複数のユーザのそれぞれに装着されている複数の前記端末の位置のうち、前記所定の活動エリアの位置から所定範囲以内の位置を含む地図領域を特定する、請求項5~7のいずれか一項に記載の管理サーバ。
【請求項9】
前記特定部は、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記複数のユーザのそれぞれに装着されている複数の前記端末のうち、前記受信部によって所定期間内に受信された前記位置情報を送信した端末の位置を含む地図領域を特定する、請求項5~7のいずれか一項に記載の管理サーバ。
【請求項10】
前記状態情報に関する条件を満たすユーザの数が所定数以上である前記所定の活動エリアを示す情報を並べた活動エリアリストを表示するための表示データを出力する、請求項5~7のいずれか一項に記載の管理サーバ。
【請求項11】
前記出力部は、複数の前記所定の活動エリアに設置された気温センサ及び/又は湿度センサから送信された環境データに基づいて複数の前記所定の活動エリアを示す情報を並べた活動エリアリストを表示するための表示データを出力する、請求項5~7のいずれか一項に記載の管理サーバ。
【請求項12】
前記出力部は、受信された前記状態情報に関する警告条件が満たされた場合、第1警告情報を出力する、請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項13】
前記受信部は、前記ユーザに装着されている前記端末から、前記ユーザの操作に応じた危機情報を受信し、
前記出力部は、前記危機情報の受信に応じて第2警告情報を出力する、請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項14】
記憶部を有し、ユーザの体調を管理する管理サーバの制御方法であって、
前記記憶部は、所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている端末を示す端末情報と、地図を表示するための地図情報とを記憶し、
前記管理サーバが、
前記ユーザに装着されている前記端末から、前記端末を示す端末情報と前記端末の位置を示す位置情報と前記端末を装着している前記ユーザの体調に関する状態情報とを受信するステップと、
前記所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得するステップと、
前記表示指示が取得された場合、前記記憶された端末情報と前記受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている前記端末の位置を含む地図領域を特定するステップと、
前記地図情報及び前記状態情報に基づいて、前記特定された地図領域内の地図を表示するとともに、前記表示された地図上の前記端末の位置に、前記端末を装着している前記ユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力するステップと、
を含む制御方法。
【請求項15】
記憶部を有し、ユーザの体調を管理する管理サーバの制御プログラムであって、
前記記憶部は、所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている端末を示す端末情報と、地図を表示するための地図情報とを記憶し、
前記管理サーバに、
前記ユーザに装着されている前記端末から、前記端末を示す端末情報と前記端末の位置を示す位置情報と前記端末を装着している前記ユーザの体調に関する状態情報とを受信するステップと、
前記所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得するステップと、
前記表示指示が取得された場合、前記記憶された端末情報と前記受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている前記端末の位置を含む地図領域を特定するステップと、
前記地図情報及び前記状態情報に基づいて、前記特定された地図領域内の地図を表示するとともに、前記表示された地図上の前記端末の位置に、前記端末を装着している前記ユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力するステップと、
を実行させるための制御プログラム。
【請求項16】
ユーザの体調を管理する管理サーバと、前記ユーザに装着される端末とを有する管理システムであって、
前記端末は、
前記端末を示す端末情報を記憶する端末記憶部と、
前記端末の位置を取得する位置取得部と、
前記端末を装着している前記ユーザの発汗量を測定する発汗センサと、
前記測定された発汗量に基づいて、前記ユーザを装着している前記ユーザの体調を判定する判定部と、
前記端末情報と、前記取得された位置を示す位置情報と、前記判定された発症可能性を示す状態情報とを前記管理サーバに送信する送信部と、
を有し、
前記管理サーバは、
所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている端末を示す端末情報と、地図を表示するための地図情報とを記憶するサーバ記憶部と、
前記ユーザに装着されている前記端末から、前記端末情報と前記位置情報と前記状態情報とを受信する受信部と、
前記所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得する取得部と、
前記表示指示が取得された場合、前記記憶された端末情報と前記受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている前記端末の位置を含む地図領域を特定する特定部と、
前記地図情報及び前記状態情報に基づいて、前記特定された地図領域内の地図を表示するための表示データを出力するとともに、前記表示された地図上の前記端末の位置に、前記端末を装着している前記ユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力する出力部と、
を有する管理システム。
【請求項17】
管理サーバによって体調が管理されるユーザに装着される端末であって、
表示部と、
前記端末を示す端末情報を記憶する端末記憶部と、
前記端末の位置を取得する位置取得部と、
前記端末を装着している前記ユーザの発汗量を測定する発汗センサと、
前記測定された発汗量に基づいて、前記ユーザを装着している前記ユーザの体調を判定する判定部と、
前記端末情報と、前記取得された位置を示す位置情報と、前記判定された発症可能性を示す状態情報とを、所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末を示す端末情報と地図を表示するための地図情報とを記憶する前記管理サーバに送信する送信部と、
を有し、
前記管理サーバによって、前記所定の活動エリアに関する情報の表示指示が取得された場合、前記記憶された端末情報と前記送信された端末情報及び位置情報とに基づいて、前記表示指示に対応する前記所定の活動エリアにおいて活動する前記ユーザに装着されている前記端末の位置を含む地図領域が特定され、前記地図情報及び前記状態情報に基づいて、前記特定された地図領域内の地図を表示するための表示データが出力されるとともに、前記表示された地図上の前記端末の位置に、前記端末を装着している前記ユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データが出力され、
前記表示部は、前記表示データに基づいて、前記特定された地図領域内の地図を表示するとともに、前記表示された地図上の前記端末の位置に、前記端末を装着している前記ユーザの体調に応じた画像を表示する、
ことを特徴とする端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ユーザに装着されている端末装置と、端末装置から送信されたユーザの体調に関する情報を管理し且つユーザの体調の変化を通知する管理サーバと、を有する管理システムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数のユーザが有する端末装置から送信されたデータに基づいて各ユーザの管理データの一覧を表示する管理システムが開示されている。この管理システムは、管理データとして各ユーザの異常を示すアイコンの一覧を表示することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-33831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された管理システムは、各ユーザの異常を示すアイコンの一覧を表示することができるため、各ユーザを管理する管理者等は、異常が生じたユーザに対する迅速且つ適切な対応を取ることが可能となる。しかしながら、この管理システムでは、ユーザの管理者等は、各ユーザの位置の把握が難しく、どのような体調のユーザがどの位置にいるのかを管理することができないという問題があった。
【0006】
本発明は、管理者等が各ユーザの体調及び位置を的確に把握できる管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る管理サーバは、ユーザの体調を管理する管理サーバであって、所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末を示す端末情報と、地図を表示するための地図情報とを記憶する記憶部と、ユーザに装着されている端末から、端末を示す端末情報と端末の位置を示す位置情報と端末を装着しているユーザの体調に関する状態情報とを受信する受信部と、所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得する取得部と、表示指示が取得された場合、記憶された端末情報と受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末の位置を含む地図領域を特定する特定部と、地図情報及び状態情報に基づいて、特定された地図領域内の地図を表示するとともに、表示された地図上の端末の位置に、端末を装着しているユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力する出力部と、を有する。
【0008】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、記憶部には、ユーザの身長、体重又は年齢を示す情報を記憶しており、出力部は、操作者の操作に応じて、端末を装着しているユーザの身長、体重又は年齢を示す情報を画像の近傍に表示するための表示データを出力することが好ましい。
【0009】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、状態情報には、端末を装着しているユーザの脈拍、発汗量、歩数、消費カロリー、補給水分量、又は、熱中症の発症可能性を示す情報を含み、出力部は、操作者の操作に応じて、端末を装着しているユーザの脈拍、発汗量、歩数、消費カロリー、補給水分量、又は、熱中症の発症可能性を示す情報を画像の近傍に表示するための表示データを出力することが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、記憶部は、受信部によって状態情報が受信されるたびに、受信した状態情報を順次記憶し、出力部は、操作者の操作に応じて画像が指定された場合、指定された画像に対応するユーザの状態情報の時系列情報を表示するための表示データを出力することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、記憶部には、複数のユーザのそれぞれに装着されている端末ごとに端末情報が記憶され、特定部は、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動する複数のユーザのそれぞれに装着されている端末の位置を含む地図領域を特定することが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、出力部は、ユーザの体調に応じた画像の表示及び非表示を操作者が指定するための操作オブジェクトを、ユーザごとに表示するための表示データを出力することが好ましい。
【0013】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、特定部は、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動する複数のユーザのうちの、操作者によって画像の表示を指定された全てのユーザのそれぞれに装着されている端末の位置を含む地図領域を特定することが好ましい。
【0014】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、記憶部は、所定の活動エリアの位置を示す情報を記憶しており、特定部は、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動する複数のユーザのそれぞれに装着されている複数の端末の位置のうち、所定の活動エリアの位置から所定範囲以内の位置を含む地図領域を特定することが好ましい。
【0015】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、特定部は、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動する複数のユーザのそれぞれに装着されている複数の端末のうち、受信部によって所定期間内に受信された位置情報を送信した端末の位置を含む地図領域を特定することが好ましい。
【0016】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、状態情報に関する条件を満たすユーザの数が所定数以上である所定の活動エリアを示す情報を並べた活動エリアリストを表示するための表示データを出力することが好ましい。
【0017】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、出力部は、複数の所定の活動エリアに設置された気温センサ及び/又は湿度センサから送信された環境データに基づいて複数の所定の活動エリアを示す情報を並べた活動エリアリストを表示するための表示データを出力することが好ましい。
【0018】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、出力部は、受信された状態情報に関する警告条件が満たされた場合、第1警告情報を出力することが好ましい。
【0019】
また、本発明に係る管理サーバにおいて、受信部は、ユーザに装着されている端末から、ユーザの操作に応じた危機情報を受信し、出力部は、危機情報の受信に応じて第2警告情報を出力することが好ましい。
【0020】
本発明に係る制御方法は、記憶部を有し、ユーザの体調を管理する管理サーバの制御方法であって、記憶部は、所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末を示す端末情報と、地図を表示するための地図情報とを記憶し、管理サーバが、ユーザに装着されている端末から、端末を示す端末情報と端末の位置を示す位置情報と端末を装着しているユーザの体調に関する状態情報とを受信するステップと、所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得するステップと、表示指示が取得された場合、記憶された端末情報と受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末の位置を含む地図領域を特定するステップと、地図情報及び状態情報に基づいて、特定された地図領域内の地図を表示するとともに、表示された地図上の端末の位置に、端末を装着しているユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力するステップと、を含む。
【0021】
本発明に係る制御プログラムは、記憶部を有し、ユーザの体調を管理する管理サーバの制御プログラムであって、記憶部は、所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末を示す端末情報と、地図を表示するための地図情報とを記憶し、管理サーバに、ユーザに装着されている端末から、端末を示す端末情報と端末の位置を示す位置情報と端末を装着しているユーザの体調に関する状態情報とを受信するステップと、所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得するステップと、表示指示が取得された場合、記憶された端末情報と受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末の位置を含む地図領域を特定するステップと、地図情報及び状態情報に基づいて、特定された地図領域内の地図を表示するとともに、表示された地図上の端末の位置に、端末を装着しているユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力するステップと、を実行させる。
【0022】
本発明に係る管理システムは、ユーザの体調を管理する管理サーバと、ユーザに装着される端末とを有する管理システムであって、端末は、端末を示す端末情報を記憶する端末記憶部と、端末の位置を取得する位置取得部と、端末を装着しているユーザの発汗量を測定する発汗センサと、測定された発汗量に基づいて、ユーザを装着しているユーザの体調を判定する判定部と、端末情報と、取得された位置を示す位置情報と、判定された発症可能性を示す状態情報とを管理サーバに送信する送信部と、を有し、管理サーバは、所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末を示す端末情報と、地図を表示するための地図情報とを記憶するサーバ記憶部と、ユーザに装着されている端末から、端末情報と位置情報と状態情報とを受信する受信部と、所定の活動エリアに関する情報の表示指示を取得する取得部と、表示指示が取得された場合、記憶された端末情報と受信された端末情報及び位置情報とに基づいて、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末の位置を含む地図領域を特定する特定部と、地図情報及び状態情報に基づいて、特定された地図領域内の地図を表示するための表示データを出力するとともに、表示された地図上の端末の位置に、端末を装着しているユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力する出力部と、を有する。
【0023】
本発明に係る端末は、管理サーバによって体調が管理されるユーザに装着される端末であって、表示部と、端末を示す端末情報を記憶する端末記憶部と、端末の位置を取得する位置取得部と、端末を装着しているユーザの発汗量を測定する発汗センサと、測定された発汗量に基づいて、ユーザを装着しているユーザの体調を判定する判定部と、端末情報と、取得された位置を示す位置情報と、判定された発症可能性を示す状態情報とを、所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末を示す端末情報と地図を表示するための地図情報とを記憶する管理サーバに送信する送信部と、を有し、管理サーバによって、所定の活動エリアに関する情報の表示指示が取得された場合、記憶された端末情報と送信された端末情報及び位置情報とに基づいて、表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末の位置を含む地図領域が特定され、地図情報及び状態情報に基づいて、特定された地図領域内の地図を表示するための表示データが出力されるとともに、表示された地図上の端末の位置に、端末を装着しているユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データが出力され、表示部は、表示データに基づいて、特定された地図領域内の地図を表示するとともに、表示された地図上の端末の位置に、端末を装着しているユーザの体調に応じた画像を表示する。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係る管理サーバ、管理サーバの制御方法、管理サーバの制御プログラム、管理システム、及び端末によって、管理者等による各ユーザの体調及び位置の的確な把握が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】管理システムの概略構成の一例を示す図である。
図2】端末装置の外観の一例を示す模式図である。
図3】端末装置の概略構成の一例を示す図である。
図4】管理サーバの概略構成の一例を示す図である。
図5】各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図6】各種テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図7】(a)は、管理サーバに表示される各種画面の一例を示す図であり、(b)は、地図領域の特定処理の一例を説明するための図の一例である。
図8】管理サーバに表示される各種画面の一例を示す図である。
図9】管理サーバに表示される各種画面の一例を示す図である。
図10】(a)は、管理システムの動作シーケンスの一例を示す図であり、(b)は、表示処理の動作フローの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0027】
(管理システム1の概要)
図1は、管理システム1の概略構成の一例を示す図である。管理システム1は、少なくとも一のユーザの体調を管理するための情報処理システムである。管理システム1によって体調が管理されるユーザは、所定の活動エリアにおいて活動するユーザである。
【0028】
ユーザが活動する活動エリアとは、例えば、ユーザが働くオフィス、工事現場、又は工場等の敷地(以下「労働エリア」と称する場合がある。)である。ユーザが働くオフィス、工事現場、又は工場等は一箇所に限らず、複数箇所でもよい。また、ユーザが活動する活動エリアは、ユーザが運動する運動場、公園、又は緑地等の敷地(以下「運動エリア」と称する場合がある。)でもよい。また、ユーザが活動する活動エリアは、ユーザが観戦するスポーツイベント会場又はユーザが音楽鑑賞する野外音楽イベント会場等の敷地(以下「イベントエリア」と称する場合がある。)でもよい。
【0029】
管理システム1は、複数のユーザのそれぞれに装着される複数の端末装置2と、管理サーバ3とを備える。端末装置2及び管理サーバ3は、例えば、基地局4と移動体通信網5とゲートウェイ6とインターネット7等の通信ネットワークを介して相互に接続される。端末装置2及び管理サーバ3間では、ハイパーテキスト転送プロトコル(Hypertext Transfer Protocol,HTTP)等の通信プロトコルに基づいて通信が行われる。なお、端末装置2及び管理サーバ3間の通信方式は、上述の方式に限定されず、本実施形態を実現できるものであれば、どのような通信方式でもよい。
【0030】
端末装置2は、例えば、ウェアラブルコンピュータ(Wearable Computer)であり、ユーザに装着される。端末装置2は、ユーザの体調に関する状態情報を管理サーバ3に送信する機能を有する。なお、端末装置2は、本実施形態の端末装置2の機能が実現可能であれば、どのような情報処理装置でもよい。
【0031】
例えば、状態情報は、ユーザの脈拍を示す情報、発汗量を示す情報、歩数を示す情報、消費カロリーを示す情報、ユーザが補給した水分量を示す情報、及び/又は、熱中症の発症可能性を示す情報を含む。以下、ユーザが補給した水分量を、補給水分量と称する場合がある。状態情報には、ユーザの体温を示す情報、及び/又はユーザの血圧を示す情報等が含まれてもよい。
【0032】
ユーザの脈拍、発汗量、及び歩数を示す情報は、端末装置2によって測定されたユーザの脈拍数、発汗量、及び歩数の測定結果を示す数値情報である。補給水分量を示す情報は、ユーザによって端末装置2に入力された、ユーザが補給した水分量を示す数値情報である。消費カロリーを示す情報は、端末装置2によって算出されたユーザの消費カロリーを示す数値情報である。熱中症の発症可能性を示す情報は、端末装置2によって判定されたユーザの熱中症の発症可能性を示す、識別情報、文字情報又は数値情報等である。
【0033】
管理サーバ3は、各ユーザに装着されている各端末装置2から受信した情報に基づいて、各端末装置2の位置を地図上に表示する機能を有する。図1に示される例では、1台の管理サーバ3が管理システム1の構成要素として図示されているが、管理サーバ3は、複数の物理的に別体の管理サーバ3の集合であってもよい。この場合、複数の管理サーバ3のそれぞれは、同一の機能を有するものでもよく、1台の管理サーバ3の機能を分散して有するものでもよい。以下、管理システム1の構成要素である管理サーバ3の機能の概要の一例について説明する。
【0034】
管理サーバ3は、活動エリアにおいて活動するユーザを識別するための識別情報を、活動エリアを識別するための識別情報に関連付けて記憶し、ユーザに装着される端末装置2を識別するための識別情報を、ユーザを識別するための識別情報に関連付けて記憶する。これにより、管理サーバ3において、活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末装置2を示す端末情報が記憶される。端末情報は、例えば、端末装置2を一意に識別するための識別情報である。また、管理サーバ3は、地図を表示するための地図情報を記憶する。
【0035】
管理サーバ3は、ユーザに装着されている端末装置2から、端末装置2を示す端末情報と端末装置2の位置を示す位置情報と端末装置2を装着しているユーザの体調に関する状態情報とを受信する。また、管理サーバ3は、管理サーバ3の操作者(ユーザの健康、安全、衛生等を管理する管理者等)によって入力された又は自動的に入力された表示指示を取得する。表示指示は、例えば、操作者によって選択された又は自動的に選択された所定の活動エリアに関する情報を表示するための指示である。
【0036】
管理サーバ3は、記憶している端末情報を参照し、選択された表示指示に対応する所定の活動エリアにおいて活動するユーザに装着されている端末装置2の端末情報を特定する。次に、管理サーバ3は、特定された端末情報ととともに受信した位置情報を取得し、取得された位置情報によって示される位置を含む地図領域を特定する。
【0037】
管理サーバ3は、記憶された地図情報に基づいて、特定された地図領域内の地図を表示する。そして、管理サーバ3は、受信した位置情報及び状態情報に基づいて、表示された地図上の各端末装置2の位置に、各端末装置2を装着している各ユーザの体調に応じた画像を表示するための表示データを出力する。
【0038】
上記で説明したように、本実施形態の管理システム1は、各ユーザに装着されている各端末装置2から受信した情報に基づいて、地図上の各ユーザの位置に、各ユーザの体調に関する画像情報及び/又は文字情報等を表示する機能を有する。これにより、本実施形態の管理システム1は、操作者による各ユーザの体調及び位置の的確な把握が可能になる。
【0039】
なお、上述した図1の説明は、本発明の内容への理解を深めるための説明にすぎない。本発明は、具体的には、次に説明する各実施形態において実施され、且つ、本発明の原則を実質的に超えずに、さまざまな変形例によって実施されてもよい。このような変形例はすべて、本発明および本明細書の開示範囲に含まれる。
【0040】
(端末装置2)
図2は、端末装置2の外観の一例を示す模式図であり、図3は、端末装置2の概略構成の一例を示す図である。端末装置2は、当該端末装置2を装着したユーザのバイタルサイン(脈拍又は体温等)、ユーザの発汗量、ユーザの歩数等を測定する機能を有する。また、端末装置2は、ユーザに数値(例えば、ユーザが補給した水分量(補給水分量)を示す数値)を入力させるための機能を有する。また、端末装置2は、測定結果を示す各種情報及び/又はユーザの入力情報を管理サーバ3に送信する機能を有する。このような機能を実現するため、端末装置2は、端末通信部21と、端末記憶部22と、端末操作部23と、端末表示部24と、GPS(Global Positioning System)部25、センサ部26、端末処理部27とを備える。
【0041】
図2に示される例では、端末装置2はユーザの手首Wに装着される、端末装置2は、図2に示される例に限定されず、ユーザの体表に張り付けられるものでもよい。
【0042】
端末通信部21は、ハードウェア、ファームウェア、又はTCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)ドライバやPPP(Point-to-Point Protocol)ドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装される。端末装置2は、端末通信部21を介して、管理サーバ3に情報を送信することができる。
【0043】
端末記憶部22は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ装置である。端末記憶部22は、端末処理部27における処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、制御プログラム及びデータ等を記憶する。端末記憶部22に記憶されるドライバプログラムは、端末通信部21を制御する通信デバイスドライバプログラム、端末操作部23を制御する入力デバイスドライバプログラム、端末表示部24を制御する出力デバイスドライバプログラムを含む。また、端末記憶部22に記憶されるドライバプログラムは、GPS部25を制御するGPSドライバプログラム、及びセンサ部26を制御するセンサドライバプログラムを含む。
【0044】
端末記憶部22に記憶される制御プログラムは、例えば、端末装置2を装着しているユーザの体調に関する状態情報等を管理サーバ3に送信する機能を実現するためのアプリケーションプログラムである。なお、制御プログラムは、管理サーバ3又はその他の装置から送信されたものでもよい。
【0045】
端末記憶部22は、データとして、端末装置2を一意に識別するための識別情報(例えば、端末ID(identification))等を記憶する。また、端末記憶部22は、データとして、端末装置2を装着しているユーザのユーザID、ユーザの身長を示す数値情報、ユーザの体重を示す数値情報等を記憶してもよい。また、端末記憶部22は、所定の処理に係るデータを一時的に記憶してもよい。例えば、端末記憶部22は、データとして、後述する位置情報及び状態情報と、位置情報及び状態情報に対応するセンシング日時情報を一時的に記憶してもよい。
【0046】
端末操作部23は、端末装置2の操作が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えばタッチパネルである。なお、端末操作部23は、ボタン、キー等であってもよい。ユーザは、端末操作部23を用いて、文字、数字及び記号等の入力、若しくは、端末表示部24の表示画面の表示指示等の入力を行うことができる。
【0047】
端末表示部24は、液晶ディスプレイである。なお、端末表示部24は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等でもよい。端末表示部24は、端末処理部27から供給された静止画像データに応じた静止画像等を表示画面に表示する。端末表示部24は、端末処理部27から供給された動画像データに応じた動画像を表示画面に表示してもよい。
【0048】
GPS部25は、主に1.5GHz帯を感受帯域とするアンテナを含むGPS回路を有し、GPS衛星(図示しない)からGPS信号を受信する。GPS部25は、そのGPS信号をデコードし、時刻情報等を取得する。次に、GPS部25は、その時刻情報等に基づいてGPS衛星から端末装置2までの擬似距離を計算し、その擬似距離を代入して得られる連立方程式を解くことにより、端末装置2が存在する位置(緯度、経度、高度等)を検出する。そして、GPS部25は、検出した位置を示す位置情報と取得した位置時刻情報とを関連付けて所定のGPS出力時間ごとに端末処理部27に出力する。所定のGPS出力時間は1秒である。所定のGPS出力時間は、1秒に限らず、1/10秒、1/5秒、又は1/2秒等でもよい。以降、位置時刻情報を位置日時情報と称する場合がある。
【0049】
センサ部26は、端末装置2を装着しているユーザの体温、脈拍数、発汗量及び歩数等のうちの少なくとも一つを測定するための一以上のセンサを含む。例えば、センサ部26は、ユーザの体温を測定するための体温センサ、ユーザの脈拍数を測定するための脈拍センサ、及びユーザの歩数を測定するための歩数センサ等の少なくともいずれか1つを含む。体温センサ、脈拍センサ、及び歩数センサは、特開2006-170751号公報等で開示されるような公知のセンサ装置でもよい。
【0050】
センサ部26は、端末装置2を装着しているユーザの発汗量を測定するための発汗センサを更に含む。発汗センサは、国際公開第2019/073756号及び国際公開第2015/184084号等で開示されるような公知のセンサ装置でもよい。発汗センサは、本発明が実現可能であれば、どのようなセンサ装置であってもよい。
【0051】
センサ部26は、所定のセンサ出力時間ごとに、測定した結果を示す測定結果情報を、測定日時情報とともに端末処理部27に出力する。測定結果情報は、体温センサによって測定された体温を示す数値情報、脈拍センサによって測定された脈拍数を示す数値情報、歩数センサによって測定された歩数を示す数値情報、及び発汗センサによって測定された発汗量を示す数値情報のうちの少なくとも一種類の情報を含む。測定日時情報は、測定結果情報が出力された時の日時を示す情報である。
【0052】
脈拍センサによって測定された脈拍数は直近60秒間の脈拍数である。脈拍センサによって測定された脈拍数は、直近10秒間の脈拍数、又は直近30秒間の脈拍数でもよい。また、発汗センサによって測定された発汗量は直近60秒間の発汗量である。発汗センサによって測定された発汗量は、所定の開始時刻(例えば、午前8時)からの累積発汗量でもよい。所定のセンサ出力時間は60秒である。所定のセンサ出力時間は、60秒に限らず、10秒、又は30秒等でもよい。
【0053】
端末処理部27は、端末記憶部22に記憶されているオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム及び制御プログラムに含まれる命令を実行するプロセッサである。端末処理部27は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路、又は各種電子回路の組み合わせである。図3においては、端末処理部27が単一の構成要素として図示されているが、端末処理部27は複数の物理的に別体のプロセッサの集合であってもよい。なお、端末処理部27は端末記憶部22と物理的に一体に構成されてもよい。
【0054】
端末処理部27は、制御プログラムに含まれる各種命令を実行することにより、位置取得部271、状態取得部272、及び端末送信部273として機能する。以下、位置取得部271、状態取得部272、及び端末送信部273の各機能について説明する。
【0055】
(位置取得部271)
位置取得部271は、GPS部25から所定のGPS出力時間ごとに出力された位置情報を取得する。位置取得部271は、位置情報を取得するたびに、取得した位置情報を端末送信部273に出力する。位置取得部271は、所定の位置出力時間ごとに、取得した位置情報のうちの最新の位置情報を端末送信部273に出力してもよい。所定の位置出力時間は60秒である。所定の位置出力時間は、60秒に限らず、3分、又は10分等でもよい。
【0056】
(状態取得部272)
状態取得部272は、センサ部26から所定のセンサ出力時間ごとに出力された測定結果情報を取得する。状態取得部272は、測定結果情報を取得するたびに、取得した測定結果情報を端末送信部273に渡す。状態取得部272は、所定の結果出力時間ごとに、取得した測定結果情報のうちの最新の測定結果情報及び測定日時情報を端末送信部273に渡してもよい。所定の結果出力時間は60秒である。所定の結果出力時間は、60秒に限らず、3分、又は10分等でもよい。
【0057】
また、状態取得部272は、取得した測定結果情報に少なくとも歩数を示す数値情報が含まれる場合、測定結果情報を取得するたびに、消費カロリーを算出し、算出した消費カロリーを示す数値情報を、消費カロリーが算出された時のカロリー算出日時情報とともに端末送信部273に渡す。例えば、状態取得部272は、測定結果情報に含まれる歩数を示す数値情報を取得すると、端末記憶部22に記憶されたユーザの体重を示す数値情報と、取得された歩数を示す数値情報とを少なくとも用いて、所定時間当たりの消費カロリーを算出する。所定時間は60秒である。所定時間は、60秒間に限らず、10秒、又は30秒等でもよい。消費カロリーの算出方法として、特開2001-29323号公報等で開示されるような算出方法が用いられてもよい。
【0058】
また、状態取得部272は、取得した測定結果情報に少なくとも発汗量を示す数値情報が含まれる場合、測定結果情報を取得するたびに、熱中症の発症可能性を算出し、算出した熱中症の発症可能性を示す情報を、熱中症の発症可能性が算出された時の熱中症算出日時情報とともに端末送信部273に渡す。以下、状態取得部272による熱中症の発症可能性の算出処理の一例について説明する。まず、状態取得部272は、端末記憶部22に記憶された身長及び体重を示す各数値情報に基づいて、公知の算出アルゴリズム(特開2020-65823号公報等において開示)を用いてユーザの体表面積を算出する。次に、状態取得部272は、発汗量を示す数値情報に基づいて、所定の開始時刻(例えば、午前8時)からの単位面積(1平方メートル)当たりの累積発汗量を特定する。次に、状態取得部272は、単位面積当たりの累積発汗量に体表面積を乗算することにより、全身発汗量の推定値を算出する。そして、ユーザの体重に対する全身発汗量の推定値の割合に応じた熱中症の発症可能性を算出する。例えば、ユーザの体重に対する全身発汗量の推定値の割合が1%未満である場合、熱中症の発症可能性を1とし、ユーザの体重に対する全身発汗量の推定値の割合が1%以上3%未満である場合、熱中症の発症可能性を2とし、ユーザの体重に対する全身発汗量の推定値の割合が3%以上である場合、熱中症の発症可能性を3とする。以上により、熱中症の発症可能性の算出処理は終了する。熱中症の発症可能性の算出処理を実行する状態取得部272は、判定部の一例である。
【0059】
熱中症の発症可能性は、ユーザの体重に対する全身発汗量の推定値の割合に応じたものに限定されない。例えば、熱中症の発症可能性の算出において、ユーザの体重に対する全身発汗量の推定値の割合とともに、又は、ユーザの体重に対する全身発汗量の推定値の割合に替えて、ユーザの心拍数を示す情報が用いられてもよい。この場合、例えば、ユーザの体重に対する全身発汗量の推定値の割合が3%以上であり且つユーザの心拍数が所定値以上である場合、熱中症の発症可能性を4としてもよい。
【0060】
また、状態取得部272は、ユーザによる端末操作部23の操作に応じて入力された補給水分量を示す数値情報を、数値情報が入力された時を示す入力日時情報とともに取得する。そして、状態取得部272は、取得した補給水分量を示す数値情報を端末送信部273に渡す。
【0061】
(端末送信部273)
端末送信部273は、位置取得部271から位置情報及び位置日時情報を受け取る。また、端末送信部273は、状態取得部272から、測定結果情報及び測定日時情報、消費カロリーを示す数値情報及びカロリー算出日時情報、補給水分量を示す数値情報及び入力日時情報、並びに、熱中症の発症可能性を示す情報及び熱中症算出日時情報を受け取る。以下、測定結果情報、消費カロリーを示す数値情報、補給水分量を示す数値情報、及び熱中症の発症可能性を示す情報を、ユーザの状態情報と称し、位置日時情報、測定日時情報、カロリー算出日時情報、入力日時情報、及び熱中症算出日時情報をセンシング日時情報と称する場合がある。端末送信部273は、端末記憶部22に記憶された端末IDと位置情報及び状態情報とを、位置情報及び状態情報に対応するセンシング日時情報とともに、端末通信部21を介して所定の送信時間ごとに管理サーバ3に送信する。所定の送信時間は60秒である。所定の送信時間は、60秒に限らず、3分、又は10分等でもよい。
【0062】
(管理サーバ3)
図4は、管理サーバ3の概略構成の一例を示す図である。管理サーバ3は、複数のユーザのそれぞれに装着された複数の端末装置2と通信可能であり、端末装置2から送信されたユーザの位置情報及び状態情報等をサーバ記憶部32に記憶する機能、及び、端末装置2の位置を地図上に表示する機能等を有する。そのために、管理サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ記憶部32と、サーバ操作部33、サーバ表示部34、及びサーバ処理部35とを備える。
【0063】
サーバ通信部31は、ハードウェア、ファームウェア、又はTCP/IPドライバやPPPドライバ等の通信用ソフトウェア又はこれらの組み合わせとして実装される。管理サーバ3は、サーバ通信部31を介して端末装置2から情報を受信する。
【0064】
サーバ記憶部32は、例えば、ROM、RAM等の半導体メモリ装置である。サーバ記憶部32は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、又はデータを記憶可能な前記以外の各種記憶装置でもよい。サーバ記憶部32は、サーバ処理部35における処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、制御プログラム及びデータ等を記憶する。サーバ記憶部32に記憶されるドライバプログラムは、サーバ通信部31を制御する通信デバイスドライバプログラム、サーバ操作部33を制御する入力デバイスドライバプログラム、及びサーバ表示部34を制御する出力デバイスドライバプログラムを含む。サーバ記憶部32は、データとして、活動エリアテーブルT1、ユーザテーブルT2、端末テーブルT3、所属ユーザテーブルT4、及び取得情報管理テーブルT5を記憶する。
【0065】
また、サーバ記憶部32は、データとして、地図を表示するための地図情報を記憶する。地図情報は、ベクトル形式の地図情報及び/又はラスタ形式の地図情報である。ベクトル形式の地図情報は、地物の形状を、ポイント(点)、ライン(線)及びポリゴン(面)によって特定するための座標によって規定する公知の地図情報である。座標は、所定の地図座標系に従った2次元座標によって表現される。座標は、所定の地図座標系に従った3次元座標によって表現されてもよい。所定の位置座標系は、緯度、経度及び高度で示される日本測地系2011等の地理座標系、又は、平面直角座標系若しくはUTM(Universal Transverse Mercator)座標系の投影座標系等である。ラスタ形式の地図情報は、地図を示す公知の画像情報である。
【0066】
サーバ操作部33は、キーボード及びマウスである。なお、サーバ操作部33は、タッチパネル等でもよい。操作者は、サーバ操作部33を用いて、文字や数字、記号等を入力することができる。サーバ操作部33は、操作者により操作されると、その操作に対応する信号を発生する。そして、発生した信号は、操作者の指示としてサーバ処理部35に供給される。
【0067】
サーバ表示部34は、液晶ディスプレイである。なお、サーバ表示部34は、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等でもよい。サーバ表示部34は、サーバ処理部35から供給された映像データに応じた映像、及び、画像データに応じた画像等を表示する。
【0068】
サーバ処理部35は、サーバ記憶部32に記憶されているオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、及び制御プログラムをメモリにロードし、ロードしたプログラムに含まれる命令を実行するプロセッサである。サーバ処理部35は、例えば、CPU等の電子回路、又は各種電子回路の組み合わせである。図4においては、サーバ処理部35が単一の構成要素として図示されているが、サーバ処理部35は複数の物理的に別体のプロセッサの集合であってもよい。
【0069】
サーバ処理部35は、制御プログラムに含まれる各種命令を実行することにより、サーバ受信部351、記憶処理部352、表示出力部353、取得部354、及び特定部355として機能する。サーバ受信部351、記憶処理部352、表示出力部353、取得部354、及び特定部355の機能については後述する。
【0070】
(各種テーブル)
図5及び6は、サーバ記憶部32に記憶される活動エリアテーブルT1、ユーザテーブルT2、端末テーブルT3、所属ユーザテーブルT4、及び取得情報管理テーブルT5のデータ構造の一例を示す図である。
【0071】
(活動エリアテーブルT1)
図5(a)は、活動エリアテーブルT1のデータ構造の一例を示す図である。図5(a)に示される例では、複数の活動エリアのそれぞれについて、エリアID、活動エリアの名称、及び、活動エリアの位置等が、互いに関連付けて記憶されている。
【0072】
エリアIDは、各活動エリアを一意に識別するための識別情報の一例である。名称は、各活動エリアの名称を示す文字列情報の一例である。位置は、各活動エリアの位置を示すポイント(点)情報又は各活動エリアの位置及び形状を示すポリゴン(面)情報である。図5(a)に示される例では、エリアID「001」及び「003」の活動エリアの位置は、当該活動エリアの敷地(領域)の重心点の緯度及び経度である。また、エリアID「002」の活動エリアの位置は、当該活動エリアの形状(境界線)を示すベクトル(座標点列)情報である。
【0073】
(ユーザテーブルT2)
図5(b)は、ユーザテーブルT2のデータ構造の一例を示す図である。図5(b)に示される例では、複数のユーザのそれぞれについて、ユーザID、名前、身長、体重、及び年齢等が、互いに関連付けて記憶される。ユーザIDは、各ユーザを一意に識別するための識別情報の一例である。名前は、各ユーザの名前を示す文字列情報の一例である。身長、体重、及び年齢は、各ユーザの身長、体重、及び年齢を示す数値情報である。
【0074】
(端末テーブルT3)
図5(c)は、端末テーブルT3のデータ構造の一例を示す図である。図5(c)に示される例では、複数の端末のそれぞれについて、端末ID、及びユーザID等が、互いに関連付けて記憶されている。端末IDは、各端末装置2を一意に識別するための識別情報の一例である。ユーザIDは、対応する端末IDによって識別される端末装置2を装着しているユーザのユーザIDである。
【0075】
(所属ユーザテーブルT4)
図6(a)は、所属ユーザテーブルT4のデータ構造の一例を示す図である。図6(a)に示される例では、複数の活動エリアのそれぞれについて、エリアID、及び所属ユーザ等が、互いに関連付けて記憶されている。エリアIDは、各活動エリアを一意に識別するための識別情報の一例である。所属ユーザは、各活動エリアにおいて活動するユーザのユーザIDである。
【0076】
(取得情報管理テーブルT5)
図6(b)は、取得情報管理テーブルT5のデータ構造の一例を示す図である。取得情報管理テーブルT5は、各端末装置2から送信された位置情報及び状態情報を管理するためのデータテーブルである。図6(b)に示される例では、複数の端末装置2のそれぞれについて、端末ID、日時情報、位置情報、及び状態情報等が、互いに関連付けて記憶されている。
【0077】
端末IDは、各端末装置2を一意に識別するための識別情報の一例である。日時情報は、位置情報及び状態情報の少なくとも一方とともに受信されたセンシング日時情報である。日時情報は、位置情報及び状態情報の少なくとも一方とともに端末装置2から送信された、位置情報及び状態情報の送信日時を示す文字列情報でもよい。図6(b)に示される例では、位置情報及び状態情報は60秒ごとに受信される。位置情報は、対応する端末IDによって示される端末装置2の位置を示す緯度及び経度の数値情報である。状態情報は、対応する端末IDによって示される端末装置2を装着しているユーザの体調に関する数値情報である。図6(b)に示される例では、状態情報は、脈拍、発汗量、歩数、消費カロリー、補給水分量、及び熱中症の発症可能性のそれぞれを示す数値情報である。
【0078】
図6(b)には、端末ID「T0001」によって示される端末装置2から、2020年10月1日の8時30分に受信した位置情報は、緯度:36.523875及び経度:140.332258であることが例示されている。同様に、図6(b)には、端末ID「T0001」によって示される端末装置2から、2020年10月1日の8時30分に受信した状態情報は、脈拍:72、発汗量:1.908mL、歩数:68歩、消費カロリー:2.86kcal、補給水分量:0mL、熱中症の発症可能性:1であることが例示されている。
【0079】
以下、図7~9を参照しつつ、サーバ処理部35のサーバ受信部351、記憶処理部352、表示出力部353、取得部354、及び特定部355の機能について説明する。
【0080】
(サーバ受信部351)
サーバ受信部351は、端末装置2から送信された、端末ID、位置情報及び状態情報、並びにセンシング日時情報を、サーバ通信部31を介して受信する。サーバ受信部351は、受信した端末ID、位置情報、及び状態情報を、位置情報及び状態情報の少なくとも一方とともに受信されたセンシング日時情報とともに記憶処理部352に渡す。以下、センシング日時情報を日時情報と総称する場合がある。
【0081】
(記憶処理部352)
記憶処理部352は、サーバ受信部351から端末ID、位置情報、及び状態情報、並びに日時情報を受け取ると、受け取った日時情報、位置情報、及び状態情報を、受け取った端末IDに関連付けて端末記憶部22に記憶する。例えば、記憶処理部352は、サーバ記憶部32に記憶された取得情報管理テーブルT5を参照し、サーバ受信部351から受けとった端末IDと同一の端末IDを特定する。次に、記憶処理部352は、サーバ受信部351から受けとった日時情報、位置情報、及び状態情報を、特定した端末IDに関連付けて取得情報管理テーブルT5に記憶する。
【0082】
(表示出力部353)
表示出力部353は、操作者によるサーバ操作部33の操作及び/又は制御プログラムによる命令に応じて、各表示データ(画像情報、文字情報等)を生成し、サーバ表示部34に表示出力する。表示出力部353は、管理サーバ3に有線又は無線で接続された表示装置、多機能携帯機(所謂「スマートフォン」)、タブレットPC(Personal Computer)に、生成した表示データを送信してもよい。
【0083】
表示出力部353は、操作者によるサーバ操作部33の操作に応じて選択画面の表示指示が入力された場合、選択画面700をサーバ表示部34に表示する。例えば、サーバ表示部34に表示されたメニュー画面(図示しない)に含まれる選択画面指示ボタン等の操作オブジェクトが操作者によるサーバ操作部33の操作に応じて指定された場合、選択画面の表示指示が表示出力部353に入力される。例えば、メニュー画面は、サーバ記憶部32に記憶された制御プログラムが操作者によるサーバ操作部33の操作によって入力された開始指示に応じて起動されたときに表示される画面である。
【0084】
図7(a)は、サーバ表示部34に表示された選択画面700の一例を示す図である。選択画面700には、エリアオブジェクト701a、701b、及び701cが含まれる。エリアオブジェクト701a、701b、及び701cには、それぞれ異なる活動エリアのエリアIDが対応付けられている。例えば、エリアオブジェクト701aには、活動エリアAのエリアIDが対応付けられ、エリアオブジェクト701bには、活動エリアBのエリアIDが対応付けられ、エリアオブジェクト701cには、活動エリアCのエリアIDが対応付けられている。以下、エリアオブジェクト701a、701b、及び701cを、エリアオブジェクト701と総称する場合がある。
【0085】
図7(a)に示される例では、選択画面700に、3種類のエリアオブジェクト701が含まれるが、選択画面700に、1種類又は2種類のエリアオブジェクト701が含まれてもよい。また、選択画面700に、4種類以上のエリアオブジェクト701が含まれてもよい。
【0086】
(取得部354)
取得部354は、操作者による選択画面700に対するサーバ操作部33の操作に応じて、いずれかのエリアオブジェクト701が選択された場合、選択されたエリアオブジェクト701に対応付けられた活動エリアの表示指示をサーバ操作部33から取得する。また、取得部354は、活動エリアの表示指示とともに、当該活動エリアのエリアIDをサーバ操作部33から取得する。そして、取得部354は、特定部355に対し、取得したエリアIDを渡して地図領域の特定を指示する。
【0087】
(特定部355)
特定部355は、取得部354から地図領域の特定を指示されると、地図領域710の特定処理を実行する。以下、地図領域710の特定処理の一例について図7(b)を参照しつつ説明する。まず、特定部355は、端末記憶部22に記憶された所属ユーザテーブルT4を参照し、取得部354から受け取ったエリアIDに関連付けられた全ての所属ユーザのユーザIDを抽出する。次に、特定部355は、端末記憶部22に記憶された端末テーブルT3を参照し、抽出されたユーザIDに関連付けられた端末IDを抽出する。次に、特定部355は、端末記憶部22に記憶された取得情報管理テーブルT5を参照し、抽出された端末IDに関連付けられた位置情報及び最新の熱中症の発症可能性を示す情報を抽出する。
【0088】
図7(b)に示される図では、抽出された位置情報(緯度及び経度等)によって示される端末装置2の位置711の2次元配置の一例が示されている。特定部355は、取得部354から受け取ったエリアIDに関連付けられた所属ユーザのユーザIDが複数である場合、端末装置2の位置711の中から、緯度(北緯)を示す値が最も小さい位置711p及び緯度(北緯)を示す値が最も大きい位置711q、並びに経度(東経)を示す値が最も小さい位置711r及び経度(東経)を示す値が最も大きい位置711sを特定する。次に、特定部355は、位置711pの緯線を示す線分と、位置711qの緯線を示す線分と、位置711rの経線を示す線分と、位置711sの経線を示す線分とによって構成される矩形領域712を特定する。図7(b)に示される例では、位置711pと位置711sは同一である。
【0089】
次に、特定部355は、矩形領域712と当該矩形領域712の周囲に隣接する所定の幅のマージン領域713とによって構成される地図領域710を特定する。緯度方向のマージン領域713の幅は、経度方向のマージン領域713の幅と異なってもよい。また、特定部355は、取得部354から受け取ったエリアIDに関連付けられた所属ユーザのユーザIDが一つである場合、当該一つの端末装置2の位置711を中心とした所定の大きさの矩形領域を地図領域710とする。地図領域710の形状は、矩形に限らず、多角形、円形、又は楕円形等でもよい。
【0090】
特定部355は、特定した地図領域710を示す情報と、抽出した端末IDと、当該端末IDに関連付けられた位置情報及び最新の熱中症の発症可能性を示す情報とを、表示出力部353に渡して、地図領域710の特定処理を終了する。地図領域710が矩形である場合、地図領域710を示す情報は、4つの頂点座標(緯度及び経度等)を示す数値情報である。地図領域710が矩形である場合、地図領域710を示す情報は、4つの頂点座標(緯度及び経度等)を示す数値情報である。地図領域710が多角形である場合、地図領域710を示す情報は、各頂点座標(緯度及び経度等)を示す数値情報である。地図領域710が円形である場合、地図領域710を示す情報は、中心点座標(緯度及び経度等)を示す数値情報及び半径の長さを示す数値情報である。
【0091】
(表示出力部353による地図表示)
表示出力部353は、特定部355から地図領域710を示す情報と、端末ID、位置情報及び最新の熱中症の発症可能性を示す情報とを受け取ると、まず、サーバ記憶部32に記憶された地図情報を抽出する。次に、表示出力部353は、受け取った地図領域710を示す情報と抽出した地図情報とに基づいて、地図領域に対応する地図を示す地図画像を生成する。そして、表示出力部353は、生成した地図画像を含む地図画面をサーバ表示部34に表示する。これにより、サーバ表示部34は、特定部355によって特定された地図領域710内の地図を表示することが可能となる。
【0092】
次に、表示出力部353は、特定部355から受け取った位置情報及び最新の熱中症の発症可能性を示す情報に基づいて、位置情報によって示される端末装置2の位置に、当該端末装置2を装着しているユーザの最新の熱中症の発症可能性に対応するユーザアイコンを表示する。ユーザの最新の熱中症の発症可能性に対応するユーザアイコンは、ユーザの体調に応じた画像の一例である。ユーザアイコンには、当該ユーザアイコンの位置情報とともに受け取った端末IDが対応付けられる。
【0093】
図8(a)は、サーバ表示部34に表示された地図画面800の一例を示す図である。地図画面800には、ユーザアイコン801a、801b、及び801cが地図上に重畳するように表示され、且つ、熱中症の発症可能性の凡例802が表示される。
【0094】
ユーザアイコン801aは、熱中症の発症可能性が「3」であるユーザが装着している端末装置2に対応するアイコン画像である。ユーザアイコン801bは、熱中症の発症可能性が「2」であるユーザが装着している端末装置2に対応するアイコン画像である。ユーザアイコン801cは、熱中症の発症可能性が「1」であるユーザが装着している端末装置2に対応するアイコン画像である。凡例802は、アイコン画像と熱中症の発症可能性との関係の説明を含む。以下、ユーザアイコン801a、801b、及び801cを、ユーザアイコン801と総称する場合がある。
【0095】
図8(b)は、サーバ表示部34に表示された地図画面810の一例を示す図である。地図画面810は、操作者によるサーバ操作部33の操作に応じて地図画面800内のいずれかのユーザアイコン801の指定指示が入力された場合に表示される。図8(b)において、図8(a)と同じ構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0096】
地図画面810には、地図画面800と異なり、操作者による操作に応じて指定されたユーザアイコン801に対応する端末IDに関連付けられた状態情報を表示するための状態表示領域811が含まれる。図8(b)に示される状態表示領域811は、ユーザアイコン801に対応する端末IDに関連付けられたユーザIDによって示されるユーザの名前、身長、体重及び年齢を含む。状態表示領域811は、操作者による操作に応じて指定されたユーザアイコン801の近傍に表示される。ユーザアイコン801の近傍に表示される状態表示領域811とは、例えば、ユーザアイコン801から所定の距離範囲内の状態表示領域811である。
【0097】
図9(a)は、サーバ表示部34に表示された地図画面900の一例を示す図である。地図画面900は、操作者によるサーバ操作部33の操作に応じて地図画面800内のいずれかのユーザアイコン801の表示指定指示が入力された場合に表示される。図9(a)において、図8(a)と同じ構成については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0098】
地図画面900には、地図画面800と異なり、地図画面800内に表示させるユーザアイコンを選択するための選択オブジェクト902を含む選択表示領域901が含まれる。図9(a)に示される選択オブジェクト902は、ユーザアイコン801aの表示及び非表示のいずれか一方、ユーザアイコン801bの表示及び非表示のいずれか一方、及びユーザアイコン801cの表示及び非表示のいずれか一方を、それぞれ操作者が指定するための操作オブジェクトである。
【0099】
図9(a)に示される例では、操作者によって、ユーザアイコン801aは表示に指定され、ユーザアイコン801bは非表示に指定され、ユーザアイコン801cは非表示に指定されている。この指定に応じ、表示出力部353は、熱中症の発症可能性が「3」であるユーザが装着している端末装置2に対応するユーザアイコン801aを地図上に表示する。一方で、熱中症の発症可能性が「2」であるユーザが装着している端末装置2に対応するユーザアイコン801b及び熱中症の発症可能性が「1」であるユーザが装着している端末装置2に対応するユーザアイコン801cの表示を終了する。このような管理システム1によって、選択オブジェクト902を含む地図画面900が表示され、熱中症の発症可能性のうち操作者が表示を所望する熱中症の発症可能性のユーザアイコン801を表示することが可能となる。
【0100】
選択オブジェクト902は、熱中症の発症可能性ごとに設けられるものに限らず、表示された地図画面900に関する活動エリアで活動するユーザごとに設けられてもよい。このような管理システム1によって、操作者が所望する各々のユーザのユーザアイコン801を表示することが可能となる。
【0101】
また、地図画面900において、ユーザアイコン801の表示切替を熱中症の発症可能性ごとに行う選択オブジェクト902と、ユーザアイコン801の表示切替をユーザ各々に行う選択オブジェクト902とが含まれてもよい。例えば、図9(a)に示されるように、熱中症の発症可能性「3」であるユーザが装着している端末装置2に対応するユーザアイコン801aが表示された場合、当該ユーザアイコン801aのそれぞれに対応する各ユーザに係る選択オブジェクト902を含む新たなユーザアイコン801aが表示されてもよい。
【0102】
(表示出力部353によるグラフ表示)
図9(b)は、サーバ表示部34に表示されたグラフ画面910の一例を示す図である。グラフ画面910は、操作者によるサーバ操作部33の操作に応じて地図画面800内のいずれかのユーザアイコン801のグラフ表示指示が入力された場合に表示される。
【0103】
グラフ画面910には、操作者による操作に応じて指定されたユーザアイコン801に対応する端末IDに関連付けられた状態情報の時系列情報911が含まれる。図9(b)に示される例では、時系列情報911として、ユーザの単位時間当たりの心拍数の時系列情報911aと、ユーザの累積発汗量の時系列情報911bとが含まれる。以下、時系列情報911の表示処理の一例について説明する。
【0104】
まず、表示出力部353は、操作者によるサーバ操作部33の操作に応じて地図画面800内のいずれかのユーザアイコン801のグラフ表示指示が入力された場合、グラフ表示指示が入力されたユーザアイコン801に対応する端末IDを特定する。次に、表示出力部353は、取得情報管理テーブルT5を参照して、特定した端末IDに関連付けられた日時情報及び状態情報を抽出する。抽出された日時情報及び状態情報は、現在時刻から所定の時間までの全て又は一部の日時情報、及び、その日時情報に関連付けられた状態情報である。例えば、抽出された日時情報及び状態情報は、特定した端末IDに関連付けられた日時情報及び状態情報のうちの、現在時刻から2時間前までの全ての日時を示す日時情報、及び当該日時情報に関連付けられた状態情報である。
【0105】
抽出された日時情報及び状態情報は、特定した端末IDに関連付けられた全ての日時情報及び状態情報でもよい。抽出された日時情報及び状態情報は、特定した端末IDに関連付けられ、且つ、操作者によって指定された期間内の全て又は一部の日時情報、及び、その日時情報に関連付けられた状態情報でもよい。例えば、抽出された日時情報及び状態情報は、特定した端末IDに関連付けられた日時情報及び状態情報のうちの、午前8時から午前12時までの全ての日時情報及び状態情報である。
【0106】
次に、表示出力部353は、抽出された状態情報の脈拍数、発汗量、歩数、消費カロリー、補給水分量、熱中症の発症可能性うちの、操作者によって指定された又はあらかじめ指定された数値の時系列のグラフを、時系列情報911としてグラフ画面910に表示する。
【0107】
(管理システム1の動作シーケンス)
図10(a)は、管理システム1の動作シーケンスの一例を示す図である。この動作シーケンスは、予め端末記憶部22及びサーバ記憶部32に記憶されている制御プログラムに基づいて、主に端末処理部27及びサーバ処理部35により、端末装置2及び管理サーバ3の各要素と協働して実行される。
【0108】
まず、端末装置2の位置取得部271は、GPS部25から所定のGPS出力時間ごとに出力された位置情報を取得し、状態取得部272は、センサ部26から所定のセンサ出力時間ごとに出力された状態情報を取得する(ステップS101)。
【0109】
次に、端末装置2の端末送信部273は、端末記憶部22に記憶された端末IDと、位置取得部271から受け取った位置情報と、状態取得部272から受け取った状態情報とを、端末通信部21を介して管理サーバ3に送信する(ステップS102)。
【0110】
次に、管理サーバ3のサーバ受信部351は、端末装置2から送信された、端末ID、位置情報、及び状態情報を、サーバ通信部31を介して受信する。サーバ受信部351は、受信した端末ID、位置情報、及び状態情報を、位置情報及び状態情報の少なくとも一方とともに受信されたセンシング日時情報とともに記憶処理部352に渡す。
【0111】
そして、管理サーバ3の記憶処理部352は、サーバ受信部351から受け取った、日時情報(センシング日時情報)、位置情報、及び状態情報を、サーバ受信部351から受け取った端末IDに関連付けて端末記憶部22に記憶する(ステップS103)。
【0112】
(表示処理)
図10(b)は、管理サーバ3の表示出力部353、取得部354、及び特定部355による表示処理の動作フローの一例を示す図である。
【0113】
まず、管理サーバ3の取得部354は、操作者による選択画面700に対するサーバ操作部33の操作に応じて、いずれかのエリアオブジェクト701が選択された場合、選択されたエリアオブジェクト701に対応付けられた活動エリアの表示指示をサーバ操作部33から取得する(ステップS201)。
【0114】
次に、管理サーバ3の特定部355は、取得部354から地図領域の特定を指示されると、地図領域710の特定処理を実行する(ステップS202)。
【0115】
次に、表示出力部353は、特定部355から地図領域710を示す情報と、端末ID、位置情報及び最新の熱中症の発症可能性を示す情報とを受け取ると、地図領域710内の地図を表示するとともに、端末装置2を装着しているユーザの最新の熱中症の発症可能性に対応するユーザアイコンを表示し(ステップS203)、表示処理を終了する。
【0116】
以上、詳述したとおり、本実施形態の管理システム1は、各ユーザに装着されている各端末装置2から受信した情報に基づいて、地図上の各ユーザの位置に、各ユーザの体調に関する画像情報及び/又は文字情報等を表示する機能を有する。これにより、本実施形態の管理システム1は、操作者による各ユーザの体調及び位置の的確な把握を可能とする。
【0117】
(変形例1)
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。例えば、ユーザアイコン801の表示指定指示に応じて、表示されるユーザアイコン801の表示又は非表示が指定された場合、新たに表示が指定されたユーザアイコン801について地図領域の特定処理が実行されてもよい。例えば、特定部355は、新たに表示が指定されたユーザアイコン801の位置情報に基づいて、矩形領域712を特定し、矩形領域712と当該矩形領域712の周囲に隣接する所定の幅のマージン領域713とによって構成される地図領域710を特定する。そして、表示出力部353は、特定部355によって特定された地図領域710内の地図をサーバ表示部34に表示し、新たに表示が指定されたユーザアイコン801を地図上に表示する。
【0118】
このように、新たに表示が指定されたユーザアイコン801に応じて地図領域を新たに設定する管理システム1によって、さらにユーザアイコン801の視認性が向上し、操作者による各ユーザの体調及び位置の的確な把握が可能となる。
【0119】
(変形例2)
特定部355は、表示指示に対応する活動エリアで活動するユーザの位置と表示指示された活動エリアの位置とに基づいて地図領域を特定してもよい。例えば、特定部355は、表示指示された活動エリアのエリアIDに関連付けられた位置を活動エリアテーブルT1から抽出する。特定部355は、抽出された位置がポイント(点)情報である場合、抽出された位置を基準位置とし、抽出された位置がポリゴン(面)情報である場合、抽出された位置によって示される活動エリアの形状の重心点又は中心点を基準位置とする。
【0120】
特定部355は、抽出された位置情報(緯度及び経度等)によって示される端末装置2の位置711のうち、基準位置から所定範囲内の位置711を用いて矩形領域712を特定する。そして、特定部355は、矩形領域712と当該矩形領域712の周囲に隣接する所定の幅のマージン領域713とによって構成される地図領域710を特定する。
【0121】
このように、地図領域の特定処理において、活動エリアの位置を考慮して地図領域710を特定することにより、管理システム1は、活動エリアから所定距離以上離れた位置に居るようなユーザを除外した地図を表示することができる。これにより、管理システム1は、さらにユーザアイコン801の視認性を向上させ、操作者による各ユーザの体調及び位置の的確な把握を可能とする。
【0122】
(変形例3)
特定部355は、表示指示に対応する活動エリアで活動するユーザの位置が受信された時間に基づいて地図領域を特定してもよい。例えば、特定部355は、端末記憶部22に記憶された取得情報管理テーブルT5を参照し、抽出された端末IDに関連付けられ且つ所定期間内の日時情報に関連付けられた位置情報及び最新の熱中症の発症可能性を示す情報を抽出する。特定部355は、抽出された位置情報に基づいて矩形領域712を特定し、矩形領域712と当該矩形領域712の周囲に隣接する所定の幅のマージン領域713とによって構成される地図領域710を特定する。所定期間は、現在時刻から所定時間前までの期間、あらかじめ定められた期間(午前8時から午前10時までの時間帯等)等である。
【0123】
このように、管理システム1は、表示指示に対応する活動エリアにおいて活動する複数のユーザのそれぞれに装着されている複数の端末装置2のうち、所定期間内に受信された位置情報を送信した端末装置2の位置を含む地図領域を特定することができる。例えば、管理システム1は、端末装置2を使用していないユーザの位置を除外して地図領域を特定することができる。これにより、管理システム1は、さらにユーザアイコン801の視認性を向上させ、操作者による各ユーザの体調及び位置の的確な把握を可能とする。
【0124】
(変形例4)
表示出力部353は、状態情報に関する条件を満たすユーザの数が所定数以上である活動エリアを示す情報を表示するための表示画像を生成してもよい。状態情報に関する条件は、熱中症の発症可能性が所定値以上(例えば、「2」以上)であること、補給水分量が所定量を満たさないこと等である。活動エリアを示す情報は、活動エリアの名称を示す文字列情報、活動エリアのエリアID等である。例えば、表示出力部353は、状態情報に関する条件を満たすユーザの数が所定数以上である一又は複数の活動エリアを示す情報を並べた活動エリアリストを表示してもよい。
【0125】
また、活動エリアリストに表示された各活動エリアを示す情報が、操作者によって指定操作可能に表示されてもよい。この場合、操作者による活動エリアリストに対するサーバ操作部33の操作に応じていずれかの活動エリアを示す情報が選択された場合、選択された活動エリアの表示指示をサーバ操作部33から取得してもよい。そして、この表示指示に応じて、地図領域710の特定処理、並びに、地図領域710内の地図及びユーザアイコンの表示処理が実行されてもよい。
【0126】
これにより、管理システム1は、状態情報に関する条件を満たすユーザの数が所定数以上である活動エリアを操作者に提示することができ、操作者は、熱中症を発症する虞のあるユーザが多い活動エリアを把握することが可能となる。
【0127】
(変形例5)
表示出力部353は、複数の活動エリアに設置された気温センサ及び/又は湿度センサから送信された環境データに基づいて複数の活動エリアを示す情報を表示してもよい。環境データには、気温センサによって測定された最新の気温を示す数値情報及び/又は湿度センサによって測定された最新の湿度を示す数値情報が含まれる。
【0128】
例えば、表示出力部353は、環境データが気温を示す数値情報である場合、気温が高い順番で複数の活動エリアを示す情報を並べた活動エリアリストを表示してもよい。また、表示出力部353は、環境データが湿度を示す数値情報である場合、湿度が高い順番で複数の活動エリアを示す情報を並べた活動エリアリストを表示してもよい。
【0129】
活動エリアに複数の気温センサが設置されている場合、表示出力部353は、複数の気温センサから送信された最新の気温を示す数値情報の平均値又は中央値等を活動エリアの気温としてもよい。また、活動エリアに複数の湿度センサが設置されている場合、表示出力部353は、複数の湿度センサから送信された最新の湿度を示す数値情報の平均値又は中央値等を活動エリアの湿度としてもよい。
【0130】
これにより、管理システム1は、環境データに応じた活動エリアを示す情報を操作者に提示することができ、操作者は、気温又は湿度が高いことによって熱中症の発症可能性が高くなるような環境の活動エリアを把握することが可能となる。
【0131】
(変形例6)
表示出力部353は、受信された各ユーザの状態情報に関する警告条件が満たされた場合、警告条件が満たされた状態情報のユーザに係る警告情報Xを表示してもよい。警告条件は、熱中症の発症可能性が所定値以上(例えば、「3」以上)であること、及び/又は補給水分量が所定量を満たさないこと等である。警告情報Xは、警告条件が満たされた状態情報のユーザの名前、位置、及び/又は所属する活動エリアに関する情報等を含む。警告情報Xの表示処理は、各端末装置2から送信された状態情報が受信されるたびに実行されてもよい。
【0132】
これにより、管理システム1は、自動的に、熱中症を発症する虞のあるユーザに係る警告情報Xを操作者に提示することを可能とする。
【0133】
(変形例7)
端末装置2は、ユーザによって操作可能な危機情報入力部を備えてもよい。危機情報入力部は、例えば、操作ボタンである。端末装置2の端末送信部273は、ユーザによる危機情報入力部の操作に応じて、端末記憶部22に記憶された端末IDと危機情報とを、端末通信部21を介して管理サーバ3に送信してもよい。
【0134】
この場合、管理サーバ3のサーバ受信部351は、端末装置2から送信された、端末ID及び危機情報を、サーバ通信部31を介して受信する。サーバ受信部351は、受信した端末ID及び危機情報を、表示出力部353に渡す。表示出力部353は、端末ID及び危機情報を受け取ると、端末IDに関連付けられたユーザIDを端末テーブルT3から抽出し、抽出したユーザIDに関連付けられたユーザの名前をユーザテーブルT2から抽出する。そして、表示出力部353は、抽出したユーザID及び/又はユーザの名前を含む警告情報Yをサーバ表示部34に表示する。
【0135】
これにより、管理システム1は、危機情報を送信した端末装置2を装着しているユーザに係る警告情報Yを操作者に提示することを可能とする。
【0136】
当業者は、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換、及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0137】
1 管理システム
2 端末装置
21 端末通信部
22 端末記憶部
23 端末操作部
24 端末表示部
25 GPS部
26 センサ部
27 端末処理部
271 位置取得部
272 状態取得部
273 端末送信部
3 管理サーバ
31 サーバ通信部
32 サーバ記憶部
33 サーバ操作部
34 サーバ表示部
35 サーバ処理部
351 サーバ受信部
352 記憶処理部
353 表示出力部
354 取得部
355 特定部
4 基地局
5 移動体通信網
6 ゲートウェイ
7 インターネット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10