(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171061
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】油中水型乳化組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 8/60 20060101AFI20241204BHJP
A61K 8/06 20060101ALI20241204BHJP
A61K 8/29 20060101ALI20241204BHJP
A61K 8/27 20060101ALI20241204BHJP
A61K 8/25 20060101ALI20241204BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20241204BHJP
A61K 8/63 20060101ALI20241204BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20241204BHJP
A61K 8/894 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
A61K8/60
A61K8/06
A61K8/29
A61K8/27
A61K8/25
A61K8/37
A61K8/63
A61Q17/04
A61K8/894
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087928
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】592042750
【氏名又は名称】株式会社アルビオン
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 靖
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 勝行
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AA112
4C083AA122
4C083AA162
4C083AB152
4C083AB211
4C083AB212
4C083AB232
4C083AB241
4C083AB242
4C083AB332
4C083AB431
4C083AB432
4C083AB442
4C083AC012
4C083AC022
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC172
4C083AC242
4C083AC302
4C083AC342
4C083AC352
4C083AC372
4C083AC391
4C083AC392
4C083AC402
4C083AC442
4C083AC472
4C083AC552
4C083AC582
4C083AC852
4C083AD022
4C083AD072
4C083AD112
4C083AD151
4C083AD152
4C083AD161
4C083AD162
4C083AD172
4C083AD391
4C083AD392
4C083AD491
4C083AD492
4C083AD512
4C083AD572
4C083AD642
4C083AD662
4C083BB01
4C083BB11
4C083BB21
4C083BB46
4C083CC12
4C083CC19
4C083DD21
4C083DD23
4C083DD32
4C083EE01
4C083EE03
4C083EE06
(57)【要約】
【課題】粉体の分散性が良好であるとともに、肌への付着性が良好である油中水型乳化組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の油中水型乳化組成物は、次の成分(A)~(E):(A)マンノシルエリスリトールリピッド;(B)抱水性油剤;(C)粉体;(D)シリコーン界面活性剤;および(E)水、を含有する。成分(C)は、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛からなる群から選択される1種以上の粉体であることが好ましい。成分(D)が、アルキル変性シリコーン界面活性剤であることが好ましい。油中水型乳化組成物は、成分(F)として、紫外線吸収剤をさらに含有してもよい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)~(E):
(A)マンノシルエリスリトールリピッド;
(B)抱水性油剤;
(C)粉体;
(D)シリコーン界面活性剤;および
(E)水、
を含有する、油中水型乳化組成物。
【請求項2】
成分(C)が、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛からなる群から選択される1種以上の粉体である、請求項1に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項3】
成分(A)と成分(B)の比率((A)/(B))が、質量比で、0.0001~5である、請求項1または2に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項4】
成分(C)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((C)/((A)+(B)))が、質量比で、0.1~5,000である、請求項1~3のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項5】
成分(D)が、アルキル変性シリコーン界面活性剤である、請求項1~4のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項6】
成分(A)および成分(B)の合計と、成分(D)との比率(((A)+(B))/(D))が、質量比で、0.001~20である、請求項1~5のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項7】
成分(F)として、紫外線吸収剤をさらに含有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項8】
成分(F)の紫外線吸収剤が、液体の紫外線吸収剤および固体の紫外線吸収剤の少なくとも各1種を含む2種以上である、請求項7に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項9】
成分(B)が、多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルおよびフィトステロール誘導体からなる群から選択される1種以上の抱水性油剤である、請求項1~8のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項10】
成分(B)が、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルである、請求項1~9のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項11】
成分(G)として、シリコーン油をさらに含有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物を製造する方法であって、成分(A)および成分(B)と、成分(C)の粉体を混合して混合物を得る工程を含む、油中水型乳化組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体を含有する油中水型乳化組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
粉体を含有する組成物として化粧料が知られている。粉体を含有する化粧料は、化粧料を肌に塗布した後に肌に粉体が付着することで、化粧膜が形成され、粉体による化粧効果を発現することができる。そのため、粉体を含有する化粧料において、肌に粉体が付着すること(優れた付着性)は非常に重要である。肌への付着性を高めるために、これまでに様々な技術が開発されている。例えば、特許文献1では、配合される粉体に対してシリコーンゲルによる表面処理を行うことで、肌への付着性を向上することが開示されている。また、特許文献2では、粉体にマンノシルエリスリトールリピッドによる表面処理を行うことで肌への付着性を向上することが開示されている。
【0003】
一方、粉体を含有する組成物は、水系液体中、油系液体中、および粉体系中など、種々な粉体の分散系(乳化系を含む)において、粉体が凝集することが問題とされており、粉体を均一な分散状態にすることは容易ではない。特にタルクや酸化チタン、酸化亜鉛は、肌への付着効果を高めることから汎用される成分であるが、肌への付着力の向上とともに粉体の凝集性が問題となる場合がある。粉体が凝集したままであると、使用感の悪化(粉によるキシミ感)、化粧料の外観色と塗布色とが異なる現象、化粧膜に色ムラが発生する現象等の問題を引き起こしてしまう。そこで、粉体を安定に分散させる手法として、表面処理剤の検討や、界面活性剤または水溶性高分子の配合、粘土鉱物の添加など、様々な分散技術が開発されている。例えば、特許文献3では、特定のポリマーと親水性処理した粉体を組み合わせた水中油型乳化化粧料が提案されている。また、特許文献4では、特定のポリマーと疎水性粉体とを組み合わせた水中油型乳化化粧料が提案されている。また、特許文献5では、フッ素処理粉体とシリコーン界面活性剤を組み合わせた分散技術を用いた化粧料が提案されている。
【0004】
しかしながら、粉体の分散性を良好にしつつ、肌への付着性を確保し、さらに使用感を高めることは容易ではない。粉体の肌への付着性を向上しようとすると、粉体が凝集しやすくなる可能性があるからである。したがって、粉体の良好な分散性および良好な付着性をともに両立させた粉体を含有する組成物を開発することは非常に難しいが、望まれることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2014/102862号
【特許文献2】国際公開第2011/040357号
【特許文献3】特許5851722号公報
【特許文献4】特許5851724号公報
【特許文献5】特許5663213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、粉体の分散性が良好であるとともに、粉体の肌への付着性が良好である油中水型乳化組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記に挙げる実施態様を含むが、これらに限定されるものではない。
[1] 次の成分(A)~(E):
(A)マンノシルエリスリトールリピッド;
(B)抱水性油剤;
(C)粉体;
(D)シリコーン界面活性剤;および
(E)水、
を含有する、油中水型乳化組成物。
[2] 成分(C)が、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛からなる群から選択される1種以上の粉体である、項[1]に記載の油中水型乳化組成物。
[3] 成分(A)と成分(B)の比率((A)/(B))が、質量比で、0.0001~5である、項[1]または[2]に記載の油中水型乳化組成物。
[4] 成分(C)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((C)/((A)+(B)))が、質量比で、0.1~5,000である、項[1]~[3]のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
[5] 成分(D)が、アルキル変性シリコーン界面活性剤である、項[1]~[4]のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
[6] 成分(A)および成分(B)の合計と、成分(D)との比率(((A)+(B))/(D))が、質量比で、0.001~20である、項[1]~[5]のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
[7] 成分(F)として、紫外線吸収剤をさらに含有する、項[1]~[6]のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
[8] 成分(F)の紫外線吸収剤が、液体の紫外線吸収剤および固体の紫外線吸収剤の少なくとも各1種を含む2種以上である、項[7]に記載の油中水型乳化組成物。
[9] 成分(B)が、多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルおよびフィトステロール誘導体からなる群から選択される1種以上の抱水性油剤である、項[1]~[8]のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
[10] 成分(B)が、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルである、項[1]~[9]のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
[11] 成分(G)として、シリコーン油をさらに含有する、項[1]~[10]のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物。
[12] 項[1]~[11]のいずれか1項に記載の油中水型乳化組成物を製造する方法であって、成分(A)および成分(B)と、成分(C)の粉体を混合して混合物を得る工程を含む、油中水型乳化組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、粉体の分散性が良好であるとともに、粉体の肌への付着性が良好である油中水型乳化組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の油中水型乳化組成物は、次の成分(A)~(E):
(A)マンノシルエリスリトールリピッド;
(B)抱水性油剤;
(C)粉体;
(D)シリコーン界面活性剤;および
(E)精製水、
を含有する(以下、本乳化組成物または本組成物とも称する)。
なお、本乳化組成物は、粉体を含有しており、粉体含有油中水型乳化組成物、粉体含有乳化組成物、あるいは粉体含有組成物とも言える。
【0010】
成分(A)
成分(A)は、マンノシルエリスリトールリピッドである。マンノシルエリスリトールリピッドは、疎水基として脂肪酸とアセチル基を有し、親水基として糖アルコールであるエリスリトールとマンノースを有する化合物であり、バイオサーファクタントの一種である。バイオサーファクタントは、微生物によって植物油脂から生産できる界面活性剤であり、乳化能、分散能、可溶化などに加えて、低毒性、高い生分解性、広範囲な生物活性などの有益な機能を有し得る。マンノシルエリスリトールリピッドは、オリーブ油、大豆油などの植物油を、酵母により処理することで生成することができる化合物である。酵母としては、例えば、Pseudozyma属の酵母(例えば、Pseudozyma antarctica)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。原料としての植物油、用いる酵母、製造法などによって、構造や特性の異なるマンノシルエリスリトールリピッドが生成され得るが、本発明では、特に限定されるものではなく、化粧品原料として使用が可能な任意のマンノシルエリスリトールリピッドを用いることができる。マンノシルエリスリトールリピッドについては、例えば、コスメトロジー研究報告、vol.19、2011、pp.58~62、福岡徳馬、「酵母由来の機能性糖脂質(バイオサーファクタント)の構造及び機能の拡充に関する研究」、および、生物工学会誌、第94巻第5号、pp.252~254、森田友岳、「Pseudozyma属によるバイオ界面活性剤の生産と用途開拓」などに、構造、特性、製造法などの詳細が記載されている。
【0011】
マンノシルエリスリトールリピッドは、脂肪酸とアセチル基の疎水基と、糖アルコールの親水基とを有するため、粉体と相互作用して粉体表面に結合しやすくなるとともに、粉体の表面を修飾して、粉体の肌への付着性を高めることができると考えられる。特に、マンノシルエリスリトールリピッドは、ヒドロキシ基(OH)を多く含んでおり、粉体との結合作用が強固になり、粉体の肌への付着性をより向上することができる。さらに、マンノシルエリスリトールリピッドは、生体との親和性(適合性)に優れており、粉体を含有する油中水型乳化組成物に配合した場合、粉体が肌に付着しやすく(化粧膜が形成しやすく)、化粧持ちがよく、また、なめらかな使用感(伸び広がり)といった効果が得られやすい。
【0012】
本組成物における成分(A)の含有量は、これに限定されるものではないが、粉体分散性の観点および肌への付着性の観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、0.0001~10質量%であることが好ましく、0.0005~5質量%であることがより好ましく、0.001~3質量%であることがさらに好ましい。
【0013】
成分(B)
成分(B)は、抱水性油剤である。本明細書において、抱水性油剤とは、自重と等量以上の水を保持できる、すなわち、抱水力が100%以上である油剤を意味する。抱水性油剤は、分子内に親水性の部分があることにより、抱水力を発揮し得る。抱水性油剤を用いることにより、抱水性油剤の親水性部分が、成分(A)の親水基と相互作用することによって、成分(A)の分散性を高めることで、系中に成分(A)を均一に分散でき、成分(A)による粉体の分散性と付着性をさらに向上することができる。また、成分(A)の粉体への結合力を向上させることもでき、成分(A)による粉体の分散性と付着性をさらに向上することもできる。ここで、上述したように、一般に、粉体に特定の成分を加えて粉体の肌への付着性を高めようとすると、粉体同士の凝集性も高まることがあり、その場合、均一な分散が得られにくくなるおそれがある。しかしながら、成分(A)と成分(B)を組みわせることによって、製剤中での粉体の凝集を抑制しながら、肌への付着性を向上させることができ、粉体の付着性と肌への付着性とをともに向上させることができる。さらに、成分(A)と成分(B)との組み合わせは、肌への親和性を高め、化粧持ちおよび使用感をも向上させることができる。
【0014】
抱水性油剤における抱水性は、次の抱水性試験によって確認することができる。すなわち、室温下(例えば20℃)、油剤10gに少しずつ精製水を滴下して加えながら撹拌棒などで撹拌して練り込み、水を練り込めなくなった時点を終点とし、終点での混合物(含水油剤)の重量を測定して、下記の式により抱水力を算出する。そして、この式によって算出された抱水力が100%以上である油剤が、抱水性油剤となる。
抱水力(%)=[増量した水重量(g)]/[開始時の油剤重量(10g)]×100
【0015】
成分(B)の抱水性油剤としては、多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルおよびフィトステロール誘導体からなる群から選択される1種以上の抱水性油剤が好ましい。その場合、成分(A)の分散性を高めることができ、成分(A)の粉体への結合力も効率よく向上させることができ、粉体の分散性と付着性をさらに向上させることができる。多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルとしては、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、およびトリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチルなどを挙げることができる。フィトステロール誘導体としては、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/べヘニル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、およびヒドロキシステアリン酸フィトステリルなどを挙げることができる。また、上記以外の抱水性油剤としては、液状ラノリン、および(イソステアリン酸/ベヘン酸)(グリセリル/ポリグリセリル-6)エステルズなどを挙げることができる。粉体の分散性および付着性の観点から、成分(B)としては、多価アルコールヒドロキシ脂肪酸エステルがより好ましい。成分(B)は、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルであることが特に好ましい。その場合、粉体の分散性と付着性をさらに向上することができる。成分(B)は、上記したものの1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】
本組成物における成分(B)の含有量(複数ある場合はその合計量)は、これに限定されるものではないが、粉体分散性の観点および肌への付着性の観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、0.001~20質量%であることが好ましく、0.005~15質量%であることがより好ましく、0.01~10質量%であることがさらに好ましい。
【0017】
ここで、成分(A)と成分(B)の比率((A)/(B))は、質量比で、0.0001~5であることが好ましい。成分(B)の含有量に対する成分(A)の含有量の比がこの範囲になることで、成分(B)によって成分(A)の分散性を高めることができ、成分(A)の粉体への結合性も効率よく向上し、粉体の分散性および付着性をさらに向上させることができる。上記の効果をより得る観点および使用感の観点から、この比率((A)/(B))は、0.0005~3がより好ましく、0.001~1がさらに好ましい。この比率((A)/(B))は、さらに0.01~0.8であってもよい。
【0018】
成分(C)
成分(C)は、粉体である。粉体の配合により、紫外線散乱効果、メーキャップ効果、使用感の向上などの効果を付与することができる。成分(C)の粉体は、化粧品原料として使用可能な粉体を適宜、用いることができる。ここで、粉体は、組成物に粉体として配合される成分である。すなわち、成分(C)の粉体は、組成物中において粉体(固形物)として存在し、粉体としての機能を発揮する成分であり、溶媒などに溶解するものや、粉体の状態を維持していないものは、成分(C)の粉体に含まれない。そして、粉体は、組成物の製造中の加熱条件においても、粉体の状態を維持することが好ましい。例えば、70℃以上に加熱した際に、水または溶媒に溶解する物質、および溶融する物質は、粉体として適していない。
【0019】
粉体は、球状、板状、紡錘状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級などの粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等の形態により特に限定されない。成分(C)の粉体は、微粒子のものから比較的大きい粒子のものまで適宜使用することができ、これに限定されるものではないが、例えば、平均粒子径が10nm以上50μm以下の粒子を用いることができる。本明細書において、粉体の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計を用いて測定した体積平均粒子径である。粉体としては、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、有色顔料類、複合粉体類などが挙げられる。
【0020】
無機粉体類としては、これに限定されるものではないが、金属酸化物粉体、炭酸金属塩粉体、ケイ酸金属塩粉体等が挙げられ、無機粉体類の具体例としては、例えば、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄、雲母(マイカ)、合成雲母、合成金雲母、セリサイト、合成セリサイト、カーボンブラック、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、(フッ化/水酸化/酸化)/(Mg/Kケイ素)(タルク・ケイフッ化カリウム焼成物)、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化ホウ素、シリカ、ガラス末、およびホウケイ酸などが挙げられる。
【0021】
光輝性粉体類としては、これに限定されるものではないが、化学処理された雲母等を挙げることができ、光輝性粉体類の具体例としては、例えば、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン(酸化チタン被覆雲母)、酸化鉄処理雲母、酸化鉄処理雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、二酸化珪素・酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆ガラス末、酸化鉄酸化チタン被覆ガラス末、およびアルミニウムパウダーなどが挙げられる。
【0022】
有機粉体類としては、例えば、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸マグネシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム等の金属石鹸粉体、N-アシルリジン、ナイロン、ポリメチルシルセスキオキサン、架橋型オルガノポリシロキサン重合体、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メチルなどのポリメタクリル酸エステルおよびメタクリル酸メチルクロスポリマーなどの架橋型ポリメタクリル酸エステル、ポリメタクリル酸メチルとポリイソプレンの複合体、ポリアクリル酸エステル、アクリロニトリル-メタクリル酸共重合体パウダー、ポリテトラフルオロエチレン、(HDI/PPG/ポリカプロラクトン)クロスポリマー、などが挙げられる。架橋型オルガノポリシロキサン重合体としては、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマーなどの部分架橋型メチルポリシロキサン、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマーなどの部分架橋型メチルフェニルポリシロキサン、ジメチコンコポリオールクロスポリマーなどの部分架橋型ポリエーテル変性シリコーン、部分架橋型アルキル変性シリコーン、(ラウリルジメチコン・PEG)クロスポリマーなどの部分架橋型アルキル・ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられ、例えば、INCI名称で、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ビニルジメチコン/メチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー等が挙げられる。
【0023】
有色顔料類としては、例えば、赤色酸化鉄(ベンガラ)、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色顔料、γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄色酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒色酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青(グンジョウ)等の無機青色系顔料、タール系色素をアルミニウムなどでレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、およびこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体などが挙げられる。タール色素としては、例えば、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号などが挙げられる。
【0024】
成分(C)は、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛からなる群から選択される1種以上の粉体であることが好ましい。タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛は、肌への付着性に優れており、粉体の付着性が良好な油中水型乳化組成物を得ることができる。また、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛は、凝集性を有する粉体であるが、成分(A)および成分(B)の組み合わせにより効果的に凝集が抑制される。また、これらの粉体は、紫外線散乱効果、メーキャップ効果、使用感の向上などの粉体を含む乳化組成物としての機能を高めることができる。以下、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛を、成分(C1)とも称する。
【0025】
タルクは、化粧料に通常使用されるタルクであれば、球状、板状、針状、不定形状等の形状、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず用いることができる。タルクは、例えば、平均粒子径2~30μmのものを用いることができる。
【0026】
酸化チタンは、化粧料に通常使用される酸化チタンであれば、球状、板状、針状、不定形状等の形状、多孔質、無孔質等の粒子構造等に特に限定されずに用いることができる。また、酸化チタンは、ルチル型であっても、アナターゼ型であってもよい。酸化チタンは、例えば、平均粒子径10~1,000nmのものを用いることができる。
【0027】
酸化亜鉛は、化粧料に通常使用される酸化亜鉛であれば、球状、板状、針状、不定形状等の形状、多孔質、無孔質等の粒子構造等に特に限定されずに用いることができる。酸化亜鉛は、例えば、平均粒子径10~5,000nmのものを用いることができる。
【0028】
成分(C)の粉体(特に、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛などの無機粉体)は、表面が表面処理剤によって処理された粉体(表面処理粉体)であってもよい。表面処理によって、粉体の凝集をより抑制することができる。また、表面処理によって、粉体の付着性を高めることができる。さらに、表面処理によって、粉体の機能性(使用感等)を高めることも可能である。表面処理としては、例えば、フッ素化合物処理、シリカ処理、アルミナ処理、水酸化アルミニウム処理、シリコーン処理(メチコン処理、ハイドロゲンジメチコン処理など)、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理、油剤処理、界面活性剤処理、レシチン処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理などが挙げられる。これらの表面処理は、単独であっても2種以上を併用してもよい。
【0029】
また、粉体として、上記の成分(A)(すなわちマンノシルエリスリトールリピッド)によって処理された粉体を用いることもできる。その場合、粉体の分散性と付着性をより向上することができる。成分(A)で処理された成分(C)(粉体)は、成分(CA)と表記する。また、成分(A)で処理された成分(C1)(タルク、酸化チタンおよび酸化亜鉛)は、成分(C1A)と表記する。成分(A)で処理された粉体としては、例えば、マンノシルエリスリトールリピッドで処理された酸化チタン、マンノシルエリスリトールリピッドで処理された酸化亜鉛、マンノシルエリスリトールリピッドで処理されたタルク、およびマンノシルエリスリトールリピッドで処理されたマイカ、マンノシルエリスリトールリピッドで処理された雲母チタン、などを挙げることができる。なお、成分(A)で処理された粉体を用いる場合、その粉体(すなわち成分(CA))とは別にさらに成分(A)を配合してもよいし、成分(A)を別途配合せずに、その粉体中の成分(A)のみを本組成物の成分(A)として機能させてもよい。
【0030】
表面処理剤の処理量は未処理粉体に対して0.1~30質量%が好ましく、より好ましくは0.5~20質量%であり、さらに好ましくは1~10質量%である。なお、表面処理における処理量(%)は、表面処理剤を含めた粉体全体を100%としたときの量(すなわち処理剤含有量)である。
【0031】
表面処理の方法は従来公知の方法を用いることができる。例えば、溶媒に表面処理剤と処理を施される粉体粒子を添加し、ボールミル等で撹拌処理した後、必要に応じて乾燥し、水洗、濾過を繰返し、夾雑物を除去した後、乾燥、粉砕することにより、目的の表面処理粉体を得ることができる。また、表面処理剤によってある数種類の化合物を同時に表面処理することもでき、いずれか1つの化合物で予め表面処理をしてから、更に他の化合物を表面処理することもできる。
【0032】
成分(C)の粉体は、1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上の粉体を配合する場合、それぞれの粉体の特徴を兼ね備えた油中水型乳化組成物を得ることができる。例えば、紫外線防止効果、メーキャップ効果、使用感などを高めることができる。さらに、成分(C1)である、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛を、複数用いてもよい。
【0033】
本組成物において、成分(C)の含有量(複数ある場合はその合計量)は、本組成物全量(100質量%)に対して、0.1~60質量%であることが好ましい。成分(C)の含有量が0.1質量%以上になることで、粉体による上記効果をより高めることができる。また、成分(C)の含有量が60質量%以下になることで、粉体が安定に配合された組成物を容易に得ることができる。成分(C)の含有量は、0.5~50質量%であることがより好ましく、1~40質量%であることがさらに好ましい。ここで、表面処理された粉体の場合、それぞれの含有量は、表面処理成分を含めた量であり、同様に、被覆された粉体の場合、それぞれの含有量は、被覆成分を含めた量である。ただし、成分(A)で処理された粉体(すなわち成分(CA)および(C1A))の場合は、その粉体全量のうち処理成分(A)を除いた量を成分(C)の量とし、処理成分(A)は成分(A)の量として計算する。すなわち、粉体処理に用いられた処理成分(A)は、成分(C)の含有量には含まれず、成分(A)の含有量に含まれる。このように本組成物中の成分(A)の総量が計算される。したがって、上述した成分(A)と成分(B)の比率においては、成分(A)で処理された成分(C)を用いた場合は、その原料(材料)のうちの処理成分(A)の量が成分(A)の量に加えられて、この比率((A)/(B))が計算される。なお、成分(C1)についても、成分(A)が処理された成分(C1)を用いる場合、成分(C1)の含有量は、成分(A)が除かれて、計算される。
【0034】
ここで、成分(C)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((C)/((A)+(B)))は、質量比で、0.1~5,000であることが好ましい。成分(A)と成分(B)の含有量の合計に対する成分(C)の含有量の比がこの範囲になることで、成分(A)および成分(B)による粉体の分散性および付着性の向上をさらに効率よく得ることができ、また、使用感のよい組成物を得ることができる。上記の効果をより得る観点および使用感の観点から、この比率((C)/((A)+(B)))は、0.5~2,000がより好ましく、1~1,000がさらに好ましい。なお、上述したように、成分(A)で処理された成分(C)を用いた場合は、その原料(材料)のうちの処理成分(A)の量が成分(A)の量に加えられ、その粉体全量のうち処理成分(A)を除いた量が成分(C)の量となり、比率((C)/((A)+(B)))が計算される。
【0035】
成分(C1)、すなわち、タルク、酸化チタン、および酸化亜鉛の含有量(複数ある場合はその合計量)は、本組成物全量(100質量%)に対して、0.1~60質量%であることが好ましい。成分(C1)の含有量がこの範囲になることで、分散性がよく、付着性に優れ、使用感の良好な組成物をさらに得ることができる。成分(C1)の含有量は、1~50質量%であることがより好ましい。
【0036】
ここで、成分(C1)と、成分(A)および成分(B)の合計との比率((C1)/((A)+(B)))についても、質量比で、0.1~5,000であることが好ましい。成分(A)と成分(B)の含有量の合計に対する成分(C1)の含有量の比がこの範囲になることで、成分(A)および成分(B)による粉体の分散性および付着性の向上をさらに効率よく得ることができ、また、使用感のよい組成物を得ることができる。上記の効果をより得る観点および使用感の観点から、この比率((C1)/((A)+(B)))は、0.5~2,000がより好ましく、1~1,000がさらに好ましい。なお、成分(A)で処理された成分(C1)を用いた場合の計算は、上記と同様である。
【0037】
成分(D)
成分(D)は、シリコーン界面活性剤である。本組成物では、乳化のための界面活性剤として、シリコーン界面活性剤を用いることで、粉体の分散性と付着性をさらに向上することができ、また、製剤安定性も向上することができる。以下の理論に限定されるものではないが、シリコーン界面活性剤は、シリコーン界面活性剤が有する親水性部位(親水基)によって、成分(B)と同様に成分(A)の系中での分散を助け、粉体の分散性と付着性をさらに向上することができるものと推測される。また、シリコーン界面活性剤の親水性部位(親水基)は、成分(B)の抱水性油剤の親水性部位と相互作用しやすく、成分(B)による成分(A)の分散性、および、成分(A)による粉体の分散性および付着性の向上を妨げず、逆にそれらを向上し得る。また、シリコーン界面活性剤は、成分(B)を含めた油剤となじみやすいため、製剤の安定性を向上することができる。シリコーン界面活性剤は、好ましくは、親水性部位としてPEGまたはポリグリセリル部位を有しており、疎水性部位としてシリコーンおよび/またはアルキル部位を有している。
【0038】
成分(D)は、アルキル変性シリコーン界面活性剤であることがより好ましい。その場合、上述したように成分(B)と同様に、成分(A)の系中での分散を助け、粉体の分散性と付着性をさらに向上することができ、また、アルキル部位により、成分(B)との相互作用がより高まり、成分(B)による成分(A)の分散性、および、粉体の分散性および製剤安定性がさらに向上し得る。本明細書では、アルキル変性シリコーン界面活性剤を成分(D1)と称する。
【0039】
アルキル変性シリコーン界面活性剤としては、これに限定されるものではないが、例えば、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン、(PEG-15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマーなどを挙げることができる。
【0040】
上記以外のシリコーン界面活性剤としては、例えば、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-10ジメチコン、PEG-9ジメチコン、PEG-3ジメチコン、PEG-9メチルエーテルジメチコン、PEG-11メチルエーテルジメチコン、PEG-32メチルエーテルジメチコン、PEG/PPG-20/22ブチルエーテルジメチコンなどを挙げることができる。成分(D)は、1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0041】
本組成物における成分(D)の含有量(複数ある場合はその合計量)は、これに限定されるものではないが、成分(B)による成分(A)の分散性、および、粉体の分散性および付着性を高める観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、0.001~20質量%であることが好ましく、0.01~10質量%であることがより好ましく、0.1~8質量%であることがさらに好ましい。
【0042】
ここで、成分(A)および成分(B)の合計と、成分(D)との比率(((A)+(B))/(D))は、質量比で、0.001~20であることが好ましい。成分(D)の含有量に対する成分(A)と成分(B)の含有量の合計の比がこの範囲になることで、成分(A)、成分(B)および成分(D)の組み合わせによる粉体の分散性および付着性の向上をさらに効率よく得ることができ、また、使用感のよい組成物を得ることができる。上記の効果をより得る観点および使用感の観点から、この比率(((A)+(B))/(D))は、0.005~15がより好ましく、0.01~10がさらに好ましい。
【0043】
また、成分(A)および成分(B)の合計と、成分(D1)との比率(((A)+(B))/(D1))についても、質量比で、0.001~20であることが好ましい。成分(D1)の含有量に対する成分(A)と成分(B)の含有量の合計の比がこの範囲になることで、成分(A)、成分(B)および成分(D1)の組み合わせによる粉体の分散性および付着性の向上をさらに効率よく得ることができ、また、使用感のよい組成物を得ることができる。上記の効果をより得る観点および使用感の観点から、この比率(((A)+(B))/(D1))は、0.005~15がより好ましく、0.01~10がさらに好ましい。
【0044】
成分(E)
成分(E)は、水である。水を配合することにより、乳化組成物の水相を形成することができる。本組成物は、油中水型(W/O)の乳化組成物であり、水は内相として存在する。水が存在することにより、水溶性成分を組成物中に容易に配合することができる。成分(E)の水は、精製水であることが好ましい。
【0045】
本組成物における成分(E)の含有量は、これに限定されるものではないが、乳化安定性を高める観点、および使用感の向上の観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、1~70質量%であることが好ましく、5~60質量%であることがより好ましく、10~50質量%であることがさらに好ましい。
【0046】
成分(F)
本組成物は、成分(F)として、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。紫外線吸収剤を含有することにより、紫外線防御のための化粧料となる組成物を得ることができる。また、成分(C)の粉体が紫外線散乱機能を有するものである場合、成分(F)の紫外線吸収剤を配合することで、紫外線の散乱と吸収を同時に行うことができ、より機能性の高い組成物を得ることができる。
【0047】
成分(F)の紫外線吸収剤は、液体の紫外線吸収剤および固体の紫外線吸収剤を用いることができ、液体の紫外線吸収剤のみであってもよく、固体の紫外線吸収剤のみであってもよく、あるいは、液体の紫外線吸収剤および固体の紫外線吸収剤の両方であってもよい。成分(F)の紫外線吸収剤は、液体の紫外線吸収剤を含むことが好ましい。それにより、製剤安定性に優れた組成物を得ることができる。また、成分(F)の紫外線吸収剤は、液体の紫外線吸収剤および固体の紫外線吸収剤の少なくとも各1種を含む2種以上であることも好ましい。液体の紫外線吸収剤および固体の紫外線吸収剤の両方を含むことにより、より高い紫外線吸収能を得ることができる。ここで、紫外線吸収剤の液体または固体は、紫外線吸収剤単体の室温下(例えば20℃)での状態をいう。固体および液体の紫外線吸収剤は、本組成物中においては、分散したり溶解したりして、固体や液体の状態でなくてもよい。本明細書では、固体の紫外線吸収剤を成分(F1)と称する。
【0048】
液体の紫外線吸収剤としては、ケイ皮酸誘導体、ポリシリコーンなどが挙げられ、具体的には、例えば、パラメトキシケイ皮酸エチルヘキシル、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ポリシリコーン-15などを挙げることができる。液体の紫外線吸収剤としては、極性が高いため溶解性が向上して安定性を向上することができることから、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルが特に好ましい。また、固体の紫外線吸収剤としては、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールなどを挙げることができる。
【0049】
本組成物における成分(F)の含有量(複数ある場合はその合計量)は、これに限定されるものではないが、本組成物の紫外線吸収能を高める観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、0.1~20質量%であることが好ましく、0.1~15質量%であることがより好ましく、0.5~10質量%であることがさらに好ましい。
【0050】
また、成分(F)(製外線吸収剤全体)に対する成分(F1)(固体の紫外線吸収剤)の割合((F1)/(F))は、質量比で、0.001~0.9であることが好ましい。成分(F)の含有量に対する成分(F1)の含有量の割合がこの範囲になることで、紫外線吸収能の高い組成物を得ることができる。上記の効果をより得る観点から、この割合((F1)/(F))は、0.005~0.7がより好ましく、0.01~0.5がさらに好ましい。
【0051】
成分(G)
成分(G)は、シリコーン油である。本組成物は、成分(G)として、シリコーン油を含有することが好ましい。本組成物は、乳化組成物の構成成分として、成分(B)の抱水性油剤に加えてこれとは異なる油剤を含み得るが、好ましくは、シリコーン油(成分(G))を含有する。シリコーン油は、シリコーン界面活性剤との親和性がよく、また、抱水性油剤とともに油相を構成し得るため、粉体の分散性をさらに向上することができる。また、シリコーン油は、油中水型(W/O)の乳化組成物の外相に適しており、安定な乳化組成物を得ることができる。また、シリコーン油は、べたつきを抑えなめらかな使用感を組成物に付与することができる。本組成物では、シリコーン油は、油剤の主成分(最も多い成分)となってもよい。
【0052】
シリコーン油としては、これに限定されるものではないが、例えば、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルトリメチコン、ジメチコン、ジフェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンなどを挙げることができる。成分(G)は、1種で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0053】
本組成物における成分(G)の含有量(複数ある場合はその合計量)は、これに限定されるものではないが、粉体の分散性および付着性を高める観点、および使用感の向上の観点から、本組成物全量(100質量%)に対して、例えば、1~70質量%であることが好ましく、5~60質量%であることがより好ましく、10~50質量%であることがさらに好ましい。
【0054】
ここで、成分(D)(シリコーン界面活性剤)と成分(G)(シリコーン油)との比率((D)/(G))は、質量比で、0.001~1であることが好ましい。成分(G)の含有量に対する成分(D)の含有量の比がこの範囲になることで、製剤安定性のよい乳化組成物を得ることができる。上記の効果をより得る観点から、この比率((D)/(G))は、0.01~0.8がより好ましく、0.1~0.5がさらに好ましい。
【0055】
その他の成分
上記成分の他、本組成物は、油中水型乳化組成物である化粧料に通常使用される成分、例えば、上記以外の界面活性剤、上記以外の油剤、1価アルコールまたは多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、美容成分、抗菌剤、キレート剤(EDTAなど)等を本発明の効果を妨げない範囲で適宜含有することができる。例えば、上記以外の油剤としては、天然または合成の、エステル油(イソノナン酸イソトリデシルなど)、炭化水素油(イソドデカンなど)、高級アルコール、脂肪酸などを挙げることができる。油剤は、1種で用いてもよく、あるいは、2種以上を組み合わせて用いてもよい。1価アルコールとしては、エタノールなどが挙げられる。多価アルコールとしては、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。
【0056】
化粧料
本乳化組成物は、化粧料組成物であることが好ましい。化粧料組成物は、粉体を分散した液体系の化粧料であることが好ましい一態様である。粉体を分散した液体系の化粧料には、粉体が均一に分散された化粧料、使用時に化粧料の容器を振って粉体を分散させる化粧料などが含まれる。あるいは、本乳化組成物は、粉体を分散した固形または半固形(特にペースト状)の化粧料であってもよい。粉体を含有する化粧料においては、製剤中の分散性(使用時に分散させる場合も含む)が重要であるが、本組成物では、粉体の分散性のよい乳化化粧料を得ることができる。
【0057】
本乳化組成物は、皮膚化粧料、または毛髪化粧料であり得る。本乳化組成物は、皮膚化粧料(皮膚用の油中水型乳化組成物)であることが特に好ましい。また、本乳化組成物は、スキンケア製品およびメイク製品を含め、粉体を含有するあらゆる用途の化粧料に適用可能である。
【0058】
皮膚化粧料としては、特に限定されるものではなく、油中水型乳化組成物(例えば液体化粧料)としての種々の用途の化粧料として利用することができる。例えば、メーキャップ化粧料、ファンデーション(例えば、リキッドファンデーション、パウダーファンデーション、固形ファンデーション、油性固形ファンデーション)、プレストパウダー、チーク、アイシャドウ、アイカラー、コンシーラー、おしろい、口紅、下地(化粧用下地)、日焼け止め、スキンケア化粧料、乳液、クリームなどの化粧料が例示される。皮膚化粧料の使用方法としては、手や指につけて塗布する方法、コットンで使用する方法、パフやマットで使用する方法、固形の化粧料を直接塗布する方法などが挙げられる。
【0059】
毛髪化粧料としては、特に限定されるものではなく、油中水型乳化組成物としての種々の用途の化粧料として利用することができる。例えば、ヘアクリーム、ヘアワックス、ヘアリンス、ヘアマスク、ヘアトリートメント、毛髪用日焼け止めなどの化粧料が例示される。毛髪化粧料の使用方法としては、手や指につけて塗布する方法、スプレーやミストで吹きつける方法などが挙げられる。
【0060】
上記の油中水型乳化組成物は、上記した成分を混合することにより製造することができる。例えば、油性成分(成分(B)などを含む)、および水性成分(成分(E)などを含む)をそれぞれ別途、例えば必要に応じて70℃以上などの高温に加熱しながらあるいは室温で混合して固形成分を溶解して、油相および水相を調製し、それらを室温で混合して乳化することにより、油中水型乳化組成物を得ることができる。粉体は、油性成分に加えてもよいし、水性成分に加えてもよいし、あるいは、乳化後の組成物に加えてもよい。製造においては、適宜の乳化機や混錬機(例えば、3本ローラー、ホモミキサーなど)を使用することができる。
【0061】
本乳化組成物の製造においては、成分(A)および成分(B)と、成分(C)の粉体を混合して混合物を得る工程を含むことが好ましい。このように、成分(A)および成分(B)と、成分(C)の粉体を先に混合することにより、粉体の分散性と付着性を効率よく向上させることができる。そして、成分(C)の粉体の混合は、成分(A)および成分(B)の存在下で行うことが好ましい。成分(C)の粉体の混合は、成分(A)および成分(B)の混合物に、成分(C)の粉体を加えることによって行ってもよいし、あるいは、成分(C)の粉体に、成分(A)および成分(B)の混合物を加えることによって行ってもよい。成分(A)、成分(B)および成分(C)の混合物の調製後は、適宜に、油相と水相を別途調製し、加熱下で混合して冷却することにより、乳化組成物を得ることができる。その際、成分(A)、成分(B)および成分(C)の混合物は、油相に加えることができる。ここで、成分(D)は油相に配合することができる。あるいは、成分(D)は、成分(A)、成分(B)および成分(C)の混合物に加えてもよい。成分(E)は水相に配合される。成分(F)は油相に配合することができる。成分(G)は、油相に配合される。このように、成分(A)、成分(B)および成分(C)の混合物は、成分(D)および成分(E)を含めた他の成分と順次に混合することができる。なお、成分(A)で処理された粉体(すなわち成分(CA))を用いる場合、成分(A)で処理された成分(C)と成分(B)とを混合することで、成分(A)および成分(B)と成分(C)の粉体を混合することができる。なお、上記は、成分(A)、成分(B)および成分(C)などの成分の混合の好ましい態様を述べたものであり、これらの成分の混合は上述の記載に限定されるものではない。
【実施例0062】
以下、本発明に係る油中水型乳化組成物を実施例により説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0063】
実施例1~27、比較例1~7
油中水型乳化化粧料
以下に示す実施例1~27および比較例1~7の油中水型乳化化粧料(リキッドファンデーション)を製造した。表1~表3に各化粧料の成分およびその配合量(質量%)、製剤の評価等の結果を示す。
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
表1~表3に記載の実施例および比較例において、「*」印によって特記された原料名等を以下に示す。
(*1)ペリセア(登録商標)L-30(旭化成ファインケム株式会社製)
(*2)コスモール168ARV(日清オイリオグループ株式会社製)
(*3)PLANDOOL-S(日本精化株式会社製)
(*4)LUSPLAN PI-DA(日本精化株式会社製)
(*5)PLANDOOL-LG2(日本精化株式会社製)
(*6)エルデュウ PS-304(味の素株式会社製)
(*7)TIPAQUE CR-50(石原産業株式会社製)
(*8)六角板状酸化亜鉛 XZ-300F(堺化学工業株式会社製)
(*9)MZ-500(テイカ株式会社製)
(*10)EX-15(株式会社ヤマグチマイカ製)
(*11)KF-6038(信越化学工業株式会社製)
(*12)KF-6105(信越化学工業株式会社製)
(*13)KF-6028P(信越化学工業株式会社製)
(*14)KF-6017(信越化学工業株式会社製)
(*15)Uvinul MC80(BASFジャパン株式会社製)
(*16)Uvinul A Plus Granular(BASFジャパン株式会社製)
(*17)Tinosorb S(BASFジャパン株式会社製)
(*18)Uvinul T 150(BASFジャパン株式会社製)
【0068】
表1~表3に示す実施例および比較例は、以下の方法により製造した。
【0069】
実施例1~27の製造方法
[1]成分(A)、成分(B)、成分(F)、およびイソノナン酸イソトリデシルを混合した後、80℃まで加熱し、混合溶解物または分散物を得た。ただし、実施例10では、単体の成分(A)は混合しなかった。
[2]成分(C)を撹拌後、上記[1]で得られた溶解物または分散物を加えて混合し、デカメチルシクロペンタシロキサンの一部を加え混合した。
[3]ジステアルジモニウムヘクトライト、成分(D)の一部、デカメチルシクロペンタシロキサンの一部、およびエタノールを加え、処理物を得た。
[4]上記[2]で得られた混合物に、残りの油系成分(成分(G)など)、上記[3]で得られた処理物を加え、油系分散物を得た。
[5]上記[4]で得られた分散物に、水系混合物(成分(E)など)を加え、乳化し、油中水型乳化化粧料を得た。
【0070】
比較例1~7の製造方法
比較例1、4、5は、成分(A)または成分(B)のいずれかを配合しないこと以外は、上記実施例1と同様の方法により、それぞれ製造した。
比較例2および3は、成分(A)の代わりに、それぞれ、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa水溶液、およびレシチンを用いたこと以外は、上記実施例1と同様の方法により、製造した。
比較例6は、成分(B)の代わりに、シア脂を用いたこと以外は、上記実施例1と同様の方法により、製造した。
比較例7は、成分(C)を配合しないこと以外は、上記実施例1と同様の方法により、製造した。
【0071】
評価
表1~表3に示す実施例および比較例の製剤の評価は、以下の方法により行った。
【0072】
粉体の分散性(均一な分散状態)
各試料について、製造直後の状態を目視にて確認した。
(判定基準)
◎:凝集体および白いスジが全くない
〇:凝集体または白いスジのどちらかがわずかに確認される
△:凝集体および白いスジの両方がわずかに確認される
×:凝集体および/または白いスジが複数確認される
なお、凝集体は、粉体が凝集してできた塊である(粉体そのものは凝集体を意味しない)。また、白いスジは、凝集体が形成される前の状態で確認され得るものである(凝集体前駆体)。
【0073】
製剤安定性(経時安定性)
各試料について、40℃で2ヶ月保管した際のバルクの状態を目視にて確認した。
◎:状態に変化は全く見られない
〇:わずかに状態の変化が見られる
△:少し状態の変化が見られる
×:明らかに状態の変化が見られる
なお、状態の変化とは、油相と水相の分離、あるいは凝集体または白いスジの形成を意味する。
【0074】
肌への付着性
各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対基準にて4段階に評価し、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準により判定した。具体的には各試料を肌に適量塗布し、塗布時の化粧料の付着力の高さを評価した。
(絶対基準)
3:非常に感じる
2:感じる
1:やや感じる
0:感じない
(判定基準)
◎:2.5点以上
〇:2点以上2.5点未満
△:1点以上2点未満
×:1点未満
【0075】
化粧持ち
各試料について専門パネル20名による使用テストを行い、パネル各人が下記絶対基準にて4段階に評価し、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準により判定した。具体的には各試料を肌に適量塗布し、塗布後8時間後にその化粧持ち(=化粧効果の持続)が十分であるかどうかを評価した。
(絶対基準)
3:化粧持ちがよく、化粧効果が長く持続して感じられる
2:化粧持ちがよく化粧効果も十分感じられるが、僅かに不十分である
1:化粧持ちがやや悪く、化粧効果の持続性がやや不十分である
0:化粧持ちが非常に悪く、化粧効果の持続性が不十分である
(判定基準)
◎:2.5点以上
〇:2点以上2.5点未満
△:1点以上2点未満
×:1点未満
【0076】
結果
実施例1~27の油中水型乳化化粧料は、全ての評価項目(粉体の分散性(均一な分散状態)、製剤安定性(経時安定性)、肌への付着性、化粧持ち)において、×(不良)がなく、△以上(△、〇または◎)であり、良好な油中水型乳化化粧料が得られた。一方、比較例1~6は、粉体の分散性が悪かった。また、比較例1~6は、製剤安定性も比較的低かった。また、実施例1、比較例1および7の結果から、粉体を含むことによって、製剤安定性が低下する傾向があるが、成分(A)の配合によって、製剤安定性を向上できることが示唆された。
【0077】
実施例(処方例)
油中水型乳化組成物として、以下の実施例を製造した。なお、以下の実施例において、含有量は配合率(質量%)を意味し、「残量」とあるのは、合計量が100質量%となる量であることを意味する。なお、成分(C)として表面処理されている粉体を用いる場合、成分(C)の量は、基本的に、表面処理成分を含めた量である。ただし、成分(A)で表面処理された成分(C)(または成分(C1))を用いる場合、成分(C)(または成分(C1))の量は、成分(A)を除いた量であり、除かれた成分(A)は成分(A)の総量に加算される。
【0078】
実施例28:リキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.2%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 3.0%
3.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(成分B)(*3) 0.1%
4.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.1%
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(成分B)
(*5) 0.1%
6.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.2%
7.水添ポリイソブテン(*19) 1.0%
8.ジメチコン(成分G) 1.0%
9.メチルトリメチコン(成分G)(*20) 4.0%
10.デカメチルシクロペンタシロキサン(成分G) 残量
11.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(成分G) 2.0%
12.イソノナン酸イソトリデシル 3.0%
13.リンゴ酸ジイソステアリル 1.0%
14.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(成分F)(*15) 6.0%
15.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(成分F:成分F1)(*16) 0.5%
16.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(成分F:成分F1)(*17) 1.0%
17.エチルヘキシルトリアゾン(成分F:成分F1)(*18) 0.5%
18.ポリシリコーン-15(成分F) 1.0%
19.ミネラルオイル 1.0%
20.トコフェロール 0.1%
21.BHT 0.01%
22.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*11) 3.0%
23.ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*12) 0.5%
24.セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン(成分D:成分D1)0.2%
25.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D)(*13)
1.5%
26.PEG-10ジメチコン(成分D)(*14) 0.5%
27.セスキオレイン酸ソルビタン 0.6%
28.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.7%
29.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.3%
30.シリカ(成分C)(*21) 0.5%
31.レシチン1%処理タルク(成分C:成分C1) 0.5%
32.酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*7)
1.0%
33.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*22) 3.0%
34.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*23) 3.0%
35.ラウロイルグルタミン酸リシンNa・リシン・塩化マグネシウム処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*24) 6.0%
36.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*25) 1.0%
37.ハイドロゲンジメチコン処理酸化亜鉛(平均粒子径0.30μm)(成分C:成分C1)(*26) 1.0%
38.酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1)(*9)
0.5%
39.レシチン処理0.5%処理マイカ(成分C) 0.5%
40.レシチン0.5%処理ベンガラ(成分C) 0.3%
41.レシチン0.5%処理黄酸化鉄(成分C) 3.5%
42.窒化ホウ素(成分C)(*27) 1.0%
43.PEG-10水添ヒマシ油 0.3%
44.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.5%
45.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.01%
46.塩化ナトリウム 0.3%
47.精製水(成分E) 23.0%
48.グリセリン 0.1%
49.1,3-ブチレングリコール 5.0%
50.ジプロピレングリコール 0.5%
51.エタノール 5.0%
52.フォノキシエタノール 0.3%
53.香料 0.3%
54.マツリカ花エキス、ブドウ葉エキス、セイヨウハッカ葉エキス、ビフィズス菌培養溶解質、サトザクラ花エキス、ポリクオタニウム-51、ノイバラ果実エキス、ハマナス花エキス、イザヨイバラエキス、酢酸トコフェロール、水溶性コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、トウキ根エキス、センチフォリアバラ花エキス、ダマスクバラ花水、ローズマリー葉エキス、アセロラ果実エキス、アセチルグルタミン酸、テアニン、グリシン、加水分解ヒアルロン酸、およびヒアルロン酸Naの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
(*19)Dedraflow5(CIT Sarl株式会社製)
(*20)シリコーン TMF-1.5(信越化学工業株式会社製)
(*21)シリカマイクロビードP-1505(日揮触媒化成株式会社製)
(*22)OTS-2 タルク JA-46R(大東化成工業株式会社製)
(*23)ITT-2 TiO2 CR-50(大東化成工業株式会社製)
(*24)ASL-1 TiO2 CR-50(大東化成工業株式会社製)
(*25)MTY-500SAM(テイカ株式会社製)
(*26)XZ-300F-LP(堺化学工業株式会社製)
(*27)CCS102-JA BORON NITRIDE POWDER(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)
【0079】
(製造方法)
A.成分10の一部、成分12の一部、成分22の一部と成分30~44を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分10の一部、成分22の一部、成分28~29、成分51の一部を混合し、処理して処理物を得た。
C.成分1~9、残りの成分10、成分11、残りの成分12、成分13~21、残りの成分22、成分23~27、成分53を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.成分46~52、成分54を混合し、溶解物(または分散物)を得た。
E.上記Aで得られた分散物と上記Bで得られた処理物、上記Cで得られた溶解物(または分散物)、成分45を室温にて混合し、混合物を得た。
F.上記Eで得られた混合物に上記Dで得られた溶解物(または分散物)を加え、室温にて乳化し、乳化組成物(リキッドファンデーション)を得た。
【0080】
(評価)
実施例28のリキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)は、粉体の分散性、製剤安定性(経時安定性)、肌への付着性、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.2%であった。また成分(B)の総量は3.50%であった。また成分(C)の総量は21.80%であり、成分(C1)の総量は16.00%であった。また成分(D)の総量は5.70%であり、成分(D1)の総量は3.70%であった。さらに成分(F)の総量は9.00%であり、成分(F1)の総量は2.00%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.057であった。(C)/((A)+(B))は、5.892であった。((A)+(B))/(D)は、0.649であった。(C1)/((A)+(B))は、4.324であった。((A)+(B))/(D1)は、1.000であった。
【0081】
実施例29:リキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.05%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 5.0%
3.水添ポリイソブテン(*19) 1.0%
4.メチルトリメチコン(*20)(成分G) 1.0%
5.デカメチルシクロペンタシロキサン(成分G) 残量
6.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(成分F)(*15) 7.0%
7.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(成分F:成分F1)
(*16) 0.5%
8.ポリヒドロキシステアリン酸 0.5%
9.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*11) 2.0%
10.(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー(成分D:成分D1) 0.5%
11.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D)(*13)
2.0%
12.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5%
13.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5%
14.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.01%
15.スクワラン 0.5%
16.イソノナン酸イソトリデシル 0.5%
17.ジフェニルジメチコン(成分G) 1.0%
18.フェニルトリメチコン(成分G) 1.0%
19.レシチン 0.5%
20.セスキオレイン酸ソルビタン 0.3%
21.トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2 0.5%
22.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.8%
23.トコフェロール 0.1%
24.香料 0.2%
25.イソドデカン 3.0%
26.マイカ(成分C) 1.0%
27.黄酸化鉄(成分C) 2.0%
28.赤酸化鉄(成分C) 0.3%
29.黒酸化鉄(成分C) 0.1%
30.レシチン1%処理タルク(成分C:成分C1) 1.0%
31.レシチン0.5%処理酸化チタン(成分C:成分C1) 2.0%
32.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*22) 2.0%
33.マンノシルエリスリトールリピッド1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分A)(成分C:成分C1)(成分CA) 3.0%
34.ベヘンジモニウムエチルリン酸ステアリル1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1) 2.0%
35.ハイドロゲンジメチコン処理酸化亜鉛(平均粒子径0.30μm)(成分C:成分C1)(*26) 2.0%
36.窒化ホウ素(成分C)(*27) 2.0%
37.(フッ化/水酸化/酸化)/(Mg/K/ケイ素)(成分C) 1.0%
38.ポリメタクリル酸メチル(成分C) 0.5%
39.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)
2.0%
40.BHT 0.01%
41.グリシン 0.01%
42.テアニン 0.01%
43.セリン 0.01%
44.塩化ナトリウム 0.5%
45.精製水(成分E) 30.0%
46.ジグリセリン 0.1%
47.フォノキシエタノール 0.2%
48.1,3-ブチレングリコール 7.0%
49.エタノール 0.5%
50.マツリカ花エキス、ブドウ葉エキス、セイヨウハッカ葉エキス、ビフィズス菌培養溶解質、サトザクラ花エキス、ポリクオタニウム-51、ノイバラ果実エキス、ハマナス花エキス、イザヨイバラエキス、酢酸トコフェロール、水溶性コラーゲン、ローヤルゼリーエキス、トウキ根エキス、センチフォリアバラ花エキス、ダマスクバラ花水、ローズマリー葉エキス、アセロラ果実エキス、アセチルグルタミン酸、テアニン、グリシン、加水分解ヒアルロン酸、およびヒアルロン酸Naの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
【0082】
(製造方法)
A.成分5の一部、成分10、成分16の一部と成分26~37を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分5の一部、成分9の一部、成分12~13、成分49を混合し、処理して処理物を得た。
C.成分1~4、残りの成分5、成分6~8、残りの成分9、成分11、成分14~25、成分40を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.成分41~48、成分50を混合し、溶解物(または分散物)を得た。
E.上記Aで得られた処理物と上記Bで得られた処理物、上記Cで得られた溶解物(または分散物)、成分38~39を室温にて混合し、混合物を得た。
F.上記Eで得られた混合物に上記Dで得られた溶解物(または分散物)を加え、室温にて乳化し、乳化組成物(リキッドファンデーション)を得た。
【0083】
(評価)
実施例29のリキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)は、粉体の分散性、製剤安定性(経時安定性)、肌への付着性、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.08%であった。また成分(B)の総量は5.00%であった。また成分(C)の総量は20.87%であり、成分(C1)の総量は11.97%であった。また成分(D)の総量は4.50%であり、成分(D1)の総量は2.50%であった。さらに成分(F)の総量は7.50%であり、成分(F1)の総量は0.50%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.016であった。(C)/((A)+(B))は、4.108であった。((A)+(B))/(D)は、1.129であった。(C1)/((A)+(B))は、2.356であった。((A)+(B))/(D1)は、2.032であった。
【0084】
実施例30:リキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.1%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 0.5%
3.水添ポリイソブテン(*19) 2.0%
4.デカメチルシクロペンタシロキサン(成分G) 残量
5.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(成分F)(*15) 7.0%
6.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(成分F:成分F1)(*17) 0.5%
7.ポリヒドロキシステアリン酸 0.3%
8.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*11) 3.0%
9.ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*12) 0.5%
10.(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー(成分D:成分D1) 0.3%
11.PEG-10ジメチコン(成分D)(*14) 1.0%
12.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5%
13.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.3%
14.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.01%
15.イソノナン酸イソトリデシル 2.0%
16.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(成分G) 3.0%
17.ジメチコン(成分G) 2.0%
18.レシチン 0.3%
19.セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.2%
20.セスキオレイン酸ソルビタン 0.2%
21.イソステアリン酸ポリグリセリル-2 1.0%
22.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.5%
23.トコフェロール 0.1%
24.香料 0.3%
25.イソドデカン 2.0%
26.トリエトキシカプリリルシラン2%処理マイカ(成分C) 1.0%
27.トリエトキシカプリリルシラン2%処理黄酸化鉄(成分C) 1.8%
28.トリエトキシカプリリルシラン2%処理赤酸化鉄(成分C) 0.25%
29.トリエトキシカプリリルシラン2%処理黒酸化鉄(成分C) 0.2%
30.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*22) 8.0%
31.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*25) 1.0%
32.酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1)(*9)
1.0%
33.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)
2.0%
34.(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C) 2.0%
35.BHT 0.01%
36.塩化ナトリウム 0.4%
37.精製水(成分E) 28.0%
38.フォノキシエタノール 0.3%
39.1,3-ブチレングリコール 5.0%
40.エタノール 6.0%
41.ナトリウム加水分解コンキオリン液、ゲンチアナエキス、加水分解シルク液、加水分解米エキス、海藻エキス、イワショウブ葉エキス、カワラヨモギ花エキス、ゲットウ葉エキス、サッカロミセスセレビシアエエキス、ザクロ果実エキス、ザクロ果皮エキス、テンニンカ果実エキス、ナス果実エキス、ハルパゴフィタム根エキス、パセリエキス、ローヤルゼリーエキス、ロサアルバ花エキス、アボカドエキス、アマチャズルエキス、カモミラ水、ムラサキシキブ果実エキス、リンゴエキス、レモングラス抽出液、一人静エキス、アスパラガスエキス、アルテミアエキス、グアバエキス、コーヒーエキス、タイソウエキス、ブドウ葉エキス、およびワレモコウエキスの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
【0085】
(製造方法)
A.成分4の一部、成分10、成分15の一部と成分26~32を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分4の一部、成分8の一部、成分12~13、成分40の一部を混合し、処理して処理物を得た。
C.成分1~3、残りの成分4、成分5~7、残りの成分8、成分9、成分11、成分14、残りの成分15、成分16~25、成分35を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.成分36~39、残りの成分40、成分41を混合し、溶解物(または分散物)を得た。
E.上記Aで得られた処理物と上記Bで得られた処理物、上記Cで得られた溶解物(または分散物)、成分33~34を室温にて混合し、混合物を得た。
F.上記Eで得られた混合物に上記Dで得られた溶解物(または分散物)を加え、室温にて乳化し、乳化組成物(リキッドファンデーション)を得た。
【0086】
(評価)
実施例30のリキッドファンデーション(油中水型乳化組成物)は、粉体の分散性、製剤安定性(経時安定性)、肌への付着性、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.10%であった。また成分(B)の総量は0.50%であった。また成分(C)の総量は17.25%であり、成分(C1)の総量は10.00%であった。また成分(D)の総量は4.80%であり、成分(D1)の総量は3.80%であった。さらに成分(F)の総量は7.50%であり、成分(F1)の総量は0.50%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.200であった。(C)/((A)+(B))は、28.750であった。((A)+(B))/(D)は、0.125であった。(C1)/((A)+(B))は、16.667であった。((A)+(B))/(D1)は、0.158であった。
【0087】
実施例31:下地(油中水型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.01%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 1.0%
3.水添ポリイソブテン(*19) 3.0%
4.メチルトリメチコン(*20)(成分G) 2.0%
5.デカメチルシクロペンタシロキサン(成分G) 残量
6.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(成分F)(*15) 3.0%
7.エチルヘキシルトリアゾン(成分F:成分F1)(*18) 0.2%
8.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*11) 2.8%
9.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D)(*13)
0.8%
10.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.7%
11.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.3%
12.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.01%
13.イソステアリン酸 0.5%
14.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(成分G) 5.0%
15.ジメチコン(成分G) 5.0%
16.レシチン 0.1%
17.セスキオレイン酸ソルビタン 0.3%
18.ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2 1.0%
19.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.5%
20.トコフェロール 0.1%
21.香料 0.18%
22.イソドデカン 5.0%
23.レシチン0.5%処理マイカ(成分C) 0.5%
24.レシチン0.5%処理ベンガラ(成分C) 0.1%
25.レシチン0.5%処理黄酸化鉄(成分C) 0.05%
26.レシチン0.5%処理黒酸化鉄(成分C) 0.01%
27.ジメチコン2%処理タルク(成分C:成分C1) 0.1%
28.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理タルク(成分C:成分C1) 0.1%
29.レシチン0.5%処理タルク(成分C:成分C1) 0.1%
30.レシチン0.5%処理酸化チタン(成分C:成分C1) 1.0%
31.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*22) 1.0%
32.ラウロイルグルタミン酸リシンNa・リシン・塩化マグネシウム処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*24) 1.0%
33.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*25) 0.5%
34.酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1)(*9)
0.1%
35.シリカ(成分C)(*28) 0.2%
36.シリカ(成分C)(*29) 0.2%
37.シリカ(成分C)(*30) 0.1%
38.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)
0.1%
39.BHT 0.01%
40.塩化ナトリウム 0.2%
41.精製水(成分E) 30.0%
42.フォノキシエタノール 0.3%
43.1,3-ブチレングリコール 6.0%
44.エタノール 8.0%
45.ナトリウム加水分解コンキオリン液、ゲンチアナエキス、加水分解シルク液、加水分解米エキス、海藻エキス、イワショウブ葉エキス、カワラヨモギ花エキス、ゲットウ葉エキス、サッカロミセスセレビシアエエキス、ザクロ果実エキス、ザクロ果皮エキス、テンニンカ果実エキス、ナス果実エキス、ハルパゴフィタム根エキス、パセリエキス、ローヤルゼリーエキス、ロサアルバ花エキス、アボカドエキス、アマチャズルエキス、カモミラ水、ムラサキシキブ果実エキス、リンゴエキス、レモングラス抽出液、一人静エキス、アスパラガスエキス、アルテミアエキス、グアバエキス、コーヒーエキス、タイソウエキス、ブドウ葉エキス、およびワレモコウエキスの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
(*28)COSMESILICA CQ 4(富士シリシア化学株式会社製)
(*29)ゴッドボール D11-796C(鈴木油脂工業株式会社製)
(*30)ゴッドボール E2-824C(鈴木油脂工業株式会社製)
【0088】
(製造方法)
A.成分5の一部、成分8の一部、成分13の一部と成分23~34を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分5の一部、成分8の一部、成分10~11、成分44の一部を混合し、処理して処理物を得た。
C.成分1~4、残りの成分5、成分6~7、残りの成分8、成分9、成分12、残りの成分13、成分14~22、成分39を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.成分40~43、残りの成分44、成分45を混合し、溶解物(または分散物)を得た。
E.上記Aで得られた処理物と上記Bで得られた処理物、上記Cで得られた溶解物(または分散物)、成分35~38を室温にて混合し、混合物を得た。
F.上記Eで得られた混合物に上記Dで得られた溶解物(または分散物)を加え、室温にて乳化し、乳化組成物(下地)を得た。
【0089】
(評価)
実施例31の下地(油中水型乳化組成物)は、粉体の分散性、製剤安定性(経時安定性)、肌への付着性、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.010%であった。また成分(B)の総量は1.0%であった。また成分(C)の総量は5.16%であり、成分(C1)の総量は3.90%であった。また成分(D)の総量は3.60%であり、成分(D1)の総量は2.80%であった。さらに成分(F)の総量は3.20%であり、成分(F1)の総量は0.20%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.010であった。(C)/((A)+(B))は、5.109であった。((A)+(B))/(D)は、0.281であった。(C1)/((A)+(B))は、3.856であった。((A)+(B))/(D1)は、0.361であった。
【0090】
実施例32:固形ファンデーション(油中水型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.1%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 4.0%
3.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(成分B)(*3) 0.1%
4.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.1%
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(成分B)
(*5) 0.1%
6.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.2%
7.メチルトリメチコン(*20)(成分G) 3.0%
8.デカメチルシクロペンタシロキサン(成分G) 残量
9.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(成分F)(*15) 7.0%
10.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(成分F:成分F1)(*16) 0.5%
11.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(成分F:成分F1)(*17) 0.5%
12.エチルヘキシルトリアゾン(成分F:成分F1)(*18) 0.5%
13.ポリシリコーン-15(成分F) 0.5%
14.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(成分F:成分F1) 1.0%
15.ラウリン酸ポリグリセリル-10 0.2%
16.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*11) 4.0%
17.ラウリルポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*12) 0.5%
18.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D)(*13)
1.7%
19.PEG-10ジメチコン(成分D)(*14) 0.3%
20.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.01%
21.イソステアリン酸 0.5%
22.イソノナン酸イソトリデシル 1.0%
23.リンゴ酸ジイソステアリル 1.0%
24.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(成分G) 3.0%
25.ジメチコン(成分G) 1.0%
26.セスキオレイン酸ソルビタン 0.8%
27.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.5%
28.トコフェロール 0.1%
29.香料 0.3%
30.合成ワックス 0.8%
31.ポリエチレン 0.7%
32.パラフィン 0.8%
33.マイクロクリスタリンワックス 0.3%
34.キャンデリラロウ 0.5%
35.マイカ(成分C) 0.5%
36.赤酸化鉄(成分C) 0.4%
37.黄酸化鉄(成分C) 1.4%
38.黒酸化鉄(成分C) 0.15%
39.レシチン0.5%処理タルク(成分C:成分C1) 0.5%
40.レシチン0.5%処理酸化チタン(成分C:成分C1) 5.0%
41.トリエトキシカプリリルシラン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)
(成分C:成分C1)(*22) 1.0%
42.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*23) 1.0%
43.マンノシルエリスリトールリピッド1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分A)(成分C:成分C1)(成分CA) 5.0%
44.ラウロイルグルタミン酸リシンNa・リシン・塩化マグネシウム処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*24) 1.0%
45.ベヘンジモニウムエチルリン酸ステアリル1%処理酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1) 1.0%
46.酸化チタン(平均粒子径0.25μm)(成分C:成分C1)(*7)
1.0%
47.ジメチコン・水酸化Al・含水シリカ処理酸化チタン(平均粒子径0.035μm)(成分C:成分C1)(*25) 1.0%
48.ハイドロゲンジメチコン処理酸化亜鉛(平均粒子径0.30μm)(成分C:成分C1)(*26) 1.0%
49.酸化亜鉛(平均粒子径0.025μm)(成分C:成分C1)(*9)
0.5%
50.窒化ホウ素(成分C)(*27) 0.5%
51.ジメチコノール・アミノプロピルトリエトキシシラン処理マイカ(成分C)
0.1%
52.アモジメチコン処理マイカ(成分C) 0.1%
53.ナイロン-12(成分C) 0.1%
54.シリカ(成分C)(*28) 0.5%
55.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー(成分C)
1.0%
56.BHT 0.01%
57.グリシン 0.01%
58.テアニン 0.01%
59.セリン 0.01%
60.塩化ナトリウム 0.5%
61.精製水(成分E) 25.0%
62.フォノキシエタノール 0.3%
63.1,3-ブチレングリコール 5.0%
64.ナトリウム加水分解コンキオリン液、ゲンチアナエキス、加水分解シルク液、加水分解米エキス、海藻エキス、イワショウブ葉エキス、カワラヨモギ花エキス、ゲットウ葉エキス、サッカロミセスセレビシアエエキス、ザクロ果実エキス、ザクロ果皮エキス、テンニンカ果実エキス、ナス果実エキス、ハルパゴフィタム根エキス、パセリエキス、ローヤルゼリーエキス、ロサアルバ花エキス、アボカドエキス、アマチャズルエキス、カモミラ水、ムラサキシキブ果実エキス、リンゴエキス、レモングラス抽出液、一人静エキス、アスパラガスエキス、アルテミアエキス、グアバエキス、コーヒーエキス、タイソウエキス、ブドウ葉エキス、およびワレモコウエキスの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
【0091】
(製造方法)
A.成分8の一部、成分16の一部、成分21~22と成分35~52を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分23~24と成分30~34を100℃に加熱溶解し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
C.成分1~7、残りの成分8、成分9~13、残りの成分16、成分17~20、成分25~29、成分56を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.成分14~15、成分57~64を混合し、溶解物(または分散物)を得た。
E.上記Aで得られた処理物と上記Bで得られた処理物、上記Cで得られた溶解物(または分散物)、成分53~55を室温にて混合し、混合物を得た。
F.上記Eで得られた混合物に上記Dで得られた溶解物(または分散物)を加え、室温にて乳化し、液状の乳化組成物を得た。
G.上記Fで得られた液状の乳化組成物を90℃で溶解し、金皿へ流し込み、冷却することで固形の乳化組成物(固形ファンデーション)を得た。
【0092】
(評価)
実施例32の固形ファンデーション(油中水型乳化組成物)は、粉体の分散性、製剤安定性(経時安定性)、肌への付着性、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.15%であった。また成分(B)の総量は4.50%であった。また成分(C)の総量は22.70%であり、成分(C1)の総量は18.00%であった。また成分(D)の総量は6.50%であり、成分(D1)の総量は4.50%であった。さらに成分(F)の総量は10.00%であり、成分(F1)の総量は2.50%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.033であった。(C)/((A)+(B))は、4.882であった。((A)+(B))/(D)は、0.715であった。(C1)/((A)+(B))は、3.871であった。((A)+(B))/(D1)は、1.033であった。
【0093】
実施例33:日焼け止め(油中水型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.5%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 0.5%
3.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(成分B)(*3) 0.05%
4.ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)(成分B)(*4)
0.05%
5.ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)(成分B)
(*5) 0.05%
6.ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(成分B)(*6) 0.05%
7.メチルトリメチコン(*20)(成分G) 5.0%
8.デカメチルシクロペンタシロキサン(成分G) 残量
9.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(成分F)(*15) 8.0%
10.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(成分F:成分F1)(*16) 1.0%
11.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(成分F:成分F1)(*17) 2.5%
12.エチルヘキシルトリアゾン(成分F:成分F1)(*18) 1.0%
13.ポリシリコーン-15(成分F) 1.0%
14.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(成分F:成分F1) 1.0%
15.ラウリン酸ポリグリセリル-10 0.2%
16.ポリヒドロキシステアリン酸 1.0%
17.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*11) 4.0%
18.(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー(成分D:成分D1) 0.3%
19.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D)(*13)
0.5%
20.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5%
21.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.5%
22.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.01%
23.スクワラン 1.0%
24.イソノナン酸イソトリデシル 1.0%
25.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(成分G) 3.0%
26.ジメチコン(成分G) 1.0%
27.セスキオレイン酸ソルビタン 0.1%
28.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.1%
29.トコフェロール 0.1%
30.香料 0.3%
31.トリエトキシカプリリルシラン(3%)・ジメチコン(10%)処理酸化亜鉛(成分C:成分C1) 8.0%
32.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン3%・ハイドロゲンジメチコン5%処理酸化亜鉛(成分C:成分C1) 8.0%
33.シリカ(成分C)(*21) 0.3%
34.BHT 0.01%
35.塩化ナトリウム 0.3%
36.精製水(成分E) 25.0%
37.フォノキシエタノール 0.2%
38.1,3-ブチレングリコール 5.0%
39.エタノール 5.0%
40.ナトリウム加水分解コンキオリン液、ゲンチアナエキス、加水分解シルク液、加水分解米エキス、海藻エキス、イワショウブ葉エキス、カワラヨモギ花エキス、ゲットウ葉エキス、サッカロミセスセレビシアエエキス、ザクロ果実エキス、ザクロ果皮エキス、テンニンカ果実エキス、ナス果実エキス、ハルパゴフィタム根エキス、パセリエキス、ローヤルゼリーエキス、ロサアルバ花エキス、アボカドエキス、アマチャズルエキス、カモミラ水、ムラサキシキブ果実エキス、リンゴエキス、レモングラス抽出液、一人静エキス、アスパラガスエキス、アルテミアエキス、グアバエキス、コーヒーエキス、タイソウエキス、ブドウ葉エキス、およびワレモコウエキスの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
【0094】
(製造方法)
A.成分8の一部、成分16、成分17の一部、成分18、成分24、成分31~32を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分8の一部、成分17の一部、成分20~21、成分39の一部を混合し、処理して処理物を得た。
C.成分1~7、残りの成分8、成分9~13、残りの成分17、成分19、成分22~30、成分34を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.成分14~15、成分35~38、残りの成分39、成分40を混合し、溶解物(または分散物)を得た。
E.上記Aで得られた処理物と上記Bで得られた処理物、上記Cで得られた溶解物(または分散物)、成分33を室温にて混合し、混合物を得た。
F.上記Eで得られた混合物に上記Dで得られた溶解物(または分散物)を加え、室温にて乳化し、乳化組成物(日焼け止め)を得た。
【0095】
(評価)
実施例33の日焼け止め(油中水型乳化組成物)は、粉体の分散性、製剤安定性(経時安定性)、肌への付着性、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.50%であった。また成分(B)の総量は0.70%であった。また成分(C)の総量は16.30%であり、成分(C1)の総量は16.00%であった。また成分(D)の総量は4.80%であり、成分(D1)の総量は4.30%であった。さらに成分(F)の総量は14.50%であり、成分(F1)の総量は5.50%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.714であった。(C)/((A)+(B))は、13.583であった。((A)+(B))/(D)は、0.25であった。(C1)/((A)+(B))は、13.333であった。((A)+(B))/(D1)は、0.279であった。
【0096】
実施例34:日焼け止め(油中水型乳化組成物)
(成分) (質量%)
1.マンノシルエリスリトールリピッド(成分A) 0.01%
2.ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル)(成分B)(*2) 0.02%
3.メチルトリメチコン(*20)(成分G) 3.0%
4.デカメチルシクロペンタシロキサン(成分G) 残量
5.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(成分F)(*15) 6.0%
6.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(成分F:成分F1)(*16) 1.5%
7.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(成分F:成分F1)(*17) 1.5%
8.エチルヘキシルトリアゾン(成分F:成分F1)(*18) 1.5%
9.ポリシリコーン-15(成分F) 1.5%
10.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(成分F:成分F1) 1.5%
11.ラウリン酸ポリグリセリル-10 0.3%
12.ポリヒドロキシステアリン酸 1.0%
13.ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D:成分D1)(*11) 3.5%
14.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン(成分D)(*13)
1.3%
15.ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 0.8%
16.ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト 0.2%
17.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 0.01%
18.ミネラルオイル 1.0%
19.イソノナン酸イソトリデシル 2.0%
20.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(成分G) 2.0%
21.ジメチコン(成分G) 2.0%
22.セスキオレイン酸ソルビタン 0.2%
23.モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.1%
24.トコフェロール 0.1%
25.香料 0.3%
26.トリエトキシカプリリルシラン(3%)・ジメチコン(10%)処理酸化亜鉛(成分C:成分C1) 2.0%
27.トリイソステアリン酸イソプロピルチタン3%・ハイドロゲンジメチコン5%処理酸化亜鉛(成分C:成分C1) 10.0%
28.シリカ(成分C)(*28) 0.3%
29.酸化チタン(16%)被覆ホウケイ酸(Ca/Al)(成分C) 0.1%
30.酸化チタン(20%)被覆ホウケイ酸(Ca/Al)(成分C) 0.1%
31.酸化チタン(11%)被覆ホウケイ酸(Ca/Al)(成分C) 0.1%
32.酸化チタン(13%)被覆合成金雲母(成分C) 0.1%
33.酸化チタン(55%)被覆マイカ(成分C) 0.1%
34.酸化チタン(55%)・シリカ(12%)被覆マイカ(成分C) 0.1%
35.BHT 0.01%
36.塩化ナトリウム 0.3%
37.精製水(成分E) 28.0%
38.フォノキシエタノール 0.2%
39.1,3-ブチレングリコール 3.0%
40.エタノール 8.0%
41.ナトリウム加水分解コンキオリン液、ゲンチアナエキス、加水分解シルク液、加水分解米エキス、海藻エキス、イワショウブ葉エキス、カワラヨモギ花エキス、ゲットウ葉エキス、サッカロミセスセレビシアエエキス、ザクロ果実エキス、ザクロ果皮エキス、テンニンカ果実エキス、ナス果実エキス、ハルパゴフィタム根エキス、パセリエキス、ローヤルゼリーエキス、ロサアルバ花エキス、アボカドエキス、アマチャズルエキス、カモミラ水、ムラサキシキブ果実エキス、リンゴエキス、レモングラス抽出液、一人静エキス、アスパラガスエキス、アルテミアエキス、グアバエキス、コーヒーエキス、タイソウエキス、ブドウ葉エキス、およびワレモコウエキスの混合物(美容成分の混合物)
1.0%
【0097】
(製造方法)
A.成分4の一部、成分12、成分13の一部、成分19、成分26~27を混合し、3本ロールミルにて処理して、分散物を得た。
B.成分4の一部、成分13の一部、成分15~16、成分40の一部を混合し、処理して処理物を得た。
C.成分1~3、残りの成分4、成分5~9、残りの成分13、成分14、成分17~25、成分35を80℃に加熱混合して、溶解物(または分散物)を得た。
D.成分10~11、成分36~39、残りの成分40、成分41を混合し、溶解物(または分散物)を得た。
E.上記Aで得られた処理物と上記Bで得られた処理物、上記Cで得られた溶解物(または分散物)、成分28~34を室温にて混合し、混合物を得た。
F.上記Eで得られた混合物に上記Dで得られた溶解物(または分散物)を加え、室温にて乳化し、乳化組成物(日焼け止め)を得た。
【0098】
(評価)
実施例34の日焼け止め(油中水型乳化組成物)は、粉体の分散性、製剤安定性(経時安定性)、肌への付着性、化粧持ちに優れることが確認された。
ここで、成分(A)の総量は0.01%であった。また成分(B)の総量は0.02%であった。また成分(C)の総量は12.90%であり、成分(C1)の総量は12.00%であった。また成分(D)の総量は4.80%であり、成分(D1)の総量は3.50%であった。さらに成分(F)の総量は13.50%であり、成分(F1)の総量は6.00%であった。したがって、重量比の関係は次のとおりであった。(A)/(B)は、0.50であった。(C)/((A)+(B))は、430.0であった。((A)+(B))/(D)は、0.0063であった。(C1)/((A)+(B))は、400.0であった。((A)+(B))/(D1)は、0.0086であった。