(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171072
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】エレベーター装置及びエレベーター駆動制御方法
(51)【国際特許分類】
B66B 5/02 20060101AFI20241204BHJP
B66B 5/00 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
B66B5/02 L
B66B5/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087947
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 裕之
(72)【発明者】
【氏名】照沼 智明
(72)【発明者】
【氏名】中川 公人
【テーマコード(参考)】
3F304
【Fターム(参考)】
3F304CA05
3F304DA46
3F304EB11
3F304EC05
3F304EC10
(57)【要約】
【課題】エレベーターのブレーキに適正な電圧をバッテリから供給できるようにする。
【解決手段】非常時に使用されるバッテリ2を備え、電源異常時にバッテリ2からの電源で巻上機に設置されたブレーキの開放が可能なエレベーター装置において、バッテリ2から放電される電源電圧を昇圧してブレーキに供給する電圧調整部20と、電圧調整部20の出力電圧を調整するために接続される抵抗器25,26と、抵抗器25,26の接続・非接続を選択するスイッチSW1,SW2とを備える。そして、ブレーキの開放時に必要とする電圧に基づいて、スイッチSW1,SW2により抵抗器25,26の接続・非接続を選択する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非常時に使用されるバッテリを備え、電源異常時に前記バッテリからの電源で巻上機に設置されたブレーキの開放が可能なエレベーター装置において、
前記バッテリから放電される電源電圧を昇圧して前記ブレーキに供給する電圧調整部と、
前記電圧調整部の出力電圧を調整するために接続される抵抗器と、
前記抵抗器の接続・非接続を選択するスイッチと、を備え、
前記ブレーキの開放時に必要とする電圧により、前記スイッチにより前記抵抗器の接続・非接続を選択する
エレベーター装置。
【請求項2】
前記抵抗器は、異なる抵抗値のものを複数用意すると共に、前記スイッチをそれぞれの抵抗器に並列接続し、
前記ブレーキの開放時に必要とする電圧により、前記スイッチにより接続状態とする前記抵抗器を選択する
請求項1に記載のエレベーター装置。
【請求項3】
前記バッテリから前記電圧調整部への電源の供給は、作業員が操作するブレーキ開放装置からの指令により行われる
請求項2に記載のエレベーター装置。
【請求項4】
前記ブレーキ開放装置は、エレベーターの乗り場に用意されたコネクタを介して接続される
請求項3に記載のエレベーター装置。
【請求項5】
非常時に使用されるバッテリを備えて、電源異常時に前記バッテリからの電源で巻上機に設置されたブレーキの開放が可能なエレベーターを制御するエレベーター制御方法であり、
バッテリから放電される電源電圧を昇圧して前記ブレーキに供給する昇圧処理と、
前記昇圧処理により得られる出力電圧を抵抗器の接続または非接続により調整する調整処理と、
前記調整処理のオン・オフを選択する選択処理と、を含む
エレベーター駆動制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーター装置及びエレベーター駆動制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベーターの巻上機にはブレーキが設置されている。ブレーキは、巻上機の回転部分にブレーキシューを押し付けることで、巻上機が動かないように構成されている。ブレーキシューの押し付けは、ブレーキが備える電磁コイルに規定の電流・電圧を加えることで解除され、ブレーキは、開放状態になる。したがって、停電などでエレベーターに電源が供給されない状況では、ブレーキは作動した状態になる。
【0003】
ところで、停電などが発生してエレベーターに電源が供給されない状況が発生した際に、乗りかご内に乗客がいた場合には、乗りかごを最寄り階まで運転して、乗客を救出する救出運転を行う必要がある。このため、エレベーターには非常用のバッテリが設置され、停電時にはバッテリからの電源でブレーキを開放状態にした上で、救出運転を行うようにしている。
【0004】
特許文献1には、エレベーター内の高電圧信号の自動監視を行うために、エレベーター内の高電圧を必要とする機器に設置されたセンサに過電流検出器を設け、過電流検出器が過電流を検出したとき、回路に直列に抵抗を接続して、監視回路に高電圧を印加しないようにする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した救出運転用に用意されたバッテリは、比較的低圧の直流電圧を出力するものであり、バッテリの出力電圧とブレーキ装置が必要とする電圧とが相違する場合、バッテリの出力電圧を昇圧回路で昇圧した後、ブレーキの電磁コイルに供給する必要がある。
【0007】
ここで、エレベーターに設置されるブレーキ装置には、様々な形式のものが存在し、ブレーキ解除を行う際にブレーキに印加する電圧も、形式によって異なる。したがって、ブレーキに印加する電圧を昇圧する昇圧回路も、本来は、ブレーキ装置ごとに昇圧電圧が異なる複数種類のものを用意する必要があるが、昇圧回路を複数種類用意すると、エレベーター装置としての製造コストが上昇してしまうという問題がある。
【0008】
なお、特許文献1には、エレベーター内の装置で異常な電流・電圧を検出したとき、一時的に、回路に直列に抵抗を接続することで電圧を調整する技術が記載されているが、この特許文献1に記載された電圧調整技術は、監視時の測定ミスや配線ミスなどの人為ミスを回避するためのものである。したがって、特許文献1に記載された技術は、エレベーター装置の調整時の不具合発生を防止するものであり、ブレーキなどの常時使用される機器に適用される技術ではない。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑み、ブレーキに適正な電圧をバッテリから供給することが可能なエレベーター装置及びエレベーター駆動制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、例えば請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、非常時に使用されるバッテリを備え、電源異常時にバッテリからの電源で巻上機に設置されたブレーキの開放が可能なエレベーター装置において、バッテリから放電される電源電圧を昇圧してブレーキに供給する電圧調整部と、電圧調整部の出力電圧を調整するために接続される抵抗器と、抵抗器の接続・非接続を選択するスイッチと、を備え、ブレーキの開放時に必要とする電圧に基づいて、スイッチにより抵抗器の接続・非接続を選択する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電源異常時にバッテリから適正な電圧の電源をブレーキに供給することができるので、エレベーターの救出運転などを効果的に行うことが可能になる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施の形態例によるエレベーター装置の例を示す構成図である。
【
図2】本発明の一実施の形態例によるエレベーター装置のバッテリからブレーキへの電源供給構成例を示す回路図である。
【
図3】本発明の一実施の形態例による電圧調整処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施の形態例(以下、「本例」と称する)によるエレベーター装置を、添付図面を参照して説明する。
【0014】
[エレベーター装置の構成]
図1は、本例のエレベーター装置の構成を示す。
図1では、巻上機15に設置されたブレーキ30に電源を供給するための構成を中心に示す。
図1に示すように、本例のエレベーター装置は、乗りかご10とカウンターウェイト17とを接続した主ロープ16が、巻上機15に巻き掛けられており、巻上機15による駆動で乗りかご10が昇降路を走行(昇降)する。
【0015】
巻上機15には、ブレーキ30が設置されている。ブレーキ30は、巻上機15の回転部分にブレーキシューを押し付けることで、巻上機が動かないようにするものである。ここで、ブレーキ30には電磁コイルが内蔵され、この電磁コイルに規定の電圧の電源を供給することで、ブレーキシューの押し付けが解除され、ブレーキ30が開放状態になる。
上述した乗りかご10の走行は、ブレーキ30の開放状態で行われる。なお、乗りかご10が各階の乗り場に停止した状態では、ブレーキ30が作動するが、この場合にはブレーキ30に内蔵されている電磁コイルに規定の電圧の電源が供給されない状態で、ブレーキ30が作動する構成になっている。
図1の例では、巻上機15にブレーキ用の2つの電磁コイルが設置され、それぞれにブレーキ作動用電源が供給される構成を示している。
【0016】
ブレーキ30の電磁コイルには、外部電源1からの電圧が電圧調整部20により調整された電源が供給されて、ブレーキ30を開放状態とする処理が行われる。ブレーキ30の電磁コイルに供給される電源の電圧値は、ブレーキの形式によって相違する。
本例のエレベーター装置では、ブレーキの形式によって電圧xVとする場合(A形式のブレーキ)と、電圧yVとする場合(B形式のブレーキ)とのいずれかが採用されている。例えば、電圧xVと電圧yVは、60Vや90Vである。
【0017】
そして、本例のエレベーター装置は、停電や断線などの外部電源1の異常時に使用されるバッテリ2を備える。
バッテリ2の出力は、電磁接触器3を介して電圧調整部20に供給され、この電圧調整部20でバッテリ2からの直流低圧電源が、ブレーキ作動用の電圧に昇圧される。バッテリ2の出力電圧は、比較的24V程度の低圧であり、電圧調整部20によりブレーキ30の電磁コイルを作動させる電圧に昇圧される。電圧調整部20で昇圧されたバッテリ2の出力電源は、ブレーキ30の電磁コイルに供給される。
【0018】
電磁接触器3は、ブレーキ開放装置4からの指令により、バッテリ2の出力電源をブレーキ30の電磁コイルを駆動できる適正な電圧として供給する処理を行う。
このブレーキ開放装置4は、エレベーターのかごドア11が開閉する、乗り場12の近傍に設置された操作盤13のコネクタ14に接続して使用される。操作盤13は、例えば乗り場12のかご呼びボタンが配置された箇所などに設置されるが、この操作盤13には、一般のエレベーター利用者による操作ができないように蓋がされている。そして、エレベーターの異常時や保守時に、エレベーターの保守員が操作盤13の蓋を開けて、コネクタ14にブレーキ開放装置4を接続する作業を行う。
【0019】
[バッテリからブレーキへの電源供給構成]
図2は、バッテリ2からブレーキ30の電磁コイルへ電源を供給する構成を示す図である。
図2に示すように、電圧調整部20には、バッテリ2から放電された直流電源が供給される。このバッテリ2からの直流電源は、コイル21及びダイオード22を介して、ブレーキ30の電磁コイルに供給される。但し、バッテリ2からの直流電源は、電磁コイルを作動させる電圧よりも低い電圧である。このため、電圧調整部20では、コイル21とダイオード22との間に接続された半導体スイッチ24のオン・オフを、昇圧コントローラ23により制御するようにしている。これにより、電圧調整部20は、バッテリ2からの直流電源の電圧を昇圧するスイッチングレギュレータとして機能する。ブレーキ30の電磁コイルには、電圧調整部20で昇圧された電源が供給される。
【0020】
ここで、電圧調整部20では、ダイオード22の出力側と接地電位部との間に、抵抗器25、26、27の直列回路が接続されている。直列に接続された3つの抵抗器25、26、27の内で、少なくとも抵抗器25と抵抗器26はそれぞれ異なる抵抗値を持つように設計されている。そして、抵抗器26と抵抗器27との間の電圧が、昇圧コントローラ23に電圧フィードバック(電圧FB)として供給されることで、昇圧コントローラ23が半導体スイッチ24のオン・オフ制御を行うようにしている。
この半導体スイッチ24のオン・オフ制御により、電圧調整部20は、抵抗器25、26、27で設定した電圧を出力することができ、その電圧の電源がブレーキ30の電磁コイルに供給される。
【0021】
さらに詳しく説明すると、
図2に示すように、抵抗器25にはスイッチSW1が並列に接続され、抵抗器26にはスイッチSW2が並列に接続されている。それぞれのスイッチSW1、SW2は、電磁接触器3によりオン・オフ(接続・非接続)が制御される。電磁接触器3の制御でスイッチSW1がオンになることで、抵抗器25,26,27の直列回路の内の抵抗器25が接続されない状態になる。同様に、電磁接触器3の制御でスイッチSW2がオンになることで、抵抗器25,26,27の直列回路の内の抵抗器26が接続されない状態になる。
【0022】
このようにスイッチSW1,SW2のオン・オフで、抵抗器25,26,27の直列回路の抵抗値が調整されて、昇圧コントローラ23に供給されるフィードバック電圧が変化し、電圧調整部20の出力電圧が変化する。本例の場合には、スイッチSW1をオンにしたとき、電圧調整部20の出力電圧は電圧xVになり、スイッチSW2をオンにしたとき、電圧調整部20の出力電圧は電圧yVになる。スイッチSW1とスイッチSW2のいずれをオンにするかは、電磁接触器3において予め設定されている。
なお、スイッチSW1とスイッチSW2は、半導体スイッチで構成する場合と、機械的なスイッチで構成する場合のいずれでもよい。
【0023】
[電圧調整部による処理]
図3は、電圧調整部20による電圧調整処理の例を示すフローチャートである。
まず、本例のエレベーター装置が備えるブレーキ30の形式がA形式かB形式かを判断する(ステップS11)。このブレーキ30の形式の判断は、例えば本例のエレベーターを設置する際に設置作業者により実行される。
ステップS11でブレーキ30の形式がA形式と判断したとき(ステップS11の「A形式」)には、電磁接触器3はスイッチSW1をオンに設定する(ステップS12)。
【0024】
このステップS12でスイッチSW1をオンに設定する選択処理は、例えば電磁接触器3とスイッチSW1の不図示の制御端子とを配線により接続し、電磁接触器3とスイッチSW2の不図示の制御端子とを配線で接続しないことで行われる。なお、スイッチSW1とスイッチSW2をオンに設定する処理は、本例のエレベーター装置の製造時、あるいはエレベーター装置の設置時に行われる。
【0025】
そして、非常時に、電磁接触器3がブレーキ開放装置4(
図1参照)からブレーキ開放を行う指示を受信すると(ステップS13)、電圧調整部20は、電磁接触器3からの指示によりバッテリ2からの出力電圧の昇圧処理を行う。ここでは、スイッチSW1がオンであるため、ブレーキ電圧xVとする調整処理が行われ、ブレーキ電圧xVがブレーキ30の電磁コイルに供給される(ステップS14)。
【0026】
また、ステップS11でブレーキ30の形式がB形式と判断したとき(ステップS11の「B形式」)には、電磁接触器3はスイッチSW2をオンに設定する(ステップS15)。このステップS12でスイッチSW2をオンに設定する選択処理は、例えば電磁接触器3とスイッチSW2の不図示の制御端子とを配線により接続し、電磁接触器3とスイッチSW1の不図示の制御端子とを接続しないことで行われる。
【0027】
そして、非常時に、電磁接触器3がブレーキ開放装置4からブレーキ開放を行う指示を受信すると(ステップS16)、電圧調整部20は、電磁接触器3からの指示によりバッテリ2からの出力電圧の昇圧処理を行う。ここでは、スイッチSW2がオンであるため、ブレーキ電圧yVとする調整処理が行われ、ブレーキ電圧yVがブレーキ30の電磁コイルに供給される(ステップS17)。
【0028】
以上説明したように、本例のエレベーター装置によると、停電や電源線切断などの電源異常時に、バッテリ2からの電源でブレーキ30を開放させることができ、救出運転などを行うことができる。ここで、ブレーキ30は、形式によって開放時のブレーキ電圧として複数種類のものが存在するが、電圧調整部20内のスイッチSW1またはスイッチSW2の選択で、設置したブレーキ30の形式に合致したブレーキ電圧を供給することができるので、ブレーキ開放を行って救出運転などを適切に行うことが可能になる。
また、複数の形式のブレーキで電圧調整部20を共用化することができるので、汎用性を向上させることができる。
【0029】
また、本例の場合には、電圧調整部20として、昇圧コントローラに供給されるフィードバック電圧を得るための抵抗器として、異なる抵抗値の抵抗器25、26を用意し、スイッチSW1、SW2をそれぞれの抵抗器25、26に並列に接続した。そして、ブレーキ30の開放時に必要とする電圧xVまたはyVにより、スイッチSW1またはスイッチSW2のいずれかを接続状態とする抵抗器を選択できるようにした。これにより、本例のエレベーター装置では、簡単にブレーキ電圧を設定することができるようになった。具体的には、製造時や設置時などに、電磁接触器3と各スイッチSW1,SW2とを接続する配線の選択で、簡単にブレーキ電圧を設定できるようになる。
【0030】
また、電磁接触器3は、
図1に示したようにブレーキ開放装置4を接続して、救出運転などを行う作業員の操作指令に基づいてバッテリ2からのブレーキ電圧の供給を行うことで、救出運転時のブレーキ開放を適切に行うことができる。
この場合のブレーキ開放装置4は、エレベーターの乗り場12に用意されたコネクタ14を介して電磁接触器3に接続されるので、乗り場12などにいる作業員からの操作で適切に救出運転を行うことが可能になる。
【0031】
[変形例]
なお、ここまで説明した実施の形態例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、各図に示した表示例についても、好適な例を示したものであり、これらの例に限定されるものではない。
例えば、上述した実施の形態例では、2つのスイッチSW1,SW2と、これら2つのスイッチSW1,SW2で接続・非接続が選択される抵抗器25,26を設けて、2種類のブレーキ電圧に対応させるようにした。これに対して、いずれか1つのスイッチと抵抗器だけを設けて、1種類のブレーキ電圧に対応させる構成としてもよい。
あるいは、3つ以上のスイッチと抵抗器を設けて、3種類以上のブレーキ電圧に対応させてもよい。
【0032】
また、上述した実施の形態例で示したブレーキ電圧xV,yVの値60V,90Vについても、一例であり、その他のブレーキ電圧としてもよい。
また、電磁接触器3を、乗り場の操作盤13のコネクタ14に接続したブレーキ開放装置4からの指令で作動させる点も、単なる一例を示したものであり、例えば電磁接触器3は、エレベーター装置の機械室に設けられる制御盤からの指令で作動させてもよい。
【0033】
また、
図1や
図2に示す構成図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1…外部電源、
2…バッテリ、3…電磁接触器、4…ブレーキ開放装置、11…かごドア、12…乗り場、13…操作盤、14…コネクタ、15…巻上機、16…主ロープ、17…カウンターウェイト、20…電圧調整部、21…コイル、22…ダイオード、23…昇圧コントローラ、24…半導体スイッチ、25,26,27…抵抗器、30…ブレーキ、SW1,SW2…スイッチ