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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171094
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】連窓
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/18 20060101AFI20241204BHJP
   E06B 1/12 20060101ALI20241204BHJP
   E06B 5/16 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
E06B1/18 X
E06B1/12 A
E06B5/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087976
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】山下 富広
【テーマコード(参考)】
2E011
2E239
【Fターム(参考)】
2E011BA00
2E239CA05
2E239CA22
2E239CA32
2E239CA57
(57)【要約】
【課題】連結部の設計の自由度を確保しつつ、結露水を好適に回収可能な連窓を提供すること。
【解決手段】連窓1は、第1建具20と、第1建具20と左右方向に並んで設けられる第2建具50と、各建具20,50同士を連結する連結部70と、を備える。各建具20,50は、それぞれ、内側縦枠25A,55Aを有する。連結部70は、上下方向に延び、各内側縦枠25A,55A同士の間に設けられ、各内側縦枠25A,55A同士を連結する連結本体部71と、連結本体部71の室内側X2に設けられ、連結本体部71を覆う室外側カバー部77と、上下方向に延び、室外側カバー部77の室内側X2に設けられる室内側カバー部91と、室外側カバー部77と室内側カバー部91との間に設けられる断熱材97と、室外側カバー部77の下端側に設けられ、水を受ける受け部材81と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の開口部に設けられ、
第1建具と、
前記第1建具と左右方向に並んで設けられる第2建具と、
前記第1建具と前記第2建具とを連結する連結部と、
を備える連窓であって、
前記第1建具と前記第2建具とは、それぞれ縦枠を有し、
前記連結部は、
上下方向に延び、前記縦枠同士の間及び前記縦枠の室内側のうち少なくともいずれかに設けられ、前記縦枠同士を連結する連結本体部と、
前記連結本体部の室内側に設けられ、前記連結本体部を覆う室外側カバー部と、
上下方向に延び、前記室外側カバー部の室内側に設けられる室内側カバー部と、
前記室外側カバー部と前記室内側カバー部との間に設けられる断熱材と、
前記室外側カバー部の下端側に設けられ、水を受ける受け部材と、
を有する、連窓。
【請求項2】
前記連結部は、前記連結本体部の室内側に設けられる耐火部材を有する、請求項1に記載の連窓。
【請求項3】
前記に接続される網戸を備える、請求項1又は2に記載の連窓。
【請求項4】
前記第1建具及び前記第2建具のうち少なくともいずれかは、開閉可能な障子と、前記障子の開閉動作を調節する開閉調節部材と、を有する、請求項3に記載の連窓。
【請求項5】
前記断熱材は、前記室外側カバー部と、前記室内側カバー部と、前記受け部材と、により囲まれる領域内に配置されている、請求項1又は2に記載の連窓。
【請求項6】
前記第1建具と前記第2建具とは、それぞれ、当該建具の下辺部に沿って設けられる下枠を有し、
前記下枠は、当該下枠から室内側に延びるアングルを有し、
前記断熱材は、前記アングルの室内側の端部よりも室内側に配置されている、請求項1又は2に記載の連窓。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連窓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、隣接する二つの窓部の間に連結部(方立)が配置された連窓が存在する。連窓においては、種々の高機能化が試みられている。例えば、特許文献1の連窓では、連結部の室内側に、耐火部材と、耐火部材を覆う室内側部材とが配置されている。これにより、連窓の耐火性能が高められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7064453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の連窓では、室内側部材が開口部の下枠上に延出している。このため、室内側部材において結露が生じると、結露水が流れ落ちて下枠を濡らしてしまうおそれがある。
【0005】
また、連結部は、連窓の設計に応じて、見込方向寸法の調節を要する場合がある。このため、連結部の見込方向寸法については、設計の自由度が確保されていることが好ましい。
【0006】
本開示は、複数の建具が連結された連窓であって、設計の自由度を確保しつつ、結露水を好適に回収可能な連窓を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、建物の開口部に設けられ、第1建具と、前記第1建具と左右方向に並んで設けられる第2建具と、前記第1建具と前記第2建具とを連結する連結部と、を備える連窓であって、前記第1建具と前記第2建具とは、それぞれ縦枠を有し、前記連結部は、上下方向に延び、前記縦枠同士の間及び前記縦枠の室内側のうちいずれかに設けられ、前記縦枠同士を連結する連結本体部と、前記連結本体部の室内側に設けられ、前記連結本体部を覆う室外側カバー部と、上下方向に延び、前記室外側カバー部の室内側に設けられる室内側カバー部と、前記室外側カバー部と前記室内側カバー部との間に設けられる断熱材と、前記室外側カバー部の下端側に設けられ、水を受ける受け部材と、を有する、連窓に関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る連窓を室内側から見た正面図である。
図2】上記実施形態に係る連窓の横断面図である。
図3】上記実施形態に係る連窓の外開き窓側の縦断面図である。
図4】上記実施形態に係る受け部材を示す斜視図である。
図5】上記実施形態に係る室外側カバー部と受け部材と室内側カバー部とが連結された状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について、図1図5を参照しつつ説明する。本実施形態の建物2は、部屋3を備える。連窓1は、第1建具20及び第2建具50が連結部70により連結された連結構造であり、部屋3の外壁に形成された開口部4に設けられている。なお、連窓1は、防火設備である。本明細書において、「連窓」は、人が出入りする開口部を含み得る。
【0010】
本明細書において、「上下方向」とは、天地方向をいう。「左右方向」とは、室内側X2から連窓1を見た場合の左右方向をいう。「見込方向」とは、連窓1の室内外方向をいう。「見付方向」とは、連窓1を正面から見たときに前方に見える面(例えば、ガラス37及びガラス57)の面方向をいう。また、見込方向は、連窓1の奥行方向でもある。見付方向は、上下左右方向でもある。
【0011】
図1に示すように、連窓1は、額縁10と、左右方向に並んで設けられている第1建具20及び第2建具50と、網戸60と、第1建具20と第2建具50との間に設けられている連結部70と、を備える。第1建具20は、第2建具50の左側に配置されている。第1建具20と、第2建具50とは、まとめて「各建具20,50」ということがある。
【0012】
額縁10は、三方枠であり、上額縁11と、一対の縦額縁12と、を有する。額縁10は、開口部4の開口縁に沿って配置されている。額縁10は、各建具20,50の室内側X2に配置されている。一対の縦額縁12のうち左側の縦額縁12(単に「左側の縦額縁12」ということがある。)と、第1建具20との間には、見込方向に隙間(図示略)が設けられている。図2及び図3に示すように、部屋3の床面材5は、開口部4の内部に延出している。開口部4の下辺部は、床面材5により覆われている。
【0013】
第1建具20は、外開き戸である。第1建具20は、枠体21と、障子31と、ドアクローザ41と、を有する。
【0014】
枠体21は、上枠22と、下枠23と、一対の縦枠25と、を有する。上枠22と、下枠23と、一対の縦枠25とは、矩形状に枠組みされている。一対の縦枠25のうち、連結部70側のものを「内側縦枠25A」とし、他方のものを「外側縦枠25B」とする。
【0015】
下枠23は、アングル24を有する。アングル24は、各下枠23から室内側X2に向けて張り出すとともに、室内側X2の端部が、上方に立ち上がっている。
【0016】
障子31は、枠体21の内側に配置されている。障子31は、障子枠32と、2つのガラス37と、ハンドル38と、を有する。
【0017】
障子枠32は、上框33と、下框34と、一対の縦框35と、を有する。上框33と、下框34と、一対の縦框35とは、矩形状に枠組みされている。一対の縦框35のうち、連結部70側のものを「内側縦框35A」とし、他方のものを「外側縦框35B」とする。
【0018】
下枠53は、アングル54を有する。アングル54は、下枠53から室内側X2に向けて張り出すとともに、室内側X2の端部が、上方に立ち上がっている。なお、下枠23と、下枠53とは、まとめて「各下枠23,53」ということがある。アングル24と、アングル54とは、まとめて「各アングル24,54」ということがある。また、床面材5の上面部は、各アングル24,54と重なる部分が切り欠かれている(図3参照)。
【0019】
2つのガラス37は、障子枠32の内側に配置されている。ハンドル38は、障子31の開閉用のハンドルであり、内側縦框35Aの室内側X2の面に設けられている。
【0020】
障子31(詳しくは、外側縦框35B)は、外側縦枠25Bに回動可能に接続されている。閉状態の障子31は、外側縦枠25Bとの接続部分を中心として室外側X1に回動し、開状態へと移行する。
【0021】
ドアクローザ41は、障子枠32(詳しくは、上框33)の室内側X2の面に固定されるクローザ本体部42と、クローザ本体部42と枠体21(詳しくは、上枠22)とを連結するリンク部43と、を有する。クローザ本体部42には、リンク部43を介して障子31を開位置から閉位置に移動させる力を作用させる減速装置(図示略)が内蔵されている。これにより、開状態の障子31は、自動的に且つゆっくりと閉状態へと移行する。なお、ドアクローザは、開閉調節部材に相当する。
【0022】
第2建具50は、FIX窓である。第2建具50は、枠体51と、2つのガラス57と、を有する。
【0023】
枠体51は、上枠52と、下枠53と、一対の縦枠55と、を有する。上枠52と、下枠53と、一対の縦枠55とは、矩形状に枠組みされている。一対の縦枠55のうち、連結部70側の縦枠55は、「内側縦枠55A」とする。なお、枠体21と、枠体51とは、まとめて「各枠体21,51」ということがある。内側縦枠25Aと、内側縦枠55Aとは、まとめて「各内側縦枠25A,55A」ということがある。
【0024】
2つのガラス57は、枠体51の内側に固定されている。
【0025】
網戸60は、プリーツ式網戸(収納式網戸)である。網戸60は、開口部4において、第1建具20よりも室内側X2に配置されている。開口部4の左辺部には、網戸60を収容可能な収容空間(図示略)が設けられている。収容空間は、左側の縦額縁12と第1建具20との間の隙間を通じて外部と連通している。網戸60は、畳まれた状態で、収容空間に収容される。網戸60は、左側の縦額縁12と第1建具20との間の隙間を通じて収容空間から引き出され、連結部70に対して接続される(詳しくは後述)。これにより、網戸60は、第1建具20を室内側X2から覆う閉状態とされる。
【0026】
連結部70は、連結本体部71と、接続部材72と、耐火部材76と、室外側カバー部77と、を備える。
【0027】
連結本体部71は、各内側縦枠25A,55Aの間に配置されている。連結本体部71は、例えば、スチール等の鋼材により形成されている。連結本体部71は、連結部材71Aと、アンカー71Bと、を有する。連結部材71Aは、上下方向に延びる四角柱状をなし、詳しくは、中空形状をなしている。アンカー71Bは、連結部材71Aと第1建具20(内側縦枠25A)との間と、連結部材71Aと第2建具50(内側縦枠55A)との間と、にそれぞれ配置されている。アンカー71Bは、連結部材71Aと、内側縦枠25Aとを連結している。アンカー71Bは、連結部材71Aと、内側縦枠55Aとを連結している。これにより、連結本体部71は、各内側縦枠25A,55Aを連結している。なお、連結部材71Aは、中空状に形成されていなくてもよい。連結本体部71は、第1建具と、第2建具とを連結可能であれば、その形状は限定されない。また、連結本体部71は、各内側縦枠25A,55Aの間に配置されていなくてもよく、例えば、各内側縦枠25A,55Aの室内側X2に配置されていてもよい。
【0028】
接続部材72は、上下方向に延びる矩形板状の中央板部73と、中央板部73の短手方向の各端部にそれぞれ設けられ、室内側X2に延びる一対の側板部74と、を有する。
【0029】
中央板部73は、左右方向寸法が、耐火部材76の左右方向よりも若干大きくなっている。中央板部73は、見込方向に貫通するネジS1により、各内側縦枠25A,55Aに対してそれぞれ固定されている。
【0030】
各側板部74は、左右方向外側へ突出するカバー係止部74aをそれぞれ有する。カバー係止部74aは、室外側カバー部77に設けられたカバー被係止部79a(後述)と係合する。
【0031】
なお、接続部材72の上下方向寸法及び上下方向位置は、後述する受け部材81と干渉しない範囲で適宜設定される。
【0032】
耐火部材76は、いわゆる防火被覆である。耐火部材76は、例えば、耐火ボードであり、ケイ酸カルシウム板により構成され、詳しくは、複数のケイ酸カルシウム板が貼り合わされて構成されている。耐火部材76は、上下方向に延びており、開口部4の上下方向の全域に亘って延びている。耐火部材76は、連結本体部71の室内側X2に配置されている。耐火部材76と連結本体部71の間には、中央板部73が介在されている。耐火部材76は、側板部74同士の間に配置されている。耐火部材76は、連結本体部71の室内側X2の面と、各内側縦枠25A,55Aの室内側X2の面の連結本体部71側の一部と、を覆っており、連結本体部71と、各内側縦枠25A,55Aとの各境界部を室内側X2から覆っている。耐火部材76は、室内側X2から見込方向に貫通するネジS2により連結本体部71に固定されている。ネジS2は、接続部材72を貫通していてもよい。なお、上額縁11と、床面材5とは、それぞれ、耐火部材76と重なる部分が切り欠かれている。
【0033】
室外側カバー部77は、例えば、アルミ等の金属材料により形成されている。室外側カバー部77は、上下方向に延びる矩形板状のカバー中間壁部78と、矩形板状をなし、カバー中間壁部78の各長辺部に沿ってそれぞれ延びる一対のカバー側壁部79と、を有する。室外側カバー部77の横断面は、コ字状をなしている。室外側カバー部77は、コ字状の開放部分を室外側X1に向けて、耐火部材76の室内側X2に配置されている。室外側カバー部77は、連結本体部71と、耐火部材76とを室内側X2から覆っている。室外側カバー部77の上下方向寸法は、上額縁11の下面部と床面材5の上面部との離間寸法よりも若干小さく設定されている。
【0034】
各カバー側壁部79は、その室外側X1の端部に設けられ、室外側カバー部77の内方へ突出するカバー被係止部79aをそれぞれ有する。カバー係止部74aと、カバー被係止部79aとは、係止状態となっている。側板部74と、カバー側壁部79とは、それらを左右方向に貫通するネジS3により固定されている。
【0035】
ここで、室外側カバー部77は、平面視において、床面材5と重なっている。室外側カバー部77の一部は、各アングル24,54の室内側X2の端部よりも室内側X2に配置されている。この場合、室外側カバー部77において結露水が生じると、当該結露水が流下して、床面材5を濡らしてしまうおそれがある。
【0036】
そこで、連結部70は、室外側カバー部77の下端側に配置される受け部材81を有する。図4に示すように、受け部材81は、平面視コ字状の平板状をなす底板部82と、底板部82のコ字状の内側の辺部に沿って設けられ、上下方向に延びる内壁部83と、底板部82のコ字状の外側の辺部に沿って設けられ、上下方向に延びる外壁部85と、を有する。受け部材81は、例えば、樹脂により形成されている。なお、図2においては、内壁部83の図示が省略されている。
【0037】
底板部82は、室外側カバー部77の下端部に沿って配置されている。底板部82は、室外側カバー部77の下端部を、全域に亘って覆っている。
【0038】
内壁部83は、左右方向に対向する一対の内側側壁部83aと、内側側壁部83aの室内側X2の端部同士を繋ぐ内側中間壁部83bと、を有する。内壁部83は、室外側カバー部77の内側に配置されており、室外側カバー部77の内周面に沿って配置されている。
【0039】
各内側側壁部83aは、それぞれ、各内側側壁部83aの外壁部85側の面から突出して設けられた凸部84を有する。凸部84は、上下方向に延びる突条である。凸部84は、各内側側壁部83aに2つずつ設けられている。凸部84は、室外側カバー部77の内周面に対して当接している。また、内側中間壁部83bの外壁部85側の面は、室外側カバー部77の内周面に対して当接している。内壁部83は、室外側カバー部77の内周側に嵌り込んでいる。これにより、受け部材81は、室外側カバー部77の下端部に固定されている。
【0040】
各内側側壁部83aは、互いに略平行となっており、詳しくは、内側側壁部83a同士の離間寸法は、室内側X2よりも室外側X1が僅かに大きくなっている。これにより、内壁部83が、室外側カバー部77の内周面に対し、よりしっかりと嵌まり込むようにできるため、受け部材81が室外側カバー部77から脱離してしまうのを抑制することができる。
【0041】
内側中間壁部83bの外壁部85側の面には、両面テープTが設けられている(図5参照)。内側中間壁部83bと、室外側カバー部77とは、両面テープTにより接着されている。これにより、受け部材81が室外側カバー部77から脱離してしまうのを、より確実に抑制することができる。
【0042】
外壁部85は、左右方向に対向する一対の外側側壁部86と、外側側壁部86の室内側X2の端部同士を繋ぐ外側中間壁部88と、を有する。外壁部85は、室外側カバー部77の外側に配置されている。なお、外壁部85の上下方向寸法は、内壁部83の上下方向寸法よりも小さく設定されている。
【0043】
外側中間壁部88は、左右方向の中央部から内壁部83側に突出する凸部89を有する。凸部89は、室外側カバー部77の外周面に対して当接している。外壁部85のうち凸部89を除いた部分は、室外側カバー部77から離間している。このため、室外側カバー部77の外周側には、室外側カバー部77と、底板部82と、外壁部85と、で囲まれた溝部81aが形成されている。なお、凸部89が設けられていることで、室外側カバー部77の室外側X1へのずれを抑制できるため、溝部81aが潰れてしまうのを抑制することができる。
【0044】
各外側側壁部86の室外側の端部には、各外側側壁部86を左右方向に貫通する貫通部87が設けられている。貫通部87は、詳しくは、各外側側壁部86を上方から切り欠いて形成されている。貫通部87は、各アングル24,54の室内側X2の端部よりも室外側X1に位置している(図2及び図3参照)。
【0045】
室外側カバー部77の外表面で生じた結露水は、室外側カバー部77の外表面上を流下すると、受け部材81(溝部81a)に回収される。溝部81aに回収された結露水は、貫通部87を通じて各アングル24,54へと排出される。各アングル24,54に排出された結露水は、連窓1の外部へと排出される。このように、室外側カバー部77において生じた結露水を回収し、連窓1の外部へと好適に排出できるため、結露水で床面材5が濡れてしまうのを抑制することができる。
【0046】
なお、外壁部85及び内壁部83の上下方向寸法は、特に限定されるものではない。内壁部83の上下方向寸法は、受け部材81を室外側カバー部77に対して十分に固定可能となるように設定される。外壁部85の上下方向寸法は、受け部材81(溝部81a)から結露水が溢れてしまうのを十分に抑制可能となるように設定される。
【0047】
また、連結部70は、連結本体部71の室内側X2に設けられる室内側カバー部91と、室外側カバー部77と室内側カバー部91との間に設けられる断熱材97と、を有する。
【0048】
室内側カバー部91は、例えば、アルミ等の金属材料により形成されている。室内側カバー部91は、上下方向に延びる四角柱状をなし、詳しくは、中空形状をなしている。室内側カバー部91は、開口部4の内部において、室外側カバー部77の室内側X2に配置されている。室内側カバー部91の上下方向寸法は、上額縁11の下面部と床面材5の上面部との離間寸法と略同一となっており、詳しくは、若干小さくなっている。なお、室内側カバー部91は、中空形状のものには限定されず、中実のものであってもよい。
【0049】
室内側カバー部91は、室内側カバー部91の室外側X1且つ下側の端部に設けられた切欠部92と、断熱材97が取り付けられる断熱取付部93と、補助突起部95と、を有する。
【0050】
切欠部92は、その上下方向寸法が、外壁部85の上下方向寸法と同一又は若干大きくなっている。
【0051】
断熱取付部93は、室内側カバー部91の室外側X1の外面部に設けられ、詳しくは、左右方向に並んで2つ設けられている。各断熱取付部93は、上下方向に延びている。各断熱取付部93は、それぞれ、室内側カバー部91から室外側X1に突出して設けられ、上下方向に延びる左右一対の断熱係止部94を有する。各断熱係止部94は、それぞれ、室外側X1の端部が、他方の断熱係止部94側に曲がっている。
【0052】
補助突起部95は、室内側カバー部91の室外側X1の外面部から突出して設けられている。補助突起部95は、2つ設けられている。各補助突起部95は、それぞれ、各断熱取付部93で挟まれた領域において、各断熱取付部93に沿って上下方向に延びている。各補助突起部95は、それぞれ、室外側X1の端部が、当該補助突起部95とより近接する断熱取付部93側に曲がっている。各補助突起部95の室外側X1の端面と、各断熱取付部93の屋外側の端面とは、面一となっている。
【0053】
断熱材97は、断熱性を有する材料、例えば断熱ゴムで形成されている。断熱材97は、2つ設けられている。各断熱材97は、それぞれ、上下方向に延びる長尺状をなしている。各断熱材97は、それぞれ、断面形状が左右方向に延びる矩形状をなす断熱本体部97aと、各断熱本体部97aから室内側X2に突出して設けられている断熱突出部97bと、断熱突出部97bを挟んで左右一対として設けられ、各断熱本体部97aから室内側X2にそれぞれ突出する断熱被係止部97cと、を有する。
【0054】
断熱突出部97bは、断熱本体部97aの左右方向の中央部に配置されている。各断熱被係止部97cは、それぞれ、室内側X2の端部が、他方の断熱被係止部97cとは離間する側に曲がっている。
【0055】
各断熱材97は、各断熱取付部93にそれぞれ取り付けられており、詳しくは、断熱材97の上面部と、室内側カバー部91の上面部とが面一となるように取り付けられている。断熱突出部97bと、断熱被係止部97cとは、断熱取付部93に挿入されている。断熱被係止部97cと断熱係止部94とは、係合している。これにより、断熱材97は、断熱取付部93に固定されている。また、断熱突出部97bは、室内側カバー部91の室外側X1の外面と、当接又は近接している。これにより、断熱材97の変形が抑制されている。
【0056】
断熱本体部97aは、室外側カバー部77の室内側X2の外面と、室内側カバー部91の断熱取付部93及び補助突起部95と、により挟まれている。この場合、断熱材97により室外側カバー部77と室内側カバー部91との間の熱の伝達が抑制されるため、室内側カバー部91における結露水の発生を抑制することができる。また、断熱材97は、各アングル24,54の室内側X2の端部よりも室内側X2に配置されている。これにより、各アングル24,54を通じた室内側カバー部91への熱の伝達が抑制されている。なお、各断熱材97の間には、空隙が形成されているが、この空隙は、必須の構成ではない。
【0057】
また、断熱材97の上下方向寸法は、断熱材97の上端部の上下方向位置を室外側カバー部77の上端部の上下方向位置以下とするとともに、断熱材97を、室外側カバー部77と、室内側カバー部91と、受け部材81の上端部と、により囲まれる領域内に配置可能に設定されている。詳しくは、断熱材97の上下方向寸法は、上額縁11の下面部と受け部材81の外壁部85の上面部との間の離間寸法と同一又は若干小さくなっている。このため、断熱材97は、上額縁11と外壁部85との間に納まっており、詳しくは、概ね隙間なく納まっている。
【0058】
図5に示すように、室外側カバー部77と、各断熱材97(各断熱本体部97a)と、室内側カバー部91とは、室外側X1から見込方向に貫通するネジS5により固定されている。この際、室内側カバー部91に切欠部92が形成されていることで、受け部材81と室内側カバー部91との干渉が回避されている。なお、詳しくは後述するが、室外側カバー部77と、各断熱材97と、室内側カバー部91とは、室外側カバー部77が耐火部材76に取り付けられるのに先立って連結されている。また、図2においては、ネジS5の図示が省略されている。
【0059】
室内側カバー部91の見込方向寸法は、特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。見込方向寸法が異なる室内側カバー部91を使い分けることで、連結部70の見込方向寸法を、適宜変更することができる。このように、連結部70は、設計の自由度が高いものとなっている。
【0060】
連結部70の見込方向寸法を変更するにあたり、受け部材81の寸法を変更する必要はない。このため、連結部70の見込方向寸法によらず、同一規格の受け部材を汎用することができる。
【0061】
また、室内側カバー部91は、その網戸60側の側面部に設けられ、網戸60が着脱自在に接続される網戸接続部96を有する。網戸接続部96は、マグネット96aを有する。網戸60は、網戸60の連結部70側の端部に設けられ、網戸接続部96と着脱自在に接続される網戸被接続部61を有する。網戸被接続部61は、マグネット96aと吸着可能なマグネット61aを有する。このため、網戸接続部96と、網戸被接続部61とは、着脱自在に接続される。
【0062】
網戸60を展開するとともに、網戸被接続部61と網戸接続部96とを接続状態とすると、網戸60は、閉状態で保持される。この際、網戸60と、受け部材81とは、見込方向に離間している。網戸60と、ドアクローザ41とは、見込方向に離間している。室内側カバー部91の見込方向寸法は、網戸60と、受け部材81及びドアクローザ41との干渉を回避可能に設定されている。このように、適切な見込方向寸法の室内側カバー部91を使用することで、室外側カバー部77に受け部材81が設けられている構成においても、網戸60と、受け部材81及びドアクローザ41との干渉を回避することができる。
【0063】
続いて、連結部70の施工手順について説明する。
【0064】
まず、連結本体部71を、各内側縦枠25A,55Aの間に配置する。連結本体部71を、各内側縦枠25A,55Aにそれぞれ固定する。これにより、連結本体部71と、各枠体21,51とが連結される。連結状態の連結本体部71及び各枠体21,51を、開口部4に配置する。なお、連結本体部71を、各内側縦枠25A,55Aに固定する方法は、特に限定されるものではなく、ねじ止めによってもよいし、嵌め込みによってもよい。
【0065】
次いで、接続部材72を、連結本体部71及び各内側縦枠25A,55Aの室内側X2の面に配置する。接続部材72と、各内側縦枠25A,55Aとを、室内側X2からネジS1を貫通させて固定する。
【0066】
次いで、接続部材72の室内側X2に、耐火部材76を配置する。耐火部材76と、接続部材72と、連結本体部71とを、室内側X2からネジS2を貫通させて固定する。
【0067】
ここで、室外側カバー部77と、受け部材81と、室内側カバー部91と、断熱材97とは、予め連結されており、例えば、工場において連結されている。以下、室外側カバー部77と、受け部材81と、室内側カバー部91と、断熱材97とを連結する手順について説明する。
【0068】
まず、室外側カバー部77の下端部に受け部材81を取り付ける。室外側カバー部77を、内壁部83と外壁部85との間に差し込む。内壁部83を、室外側カバー部77の内周側に嵌め込むようにする。室外側カバー部77と内壁部83との間には、両面テープTを配置する。これにより、室外側カバー部77と内壁部83とが固定され、室外側カバー部77と受け部材81とが連結される。
【0069】
室内側カバー部91の断熱取付部93に断熱材97を取り付ける。断熱係止部94と、断熱被係止部97cとを係合させる。これにより、室内側カバー部91に断熱材97を取り付けることができる。
【0070】
次いで、室外側カバー部77と室内側カバー部91とを、断熱材97を挟んで対向させる。この際、室外側カバー部77の下面部と、室内側カバー部91の下面部とが面一となり、且つ断熱材97が室外側カバー部77の外壁部85の上端部と室内側カバー部91の上端部との間に収まるように、それら部材の位置関係を調節する。なお、室外側カバー部77と室内側カバー部91とは、位置関係を調節した状態で、例えば、あて木とともにシャコ万力で挟み付けて、仮固定しておくことが好ましい。
【0071】
次いで、室外側カバー部77と、断熱材97と、室内側カバー部91とを、室外側カバー部77の内周側からネジS5を貫通させて固定する(図5参照)。これにより、室外側カバー部77と、受け部材81と、室内側カバー部91と、断熱材97とは、連結状態となる。このように、室外側カバー部77と、受け部材81と、室内側カバー部91と、断熱材97とが、現場での施工に先立って連結可能となっていることで、連結部70の施工時における作業負担を軽減することができる。
【0072】
そして、かかる状態の室外側カバー部77を、耐火部材76を室内側X2から覆うように配置する。室外側カバー部77を、接続部材72に対して固定する(図2参照)。カバー係止部74aとカバー被係止部79aとを係合させるとともに、室外側カバー部77と接続部材72とに、左右の外方からネジS3をそれぞれ貫通させる。これにより、室外側カバー部77は、接続部材72に固定される。
【0073】
次いで、網戸接続部96を室内側カバー部91に取り付ける。以上により、連結部70の施工が完了する。なお、網戸接続部96は、室外側カバー部77が接続部材72に取り付けられる前に、室内側カバー部91に取り付けてもよい。
【0074】
本実施形態の連窓1によれば、以下の効果が奏される。
【0075】
本実施形態によれば、連結部70は、上下方向に延びる柱状をなし、室外側カバー部77の室内側X2に設けられる室内側カバー部91と、室外側カバー部77と室内側カバー部91との間に設けられる断熱材97と、室外側カバー部77の下端側に設けられ、水を受ける受け部材81と、を有する。
【0076】
この場合、受け部材81により、室外側カバー部77において生じた結露水を回収することができる。また、見込方向寸法が異なる室内側カバー部91を使い分けることにより、連結部70の見込方向寸法を容易に調整することができる。これにより、連結部70の設計の自由度を確保しつつ、結露水を好適に回収可能な連窓1を提供することができる。
【0077】
また、室内側カバー部91の見込方向寸法を変更するだけで、連結部70の見込方向寸法を調整することができるため、連結部の見込方向寸法によらず、同一の規格の受け部材を汎用することができる。
【0078】
また、室外側カバー部77と室内側カバー部91との間に断熱材97が設けられていることで、室外側カバー部77から室内側カバー部91への熱の伝達を抑制することができる。
【0079】
本実施形態によれば、連結部70は、連結本体部71の室内側X2に設けられる耐火部材76を有する。
【0080】
これにより、連結部70の耐火性能を高めることができる。
【0081】
本実施形態によれば、連窓1は、室内側カバー部91に接続される網戸60を備える。
【0082】
第1建具及び第2建具のうち少なくともいずれかの室内側には、網戸が設けられる場合がある。その場合、受け部材の一部が室外側カバー部よりも室内側に突出していると、網戸と受け部材とが干渉してしまうおそれがある。しかし、本実施形態によれば、室内側カバー部91に網戸60の端部を接続することができる。そして、室内側カバー部91の見込方向寸法を十分大きくすることで、網戸60と受け部材81との干渉を抑制することができる。
【0083】
本実施形態によれば、第1建具20は、開閉可能な障子31と、ドアクローザ41と、を有する。
【0084】
網戸が設けられた建具が、開閉可能な障子と、障子の開閉動作を調節する開閉調節部材(例えば、ドアクローザ)とを有する場合がある。その場合、網戸と、開閉調節部材とが干渉してしまうおそれがある。本実施形態によれば、室内側カバー部91の見込方向寸法を十分大きく設定することで、網戸60とドアクローザ41との干渉を抑制することができる。
【0085】
本実施形態によれば、断熱材97は、室外側カバー部77と、室内側カバー部91と、受け部材81と、により囲まれる領域内に配置されている。
【0086】
受け部材の一部が室外側カバー部よりも室内側に突出していると、受け部材と断熱材とが干渉してしまうおそれがある。しかし、本実施形態によれば、受け部材81と断熱材97との干渉が回避されているため、断熱材97の納まりを良好なものとすることができる。
【0087】
本実施形態によれば、断熱材97は、各アングル24,54の室内側X2の端部よりも室内側X2に配置されている。
【0088】
この場合、断熱材97により、各アングル24,54から室内側カバー部91への熱の伝達を抑制することができる。
【0089】
本実施形態によれば、室内側カバー部91は、その室外側X1且つ下側の端部に設けられた切欠部92を有する。
【0090】
これにより、受け部材81と室内側カバー部91との干渉を抑制することができる。
【0091】
本実施形態によれば、受け部材81は、貫通部87を有し、貫通部87は、各アングル24,54の室内側X2の端部よりも室外側X1に位置している。
【0092】
これにより、受け部材81により回収された結露水を、各アングル24,54へと好適に導くことができるため、結露水で床面材5が濡れてしまうのを好適に抑制することができる。
【0093】
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0094】
・上記実施形態では、網戸60は、収納式網戸であったが、網戸の種類は特に限定されない。網戸は、例えば、開き戸であってもよいし、開閉不能な固定式のものであってもよい。また、網戸は必須の構成ではない。
【0095】
・上記実施形態では、第1建具20に網戸60が設けられていたが、第2建具に網戸を設けてもよいし、第1建具及び第2建具にそれぞれ網戸を設けてもよい。
【0096】
・上記実施形態では、連窓1は、耐火部材76を備えていたが、耐火部材76は必須の構成ではない。連窓は、耐火設備である必要はない。
【0097】
・上記実施形態では、第1建具20が外開き戸で、第2建具50がFIX窓とされていたが、第1建具及び第2建具の種類は、いずれも、特に限定されるものではない。例えば、第1建具と第2建具とを、いずれも窓として、建具が連窓となるようにしてもよい。第1建具及び第2建具は、例えば、開閉式であってもよいし、開閉不能な固定式のものであってもよい。第1建具及び第2建具は、例えば、開閉式である場合、その開閉の態様は限定されない。例えば、開閉式の窓は、辷出し窓であってもよいし、倒し窓であってもよい。建具の開閉の方向や戸先の方向についても限定されるものではない。
【0098】
・上記実施形態では、開閉調節部材は、ドアクローザであったが、これに限定されるものではない。例えば、第1建具(又は第2建具)が開閉可能な窓である場合には、開閉調節部材は、障子の移動速度を減衰させるダンパ装置であってもよい。開閉調節部材は、障子を開状態で保持するアームストッパであってもよい。
【0099】
・上記実施形態では、額縁10は、三方枠であったが、これに限定されるものではない。額縁10は、例えば、四方枠であってもよく、建具の種類等を考慮しつつ適宜変更可能である。
【0100】
・上記実施形態では、各下枠23,53には、各アングル24,54が設けられていたが、各アングル24,54は必須の構成ではない。ただし、結露水を好適に連窓1の外部に排出可能である点で、各下枠23,53には、各アングル24,54が設けられていることが好ましい。
【0101】
・上記実施形態では、第1建具20がドアクローザ41を有していたが、ドアクローザ41は必須の構成ではない。また、ドアクローザ41が設けられる位置は、特に限定されるものではなく、障子の開閉の態様等を考慮しつつ適宜変更可能である。
【0102】
・上記実施形態では、断熱材97の上下方向寸法は、上額縁11の下面部と受け部材81の外壁部85の上面部との間の離間寸法と同一又は若干小さくなっていたが、これに限定されるものではない。断熱材97の上下方向寸法は、例えば、室内側カバー部91の上下方向寸法と同一であってもよい。その場合、断熱材97の下部は、受け部材81と室内側カバー部91との間に介在される。ただし、断熱材97の納まりが良好である点で、上記実施形態の構成が好ましい。
【0103】
・上記実施形態では、室外側カバー部77と室内側カバー部91とは、ネジS5により固定されていたが、室外側カバー部77と室内側カバー部91とを固定する方法は、特に限定されるものではない。例えば、嵌合により固定する方法としてもよい。
【0104】
・上記実施形態では、断熱材97は、断熱突出部97bと断熱被係止部97cを有していたが、これらは必須の構成ではない。上記実施形態では、断熱材97は、2つ設けられていたが、断熱材は、1の部材であってもよい。
【0105】
・上記実施形態では、室内側カバー部91は、断熱取付部93と補助突起部95とを有していたが、これらは必須の構成ではない。断熱材97を室内側カバー部91に固定する方法は、特に限定されない。また、断熱材97は、室外側カバー部77と室内側カバー部91との連結に際して、予め室外側カバー部77に固定しておくようにしてもよい。
【0106】
・上記実施形態では、室外側カバー部77と、室内側カバー部91とは、別体とされていたが、一体とされていてもよい。また、室内外の熱伝導を好適に遮断可能である点で、室外側カバー部と、室内側カバー部とが、断熱材を介して連結されている構成とすることが好ましい。
【0107】
・上記実施形態では、受け部材81において、貫通部87は、各外側側壁部86を上方から切り欠いて形成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、貫通部87は、孔状に形成されていてもよい。また、貫通部87は、底板部82に設けられていてもよい。ただし、貫通部87は、結露水を好適に各アングル24,54に排出可能である点で、各アングル24,54の室内側X2の端部よりも室外側X1に位置していることが好ましい。
【符号の説明】
【0108】
1:連窓、2:建物、3:開口部、20:第1建具、24,55:アングル、25A,55A:内側縦枠(縦枠)、41:ドアクローザ(開閉調節部材)、50:第2建具、60:網戸、70:連結部、71:連結本体部、76:耐火部材、77:室外側カバー部、81:受け部材、91:室内側カバー部、97:断熱材。
図1
図2
図3
図4
図5