(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171095
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】ゲルシート、超音波検査システム、及びゲルシートの製造方法
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20241204BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023087978
(22)【出願日】2023-05-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】523201247
【氏名又は名称】株式会社サーモンテック
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100140051
【弁理士】
【氏名又は名称】藤岡 靖和
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100175271
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 宣圭
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】田邉 将之
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE11
4C601GC03
4C601GC07
4C601KK35
(57)【要約】
【課題】超音波プローブの位置決めや設定を容易に行うことができるゲルシート、超音波検査システム、及びゲルシートの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】超音波検査システム1に用いられるゲルシート20は、シート状の表面の所定の領域に他の領域に比べて移動抵抗が異なる成形部21を備えている。成形部21は、超音波プローブ12の走査位置に対応して複数の凸部211と凹部212とが周期的に所定の均一幅で形成されており、目盛りとして機能する。測定時には凸部211の始点Oからの目盛り数をカウントすることで、各被検体Mに固有である測定部位を目盛り位置として把握することができるため、ユーザーは手元を確認することなく超音波プローブ12の走査位置を容易に特定することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブと被検体との間に介在させて使用するゲルシートであって、
該ゲルシートの表面の所定の領域には、所定の情報に対応して形成された成形部を備え、
前記成形部が形成された領域は、他の領域に比べて前記超音波プローブの移動抵抗が異なる
ゲルシート。
【請求項2】
前記成形部は、凸部、凹部、周期的に形成された凹凸部、或いは所定の表面加工のうち何れか1つを含む加工が施された
請求項1に記載のゲルシート。
【請求項3】
前記成形部は、前記超音波プローブの走査場所に対応する領域に形成された
請求項1または請求項2に記載のゲルシート。
【請求項4】
前記成形部は、前記被検体に関する所定の情報に対応して形成された
請求項1または請求項2に記載のゲルシート。
【請求項5】
前記成形部は、前記被検体に適用される前記超音波プローブの設定条件に対応して形成された
請求項1または請求項2に記載のゲルシート。
【請求項6】
前記成形部は、前記超音波プローブから送出される超音波を透過しない不透過領域を有し、
該不透過領域は前記超音波プローブと前記ゲルシートの表面との間に形成された空気の間隙である
請求項1または請求項2に記載のゲルシート。
【請求項7】
前記成形部は、前記ゲルシートの平面視において前記超音波プローブの変位方向に沿って形成された直線状、マトリクス状、円弧状に周期的に形成された
請求項2に記載のゲルシート。
【請求項8】
送出された超音波の被検体からの反射波を検出するセンサ部を有する超音波プローブ、該超音波プローブからの電気信号を超音波画像データに変換する画像変換部を有する超音波検査装置と、
前記超音波プローブと被検体との間に介在させて使用され、表面の所定の領域には、所定の情報に対応して形成された成形部を有し、該成形部が形成された領域は、他の領域に比べて前記超音波プローブの移動抵抗が異なるゲルシートと、
前記成形部に対応する所定の情報が記憶された記憶部、前記超音波プローブを前記成形部に位置合わせすることで前記記憶部に記憶された情報と前記成形部に対応する情報とを照合する照合部を有し、該照合部の照合結果に基づいて前記記憶部に記憶された情報から任意の情報を選択可能な管理サーバーと、を備える
超音波検査システム。
【請求項9】
前記成形部に対応する情報は、前記被検体毎に適用される前記超音波プローブの設定条件である
請求項8に記載の超音波検査システム。
【請求項10】
前記成形部に対応する情報は、前記被検体毎の身長、体重、性別、年齢、病歴、及び検査履歴を含む前記被検体の固有情報である
請求項8または請求項9に記載の超音波検査システム。
【請求項11】
超音波プローブと被検体との間にゲルシートを介在させた状態で、前記超音波プローブと前記被検体との位置関係を示す目印を前記ゲルシート上にマーキングする工程と、
前記ゲルシート上にマーキングした前記目印に対応する位置を含む所定の領域を他の領域に比べて、前記超音波プローブの移動抵抗が異なる成形部を形成する工程と、を備える
ゲルシートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲルシート、超音波検査システム、及びゲルシートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、医療分野や非医療分野において、超音波画像を利用した生体検査が実用化されている。超音波画像は、超音波プローブから被検体の生体の所要部に超音波を照射し、超音波プローブとコネクタを介して接続された超音波検査装置において、生体からのエコー信号を電気的に検出することによって得られる。超音波プローブの駆動方式としては、例えば超音波を送受信する超音波振動子(超音波トランスデューサ)を複数個配置し、駆動する超音波振動子を電子スイッチなどで選択的に切り替える電子スキャン走査方式が知られている。
【0003】
また、近年、例えば特許文献1に開示されているように、超音波検査装置と無線通信することにより接続される無線型の超音波プローブが開発されている。このような無線型の超音波プローブは、振動子アレイから出力された受信信号を無線通信により超音波検査装置側へ伝送、或いは信号処理のための回路を内蔵し、振動子アレイから出力された受信信号をデジタル処理した上で無線通信により超音波検査装置へ伝送する。超音波検査装置は、このようにして超音波プローブから無線送信された信号に基づいて、超音波画像を生成・表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、超音波検査装置を用いて測定対象となる被検体の特定部位を経過観察する場合、ユーザーは過去に測定した測定場所と同じ場所を測定することがある。このような場合、ユーザーは被検体の体部の所定の位置に超音波を透過するゲルシートを置いた状態で超音波プローブをセットし、超音波検査装置の表示画面に表示される画像を見ながら測定部位を決定する。
【0006】
係る測定部位の特定は、例えば操作に慣れた医師、臨床検査技師、看護師であれば、比較的容易に測定部位を特定することができるが、超音波検査装置の操作に不慣れなユーザーにとっては前回の測定と同一の測定位置を特定することは容易ではない。また、超音波検査装置の操作に慣れた医師、臨床検査技師、看護師であっても、より容易に超音波検査装置を操作できることが望まれている。
【0007】
また、超音波プローブを初期設定のまま検査を行う場合、超音波検査装置の設定が適しておらず、所望の表示画面が得られないことがある。この場合、例えばゲインやフォーカス、或いは深度の調整を被検体毎に設定する必要がある。係る調整についても超音波検査装置の操作に不慣れなユーザーにとっては非常に高度な技術を必要とするものである。
【0008】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、超音波プローブの位置決めや設定を容易に行うことができるゲルシート、超音波検査システム、及びゲルシートの製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するために、本発明のゲルシートは、超音波プローブと被検体との間に介在させて使用するゲルシートであって、該ゲルシートの表面の所定の領域には、所定の情報に対応して形成された成形部を備え、該成形部が形成された領域は、他の領域に比べて前記超音波プローブの移動抵抗が異なるものである。
【0010】
ここで、ゲルシートの表面の所定の領域には、所定の情報に対応して形成された成形部を備えることにより、成形部には、例えば超音波プローブの測定位置の情報、被検体の個人情報などの所定の情報を含めることができる。
【0011】
また、成形部が形成された領域は、他の領域に比べて超音波プローブの移動抵抗を異ならせることで、ユーザーは手元を見ながら成形部の位置を確認することなく感覚的に成形部の位置を把握することができる。
【0012】
また、成形部は、凸部、凹部、周期的に形成された凹凸部、或いは所定の表面加工のうち何れか1つを含む加工が施されている場合には、これら表面加工された成形部により、ユーザーは感覚的に成形部の位置を確実に把握することができる。
【0013】
また、成形部は、超音波プローブの走査場所に対応する領域に形成されている場合には、ユーザーは手元を確認することなく感覚的に超音波プローブの測定位置を把握することができる。
【0014】
また、成形部は、被検体に関する所定の情報に対応して形成されている場合には、例えば被検体の身長、体重、年齢、性別、過去の測定結果等、被検体に関する固有の情報を成形部に登録することができる。そして、超音波プローブを成形部上で移動させることにより、成形部の形状に対応する情報を外部機器にてデジタル情報に変換し、使用することができる。
【0015】
また、成形部は、被検体に適用される超音波プローブの設定条件に対応して形成されている場合には、成形部の形状に対応する情報を外部機器にてデジタル情報に変換し、変換したデジタル情報に基づいて超音波プローブを設定することができる。従って、ユーザーは、被検体に応じた超音波プローブの設定条件を手動で調整する必要はなく、超音波プローブを成形部上で走査させることにより、超音波プローブを設定することができる。
【0016】
また、成形部は、超音波プローブから送出される超音波を透過しない不透過領域を有し、不透過領域は超音波プローブとゲルシートの表面との間に形成された空気の間隙である場合には、成形部として超音波を透過しない不透過領域と、超音波を透過する透過領域とが連続的に形成される。そして、例えばデジタル情報として超音波を透過しない場合には「0」、超音波を透過する場合には「1」とそれぞれ定義することで、成形部の形状により「0」と「1」とを組み合わせたデジタル情報として、成形部に様々な情報を登録することができる。
【0017】
また、成形部は、ゲルシートの平面視において超音波プローブの変位方向に沿って形成された直線状、マトリクス状、円弧状に周期的に形成されている場合には、ユーザーは凹凸部の形状に沿って超音波プローブを移動させることで、被検体の測定位置の範囲を容易に把握することができる。
【0018】
前記の目的を達成するために、本発明の超音波検査システムは、送出された超音波の被検体からの反射波を検出するセンサ部を有する超音波プローブ、該超音波プローブからの電気信号を超音波画像データに変換する画像変換部を有する超音波検査装置と、前記超音波プローブと被検体との間に介在させて使用され、表面の所定の領域には、所定の情報に対応して形成された成形部を有し、該成形部が形成された領域は、他の領域に比べて前記超音波プローブの移動抵抗が異なるゲルシートと、前記成形部に対応する所定の情報が記憶された記憶部、前記超音波プローブを前記成形部に位置合わせすることで前記記憶部に記憶された情報と前記成形部に対応する情報とを照合する照合部を有し、該照合部の照合結果に基づいて前記記憶部に記憶された情報から任意の情報を選択可能な管理サーバーとを備える。
【0019】
ここで、送出された超音波の被検体からの反射波を検出するセンサ部を有する超音波プローブ、超音波プローブからの電気信号を超音波画像データに変換する画像変換部を有する超音波検査装置を備えることにより、超音波プローブで測定した測定データを画像変換部で画像データに変換することで、測定結果を画像として出力することができる。
【0020】
また、超音波プローブと被検体との間に介在させて使用され、表面の所定の領域には、所定の情報に対応して形成された成形部を有し、成形部が形成された領域は、他の領域に比べて超音波プローブの移動抵抗が異なるゲルシートを備えることにより、成形部には、例えば超音波プローブの測定位置の情報、被検体の個人情報などの所定の情報を含めることができるとともに、ユーザーは手元を見ながら成形部の位置を確認することなく感覚的に成形部の位置を把握することができる。
【0021】
また、成形部に対応する所定の情報が記憶された記憶部、超音波プローブを成形部に位置合わせすることで記憶部に記憶された情報と成形部に対応する情報とを照合する照合部を有し、照合部の照合結果に基づいて記憶部に記憶された情報から任意の情報を選択可能な管理サーバーを備えることにより、超音波プローブを成形部に位置合わせすることで、成形部に対応する情報を記憶部から読み出すことができる。従って、成形部に固有の情報を登録することで、測定の都度、それぞれの成形部に登録された情報を確認することができる。
【0022】
また、成形部に対応する情報は、被検体毎に適用される超音波プローブの設定条件である場合には、被検体の測定時に超音波プローブを成形部に位置合わせすることで、記憶部に記憶されている成形部の情報に対応する設定条件を読み出し、超音波プローブを自動的に設定することができる。
【0023】
また、成形部に対応する情報は、被検体毎の身長、体重、性別、年齢、病歴、及び検査履歴を含む被検体の固有情報である場合には、被検体の測定時に超音波プローブを成形部に位置合わせすることで、記憶部に記憶されている成形部の情報に対応する固有情報を読み出すことで、被検体の固有情報の確認ができるため、被検体の測定を安全かつ迅速に行うことができる。
【0024】
前記の目的を達成するために、本発明のゲルシートの製造方法は、超音波プローブと被検体との間にゲルシートを介在させた状態で、前記超音波プローブと前記被検体との位置関係を示す目印を前記ゲルシート上にマーキングする工程と、前記ゲルシート上にマーキングした前記目印に対応する位置を含む所定の領域を他の領域に比べて、前記超音波プローブの移動抵抗が異なる成形部を形成する工程とを備える。
【0025】
ここで、超音波プローブと被検体との間にゲルシートを介在させた状態で、超音波プローブと被検体との位置関係を示す目印をゲルシート上にマーキングする工程を備えることにより、被検体に応じた超音波プローブの測定位置をゲルシート上にマーキングすることができる。
【0026】
また、ゲルシート上にマーキングした目印に対応する位置を含む所定の領域を他の領域に比べて、超音波プローブの移動抵抗が異なる成形部を形成する工程を備えることにより、超音波プローブの測定位置に対応する領域に成形部を形成することができる。そして、この成形部は超音波プローブの移動抵抗が他の領域と異なるため、ユーザーは使用時に手元を確認することなく超音波プローブの位置を把握することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明に係るゲルシート、超音波検査システム、及びゲルシートの製造方法は、超音波プローブの位置決めや設定を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】第1の実施形態に係る超音波検査システムの全体図である。
【
図2】第1の実施形態に係るゲルシートの外観図である。
【
図3】第1の実施形態に係るゲルシートの成形部のA-A断面図である。
【
図4】第1の実施形態に係るゲルシートの成形部の他の形態を示す図である。
【
図5】第1の実施形態に係るゲルシートの製造手順を示す図である。
【
図6】第2の実施形態に係る超音波検査システムの全体図である。
【
図7】第2の実施形態に係るゲルシートの外観図であり(a)は平面図、(b)はB-B断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、ゲルシート、超音波検査システム、及びゲルシートの製造方法に関する実施の形態について、図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0030】
まず、第1の実施形態に係る超音波検査システム1の概略について
図1を用いて説明する。第1の実施形態に係る超音波検査システム1は、被検体M(例えば人体)の生体内部の形状、性状、或いは動態などを超音波画像として可視化し、検査するために用いることができるシステムであり、超音波検査装置10、ゲルシート20を含んで構成されている。
【0031】
[超音波検査装置]
超音波検査装置10は、
図1に示すように、超音波検査装置本体11と超音波プローブ12とを備え、超音波検査装置本体11と超音波プローブ12とがケーブル13を介して接続された構成となっている。なお、例えば超音波検査装置機能が含まれた超音波プローブにも用いることができる。この場合は、例えばスマートフォンを表示部115として用いることができる。
【0032】
超音波プローブ12は、超音波ビーム(例えば1~30MHz程度)を被検体Mの生体内に対して送信するとともに、送信した超音波ビームのうち被検体Mの生体内で反射された超音波エコーを受信して電気信号に変換する音響センサーとして機能することができ、例えば、アレイ状またはマトリクス状に配設された複数の圧電素子と、当該複数の圧電素子の駆動状態のON/OFFを個別に、或いはブロック単位で切替制御するための切替部(図示しない)を含んで構成される。
【0033】
超音波プローブ12の圧電素子は、超音波検査装置本体11から供給される駆動信号(電圧パルス)に基づいて超音波ビームを発生する。これにより、超音波プローブ12から被検体Mへ超音波ビームが送信される。超音波プローブ12から被検体Mへ超音波ビームが送信されると、送信された超音波ビームは、被検体Mの生体内における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号としての超音波エコーを圧電素子で受信する。これにより被検体Mの生体内部の状態を把握する超音波検査を行うことができる。
【0034】
なお、超音波プローブ12は被検体Mの外側表面から被検体Mの生体内に超音波ビームを送信し、その超音波エコーを受信するものとしているが、超音波プローブ12としては、消化管や血管などの内部などに挿入して用いるものであってもよい。また、超音波プローブ12には、コンベックスプローブ、リニアプローブ、セクタプローブまたは二次元プローブ等の任意のものを適用することができる。
【0035】
超音波検査装置本体11は、超音波プローブ12により受信された超音波エコーに基づいて超音波画像を生成する装置であり、制御部111、送信部112、受信部113、画像処理部114、及び表示部115を含んで構成されている。
【0036】
まず、制御部111は、超音波検査装置本体11の全体の制御を担い、演算装置としてのCPU、記憶装置としてのROM、及びRAM等を有する。ROMには、基本プログラムや基本的な設定データが記憶される。CPUは、ROMから処理内容に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムを実行することにより、超音波検査装置本体11を制御する。
【0037】
送信部112は、制御部111の指示に従って、超音波プローブ12に対して駆動信号である電圧パルスを送出する送信器である。送信部112は、例えば、高周波パルス発振器、及びパルス設定部等を含んで構成される、高周波パルス発振器で生成した電圧パルスを、所定の電圧振幅、パルス幅、及び送出タイミングに調整して、超音波プローブ12に送出する。
【0038】
超音波プローブ12は複数のチャンネルを有しており、送信部112は、それぞれのチャンネルに対して電圧パルスの電圧振幅、パルス幅、及び送出タイミングを設定可能となっている。送信部112は、複数のチャンネルに対して適切な遅延時間を設定することによって目標とする深度を変更したり、或いは異なるパルス波形を発生させることが可能となる。
【0039】
受信部113は、制御部111の指示に従って、超音波プローブ12で生成された超音波エコーに係る受信信号を受信する受信器である。受信部113は、例えばプリアンプ、AD変換部、及び受信ビームフォーマー等を含んで構成される。
【0040】
受信部113は、プリアンプにてチャンネル毎に超音波エコーに係る受信信号を増幅し、デジタル信号に変換する。受信部113は、各チャンネルの受信信号を整相処理することで複数チャンネルの受信信号を1つにまとめることができる。
【0041】
画像処理部114は、受信部113から受信信号を取得して、被検体Mの生体内の超音波画像を生成する機能を有している。画像処理部114は、例えば、超音波プローブ12が深度方向に向けて超音波ビームを送信した際に、その後に検出される超音波エコーの信号強度を時間的に連続してラインメモリに蓄積する。
【0042】
画像処理部114は、超音波プローブ12からの超音波ビームが被検体Mの生体内を走査するに応じて、各走査位置での超音波エコーの信号強度をラインメモリに順次蓄積し、フレーム単位となる二次元データを生成する。画像処理部114は、生成された二次元データの信号強度を輝度値に変換することによって、超音波の送信方向と超音波の走査方向とを含む断面内の二次元構造を表す超音波画像を生成する。
【0043】
超音波画像が生成されたら、画像処理部114は、さらに超音波画像の表示領域を含む表示画像を生成する。そして、画像処理部114は、生成した表示画像のデータを表示部115に送出し、表示部115で表示する。画像処理部114は、新たな超音波画像を生成する毎に表示画像を順次更新し、動画や静止画などの形式で、表示画像を表示部115で表示させる。
【0044】
[ゲルシート]
ゲルシート20は、ゲルシートを用いないときと比較して、超音波をより透過する性質を有する。ゲルシート20は、例えばシリコーンを主材としたゲル状物質として、超音波を透過する性質を有するとともに適度な粘着力を有し、超音波プローブ12と被検体Mとの間に配置することができる。
【0045】
また、ゲルシート20の表面をアルコール等で洗浄してもその粘着力が低下することがないため、繰り返し利用することができる。
【0046】
ここで、必ずしも、ゲルシート20はシリコーンを主剤として構成される必要はなく、超音波を透過するとともに被検体Mの形状に沿って粘着可能であればいかなる材質から構成されていてもよい。
【0047】
図2は第1の実施形態に係るゲルシート20の外観図である。ゲルシート20はシート状にすることができる。例えば、表面の所定の領域には他の領域に比べて高く凸状に形成することで移動抵抗を異ならせた成形部21と、ゲルシート20を被検体Mに設置する際の位置決め部22を備える。
【0048】
ここで、移動抵抗とは、ゲルシート20の表面を超音波プローブ12が移動する際、ユーザーによる超音波プローブの移動のさせ易さをいい、たとえば摩擦抵抗を含むことができる。
【0049】
なお、成形部21の移動抵抗を、他の領域の移動抵抗より大きくしても、小さくしてもよく、相対的に成形部21と他の領域とで移動抵抗が異なればよい。
【0050】
位置決め部22は、ゲルシート20の表面から裏面にかけて形成された円形の貫通孔とすることができる。そして、ゲルシート20を被検体Mの皮膚に設置する際には、該位置決め部22を測定対象となる被検体Mの目印となる部位(例えば臍、肘関節、膝関節、乳首等)に位置合わせすることで、ゲルシート20を測定部位に対応した所定の位置に容易に設置することができる。
【0051】
ここで、必ずしも、位置決め部22を備えている必要はないが、位置決め部22を備えていることで、前記した通り測定部位への設置が容易にできる。また、ゲルシート20の設置位置を一義的に決めることができるため、後記する通り、ゲルシート20の成形部21と超音波プローブ12の走査位置との位置関係を対応させることができる。
【0052】
また、必ずしも、位置決め部22はゲルシート20に形成された貫通孔である必要はなく、被検体Mの所定の測定部位にゲルシート20を位置合わせすることができればどのような形態であってもよく、例えばゲルシート20の表面または裏面に窪みを形成したり、或いは表面または裏面に所定の目印を刻印してもよい。
【0053】
次にゲルシート20の成形部21について説明する。成形部21が形成された領域は、他の領域に比べて超音波プローブ12の移動抵抗を異ならせている。例えば、成形部21は、
図3に示すように、超音波プローブ12の走査位置に対応して複数の凸部211と凹部212とが周期的に連続して直線状に所定の均一幅で形成することができる。隣接する凸部211の頂点の距離Lを、例えば1mm、1cm、5cm、10cmなど、一定の間隔で形成することで、該成形部21を目盛りとして機能させることができる。
【0054】
なお、凸部211に第1材質を用いたり、凹部212に第1材質とは摩擦力が異なる第2材質を用いるなど、適宜組み合わせて、成形部21と他の領域とで移動抵抗を異ならせることもできる。
【0055】
また、例えば、超音波プローブ12および成形部21に磁気を付して、成形部21と他の領域とで移動抵抗を異ならせることもできる。
【0056】
また、例えば、超音波プローブ12にモーターを取り付けるとともに、成形部21の表面を超音波プローブ12で走査する際、モーターが電気的に反応するような構成として、成形部21と他の領域とで移動抵抗を異ならせることもできる。
【0057】
なお、例えば、成形部21の凸部211の高さを一定ではなく、異ならせることで、成形部21の領域内においても移動抵抗を異ならせることもできる。
【0058】
ユーザーは、ゲルシート20を被検体Mの皮膚表面に設置した状態で超音波プローブ12の走査位置を特定する際には、成形部21の凸部211の始点Oからの目盛り数をカウントすることで、表示部115から目を離すことなく、超音波プローブ12の移動抵抗による感覚に基づいて、各被検体Mに固有である測定部位を目盛り位置として把握することができる。
【0059】
なお、必ずしもユーザー自身で目盛り位置を把握する必要はなく、例えば、超音波検査システム1に超音波プローブ12の移動抵抗を検知するセンサを備えて、センサの検出によって目盛り位置を把握することもできる。
【0060】
目盛り位置が特定されたら、表示部115から目を離すことなく、超音波プローブ12の移動抵抗による感覚に基づき、特定された凸部211に沿って直線状に超音波プローブ12を走査させることで、走査範囲の超音波画像を得ることができる。そして、次回以降の測定では、表示部115から目を離すことなく、超音波プローブ12の移動抵抗による感覚に基づいて、初回測定時の目盛り位置(例えば始点Oとなる凸部211から2山目)に超音波プローブ12を位置合わせすることで、超音波プローブ12を正確な走査位置に毎回容易に位置合わせすることができる。また、例えば視力が弱いユーザーでも、超音波プローブ12を容易に位置合わせすることができる。
【0061】
ここで、必ずしも、成形部21の形状は凸部211と凹部212が直線状に連続的に形成されている必要はなく、
図4に示すように、マトリクス状(a)、同心円状(b)、扇状(c)など、種々の形状を採用することが可能である。
【0062】
例えばマトリクス状の成形部21からなるゲルシート20は、行位置と列位置により特定されるピンポイントの測定位置を把握することができる。そのため、超音波プローブ12を所定の範囲で走査させるのではなく、ピンポイントの測定位置を特定したい場合に有効である。
【0063】
また、超音波プローブ12の走査方向を直線状ではなく曲線状に走査させながら測定したい場合には、曲線を含んだ形状、例えば同心円状、或いは扇状からなる成形部21を備えるゲルシート20を採用することができる。これにより、成形部21の凸部211の始点Oからの目盛り位置が特定できたら、その目盛りに対応する凸部に沿って超音波プローブ12を走査することで、目的とする超音波画像を取得することができる。
【0064】
なお、初回測定時に超音波プローブ12の走査位置の目盛りを決定したら、その位置情報に基づいてカスタマイズされたゲルシート20を製造し、次回以降の測定では、当該カスタマイズされたゲルシート20を用いて測定を行うこともできる。ゲルシート20のカスタマイズ方法は、例えば
図5の手順に従って製造することができる。
【0065】
<STEP1:走査位置の特定>
ゲルシート20を被検体Mの形状に沿って設置したら、ユーザーは超音波画像を確認しながら超音波プローブ12の走査位置を特定する。超音波プローブ12の走査位置は、前記した通り、成形部21の凸部211の始点Оからの目盛り位置で特定する。ここで、成形部21と他の領域とで移動抵抗を異ならせているので、ユーザーは超音波プローブ12の走査位置を容易に特定できる。
【0066】
<STEP2:目盛りのマーキング>
STEP1で走査位置が特定できたら、走査位置に対応する凸部211をマーキングする。ここで、マーキングはゲルシート20へのマーキングでもよく、またシステム1へのマーキングでもよい。
【0067】
<STEP3:ゲルシートのカスタマイズ>
第2のゲルシート20を準備し、その表面にSTEP2でマーキングされた凸部211に対応する位置に凸部211を形成する。ここで、第2のゲルシート20は、STEP2までで用いたゲルシートと異なってもよく、同じゲルシートを用いてもよい。
【0068】
以上の工程により、2回目以降の測定時にはカスタマイズされたゲルシート20を使用することで、超音波プローブ12をゲルシート20の表面に形成された成形部21に位置合わせし、成形部21に沿って超音波プローブ12を走査するだけで、目的の超音波画像を取得することができる。従って、超音波検査装置10の操作に不慣れなユーザーであっても、超音波プローブ12の位置合わせを容易に行うこができる。
【0069】
なお、以上の説明では、成形部21を構成する凸部211と凹部212、または凸部211と凹部212との組み合わせについて均一幅で連続形成された形態を含んで説明したが、例えば凸部211と凹部212の間隔は、均一幅に限られない。例えば1枚のゲルシート内でも適宜設定でき、またゲルシートのロット毎、ユーザー毎にも適宜設定できる。或いは隣接する凸部211の高さを異なるように構成してもよい。
【0070】
また、成形部21は、ゲルシート20の表面上を超音波プローブ12を走査させる際に、成形部21の領域とそれ以外の領域とで、それぞれ異なった移動抵抗、例えば摩擦力が付与されればよく、凹凸形状に代えて、成形部21とそれ以外の領域とを異なる材質から構成してもよい。なお、成形部21として凹凸形状を採用しない場合には、成形部21に対応する位置には超音波プローブ12の走査位置を特定するための目盛りを表示することができる。また、凸部211に第1材質を用いたり、凹部212に第1材質と摩擦力が異なる第2材質を用いるなど、適宜組み合わせることもできる。
【0071】
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、第1の実施形態と重複する構成についてはその説明を省略する。
【0072】
図6は、第2の実施形態に係る超音波検査システム1の概略図である。第2の実施形態に係る超音波検査システムは、第1の実施形態の構成である超音波検査装置10、及びゲルシート20に加えて、さらに管理サーバー30を備えている。
【0073】
[ゲルシート]
第2の実施形態に係るゲルシート20の成形部21は、
図7(a)の平面図に示す通り、複数の凸部211と凹部212とが所定の範囲にわたって点在した構成となっている。これら凸部211と凹部212は被検体Mに関する所定のデジタル情報(例えば身長、体重、性別、年齢、病歴、検査履歴、超音波プローブ12の設定条件)に対応して形成されている。
【0074】
具体的には、
図7(b)の断面図に示すように、成形部21を超音波プローブ12で走査する場合、凸部211と超音波プローブ12とは接触するが、凹部212と超音波プローブ12とは非接触の状態となる。このとき超音波プローブ12と凹部212との間には空気層が介在するため、超音波プローブ12から送信された超音波はゲルシート20を透過することができない不透過領域となる。即ち、成形部21の凹部212が不透過領域、凸部211が透過領域となる。
【0075】
この凸部211と凹部212により構成された透過領域と不透過領域を利用して、例えば不透過領域をデジタル情報として「0」、透過領域をデジタル情報として「1」と定義することで、成形部21を「0」と「1」を含んで構成された所定のデジタル情報とすることができる。
【0076】
そして、超音波プローブ12で成形部21を走査することで、上記のデジタル情報を読み取り、読み取ったデジタル情報は超音波検査装置10で電子データに変換された後に、管理サーバー30に送信される。なお、第2の実施形態に係るゲルシート20についても、例えば第1の実施形態で示したSTEP1~STEP3の工程に基づいてカスタマイズして製造することができる。
【0077】
[管理サーバー]
管理サーバー30は、送信部31、受信部32、記憶部33、及び照合部34を含んで構成され、超音波検査装置10とはインターネット回線等の通信手段により接続されている。管理サーバー30は、外部から送信された電子データを受信部32で受信すると、受信した電子データと記憶部33に予め記憶されている所定の電子データとを照合させ、合致する電子データを記憶部33から読み出し、送信部31を介して外部へと送信する機能を有している。
【0078】
記憶部33は、例えば内蔵メモリとしてのROM、及び書き換え可能なフラッシュメモリであり、各被検体Mの情報として身長、体重、性別、年齢、病歴、検査履歴、或いは超音波プローブ12の設定条件等の各種の電子データがIDと紐付いて格納されている。そして、新規の被検体情報を随時登録することが可能となっている。
【0079】
そして、ゲルシート20の成形部21を超音波プローブ12で走査させると、成形部21に対応して形成されたデジタル情報が超音波プローブ12で読み取られて電子データに変換される。該電子データは管理サーバー30の受信部32で受信され、さらに照合部34において受信した電子データと記憶部33に記憶されている電子データとが照合され、合致する電子データが記憶部33から読み出される。
【0080】
記憶部33から読み出された電子データは送信部31から超音波検査装置10に送信される。超音波検査装置10では、管理サーバー30からの電子データを受信すると、電子データの内容が表示部115に表示され、さらに超音波プローブ12が電子データに含まれる設定条件に自動的に設定される。
【0081】
以上によりユーザーは、ゲルシート20を使用した超音波プローブ12による測定の前に、ゲルシート20と被検体Mとの情報が合致することを確認したうえで超音波プローブ12による測定を行うことができるため、例えば被検体の取り違えを未然に防止することができる。超音波プローブ12を被検体Mの設定条件に自動で設定することができるため、超音波プローブ12をその都度設定する必要もなく、簡易かつ迅速に測定を行うことが可能となる。
【0082】
なお、第2の実施形態に係るゲルシート20の成形部21は、前記した通り、所定のデジタル情報に対応して形成されたものであるが、成形部21を構成する一部の凸部211をマーキングしたり、或いは成形部21とは異なる領域に第2の成形部を形成し、第1の実施形態と同じく超音波プローブ12の測定位置を特定する機能を備えるようにしてもよい。
【0083】
また、第2の実施形態に係る管理サーバー30の各機能については、例えば記憶部33、及び照合部34を超音波検査装置10内に設置することもでき、ユーザーのスマートフォンのメモリ内に構成することもでき、またクラウドサーバーのような仮想サーバー上に構成することもできる。これにより、管理サーバー30を別途設ける必要がなくなる。
【0084】
以上、第1の実施形態と第2の実施形態について説明したが、例えば、第1の実施形態で位置合わせを容易に行い、さらに第2の実施形態でデジタル情報を読み取るなど、第1の実施形態と第2の実施形態とは適宜組み合わせることができる。
【0085】
以上、本発明に係るゲルシート、超音波検査システム、及びゲルシートの製造方法は、超音波プローブの位置決めや設定を容易に行うことができるものとなっている。
【符号の説明】
【0086】
1 超音波検査システム
10 超音波検査装置
11 超音波検査装置本体
111 制御部
112 送信部
113 受信部
114 画像処理部
115 表示部
12 超音波プローブ
13 ケーブル
20 ゲルシート
21 成形部
211 凸部
212 凹部
22 位置決め部
30 管理サーバー
31 送信部
32 受信部
33 記憶部
34 照合部
M 被検体
【手続補正書】
【提出日】2023-10-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波プローブと被検体との間に介在させて使用するゲルシートであって、
該ゲルシートの表面の所定の領域には、所定の情報に対応して、凸部、凹部、周期的に形成された凹凸部、或いは所定の表面加工のうち何れか1つを含む加工が施された成形部を備え、
前記成形部が形成された領域は、他の領域に比べて前記超音波プローブの移動抵抗が異なる
ゲルシート。
【請求項2】
前記成形部は、前記超音波プローブの走査場所に対応する領域に形成された
請求項1に記載のゲルシート。
【請求項3】
前記成形部は、前記被検体に関する所定の情報に対応して形成された
請求項1または請求項2に記載のゲルシート。
【請求項4】
前記成形部は、前記被検体に適用される前記超音波プローブの設定条件に対応して形成された
請求項1または請求項2に記載のゲルシート。
【請求項5】
前記成形部は、前記超音波プローブから送出される超音波を透過しない不透過領域を有し、
該不透過領域は前記超音波プローブと前記ゲルシートの表面との間に形成された空気の間隙である
請求項1または請求項2に記載のゲルシート。
【請求項6】
前記成形部は、前記ゲルシートの平面視において前記超音波プローブの変位方向に沿って形成された直線状、マトリクス状、円弧状に周期的に形成された
請求項1または請求項2に記載のゲルシート。
【請求項7】
送出された超音波の被検体からの反射波を検出するセンサ部を有する超音波プローブ、該超音波プローブからの電気信号を超音波画像データに変換する画像変換部を有する超音波検査装置と、
前記超音波プローブと被検体との間に介在させて使用され、表面の所定の領域には、所定の情報に対応して、凸部、凹部、周期的に形成された凹凸部、或いは所定の表面加工のうち何れか1つを含む加工が施された成形部を有し、該成形部が形成された領域は、他の領域に比べて前記超音波プローブの移動抵抗が異なるゲルシートと、
前記成形部に対応する所定の情報が記憶された記憶部、前記超音波プローブを前記成形部に位置合わせすることで前記記憶部に記憶された情報と前記成形部に対応する情報とを照合する照合部を有し、該照合部の照合結果に基づいて前記記憶部に記憶された情報から任意の情報を選択可能な管理サーバーと、を備える
超音波検査システム。
【請求項8】
前記成形部に対応する情報は、前記被検体毎に適用される前記超音波プローブの設定条件である
請求項7に記載の超音波検査システム。
【請求項9】
前記成形部に対応する情報は、前記被検体毎の身長、体重、性別、年齢、病歴、及び検査履歴を含む前記被検体の固有情報である
請求項7または請求項8に記載の超音波検査システム。
【請求項10】
超音波プローブと被検体との間にゲルシートを介在させた状態で、前記超音波プローブと前記被検体との位置関係を示す目印を前記ゲルシート上にマーキングする工程と、
前記ゲルシート上にマーキングした前記目印に対応する位置を含む所定の領域を他の領域に比べて、前記超音波プローブの移動抵抗が異なる成形部を形成する工程と、を備える
ゲルシートの製造方法。