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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171143
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 34/08 20200101AFI20241204BHJP
   H02P 29/00 20160101ALI20241204BHJP
   D06F 33/47 20200101ALI20241204BHJP
   D06F 33/74 20200101ALI20241204BHJP
   D06F 105/62 20200101ALN20241204BHJP
【FI】
D06F34/08
H02P29/00
D06F33/47
D06F33/74
D06F105:62
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088059
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100151378
【弁理士】
【氏名又は名称】宮村 憲浩
(74)【代理人】
【識別番号】100157484
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 智之
(72)【発明者】
【氏名】上村 拓也
(72)【発明者】
【氏名】莊司 彰
(72)【発明者】
【氏名】高木 政志
【テーマコード(参考)】
3B167
5H501
【Fターム(参考)】
3B167AA02
3B167AA05
3B167AA24
3B167AB24
3B167AB30
3B167AE05
3B167BA13
3B167BA72
3B167GB02
3B167GB03
3B167LB12
3B167LC02
3B167LC14
3B167LC20
3B167LE02
3B167LF06
3B167LG02
5H501AA13
5H501CC05
5H501HA04
5H501HA05
5H501JJ26
(57)【要約】
【課題】本開示は、運転中に発生するノイズフィルタにおける発熱を抑制できる衣類処理装置を提供する。
【解決手段】本開示における衣類処理装置は、筐体と、前記筐体内に設けられた負荷と、前記負荷を駆動する制御部と、電源と電気的に接続されるノイズフィルタと、を備え、前記負荷は、前記ノイズフィルタを介して電源に電気的に接続される第1負荷と、前記ノイズフィルタを介さずに電源に電気的に接続される第2負荷と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に設けられた負荷と、
前記負荷を駆動する制御部と、
電源と電気的に接続されるノイズフィルタと、
を備え、
前記負荷は、
前記ノイズフィルタを介して電源に電気的に接続される第1負荷と、
前記ノイズフィルタを介さずに電源に電気的に接続される第2負荷と、
を含む、
衣類処理装置。
【請求項2】
前記筐体内に回転可能に設けられた収容槽と、
前記収容槽を回転させるモータと、
をさらに備え、
前記第1負荷は、モータである、
請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記筐体内の空気または水を加熱するヒータをさらに備え、
前記第2負荷は、ヒータである、
請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
半導体素子を高速で制御することで前記第1負荷の動作を制御する第1スイッチをさらに備え、
前記第1スイッチは、前記ノイズフィルタに電気的に接続されている、
請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
制御基板をさらに備え、
前記制御基板は、
前記制御部と、
電源から前記制御部への通電を制御する電源リレーと、
を含み、
前記第1負荷の一端には前記第1スイッチが電気的に接続され、他端には前記電源リレーが電気的に接続されている、
請求項4に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
電源に接続される電源導入部と、
前記ノイズフィルタと前記第1負荷との間を電気的に接続する第1負荷配線と、
前記電源導入部と前記第2負荷との間を電気的に接続する第2負荷配線と、
をさらに備え、
前記第1負荷配線と前記第2負荷配線とは、前記筐体内において離れて引き回されている、
請求項1に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、モータ等負荷装置の運転を制御する制御ユニットと、制御ユニットの電源入力部と、電源入力部に付加するノイズフィルタと、を備える洗濯機を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-6048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ノイズフィルタにおける発熱を抑制できる衣類処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示における衣類処理装置は、筐体と、前記筐体内に設けられた負荷と、前記負荷を駆動する制御部と、電源と電気的に接続されるノイズフィルタと、を備え、前記負荷は、前記ノイズフィルタを介して電源に電気的に接続される第1負荷と、前記ノイズフィルタを介さずに電源に電気的に接続される第2負荷と、を含む。
【発明の効果】
【0006】
本開示における衣類処理装置は、ノイズフィルタにおける発熱を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施の形態1における衣類処理装置の断面図
図2】実施の形態1における衣類処理装置の電気回路図
図3】実施の形態1における衣類処理装置の制御部のブロック図
図4】実施の形態2における衣類処理装置の電気回路図
図5】実施の形態2における衣類処理装置の制御部のブロック図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
【0009】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0010】
(実施の形態1)
以下、図1図3を用いて、実施の形態1を説明する。
【0011】
実施の形態1では、衣類処理装置の一例として衣類乾燥機100を説明する。
【0012】
[1-1.構成]
[1-1-1.衣類乾燥機の構成]
図1に示すように、衣類乾燥機100は、筐体101と、電源導入部110と、制御装置120と、を備える。
【0013】
筐体101内には、モータ102と、ドラム槽103と、ファン104と、が設けられている。
【0014】
モータ102は、筐体101の内方下部に配設されおり、ドラム槽103およびファン104を回転駆動させる。ドラム槽103は、衣類を収容可能に略円筒状に設けられており、回転中心軸が略水平方向になるように配設されている。モータ102の回転は、第1ベルト105aによりドラム槽103に伝達され、第2ベルト105bによりファン104に伝えられる。
【0015】
ファン104が回転すると、ドラム槽103の後方から、ドラム槽103内の空気がファン104に向かって吸い込まれる。ファン104に向かって吸い込まれた空気は、ドラム槽103の後方に設けられたヒータ106により温められて、ドラム槽103の内壁に設けられた風洞103aを通過して、ドラム槽103内に戻される。
【0016】
なお、本実施の形態において、モータ102およびヒータ106は、後述する制御部131により制御される負荷の一例である。
【0017】
筐体101の前面には、ドラム槽103の前部の開口を開閉可能に覆う蓋体107が設けられている。使用者は、蓋体107を開いてドラム槽103内に衣類を投入し、蓋体107を閉じる。
【0018】
電源導入部110は、外部の電源1(図2)に接続されることで、筐体101内に電源1から交流電圧を導入する。
【0019】
筐体101の内方下部には、制御装置120が設けられている。制御装置120は、ノイズフィルタ121および制御基板130を含む。なお、制御装置120については、後ほど説明する。
【0020】
[1-1-2.制御装置の構成]
図2に示すように、制御装置120は、ノイズフィルタ121と、第1リレー125と、制御基板130と、を含む。制御基板130には、制御部131と、スイッチング回路132と、電源リレー133と、第2リレー135と、第1スイッチ136と、が実装されている。制御装置120は、金属等により構成された制御ケース120a内に収容されている。
【0021】
ノイズフィルタ121は、電源導入部110を介して、電源1と電気的に接続されている。ノイズフィルタ121は、制御基板130内で発生したノイズを除去し、筐体101の内部から筐体101の外部にノイズが漏洩することを抑制している。
【0022】
制御部131は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサにより構成されている。図3に示すように、制御部131は、第1リレー125、電源リレー133、第2リレー135および第1スイッチ136を制御可能に設けられており、これらを制御することで、モータ102およびヒータ106の動作を制御し、衣類乾燥機100の運転を制御している。
【0023】
スイッチング回路132は、スイッチング回路132内の半導体素子を高速でON/OFFを切り替えることにより、電源1から電源導入部110を介して導入された交流電圧
を、任意の大きさの直流電圧に変換する。
【0024】
電源リレー133は、電源導入部110と制御部131との間に設けられており、制御部131への通電を制御する。電源リレー133がON状態からOFF状態になると、制御部131への通電が停止されるので、衣類乾燥機100の電源が切断される。
【0025】
第1スイッチ136は、半導体スイッチング素子であるトライアックであり、ON/OFFを切り替え可能である。第1スイッチ136は、第1スイッチ136のON期間およびOFF期間を制御することで、モータ102の回転数を制御している。
【0026】
モータ102は、一端が第1スイッチ136に、他端が電源リレー133に電気的に接続されている。制御部131は、通常時は、第1スイッチ136をON/OFF制御することでモータ102の回転を制御しているが、第1スイッチ136が故障したことなどにより、制御部131が第1スイッチ136を制御できなくなった場合、制御部131は、電源リレー133をOFFとして、モータ102への通電を切断する。これにより、制御部131が第1スイッチ136を制御できなくなった場合にも、モータ102を停止させることができ、ドラム槽103およびファン104の回転を停止させることができるので、安全な状態を確保することができる。
【0027】
ヒータ106は、一端が第1リレー125に、他端が第2リレー135に電気的に接続されている。制御部131は、通常時は、制御基板130に実装された第2リレー135をON/OFFすることでヒータ106への通電を制御しているが、制御部131が第2リレー135を制御できなくなった場合、制御部131は、第1リレー125をOFFとして、ヒータ106への通電を切断する。これにより、制御部131が第2リレー135を制御できなくなった場合にも、ヒータ106を停止させることができるので、ヒータ106から発火することを抑制できる。
【0028】
衣類乾燥機100に設けられている負荷として、ノイズフィルタ121を介して電源導入部110に電気的に接続される第1負荷と、ノイズフィルタ121を介さずに電源導入部110に電気的に接続される第2負荷と、が含まれる。本実施の形態において、モータ102は第1負荷の一例であり、ノイズフィルタ121を介して電源導入部110に電気的に接続されている。ヒータ106は第2負荷の一例であり、ノイズフィルタ121を介さずに電源導入部110に電気的に接続されている。また、スイッチング回路132は、ノイズフィルタ121を介して電源導入部110に電気的に接続されている。
【0029】
図2に示すように、衣類乾燥機100は、電源配線140と、第1配線141と、第2配線142と、第3配線143と、第4配線144と、コネクタ145と、を有する。
【0030】
電源配線140は、電源導入部110とコネクタ145との間を電気的に接続している。第1配線141は、コネクタ145とヒータ106との間を電気的に接続している。第2配線142は、コネクタ145とノイズフィルタ121との間を電気的に接続している。第3配線143は、ノイズフィルタ121とモータ102との間を電気的に接続している。第4配線144は、ノイズフィルタ121とスイッチング回路132との間を電気的に接続している。コネクタ145は、制御ケース120aの内部に収容されており、電源配線140と、第1配線141および第2配線142と、を接続可能に設けられている。これにより、ノイズフィルタ121やヒータ106が故障した場合に、部品交換をすることが容易になる。なお、コネクタ145は、制御ケース120aの外部に収容されていてもよい。
【0031】
[1-2.動作および作用]
以上のように構成された衣類乾燥機100について、以下、その動作および作用を説明する。
【0032】
衣類乾燥機100の運転中において、スイッチング回路132では、内部の半導体素子を高速でON/OFFを切り替えることにより、交流電圧(例えば、AC100V)を、制御部131や各種センサを動作させるための任意の大きさの直流電圧(例えば、DC12VやDC5V)に変換している。また、衣類乾燥機100の運転中において、第1スイッチ136では、内部の半導体素子を高速でON/OFFを切り替えることにより、モータ102の回転数を制御し、ドラム槽103およびファン104の回転数を制御している。
【0033】
スイッチング回路132および第1スイッチ136において、内部の半導体素子を高速でON/OFFを切り替えることで、ノイズが多く発生する。本実施の形態では、モータ102および第1スイッチ136と、スイッチング回路132とは、ノイズフィルタ121を介して電源導入部110に電気的に接続されている。これにより、スイッチング回路132および第1スイッチ136において発生したノイズが、電源配線140を通じて筐体101の外部に漏洩することを抑制できる。
【0034】
一方で、衣類乾燥機100の運転中において、ヒータ106に電気的に接続されている第2リレー135は、スイッチング回路132および第1スイッチ136に比べて、ON/OFFの切り替えが実行される回数が少ない。そのため、衣類乾燥機100の運転中に、第2リレー135のON/OFFにより発生するノイズは、スイッチング回路132および第1スイッチ136において発生するノイズよりも小さい。そこで、ヒータ106と、ヒータ106に電気的に接続されている第1リレー125および第2リレー135は、ノイズフィルタ121を介さずに電源導入部110に電気的に接続されている。これにより、ヒータ106に流れる電流はノイズフィルタ121を流れないので、ノイズフィルタ121を流れる電流の大きさが小さくなり、ノイズフィルタ121を構成する電子部品が発熱することによる、ノイズフィルタ121の温度上昇を抑制することができる。
【0035】
また、本実施の形態では、第1配線141と、第3配線143および第4配線144とが、筐体101内において分離して引き回されている。これにより、スイッチング回路132および第1スイッチ136において発生したノイズが、第3配線143および第4配線144から、第1配線141に重畳して、ノイズフィルタ121を介さずに筐体101外に漏洩してしまうことを抑制できる。
【0036】
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、衣類乾燥機100(衣類処理装置)は、筐体と、筐体内に設けられた負荷と、負荷を駆動する制御部131と、電源と電気的に接続されるノイズフィルタ121と、を備え、負荷は、ノイズフィルタ121を介して電源に電気的に接続される第1負荷と、ノイズフィルタ121を介さずに電源に電気的に接続される第2負荷と、を含む。
【0037】
これにより、第1負荷はノイズフィルタ121を介して電源に電気的に接続されつつも、第2負荷はノイズフィルタ121を介さずに電源に電気的に接続されるので、第1負荷の動作において発生するノイズをノイズフィルタ121で除去しつつ、ノイズフィルタ121に流れる電流の量を抑制できる。そのため、ノイズフィルタ121に大きな電流が流れることによりノイズフィルタ121での発熱による温度上昇を抑制できる。
【0038】
本実施の形態のように、衣類乾燥機100は、筐体101内に回転可能に設けられたドラム槽103(収容槽)と、ドラム槽103を回転させるモータ102と、をさらに備え
、第1負荷は、モータ102であってもよい。
【0039】
これにより、衣類乾燥機100の運転中において動作のON/OFFおよび回転速度が頻繁に制御され、発生するノイズが大きいモータを、ノイズフィルタ121を介して電源に電気的に接続できる。そのため、モータ102の動作において発生したノイズが筐体101外に漏洩することを抑制できる。
【0040】
本実施の形態のように、衣類乾燥機100は、筐体101内の空気を加熱するヒータ106をさらに備え、第2負荷は、ヒータであってもよい。
【0041】
これにより、衣類乾燥機100の運転中において動作のON/OFFを切り替えることが少ないヒータを、ノイズフィルタ121を介さずに電源に電気的に接続できる。そのため、ノイズフィルタ121に大きな電流が流れることによるノイズフィルタ121における発熱を抑制できる。
【0042】
本実施の形態のように、衣類乾燥機100は、半導体素子を高速で制御することでモータ102の動作を制御する第1スイッチ136をさらに備え、第1スイッチ136は、ノイズフィルタ121に電気的に接続されていてもよい。
【0043】
これにより、モータ102の動作を制御する際に、第1スイッチ136において半導体素子を高速で制御されることで発生する大きなノイズをノイズフィルタ121で除去することができる。そのため、モータ102の動作において発生したノイズが筐体101外に漏洩することを抑制できる。
【0044】
本実施の形態のように、衣類乾燥機100は、制御基板130をさらに備え、制御基板130は、制御部131と、電源から制御部131への通電を制御する電源リレー133と、を含み、モータ102の一端には第1スイッチ136が電気的に接続され、他端には電源リレー133が電気的に接続されていてもよい。
【0045】
これにより、モータ102への通電を制御するリレーの数を減らしつつ、制御部131が第1スイッチ136を動作できなくなった場合にも、電源リレー133を遮断することで、モータ102への通電を停止することができる。そのため、より安全な両切り構成が実現できる。
【0046】
本実施の形態のように、衣類乾燥機100は、電源に接続される電源導入部110と、ノイズフィルタ121とモータ102との間を電気的に接続する第3配線143(第1負荷配線)と、電源導入部110とヒータ106との間を電気的に接続する第1配線141(第2負荷配線)と、をさらに備え、第3配線143と第1配線141とは、筐体101内において離れて引き回されていてもよい。
【0047】
これにより、モータ102の動作を制御する際に発生したノイズが、第3配線143から、第1配線141に重畳して、ノイズフィルタ121を介さずに筐体101外に漏洩してしまうことを抑制できる。
【0048】
(実施の形態2)
以下、図4および図5を用いて、実施の形態2を説明する。
【0049】
実施の形態2は、実施の形態1の制御基板130の代わりに、制御基板230を用いている点で、実施の形態1と異なる。なお、実施の形態1と同様の構成については、説明を省略する。
【0050】
[2-1.構成]
[2-2-1.制御基板の構成]
図4に示すように、制御基板230には、制御部131と、スイッチング回路132と、電源リレー133と、第2リレー135と、第1スイッチ136と、第3リレー237と、が実装されている。図5に示すように、制御部131は、第1リレー125、電源リレー133、第2リレー135、第1スイッチ136および第3リレー237を制御可能に設けられており、これらを制御することで、モータ102およびヒータ106の動作を制御し、衣類乾燥機100の運転を制御している。
【0051】
モータ102は、一端が第1スイッチ136に、他端が第3リレー237に電気的に接続されている。制御部131は、通常時は、第1スイッチ136をON/OFF制御することでモータ102の回転を制御しているが、第1スイッチ136が故障したことなどにより、制御部131が第1スイッチ136を制御できなくなった場合、制御部131は、第3リレー237をOFFとして、モータ102への通電を切断する。これにより、制御部131が第1スイッチ136を制御できなくなった場合にも、モータ102を停止させることができ、ドラム槽103およびファン104の回転を停止させることができるので、安全な状態を確保することができる。
【0052】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1および2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1および2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0053】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0054】
実施の形態1および2では、衣類処理装置の一例として、衣類乾燥機100を説明した。衣類処理装置は、衣類乾燥機100に限定されず、洗濯乾燥機であってもよいし、洗濯機であってもよい。
【0055】
実施の形態1および2では、ノイズフィルタを介して電源に電気的に接続される第1負荷の例として、モータ102を説明した。第1負荷は、ノイズフィルタを介して電源に電気的に接続される負荷であればよいため、モータ102に限定されない。衣類処理装置が、空気を加熱するヒートポンプユニットを備える場合、第1負荷は、ヒートポンプユニットを制御する圧縮機であってもよい。また、衣類処理装置が、衣類処理装置内の空気を循環させる循環ファンを備える場合、第1負荷は、循環ファンを駆動するファンモータであってもよい。また、衣類処理装置が、貯水可能に設けられた水槽と、水槽の底部から循環経路を通じて水を循環させる循環ポンプを備える場合、第1負荷は、循環ポンプを駆動するポンプモータであってもよい。
【0056】
実施の形態1および2では、ノイズフィルタを介さずに電源に電気的に接続される第2負荷の一例として、ヒータ106を説明した。第2負荷は、ノイズフィルタを介さずに電源に電気的に接続される負荷であればよいため、ヒータ106に限定されない。衣類処理装置が、衣類処理装置が貯水可能に設けられた水槽と、水槽の底部に設けられ、水槽内の水を温める温水ヒータを備える場合、第2負荷は、温水ヒータであってもよい。
【0057】
(付記)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0058】
第1の態様における衣類処理装置は、筐体と、筐体内に設けられた負荷と、負荷を駆動する制御部と、電源と電気的に接続されるノイズフィルタと、を備え、負荷は、ノイズフィルタを介して電源に電気的に接続される第1負荷と、ノイズフィルタを介さずに電源に電気的に接続される第2負荷と、を含む。
【0059】
第2の態様における衣類処理装置は、第1の態様における衣類処理装置において、筐体内に回転可能に設けられた収容槽と、収容槽を回転させるモータと、をさらに備え、第1負荷は、モータである。
【0060】
第3の態様における衣類処理装置は、第1または第2の態様における衣類処理装置において、筐体内の空気または水を加熱するヒータをさらに備え、第2負荷は、ヒータである。
【0061】
第4の態様における衣類処理装置は、第1から第3の態様のいずれか1つにおける衣類処理装置において、半導体素子を高速で制御することで第1負荷の動作を制御する第1スイッチをさらに備え、第1スイッチは、ノイズフィルタに電気的に接続されている。
【0062】
第5の態様における衣類処理装置は、第4の態様のいずれか1つにおける衣類処理装置において、制御基板をさらに備え、制御基板は、制御部と、電源から制御部への通電を制御する電源リレーと、を含み、第1負荷の一端には第1スイッチが電気的に接続され、他端には電源リレーが電気的に接続されている。
【0063】
第6の態様における衣類処理装置は、第1から第5の態様のいずれか1つにおける衣類処理装置において、電源に接続される電源導入部と、ノイズフィルタと第1負荷との間を電気的に接続する第1負荷配線と、電源導入部と第2負荷との間を電気的に接続する第2負荷配線と、をさらに備え、第1負荷配線と第2負荷配線とは、筐体内において離れて引き回されている。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本開示は、衣類処理装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0065】
1 電源
100 衣類乾燥機(衣類処理装置)
101 筐体
102 モータ(第1負荷)
103 ドラム槽(収容槽)
104 ファン
105a 第1ベルト
105b 第2ベルト
106 ヒータ(第2負荷)
107 蓋体
110 電源導入部
120 制御装置
120a 制御ケース
121 ノイズフィルタ
125 第1リレー
130 制御基板
131 制御部
132 スイッチング回路
133 電源リレー
135 第2リレー
136 第1スイッチ
140 電源配線
141 第1配線(第2負荷配線)
142 第2配線
143 第3配線(第1負荷配線)
144 第4配線
145 コネクタ
230 制御基板
237 第3リレー
図1
図2
図3
図4
図5