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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171151
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】電子機器およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20241204BHJP
   G06F 1/26 20060101ALI20241204BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
H02J1/00 306K
H02J1/00 306L
H02J1/00 304E
G06F1/26 303
G06F1/26 306
H02J7/34 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088070
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野川 祐樹
【テーマコード(参考)】
5B011
5G165
5G503
【Fターム(参考)】
5B011DA02
5B011DB05
5B011EA04
5B011EA05
5B011EA10
5B011EB03
5B011GG03
5B011JB10
5G165BB01
5G165BB02
5G165CA01
5G165EA04
5G165HA02
5G165HA03
5G165HA07
5G165HA17
5G165JA04
5G165JA07
5G165JA09
5G165KA02
5G165KA05
5G165LA01
5G165LA02
5G165MA10
5G165PA01
5G503AA00
5G503BA01
5G503BB02
5G503CA01
5G503CA11
5G503CC02
5G503DA04
5G503DA07
5G503GB03
5G503GD03
5G503GD06
(57)【要約】
【課題】使用する電力供給手段の切り替え時における供給電圧の変化を抑制することが可能な電子機器およびその制御方法を提供すること。
【解決手段】使用する電源供給手段を切り替え可能な電子機器である。出力電圧が入力電圧の1/n(nは2以上の整数)である第1電圧変換回路と、入力電圧を設定された出力電圧に変換する第2電圧変換回路と、第1および第2電圧変換回路の出力電圧の高い方を変換して負荷に供給する第3電圧変換回路とを有する。電子機器は、第1電源供給回路からの入力電圧を第1電圧変換回路に供給する場合に、第2電圧変換回路の出力電圧を、第1電源供給回路からの電圧を第1電圧変換回路に入力した際の第1電圧変換回路の出力電圧に近い第1電圧になるように設定する。そして、電子機器は、第2電圧変換回路の出力電圧が第1電圧になるように設定を行った後に第1電源供給回路からの入力電圧を第1電圧変換回路に供給するための制御を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用する電源供給手段を切り替え可能な電子機器であって、
第1電源供給手段または第2電源供給手段からの入力電圧を出力電圧に変換する第1電圧変換手段であって、前記出力電圧が前記入力電圧の1/n(nは2以上の整数)である第1電圧変換手段と、
前記第2電源供給手段からの入力電圧を設定された出力電圧に変換する第2電圧変換手段と、
前記第1電圧変換手段の出力電圧と前記第2電圧変換手段の出力電圧のうち高い電圧を変換して負荷に供給する第3電圧変換手段と、
前記第2電圧変換手段の動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、
前記第1電源供給手段からの入力電圧を前記第1電圧変換手段に供給する場合に、前記第2電圧変換手段の出力電圧を、前記第1電源供給手段からの電圧を前記第1電圧変換手段に入力した際の前記第1電圧変換手段の出力電圧に近い第1電圧になるように前記設定を行い、
前記第2電圧変換手段の出力電圧が前記第1電圧になるように前記設定を行った後に前記第1電源供給手段からの入力電圧を前記第1電圧変換手段に供給するための制御を行う、ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
外部電源が接続されるインタフェースを有し、
前記第1電源供給手段が、前記インタフェースに接続される前記外部電源であり、前記第2電源供給手段が電池であることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記制御手段は、前記第1電源供給手段が前記インタフェースに接続されていないときは前記第2電源供給手段の出力電圧を前記第1電圧変換手段に供給するように制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2電源供給手段と前記第1電圧変換手段との間に設けられたスイッチ手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記第1電源供給手段が前記インタフェースに接続されていないときに前記スイッチ手段をONにし、前記第1電源供給手段が前記インタフェースに接続されているときに前記スイッチ手段をOFFにすることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1電源供給手段の電圧変換効率が前記第2電源供給手段の電圧変換効率よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1電源供給手段が、スイッチトキャパシタコンバータであることを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記第1電源供給手段からの入力電圧が、前記第2電源供給手段からの入力電圧より高いことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項8】
前記制御手段は、前記第2電圧変換手段の出力電圧の設定を段階的に変更することにより、前記第2電圧変換手段の出力電圧を前記第1電圧に変更することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項9】
前記制御手段は、前記第1電圧変換手段が前記第1電源供給手段からの入力電圧を供給されてから、前記第1電圧変換手段の出力電圧が前記第1電源供給手段からの入力電圧に応じた値に変化するまでの時間より、前記第2電圧変換手段の出力電圧が現在の出力電圧から前記第1電圧に変化するまでの時間が長くなるように、前記第2電圧変換手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
前記制御手段は、前記外部電源が前記インタフェースに接続されていない場合、前記第2電圧変換手段の出力電圧が、前記第3電圧変換手段の動作可能な電圧の下限値よりも所定値だけ高い第2電圧になるように制御し、前記外部電源が前記インタフェースに接続されると、前記第2電圧変換手段の出力電圧が前記第2電圧から前記第1電圧になるように前記第2電圧変換手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項11】
前記インタフェースは、USB Power Delivery規格に応じて前記外部電源から電力を受け、前記制御手段は、前記電池の満充電の電圧よりも高い電圧を前記外部電源に要求するように前記インタフェースを制御することを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
【請求項12】
前記制御手段は、前記第2電圧変換手段の出力電圧が前記第1電圧になった後に、前記外部電源に前記高い電圧を要求するように制御することを特徴とする請求項11に記載の電子機器。
【請求項13】
前記第1電圧は、前記第1電源供給手段からの入力電圧の1/nよりも所定の電圧だけ低い電圧であることを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
【請求項14】
第1電源供給手段または第2電源供給手段からの入力電圧を出力電圧に変換する第1電圧変換手段であって、前記出力電圧が前記入力電圧の1/n(nは2以上の整数)である第1電圧変換手段と、
前記第2電源供給手段からの入力電圧を設定された出力電圧に変換する第2電圧変換手段と、
前記第1電圧変換手段の出力電圧と前記第2電圧変換手段の出力電圧のうち高い電圧を変換して負荷に供給する第3電圧変換手段と、
前記第2電圧変換手段の動作を制御する制御手段と、を有し、使用する電源供給手段を切り替え可能な電子機器が実行する制御方法であって、
前記第1電源供給手段からの入力電圧を前記第1電圧変換手段に供給する場合に、前記第2電圧変換手段の出力電圧を、前記第1電源供給手段からの電圧を前記第1電圧変換手段に入力した際の前記第1電圧変換手段の出力電圧に近い第1電圧になるように前記設定を行うことと、
前記第2電圧変換手段の出力電圧が前記第1電圧になるように前記設定を行った後に前記第1電源供給手段からの入力電圧を前記第1電圧変換手段に供給するための制御を行うことと、
を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
【請求項15】
コンピュータを、請求項1から13のいずれか1項に記載の電子機器が有する制御手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
給電可能なインタフェース、電池、ACアダプタなど、異なる電力供給手段を利用可能な電子機器において、安定した動作を実現するため、使用する電力供給手段を動的に切り替える機能が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-166854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、電子機器の消費電力がインタフェースを通じて供給可能な電力を超える場合、電池から電力を供給することで、電子機器の動作を維持する。しかしながら、電力供給手段が切り替わる際に供給電圧が急激に変化すると、誤動作や処理品質の低下の原因となり得る。特許文献1では、このような電圧変動について何ら考慮していない。
【0005】
このような従来技術の課題を踏まえ、本発明はその一実施態様において、使用する電力供給手段の切り替え時における供給電圧の変化を抑制することが可能な電子機器およびその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はその一態様において、使用する電源供給手段を切り替え可能な電子機器であって、第1電源供給手段または第2電源供給手段からの入力電圧を出力電圧に変換する第1電圧変換手段であって、出力電圧が入力電圧の1/n(nは2以上の整数)である第1電圧変換手段と、第2電源供給手段からの入力電圧を設定された出力電圧に変換する第2電圧変換手段と、第1電圧変換手段の出力電圧と第2電圧変換手段の出力電圧のうち高い電圧を変換して負荷に供給する第3電圧変換手段と、第2電圧変換手段の動作を制御する制御手段と、を有し、制御手段は、第1電源供給手段からの入力電圧を第1電圧変換手段に供給する場合に、第2電圧変換手段の出力電圧を、第1電源供給手段からの電圧を第1電圧変換手段に入力した際の第1電圧変換手段の出力電圧に近い第1電圧になるように設定を行い、第2電圧変換手段の出力電圧が第1電圧になるように設定を行った後に第1電源供給手段からの入力電圧を第1電圧変換手段に供給するための制御を行う、ことを特徴とする電子機器を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施態様によれば、使用する電力供給手段の切り替え時における供給電圧の変化を抑制することが可能な電子機器およびその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る電子機器の一例としての撮像装置の機能構成例を示すブロック図
図2】実施形態に係る電源制御動作に関するフローチャート
図3】実施形態に係る電源制御動作に関するタイミングチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本発明をその例示的な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定しない。また、実施形態には複数の特徴が記載されているが、その全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
なお、以下の実施形態では、本発明を撮像装置(デジタルカメラ)で実施する場合に関して説明する。しかし、本発明に撮像機能は必須でなく、本発明は複数の種類の電源供給手段を動的に切り替えて利用可能な任意の電子機器でも実施可能である。このような電子機器には、ビデオカメラ、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、メディアプレーヤ、PDAなど)、携帯電話機、スマートフォン、ゲーム機、ロボット、ドローン、ドライブレコーダが含まれる。これらは例示であり、本発明は他の電子機器でも実施可能である。
【0011】
図1は本発明に係る電子機器の一例としての撮像装置101の機能構成例を示すブロック図である。なお、図1では電源供給に関する機能構成を主に示しており、他の機能構成については一部のみ示している。
【0012】
撮像装置101は、複数の電源供給手段を動的に切り替えて利用可能である。ここでは電源供給手段として、インタフェース102に接続された外部電源200と、電池107とを利用可能であるものとする。しかしながら、電源供給手段の数(2つ以上)および種類については特に制限はない。例えば電池107は着脱可能な形態(たとえばバッテリパック)であってもよいし、着脱不能な形態であってもよい。
【0013】
インタフェース102は例えばUSBインタフェースなど、撮像装置101に接続された外部機器からの給電が可能なインタフェースである。したがって、撮像装置101は、インタフェース102を通じて、インタフェース102の仕様およびインタフェース102に接続された外部機器の仕様に応じて定まる電力の供給を受けることが可能である。
【0014】
ここではインタフェース102にケーブル300を介して接続される外部機器が、ACアダプタやポータブルバッテリのような外部電源200であるものとする。しかしながら、外部機器は電源でなくてもよい。以下、インタフェース102を通じた電力の供給を外部給電と呼ぶ。
【0015】
受電回路103は、インタフェース102を通じて供給される電圧を変換せずに出力(スルー出力)する。受電回路103はロードスイッチを有してもよい。また、受電回路103は、インタフェース102を通じて流れる電流を、例えばインタフェース102の規格に応じて定まる上限値に制限する機能を有する。なお、インタフェース102を通じて流れる電流の制限機能は、インタフェース102に接続された外部機器(ここでは外部電源200)が有してもよい。
【0016】
電池107は例えば着脱可能なバッテリパックである。電池107は構成に応じた最大出力電圧を有する。電池107の出力電圧は電池107の状態に応じて変動する。本実施形態において電池107はリチウムイオンセルを2つ有し、電池107の出力電圧は充電状態に応じて8.4V(満充電時)~5.0Vの間で変動するものとする。電池107の出力電圧は第3スイッチ110と第2電圧変換回路108とに入力される。
【0017】
第3スイッチ110は、受電回路103と第1電圧変換回路104との接続経路と、電池107の出力との間に設けられる。第3スイッチ110がONのとき、電池107の出力電圧は第3スイッチ110を通じて接続経路に印加される。第3スイッチ110がOFFのとき、電池107の出力電圧は接続経路に印加されない。
【0018】
インタフェース102を介して外部電源200から撮像装置101に給電されておらず、撮像装置101が電池107の電力で動作する場合、第3スイッチ110はONされる。これにより、電池107の出力電圧が第1電圧変換回路104と第2電圧変換回路108との両方に入力される。また、インタフェース102を介して外部電源200から撮像装置101に給電されている場合、第3スイッチ110はOFFされる。第3スイッチ110のONおよびOFFは電源制御回路112が制御する。
【0019】
撮像装置101は、第1電圧変換回路104、第2電圧変換回路108、および第3電圧変換回路111を有する。第3電圧変換回路111には第1電圧変換回路104と第2電圧変換回路108の出力電圧のうち、高い方の電圧が入力される。なお、第3電圧変換回路111が許容する入力電圧の範囲は、第1電圧変換回路104および第2電圧変換回路108の出力電圧が取りうる正常範囲を包含する。
【0020】
第1電圧変換回路104は第2電圧変換回路108よりも電圧変換効率が高い。このような電圧変換効率の関係を満たすための方法に制限はない。ここでは、第1電圧変換回路104と第2電圧変換回路108は、互いに異なる電圧変換方法を用いるものとする。具体的には第1電圧変換回路104はスイッチトキャパシタコンバータであり、第2電圧変換回路108はスイッチングDCDCコンバータである。
【0021】
スイッチトキャパシタコンバータは出力電圧と入力電圧との比が整数となる。第1電圧変換回路104は降圧回路として用いられるため、出力電圧は入力電圧のn倍もしくは1/n倍(nは2以上の整数)になる。本実施形態において第1電圧変換回路104は、2つのフライングキャパシタ105を用いて入力電圧を1/2に変換して出力電圧とするものとする。
【0022】
第2電圧変換回路108は、電池107から供給される入力電圧を、設定値に従った出力電圧に変換する。第2電圧変換回路108はスイッチトキャパシタコンバータではなく、出力電圧は入力電圧のn倍もしくは1/n倍(nは2以上の整数)に限定されない。第2電圧変換回路108の出力電圧は電源制御回路112が設定する。
【0023】
第1電圧変換回路104は、第1スイッチ106を介して第3電圧変換回路111と接続される。第2電圧変換回路108は、第2スイッチ109を介して第3電圧変換回路111と接続される。第1スイッチ106と第2スイッチ109の出力は第3電圧変換回路111の手前で接続されている。第1スイッチ106と第2スイッチ109はそれぞれ、第1電圧変換回路104および第2電圧変換回路108への逆流を防止する回路の一例である。
【0024】
例えば第1スイッチ106および第2スイッチ109はそれぞれ、カソードを第3電圧変換回路111に接続されたダイオードであってもよいし、ロードスイッチであってもよい。第1スイッチ106および第2スイッチ109をロードスイッチで実現する場合、上流の電圧変換回路から電圧が印加されるとONし、ON状態で逆流を防止するように構成すればよい。ロードスイッチを用いると、ダイオードを用いる場合よりも導通損失を小さくできる。また、第1スイッチ106および第2スイッチ109を理想ダイオードと呼ばれる半導体デバイスで実現してもよい。
【0025】
したがって、第3電圧変換回路111には、第1電圧変換回路104と第2電圧変換回路108の出力電圧のうち、高い方の出力電圧が入力される。電池107からの電力で撮像装置101が動作する状態では、第2電圧変換回路108の出力電圧は、第3電圧変換回路111が動作可能な電圧の下限値に近く、かつ下限値を上回る値に設定される。例えば、第2電圧変換回路108の出力電圧は、第3電圧変換回路111が動作可能な電圧の下限値よりも所定値だけ高い電圧に設定される。これにより、電池107の出力電圧が高い状態では、第1電圧変換回路104の出力電圧が第3電圧変換回路111に出力される。そして、電池107の電圧が低下して、第1電圧変換回路104の出力電圧が第2電圧変換回路108の出力電圧を下回っても、第3電圧変換回路111には第2電圧変換回路108から動作可能な電圧が供給される。
【0026】
これにより、電池107の出力電圧が高い状態では電圧変換効率のよい第1電圧変換回路104を利用し、電池107の出力電圧が低下すると第2電圧変換回路108によって第3電圧変換回路111の動作を維持することが可能になる。
【0027】
第3電圧変換回路111は、許容される範囲の入力電圧を、後段の負荷120に含まれる各種の回路の動作に必要な1種類以上の出力電圧に変換する。第3電圧変換回路111は例えばスイッチングDCDCコンバータであってよい。図1では負荷120に含まれる回路として撮像回路113およびCPU114を示しているが、これらは単なる例示である。なお、電源制御回路112も負荷120に含まれうる。
【0028】
撮像回路113は、撮像素子など、撮像装置101の撮像光学系が形成する被写体像を画素ごとの電気信号またはデータに変換する。
CPU114は、ROMに記憶されたプログラムをRAMに読み込んで実行することにより、撮像装置101の全体的な制御を行う。
【0029】
電源制御回路112は例えばCPU、ROM、RAMを内蔵するワンチップマイコンである。電源制御回路112は、受電回路103、第1電圧変換回路104、第2電圧変換回路108、第3電圧変換回路111、第3スイッチ110の動作を制御する。また、電源制御回路112は、インタフェース102に対する外部機器の接続有無の検出や、外部機器との通信など、インタフェース102が準拠する規格に応じた動作を実行する機能を有する。
【0030】
次に、上述した構成要素の具体的な動作について、図2および図3をさらに用いて説明する。以下の説明では、
・外部電源200がUSB Power Delivery規格(以下、USB PD規格)に準拠したソース機器であり、27W(9.0V、3.0A)の給電が可能
・第3電圧変換回路111の許容入力電圧が2.5V~5.5V
・電池107の出力電圧が5.0V
・第1電圧変換回路104の出力電圧は入力電圧の1/2
・第2電圧変換回路108の出力電圧の初期設定値が2.6V
・撮像装置101がUSB PD規格に準拠したシンク機器(インタフェース102がUSB PD規格に準拠したUSBインタフェース)
であるものとする。また、便宜上、各電圧変換回路の電圧変換効率は100%であるものとする。
【0031】
図2は、本実施形態における電源制御回路112の動作に関するフローチャート、図3図2に対応するタイミングチャートである。なお、図2および図3におけるA~Fはそれぞれ対応するタイミングを示している。
【0032】
図2に示す動作は、例えばワンチップマイコンである電源制御回路112が有するCPUが、内蔵ROMに記憶されたプログラムを内蔵RAMにロードして実行することにより実現される。また、図2に示す動作は、インタフェース102に外部電源200が接続されておらず、電池107の電力により撮像装置101が動作している状態で開始される。この状態において第3スイッチ110はONであり、第1電圧変換回路104と第2電圧変換回路108の両方に電池107の出力電圧が入力される。
【0033】
第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値は、負荷120の消費電力が増加した際の電流増加に伴う電圧降下が生じても、第2電圧変換回路108の出力電圧が第3電圧変換回路111の許容入力電圧の下限値2.5Vを下回らないような値とする。ここでは2.6Vに設定しているが、より高い値でもよい。ただし、設定値を高くすると、利用可能な電池107の容量が減少するため、電池107の有効活用という観点からは低い値に設定した方がよい。また、スイッチングDCDCコンバータの電圧変換効率は、入力電圧と出力電圧との差が小さい方が良くなる。本実施形態では第3電圧変換回路111の出力電圧が0.5~1.1V程度と低い。そのため、第3電圧変換回路111の電圧変換効率の観点からも第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値は低い方がよい。
【0034】
ここでは動作開始時の電池107の電圧が5.0Vに低下しているため、第1電圧変換回路104の出力電圧は2.5V(5.0V/2)となる。一方、第2電圧変換回路108の出力電圧は2.6Vである。そのため、第3電圧変換回路111には、第2電圧変換回路108の出力電圧2.6V(>2.5V)が入力されている。
【0035】
S201で電源制御回路112は、インタフェース102に外部機器が接続されたか否かを判定し、外部機器が接続されたと判定されればS202を、判定されなければ例えば一定時間後にS201を実行する。判定はインタフェース102が準拠する規格に応じた方法で行うことができる。USBインタフェースの場合、インタフェース102の給電端子の電圧によって外部機器の接続有無を判定することができる。外部機器が接続されると(図3の時刻t1。タイミングA)、USB規格に従い、インタフェース102の給電端子の電圧は5.0Vになる。
【0036】
なお、インタフェース102に外部機器が接続されたことが検出された場合、電源制御回路112は、インタフェース102を介して、接続された外部機器との間で、規格に定められた通信を行う。この通信により、電源制御部回路112は、外部機器(外部電源200)の種類や能力に関する情報を取得する。これにより電源制御回路112はインタフェース102接続された外部電源200が、USB PD規格に準拠したソース機器であり、27W(9.0V、3.0A)の給電能力を有することを認識する。なお、外部機器に要求する電力は予め電源制御回路112に設定されているものとする。本実施形態では、電源制御回路112は、外部電源200の給電能力のうち、電池107の電圧よりも高い電圧を外部電源200に要求する。
【0037】
S202で電源制御回路112は、第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値を変更する(図3の時刻t2。タイミングB)。具体的には、電源制御回路112は、第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値を、現在の値より大きく、インタフェース102に接続された外部電源200に要求する電圧に基づく第1電圧変換回路104の出力電圧より小さい値に変更する。
【0038】
ここでは外部電源200に対して27W(9.0V,3.0A)の給電を要求するため、要求する電力に基づく第1電圧変換回路104の出力電圧は4.5Vである。したがって、電源制御回路112は、第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値を2.6Vより大きく4.5Vより所定の電圧、例えば0.1V~0.2V程度低い値(第1電圧)に変更する。ここでは一例として電源制御回路112は第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値を4.4Vに変更するものとする。
【0039】
第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値を変更する理由は、電源供給手段が電池107から外部電源200に切り替わった際に、第3電圧変換回路111の入力電圧が大きく変動するのを抑制するためである。例えば、インタフェース102に外部電源200が接続され、外部電源200に要求する電圧である9Vが外部電源200から供給された場合には、この9Vの電圧が、受電回路103を介して第1電圧変換回路104に出力される。そして、第1電圧変換回路102からは、9Vの1/2である4.5Vの出力電圧が出力される。そのため、電池107の電圧が5.0V近くまで低下している状態で外部電源200が接続されると、第3電圧変換回路111に入力される電圧は、第2電圧変換回路108からの2.6Vから、第1電圧変換回路104からの4.5Vに急激に上昇する。入力電圧の急激な変化は、第3電圧変換回路111の出力電圧を変動させ、負荷120に含まれる回路の動作に影響を与えうる。
【0040】
第2電圧変換回路108はスイッチトキャパシタコンバータである第1電圧変換回路104よりも、設定値の変更(入力電圧の変化)が出力電圧に反映されるまでの時間が長い。あるいは第2電圧変換回路108はスルーレートの設定などにより設定値の変更が出力電圧に反映されるまでの時間制御可能である。電源供給手段を電池107から外部電源200に切り替える前に、第2電圧変換回路108の出力電圧を緩やかに(例えば、1ms程度の期間に)上昇させておく。これにより、外部電源200からの給電に切り替わった際に生じる第3電圧変換回路111の入力電圧の変動を抑制することができる。
【0041】
基本的に、第2電圧変換回路108の出力電圧が2.6Vから4.4Vに達するまでの時間が、第1電圧変換回路104に外部電源200からの電力が印加されて出力電圧が4.5Vに達するまでの時間よりも長くなるようにする。
【0042】
なお、第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値を1回で4.4Vに変更する代わりに、段階的に設定値を変更して2.6Vから4.4Vに変更してもよい。また、4.0Vなど、より低い値に設定値を変更してもよい。
【0043】
図3の時刻t3で、第2電圧変換回路108の出力電圧が変更後の設定値に応じた4.4Vになった後、電源制御回路112はS203を実行する(図3の時刻t4、タイミングC)。S203で電源制御回路112は、第3スイッチ110をOFFする。なお、時刻t3における電池107の電圧が5.2Vより高い場合、時刻t3からt4の間に、第3電圧変換回路111への入力が、第1電圧変換回路104の出力から第2電圧変換回路108の出力電圧(4.4V)に切り替わる。
【0044】
S204で電源制御回路112は外部電源200に対し、インタフェース102を通じて27W(9.0V,3.0A)の給電を要求する。これにより、要求に応答して外部電源200からの給電が開始される(図3のt5、タイミングD)。なお、電源制御回路112は、受電回路103の出力が無効に設定されていた場合、このタイミングで受電回路103の出力を有効に設定する。
【0045】
時刻t6に受電回路103の出力電圧が8.8Vを超えると、第1電圧変換回路104の出力電圧が4.4Vより高くなり、第3電圧変換回路111に入力されはじめる。そして、時刻t7に受電回路103の出力が9.0Vに、また第1電圧変換回路104の出力電圧が4.5Vに達する。
【0046】
その後、例えば時刻t8で負荷120の消費電力が27Wを超えた場合、受電回路103が電流を3.0Aに制限するため、第1電圧変換回路104の出力電圧が低下する。第1電圧変換回路104の出力電圧が4.4Vを下回ると、第2電圧変換回路108の出力電圧4.4Vが第3電圧変換回路111に入力される。
【0047】
時刻t9で負荷120の消費電力が27Wを下回ると、第1電圧変換回路104の出力電圧が4.5Vに戻るため、第1電圧変換回路104の出力電圧4.5Vが第3電圧変換回路111に入力されるようになる。このように、負荷120の消費電力が、インタフェース102を介して外部電源200から供給される電力を超える場合があっても、電池107の電力を用いることで、第3電圧変換回路111の入力電圧を4.4V~4.5Vの範囲に維持することができる。
【0048】
S205で電源制御回路112は、接続されていた外部機器(外部電源200)がインタフェース102から外されたか否かを判定し、外部機器が外されたと判定されればS206を、判定されなければ例えば一定時間後にS205を実行する。外部機器がインタフェース102から外されると(図3の時刻t10。タイミングE)、インタフェース102の給電端子の電圧が0Vに変化する。
【0049】
これにより、第1電圧変換回路104の出力電圧が0Vになるため、第3電圧変換回路111には第2電圧変換回路108の出力電圧4.4Vが入力されるようになる。
【0050】
S206で電源制御回路112は第3スイッチ110をONにする。これにより電池107の出力電圧は第1電圧変換回路104にも入力されるようになる。しかし、電池107が満充電状態であっても第1電圧変換回路104の出力電圧は4.2Vであるため、第3電圧変換回路111には第2電圧変換回路108の出力電圧4.4Vが継続して供給される。
【0051】
また、電源制御回路112は第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値を4.4Vから2.6Vへ変更する(図3のt11、タイミングF)。必要であれば電源制御回路112は、第2電圧変換回路108の出力電圧の変化が緩やかに(例えば、1ms程度の期間に)下降するよう第2電圧変換回路108の設定を変更してもよい。なお、第2電圧変換回路108の出力電圧の設定値を4.4Vから2.6Vに1回で変更する代わりに、段階的に設定値を変更して4.4Vから2.6Vに変更してもよい。
【0052】
図3の時刻t12で、第2電圧変換回路108の出力電圧は2.6Vになる。なお、時刻t11における電池107の電圧が5.2Vより高い場合、時刻t11からt12の間に、第3電圧変換回路111への入力が、第2電圧変換回路108の出力から第1電圧変換回路104の出力電圧に切り替わる。
【0053】
以上説明したように、本実施形態によれば、電源供給手段を切り替える際、供給電圧に大きな変動が生じないように現在の電源供給手段による供給電圧を変化させてから電源供給手段を切り替えるようにした。そのため、切り替え前後の電源供給手段の電圧に大きな差がある場合でも、装置の誤動作などを抑制することが可能になる。
【0054】
(その他の実施形態)
電源供給手段を電池107から外部電源200に切り替えても第3電圧変換回路111の入力電圧の変化が十分小さい場合(例えば電池107の電圧が閾値以上である場合)は、S202およびS203の動作をスキップするように構成してもよい。
【0055】
本実施形態の開示は、以下の電子機器、電子機器の制御方法、およびプログラムを含む。
(項目1)
使用する電源供給手段を切り替え可能な電子機器であって、
第1電源供給手段または第2電源供給手段からの入力電圧を出力電圧に変換する第1電圧変換手段であって、前記出力電圧が前記入力電圧の1/n(nは2以上の整数)である第1電圧変換手段と、
前記第2電源供給手段からの入力電圧を設定された出力電圧に変換する第2電圧変換手段と、
前記第1電圧変換手段の出力電圧と前記第2電圧変換手段の出力電圧のうち高い電圧を変換して負荷に供給する第3電圧変換手段と、
前記第2電圧変換手段の動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、
前記第1電源供給手段からの入力電圧を前記第1電圧変換手段に供給する場合に、前記第2電圧変換手段の出力電圧を、前記第1電源供給手段からの電圧を前記第1電圧変換手段に入力した際の前記第1電圧変換手段の出力電圧に近い第1電圧になるように前記設定を行い、
前記第2電圧変換手段の出力電圧が前記第1電圧になるように前記設定を行った後に前記第1電源供給手段からの入力電圧を前記第1電圧変換手段に供給するための制御を行う、ことを特徴とする電子機器。
(項目2)
外部電源が接続されるインタフェースを有し、
前記第1電源供給手段が、前記インタフェースに接続される前記外部電源であり、前記第2電源供給手段が電池であることを特徴とする項目1に記載の電子機器。
(項目3)
前記制御手段は、前記第1電源供給手段が前記インタフェースに接続されていないときは前記第2電源供給手段の出力電圧を前記第1電圧変換手段に供給するように制御を行うことを特徴とする項目2に記載の電子機器。
(項目4)
前記第2電源供給手段と前記第1電圧変換手段との間に設けられたスイッチ手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記第1電源供給手段が前記インタフェースに接続されていないときに前記スイッチ手段をONにし、前記第1電源供給手段が前記インタフェースに接続されているときに前記スイッチ手段をOFFにすることを特徴とする項目2または3に記載の電子機器。
(項目5)
前記第1電源供給手段の電圧変換効率が前記第2電源供給手段の電圧変換効率よりも高いことを特徴とする項目1から4のいずれか1項に記載の電子機器。
(項目6)
前記第1電源供給手段が、スイッチトキャパシタコンバータであることを特徴とする項目5に記載の電子機器。
(項目7)
前記第1電源供給手段からの入力電圧が、前記第2電源供給手段からの入力電圧より高いことを特徴とする項目1から6のいずれか1項に記載の電子機器。
(項目8)
前記制御手段は、前記第2電圧変換手段の出力電圧の設定を段階的に変更することにより、前記第2電圧変換手段の出力電圧を前記第1電圧に変更することを特徴とする項目1から7のいずれか1項に記載の電子機器。
(項目9)
前記制御手段は、前記第1電圧変換手段が前記第1電源供給手段からの入力電圧を供給されてから、前記第1電圧変換手段の出力電圧が前記第1電源供給手段からの入力電圧に応じた値に変化するまでの時間より、前記第2電圧変換手段の出力電圧が現在の出力電圧から前記第1電圧に変化するまでの時間が長くなるように、前記第2電圧変換手段を制御することを特徴とする項目1から8のいずれか1項に記載の電子機器。
(項目10)
前記制御手段は、前記外部電源が前記インタフェースに接続されていない場合、前記第2電圧変換手段の出力電圧が、前記第3電圧変換手段の動作可能な電圧の下限値よりも所定値だけ高い第2電圧になるように制御し、前記外部電源が前記インタフェースに接続されると、前記第2電圧変換手段の出力電圧が前記第2電圧から前記第1電圧になるように前記第2電圧変換手段を制御することを特徴とする項目2に記載の電子機器。
(項目11)
前記インタフェースは、USB Power Delivery規格に応じて前記外部電源から電力を受け、前記制御手段は、前記電池の満充電の電圧よりも高い電圧を前記外部電源に要求するように前記インタフェースを制御することを特徴とする項目10に記載の電子機器。
(項目12)
前記制御手段は、前記第2電圧変換手段の出力電圧が前記第1電圧になった後に、前記外部電源に前記高い電圧を要求するように制御することを特徴とする項目11に記載の電子機器。
(項目13)
前記第1電圧は、前記第1電源供給手段からの入力電圧の1/nよりも所定の電圧だけ低い電圧であることを特徴とする項目12に記載の電子機器。
(項目14)
第1電源供給手段または第2電源供給手段からの入力電圧を出力電圧に変換する第1電圧変換手段であって、前記出力電圧が前記入力電圧の1/n(nは2以上の整数)である第1電圧変換手段と、
前記第2電源供給手段からの入力電圧を設定された出力電圧に変換する第2電圧変換手段と、
前記第1電圧変換手段の出力電圧と前記第2電圧変換手段の出力電圧のうち高い電圧を変換して負荷に供給する第3電圧変換手段と、
前記第2電圧変換手段の動作を制御する制御手段と、を有し、使用する電源供給手段を切り替え可能な電子機器が実行する制御方法であって、
前記第1電源供給手段からの入力電圧を前記第1電圧変換手段に供給する場合に、前記第2電圧変換手段の出力電圧を、前記第1電源供給手段からの電圧を前記第1電圧変換手段に入力した際の前記第1電圧変換手段の出力電圧に近い第1電圧になるように前記設定を行うことと、
前記第2電圧変換手段の出力電圧が前記第1電圧になるように前記設定を行った後に前記第1電源供給手段からの入力電圧を前記第1電圧変換手段に供給するための制御を行うことと、を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
(項目15)
コンピュータを、項目1から13のいずれか1項に記載の電子機器が有する制御手段として機能させるためのプログラム。
【0056】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0057】
101…撮像装置、102…インタフェース、103…受電回路、104…第1電圧変換回路、106…第1スイッチ、107…電池、108…第2電圧変換回路、109…第2スイッチ、110…第3スイッチ、111…第3電圧変換回路、112…電源制御回路
図1
図2
図3