(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171207
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】タイヤ成形用金型
(51)【国際特許分類】
B29C 33/02 20060101AFI20241204BHJP
B29C 35/02 20060101ALI20241204BHJP
B29L 30/00 20060101ALN20241204BHJP
【FI】
B29C33/02
B29C35/02
B29L30:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088165
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186015
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100213436
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 直俊
(72)【発明者】
【氏名】石原 泰之
【テーマコード(参考)】
4F202
4F203
【Fターム(参考)】
4F202AA45
4F202AB03
4F202AH20
4F202AR11
4F202CA21
4F202CU03
4F202CX06
4F203AA45
4F203AB03
4F203AH20
4F203AR11
4F203DA11
4F203DB01
4F203DC01
4F203DL10
(57)【要約】
【課題】各セグメントを開くタイミングをずらすことができる簡単な構造のタイヤ成形用金型を提供する。
【解決手段】タイヤ成形用金型100は、複数のセグメント4に分割されたトレッド成形部3と、トレッド成形部3の径方向の外側に配置され、トレッド成形部3の軸方向に沿って移動自在の駆動部Rと、を備え、トレッド成形部3は、第一形成部31と、第一形成部31が開位置へ移動し始めた後に開位置へ移動する第二形成部32と、を有し、駆動部Rは、第一形成部31のセグメント4を閉位置に保持する保持位置と、第一形成部31のセグメント4を開位置へ移動させる解放位置との間で移動自在の第一駆動部7と、第二形成部32のセグメント4を閉位置に保持する保持位置と、第二形成部32のセグメント4を開位置へ移動させる解放位置との間で移動自在の第二駆動部8と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周方向に並ぶ複数のセグメントに分割された円環状のトレッド成形部と、
前記トレッド成形部の径方向の外側に配置され、前記セグメントを閉位置に保持する保持位置と、前記セグメントを開位置へ移動させる解放位置との間で、前記トレッド成形部の軸方向に沿って移動自在のセグメント駆動部と、を備え、
前記トレッド成形部は、
第一形成部と、
前記第一形成部が前記開位置へ移動し始めた後に前記開位置へ移動する第二形成部と、を有し、
前記セグメント駆動部は、
前記第一形成部の前記セグメントを前記閉位置に保持する前記保持位置と、前記第一形成部の前記セグメントを前記開位置へ移動させる前記解放位置との間で移動自在の第一駆動部と、
前記第二形成部の前記セグメントを前記閉位置に保持する前記保持位置と、前記第二形成部の前記セグメントを前記開位置へ移動させる前記解放位置との間で移動自在の第二駆動部と、を有する、タイヤ成形用金型。
【請求項2】
前記セグメント駆動部は、
前記セグメントにおける前記径方向の外側に係合する係合部を有し、
前記軸方向における上側に配置され、前記軸方向に沿って上方に移動して前記保持位置から前記解放位置へ移動し、
前記係合部は、前記セグメント駆動部の上方への移動に伴って、前記セグメントを前記径方向の外側に移動させ、前記セグメントを前記開位置へ移動させる請求項1に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項3】
前記第一駆動部は、前記第二駆動部を上方にけん引しながら上方に移動する請求項2に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項4】
前記第一駆動部は、前記第二駆動部をけん引する係止部を有し、
前記第二駆動部は、前記第一駆動部にけん引される被係止部を有し、
前記被係止部は、前記軸方向に沿って形成された切り欠き部を有し、
前記係止部は、前記外側に向けて延出する係止突起部を有し、
前記係止突起部は、
前記第一駆動部が前記保持位置に在る場合、前記切り欠き部の上端部に対して下方側に離間しており、
前記第一駆動部が前記保持位置から前記解放位置に移動する際に、前記切り欠き部の上端部に係止しされ、前記第二駆動部を上方にけん引する請求項3に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項5】
前記セグメント駆動部が前記保持位置に在る場合、前記第一形成部の前記セグメントと、前記第二形成部の前記セグメントとが、前記周方向に沿って交互に配列されている請求項4に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項6】
前記係止突起部は、前記第一駆動部の前記係合部における前記径方向の外側部に配置され、
前記被係止部は、円環状に形成されており、前記第一形成部の前記セグメントよりも径方向の外側に配置され、
前記切り欠き部は、前記径方向において、前記係止突起部と重複して配置されている請求項5に記載のタイヤ成形用金型。
【請求項7】
前記係止突起部は、前記切り欠き部に嵌め込まれている請求項6に記載のタイヤ成形用金型。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ成形用金型に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、タイヤ金型のセグメント駆動装置が開示されている。このタイヤ金型のセグメント駆動装置は、タイヤ金型のコンテナを構成するセグメント駆動部とセグメントとを互いに係合し、前記セグメント駆動部の上下動に伴う案内作用により、周方向に分割した複数個のセグメントを径方向へ移動させて内周面に設けたトレッド型部を開閉する。このタイヤ金型のセグメント駆動装置では、複数個のセグメントを種類が異なる第1セグメントと第2セグメントの2つのグループに分け、これら第1セグメントと第2セグメントとを昇降しない状態で下金型側に交互に配置すると共に、第1セグメント及び第2セグメントに関連して駆動用シリンダを設け、駆動用シリンダにより第1セグメントを第2セグメントよりも先行して移動させる。駆動用シリンダは、第1セグメント及び第2セグメントのそれぞれに対応して設けられ、第1セグメント及び第2セグメントが個々に移動できるように構成されている。このタイヤ金型のセグメント駆動装置では、第1及び第2セグメントを連続的又は断続的に径方向へ別々に移動させながら、第1セグメントを第2セグメントよりも常に先行してトレッド型の閉位置に到達させているため、各セグメント間に生タイヤが挟み込まれず、大きなフラッシングの発生を防ぐことが可能となり、タイヤ金型の寿命を延長できる。
【0003】
特許文献2には、タイヤ加硫装置が開示されている。このタイヤ加硫装置は、タイヤ周方向に沿ってリング状に配置されてタイヤを成形する複数の分割モールド(セグメントの一例)と、分割モールドのタイヤ幅方向の一端部に連結された回転支持部を中心に、分割モールドをタイヤ半径方向の外側と内側に向かって回転可能に支持する支持部材と、分割モールドを少なくとも回転により移動させて、タイヤを成形する成形位置とタイヤから離間する離間位置とに分割モールドを配置する移動機構と、を備えている。このタイヤ加硫装置では、タイミングをずらして複数の分割モールドを移動させてもよいとされている。特許文献2には、一例として、9個の分割モールドを3段階で成形位置から離間位置に移動させる場合が例示されており、3個の分割モールドを順に離間位置に移動させて、全ての分割モールドを離間位置に配置する場合が開示されている。このタイヤ加硫装置では、タイミングをずらして複数の分割モールドを移動させることで、タイヤに作用する力がより軽減されると開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-334740号公報
【特許文献2】特開2018-202787号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術にあっては、各セグメントを開くタイミングをずらすようにする場合、各セグメントのそれぞれに対応する駆動用シリンダや、セグメント毎にタイヤ半径方向の外側と内側に向かって回転可能に支持する支持部材が必要であり、タイヤ成形用金型の構造が複雑となる問題があった。また、このように金型の構造が複雑になるが故、各セグメントを開くタイミングのずれの調整も簡単ではなかった。そのため各セグメントを開くタイミングをずらすことができる簡単な構造のタイヤ成形用金型の提供が望まれる。
【0006】
本発明は、かかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、各セグメントを開くタイミングをずらすことができる簡単な構造のタイヤ成形用金型を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明に係るタイヤ成形用金型は、
周方向に並ぶ複数のセグメントに分割された円環状のトレッド成形部と、
前記トレッド成形部の径方向の外側に配置され、前記セグメントを閉位置に保持する保持位置と、前記セグメントを開位置へ移動させる解放位置との間で、前記トレッド成形部の軸方向に沿って移動自在のセグメント駆動部と、を備え、
前記トレッド成形部は、
第一形成部と、
前記第一形成部が前記開位置へ移動し始めた後に前記開位置へ移動する第二形成部と、を有し、
前記セグメント駆動部は、
前記第一形成部の前記セグメントを前記閉位置に保持する前記保持位置と、前記第一形成部の前記セグメントを前記開位置へ移動させる前記解放位置との間で移動自在の第一駆動部と、
前記第二形成部の前記セグメントを前記閉位置に保持する前記保持位置と、前記第二形成部の前記セグメントを前記開位置へ移動させる前記解放位置との間で移動自在の第二駆動部と、を有する。
【0008】
本発明に係るタイヤ成形用金型では、更に、
前記セグメント駆動部は、
前記セグメントにおける前記径方向の外側に係合する係合部を有し、
前記軸方向における上側に配置され、前記軸方向に沿って上方に移動して前記保持位置から前記解放位置へ移動し、
前記係合部は、前記セグメント駆動部の上方への移動に伴って、前記セグメントを前記径方向の外側に移動させ、前記セグメントを前記開位置へ移動させてもよい。
【0009】
本発明に係るタイヤ成形用金型では、更に、
前記第一駆動部は、前記第二駆動部を上方にけん引しながら上方に移動してもよい。
【0010】
本発明に係るタイヤ成形用金型では、更に、
前記第一駆動部は、前記第二駆動部をけん引する係止部を有し、
前記第二駆動部は、前記第一駆動部にけん引される被係止部を有し、
前記被係止部は、前記軸方向に沿って形成された切り欠き部を有し、
前記係止部は、前記外側に向けて延出する係止突起部を有し、
前記係止突起部は、
前記第一駆動部が前記保持位置に在る場合、前記切り欠き部の上端部に対して下方側に離間しており、
前記第一駆動部が前記保持位置から前記解放位置に移動する際に、前記切り欠き部の上端部に係止しされ、前記第二駆動部を上方にけん引してもよい。
【0011】
本発明に係るタイヤ成形用金型では、更に、
前記セグメント駆動部が前記保持位置に在る場合、前記第一形成部の前記セグメントと、前記第二形成部の前記セグメントとが、前記周方向に沿って交互に配列されてもよい。
【0012】
本発明に係るタイヤ成形用金型では、更に、
前記係止突起部は、前記第一駆動部の前記係合部における前記径方向の外側部に配置され、
前記被係止部は、円環状に形成されており、前記第一形成部の前記セグメントよりも径方向の外側に配置され、
前記切り欠き部は、前記径方向において、前記係止突起部と重複して配置されていてもよい。
【0013】
本発明に係るタイヤ成形用金型では、更に、
前記係止突起部は、前記切り欠き部に嵌め込まれてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、各セグメントを開くタイミングをずらすことができる簡単な構造のタイヤ成形用金型を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施形態に係るタイヤ成形用金型の斜視図である。
【
図2】
図1におけるII‐II断面の模式図である。
【
図4】上側コンテナを取り除いた状態のタイヤ成形用金型の斜視図である。
【
図8】駆動部が保持位置に在る場合における、駆動部の側面における係止突起部及び係止溝の近傍の拡大図である。
【
図9】駆動部が保持位置に在る場合における、セグメントの近傍を周方向に沿ってみた拡大図である。
【
図10】第一駆動部が保持位置から上昇して係止突起部が係止溝の上端に当接した時点の駆動部の側面における係止突起部及び係止溝の近傍の拡大図である。
【
図11】第一駆動部が保持位置から上昇し、且つ、第二駆動部が保持位置に在る場合における、セグメントの近傍を周方向に沿ってみた拡大図である。
【
図12】係止突起部が係止溝の上端に係止され、上昇する第一駆動部が第二駆動部を上方へけん引し始めた直後の、駆動部の側面における係止突起部及び係止溝の近傍の拡大図である。
【
図13】
図11に示す状態から更に第一駆動部が上昇し、第二駆動部が第一駆動部にけん引され始めた直後の、セグメントの近傍を周方向に沿ってみた拡大図である。
【
図14】
図12に示す状態からさらに第一駆動部が第二駆動部を上方へけん引した状態の駆動部の側面における係止突起部及び係止溝の近傍の拡大図である。
【
図15】
図13に示す状態からさらに第一駆動部が上昇し、第二駆動部をさらに上方へけん引した状態の駆動部の側面における係止突起部及び係止溝の近傍の拡大図である。
【
図16】
図15に示す状態からさらに第一駆動部が上昇し、第二駆動部をさらに上方へけん引した状態の駆動部の側面における係止突起部及び係止溝の近傍の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面に基づいて、本発明の実施形態に係るタイヤ成形用金型について説明する。
【0017】
図1には、本実施形態に係るタイヤ成形用金型100(以下、金型100と称する場合がある)の、斜め上から見た斜視図を示している。
図2には、金型100の正面視における断面(
図1におけるII‐II断面)の模式図を示している。
【0018】
金型100は、未加硫(加硫前)の合成ゴムを主体として形成された生タイヤを、加硫しつつ所定の形状に成形してタイヤ200(
図2参照)を製造するために用いられるものである。
【0019】
金型100は、
図2に示すように、周方向に並ぶ複数のセグメント4に分割された円環状のトレッド成形部3と、トレッド成形部3の径方向の外側に配置され、セグメント4を閉位置に保持する保持位置と、セグメント4を開位置へ移動させる解放位置との間で、トレッド成形部3の軸方向に沿って移動自在のセグメント駆動部R(以下、駆動部Rと称する場合がある)と、を備えている。トレッド成形部3は、第一形成部31と、第一形成部31が開位置へ移動し始めた後に開位置へ移動する第二形成部32と、を有している。駆動部Rは、第一形成部31のセグメント4を閉位置に保持する保持位置と、第一形成部31のセグメント4を開位置へ移動させる解放位置との間で移動自在の第一駆動部7と、第二形成部32のセグメント4を閉位置に保持する保持位置と、第二形成部32のセグメント4を開位置へ移動させる解放位置との間で移動自在の第二駆動部8と、を有する。
【0020】
金型100は、簡単な構造であるが、各セグメント4を開くタイミングをずらすことができる。
【0021】
以下、金型100について詳述する。
【0022】
金型100は、
図2に示すように、セグメント4を有するトレッド成形部3、カム溝部5及び駆動部Rに加えて、更に、下側コンテナ1、上側コンテナ2、を備えている。
【0023】
以下では、トレッド成形部3の軸心Gに沿う方向を軸方向と称する。また、トレッド成形部3の周方向及びこれと同じ方向は、単に周方向と称する。また、トレッド成形部3の径方向及びこれと同じ方向は、単に径方向と称し、径方向における外側を単に外側又は径方向の外側、内側を単に径方向の内側と称する場合がある。軸方向における、下側コンテナ1から見て上側コンテナ2を向く向きを上側、上方又は上と称し、上側コンテナ2から見て下側コンテナ1の側を向く向きを下側、下方又は下と称する。なお、本実施形態において、正面視とは、径方向に沿ってみた場合の視点のことである。
図1では、周方向を方向Cとして示している。図では、軸方向における上向きを方向U、軸方向における下向きを方向Lとし、径方向を方向Dとして示している。
【0024】
下側コンテナ1は、金型100の座部である。下側コンテナ1には、上側コンテナ2及びトレッド成形部3が載置される。下側コンテナ1は、板部10と、板部10の上面に載置された下側サイドウォール成形部11とを有する。
【0025】
上側コンテナ2は、板部20と、板部20の下面に固定された上側サイドウォール成形部21とを有する。上側コンテナ2は、昇降機(不図示)によって昇降されてよい。上側コンテナ2は、軸方向に沿って、下側コンテナ1に対して相対的に上下に昇降可能とされている。
【0026】
下側サイドウォール成形部11と上側サイドウォール成形部21とは、タイヤ200の側面部(サイドウォール)を形成する金型である。下側サイドウォール成形部11と上側サイドウォール成形部21とは、トレッド成形部3と同軸心の円環状に形成されている。下側サイドウォール成形部11の上面と、上側サイドウォール成形部21の下面とが、タイヤ200の側面を成形する意匠面である。
【0027】
トレッド成形部3は、タイヤ200のトレッド面を形成する金型を含むユニットである。トレッド成形部3の内側面がタイヤ200のトレッド面を形成する意匠面である。トレッド成形部3は、下側コンテナ1の板部10の上面上に直接載置されている。
【0028】
図3には、トレッド成形部3の斜め上から見た斜視図を示している。
図4には、上側コンテナ2(
図1参照)を取り除いた状態の金型100を斜め上から見た斜視図を示している。
【0029】
上述のごとく、
図3、
図4に示すように、トレッド成形部3は、円環状に形成されており、トレッド成形部3は、円周方向に並ぶ複数のセグメント4を有する。トレッド成形部3は、後述するように、第一形成部31と、第二形成部32とを有する。
【0030】
トレッド成形部3は、例えば周方向に5から90個のセグメント4に分割されてよい。本実施形態では、トレッド成形部3が8個のセグメント4に分割されている場合を例示して説明している。セグメント4は、下側コンテナ1の板部10の上面上に直接載置されている(
図2参照)。本実施形態のトレッド成形部3は、円周方向の長さが互いに同一の8個のセグメント4に分割された構成とされている。セグメント4の内側面が、トレッド成形部3の意匠面である。以下では、セグメント4の内側面を、セグメント4の意匠面と称する場合がある。
【0031】
セグメント4は、セグメント4の意匠面が周方向で隣接するセグメント4の意匠面と連続的に連なる閉位置と、セグメント4の意匠面が隣接するセグメント4の意匠面と不連続になる開位置とに移動可能である。換言すると、セグメント4の開位置は、セグメント4の閉位置よりも外側の位置である。セグメント4は、開位置と閉位置との間を径方向に沿って移動可能とされている。なお、
図2から
図4では、セグメント4が開位置に在る場合を示している。
【0032】
図3、
図4に示すように、トレッド成形部3の複数(本実施形態では8個)のセグメント4の内、例えば半分の個数(本実施形態では4個)のセグメント4は第一形成部31に、残りの半分の個数(本実施形態では残りの4個)のセグメント4は第二形成部32に属するように区分けされている。本実施形態では、駆動部Rが保持位置に在る場合、第一形成部31に属するセグメント4と、第二形成部32に属するセグメント4とが周方向に沿って交互に配列されている。
【0033】
後述するように、第一形成部31に属するセグメント4は、第一駆動部7によって付勢又はけん引されて、閉位置と開位置とに移動させられる。また、第二形成部32に属するセグメント4は、第二駆動部8によって付勢又はけん引されて、閉位置と開位置とに移動させられる。
【0034】
後述するように、セグメント4が閉位置から開位置に移動する場合、第二形成部32に属するセグメント4は、第一形成部31に属するセグメント4が閉位置から開位置に移動開始した後に、閉位置から開位置に移動開始するようになっている。
【0035】
セグメント4は、
図2から
図4に示すように、内側の面がタイヤ200(
図2参照)のトレッド面を形成する意匠面となっている分割金型40と、分割金型40を支持するホルダ41と、を有する。
図2、
図4に示すように、分割金型40及びホルダ41は、駆動部Rの内側且つ下側に配置される。
【0036】
分割金型40は、
図2、
図3などに示すように、意匠面に、タイヤのトレッドの溝を形成する突起やサイプを形成する突起を有する。分割金型40の意匠面の突起は、所望トレッドの形状やサイプの形状にあわせて任意の形状で設けてよい。分割金型40の周方向における端部は隣接する分割金型40の端部に沿った形状とされている。
【0037】
ホルダ41は、
図2に示すように、分割金型40の外側に隣接して配置され、分割金型40の外側部を支持している。ホルダ41の内側部は、例えば、軸方向の両端部よりも軸方向の内側部が外側に向けて凹む凹面状に形成されており、分割金型40が、その外側部をその凹部に嵌め込まれてホルダ41に支持されている。
【0038】
図3に示すように、ホルダ41の外側面44は、ホルダ41の上端側が下端側よりも内側に位置する傾斜面となっている。外側面44は、周方向に沿った円弧状の面である。外側面44には、外側面44の下端部から上端部に向けて、上下方向に沿って直線状に延在する案内溝45が形成されている。案内溝45は、溝の上面の開口部(外側面44に形成された、上下方向に沿う開口部)の周方向における幅が、溝の底部分(内側部分)の周方向における幅よりも小さい、いわゆるTスロット(蟻溝)状の形状とされている。
【0039】
図2に示すように、ホルダ41の上端部と下端部の内側面はそれぞれ、上側サイドウォール成形部21と下側サイドウォール成形部11の外側面に対向している。
【0040】
ホルダ41は、下側コンテナ1の板部10の上面上に載置された状態で開位置と閉位置とを移動する。
【0041】
駆動部Rは、トレッド成形部3の外側且つ上側に配置されている。
図5には、駆動部Rを斜め上から見た斜視図を示している。駆動部Rは、
図2、
図5に示すように、第一駆動部7と第二駆動部8とを有する。
【0042】
駆動部Rは、軸方向に沿って上方及び下方に移動自在となっている。具体的には、駆動部Rは、トレッド成形部3のセグメント4(
図2参照)を閉位置に保持する保持位置と、保持位置よりも軸方向に沿って上昇した位置であって、セグメント4を開位置へ移動させる解放位置との間で移動自在となっている。本実施形態において、保持位置は駆動部Rが最も下降した位置である。駆動部Rは、昇降機(不図示)によって昇降されてよい。
【0043】
図6には、第一駆動部7を斜め上から見た斜視図を示している。
図6に示すように、第一駆動部7は、軸心Gを筒の中心とした円筒状の第一保持リング71と、第一保持リング71の内周部に上端部の外側面が固定され、下方に延出する複数の第一係合部70(係合部の一例)と、それぞれの第一係合部70の下端部における外側面に設けられ、外側に向けて延出する係止突起部79と、それぞれの係止突起部79の先端部に内周面が固定され、第一保持リング71と同軸心の補助リング72と、第一保持リング71と同軸心の環状であり、第一保持リング71の上端部に下面部が固定された板状で環状の第一上部環73と、を有する。
【0044】
第一係合部70は、第一形成部31のセグメント4における径方向の外側部に係合する係合部である。第一係合部70は、第一駆動部7が保持位置に向けて下降する際には、
図3に示す第一形成部31のセグメント4の径方向の外側部(本実施形態ではホルダ41の外側面44)を閉位置に向けて内側に付勢し、また、第一駆動部7が保持位置から上昇する際には、外側面44の案内溝45を介してセグメント4を外側又は上方にけん引する付勢及びけん引機構である。
図6に示す第一係合部70は、これにより、第一駆動部7の上方への移動に伴って、
図3に示す第一形成部31のセグメント4を径方向の外側に移動させ、また、第一形成部31のセグメント4を開位置へ移動させる。
【0045】
図6に示すように、第一係合部70は、上端部の外側面側を、第一保持リング71の内周面に固定されて支持されている。
【0046】
第一係合部70における径方向の内側部分である第一内周部75には、内側を向き、且つ、上端側が下端側よりも内側に位置するように、軸方向に対して直線状に傾斜する第一内側傾斜面76が形成されている。第一内側傾斜面76は、周方向に沿った円弧状の面である。
【0047】
また、第一内周部75には、第一駆動部7が保持位置から上昇する際に、セグメント4を外側又は上方にけん引する係止機構の一例として、その延在方向に沿ってみた断面の形状がT字形状のT字形状の第一レール74が配置されている。すなわち、第一レール74は、第一内周部75に近接する側における周方向の幅よりも、第一内周部75から離間している側における周方向の幅が広くなっている。第一レール74は、第一内側傾斜面76に沿い、第一内側傾斜面76の下端部から上端部に向けて延在するように配置されている。
【0048】
第一保持リング71は、第一係合部70を等間隔で環状に配列した状態で保持するための保持具である。それぞれの第一係合部70の周方向における幅は、同じとされてよい。隣接する第一係合部70同士が周方向において離間する距離は、第一係合部70の周方向における幅と同じとされてよい。
【0049】
第一駆動部7において、第一係合部70における径方向の外側部の下部の外側面78は、当該外側部の上部(外側面78よりも上部)の外側面77よりも径方向における外側に位置している。外側面78における、周方向の中央部分には、外側に向けて延出する係止突起部79が配置されている。すなわち、第一駆動部7の第一係合部70における径方向の外側部における下部に係止突起部79が配置されている。
【0050】
係止突起部79は、外側面78の下端部に配置してよい。係止突起部79は、後述するように、第二駆動部8をけん引する係止部となる。
【0051】
図7には、第二駆動部8を斜め上から見た斜視図を示している。
図7に示すように、第二駆動部8は、軸心Gを筒の中心とした円筒状(円環状の一例)の第二保持リング81と、第二保持リング81の内周部に上端部の外側面が固定され、上方に延出する複数の第二係合部80(係合部の一例)と、第二保持リング81と同軸心の環状であり、それぞれの第二係合部80の上面部に下面部が固定された板状の第二上部環83と、を有する。
【0052】
第二係合部80は、第二形成部32のセグメント4における径方向の外側部に係合する係合部である。第二係合部80は、第二駆動部8が保持位置に向けて下降する際には、
図3に示す第二形成部32のセグメント4の径方向の外側部(本実施形態ではホルダ41の外側面44)を閉位置に向けて内側に付勢し、また、第二駆動部8が保持位置から上昇する際には、外側面44の案内溝45を介してセグメント4を外側又は上方にけん引する付勢及びけん引機構である。
図7に示す第二係合部80は、これにより、第二駆動部8の上方への移動に伴って、
図3に示す第二形成部32のセグメント4を径方向の外側に移動させ、また、第二形成部32のセグメント4を開位置へ移動させる。
【0053】
図7に示すように、第二係合部80は、下端部の外側面側を、第二保持リング81の内周面に固定されて支持されている。
【0054】
第二係合部80における径方向の内側部分である第二内周部85には、内側を向き、且つ、上端側が下端側よりも内側に位置するように、軸方向に対して直線状に傾斜する第二内側傾斜面86が形成されている。第二内側傾斜面86は、周方向に沿った円弧状の面である。
【0055】
また、第二内周部85には、第二駆動部8が保持位置から上昇する際に、セグメント4を外側又は上方にけん引する係止機構の一例として、その延在方向に沿ってみた断面の形状がT字形状の第二レール84が配置されている。すなわち、第二レール84は、第二内周部85に近接する側における周方向の幅よりも、第二内周部85から離間している側における周方向の幅が広くなっている。第二レール84は、第二内側傾斜面86に沿い、第二内側傾斜面86の下端部から上端部に向けて延在するように配置されている。
【0056】
第二保持リング81は、第二係合部80を等間隔で環状に配列した状態で保持するための保持具である。それぞれの第二係合部80の周方向における幅は、同じとされてよい。隣接する第二係合部80同士が周方向において離間する距離は、第二係合部80の周方向における幅と同じとされてよい。本実施形態において、第二係合部80の周方向における幅は、第一係合部70の周方向における幅と同じである。
【0057】
第二保持リング81の下部には、下面部から上方に向けて延在するように、すなわち、軸方向に沿って切り欠いて形成された切り欠き部である係止溝89が形成されている。係止溝89は、周方向における、隣接する第二係合部80,80の中間部分に配置されてよい。第二保持リング81は、後述するように、係止溝89に係止突起部79を係止され、これにより第二駆動部8が第一駆動部7にけん引される被係止部となる。
【0058】
第二駆動部8において、第二係合部80における径方向の外側部の上部の外側面87は、当該外側部の上部の下部の外側面88よりも径方向における内側に位置している。
【0059】
図5に示すように、駆動部Rでは、第一保持リング71が、第二保持リング81の上方に配置される。駆動部Rでは、第一保持リング71の内周面は、第二係合部80の上部の外側面87(
図7参照)に沿う配置となる。すなわち、第一保持リング71は、第二係合部80の外側に配置される。
【0060】
駆動部Rでは、第二保持リング81の内周面は、第一係合部70の下部の外側面78(
図6参照)に沿う配置となる。すなわち、第二保持リング81は、第一係合部70の外側に配置される。
【0061】
第一上部環73は、第一係合部70及び第二係合部80の上方に配置される。第二上部環83は、第一上部環73の環の内側位置に配置される。第二上部環83は、第一係合部70上方に配置される。
【0062】
図8に示すように、切り欠き部である係止溝89は、径方向において、係止突起部79と重複して配置される。係止突起部79は、係止溝89に嵌め込まれる。駆動部Rが保持位置にある場合、係止突起部79は、係止溝89の溝内の下端部に位置している。なお、
図8は、駆動部Rが保持位置にある場合の駆動部Rの側面であって、係止突起部79及び係止溝89の近傍を示している。
【0063】
さて、
図9は、金型100の要部である、金型100の周方向におけるセグメント4の側面と、その近傍の駆動部Rの断面と、を周方向に沿って見た図を示している。
図9は、
図2に示した断面の模式図における、セグメント4近傍の拡大図である。
図2、
図9では、駆動部Rが保持位置に在り、セグメント4は閉位置に保持されている。
【0064】
図9に示すように、第一係合部70の第一レール74と第二係合部80の第二レール84とが、周方向で同じ位置にあるセグメント4の、ホルダ41における案内溝45に嵌り込み、セグメント4を外側にけん引可能となるように係合する。すなわち、第一係合部70と係合したセグメント4が、第一形成部31のセグメント4である。また、第二係合部80と係合したセグメント4が、第二形成部32のセグメント4である。本実施形態では、第一レール74及び第二レール84のT字形状が、案内溝45のTスロットに嵌り込み係合する。
【0065】
金型100における、駆動部Rの昇降に伴うセグメント4の動作は以下のようである。
【0066】
図9に示すように、駆動部Rが保持位置に在る場合、セグメント4は閉位置に位置している。この状態で、金型100は、タイヤ200の成形や加硫を行える。
図9に示す状態から、駆動部Rが上昇すると、セグメント4が外側にけん引されて、開位置に移動する。
【0067】
駆動部Rの上昇とセグメント4の開位置への移動は以下のように行われる。
【0068】
金型100では、第一駆動部7が保持位置に在る場合、係止突起部79は、切り欠き部である係止溝89の上端部に対して下方側に離間している(
図8参照)
【0069】
金型100では、第一駆動部7が保持位置から上昇すると、すなわち、第一駆動部7が保持位置から解放位置に移動する際に、係止突起部79が係止溝89の上端部に当接する(
図10参照)。また、第一形成部31のセグメント4が、開位置へ移動する(
図11参照)。
【0070】
本実施形態では、第一駆動部7が保持位置から上昇するにつれて、第一形成部31のセグメント4が、第一レール74と案内溝45とを介して第一係合部70にけん引されて、外側に移動する(
図11参照)。詳述すると、第一駆動部7が保持位置から上昇するにつれて第一レール74は案内溝45に対してその溝の延在方向に沿って滑りつつ、上方へ相対移動する。この際、セグメント4は、第一レール74の上方への相対移動により、外側にけん引されて移動する。これにより、第一形成部31のセグメント4における分割金型40が、第二形成部32のセグメント4における分割金型40に先立って、タイヤ200から離型する。
【0071】
係止突起部79が係止溝89の上端に当接し(
図10参照)、その後、更に第一駆動部7が上昇すると、係止溝89の上端部に係止突起部79が係止され、これにより、第二駆動部8が第一駆動部7にけん引されて上昇し始める(
図12、
図13参照)。すなわち、係止溝89に係止突起部79が係止された後は、第一駆動部7は、第二駆動部8を上方にけん引しながら上方に移動する。
【0072】
第二駆動部8が上昇することで、第二形成部32のセグメント4が、第一形成部31のセグメント4に遅れて、開位置へ移動し始める(
図13参照)。これにより、第二形成部32のセグメント4における分割金型40が、第一形成部31のセグメント4における分割金型40に遅れて、タイヤ200から離型する。金型100では、このようにして、各セグメント4を開くタイミングをずらすことができる。
【0073】
係止溝89に係止突起部79が係止された後は、第一駆動部7の更なる上昇につれて第二駆動部8も上昇する(
図14参照)。第一駆動部7、第二駆動部8の上昇につれて、セグメント4は更に外側に移動する。
【0074】
本実施形態では、第一レール74の下端部及び第二レール84の下端部が案内溝45の上端部に到達した場合に、第一レール74及び第二レール84が案内溝45に対してさらに上方に相対移動することを禁止(すなわち抜け止め)する抜け止め機構(不図示)を有してよい。抜け止め機構は、例えば、第一レール74及び第二レール84に設けられた突起(不図示)と、案内溝45に設けられた突起(不図示)との係合により抜け止めするものであってよい。
【0075】
金型100が上記の抜け止め機構を有する場合、第一レール74や第二レール84の下端部が案内溝45の上端部に到達した以降は、セグメント4が、第一レール74又は第二レール84と案内溝45とを介して上方にけん引されて、第一係合部70又は第二係合部80に吊下げられた状態となるようにされてよい。本実施形態では、第一駆動部7、第二駆動部8の上昇につれて、まず、第一形成部31のセグメント4がさらに外側に移動した後に第一係合部70に吊下げられる(
図15参照)。第二形成部32のセグメント4は、第一形成部31のセグメント4に遅れて、さらに外側に移動した後に第二係合部80に吊下げられる(
図16参照)。
【0076】
このようにして、金型100は、各セグメントを開くタイミングをずらして開くことができる。
【0077】
なお、セグメント4の閉位置への移動は駆動部Rの下降にともなって行われる。すなわち、セグメント4の閉位置への移動は駆動部Rの上昇に伴うセグメント4の移動とは逆に行われる。
【0078】
金型100では、駆動部Rが下降することで、
図15に示すように、第二形成部32のセグメント4が板部10の上面に載置された状態となる(例えば
図15参照)。その後、駆動部Rの下降に伴って、第二係合部80の第二内側傾斜面86が第二形成部32のセグメント4を内側に付勢して移動させる(
図15の状態から
図13の状態)。駆動部Rの更なる下降に伴って、第二形成部32のセグメント4に遅れて、第一形成部31のセグメント4が板部10の上面に載置された状態となる(
図15参照)。その後、駆動部Rの下降に伴って、第一係合部70の第一内側傾斜面76が第一形成部31のセグメント4を内側に付勢して移動させる(
図13の状態から
図11の状態)。本実施形態では、第一形成部31のセグメント4の内側への移動は、第二形成部32のセグメント4の内側への移動よりも遅れたタイミングで行われる。
【0079】
駆動部Rが保持位置まで降下すると、全てのセグメント4が閉位置に位置する状態となる(
図9参照)。以上のようにして、金型100では、駆動部Rの昇降に伴って、セグメント4がタイミングをずらして開閉するのである。
【0080】
以上のようにして、各セグメントを開くタイミングをずらすことができる簡単な構造のタイヤ成形用金型を提供することができる。
【0081】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、第二駆動部8の第二保持リング81の下部にその下面部から上方に向けて延在する係止溝89が形成され、第一駆動部7の第一係合部70の下端から外側に向けて延出する係止突起部79が係止溝89に嵌め込まれて係止され、これにより、第二駆動部8が第一駆動部7にけん引されて上昇する場合を説明した。しかし、第一駆動部7による第二駆動部8のけん引は、上記構成のような係止突起部79や係止溝89によるものに限られない。第一駆動部7による第二駆動部8のけん引は、第一駆動部7と第二駆動部8とのいずれかの部分が係合又は係止することで行い得る。
【0082】
(2)上記実施形態では、トレッド成形部3が第一形成部31と第一形成部31が開位置へ移動し始めた後に開位置へ移動する第二形成部32と、を有する場合を説明した。しかし、トレッド成形部3は、二つの形成部のみで構成される場合に限られない。トレッド成形部3は、第二形成部32が開位置へ移動し始めた後に開位置へ移動する更に別の形成部を一つ以上有しうる。この場合、セグメント駆動部Rは、第一駆動部7及び第二駆動部8に加えて、更に一つ以上の別の駆動部を有しうる。この別の駆動部は、第一駆動部7によって直接又は間接的にけん引されてよい。
【0083】
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、タイヤ成形用金型に適用できる。
【符号の説明】
【0085】
1 :下側コンテナ
10 :板部
100 :金型(タイヤ成形用金型)
11 :下側サイドウォール成形部
2 :上側コンテナ
20 :板部
200 :タイヤ
21 :上側サイドウォール成形部
3 :トレッド成形部
31 :第一形成部
32 :第二形成部
4 :セグメント
40 :分割金型
41 :ホルダ
44 :外側面
45 :案内溝
5 :カム溝部
7 :第一駆動部
70 :第一係合部(係合部)
71 :第一保持リング
72 :補助リング
73 :第一上部環
74 :第一レール
75 :第一内周部
76 :第一内側傾斜面
77 :外側面
78 :外側面
79 :係止突起部(係止部)
8 :第二駆動部
80 :第二係合部(係合部)
81 :第二保持リング(被係止部)
83 :第二上部環
84 :第二レール
85 :第二内周部
86 :第二内側傾斜面
87 :外側面
88 :外側面
89 :係止溝
G :軸心
R :駆動部(セグメント駆動部)