(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171210
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】遠隔アンペア制御の制御対象選択装置、対象選択方法、及びスマートメータ運用管理装置
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20241204BHJP
H02J 3/14 20060101ALI20241204BHJP
H02J 3/00 20060101ALI20241204BHJP
G06Q 50/06 20240101ALI20241204BHJP
【FI】
H02J13/00 311R
H02J3/14
H02J3/00 170
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088169
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 武
(72)【発明者】
【氏名】横田 孝典
(72)【発明者】
【氏名】杉原 充哉
【テーマコード(参考)】
5G064
5G066
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5G064AA01
5G064AA04
5G064AC05
5G064AC08
5G064BA02
5G064BA07
5G064CB06
5G064CB10
5G064DA03
5G066AA03
5G066AA05
5G066AA09
5G066AD04
5G066AE03
5G066AE07
5G066AE09
5G066HB09
5G066KB06
5G066KD01
5L049CC06
5L050CC06
(57)【要約】
【課題】電力使用の必要抑制量を確保しつつ、需要家にとって公平感のある方法で遠隔アンペア制御の対象とする需要家を選択する。
【解決手段】遠隔アンペア制御の制御対象選択装置は、電力系統の需給予測情報に基づき求められる、遠隔アンペア制御により達成すべき上記電力系統における電力の抑制量の目標値である必要抑制量を記憶し、電力系統から電力の供給を受ける複数の需要家の夫々の遠隔アンペア制御の過去の実施履歴を記憶し、複数の需要家の夫々について遠隔アンペア制御を実施した場合の夫々の抑制量を記憶し、遠隔アンペア制御を実施することにより得られる抑制量の積算値が必要抑制量以上になるまで、過去の遠隔アンペア制御の実施回数が少ない需要家を優先して順に選択し、選択した需要家を示す情報を生成する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサ及び記憶装置を有する情報処理装置を用いて構成され、
電力系統の需給予測情報に基づき求められる、遠隔アンペア制御により達成すべき前記電力系統における電力の抑制量の目標値である必要抑制量を記憶し、
前記電力系統から電力の供給を受ける複数の需要家の夫々の遠隔アンペア制御の過去の実施履歴を記憶し、
前記複数の需要家の夫々について遠隔アンペア制御を実施した場合の夫々の抑制量を記憶し、
前記遠隔アンペア制御を実施することにより得られる前記抑制量の積算値が前記必要抑制量以上になるまで、過去の遠隔アンペア制御の実施回数が最少の前記需要家を優先して順に選択し、
選択した前記需要家を示す情報を生成する、
遠隔アンペア制御の制御対象選択装置。
【請求項2】
請求項1に記載の遠隔アンペア制御の制御対象選択装置であって、
過去の遠隔アンペア制御の実施回数が最少の前記需要家を一つに絞り込めない場合は更に直近の実施履歴が最古の前記需要家を優先して選択する、
遠隔アンペア制御の制御対象選択装置。
【請求項3】
請求項2に記載の遠隔アンペア制御の制御対象選択装置であって、
直近の実施履歴が最古の前記需要家を一つに絞り込めない場合は更に前記抑制量が最小の前記需要家を優先して選択する、
遠隔アンペア制御の制御対象選択装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の遠隔アンペア制御の対象選択装置が生成する前記情報を用いてスマートメータを制御するスマートメータ運用管理装置であって、
前記複数の需要家に設けられているスマートメータと通信可能に接続し、
前記情報から特定される前記需要家に設けられている前記スマートメータが記憶する、前記需要家の負荷への電力供給を遮断する電流値である制限値を、現在記憶している制限値よりも低い値に更新する、
スマートメータ運用管理装置。
【請求項5】
プロセッサ及び記憶装置を有する情報処理装置が、
電力系統の需給予測情報に基づき求められる、遠隔アンペア制御により達成すべき前記電力系統における電力の抑制量の目標値である必要抑制量を記憶するステップ、
前記電力系統から電力の供給を受ける複数の需要家の夫々の遠隔アンペア制御の過去の実施履歴を記憶するステップ、
前記複数の需要家の夫々について遠隔アンペア制御を実施した場合の夫々の抑制量を記憶するステップ、
前記遠隔アンペア制御を実施することにより得られる前記抑制量の積算値が前記必要抑制量以上になるまで、過去の遠隔アンペア制御の実施回数が最少の前記需要家を優先して順に選択するステップ、及び、
選択した前記需要家を示す情報を生成するステップ、
を実行する、遠隔アンペア制御の対象選択方法。
【請求項6】
請求項5に記載の遠隔アンペア制御の対象選択方法であって、
前記情報処理装置が、過去の遠隔アンペア制御の実施回数が最少の前記需要家を一つに絞り込めない場合は更に直近の実施履歴が最古の前記需要家を優先して選択するステップ、
を更に実行する、遠隔アンペア制御の対象選択方法。
【請求項7】
請求項6に記載の遠隔アンペア制御の対象選択方法であって、
前記情報処理装置が、直近の実施履歴が最古の前記需要家を一つに絞り込めない場合は更に前記抑制量が最小の前記需要家を優先して選択するステップ、
を更に実行する、遠隔アンペア制御の対象選択方法。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか一項に記載の遠隔アンペア制御の対象選択方法であって、
前記情報処理装置が、前記情報を、通信可能に接続する、前記複数の需要家に設けられているスマートメータを制御するスマートメータ運用管理装置に送信するステップ、
前記スマートメータ運用管理装置が、前記情報から特定される前記需要家に設けられている前記スマートメータが記憶する、負荷への電力供給を遮断する電流値である制限値を、現在記憶している制限値よりも低い値に更新するステップ、
を更に実行する、遠隔アンペア制御の対象選択方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔アンペア制御の制御対象選択装置、対象選択方法、及びスマートメータ運用管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、次世代スマートメータの利用ワーキンググループにおいて、需要家のスマートメータを遠隔から制御し、需要家の負荷に供給される電流の上限値(ブレーカ(配線用遮断器)の動作電流。以下、「制限値」と称する。)を変更して需要家における電力の利用を抑制する、いわゆる遠隔アンペア制御が検討されている。遠隔アンペア制御によれば、需要家における電力の利用制限をスマートメータ運用管理装置からの集中制御により容易に実施することができる。また、遠隔アンペア制御を採用することで、大規模災害等が発生した際の計画停電の実施回避(完全な停電の回避)や電力供給のレジリエンスの強化等の効果が期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遠隔アンペア制御の実施に際しては、電力使用の必要抑制量を確保しつつ、需要家にとって公平感のある方法で遠隔アンペア制御の対象とする需要家を選択する必要がある。上記の特許文献1には、需要家への計画停電の実施日時の周知にかかる煩雑な事務処理の負荷軽減を図ることを目的として構成された計画停電周知支援システムについて記載されている。しかし同文献に記載の技術は、遠隔アンペア制御に関するものではなく、また、同文献には、遠隔アンペア制御の対象とする需要家を選択する仕組みは記載されていない。
【0005】
本発明はこのような背景に鑑みてなされたものであり、電力使用の必要抑制量を確保しつつ、需要家にとって公平感のある方法で遠隔アンペア制御の対象とする需要家を選択することが可能な、遠隔アンペア制御の制御対象選択装置、対象選択方法、及びスマートメータ運用管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明のうちの一つは、遠隔アンペア制御の制御対象選択装置であって、プロセッサ及び記憶装置を有する情報処理装置を用いて構成され、電力系統の需給予測情報に基づき求められる、遠隔アンペア制御により達成すべき前記電力系統における電力の抑制量の目標値である必要抑制量を記憶し、前記電力系統から電力の供給を受ける複数の需要家の夫々の遠隔アンペア制御の過去の実施履歴を記憶し、前記複数の需要家の夫々について遠隔アンペア制御を実施した場合の夫々の抑制量を記憶し、前記遠隔アンペア制御を実施することにより得られる前記抑制量の積算値が前記必要抑制量以上になるまで、過去の遠隔アンペア制御の実施回数が少ない前記需要家を優先して順に選択し、選択した前記需要家を示す情報を生成する。
【0007】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電力使用の必要抑制量を確保しつつ、需要家にとって公平感のある方法で遠隔アンペア制御の対象とする需要家を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】電力需給管理システムの概略的な構成を示す図である。
【
図2】電力供給監視装置が備える主な機能を示す図である。
【
図3】SM運用管理装置が備える主な機能を示す図である。
【
図4】スマートメータ(SM)のハードウェア構成の一例である。
【
図5】スマートメータ(SM)が備える主な機能を示す図である。
【
図6】制御対象選択装置が備える主な機能を示す図である。
【
図9】制御対象選択処理を説明するフローチャートである。
【
図10】電力需給管理システムの構成に用いる情報処理装置の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態につき図面を参照しつつ説明する。尚、以下の説明において、符号の前に付している「S」の文字は処理ステップを意味する。
【0011】
図1に、本発明の一実施形態として示す電力需給管理システム1の概略的な構成を示している。同図に示すように、電力需給管理システム1は、電力系統3における電力の需給についての監視や制御を行う電力需給情報管理装置400、電力系統3から電力の供給を受ける複数の需要家2、需要家2の夫々に設けられているスマートメータ(以下、「SM200」と称する。)、スマートメータ運用管理装置(以下、「SM運用管理装置300」と称する。)、及び遠隔アンペア制御の対象とする需要家2を選択する装置(以下、「制御対象選択装置100」と称する。)を含む。電力需給情報管理装置400、SM200、SM運用管理装置300、及び制御対象選択装置100は、いずれも情報処理装置(コンピュータ)を用いて構成されている。
【0012】
電力系統3は、例えば、火力発電設備等の従来型の発電設備、風力発電設備や太陽光発電設備(PV:PhotoVoltaic)等の再生可能エネルギー利用型の発電設備等を含む。電力系統3は、例えば、VPP(Virtual Power Plant)として機能するものでもよい。
【0013】
SM運用管理装置300は、需要家2の夫々に設けられているSM200と通信可能に接続している。また、SM運用管理装置300は、電力需給情報管理装置400及びSM運用管理装置300と通信可能に接続している。また、電力需給情報管理装置400は、制御対象選択装置100と通信可能に接続している。制御対象選択装置100は、電力需給情報管理装置400やSM運用管理装置300と通信可能に接続している。各装置を通信可能に接続する通信システム5は、有線方式又は無線方式による通信を実現する通信基盤であり、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、無線LAN、HES(Head End System)、コンセントレータ、920Hz帯通信網、PLC(Power Line Communication)、インターネット、各種公衆通信網、専用線等である。
【0014】
電力需給情報管理装置400は、例えば、送配電事業者等の電力系統3の運用主体(一般送配電事業者、アグリゲーション事業者等)によって運用される情報処理装置(コンピュータ)である。電力需給情報管理装置400は、電力系統3における各種装置と通信可能に接続する。電力需給情報管理装置400は、電力系統3に接続する各種発電設備の電力供給量、及び、電力系統3に接続する各需要家2に設置されているSM200の計測値(電圧値、電流値、有効電力、無効電力、力率、温度等)に基づく電力のリアルタイムな電力使用量を取得し、取得した電力供給量及び電力使用量に基づき、電力系統3における電力需給バランスの調整(負荷平準化、再生可能エネルギーの供給過剰の吸収、電力不足時における必要電力の供給等)に用いる情報を他の装置に提供する。上記調整は、例えば、過去に蓄積されている情報(需給情報、気象情報等)に基づき未来の所定時間帯(例えば、00:00~6:00、6:00~12:00、12:00~18:00、18:00~24:00)毎の電力の需給状況を予測することにより行われる。
【0015】
SM運用管理装置300は、例えば、HESやMDMS(Meter Data Management System)の仕組みを用いて実現され、各需要家2のSM200からの情報の取得や各需要家2のSM200の機能の設定や制御を行う。また、SM運用管理装置300は、需要家2のSM200を遠隔から制御し、需要家2の負荷に供給される電流の上限値(需要家2に設けられているブレーカ(配線用遮断器)の動作電流(ブレーカが断(切)となる値)。以下、「制限値」と称する。)を変更して需要家2における電力の利用を抑制する遠隔アンペア制御の仕組みを備える。
【0016】
SM200は、送配電系統から需要家2の負荷に供給される電力の各種計測値を、SM運用管理装置300に送信する。SM運用管理装置300は、SM200から随時(例えば、5分毎、30分毎等)に送られてくる計測値を受信し、受信した計測値に基づき需要家2における電力の需給状況を監視する。また、SM200は、遠隔アンペア制御の制限値を管理(記憶)し、SM運用管理装置300から送られてくる指示に応じて制限値を更新する。
【0017】
制御対象選択装置100は、電力需給情報管理装置400から提供される情報に基づき遠隔アンペア制御の対象とする需要家2を選択し、選択した需要家2を示す情報(後述する制御対象リスト)をSM運用管理装置300に通知する。制御対象選択装置100の機能の詳細については後述する。
【0018】
<電力需給情報管理装置>
図2に、電力需給情報管理装置400が備える主な機能を示す。同図に示すように、電力需給情報管理装置400は、記憶部410、需給情報取得管理部420、気象情報取得管理部425、需給予測部430、及び需給予測情報送信部435の各機能を有する。
【0019】
記憶部410は、電力需給情報411、気象情報412、及び需給予測情報413の各情報(データ)を記憶する。
【0020】
電力需給情報411は、電力系統3における過去の所定時点から現在までの時系列の電力供給量(以下、「電力供給履歴」と称する。)と、電力系統3における過去の所定時点から現在までの時系列の電力使用量(以下、「電力使用履歴」と称する。)と、を含む。
【0021】
気象情報412は、電力系統3が展開されている地域における気象情報(過去及び現在の気象情報)を含む。
【0022】
需給予測情報413は、需給予測部430が予測した、電力系統3における未来の所定の時間帯毎の電力の需給を予測した情報を含む。
【0023】
上記機能のうち、需給情報取得管理部420は、電力系統3を構成する各種の装置やSM運用管理装置300から取得した情報に基づき電力供給履歴や電力使用履歴を生成し、生成した電力供給履歴及び電力使用情報を電力需給情報411として記憶部410に管理する。
【0024】
気象情報取得管理部425は、インターネット等を介して気象情報の提供機関(気象庁等)から電力系統3が存在する地域の気象情報を取得し、取得した気象情報を気象情報412として記憶部410に管理する。
【0025】
需給予測部430は、電力需給情報411や気象情報412に基づき、電力系統3における未来の所定の時間帯毎の電力の需給を予測し、予測した結果を需給予測情報413として記憶部410に管理する。
【0026】
需給予測情報送信部435は、需給予測情報413を制御対象選択装置100に随時送信する。
【0027】
<SM運用管理装置>
図3に、SM運用管理装置300が備える主な機能を示す。同図に示すように、SM運用管理装置300は、記憶部310、計測値取得管理部320、制限値管理部325、制御対象リスト受信部330、遠隔アンペア制御部335、及び情報提供部340の各機能を有する。
【0028】
上記機能のうち、記憶部310は、計測値311、制限値312、及び制御対象リスト313を記憶する。このうち計測値311は、計測値取得管理部320が、各需要家2のSM200から取得した計測値(電圧値、電流値、有効電力、無効電力、力率、温度等)を含む。制限値312は、制限値管理部325が設定した、各需要家2のSM200の遠隔アンペア制御における制限値である。制御対象リスト313は、遠隔アンペア制御の対象となる需要家2の一覧を含む。
【0029】
上記機能のうち、計測値取得管理部320は、各需要家2のSM200から計測値を取得し、取得した計測値を計測値311として記憶部310に管理する。
【0030】
制限値管理部325は、制御対象選択装置100から受信した各需要家2(SM200)の遠隔アンペア制御の制限値を制限値312として記憶部310に管理する。尚、各需要家2の制限値は、予め固定値として設定してもよいし、ユーザインタフェースを介してユーザが需要家2ごとに任意に設定できるようにしてもよい。
【0031】
制御対象リスト受信部330は、制御対象選択装置100から受信した制御対象リストを制御対象リスト313として記憶部310に管理する。
【0032】
遠隔アンペア制御部335は、遠隔アンペア制御を実施するタイミングが到来すると、制御対象リスト313に記載されている需要家2を対象として遠隔アンペア制御を実施(遠隔アンペア制御の対象となる需要家2のSM200の制限値を制限値312の値に設定)する。
【0033】
情報提供部340は、計測値311や制限値312の内容、各需要家2のSM200に関する情報を通信可能に接続する他の装置に提供(送信)する。
【0034】
<SM200>
図4に、SM200のハードウェア構成の一例を示す。同図に示すように、SM200は、プロセッサ21、メモリ22、計時装置23、計測装置24、入力装置25、出力装置26、通信装置27、電源装置28、及びブレーカ29を備える。
【0035】
プロセッサ21は、CPUやMPU、電力演算エンジン(PCE:Power Calculation Engine)等を用いて構成され、メモリ22に格納されているプログラムを読み出して実行することにより、SM200が提供する各種の機能を実現する。メモリ22は、ROM、RAM、不揮発性メモリ等を用いて構成され、プログラム(ファームウェアを含む)やデータを記憶する。メモリ22が記憶するプログラムは、例えば、ファームウェアのアップデート等により適宜更新することができる。
【0036】
計時装置23は、例えば、温度補償型のRTC(Real Time Clock)等を用いて構成され、現在日時等の時刻情報を提供する。計時装置23が提供する時刻情報は、電圧計測値等の計測情報の計測日時を示す情報として利用される。計時装置23は、NTP(Network Time Protocol)等を利用して通信システム5を介して日時情報を取得する機能を備えていてもよい。
【0037】
計測装置24は、各種センサ(電圧センサ、電流センサ、温度センサ等)、ΔΣ型A/Dコンバータ、ゲインアンプ等を備え、SM200が設置されている需要家2において計測される各種の計測値を取得してメモリ22に格納する。
【0038】
入力装置25及び出力装置206は、SM200が設置されている現場で人がSM200を直接操作するためのユーザインタフェースを提供する。入力装置25は、例えば、キーボード、タッチパネル、操作ボタン等である。出力装置206は、例えば、LCD、有機ELパネル(Organic Electro-Luminescence panel)、LED(Light Emitting Diode)等の各種表示装置である。
【0039】
通信装置27は、通信システム5を介したSM運用管理装置300との間の通信を実現する。通信装置27は、例えば、無線通信モジュール(920MHz帯無線モジュール、1:N無線方式モジュール等)、有線通信モジュール(PLCモジュール(PLC:Power Line Communication)等)、を有する。
【0040】
電源装置28は、SM200が備える各構成に対して駆動電力を供給する装置であり、例えば、配電線の交流電力を直流に変換するA/Dコンバータ、配電線による電力供給が停止した際にSM200の単独動作を可能とするバッテリ、当該バッテリの充電回路等を有する。
【0041】
ブレーカ29(配線用遮断器)は、需要家2の負荷に供給される電流が制限値を超えると負荷への電力の供給を遮断(閉路)する。
【0042】
図5に、SM200が備える主な機能を示す。同図に示すように、SM200は、記憶部210、計測部220、計測値送信部230、制限値管理部240、及び遠隔アンペア制御処理部250の各機能を備える。
【0043】
上記機能のうち記憶部210は、計測値211及び制限値212を記憶する。このうち計測値211は、計測部220が計測した計測値である。制限値212は、当該SM200について設定される遠隔アンペア制御の制限値である。
【0044】
上記機能のうち、計測部220は、計測装置24が計測した計測値を計測値211として記憶部210に管理する。
【0045】
計測値送信部230は、計測値211をSM運用管理装置300に送信する。
【0046】
制限値管理部240は、SM運用管理装置300から受信した制限値を制限値212として記憶部210に管理する。
【0047】
遠隔アンペア制御処理部250は、計測部220が計測した電流値が制限値212を超えるとブレーカ29を動作させて需要家2の負荷への電力供給を停止(遮断)する。
【0048】
<制御対象選択装置>
図6に、制御対象選択装置100が備える主な機能を示す。同図に示すように、制御対象選択装置100は、記憶部110、需要家情報管理部120、需給予測情報受信部125、必要抑制量算出部130、制限値設定部135、制御対象選択部140、及び制御対象リスト送信部145の各機能を備える。
【0049】
上記機能のうち記憶部110は、需要家情報111、需給予測情報112、必要抑制量113、及び制御対象リスト114を記憶する。このうち需要家情報111は、需要家2の契約情報、需要家2(SM200)について設定されている制限値、需要家2の過去の遠隔アンペア制御の実施履歴等の情報を含む。
【0050】
図7に、需要家情報111の一例を示す。同図に示すように、例示する需要家情報111は、需要家ID1111、SMID1112、契約情報1113、制限値1114、抑制量1115、遠隔アンペア制御実施回数1116、及び遠隔アンペア制御実施履歴1117の各項目を含む複数のレコードで構成される。需要家情報111の一つのレコードは、一つの需要家2(SM200)に対応する。
【0051】
上記項目のうち、需要家ID1111には、需要家の識別子(以下、「需要家ID」と称する。)が格納される。SMID1112には、SM200の識別子(以下、「SMID」と称する。)が格納される。
【0052】
契約情報1113には、当該需要家2の電力供給契約に関する情報(契約値、設置区間、接続配電線、設置日時等)が格納される。
【0053】
制限値1114には、当該需要家2について現在設定されている制限値が格納される。
【0054】
抑制量1115には、契約情報1113の契約値から制限値1114を引いた(減じた)値(以下、「抑制量」と称する。)が格納される。
【0055】
遠隔アンペア制御実施回数1116には、当該需要家2の遠隔アンペア制御の過去の実施回数を示す情報が格納される。尚、遠隔アンペア制御実施回数1116に格納する実施回数は、実施履歴の古いもの(例えば10年以上前のもの)を除外した値としてもよい。
【0056】
遠隔アンペア制御実施履歴1117には、当該需要家2の遠隔アンペアの各実施機会における実施履歴を示す情報が格納される。例えば、遠隔アンペア制御実施履歴1117には、実施期間「2019年5月11日 00:00-12:00」、制限値「10A」のように、遠隔アンペアを実施した期間や実施した際の制限値を示す情報を含む一つ以上の実施履歴が、実施時期(実施日時、実施期間)の順(時系列)に格納される。尚、遠隔アンペア制御実施履歴1117に格納する実施履歴は、古いもの(例えば10年以上前のもの)を除外したもののみとしてもよい。
【0057】
図6に戻り、需給予測情報112は、電力需給情報管理装置400から送られてくる需給予測情報である。
【0058】
必要抑制量113は、必要抑制量算出部130によって算出される、遠隔アンペア制御により達成すべき、電力系統3における電力の抑制量の目標値(以下、「必要抑制量」と称する。)である。
【0059】
制御対象リスト114は、制御対象選択部140が遠隔アンペア制御を実施する対象として選択した需要家2(SM200)の一覧(リスト)を含む。
【0060】
上記機能のうち、需要家情報管理部120は、電力系統3の運用主体等が管理する需要家2に関する情報を需要家情報111として記憶部110に管理する。
【0061】
需給予測情報受信部125は、電力需給情報管理装置400から送られてくる需給予測情報を受信し、受信した需給予測情報を需給予測情報112として記憶部110に管理する。
【0062】
必要抑制量算出部130は、需給予測情報112に基づき必要抑制量を算出する。必要抑制量算出部130は、例えば、需給予測情報112から把握される電力供給の不足分の全部又は一部(所定割合)を、遠隔アンペア制御により達成すべき必要抑制量として求める。尚、電力系統において必要とされる分の抑制が確実になされるように、必要抑制量算出部130が、需給予測情報112から把握される電力供給の不足分よりも多めに必要抑制量を算出するようにしてもよい。
【0063】
制限値設定部135は、各需要家2の制限値を設定する。制限値設定部135は、例えば,各需要家2の制限値を予め設定された固定値として設定する。また、制限値設定部135は、例えば、ユーザインタフェースを介して各需要家2に設定する制限値を受け付ける。
【0064】
制御対象選択部140は、選択した需要家2の抑制量の積算値が必要抑制量以上になるまで、遠隔アンペア制御の対象とする需要家2を選択し、選択した結果を制御対象リスト114に管理する。例えば、制御対象選択部140は、遠隔アンペア制御実施履歴1117から把握される直近の遠隔アンペア制御の実施回数が最少の需要家2を優先して(以下、「第1の選択方法」と称する。)遠隔アンペア制御の対象に選択する。
【0065】
また、制御対象選択部140は、例えば、第1の選択方法では需要家2を一つに絞り込めない場合(実施回数が最少の需要家2が複数存在する場合)、直近の実施履歴が最古の(直近の実施日時が最古の、直近の実施時期が最古の)需要家2を優先して(以下、「第2の選択方法」と称する。)遠隔アンペア制御の対象に選択する。
【0066】
また、制御対象選択部140は、例えば、第1の選択方法及び第2の選択方法を順に適用しても需要家2を一つに絞り込めない場合(直近の実施履歴が最古の需要家2が複数存在する場合)、現在設定されている制限値が最大(抑制量が最小)の需要家2(抑制による影響が最小の需要家2)を優先して(以下、「第3の選択方法」と称する。)遠隔アンペア制御の対象に選択する。
【0067】
また、制御対象選択部140は、例えば、第1の選択方法、第2の選択方法、及び第3の選択方法を順に適用しても需要家2を一つに絞り込めない場合(現在設定されている制限値が最大(抑制量が最小)の需要家2が複数存在する場合)、需要家2の他の属性に基づき遠隔アンペア制御の対象に選択する。
【0068】
図8に、制御対象リスト114の一例を示す。同図に示すように、例示する制御対象リスト114は、需要家ID1141、SMID1142、及び制限値1443の各項目からなる一つ以上のレコードで構成される。制御対象リスト114の一つのレコードは、遠隔アンペア制御の対象となる一つの需要家2(SM200)に対応する。
【0069】
上記項目のうち、需要家ID1141には需要家IDが格納される。SMID1142には当該需要家2に設置されているSM200のSMIDが格納される。制限値1143には、当該需要家2に設定されている制限値が格納される。
【0070】
図6に戻り、制御対象リスト送信部145は、制御対象リスト114の内容をSM運用管理装置300に送信する。
【0071】
<制御対象選択処理>
図9は、制御対象選択装置100が行う処理(以下、「制御対象選択処理S900」と称する。)を説明するフローチャートである。以下、同図とともに制御対象選択処理S900について説明する。
【0072】
まず、制御対象選択装置100は、遠隔アンペア制御を実施する予定の(以下の処理で)未選択の時間帯を選択する(S911)。時間帯の選択(指定)は、ユーザインタフェースを介してユーザが行ってもよいし、例えば、電力需給情報管理装置400から指定された時間帯でもよい。
【0073】
続いて、制御対象選択装置100は、選択した時間帯における需給予測情報を需給予測情報112から取得する(S912)。
【0074】
続いて、制御対象選択装置100は、選択した時間帯における必要抑制量を算出する(S913)。例えば、制御対象選択装置100は、需給予測情報112から把握される電力供給の不足分を求め、求めた不足分の全部又は一部(所定割合)を必要抑制量として求める。
【0075】
続いて、制御対象選択装置100は、以下の処理で各需要家2の抑制量の積算値を格納する一時変数として用いる「抑制量合計」を初期化(0に設定)する(S914)。
【0076】
続いて、制御対象選択装置100は、遠隔アンペア制御の対象として未だ選択していない需要家2のうち、過去の遠隔アンペア制御の実施回数(
図7の遠隔アンペア制御実施回数1116の値)が最少の需要家2を優先して選択する。また、過去の遠隔アンペア制御の実施回数が最少の需要家2を一つに絞り込めない場合は更に直近の実施履歴が最古の需要家2を優先して選択する。また、直近の実施履歴が最古の需要家2を一つに絞り込めない場合は更に現在設定されている制限値が最大(抑制量が最小)の需要家2を優先して選択する。また、制限値が最最大(抑制量が最小)の需要家2を一つに絞り込めない場合は更に各需要家2の他の属性に基づき需要家2を選択する(S915)。
【0077】
続いて、制御対象選択装置100は、抑制量合計に、現在選択中の需要家2の抑制量を加算する(S916)。
【0078】
続いて、制御対象選択装置100は、抑制量合計が、S913で求めた必要抑制量以上であるか否かを判定する(S917)。抑制量合計が、S913で求めた必要抑制量以上であれば(S917:YES)、処理はS918に進む。一方、抑制量合計が、S913で求めた必要抑制量未満であれば(S917:NO)、処理はS915に戻る。
【0079】
S918では、制御対象選択装置100は、S915で選択した全ての需要家2の需要家IDが記載された制御対象リスト114を生成し、生成した制御対象リスト114を、選択中の予定の時間帯を示す情報とともにSM管理装置600に送信する。
【0080】
尚、SM管理装置600は、制御対象リスト114を受信すると、受信した制御対象リスト114を制御対象リスト313として管理する。SM管理装置600は、選択中の予定の時間帯が到来すると制御対象リスト313に記載されている各需要家2のSM200に対して遠隔アンペア制御を実施(各需要家2が記憶している制限値212を更新)する。
【0081】
S919では、制御対象選択装置100は、当該需要家2の需要家情報7の遠隔アンペア制御実施履歴1117を更新(今回実施した遠隔アンペア制御の情報を実施履歴として追記)する。
【0082】
続いて、制御対象選択装置100は、S911で未選択の他の時間帯があるか否かを判定する(S920)。未選択の他の時間帯がある場合、処理はS911に戻る(S920:YES)。未選択の他の時間帯がない場合(S920:NO)、制御対象選択処理S900は終了する。
【0083】
<効果>
以上のように、本実施形態の制御対象選択装置100は、抑制量の積算値が必要抑制量以上になるまで、過去の遠隔アンペア制御の実施回数が最少の需要家2を優先して順に選択するので、電力使用の必要抑制量を確保しつつ、需要家2にとって公平感のある方法で遠隔アンペア制御の対象とする需要家2を選択することができる。
【0084】
また、制御対象選択装置100は、過去の遠隔アンペア制御の実施回数が最少の需要家2を一つに絞り込めない場合は更に直近の実施履歴が最古の需要家2を優先して選択するので、上記の場合でも需要家2にとって公平感のある方法で遠隔アンペア制御の対象とする需要家2を選択することができる。
【0085】
また、制御対象選択装置100は、直近の実施履歴が最古の需要家2を一つに絞り込めない場合は更に抑制量が最小の需要家2(抑制による影響が最小の需要家2)を優先して選択するので、上記の場合でも需要家2にとって公平感のある方法で遠隔アンペア制御の対象とする需要家2を選択することができる。
【0086】
以上のように、本実施形態の電力需給管理システム1によれば、電力使用の必要抑制量を確保しつつ、需要家2にとって公平感のある方法で遠隔アンペア制御の対象とする需要家2を選択することができる。
【0087】
<情報処理装置>
図10に、電力需給管理システム1を構成する各装置(電力需給情報管理装置400、SM200、SM運用管理装置300、及び制御対象選択装置100)の実現に用いる情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す。例示する情報処理装置10は、プロセッサ11、主記憶装置12、補助記憶装置13、入力装置14、出力装置15、及び通信装置16を備える。情報処理装置10の具体例として、例えば、パーソナルコンピュータ、オフィスコンピュータ、各種サーバ装置、汎用機等がある。情報処理装置10は、その全部又は一部が、例えば、クラウドシステムによって提供される仮想サーバのように、仮想化技術やプロセス空間分離技術等を用いて提供される仮想的な情報処理資源を用いて実現されるものであってもよい。電力需給情報管理装置400、SM200、SM運用管理装置300、及び制御対象選択装置100は、通信可能に接続された複数の情報処理装置10を用いて実現してもよい。
【0088】
同図において、プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、AI(Artificial Intelligence)チップ等を用いて構成されている。
【0089】
主記憶装置12は、プログラムやデータを記憶する装置であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、不揮発性メモリ(NVRAM(Non Volatile RAM))等である。
【0090】
補助記憶装置13は、例えば、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクドライブ、光学式記憶装置(CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等)、ストレージシステム、ICカード、SDカードや光学式記録媒体等の記録媒体の読取/書込装置、クラウドサーバの記憶領域等である。補助記憶装置13には、記録媒体の読取装置や通信装置16を介してプログラムやデータを読み込むことができる。補助記憶装置13に格納(記憶)されているプログラムやデータは主記憶装置12に随時読み込まれる。
【0091】
入力装置14は、外部からの入力を受け付けるインタフェースであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、カードリーダ、ペン入力方式のタブレット、音声入力装置等である。
【0092】
出力装置15は、処理経過や処理結果等の各種情報を出力するインタフェースである。出力装置15は、例えば、上記の各種情報を可視化する表示装置(LCD(Liquid Crystal Display)、グラフィックカード等)、上記の各種情報を音声化する装置(音声出力装置(スピーカ等))、上記の各種情報を文字化する装置(印字装置等)である。尚、例えば、情報処理装置10が通信装置16を介して他の装置との間で情報の入力や出力を行う構成としてもよい。
【0093】
入力装置14及び出力装置15は、ユーザとの間で情報の受け付けや情報の提示を行うユーザインタフェースを構成する。
【0094】
通信装置16は、通信システム5等の通信基盤を介した他の装置との間での通信(有線通信又は無線通信)を実現する装置であり、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線通信モジュール、USBモジュール等を用いて構成される。通信装置16は、通信システム5を介して各需要家2に設置されているSM200と通信する。また、通信装置16は、電力需給情報管理装置400等で動作する配電制御システムや顧客管理システム等、送配電系統や各需要家2に設置されているSM200に関する情報を管理する他の情報処理システムと通信する。
【0095】
情報処理装置10には、例えば、オペレーティングシステム、ファイルシステム、DBMS(DataBase Management System)(リレーショナルデータベース、NoSQL等)、KVS(Key-Value Store)等が導入されていてもよい。
【0096】
電力需給情報管理装置400、SM200、SM運用管理装置300、及び制御対象選択装置100が備える機能は、情報処理装置10のプロセッサ11が、主記憶装置12に格納されているプログラムを読み出して実行することにより、もしくは、これらを構成するハードウェア(FPGA、ASIC、AIチップ等)自体の機能によって実現される。電力需給情報管理装置400、SM200、SM運用管理装置300、及び制御対象選択装置100は、前述した各種の情報(データ)を、例えば、データベースのテーブルやファイルシステムが管理するファイルとして記憶する。
【0097】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、以上の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また上記実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0098】
1 電力需給管理システム、2 需要家、3 電力系統、5 通信システム、100 制御対象選択装置、110 記憶部、111 需要家情報、112 需給予測情報、113 必要抑制量、114 制御対象リスト、120 需要家情報管理部、125 需給予測情報受信部、130 必要抑制量算出部、135 制限値設定部、140 制御対象選択部、145 制御対象リスト送信部、200 SM、300 SM運用管理装置、310 記憶部、311 計測値、312 制限値、313 制御対象リスト、320 計測値取得管理部、325 制限値管理部、330 制御対象リスト受信部、335 遠隔アンペア制御部、340 情報提供部、400 電力需給情報管理装置、410 記憶部、411 電力需給情報、412 気象情報、413 需給予測情報、420 需給情報取得管理部、425 気象情報取得管理部、430 需給予測部、435 需給予測情報送信部、S900 制御対象選択処理