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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171226
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/387 20060101AFI20241204BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
H04N1/387
H04N1/00 E
H04N1/00 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088188
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イスマエル フランシスコ
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AB17
5C062AB22
5C062AB23
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC06
5C062AC24
(57)【要約】
【課題】集約の対象にできる画像の範囲を拡げ、集約する各画像の順番を自由に指定でき、更に、生成された集約画像を確認可能として、集約画像を生成する際にユーザーに要求される操作を簡単にする。
【解決手段】画像形成装置1は、記憶部18に記憶された複数の画像ファイルから集約の対象とする画像ファイルを選択する選択指示が操作部16に受け付けられたとき、選択指示が示す画像ファイルを1つの画像に集約した集約画像を生成し、生成した集約画像を表示部15に表示させる制御部を備える。制御部100は、集約画像を生成するとき、操作部16に受け付けられた集約画像における配置位置を指定する位置指定指示によって示される配置位置に、上記選択指示が示す画像ファイルが示す画像を配置して集約画像を生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
複数の画像ファイルが記憶される記憶部と、
ユーザーによる操作で指示を受け付ける操作部と、
前記記憶部に記憶された複数の画像ファイルから集約の対象とする画像ファイルを選択する選択指示が前記操作部に受け付けられたとき、前記選択指示が示す画像ファイルを1つの画像に集約した集約画像を生成し、生成した前記集約画像を前記表示部に表示させる制御部と、
前記制御部は、前記集約画像を生成するとき、前記操作部に受け付けられた前記集約画像における配置位置を指定する位置指定指示に従って、前記位置指定指示によって示される配置位置に、前記選択指示が示す画像ファイルが示す画像を配置して集約画像を生成する、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記集約画像を生成するとき、前記操作部に受け付けられた、前記集約画像内に配置している前記画像を指定する画像指定指示と、当該画像指定指示によって指定された前記画像の前記集約画像における配置位置を別の配置位置に変更する位置変更指示とに従って、前記位置変更指示によって示される前記別の配置位置に、前記画像指定指示が示す前記画像を再配置して集約画像を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
原稿の画像を読み取る画像読取部を更に備え、
前記制御部は、前記集約画像を生成するとき、前記操作部に受け付けられた前記位置指定指示によって示される前記集約画像における配置位置に、前記画像読取部による原稿読取で得られた画像を配置して集約画像を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記集約画像を生成するとき、生成中の集約画像において前記画像が未だ配置されていない位置を指定する未配置位置指定指示が前記操作部に受け付けられた場合は、前記画像読取部によって原稿を読み取らせることを促すメッセージを前記表示部に表示させ、この後に前記画像読取部による原稿読取で得られた画像を、前記未配置位置指定指示によって示される位置に配置して集約画像を生成する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記集約画像を生成するとき、前記操作部に受け付けられた、前記集約画像内に配置している前記画像を指定する画像指定指示と、当該画像指定指示によって指定された前記画像を削除する削除指示とに従って、当該画像指定指示によって指定された前記画像を、生成中の集約画像を構成する画像から削除する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記操作部に受け付けられた指示に従った処理に従って前記画像が配置されて形成されていく生成中の集約画像を、前記表示部にプレビュー画像で表示させる、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、情報処理装置の一例である複合機などでは、1つの画像ファイルを1枚に収め印刷する集約印刷が可能である。この点、複数の画像の配置を編集する技術としては、特許文献1乃至3に記載された技術が知られている。特許文献1及び特許文献2には、写真画像を追加又は削除して新しいスプレッドシートを作成する技術が記載されている。特許文献3には、複数の画像を単一の表示画面に表示させる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US9507506B2
【特許文献2】US9329762B1
【特許文献3】US9672591B2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載の技術は、複数の画像を1つの画像に集約させる集約処理に関する技術ではなく、集約処理を行う際におけるユーザーの操作負担を軽減することもできない。複合機等で行われている集約印刷では、集約の対象とされる画像は、スキャナー等の画像読取装置により読み取られた原稿の順に原稿画像を並べる、或いは、複数頁からなる印刷対象データを、各頁の画像を頁順に、指定された頁数単位で纏めて集約する、という処理により生成された印刷対象画像が集約印刷に用いられるが、このような印刷対象画像の生成においては、集約の対象とできる画像は制限され、集約する画像の順番指定には自由度がなく、また、集約画像である当該印刷対象画像を生成する際にユーザーに要求される操作は簡単であることが望まれる。
【0005】
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、集約の対象にできる画像の範囲を拡げ、集約する各画像の順番を自由に指定でき、更に、生成された集約画像を確認可能として、集約画像を生成する際にユーザーに要求される操作を簡単にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る情報処理装置は、表示部と、複数の画像ファイルが記憶される記憶部と、ユーザーによる操作で指示を受け付ける操作部と、前記記憶部に記憶された複数の画像ファイルから集約の対象とする画像ファイルを選択する選択指示が前記操作部に受け付けられたとき、前記選択指示が示す画像ファイルを1つの画像に集約した集約画像を生成し、生成した前記集約画像を前記表示部に表示させる制御部と、前記制御部は、前記集約画像を生成するとき、前記操作部に受け付けられた前記集約画像における配置位置を指定する位置指定指示に従って、前記位置指定指示によって示される配置位置に、前記選択指示が示す画像ファイルが示す画像を配置して集約画像を生成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、集約の対象にできる画像の範囲を拡げ、集約する各画像の順番を自由に指定でき、更に、生成された集約画像を確認可能として、集約画像を生成する際にユーザーに要求される操作を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】画像形成装置の構造を示す正面断面図である。
図2】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
図3】画像形成装置による集約画像の生成処理であって、集約させる画像を追加する処理を示すフローチャートである。
図4】集約設定画面の一例を示す図である。
図5】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図6】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図7】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図8】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図9】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図10】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図11】画像形成装置による集約画像の生成処理であって、集約させる画像を移動させる処理を示すフローチャートである。
図12】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図13】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図14】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図15】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図16】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図17】画像形成装置による集約画像の生成処理であって、集約させる画像を削除する処理を示すフローチャートである。
図18】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図19】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図20】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図21】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図22】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図23】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図24】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図25】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
図26】表示部に表示させる画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構造を示す正面断面図である。図2は、画像形成装置1の内部構成を示すブロック図である。以下において、回転方向、或いは、左右上下方向を示す場合があるが、これらは、特に明言しない限り、各図面における一例としての方向を示す。
【0010】
本発明に係る情報処理装置の一実施形態としての画像形成装置1は、コピー機能、送信機能、印刷機能、及びファクシミリ機能等の複数の機能を備える複合機である。
【0011】
図1を参照する。画像形成装置1の筐体には、画像形成装置1の様々な機能を実現するための複数の機器が収容されている。画像形成装置1は、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、及び搬送部17等を備える。画像形成装置1の筐体の正面には、表示部15及び操作部16が設けられている。
【0012】
画像読取部11は、原稿台に載置されている原稿を搬送する原稿搬送部6と、原稿搬送部6によって搬送されてくる原稿又はプラテンガラス7に載置されている原稿を光学的に読み取るスキャナーと、を含むADF(Auto Document Feeder)である。画像読取部11は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCD(Charge-Couple device)センサーで受光することによって、原稿を読取って原稿画像を示す画像データを生成する。すなわち、画像読取部11は、原稿の読取りにより原稿画像を取得する。
【0013】
画像形成部12は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、及び転写装置を含む。画像形成部12は、画像読取部11によって生成された画像データ、又は、通信部22を介して受信した画像データ等に基づいて、搬送部17によって搬送路Tに沿って搬送されてくる記録紙Pに、トナー像によって構成されている画像を形成する。
【0014】
定着部13は、画像形成部12によってトナー像が形成された記録紙Pを加熱及び加圧することによってトナー像を記録紙Pに定着させる。定着部13によってトナー像が定着された記録紙Pは、排出トレイ8に排出される。給紙部14は、手差しトレイ、及び複数の給紙カセットを備える。給紙部14は、複数の給紙カセットのいずれかに収容されている記録紙P、又は手差しトレイに載置されている記録紙をピックアップローラーによって一枚ずつ引出して、搬送路Tに給紙する。
【0015】
表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等によって構成されている表示装置である。表示部15は、制御部100の制御にしたがって、画像形成装置1によって実行可能な各ジョブについての各種の画面を表示する。表示部15は、特許請求の範囲における表示部の一例である。
【0016】
操作部16は、各ジョブの実行を開始するための指示を入力するための各キー、及び表示部15に重ねて配置されているタッチパネル161を含む。搬送部17は、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と接続されている搬送モーターとを含む。制御部100は、搬送モーターを駆動させて搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等を回転させることによって、画像形成部12及び排出トレイ8に向けて、給紙部14によって給紙された記録紙Pを搬送路Tに沿って搬送させる。
【0017】
画像形成装置1は、制御ユニット10を含む。制御ユニット10は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含む。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。
【0018】
制御ユニット10は、ROM又は記憶部18に記憶されている制御プログラムが上記プロセッサーによって実行されることにより、制御部100として機能する。なお、制御部100は、上記制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
【0019】
制御部100は、画像形成装置1の全体制御を司る。より詳細には、制御部100は、画像形成装置1の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されているPC(Personal Computer)等の外部装置との通信を制御する。
【0020】
制御ユニット10は、原稿搬送部6、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、表示部15、操作部16、搬送部17、記憶部18、画像処理部19、画像メモリー20、ファクシミリ通信部21、及び通信部22等と電気的に接続されている。
【0021】
記憶部18は、HDD(ハードディスクドライブ)等からなり、画像読取部11によって生成された画像データ等の各種データを記憶するための大容量の記憶装置である。記憶部18は、画像形成装置1の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶する。記憶部18内の記憶領域には、ユーザー所有の画像ファイルが記憶される記憶領域としてのユーザーボックスが複数のユーザー別に設けられている。制御部100はまた、上記した制御プログラムにしたがって動作する。なお、画像ファイルとは、印刷又は送信の対象とされるデータ、例えば、ファイル又は画像データ等をいう。
【0022】
画像処理部19は、画像読取部11によって生成された画像データに対して、必要に応じて画像処理を実行する。画像メモリー20は、画像読取部11によって生成された画像データを一時的に記憶する領域を含む。ファクシミリ通信部21は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して画像データの送受信を行なう。
【0023】
通信部22は、LAN(Local Area Network)ボード等の通信モジュールを含む。画像形成装置1は、通信部22を介して、ネットワークを介して接続されているPC等の外部装置とデータ通信を行なう。
【0024】
記憶部18は、複数の画像ファイル(印刷される画像データ等)が記憶される記憶領域としてのユーザーボックス(フォルダー)を有する。ユーザーボックスは、ユーザー毎に割り当てられた、画像ファイルを格納する記憶領域である。
【0025】
操作部16は、ユーザーから各種の指示を受け付ける。操作部16は、受け付けた各種の指示を制御部100に出力する。制御部100は、操作部16に受け付けられた指示に従って、複数の画像ファイルを集約した集約画像を生成する。制御部100は、集約画像を生成するための各種指示をユーザーから受け付けるための集約設定画面G1(一例を図4に示す)を表示部15に表示する。集約の対象とする当該画像ファイルは記憶部18に記憶されている。また、制御部100は、集約画像の生成時に、操作部16に受け付けられた指示に従って、集約画像として含ませる各画像(画像ファイルが示す画像)を編集する処理を行う。当該編集とは、集約画像の生成に用いる各画像の追加、削除及び移動をいう。
【0026】
ここで、制御部100は、記憶部18に記憶された複数の画像ファイルから集約の対象とする画像ファイルを選択する選択指示が操作部16に受け付けられたとき、上記選択指示が示す画像ファイルを1つの画像に集約した集約画像を生成し、生成した集約画像を表示部15に表示させる。
【0027】
更に、制御部100は、集約画像を生成するとき、操作部16に受け付けられた選択指示が示す画像ファイルが示す画像を、操作部16に受け付けられた集約画像における配置位置を指定する位置指定指示に従って、当該位置指定指示によって示される配置位置に配置して集約画像を生成する。
【0028】
また、制御部100は、集約画像を生成するとき、操作部16に受け付けられた、集約画像として配置している画像を指定する画像指定指示と、当該画像指定指示によって指定された画像の配置位置を別の配置位置に変更する位置変更指示とに従って、当該位置変更指示によって示される別の配置位置に、画像指定指示が示す画像を再配置して集約画像を生成する。
【0029】
また、制御部100は、集約画像を生成するとき、操作部16に受け付けられた位置指定指示によって示される配置位置に、画像読取部11による原稿読取で得られた画像を配置して集約画像を生成する。
【0030】
また、制御部100は、集約画像を生成するとき、操作部16に受け付けられた、集約画像として配置した画像を指定する画像指定指示と、当該画像指定指示によって指定された画像を削除する削除指示とに従って、当該画像指定指示によって指定された画像を、集約画像を構成する画像から削除する。
【0031】
また、制御部100は、操作部16に受け付けられた指示に従った処理に従って前記画像ファイルが示す画像が配置されて形成されていく生成中の集約画像を、表示部15にプレビュー画像で表示させる。
【0032】
次に、画像形成装置1による集約画像の生成処理を説明する。図3は、集約させる画像を追加する処理を示すフローチャートである。
【0033】
ユーザーによる操作で操作部16に、集約画像の生成開始指示が受け付けられると、制御部100は、集約設定画面G1を表示部15に表示させる(S1)。図4に、集約設定画面G1の一例を示す。
【0034】
集約設定画面G1は、集約処理中の集約画像のプレビュー画像を表示する表示領域G2と、編集指示を受け付けるための編集ボタンG3と、ユーザーボックスに格納された各画像ファイルの一覧を表示する表示欄G4、原稿読取指示を受け付けるためのスキャンボタンG5を含む。図4に示す例では、集約として、4in1(1つの画像に4つの画像を含ませる集約)を行う場合を示している。なお、制御部100は、操作部16に受け付けられたユーザーからの指示に従って、集約画像に含ませる画像の数を設定する。制御部100は、当該指示により指定される数の画像を配置させる位置を示す、集約画像のプレビュー画像を表示部分G2に表示させる。制御部100は、4in1の場合、プレビュー画像として表示する集約画像を、その縦長さの2分の1の位置と、横幅の2分の1の位置とに示す線分で4つに分割した各領域を、集約画像に含ませる画像の配置領域とする。制御部100は、2in1の場合は、プレビュー画像として表示する集約画像を、その縦長さの2分の1の位置と、横幅の2分の1の位置のいずれかの線分で2つに分割した各領域を、集約画像に含ませる画像の配置領域とする。ここでは、4in1の場合を例にして説明する。
【0035】
そして、制御部100は、表示欄G4には、この時点で画像形成装置1にログインしているユーザーに対応付けられたユーザーボックスに格納されている各画像ファイル(例えば、JPEG形式又はBMP形式などの画像データからなるファイル)の一覧を表示する。ユーザーが、操作部16に自身のユーザーID及びパスワードを入力し、当該ユーザーID及びパスワードが、制御部100が予め記憶している正規のユーザーID及びパスワードであると制御部100が認証した場合に、制御部100は、当該ユーザーの画像形成装置1へのログインを承認する。
【0036】
ここで、ユーザーが、集約設定画面G1に表示されているスキャンボタンG5をタッチ操作したときはタッチパネル161を介して操作部16に、集約画像に含ませたい画像を画像読取部11による原稿読取で取得させる読取指示が受け付けられる(S2で「スキャン」)。
【0037】
一方、表示部15への集約設定画面G1の表示時に、ユーザーが、表示欄G4に表示されているファイル一覧のうち、集約画像に含ませたい画像の画像ファイルの表示部分を操作したとき(図5)、集約画像に含ませたい画像をユーザーボックスから取得させる指示と、当該操作された表示部分が示す画像ファイルが示す画像を、集約画像に含ませたい画像として選択する選択指示が操作部16に受け付けられる(S2で「ユーザーボックス」,S3)。
【0038】
そして、ユーザーが、表示部分G2に表示されている集約画像のプレビュー画像における、集約画像に含ませたい画像の配置位置を示す領域(集約画像に含ませる画像の上記配置領域)G21~G24のいずれかを操作したときに(図6)、当該操作された領域部分が示す位置を、集約画像に含ませたい画像を配置する位置を指定する位置指定指示が操作部16に受け付けられる(S4)。更に、ユーザーが、編集ボタンG3のうち、追加ボタンG31を操作したときに(図7)、当該操作された追加ボタンG31が示す追加処理が、ユーザー所望の編集内容として操作部16に受け付けられる(S5)。なお、S4とS5の処理はいずれが先であってもよい。
【0039】
S5の後、制御部100は、位置指定指示により示される位置に既に画像が配置されているかを判断する(S6)。制御部100は、位置指定指示により示される位置に既に画像が配置されていないと判断した場合(S6でNO)、すなわち、位置指定指示により示される位置に未だ画像が配置されておらず、その位置の領域が空である場合、生成中の集約画像における当該位置に、上記選択指示により示される画像ファイルを当該ユーザーのユーザーボックスから読み出し、読み出した画像ファイルが示す画像を追加(挿入)して配置する(S7)。制御部100は、図8に例を示すように、このように位置指定指示により示される位置に当該画像を配置した状態を示す、生成中の集約画像を示すプレビュー画像を表示部分G2に表示させる(S8)。この後、処理は終了する。
【0040】
他方、制御部100は、位置指定指示により示される位置に既に画像が配置されていると判断した場合は(S6でYES)、集約画像に含ませたい画像を配置する位置を指定する処理(S4)に戻る。なお、別の実施形態として、このように制御部100が、位置指定指示により示される位置に既に画像が配置されていると判断した場合、制御部100は、当該位置に既に配置されている画像を削除して、上記選択指示により示される画像ファイルが示す画像を差し替えて配置するようにしてもよい。この差し替えの後、処理は終了する。
【0041】
また、S2において、操作部16に上記読取指示が受け付けられ(S2で「スキャン」,図9)、上記と同様にして、集約画像に含ませたい画像を配置する位置を指定する位置指定指示が操作部16に受け付けられ(S10)、更に、ユーザー所望の編集内容として追加処理が操作部16に受け付けられたとき(S11)、制御部100は、位置指定指示により示される位置に既に画像が配置されているかを判断する(S12)。制御部100は、位置指定指示により示される位置に既に画像が配置されていないと判断した場合(S12でNO)、画像読取部11に原稿を読み取らせ(S13)、生成中の集約画像において位置指定指示により示される位置に、画像読取部11による原稿読取で得られた画像を追加して配置する(S14)。制御部100は、このように位置指定指示により示される位置に、画像読取部11による原稿読取で得られた画像を配置した状態を示す、生成中の集約画像を示すプレビュー画像を表示部分G2に表示させる(S15)。この後、処理は終了する。なお、S10とS11の処理はいずれが先であってもよい。
【0042】
また、制御部100は、位置指定指示により示される位置に既に画像が配置されていると判断した場合は(S12でYES)、集約画像に含ませたい画像を配置する位置を指定する処理(S10)に戻る。なお、別の実施形態として、このように制御部100が、位置指定指示により示される位置に既に画像が配置されていると判断した場合、制御部100は、当該位置に既に配置されている画像を削除して、画像読取部11による原稿読取で得られた上記画像を差し替えて配置するようにしてもよい。制御部100は、このように画像を差し替えた後の生成中の集約画像を示すプレビュー画像を表示部分G2に表示させる(図8)。この後、処理は終了する。
【0043】
なお、S2において、集約画像に含ませたい画像を画像読取部11による原稿読取で取得させる読取指示、或いは、集約画像に含ませたい画像をユーザーボックスから選択する選択指示のいずれも操作部16に受け付けられない状態で、ユーザーによる追加ボタンG31の操作で追加処理が操作部16に受け付けられた場合は(S2で「追加」)、制御部100は、図10に例を示すように、操作エラーを示すメッセージ、例えば、画像が選択されていない旨を示すメッセージM1を、表示部15に表示させる(S16)。この後、処理は終了する。
【0044】
画像形成装置1による集約画像の生成処理を更に説明する。図11は、集約させる画像を移動させる処理を示すフローチャートである。
【0045】
制御部100は、図12に示すように集約設定画面G1を表示部15に表示させているものとする(S21)。このとき、集約処理中の集約画像を表示する表示部分G2には、集約画像に含ませる画像としてユーザーにより追加された各画像を示すプレビュー部分画像DR1~DR4が表示されている例を示す。ここでは、生成される集約画像が、4in1の例を示す。
【0046】
ここで、ユーザーが、集約処理中の集約画像のプレビュー画像を表示する表示部分G2において、集約画像内における位置を移動させたいプレビュー部分画像DR1~DR4のいずれかをユーザーがタッチ操作したとき、タッチ操作された領域にプレビュー表示されている画像を移動させる画像選択指示が操作部16に受け付けられる(S22でYES)。図13に、プレビュー部分画像DR1がタッチ操作され、プレビュー部分画像DR1が示す画像を移動させる画像選択指示が操作部16に受け付けられる例を示す。
【0047】
続いて、ユーザーが、編集ボタンG3として表示されている右向き矢印ボタンG36、左向き矢印ボタンG35のいずれかをタッチ操作すると(図14)、タッチパネルを介して、操作部16に、上記画像選択指示により選択された画像を移動させる方向を示す、移動方向指定指示が受け付けられる(S23でYES)。
【0048】
制御部100は、当該移動方向指定指示が右向き矢印ボタンG36の操作で受け付けられた右方向への移動を示す場合(S24で「右」)、上記画像選択指示により選択された画像を、集約画像内における当該画像の配置位置を、上記画像選択指示が受け付けられた時点での位置から、当該位置の右隣の位置に配置位置を移動させる(S25)。図15に、制御部100が、上記画像選択指示により選択された画像を示すプレビュー部分画像DR1を、それまでの位置ER1から、右隣の位置ER2に移動させた例を示す。制御部100は、このように選択された画像を指定された位置に移動させた後の集約画像を示すプレビュー画像を集約設定画面G1における表示領域G2に表示させる(S26)。この後、処理は終了する。
【0049】
なお、制御部100は、このように上記画像選択指示により選択された画像を移動させた場合、移動先となる位置に既に画像が配置されている場合には、移動先となる位置に既に配置されていた画像を、(1)削除する、又は(2)上記画像選択指示により選択された画像が配置されていた位置に移動させる、ようにしてもよい。図15には、(2)を行う場合の例を示している。
【0050】
また、例えば、図13におけるプレビュー部分画像DR2が上記画像選択指示により選択され、当該移動方向指定指示が右方向への移動を示す場合、制御部100は、プレビュー部分画像DR2が示す画像を、位置ER3に移動させる。更に、図13におけるプレビュー部分画像DR4が上記画像選択指示により選択され、当該移動方向指定指示が右方向への移動を示す場合、制御部100は、プレビュー部分画像DR4が示す画像を、位置ER1に移動させる。
【0051】
一方、制御部100は、当該移動方向指定指示が左向き矢印ボタンG35の操作で受け付けられた左方向への移動を示す場合(S24で「左」)、上記画像選択指示により選択された画像を、集約画像内における当該画像の配置位置を、上記画像選択指示が受け付けられた時点での位置から、当該位置の左隣の位置に配置位置を移動させる(S27)。図16に、例えば、制御部100が、上記画像選択指示により選択された画像を示すプレビュー部分画像DR4を、それまでの位置ER4から、左隣の位置ER3に移動させた例を示す。制御部100は、このように選択された画像を指定された位置に移動させた後の集約画像を示すプレビュー画像を集約設定画面G1における表示領域G2に表示させる(S26)。
【0052】
また、例えば、図13におけるプレビュー部分画像DR1が上記画像選択指示により選択され、当該移動方向指定指示が左方向への移動を示す場合、制御部100は、プレビュー部分画像DR1が示す画像を、位置ER4に移動させる。更に、図13におけるプレビュー部分画像DR3が上記画像選択指示により選択され、当該移動方向指定指示が左方向への移動を示す場合、制御部100は、プレビュー部分画像DR3が示す画像を、位置ER2に移動させる。制御部100は、このように選択された画像を指定された位置に移動させた後の集約画像を示すプレビュー画像を集約設定画面G1における表示領域G2に表示させる。この後、処理は終了する。
【0053】
なお、S22において、集約画像に含ませたい画像を選択する画像選択指示が操作部16に受け付けられないまま(S22でNO)、上記移動方向指定指示が操作部16に受け付けられた場合は(S28でYES)、制御部100は、上記図10に例を示したような、操作エラーを示すメッセージ、例えば、移動させる画像が選択されていない旨を示すメッセージを、表示部15に表示させる(S29)。この後、処理は終了する。なお、S28でNOの場合は、処理はS22に戻る。
【0054】
画像形成装置1による集約画像の生成処理を更に説明する。図17は、集約させる画像を削除する処理を示すフローチャートである。
【0055】
制御部100は、図12に示すように集約設定画面G1を表示部15に表示させているものとする(S41)。ここでも、集約処理中の集約画像を表示する表示部分G2には、集約画像に含ませる画像としてユーザーにより追加された各画像を示すプレビュー部分画像DR1~DR4が表示されている例を示し、生成される集約画像が、4in1の例を示す。
【0056】
ここで、ユーザーが、集約処理中の集約画像のプレビュー画像を表示する表示部分G2において、集約画像内に配置されている画像のうち、削除したい画像を示すプレビュー部分画像DR1~DR4のいずれかをユーザーがタッチ操作したとき、タッチ操作された領域にプレビュー表示されている画像を選択する画像選択指示が操作部16に受け付けられる(S42でYES)。図18に、プレビュー部分画像DR4がタッチ操作され、プレビュー部分画像DR4が示す画像を選択する画像選択指示が操作部16に受け付けられる例を示す。
【0057】
続いて、ユーザーが、編集ボタンG3として表示されている削除ボタンG32をタッチ操作すると(図19)、タッチパネルを介して、操作部16に、上記画像選択指示により選択された画像を削除する削除指示が受け付けられる(S43でYES)。なお、S43でNOの場合は、処理はS43を繰り返す。
【0058】
このとき、制御部100は、図20に例を示すように、ユーザーに対して、上記画像選択指示により選択された画像を削除することを確認するための確認画面D15を表示部15に表示させる(S44)。確認画面D15には、更なる削除指示を受け付けるための削除確認ボタンB11と、削除指示を取り消すキャンセル指示を受け付けるためのキャンセルボタンB12とが表示されるメッセージウインドウW1が表示される。
【0059】
ここで、ユーザーによる削除確認ボタンB11のタッチ操作により(図21)、タッチパネルを介して、更なる削除指示が操作部16に受け付けられたときは(S45でYES)、制御部100は、確認表示画面D15に画像を削除している旨を示すメッセージM5を表示させると共に(図22に例を示す)、上記画像選択指示により選択された画像を削除する(S46)。制御部100は、図23に例を示すように、選択された画像(この例では、プレビュー部分画像DR4が示す画像)を削除した後の集約画像を示すプレビュー画像を表示部分G2に表示させる(S47)。なお、S45でNOの場合は、処理はS44に戻る。
【0060】
なお、S42において、削除する画像を選択する画像選択指示が操作部16に受け付けられないまま(S42でNO)、上記削除指示が操作部16に受け付けられた場合は(S48でYES)、制御部100は、上記図10に例を示したような、操作エラーを示すメッセージ、例えば、削除する画像が選択されていない旨を示すメッセージを、表示部15に表示させる(S49)。この後、処理は終了する。なお、S48でNOの場合は、処理はS42に戻る。
【0061】
上記で説明した、画像形成装置1による集約画像の生成処理についての画像の追加、移動、及び削除の各処理は、制御部100により、個別に独立して実行してもよいが、集約設定画面G1の表示中にユーザーによる操作で操作部16に受け付けられる指示の内容に従って、並行して実行される。すなわち、制御部100は、集約画像に含ませる画像の追加、集約画像に含まれる各画像の位置移動、及び集約画像に含まれる各画像の削除を、組み合わせて実行することも可能である。
【0062】
更に、画像形成装置1による集約画像の生成処理についての画像の追加、移動、及び削除の各処理を行った後、ユーザーによる確定ボタンB50のタッチ操作により、操作部16に、生成中の集約画像の内容を確定させる確定指示が受け付けられたとき、この受付時点で生成中の集約画像(集約設定画面G1の表示部分G2にプレビュー表示させている集約画像)を、その内容で、保存、送信又は画像形成の対象として確定させ、画像ファイルとして生成する。制御部100は、当該画像ファイルの生成後、操作部16に受け付けられるユーザーからの指示の内容に従って、当該画像ファイルが示す画像を、ユーザーボックスに保存、指定された送信先に送信、又は画像形成部12に画像形成させる。
【0063】
このように、本実施形態によれば、複合機等で行われている一般的な集約印刷のような、集約の対象とされる画像は、スキャナー等の画像読取装置により読み取られた原稿の順に原稿画像を並べる、或いは、複数頁からなる印刷対象データを、各頁の画像を頁順に、指定された頁数単位で纏めて集約する、という処理により生成された印刷対象画像が用いられる集約印刷に限定されず、ユーザーボックスから読み出した画像ファイルが示す画像、又は画像読取部11で新たに読み取った原稿の画像等により生成される集約画像を用いた集約印刷が可能になる。更に、集約設定画面G1における操作で指定した位置に、ユーザーボックスから読み出した画像ファイルが示す画像、又は画像読取部11で新たに読み取った原稿の画像等を、集約に用いる各画像として配置できるので、集約の対象とできる画像を比較的自由に設定でき、集約する画像の順番もユーザーの所望通りに指定可能である。更に、上記実施形態では、集約設定画面G1に表示されるプレビュー画像等により、生成される集約画像の内容を確認でき、ユーザーに対して、集約画像を生成する際に複雑な操作は要求されない。
【0064】
なお、本発明は上記実施の形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、制御部100は、集約画像を生成するとき、集約設定画面G1の表示中に、生成中の集約画像において、集約画像に含ませる画像が未だ配置されていない位置、例えば領域G22をユーザーがタッチ操作して(図24)、操作部16に当該領域G22を指定する未配置位置指定指示が受け付けられた場合、画像読取部11によって原稿を読み取らせることを促すメッセージM8を表示部15に表示させる(図25)。ここで、ユーザーによりスキャン実行指示を受け付けるためのスキャンボタンB60がタッチ操作されて(図26)、操作部16にスキャン実行指示が受け付けられたとき、制御部100は、画像読取部11による原稿を読み取らせ、当該原稿読取で得られた画像を、上記未配置位置指定指示によって指定された位置に配置し、当該配置した状態を示す集約画像のプレビュー画像を表示部15に表示させる。この後、制御部は、上記確定指示が受け付けられたとき、この受付時点で生成中の集約画像(集約設定画面G1の表示部分G2にプレビュー表示させている集約画像)を、その内容で、保存、送信又は画像形成の対象として確定させる。
【0065】
また、図1乃至図26を用いて上記実施形態により示した構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0066】
1 画像形成装置
100 制御部
12 画像形成部
15 表示部
16 操作部
18 記憶部
図1
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