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特開2024-171285建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の遮熱・断熱方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171285
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の遮熱・断熱方法
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/00 20060101AFI20241204BHJP
   E06B 9/17 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
E06B5/00 C
E06B9/17 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023098812
(22)【出願日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】306010093
【氏名又は名称】古川 恵久
(72)【発明者】
【氏名】古川 恵久
【テーマコード(参考)】
2E239
【Fターム(参考)】
2E239AB06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)、シャッター建具の遮熱・断熱方法
【解決手段】建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)8、シャッター建具の遮熱・断熱の方法で、エンボス形状の空気層を有するシート1と輻射熱を反射させる金属薄膜シート6にて室内側の内面側凹部に施す遮熱・断熱方法である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)の遮熱・断熱方法であって、建具の室内側の内面側凹部に空気層を有するシートを貼り付け該シートの上にさらに金属薄膜シートを貼付けることを特徴とする遮熱・断熱方法。
【請求項2】
シャッター建具の遮熱・断熱方法であって、建具の室内側の内面側凹部に空気層を有するシートを貼り付け該シートの上にさらに金属薄膜シートを貼付けることを特徴とする遮熱・断熱方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の遮熱・断熱方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の遮熱・断熱方法としては、建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具本体に遮熱・断熱塗料塗布によるかもしくは、遮熱・断熱性能を有する遮熱シートや衝立・カーテンによるものがある。シャッターの構造上巻き上げ構造が主流であるため巻取りに支障がきたす施工方法は敬遠されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【特許文献】特許第5322070号
【特許の概要】
【特許が解決しようとする課題】
【0003】
シャッター建具の遮熱・断熱工法。建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)は形状として平面板状が主流であり、シャッター建具の形状は巻き上げ構造やスライド式が大半である。遮熱断熱の方法として通常は遮熱・断熱塗装が主流である。塗装工事になると吹付塗装が大半で作業工程が養生・素地調整・錆止め・中塗り・上塗りと工程が多く、工期に日数が必要になっている。また、飛散防止対策や臭い対策など経費がかかり、外側面の施工になるため外部足場仮設が必要になる場合もあり、コスト高になっている。塗装における遮熱・断熱効果は塗装初期が最上値で経年劣化により遮熱・断熱効果が薄れ持続性に乏しい。遮熱・断熱塗装は原料の関係上艶消し塗装が多く汚れが付着し易く、建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の外面に塗装するため色合いが合わず景観的にも問題が発生し易い。
【課題を解決するための手段】
【0004】
建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の遮熱・断熱方法であって、建具の室内側の内面側凹部に空気層を有するシートを貼り付け該シートの上にさらに金属薄膜シートを貼付けることを特徴とする遮熱・断熱方法。
建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)の遮熱・断熱工法。シャッター建具の遮熱・断熱方法。建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)は形状として平面板状が主流であり、シャッター建具の形状は巻き上げ構造やスライド式が大半である。遮熱断熱の方法として通常は遮熱・断熱塗装が主流である。塗装工事になると吹付塗装が大半で作業工程が養生・素地調整・錆止め・中塗り・上塗りと工程が多く、工期に日数が必要になっている。また、飛散防止対策や臭い対策など経費がかかり、室外側面の施工になるため外部足場仮設が必要になる場合もあり、コスト高になっている。塗装における遮熱・断熱効果は塗装初期が最上値で経年劣化により遮熱・断熱効果が薄れ持続性に乏しい。遮熱・断熱塗装は原料の関係上艶消し塗装が多く汚れが付着し易く、建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室外面に塗装するため色合いが合わず景観的にも問題が発生し易い。建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室外面側には看板的な表示が記載されていたりするが、本方法は建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側に施すため室外面側の意匠を全く損なうことなく行えるため施工した部位が目立つことなく景観的に変化が生じない。
【発明の効果】
【0005】
建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の遮熱・断熱施工は遮熱断熱塗装が主流で作業工程が多く工期を有するのが現状であり施工費用も高価になるのが通常である。本発明の効果は、建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側凹部に施す方法なので建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具外面側の意匠を損なうことなく遮熱・断熱効果を有する方法である。本方法は建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側凹部にエンボス形状にした空気層を有するシーと金属薄膜シートを接着材や両面粘着テープなどで貼り付ける方法であるため工期が大幅に短縮でき施工費用も安価になる。通常の遮熱・断熱塗装の場合、仮設足場費・養生費・飛散防止対策費・臭い対策費が必要であるが、本工法では不要になり大幅にコスト削減が可能になる。金属薄膜シートは輻射熱の97%反射するため遮熱断熱塗装より遮熱性能に勝っており、また、高耐候性のコーティングにより遮熱効果は半永久的に持続できる。夏は屋外から受ける熱を遮断し、冬は室内の熱の保温効果がありオールシーズン遮熱・断熱効果を有するため、空調設備の使用電力量削減になる。建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)、シャッター建具の遮熱・断熱の使用する金属薄膜シートは国土交通大臣認定の不燃材料認定を取得しており防火区画など幅広く使用用途が広がる。本工法は面積の広い建具において部分的な施工が可能になる。例えば輻射熱を人間が感じる高さに限定して施工することも可能で費用対効果の観点からコスト削減にもなる。また、金属製建具・雨戸の室内側の内面に施せば、特に夏場のガラスサッシが室外から受ける熱を大幅に軽減でき、冬場は室外の冷気を遮断しガラスサッシの表面に発生する結露の防止対策にもなる。建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の外面側には看板的な表示が記載されていたりするが、本方法は建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の内面側に施すため外面側の意匠を全く損なうことなく行えるため施工した部位が目立つことなく景観的に変化が生じない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側凹部に取り付けるエンボス形状した空気層を有するシートの断面図
図2】本発明の建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側凹部に取り付ける金属薄膜シートの断面図
図3】本発明の建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)の室内側の内面側凹部にエンボス形状した空気層を有するシートと金属薄膜シートを取り付けた断面図
図4】本発明のシャッター建具の室内側の内面側凹部にエンボス形状した空気層を有するシートと金属薄膜シートを取り付けた断面図
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の特徴は特に巻き上げ構造のシャッター建具の遮熱・断熱を行う場合、外側面は巻き上げる際継ぎ目部分が折れ曲がる際に広がりシート状の素材では不可能であり、また外側面に施せばシャッター建具の厚みが増すためこれも不可能であった。しかしながら本発明は、シャッター建具の室内側の内面側凹部に施すことにより巻き上げの際に縮む状態になるため、何の支障もなく巻き上げが可能になる方法である。
建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側凹部にエンボス形状にした空気層を有するシートを接着剤や両面粘着テープにて貼付ける。エンボス形状にした空気層を有するシーの貼り付けはシャッター建具の凸部よりはみ出さない範囲にすることにより巻き上げの際に干渉しないようにする。シャッター建具の室内側の内面側凹部にエンボス形状にした空気層を有するシートを貼り付けた上に金属薄膜シートを貼り付ける。これにより金属薄膜シートの表裏両面が空気に触れることになり輻射熱を反射させるための空気層が確保でき、輻射熱を反射させるのに効率が高く遮熱効果を発揮でき、シャッター建具の基材と金属薄膜シートの間に空気層ができ断熱効果も有することができる方法である。金属薄膜シートは高純度(99.9%)アルミニウムで輻射熱の97%反射する特性があり、金属薄膜シートの表面には絶縁コーティングが施されており耐候性にも優れている。シャッター建具の折曲がり部(凸部)にはシャッター建具の室内側の内面側凹部に施した金属薄膜シートと隣接するシャッター建具の室内側の内面側凹部に施した金属薄膜シートを一面体にさせるためガラスクロス入りアルミテープを貼り付ける。このことにより隙間に異物や埃や油分などの侵入を妨げることができる。一面体にすることにより洗浄作業も容易に行えるようになる。
建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側凹部にエンボス形状にした空気層を有するシートを接着剤や両面粘着テープにて貼付。エンボス形状にした空気層を有するシートの貼り付けはシャッター建具の凸部よりはみ出さない範囲にする。エンボス形状にした空気層を有するシートの厚みは2~8mm程度であることが好ましい。このことにより巻き上げの際に干渉しないようにする。ここでいう図1で示すエンボス状の空気層を有するシートはエンボス状の空気層を有するシートに限定されたものでなく、空気層を有するシートの形状および素材が図5図6に示すウレタン樹脂やゴム系素材で、形状も多角形の空気層を有するシートもある。図1に示すように室内側の内面側凹部にエンボス形状にした空気層を有するシートを貼り付けた上にさらに金属薄膜シートを貼り付ける。これにより金属薄膜シートの両面が空気に触れることになり輻射熱を反射させるのに効率よく遮熱効果を発揮する方法である。金属薄膜シートの表裏面の金属製薄箔は高純度(99.9%)アルミニウムで輻射熱の97%反射する特性があり、金属薄膜シートの表面には絶縁コーティングが施されており耐候性にも優れている。シャッター建具の折曲がり部(凸部)にはシャッター建具の室内側の内面側凹部に施したシートと隣接するシャッター建具の室内側の内面側凹部に施したシートを連続させるためクロス入りアルミテープ等で貼り合わせ連続した一面体にする。連続した一面体にすることで隙間に埃や油分が堆積しにくくすると同時に洗浄し易くなる利便性がある。
【産業上の利用可能性】
【0008】
工場施設をはじめあらゆる施設にはシャッター建具が多く存在し、これらの熱中症対策、防寒対策、使用電力量削減が可能でSDGSに貢献できるものと思われる。
【符号の説明】
【0009】
1 エンボス形状にした空気層を有するシート
2 空気層
3 ガラス繊維クロス
4 アルミニウム箔
5 コーティング
6 金属薄膜シート
7 ガラスクロス入りアルミテープ
8 建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)
9 シャッター建具
10 四角形状にした空気層を有するシート
11 ひし形形状にした空気層を有するシート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
図1】本発明の建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側凹部に取り付けるエンボス形状した空気層を有するシートの断面図
図2】本発明の建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)・シャッター建具の室内側の内面側凹部に取り付ける金属薄膜シートの断面図
図3】本発明の建具(金属製建具、木製建具、樹脂製建具)の室内側の内面側凹部にエンボス形状した空気層を有するシートと金属薄膜シートを取り付けた断面図
図4】本発明のシャッター建具の室内側の内面側凹部にエンボス形状した空気層を有するシートと金属薄膜シートを取り付けた断面図
図5】本発明のシャッター建具の室内側の内面側凹部に四角形の形状した空気層を有するシートの平面図
図6】本発明のシャッター建具の室内側の内面側凹部に四角形の形状した空気層を有するシートの断面図
図7】本発明のシャッター建具の室内側の内面側凹部にひし形の形状した空気層を有するシートの平面図
図8】本発明のシャッター建具の室内側の内面側凹部にひし形の形状した空気層を有するシートの断面図