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特開2024-171295残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置
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  • 特開-残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置 図1
  • 特開-残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置 図2
  • 特開-残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171295
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/30 20200101AFI20241204BHJP
   H05B 45/40 20200101ALI20241204BHJP
【FI】
H05B45/30
H05B45/40
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023159421
(22)【出願日】2023-09-25
(31)【優先権主張番号】202310617971.X
(32)【優先日】2023-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】317016394
【氏名又は名称】厦門普為光電科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】盧福星
(72)【発明者】
【氏名】林智榮
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273BA12
3K273BA27
3K273CA02
3K273CA13
3K273FA07
3K273FA14
3K273FA28
3K273GA05
3K273HA16
(57)【要約】
【課題】残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置を提供する。
【解決手段】
残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置は、共通陽極、共通陰極及び発光ダイオード照明モジュールを含む。共通陽極は、外部電源の正極に接続される。共通陰極は、外部電源の負極に接続される。発光ダイオード照明モジュールは、一端が共通陽極に接続され、他端が共通陰極に接続される。発光ダイオード照明モジュールは、互いに接続された複数の発光ダイオード照明ユニットを含み、各発光ダイオード照明ユニットは、光源及びコンデンサを含み、光源は、コンデンサと並列に接続される。この回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電源の正極に接続される共通陽極と、
前記外部電源の負極に接続される共通陰極と、
一端が前記共通陽極に接続され、他端が前記共通陰極に接続される発光ダイオード照明モジュールと、
を含み、
前記発光ダイオード照明モジュールは、互いに接続された複数の発光ダイオード照明ユニットを含み、各前記発光ダイオード照明ユニットは、光源及びコンデンサを含み、前記光源は、前記コンデンサと並列に接続されることを特徴とする残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項2】
前記光源は、互いに接続された複数の発光ダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【請求項3】
前記コンデンサの容量性リアクタンスは、前記複数の発光ダイオードの導通インピーダンスよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【請求項4】
前記光源の前記複数の発光ダイオードの数は偶数であることを特徴とする請求項2に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【請求項5】
前記光源の前記複数の発光ダイオードの数は奇数であることを特徴とする請求項2に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【請求項6】
前記光源は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【請求項7】
前記コンデンサの容量性リアクタンスは、前記発光ダイオードの導通インピーダンスよりも小さいことを特徴とする請求項6に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【請求項8】
前記コンデンサは、チップコンデンサであることを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【請求項9】
前記外部電源は、商用電源であることを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【請求項10】
前記発光ダイオード照明モジュールの前記複数の発光ダイオード照明ユニットの数が3より大きいことを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えたダイオード照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード照明装置に関し、特に残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード照明装置は、低消費電力、長寿命、高輝度、環境保護という利点があるため、さまざまな建物に広く応用されている。しかし、従来の発光ダイオード照明装置には、依然として改善すべき多くの欠点がある。例えば、従来の発光ダイオード照明装置は、消灯後に明らかな残光が残る。
【0003】
また、調光機能又は色温度調整機能を備えた発光ダイオード照明装置(植物ライトなど)は、複数の照明モジュールを備えている場合がある。ユーザが1つ(又は複数)の照明モジュールをオフにすると、その照明モジュールも残光現象を生成し、完全にオフにできないことがわかる。
【0004】
従来の解決策の1つは、Yコンデンサを使用せずに絶縁電源を使用することであるが、電磁両立性(EMC)回路は、発光ダイオード照明装置のコストを増加させる。従来の解決策の1つは、発光ダイオードを抵抗器と並列に接続することであり、それにより発光ダイオード照明装置の効率の低下を招く。従来の解決策の1つは、リレーを使用することであるが、これも発光ダイオード照明装置のコストを増加させ、発光ダイオード照明装置の内部スペースを占有する。
【0005】
中国特許出願公開第113316284号明細書、中国特許第104969663号明細書は、何れも残光防止機能を備えた回路を公開しているが、依然として従来技術における上述の技術的問題を効果的に解決することができていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許出願公開第113316284号明細書
【特許文献2】中国特許第104969663号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に基づき、共通陽極、共通陰極及び発光ダイオード照明モジュールを含む残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置を提供する。共通陽極は、外部電源の正極に接続される。共通陰極は、外部電源の負極に接続される。発光ダイオード照明モジュールは、一端が共通陽極に接続され、他端が共通陰極に接続される。発光ダイオード照明モジュールは、互いに接続された複数の発光ダイオード照明ユニットを含み、各発光ダイオード照明ユニットは、光源及びコンデンサを含み、光源は、コンデンサと並列に接続される。
【0009】
一実施形態において、光源は、互いに接続された複数の発光ダイオードである。
【0010】
一実施形態において、コンデンサの容量性リアクタンスは、複数の発光ダイオードの導通インピーダンスよりも小さい。
【0011】
一実施形態において、光源の複数の発光ダイオードの数は偶数である。
【0012】
一実施形態において、光源の複数の発光ダイオードの数は奇数である。
【0013】
一実施形態において、光源は、発光ダイオードである。
【0014】
一実施形態において、コンデンサの容量性リアクタンスは、前記発光ダイオードの導通インピーダンスよりも小さい。
【0015】
一実施形態において、コンデンサは、チップコンデンサである。
【0016】
一実施形態において、外部電源は、商用電源である。
【0017】
一実施形態において、発光ダイオード照明モジュールの複数の発光ダイオード照明ユニットの数が3より大きい。
【発明の効果】
【0018】
上記に基づいて、本発明の実施形態による残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置及びその方法は、以下の利点の1つ以上を有することができる。
(1)本発明の一実施形態において、発光ダイオード照明装置は、共通陽極、共通陰極及び発光ダイオード照明モジュールを含む。共通陽極は、外部電源の正極に接続される。共通陰極は、外部電源の負極に接続される。発光ダイオード照明モジュールの一端は、共通陽極に接続され、発光ダイオード照明モジュールの他端は、共通陰極に接続される。発光ダイオード照明モジュールには、互いに直列に接続された複数の発光ダイオード照明ユニットを含む。各発光ダイオード照明ユニットは、光源及びコンデンサを含み、光源は、コンデンサと並列に接続される。この回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができるため、従来技術の欠点を効果的に改善することができる。
(2)本発明の一実施形態において、発光ダイオード照明装置の回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができるため、調光機能と色温度調整機能を効果的に最適化することができる。したがって、発光ダイオード照明装置の応用をより広範にし、使用をより柔軟にすることができる。
(3)本発明の一実施形態において、発光ダイオード照明装置の回路設計は、1つ以上の発光ダイオードをコンデンサと並列に接続することで実現され、残光防止機能を達成することができる。したがって、発光ダイオード照明装置の回路設計は、絶縁電源又はリレーを使用する必要がなく、発光ダイオード照明装置のコストを大幅に削減させる。したがって、発光ダイオード照明装置の実用性を効果的に向上させ、実際の応用の必要を満たすことができる。
(4)本発明の一実施形態において、発光ダイオード照明装置の回路設計は、1つ以上の発光ダイオードをコンデンサと並列に接続することで実現される。この回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができ、発光ダイオード照明装置の効率を低下させることがない。したがって、発光ダイオード照明装置は、依然として高効率で動作し、発光ダイオード照明装置のエネルギー消費を削減することができる。このようにして、発光ダイオード照明装置は、将来の発展の趨勢に対応することができる。
(5)本発明の一実施形態において、発光ダイオード照明装置の設計が単純であるため、コストを大幅に増加させることなく、所望の効果を達成することができる。したがって、発光ダイオード照明装置は、異なる応用の要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置の回路図である。
図2】本発明の別の実施形態の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置の動作メカニズムの説明図である。
図3】本発明の別の実施形態の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の実施形態では、本発明の詳細な特徴及び利点を説明し、その内容は、当業者に本発明の技術内容を理解し、それに応じて実施可能にさせるのに十分であり、且つ本明細書の開示内容、特許請求の範囲及び図面により、当業者が本発明に関する目的及び利点を容易に理解できるようにする。
【0021】
以下では、関連する図面を参照し、本発明の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置の実施形態について説明するが、分かり易く且つ図面で説明し易くするために、図面内の各部材は、寸法及び比率を誇張又は縮小して示し得る。以下の説明及び/又は特許請求の範囲において、部材が別の部材に「接続」又は「結合」すると述べる場合、それは、当該別の部材に直接的な接続又は結合してもよく、仲介する部材が存在してもよい。部材が別の部材に「直接接続」又は「直接結合」すると述べる場合、仲介する部材が存在せず、部材又は層間の関係を説明するための他の用語についても同様に解釈されるべきである。理解し易くするため、以下の実施形態における同じ部材は、同じ符号で示して説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置の回路図である。同図に示すように、発光ダイオード照明装置1は、共通陽極11、共通陰極12及び複数の発光ダイオード照明モジュール13を含む。
【0023】
共通陽極11は、外部電源ESの正極P+に接続される。一実施形態では、外部電源ESは、商用電源である。別の実施形態では、外部電源ESは、発電機又はその他の類似の部材である。
【0024】
共通陰極12は、外部電源ESの負極P-に接続される。発光ダイオード照明装置1の共通陽極11及び共通陰極12は、外部電源ESに接続されたランプソケットに接続することができる。
【0025】
各発光ダイオード照明モジュール13の一端は、共通陽極11に接続され、他端は、共通陰極12に接続される。各発光ダイオード照明モジュール13は、互いに直列に接続された複数の発光ダイオード照明ユニット131を含む。各発光ダイオード照明ユニット131は、光源及びコンデンサCPを含み、光源は、コンデンサCPと並列に接続される。本実施形態では、光源は、発光ダイオードLDであり、コンデンサCPは、チップコンデンサである。また、コンデンサCPの容量性リアクタンスは、発光ダイオードLDが導通するインピーダンスよりも小さい。
【0026】
発光ダイオードLDをオンにして発光させるには、発光ダイオードLDの正極の電圧が発光ダイオードLDの負極の電圧よりも高くなければならない。発光ダイオードLDは、寄生容量により残光現象が発生する場合がある。寄生容量の電圧は、交流とグランドからの結合エネルギーであるため、寄生容量の電圧は、交流電圧である。発光ダイオードLDをコンデンサCPに並列に接続すると、コンデンサCPは、充電状態と放電状態との間で繰り返し切り替えることができる。したがって、コンデンサCPの容量値がコンデンサCPの容量性リアクタンスを発光ダイオードLDが導通するインピーダンスより小さくすると、電流は、発光ダイオードLDではなくコンデンサCPを流れる。したがって、発光ダイオードLDは、残光現象を発生することがない。
【0027】
上記から分かるように、発光ダイオード照明装置1は、共通陽極11、共通陰極12及び複数の発光ダイオード照明モジュール13を含む。共通陽極11は、外部電源ESの正極P+に接続される。共通陰極12は、外部電源ESの負極P-に接続される。各発光ダイオード照明モジュール13の一端は、共通陽極11に接続され、他端は、共通陰極12に接続される。各発光ダイオード照明モジュール13は、互いに直列に接続された複数の発光ダイオード照明ユニット131を含む。各発光ダイオード照明ユニット131は、光源及びコンデンサCPを含む。光源は、コンデンサCPと並列に接続され、光源は、発光ダイオードLDである。この回路設計は、残光を防止する機能を実現し、発光ダイオード照明装置1の残光現象を排除することができるため、従来技術の欠点を効果的に改善することができる。
【0028】
また、発光ダイオード照明装置1の回路設計は、発光ダイオードLDをコンデンサCPと並列に接続することにより実現し、残光防止機能を達成することができる。したがって、発光ダイオード照明装置1の回路設計は、絶縁電源又はリレーを使用する必要がなく、発光ダイオード照明装置1のコストを大幅に削減することができる。したがって、発光ダイオード照明装置1の実用性を効果的に向上させ、実際の応用の必要を満たすことができる。また、上述の回路設計は、調光機能及び色温度調整機能を最適化することができ、発光ダイオード照明装置1の応用をより広範にし、使用をより柔軟にすることができる。上記の回路設計により、発光ダイオード照明装置1を高効率で動作させ、発光ダイオード照明装置1の消費エネルギーを低減することができる。このようにして、発光ダイオード照明装置1は、将来の発展の趨勢に対応することができる。
【0029】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0030】
図2は、本発明の別の実施形態の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置の動作メカニズムの説明図である。図に示すように、Lは、活線であり、外部電源ESの正極P+であり、Nは、中性線であり、外部電源ESの負極P-である。活線L及び中性線Nは、非絶縁電源MPを介して共通陽極11及び共通陰極12に接続される。
【0031】
基板SSは、導電層Sa(例えば、アルミニウム板)、絶縁誘電層Sb(例えば、ガラス繊維板)、複数の第1金属層Sc1及び複数の第2金属層Sc2(図2では、1つの第1金属層Sc1及び1つの第2金属層Sc2のみを示し、銅箔層であってもよい)を含む。絶縁誘電層Sbは、導電層Sa上に配置され、複数の第1金属層Sc1及び複数の第2金属層Sc2が絶縁誘電層Sb上に配置される。複数の発光ダイオード照明ユニット131(図2では1つの発光ダイオード照明ユニット131のみを示す)が導電層Sa上に配置される。
【0032】
各発光ダイオード照明ユニット131は、発光ダイオードLD及びコンデンサCPを含む。発光ダイオードLDの正極ピンは、第1金属層Sc1に接続され、発光ダイオードLDの負極ピンは、第2金属層Sc2に接続される。コンデンサCPの一端は第1金属層Sc1に接続され、コンデンサCPの他端は、第2金属層Sc2に接続される。
【0033】
共通陽極11及び共通陰極12は、第1金属層Sc1及び第2金属層Sc2にそれぞれ接続され、アースPEは、導電層Saに接続される。
【0034】
上述したように、活線L及び中性線Nは、非絶縁電源MPを介して共通陽極11及び共通陰極12に接続され、非絶縁電源MPは、電気的な絶縁機能を提供することができない。したがって、活線Lと中性線Nの一方のみが切断された場合(スイッチは活線Lと中性線Nの一方のみを切断できる)、活線Lと中性線Nの一方は依然として発光ダイオードLDに電気的に接続されたままとなり、発光ダイオードLDと導電層Saに交流電位差を生じさせ、第1金属層Sc1と第2金属層Sc2が帯電することになる。この場合、上記回路にコンデンサCPが無いと、第1金属層Sc1と第2金属層Sc2との間には一定の電位差が生じることになる(第1金属層Sc1と第2金属層Sc2の大きさが異なるため)。このように、発光ダイオードLDの正極ピンと負極ピンの間にも上記の電位差が存在する。発光ダイオードLDの正極ピンと負極ピンの間の電位差が2.3Vより大きい場合、発光ダイオードLDが微弱に点灯し、残光現象が発生する。
【0035】
上記の回路がコンデンサCPを含む場合、交流電位差は、第1金属層Sc1及び第2金属層Sc2に影響を与えることなく、コンデンサCPを充電又は放電する。したがって、コンデンサCPは、残光現象を効果的に排除することができる。反対に、発光ダイオードLDの正極ピンと負極ピンとの間に直流電位差しかない場合、コンデンサCPは開回路になる。
【0036】
なお、従来の発光ダイオード照明装置は、消灯後に明らかな残光が残る。また、調光機能又は色温度調整機能を備えた発光ダイオード照明装置(植物ライトなど)は、複数の照明モジュールを備えている場合がある。ユーザが1つ(又は複数)の照明モジュールをオフにすると、その照明モジュールも残光現象を生成し、完全にオフにできないことがわかる。これに対し、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置は、共通陽極、共通陰極及び発光ダイオード照明モジュールを含む。共通陽極は、外部電源の正極に接続される。共通陰極は、外部電源の負極に接続される。発光ダイオード照明モジュールの一端は、共通陽極に接続され、発光ダイオード照明モジュールの他端は、共通陰極に接続される。発光ダイオード照明モジュールには、互いに直列に接続された複数の発光ダイオード照明ユニットを含む。各発光ダイオード照明ユニットは、光源及びコンデンサを含み、光源は、コンデンサと並列に接続される。この回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができるため、従来技術の欠点を効果的に改善することができる。
【0037】
また、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置の回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができるため、調光機能と色温度調整機能を効果的に最適化することができる。したがって、発光ダイオード照明装置の応用をより広範にし、使用をより柔軟にすることができる。
【0038】
また、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置の回路設計は、1つ以上の発光ダイオードをコンデンサと並列に接続することで実現され、残光防止機能を達成することができる。したがって、発光ダイオード照明装置の回路設計は、絶縁電源又はリレーを使用する必要がなく、発光ダイオード照明装置のコストを大幅に削減させる。したがって、発光ダイオード照明装置の実用性を効果的に向上させ、実際の応用の必要を満たすことができる。
【0039】
また、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置の回路設計は、1つ以上の発光ダイオードをコンデンサと並列に接続することで実現される。この回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができ、発光ダイオード照明装置の効率を低下させることがない。したがって、発光ダイオード照明装置は、依然として高効率で動作し、発光ダイオード照明装置のエネルギー消費を削減することができる。このようにして、発光ダイオード照明装置は、将来の発展の趨勢に対応することができる。
【0040】
更に、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置の設計が単純であるため、コストを大幅に増加させることなく、所望の効果を達成することができる。したがって、発光ダイオード照明装置は、異なる応用の要求を満たすことができる。上記から、本発明の実施形態による発光ダイオード照明装置が確かに優れた技術的効果を達成できることが分かる。
【0041】
図3は、本発明の別の実施形態の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置の回路図である。図に示すように、発光ダイオード照明装置2は、共通陽極21、共通陰極22及び複数の発光ダイオード照明モジュール23を含む。
【0042】
共通陽極21は、外部電源ESの正極P+に接続される。共通陰極22は、外部電源ESの負極P-に接続される。発光ダイオード照明装置2の共通陽極21及び共通陰極22は、外部電源ESに接続されたランプソケットに接続することができる。
【0043】
各発光ダイオード照明モジュール23の一端は、共通陽極21に接続され、他端は、共通陰極22に接続される。各発光ダイオード照明モジュール23は、互いに直列に接続された複数の発光ダイオード照明ユニット231を含む。各発光ダイオード照明ユニット231は、光源及びコンデンサCPを含み、光源は、コンデンサCPと並列に接続される。
【0044】
上記各部材は、前述の実施形態と同様であるため、ここでは繰り返し説明しない。本実施形態では、前述の実施形態と異なり、光源は、互いに直列に接続された3つの発光ダイオードLDであり、コンデンサCPは、チップコンデンサである。また、コンデンサCPの容量性リアクタンスは、上述した複数の発光ダイオードLDが導通するインピーダンスよりも小さい。本実施形態では、光源の発光ダイオードの数は奇数である。別の実施形態では、発光ダイオードの光源の数は偶数である。光源の発光ダイオードの数は、実際の必要に応じて変更することができ、本発明はこれに限定するものではない。
【0045】
同様に、直列に接続された複数の発光ダイオードLDをコンデンサCPに並列接続すると、コンデンサCPは、充電状態と放電状態との間で繰り返し切り替えることができる。したがって、コンデンサCPの容量によってコンデンサCPの容量性リアクタンスが上記複数の発光ダイオードLDが導通するインピーダンスよりも小さくなると、電流は、上記複数の発光ダイオードLDではなくコンデンサCPに流れることになる。したがって、発光ダイオードLDは、残光現象を発生することがない。
【0046】
上記から分かるように、発光ダイオード照明装置2は、共通陽極21、共通陰極22及び複数の発光ダイオード照明モジュール23を含む。共通陽極21は、外部電源ESの正極P+に接続される。共通陰極22は、外部電源ESの負極P-に接続される。各発光ダイオード照明モジュール23の一端は、共通陽極21に接続され、他端は、共通陰極22に接続される。各発光ダイオード照明モジュール23は、互いに直列に接続された複数の発光ダイオード照明ユニット231を含む。各発光ダイオード照明ユニット231は、光源及びコンデンサCPを含む。光源は、コンデンサCPと並列に接続され、光源は、直列に接続された複数の発光ダイオードLDである。この回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置2の残光現象を排除することができるため、従来技術の欠点を効果的に改善することができる。
【0047】
同様に、発光ダイオード照明装置2の回路設計は、複数の発光ダイオードLDをコンデンサCPと並列に接続することによって実現され、残光防止機能を達成することができる。したがって、発光ダイオード照明装置2の回路設計は、絶縁電源又はリレーを使用する必要がなく、発光ダイオード照明装置2のコストを大幅に削減することができる。したがって、発光ダイオード照明装置2の実用性を効果的に向上させ、実際の応用の必要を満たすことができる。また、上述の回路設計は、調光機能及び色温度調整機能を最適化することができ、発光ダイオード照明装置2の応用をより広範にし、使用をより柔軟にすることができる。上記の回路設計により、発光ダイオード照明装置2を高効率に動作させることができ、発光ダイオード照明装置2の消費エネルギーを低減することができる。このようにして、発光ダイオード照明装置2は、将来の発展の趨勢に対応することができる。
【0048】
当然ながら、本実施形態は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、本実施形態の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0049】
まとめると、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置は、共通陽極、共通陰極及び発光ダイオード照明モジュールを含む。共通陽極は、外部電源の正極に接続される。共通陰極は、外部電源の負極に接続される。発光ダイオード照明モジュールの一端は、共通陽極に接続され、発光ダイオード照明モジュールの他端は、共通陰極に接続される。発光ダイオード照明モジュールには、互いに直列に接続された複数の発光ダイオード照明ユニットを含む。各発光ダイオード照明ユニットは、光源及びコンデンサを含み、光源は、コンデンサと並列に接続される。この回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができるため、従来技術の欠点を効果的に改善することができる。
【0050】
また、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置の回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができるため、調光機能と色温度調整機能を効果的に最適化することができる。したがって、発光ダイオード照明装置の応用をより広範にし、使用をより柔軟にすることができる。
【0051】
また、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置の回路設計は、1つ以上の発光ダイオードをコンデンサと並列に接続することで実現され、残光防止機能を達成することができる。したがって、発光ダイオード照明装置の回路設計は、絶縁電源又はリレーを使用する必要がなく、発光ダイオード照明装置のコストを大幅に削減させる。したがって、発光ダイオード照明装置の実用性を効果的に向上させ、実際の応用の必要を満たすことができる。
【0052】
また、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置の回路設計は、1つ以上の発光ダイオードをコンデンサと並列に接続することで実現される。この回路設計は、残光防止機能を実現し、発光ダイオード照明装置の残光現象を排除することができ、発光ダイオード照明装置の効率を低下させることがない。したがって、発光ダイオード照明装置は、依然として高効率で動作し、発光ダイオード照明装置のエネルギー消費を削減することができる。このようにして、発光ダイオード照明装置は、将来の発展の趨勢に対応することができる。
【0053】
更に、本発明の実施形態に基づき、発光ダイオード照明装置の設計が単純であるため、コストを大幅に増加させることなく、所望の効果を達成することができる。したがって、発光ダイオード照明装置は、異なる応用の要求を満たすことができる。
【0054】
本明細書では上記各実施形態につき説明を行っているが、本発明の特許請求の範囲を制限するものではないことに留意すべきである。従って、本発明の革新的理念に基づく、本明細書に記載の実施形態への変更及び修正、又は本発明の明細書及び図面の内容を用いて行われる均等の構造又は均等の過程の置換、直接的又は間接的に上記技術案をその他の関連する技術分野に適用することは、何れも本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
1 発光ダイオード照明装置
11 共通陽極
12 共通陰極
13 発光ダイオード照明モジュール
131 発光ダイオード照明ユニット
21 共通陽極
22 共通陰極
23 発光ダイオード照明モジュール
231 発光ダイオード照明ユニット
ES 外部電極
P+ 外部電源の正極
P- 外部電源の負極
CP コンデンサ
LD 発光ダイオード
L 活線
N 中性線
MP 非絶縁電源
PE アース
SS 基板
Sa 導電層
Sb 絶縁誘電層
Sc1 第1金属層
Sc2 第2金属層
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部電源の正極に接続される共通陽極と、
前記外部電源の負極に接続される共通陰極と、
一端が前記共通陽極に接続され、他端が前記共通陰極に接続される複数の発光ダイオード照明モジュールと、
を含み、
各前記複数の発光ダイオード照明モジュールは、前記共通陽極及び共通陰極に対して並列に接続され、
前記発光ダイオード照明モジュールは、互いに接続された複数の発光ダイオード照明ユニットを含み、各前記発光ダイオード照明ユニットは、1つの光源及び1つのコンデンサを含み、1つの前記光源は、1つの前記コンデンサと並列に接続されることを特徴とする残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項2】
前記光源は、互いに接続された複数の発光ダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項3】
前記コンデンサの容量性リアクタンスは、前記複数の発光ダイオードの導通インピーダンスよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項4】
前記光源の前記複数の発光ダイオードの数は偶数であることを特徴とする請求項2に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項5】
前記光源の前記複数の発光ダイオードの数は奇数であることを特徴とする請求項2に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項6】
前記光源は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項7】
前記コンデンサの容量性リアクタンスは、前記発光ダイオードの導通インピーダンスよりも小さいことを特徴とする請求項6に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項8】
前記コンデンサは、チップコンデンサであることを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項9】
前記外部電源は、商用電源であることを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。
【請求項10】
前記発光ダイオード照明モジュールの前記複数の発光ダイオード照明ユニットの数が3より大きいことを特徴とする請求項1に記載の残光防止機能を備えた発光ダイオード照明装置。