(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171313
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】加硫タイヤを冷却/安定化する装置
(51)【国際特許分類】
B29C 33/02 20060101AFI20241204BHJP
【FI】
B29C33/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024051558
(22)【出願日】2024-03-27
(31)【優先権主張番号】23461599
(32)【優先日】2023-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】524118306
【氏名又は名称】ウルマ コントロールズ エスペー・ゾオ
【氏名又は名称原語表記】URMA CONTROLS sp. z o.o.
【住所又は居所原語表記】Wolodyjowskiego 55 Olsztyn Poland
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】ジェリンスキ アダム
(72)【発明者】
【氏名】シェフチク ロマン
【テーマコード(参考)】
4F202
【Fターム(参考)】
4F202AA45
4F202AH20
4F202AJ08
4F202CA21
4F202CY15
4F202CY17
4F202CY22
4F202CY24
(57)【要約】
【課題】加硫タイヤを冷却/安定化する装置であって、装置におけるタイヤ圧縮の調節を確実にし、タイヤへの損傷を防止することによってプロセスの効率を向上させる装置を提供すること。
【解決手段】加硫タイヤを冷却/安定化させる装置であって、閉鎖機構が、少なくとも1つのスプライン7の形状に対応する固定ソケット12を介してシャフト6と協働し、第2のディスク9を軸に沿って摺動させることによってタイヤの寸法を調節するように構成され、主電気モータ11が、固定ソケット12と結合され、それによって固定ソケット12を回転させることが可能になり、固定ソケット12上の、ねじを有する部分に、第2のディスク9が装着され、その結果、固定ソケット12が回転すると、固定ソケット12の軸に沿って第2のディスク9が摺動し、閉鎖機構が、第2のディスク9をビームの軸と平行に調節することが可能になるように構成される、装置を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加硫タイヤを冷却/安定化させる装置であって、
少なくとも1つの不動要素(2)を備えるビーム(1)と、
少なくとも1つの可動要素(3)と、
前記ビーム(1)に沿って前記可動要素(3)を移動させることを可能にする少なくとも1つの案内部(4)と、
前記ビーム(1)に対して前記可動要素(3)を移動させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータ(5)と
を具備し、
前記不動要素(2)または前記可動要素(3)が、少なくとも1つのスプライン(7)を端部に有するシャフト(6)と、前記シャフト(6)が軸上に配置された第1のディスク(8)とを備え、
前記不動要素(2)または前記可動要素(3)それぞれの他方が、
ねじ付軸方向開口(10)を有する第2のディスク(9)と、
主電気モータ(11)と、
ねじを高さの少なくとも一部分に有する円筒形状である固定ソケット(12)と
を備える閉鎖機構を具備し、
前記閉鎖機構が、前記少なくとも1つのスプライン(7)の形状に対応する前記固定ソケット(12)によって前記シャフト(6)と協働し、前記第2のディスク(9)を軸に沿って摺動させることによって前記タイヤの寸法を調節するように構成され、前記主電気モータ(11)が、前記固定ソケット(12)と結合され、それによって前記固定ソケット(12)を回転させることが可能になり、前記固定ソケット(12)上の、前記ねじを有する部分に、前記第2のディスク(9)が装着され、その結果、前記固定ソケット(12)が回転すると、前記固定ソケット(12)の軸に沿って前記第2のディスク(9)が摺動し、
前記閉鎖機構が、前記第2のディスク(9)を前記ビームの軸と平行に調節することを可能にするように構成される、装置。
【請求項2】
前記不動要素(2)が、前記ビーム(1)の第1の端部に配置され、前記可動要素(3)が、前記ビーム(1)の他方の端部で前記案内部(4)に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
2つの前記可動要素(3)、すなわち第1の可動要素(3a)および第2の可動要素(3b)を備え、前記不動要素(2)が、前記第1の可動要素(3a)と前記第2の可動要素(3b)との間に配置されるように、前記ビーム(1)に固定され、前記不動要素(2)が、前記シャフト(6)を有する2つの前記第1のディスク(8)を備え、一方の前記第1のディスク(8)が、前記ビーム(1)の第1の端部の方に向き、他方の前記第1のディスク(8)が、前記ビーム(1)の第2の端部の方に向くことを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記不動要素(2)に、補助電気モータ(13)およびピニオン(14)を備えるオーバストローク制限ユニットが装着され、前記第1のディスク(8)のそれぞれが、前記不動要素(2)の側で前記第1のディスク(8)に固定され、前記第1のディスク(8)の軸上および前記シャフト(6)の軸上に配置された、前記ピニオン(14)と協働する歯車(15)を備え、前記シャフト(6)が、前記シャフト(6)の高さの少なくとも一部分の外面にねじを有し、前記補助電気モータ(13)が前記ピニオン(14)と結合され、それによって、前記オーバストローク制限ユニットが、少なくとも1つの前記第1のディスク(8)への距離を調節するように構成され、前記ピニオン(14)が、少なくとも1つの前記第1のディスク(8)の少なくとも1つの歯車(15)と結合され、その結果、前記ピニオン(14)の回転運動が、少なくとも1つの前記第1のディスク(8)の、前記ビーム(1)の軸に平行な面移動を生じさせることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記オーバストローク制限ユニットが、少なくとも1つの伝動ギア(16)、好ましくは遊星ギアまたはウォームギアを備えることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
2つの前記案内部(4)を備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記案内部(4)が、前記ビーム(1)の軸に平行に配置されることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記アクチュエータ(5)が、空気圧または油圧アクチュエータであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記ビーム(1)の第1の端部に、好ましくは前記ビーム(1)の軸に垂直に固定された台座(17)を備えることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
少なくとも1つの前記不動要素(2)が、好ましくは前記ビーム(1)の軸に対して垂直に配置された支持ビーム(18)の形態であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
少なくとも1つの前記可動要素(3)が、好ましくは前記ビーム(1)の軸に対して垂直に配置された第2の支持ビーム(19)の形態であることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却プロセス中のタイヤの変形を防止する、加硫プロセス後のタイヤの冷却/安定化装置を提供する。
【背景技術】
【0002】
従来技術では、それら装置は、加硫後のタイヤに冷却/安定化プロセスを行うためのいわゆるPCI(post cure inflator: ポスト・キュア・インフレータ)として知られている。
【0003】
文書DE102015016882A1は、補助ガスを用いてタイヤの内部を加圧するPCIを有する少なくとも1つの洗浄ステーションを有し、その少なくとも1つの洗浄ステーションが、残留熱の影響を受ける製造後のタイヤの仕上処理を補助するように構成されている、硫化プロセス後のタイヤを処理する装置を記載する。
【0004】
文書米国特許第6890165(B2)号は、加硫後にタイヤを膨張/冷却する装置を開示する。その装置は、本体側に1つのリング、および搭載/取外し側に1つのリングを備える。両リング共に、加硫済タイヤのビードの外面と対向するビード受止面を有して形成される。加硫済タイヤは、ビード保持面間に保持された状態で冷却され、形状が安定化される。搭載/取外し側からのリングには、タイヤのビードを取外し可能に把持する結合捕捉部が設けられている。当文書に示された装置は、2つのステーションの間に配置された電気モータを備え、タイヤの固定は、諸要素のねじ式連結の結果として行われる。この解決策は、かなりの荷重を移動させるために配置された極めて大きく複雑なフレームを提示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】DE102015016882A1
【特許文献2】米国特許第6890165(B2)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、加硫タイヤを冷却/安定化する装置であって、装置におけるタイヤ圧縮の調節を確実にし、タイヤへの損傷を防止することによってプロセスの効率を向上させる装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目標は、少なくとも1つの不動要素を備えるビームと、少なくとも1つの可動要素と、ビームに沿って可動要素を移動させることを可能にする少なくとも1つの案内部と、ビームに対して可動要素を移動させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータとを具備する加硫タイヤを冷却/安定化させる装置を提供することである。不動要素または可動要素が、少なくとも1つのスプラインを端部に有するシャフトと、シャフトが軸上に配置された第1のディスクとを備える。不動要素または可動要素それぞれの他方が、ねじ付軸方向開口を有する第2のディスクと、主電気モータと、ねじを高さの少なくとも一部分に有する円筒形状である固定ソケットとを備える閉鎖機構を具備する。閉鎖機構は、少なくとも1つのスプラインの形状に対応するように形状設定された固定ソケットを介してシャフトと協働し、第2のディスクを軸に沿って摺動させることによってタイヤの高さを調節するように構成されている。主電気モータは、固定ソケットと結合され、それによって固定ソケットを回転させることが可能になる。固定ソケット上の、そのねじを有する部分に、第2のディスクが取り付けられ、その結果、固定ソケットが回転すると、固定ソケットに沿って第2のディスクが摺動する。閉鎖機構は、第2のディスクをビームの軸と平行に調節することが可能になるように構成される。
【0008】
好ましくは、不動要素は、ビーム(beam)の第1の端部に配置され、可動要素は、ビームの他方の端部で案内部に固定される。
【0009】
好ましくは、装置は、2つの可動要素、すなわち第1の可動要素および第2の可動要素を備え、不動要素は、第1の可動要素と第2の可動要素との間に配置されるように、ビームに固定され、不動要素は、シャフトを有する2つの第1のディスクを備え、一方の第1のディスクは、ビームの第1の端部の方に向き、他方の第1のディスクは、ビームの他方の端部の方に向いている。
【0010】
好ましくは、不動要素に、補助電気モータおよびピニオン(pinion)を備えるオーバストローク制限ユニットが取り付けられ、第1のディスクのそれぞれは、不動要素の側で第1のディスクに固定され、第1のディスクの軸およびシャフトの軸上に配置された、ピニオンと協働する歯車を備え、シャフトは、シャフトの高さの少なくとも一部分で、外面にねじを有し、補助電気モータはピニオンと結合され、それによって、オーバストローク制限ユニット(overstroke limitation unit)が、少なくとも1つの第1のディスクへの距離を制御することが可能になり、ピニオンは、少なくとも1つの第1のディスクの少なくとも1つの歯車と結合され、その結果、ピニオンの回転運動が、少なくとも1つの第1のディスクにビームの軸に平行な面移動を行わせる。
【0011】
好ましくは、オーバストローク制限ユニットは、少なくとも1つの伝動ギア、好ましくは遊星ギアまたはウォームギアを備える。
【0012】
好ましくは、装置は、2つの案内部を備える。
【0013】
好ましくは、案内部は、ビームの軸に対して平行に配置される。
【0014】
好ましくは、アクチュエータは、空気圧または油圧アクチュエータである。
【0015】
好ましくは、装置は、好ましくはビームの軸に垂直に、ビームの第1の端部に固定された台座を備える。
【0016】
好ましくは、少なくとも1つの不動要素は、好ましくはビームの軸に対して垂直に配置された第1の支持ビームの形態である。
【0017】
好ましくは、少なくとも1つの可動要素は、好ましくはビームの軸に対して垂直に配置された第2の支持ビームの形態である。
【発明の効果】
【0018】
本発明による装置を使用することによって、加硫タイヤを冷却するプロセスを実施することが可能である。さらに、電気モータを使用することによって、油圧設備からの油漏れおよび処理されているタイヤの汚損が生じる可能性がなくなるので、タイヤが、損傷または損壊を被りにくい。さらに、装置のフレームは軽量であり、装置は、その装置に配置されたときのタイヤの過圧縮を防止する補助電動制御機構を備える。
【0019】
本発明は、添付図面を参照して好ましい実施形態で示される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】タイヤを配置する2つのステーションを有する、加硫タイヤを冷却する装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の第1の好ましい実施形態による装置は、少なくとも1つの不動要素2を備えるビーム1を具備する。装置は、少なくとも1つの可動要素3と、ビーム1に沿って可動要素3の移動を可能にする少なくとも1つの案内部4とをさらに備える。装置は、ビーム1に対して可動要素3を移動させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータ5をさらに備える。アクチュエータ5は、好ましい実施形態では、空気圧アクチュエータまたは油圧アクチュエータである。不動要素2または可動要素3は、少なくとも1つのスプライン7をその端部に有するシャフト6と、シャフト6が軸上に配置された第1のディスク8とを備える。不動要素または可動要素それぞれの他方は、
図1および2に示された閉鎖機構を備える。閉鎖機構は、ねじ付軸方向開口10(
図3)を有する第2のディスク9と、主電気モータ11と、ねじを少なくとも高さの一部分に有する円筒形状である固定ソケット12とを備える。閉鎖機構は、少なくとも1つのスプライン7の形状に対応する固定ソケット12によってシャフト6と協働し、第2のディスク9を軸に沿って摺動させることによってタイヤの寸法を調節するように構成されている。主電気モータ11は、固定ソケット12と結合され、それによって、固定ソケット12を回転させることを可能にする。固定ソケット12上の、ねじを有する部分に、第2のディスク9は装着され、その結果、固定ソケット12が回転すると、固定ソケット12の軸に沿って第2のディスク9が摺動する。
【0022】
別の実施形態では、1つのタイヤ用のステーションとして、ビーム1の第1の端部に不動要素2が装着される。可動要素3は、ビーム1の第2の端部に装着され、ビームに沿って案内部4上を移動するように構成される。その結果、様々な厚さのタイヤ用に装置を使用することが可能になる。さらに、装置は、アクチュエータ5を備える。そのアクチュエータは、可動要素と結合され、それによって、ビーム1に対して可動要素3を移動させるように構成される。
【0023】
さらに別の好ましい実施形態によれば、装置は、
図1に詳細に示されるように、2つの可動要素3、すなわち第1の可動要素3aおよび第2の可動要素3bを備える。不動要素2は、第1の可動要素3aと第2の可動要素3bとの間に配置されるようにビーム1に固定される。不動要素2は、シャフト6を有する2つの第1のディスク8を備え、一方の第1のディスク8はビーム1の第1の端部の方に向き、他方の第1のディスク8は、ビーム1の他方の端部に向いている。このように構成された装置は、同時に2つのタイヤを冷却することを可能にする。これにより、時間を節約し、プロセスの効率を上げることが可能になる。
【0024】
本発明の別の好ましい実施形態では、不動要素2には、
図4に詳細に示されるオーバストローク制限ユニットが装着されている。この機構は、タイヤの追加調節を行い、冷却中のタイヤ内の圧力を調節するだけでなく、ポンプでタイヤを膨らませる前にタイヤを強く圧縮し過ぎることも防止する。機構は、補助電気モータ13およびピニオン14を備える。第1のディスク8のそれぞれには、第1のディスク8の軸およびシャフト6の軸上に配置された歯車15が、不動要素2の側に取り付けられている。歯車15は、ピニオン14と協働するように構成され、シャフト6は、シャフト6の高さの少なくとも一部分の外面にねじを有する。
【0025】
補助電気モータ13がピニオン14と結合され、それによって、オーバストローク制限ユニットは、少なくとも1つの第1のディスク8への距離を制御するように構成される。ピニオン14は、少なくとも1つの第1のディスク8の少なくとも1つの歯車15と結合され、その結果、ピニオン14の回転運動が、少なくとも1つの第1のディスク8の、ビーム1の軸に平行な面移動を生じさせる。
【0026】
好ましくは、オーバストローク制限ユニットは、
図4および5に示すように、少なくとも1つの伝動ギア16、好ましくは遊星ギアまたはウォームギアを備える。この解決法は、低出力の補助電気モータ13の使用を可能にする。ディスク位置の変化もゆっくりであり、したがって調節を容易に行うことができる。さらに、補助電気モータ13は、
図4および5に示されるように、不動要素2に沿って容易に配置できる。
【0027】
本発明のさらに別の実施形態では、装置は、好ましくはビームの軸に平行に配置された2つの案内部4を備える。好ましくは、それぞれの案内部は、その上で1つの可動要素3を移動させるように構成されている。
【0028】
好ましくは、装置は、
図1に示すように、ビーム1の第1の端部に、好ましくはビーム1の軸と垂直に固定された台座17を備える。これにより、平らな土台に装置を設置することが可能になる。装置に台座を設けない場合には、本発明による装置は、壁に直接固定することもできる。
【0029】
好ましくは、少なくとも1つの不動要素2は、好ましくはビーム1の軸に対して垂直に配置された第1の支持ビーム18の形態である。
【0030】
好ましくは、少なくとも1つの可動要素3は、好ましくはビーム1の軸に対して垂直に配置された第2の支持ビーム19の形態である。
【0031】
第1の支持ビーム18および第2の支持ビーム19の上記構造により、不動要素2または可動要素3をビーム1または案内部4に容易に固定することができる。
【符号の説明】
【0032】
1 ビーム
2 不動要素
3 可動要素
3a 第1の可動要素
3b 第2の可動要素
4 案内部
5 アクチュエータ
6 シャフト
7 スプライン
8 第1のディスク
9 第2のディスク
10 ねじ付軸方向開口
11 主電気モータ
12 固定ソケット
13 補助電気モータ
14 ピニオン
15 歯車
16 伝動ギア
17 台座
18 第1の支持ビーム
19 第2の支持ビーム
【手続補正書】
【提出日】2024-07-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加硫タイヤを冷却/安定化させる装置であって、
少なくとも1つの不動要素(2)を備えるビーム(1)と、
少なくとも1つの可動要素(3)と、
前記ビーム(1)に沿って前記可動要素(3)を移動させることを可能にする少なくとも1つの案内部(4)と、
前記ビーム(1)に対して前記可動要素(3)を移動させるように構成された少なくとも1つのアクチュエータ(5)と
を具備し、
前記不動要素(2)または前記可動要素(3)が、少なくとも1つのスプライン(7)を端部に有するシャフト(6)と、前記シャフト(6)が軸上に配置された第1のディスク(8)とを備え、
前記不動要素(2)または前記可動要素(3)それぞれの他方が、
ねじ付軸方向開口(10)を有する第2のディスク(9)と、
主電気モータ(11)と、
ねじを高さの少なくとも一部分に有する円筒形状である固定ソケット(12)と
を備える閉鎖機構を具備し、
前記閉鎖機構が、前記少なくとも1つのスプライン(7)の形状に対応する前記固定ソケット(12)によって前記シャフト(6)と協働し、前記第2のディスク(9)を軸に沿って摺動させることによって前記タイヤの寸法を調節するように構成され、前記主電気モータ(11)が、前記固定ソケット(12)と結合され、それによって前記固定ソケット(12)を回転させることが可能になり、前記固定ソケット(12)上の、前記ねじを有する部分に、前記第2のディスク(9)が装着され、その結果、前記固定ソケット(12)が回転すると、前記固定ソケット(12)の軸に沿って前記第2のディスク(9)が摺動し、
前記閉鎖機構が、前記第2のディスク(9)を前記ビームの軸と平行に調節することを可能にするように構成される、装置。
【請求項2】
前記不動要素(2)が、前記ビーム(1)の第1の端部に配置され、前記可動要素(3)が、前記ビーム(1)の他方の端部で前記案内部(4)に固定されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
2つの前記可動要素(3)、すなわち第1の可動要素(3a)および第2の可動要素(3b)を備え、前記不動要素(2)が、前記第1の可動要素(3a)と前記第2の可動要素(3b)との間に配置されるように、前記ビーム(1)に固定され、前記不動要素(2)が、前記シャフト(6)を有する2つの前記第1のディスク(8)を備え、一方の前記第1のディスク(8)が、前記ビーム(1)の第1の端部の方に向き、他方の前記第1のディスク(8)が、前記ビーム(1)の第2の端部の方に向くことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記不動要素(2)に、補助電気モータ(13)およびピニオン(14)を備えるオーバストローク制限ユニットが装着され、前記第1のディスク(8)のそれぞれが、前記不動要素(2)の側で前記第1のディスク(8)に固定され、前記第1のディスク(8)の軸上および前記シャフト(6)の軸上に配置された、前記ピニオン(14)と協働する歯車(15)を備え、前記シャフト(6)が、前記シャフト(6)の高さの少なくとも一部分の外面にねじを有し、前記補助電気モータ(13)が前記ピニオン(14)と結合され、それによって、前記オーバストローク制限ユニットが、少なくとも1つの前記第1のディスク(8)への距離を調節するように構成され、前記ピニオン(14)が、少なくとも1つの前記第1のディスク(8)の少なくとも1つの歯車(15)と結合され、その結果、前記ピニオン(14)の回転運動が、少なくとも1つの前記第1のディスク(8)の、前記ビーム(1)の軸に平行な面移動を生じさせることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記オーバストローク制限ユニットが、少なくとも1つの伝動ギア(16)を備えることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
2つの前記案内部(4)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記案内部(4)が、前記ビーム(1)の軸に平行に配置されることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記アクチュエータ(5)が、空気圧または油圧アクチュエータであることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記ビーム(1)の第1の端部に、好ましくは前記ビーム(1)の軸に垂直に固定された台座(17)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
少なくとも1つの前記不動要素(2)が、支持ビーム(18)の形態であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
少なくとも1つの前記可動要素(3)が、第2の支持ビーム(19)の形態であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【外国語明細書】