IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ Venture Lab.株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171314
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】検索システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241204BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024053308
(22)【出願日】2024-03-28
(62)【分割の表示】P 2023104934の分割
【原出願日】2023-06-27
(31)【優先権主張番号】P 2023087743
(32)【優先日】2023-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】523200907
【氏名又は名称】Venture Lab.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】亀岡 亮
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC17
(57)【要約】
【課題】催事を行う施設側及び出店者側との信頼関係を形成させつつ、出店時の一連の手続きにおいて、両者の利便性を向上させる検索システムを提供する。
【解決手段】検索システムは、入力された検索条件を取得する検索条件取得手段と、取得した検索条件に基づいて、催事スペース情報又は空床情報を抽出する抽出手段と、抽出された催事スペース情報又は空床情報を表示する表示データを作成する表示データ作成手段と、表示データを表示手段に出力する出力手段と、を含む。
表示データ作成手段は、抽出手段により抽出された催事スペース情報又は空床情報を、選択可能な複数の表示形式で作成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された検索条件を取得する検索条件取得手段と、
取得した前記検索条件に基づいて、催事スペース又は空床の情報を抽出する抽出手段と、
抽出された前記催事スペース又は空床の情報を表示する表示データを作成する表示データ作成手段と、
前記表示データを表示手段に出力する出力手段と、
を含む、検索システム。
【請求項2】
前記表示データ作成手段は、前記抽出手段により抽出された前記催事スペース又は空床の情報を、選択可能な複数の表示形式で作成する、
請求項1の検索システム。
【請求項3】
前記表示データには、前記催事スペース又は空床、並びに施設の場所を示す地図情報を有する表示形式を含む、
請求項1の検索システム。
【請求項4】
前記表示データには、前記催事スペース又は空床の属する施設内における前記催事スペース又は前記空床の位置及び外観、並びにそれらの周辺環境に関する視覚可能な情報を表示する地図情報を有する表示形式を含む、
請求項1の検索システム。
【請求項5】
ユーザを識別するユーザ識別情報を含むユーザ情報を登録するユーザ登録手段と、
ユーザを認証するユーザ認証手段と、
ユーザのシステム利用過程で発生する情報を前記ユーザ識別情報に関連付けて記憶するユーザ履歴記憶手段と、
を有し、
前記抽出手段は、前記ユーザ履歴記憶手段により記憶された情報からユーザの要求に応じて情報を抽出し、
前記表示データ作成手段は、前記抽出手段により抽出された情報を表示する表示データを作成し、
前記抽出手段により抽出された情報は、ユーザが申請したイベント開催オファー又はテナント出店オファーの調整状況を含む、
請求項1の検索システム。
【請求項6】
前記抽出手段により抽出された情報は、施設及び/又は催事スペース若しくは空床に関する取扱説明書を含み、前記取扱説明書は前記イベント開催オファー又はテナント出店オファーの調整状況が所定の段階となった場合に閲覧可能となる、
請求項5の検索システム。
【請求項7】
前記イベント開催オファー又はテナント出店オファーは、システム管理者により許可又は却下される、
請求項5の検索システム。
【請求項8】
入力された検索条件を取得する検索条件取得手段と、
取得した前記検索条件に基づいて出店者情報を抽出する抽出手段と、
抽出した前記出店者情報を表示する表示データを作成する表示データ作成手段と、
前記表示データを表示手段に出力する出力手段と、
を含む検索システム。
【請求項9】
前記表示データ作成手段は、前記抽出手段により抽出された前記出店者情報を選択可能な複数の表示形式で作成する、
請求項8の検索システム。
【請求項10】
前記検索条件取得手段は、出店者のイベント開催企画に関する出店企画情報を前記検索条件として取得し、
前記抽出手段は出店企画情報を抽出する、
請求項8の検索システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、催事スペース、空床及び出店者を検索するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、百貨店やショッピングモールなどの商業施設は、商業施設内の特定の区画でのイベント(催事)開催を希望する外部業者に当該区画(以下、本明細書において「催事スペース」という)を利用させ、賃料を得てきた。そして外部業者である出店者によるイベント開催は、商業施設全体の集客力をも増加させることから、商業施設にとっては賃料による利益だけでなく、商業施設全体の収益向上が見込めるという利点があった。
【0003】
特許文献1には、場所提供者が移動販売車のオーナーに対し場所(軒先)を貸し出して営業させるにあたり、場所提供者とオーナーとの間の仲介を行い、特に双方の手続上の利便性を向上させるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2023-55331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
商業施設におけるイベントの場合は、特許文献1に開示されるような移動販売車に場所を提供するいわゆる「軒先ビジネス」と異なり、施設は施設内部の区画を利用させることになる。そのため、当該区画を利用してイベントなどを開催させる際には、出店者に対する強い信頼関係が担保される必要がある。しかし、通常は施設側担当者と出店者とはいずれも相手側の事情などを知らないことが多いため、両者を仲介する仲介者の存在が極めて重要となる。
すなわち施設側担当者は、施設内のルールを出店者に遵守させつつ、施設の来場者を満足させ、結果として施設全体の集客力向上に寄与するように催事スペースを利用させることを要求する。また、出店者は施設への出店実績が少ないうちは施設側担当者との面識が少なく信頼関係が構築されていないことから、そもそも施設側担当者からの出店オファーの機会を得ることすら難しい。さらに仲介者にとっても、施設への出店時の手続きを双方が満足する形で円滑に処理していくことは難しい。
したがって施設側担当者、出店者及び仲介者のいずれにとっても、施設側担当者と出店者との間の信頼関係を形成させ、且つその過程を明確に認識でき、さらに催事スペース利用時の利便性を向上させ得るツールが求められていた。
【0006】
また、商業施設内の空床への出店(テナント)についても同様に、施設側担当者と出店者との間の信頼関係を形成させつつ、出店時の利便性を向上させるツールが求められていた。
【0007】
また、施設側担当者にとっても、出店者からイベント開催やテナント出店のオファーを待つだけでなく、施設のニーズにマッチした出店者に対してイベント開催やテナント出店を積極的に促したいという状況も生じ得る。かかる場合にも、信頼できる出店者を抽出でき、かつ出店時の利便性を向上させるツールの需要があった。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、催事スペースを保有する施設の施設側担当者と出店者との信頼関係を形成させつつ、イベント開催やテナント出店時の一連の手続きにおいて、両者の利便性を向上させる検索システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の一実施形態によれば、
入力された検索条件を取得する検索条件取得手段と、
取得した検索条件に基づいて、催事スペース情報又は空床情報を抽出する抽出手段と、
抽出された催事スペース情報又は空床情報を表示する表示データを作成する表示データ作成手段と、
表示データを表示手段に出力する出力手段と、
を含む、検索システムが提供される。
本発明によれば、イベント開催やテナント出店を希望する出店者が、候補となる施設内の催事スペース及び空床を容易に探し出すことができる。
【0010】
また、本発明の一実施形態によれば、
表示データ作成手段は、抽出手段により抽出された催事スペース情報又は空床情報を、選択可能な複数の表示形式で作成する。
本発明によれば、出店者の見やすい形式で検索結果を表示させることができ、出店者の閲覧時の利便性を向上させることができる。
【0011】
また、本発明の一実施形態によれば、
表示データには、催事スペース又は空床、並びに施設の場所を示す地図情報を有する表示形式を含む。
本発明によれば、催事スペース又は空床、並びに施設の場所を視覚的に認識しやすくなり、候補となる施設等を位置情報の観点から絞り込むことができる。
【0012】
また、本発明の一実施形態によれば、
表示データには、催事スペース又は空床の属する施設内における催事スペース又は空床の位置及び外観、並びにそれらの周辺環境に関する視覚的に認識可能な情報を表示する地図情報を有する表示形式を含む。
本発明によれば、施設内の催事スペース等の位置や外観が視覚的に把握でき、さらに周辺環境との関連も認識できるようになり、来場者の動線などを考慮した実際の集客力なども予測しやすくなる。
【0013】
また、本発明の一実施形態によれば、
ユーザを識別するユーザ識別情報を含むユーザ情報を登録するユーザ登録手段と、
ユーザを認証するユーザ認証手段と、
ユーザのシステム利用過程で発生する情報をユーザ識別情報に関連付けて記憶するユーザ履歴記憶手段と、
を有し、
抽出手段は、ユーザ履歴記憶手段により記憶された情報からユーザの要求に応じて情報を抽出し、
表示データ作成手段は、抽出手段により抽出された情報を表示する表示データを作成し、
抽出手段により抽出された情報は、ユーザが申請したイベント開催オファー又はテナント出店オファーの調整状況を含む、検索システムが提供される。
本発明によれば、ユーザが本発明のシステムを通じたイベント開催等を行うまでの工程における利便性を向上させることができる。
【0014】
また、本発明の一実施形態によれば、
抽出手段により抽出された情報は、施設及び/又は催事スペース若しくは空床に関する取扱説明書を含み、取扱説明書はイベント開催オファー又はテナント出店オファーの調整状況が所定の段階となった場合に閲覧可能となる。
本発明によれば、イベント開催オファー等の手続きを、簡便に進めることができる。
【0015】
また、本発明の一実施形態によれば、
イベント開催オファー又はテナント出店オファーは、システム管理者により許可又は却下される。
本発明によれば、管理者に一定の権限を付与することで、施設側担当者の労力を低減させることができる。
【0016】
また、本発明の一実施形態によれば、
入力された検索条件を取得する検索条件取得手段と、
取得した検索条件に基づいて出店者情報を抽出する抽出手段と、
抽出した出店者情報を表示する表示データを作成する表示データ作成手段と、
表示データを表示手段に出力する出力手段と、
を含む検索システムが提供される。
本発明によれば、施設の担当者が、施設内の催事スペースでイベントを開催させる又は空床にテナント出店させる出店者を容易に検索することができる。
【0017】
また、本発明の一実施形態によれば、
表示データ作成手段は、抽出手段により抽出された出店者情報を選択可能な複数の表示形式で作成する。
本発明によれば、ユーザの見やすい条件で検索結果を表示させることができ、ユーザの閲覧時の利便性を向上させることができる。
【0018】
また、本発明の一実施形態によれば、
検索条件取得手段は、出店者のイベント開催企画に関する出店企画情報を検索条件として取得し、
抽出手段は出店企画情報を抽出する。
本発明によれば、出店者が作成した企画情報を検索対象とすることで、施設と出店者とのニーズのマッチングが容易になる。
【発明の効果】
【0019】
本発明のシステムによれば、イベント開催において施設と出店者との信頼関係を形成させつつ、イベント開催の際の一連の手続きにおいて、両者の利便性を向上させることができる。
【0020】
さらに空床を有する施設と出店者との信頼関係を形成させつつ、空床へテナント出店させる際の一連の手続きにおいて、両者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の検索システムの全体構成を表す図である。
図2】本発明の検索システムにおける出店者端末、管理者端末及び施設端末の構成を表す図である。
図3A】本発明の検索システムにおけるサーバの構成を表す図である。
図3B】出店者情報及び施設マスタデータの例を表す図である。
図3C】ユーザ履歴マスタデータの例を表す図である。
図4】本発明の検索システムにおける制御部の構成を表す図である。
図5】出店者側検索アプリによる処理を表す図である。
図6】出店者側検索サイトのユーザ登録の入力ページを表す図である。
図7】出店者側検索サイトの検索メニューページを表す図である。
図8】出店者側検索サイトの検索条件の入力ページを表す図である。
図9】出店者側検索サイトの検索結果を表示するページを表す図である。
図10】出店者側検索サイトの施設詳細表示ページを表す図である。
図11】出店者側検索サイトの施設詳細表示ページから催事スペース詳細表示ページへの切り替えを表す図である。
図12】出店者側検索サイトの催事スペース詳細表示ページを表す図である。
図13】出店者側検索サイトのマイページの例を表す図である。
図14】出店者側検索サイトの新規企画登録ページの例を表す図である。
図15】出店者側検索サイトのオファー申請の進捗状況表示ページの例を表す図である。
図16】出店者側検索アプリのイベント開催オファーの処理を表す図である。
図17】出店者側検索サイトのイベント開催オファー申請ページの例を表す図である。
図18】施設側検索アプリによる処理を表す図である。
図19】施設側検索サイトの検索メニューページを表す図である。
図20】施設側検索サイトの検索条件の入力ページを表す図である。
図21】施設側検索サイトの検索結果を表示するページを表す図である。
図22】施設側検索サイトの出店者企画詳細表示ページを表す図である。
図23】施設側検索サイトのマイページの例を表す図である。
図24】施設側検索サイトの売上情報表示ページの例を示す図である。
図25】施設側検索サイトの企画オファー申請ページの例を表す図である。
図26】本発明の検索システムにおけるアプリとマスタデータとの関係を表す概略図である。
図27】本発明の検索システムにおけるアプリとマスタデータとの関係を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態について説明する。
本発明の検索システムは、催事スペース及び/又は空床を保有する商業利用可能な施設(以下、本明細書において「施設」という)と、施設内の催事スペースにおいて商品又はサービスの提供に係る物販などのイベント開催を行う業者及び施設内の空床にテナントとして出店する業者(以下、本明細書において、これら2つの業者をまとめて「出店者」という)と、を相互に検索可能とすることで施設と出店者のニーズにマッチングさせ、さらにシステムを管理するシステム管理者(以下、本明細書中において「管理者」という)を通じて、イベント開催等に伴う両者の諸手続きを支援するシステムである。
【0023】
本明細書中において、出店者が取り扱う商品の例としては、食品、飲料水、乗用車、書籍、各地方の物産、通信機器、住宅、日用品などが挙げられる。また出店者が取り扱うサービスの例としては、英会話教室、塾、各種学校などの教育関連施設、水泳、ダンス、トレーニングジムなどの運動施設運営、古本や骨董品など中古品の査定業務、さらに各種保険商品の提供、美容施設の運営などが挙げられる。なお、これら出店者が取り扱う商品及びサービスは、上述の例に限定されない。
【0024】
本明細書中における施設の例としては、商業施設、小売店、温浴施設、映画館、レンタルショップ、書籍店、百貨店、商店街、ドラッグストア、運動施設、駅、オフィスビル、集合住宅、郵便局、遊技場、運動競技場、道路サービス施設などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
本明細書中において「催事スペース」とは、施設内の区画であって、種々の業者に対して商品やサービスの提供或いはそれらの宣伝を行わせる目的で一定期間貸し出し可能である区画を意味する。
【0026】
本明細書中において「イベント」とは、上述の催事スペースを利用して出店者が商品やサービスの提供或いはそれらの宣伝を行うことを意味する。
【0027】
本明細書中において「空床」とは、施設内において店舗利用可能な区画であって、店舗として利用されていない区画を意味する。また、出店者により空床に出店される店舗を「テナント」という。
【0028】
本明細書中において「施設側担当者」とは、施設において催事スペースや空床の管理を行う担当者であり、催事スペースや空床を出店者に利用させるための一定の権限を有する者を意味する。
【0029】
本明細書において「イベント開催オファー」とは、施設内の催事スペースにおいてイベント開催を希望する出店者が、施設に対し申し込むオファーを意味する。
【0030】
本明細書中において「テナント出店オファー」とは、施設が保有する空床に対し出店者がテナント出店を希望して施設側担当者に対し申し込むオファー、及び施設側担当者が自己の保有する空床にテナント出店してもらうために出店者に対し行うオファーの両方を意味する。
【0031】
本明細書において「企画オファー」とは、施設側担当者が、自己の保有する催事スペースにおいて、出店者のイベントを開催させるために出店者に申し込むオファーを意味する。
【0032】
本明細書において「ユーザ」とは、本発明の検索システムを利用するためにユーザ登録した者を意味する。本発明の検索システムを利用する出店者及び施設側担当者を区別する必要がない場合は、まとめて「ユーザ」ということがある。
【0033】
[1.全体構成]
図1は本発明の検索システム1の概略図を表す。
本発明の検索システム1は、サーバ10と、出店者端末20と、管理者端末30と、施設端末40と、を有し、各々がネットワークNを通じて情報授受が可能となるように接続される。ここでサーバ10は、検索システム1における管理者により運用される装置であり、出店者端末20は、出店者が検索システム1を利用するために使用する情報端末であり、施設端末40は施設側担当者が検索システム1を利用するために使用する情報端末である。また管理者端末30は、管理者がサーバ10に接続しサーバ10の各機能を実行させ、或いはサーバ10内に記録されるデータの編集などに用いる情報端末である。
【0034】
検索システム1を利用することにより、出店者は、イベント開催が可能な催事スペースを検索し、又はテナント出店が可能な空床を検索することができる。さらに検索システム1内のアプリケーションプログラム(以下、本明細書中で「アプリ」という)を起動し利用することにより、イベント開催やテナント出店に伴う諸手続きを行うことができる(以下、このアプリを「出店者側検索アプリ」という)。また施設側担当者は、検索システム1を利用することで、施設が保有する催事スペースでイベントを開催させ又は空床へテナント出店させる出店者を検索でき、さらに検索システム1内のアプリを起動させ利用することにより、出店者との間でイベント開催又はテナント出店に必要な手続きを行うことができる(以下、このアプリを「施設側検索アプリ」という)。すなわち、検索システム1は、出店者側検索アプリ又は施設側検索アプリにより、或いは両者をデータ共有させつつ利用することにより、出店者及び施設双方の利便性向上に寄与することができる。
【0035】
以下、検索システム1の全体構成について詳細に説明する。
【0036】
[1.1 出店者端末]
図2は、出店者端末20の構成を示している。出店者端末20は、入力部202、通信部204、表示部206、制御部208、及び記憶部210を備える。出店者は、出店者端末20を使用して検索システム1に接続し、催事スペース又は空床を検索することができる。出店者端末20は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータが挙げられるが、これらに限定されない。
【0037】
図2において、入力部202は、各種入力操作を受け付けるためのデバイスを備える。入力部202が有するデバイスには、ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス、マイク及びカメラ等が含まれる。
【0038】
通信部204は、外部の装置と通信を行うためのインタフェースであり、出店者端末20をネットワークN(図1)に接続するための通信インタフェースを備える。ネットワークN(図1)の例としては、インターネット、無線LAN、有線LANなどの各種ネットワークが挙げられる。
【0039】
表示部206は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを備える。
【0040】
記憶部210は、種々のデータを記憶可能に構成される。記憶部210は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリ、SSDなどの半導体メモリを有する。
【0041】
制御部208は、CPUと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等のメモリを有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部208の各種機能は、CPUが非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部208を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
制御部208は、ネットワークを通じサーバ10内に記憶された検索システム1のアプリを実行することで、催事スペース又は空床を検索することができる。
【0042】
[1.2 施設端末]
施設側担当者は、施設端末40を使用して検索システム1に接続し、施設内の催事スペースでイベントを開催させ又は空床にテナント出店させる出店者を検索することができる。
【0043】
図2に示すように、施設端末40は、入力部402、通信部404、表示部406、制御部408、及び記憶部410を備える。施設端末40は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータが挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
記憶部410、入力部402、通信部404は、表示部406の構成は、上述の出店者端末20における入力部202、通信部204は、表示部206、記憶部210と同様である。
【0045】
制御部408の構成は、出店者端末20における制御部208と同様である。制御部408は、ネットワークを通じサーバ10に記憶された検索システム1のアプリを実行することで、催事スペースでイベント開催させ又は空床へテナント出店させる出店者を検索することができる。
【0046】
[1.3 管理者端末]
管理者端末30は、検索システム1を提供する事業者(管理者)が利用する情報機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータが挙げられるがこれらに限定されない。図2に示すように、管理者端末30の構成は、出店者端末20及び施設端末40と同様であり、入力部302、通信部304、表示部306、制御部308、及び記憶部310を備える。
【0047】
具体的には、管理者端末30は、管理者が検索システム1を運営する上で必要となる各種処理の操作を行う。例えば、検索システム1のユーザ(施設側担当者及び出店者)のアカウント管理、ユーザ登録申請に対する許可/拒否、サーバ10内のデータベース(以下、「DB」という)に格納された情報の編集、双方のユーザ(施設側担当者及び出店者)から申請されたオファーの仲介処理などに関する操作を行う。
【0048】
[1.4 サーバ]
図3Aは、サーバ10の構成を表す概略図である。
サーバ10は、図3Aに示すように、通信部104、制御部108及び記憶部110を備える。通信部104は、外部の装置と通信を行うために、サーバ10をネットワークNに接続するための通信インタフェースを備える。
【0049】
サーバ10は、管理者によってネットワークN上に設置される。サーバ10は、検索システム1を提供するためのウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を備える。すなわち、サーバ10は、サーバ10内の記憶部110に記憶されているアプリ、或いは出店者端末20又は施設端末40にダウンロードされているアプリからの要求に応答して処理を実行する。そしてサーバ10は、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等を出店者端末20、施設端末40又は管理者端末30に送信する。出店者端末20、施設端末40又は管理者端末30では、受信したデータに基づく画面が表示される。
【0050】
[1.4.1 記憶部]
記憶部110は、種々のデータを記憶可能に構成される。記憶部110は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリ、SSDなどの半導体メモリを有する。また、記憶部110には、検索システム1の機能を実現するためのアプリ、アプリからの要求に応答して各種の処理を実行するための他のプログラムや、出店者端末20、施設端末40、管理者端末30に送信する各種の画面データや制御データが記憶されている。また、記憶部110には、検索システム1を利用するユーザの登録情報、登録済みユーザのシステム利用履歴に関する情報が記憶される。
【0051】
図3Aにおいて、記憶部110は出店者情報DB1102、施設情報DB1104、ユーザ履歴DB1106を含む。
【0052】
出店者情報DB1102は、主に出店者に関する会社名や連絡先などの基本情報がマスタデータとして一覧形式で記憶される(以下、本明細書中において「出店者マスタデータ」という)。図3B(a)に、出店者マスタデータの例を示す。出店者マスタデータを構成する情報は、出店者によるユーザ登録時の登録情報や、出店者側検索アプリにおけるマイページにて追記された詳細情報及びイベント企画に関する情報(図14)などから取得されてもよく、管理者が一部又は全部を作成したものであってもよい。出店者マスタデータは管理者により、適宜編集可能である。
【0053】
施設情報DB1104は、施設内の催事スペース及び空床に関する場所、賃料、連絡先などの基本情報がマスタデータとして一覧形式で記憶される(以下、本明細書中において「施設マスタデータ」という)。図3B(b)に、施設マスタデータの例を示す。施設マスタデータを構成する情報は、例えば企業名、支店名、屋号、店舗名、所在地、連絡先、営業時間、担当者情報、アクセス情報、駐車場情報、銀行口座情報、集客数、などの施設自体の情報に加え、催事スペース名、フロア、スペース広さ、利用時間、使用可能設備、賃料、提出必要書類、支払い方法、施設内での注意事項、着替え場所や化粧室の情報、取扱い可能商材などの情報が含まれてよい。
【0054】
施設マスタデータを構成する情報は、管理者が施設側に対して行う営業活動や取引基本契約などの手続きに伴い取得したものであってよく、或いは後述の施設側検索サイトのユーザ登録時に、ユーザ登録情報として取得してもよい。後述の出店者側検索アプリを用いた催事スペースや空床の検索は、主に施設マスタデータから抽出される。施設マスタデータは管理者により、適宜編集可能である。
【0055】
施設マスタデータのうち空床に関するデータは、図3B(b)に示される施設マスタデータと同様の項目により構成されるが、施設において取り扱いが催事スペースとは異なる場合がある。その場合は、一部情報については省略するなど異なる項目により構成されてもよく、或いは全く別のマスタデータとして作成されてもよい。なお、本実施形態においては説明を簡単にするため、催事スペースと空床に関するマスタデータはいずれも同一の施設マスタデータに記憶されるものとし、図3B(b)における「区分」で識別できるものとする。
【0056】
ユーザ履歴DB1106は、主に出店者からイベント開催オファー及びテナント出店オファーを申請した案件につき、案件ごとに発生する各工程の各種データを出店者情報及び施設情報の一部と紐づけた一覧形式のマスタデータとして記憶される(以下、本明細書中において「ユーザ履歴マスタデータ」という)。
【0057】
図3Cに、ユーザ履歴マスタデータの例を示す。ユーザ履歴マスタデータは、主にステータス情報、出店者情報、施設情報、日程情報、売上情報などからなる。ステータス情報は、イベント開催オファーの申請日、確定日、ステータス、担当者などの情報を含む。申請日は後述のオファー申請のフォームが送信されると自動入力されるが、ステータスや担当者に係る情報など、一部の情報は管理者により入力されてもよい。出店者情報及び施設情報は、ユーザによるオファー申請時の申請フォーム(図17)にて入力させてもよく、またユーザの識別情報に基づき上述の出店者情報DB及び施設情報DBに格納されているマスタデータの複製であってもよい。日程情報はイベント開催オファー申請時の申請フォームの記載を使用してよい。
【0058】
ユーザ履歴マスタデータにおける「ステータス」は、イベント開催オファー申請の進捗状況を示すデータであり、申請したオファーの進展に伴い管理者により更新される。管理者はユーザ履歴マスタデータを更新することができる。ステータスは、例えば、後述する出店者側検索アプリのマイページ上にて都度確認できるような仕様としてもよく、或いは管理者から出店者に電子メールやチャットなど通信により通知されるような仕様としてもよい。
【0059】
ユーザ履歴マスタデータにおける「売上情報」は、イベント開催を通じた出店者の管理者に対する支払情報である。すなわち本実施形態においては、出店者が開催したイベントの売り上げは、出店者と管理者との取り決めに基づき管理者に支払われ、この支払われた額が管理者により売上情報として入力される。ただし、イベント開催による売上の処理は管理者、出店者及び施設の間の取り決めにより定められ、マスタデータへの反映の態様も前記態様に限定されない。売上の項目は図3Cに例示されるような売上と利益に限定されるものではなく、例えば仕入額、出店に係る経費などの項目を適宜追加することができる。
【0060】
ユーザ履歴マスタデータに含まれるデータには、イベント開催やテナント出店に関する契約関連書類や各種通知書類等のやり取り、出店者から管理者又は施設に支払われる使用料等の支払い履歴、オファー確定後に送信されるマニュアル類などの配布履歴など、オファーの申請後の、出店者、管理者、施設間でやり取りされた一連の記録が掲載されるようにしてもよい。
【0061】
[1.4.2 制御部]
図3Aにおいて、制御部108は、CPU108Aと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等のメモリ108Bを有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部108の各種機能は、CPU108Aが非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部108を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
【0062】
図3Aでは、制御部108は、出店者側検索アプリを起動して制御する機能、施設側検索アプリを起動して制御する機能、システム全体を管理・制御する機能を有する。
ここで、制御部108は、各々の機能に応じて別個のCPU108Aとメモリ108Bが割り当てられ複数のマイクロコンピュータにより構成されてもよく、同一のCPU108A及びメモリ108Bを共有する構成でもよい。
【0063】
図4は、制御部108の機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0064】
制御部108は、ユーザ登録手段1081、ユーザ認証手段1082、検索条件取得手段1083、抽出手段1084、表示データ作成手段1085、表示データ出力手段1086、オファー受信手段1087、ユーザ履歴記憶手段1088、及びDB編集手段1089が機能する。これらは、記憶部110内に保存された出店者側検索アプリ又は施設側検索アプリに備えられた機能(プログラム)を、制御部108にて実行する。
【0065】
ユーザ登録手段1081は、ユーザが検索システム1を初めて使用する際に初期登録情報を取得し、識別情報を付与し、それらを出店者情報DB1102又は施設情報DB1104へ記憶する。また、ユーザ登録手段1081は初期登録情報以外にも、後述のマイページから新たな情報の登録(企画情報、担当者情報など)があった場合、またそれらに変更があった場合に、出店者情報DB1102又は施設情報DB1104を更新する。
ここで、識別情報はユーザである出店者又は施設側担当者(若しくは施設など)ごとに割り振られた番号でもよく、又は出店者又は施設側担当者(若しくは施設など)の名称を識別情報として使用してもよい。
【0066】
ユーザ認証手段1082は、ユーザから検索システム1へのログイン要求があった場合に、ユーザにより入力されるユーザ名及びパスワードを出店者情報DB1102又は施設情報DB1104に記憶されたものと対比し、一致する場合にはログインを許可し、一致しない場合にはログインを許可しない旨の判定を行う。
【0067】
検索条件取得手段1083は、ユーザから検索条件を取得する手段である。検索条件は後述の検索条件入力ページ(図8など)により行われ、検索条件の例としては場所、取り扱う商材、時期などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、検索条件取得手段1083は文字テキストの入力のほか、チャットサービス、音声入力、画像入力など公知の入力手段を用いることができる。
【0068】
抽出手段1084は、ユーザの要求に応じ出店者情報DB1102又は施設情報DB1104より必要なデータを抽出する。
例えば、検索条件取得手段1083により取得された検索条件に合致するデータを出店者情報DB1102又は施設情報DB1104より抽出する。すなわちユーザが出店者である場合、所定の場所、商材、時期などの条件に合致する催事スペースの情報を、施設情報DB1104より抽出する。同様にユーザが施設側担当者である場合、検索条件として入力された企画内容に合致する出店者の情報を、出店者情報DB1102より抽出する。
さらに後述のマイページにおいて、ユーザの識別情報と関連付けて記憶された出店者情報DB1102、施設情報DB1104及びユーザ履歴情報DB1106の情報を、ユーザの要求に基づき抽出する。
【0069】
表示データ作成手段1085は、抽出手段1084で抽出されたデータから表示データを作成する。また表示データ作成手段1085は、表示データのレイアウトを設定する機能も有する。検索システム1は、施設内の区画を出店者に使用させるものであるから、ユーザが実際に使用するためには、催事スペースの様子を視覚的に認識しながら検討できることが好ましい。したがって表示データ作成手段1085は、催事スペースや周辺の設備や店舗の画像データとともに催事スペースの基本情報を表示したり、ウェブマッピングプラットフォームなどの地図情報を埋め込むなどしたレイアウトを設定できることが好ましい。
【0070】
さらに表示データ作成手段1085は、レイアウト設定を随時変更できることが好ましい。例えば最初から検索結果を所望のレイアウトで表示するように設定してもよいし、或いは検索結果を複数の表示形式で示したうえで、その中から一番適したレイアウトを都度選択するような仕様としてもよい。
【0071】
表示データ出力手段1086は、作成された表示データを、ユーザ端末(出店者端末20又は施設端末40)へ、或いはプロジェクタなどの複数人が共有し得るディスプレイ設備に表示する。
【0072】
オファー受信手段1087は、出店者からのイベント開催オファー又はテナント出店オファー、或いは施設側担当者からの企画オファー又はテナント出店オファーを受信し、ユーザからオファーがあった旨の情報を管理者端末30へ送信する。
【0073】
ユーザ履歴記憶手段1088は、ユーザ履歴DB1106へユーザ履歴マスタデータの書式に従って情報を記憶する手段である。
【0074】
DB編集手段1089は、上述の出店者情報DB1102、施設情報DB1104及びユーザ履歴DB1106内のマスタデータに関して、主に管理者が編集する際に使用される。編集機能は出店者側検索アプリ及び施設側検索アプリの機能として搭載されていてもよく、別途マスタデータ編集用のアプリを設けてもよい。
【0075】
なお、上述の各機能は制御部108の主要な機能を列挙したものであるが、検索システム1で使用する機能はこれらに限られるものではない。
【0076】
[2 処理]
[2.1 検索アプリによる処理]
次に、検索システム1に用いられる出店者側検索アプリ及び施設側検索アプリによる処理について説明する。以下、本明細書中において、出店者側検索アプリにより表示される検索サイトを「出店者側検索サイト」といい、施設側検索アプリにより表示される検索サイトを「施設側検索サイト」という。
【0077】
アプリを用いた検索システム1の概要について補足説明する。
図26に検索システム1で使用されるアプリ、データベース内のマスタデータ、ユーザ及び管理者の関係の概略を示す。
ユーザが使用する出店者側検索アプリ及び施設側検索アプリによる処理(ユーザ登録、検索、進捗管理など)は、検索システム1における3つのマスタデータ内のデータを授受することにより実行されている。また、ユーザ履歴マスタデータは、出店者マスタデータ及び施設マスタデータから出店者及び施設の情報を取得し、さらにユーザのシステム使用履歴などの情報を追加、編集などすることにより形成されている。一方、管理者は全てのマスタデータを編集することができる。このように、複数種のアプリが共通するマスタデータの情報を利用して、検索などの処理を行っている。
【0078】
[2.2 出店者側検索アプリ]
図5は、出店者が出店者側検索アプリのユーザとなって施設などを検索するシステムの処理を示す。出店者は出店者側検索アプリを利用して、イベント開催するための催事スペースを検索し、又はテナント出店するための空床を検索し、かつイベント開催までの手続きを行う。
【0079】
[2.2.1 ユーザ登録機能]
出店者は、出店者端末20からネットワークNを通じて、出店者側検索サイトのURLにアクセスする。出店者からのアクセスがあった場合、サーバ10内の制御部108(表示データ出力手段1086)は、出店者側検索サイトへのログインメニューを有するトップページを表示し(S101a)、トップページからログインページに進む(S102)。ここでトップページは出店者側検索サイト単独のページであってもよく、後述の施設側検索サイトと合同のトップページであってもよい。また、本実施形態では出店者側検索サイト内において、催事スペースと空床との検索ページとを区別していないが、催事スペースと空床の検索を別の検索サイトで行ってもよい。
【0080】
上述のようにトップページが複数種のサイトのトップページを兼ねる場合には、前記ログインの後に出店者が希望する検索サイトを選択させる仕様としてもよく、ログイン前に希望のサイトを選択させるページを表示し、出店者が希望のサイトを選択した後にログインページを表示させてもよい。
【0081】
なお、トップページはログインメニューだけでなく、併せて検索ページを表示してもよい。その場合は、出店者がログインする前でも検索機能の一部だけ使用できる仕様としてもよく、或いは検索項目の一部だけ表示する仕様としてもよい。
【0082】
出店者は、出店者側検索サイトに対するユーザ登録が完了している場合(S103:Yes)、ログインページで管理者より付与されたユーザ名及びパスワードを入力する。出店者が入力したユーザ名及びパスワードについて、制御部108(ユーザ認証手段1082)が予め登録されたものと一致すると判断した場合には、制御部108は出店者に対して出店者側検索サイトの検索メニューページを表示する(S106)。また出店者が出店者側検索サイトのユーザ登録が完了してない場合(S103:No)、制御部108(ユーザ登録手段1081)は新規登録ページを表示する(S104)。
【0083】
新規登録ページでは、アカウント登録を行う(S104)。ここで、アカウント登録はユーザ名、パスワードを設定させ、連絡先メールアドレスなど基本情報を登録させる。
【0084】
アカウント登録が完了すると、制御部108(ユーザ登録手段1081)は、図6に例示されるようなユーザ情報登録ページ(S105)を表示し、出店者基本情報の入力を要求する。ユーザ情報登録ページにおいて、出店者は、基本情報(担当者名、担当者の連絡先、担当者の役職、企業名、企業連絡先、企業の代表者名、事業内容などを入力する。
【0085】
出店者情報等の登録のほか、検索システム1では、ユーザである出店者の情報の信憑性を担保し、施設側に対する信頼性を高めるために、出店者に関連する各種証明書をアップロードすることを要求してもよい。例えば出店者側検索サイト内に証明書アップロードページを設け、そのページ内で各種証明書の画像データをアップロードさせる仕様としてもよい。ここで各種証明書としては、出店者の身分証明書、印鑑証明書、登記簿、土地所有証明書等が挙げられる。
【0086】
さらに、ユーザ登録には管理者の承認を必要とする仕様としてもよい。この場合、出店者により入力された出店者情報は出店者情報記憶DB1102に記憶され、管理者がこの情報を参照して、ユーザ登録可能と判断した場合のみユーザ登録を許可する。このようにユーザ登録に一定のハードルを設けることにより、信頼性の低い出店者に催事スペースでのイベント開催を許可してしまい、結果的に施設に損害を与えるようなリスクを低減させることができる。
【0087】
ユーザ登録が完了すると、出店者は出店者側検索サイトが利用可能となり、出店者情報DB1102にユーザ情報が記憶される。例えば、ユーザ登録後に出店者が重大な契約違反を犯した場合、管理者はサーバ10上で出店者のアカウント情報を取り消すなどすることができる。或いはアカウント情報を取り消さずに、トップページに検索項目を表示しない又は検索項目の一部を無効化するなど機能の一部に対し利用制限をすることができる。
【0088】
出店者基本情報の入力によりユーザ登録が完了すると(S103:Yes)、制御部108は検索メニューページを出店者端末20に表示する(S106)。
【0089】
[2.2.2 検索機能]
検索メニューページは、出店者が催事スペースなどを検索するためのスタートページである。図7に、出店者側検索サイトにおける検索メニューページの例を示す。図7に示す検索メニューページにおいて、出店者は複数の項目から最適な検索項目を選択し、催事スペースなどを検索することができる。
【0090】
図7の検索メニュー1705には、複数種の検索項目のボタンが表示される。検索項目の一例としては、施設名や住所など入力された語句により検索する「フリーワード検索」、施設の所在地や、都道府県などのエリアで検索する「エリア検索」、出店者が取り扱う商品やサービスの種別で検索する「商材検索」、百貨店、商店街及び道路サービス施設など施設の種別を選択して検索する「施設種別検索」、ページ上に地図情報を表示させ、地図上の位置関係から施設を検索する「マップ検索」、新規に開店した施設から検索する「新店舗検索」、予め設定した検索条件を繰り返し使用して検索する「マイ検索」、イベント開催日程やテナント出店希望日時を指定して検索する「日程検索」、これらの検索条件を組み合わせて検索する「一括検索」などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0091】
図7の検索メニューページにおいて、出店者がこれらの検索項目ボタンを押下すると、制御部108(検索条件取得手段1083)は、検索条件を入力するページ(S107-1~S107-n)を表示する。
【0092】
なお、催事スペースの検索と空床検索の検索項目が大きく異なる場合には、例えば図7の左下部にあるような「空床検索はこちら」ボタン1701を設け、出店者がこのボタンを押下することにより制御部108(検索条件取得手段1083)は別途設けられた空床検索用のページ(図示せず)を表示する仕様としてもよい。
【0093】
また、上述の例示された検索項目のほか、別の観点で上記検索結果を絞り込むような仕様としてもよい(図7中、こだわり検索1702)。絞り込みの例としては、催事施設自体の集客数(ランキング)に基づくデータ、催事施設ごとの電源や備品などの設備の利用可能状況、検索サイト内における催事スペースの画像データ有無、アクセス状況に基づくデータ、店舗営業時間などの催事施設特有の事情に基づく情報が挙げられる(S109)。
【0094】
催事スペースの追加の検索項目として、管理者が保有する委託管理物件から絞り込む項目(1703)を設けてもよい(S110)。委託管理物件とは、検索システム1の管理者を通してのみ出店が可能な施設であり、登録済みユーザのみが独占的に検索できる物件である。これらの委託管理物件を検索可能項目として設けることにより、検索システム1の登録ユーザに対し、他システムを上回る付加価値を提供することができる。
出店者が検索メニューページ中の委託管理物件一覧に列挙された施設名ボタン(図7中、A社等)を押下すると、制御部108(検索条件取得手段1083)は、委託管理物件一覧を示すページ(S114)を出店者端末20に表示する。
【0095】
検索メニューページには、検索時に参考となる情報を特集ページ1704として表示させてもよい(S108-1~S108-n)。
特集ページの例としては、乗用車など一定以上のスペースが必要な商材を扱う際の催事スペースの情報、過去の一定の時期に開催されたイベント回数のランキング、市町村や都道府県別の出店者からの依頼数ランキング、新規オープンした施設の一覧、過去に発生したクレーム事案、などが挙げられるが、これらに限定されない。このように、実際に施設側と信頼関係を構築している管理者を介さないと知りえない情報を検索条件として用いることにより、出店者が検索システム1を使用するインセンティブとすることができる。
【0096】
図8に出店者が検索条件を入力する画面の例を示す(S107-1~S107-n)。図8(a)はフリーワード検索、図8(b)は商材検索の条件入力ページである。出店者が検索条件を入力するページにおいて検索条件を入力し、「検索する>」ボタンを押下すると、制御部108(検索条件取得手段1083)により検索要求及び検索条件が取得される。そして、制御部108(抽出手段1084)により施設情報DB1104から検索条件に合致する催事スペースに関する情報が抽出される。抽出結果は制御部108(表示データ作成手段1085)により表示データとして編集され、表示データ作成手段1085によりサーバ10から出店者端末20に送信される(S112-1~S112-n)。
【0097】
図9は出店者が入力した検索条件により抽出された検索結果表示ページの例を示す。
検索結果表示ページには、入力された検索条件に合致する催事スペースの情報が4種類の表示形式で表示されており、出店者はこの表示形態の中から所望の表示を選択し、催事スペースに関する情報を閲覧することができる。図9に示すように、検索結果は出店者の閲覧性向上のため、複数の表示形態の中から任意の1以上を選択して表示できることが好ましい。
【0098】
例えば図9では、検索結果につき所定の項目につき一覧表を示す「一覧表示」、一覧表示よりも表示項目を増やした「リスト表示」、催事施設の画像などのブロックを列挙した「ブロック表示」、催事施設の位置をマップ上に示した「マップ表示」を例示しているが、表示形態はこれらに限定されるものではない。
【0099】
図9における検索結果表示ページにおいて、ページ内に設けられた「施設詳細報」ボタンを押下することにより、施設の詳細情報を示すことができる(S120)。図9の場合、一欄表示では「施設詳細」ボタンを押下することにより、制御部108(表示データ作成手段1085)は施設の詳細情報を示す表示データを編集し、表示データ出力手段1086は、施設詳細表示ページを表示する。またブロック表示やマップ表示では施設の画像からなるサムネイルやロゴマークなどからなるアイコンを押下することでも、施設詳細情報を示す施設詳細表示ページに移行する。
【0100】
なお、図9における検索結果表示ページにおいて、リスト表示については「スペース詳細」ボタンを押すことにより、後述する施設内の催事スペース詳細表示ページを直接表示する仕様となっている(S121)。このように、検索結果ページ、施設表示ページ及び催事スペース詳細表示ページなどの表示する順序は限定されるものではなく、管理者が適宜設定することができる。
【0101】
また、上述の特集ページから検索条件を絞り込んだ際の結果表示も、図9と同様である(S113-1~S-113-n)ために説明を省略する
【0102】
図10は、施設詳細表示ページの例を示す。
施設詳細表示ページには、施設名称、所在地、アクセス情報、営業時間などの基本情報のほか、利用可能日を示すカレンダー、施設のマップ情報、催事スペースの基本情報のリストなどが表示される仕様とすることができる。なお、施設詳細表示ページにおける表示内容は上記事項に限定されるものではなく、後述する催事スペース詳細表示ページの表示内容との関係を考慮しながら適宜設定することができる。図10において、催事スペースのリストには「スペース詳細」のボタンが表示されており、これらのボタンを押下すると各催事スペースの詳細表示ページを表示する(S121)仕様となっている。
【0103】
図10に示すように、施設詳細表示ページには、施設の地図情報や、施設内の催事スペースの位置などを表示するフロアマップを埋め込んでよい。フロアマップについては後述する。
【0104】
図11は、例えば図9図10に示されるページのリスト表示から、特定の催事スペースを詳細表示する催事スペース詳細表示ページを示す例である。出店者が、図9のリスト表示における「スペース詳細」ボタン、或いは図10における施設詳細表示ページにおける催事スペースリスト内の「スペース詳細」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ作成手段1085)は催事スペース詳細表示ページのデータを作成し、表示データ出力手段1086により図11に示される催事スペース詳細表示ページを出店者端末20に表示する。
【0105】
催事スペース詳細表示ページの右上部分には「予約申し込み」ボタン1801及び「お問い合わせ」のボタン1802が表示されている。「予約申し込み」については、後述する。
「お問い合わせ」ボタンは、ページに表示されている催事スペースの関する問い合わせなどを管理者に対して行うためのボタンである。ユーザにより「お問い合わせ」ボタンが押下されると(S151)、制御部108は、問い合わせ内容を記入するウィンドウを表示する(図示せず)。ウィンドウには、会社名、担当者名、電話番号、返信先メールアドレスなどの出店者に関する情報とともに、問い合わせ事項記入欄が表示される。出店者が問い合わせ内容を記入して送信すると、問い合わせ事項が管理者に通知され、管理者は問い合わせ内容確認後、返信先のメールアドレスに対し回答を送信し、又は後述のマイページを使用して回答を表示し、或いは公知のチャットツールを用いてチャットにより回答する仕様としてもよい。
【0106】
管理者への「お問い合わせ」ボタンは、出店者側検索サイト内の任意のページに設置することができ、例えば施設詳細表示ページ、検索結果一覧ページなどにも設置することができる。
【0107】
図11の催事スペース詳細表示ページ内には、施設内の催事スペースの基本的な情報及び画像に加え、「施設情報」、「利用料金」、「商材」、「備品/レンタル」、「カレンダー」、「注意事項」、「マップ表示」のタブ1803を設けることができる。このタブ1803の各項目について、図12を用いて説明する。
【0108】
「施設情報」は、図12に示すように、選択された催事スペースが属する施設自体の総合的な情報が表示される。これらの例としては、催事施設の種別、所在地、アクセス情報、敷地面積などの各種面積に関する情報、駐車場の情報、集客数、店舗数、テナント情報、設営撤去に係る情報、ロケーション情報、電源や水道などの設備情報、利用可能時間などが挙げられるが、これらに限定されない。また、施設情報として前述の地図情報を埋め込んでもよい。
なお、施設情報として表示される内容は、図10に示される施設詳細表示ページの情報と重複する部分があってもよい。出店者は催事スペースの情報とともに施設自体の情報も参照しながら検討できるようになるため、出店者の利便性を向上させることができる。
【0109】
「利用料金」は、選択された催事スペースの利用料金の詳細を示す。例えば、曜日ごとの1日当たりの基本利用料金、音響設備などの設備利用料金、催事スペースや設備利用のキャンセル料金などが表示される。
【0110】
「商材」は、選択された催事スペースで取り扱うことができる商品やサービスを示す。
商材は数種類に分類して示すこともでき、例えば「実施可能商材」、「実施不可商材」、「要確認商材」などのグループに分類して表示してもよい。
【0111】
「備品/レンタル」は、出店者がイベント開催時に利用しうる備品の取り扱い情報を示す。備品としては、例えば長机、椅子、パーテーション、延長電源コード、テント、音響設備、搬入台車、倉庫などが挙げられるが、これらに限定されない。併せて、これら備品の取り扱いやレンタル時の注意事項なども一緒に表示することができる。
【0112】
「カレンダー」は、選択された催事スペースの利用可否及び利用料金などをカレンダー表示で示すものである。図12では、カレンダーはタブ内の項目を選択することにより表示できる仕様としているが、図11に記載のように、レイアウトの都合によりタブの下部スペースに常時表示するような仕様としてもよい。
【0113】
「注意事項」は、図12に示すように、選択された催事スペースの利用における注意事項を表示する。注意事項としては、什器搬入時の注意事項、設営及び撤去に関する規則、電源使用時の利用ワット数や差込口の利用可能数、チラシ配布時の注意事項、搬入車両に係る申請、管理名簿への記入、入退館方法、着替え場所、化粧室や喫煙所、備品貸出時の手続き、夜間作業における注意事項、展示物の高さ制限、呼び込みや声掛けの制限、ゴミ処理についての規則、入館証(バッチなど)、手荷物検査の実施、休憩所の使用制限、写真撮影時の規則、緊急トラブル発生時の連絡先などが含まれるが、これらに限定されない。
【0114】
「マップ」は、前述の施設内及び施設周辺の地図情報を表示できる。マップは前述のように施設情報や検索結果一覧などの他のページと重複することもあるため、選択された催事スペースの詳細表示ページからは除外してもよい。しかし複数の表示ページにおいてマップ表示ができる方が、出店者が催事施設を検討する際の利便性を向上させることができる。
【0115】
施設の地図情報を使用する場合、施設の場所を示す記号を周辺地図に重畳させた表示形式であってもよい。その場合、近隣の施設の場所を表す記号も同じ地図内に重畳させたり、施設のサムネイル画像を表示したり、当該サムネイル画像を押下するなどして選択された場合にサムネイル画像の表示を変化させたり、サムネイル画像に該当する施設の説明を表示させるなど、表示形式を工夫することができる。
【0116】
ユーザである出店者が施設内の催事スペースを使用してイベントを開催する場合、催事スペースと周囲の店舗との位置関係、入口、通路、エスカレータなどの来場者の動線との位置関係、ブースの設置方向や通行者からの見え方などは、イベントの集客数に影響する極めて重要な要素となる。したがって施設と出店者との間における認識の相違を回避し、双方が安心してイベントを開催できるよう、フロアマップはイベントの集客数に影響するような前記要素を示すものであることが好ましい。
【0117】
催事スペース詳細表示ページには、埋め込み式の地図情報を挿入してもよく、例えば一般に公開されているウェブマッピングプラットフォームを埋め込んで使用してもよい。使用する地図情報は、地図と写真が切り替えられるものが好ましく、さらに平面図の地図のみならず、いわゆるパノラマ表示との切り替えができるものが好ましい。
また、地図情報は出店者の操作により施設の内部の様子まで表示できるものが好ましい。これら地図情報が施設内部の詳細な情報を表示できる場合には、催事スペースのフロアマップとしてもよい。
【0118】
なお、これら一連の施設や催事スペース詳細表示ページにおいて「予約申込み」や「お問い合わせ」ボタンは、複数のページで表示させることが好ましい。出店者は、通常、各々の詳細情報を参照したうえでイベント開催オファーを行う決断をすることとなるため、これら複数のページから直ちに申し込みできるページ構成とした方が、出店者の利便性を向上させることができる。「予約申込み」の詳細については、後述する。
【0119】
催事スペース詳細表示ページには、催事スペースごとの重要な注意事項などを示す伝達表示スペース1804を設けることができる。図11に示されるページの場合「窓ガラス部分にポスター等の掲示物を張ることは不可です」と表示されているが、これらは過去のイベント開催時において窓ガラスに掲示物を張り付けた際に、撤収時に窓ガラスの清掃に手間がかかったなどの事情による。このように、過去の事例などに基づき重要であるが追加的に伝達したい注意事項を目立つように表示することにより、施設と出店者との間のトラブルを減少させることができる。
【0120】
催事スペース詳細表示ページ内に設けられる表示項目はこれら例示したものに限定されない。例えば出店者が閲覧した特定の催事スペースの特徴点を示すリンク付きタグ(例えば「駅から3分」、「高速WiFi」、「20,000/日以下」など)を複数表示し、これらのタグを押下することにより、同様の特徴の催事スペースをリスト表示するなどの仕様にしてもよい。
【0121】
また、催事スペース詳細表示ページ内に管理者や施設側担当者のコメントを掲載してもよい。例えば「大宮エリアで屈指の人気スペースです、なかなか空きが出ないので、空きが出ている今、直ちに申し込まれることをおすすめします」や「お子様が多数来場される施設です。お子様向けのイベントがおすすめです」などのコメントを掲載することで、出店者のイベント開催の決断を促すことができる。
【0122】
[2.2.3 マイページ]
図7に示される検索メニューページにおいて「マイページ」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ出力手段1086)はマイページを表示する(S111)。
マイページは、ユーザ登録が完了したユーザについて、検索システム1の記憶部110の各DBに記憶されたマスタデータについて、出店者の識別情報に関連付けて記憶された情報を抽出手段1084により抽出し、編集して表示するページである。ここで、識別情報に関連付けて記憶された情報とは、出店者の検索ログやイベント開催オファーのステータス情報など出店者の行動に起因して発生する情報が該当する。マイページは、これらを出店者の利便性に供するように編集されたページである。
【0123】
図13に出店者側検索サイトのマイページの例を示す。
マイページに表示される項目としては、例えば「資料ダウンロード」、「企画情報」、「企業情報」、「マイメニュー」、「アカウント管理」「オファー進捗状況」などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0124】
「資料ダウンロード」は、出店者が催事スペースにてイベントを開催するにあたり、施設の規則やマニュアルなどをダウンロードできるページである(S115)。アップロードされる資料としては、例えば、図13にて例示されるようにイベント開催時の基本的なフローや注意事項をまとめたイベント運営マニュアル、毎日の始業時に確認すべき事項をまとめた朝礼チェックシートなどが挙げられる。これらの資料は大部分の施設に対応できる一般的なマニュアル類であってもよく、或いは特定の催事スペースに特化した内容のマニュアル類でもよい。特定の催事スペースに関する内容のマニュアル類である場合は、施設の予約の当事者である出店者が、催事スペース使用の予約が完了した段階で初めてダウンロードできるような仕様としてもよい。
出店者が、例えばリンクが付された「イベント運営マニュアル」又は「朝礼チェックシート」の文字を押下すると、制御部108は資料のダウンロードページ(S122)(図示せず)を表示する。
【0125】
「企画情報」は、出店者が企画するイベントの内容について登録、編集及び表示を行うページである(S118)。出店者がリンクを付された「企画情報」の文字を押下すると、制御部108は、企画を登録する「新規企画登録」ページ及び登録された企画を閲覧及び編集する「企画内容確認」ページへ移行するためのボタンを表示する(図示せず)。
ここで出店者が、リンクが付された「新規企画登録」の文字を押下すると、制御部108(表示データ出力手段1086)は、企画情報を新規登録する新規企画登録ページを表示する(S128)。
【0126】
図14は、新規企画登録ページの例を示す。新規企画登録ページで登録される事項としては、例えばイベント開催エリア、ターゲット年齢層、ターゲット性別、企画名、企画内容、必要なスペース、予算、PRポイント、企画イメージ図又は画像、企画書アップロードなどの事項が挙げられる。出店者がこれらの事項を新規企画登録ページから入力し、「登録」ボタンを押下することにより、制御部108により情報が管理者に送信される。管理者が当該内容につき登録を許可した場合には、或いは自動的に出店者の企画情報として登録される。
【0127】
「企画情報」において、リンクが付された「企画内容確認」の文字を押下すると、制御部108は登録された企画情報を閲覧及び編集できる企画内容確認ページ(S129)(図示せず)を表示する。
企画内容確認ページは、出店者が編集できる仕様になっており、出店者により編集された企画情報は、都度、管理者の許可を得て、或いは自動的に更新される。
【0128】
出店者により登録・編集された企画情報は、後述のイベント開催オファー要否を判断する工程において、施設側担当者又は管理者の判断材料として使用される。また、後述の施設側検索サイトにおいて、ここで登録された企画情報は施設側担当者が出店者を検索する際に使用される。
【0129】
「企業情報」は、出店者に関する基本情報や、出店者の担当者や出店者の属するグループ組織の情報を登録することができる(S119)。企業情報は企業情報登録ページから登録され(S130)、企業情報確認ページから閲覧・編集できる(S131)。
【0130】
「マイメニュー」(S117)は、出店者による過去の検索履歴、検索結果における催事スペースの閲覧履歴、第三者調査報告、マイ検索一覧などを閲覧するページである。(S119)。
【0131】
「第三者調査報告」とは、検索システム1を介して出店者が過去に開催したイベントについて第三者による調査が行われた場合の報告の概要となる。第三者による調査の対象は、例えば出店スタッフの身だしなみや言葉遣い、その他にも感染症対策に関するマスク着用状況、アルコール消毒配備状況、アクリル板の設置及び手袋の着用状況などが挙げられる。また設営状況に関しては、ブース設営完成度、手書きPOPの使用、バックヤードの整理、什器・のぼりの高さ、音響設備の使用などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0132】
出店者が、リンクが付された「第三者調査報告」の文字を押下すると、制御部108(表示データ出力手段1086)は第三者調査報告ページを表示する(S125)。第三者報告は、第三者による評価を数値化したものでもよく、又は〇×△などにより評価したものでもよく、複数の調査員による評価である場合には、それら平均値、最高値、最低値などが示されてもよい。このように、第三者による調査は当事者では気づくことができない事項を認識することができ、出店者の業務改善や集客力向上に有効である。
【0133】
出店者が、リンクが付された「閲覧履歴」の文字を押下すると、制御部108(表示データ出力手段1086)は出店者が出店者側検索サイトにて行った検索の結果、抽出された催事スペースの閲覧履歴を表示する(S126)。
また、リンクが付された「マイ検索」の文字を押下すると、図7で示したマイ検索の利用履歴(検索式)を表示する(S127)。
【0134】
「アカウント管理」は、ユーザアカウント一覧ページ(S123)、検索システム1を使用する出店者の編集権限など設定する権限一覧ページ(S124)を表示するページである(S116)。
【0135】
「申込進捗管理」は、出店者が申請したイベント開催オファーに対する申請状況の進捗を、オファーごとに一覧表示するページである(S141)。出店者が「申込進捗管理」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ作成手段1085)は、出店者が申請したイベント開催オファーについて、ユーザ履歴DB1106内のユーザ履歴マスタデータから、当該オファーに係る最新ステータス含むデータを抽出かつ編集し、表示データ出力手段1086により進捗状況表示ページを、出店者端末20の画面に表示する(S142)。
【0136】
図15に進捗状況表示ページの例を示す。図15には、出店者がイベント開催オファーを行った複数の催事スペースについて、申請進捗状況の一覧が示されている。一覧において「ステータス」の欄には、例えば確定、NG、申請中及びキャンセルのいずれかが表示される。ここで「確定」はイベント開催の予約手続きが完了したことを示す。「NG」はイベント開催の申し込みが許可されなかったことを示す。「申請中」はオファーに対して催事スペースへの出店可否が決まっていないことを示す。「キャンセル」は、ユーザによりイベント開催オファーがキャンセルされたことを示す。
【0137】
図15のページの上部には、一覧中のオファーのステータスをフィルタリングするための「確定」、「NG」、「申請中」及び「キャンセル」のボタンが設けられている。これらのボタンが押下されると、制御部108(表示データ作成手段1085)は、選択されたステータスの案件を抽出し、出店者端末20に表示させるためのデータを作成する。図15では、フィルタリングの対象はステータスのみとなっているが、他の項目、例えば依頼日や屋号などでフィルタリングできるようにしてもよい。
【0138】
マイページに表示させる項目の他の例として、例えば出店者のオファーに係る施設についての来場者の口コミ情報、或いは過去に出店者が開催したイベントについての来場者の口コミ情報などが挙げられる。
【0139】
[2.2.4 イベント開催オファーの処理]
イベント開催オファーの処理について図16を用いて説明する。上述の通り、イベント開催オファーは、出店者が催事スペース詳細表示ページ(図11図12)内の「予約申し込み」ボタンを押下する(S161)ことで出店者端末20内の通信部204からサーバ10へ送信され(S201)、制御部108(オファー受信手段1087)により受信され、管理者に通知される(S301)。
【0140】
図17は、オファー申請時のフォームの例を表す。オファー申請時の記載事項はユーザである出店者の基本情報のほか、イベント開催希望日時などを記載する。出店者からのオファーに関する情報はユーザの識別情報が付され、当該ユーザに関する出店者情報及びオファーされた催事スペースの施設情報と関連付けられ、ユーザ履歴DB1106にユーザ履歴マスタデータとして記憶される。以後、データはイベントの進展に伴い、イベント開催時の売上げや書類授受などの新たな情報を付け加えられながら更新される(以下、このデータをデータ1とする)。
なおデータ1においては、イベント開催オファー申請前の段階では、ステータスが無い状態となっている。
【0141】
図16に戻りイベント開催オファーの処理について説明する。管理者はオファー申請を受信し(S301)、制御部108(DB編集手段1089)により、データ1のステータスを「申請中」に変更する(S302)。管理者は出店者からのオファーについて施設側に可否を問い合わせるか否かの判断し、問い合わせが必要であると判断した場合には(S303:YES)、当該オファーに係るデータ1の一部又は全部を施設側担当者に送信する(S304)、また問い合わせが不要であると判断した場合は(S303:NO)、管理者がイベント開催の可否を判断する。管理者は、施設側担当者に対し、データ1の記載事項のほかユーザ登録時の登録情報や、マイページにおいて記載された企画情報を閲覧する権限を付与してもよい。
【0142】
ここで通常は、管理者と施設とは取引基本契約などを取り交わしており、施設側担当者の手間を省くためにも、管理者は、個々の出店者からのイベント開催オファーを許可する権限、及びオファー承認後に施設使用のために行う出店者との諸手続きを代理する権限を有しているのが原則である。管理者が施設側担当者に対し問い合わせる必要がある場合の例としては、本発明のシステムを通じてイベントを開催した実績が無い、或いは殆ど無い出店者の場合、出店者が過去に開催したイベントで問題を起こしクレームが発生していた場合が挙げられる。
管理者が上述のような権限を有することにより、出店者によるオファーから予約完了までの工程が、出店者と管理者との間で完結する。これにより施設側担当者の労力を低減することができる。
【0143】
管理者と施設側担当者のやり取りは、電子メール、マイページ或いはチャット機能などを使用して行うことができる。問い合わせを受信した施設側担当者は(S401)、イベント開催の可否の回答を管理者に送信する(S402)。
【0144】
施設側担当者からの回答を受信した管理者は(S305)、イベント開催の可否を判断する。管理者はイベントの開催を許可しないと判断した場合は(S306:NO)、管理者は制御部108(DB編集手段1089)により、データ1のステータスを「NG」に変更する(S310)。他方、イベントの開催を許可すると判断した場合は、(S306:YES)、必要に応じイベント開催が許可された旨を出店者に通知し、出店者と管理者との間でイベント開催に必要な手続きを開始する。
【0145】
管理者は、出店者に対し、当該催事スペース利用に関し必要なマニュアルや規則などをマイページからダウンロードする権限を付与する。その後、出店者に対し必要な手続書類についてもダウンロード権限を付与する。ここでイベント開催に必要な手続書類は出店者に郵送してもよく、電子メールで電子ファイルを送信してもよく、或いはマイページ内で手続用の新たなフォームを設けて(図示せず)簡易的に手続きを進めてもよい。
【0146】
管理者は出店者と間でイベント開催に必要な手続きが完了に至った場合は(S309:YES)、データ1のステータスを「確定」に変更する。他方、出店者との間で手続き完了に至っていない段階で(S309:NO)、出店者よりオファーのキャンセルの通知があった場合は、管理者はデータ1のステータスを「キャンセル」に変更する。出店者との間で手続きが完了していない状況で(S309:NO)、出店者よりオファーのキャンセルの通知も無い場合には、管理者はデータ1のステータスを変更しない。
【0147】
上述の出店者側検索アプリの実施形態においては、出店者は施設内の催事スペースにおけるイベント開催、空床でのテナント出店に適した場所を探すために検索を行うが、上記イベント及びテナント出店にはいわゆる「ポップアップストア」を含んでもよい。ポップアップストアは数日~数カ月程度の期間限定で開設される店舗等であり、催事スペースに仮設店舗を設けて営業しても、空床で営業してもよい。「ポップアップストア」開設に適した場所を検索するためには、開設するポップアップストアの態様にあわせて催事スペースの検索又は空床の検索を適宜利用すればよい。
【0148】
ポップアップストア開設用の場所を検索する便宜のため、出店者側検索アプリにポップアップストア検索用の仕様を追加してもよい。例えば管理者は施設マスタデータにおいてポップアップストア開設可否の項目を設け、出店者側検索アプリの検索メニューにおいて、ポップアップストア開設可否で絞込できるような仕様としてもよい。
【0149】
[2.3 施設側検索アプリ]
次に、検索システム1に用いられる施設側検索アプリによる処理について説明する。
【0150】
図18は、施設側担当者が施設側検索アプリのユーザとなって出店者を検索するシステムの処理を示す。施設側担当者は施設側検索アプリを利用して施設が保有する催事スペースにおいてイベントを開催させる出店者又は空床にテナント出店させる出店者(出店者情報)を検索する。なお、施設側検索アプリを用いて検索される出店者情報には、出店者の企画情報を含む。
【0151】
[2.3.1 ユーザ登録機能]
施設側担当者は、施設端末40からネットワークNを通じて、施設側検索サイトのURLにアクセスする。施設側担当者からのアクセスがあると、サーバ10内の制御部108は、施設側検索サイトへのログインメニューを有するトップページを表示する(S501b)。ここでトップページは施設側検索サイト単独のページであってもよく、上述の出店者側検索サイトと合同のトップページであってもよい。また、本実施形態では施設側検索サイト内において、催事スペースへの出店を求める場合と空床へのテナント出店を求める場合の検索ページを区別していないが、両者を別の検索サイトで検索する仕様としてもよい。施設側担当者がログインメニューからログイン指示を行うと制御部108(ユーザ認証手段1082)はログインページを表示する(S502)。
【0152】
なお、トップページはログインメニューだけでなく、併せて検索ページを表示してもよい。その場合は、施設側担当者がログインする前でも検索機能の一部だけ使用できる仕様としてもよく、或いは検索項目の一部だけ表示する仕様としてもよい。
【0153】
施設側担当者は、出店者側検索サイトと場合と同様に、ユーザ登録が完了している場合(S503:Yes)、ログインページで管理者より付与されたユーザ名及びパスワードを入力する。施設側担当者が入力したユーザ名及びパスワードについて、制御部108(ユーザ認証手段1082)が予め登録されたものと一致すると判断した場合には、制御部108は施設側担当者に対して施設側検索サイトの検索メニューページを表示する(S505)。また、施設側担当者が施設側検索サイトのユーザ登録が完了してない場合(S503:No)、制御部108(ユーザ登録手段1081)は新規アカウント登録ページを表示し(S504)、アカウント登録を要求する。
【0154】
なお、出店者側検索サイトと場合と異なり、管理者は営業活動などを通じて施設の情報を既に取得している場合が多い。かかる場合、あらかじめ管理者は、サイト内のアカウント登録ページを介することなくユーザ登録してもよい。
【0155】
ユーザ登録が完了すると、施設側担当者は施設側検索サイトが利用可能となり、施設情報DB1104における施設マスタデータに施設側担当者の情報が追加される。なお、ユーザ登録後に施設側担当者が施設側担当者でなくなった場合などには、管理者は当該施設側担当者のアカウント情報を取り消すことができる。或いは施設側検索サイトの機能の一部を利用できないように制限することができる。
【0156】
出店者基本情報の入力によりユーザ登録が完了すると(S503:Yes)、制御部108は検索メニューページを施設端末40に表示する(S505)。
【0157】
[2.3.2 検索機能]
検索メニューページは、施設側担当者が出店者を検索するためのスタートページである。図19に、施設側検索サイトにおける検索メニューページの例を示す。検索メニューページにおいて、施設側担当者は複数の検索項目から最適な検索項目を選択し、出店者を検索することができる。
【0158】
図19の検索メニュー1901には、複数種の検索項目のボタンが表示される。検索項目の一例としては、施設名やエリアなどを含む語句により検索する「フリーワード検索」、施設の所在地や都道府県などのエリアで検索する「エリア検索」、出店者が企画しているイベントの企画内容で検索する「企画内容検索」、出店者が取り扱う商品やサービスの種別で検索する「商材検索」、これらの検索条件を組み合わせて検索する「一括検索」などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
図19の検索メニューページにおいて、施設側担当者がこれらの検索項目ボタンを押下すると、制御部108(検索条件取得手段1083)は、各々の検索条件を入力するページ(S506-1~S506-n)を表示する。
【0159】
検索メニューページには、管理者により独自に編集された出店者のグループから検索ができる特集メニュー1902を設けてもよい(S507-1~S507-n)。図19に例示された特集メニュー1902は、例えば、出店者が取り扱う商材を複数種の分野別にまとめたものであって、施設側担当者がこれら各項目のボタンを押下することにより、該当する出店者による企画が、一覧表示される仕様となっている(S510-1~S510-n)。
特集メニュー1902の態様は、管理者が任意に設定できるものであり、図19の例に限定されない。
【0160】
図20に施設側担当者が検索条件を入力するページの例を示す(S506-1~S506-n)。図20はエリア検索の例である。検索メニューページにおいて、施設側担当者がエリア検索のボタンを押下すると制御部108(検索条件取得手段1083)は図20aに示すようなエリアの大分類を選択させる検索条件入力ページを表示する。施設側担当者が例えば「関東甲信越」のチェックボックスにチェックを入れて「検索する>」ボタンを押下すると、制御部108(検索条件取得手段1083)は図20bに示すようなエリアの小分類を選択させる検索条件入力ページを表示する。
【0161】
施設側担当者が例えば図20bに示す入力ページにおいて、「東京」及び「埼玉、千葉、神奈川」のチェックボックスにチェックを入れて「検索する>」ボタンを押下すると、制御部108(抽出手段1084)により出店者情報DB1102から検索条件に合致する出店者に関する情報が抽出される。抽出結果は制御部108(表示データ作成手段1085)により表示データとして編集され、表示データ出力手段1086によりサーバ10から施設端末40に送信される。検索結果表示ページ(S509-1~S509-n)が出店者端末20に表示される。
【0162】
図21は施設側担当者が入力した検索条件に対応する検索結果表示ページ(S509-1~S509-n)の例を示す。
検索結果ページには、図20(a)又は図20(b)に示す検索条件入力ページで入力された検索条件に合致する出店者の企画情報が3種類の表示形式で表示されており、施設側担当者は複数の表示形態の中から利用しやすい表示を選択し、企画情報を閲覧することができる。図21に示すように、施設側担当者の閲覧性向上のため、検索結果は複数の表示形態の中から任意の1以上を選択して表示できることが好ましい。
【0163】
例えば図21では、検索結果につき一覧表形式の「一覧表示」、一覧表示よりも表示項目を増やした「リスト表示」、催事施設の画像などのブロックを列挙した「ブロック表示」、を例示しているが、表示形態はこれらに限定されるものではない。これら表示形態は施設側担当者が適宜選択することもでき、また一ページに複数の表示形態による結果一覧を示すこともできる。
【0164】
図21における検索結果表示ページにおいて、ページ内に設けられた所定のボタンを押下することにより、出店者の企画に関する詳細情報を示す出店者企画詳細表示ページに移行することができる(S514)。図21の場合、一欄表示では「詳細情報」ボタンを押下することにより、制御部108(表示データ作成手段1085)は出店者の企画に関する詳細情報を示す表示データを編集し、表示データ出力手段1086が出店者企画詳細表示ページを表示する。またブロック表示やマップ表示では出店者の企画を表す画像からなるサムネイルやロゴマークなどからなるアイコンを押下することで、出店者企画詳細表示ページを表示する。
【0165】
図22は、出店者企画詳細表示ページの例であり、英会話教室を運営する業者によるPRイベントを示す。
図22の例では、出店者企画詳細表示ページは、イベントを開催できるエリア、ターゲット年代及び性別、イベント開催に要するスペースの面積などの基本情報のほか、企画PRポイント、企画詳細、会社概要などの項目により構成される。
施設側担当者は、これらの詳細情報を参照し、出店者に対する企画オファーを申請するか検討する。
【0166】
出店者企画詳細表示ページの右上部分には「予約申し込み」ボタン2201及び「お問い合わせ」のボタン2202が表示されている(S524)。「お問い合わせ」については、出店者側検索サイトと同様であるため説明を省略する。
【0167】
[2.3.3 マイページ]
図19に示される検索メニューページにおいて「マイページ」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ出力手段1086)はマイページを表示する(S508)。
マイページは、ユーザ登録がされている施設側担当者について、検索システム1の記憶部110の各DBに記憶されたマスタデータについて、施設側担当者の識別情報に関連付けて記憶された情報を抽出し取り扱うページである。ここで、識別情報に関連付けて記憶された情報とは、施設側担当者の検索ログ、施設や後述のグループ店舗におけるイベント開催情報などが該当し、これらを施設側担当者の利便性を向上させるように編集されたページである。
【0168】
図23にマイページの例を示す。
図23に例示されるマイページに表示される項目としては、「スケジュール管理」(S511)、「マイメニュー」、「管理画面」などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0169】
「スケジュール管理」は、施設側担当者の属する施設内の催事スペース又は空床の空き状況をカレンダー形式で表示したページである(S515)。
【0170】
「マイメニュー」は、施設側担当者のシステム使用履歴の情報を閲覧することができる(S512)。
「オファー履歴」は施設側担当者が属する施設で登録されているアカウントより、企画オファーを行った履歴である(S516)。
「閲覧履歴」は、施設側検索サイトを用いて出店者の検索を行った際の閲覧履歴である(S517)。
「マイ検索」は、検索式を記憶させて同じ検索式で繰り返し検索ができるようにした機能であり、施設側担当者が定期的に出店者の検索を行う際に利用することができる(S518)。
【0171】
「管理画面」は、施設側担当者の属する施設を含むチェーン店からなるグループ(以下、本明細書中においてグループ店舗という)の状況を、一括で管理・閲覧できるページである。
【0172】
「スケジュール管理」は、グループ店舗のイベント開催状況をカレンダー形式で表示する(S519)。グループ店舗のイベント開催状況をまとめて参照できるようにすることで、施設側担当者はグループ店舗の一員としてのイベント開催スケジュールを計画することができる。グループ店舗のイベント開催スケジュール情報は、施設マスタデータ及びユーザ履歴マスタデータに記憶されたデータを、施設の識別情報をもとに編集したものである。一覧表内のデータは制御部108(表示データ作成手段1085)により、ユーザ履歴マスタデータから抽出及び編集され、表示データ出力手段1086により、施設端末40に表示されるものである。
【0173】
「施設情報」は、グループ店舗の基本情報を一覧形式で閲覧できるページである(S520)。
【0174】
「売上情報」は、グループ店舗で開催されたイベントにおける売上情報を一覧形式で閲覧できるページである(S521)。
図24は、売上情報表示ページの例を示す。図24の一覧表は2023年6月における、A百貨店グループにおけるイベント開催実績を示している。一覧表には屋号、店舗名、催事場所、商材、日程、売上額などの情報を表示することができ、これらのデータを参照することで、施設側担当者の属する店舗でどのようなイベントを開催すべきかを判断する参考資料とすることができる。
【0175】
図24の一覧表において、売上実績の値は、A百貨店の各店舗でイベントを開催した際に、出店者の申告によりユーザ履歴DB1106中のユーザ履歴マスタデータに記入されたデータであり、一覧表内のデータは制御部108(表示データ作成手段1085)により、ユーザ履歴マスタデータから抽出及び編集され、表示データ出力手段1086により、施設端末40に表示されるものである。
【0176】
「アカウント管理」は、グループ店舗における施設側担当者のアカウント情報を閲覧できるページである(S522)。ここで表示されるアカウント情報は、制御部108(表示データ作成手段1085)により、施設マスタデータから抽出され、表示データ出力手段1086により、施設端末40に表示されるものである。
【0177】
マイページは、上述以外の項目を含んでもよい。例えば、施設側担当者が検索により絞り込んだ出店者についての、過去のイベント開催時の来場者の口コミや、前述の第三者調査報告を閲覧できるような仕様としてもよい。
【0178】
[2.3.4 企画オファーの処理]
出店者による企画オファーは、出店者が出店者企画詳細表示ページ(図22)において、「オファー」ボタンを押下すると、制御部108(表示データ作成手段1085)は企画オファーの申請フォームを作成し、表示データ出力手段1086により施設端末40に表示される(S)。
【0179】
図25は、企画オファー申請時のフォームの例を表す。オファー送信時の入力事項は施設側担当者の属する施設の基本情報のほか、申請内容などを記載する。施設側担当者からのオファーに関する情報は、施設側担当者の識別情報と施設情報とが関連付けられ、ユーザ履歴DB1106にユーザ履歴マスタデータとして記憶される。
【0180】
施設側担当者からの企画オファー申請がされると、オファー受信手段1087により受信され、管理者に通知される。管理者はオファーの対象となっている出店者に連絡し、出店者は当該施設でのイベント開催する意思があれば、出店者側検索サイトを用いて予約申し込みを行う。その後の処理は出店者側検索サイトを用いた予約申込みと同様であるので、説明を省略する。
【0181】
なお、施設側担当者から企画オファーの申請があった場合には、出店者に改めて出店者側検索サイトを用いたイベント開催オファーを申請してもらうことなく、管理者が出店者の意思を確認したうえで、DB編集手段1089により、オファーに関する新たなユーザ履歴マスタデータを作成しもよい。
【0182】
オファー申請のステータスについては、出店者側検索サイトと同様に、ユーザ履歴マスタデータからデータ抽出することによりマイページでステータスを確認できる仕様にしてもよく、管理者から施設側担当者に対し電子メールなどで都度連絡をするようにしてもよい。
【0183】
[2.4 空床の検索]
上述のように出店者側検索アプリを用いた催事スペースの検索及び施設側検索アプリを用いた出店者企画の検索について具体的に説明したが、出店者によるテナント出店のための空床検索、施設側担当者による空床にテナント出店させるための出店者の検索についても、同様の処理がなされる。なお、上述のように空床検索の場合には検索サイトを別にする、或いは検索項目の一部を変更するなど、管理者が適宜変更することができる。
【0184】
[3.変形例]
上述の実施形態においては、催事スペースの検索には出店者側検索アプリを用い、出店者企画の検索については施設側検索アプリを用いたが、両アプリを同一のアプリとしてもよい(図27)。すなわち、出店者側検索アプリと施設側検索アプリは、検索などの処理時に同じDBのデータを用いて結果を抽出していることから、両アプリを同一のアプリに統合し、ログイン後に検索の種別を指定することで、出店者及び施設側担当者が使い分けられる仕様としてもよい。
【0185】
上述の実施形態においては、催事スペースの検索には出店者側検索アプリを用い、出店者企画の検索については施設側検索アプリを用い、両アプリで同一のデータベースを使用していたが、アプリで使用するデータベースは別々の物であってもよい。その場合、データベースを複数使用する場合は、それらの有するデータが同期するものであることが好ましい。
【0186】
上述の実施形態においては、出店者側検索アプリと施設側検索アプリはサーバ10内に保存されており、サーバ10の制御部108により制御していたが、それぞれ出店者端末20、施設端末40にダウンロードされ、各端末内でインストールされ、サーバ内の記憶部110に記憶された情報だけ利用する仕様としてもよい。その場合、サーバ10の制御部108により制御機能が、出店者端末内の制御部208又は施設端末内の制御部408に代替されることとなる。
【0187】
[4.まとめ]
以上、本発明の情報処理装置の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されない。また、上記実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果の列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されない。
【符号の説明】
【0188】
1:検索システム、10:サーバ、20:出店者端末、30:管理者端末、40:施設端末、104:通信部、108:制御部、108A:CPU、108B:メモリ、110:記憶部、202:入力部、204:通信部、206:表示部、208:制御部、210:記憶部、CPU:212、メモリ:214、302:入力部、304:通信部、306:表示部、308:制御部、310:記憶部、CPU:312、メモリ:314、402:入力部、404:通信部、406:表示部、408:制御部、410:記憶部、CPU:412、メモリ:414、1081:ユーザ登録手段、1082:ユーザ認証手段、1083:検索条件取得手段、1084:抽出手段、1085:表示データ作成手段、1086:表示データ出力手段、1087:オファー受信手段、1088:ユーザ履歴記憶手段、1089:DB編集手段、1102:出店者情報DB、1104:施設情報DB、1106:ユーザ履歴DB


図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27