(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171320
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/60 20060101AFI20241204BHJP
H01L 33/48 20100101ALI20241204BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20241204BHJP
【FI】
H01L21/60 311S
H01L33/48
H01L33/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】41
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024069514
(22)【出願日】2024-04-23
(31)【優先権主張番号】112119959
(32)【優先日】2023-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】524101641
【氏名又は名称】コアテック オプト コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティン-ピ イェ
【テーマコード(参考)】
5F044
5F142
5F241
【Fターム(参考)】
5F044KK03
5F044KK08
5F044LL11
5F044RR12
5F142CB13
5F142CB14
5F142CB23
5F142FA32
5F142GA02
5F241CA77
5F241FF06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を提供する。
【解決手段】移転方法は、以下ステップを含む:M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックスを含む第1基板を提供し、ここで、M、Nは、1より大きい自然数であり、前記第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である;第2基板を提供し、第2基板を第1基板の下方に配置する;第1基板に位置する電子デバイスの全部または一部を第2基板に移転して、第2基板の第2上面に第2電子デバイスマトリックスを形成し、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、X2、Y2>0、X1≠X2、Y1≠Y2である。
【選択図】
図2D
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法であって、
対向する第1上面と第1下面とを有する第1基板を提供し、前記第1基板の第1上面は、複数の電子デバイスを有し、前記電子デバイスは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックスを形成し、ここで、前記第1軸方向は、前記第2軸方向と実質的に直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、前記第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0であり、
対向する第2上面と第2下面とを有する第2基板を提供し、前記第2基板を前記第1基板の下方に配置し、前記第1基板の第1上面は、前記第2基板の第2上面に向いており、
前記第1基板に位置する電子デバイスの全部または一部を前記第2基板に移転して、前記第2基板の第2上面に第2電子デバイスマトリックスを形成し、前記第2電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、X2、Y2>0、且つX1≠X2、Y1≠Y2である
ステップを含むピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項2】
前記第2電子デバイスマトリックスの形成するステップは、
第1波長を有する第1光を前記第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第J行、第K列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行、第K列における電子デバイスを選択的に剥離させて前記第2基板の第2上面に接合させて、前記第1基板を前記第2基板に対して前記第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第K列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘着性を失わせて、第(J+1)行、第K列における電子デバイスを選択的に剥離させて前記第2基板の第2上面に接合させ、ここで、J、K、X2は、すべて自然数であり、かつ1≦J≦(M-1)、1≦K≦(N-1)であり、
前記第1電子デバイスマトリックスの第K列における電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて前記第2基板の第2上面に接合された後、まず前記第1基板を前記第2基板に再度に位置合わせして、次に前記第1基板を前記第2基板に対して前記第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第J行、第(K+1)における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第J行、第(K+1)列1における電子デバイスを選択的に剥離させて、前記第2基板の第2上面に接合させて、前記第1基板を前記第2基板に対して前記第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を、前記第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイスを選択的に剥離させて、前記第2基板の第2上面に接合させて、ここで、Y2は、自然数であり、
ここで、前記第1基板に位置する電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて前記第2基板の第2上面に接合された後、前記第2基板の第2上面に前記第2電子デバイスマトリックスを形成することができる、
ステップを含む、請求項1に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項3】
前記第2電子デバイスマトリックスを形成するステップは、
第1波長を有する第1光を前記第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第J行、第K列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行、第K列における電子デバイスを選択的に解離させて前記第2基板の第2上面に接合させて、前記第1基板を第2基板に対して前記第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第J行、第(K+1)列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘着性を失わせて、第J行、第(K+1)列における電子デバイスを選択的に分離させて前記第2基板の第2上面に接合させ、ここで、J、K、Y2は、すべて自然数であり、且つ1≦J≦(M-1)、1≦K≦(N-1)であり、
前記第1電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて前記第2基板の第2上面に接合された後、まず前記第1基板を第2基板に再度に位置合わせして、次に前記第1基板を前記第2基板に対して前記第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第K列における電子デバイスが位置する第1基板に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第(J+1)行、第K列における電子デバイスを選択的に剥離させて、前記第2基板の第2上面に接合させて、前記第1基板を前記第2基板に対して第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第1波長の第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイスを選択的に剥離させて前記第2基板の第2上面に接合させ、ここで、X2は、自然数であり、
ここで、前記第1基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて前記第2基板の第2上面に接合された後、前記第2基板の第2上面に前記第2電子デバイスマトリックスを形成することができる、
ことを含む、請求項1に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項4】
前記第1基板は、熱分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項2または3に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項5】
前記第1基板は、光分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項2または3に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項6】
前記電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される、請求項1に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項7】
前記発光ダイオードが発光する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光又は紫外光である、請求項6に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項8】
前記レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである、請求項6に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項9】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される、請求項6に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項10】
ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法であって、
対向する第1上面と第1下面とを有する第1基板を提供し、前記第1基板の第1上面は、複数の電子デバイスを有し、前記電子デバイスは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックスを形成し、前記第1軸方向は、前記第2軸方向と実質的に直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、前記第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、且つX1、Y1>0であり、
対向する第2上面と第2下面とを有する第2基板を提供し、前記第2基板を前記第1基板の下方に配置し、前記第1基板の第1上面は、前記第2基板の第2上面に向いており、
前記第1基板に位置する電子デバイスの全部または一部を第2基板に移転して、前記第2基板に第2電子デバイスマトリックスを形成し、前記第2電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX1、Y2またはX2、Y1であり、X2、Y2>0であり、且つX1≠X2、Y1≠Y2である、
ステップを含む、ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項11】
前記第2電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX1、Y2であり、前記第2電子デバイスマトリックスを形成ステップは、
第1波長を有する第1光を前記第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第K列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第K列における電子デバイスの全てを剥離させて前記第2基板の第2上面に接合させ、
前記第1基板を前記第2基板に対して第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第(K+1)列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第(K+1)列における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて前記第2基板の第2上面に接合させ、ここで、Kは、自然数であり、且つ1≦K≦(N-1)であり、
ここで、前記第1基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて前記第2基板の第2上面に接合された後、前記第2基板に前記第2電子デバイスマトリックスを形成することができる、
ことを含む、請求項10に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項12】
対向する第3上面と第3下面とを有する第3基板を提供し、前記第3基板を前記第2基板の下方に配置し、前記第2基板の第2上面は、前記第3基板の第3上面に向いており、
前記第2基板に位置する電子デバイスの全部または一部を第3基板に移転して、前記第3基板に第3電子デバイスマトリックスを形成し、前記第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である、
ステップをさらに含む、請求項11に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項13】
前記第3電子デバイスマトリックスを形成するステップは、
第2波長を有する第2光を前記第2基板の上方に供給し、第2波長を有する第2光を前記第2電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイスが位置する前記第2基板に照射して、前記第2基板を熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて前記第3基板の第3上面に接合させ、
前記第2基板を前記第3基板に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第2波長の第2光を前記第2電子デバイスマトリックスの第(J+1)行における電子デバイスが位置する前記第2基板に照射して、前記第2基板を熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、前記第(J+1)行における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて前記第3基板の第3上面に接合させ、ここで、Jは、自然数であり、且つ1≦J≦(M-1)であり、
ここで、前記第2基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて前記第3基板の第3上面に接合された後、前記第3基板に第3電子デバイスマトリックスを形成することができる、
ことを含む、請求項12に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項14】
前記第2電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y1であり、前記第2電子デバイスマトリックスを形成するステップは、
第1波長を有する第1光を前記第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行目における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて前記第2基板の第2上面に接合させ、
前記第1基板を前記第2基板に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第(J+1)行における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて前記第2基板の第2上面に接合させ、ここで、Jは、自然数であり、且つ1≦J≦(M-1)であり、
ここで、前記第1基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて前記第2基板の第2上面に接合された後、前記第2基板に前記第2電子デバイスマトリックスを形成することができる、
ことを含む、請求項10に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項15】
対向する第3上面と第3下面とを有する第3基板を提供し、前記第3基板を前記第2基板の下方に配置し、前記第2基板の第2上面は、前記第3基板の第3上面に向いており、
前記第2基板に位置する電子デバイスの全部または一部を前記第3基板に移転して、前記第3基板に第3電子デバイスマトリックスを形成し、前記第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である、
ステップを更に含む、請求項14に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項16】
前記第3電子デバイスマトリックスを形成するステップは、
第2波長を有する第2光を前記第2基板の上方に供給し、第2波長を有する第2光を前記第2電子デバイスマトリックスの第K列における前記電子デバイスが位置する前記第2基板に照射して、前記第2基板を熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて前記第3基板の該第3上面に接合させ、
前記第2基板を前記第3基板に対して第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第2波長の第2光を前記第2電子デバイスマトリックスの第(K+1)列における電子デバイスが位置する前記第2基板に照射して、前記第2基板を熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第(K+1)列における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて前記第3基板の第3上面に接合させ、ここで、Kは、自然数であり、且つ1≦K≦(N-1)であり、
ここで、前記第2基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて前記第3基板の第3上面に接合された後、前記第3基板に第3電子デバイスマトリックスを形成することができる、
ことを含む、請求項15に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項17】
前記第1基板は、熱分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項11又は14に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項18】
前記第1基板は光分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項11または14に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項19】
前記第2基板は、熱分解ゴム膜であり、前記第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項13又は16に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項20】
前記第2基板は、光分解ゴム膜であり、前記第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項13又は16に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項21】
前記電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される、請求項10に記載のピッチ調整可能なバルク転送電子デバイスの方法。
【請求項22】
前記発光ダイオードが発する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光である、請求項21に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項23】
前記レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである、請求項21に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項24】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される、請求項21に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項25】
ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法であって、
対向する第1上面と第1下面とを有する第1基板を提供し、前記第1基板の前記第1上面は、複数の電子デバイスを有し、前記電子デバイスは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列されて、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックスを形成し、ここで、前記第1軸方向は、前記第2軸方向と実質的に直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、前記第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0であり、
対向する第2上面と第2下面とを有する第2基板を提供し、前記第2基板を前記第1基板の下方に配置し、前記第1基板の第1上面は、第2基板の第2上面に向いており、
前記第1基板に位置する電子デバイスを前記第2基板に移転して、第2基板の第2上面にP行の電子デバイス×Q列の電子デバイスによる第2電子デバイスマトリックスを形成し、ここで、P、Qは、1より大きい自然数であり、P≠Mおよび/またはQ≠N(請求項10と区別するために使用され)である、
ステップを含む、ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項26】
前記第2電子デバイスマトリックスの列ピッチは、Y2、Y2>0且つY1≠Y2である、請求項24に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項27】
前記第2電子デバイスマトリックスを形成するステップは、
前記第1基板に位置する第R1列における電子デバイスを前記第1基板の第1軸方向に沿った第1ベースラインとし、前記第2基板に位置する第R2列における電子デバイスを前記第2基板の第1軸方向に沿った第2ベースラインとし、前記第1ベースラインを前記第2ベースラインに位置合わせし、
第1波長を有する第1光を前記第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、前記第1基板に位置する第N1列における電子デバイスを選択的に剥離させて前記第2基板の第2上面に接合させて、前記第2電子デバイスマトリックスの第N2列に位置させ、ここで、R1、R2、N1、N2は、自然数であり、N1≦N、N2≦Q、且つ1≦RR1≦N1、1≦R2≦N2であり、
前記第1基板に位置する第1電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイスが前記第2基板の第2電子デバイスマトリックスの第N2列に移転された後、前記第2軸方向に沿った相対移動距離は、〔(N2-R2)*Y2-(N1-R1)*Y1〕である、
ことを含む、請求項26に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項28】
対向する第3上面と第3下面とを有する第3基板を提供し、前記第3基板を前記第2基板の下方に配置し、前記第2基板の第2上面は、前記第3基板の第3上面に向いており、
前記第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスを前記第3基板に移転して、第3基板にU行の電子デバイス×V列の電子デバイスによる第3電子デバイスマトリックスを形成し、ここで、U、Vは、1より大きい自然数であり、前記第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である、
ステップをさらに含む、請求項27に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項29】
前記第3電子デバイスマトリックスを形成するステップは、
前記第2基板に位置する第S1行における電子デバイスを前記第2基板の第2軸方向に沿った第3ベースラインとし、前記第3基板に位置する第S2行における電子デバイスを前記第3基板の第2軸方向に沿った第4ベースラインとし、前記第3ベースラインを前記第4ベースラインに位置合わせし、
第2波長を有する第2光を前記第2基板の上方に供給し、第2波長を有する第2光を前記第2電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイスが位置する前記第2基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、前記第2基板に位置する第M1行における電子デバイスを選択的に剥離させて前記第3基板の第3上面に接合させて、前記第3電子デバイスマトリックスの第M2列に位置させ、ここで、S1、S2、M1、M2は、自然数であり、M1≦M、M2≦U、かつ1≦S1≦M1、1≦S2≦M2であり、
ここで、前記第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイスが前記第3基板の第3電子デバイスマトリックスの第M2行に移転された後、前記第1軸方向に沿った相対移動距離は、[(M2-S2)*X2-(M1-S1)*X1]である、
ことを含む、請求項28に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項30】
前記第2電子デバイスマトリックスの行ピッチは、X2であり、X2>0且つX1≠X2である、請求項23に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項31】
前記第2電子デバイスマトリックスを形成するステップは、
前記第1基板に位置する第S1行における電子デバイスを前記第1基板の第2軸方向に沿った第1ベースラインとし、前記第2基板に位置する第S2行における電子デバイスを前記第2基板の第2軸方向に沿った第2ベースラインとし、前記第1ベースラインを前記第2ベースラインに位置合わせし、
第1波長を有する第1光を前記第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を前記第1電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイスが位置する前記第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、前記第1基板に位置する第M1行における電子デバイスを選択的に剥離させて、前記第2基板の第2上面に接合させて、前記第2電子デバイスマトリックスの第M2列に位置させ、ここで、S1、S2、M1、M2、M2は、自然数であり、M1≦M、M2≦P、且つ1≦S21≦M1、1≦S2≦M2であり、
ここで、前記第1基板に位置する第1電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイスが前記第2基板の第2電子デバイスマトリックスの第M2行に移転された後、前記第1軸方向に沿った相対移動距離は、[(M2-S2)*X2-(M1-S1)*X1]である、
ことを含む、請求項30に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項32】
対向する第3上面と第3下面とを有する第3基板を提供し、前記第3基板を前記第2基板の下方に配置し、前記第2基板の第2上面は、前記第3基板の第3上面に向いており、
前記第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスを前記第3基板に移転して、前記第3基板にU行の電子デバイス×V列の電子デバイスによる第3電子デバイスマトリックスを形成し、ここで、U、Vは、1より大きい自然数であり、前記第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である、
ステップを更に含む、請求項31に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項33】
前記第3電子デバイスマトリックスを形成するステップは、
前記第2基板に位置する第R1列における電子デバイスを前記第2基板の第1軸方向に沿った第3ベースラインとし、前記第3基板に位置する第R2列における電子デバイスを前記第3基板の第1軸方向に沿った第4ベースラインとし、前記第3ベースラインを前記第4ベースラインに位置合わせし、
第2波長を有する第2光を前記第2基板の上方に供給し、第2波長を有する第2光を前記第2電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイスが位置する前記第2基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、前記第2基板に位置する第N1列における電子デバイスを選択的に剥離させて、前記第3基板の第3上面に接合させて、前記第3電子デバイスマトリックスの第N2列に位置させ、ここで、R1、R2、N1、N2は、自然数であり、N1≦N、NN2≦V、且つ1≦R1≦N1、1≦R2≦N2であり、
ここで、前記第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイスが前記第3基板の第3電子デバイスマトリックスの第N2列に移転された後、前記第2軸方向に沿った相対移動距離は、〔(N2-R2)*Y2-(N1-R1)*Y1〕である、
ことを含む、請求項32に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項34】
前記第1基板は、熱分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項27又は31に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項35】
前記第1基板は、光分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項27または31に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項36】
前記第2基板は、熱分解ゴム膜であり、第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項29又は33に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項37】
前記第2基板は、光分解ゴム膜であり、第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光である、請求項29または33に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項38】
前記電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される、請求項25に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項39】
前記発光ダイオードが発する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光である、請求項38に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項40】
前記レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである、請求項38に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【請求項41】
前記半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される請求項38に記載のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大量の電子デバイスを移転する方法に関し、特にピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオードは、能動発光、高輝度、省エネルギーなどの利点を備えているため、照明、ディスプレイ、プロジェクタなどの技術分野に広く応用されている。また、マイクロ発光ダイオードディスプレイ(Micro LED display)は、段々に新世代の表示技術となっている。ただし、高密度(FHD:Full High Density)ディスプレイは、1920行×1080列による約200万個の画素を有する。それぞれの画素は、赤、緑、青という3つのサブピクセル(Subpixel)にさらに分けられる。そのため、高密度発光ダイオードディスプレイ(FHD LED Display)には、約600万個のLEDダイ(Die)がある。600万個のダイを切断してディスプレイパネルの基板に貼り付けるには、大量のマイクロ発光ダイオードをディスプレイパネルの基板に正確に移転して、固定接合させる方法が重要な技術である。
【0003】
図1A~1Dの上面図は、大量の電子デバイスを移転する既知方法を示している。これは以下のステップを含む。
図1Aに示すような一時的基板10を提供する。この一時的基板は、対向する第1上面10Aと第1下面10Bとを有する。この第1上面10Aには複数の電子デバイス12が形成されている。これらの電子デバイス12は、互いに間隔を置いて配列され、電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。この電子デバイスマトリクスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である。ここで、一時的基板10は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜である。
図1Bに示すようなターゲット基板20を提供する。このターゲット基板20は、対向する第2上面20Aと第2下面20Bとを有する。一時的基板10の第1上面10Aをターゲット基板20の第2上面20Aに向けるように、一時的基板10をターゲット基板20の上方に配置する。その後、第1波長を有する光(図示せず)を一時的基板10の上方に供給し、第1波長を有する光を一時的基板20に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。
図1Cに示すように、それらの電子デバイス12を全て剥離させて、ターゲット基板20の第2上面20Aに接合させる。このような大量の電子デバイスを移転する既知方法によっては、複数の電子デバイス12を一時的基板の第1上面10Aからターゲット基板20の第2上面20Aに迅速に大量に移転できるものの、
図1Dに示すように、第2上面20Aに位置するそれらの電子デバイス12による電子デバイスマトリックス(図示せず)は、その行ピッチと列ピッチが依然としてX1、Y1のままであり、必要に応じて電子デバイス間のピッチが調整できず、応用がかなり制限されている。
【0004】
上記に鑑み、ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法は、業界で切実に期待されている。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、ピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を開示し、以下のステップを含む:対向する第1上面と第1下面とを有する第1基板を提供し、当該第1基板の第1上面は、複数の電子デバイスを有し、当該電子デバイスは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックスを形成し、ここで、当該第1軸方向は、当該第2軸方向と実質的に直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、当該第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である;対向する第2上面と第2下面とを有する第2基板を提供し、当該第2基板を当該第1基板の下方に配置し、当該第1基板の第1上面は、当該第2基板の第2上面に向いている;当該第1基板に位置する電子デバイスの全部または一部を当該第2基板に移転して、当該第2基板の第2上面に第2電子デバイスマトリックスを形成し、当該第2電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、X2、Y2>0、且つX1≠X2、Y1≠Y2である。
【0006】
上記のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法において、当該第2電子デバイスマトリックスの形成するステップは、以下を含む:第1波長を有する第1光を当該第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第J行、第K列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行、第K列における電子デバイスを選択的に剥離させて当該第2基板の第2上面に接合させて、当該第1基板を当該第2基板に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第K列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘着性を失わせて、第(J+1)行、第K列における電子デバイスを選択的に剥離させて当該第2基板の第2上面に接合させ、ここで、J、K、X2は、すべて自然数であり、かつ1≦J≦(M-1)、1≦K≦(N-1)である;当該第1電子デバイスマトリックスの第K列における電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて当該第2基板の第2上面に接合された後、まず当該第1基板を当該第2基板に再度に位置合わせして、次に当該第1基板を当該第2基板に対して当該第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第J行、第(K+1)における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第J行、第(K+1)列1における電子デバイスを選択的に剥離させて、当該第2基板の第2上面に接合させて、当該第1基板を当該第2基板に対して当該第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を、当該第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイスを選択的に剥離させて、当該第2基板の第2上面に接合させて、ここで、Y2は、自然数である;ここで、当該第1基板に位置する電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて当該第2基板の第2上面に接合された後、当該第2基板の第2上面に当該第2電子デバイスマトリックスを形成することができる。
【0007】
上記のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法において、当該第2電子デバイスマトリックスを形成するステップは、以下を含む:第1波長を有する第1光を当該第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第J行、第K列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行、第K列における電子デバイスを選択的に解離させて当該第2基板の第2上面に接合させて、当該第1基板を第2基板に対して当該第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第J行、第(K+1)列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘着性を失わせて、第J行、第(K+1)列における電子デバイスを選択的に分離させて当該第2基板の第2上面に接合させ、ここで、J、K、Y2は、すべて自然数であり、且つ1≦J≦(M-1)、1≦K≦(N-1)である;当該第1電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて当該第2基板の第2上面に接合された後、まず当該第1基板を第2基板に再度に位置合わせして、次に当該第1基板を当該第2基板に対して当該第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第K列における電子デバイスが位置する第1基板に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第(J+1)行、第K列における電子デバイスを選択的に剥離させて、当該第2基板の第2上面に接合させて、当該第1基板を当該第2基板に対して第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第1波長の第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイスを選択的に剥離させて当該第2基板の第2上面に接合させ、ここで、X2は、自然数である;ここで、当該第1基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて当該第2基板の第2上面に接合された後、当該第2基板の第2上面に当該第2電子デバイスマトリックスを形成することができる。
【0008】
上記のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法において、当該第1基板は、熱分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0009】
上記のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法において、当該第1基板は、光分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0010】
上記のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法において、当該電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される;当該発光ダイオードが発光する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光又は紫外光である;当該レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである;当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される。
【0011】
本発明は、別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を開示し、以下のステップを含む:対向する第1上面と第1下面とを有する第1基板を提供し、当該第1基板の第1上面は、複数の電子デバイスを有し、当該電子デバイスは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックスを形成し、当該第1軸方向は、当該第2軸方向と実質的に直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、当該第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、且つX1、Y1>0である;対向する第2上面と第2下面とを有する第2基板を提供し、当該第2基板を当該第1基板の下方に配置し、当該第1基板の第1上面は、当該第2基板の第2上面に向いている;当該第1基板に位置する電子デバイスの全部または一部を第2基板に移転して、当該第2基板に第2電子デバイスマトリックスを形成し、当該第2電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX1、Y2またはX2、Y1であり、X2、Y2>0であり、且つX1≠X2、Y1≠Y2である。
【0012】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX1、Y2であり、当該第2電子デバイスマトリックスを形成ステップは、以下を含む:第1波長を有する第1光を当該第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第K列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第K列における電子デバイスの全てを剥離させて当該第2基板の第2上面に接合させる;当該第1基板を当該第2基板に対して第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第(K+1)列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第(K+1)列における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて当該第2基板の第2上面に接合させ、ここで、Kは、自然数であり、且つ1≦K≦(N-1)である;ここで、当該第1基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて当該第2基板の第2上面に接合された後、当該第2基板に当該第2電子デバイスマトリックスを形成することができる。
【0013】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、更に以下のステップを含む:対向する第3上面と第3下面とを有する第3基板を提供し、当該第3基板を当該第2基板の下方に配置し、当該第2基板の第2上面は、当該第3基板の第3上面に向いている;当該第2基板に位置する電子デバイスの全部または一部を第3基板に移転して、当該第3基板に第3電子デバイスマトリックスを形成し、当該第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。
【0014】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第3電子デバイスマトリックスを形成するステップは、以下含む:第2波長を有する第2光を当該第2基板の上方に供給し、第2波長を有する第2光を当該第2電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイスが位置する当該第2基板に照射して、当該第2基板を熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて当該第3基板の第3上面に接合させる;当該第2基板を当該第3基板に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第2波長の第2光を当該第2電子デバイスマトリックスの第(J+1)行における電子デバイスが位置する当該第2基板に照射して、当該第2基板を熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、当該第(J+1)行における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて当該第3基板の第3上面に接合させ、ここで、Jは自然数であり、且つ1≦J≦(M-1)である;ここで、当該第2基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて当該第3基板の第3上面に接合された後、当該第3基板に第3電子デバイスマトリックスを形成することができる。
【0015】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y1であり、当該第2電子デバイスマトリックスを形成するステップは、以下を含む:第1波長を有する第1光を当該第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行目における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて当該第2基板の第2上面に接合させる;当該第1基板を当該第2基板に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第(J+1)行における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて当該第2基板200の第2上面200Aに接合させ、ここで、Jは、自然数であり、且つ1≦J≦(M-1)である;ここで、当該第1基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて当該第2基板200の第2上面200Aに接合された後、当該第2基板に当該第2電子デバイスマトリックスを形成することができる。
【0016】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、更に以下のステップを含む:対向する第3上面と第3下面とを有する第3基板を提供し、当該第3基板を当該第2基板の下方に配置し、当該第2基板の第2上面は、当該第3基板の第3上面に向いている;当該第2基板に位置する電子デバイスの全部または一部を当該第3基板に移転して、当該第3基板に第3電子デバイスマトリックスを形成し、当該第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。
【0017】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第3電子デバイスマトリックスを形成するステップは、以下を含む:第2波長を有する第2光を当該第2基板の上方に供給し、第2波長を有する第2光を当該第2電子デバイスマトリックスの第K列における当該電子デバイスが位置する当該第2基板に照射して、当該第2基板を熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第J行における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて当該第3基板の該第3上面に接合させる;当該第2基板を当該第3基板に対して第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させて、第2波長の第2光を当該第2電子デバイスマトリックスの第(K+1)列における電子デバイスが位置する当該第2基板に照射して、当該第2基板を熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第(K+1)列における電子デバイスの全部又は一部を剥離させて当該第3基板の第3上面に接合させ、ここで、Kは、自然数であり、且つ1≦K≦(N-1)である;ここで、当該第2基板の電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて当該第3基板の第3上面に接合された後、当該第3基板に第3電子デバイスマトリックスを形成することができる。
【0018】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第1基板は、熱分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0019】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第1基板は光分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0020】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2基板は、熱分解ゴム膜であり、当該第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0021】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2基板は、光分解ゴム膜であり、当該第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0022】
上記の別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される;当該発光ダイオードが発する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光である;当該レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである;当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される。
【0023】
本発明は、更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を開示し、以下のステップを含む:対向する第1上面と第1下面とを有する第1基板を提供し、当該第1基板の当該第1上面は、複数の電子デバイス(1211~12NM)を有し、当該電子デバイスは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列されて、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックスを形成し、ここで、当該第1軸方向は、当該第2軸方向と実質的に直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、当該第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である;対向する第2上面と第2下面とを有する第2基板を提供し、当該第2基板を当該第1基板の下方に配置し、当該第1基板の第1上面は、第2基板の第2上面に向いている;当該第1基板に位置する電子デバイスを当該第2基板に移転して、第2基板の第2上面にP行の電子デバイス×Q列の電子デバイスによる第2電子デバイスマトリックスを形成し、ここで、P、Qは、1より大きい自然数であり、P≠Mおよび/またはQ≠Nである。
【0024】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2電子デバイスマトリックスの列ピッチは、Y2、Y2>0且つY1≠Y2である。
【0025】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2電子デバイスマトリックスを形成するステップは、以下を含む:当該第1基板に位置する第R1列における電子デバイスを当該第1基板の第1軸方向に沿った第1ベースラインとし、当該第2基板に位置する第R2列における電子デバイスを当該第2基板の第1軸方向に沿った第2ベースラインとし、当該第1ベースラインを当該第2ベースラインに位置合わせする;第1波長を有する第1光を当該第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、当該第1基板に位置する第N1列における電子デバイスを選択的に剥離させて当該第2基板の第2上面に接合させて、当該第2電子デバイスマトリックスの第N2列に位置させ、ここで、R1、R2、N1、N2は、自然数であり、N1≦N、N2≦Q、且つ1≦R1≦N1、1≦R2≦N2である;当該第1基板に位置する第1電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイスが当該第2基板の第2電子デバイスマトリックスの第N2列に移転された後、当該第2軸方向に沿った相対移動距離は、[(N2-R2)*Y2-(N1-R1)*Y1]である。
【0026】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、更に以下のステップ含む:対向する第3上面と第3下面とを有する第3基板を提供し、当該第3基板を当該第2基板の下方に配置し、当該第2基板の第2上面は、当該第3基板の第3上面に向いている;当該第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスを当該第3基板に移転して、第3基板にU行の電子デバイス×V列の電子デバイスによる第3電子デバイスマトリックスを形成し、当該第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、ここで、U、Vは、1より大きい自然数である。
【0027】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第3電子デバイスマトリックスを形成するステップは、以下を含む:当該第2基板に位置する第S1行における電子デバイスを当該第2基板の第2軸方向に沿った第3ベースラインとし、当該第3基板位置する第S2行における電子デバイスを当該第3基板の第2軸方向に沿った第4ベースラインとし、当該第3ベースラインを当該第4ベースラインに位置合わせする;第2波長を有する第2光を当該第2基板の上方に供給し、第2波長を有する第2光を当該第2電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイスが位置する当該第2基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、当該第2基板に位置する第M1行における電子デバイスを選択的に剥離させて当該第3基板の第3上面に接合させて、当該第3電子デバイスマトリックスの第M2列に位置させ、ここで、S1、S2、M1、M2は、自然数であり、M1≦M、M2≦U、かつ1≦S1≦M1、1≦S2≦M2である;ここで、当該第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイスが当該第3基板の第3電子デバイスマトリックスの第M2行に移転された後、当該第1軸方向に沿った相対移動距離は、[(M2-S2)*X2-(M1-S1)*X1]である。
【0028】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2電子デバイスマトリックスの行ピッチは、X2であり、X2>0且つX1≠X2である。
【0029】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2電子デバイスマトリックスを形成するステップは、以下を含む:当該第1基板に位置する第S1行における電子デバイスを当該第1基板の第2軸方向に沿った第1ベースラインとし、当該第2基板に位置する第S2行における電子デバイスを当該第2基板の第2軸方向に沿った第2ベースラインとし、当該第1ベースラインを当該第2ベースラインに位置合わせする;第1波長を有する第1光を当該第1基板の上方に供給し、第1波長を有する第1光を当該第1電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイスが位置する当該第1基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、当該第1基板に位置する第M1行における電子デバイスを選択的に剥離させて、当該第2基板の第2上面に接合させて、当該第2電子デバイスマトリックスの第M2列に位置させ、ここで、S1、S2、M1、M2、M2は、自然数であり、M1≦M、M2≦P、且つ1≦S21≦M1、1≦S2≦M2である;ここで、当該第1基板に位置する第1電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイスが当該第2基板の第2電子デバイスマトリックスの第M2行に移転された後、当該第1軸方向に沿った相対移動距離は、[(M2-S2)*X2-(M1-S1)*X1]である。
【0030】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、更に、以下のステップを含む:対向する第3上面と第3下面とを有する第3基板を提供し、当該第3基板を当該第2基板の下方に配置し、当該第2基板の第2上面は、当該第3基板の第3上面に向いている;当該第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスを当該第3基板に移転して、当該第3基板にU行の電子デバイス×V列の電子デバイスによる第3電子デバイスマトリックスを形成し、当該第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチはそれぞれX2、Y2であり、ここで、U、Vは、1より大きい自然数である。
【0031】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第3電子デバイスマトリックスを形成するステップは、以下を含む:当該第2基板に位置する第R1列における電子デバイスを当該第2基板の第1軸方向に沿った第3ベースラインとし、当該第3基板に位置する第R2列における電子デバイスを当該第3基板の第1軸方向に沿った第4ベースラインとし、当該第3ベースラインを当該第4ベースラインに位置合わせする;第2波長を有する第2光を当該第2基板の上方に供給し、第2波長を有する第2光を当該第2電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイスが位置する当該第2基板に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、当該第2基板に位置する第N1列における電子デバイスを選択的に剥離させて、当該第3基板の第3上面に接合させて、当該第3電子デバイスマトリックスの第N2列に位置させ、ここで、R1、R2、N1、N2は、自然数であり、N1≦N、NN2≦V、且つ1≦R1≦N1、1≦R2≦N2である;ここで、当該第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイスが当該第3基板の第3電子デバイスマトリックスの第N2列に移転された後、当該第2軸方向に沿った相対移動距離は、[(N2-R2)*Y2-(N1-R1)*Y1]である。
【0032】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第1基板は、熱分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0033】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第1基板は、光分解ゴム膜であり、第1波長を有する第1光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0034】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2基板は、熱分解ゴム膜であり、第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0035】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該第2基板200は、光分解ゴム膜であり、第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光である。
【0036】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該電子デバイスは、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択される。
【0037】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該発光ダイオードが発する光は、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光である。
【0038】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該レーザダイオードの波長は、390nm~1700nmである。
【0039】
上記の更なるピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法において、当該半導体素子は、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1A】大量の電子デバイスを移転する既知方法を示す上面図である。
【
図1B】大量の電子デバイスを移転する既知方法を示す上面図である。
【
図1C】大量の電子デバイスを移転する既知方法を示す上面図である。
【
図1D】大量の電子デバイスを移転する既知方法を示す上面図である。
【0041】
【
図2A】本発明の実施例1に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2B】本発明の実施例1に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2C】本発明の実施例1に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2D】本発明の実施例1に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2E】本発明の実施例1に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2F】本発明の実施例1に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2G】本発明の実施例1に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2H】本発明の実施例1に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【0042】
【
図2A-1】本発明の実施例2に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2B-1】本発明の実施例2に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2C-1】本発明の実施例2に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2D-1】本発明の実施例2に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図2E-1】本発明の実施例2に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【0043】
【
図3A】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3B】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3C】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3D】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3E】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3F】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3G】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3H】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3I】本発明の実施例3に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【0044】
【
図3A-1】本発明の実施例4に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3B-1】本発明の実施例4に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3C-1】本発明の実施例4に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3D-1】本発明の実施例4に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3E-1】本発明の実施例4に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3F-1】本発明の実施例4に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3G-1】本発明の実施例4に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図3H-1】本発明の実施例4に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【0045】
【
図4A】本発明の実施例5に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図4B】本発明の実施例5に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図4C】本発明の実施例5に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図4D】本発明の実施例5に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図4E】本発明の実施例5に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【0046】
【
図4A-1】本発明の実施例6に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図4B-1】本発明の実施例6に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図4C-1】本発明の実施例6に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図4D-1】本発明の実施例6に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【
図4E-1】本発明の実施例6に従って図示されたピッチ調整可能な大量の電子デバイスの転送方法である上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の開示内容の記述をより詳細かつ完全にするために、以下に本発明の実施形態と具体的な実施例について説明的な説明を提供する。しかし、これは本発明の具体的な実施例を実施または運用する唯一の形態ではない。以下に開示される各実施例は、有益な場合には互いに組み合わされてもよいし、代替されてもよいし、さらなる記載や説明を必要とせずに、一実施例に他の実施例を付加してもよい。
【0048】
以下の説明では、読者が以下の実施例を十分に理解できるように、多くの特定の詳細を詳細に述べる。しかし、本発明の実施例は、この特定の詳細なしで実施することができる。他の場合、図面を簡略化するために、周知の構造や装置は図面に概略的にのみ図示される。
【0049】
実施例
【0050】
実施例1
【0051】
以下、
図2A~2Hの上面図を参照して、本実施例1に係るピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を詳細に説明する。
【0052】
まず、
図2Aを参照する。
図2Aに示すように、第1基板100を提供する。この第1基板100は、対向する第1上面100Aと第1下面100Bとを有する。ここで、第1基板100の第1上面100Aは、複数の電子デバイス1211~12NMを有する。これらの電子デバイス1211~12NMは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列されて、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。ここで、第1基板100は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜であり、第1軸方向および第2軸方向は、実質的に互いに直交し、M、Nは1より大きい自然数である。第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である。本実施例では、第1軸方向をX軸方向、第2軸方向をY軸方向として例示的に説明されるが、本発明に係る他の実施例では、必要に応じて、第1軸方向をY軸方向、第2軸方向をX軸方向とする場合もある。
【0053】
本実施例1における電子デバイス1211~12NMは、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。ここで、発光ダイオードにより発光される光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光であるが、これらに限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば、390nm~1700nmであるが、これらに限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。
【0054】
次に、
図2Bを参照する。第2基板200を提供し、この第2基板200を第1基板100の下方に配置する。この第2基板200は、対向する第2上面200Aと第2下面200Bとを有する。この第1基板100の第1上面100Aは、第2基板200の第2上面200Aに向いている。
【0055】
次に、
図2B~2Dを参照する。第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に提供する。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これに限定されない。そして、第1波長を有する第1光を、第1電子デバイスマトリックスの第J行、第K列における電子デバイス12KJが位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。そして、第J行、第K列における電子デバイス12KJを選択的に剥離させて、第2基板200の第2上面200Aに接合させる。その後、第1基板100を第2基板200に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させる。第1波長を有する第1光を、第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第K列における電子デバイス12(K+1)Jが位置する第1基板100に照射して熱分解又は光分解させて粘性を失わせる。第(J+1)行、第K列における電子デバイスを選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。ここで、J、K、X2は、すべて自然数であり、X1≠X2であり、かつ1≦J≦(M-1)、1≦K≦(N-1)である。本実施例1は、第K列における電子デバイス12K1~12KMの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明に係る他の実施例では、必要に応じて、第K列における電子デバイス12K1~12KMの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。
【0056】
図2Bに示すように、J=1、K=1である場合、第1波長を有する第1光を第1軸方向(X軸方向)に沿って第1電子デバイスマトリックスの第1行、第1列における電子デバイス1211が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解して粘性を失わせる。第1行、第1列における電子デバイス1211を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。
【0057】
次に、
図2C~2Dに示すように、第1基板100を第2基板200に対して第1軸方向(X軸方向)に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長の第1光を第1軸方向(X軸方向)に沿って第1電子デバイスマトリックスの第2行、第1列における電子デバイスが位置する第1基板100に照射して熱分解や光分解させて粘性を失わせる。第2行、第1列における電子デバイス1212を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。同様に、第1列における他の電子デバイス1213~121Mも、前述した同様の方法により、選択的に剥離されて、第2基板200の第2上面200Aに接合されてもよい。
【0058】
その後、
図2E~2Gを参照する。第1電子デバイスマトリックスの第K列における電子デバイス12K1~12KMが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、まず第1基板100を第2基板200に再度に位置合わせし、次に第1基板100を第2基板200に対して第2軸方向(Y軸方向)に沿って(Y2-Y1)という距離で再度変位させる。Y2>0、Y1≠Y2である。そして、第1波長を有する第1光を、第1電子デバイスマトリックスの第J行、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)Jが位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第1波長を有する第1光は、例えば100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これに限定されない。そして、第J行、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)Kを選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。そして、第1基板100を第2基板200に対して第1軸方向(X軸方向)に沿って(X2-X1)という距離で変位させる。そして、第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)(J+1)が位置する第1基板100に照射して熱分解又は光分解させて粘性を失わせる。第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)(J+1)を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。ここで、Y2は、自然数である。第1基板100に位置する電子デバイス1211~12NMが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、第2基板200の第2上面200Aに第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。本実施例1では、第1基板100に位置する第1電子デバイスマトリックス(図示せず)における電子デバイス1211~121Mの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されたが、本発明に係る他の実施例では、必要に応じて、第1基板100に位置する第1電子デバイスマトリックス(図示せず)における電子デバイス1211~121Mの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。
【0059】
図2Eに示すように、K=1である場合、第1列における電子デバイス1213~121Mが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、先ず第1基板100を第2基板200に再度に位置合わせする。次に、第1基板100を第2基板200に対して第2軸方向(Y軸方向)に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させる。その後、第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第2列、第1行における電子デバイス1221が位置する第1基板100に照射して熱分解又は光分解させて粘性を失わせる。第2列、第1行における電子デバイス1221を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。そして、
図2Fに示すように、第1基板100を第2基板200に対して第1軸方向(X軸方向)に沿って(X2-X1)という距離で変位させて、第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第2列、第2行における電子デバイス1222が位置する第1基板100に照射して熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第2列、第2行における電子デバイス1222を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。同様に、
図2Gに示すように、第3~M行における他の電子デバイス1223~122Mも、前述した同様の方法により、選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されてもよい。
【0060】
図2Hに示すように、第1基板100に位置する電子デバイス1211~12NMが上記方法により選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、第2基板200の第2上面200Aに第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。そして、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX2、Y2である。ここで、X2>X1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチX2は、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチX1よりも大きい。X2<X1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチX2は、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチX1よりも小さい。また、Y2>Y1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチY2は、第1電子デバイスマトリックスの列ピッチY1よりも大きい。Y2<Y1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチY2は、第1電子デバイスマトリックスの列ピッチY1よりも小さい。
【0061】
実施例2
【0062】
以下、
図2A-1~2E-1の上面図を参照して、本実施例2に係る別のピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を詳細に説明する。
【0063】
まず、
図2A-1を参照する。
図2A-1に示すように、対向する第1上面100Aと第1下面100Bとを有する第1基板100を提供する。ここで、第1基板100の第1上面100Aは、複数の電子デバイス1211~12NMを有する。そして、電子デバイス1211~12NMは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。ここで、第1基板100は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜である。第1軸方向と第2軸方向とは、実質的に互いに直交する。ここで、M、Nは、1より大きい自然数である。第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である。本実施例1では、第1軸方向をX軸方向、第2軸方向をY軸方向として例示的に説明したが、本発明に係る他の実施例では、必要に応じて、第1軸方向をY軸方向、第2軸方向をX軸方向とする場合もある。
【0064】
本実施例2における電子デバイス1211~12NMは、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。これらの発光ダイオードにより発光される光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光または紫外光であるが、これらに限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば390nm~1700nmであるが、これらに限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。
【0065】
次に、
図2B-1を参照する。第2基板200を提供する。第2基板200を第1基板100の下方に配置する。第2基板200は、対向する第2上面200Aと第2下面200Bとを有する。第1基板100の第1上面100Aは、第2基板200の第2上面200Aに向いている。
【0066】
次に、
図2B-1~2E-1を参照する。第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に供給する。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第J行、第K列における電子デバイス12KJが位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第J行、第K列における電子デバイス12KJを選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。
図2C-1に示すように、まず、第1基板100を第2基板200に対して第2軸方向(Y軸方向)に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させる。Y2>0且つY1≠Y2である。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第J行、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)Jが位置する第1基板100に照射して熱分解又は光分解させて粘性を失わせる。第J行、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)Jを選択的に剥離させて第2基板200の第2上面に接合させる。ここで、J、K、Y2は、すべて自然数であり、且つ1≦J≦(M-1)、1≦K≦(N-1)である。本実施例2では、第J行における電子デバイス121J~12NJの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第J行における電子デバイス121J~12NJの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。
【0067】
図2B-1に示すように、J=1、K=1の場合、第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に供給する。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第1列、第1行における電子デバイス1211が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解されて粘性を失わせる。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第1列、第1行における電子デバイス1211を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。
図2C-1に示すように、まず、第1基板100を第2基板200に対して第2軸方向(Y軸方向)に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させる。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第2列、第1行における電子デバイス1221が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2列、第1行における電子デバイス1221を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面に接合させる。同様に、第1行における他の電子デバイス1231~12N1も、前述した同様の方法により、選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されてもよい。
【0068】
図2D-1~2E-1を参照する。第1電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイス121J~12NJが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、まず第1基板100を第2基板200に再度に位置合わせする。次に、第1基板100を第2基板200に対して第1軸方向(X軸方向)に沿って(X2-X1)という距離で変位させる。X2>0かつX1≠X2である。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第K列における電子デバイス12K(J+1)が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第(J+1)行、第K列における電子デバイス12K(J+1)を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。第1基板を第2基板に対して第2軸方向に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させる。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)(J+1)が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第(J+1)行、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)(J+1)を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。ここで、X2は、自然数である。第1基板における電子デバイスの全部または一部が選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、第2基板200の第2上面200Aに第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。
【0069】
図2D-1に示すように、J=1、K=1の場合、第1電子デバイスマトリックスの第1行における電子デバイス1211~12N1が選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、まず第1基板100を第2基板200に再度に位置合わせする。次に、第1基板100を第2基板200に対して第1軸方向(X軸方向)に沿って(X2-X1)という距離で変位させる。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第2行、第1列における電子デバイス1212が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2行、第1列における電子デバイス1212を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。
図2E-1に示すように、まず第1基板100を第2基板200に対して第2軸方向(Y軸方向)に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させる。そして、第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第2行、第2列における電子デバイス1222が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2行、第2列における電子デバイス1222を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。同様に、第2行における他の電子デバイス1232~12N2も、前述した同様の方法により、選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されてもよい。
【0070】
図2E-1に示すように、第1基板100に位置する電子デバイス1211~12NMが上述の方法により選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、第2基板200の第2上面200Aに第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第2電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX2、Y2である。X2>Xの場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチX2は、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチX1よりも大きい。X2<X1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチX2は、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチX1よりも小さい。Y2>Y1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチY2は、第1電子デバイスマトリックスの列ピッチY1よりも大きい。Y2<Y1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチY2は、第1電子デバイスマトリックスの列ピッチY1よりも小さい。
【0071】
実施例3
【0072】
以下、
図3A~
図3Iの上面図を参照して、本実施例3に係るピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を詳細に説明する。
【0073】
まず、
図3Aを参照する。
図3Aに示すように、第1基板100を提供する。第1基板100は、対向する第1上面100Aと第1下面100Bとを有する。第1基板100の第1上面100Aは、複数の電子デバイス1211~12NMを有する。電子デバイス1211~12NMは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第1基板100は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜であり、第1軸方向と第2軸方向は、実質的に直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である。本実施例1では、第1軸方向をX軸方向、第2軸方向をY軸方向として例示的に説明したが、必要に応じて、本発明の他の実施例では、第1軸方向をY軸方向、第2軸方向をX軸方向とする場合もある。
【0074】
本実施例3における電子デバイス1211~12NMは、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。発光ダイオードにより発光される光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光又は紫外光である。レーザダイオードの波長は、例えば、390nm~1700nmであるが、これらに限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。
【0075】
次に、
図3Bを参照する。第2基板200を提供し、第2基板200を第1基板100の下方に配置する。第2基板200は、対向する第2上面200Aと第2下面200Bとを有する。第1基板100の第1上面100Aは、第2基板200の第2上面200Aに向いている。第2基板200は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜である。
【0076】
次に、
図3B~3Dを参照する。第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に提供する。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第K列における電子デバイス12K1~12KMが位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第K列における電子デバイスのすべてを剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。本実施例3では、第K列における電子デバイス12K1~12KMの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第K列における電子デバイス12K1~12KMの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。そして、第1基板100を第2基板200に対して第2軸方向(Y軸方向)に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させる。Y2>0且つY1≠Y2である。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)1~12(K+1)Mが位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解されて粘性を失わせる。第1波長を有する第1光は、例えば100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第(K+1))列における電子デバイス12(K+1)1~12(K+1)Mの全部または一部を剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。Kは、自然数であり、かつ1≦K≦(N-1)、Y2>0、かつY1≠Y2である。本実施例3では、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)1~12(K+1)Mの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)1~12(K+1)Mの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。
【0077】
図3Bに示すように、K=1の場合、第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に供給する。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第1列における電子デバイス1211~121Mが位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第1列における電子デバイス1211~121Mの全てを剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。本実施例3では、第1列における電子デバイス1211~121Mの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第1列における電子デバイス1211~121Mの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。また、
図3Cに示すように、第1基板100を第2基板200に対して第2軸方向(Y軸方向)に沿って(Y2-Y1)という距離で変位させる。その後、第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第2列における電子デバイス1221~122Mが位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第2列における電子デバイス1221~122Mのすべてを剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。Y2>0、Y1≠Y2である。本実施例3では、第2列における電子デバイス12(21~122Mの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第2列における電子デバイス1221~122Mの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。同様に、
図3Dに示すように、第3~N列における他の電子デバイス1231~12NMも、前述の同様の方法により、全部または一部が選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されてもよい。
【0078】
図3Eに示すように、第1基板100に位置する電子デバイス1211~12NMが上記方法により全て選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、第2基板200の第2上面200Aに第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第2電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y2である。Y2>Y1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチは、第1電子デバイスマトリックスの列ピッチよりも大きい。Y2<Y1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチは、第1電子デバイスマトリックスの列ピッチよりも小さい。
【0079】
図3F~3Iに示すように、本実施例3では、第2基板200に位置する電子デバイス1211~12NMの全部または一部を第3基板300に移転して、第3基板300に第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、X1≠X2、Y1≠Y2である。
【0080】
図3F~3Iに示すように、第3基板300を提供し、第2基板200の下方に設置する。第3基板300は、対向する第3上面300Aと第3下面300Bとを有する。第2基板200の第2上面200Aは、第3基板300の第3上面300Aに向いている。第2波長を有する第2光を第2基板200の上方に供給し、第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイスが位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2波長を有する第2光は、例えば、100nm~12000nmの波長の光であるが、これらに限定されない。第J行における電子デバイス121J~12NJのすべてを剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させる。次に、第2基板200を第3基板300に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させる。ここで、X2>0、かつX1≠X2である。その後、第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第(J+1)行における電子デバイス121(J+1)~12N(J+1)が位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第(J+1)行における電子デバイス121(J+1)~12N(J+1)の全部または一部を剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させる。Jは、自然数であり、1≦J≦(M-1)である。第2基板200に位置する電子デバイス1211~12NMの全てが選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合された後、第3基板300に第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第3電子デバイスマトリックス(図示せず)の行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。本実施例3では、第J行における電子デバイス121J~12NJ、第(J+1)行における電子デバイス121(J+1)~12N(J+1)の全てが選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第J行における電子デバイス121J~12NJ、第(J+1)行における電子デバイス121(J+1)~12N(J+1)の一部を選択的に剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させることも可能である。
【0081】
図3Fに示すように、J=1の場合、第2波長を有する第2光を第2基板の上方に供給する。第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第1行における電子デバイスが位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2波長を有する第2光は、例えば100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第1行における電子デバイス1211~12N1の全部または一部を剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させる。
【0082】
次に、
図3Gに示すように、第2基板200を第3基板300に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させる。第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第2行における電子デバイス1212~12N2が位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2行における電子デバイス1212~12N2の全部または一部を剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させる。
【0083】
次に、
図3Hに示すように、第2基板200を第3基板300に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で再度変位させる。その後、第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第3行における電子デバイス1213~12N3が位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第3行における電子デバイス1213~12N3の全部または一部を剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させる。同様に、第4行~第M行における他の電子デバイス1214~12NMも、前述した同様の方法により、選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合されてもよい。
【0084】
図3Iに示すように、第2基板200に位置する電子デバイス1211~12NMのすべてが選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合された後、第3基板300に第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。X2>X1の場合、すなわち、第3電子デバイスマトリックスの行ピッチは、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチよりも大きい。X2<X1の場合、すなわち、第3電子デバイスマトリックスの行ピッチは、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチよりも小さい。
【0085】
本実施例3では、第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスの電子デバイス1211~12NMの全てが選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックス電子デバイス1211~12NMの一部を選択的に剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させることも可能である。
【0086】
実施例4
【0087】
以下、
図3A-1~
図3H-1の上面図を参照して、本実施例4に係るピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を詳細に説明する。
【0088】
まず、
図3A-1を参照する。
図3A-1に示すように、第1基板100を提供する。第1基板100は、対向する第1上面100Aと第1下面100Bとを有る。第1基板100の第1上面100Aは、複数の電子デバイス1211~12NMを有する。電子デバイス1211~12NMは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列における電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第1基板100は熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜であり、第1軸方向と第2軸方向は、実質的に互いに直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である。本実施例1では、第1軸方向をX軸方向、第2軸方向をY軸方向として例示的に説明したが、本発明による他の実施例では、必要に応じて、第1軸方向をY軸方向、第2軸方向をX軸方向とする場合もある。
【0089】
本実施例4の電子デバイス1211~12NMは、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。発光ダイオードにより発光される光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光又は紫外光であるが、これらに限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば390nm~1700nmであるが、これらに限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。
【0090】
次に、
図3B-1を参照する。第2基板200を提供し、第2基板200を第1基板100の下方に設置する。第2基板200は、対向する第2上面200Aと第2下面200Bとを有する。第1基板100の第1上面100Aは、第2基板200の第2上面200Aに向いている。第2基板200は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜である。
【0091】
次に、
図3B-1~3D-1を参照する。第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に提供する。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光である。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第J行における電子デバイス121J~12NJが位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第J行における電子デバイス121J~12NJのすべてを剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。本実施例4では、第J行における電子デバイス121J~12NJの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第J行における電子デバイス121J~12NJの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。次に、第1基板100を第2基板200に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させる。ここで、X2>0かつX1≠X2である。第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第(J+1)行における電子デバイス121(J+1)~12N(J+1)が位置する第1基板200に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第(J+1)行における電子デバイス121(J+1)~12N(J+1)のすべてを剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。Jは、自然数であり、1≦J≦(M-1)である。本実施例4では、第(J+1)行における電子デバイス121(J+1)~12N(J+1)の全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第(J+1)行における電子デバイス121(J+1)~12N(J+1)の一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。
【0092】
図3B-1に示すように、J=1の場合、第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に供給する。第1波長を有する第1光は、例えば100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されないが、第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第1行における電子デバイス1211~12N1が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第1行における電子デバイス1211~12N1のすべてを剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。本実施例4では、第1行における電子デバイス1211~12N1の全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第1行における電子デバイス1211~12N1の一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。次に、
図3C-1に示すように、まず第1基板100を第2基板200に対して第1軸方向に沿って(X2-X1)という距離で変位させる。ここで、X2>0かつX1≠X2である。次に第1波長を有する第1光を第1電子デバイスマトリックスの第2行における電子デバイス1212~12N2が位置する第1基板200に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2行における電子デバイス1212~12N2のすべてを剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させる。本実施例4では、第2行における電子デバイス1212~12N2の全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第2行における電子デバイス1212~12N2の一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。同様に、
図3D-1に示すように、第3~M行における他の電子デバイス1213~12NMも、前述した同様の方法により、すべてが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されてもよい。
【0093】
図3E-1に示すように、上述の方法により、第1基板100に位置する電子デバイス1211~12NMの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合された後、第2基板200の第2上面200Aに第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第2電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX2、Y1である。X2>X1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチX2は、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチX1よりも大きい。X2<X1の場合、すなわち、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチX2は、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチX1よりも小さい。
【0094】
図3F-1~3H-1に示すように、本実施例4では、第2基板200に位置する電子デバイス1211~12NMの全部または一部を第3基板300に移転して、第3基板300に第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第3電子デバイスマトリックス(図示せず)の行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。
【0095】
図3F-1~3H-1に示すように、第3基板300を提供し、第3基板300を第2基板200の下方に配置する。第3基板300は、対向する第3上面300Aと第3下面300Bとを有する。第2基板200の第2上面200Aは、第3基板300の第3上面300Aに向いている。第2波長を有する第2光を第2基板200の上方に提供する。第2波長を有する第2光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第K列における電子デバイス12K1~12KMが位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解または光分解させて粘性を失わせる。Kは、自然数であり、かつ1≦K≦(N-1)である。第K列における電子デバイス12K1~12KMの全部または一部を剥離させて第3基板の第3上面に接合させる。本実施例4では、第K列における電子デバイス12K1~12KMの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第K列における電子デバイス12K1~12KM部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。第2基板200を第3基板300に対して第2軸方向に沿って(Y2>Y1)という距離で変位させる。ここで、Y2>0かつY1≠Y2である。その後、第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)1~12(K+1)Mが位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第(K+1)列における電子デバイス12(K+1)1~12(K+1)Mの全部または一部を剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させる。第2基板200の電子デバイス1211~12NMの全部または一部が選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合された後、第3基板300に第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第3電子デバイスマトリックス(図示せず)の行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。
【0096】
図3F-1に示すように、K=1の場合、第2波長を有する第2光を第2基板200の上方に供給する。第2波長を有する第2光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第1列における電子デバイス1211~121Mが位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解又は光分解させて粘性を失わせる。第1列における電子デバイス1211~121Mのすべてを剥離させて第3基板の第3上面に接合させる。本実施例4では、第1列における電子デバイス1211~121Mの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第1列における電子デバイス1211~121Mの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。
【0097】
次に、
図3G-1に示すように、第2基板200を第3基板300に対して第3軸方向に沿って(Y2>Y1)という距離で変位させる。ここで、Y2>0かつY1≠Y2である。第2波長を有する第2光を第2電子デバイスマトリックスの第2列における電子デバイス1221~122Mが位置する第2基板200に照射して第2基板200を熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2列における電子デバイス1221~122Mのすべてを剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させる。本実施例4では、第2列における電子デバイス1221~122Mの全てが選択的に剥離されて第2基板200の第2上面200Aに接合されることを例示として説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第2列における電子デバイス1221~122Mの一部を選択的に剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させることも可能である。同様に、第3~N列における他の電子デバイス1231~12NMも、前述した同様の方法により、全部または一部が選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aにて接合されてもよい。
【0098】
図3H-1に示すように、第2基板200に位置する電子デバイス1211~12NMの全てが選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合された後、第3基板300に第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第3電子デバイスマトリックス(図示せず)の行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。Y2>Y1の場合、すなわち、第3電子デバイスマトリックスの列ピッチは、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチよりも大きい。Y2<Y1の場合、すなわち、第3電子デバイスマトリックスの列ピッチは、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチよりも小さい。
【0099】
本実施例4では、第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスの電子デバイス1211~12NMの全てが選択されて第3基板300の第3上面300Aに接合されることを例示して説明したが、本発明の他の実施例では、必要に応じて、第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスの電子デバイス1211~12NMの一部を選択的に剥離させて第3基板300の第3上面300Aに接合させることも可能である。
【0100】
実施例5
【0101】
以下、
図4A~4Eを参照して、本実施例5に係るピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法について詳細に説明する。
【0102】
まず、
図4Aを参照する。
図4Aに示すように、第1基板100を提供する。第1基板100は、対向する第1上面100Aと第1下面100Bとを有する。第1基板100の第1上面100Aは、複数の電子デバイス1211~12NMを有する。電子デバイス1211~12NMは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第1基板100は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜であり、第1軸方向と第2軸方向は、実質的に直交し、M、Nは1より大きい自然数であり、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である。本実施例1では、第1軸方向をX軸方向、第2軸方向をY軸方向として例示的に説明したが、必要に応じて、本発明の他の実施例では、第1軸方向をY軸方向、第2軸方向をX軸方向とする場合もある。
【0103】
本実施例5における電子デバイス1211~12NMは、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。発光ダイオードにより発光される光は、例えば、赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光又は紫外光であるが、これらに限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば、390nm~1700nmであるが、これらに限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。
【0104】
次に、
図4B~4Cを参照する。
図4B~4Cに示すように、第2基板200を提供し、第2基板200を第1基板100の下方に配置する。第2基板200は、対向する第2上面200Aと第2下面200Bとを有する。第1基板100の第1上面100Aは、第2基板200の第2上面200Aに向いている。第2基板200は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜である。
【0105】
次に、第1基板に位置する第R1列における電子デバイスを第1基板100の第1軸方向に沿った第1ベースライン110とし、第2基板200に位置する第R2列における電子デバイスを第2基板200の第1軸方向に沿った第2ベースライン210とし、第1ベースライン110を第2ベースライン210に位置合わせする。次に、第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に提供する。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第1波長を有する第1光を、第1電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイス12(N1)Jまたは電子デバイス12(N1)1~12(N1)Mが位置する第1基板100に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第1基板に位置する第N1列における電子デバイス12(N1)Jまたは電子デバイス12(N1)1~12(N1))Mを選択的に剥離させて、第2基板200の第2上面200Aに接合させる。そうすると、第2基板200の第2上面200Aに位置する第2電子デバイスマトリックの第N2列における電子デバイス22(N2)(j)又は電子デバイス22(N2)1~22(N2)Pとなる。ここで、R1、R2、N1、N2、J、jは、自然数であり、N1≦N、N2≦Q、1≦R1≦N1、1≦R2≦N2、1≦J≦M、1≦j≦P、Pは1より大きい自然数であり、P≠Mである。
図4Cに示すように、第1基板100の電子デバイス1211~12NMの全部または一部が第2基板200に移転された後、第2基板200の第2上面200にP行の電子デバイス×Q列の電子デバイスによる第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。P、Qは1より大きい自然数、P≠Mおよび/またはQ≠Nであり、第2電子デバイスマトリックスの列ピッチは、Y2であり、Y2>0、Y1≠Y2である。
【0106】
第1基板100に位置する第N1列における電子デバイス12(N1)J又は電子デバイス12(N1)1~12(N1)Mと、第1基板100の第1ベースライン110とのピッチは、ΔY1=(N1-R1)*Y1である。第2基板200に位置する第N2列における電子デバイス22(N2)J又は電子デバイス22(N2)1~12(N2)Pと、第2基板200の第2ベースライン210とのピッチは、ΔY2=(N1-R2)*Y2である。そのため、第1基板100に位置する第1電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイス12(N1)Jまたは電子デバイス12(N1)1~12(N1)Mが第2基板200に移転されて、第2電子デバイスマトリックスの第N2列における電子デバイス22(N2)Jまたは電子デバイス22(N2)1~12(N2)Pとなった場合、第2軸方向(Y軸方向)に沿った相対移動距離ΔYは、[(N2-R2)*Y2-(N1-R1)*Y1]である。
【0107】
図4B~4Cに示すように、R1=1、R2=2の場合、すなわち、第1基板の第1列における電子デバイスを第1基板100の第1軸方向に沿った第1ベースライン110とし、第2基板200に位置する第2列における電子デバイスを第2基板200の第1軸方向に沿った第2ベースライン210とし、第1ベースライン110を第2ベースライン210に位置合わせする。そして、第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に提供する。第1波長を有する第1光は、例えば、100nmから12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第1波長を有する第1光を、第1電子デバイスマトリックスのN1列における電子デバイス12(N1)J又は電子デバイス12(N1)1~12(N1)Mが位置する第1基板100に照射して、熱分解又は光分解させて粘性を失わせて、第1基板の第N1列における電子デバイス12(N1)J又は電子デバイス12(N1)1~12(N1)Mを選択的に剥離させて、第2基板200の第2上面200Aに接合させて、第2電子デバイスマトリックスの第N2列における電子デバイス22(N2)Jまたは電子デバイス22(N2)1~12(N2)Pとなる。ここで、N1、N2は、自然数であり、N1≦N、N2≦Qである。
【0108】
図4Cに示すように、第1基板100に位置する第N1列における電子デバイス12(N1)Jまたは電子デバイス12(N1)1~12(N1)Mと、第1基板100の第1ベースライン110とのピッチは、ΔY1=(N1-1)*Y1である。第2基板200に位置する第N2列における電子デバイス22(N2)J又は電子デバイス22(N2)1~22(N2)Pと、第2基板200の第2ベースライン110とのピッチは、ΔY2=(N2-2)*Y2である。そして、第1基板100に位置する第1電子デバイスマトリックスの第N1列における電子デバイス12(N1)Jまたは電子デバイス12(N1)1~12(N1)Mが第2基板200に移転されて、第2電子デバイスマトリックスの第N2列における電子デバイス22(N2)Jまたは電子デバイス22(N2)1~12(N2)Pとなった場合、第2軸方向に沿った相対移動距離は、ΔY=ΔY2-ΔY1であり、すなわちΔYは[(N2-2)*Y2-(N1-1)*Y1]である。
【0109】
本実施例5では、さらに、第2基板200に位置する第2マトリックスを第3基板300に移転して、第3基板300にU行の電子デバイス×V列の電子デバイスによる第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、U、Vは、1より大きい自然数、X2、Y2>0、X1≠X2、Y1≠Y2である。
【0110】
図4D~4Eに示すように、本実施例5では、第3基板300を提供し、第3基板300を第2基板200の下方に設置する。第3基板300は、対向する第3上面300Aと第3下面300Bとを有する。第2基板200の第2上面200Aは、第3基板300の第3上面300Aに向いている。第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスを第3基板300に移転して、第3基板300の第3上面300AにU行の電子デバイス×V列の電子デバイスによる第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、U、Vは1より大きい自然数である。
【0111】
第2基板200位置する第S1行における電子デバイス221(S1)~22Q(S1)を第2基板200の第2軸方向に沿った第3ベースライン250とし、第3基板300位置する第S2行における電子デバイス221(S2)~22V(S2)を第3基板300の第2軸方向に沿った第4ベースライン350とし、第3ベースライン250を第4ベースライン350に位置合わせする。そして、第2波長を有する第2光を第2基板上に供給する。第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第2波長を有する第2光を、第2電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイス22K(M1)または電子デバイス221(M1)~22Q(M1)が位置する第2基板200に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第2基板に位置する第M1行における電子デバイス22K(M1)または電子デバイス221(M1)~22Q(M1)を選択的に剥離させて、第3基板300の第3上面300Aに接合させて、第3電子デバイスマトリックスの第M2行における電子デバイス32k(M2)または電子デバイス321(M2)~32V(M2)となる。ここで、S1、S2、M1、M2、K、kは、自然数であり、M1≦M、M2≦U、1≦S1≦M1、1≦S2≦M2、1≦K≦Q、1≦k≦Vである。
【0112】
第2基板200に位置する第M1行における電子デバイス22K(M1)または電子デバイス221(M1)~22Q(M1)と、第2基板200の第3ベースライン250とのピッチは、ΔX1=(M1-S1)*X1である。第3基板300位置する第M2行における電子デバイス32k(M2)または電子デバイス321(M2)~32V(M2)と、第3基板300の第4ベースライン350とのピッチは、ΔX2=(M1-S2)*X2。そして、第2基板200に位置する第M1行における電子デバイス22K(M1)または電子デバイス221(M1)~22Q(M1)が第3基板300に移転されて、第3電子デバイスマトリックスの第M2列における電子デバイス32k(M2)または電子デバイス321(M2)~32V(M2)となった場合、第1軸方向(X軸方向)に沿った相対移動距離ΔXは、[(M2-S2)*X2-(M1-S1)*X1]である。
【0113】
図4Dに示すように、S1=1、S2=2の場合、第2基板200に位置する第1行における電子デバイス2211~22Q1を第2基板200の第2軸方向に沿った第1第3ベースライン250とし、第3基板300に位置する第2行における電子デバイス2212~22V2を第3基板300の第2軸方向に沿った第4ベースライン350とし、第3ベースライン250を第4ベースライン350に位置合わせする。そして、第2波長を有する第2光を第2基板の上方に供給する。第2波長を有する第2光は、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第2波長を有する第2光を、第2電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイス22K(M1)または電子デバイス221(M1)~22Q(M1)が位置する第2基板200に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第2基板の第M1行における電子デバイス22K(M1)または電子デバイス221(M1)~222Q(M1)を選択的に剥離させて、第3基板300の第3上面300Aに接合させて、第3電子デバイスマトリックスの第M2行における電子デバイス32k(M2)または電子デバイス321(M2)~32V(M2)となる。ここで、M1、M2、K、kは、自然数であり、M1≦M、M2≦U、且つ1≦K≦Q、1≦k≦Vである。
【0114】
図4Eに示すように、第2基板200位置する第M1行における電子デバイス22K(M1)または電子デバイス221(M1)~22Q(M1)と、第2基板200の第3ベースライン250とのピッチは、ΔX1=(M1-1)*X1である。第3基板300に位置する第M2行における電子デバイス32k(M2)または電子デバイス321(M2)~32V(M2)と、第3基板300の第4ベースライン350とのピッチは、ΔX2=(M1-2)*X2である。そして、第2基板200に位置する第M1行における電子デバイス22K(M1)または電子デバイス221(M1)~22Q(M1)が第3基板300に移転されて、第3電子デバイスマトリックスの第M2列における電子デバイス32k(M2)または電子デバイス321(M2)~32V(M2)となった場合、第1軸方向(X軸方向)に沿った相対移動距離ΔXは、ΔX2-ΔX1であり、すなわちΔX=[(M2-2)*X2-(M1-1)*X1]である。
【0115】
図4Eに示すように、第2基板200に位置する電子デバイス2211~12QPが選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合された後、第3基板300に第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第3電子デバイスマトリックス(図示せず)の行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。
【0116】
実施例6
【0117】
以下、
図4A-1~4E-1を参照して、本実施例6に係るピッチ調整可能な大量の電子デバイスの移転方法を詳細に説明する。
【0118】
まず、
図4A-1を参照する。
図4A-1に示すように、第1基板100を提供する。第1基板100は、対向する第1上面100Aと第1下面100Bとを有する。第1基板100の第1上面100Aは、複数の電子デバイス1211~12NMを有する。電子デバイス1211~12NMは、それぞれ第1軸方向と第2軸方向に沿って配列され、M行の電子デバイス×N列の電子デバイスによる第1電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第1基板100は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜である。第1軸方向と第2軸方向は、実質的に直交し、M、Nは、1より大きい自然数であり、第1電子デバイスマトリックスの行ピッチ、列ピッチは、それぞれX1、Y1であり、X1、Y1>0である。本実施例1では、第1軸方向をX軸方向、第2軸方向をY軸方向として例示的に説明したが、本発明による他の実施例では、必要に応じて、第1軸方向をY軸方向、第2軸方向をX軸方向とする場合もある。
【0119】
本実施例6における電子デバイス1211~12NMは、例えば、発光ダイオード、レーザダイオード及び半導体素子からなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。発光ダイオードにより発光される光は、例えば、が赤色光、緑色光、青色光、黄色光、白色光、赤外光又は紫外光であるが、これらに限定されない。レーザダイオードの波長は、例えば390nm~1700nmであるが、これらに限定されない。半導体素子は、例えば、プロセッサ、メモリIC、マイクロ素子IC、論理IC及びアナログICからなる1つ以上の群から選択されるが、これらに限定されない。
【0120】
次に、
図4B-1~4C-1を参照する。
図4B-1~4C-1に示すように、第2基板200を提供する。第2基板200を第1基板100の下方に配置する。第2基板200は、対向する第2上面200Aと第2下面200Bとを有する。第1基板100の第1上面100Aは、第2基板200の第2上面200Aに向いている。第2基板200は、熱分解ゴム膜または光分解ゴム膜である。
【0121】
次に、第1基板100に位置する第S1行における電子デバイスを第1基板100の第2軸(Y軸)方向に沿った第1ベースライン110'とし、第2基板200に位置する第S2行における電子デバイスを第2基板200の第2軸(Y軸)方向に沿った第2ベースライン210'とし、第1ベースライン110'を第2ベースライン210'に位置合わせする。次に、第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に供給する。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第1波長を有する第1光を、第1電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイス12K(M1)または電子デバイス121(M1)~12N(M1)が位置する第1基板100に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第1基板100に位置する第M1行における電子デバイス12K(M1)または電子デバイス121(M1)~12N(M1)を選択的に剥離させて、第2基板200の第2上面200Aに接合させて、第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスの第M2列における電子デバイス22k(M2)または電子デバイス221(M2)~22Q(M2)となる。ここで、S1、S2、M1、M2は、自然数であり、M1≦M、M2≦P、かつ1≦S1≦M1、1≦S2≦M2である。
図4C-1に示すように、第1基板100に位置する電子デバイス1211~12NMの全部または一部が第2基板200に移転された後、第2基板200の第2上面200に第P行の電子デバイス×第Q列の電子デバイスによる第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。ここで、P、Qは、1より大きい自然数であり、P≠Mおよび/またはQ≠Nであり、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチは、X2であり、X2>0、X1≠X2である。
【0122】
第1基板100に位置する第M1行における電子デバイス12K(M1)または電子デバイス121(M1)~12N(M1)と、第1基板100の第1ベースライン110'とのピッチは、ΔX1=(M1-S1)*X1である。第2基板200に位置する第M2行における電子デバイス22k(M2)または電子デバイス221(M2)~22Q(M2)と、第2基板200の第2ベースライン210'とのピッチは、ΔX2=(M2-S2)*X2である。したがって、第1基板100に位置する第1電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイス12K(M1)または電子デバイス121(M1)~12N(M1)が第2基板200に移転されて第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスの第M2列における電子デバイス22k(M2)または電子デバイス221(M2)~22Q(M2)となった場合、第1軸(X軸)方向に沿った相対移動距離ΔXは、ΔX2-ΔX1であり、すなわちΔX=[(M2-S2)*X2-(M1-S1)*X1]である。
【0123】
図4B-1に示すように、S1=1、S2=2の場合、第1基板100に位置する第1行における電子デバイス1211~12N1を第1基板100の第2軸(Y軸)方向に沿った第1ベースライン110'とし、第2基板200に位置する第2行における電子デバイス2212~22V2を第2基板200の第2軸(Y軸)方向に沿った第2ベースライン210'とし、第1ベースライン110を第2ベースライン210に位置合わせする。そして、第1波長を有する第1光を第1基板100の上方に供給する。第1波長を有する第1光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第1波長を有する第1光を、第1電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイス12K(M1)または電子デバイス121(M1)~12N(M1)が位置する第1基板100に照射して熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第1基板100に位置する第M1行における電子デバイス12K(M1)または電子デバイス121(M1)~12N(M1)を選択的剥離させて第2基板200の第2上面200Aに接合させて、第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスの第M2列における電子デバイス22k(M2)または電子デバイス221(M2)~22Q(M2)となる。ここで、M1、M2は、自然数であり、M1≦M、M2≦Pである。
【0124】
図4C-1に示すように、第1基板100に位置する電子デバイス1211~12NMの全部または一部が第2基板200に移転された後、第2基板200の第2上面200に、P行の電子デバイス×Q列の電子デバイスによる第2電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。ここで、P、Qは、1より大きい自然数であり、P≠Mおよび/またはQ≠Nであり、第2電子デバイスマトリックスの行ピッチは、X2であり、X2>0、X1≠X2である。
【0125】
第1基板100に位置する第M1行における電子デバイス12K(M1)または電子デバイス121(M1)~12N(M1)と、第1基板100の第1ベースライン110'とのピッチは、ΔX1=(M1-1)*X1である。第2基板200に位置する第M2行における電子デバイス22k(M2)または電子デバイス221(M2)~22Q(M2)と、第2基板200の第2ベースライン210'とのピッチは、ΔX2=(M2-2)*X2である。したがって、第1基板100に位置する第1電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイス12K(M1)または電子デバイス121(M1)~12N(M1)が第2基板200に移転されて、第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスの第M2列における電子デバイス22k(M2)または電子デバイス221(M2)~22Q(M2)となった場合、第1軸(X軸)方向に沿った相対移動距離ΔXは、ΔX2-ΔX1であり、すなわちΔX=[(M2-2)*X2-(M1-1)*X1]である。
【0126】
本実施例6では、さらに、第2基板200に位置する第2電子マトリックスを第3基板300に移転して、第3基板300にU行の電子デバイス×V列の電子デバイスによる第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、U、Vは、1より大きい自然数であり、X2、Y2>0、X1≠X2、Y1≠Y2である。
【0127】
図4D-1~4E-1に示すように、本実施例5では、第3基板300を提供し、第3基板300を第2基板200の下方に配置する。第3基板300は、対向する第3上面300Aと第3下面300Bとを有する。第2基板200の第2上面200Aは、第3基板300の第3上面300Aに向いている。第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスを第3基板300に移転して、第3基板300の第3上面300AにU行の電子デバイス×V列の電子デバイスによる第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成する。第3電子デバイスマトリックスの行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2であり、U、Vは、1より大きい自然数である。
【0128】
図4D-1~4E-1に示すように、第2基板に位置する第R1列における電子デバイスを第2基板200の第1軸(X軸)方向に沿った第3ベースライン250'とし、第3基板300に位置する第R2列における電子デバイスを第3基板300の第1軸(X軸)方向に沿った第4ベースライン350'とし、第3ベースライン250'を第4ベースライン350'に位置合わせする。そして、第2波長を有する第2光を第2基板200の上方に供給する。第2波長を有する第2光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第2波長を有する第2光を、第2電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイス22(N1)Jまたは電子デバイス22(N1)1~22(N1)Pが位置する第2基板200に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせる。第2基板に位置する第N1行における電子デバイス22(N1)Jまたは電子デバイス22(N1)1~22(N1)Pを選択的に剥離させて、第3基板300の第3上面300Aに接合させて、第3基板300に位置する第3電子デバイスマトリックスの第N2列における電子デバイス32(N2)jまたは電子デバイス32(N2)1~32(N2)Uとなる。ここで、R1、R2、N1、N2は、自然数であり、N1≦P、N2≦U、且つ1≦R1≦N1、1≦R2≦N2である。
【0129】
第2基板200に位置する第N1行における電子デバイス22(N1)J又は電子デバイス22(N1)1~22(N1)Pと、第3ベースライン250'とのピッチΔY1は(N1-R1)*Y1である。第3基板300に位置するN2行における電子デバイス32(N2)j又は電子デバイス32(N2)1~32(N2)Uと、第4ベースライン350'とのピッチΔY2は(N2-R2)*Y2である。したがって、第2基板に位置する第2電子デバイスマトリックスの第N1行における電子デバイス22(N1)Jまたは電子デバイス22(N1)1~22(N1)Pが、第3基板300に位置する第3電子デバイスマトリックスの第N2行における電子デバイス32(N2)jまたは電子デバイス32(N2)1~32(N2)Uに移転された場合、第2軸(Y軸)方向に沿った相対移動距離ΔYは、ΔY2-ΔY1であり、すなわちΔY=[(N2-R2)*Y2-(N1-R1)*Y1]である。
【0130】
図4D-1に示すように、R1=1、R2=2の場合、第2基板に位置する第1列における電子デバイス2211~221Pを第2基板200の第1軸(X軸)方向に沿った第3ベースライン250'とし、第3基板300に位置する第2行における電子デバイス3221~322Uを第3基板300の第1軸(X軸)方向に沿った第4ベースライン350'とし、第3ベースライン250'を第4ベースライン350'に位置合わせする。そして、第2波長を有する第2光を第2基板200の上方に供給する。第2波長を有する第2光は、例えば、100nm~12000nmの波長を有する光であるが、これらに限定されない。第2波長を有する光を、第2電子デバイスマトリックスの第M1行における電子デバイス22(N1)Jまたは電子デバイス22(N1)1~22(N1)Pが位置する第2基板200に照射して、熱分解または光分解させて粘性を失わせて、第2基板に位置する第N1行における電子デバイス22(N1)Jまたは電子デバイス22(N1)1~22(N1)Pを選択的に剥離させて、第3基板300の第3上面300Aに接合させて、第3基板300に位置する第3電子デバイスマトリックスの第N2列における電子デバイス32(N2)jまたは電子デバイス32(N2)1~32(N2)Uとなる。ここで、R1、R2、N1、N2は、自然数であり、N1≦P、N2≦Uである。
【0131】
第2基板200に位置する第N1行における電子デバイス22(N1)J又は電子デバイス22(N1)1~22(N1)Pと、第3ベースライン250'とのピッチΔY1は、(N1-1)*Y1である。第3基板300に位置する第N2行における電子デバイス32(N2)j又は電子デバイス32(N2)1~32(N2)Uと、第4ベースライン350'とのピッチΔY2は、(N2-2)*Y2である。したがって、第2基板200に位置する第2電子デバイスマトリックスの第N1行における電子デバイス22(N1)Jまたは電子デバイス22(N1)1~22(N1)Pが、第3基板300に位置する第3電子デバイスマトリックスの第N2行における電子デバイス32(N2)jまたは電子デバイス32(N2)1~32(N2)Uに移転された場合、第2軸(Y軸)方向に沿った相対移動距離ΔYは、ΔY2-ΔY1であり、すなわちΔY=[(N2-2)*Y2-(N1-1)*Y1]である。
【0132】
図4E-1に示すように、第2基板200に位置する電子デバイス2211~12QPが選択的に剥離されて第3基板300の第3上面300Aに接合された後、第3基板300に第3電子デバイスマトリックス(図示せず)を形成することができる。第3電子デバイスマトリックス(図示せず)の行ピッチと列ピッチは、それぞれX2、Y2である。
【0133】
本発明は実施例で上述したように開示されているが、本発明を限定するために使用されるものではなく、この技術に精通しているいかなる者も、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、種々の変更及び仕上げを行うことができる。本発明の保護範囲は、後の特許請求の範囲によって規定されているものに準じている。
【符号の説明】
【0134】
10 一時的基板
10A 第1上面
10B 第1下面
12 電子デバイス
20 ターゲット基板
20A 第2上面
20B 第2下面
100 第1基板
100A 第1上面
100B 第1下面
110、110' 第1ベースライン
1211~121J、121M、1221~122J、122M、12K1~12KJ、12KM、12N1~12NJ、12NM、12(N1)1~12(N1)J、12(N1)M、121(M1)~12N(M1)、121(M1)~12K(M1)、12N(M1) 電子デバイス
2211~221(j)、221(M2)~22k(M2)、22Q(M2)、221P~22kP、2221~222(j)、222P、22(N2)1~22(N2)j、22(N2)P、22Q1~22Q(J)、22QP 電子デバイス
3211~321(M2)、321U~32(N2)U、3221~322(M2)、322U、32k1~32k(M2)、32kU、32V1~32V(M2)、3211~321J、321U、33221~322j、322U、2(N2)1~32(N2)j、32(N2)U、32Vj、32VU 電子デバイス
200 第2基板
200A 第2上面
200B 第2下面
210、210' 第2ベースライン
300 第3基板
300A 第3上面
300B 第3下面
250、250' 第3ベースライン
350、350' 第4ベースライン
【外国語明細書】