(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171344
(43)【公開日】2024-12-11
(54)【発明の名称】組み込まれた遠隔患者監視技術を有する装具およびその使用方法
(51)【国際特許分類】
A61F 5/02 20060101AFI20241204BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20241204BHJP
A61F 5/01 20060101ALI20241204BHJP
【FI】
A61F5/02 N
A61B5/11 230
A61F5/01 N
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024137674
(22)【出願日】2024-08-19
(62)【分割の表示】P 2020524496の分割
【原出願日】2018-09-07
(31)【優先権主張番号】62/582,863
(32)【優先日】2017-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/583,168
(32)【優先日】2017-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515258365
【氏名又は名称】ディージェーオー,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 剛
(72)【発明者】
【氏名】ムーア,マイケル ウェイン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】患者の関節に取り付けるように構成された、関節の角度、回転、運動範囲、角速度および/または加速度を測定する装具を提供する。
【解決手段】装具100は、第1の端部および第2の端部を有する第1のアームを含む。装具は、第1の端部および第2の端部を有する第2のアームを含む。装具は第1のアームの第1の端部と第2のアームの第1の端部とを連結するヒンジアセンブリを含み、第1のアームと第2のアームとが異なる相対的な角度配向に対して移動可能であるようになっている。装具は、ヒンジアセンブリに結合されたポテンショメータを含む。装具の第2のアームに対する装具の第1のアームの相対的な角度配向を監視する方法も提供される。この方法は、第1のアームおよび第2のアームの一方に結合されたポテンショメータの出力を監視するステップを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の関節に取り付けるように構成された装具であって、
第1の端部および第2の端部を有する第1のアームと、
第1の端部および第2の端部を有する第2のアームと、
前記第1のアームの前記第1の端部と前記第2のアームの前記第1の端部とを結合し、
前記第1のアームと前記第2のアームとが、異なる相対的な角度配向に移動可能であるよ
うにするヒンジアセンブリと、
前記ヒンジアセンブリに結合されたポテンショメータと、
を備える装具。
【請求項2】
前記ポテンショメータは、アナログ機械ポテンショメータである、請求項1に記載の装
具。
【請求項3】
前記ポテンショメータは、デジタルポテンショメータである、請求項1に記載の装具。
【請求項4】
前記ポテンショメータは、前記第1のアームの前記第1の端部に連結される回転可能な
シャフトを備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の装具。
【請求項5】
前記回転可能なシャフトは、前記第1のアームの前記第1の端部に対して固定された角
度配向を有するように連結されている、請求項4に記載の装具。
【請求項6】
前記ポテンショメータが抵抗要素を含み、前記抵抗要素が、前記第1のアームの前記第
1の端部に対して回転するように構成されている、請求項5に記載の装具。
【請求項7】
前記ヒンジアセンブリは、前記第1のアームが第1の軸の周りで回転することを可能に
し、前記第1のアームおよび前記第2のアームが前記ヒンジアセンブリに対して異なる角
度方向に移動されるときに、前記第2の軸の周りで回転することを可能にし、前記第1の
軸は前記第2の軸と平行であり、前記第2の軸から空間的に分離される、請求項1に記載
の装具。
【請求項8】
前記空間的分離が固定されている、請求項7に記載の装具。
【請求項9】
前記ポテンショメータの前記回転可能なシャフトは、前記第1の軸を中心として回転す
るように配置される、請求項8に記載の装具。
【請求項10】
前記ポテンショメータの前記回転可能なシャフトの一部がキー止めされ、前記第1のア
ームの前記第1の端部の嵌合開口部に嵌合する、請求項9に記載の装具。
【請求項11】
前記ポテンショメータの前記シャフトに機械的に固定される、前記ポテンショメータの
前記シャフトに平行な第2のシャフトを備える、請求項10に記載の装具。
【請求項12】
前記第2の軸は、前記第2の軸を中心として回転するように配置される、請求項11に
記載の装具。
【請求項13】
前記ポテンショメータは、プリント回路基板に取り付けられている、請求項1に記載の
装具。
【請求項14】
前記ポテンショメータの出力は、前記第2のアームに対する前記第1のアームの相対的
な角度方向を示す、請求項1に記載の装具。
【請求項15】
前記ポテンショメータの出力は、バッファに接続されている、請求項1に記載の装具。
【請求項16】
前記ポテンショメータの入力は、バッテリに結合されている、請求項1に記載の装具。
【請求項17】
装具の第2のアームに対する装具の第1のアームの相対的な角度配向を監視する方法で
あって、前記第1のアームおよび前記第2のアームのうちの1つに結合されたポテンショ
メータの出力を監視することを含む、方法。
【請求項18】
前記ポテンショメータのシャフトを、前記装具の前記第1のアームおよび前記第2のア
ームの一方に取り付けることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ポテンショメータの出力の指示を無線で送信することをさらに含む、請求項17に
記載の方法。
【請求項20】
前記ポテンショメータの出力の前記指標は、時間の関数として、前記第1のアームと前
記第2のアームとの間の相対的な角度配向の指標を含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2017年11月7日に出願された米国仮出願第62/582,863号およ
び2017年11月8日に出願された米国仮出願第62/583,168号の優先権を主
張し、その全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
開示の分野
本開示は、概して、組み込まれた(integrated)遠隔患者監視技術を有する装具(brac
e)およびその使用方法に関する。
従来の技術
【0003】
関節の靭帯、軟骨、腱の損傷は、特に今日では身体活動とコンディショニングに重点が
置かれているため、発生は稀ではない。膝の傷害よりも運動を妨げる損傷は、少ない。膝
の傷害は、全てのスポーツ関連の傷害の約60%を占め、これらの傷害のほぼ半分がAC
Lに生じている。ACL損傷は15~45歳の患者で最も多く(1,750人に1人)、
これは、より活発なライフスタイルならびにスポーツへのより高い参加率に起因すること
が少なくない。ACLを断裂した人はACL再建後の最初の2ヶ月間に2回目のACL損
傷のリスクが15倍高く、反対側の膝に対するACL損傷のリスクは再構築された膝の2
倍である。
【0004】
膝を一緒に固定する主要な靭帯には、前十字靭帯(ACL)、後十字靭帯(PCL)、
内側側副靭帯(MCL)および外側側副靭帯(LCL)の4つがある。米国では毎年20
万を超えるACL損傷が発生している。ACL損傷の約50%は、膝の他の構造への損傷
を伴って生じる。ACL損傷ほど一般的ではないが、PCLに対する損傷は全膝靭帯損傷
の3%~20%を占める。側副靭帯、MCLおよびLCLは、競技選手の膝損傷の25%
の原因である。
【0005】
ACLおよびその他の靭帯損傷に対する治療には、外科的および非外科的選択肢がある
。靭帯が治癒する間、支持および安定化を促進するために、装具が使用される。ACL手
術の場合、新しいACLの移植片強度は最初の12ヶ月の間、天然のACLよりもかなり
弱く、したがって、この初期の期間中の装具は日常生活またはスポーツ活動において生じ
る有害な外力から保護するのに役立つ。
【発明の概要】
【0006】
患者の関節に取り付けるように構成された装具が提供される。装具は、第1の端部お
よび第2の端部を有する第1のアームを含む。装具は、第1の端部および第2の端部を有
する第2のアームを含む。装具は第1のアームの第1の端部と第2のアームの第1の端部
とを結合するヒンジを含み、第1のアームと第2のアームとが、異なる相対的な角度配向
に対して移動可能であるようにする。装具は、ヒンジに結合されたポテンショメータを含
む。
【0007】
装具の第2のアームに対する装具の第1のアームの相対的な角度配向を監視する方法が
提供される。この方法は、第1のアームおよび第2のアームの一方に結合されたポテンシ
ョメータの出力を監視するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、いくつかの実施形態による、組み込まれた遠隔患者監視装置を有する装具を備えるシステムを示す。
【0009】
【
図2】
図2Aは、いくつかの実施形態による、装具の内側側部の斜視図を示す。
【0010】
【0011】
【0012】
【
図3B】
図3Bは、いくつかの実施形態による例示的なアナログ電位差計を示す。
【0013】
【
図3C】
図3Cは、いくつかの実施形態による例示的なデジタル電位差計を示す。
【0014】
【
図4】
図4は、いくつかの実施形態による
図2Aおよび
図2Bの装具の第1および第2のアームのそれぞれの第1および第2の回転軸の斜視図を示す。
【0015】
【0016】
図5Bは、いくつかの実施形態による、装具の一部の断面図を示す。
【0017】
【
図6】
図6は、いくつかの実施形態による、患者関節運動の少なくとも1つの態様を監視するように構成された装具の電気回路の概略図を示す。
【0018】
【
図7】
図7Aは、いくつかの実施形態による、固定されていない向きにある
図2Aおよび
図2Bの装具のラップ(wrap)を示す。
【0019】
図7Bは、いくつかの実施形態による、固定された向きにある
図7Aのラップを示す図
である。
【0020】
【
図8】
図8Aは、いくつかの実施形態による、装具の内側側部の斜視図を示す。
【0021】
【0022】
【
図9】
図9Aは、いくつかの実施形態による、装具の側面の斜視図を示す。
【0023】
図9Bは、いくつかの実施形態による、大腿パッドおよび脛パッドをさらに備える、図
9Aの装具の側面の斜視図を示す。
【0024】
【
図10】
図10は、いくつかの実施形態による、装具の第2のアームに対する装具の第1のアームの相対的な角度配向を監視する方法のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
発明の詳細な説明
本開示の実施形態は、膝、またはその他の関節、および周囲の靭帯に対する様々な損傷
を治療する際に使用するための整形外科用装具に関する。より詳細には、本明細書に開示
される装具の実施形態がACL欠損、側副靭帯欠損、過伸展損傷を有する患者のための日
常生活動作における使用、または予防的使用を意図し得る。
【0026】
矯正装具および支持体は、安全な可動域(ROM)を通じた自然な運動の利益を介して
、治癒および健康を促進することができる。しかしながら、治癒および健康を促進する際
のこのような補強および支持の効力は、患者が意図されるように装具を使用しているかど
うか、回復が予想通りに進行しているかどうか、および/または治療する医師によって指
示されるように所定の目標に到達しているかどうかを患者が知っているかどうかに、少な
くとも部分的に依存し得る。さらに、患者の術後回復を誘導する医師の能力は、患者が期
待通りに装具を使用しているか、回復が期待通りに進行しているか、および/または患者
が回復過程にどのように従事しているかを医師が知らされていることに少なくとも部分的
に依存し得る。したがって、そのようなフィードバックを患者および治療する医師の一方
または両方に提供する解決策が必要とされている。
【0027】
本明細書に記載され、かつ/または特許請求される装具は少なくとも部分的には患者の
移動性、活動性、およびプロトコル遵守を断続的にまたは連続的に捕捉し、追跡し、報告
する、外科手術後装具に取り付けられるか、または一体化される組み込まれた患者活動モ
ニタを介して、患者の外科手術後のケアおよびリハビリテーションをより効果的に管理し
、追跡する方法を医師に提供することによって、従来技術のデバイスの欠点に対処し、そ
のような医師が仮想治療を提供し、追加の外科手術後サポートを必要とする高リスク患者
に事前警告を提供することを可能にする。
【0028】
本明細書に記載および/または特許請求される装具はさらに、患者の身体療法をより良
く管理するために、患者の術後プロトコルおよびツールに対して患者の進行を追跡する方
法を提供する。以下により詳細に記載されるように、いくつかの実施形態では仮想療法の
ためのプラットフォームと組み合わされたモバイルスマートデバイス、頻繁に尋ねられる
質問(FAQ)およびモビリティサポートはこのような患者がより良好な自己管理ケアを
行い、医師への訪問前にリハビリテーションの進行を追跡することを可能にし得、これは
外科手術後のケアについて医師に効果的に警告し、それらの医師と通信するためのより多
くの柔軟性を提供し得る。
【0029】
本開示の様々な特徴のより良い理解は、合理的に適用可能な場合、同様の参照符号が同
様の要素を指す添付の図面と併せて読まれる以下の説明から収集することができる。本開
示は、さまざまな修正および代替の構成を受け入れることができる一方、特定の例示的な
特徴が図面に示され、以下で詳細に説明される。しかしながら、本開示を開示された特定
の実施形態に限定する意図はなく、反対に、本開示の精神および範囲内にあるすべての修
正、代替の構成、組み合わせ、および均等物を包含することが意図されることが理解され
るであろう。
【0030】
さらに、ある用語が記述された意味を有することが本開示において明示的に定義されて
いない限り、明示的または間接的に、その平易なまたは通常の意味を超えて、そのような
用語の意味を制限する意図はないことが理解されるであろう。
【0031】
本明細書で使用される整形外科用デバイスの開示された特徴の理解を容易にするために
、「近位」という用語はその通常の意味を有し、付着点(point of attachment)または
原点または中心点の隣または近くに位置するか、または身体の中心に向かって位置する位
置を指す。同様に、「遠位」という用語はその通常の意味を有し、付着点または原点また
は中心点から離れて位置するか、または身体の中心から離れて位置する位置を指す。「内
側」という用語は身体の中線により近い位置を指す。一方、「外側」という用語は身体の
中線から離れた位置を指す。用語「上部」および「下部」は、特定の要素の位置を、装具
アセンブリのヒンジ部分の上または下のいずれかであるかを、記述する。「上部」要素は
ヒンジおよび膝または他の関節の上にあるが、「下部」要素はヒンジおよび膝または他の
関節の下にある。用語「後方」もまた、その通常の意味を有し、別の位置または特徴の後
方または後方にある位置を指す。最後に、「前方」という用語はその通常の意味を有し、
別の位置または特徴の前方または前方にある位置を指す。
【0032】
用語「剛性」、「可撓性」、「可鍛性」、および「弾性」は本明細書では整形外科用デ
バイスの特定の特徴の部分を区別するために使用され得る。用語「剛性」は、デバイスの
要素が一般的にまたは実質的に硬い(inflexible)ことを意味することが意図される。「
剛性」であるフレームまたは支持部材またはシェルの文脈内で、用語「剛性」は、力が加
えられたときにそれらの全体的な形状を失わないことを示すことが意図される。対照的に
、用語「可撓性」または「可鍛性」は、荷重下で屈曲または屈曲することができる特徴を
包含することが意図される。
【0033】
図1は、いくつかの実施形態による、組み込まれた遠隔患者監視装置102を有する装
具100を備えるシステムを示す。
図1はさらに、ユーザスマートフォン110または他
の適切な通信デバイス、クラウドベースのデータベース、ポータルおよび/または通信ネ
ットワーク120、ならびにユーザおよび/または医師通信デバイス130を示し、これ
らの各々は、以下で説明されるように構成され得る。
【0034】
遠隔患者監視装置102は、角度、回転、運動範囲、ユーザの関節の角速度および/ま
たは加速度、またはこれらの態様のいずれかの任意の平均値、ピーク値、最小値、または
最大値を測定するように構成されたゴニオメータ(
図1には図示せず)を備えることがで
きる。デバイス102はさらに、そのような測定値を単独で、または以下に記載されるよ
うな他のタイプのセンサの測定値と併せて利用して、とりわけ、とられるステップの数、
移動距離、地面接触力、または患者が立ち上がり歩行を開始するためにとる期間(time p
eriod)を決定し得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、デバイス102がユーザの肢の一部分の加速度を測定するよ
うに構成された1つまたは複数の加速度計、ユーザの肢の一部分の向きを測定するように
構成されたジャイロスコープ、および/またはその向きにおける機会を測定するように構
成されたジャイロスコープ、皮膚温度および/または周囲温度を測定するように構成され
た接触および/または非接触温度計、容量性および/または磁気近接センサ、装具100
の一部分の周囲湿度レベルまたは湿度レベルを測定するように構成された湿度および/ま
たは湿度センサ、および/または周囲光レベルを測定するように構成された光センサをさ
らに備えることができる。いくつかの実施形態では、装置102が少なくともIPX7規
格を満たすように防水性であってもよい。
【0036】
したがって、デバイス102は、歩行中のピーク内反力および/もしくは外反力、回転
および/もしくは旋回シフト力、屈曲および/もしくは伸展単独の間のもしくは術後時間
の関数としての運動および/もしくは関節角度の平均および/もしくはピーク範囲、AC
L剪断、装具の運動および/もしくは滑り、地面反力、四頭筋対ハムストリング強度比、
患者、患者の肢の一部、もしくは装具100の加速度および/もしくは速度、ならびに/
または患者の関節の術後理学療法および/もしくはリハビリテーションに望ましい任意の
他の特性のような、パラメータを測定し、決定し、または推定するように構成され得る。
【0037】
デバイス102は、1つ以上の交換可能な、交換不可能な、再充電可能な、再充電不可
能なバッテリ(
図1には示されていない)、または任意の他の適切な電源によって電力供
給されてもよい。したがって、一旦イネーブルされると、デバイス102は、例えば、バ
ッテリの再充電または交換なしに、30日を超える間、患者からの実質的な相互作用なし
に、連続的な動作を監視および記録するように構成され得る。いくつかの実施形態では、
そのような電池の再充電が標準的なACまたはDC充電システムによって、または太陽、
振動、熱、運動および/または磁気誘導充電デバイスなどの内蔵エネルギー収穫デバイス
(
図1にも示されていない)によって達成されてもよい。デバイス102はリアルタイム
で、患者の活動および理学療法のコンプライアンスのそのような指標に関連するデータを
捕捉し、記憶し、断続的に、周期的に、または連続的に、スマートフォン110または他
の適切な通信デバイスに送信するように構成される。
【0038】
スマートフォン110または他の適切な通信デバイスは、デバイス102から送信され
た上述のデータを受信し、表示するように構成された、その上で実行される1つまたは複
数のアプリケーションを有することができる。いくつかの実施形態では、スマートフォン
110がそのような1つまたは複数のアプリケーションを介して、上述のデータをクラウ
ドベースのデータベース、ポータル、および/または通信ネットワーク120に連続的に
、定期的に、または断続的に送信するように構成され得る。
【0039】
スマートフォン110または他の適当な通信装置は、このような1つまたは複数のアプ
リケーションを通して、患者アカウント設定機能、患者ログイン機能、有線または無線接
続により装置102から上述の患者の活動および身体療法コンプライアンスデータを接続
してダウンロードすることができる。スマートフォン110または他の適切な通信デバイ
スはさらに、そのような1つまたは複数のアプリケーションを介して、患者が活動および
コンプライアンスデータを見ること、処方された活動およびコンプライアンス目標を実際
の活動およびコンプライアンス指標と見て比較すること、および/または同様の状況下で
個人の回復率を一般集団の回復率と比較することを可能にするように構成され得る。
【0040】
スマートフォン110または他の適切な通信デバイスはこのような1つ以上のアプリケ
ーションを介して、クラウドベースのデータベース、ポータルおよび/または通信ネット
ワーク120または他のソースからアクティビティモニタファームウェアをダウンロード
し、有線または無線通信のいずれかを介してファームウェアをデバイス102に転送する
ようにさらに構成することができる。スマートフォン110または他の適切な通信装置は
このような1つ以上のアプリケーションを介して、クラウドベースのデータベース、ポー
タルおよび/または通信ネットワーク120から動作監視動作パラメータをダウンロード
し、そのようなパラメータを装置102に転送するようにさらに構成することができる。
【0041】
クラウドベースのデータベース、ポータルおよび/または通信ネットワーク120は、
少なくともデバイス102、スマートフォン110または他の適切な通信デバイス、およ
び/またはデバイス130から受信された任意のデータを記憶するように構成され得る。
【0042】
装置130はコンピュータ、モバイル装置、または他の任意の適切な通信装置を含み、
装置130が、例えば、インターネット・エクスプローラのような標準ウェブ・ブラウザ
を使用して、クラウドベースのデータベース、ポータルおよび/または通信ネットワーク
120にアクセスできるようにする1つ以上のアプリケーションを実行するように構成す
ることができる。そのような1つまたは複数のアプリケーションを利用して、デバイス1
30は、アカウント設定機能、患者アカウントログイン機能、および/または処方する医
師または他の開業医のログイン機能を提供することができる。デバイス130は患者およ
び/または処方する医師に、そのような患者の活動およびコンプライアンスデータ、運動
範囲、歩数計数および/または活動レベルに関する患者の進行に関する警告を受信し、安
全に記憶し、遠隔観察のためのフォーマットを提供し、患者との間でメッセージを送受信
し、さらには患者から創傷の写真またはビデオを受信することさえできる。そのような患
者の活動およびコンプライアンスデータを遠隔で見ると、処方する医師は確立された医師
が処方した目標に関するフィードバックを患者に有利に提供し、そのような目標に対する
患者のコンプライアンスを奨励および追跡し、および/またはそのような目標およびプロ
トコルを更新または変更することができる。
【0043】
したがって、
図1に関連して説明されるシステムは、患者が意図されるように装具を使
用しているかどうか、回復が予想通りに進行しているかどうか、および/または患者が医
師によって指示されるように患者の目標に到達しているかどうかに関するフィードバック
を患者が受け取ることを可能にすることができる。さらに、医師は、患者が予想通りに装
具100を使用しているかどうか、患者が予想通りに進行しているかどうか、および/ま
たは患者が回復過程にどのように従事しているかについてのフィードバックを受けること
ができる。このような利点は患者とその医療提供者との間の接触点の数を減らし、入院期
間を短縮し、再入院および医療提供者への余分な来院を減らし、理学療法費用を減らし、
患者満足度を改善する。
【0044】
次に、
図1の装具100に対応する装具のいくつかの実施形態を、少なくとも
図2A~
図10に関連して説明する。
【0045】
図2Aは、いくつかの実施形態による、装具200の内側側部の斜視図を示し、
図2B
は、いくつかの実施形態による、装具200の外側の斜視図を示す。以下、
図2Aおよび
図2Bについて併せて説明する。
【0046】
装具200は、内側ヒンジアセンブリ226を介して第2の内側アーム224に連結さ
れた第1の内側アーム222を備える。本明細書で使用される「ヒンジ」または「ヒンジ
アセンブリ」という用語は、2つのアームの長手方向軸の様々な角度配向を通じた回転運
動を可能にしながら、装具の2つのアームを一緒に結ぶ機械的連結器を意味する。使用時
には、装具のヒンジが一般に、補強される解剖学的関節に近接している。第1の内側アー
ム222は、患者の上肢の内側に沿って配置されるように構成されてもよい。したがって
、いくつかの実施形態では、第1の内側アーム222が内側ヒンジアセンブリ226が患
者の膝の内側にまたはそれに隣接して配置されるときに、第1の内側アーム222がその
ように配置されることを可能にする角度で曲げられてもよい。第2の内側アーム224は
、患者の下肢の内側に沿って配置されるように構成されてもよい。したがって、いくつか
の実施形態では、第2の内側アーム224が内側ヒンジアセンブリ226が患者の膝の内
側側部にまたはそれに隣接して配置されるときに、第2の内側アーム224がそのように
配置されることを可能にする角度で曲げられてもよい。いくつかの実施形態では、第1お
よび第2の内側アーム222、224は、金属、例えば、アルミニウム、または任意の他
の実質的に剛性の材料を含むことができる。いくつかの実施形態では第1および第2の内
側アーム222、224の各々はヒンジ中心からバー端まで、幅約0.625インチ、厚
さ約0.100インチ、および長さ約5.25インチであってもよい。しかしながら、本
開示はそのように限定されず、第1および第2の内側アーム222、224は、互いに同
じであっても異なっていてもよい任意の適切な寸法を有してもよい。
【0047】
装具200は、内側ヒンジアセンブリ226と患者の膝の内側側部との間に配置される
ように構成された内側顆パッド228をさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では、
内側顆パッド228が内側ヒンジアセンブリ226と患者の膝の内側側部との間にクッシ
ョンを提供するために、発泡体、ゴム、エラストマー、プラスチック、2# EVA、L
ycraラミネート、ブラシナイロン、または他の任意の適切な材料(熱成形または他の
方法)を備え得る。いくつかの実施形態では、内側顆パッド228が、任意の適切な方法
、例えば、面ファスナ、スナップ、クリップ、リベット、接着剤などを介してヒンジアセ
ンブリ226に固定されてもよい。
【0048】
装具200は、患者の上肢、膝、および下肢の少なくとも一部の周りに巻き付けられ、
固定されるように構成されたラップ210をさらに備えてもよい。ラップ210は、第1
の内側アーム222の少なくとも一部を受け入れて固定するように構成された第1のポケ
ット212と、第2の内側アーム224の少なくとも一部を受け入れて固定するように構
成された第2のポケット214とを含む。ラップ210は、通気性発泡体、Lycra、
ナイロン、または任意の他の適切な材料を含み得る。
【0049】
装具200は、外側ヒンジアセンブリ256を介して第2の外側アーム254に結合さ
れた第1の外側アーム252をさらに備える。第1の外側アーム252は、患者の上肢の
外側側部に沿って配置されるように構成されてもよい。したがって、いくつかの実施形態
では、第1の外側アーム252は、外側ヒンジアセンブリ256が患者の膝の外側側部に
配置されるときに、第1の外側アーム252がそのように配置されることを可能にする角
度で曲げられてもよい。第2の外側アーム254は、患者の下肢の外側側部に沿って配置
されるように構成されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、第2の外側アー
ム254は、外側ヒンジアセンブリ256が患者の膝の外側側部上に、またはそれに隣接
して配置されるときに、第2の外側アーム254がそのように配置されることを可能にす
る角度で曲げられてもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2の外側アーム25
2、254は、金属、例えば、アルミニウム、または任意の他の実質的に剛性の材料を含
むことができる。いくつかの実施形態では、第1および第2の外側アーム252、254
のそれぞれは、幅が約0.625インチ、厚さが約0.100インチ、ヒンジ中心からバ
ー端までの長さが約5.25インチであってもよい。しかしながら、本開示はそのように
限定されず、第1および第2の外側アーム252、254は、互いに同じであっても異な
っていてもよい任意の適切な寸法を有してもよい。以下の
図3Aおよび
図5A~
図6、な
らびに上記の
図1に関連して記載されるように、外側ヒンジアセンブリ256は、ユーザ
の関節の角度、回転、運動範囲、角速度、および/または加速度のうちの1つ以上を測定
するように構成される、組み込まれた遠隔患者監視デバイス102を含み得る。
【0050】
装具200は、外側ヒンジアセンブリ256と患者の膝の外側側部との間に配置される
ように構成された外側顆パッド258をさらに備えてもよい。いくつかの実施形態では外
側顆パッド258が発泡体、ゴム、エラストマー、プラスチック、2# EVA、Lyc
raラミネート、ブラシナイロン、または熱成形された、または他の任意の他の適切な材
料を含み得、外側ヒンジアセンブリ256と患者の膝の外側側部との間にクッションを提
供する。いくつかの実施形態では、外側顆パッド258が任意の適切な方法、例えば、面
ファスナ、スナップ、クリップ、リベット、接着剤などを介してヒンジアセンブリ256
に固定されてもよい。
【0051】
装具200は、第1の外側アーム252と患者の上肢の外側側部との間に配置されるよ
うに構成された上部パッド262をさらに備えることができる。上部パッド262は、発
泡体、ゴム、エラストマー、プラスチック、2# EVA、Lycraラミネート、ブラ
シナイロン、または第1の外側アーム252と患者の上肢の外側側部との間にクッション
を提供するための、熱成形された、または他の任意の他の適切な材料を含んでもよい。い
くつかの実施形態では、上部パッド262が任意の適切な方法、例えば、フックおよびル
ープファスナー、スナップ、クリップ、リベット、接着剤などを介して、第1の外側アー
ム252に固定されてもよい。
【0052】
装具200は、第2の外側アーム254と患者の下肢の外側側部との間に配置されるよ
うに構成された下部パッド264をさらに備えることができる。下部パッド264は発泡
体、ゴム、エラストマー、プラスチック、2# EVA、Lycraラミネート、ブラシ
ナイロン、または第2の外側アーム254と患者の下肢の外側側部との間にクッションを
提供するための、熱成形または他の任意の他の適切な材料を含んでもよい。いくつかの実
施形態では、下部パッド264が任意の適切な方法、例えば、フックアンドループファス
ナー、スナップ、クリップ、リベット、接着剤などを介して、第2の外側アーム254に
固定されてもよい。
【0053】
装具200は、上部パッド262、第1の外側アーム252、および上部内側アーム2
22のうちの1つまたは複数を患者の上肢に固定するように構成された上部ストラップ2
30をさらに備えることができる。いくつかの実施形態では、上部ストラップ230が接
合部で分岐して第2の端部234および第3の端部236のそれぞれを形成する第1の端
部232を備える「Y」字形ストラップを備えることができる。第1、第2および第3の
端部232、234、236の各々は、それぞれの締め付け要素(fastening elements)
272、274、276を介して、上部パッド262および第1の外側アーム252の少
なくとも1つに固定することができる。いくつかの実施形態では締め付け要素272、2
74、276はDリングを備えてもよい。しかし、本開示はそのように限定されず、上部
ストラップ230は、任意の適切な方法によって上部パッド262および第1の外側アー
ム252のうちの1つまたは複数に固定された任意の適切なタイプの拘束要素を備えるこ
とができる。図に示すように。2Aおよび2Bでは、上部ストラップ230が第1の端部
232が患者の上肢の後方部分の周りに配置され、第2および第3の端部234、236
が患者の上肢の前方部分の周りに配置されるように、患者の上肢の周りに巻き付けること
ができる。しかしながら、本開示はそのように限定されず、上部ストラップ230は図に
示されるものとは逆の向きに構成されてもよい。2Aと2B。いくつかの実施形態では、
上部ストラップ230が患者に適した長さにトリミング可能であってもよい。
【0054】
幾つかの実施形態において、装具200は、上部ストラップ230と患者の大腿との間
に配置され、それらによって確保されるように構成された大腿パッド238をさらに備え
ることができる。大腿パッド238は、上部ストラップ230と患者の大腿部との間にク
ッションを提供するために、発泡体、ゴム、エラストマー、プラスチック、2# EVA
、Lycraラミネート、ブラシナイロン、または他の任意の適切な材料(熱成形または
他の方法)を含み得る。
【0055】
装具200は、下部パッド264、第2の外側アーム254、および下部内側アーム2
24のうちの1つまたは複数を患者の下肢に固定するように構成された下部ストラップ2
40をさらに備えることができる。いくつかの実施形態では、下部ストラップ240が接
合部で分岐して第2の端部244および第3の端部246のそれぞれを形成する第1の端
部242を備える「Y」字形ストラップを備えることができる。第1、第2および第3の
端部242、244、246の各々は、それぞれの締め付け要素282、284、286
を介して、下部パッド262および第1の外側アーム252の少なくとも一方に固定され
てもよい。いくつかの実施形態では、締め付け要素282、284、286はDリングを
備えてもよい。しかしながら、本開示はそのように限定されず、下部ストラップ240は
、任意の適切な方法によって下部パッド262および第1の外側アーム252のうちの1
つまたは複数に固定された任意の適切なタイプの拘束要素を含むことができる。
図2Aお
よび
図2Bに示すように、下部ストラップ240が第1の端部242が患者の下肢の前方
部分の周りに配置され、第2および第3の端部244、246が患者の下肢の後方部分の
周りに配置されるように、患者の下肢の周りに巻き付けることができる。しかしながら、
本開示はそのように限定されず、下部ストラップ240は、
図2Aおよび
図2Bに示され
る向きとは逆の向きに構成されてもよい。いくつかの実施形態では、下部ストラップ24
0が患者に適した長さにトリミング可能であってもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、装具200が下部ストラップ240と患者のふくらはぎとの
間に配置され、それによって定位置に固定されるように構成されたふくらはぎパッド24
8をさらに備えてもよい。ふくらはぎパッド248は下部ストラップ240と患者のふく
らはぎとの間にクッションを提供するために、発泡体、ゴム、エラストマー、プラスチッ
ク、2# EVA、Lycraラミネート、ブラシナイロン、または熱成形もしくは他の
任意の他の適切な材料を含み得る。
【0057】
ここで、外側ヒンジアセンブリ256の1つの例示的な実施形態を、以下の
図3Aに関
連してより詳細に説明する。第1の外側アーム252、第2の外側アーム254、および
外側ヒンジアセンブリ256は
図3に関連して説明されるが、第1の内側アーム232、
第2の内側アーム234、および内側ヒンジアセンブリ236はさらに、または代替とし
て、実質的に同様のまたは同じ特徴を備えてもよい。さらに、特定の機能が第1の外側ア
ーム252に関して説明されているが、そのような機能は代替的に、第2の外側アーム2
54または第2の内側アーム224に適用されてもよい。
【0058】
図3Aは、いくつかの実施形態に従った、
図2Bの装具200の外側ヒンジアセンブリ
256の分解斜視図を示す。外側ヒンジアセンブリ256は、外側ヒンジアセンブリ25
6の外側対向面を覆うように構成された上部シェル306を備える。外側ヒンジアセンブ
リ256はさらに、本開示のいずれかに記載されるように、関節機能の1つ以上の態様を
測定および/または追跡するように構成されたPCB308に取り付けられた回転/角度
エンコーダを備える、少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)308を備える。図
3B~
図3Cおよび
図5A~
図6に関連してより詳細に説明するように、いくつかの実施
形態では、回転/角度エンコーダ310は、回転/角度エンコーダ310の回転可能なシ
ャフトの位置に基づいて変化する抵抗を提示するように構成された、アナログ機械ポテン
ショメータ、デジタルポテンショメータ、または任意の他のタイプの電気ポテンショメー
タまたは回転エンコーダとすることができる。いくつかの実施形態では、回転/角度エン
コーダ310を備えるPCB308が、
図1に関連して前述したように、遠隔患者監視装
置102の少なくとも一部を形成することができる。したがって、いくつかの実施形態で
は、PCB308は、
図1に関連して前述したセンサおよび/または要素のうちの1つま
たは複数、ならびに本明細書で説明する任意の機能に必要な任意の追加の回路をさらに備
えることができる。
【0059】
図3Aに示すように、第1の外側アーム252は、第1の端部252aおよび第2の端
部252bを含み、第2の外側アーム254は、第1の端部254aおよび第2の端部2
54bを含む。外側ヒンジアセンブリ256は、第1の外側アーム252および第2の外
側アーム254がいくつかの実施形態ではヒンジアセンブリ256に対して異なる相対角
度方向に移動可能であるように、第1の外側アーム252の第1の端部252aを、第1
のシャフト314および第2のシャフト316をそれぞれ介して第2の外側アーム254
の第1の端部254aに連結するように構成されたヒンジプレート312をさらに備える
ことができる。いくつかの実施形態では、第1のシャフト314は、回転/角度エンコー
ダ310の回転可能なシャフトに対応するか、または代替的に連結されてもよい。回転/
角度エンコーダ310の回転可能なシャフト314の部分314aは、第1の外側アーム
252の第1の端部252aの嵌合アパーチャ318と回転係合するようにキー止めされ
るか、さもなければ成形され、それにより、回転可能なシャフト314を第1の外側アー
ム252の第1の端部252aに連結する。したがって、回転可能なシャフト314は、
第1の外側アーム252の第1の端部252aに対して固定された角度配向を有すること
ができる。さらに、第2のシャフト316は、第2の外側アーム254の第1の端部25
4a内の第2の開口部320内に嵌合するように構成されてもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、第1の外側アーム252の第1の端部252aが外側ヒンジ
アセンブリ256の周りの患者の関節の伸展および/または屈曲を制限するように構成さ
れた少なくとも1つの停止部302を備えてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、
第2の外側アーム254の第1の端部254aが外側ヒンジアセンブリ256の周りの患
者の関節の伸展および/または屈曲を制限するように構成された少なくとも1つの停止部
304を備えてもよい。いくつかの実施形態では、第1の端部252a、254aの一方
または両方は患者の関節の反対方向への伸展および/または屈曲を制限するように構成さ
れた、それぞれの停止部302、304に実質的に対向して配置された追加の停止部(図
示せず)を備えてもよい。
【0061】
外側ヒンジアセンブリ256は、背面カバー322をさらに備えることができる。いく
つかの実施形態では、外側ヒンジアセンブリ256が光、例えば、PCB 308の電子
機器が現在オンまたはオフにされているかどうかを示すように構成された青色発光ダイオ
ード(LED)(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0062】
有利な一実施形態では、回転/角度エンコーダがポテンショメータを備える。ここで、
電位差計の例を図に関連して説明する。3Bおよび3C。本開示の目的のために、電位差
計は可変3端子抵抗器として機能し、および/またはこれら3端子間に分圧器機能を提供
する、電気構成要素または相互接続された構成要素のセットである。
【0063】
図3Bは、いくつかの実施形態による、アナログ・ポテンショメータとしての回転/角
度エンコーダ310を示す。アナログ・ポテンショメータの例にはスライダ・ポット、サ
ムホイール・ポット、およびトリマー・ポットが含まれるが、これらに限定されない。図
3Bに図示されるように、ポテンショメータ310は、抵抗素子350の第1の端部に結
合された第1の端子354と、抵抗素子350の第2の端部に結合された第2の端子35
8と、摺動接点352に結合された第3の端子356とを含む。摺動接点352は、回転
可能なシャフト314に連結され、回転可能なシャフト314の角度配向に依存する位置
で抵抗要素350と接触するように構成される。いくつかの実施態様において、抵抗要素
350は摺動接点352が回転可能な軸314の軸心によって画定される軸を中心に回転
しながら、抵抗要素350に沿った任意の点で接触することができるように、実質的に半
円形状を有する可能性がある。他のいくつかの実施形態では、抵抗要素350が実質的に
直線状の形状であってもよく、摺動接点352は回転可能なシャフト314の軸方向中心
によって画定される軸を中心に回転しながら、抵抗要素350に沿った任意の点と接触し
てもよい。いくつかの実施形態では、抵抗要素350がグラファイト、抵抗ワイヤ、プラ
スチック中に懸濁された炭素粒子、セラミック/金属混合物、抵抗ポリマーまたは樹脂ペ
ースト、または任意の他の適切な比較的高抵抗の導電性材料のうちの任意の1つ以上を含
み得る。いくつかの実施態様において、第1の端子354と第3の端子356との間の抵
抗素子350によって提供される抵抗は、回転可能なシャフト314の角度配向と共に直
線的に増加してもよい。他のいくつかの実施態様において、第1の端子354と第3の端
子356との間の抵抗素子350によって提供される抵抗は回転可能なシャフト314の
角度配向と共に、例えば、指数関数的、対数関数的、または他の任意の非線形様式で、非
線形様式で増加し得る。
【0064】
図6に関連してより詳細に説明されるように、動作中、第1の電圧が、第1および第2
の端子354、358の両端に提供される。回転可能なシャフト314の角度配向に基づ
いて、摺動接点352は、抵抗要素350上の単一の可変位置と接触する。したがって、
第1端子354と第3端子356との間の電気経路内の抵抗素子350の部分は第1の可
変抵抗を提供し、第3端子356と第2端子358との間の電気経路内の抵抗素子350
の部分は第2の可変抵抗を提供し、第1および第2の可変抵抗の合計は、概して、抵抗素
子350の総抵抗に等しい。第3端子356と第2端子358との間に現れる第2の電圧
は、第2の可変抵抗と抵抗素子350の全抵抗との間の比に関連する、および/または比
例する。あるいは、第1の端子354と第3の端子356との間に現れる第3の電圧が第
1の可変抵抗と抵抗素子350の全抵抗との間の比に関連する、および/または比例する
。したがって、ポテンショメータ310は第2の電圧または第3の電圧のいずれかが回転
可能なシャフト314の角度配向の指標と共に変化し、かつその指標として利用され得る
分圧器として機能する。
図2A~
図3Aの第1の外側アーム252が回転可能なシャフト
314に取り付けられていることから、第2の電圧または第3の電圧は、装具200に固
定されたときに、第1の外側アーム252および患者の関節の角度方向の指標と共に変化
し、その指標として利用され得る。
【0065】
図3Cは、いくつかの実施形態による、デジタルポテンショメータとしてのポテンショ
メータ310を示す。
図3Cに図示されるように、ポテンショメータ310は複数の直列
接続された抵抗器350a、350b、350c、・・・350y、350z(本明細書
では抵抗器ラダーとも呼ばれる)を含む抵抗要素の第1の端部に結合された第1の端子3
54と、抵抗要素の第2の端部に結合された第2の端子358と、第3の端子356とを
含む。隣接する抵抗器350a~350zの端子間、および抵抗器ラダーと第1および第
2端子254、258との間の接続点は、抵抗器ラダーの独特のノードを備える。複数の
スイッチ360a、360b、360c、・・・360yの各々は、抵抗器ラダーのそれ
ぞれのノードと第3端子356との間に接続される。スイッチ360a~360zは、リ
レー、トランジスタ、または任意の他の書の電気的に制御可能なスイッチであってもよい
。摺動接点352は、回転可能なシャフト314に連結され、回転可能なシャフト314
の角度配向に応じて、スイッチ360a~360zのうちの1つの制御端子と電気的に接
触するように構成される。いくつかの実施態様において、抵抗器350a~350zのそ
れぞれの抵抗は、第1の端子354と第3の端子356との間に提供される抵抗が回転可
能なシャフト314の角度配向とともに、階段状に直線的に増加し得るように、実質的に
同じであってもよい。他のいくつかの実施態様では、抵抗器350a~350zのそれぞ
れの抵抗は、第1の端子354と第3の端子356との間に提供される抵抗が、例えば、
指数関数的、対数関数的、または他の任意の非線形様式で、回転可能なシャフト314の
角度配向と共に、非線形、段階的様式で増加し得るように、実質的に同じでなくてもよい
。抵抗ラダー内の多数のステップは、ラダー内の多数の抵抗に関連している。本開示は、
抵抗器ラダーにおける任意の数のステップを企図する。
【0066】
図6に関連してより詳細に説明されるように、動作中、第1の電圧が、第1および第2
の端子354、358の両端に提供される。回転可能なシャフト314の角度配向に基づ
いて、イネーブル信号として好適な電圧または信号に結合され得る摺動接点352はスイ
ッチ360a~360zのうちの1つの制御端子と電気的に接触し、そのスイッチを閉じ
、第1の端子354と第3の端子356との間の第1の可変抵抗と、第3の端子356と
第2の端子354との間の第2の可変抵抗とを有する電気経路とを提供する。第1および
第2の可変抵抗の和は一般に、抵抗器ラダー全体の全抵抗に等しい。第3端子356と第
2端子358との間に現れる第2の電圧は、第2の可変抵抗と抵抗器ラダーの総抵抗との
間の比に関連する、および/または比例する。あるいは、第1の端子354と第3の端子
356との間に現れる第3の電圧が第1の可変抵抗と抵抗器ラダーの総抵抗との間の比に
関連する、および/または比例する。したがって、ポテンショメータ310は第2の電圧
または第3の電圧のいずれかが回転可能なシャフト314の角度配向の指標と共に変化し
、かつその指標として利用され得る分圧器として機能する。
図2A~
図3Aの第1の外側
アーム252は、回転可能なシャフト314に取り付けられていることから、第2の電圧
または第3の電圧は第1の外側アーム252および装具200内の患者の関節の角度方向
の指標と共に変化し、その指標として利用され得る。
【0067】
図4に図示されるように、第1の外側アーム252の回転の第1の軸402は実質的に
嵌合アパーチャ318の中心を通過し、第2の外側アーム254の回転の第2の軸404
は、実質的にアパーチャ320の中心を通過する。第1の軸402は固定距離「d」だけ
、第2の軸404から平行で、空間的に、例えば、外側に、分離されているように図示さ
れている。
図4にさらに図示されるように、外側アーム252は、縦軸420を画定し、
外側アーム254は縦軸440を画定する。上述したように、ヒンジの内側のプリント回
路基板308に対して、2つの長手方向軸420、440の相対的な角度配向が変化する
ことにつれて、プリント回路基板308の配向は、開口部318および320を基準とし
て同じ量だけ変化することになる。ポテンショメータ310のシャフト314がポテンシ
ョメータの本体がプリント回路基板308に固定されている間に、1つまたは複数の側面
に他の嵌合機構の平坦部を有することなどによって、開口318内に回転可能に固定され
ている場合、アーム252および254の向きを調整することによって、ポテンショメー
タシャフトの回転位置が調整され、その検出された抵抗が変化する。
【0068】
図5Aは、いくつかの実施形態による、
図2Aおよび
図2Bの装具の一部の断面図を示
す。PCB308、ポテンショメータ310、第1の外側アーム252、および第2の外
側アーム254を含む、外側ヒンジアセンブリ256のいくつかの部分が示されている。
ポテンショメータ310の回転可能なシャフト314は第1の外側アーム252を拘束し
て第1の軸402を中心に回転させるものとして図示され、第2の軸316は第2の外側
アーム254を拘束して第2の軸404を中心に回転させるものとして図示されている。
ポテンショメータ310は、
図3Bに関連して前述したように図示されており、他の特徴
の中でもとりわけ、少なくとも抵抗素子350および摺動接点352を含む。しかしなが
ら、例えば、
図3Cに関連して前述したようなデジタル実施形態も企図される。摺動接点
352は回転可能なシャフト314に連結され、回転可能なシャフト314および摺動接
点352の角度回転に依存する位置で抵抗要素350と電気接触するように構成されるが
、抵抗要素350はポテンショメータ310および外側ヒンジアセンブリ256に関して
固定配向を有する可能性がある。前述したように、回転可能なシャフト314は第1の外
側アーム252が軸402を中心に(
図5Aの内外で)回転すると、回転可能なシャフト
314および摺動接点352も、両面矢印で示すように、軸402を中心に回転するよう
に、第1の外側アーム252に連結されてもよい。したがって、摺動接点352は変化す
る位置で抵抗要素350と接触し、ポテンショメータに対応して変化する抵抗を提供させ
る。したがって、ポテンショメータの出力は、第2の外側アーム254に対する第1の外
側アーム252の相対的な角度配向を示す。さらに、抵抗素子350はポテンショメータ
310および外側ヒンジアセンブリ256に対して固定配向を有するので、第1の外側ア
ーム252が回転可能なシャフト314および摺動接点352を回転するとき、抵抗素子
350は、第1の外側アーム252の第1の端部252aに対して回転する(または少な
くとも配向を変化させる)ように構成される。
【0069】
他のいくつかの実施形態では、第1の軸402を中心に回転する第1の外側アーム25
2および第2の軸404を中心に回転する第2の外側アーム254ではなく、
図5Bは第
1の外側アーム252および第2の外側アーム254が両方とも同じ第1の軸402を中
心に回転するように構成されている代替実施形態を示す。したがって、第1の外側アーム
252は、前述のように、回転可能なシャフト314に固定されてもよいが、第2の外側
アーム254は回転可能なシャフト314に固定されておらず、代わりに、プリント回路
基板の向きが、例えば、スタンドオフ520によって外側アーム254に固定されている
間、回転可能なシャフト314によって、第1の軸402を中心として自由に回転するよ
うに単に拘束されている。そのような実施形態では、他のすべての機能が前述の通りであ
ってもよい。
【0070】
図6は、いくつかの実施形態による、患者関節運動の少なくとも1つの態様を監視する
ように構成された装具の例示的な電気回路600の概略図を示す。1つの実施形態が
図6
に開示されているが、本開示はそのように限定されず、本開示に記載されるような機能を
提供する任意の回路または構成を企図する。
【0071】
PCB308は前述のように、回路600を含むことができる。回路600は、バッテ
リ602と、平滑コンデンサ606と、第1および第2の抵抗器604、608と、第1
、第2および第3の端子354、358、356を有するポテンショメータ310と、抵
抗素子350および摺動接点352と、バッファ616と、送受信能力を有するコントロ
ーラ618と、アンテナ620とを含んでもよい。ポテンショメータ310は
図3B(例
えば、アナログポテンショメータ)に関連して前述したように図示されているが、ポテン
ショメータ310は
図3C(例えば、デジタルポテンショメータ)に関連して前述したよ
うにもよい。
【0072】
バッテリ606は、接地電位に電気的に接続される負端子と、第1の抵抗器604の第
1の端子に電気的に接続される正端子とを有する。平滑コンデンサ606は、接地電位に
電気的に接続される第1の端子と、第1の抵抗器604の第2の端子と、第2の抵抗器6
08の第1の端子とに電気的に接続される第2の端子とを有する。第2の抵抗器608は
ポテンショメータ310の第1の端子354(例えば、抵抗素子350の第1の端子)に
電気的に接続された第2の端子を有し、これは、ポテンショメータ310の入力とみなさ
れてもよい。ポテンショメータ310の第2の端子358(例えば、抵抗素子350の第
2の端子)は、コントローラ618のポテンショメータイネーブル出力に電気的に接続さ
れる。ポテンショメータ310の摺動接点352は、摺動接点352に連結された回転可
能なシャフトの向きに依存する抵抗要素350上の物理的位置と、およびポテンショメー
タ310の第3の端子356と、電気的に接触している。第3の端子356は、バッファ
616の第1の入力端子と電気的に接触している。バッファ616の出力端子は、バッフ
ァ616の第2の入力端子とコントローラ618のポテンショメータ入力との両方に電気
的に接続される。コントローラ618のアンテナ端子は、アンテナ620と電気的に接触
する。したがって、ポテンショメータ310の入力(例えば、第1の端子354)は、第
1および第2の抵抗器604、608を介して、バッテリ602に電気的に結合される。
図示されていないが、バッファ616およびコントローラ618はそれぞれ、バッテリ6
02に結合され、電力を受け取ってもよく、さらに、電気回路を完成するために、接地電
位に適切に結合されてもよい。
【0073】
動作バッテリ602では、平滑コンデンサ606および第1および第2の抵抗器604
、608はコントローラ618のポテンショメータイネーブル入力が起動されると(例え
ば、回路600内の接地電位または任意の他の電位に電気的に結合される)、ポテンショ
メータ310の第1および第2の端子354、358の両端に(例えば、抵抗素子350
の両端に)所定の電圧を提供する。摺動接点352は、患者の関節の屈曲または伸展の程
度に基づくポテンショメータ310の回転可能なシャフトの角度配向に応じて、抵抗素子
350上の様々な物理的位置と電気的に接触するので、ポテンショメータ310は摺動接
点352、第3の端子356、およびバッファ616に、所定の電圧の可変割合を出力す
る分圧器として動作する。したがって、ポテンショメータ310の入出力端子間に設けら
れた可変抵抗、並びに摺動接点352に設けられた可変電圧は前述したように、第1の外
側アーム252と第2の外側アーム254との間の相対的な角度配向に比例し、かつそれ
を示す。
【0074】
バッファ616はその入力で高インピーダンスを提供し、出力は、コントローラ618
のポテンショメータ入力への摺動接点352での電圧に等しい。抵抗素子350の高い抵
抗値とバッファ616の比較的高い入力インピーダンスとの組み合わせによって、回路6
00はバッテリ602から極めて少ない量の電流、したがって電力を引き出すことも可能
になり、バッテリ602を交換または再充電することなく、比較的長い期間(例えば、6
か月以上)、回路600の中断されない動作を可能にする。これは、術後回復の環境にお
いて特に有利な特徴である。典型的には、このような装具が手術後数ヶ月間装着される。
低電力ポテンショメータベースの回転検知回路により、ヒンジ内のバッテリを再充電また
は交換する必要のない、連続的またはほぼ連続的な回転監視を行うことができる。使用者
に関する限り、装具上のヒンジは、回復期間中、測定能力がなく、メンテナンスもない従
来のヒンジと全く同様に扱われる。
【0075】
制御装置618はバッファ616の出力から受け取った電圧を受信電圧を示す信号に変
換し、その信号を、例えば、
図1に関連して前述したように、ユーザスマートフォン11
0または他の適切な通信装置に送信するように、駆動アンテナ620を構成することがで
きる。したがって、コントローラ618は単独で、またはアンテナ620と併せて、時間
の関数として、かつ受信電圧に基づいて、第1の外側アーム252と装具200の第2の
外側アーム254との間の相対的な角度配向の指標を、前述したように、ユーザスマート
フォン110または他の適切な通信装置に送信するように構成された無線送信機を含んで
もよい。いくつかの実施形態では、コントローラ618が少なくとも
図1に関連して前述
したように、例えば、ユーザスマートフォン110または他の適切な通信デバイスから送
信されたアンテナ620からの信号を受信し、適切に処理するようにさらに構成され得る
。
【0076】
図7Aは、いくつかの実施形態による、固定されていない向きにある、
図2Aおよび図
2Bの装具200のラップ210を示す。ラップ210は、ラップ210の上部を患者の
上肢の周りに固定するように構成された1つ以上の上部締め付け要素712を備えてもよ
い。ラップ210は、ラップ210の下部を患者の下肢の周りに固定するように構成され
た1つ以上の下部締め付け要素714をさらに備えてもよい。締め付け要素712、71
4は、フックアンドループ締結具、スナップ、クリップ、または患者の肢の周りにラップ
210を取り外し可能に締結する任意の他の要素を備えてもよい。ラップ210は患者の
膝蓋骨と整列するように構成された開口部710をさらに備えてもよく、それによって、
患者の脚とのラップ210のより安定した整列と同様に、増加した快適性を提供する。図
7Bは、上部締め付け要素712および下部締め付け要素714が患者の脚の周りに固定
されたラップ210を有する、
図7Aのラップ210を示す。
【0077】
図8Aは、いくつかの実施形態による、ラップ210または第1の内側アーム222、
第2の内側アーム224、および内側ヒンジアセンブリを有さない装具200と実質的に
同一で装具800の内側側部の斜視図を示す。
図8Bは、
図8Aの装具800の外側側部
の斜視図を示す。図示されるように、装具800は、ラップ210、第1の内側アーム2
22、第2の内側アーム224、および内側ヒンジアセンブリが省略されていることを除
いて、前述の装具200のすべての特徴を含む。他のすべての機能は、装具200につい
て前述したとおりである。
【0078】
図9Aは、いくつかの実施形態による、装具900の側面の斜視図を示す。図示される
ように、装具900は、以下にさらに説明するように、大腿パッド238、ふくらはぎパ
ッド248を除き、
図8Aおよび
図8Bに関連して前述した装具800のすべての特徴を
含む。
【0079】
装具900は第2の外側アーム254と患者の下肢の外側側部との間に配置されるよう
に構成された下部パッド964を、
図2Aと
図2Bに関連して前述したように、下部パッ
ド264とミラー構成で備えてもよい。したがって、締め付け要素282、284、28
6は、
図2Aおよび
図2Bに関連して先に説明したものにミラー構成で、下部パッド96
4および第2の外側アーム254の少なくとも1つに固定されてもよい。下部パッド96
4は、発泡体、ゴム、エラストマー、プラスチック、2# EVA、Lycraラミネー
ト、ブラシナイロン、または第2の外側アーム254と患者の下肢の外側側部との間にク
ッションを提供するための、熱成形された、または他の任意の他の適切な材料を含んでも
よい。いくつかの実施形態では、下部パッド964が任意の適切な方法、例えば、フック
およびループファスナー、スナップ、クリップ、リベット、接着剤などを介して、第2の
外側アーム254に固定されてもよい。
【0080】
下部ストラップ240は、
図2Aおよび
図2Bに関連して説明したのとは逆の様式で、
下部パッド264および第2の外側アーム254のうちの1つ以上を患者の下肢に固定す
るように構成される。下部ストラップ240は第1の端部242が患者の下肢の後方部分
の周りに配置され、第2の端部244および第3の端部246が患者の下肢の前方部分の
周りに配置されるように、患者の下肢の周りに巻き付けることができる。
【0081】
図9Bは、いくつかの実施形態による、大腿パッド938および脛パッド948をさら
に備える、
図9Aの装具900の側面の斜視図を示す。厚いパッド938は、上部ストラ
ップ230と患者の殻との間に配置されて確保されるように構成されている。大腿パッド
938は、
図2Aおよび
図2Bに関連して前述した大腿パッド238と実質的に同様であ
ってもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、装具200がさらに、下部ストラップ240と患者の光沢部
との間に配置され、所定の位置に固定されるように構成された光沢パッド948を備える
ことができる。新パッド948は下部ストラップ240と患者の脛との間にクッションを
提供するために、発泡体、ゴム、エラストマー、プラスチック、2# EVA、Lycr
aラミネート、ブラシナイロン、または他の任意の適切な材料(熱成形または他の方法)
を備え得る。
【0083】
図10は、いくつかの実施形態による、装具の第2のアームに対する装具の第1のアー
ムの相対的角度配向を監視する方法のフローチャート1000を示す。フローチャート1
000は、本開示に記載される任意の装具の利用に適用され得る。
【0084】
ブロック1002は、ポテンショメータのシャフトを、装具の第1のアームおよび第2
のアームのうちの1つに固着するステップを含む。例えば、ポテンショメータ310の回
転可能なシャフト314は任意の先の図に関連して先に記載されたように、第1の外側ア
ーム252または第1の内側アーム222のうちの1つに固定され得る。いくつかの実施
形態では、電位差計310の回転可能なシャフト314が代替的に、少なくとも第1の外
側アーム252について前述したものと同様に、かつ同様の機能を有する第2の外側アー
ム254または第2の内側アーム224のうちの1つに固定されてもよい。
【0085】
ブロック1004は、ポテンショメータの出力を監視するステップを含む。例えば、コ
ントローラ618(
図6)またはPCB 308(
図3)の任意の他の適切な回路または
回路は任意の前の図に関連して前述したように、ポテンショメータ310の第3の端子3
56(例えば、第2および第3の端子358、356の間)から出力される電圧、電流ま
たは抵抗を監視するように構成されてもよい。
【0086】
ブロック1006は、ポテンショメータの出力の指標を無線送信するステップを含む。
例えば、
図6に関連して前述したように、コントローラ618は、時間の関数として、か
つ受信電圧に基づいて、バッファ616の出力から受け取った電圧、電流または抵抗を、
第1の外側アーム252と装具200の第2の外側アーム254との間の相対的な角度配
向を示す信号に変換するように構成されてもよい。
【0087】
本開示は特定の好ましい特徴に関して説明されてきたが、寸法、構成、および材料の変
化を含む本開示の他の特徴は本明細書の開示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
さらに、本明細書の任意の1つの態様に関連して詳述されるすべての特徴は、本明細書の
他の態様での使用に容易に適合させることができる。異なる実施形態における類似の特徴
に対する異なる用語または参照番号の使用は、明示的に記載され得るもの以外の差異を意
味しない。したがって、本開示は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ説
明されることが意図され、本明細書に開示される好ましい実施形態に限定されない。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の関節に取り付けるように構成された装具であって、
第1の端部および第2の端部を有する第1のアームと、
第1の端部および第2の端部を有する第2のアームと、
前記第1のアームの前記第1の端部と前記第2のアームの前記第1の端部とを結合し、前記第1のアームと前記第2のアームとが、異なる相対的な角度配向に移動可能であるようにするヒンジアセンブリと、
前記ヒンジアセンブリに結合されたポテンショメータと、
組み込まれた遠隔患者監視装置であって、
前記第2のアームに対する前記第1のアームの前記異なる相対的な角度配向を示す、前記ポテンショメータからの信号を受信し、
前記装具が前記患者に装着されたときに、前記ポテンショメータからの前記信号に少なくとも部分的に基づき、前記患者の前記関節の運動範囲、角速度、および加速度のうちの少なくとも1つを決定し、
前記ポテンショメータからの前記信号の指標および前記決定の指標のうちの少なくとも1つを、通信デバイスへ無線送信する
よう構成された前記組み込まれた遠隔患者監視装置と
を備える、装具。
【請求項2】
前記ポテンショメータは、アナログ機械ポテンショメータである、請求項1に記載の装具。
【請求項3】
前記ポテンショメータは、デジタルポテンショメータである、請求項1に記載の装具。
【請求項4】
前記ポテンショメータは、前記第1のアームの前記第1の端部に連結される回転可能なシャフトを備える、請求項1に記載の装具。
【請求項5】
前記回転可能なシャフトは、前記第1のアームの前記第1の端部に対して固定された角度配向を有するように連結されている、請求項4に記載の装具。
【請求項6】
前記ポテンショメータが抵抗要素を含み、前記抵抗要素が、前記第1のアームの前記第1の端部に対して回転するように構成されている、請求項5に記載の装具。
【請求項7】
前記ヒンジアセンブリは、前記第1のアームが第1の軸の周りで回転することを可能にし、前記第1のアームおよび前記第2のアームが前記ヒンジアセンブリに対して異なる角度方向に移動されるときに、第2の軸の周りで回転することを可能にし、前記第1の軸は前記第2の軸と平行であり、前記第2の軸から空間的に分離されている、請求項1に記載の装具。
【請求項8】
前記空間的な分離が固定されている、請求項7に記載の装具。
【請求項9】
前記ポテンショメータの前記回転可能なシャフトは、前記第1の軸を中心として回転するように配置される、請求項8に記載の装具。
【請求項10】
前記ポテンショメータの前記回転可能なシャフトの一部がキー止めされ、前記第1のアームの前記第1の端部の嵌合開口部に嵌合する、請求項9に記載の装具。
【請求項11】
前記ポテンショメータの前記回転可能なシャフトに機械的に固定される、前記ポテンショメータの前記シャフトに平行な第2のシャフトを備える、請求項10に記載の装具。
【請求項12】
前記第2のシャフトは、前記第2の軸を中心として回転するように配置される、請求項11に記載の装具。
【請求項13】
前記ポテンショメータは、プリント回路基板に取り付けられている、請求項1に記載の装具。
【請求項14】
前記ポテンショメータの出力は、バッファに接続されている、請求項1に記載の装具。
【請求項15】
前記ポテンショメータの入力は、バッテリに結合されている、請求項1に記載の装具。
【請求項16】
ヒンジアセンブリを介して装具の第1のアームに結合された前記装具の第2のアームに対する前記第1のアームの相対的な角度配向を監視する方法であって、
組み込まれた遠隔患者監視装置を用いて、
前記ヒンジアセンブリに結合されたポテンショメータから、前記第2のアームに対する前記第1のアームの前記異なる相対的な角度配向の指標である信号を受信し、
前記装具が前記患者に装着されたときに、前記ポテンショメータからの前記信号に少なくとも部分的に基づき、前記患者の関節の運動範囲、角速度、および加速度のうちの少なくとも1つを決定し、
前記ポテンショメータからの前記信号の指標および前記決定の指標のうちの少なくとも1つを、通信デバイスへ無線送信する
ことを含む、方法。
【請求項17】
前記ポテンショメータのシャフトが、前記装具の前記第1のアームおよび前記第2のアームの一方に取り付けられている、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記ポテンショメータの前記信号の前記指標は、時間の関数として、前記第1のアームと前記第2のアームとの間の相対的な角度配向の指標を含む、請求項16に記載の方法。
【外国語明細書】