IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東洋システム株式会社の特許一覧

特開2024-171391再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム
<>
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図1
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図2
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図3
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図4
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図5
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図6
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図7
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図8
  • 特開-再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171391
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/30 20230101AFI20241205BHJP
   H01M 10/42 20060101ALI20241205BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
G06Q10/30
H01M10/42 P
H01M10/48 P
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088361
(22)【出願日】2023-05-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-11-21
(71)【出願人】
【識別番号】595098011
【氏名又は名称】東洋システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 隆将
(72)【発明者】
【氏名】丹野 諭
(72)【発明者】
【氏名】庄司 真弘
(72)【発明者】
【氏名】庄司 秀樹
【テーマコード(参考)】
5H030
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5H030AS20
5H030FF22
5H030FF41
5H030FF42
5H030FF43
5H030FF44
5H030FF52
5L010AA20
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合においても、再利用二次電池の管理を可能とする再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システムを提供する。
【解決手段】 再利用二次電池の管理方法及び管理システムは、再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、再利用二次電池が作成されてから、再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、再利用二次電池又は、再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを記録する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再利用二次電池の管理方法において、
前記再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池管理方法は、コンピューターが実行する、再利用二次電池の管理方法であって、
前記コンピューターは、データを記憶する記憶要素を備えるとともに、
前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素に、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けて記憶する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項4】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項5】
請求項3に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録し、
前記再利用二次電池を特定するデータを介して、前記記憶要素に記録された前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を取得可能とされる
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項6】
再利用二次電池を管理するシステムにおいて、
前記システムは、情報取得要素と、情報記録要素と、を備え、
前記情報取得要素は、使用済み二次電池から、当該使用済み二次電池の型式を特定するデータを取得し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が、前記使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記情報取得要素が取得した、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の再利用二次電池管理システムにおいて、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【請求項8】
請求項6に記載の再利用二次電池管理システムにおいて、
データを記憶する記憶要素を備え、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記情報記録要素は、前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素は、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けて記憶する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再利用二次電池を管理する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、製造物情報管理方法が知られている(特許文献1参照)。特許文献1の技術によれば、製造物情報管理サーバーから、複数の二次電池メーカーが製造した電池モジュールの情報に基づいて生成される、二次電池の再利用に必要な支援情報を取得でき、電池モジュールの再利用を推進することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-189568号報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用済みの二次電池が再利用される場合に、当該使用済みの二次電池を構成する電池パックを取り出して新たな二次電池(すなわち、再利用二次電池。)として再構成すること、あるいは電池パックをさらに分解したモジュール、セルを組み合わせた新たな二次電池として再構成することなどが考えられる。
【0005】
このような場合、使用済みの二次電池から、電池パック、モジュール、セルを取り外した以降は、元の二次電池の情報を知ることが難しい。
【0006】
特許文献1のシステムでは、使用済み二次電池の使用済みの二次電池から、電池パック、モジュール、セルを取り外して再構築した二次電池を管理することまで考慮されていないので、そのような二次電池について、元の二次電池に応じた製品補修、メンテナンスなどの業務ができなくなるという課題がある。
【0007】
そこで本発明は、再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合においても、再利用二次電池の管理を可能とする再利用二次電池管理方法及び再利用二次電池管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の再利用二次電池管理方法は、
前記再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを記録する
ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の再利用二次電池管理システムは、
前記システムは、情報取得要素と、情報記録要素と、を備え、
前記情報取得要素は、使用済み二次電池から、当該使用済み二次電池の型式を特定するデータを取得し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が、前記使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記情報取得要素が取得した、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを記録する
ことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、再利用二次電池そのもの、又は、再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータが記録される。
【0011】
そのため、再利用二次電池そのもの又は添付部材に記録された、使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを参照することで、再利用二次電池の管理者は、使用済み二次電池の再利用前の型式を認知できる。型式を特定するデータがあれば、その二次電池が特定でき、その二次電池の出所や構成などが把握できる。
【0012】
また、使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータは、再利用二次電池が作成されてから、再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、記録されるので、当該データを、再利用二次電池そのもの又は添付部材に確実に記録することができる。
【0013】
これにより、再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合においても、元の二次電池の型式を識別し、当該型式に応じた管理が可能となる。
【0014】
なお、再利用二次電池が、どの程度劣化が進んだ状態の使用済みの二次電池から、電池パック、モジュール、セルを取り外して再構築した二次電池であるかの情報を取得できれば、再利用二次電池の管理を効果的に行うことができる。
【0015】
そのため本発明の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する
ことが好ましい。
【0016】
あるいは本発明の再利用二次電池管理システムにおいて、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する
ことが好ましい。
【0017】
本発明によれば、再利用二次電池そのもの又は添付部材に、使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータとが記録されている。
【0018】
そのため、再利用二次電池そのもの又は添付部材に記録された、当該データを参照することにより、使用済み二次電池(すなわち再利用二次電池を構成するセルの提供元となった二次電池)の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータとを得ることができ、これらのデータに応じた、効果的な再利用二次電池の管理を行うことができるようになる。
【0019】
また本発明の再利用二次電池管理方法において、コンピューターが実行する、再利用二次電池の管理方法であって、
前記コンピューターは、データを記憶する記憶要素を備えるとともに、
前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素に、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けて記憶する
ことが好ましい。
【0020】
あるいは本発明の再利用二次電池管理システムにおいて、
データを記憶する記憶要素を備え、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記情報記録要素は、前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素は、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けて記憶する
ことが好ましい。
【0021】
本発明によれば、再利用二次電池又は添付部材に、再利用二次電池を特定するデータが記録されており、かつ、再利用二次電池を特定するデータと、使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータとが対応付けられて記憶要素に記憶されている。
【0022】
そのため、再利用二次電池又は添付部材に記録されている、再利用二次電池を特定するデータに基づいて記憶要素を参照することで、使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータとを取得することができる。
【0023】
これにより、再利用二次電池の管理者は、過去のいつの時点で、使用済み二次電池(すなわち再利用二次電池を構成するセルの提供元となった二次電池)の劣化状態がどの程度進んでいたかの情報を参照して、当該時点からの経過時間をから見て、再利用二次電池のおおよその劣化状態の見当をつけつつ、再利用二次電池の管理を効果的に行うことができる。
【0024】
このように本発明によれば、再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合においても、元の二次電池の型式の情報に加えて、使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値及び当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータという、付加的な情報も考慮して、再利用二次電池の管理を効果的に行うことができる。
【0025】
また、本発明の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録する
ことが好ましい。
【0026】
当該構成の本発明によれば、携帯端末を介して、再利用二次電池又は添付部材から、使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを簡便かつ確実に読み取ることができる。
【0027】
これにより本発明によれば、再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合においても、再利用二次電池を構成するセルの提供元の二次電池の型式を考慮した、再利用二次電池の管理を簡便かつ確実に行うことができる。
【0028】
あるいは本発明の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録し、
前記再利用二次電池を特定するデータを介して、前記記憶要素に記録された前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を取得可能とされる
ことが好ましい。
【0029】
当該構成の本発明によれば、携帯端末を介して、使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータを簡便かつ確実に取得することができる。
【0030】
そのため本発明によれば、再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合においても、元の二次電池の型式の情報に加えて、使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値及び当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータという、付加的な情報も考慮して、再利用二次電池の管理を簡便、確実かつ効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の再利用二次電池管理方法の一例を示すフロー図
図2】本発明の再利用二次電池管理方法の一例を示すイメージ図
図3】本発明の再利用二次電池管理方法の一例を示すイメージ図
図4】本発明の再利用二次電池管理方法の一変更例を示すフロー図
図5】本発明の再利用二次電池管理方法一変更例を実施する際の機器構成の一例を示すブロック図
図6】本発明の再利用二次電池管理方法の一変更例を示すイメージ図
図7】本発明の再利用二次電池管理方法の出力内容の一例を示す図
図8】本発明の再利用二次電池管理方法の一変更例を示すフロー図
図9】本発明の再利用二次電池管理方法の一変更例が処理に用いるデータの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0032】
<処理の概要>
図を参照して、本発明の本発明の再利用二次電池管理方法の一例について説明する。本発明の再利用二次電池の管理方法は、再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合の、再利用二次電池の管理方法である。
【0033】
そのため、本発明の再利用二次電池の管理方法を実行する前提として、解体前の使用済み二次電池10の型式が認識され(図1/S10)、使用済み二次電池10からセル110(110a、110b、110c…)が取り出されて(図1/S30、図2の左側及び中央)、当該取り出されたセル110で再利用二次電池が作成される(図1/S50、図2の右側)。
【0034】
すなわち再利用二次電池30にとって使用済み二次電池10は、再利用二次電池30を構成するセル310の提供元となった二次電池である。従って、解体前の使用済み二次電池10の型式とは例えば、再利用二次電池30を構成するセル310の提供元となった二次電池に対して、当該二次電池のメーカーが付与した型番である。
【0035】
解体前の使用済み二次電池10の型式を認識する手法としては、種々の手法が採用されてよい。すなわち例えば、解体前の使用済み二次電池10にその型式を示す文字及び/又は記号が印刷されたラベル等が張り付けられている場合には、当該ラベルに印刷された型式の文字、記号を、作業者が目視で、又は型式の文字、記号を読み取る装置を用いて読み取ることにより解体前の使用済み二次電池10の型式を認識する。
【0036】
あるいは例えば使用済み二次電池10の解体ラインに、当該ラベルに印刷された型式の文字、記号を読み取る装置が組み込まれており、当該装置が自動的に解体前の使用済み二次電池10に張り付けられたラベルから型式を認識してもよい。
【0037】
ここまでの処理は、本発明の再利用二次電池管理方法の実施の前段階の処理である。以降は、再利用二次電池30が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に実行される処理である。
【0038】
まず再利用二次電池30又は、当該再利用二次電池30に添付させて用いるための添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータが記録される(図3/S70)。
【0039】
再利用二次電池30自体、又は再利用二次電池30に添付させて用いるための添付部材330に記録される、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータは、図1/S10にて認識された、解体前の使用済み二次電池10の型式である。
【0040】
また、再利用二次電池30又は、当該再利用二次電池30に添付させて用いるための添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータを記録する手法としては、種々の手法が適宜に採用されてよい。以下に、添付部材330が例えば再利用二次電池30に張り付けるステッカーである場合について説明する。
【0041】
この場合には例えば、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータ(例えば使用済み二次電池10の型番。以下同じ。)を印刷したステッカーを作成し、当該作成したステッカーを、対応する再利用二次電池30に張り付けることにより、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータが再利用二次電池30に記録される。
【0042】
当該ステッカーを再利用二次電池30に張り付ける作業は、人手を介して行われてもよいし、再利用二次電池30の製造ラインに組み込まれた張り付け装置により行われてもよい。
【0043】
また、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータは、図3に示すように、当該データを示す文字、記号そのものが、再利用二次電池30自体、又は添付部材330に記録されてもよいし、当該データをバーコード、QRコード(登録商標)などの、対応する読取要素510を備えた携帯端末50により読み取り自在な画像に変換して印刷することにより記録されてもよい。
【0044】
図3は、印刷内容の例を示している。上の図は、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータを示す文字のみが印刷されている状態を示している。中央の図は、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータを画像に変換したもののみが印刷されている状態を示している。下の図は当該データを示す文字と、変換後の画像と、の両方が印刷された状態を示している。
【0045】
携帯端末50は、再利用二次電池30又は添付部材330に記録されているデータを読み取って、必要に応じて当該読取結果に応じた出力をするための、持ち運び可能な装置である。携帯端末50は、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコンその他の汎用的なコンピューター、又は、本発明の再利用二次電池管理方法の実施のために作成された専用の端末である。
【0046】
そして携帯端末50の読取要素510を介して、上記のような変換後の画像が読み取られるとともに、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータに再変換されて、ディスプレイなどの出力要素530に再変換結果が出力されるように構成されていてもよい。
【0047】
読取要素510は例えば、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータが再利用二次電池30又は添付部材330に印刷されている内容を読み取るカメラ及びOCR(Optical Caracter Reader)又はバーコード等のコードリーダーである。
【0048】
なお、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータを、種々のコードの画像に変換する手法としては、これらのコードそれぞれに対応する種々の任意の変換手法が用いられてよい。
【0049】
その後、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータが記録された再利用二次電池30の再利用が開始される(図1/S90)。
【0050】
このように本発明の再利用二次電池管理方法においては、再利用二次電池30が作成されてから、再利用二次電池30の再利用が開始されるまでの間に、再利用二次電池30又は、当該再利用二次電池30に添付させて用いるための添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータが記録される。
【0051】
上記においては、添付部材330に使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータが印刷される実施形態について説明したが、これに限定されない。
【0052】
すなわち例えば、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータは、再利用二次電池30の表面に直接印字されてもよいし、あるいは例えば再利用二次電池30又は添付部材330に彫り込むことにより記録されてもよい。
【0053】
あるいは例えば、再利用二次電池30又は添付部材330が、電磁的な記録媒体を備えている場合、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータは、当該電磁的な記録媒体に電磁的に記録されてもよい。
【0054】
この場合には、携帯端末50の読取要素510は当該電磁的な記録の手法に対応したデータ読み出し機構が適宜に選択されてよい。すなわち例えば添付部材330がRFタグであれば、読取要素510はRFIDリーダーである。
【0055】
<その他の実施例>
以下、本発明の再利用二次電池管理方法のその他の実施例について説明する。なお、図1を用いて上述した処理内容と重複する処理については説明を省略する。
【0056】
図4に示す第1の変更実施例においては、再利用二次電池30又は添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する。
【0057】
この場合、解体前の使用済み二次電池10の型式が認識される(図4/S10)とともに、解体前の使用済み二次電池10の劣化状態の値が認識される(図4/S15)。
【0058】
使用済み二次電池10の劣化状態の値とは例えば、使用済み二次電池10の初期状態の内部抵抗値に対する内部抵抗値の割合又は増加率であり、若しくは、使用済み二次電池10の初期状態の放電容量に対する放電容量の割合(いわゆるSOH)又は減少率であるが、その他の任意の劣化状態の指標が適宜に採用されてよい。
【0059】
また、使用済み二次電池10の劣化状態の値を認識する手法に関しても、任意の種々の手法が用いられてよい。すなわち例えば、所定の測定装置を介して、人手により又は自動的に、使用済み二次電池10から、当該使用済み二次電池10の劣化状態を認識するために必要な任意のパラメーター(例えば、電流値、電圧値、温度など。)が取得されて、当該パラメーターから使用済み二次電池10の劣化状態を認識可能な任意のアルゴリズムが適宜に用いられて、使用済み二次電池10を認識されてよい。
【0060】
またこのときに、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータが併せて認識される。「使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータ」とは具体的には、図4/S15の処理が行われた年月日、又は年月日及び時刻である。
【0061】
使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータは、人手を介して入力された値が用いられてよいし、使用済み二次電池10の劣化状態の値の取得機構が備える時計機能から取得された値が用いられてよい。
【0062】
その後、使用済み二次電池10から取り出されたセル110により作成された再利用二次電池30又は添付部材330に、図4/S15にて認識した、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、が記録される(図4/S75)。
【0063】
使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値及び、当該劣化状態であった日付又は日時のデータについても、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータと同様に、文字及び記号の組み合わせがそのまま、例えば「2023/04/20」(図6の上の図)あるいは「2023/04/23 15:17」のように再利用二次電池30又は添付部材330の表面に印刷等されて記録されてよい。あるいはそれに代えて又は加えて、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値及び、当該劣化状態であった日付又は日時のデータを上述のようなコードの画像に変換して印刷することにより記録されてもよい(図6の中央の図又は下の図)。
【0064】
この場合、携帯端末50の読取要素510を介して、上記のような変換後の画像が読み取られるとともに、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータに再変換されて、図7に示すように、出力要素530に再変換結果が出力されるように構成されてよい。
【0065】
図7の左側の出力例においては、管理者の操作に応じて携帯端末50の読取要素510を構成するカメラ(携帯端末50の背面に位置するため図7には図示せず。)が撮影した、添付部材330を含む映像が出力要素530であるディスプレイに表示されている。また携帯端末50は、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータとを「元の二次電池の劣化状態」として表示する吹き出し531を、ディスプレイに表示している。
【0066】
右側の出力例は、再利用二次電池30又は添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータと、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を変換した図のみが印刷されている場合の出力例である。
【0067】
当該出力例においては、携帯端末50は、上述の「元の二次電池の劣化状態」に加えて、使用済み二次電池10の型番を「元の二次電池の型式」として表示する吹き出し531を、ディスプレイに表示している。
【0068】
このような表示を可能とすることにより、例えば再利用二次電池30の点検、メンテナンス、交換などを行う際に、再利用二次電池30の管理者は、過去のいつの時点で、使用済み二次電池10(すなわち再利用二次電池30を構成するセルの提供元となった二次電池)の劣化状態がどの程度進んでいたかの情報及び使用済み二次電池10の型式を参照して、当該時点からの経過時間をから見て、再利用二次電池30のおおよその劣化状態の見当をつけつつ、再利用二次電池30の管理を効果的に行うことができる。
【0069】
その後、再利用二次電池30の再利用が開始される(図4/S90)。
【0070】
すなわち本変更例においては、再利用二次電池30が作成されてから、再利用二次電池30の再利用が開始されるまでの間に、再利用二次電池30又は、当該再利用二次電池30に添付させて用いるための添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータと、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、が記録される。
【0071】
次に、第2の変更実施例として、図1で説明した再利用二次電池管理方法を実行するコンピューターシステムについて説明する。
【0072】
当該コンピューターシステムは、使用済み二次電池10を解体するライン及び再利用二次電池30の製造ラインに組み込まれて、本発明の再利用二次電池管理方法を実行する。すなわち本実施例の再利用二次電池管理方法は、コンピューターが実行する、再利用二次電池の管理方法である。
【0073】
本実施形態のコンピューターシステムは、サーバー70を有している。
【0074】
サーバー70は、記憶要素710と、情報処理要素730と、入力要素750と、情報取得要素770と、情報記録要素790と、を備えるコンピューターである。
【0075】
記憶要素710は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成されている。
【0076】
記憶要素710には、再利用二次電池管理方法による処理結果、処理に用いる情報が記憶されている。すなわち例えば記憶要素710には、再利用二次電池30を特定するデータと、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けたデータである二次電池DB(Data Base)711が必要に応じて記憶されている。二次電池DB711が記憶されている実施例については後述する。
【0077】
情報処理要素730は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置、メモリ、及びI/O(Input/Output)デバイスなどにより構成されている、いわゆるプロセッサーである。
【0078】
情報処理要素730は、は、所定のプログラムを読み込んで実行することにより本実施例の再利用二次電池管理方法の実施に必要な処理を実行する。
【0079】
入力要素750は、再利用二次電池管理方法の実施者によるデータの入力を受け付ける例えばキーボード又はタッチパネル、マウスその他のポインティングデバイスである。
【0080】
情報取得要素770は、使用済み二次電池10の表面に張り付けられたラベルから、当該使用済み二次電池10の型式を特定するデータを取得する機構であり、例えば、カメラ及びOCR又はバーコード等のコードリーダーである。
【0081】
あるいは例えば種々の二次電池の外観の映像と、当該二次電池の型式の情報とが対応付けられて記憶要素710に記憶されており、情報取得要素770であるカメラを介して取得された使用済み二次電池10の外観の映像に基づいて、情報処理要素730が当該外観に対応する二次電池の型式が取得されるように構成されていてもよい。
【0082】
情報取得要素770と、サーバー70とは、有線又は無線の通信ネットワークを介して、相互に通信可能に接続されている。
【0083】
情報記録要素790は、再利用二次電池30自体、又は再利用二次電池30に添付させて用いるための添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータを記録する。
【0084】
添付部材330が例えば再利用二次電池30に張り付けるステッカーなどである場合には、情報記録要素790は、添付部材330の表面に使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータそのもの及び/又は当該データをバーコード、QRコード(登録商標)などの画像に変換したものを、携帯端末50で読取自在に印刷する印刷機構である。
【0085】
あるいは例えば添付部材330が電磁的な記録媒体である場合には、情報記録要素790は、当該記録媒体に対応した情報書き出し機構であり、当該記録媒体に使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータを、携帯端末50で読取自在に電磁的に記録する。すなわち例えば添付部材330がRFタグであれば、情報記録要素790は、RFIDライターである。
【0086】
情報記録要素790と、サーバー70とは、有線又は無線の通信ネットワークを介して、相互に通信可能に接続されている。
【0087】
本変更例においては、使用済み二次電池10の解体ラインに組み込まれた情報取得要素770が、使用済み二次電池10から解体前の使用済み二次電池10の型式を認識して(図1/S10)、サーバー70に送信する。
【0088】
そして、再利用二次電池30の製造ラインに組み込まれた情報記録要素790が、サーバー70からの指示信号に応じて、使用済み二次電池10から取り出されたセル110で作成された再利用二次電池30又は添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータを記録する(図1/S70)。
【0089】
あるいはさらに、上述した第1の変更実施例の場合において、使用済み二次電池10の解体ラインに組み込まれた情報取得要素770が、解体前の使用済み二次電池10の劣化状態を認識する(図4/S15)とともに当該劣化状態が認識された時間を認識し、情報記録要素790が、当該使用済み二次電池10の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を、再利用二次電池30又は添付部材330に記録するようにさらに変更されてもよい。
【0090】
この場合例えば、情報取得要素770を介して解体前の使用済み二次電池10の劣化状態の値及びそれが認識された時間のデータを認識したサーバー70は、再利用二次電池30の製造ラインに組み込まれた情報記録要素790を介して、使用済み二次電池10から取り出されたセル110で作成された再利用二次電池30又は添付部材330に、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータと、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する(図4/S75)。
【0091】
情報記録要素790が、これらのデータを再利用二次電池30又は添付部材330に記録する手法としては、前述した種々の手法が用いられてよい。
【0092】
その後、再利用二次電池30の再利用が開始される(図1/S90、図4/S90)。
【0093】
次に、第3の変更実施例として、再利用二次電池30を特定するデータと、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けたデータである二次電池DB711を記憶要素710に記憶している実施例について説明する。
【0094】
本実施例の再利用二次電池管理方法も、コンピューターが実行する、再利用二次電池の管理方法である。本実施例の再利用二次電池管理システムの機器構成については、図5と同様である。
【0095】
本実施例においては、情報処理要素730が、情報取得要素770を介して、解体前の使用済み二次電池10の型式と、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータを認識する(図8/S10、S15)。
【0096】
そして、使用済み二次電池10から取り出したセル110で再利用二次電池30が作成(図8/S50)される際に、情報処理要素730が、再利用二次電池30を特定するデータを決定する(図8/S60)。
【0097】
再利用二次電池30を特定するデータとは、本発明において、再利用二次電池30を一意に特定するID(再利用二次電池ID)であり、例えば文字、数字及び記号の組み合わせにより構成される。
【0098】
そして情報処理要素730は、情報記録要素790を介して、当該決定した再利用二次電池30を特定するデータを再利用二次電池30又は添付部材330に記録する(図8/S75)。
【0099】
なお情報記録要素790は、再利用二次電池30又は添付部材330に、再利用二次電池30を特定するデータを携帯端末50で読み取り自在に記録する。
【0100】
また情報処理要素730は、二次電池DB711に、再利用二次電池30を特定するデータと、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けて記憶する。
【0101】
このとき記憶される使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、は、図8/S15にて認識された値及びデータである。
【0102】
図9は、二次電池DB711の一例を示している。二次電池DB711には、再利用二次電池を特定するデータである再利用二次電池IDと、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値であるSOHの値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータである時間の値と、が対応付けられて記憶されている。また図9に示す例においてはさらに、使用済み二次電池10の再利用前の型式である型式IDも、併せて対応付けられて記憶されている。
【0103】
また、例えば以下のような処理を実行可能とすることで、再利用二次電池30又は添付部材330に記録されている、再利用二次電池30を特定するデータを介して、記憶要素710の二次電池DB711に記録された使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、は取得可能とされている。
【0104】
すなわち、携帯端末50とサーバー70とは、無線又は有線の通信ネットワークにより相互に通信可能に構成されている。そして、再利用二次電池30又は添付部材330に記録されている、再利用二次電池30を特定するデータを、管理者による操作に応じて携帯端末50の読取要素510が読み取り、当該読み取った再利用二次電池30を特定するデータに基づいて携帯端末50がサーバー70に対する問い合わせのデータを送信する。当該問い合わせデータを受信したサーバー70の情報処理要素730は、受信したデータに含まれる再利用二次電池30を特定するデータに基づいて二次電池DB711を参照して、当該データに対応付けられた、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を取得し、携帯端末50に送信する。
【0105】
こうすることで、再利用二次電池30又は添付部材330に、データを記録できるスペース又は容量が乏しい場合においても、再利用二次電池30又は添付部材330に記録された、再利用二次電池30を特定するデータという少ない情報を介して、使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータという豊富な情報を管理者に認識させることができる。
【0106】
また、図9に示したように、再利用二次電池30を特定するデータである再利用二次電池IDと、使用済み二次電池10の再利用前の型式である型式IDと、が対応付けられて二次電池DB711に記憶されている場合には、再利用二次電池30又は添付部材330には、再利用二次電池30を特定するデータが記録されていればよい。
【0107】
すなわち、再利用二次電池30を特定するデータを介して、二次電池DB711を参照することにより、使用済み二次電池10の再利用前の型式が取得できる。従ってこの場合、再利用二次電池30を特定するデータが、使用済み二次電池10の再利用前の型式を特定するデータとして、再利用二次電池30又は、当該再利用二次電池30に添付させて用いるための添付部材330に記録されることとなる。
【0108】
あるいは例えば、再利用二次電池30の再利用に向けた出荷システムの仕分ラインに組み込まれた情報取得要素770が、再利用二次電池30又は添付部材330に記録されている、再利用二次電池30を特定するデータ取得して、当該データに基づいて、上記のようにサーバー70に対して問い合わせを行って、当該問い合わせに対する回答として使用済み二次電池10の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池10が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を出荷システムに取得させ、当該取得したデータに応じて、出荷システムが当該再利用二次電池30の出荷先を決定し、仕分ラインを制御するための信号を仕分ラインに送信するように構成されていてもよい。
【0109】
その後、再利用二次電池30の再利用が開始される(図8/S90)。
【0110】
以上、本発明の再利用二次電池管理方法の変更例について説明したが、これに限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が適宜に行われてよい。
【0111】
すなわち例えば、情報記録要素790が携帯端末50に備えられており、情報記録要素790が実行する処理の一部または全部が、当該携帯端末50を介して実行されてもよい。
【符号の説明】
【0112】
10…使用済み二次電池、30…再利用二次電池、50…携帯端末、330…添付部材、710…記憶要素。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2024-07-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再利用二次電池の管理方法において、
前記再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記使用済み二次電池の解体ラインに組み込まれた情報取得要素によって、前記使用済み二次電池の外観の映像を取得し、前記情報取得要素によって取得された前記外観に対応する前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを情報処理要素によって取得し、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを再利用二次電池の製造ラインに組み込まれた装置により記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池管理方法は、コンピューターが実行する、再利用二次電池の管理方法であって、
前記コンピューターは、データを記憶する記憶要素と、前記情報取得要素と、を備え
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を取得し、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素に、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記情報取得要素で取得したデータと、を対応付けて記憶する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項4】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項5】
請求項3に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録し、
前記再利用二次電池を特定するデータを介して、前記記憶要素に記録された前記情報取得要素で取得したデータと、を取得可能とされる
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項6】
再利用二次電池を管理するシステムにおいて、
前記システムは、情報取得要素と、情報処理要素と、情報記録要素と、を備え、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の解体ラインに組み込まれ、使用済み二次電池の外観の映像を取得し
前記情報処理要素は、記情報取得要素によって取得された前記外観に対応する当該使用済み二次電池の型式を特定するデータを取得し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が、前記使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記情報取得要素が取得した、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを再利用二次電池の製造ラインに組み込まれた装置により記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の再利用二次電池管理システムにおいて、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【請求項8】
請求項6に記載の再利用二次電池管理システムにおいて、
データを記憶する記憶要素を備え、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記情報記録要素は、前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素は、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けて記憶する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明の再利用二次電池管理方法は、
前記再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記使用済み二次電池の解体ラインに組み込まれた情報取得要素によって、前記使用済み二次電池の外観の映像を取得し、前記情報取得要素によって取得された前記外観に対応する前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを情報処理要素によって取得し、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを再利用二次電池の製造ラインに組み込まれた装置により記録する
ことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明の再利用二次電池管理システムは、
前記システムは、情報取得要素と、情報処理要素と、情報記録要素と、を備え、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の解体ラインに組み込まれ、使用済み二次電池の外観の映像を取得し
前記情報処理要素は、記情報取得要素によって取得された前記外観に対応する当該使用済み二次電池の型式を特定するデータを取得し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が、前記使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記情報取得要素が取得した、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを再利用二次電池の製造ラインに組み込まれた装置により記録する
ことを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
また本発明の再利用二次電池管理方法において、コンピューターが実行する、再利用二次電池の管理方法であって、
前記コンピューターは、データを記憶する記憶要素と、前記情報取得要素と、を備え、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を取得し
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素に、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記情報取得要素で取得したデータと、を対応付けて記憶する
ことが好ましい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
あるいは本発明の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録し、
前記再利用二次電池を特定するデータを介して、前記記憶要素に記録された前記情報取得要素で取得したデータと、を取得可能とされる
ことが好ましい。
【手続補正書】
【提出日】2024-09-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再利用二次電池の管理方法において、
前記再利用二次電池が、使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記使用済み二次電池の解体ラインに組み込まれた情報取得要素によって、前記使用済み二次電池の外観の映像を取得し、前記情報取得要素によって取得された前記外観に対応する前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを情報処理要素によって取得し、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを再利用二次電池の製造ラインに組み込まれた装置により記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項3】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池管理方法は、コンピューターが実行する、再利用二次電池の管理方法であって、
前記コンピューターは、データを記憶する記憶要素と、前記情報取得要素と、を備え、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を取得し、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素に、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記情報取得要素で取得したデータと、を対応付けて記憶する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項4】
請求項1に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項5】
請求項3に記載の再利用二次電池管理方法において、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを携帯端末で読み取り自在に記録し、
前記再利用二次電池を特定するデータを介して、前記記憶要素に記録された前記情報取得要素で取得したデータと、を取得可能とされる
ことを特徴とする再利用二次電池管理方法。
【請求項6】
再利用二次電池を管理するシステムにおいて、
前記システムは、情報取得要素と、情報処理要素と、情報記録要素と、を備え、
前記情報取得要素は、使用済み二次電池の解体ラインに組み込まれ、前記使用済み二次電池の外観の映像を取得し、
前記情報処理要素は、前記情報取得要素によって取得された前記外観に対応する当該使用済み二次電池の型式を特定するデータを取得し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が、前記使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記情報処理要素が取得した、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを再利用二次電池の製造ラインに組み込まれた装置により記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の再利用二次電池管理システムにおいて、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を記録する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【請求項8】
請求項6に記載の再利用二次電池管理システムにおいて、
データを記憶する記憶要素を備え、
前記情報取得要素は、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を認識し、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記情報記録要素は、前記再利用二次電池又は前記添付部材に、前記再利用二次電池を特定するデータを記録し、
前記記憶要素は、前記再利用二次電池を特定するデータと、前記使用済み二次電池の再利用前の劣化状態の値と、当該使用済み二次電池が当該劣化状態であった日付又は日時のデータと、を対応付けて記憶する
ことを特徴とする再利用二次電池管理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
また、本発明の再利用二次電池管理システムは、
前記システムは、情報取得要素と、情報処理要素と、情報記録要素と、を備え、
前記情報取得要素は、使用済み二次電池の解体ラインに組み込まれ、使用済み二次電池の外観の映像を取得し、
前記情報処理要素は、前記情報取得要素によって取得された前記外観に対応する当該使用済み二次電池の型式を特定するデータを取得し、
前記情報記録要素は、
前記再利用二次電池が、前記使用済み二次電池を構成していたセルを再利用して作成された二次電池である場合に、
前記再利用二次電池が作成されてから、前記再利用二次電池の再利用が開始されるまでの間に、
前記再利用二次電池又は、当該再利用二次電池に添付させて用いるための添付部材に、前記情報処理要素が取得した、前記使用済み二次電池の再利用前の型式を特定するデータを再利用二次電池の製造ラインに組み込まれた装置により記録する
ことを特徴とする。