(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171450
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】投射装置、及び投射装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20241205BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20241205BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20241205BHJP
G06F 3/0346 20130101ALI20241205BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20241205BHJP
G03B 21/14 20060101ALI20241205BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20241205BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20241205BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/0481
G06F3/14 370A
G06F3/0346 421
G03B21/00 D
G03B21/14 Z
G09G5/00 510B
G09G5/00 550C
G09G5/37 600
G09G5/00 510H
G09G5/00 530M
G09G5/38 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088461
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雄樹
【テーマコード(参考)】
2K203
5B069
5B087
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
2K203FA02
2K203FA62
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2K203KA89
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(57)【要約】
【課題】使い勝手のよい投射装置、及び投射装置の制御方法を提供する。
【解決手段】ソースサーチボタン232及びAVミュートボタン233と、指700からソースサーチボタン232までの第1距離L1と、指700からAVミュートボタン233までの第2距離L2と、を検出するための検出部と、ソースサーチボタン232を示すソースサーチボタン画像522と、AVミュートボタン233を示すAVミュートボタン画像523とを、投射画像500として投射する投射部400と、ソースサーチボタン画像522及びAVミュートボタン画像523の表示を制御する制御部と、を備え、制御部は、検出部からの出力に基づいて第1距離L1が第2距離L2より小さいと判断した場合、ソースサーチボタン画像522の表示態様を、AVミュートボタン画像523の表示態様と異ならせる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投射対象に投射画像を投射する投射装置であって、
前記投射装置を操作するための第1操作子及び第2操作子と、
指示体から前記第1操作子までの第1距離と、前記指示体から前記第2操作子までの第2距離と、を検出するためのセンサーと、
前記第1操作子を示す第1操作画像と、前記第2操作子を示す第2操作画像とを、前記投射画像として投射する投射機構と、
前記第1操作画像及び前記第2操作画像の表示を制御する1又は複数のプロセッサーと、
を備え、
前記1又は複数のプロセッサーは、
前記センサーからの出力に基づいて前記第1距離が前記第2距離より小さいと判断した場合、前記第1操作画像の表示態様を、前記第2操作画像の表示態様と異ならせる、投射装置。
【請求項2】
請求項1に記載の投射装置であって、
前記1又は複数のプロセッサーは、
前記センサーからの出力に基づいて、前記指示体を示す指示体画像を前記投射画像として前記投射機構に投射させる、投射装置。
【請求項3】
請求項2に記載の投射装置であって、
前記1又は複数のプロセッサーは、
前記センサーからの出力に基づいて、前記指示体の移動に応じて前記指示体画像を移動させる、投射装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の投射装置であって、
前記1又は複数のプロセッサーは、前記センサーからの出力に基づき、前記第1距離に応じて、前記第1操作画像の表示態様を時間変化させる、投射装置。
【請求項5】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の投射装置であって、
前記1又は複数のプロセッサーは、
前記センサーからの出力に基づき、前記指示体の移動方向に応じて、前記第1操作画像の表示態様を時間変化させる、投射装置。
【請求項6】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の投射装置であって、
前記1又は複数のプロセッサーは、
前記第1操作画像及び前記第2操作画像の配置を変更するための変更操作を受け付け、
前記変更操作に応じて、前記投射対象に対する前記第1操作画像及び前記第2操作画像の位置を変更する、投射装置。
【請求項7】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の投射装置であって、
前記第1操作子及び前記第2操作子が配置される本体を備え、
前記第1操作画像と前記第2操作画像との位置関係は、前記本体における前記第1操作子と前記第2操作子との位置関係と同じである、投射装置。
【請求項8】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の投射装置であって、
前記1又は複数のプロセッサーは、
前記投射画像として複数のメニュー項目を前記投射機構に投射させ、
前記メニュー項目の階層を変更する変更操作を受け付け、
前記階層に応じて、前記第1操作画像及び前記第2操作画像の表示又は非表示を切り替える、投射装置。
【請求項9】
投射装置を操作するための第1操作子及び第2操作子と、指示体から前記第1操作子までの第1距離と、前記指示体から前記第2操作子までの第2距離と、を検出するためのセンサーと、を備え、投射対象に投射画像を投射する投射装置の制御方法であって、
前記第1操作子を示す第1操作画像と、前記第2操作子を示す第2操作画像と、を前記投射画像として投射機構に投射させることと、
前記センサーからの出力に基づき、前記第1距離が前記第2距離より小さいと判断された場合、前記第1操作画像の表示態様を、前記第2操作画像の表示態様と異ならせることと、を含む、投射装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投射装置、及び投射装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、各種設定を行うためのOSD(オンスクリーンディスプレイ)メニュー画面をスクリーンに表示させるメニューボタンと、OSDメニュー画面で選択された項目を確定させる決定ボタンと、上下左右に対応する4つの方向ボタンと、を含む操作パネルを備えるプロジェクターの構成が開示されている。制御部は、操作パネルに対する操作に応じて、投射部に種々のメニュー等を表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、ユーザーが操作パネルを通じて操作する際、ユーザーは、操作パネルとスクリーンとに交互に視線を向けながら操作する必要があるため、視線を向ける対象を切り替える必要があり煩わしいという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
投射装置は、投射対象に投射画像を投射する投射装置であって、前記投射装置を操作するための第1操作子及び第2操作子と、指示体から前記第1操作子までの第1距離と、前記指示体から前記第2操作子までの第2距離と、を検出するためのセンサーと、前記第1操作子を示す第1操作画像と、前記第2操作子を示す第2操作画像とを、前記投射画像として投射する投射機構と、前記第1操作画像及び前記第2操作画像の表示を制御する1又は複数のプロセッサーと、を備え、前記1又は複数のプロセッサーは、前記センサーからの出力に基づいて前記第1距離が前記第2距離より小さいと判断した場合、前記第1操作画像の表示態様を、前記第2操作画像の表示態様と異ならせる。
【0006】
投射装置の制御方法は、投射装置を操作するための第1操作子及び第2操作子と、指示体から前記第1操作子までの第1距離と、前記指示体から前記第2操作子までの第2距離と、を検出するためのセンサーと、を備え、投射対象に投射画像を投射する投射装置の制御方法であって、前記第1操作子を示す第1操作画像と、前記第2操作子を示す第2操作画像と、を前記投射画像として投射機構に投射させることと、前記センサーからの出力に基づき、前記第1距離が前記第2距離より小さいと判断された場合、前記第1操作画像の表示態様を、前記第2操作画像の表示態様と異ならせることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図4】プロジェクターの電気的な構成を示すブロック図。
【
図5】プロジェクターの制御方法を示すフローチャート。
【
図7】プロジェクターの制御方法の他の例を示す模式図。
【
図8】プロジェクターの制御方法の他の例を示す模式図。
【
図9】プロジェクターの制御方法の他の例を示す模式図。
【
図10】プロジェクターの制御方法の他の例を示す模式図。
【
図11】プロジェクターの制御方法の他の例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
まず、
図1~
図3を参照しながら、投射装置としてのプロジェクター1000の構成を説明する。
【0009】
図1に示すように、プロジェクター1000は、本体100と、本体100に配置された操作パネル200と、を有する。
【0010】
本体100は、例えば、外部から入力される画像情報などを、投射対象としての投射面300に投射する投射機構としての投射部400を備えている。投射面300には、画像情報に基づいた投射画像500が表示される。投射面300としては、例えば、スクリーンやホワイトボードなどが挙げられる。
【0011】
図2に示すように、投射画像500としては、例えば、外部機器から入力されたコンテンツ画像510や、操作パネル200の複数の操作ボタン210を示す操作画像520、指示体としてのユーザーの指700を示す指示体画像530などを含む。操作画像520及び指示体画像530は、指700が本体100の操作パネル200に近づいたときに、投射画像500の一部として投射面300に投射される。
【0012】
図3に示すように、操作パネル200に配置された複数の操作ボタン210は、例えば、電源ボタン221と、メニュー(Menu)ボタン231と、第1操作子としてのソースサーチ(Source Search)ボタン232と、第2操作子としてのAVミュート(Mute)ボタン233と、エスケープ(ESC)ボタン234と、上方向ボタン241と、下方向ボタン242と、右方向ボタン243と、左方向ボタン244と、決定ボタン245と、を有する。
【0013】
なお、操作子とは、物理ボタンやタッチパネルなどのボタンである。また、操作ボタン210は、指示体としての指700によって操作される。なお、指示体は、指700に限定されることなく、指示棒などであってもよい。
【0014】
また、操作パネル200の周囲には、操作パネル200の操作ボタン210に指700が近づいたことを検出する近接センサー610,620,630が配置されている。なお、近接センサー610~630は、操作ボタン210を囲むように配置されていることが好ましい。また、近接センサー610~630は3つに限定されることなく、4つ以上であってもよいし、1つであってもよい。
【0015】
近接センサー610~630は、例えば、赤外線型の光学センサーが挙げられ、赤外線を発する発光素子と、光を受け取って電気信号に変換する受光素子と、を含んで構成されている。受光素子は、反射した赤外線を受けて電力に変換し、変換された電力が所定値以上になった場合、指700が一定距離内にいると判定する。よって、3つ近接センサー610~630を配置することにより、指700がどの操作ボタン210に一番近づいているか検出することができる。なお、近接センサー610~630は、光学センサーに限定されることなく、例えば、磁界を用いるもの、静電容量を用いるもの、画像認識を用いるもの、であってもよい。
【0016】
図2に示すように、操作画像520は、メニューボタン231を画像で示すメニューボタン画像521と、ソースサーチボタン232を画像で示すソースサーチボタン画像522と、AVミュートボタン233を画像で示すAVミュートボタン画像523と、エスケープボタン234を画像で示すエスケープボタン画像524と、を有し、投射面300に投射される。また、指700を画像で示す指示体画像530も、投射面300に投射される。
【0017】
次に、
図4を参照しながら、プロジェクター1000の電気的な構成を説明する。
【0018】
図4に示すように、プロジェクター1000は、制御部810と、入力部820と、設定部830と、処理部840と、記憶部850と、センサーとしての検出部860と、投射部400と、判定部870と、を有する。
【0019】
制御部810は、1つ又は複数のプロセッサーを備えて構成され、記憶部850に記憶されている制御プログラムに従って動作することにより、プロジェクター1000の動作を統括制御する。また、制御部810は、操作画像520の一つである第1操作画像や第2操作画像の表示を制御する。本実施形態では、第1操作画像は、例えば、ソースサーチボタン画像522である。第2操作画像は、例えば、AVミュートボタン画像523である(
図2参照)。
【0020】
入力部820は、例えば、HDMI(登録商標)やUSBなど複数の入力端子を備えており、コンピューターや画像再生装置などに接続され、画像情報や音声情報の供給を受ける。また、入力部820は、操作パネル200の操作ボタン210の操作を受け付けたり、どのようなケーブルが接続されているかの情報を受け付けたりする。入力部820が有する機能の少なくとも一部は、制御部810が有してもよい。
【0021】
設定部830は、例えば、検出部860において、指700が操作ボタン210に近づいた際に操作画像520を投射するか否か、または、操作画像520の表示態様を変えるか否かなどの設定を行う(
図11参照)。また、設定部830は、プロジェクター1000の初期設定などを行うようにしてもよい。設定部830が有する機能の少なくとも一部は、制御部810が有してもよい。
【0022】
処理部840は、画像処理部841を有する。画像処理部841は、例えば、検出部860において、指700が操作ボタン210に近づいたことを検出した場合、投射しているコンテンツ画像510に、操作画像520を重ねて表示することが可能な状態に画像を処理する。また、画像処理部841は、指700が操作ボタン210のいずれかに近づいた際、操作画像520の表示態様を変化させる処理を行う。処理部840は、制御部810の指示に基づいて、各処理が実行される。処理部840が有する機能の少なくとも一部は、制御部810が有してもよい。
【0023】
記憶部850は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)等のメモリーを備えて構成される。RAMは、各種データ等の一時記憶に用いられ、ROMは、プロジェクター1000の動作を制御するための制御プログラムや制御データ等を記憶する。また、記憶部850は、投射部400から投射するための操作画像520などの情報を記憶している。記憶部850が有する機能の少なくとも一部は、制御部810が有してもよい。
【0024】
検出部860は、例えば、3つの近接センサー610~630を有して構成されている。検出部860は、指700がどの操作ボタン210に一番近づいているかを検出することができる。具体的には、
図2に示すように、検出部860は、指700からソースサーチボタン232までの第1距離L1と、指700からAVミュートボタン233までの第2距離L2と、を検出する。検出部860が有する機能の少なくとも一部は、制御部810が有してもよい。
【0025】
なお、検出部860は、3つの近接センサー610~630で構成されていることに限定されず、2つ以下の近接センサーで構成されていてもよいし、4つ以上の近接センサーで構成されていてもよい。また、1又は複数のセンサー、即ち、検出部860からの出力とは、検出部860の数に応じた出力数のことを称する。
【0026】
投射部400は、図示はしないが、光源、光変調装置としての液晶ライトバルブ、投写光学系、ライトバルブ駆動部等を備えて構成されている。投射部400は、光源から射出された光を、液晶ライトバルブで変調して画像光を形成し、レンズ及びミラーの少なくとも一方を含む投写光学系からこの画像光を投写して投射面300に投射画像500を表示する。
【0027】
判定部870は、例えば、検出部860において検出された第1距離L1と第2距離L2とに基づいて、指700がどの操作ボタン210に一番近づいているかを判定する。また、判定部870は、指700がどの操作ボタン210の方向に向いているか、又は、どの操作ボタン210の方向に近づいているか、を判定する。判定部870が有する機能の少なくとも一部は、制御部810が有してもよい。
【0028】
次に、
図5~
図7を参照しながら、本実施形態のプロジェクター1000の制御方法の一例を説明する。本実施形態では、操作ボタン210の中から、第1操作子としてのソースサーチボタン232を押す例を説明する。
【0029】
図5に示すように、まず、ステップS11では、プロジェクター1000の初期化を行う。具体的には、制御部810は、記憶部850に記憶された初期化データを読み出して実行する。
【0030】
次に、ステップS12では、コンテンツ画像510を投射面300に投射する。具体的には、制御部810は、入力部820に入力された外部機器からの画像情報を、投射部400から投射させる。これにより、
図1に示すように、投射面300にコンテンツ画像510が投射される。
【0031】
次に、ステップS13では、操作パネル200の操作ボタン210に、指700が近づいたか否かを判定する。具体的には、制御部810は、検出部860に指700と操作ボタン210との距離を検出させ、判定部870に指700と操作ボタン210との距離が所定の距離よりも近づいたか否かを判定させる。当該所定の距離は、予め実験やシミュレーションなどによって決定される。近づいた場合(ステップS13:YES)には、ステップS14に処理を移行する。近づいていない場合(ステップS13:NO)は、ステップS12に処理を移行し、引き続きコンテンツ画像510を投射する。
【0032】
次に、ステップS14では、操作画像520を加えた投射画像500Aを投射面300に投射する。つまり、
図6に示すように、コンテンツ画像510に、操作画像520を重ねて表示させる。具体的には、制御部810は、記憶部850から操作画像520のデータを読み出し、投射部400に投射画像500Aを投射させる。
【0033】
なお、制御部810は、投射部400に、投射画像500Bに示すように、指示体画像530も同時に表示させるようにしてもよいし、指700が操作ボタン210により近づいたら指示体画像530を表示させるようにしてもよい。また、投射画像500B,500Cに示すように、指700の移動に応じて、指示体画像530が動くことが好ましい。
【0034】
このように、ソースサーチボタン画像522及びAVミュートボタン画像523に加えて、指示体画像530を投射するので、ユーザーは、投射された投射画像500を見ることにより、指700がソースサーチボタン232に近づいているのか、AVミュートボタン233に近づいているのか、把握することができる。よって、ユーザーが本来操作したい操作ボタン210がソースサーチボタン232である場合に、誤ってAVミュートボタン233を操作することを抑制できる。すなわち、ユーザーは、指示体画像530の観察結果に基づいて、複数の操作ボタン210のうち所望の操作ボタン210を操作することができる。
【0035】
なお、制御部810は、画像処理部841に、検出部860に検出させた第1距離L1と第2距離L2との情報に基づいて、操作画像520と指示体画像530との距離が、操作ボタン210と指700との距離の関係に合うように投射画像500B,500Cを処理する。
【0036】
本実施形態では、ソースサーチボタン232を押そうと指700がソースサーチボタン232に近づいているため、
図2に示すように、指700とソースサーチボタン232との第1距離L1の方が、指700とAVミュートボタン233との第2距離L2よりも短い。
【0037】
よって、制御部810は、画像処理部841に、距離L1,L2の情報に基づいて、ソースサーチボタン画像522の表示態様を、AVミュートボタン画像523と比べて強調して表示されるように画像処理させる。なお、ソースサーチボタン画像522の表示態様が、指700とソースサーチボタン232との距離に応じて、時間で変化するようにしてもよい。
【0038】
なお、時間変化の一例としては、例えば、指700がソースサーチボタン232に近いほど、ソースサーチボタン画像522の点滅周期が早くなる、透過率が小さくなる、振動の周波数が大きくなる、などが挙げられる。
【0039】
これにより、ユーザーは、ソースサーチボタン232を実際に見ることなく、ソースサーチボタン232の近くに指700があることを認識することができる。よって、ユーザーは、ソースサーチボタン232を見たりソースサーチボタン画像522を見たり、する煩わしさを感じることなく、投射された操作画像520を見るだけで、ソースサーチボタン232を操作することができる。
【0040】
言い換えれば、プロジェクター1000の周囲が暗く、ユーザーが操作パネル200を視認しづらい環境下においても、所望の操作ボタン210を操作することができる。なお、本実施形態では、ソースサーチボタン232を押す方法を説明したが、これに限定されず、他の操作ボタン210を押すようにしてもよい。
【0041】
次に、ステップS15では、指700が、更に、ソースサーチボタン232に近づいたか否かを判定する。具体的には、制御部810は、判定部870によって、検出部860によって検出された第1距離L1が更に短くなったと判定された場合(ステップS15:YES)、ステップS16に処理を移行する。第1距離L1が近づいてない場合(ステップS15:NO)は、ステップS12に戻ってコンテンツ画像510を投射させる。
【0042】
次に、ステップS16では、投射画像500Cに示すように、ソースサーチボタン画像522の表示態様を更に強調させて表示する。具体的には、制御部810は、画像処理部841に、例えば、ソースサーチボタン画像522が小刻みに揺れるように画像処理を行う。これにより、ユーザーは、指700が、ソースサーチボタン232により近づいていることを認識することができる。
【0043】
次に、ステップS17では、ソースサーチボタン232を押すことにより、ソースサーチを決定し、引き続き所定の処理が行われる。以上により、プロジェクター1000の制御方法のフローを終了する。なお、ステップS17でソースサーチボタン232を押した後、ステップS12に戻ってもよい。
【0044】
次に、
図7を参照しながら、本実施形態のプロジェクター1000の制御方法の他の一例を説明する。
【0045】
この一例では、指700が指す向きにある操作ボタン210を認識する例を説明する。即ち、投射された投射画像500Dに示すように、指示体画像530が指し示すソースサーチボタン画像522の表示態様を強調して表示させる。この場合、指示体画像530は、AVミュートボタン画像523の方が近い距離にあるが、ソースサーチボタン画像522が強調されて表示される。つまり、制御部810は、検出部860からの出力信号を収集及び解析して解析結果を画像処理部841に送信し、画像処理部841は、解析結果に基づいて単なる距離ではなく、指700のベクトル情報に応じて表示態様を変化させるようにしてもよい。
【0046】
次に、投射画像500Eに示すように、指700がソースサーチボタン232に近づくと、例えば、更に表示態様が強調され、ソースサーチボタン画像522が小刻みに揺れるように表示される。なお、画像処理部841は、指700とソースサーチボタン232との距離が小さくなるほどソースサーチボタン画像522の振動数を増加させてもよい。
【0047】
このような制御方法によれば、指700と操作ボタン210との距離に影響されることなく、指700が指し示す操作ボタン210の方向が合っているか認識することができる。
【0048】
次に、
図8及び
図9を参照しながら、本実施形態のプロジェクター1000の制御方法の他の一例を説明する。
【0049】
この一例では、操作ボタン210を選択して先の選択画像に進んだ場合、投射画像500Gに表示される操作画像520が切り替わり、見やすく表示される方法を説明する。
【0050】
図8に示す投射画像500Fでは、上記実施形態の方法を用いて、ソースサーチボタン画像522を選択して実行する。次に、
図9に示す投射画像500Gでは、ソースサーチの決定階層が進み、選択するボタンとして、上方向ボタン画像541と下方向ボタン画像542とが表示される。つまり、メニューの階層が、実際に方向ボタン画像541,542を使用する階層に移るまでは、方向ボタン画像541,542を表示させない。
【0051】
投射画像500Gでは、上方向を選択したい場合、指700を上方向ボタン241に近づけると、上方向ボタン241を示す上方向ボタン画像541の表示態様が強調され、指700が上方向ボタン241に近づいていることを認識することができる。
【0052】
このように投射画像500F,500Gを表示させることにより、全ての操作画像520を示さず、関係する操作画像520を表示させるので、シンプルで見やすく、操作を行いやすい。また、必要な操作画像520が表示されるので、押し間違いを抑えることができる。
【0053】
次に、
図10を参照しながら、本実施形態のプロジェクター1000の制御方法の他の一例を説明する。
【0054】
この一例では、操作パネル200において、操作ボタン210が配置されていないスペースに指700を近づけると、投射画像500Hに示すように、操作ボタン210では配置されていない、仮想の音声出力ボタン画像525が投射画像500Hに表示される。
【0055】
具体的には、
図10に示すように、予め操作パネル200のある領域に指700を近づけると、投射画像500Hの中に、仮想の音声出力ボタン画像525が表示されるように設定しておく。この音声出力ボタン画像525をタップすることにより、実際に押す感覚は得られないものの、処理を決定することができる。
【0056】
このような方法によれば、ボタンの押し込み感はないものの、操作パネル200におけるスペースを有効活用することが可能となり、操作パネル200には無い操作を、やりやすくすることができる。
【0057】
次に、
図11を参照しながら、本実施形態のプロジェクター1000の制御方法の他の一例を説明する。
図11は、プロジェクター1000の制御方法において、投射画像500の一部として表示させ、操作画像520のアシストを設定する場合の画面を示している。
【0058】
なお、この機能の設定は、プロジェクター1000の制御方法のフローの最初に行うようにしてもよいし、ユーザーのタイミングで行うようにしてもよい。また、メニューボタン231から操作するようにしてもよい。
【0059】
図11に示す投射画像930のように、複数のメニュー項目を含む操作画像520の設定は、ボタン押しアシスト選択メニューとして表示される。アシスト機能として、操作ボタン210に対応する操作画像520の表示の有効と無効とを選択できるようになっている。また、メニュー項目の階層を変更する変更操作を受け付けた場合、階層に応じて、操作画像520の表示又は非表示を切り替える。
【0060】
また、アシスト表示時間、即ち、操作画像520を表示する時間を設定することができる。また、アシストアイコン、即ち、指示体画像530の表示を指にしたり、矢印にしたり、選択することができる。また、リモコンを使用する際は、アシスト表示を行わないように設定することもできる。
【0061】
以上述べたように、本実施形態のプロジェクター1000は、投射面300に投射画像500を投射するプロジェクター1000であって、プロジェクター1000を操作するためのソースサーチボタン232及びAVミュートボタン233と、指700からソースサーチボタン232までの第1距離L1と、指700からAVミュートボタン233までの第2距離L2と、を検出するための検出部860と、ソースサーチボタン232を示すソースサーチボタン画像522と、AVミュートボタン233を示すAVミュートボタン画像523とを、投射画像500として投射する投射部400と、ソースサーチボタン画像522及びAVミュートボタン画像523の表示を制御する制御部810と、を備え、制御部810は、検出部860からの出力に基づいて第1距離L1が第2距離L2より小さいと判断した場合、ソースサーチボタン画像522の表示態様を、AVミュートボタン画像523の表示態様と異ならせる。
【0062】
この構成によれば、指700が近づいた操作ボタン210に対応する操作画像520の表示態様を異ならせるので、ソースサーチボタン232又はAVミュートボタン233を実際に見ることなく、ソースサーチボタン232の位置を特定することができる。よって、ユーザーは、ソースサーチボタン232を見たりソースサーチボタン画像522を見たりする煩わしさを感じることなく、投射された操作画像520を見るだけで、ソースサーチボタン232を操作することができる。
【0063】
つまり、ユーザーは、操作画像520から目を離すことなく、指700を操作ボタン210に持っていくことができる。また、暗い環境下でも、操作ボタン210を押すことができる。また、狭い状況下でも、操作ボタン210を押すことができる。
【0064】
また、本実施形態のプロジェクター1000において、制御部810は、検出部860からの出力に基づいて、指700を示す指示体画像530を投射画像500として投射部400に投射させることが好ましい。この構成によれば、ソースサーチボタン画像522及びAVミュートボタン画像523に加えて指示体画像530を投射するので、ユーザーは、投射された投射画像500を見ることにより、指700がソースサーチボタン232に近づいているのか、AVミュートボタン233に近づいているのか、把握することができる。よって、早く、ソースサーチボタン232を操作することができる。
【0065】
また、本実施形態のプロジェクター1000において、制御部810は、検出部860からの出力に基づいて、指700の移動に応じて指示体画像530を移動させることが好ましい。この構成によれば、指示体画像530を移動させるので、ユーザーが状況を確認することが可能となり、指700がソースサーチボタン232に近づいているのか否かを把握することができる。
【0066】
また、本実施形態のプロジェクター1000において、制御部810は、検出部860からの出力に基づき、第1距離L1に応じて、ソースサーチボタン画像522の表示態様を時間変化させることが好ましい。この構成によれば、ソースサーチボタン画像522の表示態様を時間変化させるので、ユーザーは、投射されたソースサーチボタン画像522を観察することで、指700がソースサーチボタン232に近づいたのか否かを、容易に把握することができる。
【0067】
また、本実施形態のプロジェクター1000において、制御部810は、検出部860からの出力に基づき、指700の移動方向に応じて、ソースサーチボタン画像522の表示態様を時間変化させることが好ましい。指700の移動方向は、例えば、制御部810が検出部860からの出力信号を収集及び解析して解析結果を画像処理部841に送信し、画像処理部841は、解析結果に基づいて指700の移動方向に応じてソースサーチボタン画像522の表示態様を変化させる。より具体的には、制御部810は、検出部860からの出力信号に基づき、一定の時刻ごとの指700の位置を判断する。そして、少なくとも2つの時刻それぞれにおける指700の位置から、指700の移動方向を推測する。この構成によれば、指700の移動方向に応じてソースサーチボタン画像522の表示態様を時間変化させるので、ユーザーは、操作画像520の表示態様を観察することで、指700がソースサーチボタン232に向かっているのか、他の方向に向かっているのか、容易に把握することができる。
【0068】
また、本実施形態のプロジェクター1000において、ソースサーチボタン232及びAVミュートボタン233が配置される本体100を備え、ソースサーチボタン画像522とAVミュートボタン画像523との位置関係は、本体100におけるソースサーチボタン232とAVミュートボタン233との位置関係と同じであることが好ましい。この構成によれば、ソースサーチボタン画像522とAVミュートボタン画像523との位置関係が、本体100におけるソースサーチボタン232とAVミュートボタン233との位置関係と同じであるので、ユーザーは、ソースサーチボタン画像522とAVミュートボタン画像523とを操作する感覚が本体100を操作する感覚と一致し、操作性を向上させることができる。
【0069】
また、本実施形態のプロジェクター1000において、制御部810は、投射画像500として複数のメニュー項目を含む投射画像930を投射部400に投射させ、メニュー項目の階層を変更する変更操作を受け付け、階層に応じて、ソースサーチボタン画像522及びAVミュートボタン画像523の表示又は非表示を切り替えることが好ましい。この構成によれば、階層に応じて、操作画像520を表示させたり非表示にしたりするので、操作画像520の表示が不要な階層のメニュー項目においては、操作画像520を非表示とするなどすることで、投射画像500の構成を最適化することができる。
【0070】
また、本実施形態のプロジェクター1000の制御方法は、プロジェクター1000を操作するためのソースサーチボタン232及びAVミュートボタン233と、指700からソースサーチボタン232までの第1距離L1と、指700からAVミュートボタン233までの第2距離L2と、を検出するための検出部860と、を備え、投射面300に投射画像500を投射するプロジェクター1000の制御方法であって、ソースサーチボタン232を示すソースサーチボタン画像522と、AVミュートボタン233を示すAVミュートボタン画像523と、を投射画像500として投射部400に投射させることと、検出部860からの出力に基づき、第1距離L1が第2距離L2より小さいと判断された場合、ソースサーチボタン画像522の表示態様を、AVミュートボタン画像523の表示態様と異ならせることと、を含む。
【0071】
この方法によれば、指700が近づいた操作画像520の表示態様を異ならせるので、ソースサーチボタン232又はAVミュートボタン233を実際に見ることなく、ソースサーチボタン232の位置を特定することができる。よって、ユーザーは、ソースサーチボタン232を見たりソースサーチボタン画像522を見たり、する煩わしさを感じることなく、投射された操作画像520を見るだけで、ソースサーチボタン232を操作することができる。
【0072】
以下、上記した実施形態の変形例を説明する。
【0073】
上記したように、操作パネル200の各操作ボタン210の配置と同様に、各操作画像520の配置を合わせていることに限定されず、各操作ボタン210の配置とは異なるように、各操作画像520を表示させるようにしてもよい。
【0074】
具体的には、複数の操作画像520の配置はユーザーが設定可能であり、例えば、プロジェクター1000の天地設定を変えた場合は、複数の操作画像520の天地設定も連動して変わることが好ましい。
【0075】
このように、変形例のプロジェクター1000において、制御部810は、ソースサーチボタン画像522及びAVミュートボタン画像523の配置を変更するための変更操作を受け付け、変更操作に応じて、投射面300に対するソースサーチボタン画像522及びAVミュートボタン画像523の位置を変更することが好ましい。この構成によれば、変更操作に応じてソースサーチボタン画像522やAVミュートボタン画像523の位置を変更するので、例えば、プロジェクター1000の天地を変えて設置した場合、ユーザーにとって見やすい位置に操作画像520を配置することができる。
【0076】
以下に、本開示のまとめを付記する。
(付記1)投射対象に投射画像を投射する投射装置であって、前記投射装置を操作するための第1操作子及び第2操作子と、指示体から前記第1操作子までの第1距離と、前記指示体から前記第2操作子までの第2距離と、を検出するためのセンサーと、前記第1操作子を示す第1操作画像と、前記第2操作子を示す第2操作画像と、を前記投射画像として投射する投射機構と、前記第1操作画像及び前記第2操作画像の表示を制御する1又は複数のプロセッサーと、を備え、前記1又は複数のプロセッサーは、前記センサーからの出力に基づいて前記第1距離が前記第2距離より小さいと判断した場合、前記第1操作画像の表示態様を、前記第2操作画像の表示態様と異ならせる、投射装置。
【0077】
この構成によれば、指示体が近づいた操作子と対応する操作画像の表示態様を異ならせるので、第1操作子又は第2操作子を実際に見ることなく、第1操作子の位置を特定することができる。よって、ユーザーは、投射された操作画像を見るだけでよく、視線を向ける対象を第1操作子及び第1操作画像の一方から他方に切り替える動作を繰り返さなくても第1操作子を操作することができる。すなわち、ユーザーは、投射装置を操作するために視線を向ける対象を切り替える煩わしさを感じることなく、投射装置を操作することができる。
【0078】
(付記2)付記1に記載の投射装置であって、前記1又は複数のプロセッサーは、前記センサーからの出力に基づいて、前記指示体を示す指示体画像を前記投射画像として前記投射機構に投射させる、投射装置。
【0079】
この構成によれば、第1操作画像及び第2操作画像に加えて指示体画像を投射するので、ユーザーは、投射された画像を見ることにより、指示体が第1操作子に近づいているのか、第2操作子に近づいているのか、把握することができる。よって、ユーザーは、指示体画像の観察結果に基づいて、所望の第1操作子を操作することができる。
【0080】
(付記3)付記2に記載の投射装置であって、前記1又は複数のプロセッサーは、前記センサーからの出力に基づいて、前記指示体の移動に応じて前記指示体画像を移動させる、投射装置。この構成によれば、指示体画像を移動させるので、ユーザーが移動していることを確認することが可能となり、指示体が第1操作子に近づいているのか否かを把握することができる。
【0081】
(付記4)付記1から付記3のいずれかに記載の投射装置であって、前記1又は複数のプロセッサーは、前記センサーからの出力に基づき、前記第1距離に応じて、前記第1操作画像の表示態様を時間変化させる、投射装置。この構成によれば、第1操作画像の表示態様を時間変化させるので、ユーザーは、投射された第1操作画像を観察することで、指示体が第1操作子に近づいたのか否かを、容易に把握することができる。
【0082】
(付記5)付記1から付記4のいずれかに記載の投射装置であって、前記1又は複数のプロセッサーは、前記センサーからの出力に基づき、前記指示体の移動方向に応じて、前記第1操作画像の表示態様を時間変化させる、投射装置。この構成によれば、指示体の移動方向に応じて第1操作画像の表示態様を時間変化させるので、ユーザーは、操作画像の表示態様を観察することで、指示体が第1操作子に向かっているのか、他の方向に向かっているのか、容易に把握することができる。
【0083】
(付記6)付記1から付記5のいずれかに記載の投射装置であって、前記1又は複数のプロセッサーは、前記第1操作画像及び前記第2操作画像の配置を変更するための変更操作を受け付け、前記変更操作に応じて、前記投射対象に対する前記第1操作画像及び前記第2操作画像の位置を変更する、投射装置。この構成によれば、変更操作に応じて第1操作画像や第2操作画像の位置を変更するので、例えば、投射装置の天地を変えて設置した場合、ユーザーにとって見やすい位置に操作画像を配置することができる。
【0084】
(付記7)付記1から付記6のいずれかに記載の投射装置であって、前記第1操作子及び前記第2操作子が配置される本体を備え、前記第1操作画像と前記第2操作画像との位置関係は、前記本体における前記第1操作子と前記第2操作子との位置関係と同じである、投射装置。この構成によれば、第1操作画像と第2操作画像との位置関係が、本体における第1操作子と第2操作子との位置関係と同じであるので、ユーザーは、第1操作画像と第2操作画像とを操作する感覚が本体を操作する感覚と一致し、操作性を向上させることができる。
【0085】
(付記8)付記1から付記7のいずれかに記載の投射装置であって、前記1又は複数のプロセッサーは、前記投射画像として複数のメニュー項目を前記投射機構に投射させ、前記メニュー項目の階層を変更する変更操作を受け付け、前記階層に応じて、前記第1操作画像及び前記第2操作画像の表示又は非表示を切り替える、投射装置。この構成によれば、階層に応じて、操作画像を表示させたり非表示にしたりするので、操作画像の表示が不要な階層のメニュー項目においては、操作画像を非表示とするなどすることで、投射画像の構成を最適化することができる。
【0086】
(付記9)投射装置を操作するための第1操作子及び第2操作子と、指示体から前記第1操作子までの第1距離と、前記指示体から前記第2操作子までの第2距離と、を検出するためのセンサーと、を備え、投射対象に投射画像を投射する投射装置の制御方法であって、前記第1操作子を示す第1操作画像と、前記第2操作子を示す第2操作画像と、を前記投射画像として前記投射機構に投射させることと、前記センサーからの出力に基づき、前記第1距離が前記第2距離より小さいと判断された場合、前記第1操作画像の表示態様を、前記第2操作画像の表示態様と異ならせることと、を含む、投射装置の制御方法。
【0087】
この方法によれば、指示体が近づいた操作子と対応する操作画像の表示態様を異ならせるので、第1操作子又は第2操作子を実際に見ることなく、第1操作子の位置を特定することができる。よって、ユーザーは、投射された操作画像を見るだけでよく、視線を向ける対象を第1操作子及び第1操作画像の一方から他方に切り替える動作を繰り返さなくても第1操作子を操作することができる。すなわち、ユーザーは、投射装置を操作するために視線を向ける対象を切り替える煩わしさを感じることなく、投射装置を操作することができる。
【符号の説明】
【0088】
100…本体、200…操作パネル、210…操作ボタン、221…電源ボタン、231…メニューボタン、232…第1操作子としてのソースサーチボタン、233…第2操作子としてのAVミュートボタン、234…エスケープボタン、241…上方向ボタン、242…下方向ボタン、243…右方向ボタン、244…左方向ボタン、245…決定ボタン、300…投射対象としての投射面、400…投射機構としての投射部、500,500A,500B,500C,500D,500E,500F,500G,500H…投射画像、510…コンテンツ画像、520…操作画像、521…メニューボタン画像、522…第1操作画像としてのソースサーチボタン画像、523…第2操作画像としてのAVミュートボタン画像、524…エスケープボタン画像、525…音声出力ボタン画像、530…指示体画像、541…上方向ボタン画像、542…下方向ボタン画像、610,620,630…近接センサー、700…指示体としての指、810…プロセッサーとしての制御部、820…入力部、830…設定部、840…処理部、841…画像処理部、850…記憶部、860…センサーとしての検出部、870…判定部、930…投射画像、1000…投射装置としてのプロジェクター。