(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171477
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】セルロース繊維衣料
(51)【国際特許分類】
D06M 13/188 20060101AFI20241205BHJP
C08B 3/06 20060101ALI20241205BHJP
D06M 101/06 20060101ALN20241205BHJP
【FI】
D06M13/188
C08B3/06
D06M101:06
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088504
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001339
【氏名又は名称】グンゼ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 悟
(72)【発明者】
【氏名】田中 千晶
(72)【発明者】
【氏名】西本 博尊
(72)【発明者】
【氏名】由井 美也
【テーマコード(参考)】
4C090
4L033
【Fターム(参考)】
4C090AA03
4C090AA10
4C090BA26
4C090BD35
4C090BD36
4C090CA39
4C090DA29
4L033AA02
4L033AB04
4L033AC15
4L033BA17
(57)【要約】
【課題】速乾性に優れたセルロース繊維衣料を提供する。
【解決手段】セルロース繊維を含むセルロース繊維衣料であって、前記セルロース繊維を構成するセルロースの少なくとも一部がアセチル化されていることを特徴とするセルロース繊維衣料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルロース繊維を含むセルロース繊維衣料であって、前記セルロース繊維を構成するセルロースの少なくとも一部がアセチル化されていることを特徴とするセルロース繊維衣料。
【請求項2】
セルロース繊維を構成するセルロースのアセチル基の置換度が0.05以上であることを特徴とする請求項1記載のセルロース繊維衣料。
【請求項3】
セルロース繊維を構成するセルロースの重合度が300以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のセルロース繊維衣料。
【請求項4】
セルロース繊維衣料に含まれる繊維全体におけるセルロース繊維の含有量が80%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のセルロース繊維衣料。
【請求項5】
セルロース繊維からなる生地を触媒液に浸漬する工程と、前記触媒液に浸漬後の前記生地を無水酢酸液に浸漬する工程と、無水酢酸液に浸漬後の前記生地を加熱する工程とを有することを特徴とするセルロース繊維衣料の製造方法。
【請求項6】
触媒液中の触媒がアルカリ無機塩であることを特徴とする請求項5記載のセルロース繊維衣料の製造方法。
【請求項7】
触媒液中のアルカリ無機塩含有量が10%owf以上であることを特徴とする請求項6記載のセルロース繊維衣料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、速乾性に優れたセルロース繊維衣料に関する。
【背景技術】
【0002】
肌着等の綿衣料製品(セルロース繊維衣料)には、高い吸湿性と放湿性とが求められている。このような高い吸湿性と放湿性を備える綿衣料製品(セルロース繊維衣料)を得る方法としては、原料となるセルロース繊維を親水性化処理する方法が挙げられる。セルロース繊維を親水性化処理する方法としては、種々のものが知られており、代表的な例としては、セルロースの水酸基をカルボキシル基に酸化する方法がある。
【0003】
セルロース中の水酸基をカルボキシル基に酸化する具体的な方法としては、例えば、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル(TEMPO)のようなN-オキシル化合物と、ハロゲン系の酸化剤を含む反応溶液中で、助触媒の存在下、原料セルロース繊維を酸化させる酸化処理を行う方法が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
衣料製品に要求される性質としては、上記吸湿性と放湿性に加えて速乾性も挙げられる。しかしながら、綿は速乾性に劣るため、速乾性が要求されるような用途の衣料製品ではナイロン等の化学繊維が従来用いられてきた。一方、天然素材であることや肌触りのよさといった点から綿衣料製品に対する需要は高く、速乾性の高い綿衣料製品が求められている。
【0006】
本発明は、上記現状に鑑み、速乾性に優れたセルロース繊維衣料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の開示1~7を含む。以下に本発明を詳述する。
[開示1]
セルロース繊維を含むセルロース繊維衣料であって、前記セルロース繊維を構成するセルロースの少なくとも一部がアセチル化されていることを特徴とするセルロース繊維衣料。
[開示2]
セルロース繊維を構成するセルロースのアセチル基の置換度が0.05以上であることを特徴とする開示1記載のセルロース繊維衣料。
[開示3]
セルロース繊維を構成するセルロースの重合度が300以上であることを特徴とする開示1又は2記載のセルロース繊維衣料。
[開示4]
セルロース繊維衣料に含まれる繊維全体におけるセルロース繊維の含有量が80%以上であることを特徴とする開示1~3のいずれかに記載のセルロース繊維衣料。
[開示5]
セルロース繊維からなる生地を触媒液に浸漬する工程と、前記触媒液に浸漬後の前記生地を無水酢酸液に浸漬する工程と、無水酢酸液に浸漬後の前記生地を加熱する工程とを有することを特徴とするセルロース繊維衣料の製造方法。
[開示6]
触媒液中の触媒がアルカリ無機塩であることを特徴とする開示5記載のセルロース繊維衣料の製造方法。
[開示7]
触媒液中のアルカリ無機塩含有量が10%owf以上であることを特徴とする開示6記載のセルロース繊維衣料の製造方法。
【0008】
本発明者らは鋭意検討した結果、セルロース繊維衣料のセルロースに含まれるヒドロキシ基を少なくとも一部アセチル化することで速乾性が向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
本発明のセルロース繊維衣料は、セルロース繊維を含む。
上記セルロース繊維の原料としては、植物、動物、バクテリア産生ゲル等の天然セルロース繊維のほか、再生セルロース繊維であってもよい。具体的には例えば、綿、麻、パルプ、バクテリアセルロース等の天然セルロース繊維や、レーヨンやキュプラ等の再生セルロース繊維を用いることができる。
上記レーヨンとしては、例えば、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、ポリノジックレーヨン等を挙げることができる。なかでも、強度、肌触りの観点から綿が好ましい。
【0010】
上記セルロース繊維の形態としては、フィラメント、ステープル、紐等の糸状物のほか、織編物や不織布等の布帛等が挙げられる。また、繊維の構造組織としては、混繊、混紡、混織、交織、交編したものであってもよい。
【0011】
セルロース繊維衣料に含まれる繊維全体における上記セルロース繊維の含有量は特に限定されないが、速乾性が高く、他の繊維で速乾性を補う必要がないことから85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。上記セルロース繊維の含有量の上限は限定されず、セルロース繊維の含有量が100%、つまり、従来は速乾性に劣るとされていた綿100%の衣料であっても速乾性を発揮することができる。
【0012】
本発明のセルロース繊維衣料は、上記セルロース繊維を構成するセルロースの少なくとも一部がアセチル化されている。
セルロース繊維衣料中のセルロースをアセチル化することで、セルロース繊維でありながらも速乾性を高めることができる。
【0013】
上記セルロース繊維を構成するセルロースは、アセチル基の置換度が0.05以上であることが好ましい。
アセチル基の置換度、つまり、セルロース中の水酸基がアセチル基に置換された割合が上記範囲であることで、速乾性をより高めることができる。上記セルロースのアセチル基の置換度は0.10以上であることがより好ましく、0.20以上であることが更に好ましい。上記セルロースのアセチル基の置換度の上限は特に限定されないが、通常1以下である。なお、上記セルロースのアセチル基の置換度は、ASTM:D817-12(セルロースアセテートなどの試験方法)における酢化度の測定法に準じた条件で鹸化および中和滴定を行うことによって測定される酢化度を、次の式で換算することで得ることができる。
置換度(DS)=162.14×酢化度(%)/[6005.2-42.037×酢化度(%)]
【0014】
上記セルロース繊維を構成するセルロースは重合度が300以上であることが好ましい。
また、上記セルロースの重合度は1000以上であることがより好ましく、1500以上であることが更に好ましい。セルロースの重合度が上記範囲であることで、より強度と耐久性に優れた衣料とすることができる。なお、上記セルロースの重合度は、特許第5406152号に記載の方法に準拠し、銅エチレンジアミン溶液を用いた粘度測定を行うことによって求めることができる。
【0015】
本発明のセルロース繊維衣料の具体的な種類としては、外出着衣料、スポーツウェア、ホームウェア、リラックスウェア、パジャマ、寝間着、肌着、オフィスウェア、作業服、食品白衣、看護白衣、患者衣、介護衣、学生服、厨房衣、パンティストッキング、タイツ、レギンス、靴下等が挙げられる。なかでも、本発明のセルロース繊維衣料は材料を綿100%とできるうえに速乾性に優れることから、肌着等の肌と直接接する衣料に好適である。
【0016】
本発明のセルロース繊維衣料の製造方法は特に限定されないが、セルロース繊維衣料とした後にアセチル化が可能であるうえに、セルロース繊維衣料の形状をほとんど変化させることなく大量のアセチル基を導入可能であることから、セルロース繊維の生地を触媒液に浸漬した後に無水酢酸液に浸漬し、加熱処理を行う製造方法が好ましい。
このような、セルロース繊維からなる生地を触媒液に浸漬する工程と、前記触媒液に浸漬後の前記生地を無水酢酸液に浸漬する工程と、前記無水酢酸液に浸漬後の前記生地をエージングする工程とを有することを特徴とするセルロース繊維衣料の製造方法もまた、本発明の1つである。
【0017】
本発明のセルロース繊維衣料の製造方法は、まず、セルロース繊維からなる生地を触媒液に浸漬する工程を行う。
セルロースをアセチル化する前に生地を触媒液に浸漬し、触媒を付着させることで、充分な量のアセチル基を導入することができる。なお、ここで、生地とは反物の状態のみならず、すでに衣料となった状態の物も含む。また、上記セルロース繊維は本発明のセルロース繊維衣料におけるセルロース繊維と同様である。
【0018】
上記触媒液に用いる触媒としては、酸、アルカリ無機塩、ピリジン、トリフルオロメタンスルホン酸金属塩等が挙げられる。なかでも、水溶液とすることができ、有機溶剤を扱うための特別な設備が不要となること、溶液のpHが極端な酸性又は塩基性ではなく、セルロース繊維の分解を抑えて得られるセルロース繊維衣料の耐久性が高まることから上記触媒液に用いる触媒はアルカリ無機塩が好ましい。
【0019】
上記アルカリ無機塩としては、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。なかでも、水溶性で除去が容易であり、触媒効率も高いことから、酢酸ナトリウムが好ましい。
【0020】
上記触媒液中のアルカリ無機塩含有量は10%owf以上であることが好ましい。
触媒液中のアルカリ無機塩含有量が上記範囲であると、アセチル化反応がより促進されるため、セルロース繊維を構成するセルロースにより多くのアセチル基を導入することができる。上記触媒液中のアルカリ無機塩含有量は、100%owf以上であることがより好ましく、150%owf以上であることが更に好ましい。上記触媒液中のアルカリ無機塩含有量の上限は特に限定されないが、コストの観点から450%owf以下であることが好ましい。
なお、本明細書において単位「%owf」は、生地重量に対する重量%を意味する。
【0021】
本発明のセルロース繊維衣料の製造方法は、次いで上記触媒液に浸漬後の上記生地を無水酢酸液に浸漬する工程を行う。
触媒液に浸漬後の生地を無水酢酸液に浸漬することで、セルロース繊維を構成するセルロース中の水酸基がアセチル化される。本発明のセルロース繊維衣料の製造方法では、事前に触媒を生地に付着させているため、セルロースのアセチル化が充分に進行する。
【0022】
上記無水酢酸液は、無水酢酸のみであってもよく、混合物であってもよい。上記無水酢酸液が混合物である場合の無水酢酸以外の成分としては、酢酸、水、硫酸、トルエン等が挙げられる。上記無水酢酸液はセルロース繊維の分解を抑える観点から無水酢酸のみからなることが好ましい。
【0023】
上記生地を無水酢酸に浸漬する工程において、上記無水酢酸液と生地との浴比としては、生地1gに対する反応溶液の量が15g以上であることが好ましく、20g以上であることがより好ましく、40g以下であることが好ましく、30g以下であることがより好ましい。生地1gに対する無水酢酸液の浴比をこの範囲内とすることにより、生地のセルロース繊維と無水酢酸液の接触効率をより良好にできる。
【0024】
上記生地を無水酢酸液に浸漬する工程における浸漬時間は特に限定されないが、反応を充分に進行させる観点から10秒以上であることが好ましく、20秒以上であることがより好ましい。また、生地へのダメージを抑えつつ生産効率を高める観点から、上記浸漬時間は3分以下であることが好ましく、1分以下であることが好ましい。
【0025】
上記生地を無水酢酸液に浸漬する工程における浸漬温度は特に限定されないが、反応を充分に進行させる観点から10℃以上であることが好ましく、20℃以上であることがより好ましい。また、生地へのダメージを抑えつつ生産効率を高める観点から、上記浸漬温度は50℃以下であることが好ましく、30℃以下であることがより好ましい。
【0026】
本発明のセルロース繊維衣料の製造方法は、次いで上記無水酢酸液に浸漬後の上記生地をエージングする工程を行う。
無水酢酸液浸漬後の生地をエージングすることでアセチル化されたセルロース繊維衣料を得ることができる。アセチル化された生地の白度低下の観点から上記エージングの温度は60℃以上であることが好ましく、80℃以上であることがより好ましく、120℃以下であることが好ましく、100℃以下であることがより好ましい。また、同様の観点から上記エージングの時間は120分以上であることが好ましく、240分以上であることがより好ましく、480分以下であることが好ましく、360分以下であることがより好ましい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、速乾性に優れたセルロース繊維衣料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
【0029】
(実施例1)
原料セルロース繊維衣料として、40番手の綿繊維をフライス編みした丸編ニット生地を準備した。まず、丸編ニット生地3.6gを25℃の酢酸ナトリウム水溶液150%owfに15分間浸漬し、生地重量が7.2gになるまで脱水処理した。次いで、25℃の無水酢酸に20秒間浸漬し、生地重量が9.0gになるまで無水酢酸を除去した。その後、得られた丸編みニット生地を密封容器に入れ80℃の恒温器で4時間エージング処理を行い、水で洗浄後乾燥させることでセルロース繊維衣料を得た。
【0030】
(実施例2)
実施例1と同様の丸編ニット生地を準備した。まず、丸編ニット生地3.6gを25℃の氷酢酸2.3%owfに1時間浸漬し、生地重量が7.2gになるまで脱水処理した。次いで、無水酢酸25vol%、酢酸50vol%、イオン交換水25vol%の混合液に硫酸5.5%owfを加えた80℃の無水酢酸液に丸編ニット生地を4時間浸漬し、脱水、洗浄、乾燥させることでセルロース繊維衣料を得た。
【0031】
(比較例1)
実施例1の原料セルロース繊維衣料をそのまま用いた。
【0032】
<評価>
実施例及び比較例で得たセルロース繊維衣料について、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
【0033】
(1)アセチル基の置換度の評価
ASTM:D-817-12(セルロースアセテートなどの試験方法)における酢化度の測定法に準じて求めた酢化度を、次の式で換算することで、得られたセルロース繊維衣料のアセチル基の置換度を測定した。
置換度(DS)=162.14×酢化度(%)/[6005.2-42.037×酢化度(%)]
【0034】
(2)吸湿率の評価
JIS L-1096 8.10に準拠した方法により、得られたセルロース繊維衣料の吸湿率を測定した。
【0035】
(3)速乾性の評価
20℃、65%RH下で試料に0.6mLの水を滴下し、経時時間ごとの質量を測定した。次の計算式で拡散性残留水分率を算出し、拡散性残留水分率が10%以下になった時の時間を速乾性の評価結果とした。
拡散性残留水分率(%)=各時間の水分重量(g)/滴下直後の水分重量(g)×100
【0036】
(4)セルロースの重合度の評価
上記吸湿率の評価に用い、吸湿させたセルロース繊維衣料を、微粉砕機(WARING J-SPEC BLENDER、大阪ケミカル社製)を用いて、回転数25,000rpmで30秒間粉砕した。
粉砕後のセルロース繊維衣料から測定サンプル0.0400gを正確に秤量した後、秤量値及び吸湿率から、下記式よりセルロースの重量を算出した。
セルロース重量=秤量値×[1-(吸湿率(%)/100)]
その後、測定サンプルを三角フラスコに入れラップした。
【0037】
1Lメスフラスコに、Cu(OH)2[MW=97.56]48.78gとイオン交換水約250mLを加え、氷水で冷却しながら、エチレンジアミン(MW=60.1、d=0.898)67.0mLを加えた。その後、充分撹拌し、溶解したらイオン交換水を更に加えて1Lとすることにより、0.5mol/Lの銅エチレンジアミン溶液(Cu(EDA)2(OH)2)を調製した。この時、空気にふれないように密閉した条件で撹拌し、日光等の光によって劣化することを防止するため、黒い袋で覆って保管した。
【0038】
粉砕した測定サンプルが入った三角フラスコに0.5mol/Lの銅エチレンジアミン溶液を20mL入れ、三角柱攪拌子にて2時間攪拌し、測定サンプルを溶解して粘度測定用溶液を調製した。キャノン・フェンスケ型粘度計(毛細管粘度計、相互理化学硝子製作所社製)に粘度測定用溶液を10mL流しこんだ後、25℃に設定した恒温水槽に入れ、3分静置し温度が均衡に達した状態で粘度測定を行った。粘度測定は、ピペッターを用いて、溶液を小球の表線を超えるまで押し上げ、ピペッターを外し、液面が上部標線を過ぎた時から下部標線を過ぎるまでの時間をストップウオッチで測定することにより行った。得られた測定時間及びセルロースの重量値からStaudingerの経験則を用いてセルロースの重合度を測定した。なお、粘度測定は3回繰り返して行い、平均値を粘度値とした。
【0039】
(5)破裂強度の評価
JIS L-1096 A法(ミューレン形法)に準拠した方法により、得られたセルロース繊維衣料の破裂強度を測定した。
【0040】
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明によれば、速乾性に優れたセルロース繊維衣料を提供することができる。