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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017148
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】ノズル及びクリーナ
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/04 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119599
(22)【出願日】2022-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高野 秀明
【テーマコード(参考)】
3B061
【Fターム(参考)】
3B061AA04
3B061AA06
3B061AD03
3B061AD05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ノズルからの騒音の発生を抑制すること。
【解決手段】ノズルは、クリーニング対象面に対向する下面を有する本体と、下面から上方に窪むように下面に設けられる溝部30と、クリーニング対象面に対向するように溝部の内側に設けられる吸込口6と、を備える。溝部30は、第1溝部31と、少なくとも一部が第1溝部31よりも後方に設けられる第2溝部32と、を含む。第1溝部31の深さH1は、第2溝部32の深さH2よりも深い。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クリーニング対象面に対向する下面を有する本体と、
前記下面から上方に窪むように前記下面に設けられる溝部と、
前記クリーニング対象面に対向するように前記溝部の内側に設けられる吸込口と、を備え、
前記溝部は、第1溝部と、少なくとも一部が前記第1溝部よりも後方に設けられる第2溝部と、を含み、
前記第1溝部の深さH1は、前記第2溝部の深さH2よりも深い、
ノズル。
【請求項2】
左右方向において、前記溝部の中心と前記本体の中心とは、一致する、
請求項1に記載のノズル。
【請求項3】
左右方向において、前記第1溝部の中心と前記第2溝部の中心とは、一致する、
請求項2に記載のノズル。
【請求項4】
左右方向の前記第1溝部の寸法B1と、左右方向の前記第2溝部の寸法B2とは、
B1<B2
の条件を満足する、
請求項3に記載のノズル。
【請求項5】
左右方向において、前記吸込口の中心と前記溝部の中心とは、一致する、
請求項3又は請求項4に記載のノズル。
【請求項6】
前記吸込口の前端部と前記第1溝部の前端部とは、一致し、
前記吸込口の後端部と前記第2溝部の前端部とは、一致する、
請求項5に記載のノズル。
【請求項7】
左右方向において、前記第1溝部の中心と前記本体の中心とは、一致し、
左右方向の前記第1溝部の寸法B1と、左右方向の前記本体の寸法Btとは、
B1≧0.5×Bt
の条件を満足する、
請求項2に記載のノズル。
【請求項8】
前後方向の前記第1溝部の寸法を示す第1幅W1と、前記深さH2とは、
W1≧H2
の条件を満足する、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項9】
前後方向の前記第1溝部の寸法を示す第1幅W1と、前後方向の前記第1溝部の寸法と前記第2溝部の寸法との和を示す全幅Wtとは、
W1≦0.9×Wt
の条件を満足する、
請求項8に記載のノズル。
【請求項10】
前記深さH1と前記深さH2との差を示す深さH3は、
H3≧1.5mm
の条件を満足する、
請求項1から請求項9いずれか一項に記載のノズル。
【請求項11】
前記第1溝部の内面は、前記第2溝部の前端部に接続され、前方を向く第1後面と、前記第1後面よりも前方に配置され、前記第1後面に対向する第1前面と、前記第1後面の上端部と前記第1前面の上端部とを結ぶ第1下面と、を含み、
上下方向に延びるように少なくとも一部が前記第1前面に設けられる縦リブを備え、
前記縦リブは、左右方向に間隔をあけて複数配置される、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項12】
左右方向に配置された複数の前記縦リブのうち、最も左側に配置される縦リブは、前記吸込口の左端部よりも左方に配置され、最も右側に配置される縦リブは、前記吸込口の右端部よりも右方に配置される、
請求項11に記載のノズル。
【請求項13】
前記第1前面からの前記縦リブの突出量を示す高さT1は、
T1≧1.5mm
の条件を満足する、
請求項11又は請求項12に記載のノズル。
【請求項14】
左右方向の前記縦リブの寸法を示す厚みD1は、
D1≦3.0mm
の条件を満足する、
請求項11から請求項13のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項15】
左右方向に相互に隣接する一対の前記縦リブの間隔G1は、
G1≦4.0mm
の条件を満足する、
請求項11から請求項14のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項16】
前記第2溝部の内面は、前記第1後面の下端部に接続される第2下面と、前記第2下面の後端部に接続され、前方を向く第2後面と、を含み、
前記本体は、前記吸込口よりも左側に配置された前記第2下面と前記吸込口の左端部との境界に配置される左側面と、前記吸込口よりも右側に配置された前記第2下面と前記吸込口の右端部との境界に配置される右側面と、を有し、
上下方向に延びるように前記左側面及び前記右側面のそれぞれに設けられる横リブを備え、
前記横リブは、前後方向に間隔をあけて複数配置される、
請求項11から請求項15のいずれか一項に記載のノズル。
【請求項17】
請求項1から請求項16のいずれか一項に記載のノズルと、
モータと、
前記モータにより回転され前記ノズルの吸込口に吸引力を発生させるファンと、を備える、
クリーナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、ノズル及びクリーナに関する。
【背景技術】
【0002】
クリーナに係る技術分野において、特許文献1に開示されているような床用吸口具(ノズル)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭50-055351号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ノズルの吸込口に吸引力が発生することにより、塵埃が空気とともに吸込口に吸い込まれる。空気の流通によりノズルから騒音が発生する可能性がある。ノズルから騒音が発生すると、クリーナの使用者及び周囲の者に不快感を与える。
【0005】
本明細書で開示する技術は、ノズルからの騒音の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、クリーナ用のノズルを開示する。ノズルは、クリーニング対象面に対向する下面を有する本体と、下面から上方に窪むように下面に設けられる溝部と、クリーニング対象面に対向するように溝部の内側に設けられる吸込口と、を備えてもよい。溝部は、第1溝部と、少なくとも一部が第1溝部よりも後方に設けられる第2溝部と、を含んでもよい。第1溝部の深さH1は、第2溝部の深さH2よりも深くてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係るノズルを示す前上方からの斜視図である。
図2図2は、実施形態に係るノズルを示す後下方からの斜視図である。
図3図3は、実施形態に係るノズルを示す下後方からの分解斜視図である。
図4図4は、実施形態に係るノズルを下方から見た図である。
図5図5は、実施形態に係るノズルを示す縦断面図である。
図6図6は、実施形態に係るノズルの一部を下方から見た拡大図である。
図7図7は、実施形態に係るノズルの一部を示す下後方からの斜視図である。
図8図8は、実施形態に係るノズルの一部を示す下前方からの斜視図である。
図9図9は、実施形態に係るノズルの一部を示す縦断面図である。
図10図10は、実施形態に係るノズルを有するクリーナを示す斜視図である。
図11図11は、実施形態に係るクリーナ本体を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ノズルは、クリーニング対象面に対向する下面を有する本体と、下面から上方に窪むように下面に設けられる溝部と、クリーニング対象面に対向するように溝部の内側に設けられる吸込口と、を備えてもよい。溝部は、第1溝部と、少なくとも一部が第1溝部よりも後方に設けられる第2溝部と、を含んでもよい。第1溝部の深さH1は、第2溝部の深さH2よりも深くてもよい。
【0010】
上記の構成では、本体の下面に第1溝部と第2溝部とが設けられることにより、本体の下面の周縁部から吸込口に吸い込まれる空気の流速が均一化される。すなわち、空気の流速が局所的に高い空間が減少する。また、吸込口から本体の内部流路に吸い込まれた空気が内部流路の内壁面に強く当たることが抑制される。したがって、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左右方向において、溝部の中心と本体の中心とは、一致してもよい。
【0012】
上記の構成では、空気の流速が局所的に高い空間が減少するので、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左右方向において、第1溝部の中心と第2溝部の中心とは、一致してもよい。
【0014】
上記の構成では、空気の流速が局所的に高い空間が減少するので、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左右方向の第1溝部の寸法B1と、左右方向の前記第2溝部の寸法B2とは、[B1<B2]の条件を満足してもよい。
【0016】
上記の構成では、第2溝部の内側に第1溝部が形成されることにより、本体の下面の周縁部から吸込口に向かって空気が円滑に流れる。そのため、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左右方向において、吸込口の中心と溝部の中心とは、一致してもよい。
【0018】
上記の構成では、吸込口に向かって空気が円滑に流れるので、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、吸込口の前端部と第1溝部の前端部とは、一致してもよい。吸込口の後端部と第2溝部の前端部とは、一致してもよい。
【0020】
上記の構成では、1つの吸込口により、第1溝部及び第2溝部のそれぞれが左右に分割される。本体の下面の左端部及び右端部のそれぞれから吸込口に向かって空気が円滑に流れるので、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左右方向において、第1溝部の中心と本体の中心とは、一致してもよい。左右方向の第1溝部の寸法B1と、左右方向の本体の寸法Btとは、[B1≧0.5×Bt]の条件を満足してもよい。
【0022】
上記の構成では、第1溝部の形成範囲が気流集中範囲をカバーできるので、ノズルからの騒音の発生が抑制される。なお、寸法B1と寸法Btとは、[B1≧0.6×Bt]の条件を満足してもよい。寸法B1と寸法Btとは、[B1≧0.5×Bt]の条件を満足してもよいし、[B1≧0.6×Bt]の条件を満足してもよい。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、前後方向の第1溝部の寸法を示す第1幅W1と、深さH2とは、[W1≧H2]の条件を満足してもよい。
【0024】
上記の構成では、本体の下面の前端部からの空気が第1溝部に円滑に導入されるので、ノズルからの騒音の発生が抑制される。なお、第1幅W1は、[W1≧3mm]の条件を満足してもよい。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、前後方向の第1溝部の寸法を示す第1幅W1と、前後方向の第1溝部の寸法と第2溝部の寸法との和を示す全幅Wtとは、[W1≦0.9×Wt]の条件を満足してもよい。
【0026】
上記の構成では、本体の下面の左端部及び右端部からの空気が第1溝部に円滑に導入されるので、ノズルからの騒音の発生が抑制される。なお、[W1≧H2]且つ[W1≦0.9×Wt]の条件、又は[W1≧H2]且つ[W1≦0.9×Wt]の条件が満足されることにより、本体の下面の周縁部からの空気が第1溝部に円滑に導入されるので、騒音の発生が効果的に抑制される。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、深さH1と深さH2との差を示す深さH3は、[H3≧1.5mm]の条件を満足してもよい。
【0028】
上記の構成では、第2溝部に対して第1溝部が十分に深いので、騒音が効果的に抑制される。なお、深さH3の上限値は特に限定されないが、例えば5.0mmでもよい。すなわち、深さH3は、[5.0mm≧H3≧1.5mm]の条件を満足してもよい。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1溝部の内面は、第2溝部の前端部に接続され、前方を向く第1後面と、第1後面よりも前方に配置され、第1後面に対向する第1前面と、第1後面の上端部と第1前面の上端部とを結ぶ第1下面と、を含んでもよい。ノズルは、上下方向に延びるように少なくとも一部が第1前面に設けられる縦リブを備えてもよい。縦リブは、左右方向に間隔をあけて複数配置されてもよい。
【0030】
上記の構成では、本体の下面の前端部からの空気は、相互に隣り合う一対の縦リブの間を通過する。空気は縦リブにより整流される。また、相互に隣り合う一対の縦リブの間において縦渦が生成される。これにより、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左右方向に配置された複数の縦リブのうち、最も左側に配置される縦リブは、吸込口の左端部よりも左方に配置され、最も右側に配置される縦リブは、吸込口の右端部よりも右方に配置される。
【0032】
上記の構成では、左右方向において、複数の縦リブの形成範囲は、吸込口の寸法よりも大きい。これにより、縦リブで整流された空気が吸込口に吸い込まれる。
【0033】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第1前面からの縦リブの突出量を示す高さT1は、[T1≧1.5mm]の条件を満足してもよい。
【0034】
上記の構成では、高さT1が十分に高いので、空気が十分に清流される。なお、高さT1は、[T1≧2.0mm]の条件を満足してもよい。高さT1の上限値は特に限定されないが、例えば5.0mmでもよい。すなわち、高さT1は、[5.0mm≧T1≧1.5mm]の条件を満足してもよいし、[5.0mm≧T1≧2.0mm]の条件を満足してもよい。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左右方向の縦リブの寸法を示す厚みD1は、[D1≦3.0mm]の条件を満足してもよい。
【0036】
上記の構成では、厚みD1が抑制されることにより、空気は円滑に流れることができる。なお、厚みD1の下限値は特に限定されないが、例えば0.5mmでもよい。すなわち、厚みD1は、[0.5mm≦D1≦3.0mm]の条件を満足してもよい。
【0037】
1つ又はそれ以上の実施形態において、左右方向に相互に隣接する一対の縦リブの間隔G1は、[G1≦4.0mm]の条件を満足してもよい。
【0038】
上記の構成では、相互に隣接する一対の縦リブの間において縦渦が適正に生成される。なお、間隔G1の下限値は、例えば1.0mmでもよい。すなわち、間隔G1は、[1.0mm≦G1≦4.0mm]の条件を満足してもよい。なお、間隔G1は、[2.0mm≦G1≦3.0mm]の条件を満足してもよい。
【0039】
1つ又はそれ以上の実施形態において、第2溝部の内面は、第1後面の下端部に接続される第2下面と、第2下面の後端部に接続され、前方を向く第2後面と、を含んでもよい。本体は、吸込口よりも左側に配置された第2下面と吸込口の左端部との境界に配置される左側面と、吸込口よりも右側に配置された第2下面と吸込口の右端部との境界に配置される右側面と、を有してもよい。ノズルは、上下方向に延びるように左側面及び右側面のそれぞれに設けられる横リブを備えてもよい。横リブは、前後方向に間隔をあけて複数配置されてもよい。
【0040】
上記の構成では、本体の下面の左端部及び右端部からの空気は、相互に隣り合う一対の横リブの間を通過する。空気は横リブにより整流される。また、相互に隣り合う一対の横リブの間において縦渦が生成される。これにより、ノズルからの騒音の発生が抑制される。
【0041】
1つ又はそれ以上の実施形態において、クリーナは、上記のノズルと、モータと、モータにより回転されノズルの吸込口に吸引力を発生させるファンと、を備えてもよい。
【0042】
上記の構成では、ノズルからの騒音の発生が抑制された状態でクリーニング対象面がクリーニングされる。
【0043】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0044】
実施形態においては、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、及び「右」の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、ノズル1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0045】
[ノズル]
図1は、実施形態に係るノズル1を示す前上方からの斜視図である。図2は、実施形態に係るノズル1を示す後下方からの斜視図である。図3は、実施形態に係るノズル1を示す下後方からの分解斜視図である。図4は、実施形態に係るノズル1を下方から見た図である。図5は、実施形態に係るノズル1を示す縦断面図である。
【0046】
ノズル1は、本体2と、継手3と、連結パイプ4と、シャッタ5とを備える。
【0047】
本体2は、吸込口6と、内部流路7とを有する。本体2の下面20は、クリーニング対象面に対向する。吸込口6は、本体2の下面20に設けられる。吸込口6は、下方を向く。本体2は、左右方向に長い。左右方向において、吸込口6は、本体2の中央部に設けられる。前後方向において、吸込口6は、本体2の前部に設けられる。内部流路7は、吸込口6に通じる。吸込口6は、クリーニング対象面に存在する塵埃を吸い込む。吸込口6から吸い込まれた塵埃は、内部流路7を通過する。
【0048】
本体2は、下ケース2Aと、上ケース2Bとを含む。下ケース2Aは、吸込口6を有する。本体2の下面20は、下ケース2Aの下面を含む。上ケース2Bは、下ケース2Aよりも上方に配置される。下ケース2Aの上面と上ケース2Bの下面とが対向する。下ケース2Aと上ケース2Bとは、複数のねじ8により固定される。内部流路7は、上ケース2Bに設けられる。
【0049】
下ケース2Aは、クリーニング対象面に接触可能なローラ9及びワイパ10を有する。ローラ9は、クリーニング対象面において転がる。ローラ9は、複数設けられる。実施形態において、ローラ9は、吸込口6よりも前方に配置される前ローラ9Aと、吸込口6よりも後方に配置される後ローラ9Bとを含む。前ローラ9Aは、左右方向に2つ配置される。後ローラ9Bは、左右方向に2つ配置される。ワイパ10は、吸込口6よりも後方において、本体2の下面20から下方に突出する。ワイパ10の上端部は、下ケース2Aに固定される。ワイパ10の下端部は、クリーニング対象面に接触する。ワイパ10は、吸込口6が吸い込み切れなかったクリーニング対象面の塵埃を捕集する。吸込口6は、ワイパ10により捕集された塵埃を吸い込むことができる。
【0050】
継手3は、パイプ状である。継手3は、本体2の後部に連結される。継手3は、本体2の後部から後方に突出するように配置される。継手3は、本体2に回動可能に連結される。継手3の回動軸は、左右方向に延伸する。
【0051】
連結パイプ4の前端部は、継手3の後端部の開口に挿入される。継手3の後端部と連結パイプ4とは、固定機構11により固定される。
【0052】
シャッタ5は、本体2に回動可能に連結される。シャッタ5は、本体2と継手3との隙間を塞ぐように配置される。シャッタ5は、継手3と一緒に回動することができる。シャッタ5は、継手3とは別に回動することができる。
【0053】
図6は、実施形態に係るノズル1の一部を下方から見た拡大図である。図7は、実施形態に係るノズル1の一部を示す下後方からの斜視図である。図8は、実施形態に係るノズル1の一部を示す下前方からの斜視図である。図9は、実施形態に係るノズル1の一部を示す縦断面図である。
【0054】
本体2は、下面20から上方に窪むように下面20に設けられる溝部30を有する。吸込口6は、クリーニング対象面に対向するように溝部30の内側に設けられる。溝部30は、溝部30は、第1溝部31と、第2溝部32とを含む。第1溝部31及び第2溝部32のそれぞれは、左右方向に長い。第2溝部32の少なくとも一部は、第1溝部31よりも後方に設けられる。
【0055】
左右方向において、溝部30の中心と本体2の中心とは、一致する。左右方向において、第1溝部31の中心と第2溝部32の中心とは、一致する。
【0056】
左右方向において、吸込口6の中心と溝部30の中心とは、一致する。吸込口6の前端部と第1溝部31の前端部とは、一致する。吸込口6の後端部と第2溝部32の前端部とは、一致する。実施形態において、第1溝部31及び第2溝部32のそれぞれは、吸込口6により左右に分割される。第1溝部31の一部は、吸込口6よりも左方に配置され、第1溝部31の一部は、吸込口6よりも右方に配置される。第2溝部32の一部は、吸込口6よりも左方に配置され、第2溝部32の一部は、吸込口6よりも右方に配置される。
【0057】
第1溝部31の内面は、第1後面21と、第1前面22と、第1下面23と、第1左面24Lと、第1右面24Rと、第1左斜面25Lと、第1右斜面25Rとを含む。第1後面21は、前方を向く。第1後面21は、第2溝部32の前端部に接続される。第1前面22は、第1後面21よりも前方に配置される。第1前面22は、後方を向く。第1前面22は、間隙を介して第1後面21に対向する。第1下面23は、下方を向く。第1下面23は、第1後面21の上端部と第1前面22の上端部とを結ぶ。第1左面24Lの前端部は、第1左斜面25Lを介して第1前面22の左端部に接続される。第1左面24Lは、右方を向く。第1左斜面25Lは、右後方を向く。第1左斜面25Lの前端部は、第1前面22の左端部に接続される。第1左斜面25Lの後端部は、第1左面24Lの前端部に接続される。第1右面24Rの前端部は、第1右斜面25Rを介して第1前面22の右端部に接続される。第1右面24Rは、左方を向く。第1右斜面25Rは、左後方を向く。第1右斜面25Rの前端部は、第1前面22の右端部に接続される。第1右斜面25Rの後端部は、第1右面24Rの前端部に接続される。
【0058】
第2溝部32の内面は、第2下面26と、第2後面27と、第2左前面28Lと、第2右前面28Rと、第2左面29Lと、第2右面29Rとを含む。第2下面26は、下方を向く。第2下面26の前端部は、第1後面21の下端部に接続される。第2後面27は、前方を向く。第2後面27の上端部は、第2下面26の後端部に接続される。第2左前面28Lは、後方を向く。第2左前面28Lは、第1左斜面25Lの左端部に接続される。第2右前面28Rは、後方を向く。第2右前面28Rは、第1右斜面25Rの右端部に接続される。第2左面29Lは、第2下面26の左端部に接続される。第2左面29Lは、右方を向く。第2右面29Rは、第2下面26の右端部に接続される。第2右面29Rは、左方を向く。
【0059】
図9に示すように、第1溝部31の深さH1は、第2溝部32の深さH2よりも深い。実施形態において、深さH1は、上下方向における第1下面23と下面20との距離をいう。深さH2は、上下方向における第2下面26と下面20との距離をいう。下面20は、本体2の下ケース2Aにおいてクリーニング対象面に最も近い平面をいう。すなわち、第1溝部31の深さH1と、第2溝部32の深さH2とは、以下の(1)式の条件を満足する。
【0060】
H1>H2 …(1)
【0061】
図4に示すように、左右方向の第1溝部31の寸法B1は、左右方向の第2溝部32の寸法B2よりも小さい。すなわち、左右方向の第1溝部31の寸法B1と、左右方向の第2溝部32の寸法B2とは、以下の(2)式の条件を満足する。
【0062】
B1<B2 …(2)
【0063】
左右方向の本体2の寸法Btは、左右方向の第2溝部32の寸法B2よりも大きい。左右方向において、第1溝部31の中心と本体2の中心とは、一致し、第2溝部32の中心と本体2の中心とは、一致する。左右方向の第1溝部31の寸法B1と、左右方向の本体2の寸法Btとは、以下の(3A)式の条件を満足する。なお、左右方向の第1溝部31の寸法B1と、左右方向の本体2の寸法Btとは、以下の(3B)式の条件を満足してもよい。
【0064】
B1≧0.5×Bt …(3A)
B1≧0.6×Bt …(3B)
【0065】
図6に示すように、前後方向の第1溝部31の寸法を示す第1幅W1と、前後方向の第2溝部32の寸法を示す第2幅W2とは、実質的に等しい。なお、第1幅W1が第2幅W2よりも大きくてもよいし、第1幅W1が第2幅W2よりも小さくてもよい。実施形態において、第1幅W1は、第1溝部31のうち、吸込口6に隣接する部分の前後方向の寸法をいう。なお、第1幅W1は、第1溝部31の前後方向の寸法の最小値でもよい。第2幅W2は、第2溝部32のうち、吸込口6に隣接する部分の前後方向の寸法をいう。なお、第2幅W2は、第2溝部32の前後方向の寸法の最小値でもよい。
【0066】
前後方向の第1溝部31の寸法を示す第1幅W1と、第2溝部32の深さH2とは、以下の(4A)式の条件を満足する。なお、前後方向の第1溝部31の寸法を示す第1幅W1は、以下の(4B)式の条件を満足してもよい。
【0067】
W1≧H2 …(4A)
W1≧3mm …(4B)
【0068】
実施形態において、前後方向の第1溝部31の寸法と第2溝部32の寸法との和を溝部30の全幅Wtとした場合、第1溝部31の第1幅W1と、溝部30の全幅Wtとは、以下の(5)式の条件を満足する。
【0069】
W1≦0.9×Wt …(5)
【0070】
深さH1と深さH2との差を示す深さH3は、以下の(6)式の条件を満足する。
【0071】
H3≧1.5mm …(6)
【0072】
本体2は、第1溝部31に繋がる左側面12L及び右側面12Rと、第2溝部32に繋がる左側面13L及び右側面13Rと、内部流路7の天井面14とを有する。
【0073】
左側面12Lは、吸込口6よりも左側に配置された第1下面23と吸込口6の左端部との境界に配置される。左側面12Lは、右方を向く。吸込口6よりも左側に配置された第1下面23の右端部は、左側面12Lの下端部に接続される。右側面12Rは、吸込口6よりも右側に配置された第1下面23と吸込口6の右端部との境界に配置される。右側面12Rは、左方を向く。吸込口6よりも右側に配置された第1下面23の左端部は、右側面12Rの下端部に接続される。
【0074】
左側面13Lは、吸込口6よりも左側に配置された第2下面26と吸込口6の左端部との境界に配置される。左側面13Lは、右方を向く。吸込口6よりも左側に配置された第2下面26の右端部は、左側面13Lの下端部に接続される。右側面13Rは、吸込口6よりも右側に配置された第2下面26と吸込口6の右端部との境界に配置される。右側面13Rは、左方を向く。吸込口6よりも右側に配置された第2下面26の左端部は、右側面13Rの下端部に接続される。
【0075】
本体2は、縦リブ41と、横リブ42と、縦リブ43とを有する。縦リブ41の少なくとも一部は、第1溝部31の第1前面22に設けられる。縦リブ41は、上下方向に延びるように設けられる。縦リブ41は、左右方向に間隔をあけて複数配置される。横リブ42は、左側面13L及び右側面13Rのそれぞれに設けられる。横リブ42は、上下方向に延びるように設けられる。横リブ42は、前後方向に間隔をあけて複数配置される。縦リブ43は、天井面14に設けられる。縦リブ43は、前後方向に延びるように設けられる。縦リブ43は、左右方向に間隔をあけて複数設けられる。
【0076】
縦リブ41は、内部流路7に面するように設けられる。縦リブ41は、内部流路7の前部に設けられる。縦リブ41は、第1前面22から後方に突出するように設けられる。実施形態において、縦リブ41は、第1前面22のみならず、内部流路7の前壁面にも設けられる。縦リブ41は、下ケース2Aに設けられた縦リブ41Aと、上ケース2Bに設けられた縦リブ41Bとを含む。
【0077】
横リブ42は、内部流路7に面するように設けられる。横リブ42は、内部流路7の左部及び右部のそれぞれに設けられる。横リブ42の少なくとも一部は、左側面13Lから右方に突出するように設けられる。横リブ42の少なくとも一部は、右側面13Rから左方に突出するように設けられる。横リブ42は、下ケース2Aに設けられた横リブ42Aと、上ケース2Bに設けられた横リブ42Bとを含む。
【0078】
縦リブ43は、内部流路7に面するように設けられる。縦リブ43は、天井面14から下方に突出するように設けられる。縦リブ43は、上ケース2Bに設けられる。縦リブ43は、縦リブ41に繋がるように設けられる。
【0079】
左右方向に配置された複数の縦リブ41のうち、最も左側に配置される縦リブ41は、吸込口6の左端部よりも左方に配置され、最も右側に配置される縦リブ41は、吸込口6の右端部よりも右方に配置される。すなわち、左右方向において、複数の縦リブ41の形成範囲は、吸込口6の寸法よりも大きい。
【0080】
図6に示すように、第1前面22からの縦リブ41の突出量を示す高さT1は、以下の(7A)式の条件を満足する。なお、第1前面22からの縦リブ41の突出量を示す高さT1は、以下の(7B)式の条件を満足してもよい。
【0081】
T1≧1.5mm …(7A)
T1≧2.0mm …(7B)
【0082】
左右方向の縦リブ41の寸法を示す厚みD1は、以下の(8)式の条件を満足する。
【0083】
D1≦3.0mm …(8)
【0084】
左右方向に相互に隣接する一対の縦リブ41の間隔G1は、以下の(9A)式の条件を満足する。なお、左右方向に相互に隣接する一対の縦リブ41の間隔G1は、以下の(9B)式の条件を満足してもよい。
【0085】
G1≦4.0mm …(9A)
2.0mm≦G1≦3.0mm …(9B)
【0086】
左側面13L又は右側面13Rからの横リブ42の突出量を示す高さT2は、以下の(10A)式の条件を満足する。なお、横リブ42の高さT1は、以下の(10B)式の条件を満足してもよい。
【0087】
T2≧1.5mm …(10A)
T2≧2.0mm …(10B)
【0088】
前後方向の横リブ42の寸法を示す厚みD2は、以下の(11)式の条件を満足する。
【0089】
D1≦3.0mm …(11)
【0090】
前後方向に相互に隣接する一対の横リブ42の間隔G2は、以下の(12A)式の条件を満足する。なお、横リブ42の間隔G2は、以下の(12B)式の条件を満足してもよい。
【0091】
G2≦4.0mm …(12A)
2.0mm≦G2≦3.0mm …(12B)
【0092】
[クリーナ]
図10は、実施形態に係るノズル1を有するクリーナ50を示す斜視図である。図10に示すように、クリーナ50は、ノズル1と、クリーナ本体51と、ノズル1とクリーナ本体51とを連結するパイプ52とを有する。クリーナ本体51は、クリーナ50の使用者に握られるハンドル53を有する。クリーナ50は、ハンドル53を使用者に握られた状態でクリーニング作業を実施可能なハンディクリーナである。
【0093】
ノズル1は、連結パイプ4を介してクリーナ本体51に接続される。ノズル1の連結パイプ4は、パイプ52の一端部に接続される。パイプ52の他端部は、クリーナ本体51に接続される。
【0094】
図11は、実施形態に係るクリーナ本体51を示す断面図である。図10及び図11に示すように、クリーナ本体51は、ハウジング54と、ハウジング54の内部に配置されるモータ55と、ハウジング54の内部に配置されるファン56と、バッテリ57とを有する。ハウジング54は、ハンドル53を含む。
【0095】
ハウジング54の前端部に吸込口58が設けられる。ハウジング54の側部に排気口59が設けられる。パイプ52の他端部は、吸込口58に挿入される。
【0096】
モータ55は、インナロータ型のブラシレスモータである。モータ55は、ファン56を回転させる動力を発生する。モータ55は、バッテリ57から供給される電力より駆動する。
【0097】
ファン56は、モータ55よりも前方に配置される。ファン56は、モータ55のロータシャフトに固定される。ファン56は、モータ55により回転される。ファン56は、ノズル1の吸込口6に吸引力を発生させる。ファン56が回転することにより、ハウジング54の吸込口58に吸引力が発生する。ハウジング54の吸込口58に吸引力が発生することにより、ノズル1の吸込口6に吸引力が発生する。
【0098】
ノズル1の吸込口6に吸引力が発生することにより、クリーニング対象面の塵埃は、空気とともに吸込口6に吸い込まれる。空気は、本体2の内部流路7及び継手3の内部流路を流れ、連結パイプ4の内部流路及びパイプ52の内部流路を流れた後、吸込口58を介してハウジング54の内部空間に流入する。
【0099】
吸込口58とファン56との間にフィルタ60が配置される。フィルタ60は、空気に含まれる塵埃を捕集する。フィルタ60を通過した空気は、ファン56に流入した後、排気口59から排出される。
【0100】
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、ノズル1は、クリーニング対象面に対向する下面20を有する本体2と、下面20から上方に窪むように下面20に設けられる溝部30と、クリーニング対象面に対向するように溝部30の内側に設けられる吸込口6と、を備える。溝部30は、第1溝部31と、少なくとも一部が第1溝部31よりも後方に設けられる第2溝部32と、を含む。第1溝部31の深さH1は、第2溝部32の深さH2よりも深い。
【0101】
上記の構成では、本体2の下面20に第1溝部31と第2溝部32とが設けられることにより、本体2の下面20の周縁部から吸込口6に吸い込まれる空気の流速が均一化される。すなわち、空気の流速が局所的に高い空間が減少する。また、吸込口6から本体2の内部流路7に吸い込まれた空気が内部流路7の内壁面に強く当たることが抑制される。したがって、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。
【0102】
実施形態において、左右方向において、溝部30の中心と本体2の中心とは、一致する。
【0103】
上記の構成では、空気の流速が局所的に高い空間が減少するので、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。
【0104】
実施形態において、左右方向において、第1溝部31の中心と第2溝部32の中心とは、一致する。
【0105】
上記の構成では、空気の流速が局所的に高い空間が減少するので、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。
【0106】
実施形態において、左右方向の第1溝部31の寸法B1と、左右方向の前記第2溝部32の寸法B2とは、[B1<B2]の条件を満足する。
【0107】
上記の構成では、第2溝部32の内側に第1溝部31が形成されることにより、本体2の下面20の周縁部から吸込口6に向かって空気が円滑に流れる。そのため、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。
【0108】
実施形態において、左右方向において、吸込口6の中心と溝部の中心とは、一致する。
【0109】
上記の構成では、吸込口6に向かって空気が円滑に流れるので、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。
【0110】
実施形態において、吸込口6の前端部と第1溝部31の前端部とは、一致する。吸込口6の後端部と第2溝部32の前端部とは、一致する。
【0111】
上記の構成では、1つの吸込口6により、第1溝部31及び第2溝部32のそれぞれが左右に分割される。本体2の下面20の左端部及び右端部のそれぞれから吸込口6に向かって空気が円滑に流れるので、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。
【0112】
実施形態において、左右方向において、第1溝部31の中心と本体2の中心とは、一致する。左右方向の第1溝部31の寸法B1と、左右方向の本体2の寸法Btとは、[B1≧0.5×Bt]の条件を満足する。
【0113】
上記の構成では、第1溝部31の形成範囲が気流集中範囲をカバーできるので、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。なお、寸法B1と寸法Btとは、[B1≧0.6×Bt]の条件を満足してもよい。寸法B1と寸法Btとは、[B1≧0.5×Bt]の条件を満足してもよいし、[B1≧0.6×Bt]の条件を満足してもよい。
【0114】
実施形態において、前後方向の第1溝部31の寸法を示す第1幅W1と、深さH2とは、[W1≧H2]の条件を満足する。
【0115】
上記の構成では、本体2の下面20の前端部からの空気が第1溝部31に円滑に導入されるので、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。なお、第1幅W1は、[W1≧3mm]の条件を満足してもよい。
【0116】
実施形態において、前後方向の第1溝部31の寸法を示す第1幅W1と、前後方向の第1溝部31の寸法と第2溝部32の寸法との和を示す全幅Wtとは、[W1≦0.9×Wt]の条件を満足する。
【0117】
上記の構成では、本体2の下面20の左端部及び右端部からの空気が第1溝部31に円滑に導入されるので、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。なお、[W1≧H2]且つ[W1≦0.9×Wt]の条件、又は[W1≧H2]且つ[W1≦0.9×Wt]の条件が満足されることにより、本体2の下面20の周縁部からの空気が第1溝部31に円滑に導入されるので、騒音の発生が効果的に抑制される。
【0118】
実施形態において、深さH1と深さH2との差を示す深さH3は、[H3≧1.5mm]の条件を満足する。
【0119】
上記の構成では、第2溝部32に対して第1溝部31が十分に深いので、騒音が効果的に抑制される。なお、深さH3の上限値は特に限定されないが、例えば5.0mmでもよい。すなわち、深さH3は、[5.0mm≧H3≧1.5mm]の条件を満足してもよい。
【0120】
実施形態において、第1溝部31の内面は、第2溝部32の前端部に接続され、前方を向く第1後面21と、第1後面21よりも前方に配置され、第1後面21に対向する第1前面22と、第1後面21の上端部と第1前面22の上端部とを結ぶ第1下面23と、を含む。ノズル1は、上下方向に延びるように少なくとも一部が第1前面22に設けられる縦リブ41を備える。縦リブ41は、左右方向に間隔をあけて複数配置される。
【0121】
上記の構成では、本体2の下面20の前端部からの空気は、相互に隣り合う一対の縦リブ41の間を通過する。空気は縦リブ41により整流される。また、相互に隣り合う一対の縦リブ41の間において縦渦が生成される。これにより、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。
【0122】
実施形態において、左右方向に配置された複数の縦リブ41のうち、最も左側に配置される縦リブ41は、吸込口6の左端部よりも左方に配置され、最も右側に配置される縦リブ41は、吸込口6の右端部よりも右方に配置される。
【0123】
上記の構成では、左右方向において、複数の縦リブ41の形成範囲は、吸込口6の寸法よりも大きい。これにより、縦リブ41で整流された空気が吸込口6に吸い込まれる。
【0124】
実施形態において、第1前面22からの縦リブ41の突出量を示す高さT1は、[T1≧1.5mm]の条件を満足する。
【0125】
上記の構成では、高さT1が十分に高いので、空気が十分に清流される。なお、高さT1は、[T1≧2.0mm]の条件を満足してもよい。高さT1の上限値は特に限定されないが、例えば5.0mmでもよい。すなわち、高さT1は、[5.0mm≧T1≧1.5mm]の条件を満足してもよいし、[5.0mm≧T1≧2.0mm]の条件を満足してもよい。
【0126】
実施形態において、左右方向の縦リブ41の寸法を示す厚みD1は、[D1≦3.0mm]の条件を満足する。
【0127】
上記の構成では、厚みD1が抑制されることにより、空気は円滑に流れることができる。なお、厚みD1の下限値は特に限定されないが、例えば0.5mmでもよい。すなわち、厚みD1は、[0.5mm≦D1≦3.0mm]の条件を満足してもよい。
【0128】
実施形態において、左右方向に相互に隣接する一対の縦リブ41の間隔G1は、[G1≦4.0mm]の条件を満足する。
【0129】
上記の構成では、相互に隣接する一対の縦リブ41の間において縦渦が適正に生成される。なお、間隔G1の下限値は、例えば1.0mmでもよい。すなわち、間隔G1は、[1.0mm≦G1≦4.0mm]の条件を満足してもよい。なお、間隔G1は、[2.0mm≦G1≦3.0mm]の条件を満足してもよい。
【0130】
実施形態において、第2溝部32の内面は、第1後面21の下端部に接続される第2下面26と、第2下面26の後端部に接続され、前方を向く第2後面27と、を含む。本体2は、吸込口6よりも左側に配置された第2下面26と吸込口6の左端部との境界に配置される左側面13Lと、吸込口6よりも右側に配置された第2下面26と吸込口6の右端部との境界に配置される右側面13Rと、を有する。ノズル1は、上下方向に延びるように左側面13L及び右側面13Rのそれぞれに設けられる横リブ42を備える。横リブ42は、前後方向に間隔をあけて複数配置される。
【0131】
上記の構成では、本体2の下面20の左端部及び右端部からの空気は、相互に隣り合う一対の横リブ42の間を通過する。空気は横リブ42により整流される。また、相互に隣り合う一対の横リブ42の間において縦渦が生成される。これにより、ノズル1からの騒音の発生が抑制される。
【0132】
実施形態において、クリーナは、上記のノズル1と、モータ55と、モータ55により回転されノズル1の吸込口6に吸引力を発生させるファン56と、を備える。
【0133】
上記の構成では、ノズル1からの騒音の発生が抑制された状態でクリーニング対象面がクリーニングされる。
【0134】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、ローラ9は複数設けられることとした。ローラ9は1つでもよい。
【0135】
上述の実施形態において、下ケース2Aと上ケース2Bとは一体でもよい。
【符号の説明】
【0136】
1…ノズル、2…本体、2A…下ケース、2B…上ケース、3…継手、4…連結パイプ、5…シャッタ、6…吸込口、7…内部流路、8…ねじ、9…ローラ、9A…前ローラ、9B…後ローラ、10…ワイパ、11…固定機構、12L…左側面、12R…右側面、
13L…左側面、13R…右側面、14…天井面、20…下面、21…第1後面、22…第1前面、23…第1下面、24L…第1左面、24R…第1右面、25L…第1左斜面、25R…第1右斜面、26…第2下面、27…第2後面、28L…第2左前面、28R…第2右前面、29L…第2左面、29R…第2右面、30…溝部、31…第1溝部、32…第2溝部、41…縦リブ、41A…縦リブ、41B…縦リブ、42…横リブ、42A…横リブ、42B…横リブ、43…縦リブ、50…クリーナ、51…クリーナ本体、52…パイプ、53…ハンドル、54…ハウジング、55…モータ、56…ファン、57…バッテリ、58…吸込口、59…排気口、60…フィルタ、B1…寸法、B2…寸法、Bt…寸法、D1…厚み、D2…厚み、G1…間隔、G2…間隔、H1…深さ、H2…深さ、H3…深さ、T1…高さ、T2…高さ、W1…第1幅、W2…第2幅、Wt…全幅。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11