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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171501
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】照明ユニット
(51)【国際特許分類】
   F21S 45/47 20180101AFI20241205BHJP
   F21S 45/50 20180101ALI20241205BHJP
   F21W 103/50 20180101ALN20241205BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20241205BHJP
【FI】
F21S45/47
F21S45/50
F21W103:50
F21W103:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088539
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】若杉 崇
(72)【発明者】
【氏名】中村 昌弘
(57)【要約】
【課題】効率良く放熱を行うことができる照明ユニットを提供すること。
【解決手段】照明ユニット1は、第一発光素子51が取り付けられる基板5と、基板5を保持しコネクタ91と嵌合可能なハウジング2と、ハウジング2に対し基板5を覆うように取り付けられ、第一発光素子51の光を外部へ出射可能とするケース3と、を備え、ケース3は、ハウジング2に取り付けられた状態で基板5と接触する支持部341を有し、
基板5は、支持部341と接触する部分に導電性金属である放熱用配線部53を形成するように構成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子が取り付けられる基板と、
前記基板を保持し車両側コネクタと嵌合可能なハウジングと、
前記ハウジングに対し前記基板を覆うように取り付けられ、前記発光素子の光を外部へ出射可能とするケースと、を備え、
前記ケースは、前記ハウジングに取り付けられた状態で前記基板と接触する接触部を有し、
前記基板は、前記接触部と接触する部分に導電性金属である放熱用配線部を形成している、
照明ユニット。
【請求項2】
前記ケースは、外表面から突出する放熱フィンを有している、
請求項1に記載の照明ユニット。
【請求項3】
前記ケースと前記ハウジングとの間を止水するパッキンを更に備えている、
請求項1又は2に記載の照明ユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明ユニットに関するものとして、例えば、特許文献1に記載されるように、車両に設けられ、充電部に対し光を照射する照明装置が知られている。この照明装置は、光源部をカバーで覆って構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-061188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した照明装置にあっては、光源部に生ずる熱を放出することが難しい点で改善の余地がある。例えば、上述した照明装置は、光源部が光を発する際に高温状態となり熱を発生する。光源部はカバーで覆われており、カバー内部は風通しの悪い状態となっている。特に、カバーの取付部分について止水性が高められている場合、カバー内部は密封されており、熱を外部へ逃がすことが難しい。
【0005】
そこで、本発明は、効率良く放熱を行うことができる照明ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明に係る照明ユニットは、発光素子が取り付けられる基板と、前記基板を保持し前記車両側コネクタと嵌合可能なハウジングと、前記ハウジングに対し前記基板を覆うように取り付けられ、前記発光素子の光を外部へ出射可能とするケースと、を備え、前記ケースは、前記ハウジングに取り付けられた状態で前記基板と接触する接触部を有し、前記基板は、前記接触部と接触する部分に導電性金属である放熱用配線部を形成するように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る照明ユニットによれば、効率良く放熱を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第一実施形態に係る照明ユニットの斜視図である。
図2図2は、第一実施形態に係る照明ユニットの斜視図である。
図3図3は、第一実施形態に係る照明ユニットの分解斜視図である。
図4図4は、第一実施形態に係る照明ユニットのハウジング及びバスバーの説明図である。
図5図5は、第一実施形態に係る照明ユニットのハウジング及びバスバーの説明図である。
図6図6は、図4のVI-VIにおけるハウジング及びバスバーの断面図である。
図7図7は、第一実施形態に係る照明ユニットの基板の説明図である。
図8図8は、第一実施形態に係る照明ユニットにおけるハウジングとケースの取付の説明図である。
図9図9は、第一実施形態に係る照明ユニットにおけるハウジングとケースの取付の説明図である。
図10図10は、第一実施形態に係る照明ユニットの車両への設置の説明図である。
図11図11は、第一実施形態に係る照明ユニットの車両への設置の説明図である。
図12図12は、第一実施形態に係る照明ユニットの製造方法の説明図である。
図13図13は、第一実施形態に係る照明ユニットの設置方法の説明図である。
図14図14は、第一実施形態に係る照明ユニットの変形例の説明図である。
図15図15は、第一実施形態に係る照明ユニットの変形例の説明図である。
図16図16は、第二実施形態に係る照明ユニットの斜視図である。
図17図17は、第二実施形態に係る照明ユニットの分解斜視図である。
図18図18は、第二実施形態に係る照明ユニットの車両への設置の説明図である。
図19図19は、第二実施形態に係る照明ユニットの車両への設置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0010】
[第一実施形態]
本実施形態は、照明ユニットに関する。なお、以下の説明では、互いに交差する第一方向、第二方向、及び、第三方向のうち、第一方向を「接続方向X」といい、第二方向を「幅方向Y」といい、第三方向を「高さ方向Z」という。ここでは、接続方向Xと幅方向Yと高さ方向Zとは、相互に直交する。接続方向Xは、ハウジングとケースの接続方向、照明ユニットの車体部への挿入方向に相当する。幅方向Yは、照明ユニットの幅方向に相当する。高さ方向Zは、照明ユニットの高さ方向に相当する。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、各部が車両に搭載された状態での方向を表すものとする。なお、ここでいう直交は、ほぼ直交を含む。
【0011】
図1~3に示すように、第一実施形態に係る照明ユニット1は、車両に搭載され、例えば、充電口又はナンバープレート(自動車登録番号標、車両番号標)などの車両部分に対し光を照射するユニットとして用いられる。照明ユニット1は、ハウジング2、ケース3、バスバー4及び基板5を備えている。
【0012】
ハウジング2は、バスバー4及び基板5を保持する部材であり、例えば、ブロック状に形成され、高さ方向Zと比べて幅方向Yに大きく形成され、幅方向Y及び高さ方向Zと比べ接続方向Xに対し長く形成されている。ハウジング2は、接続方向Xの一方の端部2Aにケース3が取り付けられ、接続方向Xの他方の端部2Bにコネクタ91が取り付けられる。コネクタ91は、車両側コネクタであり、照明ユニット1に対し電力供給を行い、照明制御信号を入力する。コネクタ91は、ハウジング2の端部2Bに嵌合して取り付けられ、照明ユニット1と電気的に接続される。
【0013】
ハウジング2は、端部2A側に先端フード部21を形成し、端部2B側に後端フード部22を形成している。先端フード部21は、接続方向Xに沿って端部2A側に延びる筒状又は一部を切り欠いた半筒状の部位であり、例えば、接続方向Xに交差する断面を矩形又はほぼ矩形に形成されている。後端フード部22は、接続方向Xに沿って端部2B側に延びる筒状の部位であり、例えば、接続方向Xに交差する断面を矩形、ほぼ矩形又は小判型に形成されている。先端フード部21は、ケース3の取付時にケース3と嵌合する部位である。後端フード部22は、コネクタ91の接続時にコネクタ91と嵌合する部位である。
【0014】
基板5は、電子部品を取り付けたプリント配線板であり、例えば、表裏の両面に配線パターンを有する両面基板が用いられる。基板5は、矩形又はほぼ矩形を呈する板状のものが用いられ、高さ方向Zに対し交差する向きに設けられている。基板5は、例えば、ハウジング2の先端フード部21に保持されて取り付けられる。基板5は、表面5Aに第一発光素子51を取り付け、裏面5Bに第二発光素子52を取り付けている。第一発光素子51及び第二発光素子52は、異なる制御信号に基づいてそれぞれ発光し、例えば、異なる色の光を発するものが用いられる。第一発光素子51及び第二発光素子52として、例えば、LED(Light Emitting Diode)が用いられる。基板5に複数の第一発光素子51及び第二発光素子52を設けることにより、照明ユニット1から照明光のほか、充電量などの車両情報を示す光を第二発光素子52から出射させることができる。なお、各図の基板5において、第一発光素子51及び第二発光素子52以外の電子部品の図示を省略している。
【0015】
基板5には、遮光カバー6が取り付けられている。遮光カバー6は、第一発光素子51から発せられる光の一部を遮光し、光の出射方向を規制又は調整する部材である。遮光カバー6は、例えば、第一発光素子51の前方及び側方を囲うように設けられる。これにより、第一発光素子51から発せられた光は、高さ方向Zに向けて出射される。また、遮光カバー6は、高さ方向Zにおいて第一発光素子51より高く形成され、第一発光素子51においてケース3が取り付けられる方向を覆っている。このため、遮光カバー6は、ケース3がハウジング2に取り付けられる際に第一発光素子51を保護する保護部材として機能する。
【0016】
遮光カバー6は、例えば、白色のものが用いられる。遮光カバー6を白色とすることにより、遮光カバー6における光反射率が高められる。このため、遮光カバー6が黒色の場合など白色以外の場合と比べ、照明ユニット1から発せられる光の量が増え車両部分を明るく照らすことができる。
【0017】
バスバー4は、コネクタ91と基板5を接続するための部材であり、基板5を挟み込んで基板5と接触しコネクタ91と電気的に接続される。バスバー4は、例えば、導電性金属の板体が用いられる。バスバー4は、照明ユニット1において四つ設けられており、幅方向Yに配列されてハウジング2に保持される。なお、バスバー4は、基板5に取り付けられる発光素子の設置数に応じて、三つ又は五つ以上設けられる場合もある。
【0018】
図4及び図5に示すように、バスバー4は、ハウジング2の一方の端部2A側からハウジング2のバスバー収容室24へ差し込まれて設置される。図4及び図5は、照明ユニット1のうちハウジング2とバスバー4のみを示しており、四つあるバスバー4のうち一つのバスバー4がハウジング2から外れている状態を示している。図5は、図4のV-Vの正面側からハウジング2を見た図となっている。バスバー収容室24は、先端フード部21の内側に形成され、ハウジング2を接続方向Xに沿って貫通しており、後端フード部22の内側の空間に連通している。バスバー収容室24は、幅方向Y及び高さ方向Zにおいて、バスバー4が嵌合するように形成され、バスバー4が幅方向Y及び高さ方向Zに移動しないようにバスバー4を収容して保持する。例えば、バスバー収容室24の一部は、バスバー4の幅及び高さと同じ寸法で形成される。なお、ここで同じ寸法とは、ほぼ同じ寸法を含む。バスバー収容室24は、板状のバスバー4が幅方向Yと交差する向きとなるようにバスバー4を収容する。
【0019】
図4において、バスバー4は、本体部40、第一接触片41、第二接触片42、係止片43及び接続部44を有している。本体部40は、高さ方向Zに延びる板状の部位であり、第一接触片41、第二接触片42、係止片43及び接続部44を連結している。第一接触片41、第二接触片42及び係止片43は、本体部40から先端側へ延びている。すなわち、第一接触片41、第二接触片42及び係止片43は、バスバー4がハウジング2に保持された状態において、ハウジング2の一方の端部2A側へ延びている。接続部44、本体部40から後端側へ延びている。すなわち、接続部44は、バスバー4がハウジング2に保持された状態において、ハウジング2の他方の端部2B側へ延びている。
【0020】
図6に示すように、第一接触片41及び第二接触片42は、基板5を挟み込んで基板5と電気的に接続される一対の接触片であり、棒状を呈し、接続方向Xに沿って延びている。第一接触片41及び第二接触片42は、高さ方向Zに隣り合って設けられており、その間に差し込まれる基板5と電気的に接続される。例えば、第二接触片42は、第一接触片41と比べて高さ方向Zに細く形成され、第一接触片41と第二接触片42の間に基板5が入り込んだ場合、基板5から離間する方向へ撓んで弾性変形する。このため、第二接触片42は、弾性変形の復元力によって基板5を押圧し基板5に対し圧接される。
【0021】
係止片43は、バスバー4をハウジング2に係止させる部位であり、棒状を呈し、接続方向Xに沿って延びている。係止片43は、ランス部431を形成している。ランス部431は、バスバー収容室24に差し込まれたバスバー4を係止しバスバー4の抜け出しを抑制する爪部である。ランス部431は、例えば、係止片43の表面から突出して形成され、バスバー4の差し込み方向(図6では、右側の方向)に向けて先細り状に形成される。ランス部431は、バスバー4のバスバー収容室24への進入を許容し、後退を規制する。すなわち、ランス部431は、バスバー4の収容時において、バスバー収容室24に形成される凹部241へ入り込み、バスバー4がバスバー収容室24から抜け出すことを抑制する。凹部241は、バスバー収容室24の内面に形成される窪みである。
【0022】
接続部44は、バスバー4をコネクタ91と電気的に接続させる部位であり、棒状を呈し、接続方向Xに沿って延びている。接続部44は、バスバー4がバスバー収容室24に収容された場合、後端フード部22の内部空間に突出して設けられる。このため、接続部44は、ハウジング2の端部2Bにコネクタ91が取り付けられた場合にコネクタ91と電気的に接続される。
【0023】
基板5は、例えば、先端フード部21に形成されるガイド部211に支持されて、ハウジング2に保持されている。ガイド部211は、二つの支持部211Aを有し、支持部211Aにより基板5を挟み込んで支持する。例えば、支持部211Aは、先端フード部21の内側に設けられ、基板5の配置位置を挟んで高さ方向Zに対し離間して設けられている。支持部211Aは、接続方向Xへ延在して設けられ、基板5を接続方向Xに沿って案内する。ガイド部211は、先端フード部21において幅方向Yに離間して二つ設けられ、基板5の両端位置を支持して案内する。基板5は、先端フード部21に差し込まれると、ガイド部211により案内されて接続方向Xに沿って移動する。そして、基板5は、バスバー4の第一接触片41と第二接触片42の間に入り込んで、バスバー4と電気的に接続される。
【0024】
図7に示すように、基板5には、ケース3と接触する位置に放熱用配線部53が設けられている。図7は、照明ユニット1の基板5の説明図であるが、説明の便宜上、ケース3の先端部分を切り欠いた状態で示している。放熱用配線部53は、導電性金属により構成され、例えば、基板5の銅箔部である。放熱用配線部53は、第一発光素子51又は第二発光素子52から発せられる熱を放熱するための配線部である。放熱用配線部53は、ケース3がハウジング2に取り付けられた状態において、ケース3と接触する位置に形成され、例えば、基板5の幅方向Yの両端の位置において接続方向Xへ延在するように形成される。図7において、放熱用配線部53が基板5の表面5Aに形成されているが、裏面5Bにも形成されている。
【0025】
放熱用配線部53は、例えば、第一発光素子51の発光制御回路を構成する配線部と切り離されて形成される。つまり、放熱用配線部53は、発光制御回路を構成しない配線部であって、発光制御信号又は発光駆動電流が流れない配線パターンとして形成されている。このため、放熱用配線部53がケース3と接触することにより、発光制御回路にノイズが生ずることが抑制され、第一発光素子51を適切に発光させることができる。また、図7において、放熱用配線部53は、接続方向Xに向けて形成されているが、第一発光素子51側へ延出する延出部を有していてもよい。この場合、照明ユニット1は、第一発光素子51から発せられる熱を延出部を通じて伝導させることができ、効率良く放熱を行うことができる。
【0026】
基板5は、ケース3に形成されるガイド部34に支持されている。ガイド部34は、二つの支持部341を有し、支持部341により基板5を高さ方向Zに挟み込んで支持している。支持部341は、基板5の放熱用配線部53と接触している。すなわち、ガイド部34及び支持部341は、ケース3がハウジング2に取り付けられた状態で基板5と接触する接触部として機能する。このため、放熱用配線部53の熱は、ガイド部34を通じてケース3へ伝導され易くなる。ケース3の外表面には、フィン35が形成されていてもよい。フィン35は、ケース3の外表面に形成される突起部であり、ケース3の表面積を大きくすることで放熱フィンとして機能し、ケース3による放熱効果を高める。
【0027】
図1図3において、ケース3は、ハウジング2に対し基板5を覆うように取り付けられ、第一発光素子51及び第二発光素子52の光を照明ユニット1の外部へ出射可能に構成されている。ケース3は、例えば、一方の端部を閉塞し他方の端部を開放した筒体とされ、ハウジング2の先端フード部21に取り付けられる。すなわち、ケース3は、開放した端部3Aを先端フード部21の外側に被せるようにハウジング2に取り付けられる。このとき、先端フード部21とケース3の間には、パッキン7が設けられる。パッキン7は、ハウジング2とケース3の間を止水する止水部材であり、リング状の弾性部材により形成される。ケース3は、基板5を覆うように取り付けられることにより、基板5、第一発光素子51及び第二発光素子52を保護している。
【0028】
ケース3は、透光性の部材により構成され、第一発光素子51及び第二発光素子52から発せられる光を照明ユニット1の外部へ出射可能としている。例えば、ケース3は、透明又は半透明の樹脂により形成され、第一発光素子51及び第二発光素子52から発せられる光を照明ユニット1の外部へ出射させる。この場合、基板5に遮光カバー6を取り付けることにより、ケース3から所望の方向へ光が出射される。例えば、光を出射させたい方向において、遮光カバー6が第一発光素子51及び第二発光素子52を覆わないように遮光カバー6の設置位置及び形状が設定される。なお、遮光カバー6は、二つ以上設置されてもよい。図1においては、遮光カバー6が第一発光素子51の前方及び側方を覆っており、第一発光素子51から発せられる光は、上方へ向けてケース3から出射させる。これにより、ケース3が透光性の部材により構成されていても、ケース3から所望の方向へ光を出射させることができる。
【0029】
ケース3は、ハウジング2に取り付けられ、ハウジング2から外れないようにロックされる。例えば、ケース3には、係止爪31が形成され、ハウジング2の係止アーム23と係合可能とされる。係止爪31は、ケース3の表面から突出する爪部材であり、ハウジング2から接続方向Xに沿って延びる係止アーム23と係合する。係止爪31及び係止アーム23は、ハウジング2とケース3を係止するロック機構として機能する。係止爪31及び係止アーム23は、それぞれ二つ設けられ、例えば、高さ方向Zに離間して設けられ、上面側と下面側に設けられる。係止アーム23は、先端フード部21の外側の位置で接続方向Xに延びる二つのアーム部231と、二つのアーム部231の先端の間に架設される係止部232とを有する。
【0030】
図8及び図9はハウジング2とケース3の取付の説明図である。図8は、係止爪31と係止アーム23が係合中でありハウジング2とケース3が適正に嵌合していない状態を示している。図9は、係止爪31と係止アーム23が係合しハウジング2とケース3が適正に嵌合した状態を示している。図8に示すように、ハウジング2とケース3の取付は、ケース3とハウジング2が接近させられ、ケース3が基板5を覆うようにハウジング2に接触していく。すると、ケース3の開口した端部3Aが先端フード部21の外側を通り、ハウジング2の係止アーム23が外側に撓んでケース3の係止爪31の上に乗り上げる。そして、図9のように、ケース3とハウジング2が更に接近させられると、係止アーム23が係止爪31を乗り越えて係止爪31に係止される。これにより、ハウジング2とケース3は、係止アーム23と係止爪31の係合によって容易には外れないように、取り付けられる。
【0031】
図1~3に示すように、ケース3には、係止部33が設けられている。係止部33は、照明ユニット1を車両の車体部92に対し係止するための部位である。係止部33は、二つ設けられ、例えば、幅方向Yに対し離間して設けられ、側面3Cから突出して形成される。係止部33は、ランス形状を呈し、傾斜面331及び係止面332を有する。傾斜面331は、側面3Cに対し斜めに形成され、ケース3の先端3Bに向けて係止部33を先細り形状とするように形成されている。係止面332は、傾斜面331から側面3Cに向けて延びる面であり、接続方向Xに対し交差する面となっている。
【0032】
図10に示すように、照明ユニット1は、車体部92に設置されて用いられる。車体部92は、例えば、車両の充電口922を形成する部位であり、車両に組み付けられている。車体部92には、照明ユニット1を収容可能な収容室921が形成されている。収容室921は、照明ユニット1を設置するための設置部であり、車体部92の背面側に形成され、照明ユニット1が挿入可能な大きさで形成されている。収容室921の内面921Aには、被係止部923が形成されている。被係止部923は、照明ユニット1の係止部33と係合する部位であり、例えば、内面921Aを窪ませた孔又は凹部として形成される。被係止部923は、係止部33より大きく形成され、係止部33を挿入させて照明ユニット1が抜け外れないように係止する。なお、被係止部923は、係止部33に係合可能なロックアームのような形状に形成されてもよい。
【0033】
図11に示すように、収容室921には、第一出射窓924及び第二出射窓925が形成されている。第一出射窓924及び第二出射窓925は、車体部92を貫通する孔であり、収容室921の内部と車体部92の外部を連通している。第一出射窓924は、第一発光素子51が発光する光L1を出射させるための部位であり、第二出射窓925は、第二発光素子52が発光する光L2を出射させるための部位である。例えば、光L1は、充電口922を照らす照明光として用いられ、光L2は、充電状態、充電量などの充電情報を示すインジケータとして用いられる。
【0034】
次に、本実施形態に係る照明ユニット1の製造方法について説明する。
【0035】
図1において、照明ユニット1の製造方法は、ハウジング2に対しバスバー4の組み付けが行われる。バスバー4の組み付けは、バスバー4をバスバー収容室24へ差し込んで行われる。例えば、図4に示すように、複数あるバスバー4がバスバー収容室24へ順次差し込まれる。
【0036】
図6に示すように、バスバー4がバスバー収容室24へ差し込まれると、本体部40がバスバー収容室24の奥壁242に当接する。このとき、係止片43のランス部431が凹部241へ入り込み、バスバー4がバスバー収容室24から抜け出さないように係止される。接続部44は、バスバー収容室24を貫通して後端フード部22の内部空間へ突出した状態となる。バスバー収容室24は、その一部が高さ方向Z及び幅方向Yにおいてバスバー4と同じ寸法に形成されるため、バスバー4が容易に移動しないようにしっかりとバスバー4を保持することができる。
【0037】
そして、図6において、基板5がハウジング2へ組み付けられる。このとき、基板5は、第一発光素子51及び第二発光素子52を含む電子部品を取り付けた状態でハウジング2へ組み付けられる。また、基板5は、例えば、遮光カバー6を取り付けた状態でハウジング2へ組み付けられる。このとき、基板5及び遮光カバー6は、照明ユニット1が設置される車両の照明性能に合わせたものが用いられる。基板5は、先端フード部21のガイド部211の支持部211Aの間に差し込まれ、ハウジング2の奥へ挿入される。すると、基板5は、バスバー4の第一接触片41と第二接触片42の間に挿入され、バスバー4と電気的に接続される。バスバー4及び基板5は、ハウジング2にしっかりと保持されることにより、安定して接続される。このため、照明ユニット1は、バスバー4を基板5に対し、半田付けすることなく適切に接続することができる。すなわち、照明ユニット1は、ハウジング2に保持されたバスバー4に対し基板5を差し込んで電気的に接続することができ、バスバー4及び基板5の組み付けを容易に行うことができる。また、このような照明ユニット1は、車両に要求される照明性能に合わせて基板5を差し替えることにより、様々な車両に対し容易に対応して用いることができる。
【0038】
そして、図3において、ハウジング2に対しバスバー4及び基板5を保持させた状態で、先端フード部21にパッキン7が取り付けられる。パッキン7は、先端フード部21の外周に嵌め付けられる。そして、ハウジング2に対しケース3が取り付けられる。ケース3は、基板5を覆うようにハウジング2の端部2Aに取り付けられる。このとき、基板5では第一発光素子51が遮光カバー6に覆わているため、ケース3が誤って第一発光素子51に接触して破損するような事態を回避することができる。例えば、遮光カバー6が設けられていない場合、ケース3の取付時にケース3が第一発光素子51に接触するおそれがある。これに対し、照明ユニット1では、遮光カバー6が第一発光素子51を覆っているため、図12に示すように、ケース3の位置が外れた状態でケース3が取り付けられる場合であっても、遮光カバー6がケース3に接触し、第一発光素子51が保護される。従って、照明ユニット1は、適正に製造することができる。
【0039】
そして、図8図9に示すように、ケース3がハウジング2に対して適正な位置で接近させられると、ハウジング2の係止アーム23がケース3の係止爪31に係止され、ケース3とハウジング2が嵌合して取り付けられる。このように、ハウジング2に対するケース3の取付は、ねじ止め及びボルド止めなどが不要であり、迅速に行うことができる。ハウジング2に対するケース3の取付を終えたら、照明ユニット1の製造が完了する。
【0040】
次に、本実施形態に係る照明ユニット1の設置方法及び使用方法について説明する。
【0041】
図10において、照明ユニット1は、車両の車体部92に設置されて用いられる。例えば、照明ユニット1は、車体部92に設けられる収容室921に挿入されて設置される。すなわち、照明ユニット1は、ケース3を先頭にして収容室921へ挿入される。すると、ケース3に形成される係止部33が収容室921の被係止部923に係止される。これにより、照明ユニット1が収容室921から抜けない状態となる。
【0042】
これに対し、仮に、照明ユニット1のケース3とハウジング2が半嵌合状態である場合、照明ユニット1は、収容室921へ挿入できない。図13に示すように、ケース3とハウジング2が半嵌合状態である場合、ハウジング2の係止アーム23がケース3の係止爪31に乗り上げて、高さ方向Zに突出した状態となる。このため、係止アーム23が収容室921の入口に引っ掛かり、照明ユニット1が収容室921へ挿入できない。つまり、照明ユニット1は、係止爪31と係止アーム23が適正に係合している場合、収容室921に対し設置可能であるが、係止爪31と係止アーム23が適正に係合していない場合には収容室921に対し設置不能となる。従って、ケース3とハウジング2が半嵌合状態であって照明ユニット1が不適正な状態で車体部92に設置されることを避けることができる。この場合、照明ユニット1が収容室921から引き出され、ケース3とハウジング2が適正な嵌合状態とされた後、照明ユニット1が収容室921に挿入されて収容される。
【0043】
そして、図11に示すように、照明ユニット1に対しコネクタ91が接続されて、照明ユニット1の設置が完了する。なお、コネクタ91の接続は、照明ユニット1の収容室921へ挿入前に行われてもよい。
【0044】
照明ユニット1は、コネクタ91からの電力供給及び制御信号入力により、第一発光素子51及び第二発光素子52を適宜発光させる。これにより、照明ユニット1は、充電口922などの車両部分を光L1で照らし、充電情報となる光L2を表示することができる。
【0045】
このとき、図3において、第一発光素子51及び第二発光素子52の発光により、第一発光素子51及び第二発光素子52は、高温状態となり熱を発する。この熱は、基板5に伝導される。そして、この熱が放熱用配線部53の一部に伝導されると、放熱用配線部53の全体に伝導される。すなわち、放熱用配線部53は、銅箔により構成されており、熱伝導率が高いため、熱は、放熱用配線部53の全体に伝導される。そして、放熱用配線部53からケース3へ熱が伝導し、ケース3が高温状態となる。ケース3は、フィン35が形成されており、効率良く放熱を行うことができる。
【0046】
また、照明ユニット1は、図14及び図15に示すように、導光部56、57を用いて車体部分に光を照射させてもよい。例えば、図14に示すように、照明ユニット1のケース3に隣接させて導光部56が配置される。導光部56は、棒状を呈し、端部から入射された光を内面で反射させて外部へ帯状の光L1を出射させる部材であり、例えば、直線状の棒体とされる。この場合、例えば、基板5に設けられる第一発光素子51から発せられる光が導光部56へ入射されるように、遮光カバー6を形成し設置すればよい。第一発光素子51から発せられる光は、ケース3から出射して導光部56に入射される。これにより、導光部56から帯状の光L1が出射され、照明光として用いられる。
【0047】
また、例えば、図15に示すように、照明ユニット1のケース3に隣接させて二つの導光部57が配置される。導光部57は、湾曲した棒状を呈し、端部から入射された光を内面で反射させて外部へ円弧状の光L1を出射させる部材である。この場合、例えば、基板5の表面5Aに第一発光素子51が設けられ、裏面5Bに第二発光素子52が設けられ、ケース3の左右に隣接される導光部57に対し光を入射できるように基板5及び遮光カバー6が設けられる。これにより、第一発光素子51及び第二発光素子52から発せられる光は、それぞれケース3から出射して導光部57に入射される。これにより、導光部57から湾曲した帯状の光L1が出射され、照明光として用いられる。
【0048】
以上説明したように、本実施形態に係る照明ユニット1は、ケース3と接触する放熱用配線部53を形成する基板5を備えることにより、第一発光素子51から発せられる熱を基板5の放熱用配線部53を通じてケース3へ伝導させることができ、効率良く放熱することができる。
【0049】
また、本実施形態に係る照明ユニット1は、ケース3が放熱用のフィン35を有していることにより、ケース3に伝導した熱をフィン35で外部へ効率良く放熱することができる。
【0050】
また、本実施形態に係る照明ユニット1は、ケース3とハウジング2との間をパッキン7で止水する場合であっても、第一発光素子51から発せられる熱を基板5の放熱用配線部53を通じてケース3へ伝導させることができる。このため、本実施形態に係る照明ユニット1は、止水性を確保しつつ、効率良く放熱を行うことができる。
【0051】
また、本実施形態に係る照明ユニット1は、車両に要求される照明性能に合わせて基板5を差し替えて用いることができ、様々な車両に対し容易に対応して用いることができる。また、本実施形態に係る照明ユニット1は、バスバー4により基板5を挟み込んでバスバー4と基板5を接続することができるため、製造を容易に行うことができる。
【0052】
また、本実施形態に係る照明ユニット1は、バスバー4をハウジング2のバスバー収容室24へ差し込んで設置し、基板5をバスバー4に挟み込んで電気的に接続することができる。このため、本実施形態に係る照明ユニット1は、バスバー4及び基板5の組み付けを容易に行うことができる。
【0053】
また、本実施形態に係る照明ユニット1は、ケース3を透光性材料により構成し、第一発光素子51を覆う遮光カバー6を設けることにより、ケース3から所望の方向へ光を出射させることができる。このため、本実施形態に係る照明ユニット1は、ケース3を設計変更することなく、異なる車両に要求される照明機能に対応して様々な車両に設置することができる。
【0054】
また、本実施形態に係る照明ユニット1は、車両の車体部92に形成される収容室921に収容され、収容室921の被係止部923に係止部33を係止して設置される。このため、本実施形態に係る照明ユニット1は、様々な車両に対し容易に組み付けることができ、照明機器として容易に用いることができる。
【0055】
また、本実施形態に係る照明ユニット1は、係合可能な係止爪31及び係止アーム23を設けることにより、ハウジング2とケース3が適正に嵌合していない状態で収容室921に収容されることを抑制することができる。
【0056】
[第二実施形態]
次に、第二実施形態に係る照明ユニットについて説明する。
【0057】
図16及び図17に示すように、第二実施形態に係る照明ユニット1Aは、上述した第一実施形態に係る照明ユニット1と比べて、多くの発光素子を設けたものとなっている。照明ユニット1Aは、照明ユニット1とほぼ同じ構造を有し、ハウジング2及びバスバー4について第一実施形態に係る照明ユニット1と同じものを用いることができる。
【0058】
照明ユニット1Aのケース3は、照明ユニット1のものと比べて接続方向Xに向けて長く形成され、照明ユニット1Aの基板5には多数の発光素子54が接続方向Xに沿って配列されている。すなわち、基板5には、表側の実装面に対しインジケータ用の複数の発光素子54が設けられ、裏側の実装面に対し照明用の発光素子55が設けられている。照明用の発光素子55は、接続方向Xにおいて、インジケータ用の複数の発光素子54の配列範囲の中央付近の位置に配置されている。
【0059】
基板5には、遮光カバー61が取り付けられている。遮光カバー61は、発光素子54から発せられる光の一部を遮光し、光の出射方向を規制又は調整する部材である。また、遮光カバー61は、ハウジング2にケース3が取り付けられる際に発光素子54を保護する保護部材として機能する。遮光カバー61は、各発光素子54の周囲を囲うように形成されている。例えば、遮光カバー61は、接続方向Xに延在するブロック体であり、各発光素子54を個別に収容する収容部611を形成している。収容部611は、高さ方向Zに遮光カバー61を貫通しており、発光素子54を収容しつつ、発光素子54から発せられる光を高さ方向Zに向けて出射させる。遮光カバー61は、高さ方向Zにおいて発光素子54より高く形成され、ケース3がハウジング2に取り付けられる際にケース3が発光素子54に接触しないように保護する。
【0060】
遮光カバー61は、例えば、白色のものが用いられる。遮光カバー6を白色とすることにより、遮光カバー61における光反射率が高められる。このため、遮光カバー61が黒色の場合など白色以外の場合と比べ、照明ユニット1Aから発せられる光の量を大きくすることができる。
【0061】
基板5には、ケース3と接触する位置に放熱用配線部53が設けられている。放熱用配線部53は、基板5の銅箔部あり、発光素子54又は発光素子55から発せられる熱を放熱するための配線部である。放熱用配線部53は、ケース3がハウジング2に取り付けられた状態において、ケース3と接触する位置に形成され、例えば、基板5の幅方向Yの両端の位置において接続方向Xへ延在するように形成される。図17において、放熱用配線部53が基板5の表面側に形成されているが、裏面側にも形成されていてもよい。
【0062】
ケース3には、ガイド部34が設けられている。例えば、ガイド部34は、二つの支持部341を有し、支持部341により基板5を高さ方向Zに挟み込んで支持している。支持部341は、基板5の放熱用配線部53と接触している。すなわち、ガイド部34及び支持部341は、ケース3がハウジング2に取り付けられた状態で基板5と接触する接触部として機能する。このため、放熱用配線部53の熱は、ガイド部34を通じてケース3へ伝導され易くなる。ケース3の外表面には、放熱用のフィンが形成されていてもよい。フィンは、ケース3の外表面に形成される突起部であり、ケース3の表面積を大きくすることで放熱フィンとして機能し、ケース3による放熱効果を高める。
【0063】
照明ユニット1Aのケース3には、遮光部36が設けられている。ケース3の大部分は、透光性の部材により構成されているが、一部のみ遮光性の部材により構成され遮光部36が設けられている。遮光部36は、例えば、黒色など有色の樹脂により形成される。遮光部36は、発光素子54と発光素子54の間の位置で幅方向Yに延びる複数の仕切り部361を形成している。仕切り部361は、隣りの発光素子54の光漏れを抑制する部位であり、発光素子54から発せられる光が隣りの発光素子54の光の出射位置に漏れ出ないように仕切っている。遮光部36は、例えば、透光性の樹脂と遮光性の樹脂を用いた二色成形によりケース3を樹脂成形することにより、形成される。
【0064】
図18に示すように、照明ユニット1Aは、車体部92に設置されて用いられる。車体部92は、例えば、車両の充電口922を形成する部位であり、車両に組み付けられている。車体部92には、照明ユニット1Aを設置可能な設置部927が設けられている。設置部927は、例えば、車体部92の背面側に設けられ、照明ユニット1Aを挟み込んで保持する二つの保持部927Aを有している。保持部927Aには、被係止部923が形成されている。被係止部923は、照明ユニット1Aの係止部33と係合する部位であり、例えば、内面921Aを窪ませた孔又は凹部として形成される。照明ユニット1Aは、保持部927Aの間に差し込まれて、車体部92に設置される。照明ユニット1Aのハウジング2には、コネクタ91が接続される(図11参照)。
【0065】
図19に示すように、照明ユニット1Aの作動により、第一出射窓924から発光素子55から発せられる光L1が照明光として出射され、第二出射窓925から発光素子54から発せられる光L2がインジケータの光として出射される。光L2は、車両における充電状態、充電量などの充電情報を示すインジケータとして用いられる。照明ユニット1Aには、複数の発光素子54が設けられているため、充電状態に応じて光L2の発光数を増やすことができる。このため、照明ユニット1Aは、充電状態を認識しやすくすることができる。
【0066】
以上説明したように、本実施形態に係る照明ユニット1Aは、ケース3と接触する放熱用配線部53を形成する基板5を備えることにより、発光素子54から発せられる熱を基板5の放熱用配線部53を通じてケース3へ伝導させることができ、効率良く放熱することができる。
【0067】
また、本実施形態に係る照明ユニット1Aは、車両に要求される照明性能に合わせて基板5を差し替えて用いることができ、様々な車両に対し容易に対応して用いることができる。また、本実施形態に係る照明ユニット1は、バスバー4により基板5を挟み込んでバスバー4と基板5を接続することができるため、製造を容易に行うことができる。
【0068】
以上のように、各実施形態を説明したが、本発明に係る照明ユニットは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。本実施形態に係る照明ユニットは、以上で説明した各実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
【0069】
例えば、上述した実施形態に係る照明ユニット1及び照明ユニット1Aでは、ハウジング2に係止アーム23が設けられケース3に係止爪31が設けられる場合について説明したが、ハウジング2に係止爪が設けられケース3に係止アームが設けられていてもよい。このような照明ユニットであっても、上述した照明ユニット1、1Aと同様に、車両に要求される照明性能に合わせて基板5を差し替えて用いることができ、様々な車両に対し容易に対応して用いることができる。
【符号の説明】
【0070】
1、1A:照明ユニット
2:ハウジング
3:ケース
5:基板
7:パッキン
341:支持部(接触部)
35:フィン(放熱フィン)
51:第一発光素子(発光素子)
52:第二発光素子(発光素子)
53:放熱用配線部
54:発光素子
91:コネクタ(車両側コネクタ)
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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