(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171524
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】搬送装置
(51)【国際特許分類】
G01M 1/02 20060101AFI20241205BHJP
B60C 19/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
G01M1/02
B60C19/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088580
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 晋一
(72)【発明者】
【氏名】福島 雅司
【テーマコード(参考)】
2G021
3D131
【Fターム(参考)】
2G021AB01
2G021AN02
3D131BB01
3D131GA01
3D131LA21
(57)【要約】
【課題】測定対象のタイヤを好適に搬送することができる搬送装置を提供する。
【解決手段】測定装置300へタイヤ2を搬送可能なタイヤバランス測定装置1であって、測定装置300に対してタイヤ2を前後方向に搬送可能であり、左右方向に間隔を開けて配置される一対のベルトコンベヤ221と、一対のベルトコンベヤ221同士の間隔を変更可能なベルト開閉機構222と、搬送されたタイヤ2を外周側から把持するアーム233と、ベルトコンベヤ221に対してアーム233を昇降可能な昇降機構232と、アーム233によってタイヤ2を把持させると共に、昇降機構232によってベルトコンベヤ221からタイヤ2を浮かせるようにアーム233を上昇させた状態で、ベルト開閉機構222によって一対のベルトコンベヤ221同士の間隔を変更する制御を実行可能な制御装置500と、を具備する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上リム及び下リムで挟持したタイヤを回転させて前記タイヤのバランスを測定する測定装置へ、前記タイヤを搬送可能な搬送装置であって、
前記測定装置に対して前記タイヤを第一方向に搬送可能であり、前記第一方向に直交する第二方向に間隔を開けて配置される一対のベルトコンベヤと、
一対の前記ベルトコンベヤ同士の間隔を変更可能な開閉機構と、
前記ベルトコンベヤで搬送された前記タイヤを外周側から把持する把持部と、
前記ベルトコンベヤに対して前記把持部を昇降可能な把持部昇降機構と、
前記把持部によって前記タイヤを把持させると共に、前記把持部昇降機構によって前記ベルトコンベヤから前記タイヤを浮かせるように前記把持部を上昇させた状態で、前記開閉機構によって一対の前記ベルトコンベヤ同士の間隔を変更する制御を実行可能な制御部と、
を具備する、
搬送装置。
【請求項2】
前記下リムよりも上方に前記ベルトコンベヤを位置させる上昇位置と、前記下リムに前記タイヤを載置させるように、前記下リムよりも下方に前記ベルトコンベヤを位置させる下降位置と、に前記ベルトコンベヤを昇降可能なベルト昇降機構を具備し、
前記制御部は、
前記ベルトコンベヤを前記上昇位置に位置させた状態で、一対の前記ベルトコンベヤ同士の間隔が前記下リムの外径以下である第一位置と、一対の前記ベルトコンベヤ同士の間隔が前記下リムの外径よりも大きい第二位置と、に一対の前記ベルトコンベヤ同士の位置を変更するように前記開閉機構を制御可能である、
請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記把持部によって前記タイヤを把持した状態で、前記把持部と共に前記ベルトコンベヤを前記下降位置に位置させる制御を実行可能である、
請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記ベルトコンベヤよりも前記第一方向上流側に配置され、前記タイヤに付された情報を読み取り可能な読み取り装置を具備し、
前記制御部は、
前記読み取り装置により読み取った前記情報に基づいて、一対の前記ベルトコンベヤ同士の間隔を変更するように前記開閉機構を制御可能である、
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤを搬送可能な搬送装置の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、タイヤのバランスを測定する測定装置へタイヤを搬送可能な搬送装置の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1には、検査対象のタイヤをコンベヤベルトで検査台へ搬送し、検査台において上下のリムで挟持したタイヤを回転させてタイヤのバランスを測定するタイヤ検査システムが記載されている。上記タイヤ検査システムでは、一対のコンベヤベルトによってタイヤを支持した状態で、コンベヤベルトを動作させて、コンベヤベルトの長手方向(搬送方向)に沿ってタイヤを搬送する
。タイヤ検査システムは、検査台の位置までタイヤを搬送した後、一対のコンベヤベルトによってタイヤを支持した状態でコンベヤベルトを下降させて、タイヤを検査台の下側のリムに装着する。また、上記タイヤ検査システムは、直径の異なるタイヤを支持するために、一対のコンベヤベルト同士の間隔を調節可能な機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のようなタイヤ検査システムでは、一対のコンベヤベルト同士の間隔は、コンベヤベルトを下降させた際に下側のリムが一対のコンベヤベルトの間の空間を通過可能な寸法以上に設定される。このため、検査対象のタイヤの直径が比較的小さい場合には、上述のように間隔が設定された一対のコンベヤベルトでは、上記タイヤに対するかかり代(接地面積)を確保し難くなり、タイヤの搬送を好適に行い難くなるおそれがあった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、測定対象のタイヤを好適に搬送することができる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る搬送装置は、上リム及び下リムで挟持したタイヤを回転させて前記タイヤのバランスを測定する測定装置へ、前記タイヤを搬送可能な搬送装置であって、前記測定装置に対して前記タイヤを第一方向に搬送可能であり、前記第一方向に直交する第二方向に間隔を開けて配置される一対のベルトコンベヤと、一対の前記ベルトコンベヤ同士の間隔を変更可能な開閉機構と、前記ベルトコンベヤで搬送された前記タイヤを外周側から把持する把持部と、前記ベルトコンベヤに対して前記把持部を昇降可能な把持部昇降機構と、前記把持部によって前記タイヤを把持させると共に、前記把持部昇降機構によって前記ベルトコンベヤから前記タイヤを浮かせるように前記把持部を上昇させた状態で、前記開閉機構によって一対の前記ベルトコンベヤ同士の間隔を変更する制御を実行可能な制御部と、を具備するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、測定対象のタイヤを好適に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る搬送装置を模式的に示した側面図。
【
図4】(a)把持装置により測定前のタイヤを把持する様子を示した正面断面図。(b)把持装置によりタイヤを浮かせる様子を示した正面断面図。
【
図5】(a)タイヤを浮かせた状態で、一対のベルトコンベヤ同士を離間させる様子を示した正面断面図。(b)ベース部を下降させてタイヤを下リムに載置させる様子を示した正面断面図。
【
図6】一対のベルトコンベヤ同士を離間させる様子を示した平面図。
【
図7】(a)把持装置による把持を解除し、上リムを下降させる様子を示した正面断面図。(b)上リム及び下リムで挟持したタイヤを回転させる様子を示した正面断面図。
【
図8】(a)把持装置により測定後のタイヤを把持した状態で、ベース部を上昇させる様子を示した正面断面図。(b)把持装置によりタイヤを浮かせた状態で、一対のベルトコンベヤ同士を近接させる様子を示した正面断面図。
【
図9】(a)把持装置によりタイヤを下降させてベルトコンベヤに載置させる様子を示した正面断面図。(b)把持装置による把持を解除し、測定後のタイヤを搬出可能とした状態を示した正面断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、図中に示した矢印に従って、前後方向、左右方向及び上下方向をそれぞれ定義する。また、各図においては、説明の便宜上、部材の形状や大きさを適宜変更している場合がある。
【0011】
まず、本発明の一実施形態に係るタイヤバランス測定装置1の構成について説明する。
【0012】
図1から
図3までに示すタイヤバランス測定装置1は、タイヤ2の製造工程において、タイヤ2のバランス(アンバランス)を測定するものである。タイヤバランス測定装置1は、測定対象のタイヤ2を測定装置300へ搬送し、測定装置300が備えるリム(後述する下リム320及び上リム330)で固定した状態でタイヤ2を回転させることで、タイヤバランスの測定を行う(
図7(b)を参照)。なお、タイヤバランス測定装置1による測定の詳細な説明は後述する。
【0013】
図3及び
図6に示すように、タイヤバランス測定装置1の測定対象のタイヤ2は、ホイールのリムに固定されるビード部3や、タイヤ2の側面部分を構成するサイドウォール部4を有する。なお、
図6ではタイヤ2を塗りつぶしている。ビード部3には、タイヤ2の径等の仕様を示すバーコード(不図示)が付されている。上記タイヤ2としては、例えば乗用車のタイヤを採用可能である。タイヤバランス測定装置1は、読み取り装置100、搬入装置200、測定装置300、搬出装置400及び制御装置500を具備する。
【0014】
図1に示す読み取り装置100は、タイヤ2のバーコードを読み取ると共に、タイヤ2を下流側(前方側)へ搬送するものである。読み取り装置100は、搬送コンベヤ110、昇降機構120及び読み取り部130を具備する。
【0015】
搬送コンベヤ110は、横置きの状態で載置されたタイヤ2を搬送方向(前後方向)に沿って下流側へ搬送するものである。搬送コンベヤ110は、前後方向に延びるベルトコンベヤ111を有する。ベルトコンベヤ111は、左右方向に所定間隔を開けて一対設けられる(
図2を参照)。
【0016】
昇降機構120は、搬送コンベヤ110を昇降可能なものである。昇降機構120は、上下方向に伸縮可能なシリンダを用いて、搬送コンベヤ110を昇降させる。
【0017】
読み取り部130は、タイヤ2のビード部3に付されたバーコードを読み取るものである。読み取り部130は、回転駆動機構131及びバーコードリーダ132を具備する。
【0018】
回転駆動機構131は、搬送コンベヤ110に載置されたタイヤ2を、軸線方向を上下方向に向けた回転軸回りに回転させるものである。回転駆動機構131は、モータ等の駆動源により回転する回転体を有する。回転駆動機構131は、上記回転体の回転をタイヤ2に伝達することで、タイヤ2を回転させる。
【0019】
バーコードリーダ132は、回転駆動機構131により回転させた状態のタイヤ2のバーコードを読み取るものである。バーコードリーダ132は、例えば非接触でバーコードを読み取るものを採用可能である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態においては、読み取り部130によるバーコードの読み取りは、昇降機構120により搬送コンベヤ110を下降させた状態で行われる。読み取り装置100は、読み取り部130によるバーコードの読み取りの終了後に回転駆動機構131による回転を停止し、昇降機構120により搬送コンベヤ110を上昇させる。また、読み取り装置100は、搬送コンベヤ110を上昇させた状態で、搬送コンベヤ110を動作させてタイヤ2を下流側(搬入装置200側)へ搬送する。
【0021】
図1から
図3までに示す搬入装置200は、読み取り装置100から搬送されたタイヤ2を、後述する測定装置300へ搬入(搬送)し、測定後のタイヤ2を後述する搬出装置400へ搬出するものである。なお
図2では、タイヤ2の図示を省略している。搬入装置200は、読み取り装置100の前方に配置される。搬入装置200は、ベース部210、搬送コンベヤ220、把持装置230及び昇降機構240を具備する。
【0022】
ベース部210は、搬入装置200を構成する各装置(搬送コンベヤ220及び把持装置230)が取り付けられるものである。ベース部210は、板面を上下方向に向けた略板形状に形成される。ベース部210は、平面視中央において、上下方向に貫通する開口部211が形成されている。開口部211は、平面視において略円形状に形成されている。
【0023】
搬送コンベヤ220は、読み取り装置100から搬送されたタイヤ2が載置されると共に、載置されたタイヤ2を搬送方向(前後方向)に沿って下流側へ搬送するものである。搬送コンベヤ220は、ベース部210の上面に設けられる。搬送コンベヤ220は、ベルトコンベヤ221及びベルト開閉機構222を具備する。
【0024】
ベルトコンベヤ221は、載置されたタイヤ2を下流側へ搬送するものである。ベルトコンベヤ221は、前後方向に延びるように形成される。
図2に示すように、ベルトコンベヤ221は、左右方向に間隔を開けて一対設けられる。
【0025】
図2に示すベルト開閉機構222は、一対のベルトコンベヤ221同士の間隔を変更可能なものである。すなわち、ベルト開閉機構222は、一対のベルトコンベヤ221同士を離間させたり近接させる(開閉する)ことができる。ベルト開閉機構222は、レール222a及び駆動機構222bを具備する。
【0026】
レール222aは、ベルトコンベヤ221の左右方向の移動を案内するものである。レール222aは、左右方向に延びるように形成される。レール222aは、ベルトコンベヤ221に対して、左右方向に相対的に移動可能に係合する。レール222aは、ベース部210の左右方向両側にそれぞれ設けられる。左右のレール222aは、それぞれ前後方向に間隔を開けて一対設けられる。
【0027】
駆動機構222bは、ベルトコンベヤ221をレール222aに沿って移動させるものである。駆動機構222bは、モータ(サーボモータ)等の駆動源の動力を用いて、ベルトコンベヤ221を移動させる。
【0028】
図2及び
図3に示す把持装置230は、ベルトコンベヤ221に載置されたタイヤ2を外周側から把持(保持)するものである。把持装置230は、ベース部210の上面において、左右に一対設けられる。一対の把持装置230は、互いに近接してタイヤ2を把持する位置(
図6を参照)と、互いに離間(退避)してタイヤ2の把持を解除する位置(
図2を参照)と、にベース部210上を左右方向に移動可能に設けられる。
【0029】
図2に示すように、一対の把持装置230は、ベース部210の前後方向略中央に位置するように設けられる。また、一対の把持装置230は、タイヤ2の把持を解除する位置において、それぞれ一対のベルトコンベヤ221よりも左右方向外側に配置される。本実施形態では、一対の把持装置230を互いに同様な構成としている。把持装置230は、アーム開閉機構231、昇降機構232及びアーム233を具備する。
【0030】
アーム開閉機構231は、把持装置230を左右方向に移動させるものである。アーム開閉機構231をそれぞれ駆動させることで、一対の把持装置230同士を離間させたり近接させる(開閉する)ことができる。アーム開閉機構231は、ラック231a及び駆動機構231bを具備する。
【0031】
図2に示すラック231aは、後述する駆動機構231bのピニオンギヤ(不図示)に対して係合可能なものである。ラック231aは、左右方向に延びるように形成される。ラック231aは、ベース部210の上面における左右方向外側端部に固定される。
【0032】
駆動機構231bは、把持装置230(後述する昇降機構232及びアーム233)をラック231aに沿って移動させるものである。駆動機構231bは、モータ(サーボモータ)等の回転駆動可能な駆動源を備える。駆動源の回転軸には、ラック231aに対して係合するピニオンギヤ(不図示)が設けられている。上記駆動源を回転駆動させることで、駆動機構231bはラック231aに沿って移動する。
【0033】
図2及び
図3に示す昇降機構232は、後述するアーム233を、アーム開閉機構231に対して昇降させるものである。昇降機構232は、上下方向に伸縮可能なシリンダを用いて、アーム233を昇降させる。
【0034】
アーム233は、アーム開閉機構231の動作に伴いタイヤ2を把持するものである。アーム233は、昇降機構232の上部に設けられ、昇降機構232の動作に伴い昇降する。アーム233は、支持部233a、ブラケット233c及びローラ233eを具備する。
【0035】
支持部233aは、後述するブラケット233c及びローラ233eを支持するものである。支持部233aは、昇降機構232の上部に固定される。
図2に示すように、支持部233aは、ベース部210の左右方向中央側に向って延出する先端部233bを有する。先端部233bは、支持部233aの前後方向両端部にそれぞれ(二股状に)設けられている。
【0036】
ブラケット233cは、先端部233bに対して取り付けられ、上述するローラ233eを支持するものである。ブラケット233cは、前後の先端部233bに対してそれぞれ(一対)設けられる。ブラケット233cは、前後方向に長尺な形状に形成される。ブラケット233cの前後方向中心は、先端部233bに対して、軸線方向を上下方向に向けた回動軸回りに回動可能に支持される。ブラケット233cは、把持装置230がタイヤ2を把持していない状態では、長手方向が概ね前後方向に向くように、ばね等の付勢部材(不図示)によって姿勢が保持される(
図2を参照)。
図3に示すように、ブラケット233cの前後方向両端部には、軸線方向を上下方向に向けた回転軸233dがそれぞれ設けられる。
【0037】
ローラ233eは、把持装置230がタイヤ2を把持する際に、タイヤ2の外周面に対して当接するものである。ローラ233eは、回転軸233dに挿通される略円筒形状に形成される。ローラ233eは、一対のブラケット233cの各回転軸233dに対して、回転可能に支持される。本実施形態においては、1つの把持装置230に対して合計4つのローラ233eが設けられる。
図3に示すように、ローラ233eの上下寸法は、回転軸233dの上下寸法よりも小さく形成される。また、ローラ233eは、回転軸233dに対して上下方向に摺動可能に設けられる。
【0038】
図3に示す昇降機構240は、ベース部210を昇降可能なものである。昇降機構240は、上下方向に伸縮可能なシリンダを用いて、ベース部210(ベース部210に設けられた搬送コンベヤ220及び把持装置230)を昇降させる。
【0039】
図1に示すように、搬入装置200は、昇降機構240によりベース部210を上昇させた(上昇位置に位置させた)状態で、読み取り装置100からのタイヤ2の搬入や、後述する搬出装置400へのタイヤ2の搬出を行うことができる(
図1及び
図3を参照)。また、搬入装置200は、搬送コンベヤ220にタイヤ2を載置した状態で、昇降機構240によりベース部210を下降させる(下降位置に位置させる)ことで、後述する測定装置300へのタイヤ2の装着を行うことができる(
図5(b)を参照)。なお、搬入装置200による測定装置300へのタイヤ2の装着の詳細な説明は後述する。
【0040】
測定装置300は、搬入装置200により搬入されたタイヤ2を回転させることで、タイヤ2のアンバランス(回転中心と重心とのずれ)を測定するものである。測定装置300は、搬入装置200の搬送経路(前後方向の経路)の途中に位置する。測定装置300は、本体部310、下リム320及び上リム330を具備する。
【0041】
図3に示す本体部310は、測定装置300の主たる構造体である。本体部310は、上昇位置の搬入装置200により搬送されるタイヤ2よりも下方に位置するように配置される。本体部310は、軸線方向を上下方向に向けた下回転軸311を備える。また、本体部310は、下回転軸311を回転駆動させる駆動機構(不図示)を備える。
図2に示すように、下回転軸311の軸心と、ベース部210の開口部211の中心と、は平面視において概ね一致するように配置される。
【0042】
下リム320は、後述する上リム330と共に、タイヤ2を固定するものである。下リム320は、下回転軸311に対して固定され、下回転軸311と共に回転する。下リム320の上部には、タイヤ2のビード部3の下面が当接(載置)される。
【0043】
下リム320は、内径(ビード部3の径)が異なる複数の種類のタイヤ2に対応可能な形状に形成される。具体的には、下リム320は、上方に向うに従い外径が小さくなる複数の段を有する(図例では3段の)略円盤形状に形成される。これにより、例えば比較的内径が小さいタイヤ2に対しては、下リム320のうち最も外径が小さい上段部分にビード部3を載置させることができ、比較的内径が大きいタイヤ2に対しては、下リム320のうち最も外径が大きい下段部分にビード部3を載置させることができる。
【0044】
図7に示す上リム330は、下リム320と共に、タイヤ2を固定するものである。上リム330の下部には、タイヤ2のビード部3の上面が当接される。上リム330は、概ね下リム320を上下に反転させた形状に形成される。なお、上リム330の形状の詳細な説明は省略する。
【0045】
上リム330は、軸線を上下方向に向けた上回転軸331に設けられている。上回転軸331は、下回転軸311の先端部に対して係合可能に形成されている。上回転軸331は、下回転軸311に対して係合した状態で、下回転軸311の回転に伴い回転可能に形成されている。また、上リム330及び上回転軸331は、昇降機構(不図示)により上下方向に移動可能に形成されている。上リム330を下降させることで、下リム320と共にタイヤ2を挟むことができる。
【0046】
また、図示は省略するが、測定装置300は、下リム320及び上リム330で挟持した状態で、タイヤ2内に加圧空気を供給する機構を備えている。測定装置300は、測定を行う際に、所定の空気圧となるようにタイヤ2内に加圧空気を供給する。
【0047】
図7(b)に示すように、測定装置300は、下リム320及び上リム330によってタイヤ2を挟持した状態で、下回転軸311を回転駆動させてタイヤ2を回転させることができる。測定装置300(本体部310)は、タイヤ2を回転させた状態で、タイヤ2のアンバランスにより発生した遠心力を計測可能なロードセル(荷重計測手段)や、タイヤ2の回転位置を計測可能なロータリエンコーダ(位置計測手段)等を備えている。測定装置300は、上記荷重検出手段や位置測定手段の計測データを用いて、タイヤ2のアンバランスの量及び位置を測定することができる。
【0048】
図1に示す搬出装置400は、搬入装置200により搬送された測定後のタイヤ2を、下流側に搬出するものである。搬出装置400は、搬入装置200の前方に配置される。搬出装置400は、搬送コンベヤ410を具備する。
【0049】
搬送コンベヤ410は、載置されたタイヤ2を搬送方向(前後方向)に沿って下流側へ搬送するものである。搬送コンベヤ410は、前後方向に延びるベルトコンベヤ411を有する。ベルトコンベヤ411は、左右方向に所定間隔を開けて一対設けられる(
図2を参照)。
【0050】
制御装置500は、タイヤバランス測定装置1に関する各種の演算や記憶等の制御を行うためのものである。制御装置500は、CPUやメモリ等を備える。制御装置500は、読み取り装置100、搬入装置200、測定装置300及び搬出装置400の各部と電気的に接続されている。制御装置500は、読み取り部130(バーコードリーダ132)によるバーコードの読み取り結果や、測定装置300によるタイヤ2のアンバランスの測定結果を取得する。また、制御装置500は、タイヤバランス測定装置1の各部(搬送コンベヤ220や把持装置230、昇降機構240等)の動作の制御を行うことができる。
【0051】
以下では、タイヤバランス測定装置1によるタイヤ2の搬送及び測定の様子について説明する。タイヤバランス測定装置1には、径や種類が異なる複数のタイヤ2が搬送される。以下では比較的内径が小さい(ビード部3の径が、下リム320のうち最も上段部分に対応する)タイヤ2を測定する様子を説明する。
【0052】
まず制御装置500は、読み取り装置100の搬送コンベヤ110にタイヤ2が載置された場合、昇降機構120によりタイヤ2を下降させると共に、読み取り部130の回転駆動機構131を駆動させて、タイヤ2を回転させながらバーコードリーダ132によりタイヤ2のバーコードを読み取る(
図1を参照)。バーコードの読み取りの終了後、制御装置500は、タイヤ2の径や種類の情報を含む読み取り結果を取得する。
【0053】
次に、制御装置500は、タイヤ2の情報の読み取り結果に基づいて、搬入装置200のベルト開閉機構222を制御する。具体的には、制御装置500は、タイヤ2の径(インチ数)等に応じて、一対のベルトコンベヤ221上にタイヤ2を好適に載置可能なように、ベルトコンベヤ221の左右方向の間隔を設定する。
図3では、タイヤ2のサイドウォール部4の平坦な部分をベルトコンベヤ221上に載置可能な間隔となるように、一対のベルトコンベヤ221の位置を設定した例を示している。以下では、タイヤ2の情報の読み取り結果に応じて設定された一対のベルトコンベヤ221の位置(間隔)を、「第一位置」と称する。
【0054】
図2及び
図3に示すように、第一位置における一対のベルトコンベヤ221同士の間隔(左右方向の距離)は、下リム320の外径(最大の外径)よりも小さい。なお、上記ベルト開閉機構222の制御は、搬入装置200にタイヤ2が搬送される前に行われる。
【0055】
また、制御装置500は、タイヤ2の情報の読み取り結果に基づいて、リム(下リム320及び上リム330)が有する複数の段のうち、どの段を使用してタイヤ2を固定するかを決定すると共に、決定結果に基づいて測定装置300によるタイヤ2の測定を行うことができる。
【0056】
一対のベルトコンベヤ221の間隔が第一位置となっている場合、制御装置500は、読み取り装置100の昇降機構120によりタイヤ2を上昇させると共に、搬送コンベヤ110でタイヤ2を搬入装置200へ搬入する。
【0057】
次に、制御装置500は、搬送コンベヤ220を動作させて、搬入装置200に搬送されたタイヤ2をベース部210における平面視中央まで搬送する。また、
図4(a)及び
図6に示すように、制御装置500は、左右の把持装置230を互いに近接させるようにアーム開閉機構231を動作させ、左右のアーム233によりタイヤ2を把持する。
【0058】
図6に示すように、この状態では、左右のアーム233の各ブラケット233cが、タイヤ2の形状に応じて支持部233aに対して回動し、各ローラ233eのそれぞれがタイヤ2の外周面に対して当接する。この状態では、タイヤ2の平面視中心が、測定装置300の下回転軸311の軸心(各リムの平面視中心)に対して概ね一致する。このように、本実施形態では、左右の把持装置230を用いて、測定装置300に対するタイヤ2の位置決め(センタリング)を行うことができる。
【0059】
次に、
図4(b)に示すように、制御装置500は、左右の把持装置230の昇降機構232を動作させて、左右のアーム233で把持したタイヤ2を上昇させる。これにより、ベルトコンベヤ221に対してタイヤ2を浮かすことができる。
【0060】
次に、
図5(a)及び
図6に示すように、制御装置500は、左右の把持装置230でタイヤ2を浮かせた状態で、ベルト開閉機構222を動作させて、一対のベルトコンベヤ221同士を離間させる。より詳細には、制御装置500は、一対のベルトコンベヤ221同士の間隔が、下リム320の外径よりも大きくなるように、一対のベルトコンベヤ221同士を離間させる。以下では、下リム320の外径よりも大きくなるように設定された一対のベルトコンベヤ221の位置(間隔)を、「第二位置」と称する。一対のベルトコンベヤ221同士を第二位置に位置させることで、搬入装置200を下降位置に位置させた際に、ベルトコンベヤ221と下リム320とが干渉することを回避することができる。
【0061】
次に、
図5(b)に示すように、制御装置500は、昇降機構240を動作させて、上昇位置から下降位置へベース部210を下降させ、測定装置300の下リム320に対してタイヤ2を載置させる。この状態では、正面視において、ベルトコンベヤ221とタイヤ2との間に隙間が形成される。また、この際に制御装置500は、把持装置230の昇降機構232を動作させて、左右のアーム233も下降させる。
【0062】
次に、
図7(a)に示すように、制御装置500は、上リム330を下降させて、下リム320及び上リム330でタイヤ2を挟持する。また、制御装置500は、左右の把持装置230同士を離間(退避)させるようにアーム開閉機構231を動作させる。これにより、左右のアーム233によるタイヤ2の把持が解除される。
【0063】
次に、
図7(b)に示すように、制御装置500は、下リム320及び上リム330でタイヤ2を挟持した状態で、所定の空気圧となるようにタイヤ2内に加圧空気を供給した後、下回転軸311を回転駆動させてタイヤ2を所定の速度で回転させる。制御装置500は、この状態で測定装置300によるタイヤ2のアンバランスの測定を行う。測定装置300によるタイヤ2の測定が終了した後、制御装置500は、上リム330を上昇させる。
【0064】
また、この際に、制御装置500は、左右の把持装置230の昇降機構232を動作させて、左右のアーム233をある程度(タイヤ2を把持可能な高さを超えない程度)上昇させる。上記左右のアーム233の上昇量は、ベルトコンベヤ221とタイヤ2との間の隙間よりも大きくなるように設定される。
【0065】
次に、
図8(a)に示すように、制御装置500は、左右の把持装置230を互いに近接させるようにアーム開閉機構231を動作させ、左右のアーム233によりタイヤ2を把持する。また、制御装置500は、昇降機構240を動作させて、下降位置から上昇位置へベース部210を上昇させる。
【0066】
次に、
図8(b)に示すように、制御装置500は、一対のベルトコンベヤ221同士を第二位置から第一位置に戻すように、ベルト開閉機構222を動作させる。すなわち、制御装置500は、ベルト開閉機構222を動作させて、一対のベルトコンベヤ221同士の間隔が再度タイヤ2の径に応じた位置になるように、一対のベルトコンベヤ221同士を近接させる。なお、この状態では、タイヤ2は、ベルトコンベヤ221に対して浮いている。
【0067】
次に、
図9(a)に示すように、制御装置500は、左右の把持装置230の昇降機構232の動作により、左右のアーム233を下降させて、タイヤ2をベルトコンベヤ221に載置させる。本実施形態では、ローラ233eが回転軸233dに対して上下方向に摺動可能に設けられるため、タイヤ2をベルトコンベヤ221に載置させた状態で、アーム233の下降に伴う下方への力(押圧力)がタイヤ2に伝達することを抑制することができる。
【0068】
次に、
図9(b)に示すように、制御装置500は、左右の把持装置230同士を離間(退避)させるようにアーム開閉機構231を動作させる。これにより、左右のアーム233によるタイヤ2の把持が解除される。
【0069】
次に、制御装置500は、搬送コンベヤ220を動作させて、測定後のタイヤ2を搬出装置400へ搬送する。また、
図1に示すように、制御装置500は、搬出装置400の搬送コンベヤ410を動作させて、タイヤ2を下流に搬出する。
【0070】
以上、タイヤバランス測定装置1によるタイヤ2の測定の様子について説明した。本実施形態に係るタイヤバランス測定装置1によれば、測定対象のタイヤ2が搬送困難な径や形状を有する場合であっても、上記タイヤ2好適に搬送することができる。
【0071】
より詳細には、従来の搬入装置(搬送装置)では、タイヤ2を測定装置300へ装着する際に下リム320との干渉を避けるために、一対のベルトコンベヤ同士の間隔は下リム320の外径以上(本実施形態の第二位置)に設定されていた。ここで、近年はタイヤ2の形状が多様化しており、従来の搬入装置では搬送が困難な径や形状を有するタイヤ2が存在する。例えば、タイヤ2の径が比較的小さい場合は、タイヤ2のサイドウォール部4に対するベルトコンベヤ221のかかり代(接地面積)が比較的小さくなり、搬送が困難となる。また、サイドウォール部4の径方向外側部分が大きく傾斜するタイヤ2の場合は、上記傾斜によりベルトコンベヤに対してタイヤ2が滑り落ち易くなる。
【0072】
一方、本実施形態に係るタイヤバランス測定装置1によれば、搬送コンベヤ220によりタイヤ2を搬送する際には、一対のベルトコンベヤ221を、タイヤ2の径に応じて設定された第一位置(下リム320の外径よりも小さい間隔)に位置させて、タイヤ2のサイドウォール部4の平坦な部分に対するベルトコンベヤのかかり代(接地面積)を確保することができる。また、タイヤ2を搬出装置400へ装着する際には、第二位置に一対のベルトコンベヤ221を位置させることで、下リム320との干渉を避けることができる。これにより、従来のベルトコンベヤでは搬送が困難なタイヤ2でも、好適に搬送することができる。
【0073】
また、本実施形態では、左右の把持装置230によりタイヤ2を浮かせることで形成された空間(ベルトコンベヤ221及びタイヤ2の間の空間)を利用して、一対のベルトコンベヤ221を移動させることができる。これにより、ベルトコンベヤ221の移動に伴い、摩擦でタイヤ2の位置がずれる等の不具合を解消することができる。
【0074】
また、本実施形態によれば、左右の把持装置230によりタイヤ2を把持した状態で、タイヤ2を下リム320側に下降させることができる。これにより、下リム320に対する位置決めを精度よく行うと共に、下リム320へタイヤ2を確実に装着することができる。
【0075】
また、本実施形態では、タイヤ2に付されたバーコードの情報を読み取り装置100によって読み取ることで、タイヤ2の径に応じたベルトコンベヤ221の位置の変更を自動で行うことができる。これにより、径や種類等が異なる複数のタイヤ2の搬送及び測定を好適に行うことができる。
【0076】
以上の如く、本実施形態に係る搬送装置(タイヤバランス測定装置1)は、
上リム330及び下リム320で挟持したタイヤ2を回転させて、前記タイヤ2のバランスを測定する測定装置300へ、前記タイヤ2を搬送可能なタイヤバランス測定装置1であって、
前記測定装置300に対して前記タイヤ2を第一方向(前後方向)に搬送可能であり、前記前後方向に直交する第二方向(左右方向)に間隔を開けて配置される一対のベルトコンベヤ221と、
一対の前記ベルトコンベヤ221同士の間隔を変更可能な開閉機構(ベルト開閉機構222)と、
前記ベルトコンベヤ221で搬送された前記タイヤ2を外周側から把持する把持部(アーム233)と、
前記ベルトコンベヤ221に対して前記アーム233を昇降可能な把持部昇降機構(昇降機構232)と、
前記アーム233によって前記タイヤ2を把持させると共に、前記昇降機構232によって前記ベルトコンベヤ221から前記タイヤ2を浮かせるように前記アーム233を上昇させた状態で、前記ベルト開閉機構222によって一対の前記ベルトコンベヤ221同士の間隔を変更する制御を実行可能な制御部(制御装置500)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、測定対象のタイヤ2を好適に搬送することができる。すなわち、昇降機構232(把持装置230)によりタイヤ2を浮かせることで形成された空間(ベルトコンベヤ221及びタイヤ2の間の空間)を利用して、測定対象のタイヤ2の径に応じた間隔となるように一対のベルトコンベヤ221を移動させることができる。これにより、測定対象のタイヤ2を好適に搬送することができる。
【0077】
また、タイヤバランス測定装置1は、
前記下リム320よりも上方に前記ベルトコンベヤ221を位置させる上昇位置と、前記下リム320に前記タイヤ2を載置させるように、前記下リム320よりも下方に前記ベルトコンベヤ221を位置させる下降位置と、に前記ベルトコンベヤ221を昇降可能なベルト昇降機構(昇降機構240)を具備し、
前記制御装置500は、
前記ベルトコンベヤ221を前記上昇位置に位置させた状態で、一対の前記ベルトコンベヤ221同士の間隔が前記下リム320の外径以下である第一位置と、一対の前記ベルトコンベヤ221同士の間隔が前記下リム320の外径よりも大きい第二位置と、に一対の前記ベルトコンベヤ221同士の位置を変更するように前記ベルト開閉機構222を制御可能であるものである。
このように構成することにより、測定対象のタイヤ2の径が比較的小さい場合であっても、一対のベルトコンベヤ221を第一位置(下リム320の外径よりも小さい間隔)に位置させて、タイヤ2に対するベルトコンベヤ221のかかり代(接地面積)を確保することができる。
【0078】
また、前記制御装置500は、
前記アーム233によって前記タイヤ2を把持した状態で、前記アーム233と共に前記ベルトコンベヤ221を前記下降位置に位置させる制御を実行可能であるものである。
このように構成することにより、下リム320に対してタイヤ2を確実に装着することができる。
【0079】
また、タイヤバランス測定装置1は、
前記ベルトコンベヤ221よりも前記前後方向上流側に配置され、前記タイヤ2に付された情報を読み取り可能な読み取り装置100を具備し、
前記制御装置500は、
前記読み取り装置100により読み取った前記情報に基づいて、一対の前記ベルトコンベヤ221同士の間隔を変更するように前記ベルト開閉機構222を制御可能であるものである。
このように構成することにより、タイヤ2の径や種類等の情報に基づいて、一対の前記ベルトコンベヤ221同士の間隔を自動で調整することができる。
【0080】
なお、本実施形態に係るタイヤバランス測定装置1は、本発明に係る搬送装置の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るベルト開閉機構222は、本発明に係る開閉機構の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るアーム233は、本発明に係る把持部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る昇降機構240は、本発明に係るベルト昇降機構の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る制御装置500は、本発明に係る制御部の実施の一形態である。
【0081】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0082】
例えば、上記実施形態において説明した各部材(ベース部210や搬送コンベヤ220、把持装置230及び昇降機構240)の形状等は一例であり、上述した形状等に限定されない。上記各部材の形状等は、任意の形状に変更可能である。
【0083】
また、本実施形態では、読み取り装置100により読み取った情報に基づいて、一対のベルトコンベヤ221同士の間隔を変更するようにベルト開閉機構222を制御する例を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、操作者の操作により一対のベルトコンベヤ221同士の間隔を変更するようにしてもよい。
【0084】
また、本実施形態では、読み取り装置100や測定装置300、搬出装置400を、搬送装置(タイヤバランス測定装置1)に含めた例を示したが、上記各装置の一部、又は全部を搬送装置の構成に含めないようにしてもよい。
【0085】
また、本実施形態では、測定対象のタイヤ2として乗用車のタイヤを採用した例を示したが、本発明はこれに限るものではない。タイヤ2としては、二輪車等の種々のタイヤを採用可能である。
【符号の説明】
【0086】
1 タイヤバランス測定装置
100 読み取り装置
200 搬入装置
300 測定装置
400 搬出装置
500 制御装置