(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171598
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】収穫機
(51)【国際特許分類】
A01D 67/02 20060101AFI20241205BHJP
A01D 45/22 20060101ALI20241205BHJP
B60J 7/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
A01D67/02
A01D45/22 Z
B60J7/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088686
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】木下 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】村上 健太
(72)【発明者】
【氏名】岩切 雅也
(72)【発明者】
【氏名】山本 俊樹
【テーマコード(参考)】
2B075
2B076
【Fターム(参考)】
2B075AC01
2B075AC07
2B075AC08
2B075FA01
2B075FA04
2B075FA10
2B076AA07
2B076BC07
(57)【要約】
【課題】日除け傘の風当りなどを生じ難くしながら運転者の後頭部への後方からの日当たりを日除け傘によって防止することを可能にする。
【解決手段】運転座席5に着座した運転者のための日除け傘26の保持可能な傘ホルダー25が備えられている。傘ホルダー25は、作物を収穫して搬送する収穫搬送部8に対して運転部4が位置する側において運転座席5の機体横外側端5Aよりも機体横内側に位置し、かつ、運転座席5の前端5Fよりも機体後方側に位置している。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転座席を有する搭乗型の運転部と、
前記運転部に対して機体横幅方向での一方の横側方に位置し、圃場から作物を収穫して収穫した作物を機体後方に向けて搬送する収穫搬送部と、
前記運転座席に着座した運転者のための日除け傘の保持可能な傘ホルダーと、が備えられ、
前記傘ホルダーは、前記収穫搬送部に対して前記運転部が位置する側において前記運転座席の機体横外側端よりも機体横内側に位置し、かつ、前記運転座席の前端よりも機体後方側に位置する収穫機。
【請求項2】
前記傘ホルダーは、前記運転座席の後端よりも機体後方側に位置する請求項1に記載の収穫機。
【請求項3】
前記傘ホルダーは、前記運転座席の横幅の範囲内に位置する請求項1又は2に記載の収穫機。
【請求項4】
前記傘ホルダーは、前記運転座席の機体横幅方向での中心よりも前記収穫搬送部が位置する側に位置する請求項3に記載の収穫機。
【請求項5】
前記収穫搬送部の後方に設けられ、前記収穫搬送部から作物が供給されて供給された作物から実を分離させる分離部と、
前記収穫搬送部からの作物が前記分離部の作物受入口に導入される作物導入路を覆う導入路カバーと、が備えられ、
前記傘ホルダーは、前記導入路カバーに取付けられている請求項1又は2に記載の収穫機。
【請求項6】
前記傘ホルダーは、前記日除け傘の柄の上方からの差し入れが可能な筒部と、前記筒部の下部に備えられ、前記筒部に差し入れられた前記柄を受け止める受止め部と、前記筒部の上部に備えられ、前記柄を押圧して前記筒部に固定する固定部材と、を有している請求項1又は2に記載の収穫機。
【請求項7】
前記受止め部に、前記柄の先端部に係合する係合部が備えられている請求項6に記載の収穫機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収穫機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に示されるように、運転座席(座席)を有する搭乗型の運転部(操縦部)と、運転部のための日除け傘(日傘)の保持可能な傘ホルダー(クランプ金具)と、が備えられた収穫機(コンバイン)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
運転座席に着座した運転者の後頭部への後方からの日当たりを防止できる収穫機が要望されている。日除け傘の使用が可能な従来機の場合、操縦塔の右外側面で日除け傘を保持するので、運転座席に着座する運転者の後方の範囲に日除け傘を位置させるのには、大きな日除け傘を使用せねばならず、日除け傘の風当たりが強くなるなどの問題が生じやすい。
【0005】
本発明は、日除け傘を使用することによる問題を生じ難くしながら運転者の後頭部への後方からの日当たりを日除け傘によって防止することができる収穫機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による収穫機は、
運転座席を有する搭乗型の運転部と、前記運転部に対して機体横幅方向での一方の横側方に位置し、圃場から作物を収穫して収穫した作物を機体後方に向けて搬送する収穫搬送部と、前記運転座席に着座した運転者のための日除け傘の保持可能な傘ホルダーと、が備えられ、前記傘ホルダーは、前記収穫搬送部に対して前記運転部が位置する側において前記運転座席の機体横外側端よりも機体横内側に位置し、かつ、前記運転座席の前端よりも機体後方側に位置する。
【0007】
本構成によると、傘ホルダーを利用して日除け傘を保持すると、運転座席の機体横外側端よりも機体横内側、かつ、運転座席の前端よりも機体後方側にて日除け傘を保持することができるので、従来よりも小さい日除け傘を採用しても運転座席に着座する運転者の後方の範囲に日除け傘が位置し、日除け傘による風当りなどの問題を生じ難くしながら運転者の後頭部への後方からの日当たりを日除け傘によって防止することができる。
【0008】
本発明においては、
前記傘ホルダーは、前記運転座席の後端よりも機体後方側に位置すると好適である。
【0009】
本構成によると、傘ホルダーを利用して日除け傘を保持すると、運転座席の後端よりも機体後方側にて日除け傘を保持することができるので、従来に比してより小さい日除け傘を採用しても運転座席に着座する運転者の後方の範囲に日除け傘が位置し、日除け傘による風当りなどの問題を生じ難くしながら運転者の後頭部への後方からの日当たりを日除け傘によって防止することができる。
【0010】
本発明においては、
前記傘ホルダーは、前記運転座席の横幅の範囲内に位置すると好適である。
【0011】
本構成によると、傘ホルダーを利用して日除け傘を保持すると、運転座席の横幅の範囲内にて日除け傘を保持することができるので、従来に比してより小さい日除け傘を採用しても運転座席に着座する運転者の後方の範囲に日除け傘が位置し、日除け傘による風当りなどの問題を生じ難くしながら運転者の後頭部への後方からの日当たりを日除け傘によって防止することができる。
【0012】
本発明においては、
前記傘ホルダーは、前記運転座席の機体横幅方向での中心よりも前記収穫搬送部が位置する側に位置すると好適である。
【0013】
本構成によると、傘ホルダーを利用して日除け傘を保持すると、運転座席の機体横幅方向での中心よりも収穫搬送部が位置する側にて日除け傘を保持することができるので、従来に比してより小さい日除け傘を採用しても運転座席に着座する運転者の後方の範囲に日除け傘が位置し、日除け傘による風当りなどの問題を生じ難くしながら運転者の後頭部への後方からの日当たりを日除け傘によって防止することができる。
【0014】
本発明においては、
前記収穫搬送部の後方に設けられ、前記収穫搬送部から作物が供給されて供給された作物から実を分離させる分離部と、前記収穫搬送部からの作物が前記分離部の作物受入口に導入される作物導入路を覆う導入路カバーと、が備えられ、前記傘ホルダーは、前記導入路カバーに取付けられていると好適である。
【0015】
本構成によると、傘ホルダーを取付ける部材に導入路カバーを活用して安価に傘ホルダーを備えることができる。
【0016】
本発明においては、
前記傘ホルダーは、前記日除け傘の柄の上方からの差し入れが可能な筒部と、前記筒部の下部に備えられ、前記筒部に差し入れられた前記柄を受け止める受止め部と、前記筒部の上部に備えられ、前記柄を押圧して前記筒部に固定する固定部材と、を有していると好適である。
【0017】
本構成によると、柄を筒部に上方から差し入れると、柄が受止め部によって受け止められて筒部から抜け落ちず、固定部材によって柄を筒部に固定すれば、柄がガタ付かないように筒部によって保持されるので、柄を筒部に差し入れて固定部材を操作するだけで済む簡単な操作で日除け傘を傘ホルダーによってガタ付かないように保持することができる。
【0018】
本発明においては、
前記受止め部に、前記柄の先端部に係合する係合部が備えられていると好適である。
【0019】
本構成によると、柄を筒部に差し入れると柄の先端部が係合部によって受止め部と係して柄の先端部が受止め部によってずれ動かないように保持されるので、柄の先端部のガタ付を防止する特別な操作を行わずに楽に日除け傘を傘ホルダーによってガタ付かないように保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】日除け傘の使用状態での枝豆収穫機を右側から見た側面図である。
【
図4】日除け傘保持状態での傘ホルダーの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一例である実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、枝豆収穫機(「収穫機」の一例)の走行機体に関し、
図1,2に示される矢印Fの方向を「機体前側」、矢印Bの方向を「機体後側」、
図1に示される矢印Uの方向を「機体上側」、矢印Dの方向を「機体下側」、
図2に示される矢印Lの方向を「機体左側」、矢印Rの方向を「機体右側」とする。機体左右方向が機体横幅方向に対応する。
【0022】
〔枝豆収穫機の全体の構成〕
図1,2に示されるように、枝豆収穫機は、角パイプ材などの複数の鋼材を連結して構成された機体フレーム1、機体フレーム1の下部に備えられた左右一対のクローラ式走行装置2を有する走行機体3を備えている。走行機体3の前部の右横端側に、搭乗型の運転部4が設けられている。運転部4には、運転座席5、運転座席5の前方に位置する操縦塔6、運転座席5の左横側方に位置するサイドパネル7が備えられている。運転部4の左横側方に、圃場に植立する作物としての枝豆を収穫して収穫した枝豆を走行機体3の所定箇所に搬送する作物収穫搬送部8が設けられている。作物収穫搬送部8の後方に、作物収穫搬送部8からの枝豆が供給され、供給された枝豆の茎から実Aを分離させる分離部9が設けられている。走行機体3の右横側部に、分離部9によって得られた実Aを回収して貯留する貯留部10が設けられている。
【0023】
〔収穫搬送部について〕
図1,2に示されるように、作物収穫搬送部8には、作物収穫搬送部8の前部に設けられ、圃場に植立する枝豆から収穫対象の枝豆を分離させるデバイダ11、デバイダ11によって分離された収穫対象の枝豆を圃場から引き抜いて収穫して後上方に作物収穫搬送部8の途中箇所に搬送する前作物収穫搬送部8A、前作物収穫搬送部8Aからの枝豆を受け継いで後上方に作物収穫搬送部8の搬送終端部に搬送する後作物収穫搬送部8Bが備えられている。前作物収穫搬送部8Aの下方に、圃場に敷かれたマルチを引き抜かれる枝豆に付いて上がらないように枝豆の引き抜き前に切断するマルチカッター12が設けられている。マルチカッター12の両横側方に、マルチを押さえるソリ体13が設けられている。
【0024】
前作物収穫搬送部8Aには、
図1,2に示されるように、走行機体3の横幅方向に並ぶ左右の無端回動搬送ベルト14が備えられている。左右の無端回動搬送ベルト14は、搬送方向下手側ほど上方に位置する後上がり姿勢で設けられている。左右の無端回動搬送ベルト14は、搬送経路に沿う搬送経路側部14aが前作物収穫搬送部8Aの搬送始端部から搬送終端部に移動するように回動駆動される。左右の無端回動搬送ベルト14それぞれの搬送経路側部14aの複数箇所に、搬送経路側部14aに対して無端回動搬送ベルト14の内側から搬送経路側部14aを支持するローラ15が設けられている。
【0025】
前作物収穫搬送部8Aにおいては、デバイダ11からの枝豆の茎が左右の無端回動搬送ベルト14の搬送経路側部14aによって挟持されて持ち上げられることによって枝豆が圃場から引き抜かれ、引き抜かれた枝豆が縦向き姿勢で後上方に後作物収穫搬送部8Bに向けて搬送される。
【0026】
後作物収穫搬送部8Bには、
図1,2に示されるように、走行機体3の横幅方向に並ぶ左右の無端回動搬送ベルト16が備えられている。左右の無端回動搬送ベルト16は、前作物収穫搬送部8Aの終端部の下方箇所から分離部9の前方箇所へ延ばされている。左右の無端回動搬送ベルト16は、搬送経路に沿う搬送経路側部16aが後作物収穫搬送部8Bの搬送始端部から搬送終端部に移動するように回動駆動される。左右の無端回動搬送ベルト16それぞれの搬送経路側部16aの搬送方向での複数箇所に、搬送経路側部16aに対して無端回動搬送ベルト16の内側から搬送経路側部16aを支持するローラ17が設けられている。
【0027】
後作物収穫搬送部8Bにおいては、前作物収穫搬送部8Aからの枝豆が左右の無端回動搬送ベルト16の搬送経路側部16aによって受け継がれて挟持されて縦向き姿勢で後上方に走行機体3の所定箇所に搬送される。
【0028】
〔分離部について〕
図1,2に示されるように、作物収穫搬送部8よりも後側に、作物収穫搬送部8からの枝豆を分離部9の作物受入口9aに導入する作物導入路18が設けられている。作物導入路18には、作物収穫搬送部8からの縦向き姿勢の枝豆を横倒れ姿勢に姿勢変更して分離部9の無端回動搬送体19の搬送始端部に供給する供給装置20が備えられている。
図1,2に示されるように、作物導入路18は、導入路カバー21によって覆われている。供給装置20によって姿勢変更される枝豆から発生する塵埃の飛散が導入路カバー21によって防止される。
【0029】
図1,2に示されるように、作物導入路18において、作物収穫搬送部8からの枝豆が供給装置20によって縦向き姿勢から横倒れ姿勢に姿勢変更され、横倒れ姿勢になった枝豆の株元側部が供給装置20によって分離部9の無端回動搬送体19の搬送始端部に供給される。横倒れ姿勢の枝豆が無端回動搬送体19によって分離部9の後部に向けて搬送され、枝豆の穂先側部が作物受入口9aから分離室に導入されて前分離処理部22および後分離処理部23に供給される。前分離処理部22および後分離処理部23のそれぞれにおいて、穂先側部が上下に並ぶ分離回転体22a,23aの間を通り、分離回転体22a,23aによって実Aが茎から外される。
【0030】
〔貯留部について〕
貯留部10は、分離部9によって得られた実Aが分離部9の後下方から貯留部10の後部へ延びる横搬送コンベヤ24によって供給され、供給された実Aを回収して貯留する。貯留部10は、走行機体3の前後方向に沿って延びるベルトコンベヤによって構成され、収穫走行時には、ベルトコンベヤが前向き移動側に駆動されることにより、回収した実Aが順次に貯留部10の前側に移送されて貯留部10の全長にわたって実Aが貯留される。ベルトコンベヤが後向き移動側に駆動されることにより、貯留した実Aが貯留部10から後方に排出され、貯留部10よりも後側に設置した容器に実Aを受け入れることができる。
【0031】
〔傘ホルダーについて〕
図1に示されるように、傘ホルダー25が備えられ、日除け傘26を傘ホルダー25によって保持することで運転座席5に着座した運転者のための日陰を日除け傘26によって作ることが可能にされている。尚、
図1,2に示される日除け傘26は、例示であり、日除け傘26の形状や大きさは、本実施形態に限定されるものではない。
【0032】
傘ホルダー25は、
図2に示されるように、作物収穫搬送部8に対して運転部4が位置する側において運転座席5の機体横外側端5Aよりも機体横内側に位置し、かつ、運転座席5の前端5Fよりも機体後方側に位置する箇所に設けられている。これにより、傘ホルダー25を利用してある程度の大きさの日除け傘26を保持すると、運転座席5に着座した運転者の後方の範囲に日除け傘26が位置し、運転者の後頭部への後方からの日当たりが日除け傘26によって防止される。
【0033】
詳述すると、傘ホルダー25は、
図2に示されるように、作物収穫搬送部8に対して運転部4が位置する側において運転座席5の機体横外側端5Aよりも機体横内側に位置し、かつ、運転座席5の後端5Rよりも機体後方側に位置する箇所に設けられている。
【0034】
傘ホルダー25は、
図2に示されるように、作物収穫搬送部8に対して運転部4が位置する側において運転座席5の横幅5Wの範囲内に位置し、かつ、運転座席5の前端5Fよりも機体後方側に位置する箇所に設けられている。
【0035】
傘ホルダー25は、
図2に示されるように、作物収穫搬送部8に対して運転部4が位置する側において運転座席5の横幅5Wの範囲内に位置し、かつ、運転座席5の後端5Rよりも機体後方側に位置する箇所に設けられている。
【0036】
傘ホルダー25は、
図2に示されるように、作物収穫搬送部8に対して運転部4が位置する側において運転座席5の機体横幅方向での中心5Cよりも作物収穫搬送部8が位置する側に位置し、かつ、運転座席5の前端5Fよりも機体後方側に位置する箇所に設けられている。
【0037】
傘ホルダー25は、
図2に示されるように、作物収穫搬送部8に対して運転部4が位置する側において運転座席5の機体横幅方向での中心5Cよりも作物収穫搬送部8が位置する側に位置し、かつ、運転座席5の後端5Rよりも機体後方側に位置する箇所に設けられている。
【0038】
傘ホルダー25は、
図2,3に示されるように、導入路カバー21に取付けられている。傘ホルダー25を保持する部材に導入路カバー21が活用されている。
【0039】
傘ホルダー25は、
図3,4に示されるように、機体上下向きの筒部27と、筒部27の下部に備えられた受止め部28と、筒部27の上部に備えられた固定部材としてのノブ付きボルト29と、を有している。ノブ付きボルト29は、筒部27の上部における周方向での2箇所に備えられている。筒部27は、導入路カバー21のうちの縦板部21aと、縦板部21aに連結された折曲げ板金とによって構成されている。折曲げ板金の縦板部21aへの連結は、溶接によって行われる。筒部27は、導入路カバー21の前面よりも前側に出っ張っていない。本実施形態では、筒部27が三角形に形成されているが、三角形に限らず、四角形、楕円形などの非円形、円形などどのような形状の筒部であってもよい。
【0040】
傘ホルダー25においては、
図4に示されるように、日除け傘26の柄30が筒部27に上方から差し入れられると、柄30が受止め部28によって受け止められて柄30の抜け落ちが防止され、ノブ付きボルト29を締込み操作することにより、柄30がノブ付きボルト29によって縦板部21aに向けて押圧されて筒部27に固定され、日除け傘26がガタ付かないように傘ホルダー25によって保持される。ノブ付きボルト29が筒部27の周方向での2箇所から異なる方向に柄30を押し付けるので柄30が筒部27にしっかり固定される。
【0041】
図4に示されるように、受止め部28に係合部としての係合孔31が備えられている。柄30が筒部27に差し入れられると、柄30の先細り形状の先端部30aが係合孔31に入り込み、柄30と受止め部28とが係合孔31によって係合して柄30のガタ付きが防止される。柄30を筒部27に差し入れるだけで柄30の先端部30aと受止め部28とが係合して先端部30aがガタ付かないように保持される。
【0042】
〔別実施形態〕
(1)
図5は、別の実施形態の傘ホルダー25を示す断面図である。別の実施形態での傘ホルダー25では、筒部27の上部及び下部のそれぞれにノブ付きボルト29が備えられている。
【0043】
(2)上記した実施形態では、作物収穫搬送部8が運転部4の左横側方に設けられた例を示したが、運転部4が走行機体3の左横端側に設けられ、作物収穫搬送部8が運転部4の右横側方に設けられたものであってもよい。運転部4に対して機体横幅方向での一方の横側方に作物収穫搬送部8が設けられたものであればよい。
【0044】
(3)上記した実施形態では、傘ホルダー25を導入路カバー21に取付けた例を示したが、これに限らず、傘ホルダー25を取り付ける専用の部材を設けて実施してもよい。
【0045】
(4)上記した実施形態では、固定部材としてノブ付きボルト29が採用されているが、ネジを利用する他、カム構造あるいは固縛構造を利用したものの採用が可能である。
【0046】
(5)上記した実施形態では、係合部として係合孔31が採用されているが、柄30の先端部30aが貫通しないで係入するだけの係合凹部を採用したものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、搭乗型の運転部を備えた収穫機に適用できる。また、枝豆収穫機の他、人参収穫機、大根収穫機等の野菜収穫機にも適用できる。
【符号の説明】
【0048】
4 運転部
5 運転座席
5A 機体横外側端
5C 中心
5F 前端
5R 後端
5W 横幅
8 作物収穫搬送部(収穫搬送部)
9 分離部
9a 作物受入口
18 作物導入路
21 導入路カバー
25 傘ホルダー
26 日除け傘
27 筒部
28 受止め部
29 ノブ付きボルト(固定部材)
30 柄
30a 先端部
31 係合孔(係合部)