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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017164
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】戸体
(51)【国際特許分類】
   E06B 7/28 20060101AFI20240201BHJP
   E06B 9/24 20060101ALI20240201BHJP
   E05D 15/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
E06B7/28 B
E06B9/24 C
E05D15/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022119631
(22)【出願日】2022-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 崇人
(57)【要約】
【課題】施工・メンテナンスに時間を必要とせず。また、配線を収容する部分の見付け寸法が大きくなることを抑えることが可能な戸体を提供すること。
【解決手段】一方の側端部と他方の側端部とを有する戸体1であって、一方の側端部の見込面側に配置され、電源供給部W11からの電気を入力する集電装置215と、他方の側端部の見込面側に配置され電気を出力する給電装置213と、を備える戸体1である。戸体1は、互いに独立して移動可能に複数設けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の側端部と他方の側端部とを有する戸体であって、
前記一方の側端部の見込面側に配置され、電源供給部からの電気を入力する集電装置と、
前記他方の側端部の見込面側に配置され電気を出力する給電装置と、を備える戸体。
【請求項2】
互いに独立して移動可能に複数設けられた請求項1に記載の戸体。
【請求項3】
前記集電装置はメス形状を有し且つ前記給電装置は前記集電装置に係合可能なオス形状を有するか、又は、前記集電装置はオス形状を有し且つ前記給電装置は前記集電装置が係合可能なメス形状を有する請求項2に記載の戸体。
【請求項4】
前記戸体は上吊り式の間仕切りにより構成され、
前記集電装置及び前記給電装置は、前記間仕切りの上部に配置されている請求項1に記載の戸体。
【請求項5】
前記間仕切りは、液晶調光フィルムを備えるガラスを備える請求項4に記載の戸体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、戸体に関する。
【背景技術】
【0002】
引戸に設けられた電気錠に電気を供給する構成としては、引戸の上側に配置させたリード線から引戸の電気錠へ電気を供給する構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平07-006486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の構成では、戸体が配置される枠体を構成する、戸体の上側の上枠に、複雑な配線を施す必要があり、施工・メンテナンスに時間を要する。また、配線を収容する上枠の見付け寸法が大きくなり、意匠性が低下する。
【0005】
本開示は、施工・メンテナンスに時間を必要とせず、また、配線を収容する部分の見付け寸法が大きくなることを抑えることが可能な戸体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、一方の側端部と他方の側端部とを有する戸体であって、前記一方の側端部の見込面側に配置され、電源供給部からの電気を入力する集電装置と、前記他方の側端部の見込面側に配置され電気を出力する給電装置と、を備える戸体に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態の戸体を構成する複数の間仕切りを一方の側から見た正面図である。
図2】一実施形態の戸体を構成する複数の間仕切りを示す平面図である。
図3】一実施形態の戸体を構成する間仕切りを一方の側から見た正面図である。
図4】一実施形態の戸体を構成する間仕切りの集電装置が設けられている部分と、集電装置へ電気を供給する電源供給部の供給装置とを示す斜視図である。
図5】一実施形態の戸体を構成する間仕切りの集電装置が設けられている部分を示す斜視図である。
図6】一実施形態の戸体を構成する間仕切りの給電装置が設けられている部分を示す斜視図である。
図7】一実施形態の戸体を構成する間仕切りの給電装置が設けられている部分を示す分解斜視図である。
図8】一実施形態の戸体を構成する間仕切りの集電装置へ電気を供給する電源供給装置の部分の配線を示す図である。
図9】一実施形態の戸体を構成する複数の間仕切りのうちの最後端の戸体以外の戸体の配線を示す図である。
図10】一実施形態の戸体を構成する複数の間仕切りのうちの最後端の戸体の配線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態における戸体は、部屋の一部の空間を仕切る、上吊り式の間仕切り1の一枚一枚により構成される。上吊り式の間仕切り1は、4枚設けられており、後述のレール60にガイドされて、互いに独立して移動可能である。
【0009】
本明細書において、「見付方向」とは、間仕切り1の面方向を意味し、「見込方向」とは、間仕切り1の厚さ方向(即ち、奥行き方向)を意味する。「見付面」は、間仕切り1における手前側の面及び奥側の面を意味し、「見込面」は、間仕切り1において手前側から奥側へ向かう方向又はその逆の方向に延びる面を意味する。図面において、間仕切り1の手前側を手前側X1とし、間仕切り1の奥側を奥側X2とする。
【0010】
間仕切り1は、間仕切り1の上端部がレール60により吊下げられた状態で支持されて、レール60に沿って移動可能にレール60によってガイドされる。レール60の一端部である図1に示すレール60の右端部は、部屋の一方側の壁部W1に隣接する位置まで延びている。レール60の他端部である図1に示すレール60の端部は、部屋の他方側に設けられた間仕切り収納部C1において、互いに平行に延びる一対の平行部601を有している。
【0011】
図1に示すように、レール60の一端部寄りの位置から順に、即ち、壁部W1に近い順に、レール60に吊下げられた状態で並べられて部屋の空間を仕切っている4枚の間仕切り1について、間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、間仕切り1-4とすると、間仕切り1-4、間仕切り1-3、間仕切り1-2、間仕切り1-1は、この順に、レール60によってガイドされて図1の左方向へ1枚ずつ移動させられる。そして、間仕切り1-4、間仕切り1-3、間仕切り1-2、間仕切り1-1は、この順に、レール60の他端部寄りの位置において、図2に示すように、一対の平行部601にガイドされて吊下げられて支持された状態で、重ねられて収容される。これにより部屋の空間が仕切られていない状態とされる。
【0012】
間仕切り1は、図3に示すように、上框21と、下框22と、ガラス31と、を備えている。間仕切り1-1と、間仕切り1-2、間仕切り1-3、及び、間仕切り1-4とは、同様の構成を有しているため、以下、間仕切り1-1について主に説明し、間仕切り1-2、間仕切り1-3、及び、間仕切り1-4については、間仕切り1-1とは構成が異なる部分についてのみ説明をする。
【0013】
上框21は、図1図3図4図7に示すように、上框本体211と、被ガイド部212と、給電装置213と、集電装置215と、外装部材216と、回路部218、219と、を備えている。なお、図3図7においては、説明の便宜上、被ガイド部212の図示を省略している。上框本体211は、図7に示すように、上側及び下側に向かって開口する溝が形成された形状を有しており、これらの溝は、上框本体211の長手方向の一端部から他端部に至るまで形成されている。上框本体211の手前側の見付面と、奥側の見付面とには、外装部材216がそれぞれ装着されて固定されている。外装部材216は、上框本体211の手前側の見付面と、奥側の見付面とを覆っている。
【0014】
下側に向かって開口する上框本体211の溝には、ガラス31の上端部が挿入されて支持されている。ガラス31は、長方形状の板状に形成されており、ガラス31の表面には、液晶調光フィルム32が張り付けられている。図示しない制御装置により制御されることにより、液晶調光フィルム32を透明にして間仕切り1を透明にしたり、液晶調光フィルム32を不透明にして間仕切り1を不透明にしたりすることが可能である。
【0015】
上側に向かって開口する上框本体211の溝の一端部には、図6図7に示すように、端子支持部材2131が溝に挿入されて嵌合している。端子支持部材2131が挿入されている部分以外の上側に向かって開口する溝の一端部、及び、下側に向かって開口する溝の一端部には、これらの部分を塞ぐように、エンドキャップ2132が上框本体211に固定されている。エンドキャップ2132の見込面は、端子支持部材2131の見込面と面一の位置関係を有する。
【0016】
端子支持部材2131には、給電装置213が支持されて設けられている。具体的には、端子支持部材2131の見込面には、貫通孔が形成されており、貫通孔には、メス形状の電極の端子部分を有する給電装置213が嵌め込まれて支持されている。従って、給電装置213は、間仕切り1の側端部の見込み面側に配置されている。給電装置213の電極の端子には、面一の位置関係を有するエンドキャップ2132の見込面、及び、端子支持部材2131の見込面から窪んだ穴が形成されており、給電装置213の電極は、当該穴の内部に配置されている。給電装置213は、間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3にのみ設けられており、間仕切り1-4には設けられていない。
【0017】
上側に向かって開口する上框本体211の溝の他端部には、図4図5に示すように、端子支持部材2131が溝に挿入されて嵌合している。端子支持部材2131が挿入されている部分以外の上側に向かって開口する溝の他端部、及び、下側に向かって開口する溝の他端部には、これらの部分を塞ぐように、エンドキャップ2132が上框本体211に固定されている。エンドキャップ2132の見込面は、端子支持部材2131の見込面と面一の位置関係を有する。
【0018】
端子支持部材2131には、集電装置215が支持されて設けられている。具体的には、端子支持部材2131の見込面には、貫通孔が形成されており、貫通孔には、オス形状の電極の端子部分を有する集電装置215が嵌め込まれて支持されている。従って、集電装置215は、給電装置213が設けられている間仕切り1の側端部に対して反対側の側端部の見込み面側に配置されている。集電装置215の電極の端子は、面一の位置関係を有するエンドキャップ2132の見込面、及び、端子支持部材2131の見込面から突出している。このように突出する間仕切り1の集電装置215の電極の端子には、図1に示すように間仕切り1が、レール60に吊下げられた状態で並べられて部屋の空間を仕切っている状態のときに、隣接する間仕切り1の給電装置213の電極の端子、又は、壁部W1に設けられた給電装置213の電極の端子に挿入されている。
【0019】
上側に向かって開口する上框本体211の溝の一端部寄りの部分と、他端部寄りの部分には、ガラス31の表面の液晶調光フィルムの制御を行う回路部218、219がそれぞれ配置されている。回路部218、219の上側には、回路部218、219から上方へ延びる延出部2180、2190がそれぞれ設けられている。延出部2180、2190には、被ガイド部212を構成しレール60上を回転するローラが設けられる。
【0020】
レール60の一端部に隣接する部屋の一方側の壁部には、図4に示すように、見込面が正方形状に形成された直方体形状の給電部W11が設けられている。給電部W11は、電源供給部を構成し、壁部W1に形成された貫通孔に嵌め込まれて固定されている。給電部W11の見込面の中央には貫通孔が形成されており、貫通孔には、端子支持部材2131が挿入されて固定されている。給電部W11の見込面と、端子支持部材2131の端面とは、面一の位置関係を有している。
【0021】
端子支持部材2131には、給電装置213が支持されて設けられている。具体的には、図4に示すように、端子支持部材2131の見込面には、貫通孔が形成されており、貫通孔には、メス形状の電極の端子部分を有する給電装置213が嵌め込まれて支持されている。従って、給電装置213の電極の端子には、面一の位置関係を有する給電部W11の見込面、及び、端子支持部材2131の端面から窪んだ穴が形成されている。窪んだ穴が形成された給電装置213の電極の端子には、図1に示すように間仕切り1が、レール60に吊下げられた状態で並べられて部屋の空間を仕切っている状態のときに、間仕切り1-1の突出する集電装置215の電極の端子を挿入可能である。
【0022】
図3等に示すように、下框22は、下框本体221と、外装部材226と、を備えている。下框本体221は、上框本体211と同様に、上側及び下側に向かって開口する溝が形成された形状を有しており、これらの溝は、下框本体221の長手方向の一端部から他端部に至るまで形成されている。下框本体221の手前側の見付面と、奥側の見付面とには、外装部材226がそれぞれ装着されて固定されている。外装部材226は、下框本体221の手前側の見付面と、奥側の見付面とを覆っている。上側に向かって開口する下框本体221の溝には、ガラス31の下端部が挿入されて支持されている。
【0023】
下側に向かって開口する下框本体221の溝の部分であって、図1に示すように、間仕切り1-1の下框22の長手方向における一端部及び他端部と、間仕切り1-2の下框22の長手方向における一端部と、間仕切り1-3の下框22の長手方向における一端部と、間仕切り1-4の下框22の長手方向における一端部と、には、被ロック部227が設けられている。被ロック部227は、下側へ突出可能な突出部2271を備えている。突出部2271が下框22の下端面から突出して、床に設けられた穴部材により構成される図示しないロック部に係合することにより、間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、及び、間仕切り1-4の下部は、床に対して固定されるように構成されている。
【0024】
次に、間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、間仕切り1-4、及び、壁部に設けられた給電装置213の電気的な接続について説明する。壁部W1に設けられた給電装置213は、導線の一端部に接続されており、図8に示すように、4つの電極213a、213b、213c、213dを有している。電極213a、213b、213c、213dは、それぞれ導線の他端部のコネクタ2191の電極2191a、2191b、2191c、2191dに電気的に接続されている。コネクタ2191には、導線の一端部のコネクタ2192が接続され、電極2191a、2191b、2191c、2191dには、それぞれ電極2192a、2192b、2192c、2192dが、電気的に接続される。
【0025】
電極2192a、2192b、2192c、2192dは、それぞれ導線の他端部のコネクタ2193の電極2193a、2193b、2193c、2193dに電気的に接続されている。電極2193a、2193bは、図示しない制御装置に電気的に接続されており、間仕切り1における補助的な機能の制御を行う信号が出力される。電極2193c、2193dは、図示しない制御装置に電気的に接続されており、液晶調光フィルムのオンオフの切換の信号が出力される。
【0026】
間仕切り1-1、間仕切り1-2、及び、間仕切り1-3の集電装置215は、導線の一端部に接続されており、図9に示すように、4つの電極215a、215b、215c、215dを有している。電極215a、215b、215c、215dは、それぞれ導線の他端部のコネクタ2194の電極2194a、2194b、2194c、2194dに電気的に接続されている。電極2194c、2194dは、それぞれコネクタ2194の電極2194e、2194fに電気的に接続されている。
【0027】
コネクタ2194には、導線の一端部のコネクタ2195が接続され、電極2194a、2194b、2194c、2194dには、それぞれ電極2195a、2195b、2195c、2195dが、電気的に接続される。電極2194e、2194fには、電極2195e、2195fが、電気的に接続される。電極2195a、2195b、2195c、2195dは、それぞれ導線の他端部のコネクタ2182の電極2182a、2182b、2182c、2182dに電気的に接続されている。電極2195e、2195fは、液晶調光フィルム32に電気的に接続されている。
【0028】
コネクタ2182には、導線の一端部のコネクタ2181が接続され、電極2182a、2182b、2182c、2182dには、それぞれ電極2181a、2181b、2181c、2181dが、電気的に接続される。電極2181a、2181b、2181c、2181dは、それぞれ導線の他端部の給電装置213の電極213a、213b、213c、213dに電気的に接続されている。
【0029】
間仕切り1-4の集電装置215は、導線の一端部に接続されており、図10に示すように、4つの電極215a、215b、215c、215dを有している。電極215a、215b、215c、215dは、それぞれ導線の他端部のコネクタ2196の電極2196a、2196b、2196c、2196dに電気的に接続されている。
【0030】
コネクタ2196には、導線の一端部のコネクタ2197が接続され、電極2196a、2196b、2196c、2196dには、それぞれ電極2197a、2197b、2197c、2197dが、電気的に接続される。電極2197a、2197bはショートされており、電極2197c、2197dは、液晶調光フィルム32に電気的に接続されている。なお、導線は、図3図7においては破線(図7においては一部破線)で図示しており、コネクタ2181、2182、2194、2195、2196、2197については、説明の便宜上、図示を省略する。
【0031】
次に、上記の構成の間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、間仕切り1-4により空間が仕切られた際の電気的な接続について説明する。先ず、図2に示すように、レール60の一対の平行部601において、間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、間仕切り1-4が重ねられて間仕切り収納部C1に収容されている状態から、1枚目の間仕切り1-1がレール60にガイドされて壁部W1の方へ移動されられる。そして、間仕切り1-1が壁部W1に接近したときに、間仕切り1-1の集電装置215が壁部W1の給電装置213に挿入されて接続される。
【0032】
これにより、集電装置215の電極215a、215b、215c、215dは、それぞれ給電装置213の電極213a、213b、213c、213dに電気的に接続される。即ち、集電装置215が間仕切り1-1の一方の側端部の見込面側に配置され、壁部W1の給電装置213から電気を入力できるため、補助的な機能の制御を行う信号を間仕切り1-1に対して出力可能となり、また、液晶調光フィルム32のオンオフの切換を行う信号を、間仕切り1-1に対して出力可能となる。そして、集電装置215が配置された間仕切り1-1の一方の側端部に対する他方の側端部の見込面側に配置された給電装置213から、電気を出力することが可能となる。
【0033】
次に、2枚目の間仕切り1-2がレール60にガイドされて壁部W1の方へ移動されられる。そして、間仕切り1-2が間仕切り1-1に接近したときに、間仕切り1-2の集電装置215が間仕切り1-1の給電装置213に挿入されて接続される。これにより、間仕切り1-2の集電装置215の電極215a、215b、215c、215dは、それぞれ間仕切り1-1の給電装置213の電極213a、213b、213c、213dに電気的に接続される。
【0034】
即ち、集電装置215が間仕切り1-2の一方の側端部の見込面側に配置され、間仕切り1-2とは独立して移動可能な間仕切り1-1の給電装置213から電気を入力できる。このため、間仕切り1-1に配置された導線を介して、補助的な機能の制御を行う信号を間仕切り1-2に対して出力可能となり、また、液晶調光フィルム32のオンオフの切換を行う信号を、間仕切り1-2に対して出力可能となる。そして、集電装置215が配置された間仕切り1-2の給電装置213から、電気を出力することが可能となる。
【0035】
次に、3枚目の間仕切り1-3がレール60にガイドされて壁部W1の方へ移動されられる。そして、間仕切り1-3が間仕切り1-2に接近したときに、間仕切り1-3の集電装置215が間仕切り1-2の給電装置213に挿入されて接続される。これにより、間仕切り1-3の集電装置215の電極215a、215b、215c、215dは、それぞれ間仕切り1-2の給電装置213の電極213a、213b、213c、213dに電気的に接続される。
【0036】
即ち、集電装置215が間仕切り1-3の一方の側端部の見込面側に配置され、間仕切り1-3とは独立して移動可能な間仕切り1-2の給電装置213から電気を入力できる。このため、間仕切り1-1、及び、間仕切り1-2に配置された導線を介して、補助的な機能の制御を行う信号を間仕切り1-3に対して出力可能となり、また、液晶調光フィルム32のオンオフの切換を行う信号を、間仕切り1-3に対して出力可能となる。そして、集電装置215が配置された間仕切り1-3の給電装置213から、電気を出力することが可能となる。
【0037】
次に、4枚目の間仕切り1-4がレール60にガイドされて壁部W1の方へ移動されられる。そして、間仕切り1-4が間仕切り1-3に接近したときに、間仕切り1-4の集電装置215が間仕切り1-3の給電装置213に挿入されて接続される。これにより、間仕切り1-4の集電装置215の電極215a、215b、215c、215dは、それぞれ間仕切り1-3の給電装置213の電極213a、213b、213c、213dに電気的に接続される。
【0038】
即ち、集電装置215が間仕切り1-4の一方の側端部の見込面側に配置され、間仕切り1-4とは独立して移動可能な間仕切り1-3の給電装置213から電気を入力できる。このため、間仕切り1-1、間仕切り1-2、及び、間仕切り1-3に配置された導線を介して、補助的な機能の制御を行う信号を、間仕切り1-4に対して出力可能となり、また、液晶調光フィルム32のオンオフの切換を行う信号を、間仕切り1-4に対して出力可能となる。
【0039】
また、間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、及び、間仕切り1-4は、互いに独立して移動可能に設けられているが、上記構成を備えるため、間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、及び、間仕切り1-4のそれぞれに対して電気的に接続をする配線を簡単な構成とすることが可能となる。この結果、施工・メンテナンスに時間を必要とせず。また、配線を収容する部分の見付け寸法が大きくなることを抑えることが可能な間仕切り1とすることが可能となる。
【0040】
また、集電装置215はオス形状を有し、且つ、給電装置213は、集電装置215が係合可能なメス形状を有するため、壁部W1に設けられた給電装置213をメス形状とすることが可能となる。このため、壁部W1に設けられた給電装置213の部分を清掃する際に、給電装置213が壁部W1から突出しない構成とすることが可能となる。この結果、壁部W1の清掃性に優れた構成とすることが可能となり、また、給電装置213が清掃器具に衝突することを防止して破損の防止を図ることが可能となる。
【0041】
また、給電装置213及び集電装置215は、間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、及び、間仕切り1-4の上部である上框21に配置されているため、上吊り式の間仕切り1-1、間仕切り1-2、間仕切り1-3、及び、間仕切り1-4が移動中に揺れた場合であっても、隣接する間仕切り1の給電装置213と集電装置215とが大きく離れることが抑えられ、容易に集電装置215を給電装置213に挿入して接続させることが可能となる。
【0042】
本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれる。
【0043】
例えば本実施形態では、戸体は、部屋の一部の空間を仕切る、上吊り式の間仕切り1の一枚一枚により構成されたが、これに限定されない。例えば、戸体は、間仕切り1に限定されない引き戸や、開き戸、折れ戸等により構成されていてもよい。この場合には、戸体が閉じた状態のときに、電源供給部の給電装置に戸体の集電装置が接続され、各戸体の給電装置と集電装置とが接続されて、各戸体に電気や信号を供給できればよい。また、サッシの引き戸等の場合には、サッシを構成する縦枠に給電装置が設けられていてもよい。
【0044】
また、給電装置213は、壁部W1に設けられたが、この構成に限定されない。戸体の集電装置に電気を供給する給電装置を有する電源供給部は、戸体の集電装置に接続可能な位置に配置されていればよい。即ち、給電装置213及び集電装置215は、戸体を構成する間仕切り1の上部に配置されていたが、この構成に限定されない。例えば、戸体の下部に配置されていてもよい。
【0045】
また、例えば、戸体は、上框と下框と一対の縦框とを備える構成であってもよく、この場合には、給電装置及び集電装置は、上框に設けられる構成に代えて、縦框や下框に設けられていてもよい。
【0046】
また、例えば、戸体は、ガラス31の表面に32が張り付けられた間仕切り1に代えて、液晶調光フィルムがガラスに挟まれて構成された間仕切りにより構成されてもよい。また、戸体は、液晶調光フィルム32に代えて、他の電気の供給が必要な構成を有していてもよい。
【0047】
また、例えば、給電装置はメス形状を有しており、集電装置はオス形状を有していたが、これに限定されない。例えば、給電装置はオス形状を有しており、集電装置は、メス形状を有していてもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 間仕切り(戸体)、32 液晶調光フィルム、213 給電装置、215 集電装置、W11 電源供給部
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