(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171645
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】三次元造形物の製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 64/393 20170101AFI20241205BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20241205BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20241205BHJP
【FI】
B29C64/393
B33Y10/00
B33Y50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088770
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲角▼谷 彰彦
(72)【発明者】
【氏名】横山 孝幸
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL85
(57)【要約】
【課題】造形データを送信したユーザー以外のユーザーが三次元造形物を持ち出すことを抑制できる技術を提供する。
【解決手段】三次元造形物の製造方法は、三次元造形装置の筐体に設けられた造形扉が施錠された状態で、造形データに基づいて三次元造形装置の吐出部を制御して、筐体内で三次元造形物を造形する造形工程と、造形工程の後に、造形データと、造形データを送信したユーザーを識別する第1識別情報と、三次元造形装置を識別する第2識別情報と、に基づいて、造形扉の開錠を制御する開錠制御工程と、を備える。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元造形物の製造方法であって、
三次元造形装置の筐体に設けられた造形扉が施錠された状態で、造形データに基づいて前記三次元造形装置の吐出部を制御して、前記筐体内で前記三次元造形物を造形する造形工程と、
前記造形工程の後に、前記造形データと、前記造形データを送信したユーザーを識別する第1識別情報と、前記三次元造形装置を識別する第2識別情報と、に基づいて、前記造形扉の開錠を制御する開錠制御工程と、を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記造形工程の前に実行されるアップロード工程を備え、
前記アップロード工程は、
前記三次元造形物の情報を管理するサーバーが、前記造形データおよび前記第1識別情報を取得する第1工程と、
前記サーバーが、前記第1工程で取得した前記造形データおよび前記第1識別情報を関連付けた第3識別情報を生成し、前記造形データと、前記第1識別情報と、前記第3識別情報と、を関連付けて記憶する第2工程と、を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記アップロード工程は、
前記サーバーが、前記第2工程で生成した前記第3識別情報を識別する情報である第4識別情報を生成し、前記第4識別情報を、前記第4識別情報に関連する前記ユーザーに伝達する第3工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記造形工程の前かつ前記アップロード工程の後に実行される造形準備工程を備え、
前記造形準備工程は、
前記三次元造形装置が前記第4識別情報を取得する第4工程と、
前記三次元造形装置が、前記第4工程で取得した前記第4識別情報に関連する前記第3識別情報を前記サーバーに送信する第5工程と、を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記造形準備工程は、
前記サーバーが、前記第5工程で送信された前記第3識別情報に関連付けて記憶されている前記造形データを、前記第5工程で前記第3識別情報を送信した前記三次元造形装置に送信する第6工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記造形工程は、
前記三次元造形物の造形が開始された場合に、前記サーバーが、造形を開始した前記三次元造形装置の前記第2識別情報と、造形が開始された前記三次元造形物に関連する前記第3識別情報と、を関連付けた第5識別情報を生成する工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記造形工程は、
前記三次元造形物の造形が完了した場合に、前記サーバーが、前記第5識別情報を、前記第5識別情報に関連する前記ユーザーに伝達する工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記開錠制御工程は、
前記三次元造形装置が前記第5識別情報を取得する第7工程と、
前記三次元造形装置が、前記第7工程で取得した前記第5識別情報に関連する前記第2識別情報および前記第3識別情報を前記サーバーに送信する第8工程と、を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記開錠制御工程は、
前記サーバーが、前記第8工程で送信された前記第2識別情報が、送信元の前記三次元造形装置の前記第2識別情報と一致しているか否か、および、前記第8工程で送信された前記第3識別情報が、前記造形工程で造形された前記三次元造形物に関連する前記第3識別情報と一致しているか否か、を判定する第9工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記開錠制御工程は、
前記第9工程で、前記第2識別情報および前記第3識別情報が一致していると判定された場合に、前記造形扉を開錠する第10工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項11】
請求項5に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記造形工程は、
前記三次元造形物の造形が開始された場合に、前記サーバーが、造形を開始した前記三次元造形装置の前記第2識別情報と、造形が開始された前記三次元造形物に関連する前記第3識別情報と、を関連付けて記憶する工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項12】
請求項11に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記造形工程は、
前記三次元造形物の造形が完了した場合に、前記サーバーが、前記三次元造形物の造形が完了した旨の通知を、造形が完了した前記三次元造形物に関連する前記ユーザーに通知する工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項13】
請求項12に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記開錠制御工程は、
前記三次元造形装置が前記第4識別情報を取得する第7工程と、
前記三次元造形装置が、前記三次元造形装置の前記第2識別情報と、前記第7工程で取得した前記第4識別情報に関連する前記第3識別情報と、を前記サーバーに送信する第8工程と、を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記開錠制御工程は、
前記サーバーが、前記第8工程で送信された前記第2識別情報と前記第3識別情報が関連付けて記憶されているか否かを判定する第9工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【請求項15】
請求項14に記載の三次元造形物の製造方法であって、
前記第9工程で前記第2識別情報と前記第3識別情報が関連付けて記憶されていると判定された場合に、前記造形扉を開錠する第10工程を備える、
三次元造形物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、三次元造形物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、3次元の造形物の造形時にユーザー認証情報を要求し、ユーザー認証情報が造形物の造形データに関連するユーザー認証情報と一致する場合に、造形物の造形を許可するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術は、造形データと関連のないユーザーがその造形データを利用して三次元造形物を造形することを抑制するための技術であり、造形された三次元造形物の取り扱いについては検討されていない。例えば、複数のユーザーが1台の三次元造形装置を利用する場合、造形された三次元造形物が、その三次元造形物の造形データを送信したユーザーとは異なるユーザーによって持ち出される可能性がある。そのため、造形データを送信したユーザー以外のユーザーが三次元造形物を持ち出すことを抑制できる技術が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の形態によれば、三次元造形物の製造方法が提供される。この三次元造形物の製造方法は、三次元造形装置の筐体に設けられた造形扉が施錠された状態で、造形データに基づいて前記三次元造形装置の吐出部を制御して、前記筐体内で前記三次元造形物を造形する造形工程と、前記造形工程の後に、前記造形データと、前記造形データを送信したユーザーを識別する第1識別情報と、前記三次元造形装置を識別する第2識別情報と、に基づいて、前記造形扉の開錠を制御する開錠制御工程と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】三次元造形システムの概略構成を示す説明図。
【
図5】三次元造形装置が造形物を造形する様子を模式的に示す説明図。
【
図6】三次元造形システムが実行する三次元造形物の製造処理の工程図。
【
図7】アップロード工程のシーケンスを説明する図。
【
図16】第2実施形態における造形工程のシーケンスを説明する図。
【
図17】第2実施形態における開錠制御工程のシーケンスを説明する図。
【
図18】第3実施形態における開錠制御工程のシーケンスを説明する図。
【
図19】第4実施形態における開錠制御工程のシーケンスを説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
A.第1実施形態:
図1は、三次元造形システム10の概略構成を示す説明図である。三次元造形システム10は、サーバー100と、端末装置200と、三次元造形装置300と、を備える。サーバー100は、端末装置200および三次元造形装置300とネットワークNTを介して相互に通信可能に構成されている。ネットワークNTは、LANであってもよいし、WANであってもよいし、インターネットであってもよい。
図1には、三次元造形システム10が1台の端末装置200と1台の三次元造形装置300を備える例が示されているが、三次元造形システム10は、複数台の端末装置200または複数台の三次元造形装置300を備えてもよい。
【0008】
サーバー100は、三次元造形装置300で造形される三次元造形物の情報を管理する。サーバー100は、サーバー処理部101と、サーバー記憶部102と、サーバー通信部103と、を備えるコンピューターによって構成されている。サーバー処理部101は、1つ又は複数のプロセッサーを備える。サーバー処理部101は、サーバー記憶部102に記憶されたプログラムを実行することで、サーバー100の動作を制御する。サーバー記憶部102は、RAMなどの主記憶装置と、ハードディスクドライブなどの補助記憶装置により構成される。サーバー通信部103は、端末装置200や三次元造形装置300などの他の装置との通信を制御するための通信回路を備えている。サーバー100は、複数台のコンピューターによって構成されていてもよい。サーバー100の機能の少なくとも一部は、クラウドサーバーとして実現されてもよい。
【0009】
端末装置200は、端末装置処理部201と、端末装置記憶部202と、端末装置通信部203と、端末装置表示部204と、端末装置入力部205と、を備えるコンピューターとして構成されている。端末装置200は、例えば、スマートフォンやタブレット端末、ハンディターミナルなどである。端末装置処理部201は、1つ又は複数のプロセッサーを備える。端末装置処理部201は、端末装置記憶部202に記憶されたプログラムを実行することで、端末装置200の動作を制御する。端末装置記憶部202は、RAMなどの揮発性メモリーと、フラッシュメモリーなどの不揮発性メモリーから構成される。端末装置通信部203は、サーバー100などの他の装置との通信を制御する。端末装置表示部204には、各種の画面が表示される。端末装置入力部205は、ユーザーからの入力を受け付ける。本実施形態では、端末装置表示部204と端末装置入力部205は、タッチパネルとして一体化されている。なお、端末装置表示部204と端末装置入力部205は、別々に構成されていてもよい。例えば、端末装置表示部204は液晶ディスプレイから構成され、端末装置入力部205はボタンやキーボードから構成されていてもよい。
【0010】
端末装置記憶部202には、三次元造形物の造形データが記憶されている。造形データは、例えば、三次元CADソフトや三次元CGソフト等を用いて作成される三次元造形物の形状を表す形状データや、水平面に沿って複数の層にスライスされた三次元造形物の形状を表すスライスデータである。
【0011】
図2は、三次元造形装置300の概略構成を示す説明図である。
図2には、互いに直交するX,Y,Z方向を表す矢印が示されている。X方向およびY方向は、水平面に平行な方向である。Z方向は、鉛直方向に平行な方向である。
図2におけるX,Y,Z方向と、他の図におけるX,Y,Z方向とは、同じ方向を指し示している。向きを特定する場合には、矢印の指し示す方向である正の方向を「+」、矢印の指し示す方向とは反対の方向である負の方向を「-」として、方向表記に正負の符号を併用する。
【0012】
三次元造形装置300は、材料押出方式によって造形物を造形する装置である。三次元造形装置300は、制御部310と、造形装置表示部320と、造形装置入力部321と、読取部330と、筐体340と、造形扉350と、造形部360と、を備える。
【0013】
制御部310は、造形装置処理部301と、造形装置記憶部302と、造形装置通信部303と、を備えるコンピューターによって構成される。造形装置処理部301は、1つ又は複数のプロセッサーを備える。造形装置処理部301は、造形装置記憶部302に記憶されたプログラムを実行することで、三次元造形装置300の動作を制御する。造形装置記憶部302は、メモリーなどの記憶装置によって構成される。造形装置通信部303は、サーバー100などの他の装置との通信を制御するための通信回路を備えている。なお、制御部310は、コンピューターによって構成される代わりに、各機能の少なくとも一部を実現するための複数の回路を組み合わせた構成により実現されてもよい。
【0014】
造形装置表示部320には、造形装置処理部301によって出力された画面が表示される。造形装置入力部321は、ユーザーからの入力を受け付ける。本実施形態では、造形装置表示部320と造形装置入力部321は、タッチパネルとして一体化されている。なお、造形装置表示部320と造形装置入力部321は、別々に構成されていてもよい。例えば、造形装置表示部320は液晶ディスプレイから構成され、造形装置入力部321はボタン等から構成されていてもよい。
【0015】
読取部330は、二次元コードやバーコード等のコードを読み取り、読み取ったコードに含まれる情報を取得する。
【0016】
造形扉350は、施錠及び開錠が可能なように筐体340の側面に設けられている。
【0017】
造形部360は、制御部310の制御下において、固体状態の材料を可塑化させてペースト状にした造形材料をステージ404上に吐出することで、三次元造形物を造形する。造形部360は、筐体340の内部に設けられている。すなわち、三次元造形物は、筐体340内で造形される。造形部360は、材料供給部401と、可塑化部402と、吐出部403と、ステージ404と、移動機構405と、を備える。
【0018】
材料供給部401は、造形材料を生成するための材料を可塑化部402に供給する。材料供給部401は、例えば、ホッパーによって構成される。材料供給部401には、ペレット状や粉末状の材料が収容されている。材料としては、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリアセタール樹脂(POM)などの熱可塑性樹脂が用いられる。材料供給部401は、連通路415を介して、可塑化部402に材料を供給する。
【0019】
可塑化部402は、材料供給部401から供給された材料の少なくとも一部を可塑化し、流動性を有するペースト状の造形材料を生成し、吐出部403へと導く。ここで、「可塑化」とは、溶融を含む概念であり、固体から流動性を有する状態に変化させることである。具体的には、ガラス転移が起こる材料の場合、可塑化とは、材料の温度をガラス転移点以上にすることである。ガラス転移が起こらない材料の場合、可塑化とは、材料の温度を融点以上にすることである。可塑化部402は、スクリュー430と、スクリューケース440と、駆動モーター450と、バレル460と、を備える。
【0020】
スクリュー430は、スクリューケース440内に収納されている。スクリュー430の上面側は、駆動モーター450に連結されている。スクリュー430は、駆動モーター450が発生させる回転駆動力によって、スクリューケース440内で回転する。スクリュー430の回転軸RXの軸線方向は、Z方向に沿う方向である。スクリュー430の回転速度は、制御部310が駆動モーター450の回転速度を制御することによって制御される。なお、スクリュー430は、減速機を介して駆動モーター450によって駆動されてもよい。スクリュー430は、ローター、あるいは、フラットスクリューとも呼ばれる。
【0021】
バレル460は、スクリュー430の-Z方向側に設置されている。バレル460の上面である対向面461は、スクリュー430の下面431に対向している。バレル460の中心には、吐出部403の流路472に連通する連通孔463が形成されている。バレル460の内部には、可塑化ヒーター462が設けられている。可塑化ヒーター462の温度は、制御部310によって制御される。
【0022】
図3は、スクリュー430の概略構成を示す斜視図である。スクリュー430は、回転軸RXに沿った方向における長さが回転軸RXに垂直な方向における長さよりも小さい略円柱状を有する。スクリュー430の下面431には、中央部432を中心に、渦状の溝433が形成されている。溝433は、スクリュー430の側面に形成された材料投入口434に連通している。材料供給部401から供給される材料は、材料投入口434を通じて溝433に供給される。溝433は、凸条部435によって隔てられることにより形成されている。
図3には、溝433が3本形成されている例を示しているが、溝433の数は、1本でもよいし、2本以上であってもよい。なお、溝433は、渦状に限らず、螺旋状あるいはインボリュート曲線状であってもよいし、中央部432から外周に向かって弧を描くように延びる形状であってもよい。
【0023】
図4は、バレル460の概略平面図である。対向面461における連通孔463の回りには、複数の案内溝464が形成されている。それぞれの案内溝464は、その一端が連通孔463に接続され、連通孔463から対向面461の外周に向かって渦状に延びている。なお、案内溝464の一端は連通孔463に接続されていなくてもよい。また、バレル460には案内溝464が形成されていなくてもよい。
【0024】
スクリュー430の溝433に供給された材料は、スクリュー430の回転と可塑化ヒーター462の加熱によって、溝433内において可塑化されながら、溝433に沿って流動し、造形材料としてスクリュー430の中央部432へ導かれる。中央部432に流入した流動性を発現しているペースト状の造形材料は、連通孔463を介して吐出部403に供給される。なお、可塑化部402では、造形材料を構成する全ての種類の物質が可塑化していなくてもよい。造形材料は、造形材料を構成する物質のうちの少なくとも一部の種類の物質が可塑化することによって、全体として流動性を有する状態に転化されていればよい。
【0025】
吐出部403は、造形材料を吐出する。吐出部403は、ノズル471と、流路472と、吐出制御部473と、を備える。
【0026】
ノズル471は、流路472を通じて、バレル460の連通孔463に接続されている。ノズル471は、可塑化部402において生成された造形材料を、ノズル471の先端のノズル開口474からステージ404に向かって吐出する。
【0027】
吐出制御部473は、流路472を開閉する吐出調整部475と、造形材料を吸引して一時的に貯留する吸引部476とを備える。
【0028】
吐出調整部475は、流路472内に設けられており、流路472内で回転することにより流路472の開度を変化させる。本実施形態において、吐出調整部475は、バタフライバルブによって構成されている。吐出調整部475は、制御部310による制御下において、第1駆動部477によって駆動される。第1駆動部477は、例えば、ステッピングモーターによって構成される。制御部310は、第1駆動部477を用いて、バタフライバルブの回転角度を制御することによって、可塑化部402からノズル471に流れる造形材料の流量、つまり、ノズル471から吐出される造形材料の吐出量を調整することができる。吐出調整部475は、造形材料の吐出量を調整可能であると共に、造形材料の流出のオン/オフを制御可能である。
【0029】
吸引部476は、流路472において吐出調整部475とノズル開口474との間に接続されている。吸引部476は、ノズル471からの造形材料の吐出停止時に、流路472中の造形材料を一時的に吸引することによって、造形材料がノズル開口474から糸を引くように垂れる尾引き現象を抑制する。本実施形態において、吸引部476は、プランジャーにより構成されている。吸引部476は、制御部310による制御下において、第2駆動部478によって駆動される。第2駆動部478は、例えば、ステッピングモーターや、ステッピングモーターの回転力をプランジャーの並進運動に変換するラックアンドピニオン機構等によって構成される。
【0030】
ステージ404は、ノズル471のノズル開口474に対向する位置に配置されている。三次元造形装置300は、ノズル471からステージ404の上面である造形面481に造形材料を吐出させて造形層を積層することによって三次元造形物を造形する。
【0031】
移動機構405は、ノズル471とステージ404との相対的な位置を変更する。本実施形態では、移動機構405は、位置が固定されているノズル471に対してステージ404を移動させる。ステージ404に対するノズル471の相対的な位置の変化を、単に、ノズル471の移動とも呼ぶ。移動機構405は、3つのモーターの駆動力によってステージ404をX,Y,Z方向の3軸方向に移動させる3軸ポジショナーによって構成される。移動機構405の各モーターは、制御部310の制御下にて駆動する。なお、移動機構405は、ステージ404を移動させる構成ではなく、ステージ404の位置が固定された状態でノズル471を移動させる構成であってもよい。また、移動機構405は、ステージ404とノズル471の両方を移動させる構成であってもよい。
【0032】
図5は、三次元造形装置300が造形物を造形する様子を模式的に示す説明図である。三次元造形装置300では、上述したように、固体状態の材料が可塑化されて造形材料MMが生成される。制御部310は、ステージ404の造形面481とノズル471との距離を保持したまま、ステージ404の造形面481に沿った方向に、ステージ404に対するノズル471の位置を変えながら、ノズル471から造形材料MMを吐出させる。ノズル471から吐出された造形材料MMは、ノズル471の移動方向に連続して堆積されていく。
【0033】
制御部310は、ノズル471の移動を繰り返して層MLを形成する。制御部310は、1つの層MLを形成した後、ステージ404に対するノズル471の位置を、Z方向に相対移動させる。そして、これまでに形成された層MLの上に、さらに層MLを積み重ねることによって造形物を造形していく。
【0034】
制御部310は、例えば、一層分の層MLの形成を完了した場合のノズル471のZ方向への移動や、各層MLで独立する複数の造形領域がある場合には、ノズル471からの造形材料MMの吐出を一時的に中断させることがある。この場合、吐出調整部475によって流路472を閉塞させて、ノズル開口474からの造形材料MMの吐出を停止させ、吸引部476によって、ノズル471内の造形材料MMを一時的に吸引する。制御部310は、ノズル471の位置を変更した後、吸引部476内の造形材料MMを排出しつつ吐出調整部475によって流路472を開くことによって、変更後のノズル471の位置から造形材料MMの堆積を再開させる。
【0035】
図6は、三次元造形システム10が実行する三次元造形物の製造処理の工程図である。三次元造形物の製造処理は、予め定められた操作が三次元造形システム10に対して行われた場合に実行される。まず、ステップS10において、アップロード工程が実行される。次に、ステップS20において、造形準備工程が実行される。次に、ステップS30において、造形工程が実行される。最後に、ステップS40において、開錠制御工程が実行される。
【0036】
図7は、アップロード工程のシーケンスを説明する図である。
【0037】
ステップS105において、ユーザーは、サーバー100にログインする。ユーザーは、例えば、端末装置200においてウェブブラウザーを起動してURLを入力することで、サーバー100にアクセスする。サーバー100は、端末装置200から接続要求を受信すると、ログイン画面SC1を端末装置200に送信する。ログイン画面SC1は、端末装置表示部204に表示される。
【0038】
図8は、ログイン画面SC1を示す図である。ログイン画面SC1には、ユーザーID入力欄BX1と、パスワード入力欄BX2と、ログインボタンBT1と、が設けられている。ユーザーは、ユーザーID入力欄BX1とパスワード入力欄BX2に、それぞれ、ユーザーIDとパスワードを入力し、ログインボタンBT1をタップする。ここで、ユーザーIDは、各ユーザーに割り当てられた識別情報である。ユーザーIDを、第1識別情報とも呼ぶ。端末装置200は、ログイン画面SC1に入力されたユーザーIDおよびパスワードを、サーバー100に送信する。サーバー100は、受信したユーザーIDおよびパスワードが、予め登録されているユーザーIDおよびパスワードと一致している場合は、ユーザーのログインを認証し、一致していない場合は、ユーザーのログインを認証しない。ユーザーのログインが認証された場合、端末装置表示部204にはメニュー画面SC2が表示される。以下では、
図7のステップS105においてユーザーのサーバー100へのログインは認証されたものとする。
【0039】
図9は、メニュー画面SC2を示す図である。メニュー画面SC2には、「造形データのアップロード」ボタンBT3が設けられている。
【0040】
図7のステップS110において、ユーザーは、端末装置200に対してアップロード操作を実行する。具体的には、ユーザーは、メニュー画面SC2の、「造形データのアップロード」ボタンBT3をタップする。
【0041】
ステップS115において、端末装置200は、端末装置表示部204に、アップロード画面SC3を表示させる。
【0042】
図10は、アップロード画面SC3を示す図である。アップロード画面SC3は、サーバー100にアップロードする造形データをユーザーが選択する画面である。アップロード画面SC3には、端末装置記憶部202に記憶されている造形データが表示されている。また、アップロード画面SC3には、各造形データに対応付けられたチェックボックスC1と、アップロードボタンBT4と、が設けられている。
【0043】
図7のステップS120において、ユーザーは、端末装置200に対して、選択操作を実行する。ユーザーは、アップロード画面SC3に表示されている造形データから、サーバー100にアップロードする造形データに対応するチェックボックスC1を選択し、アップロードボタンBT4をタップする。選択操作が実行された場合、ステップS125からステップS145が実行される。
【0044】
ステップS125において、端末装置200は、ステップS120で選択された造形データと、ステップS105でのログインに使用されたユーザーIDを、サーバー100に送信する。
【0045】
ステップS130において、サーバー100は、ステップS125で送信された造形データとユーザーIDを取得する。ステップS130を、第1工程とも呼ぶ。
【0046】
ステップS135において、サーバー100は、ステップS130で取得した造形データとユーザーIDを関連付けた造形データIDを生成する。造形データIDは、1つの造形データと1つのユーザーIDの組に割り当てられる識別情報である。造形データIDを、第3識別情報とも呼ぶ。サーバー100は、造形データIDと、その造形データIDに関連する造形データと、その造形データIDに関連するユーザーIDと、を関連付けてサーバー記憶部102に記憶させる。ステップS135を、第2工程とも呼ぶ。
【0047】
ステップS140において、サーバー100は、造形データIDを識別する情報である、造形データIDの識別コードを生成する。造形データIDの識別コードは、二次元コードやバーコード等である。造形データIDの識別コードは、情報として、造形データIDを有する。造形データIDの識別コードを、第4識別情報とも呼ぶ。以下では、造形データIDの識別コードを、単に識別コードとも呼ぶ。
【0048】
ステップS145において、サーバー100は、ステップS140で生成した識別コードを、その識別コードに関連するユーザーに伝達する。ここで、識別コードに関連するユーザーとは、識別コードが情報として有する造形データIDに関連するユーザーIDを有するユーザーである。本実施形態では、サーバー100は、識別コードを、その識別コードに関連するユーザーがサーバー100へのログインに使用している端末装置200に送信する。サーバー100は、識別コードを端末装置200にメールで送信してもよいし、端末装置200に予めインストールされたアプリケーションを用いて、識別コードを端末装置200に送信してもよい。なお、サーバー100は、識別コードに関連するユーザーがサーバー100にログインした状態で識別コードにアクセス可能なように、識別コードをサーバー記憶部102に記憶させてもよい。ステップS140とステップS145を、まとめて第3工程とも呼ぶ。以上で説明したようにして、アップロード工程が実行される。
【0049】
図11は、造形準備工程のシーケンスを説明する図である。まず、ステップS205において、ユーザーは、三次元造形装置300に対して、印刷操作を実行する。
【0050】
図12は、造形装置表示部320に表示されている造形メニュー画面SC4を示す図である。造形メニュー画面SC4には、「端末からの印刷」ボタンBT5と、「造形物の受け取り」ボタンBT6が設けられている。ステップS205において、ユーザーは、造形メニュー画面SC4で「端末からの印刷」ボタンBT5をタップする。「端末からの印刷」ボタンBT5がタップされた場合、三次元造形装置300は、造形装置表示部320に、「二次元コードを読み取らせてください。」というメッセージが表示されたポップアップウィンドウを表示させる。
【0051】
ステップS210において、ユーザーは、端末装置200に対して、表示操作を実行する。ユーザーは、三次元造形装置300で造形を実行させる三次元造形物の識別コードを、端末装置表示部204に表示させる。
【0052】
ステップS215において、ユーザーは、三次元造形装置300に対して、読取操作を実行する。ユーザーは、三次元造形装置300の読取部330に、端末装置表示部204に表示させた識別コードを読み取らせる。読取操作が実行された場合、ステップS220からステップS235が実行される。
【0053】
ステップS220において、三次元造形装置300は、読取部330が読み取った識別コードを取得する。また、三次元造形装置300は、取得した識別コードから、識別コードが情報として有する造形データIDを取得する。ステップS220を、第4工程とも呼ぶ。
【0054】
ステップS225において、三次元造形装置300は、ステップS220で取得した造形データIDを、サーバー100に送信する。ステップS225を、第5工程とも呼ぶ。
【0055】
ステップS230において、サーバー100は、ステップS225で送信された造形データIDに関連付けてサーバー記憶部102に記憶されている造形データを、ステップS225で造形データIDを送信した三次元造形装置300に送信する。ステップS230を、第6工程とも呼ぶ。
【0056】
ステップS235において、三次元造形装置300は、ステップS230で送信された造形データを取得し、造形装置表示部320にプレビュー画面SC5を表示させる。
【0057】
図13は、プレビュー画面SC5を示す図である。プレビュー画面SC5には、プレビュー領域RG1と、印刷ボタンBT7と、が設けられている。プレビュー領域RG1には、ステップS235で取得された造形データを用いて造形される三次元造形物の外観が表示されている。なお、プレビュー画面SC5には、ステップS225で送信された造形データIDが表示されてもよい。また、プレビュー画面SC5には、プレビュー領域RG1は設けられていなくてもよい。以上で説明したようにして、造形準備工程が実行される。
【0058】
図14は、造形工程のシーケンスを説明する図である。
【0059】
ステップS305において、ユーザーは、三次元造形装置300に対して、造形開始操作を実行する。ユーザーは、
図13に示すプレビュー画面SC5の印刷ボタンBT7をタップする。造形開始操作が実行された場合、ステップS310からステップS330が実行される。
【0060】
ステップS310において、三次元造形装置300は、造形扉350を施錠し、三次元造形物の造形を開始する。三次元造形装置300は、造形準備工程のステップS235で取得した造形データに基づいて吐出部403を制御して、筐体340内で三次元造形物を造形する。
【0061】
ステップS315において、三次元造形装置300は、三次元造形物の造形が開始された旨を通知する造形開始信号と、自身の装置IDを、サーバー100に送信する。ここで、装置IDは、各三次元造形装置300に割り当てられた識別情報である。装置IDを、第2識別情報とも呼ぶ。ステップS315でサーバー100に送信される装置IDは、三次元造形物の造形を開始した三次元造形装置300の装置IDである。
【0062】
ステップS320において、サーバー100は、ステップS315で送信された造形開始信号および装置IDを取得し、取得した装置IDと、造形が開始された三次元造形物に関連する造形データIDと、を関連付けた造形物受取コードを生成する。ここで、造形が開始された三次元造形物に関連する造形データIDとは、造形が開始された三次元造形物の造形データに関連する造形データIDである。具体的には、造形準備工程のステップS225で送信された造形データIDである。造形物受取コードは、二次元コードやバーコード等である。造形物受取コードは、装置IDと、造形データIDと、を情報として有する。造形物受取コードを、第5識別情報とも呼ぶ。以下では、造形物受取コードを、単に受取コードとも呼ぶ。また、サーバー100は、取得した装置IDと、造形が開始された三次元造形物に関連する造形データIDと、を関連付けてサーバー記憶部102に記憶させる。
【0063】
三次元造形装置300は、三次元造形物の造形が完了した場合、ステップS325を実行する。ステップS325において、三次元造形装置300は、三次元造形物の造形が完了した旨を通知する造形終了信号と、自身の装置IDを、サーバー100に送信する。ステップS325でサーバー100に送信される装置IDは、三次元造形物の造形を完了した三次元造形装置300の装置IDである。
【0064】
ステップS330において、サーバー100は、三次元造形物の造形が完了した旨を通知する完了通知と、ステップS320で生成した受取コードを、受取コードに関連するユーザーに伝達する。ここで、サーバー100が伝達する受取コードは、ステップS325で造形終了信号と共に送信された装置IDを情報として有する受取コードである。また、受取コードに関連するユーザーとは、受取コードが情報として有する造形データIDに関連付けてサーバー記憶部102に記憶されているユーザーIDを有するユーザーである。サーバー100は、例えば、受取コードを、その受取コードに関連するユーザーがサーバー100へのログインに使用している端末装置200に送信する。サーバー100は、受取コードに関連するユーザーがサーバー100にログインした状態で受取コードにアクセス可能なように、受取コードをサーバー記憶部102に記憶させてもよい。以上で説明したようにして、造形工程が実行される。
【0065】
図15は、開錠制御工程のシーケンスを説明する図である。
【0066】
ステップS405において、ユーザーは、三次元造形装置300に対して、受取操作を実行する。ユーザーは、造形装置表示部320に表示されている造形メニュー画面SC4で「造形物の受け取り」ボタンBT6をタップする。「造形物の受け取り」ボタンBT6がタップされた場合、三次元造形装置300は、造形装置表示部320に、「二次元コードを読み取らせてください。」というメッセージが表示されたポップアップウィンドウを表示させる。
【0067】
ステップS410において、ユーザーは、端末装置200に対して、表示操作を実行する。ユーザーは、造形が完了した三次元造形物の受取コードを、端末装置表示部204に表示させる。
【0068】
ステップS415において、ユーザーは、三次元造形装置300に対して、読取操作を実行する。ユーザーは、三次元造形装置300の読取部330に、端末装置表示部204に表示させた受取コードを読み取らせる。読取操作が実行された場合、ステップS420からステップS440が実行される。
【0069】
ステップS420において、三次元造形装置300は、読取部330が読み取った受取コードを取得する。また、三次元造形装置300は、取得した受取コードから、受取コードが情報として有する造形データIDおよび装置IDを取得する。ステップS420を、第7工程とも呼ぶ。
【0070】
ステップS425において、三次元造形装置300は、ステップS420で取得した造形データIDおよび装置IDを、サーバー100に送信する。ステップS425を、第8工程とも呼ぶ。
【0071】
ステップS430において、サーバー100は、判定処理を実行する。サーバー100は、ステップS425で送信された装置IDが、送信元の三次元造形装置300の装置IDと一致しているか否かを判定する。また、サーバー100は、ステップS425で送信された造形データIDが、造形工程で造形された三次元造形物に関連する造形データIDと一致しているか否かを判定する。上述した装置IDおよび造形データIDの両方が一致している場合、サーバー100は、判定結果を「一致」と判定する。上述した装置IDまたは造形データIDの少なくとも一方が一致していない場合、サーバー100は、判定結果を「不一致」と判定する。ステップS430を、第9工程とも呼ぶ。
【0072】
ステップS435において、サーバー100は、ステップS430で判定された判定結果を、三次元造形装置300に送信する。
【0073】
ステップS440において、三次元造形装置300は、ステップS435で送信された判定結果を受信する。受信した判定結果が「一致」である場合、三次元造形装置300は、造形扉350を開錠し、造形装置表示部320に「ご利用ありがとうございました。」というメッセージを表示させる。受信した判定結果が「不一致」である場合、三次元造形装置300は、造形扉350を開錠せず、造形装置表示部320に「現在、三次元造形装置で造形している造形物ではありません。別の装置で再認証してください。」というメッセージを表示させる。ステップS440を、第10工程とも呼ぶ。以上で説明したようにして、開錠制御工程が実行される。
【0074】
以上で説明した第1実施形態によれば、三次元造形装置300は、造形扉350が施錠された状態で、筐体340内で三次元造形物を造形する。三次元造形装置300は、三次元造形物の造形が完了した後で、読取部330によって読み取られた受取コードが情報として有する造形データIDおよび装置IDに基づいて、造形扉350の開錠を制御する。具体的には、三次元造形装置300は、受取コードが情報として有する造形データIDが、造形工程で造形された三次元造形物に関連する造形データIDと一致しており、かつ、受取コードが情報として有する装置IDが、送信元の三次元造形装置300の装置IDと一致しているとサーバー100で判定された場合に、造形扉350を開錠する。受取コードは、造形工程において、受取コードが情報として有する造形データIDに関連付けてサーバー記憶部102に記憶されているユーザーIDを有するユーザーに伝達される。上述したユーザーは、アップロード工程において三次元造形物の造形データをサーバー100に送信したユーザーである。そのため、造形が完了した三次元造形物の造形データをサーバー100に送信したユーザー以外のユーザーが、造形が完了した三次元造形物を持ち出すことを抑制できる。
【0075】
また、本実施形態では、アップロード工程において、サーバー100が、端末装置200から送信された造形データIDとユーザーIDを関連付けた造形データIDを生成する。また、サーバー100は、生成した造形データIDを情報として有する識別コードを生成し、生成した識別コードを、その識別コードに関連するユーザーに伝達する。そのため、ユーザーは、サーバー100に送信した造形データに関連する識別コードを取得することができる。
【0076】
また、本実施形態では、造形工程において、サーバー100が、造形が開始された三次元造形物に関連する造形データIDと、造形を開始した三次元造形装置300の装置IDと、を情報として有する受取コードを生成し、生成した受取コードを、その受取コードに関連するユーザーに伝達する。そのため、ユーザーは、サーバー100に送信した造形データに基づいて造形された三次元造形物に関連する受取コードを取得することができる。
【0077】
B.第2実施形態:
第2実施形態では、造形工程および開錠制御工程が、第1実施形態と異なる。第2実施形態における三次元造形システム10の各部の構成は、第1実施形態と同じである。
【0078】
図16は、第2実施形態における造形工程のシーケンスを説明する図である。なお、
図14に示す第1実施形態における造形工程のシーケンスと同じ部分については、同一の符号を付記し、説明を省略する。
【0079】
ステップS321において、サーバー100は、ステップS315で送信された造形開始信号および装置IDを取得し、取得した装置IDと、造形が開始された三次元造形物に関連する造形データIDと、を関連付けてサーバー記憶部102に記憶させる。ここで、造形が開始された三次元造形物に関連する造形データIDとは、造形が開始された三次元造形物の造形データに関連する造形データIDである。具体的には、造形準備工程のステップS225で送信された造形データIDである。
【0080】
ステップS331において、サーバー100は、三次元造形物の造形が完了した旨を通知する完了通知を、造形が完了した三次元造形物に関連するユーザーに伝達する。ここで、造形が完了した三次元造形物に関連するユーザーとは、造形が完了した三次元造形物の造形データIDに関連付けてサーバー記憶部102に記憶されているユーザーIDを有するユーザーである。サーバー100は、例えば、完了通知を、上述したユーザーがサーバー100へのログインに使用している端末装置200に送信する。
【0081】
図17は、第2実施形態における開錠制御工程のシーケンスを説明する図である。なお、
図15に示す第1実施形態における開錠制御工程のシーケンスと同じ部分については、同一の符号を付記し、説明を省略する。
【0082】
ステップS411において、ユーザーは、端末装置200に対して、表示操作を実行する。ユーザーは、造形が完了した三次元造形物に関連する識別コードを、端末装置表示部204に表示させる。ここで、造形が完了した三次元造形物に関連する識別コードは、造形が完了した三次元造形物の造形データIDを情報として有する識別コードである。具体的には、アップロード工程のステップS145でユーザーに伝達された識別コードである。
【0083】
ステップS416において、ユーザーは、三次元造形装置300に対して、読取操作を実行する。ユーザーは、三次元造形装置300の読取部330に、端末装置表示部204に表示させた識別コードを読み取らせる。
【0084】
ステップS421において、三次元造形装置300は、読取部330が読み取った識別コードを取得する。また、三次元造形装置300は、取得した識別コードから、識別コードが情報として有する造形データIDを取得する。ステップS421を、第7工程とも呼ぶ。
【0085】
ステップS426において、三次元造形装置300は、ステップS421で取得した造形データIDと、自身の装置IDを、サーバー100に送信する。ステップS426を、第8工程とも呼ぶ。
【0086】
ステップS431において、サーバー100は、判定処理を実行する。サーバー100は、ステップS426で送信された造形データIDと装置IDが、サーバー記憶部102に関連付けて記憶されているか否かを判定する。造形データIDと装置IDが関連付けてサーバー記憶部102に記憶されている場合、サーバー100は、判定結果を「一致」と判定する。造形データIDと装置IDが関連付けてサーバー記憶部102に記憶されていない場合、サーバー100は、判定結果を「不一致」と判定する。ステップS431を、第9工程とも呼ぶ。
【0087】
以上で説明した第2実施形態によれば、三次元造形装置300は、三次元造形物の造形が完了した後で、読取部330によって読み取られた識別コードが情報として有する造形データIDと、装置IDと、に基づいて、造形扉350の開錠を制御する。具体的には、三次元造形装置300は、第7工程で取得した識別コードが情報として有する造形データIDと、第7工程で識別コードを取得した三次元造形装置300の装置IDと、が関連付けてサーバー記憶部102に記憶されている場合に、造形扉350を開錠する。識別コードは、アップロード工程において、識別コードが情報として有する造形データIDに関連付けてサーバー記憶部102に記憶されているユーザーIDを有するユーザーに伝達される。上述したユーザーは、アップロード工程において三次元造形物の造形データをサーバー100に送信したユーザーである。そのため、造形が完了した三次元造形物の造形データをサーバー100に送信したユーザー以外のユーザーが、造形が完了した三次元造形物を持ち出すことを抑制できる。
【0088】
C.第3実施形態:
第3実施形態では、開錠制御工程が、第1実施形態と異なる。第3実施形態における三次元造形システム10の各部の構成は、第1実施形態と同じである。
【0089】
図18は、第3実施形態における開錠制御工程のシーケンスを説明する図である。なお、
図15に示す第1実施形態における開錠制御工程のシーケンスと同じ部分については、同一の符号を付記し、説明を省略する。
【0090】
ステップS422において、三次元造形装置300は、ステップS420で取得した装置IDが、自身の装置IDと一致しているか否かを判定する。ステップS420で取得した装置IDと自身の装置IDが一致している場合、三次元造形装置300は、装置IDの判定結果を「一致」と判定する。ステップS420で取得した装置IDと自身の装置IDが一致していない場合、三次元造形装置300は、装置IDの判定結果を「不一致」と判定する。
【0091】
ステップS427において、三次元造形装置300は、ステップS420で取得した造形データIDを、サーバー100に送信する。
【0092】
ステップS432において、サーバー100は、ステップS427で送信された造形データIDが、造形工程で造形された三次元造形物に関連する造形データIDと一致しているか否かを判定する。ステップS427で送信された造形データIDと、造形工程で造形された三次元造形物に関連する造形データIDが一致している場合、サーバー100は、造形データIDの判定結果を「一致」と判定する。上述した造形データIDが一致していない場合、サーバー100は、造形データIDの判定結果を「不一致」と判定する。
【0093】
ステップS437において、サーバー100は、ステップS432で判定された造形データIDの判定結果を、三次元造形装置300に送信する。
【0094】
ステップS442において、三次元造形装置300は、ステップS437で送信された造形データIDの判定結果を受信する。造形データIDの判定結果および装置IDの判定結果の両方が「一致」である場合、三次元造形装置300は、造形扉350を開錠し、造形装置表示部320に「ご利用ありがとうございました。」というメッセージを表示させる。造形データIDの判定結果または装置IDの判定結果の少なくとも一方が「不一致」である場合、三次元造形装置300は、造形扉350を開錠せず、造形装置表示部320に「現在、三次元造形装置で造形している造形物ではありません。別の装置で再認証してください。」というメッセージを表示させる。
【0095】
以上で説明した第3実施形態によれば、三次元造形装置300が、取得した受取コードが情報として有する装置IDと、自身の装置IDとが一致するか否かを判定する。そのため、三次元造形装置300が取得した受取コードが情報として有する装置IDを、判定のためにサーバー100に送信する必要を無くすことができる。
【0096】
D.第4実施形態:
第4実施形態では、開錠制御工程が、第1実施形態と異なる。第4実施形態における三次元造形システム10の各部の構成は、第1実施形態と同じである。
【0097】
図19は、第4実施形態における開錠制御工程のシーケンスを説明する図である。なお、
図15に示す第1実施形態における開錠制御工程のシーケンスと同じ部分については、同一の符号を付記し、説明を省略する。
【0098】
ステップS433において、三次元造形装置300は、判定処理を実行する。三次元造形装置300は、ステップS420で取得した造形データIDが、造形工程で造形された三次元造形物に関連する造形データIDと一致しているか否かを判定する。具体的には、三次元造形装置300は、ステップS420で取得した造形データIDが、造形準備工程のステップS220で取得した造形データIDと一致しているか否かを判定する。また、三次元造形装置300は、ステップS420で取得した装置IDが、自身の装置IDと一致しているか否かを判定する。上述した造形データIDおよび装置IDの両方が一致している場合、三次元造形装置300は、判定結果を「一致」と判定する。上述した造形データIDまたは装置IDの少なくとも一方が一致していない場合、三次元造形装置300は、判定結果を「不一致」と判定する。
【0099】
ステップS443において、三次元造形装置300は、ステップS433の判定結果が「一致」である場合、造形扉350を開錠し、造形装置表示部320に「ご利用ありがとうございました。」というメッセージを表示させる。ステップS433の判定結果が「不一致」である場合、三次元造形装置300は、造形扉350を開錠せず、造形装置表示部320に「現在、三次元造形装置で造形している造形物ではありません。別の装置で再認証してください。」というメッセージを表示させる。
【0100】
以上で説明した第4実施形態によれば、三次元造形装置300が、取得した受取コードが情報として有する造形データIDが、造形工程で造形された三次元造形物に関連する造形データIDと一致しているか否かを判定する。また、三次元造形装置300が、取得した受取コードが情報として有する装置IDと、自身の装置IDとが一致するか否かを判定する。そのため、三次元造形装置300が取得した受取コードが情報として有する造形データIDおよび装置IDを、判定のためにサーバー100に送信する必要を無くすことができる。
【0101】
E.他の実施形態:
(E-1)上記実施形態では、アップロード工程のステップS125において、端末装置200が、造形データとユーザーIDをサーバー100に送信する。これに対して、造形データが記憶されている、端末装置200とは異なるコンピューターやノートパソコンが、造形データとユーザーIDをサーバー100に送信してもよい。この場合、ユーザーは、上述したコンピューターやノートパソコンを用いてサーバー100にログインしている。
【0102】
(E-2)上記実施形態では、アップロード工程のステップS145において、サーバー100は、識別コードを、その識別コードに関連するユーザーがサーバー100へのログインに使用している端末装置200に送信する。これに対して、サーバー100は、識別コードを、その識別コードに関連するユーザーがサーバー100へのログインに使用している端末装置200以外のコンピューターやノートパソコンに送信してもよい。
【0103】
(E-3)上記実施形態では、ユーザーは、三次元造形装置300の読取部330に、端末装置表示部204に表示させた識別コードまたは受取コードを読み取らせている。これに対して、ユーザーは、三次元造形装置300の読取部330に、プリントアウトした識別コードまたは受取コードを読み取らせてもよい。
【0104】
F.他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0105】
(1)本開示の一形態によれば、三次元造形物の製造方法が提供される。この三次元造形物の製造方法は、三次元造形装置の筐体に設けられた造形扉が施錠された状態で、造形データに基づいて前記三次元造形装置の吐出部を制御して、前記筐体内で前記三次元造形物を造形する造形工程と、前記造形工程の後に、前記造形データと、前記造形データを送信したユーザーを識別する第1識別情報と、前記三次元造形装置を識別する第2識別情報と、に基づいて、前記造形扉の開錠を制御する開錠制御工程と、を備える。
このような形態によれば、造形扉が施錠された状態で三次元造形物が造形され、第1識別情報と第2識別情報に基づいて造形扉の開錠が制御されるため、造形データを送信したユーザー以外のユーザーが、筐体内の三次元造形物を持ち出すことを抑制できる。
【0106】
(2)上記実施形態において、前記造形工程の前に実行されるアップロード工程を備え、前記アップロード工程は、前記三次元造形物の情報を管理するサーバーが、前記造形データおよび前記第1識別情報を取得する第1工程と、前記サーバーが、前記第1工程で取得した前記造形データおよび前記第1識別情報を関連付けた第3識別情報を生成し、前記造形データと、前記第1識別情報と、前記第3識別情報と、を関連付けて記憶する第2工程と、を備えてもよい。
【0107】
(3)上記実施形態において、前記アップロード工程は、前記サーバーが、前記第2工程で生成した前記第3識別情報を識別する情報である第4識別情報を生成し、前記第4識別情報を、前記第4識別情報に関連する前記ユーザーに伝達する第3工程を備えてもよい。
このような形態によれば、ユーザーは、送信した造形データに関連する第4識別情報を取得することができる。
【0108】
(4)上記実施形態において、前記造形工程の前かつ前記アップロード工程の後に実行される造形準備工程を備え、前記造形準備工程は、前記三次元造形装置が前記第4識別情報を取得する第4工程と、前記三次元造形装置が、前記第4工程で取得した前記第4識別情報に関連する前記第3識別情報を前記サーバーに送信する第5工程と、を備えてもよい。
【0109】
(5)上記実施形態において、前記造形準備工程は、前記サーバーが、前記第5工程で送信された前記第3識別情報に関連付けて記憶されている前記造形データを、前記第5工程で前記第3識別情報を送信した前記三次元造形装置に送信する第6工程を備えてもよい。
このような形態によれば、三次元造形装置は、第4工程で取得した第4識別情報に関連する造形データを、サーバーから取得することができる。
【0110】
(6)上記実施形態において、前記造形工程は、前記三次元造形物の造形が開始された場合に、前記サーバーが、造形を開始した前記三次元造形装置の前記第2識別情報と、造形が開始された前記三次元造形物に関連する前記第3識別情報と、を関連付けた第5識別情報を生成する工程を備えてもよい。
【0111】
(7)上記実施形態において、前記造形工程は、前記三次元造形物の造形が完了した場合に、前記サーバーが、前記第5識別情報を、前記第5識別情報に関連する前記ユーザーに伝達する工程を備えてもよい。
このような形態によれば、ユーザーは、送信した造形データに基づいて造形された三次元造形物に関連する第5識別情報を取得することができる。
【0112】
(8)上記実施形態において、前記開錠制御工程は、前記三次元造形装置が前記第5識別情報を取得する第7工程と、前記三次元造形装置が、前記第7工程で取得した前記第5識別情報に関連する前記第2識別情報および前記第3識別情報を前記サーバーに送信する第8工程と、を備えてもよい。
【0113】
(9)上記実施形態において、前記開錠制御工程は、前記サーバーが、前記第8工程で送信された前記第2識別情報が、送信元の前記三次元造形装置の前記第2識別情報と一致しているか否か、および、前記第8工程で送信された前記第3識別情報が、前記造形工程で造形された前記三次元造形物に関連する前記第3識別情報と一致しているか否か、を判定する第9工程を備えてもよい。
【0114】
(10)上記実施形態において、前記開錠制御工程は、前記第9工程で、前記第2識別情報および前記第3識別情報が一致していると判定された場合に、前記造形扉を開錠する第10工程を備えてもよい。
このような形態によれば、第7工程で取得した第5識別情報に関連する第2識別情報が送信元の第2識別情報と一致しており、かつ、第7工程で取得した第5識別情報に関連する第3識別情報が造形工程で造形された三次元造形物に関連する第3識別情報と一致している場合に、造形扉が開錠される。すなわち、三次元造形装置が、上述した条件を満たす第5識別情報を有するユーザーから第5識別情報を取得した場合に、造形扉が開錠される。上述した条件を満たす第5識別情報を有するユーザーは、上述した条件を満たす第5識別情報に関連する造形データを送信したユーザーである。そのため、造形データを送信したユーザー以外のユーザーが、筐体内の三次元造形物を持ち出すことを抑制できる。
【0115】
(11)上記実施形態において、前記造形工程は、前記三次元造形物の造形が開始された場合に、前記サーバーが、造形を開始した前記三次元造形装置の前記第2識別情報と、造形が開始された前記三次元造形物に関連する前記第3識別情報と、を関連付けて記憶する工程を備えてもよい。
【0116】
(12)上記実施形態において、前記造形工程は、前記三次元造形物の造形が完了した場合に、前記サーバーが、前記三次元造形物の造形が完了した旨の通知を、造形が完了した前記三次元造形物に関連する前記ユーザーに通知する工程を備えてもよい。
このような形態によれば、ユーザーは、送信した造形データに基づく三次元造形物の造形が完了したことを認識できる。
【0117】
(13)上記実施形態において、前記開錠制御工程は、前記三次元造形装置が前記第4識別情報を取得する第7工程と、前記三次元造形装置が、前記三次元造形装置の前記第2識別情報と、前記第7工程で取得した前記第4識別情報に関連する前記第3識別情報と、を前記サーバーに送信する第8工程と、を備えてもよい。
【0118】
(14)上記実施形態において、前記開錠制御工程は、前記サーバーが、前記第8工程で送信された前記第2識別情報と前記第3識別情報が関連付けて記憶されているか否かを判定する第9工程を備えてもよい。
【0119】
(15)上記実施形態において、前記第9工程で前記第2識別情報と前記第3識別情報が関連付けて記憶されていると判定された場合に、前記造形扉を開錠する第10工程を備えてもよい。
このような形態によれば、第7工程で第4識別情報を取得した三次元造形装置の第2識別情報と、第7工程で取得した第4識別情報に関連する第3識別情報が、関連付けて記憶されている場合に、造形扉が開錠される。すなわち、三次元造形装置が、自身の第2識別情報と関連付けて記憶されている第3識別情報に関連する第4識別情報を取得した場合に、造形扉が開錠される。上述した第4識別情報を有するユーザーは、上述した第4識別情報に関連する造形データを送信したユーザーである。そのため、造形データを送信したユーザー以外のユーザーが、筐体内の三次元造形物を持ち出すことを抑制できる。
【符号の説明】
【0120】
10…三次元造形システム、100…サーバー、101…サーバー処理部、102…サーバー記憶部、103…サーバー通信部、200…端末装置、201…端末装置処理部、202…端末装置記憶部、203…端末装置通信部、204…端末装置表示部、205…端末装置入力部、300…三次元造形装置、301…造形装置処理部、302…造形装置記憶部、303…造形装置通信部、310…制御部、320…造形装置表示部、321…造形装置入力部、330…読取部、340…筐体、350…造形扉、360…造形部、401…材料供給部、402…可塑化部、403…吐出部、404…ステージ、405…移動機構、415…連通路、430…スクリュー、431…下面、432…中央部、433…溝、434…材料投入口、435…凸条部、440…スクリューケース、450…駆動モーター、460…バレル、461…対向面、462…可塑化ヒーター、463…連通孔、464…案内溝、471…ノズル、472…流路、473…吐出制御部、474…ノズル開口、475…吐出調整部、476…吸引部、477…第1駆動部、478…第2駆動部、481…造形面、BT1…ログインボタン、BT3…ボタン、BT4…アップロードボタン、BT5…ボタン、BT6…ボタン、BT7…印刷ボタン、BX1…ユーザーID入力欄、BX2…パスワード入力欄、C1…チェックボックス、NT…ネットワーク、RG1…プレビュー領域、SC1…ログイン画面、SC2…メニュー画面、SC3…アップロード画面、SC4…造形メニュー画面、SC5…プレビュー画面