(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171650
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20241205BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088778
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柿崎 貴文
(72)【発明者】
【氏名】西前 翔平
(72)【発明者】
【氏名】高橋 祥平
(72)【発明者】
【氏名】福田 優輝
(72)【発明者】
【氏名】吉田 真悟
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】従来の技術に比較して、建設現場の作業員による作業を効率化させることができる管理システム及びプログラムを得る。
【解決手段】管理システム90は、複数の端末30、50、70と管理サーバ10とを備え、複数の端末の各々は、ユーザからの入力に応答して、建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報を管理サーバ10へ送信する送受信部を備え、管理サーバ10は、要求情報の受信に応答して、建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、建設現場が稼働しているときの、資機材を搬送するための搬送機の現在の利用状態を表す搬送機状態と、が一覧表示された稼働状況画面を生成する生成部11Aを備え、複数の端末の各々は、稼働状況画面を自らの表示部に表示させる表示制御部31B、51B、71Bを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端末と管理サーバとを備える管理システムであって、
前記複数の端末の各々は、ユーザからの入力に応答して、建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、前記要求情報の受信に応答して、
前記建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、
前記建設現場が稼働しているときの、資機材を搬送するための搬送機の現在の利用状態を表す搬送機状態と、が一覧表示された前記稼働状況画面を生成し、
前記複数の端末の各々は、前記稼働状況画面を自らの表示部に表示させる、
管理システム。
【請求項2】
前記搬出入ゲート状態は、前記搬出入車両の退場、作業中、待機中、及び移動中の少なくとも1つを含み、
前記搬送機状態は、前記資機材の搬送作業完了、搬送作業中、搬送休止中、及び搬送作業前の少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記管理サーバは、前記搬出入ゲート及び前記搬送機の何れか一方の予定を表す第1予定情報を入力するための第1入力画面を出力し、
前記端末は、ユーザから前記第1入力画面に対して入力された前記第1予定情報を受け付けると、前記第1予定情報を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、前記第1予定情報の受信に応答して、前記搬出入ゲート及び前記搬送機の他方の予定を表す第2予定情報を入力するための第2入力画面を出力し、
前記端末は、ユーザから前記第2入力画面に対して入力された前記第2予定情報を受け付けると、前記第2予定情報を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、前記第1予定情報と前記第2予定情報とを関連付けて記憶部へ格納し、前記第1予定情報及び前記第2予定情報の何れか一方が変更された場合には、前記第1予定情報及び前記第2予定情報の他方も変更する、
請求項1又は請求項2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記第1予定情報及び前記第2予定情報の少なくとも一方には、関係者の連絡先情報が含まれており、
前記管理サーバは、前記端末からの指示情報に応答して、前記連絡先情報を出力する、
請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記管理サーバは、前記第1予定情報に対応する作業状態情報の更新を受け付けると、前記作業状態情報の更新を前記端末へ通知する、
請求項3に記載の管理システム。
【請求項6】
建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報の受信に応答して、
前記建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、前記建設現場が稼働しているときの、資機材を搬送するための搬送機の現在の利用状態を表す搬送機状態と、が一覧表示された前記稼働状況画面を生成し、
前記稼働状況画面を表示部に表示させる、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末に対する入力操作を軽減する技術が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、建設現場の作業員が所持する携帯端末は、それぞれ予定情報をローカルデータとして記憶しており、管理サーバと通信して、これを最新状態に同期している。携帯端末は、特定の作業予定と他の作業予定を関連づけて登録し、関連づけた作業予定の特定事項(予定時間など)が変更された場合に、他の作業予定も連動して自動的に変更する。これにより、同じ作業を2回行って、連動する2つの作業予定を個別に変更する手間を省くことができる。
【0003】
同様に、関連する複数のスケジュールについて、一つのスケジュールの変更に伴い関連するスケジュールの変更を可能にする関連スケジュール管理装置が知られている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-73086号公報
【特許文献2】特開平8-22495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、搬出入ゲートとクレーンの予定を連動させることが開示されている。しかし、予定の連動のみでは不便な場合もある。例えば、建設現場において、搬出入ゲートとクレーンとが実際に稼働している状況下においては、その予定が連動していたとしても、現在の状態が不明であるならば、建設現場の各作業員は、自らの作業を効率化させることが難しい。
【0006】
特許文献2に開示されている技術においても、現状の状態については把握することができず、必ずしも建設現場の作業員による作業の効率化を図ることができるとは限らない。
【0007】
なお、本明細書において「搬出入ゲート」とは、建設現場への資機材の搬入のみを行うゲート、当該資機材の搬出のみを行うゲート、及び当該資機材の搬入及び搬出の双方を行うゲートを含むものである。また、本明細書において、後述する「搬出入車両」とは、建設現場に資機材の搬入のみを行う車両、当該資機材の搬出のみを行う車両、及び当該資機材の搬入及び搬出の双方を行う車両を含むものである。
【0008】
本発明は、以上の事情を鑑みて成されたものであり、従来の技術に比較して、建設現場の作業員による作業を効率化させることができる管理システム及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の本発明に係る管理システムは、複数の端末と管理サーバとを備える管理システムであって、前記複数の端末の各々は、ユーザからの入力に応答して、建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報を前記管理サーバへ送信し、前記管理サーバは、前記要求情報の受信に応答して、前記建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、前記建設現場が稼働しているときの、資機材を搬送するための搬送機の現在の利用状態を表す搬送機状態と、が一覧表示された前記稼働状況画面を生成し、前記複数の端末の各々は、前記稼働状況画面を自らの表示部に表示させる。
【0010】
請求項1に記載の本発明に係る管理システムによれば、建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報の受信に応答して、建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、建設現場が稼働しているときの、資機材を搬送するための搬送機の現在の利用状態を表す搬送機状態と、が一覧表示された稼働状況画面を生成し、当該稼働状況画面を表示部に表示させることで、従来の技術に比較して、建設現場の作業員による作業を効率化させることができる。
【0011】
請求項2に記載の本発明に係る管理システムは、請求項1に記載の管理システムであって、前記搬出入ゲート状態が、前記搬出入車両の退場、作業中、待機中、及び移動中の少なくとも1つを含み、前記搬送機状態が、前記資機材の搬送作業完了、搬送作業中、搬送休止中、及び搬送作業前の少なくとも1つを含むものである。
【0012】
請求項2に記載の本発明に係る管理システムによれば、搬出入ゲート状態を、搬出入車両の退場、作業中、待機中、及び移動中の少なくとも1つを含むものとし、搬送機状態を、資機材の搬送作業完了、搬送作業中、搬送休止中、及び搬送作業前の少なくとも1つを含むものとすることで、適用した状態を作業員に把握させることができる。
【0013】
請求項3に記載の本発明に係る管理システムは、請求項1又は請求項2に記載の管理システムであって、前記管理サーバが、前記搬出入ゲート及び前記搬送機の何れか一方の予定を表す第1予定情報を入力するための第1入力画面を出力し、前記端末が、ユーザから前記第1入力画面に対して入力された前記第1予定情報を受け付けると、前記第1予定情報を前記管理サーバへ送信し、前記管理サーバが、前記第1予定情報の受信に応答して、前記搬出入ゲート及び前記搬送機の他方の予定を表す第2予定情報を入力するための第2入力画面を出力し、前記端末が、ユーザから前記第2入力画面に対して入力された前記第2予定情報を受け付けると、前記第2予定情報を前記管理サーバへ送信し、前記管理サーバが、前記第1予定情報と前記第2予定情報とを関連付けて記憶部へ格納し、前記第1予定情報及び前記第2予定情報の何れか一方が変更された場合には、前記第1予定情報及び前記第2予定情報の他方も変更する。
【0014】
請求項3に記載の本発明に係る管理システムによれば、管理サーバが、搬出入ゲート及び搬送機の何れか一方の予定を表す第1予定情報を入力するための第1入力画面を出力し、端末が、ユーザから第1入力画面に対して入力された第1予定情報を受け付けると、第1予定情報を管理サーバへ送信し、管理サーバが、第1予定情報の受信に応答して、搬出入ゲート及び搬送機の他方の予定を表す第2予定情報を入力するための第2入力画面を出力し、端末が、ユーザから第2入力画面に対して入力された第2予定情報を受け付けると、第2予定情報を管理サーバへ送信し、管理サーバが、第1予定情報と第2予定情報とを関連付けて記憶部へ格納し、第1予定情報及び第2予定情報の何れか一方が変更された場合には、第1予定情報及び第2予定情報の他方も変更することで、当該変更を行わない場合に比較して、作業員にとっての利便性を、より向上させることができる。
【0015】
請求項4に記載の本発明に係る管理システムは、請求項3に記載の管理システムであって、前記第1予定情報及び前記第2予定情報の少なくとも一方には、関係者の連絡先情報が含まれており、前記管理サーバが、前記端末からの指示情報に応答して、前記連絡先情報を出力するものである。
【0016】
請求項4に記載の本発明に係る管理システムによれば、第1予定情報及び第2予定情報の少なくとも一方に、関係者の連絡先情報を含め、管理サーバが、端末からの指示情報に応答して、連絡先情報を出力することで、作業員にとっての利便性を、より向上させることができる。
【0017】
請求項5に記載の本発明に係る管理システムは、請求項3に記載の管理システムであって、前記管理サーバが、前記第1予定情報に対応する作業状態情報の更新を受け付けると、前記作業状態情報の更新を前記端末へ通知するものである。
【0018】
請求項5に記載の本発明に係る管理システムによれば、管理サーバが、第1予定情報に対応する作業状態情報の更新を受け付けると、作業状態情報の更新を端末へ通知することで、作業員に対して作業状態情報の更新を把握させることができる。
【0019】
請求項6に記載の本発明に係るプログラムは、建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報の受信に応答して、前記建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、前記建設現場が稼働しているときの、資機材を搬送するための搬送機の現在の利用状態を表す搬送機状態と、が一覧表示された前記稼働状況画面を生成し、前記稼働状況画面を表示部に表示させる、処理をコンピュータに実行させる。
【0020】
請求項6に記載の本発明に係るプログラムによれば、建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報の受信に応答して、建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、建設現場が稼働しているときの、資機材を搬送するための搬送機の現在の利用状態を表す搬送機状態と、が一覧表示された稼働状況画面を生成し、当該稼働状況画面を表示部に表示させることで、従来の技術に比較して、建設現場の作業員による作業を効率化させることができる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、従来の技術に比較して、建設現場の作業員による作業を効率化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施形態に係る管理システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る管理システムの機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る予定管理データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図4】実施形態に係る稼働状況データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図5】実施形態に係る第1管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】実施形態に係る搬出入ゲート用のスケジューラ画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図7】実施形態に係る予約詳細モーダル画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図8】実施形態に係る連携情報入力領域の構成の一例を示す正面図である。
【
図9】実施形態に係る確認画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図10】実施形態に係るクレーン用のスケジューラ画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図11】実施形態に係る第2管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】実施形態に係る予約確認画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図13】実施形態に係る予約詳細モーダル画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図14】実施形態に係る電話番号モーダル画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図15】実施形態に係る状態通知情報の一例を示す模式図である。
【
図16】実施形態に係る第3管理処理の一例を示すフローチャートである。
【
図17】実施形態に係る稼働状況画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図18】実施形態に係る稼働状況画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図19】実施形態に係る稼働状況画面の構成の一例を示す正面図である。
【
図20】実施形態に係る稼働状況画面の構成の一例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明を、建設現場における資機材の搬出入を行う搬出入車両の状態や、当該建設現場における資機材の搬送用の搬送機(本実施形態では、揚重機)の状態等を管理する管理サーバと、上記搬出入車両の運転手が各々保持する運転手端末と、建設現場の搬出入ゲートにおいて搬出入車両の入退場を管理する複数の管理者が各々保持するゲート管理者端末と、上記揚重機を操作する複数の操作者が各々保持する揚重機操作者端末と、を含む管理システムに適用した場合について説明する。また、本実施形態では、上記揚重機として、クレーンを適用した場合について説明する。但し、この形態に限るものではなく、資機材を揚重するエレベータ、フォークリフト等の他の揚重機を上記揚重機として適用する形態としてもよい。更に、これらの揚重機に加えて、AGV(Automated Guided Vehicle、無人搬送車)等の搬送車を上記搬送機として適用する形態としてもよい。
【0024】
まず、
図1を参照して、本実施形態に係る管理システム90の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る管理システム90のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図1に示すように、本実施形態に係る管理システム90は、ネットワーク80に各々アクセス可能とされた、管理サーバ10と、運転手端末30と、ゲート管理者端末50と、揚重機操作者端末70と、を含む。なお、管理サーバ10の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。また、運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70の例としては、スマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)等の携帯型の端末が挙げられる。なお、錯綜を回避するために、
図1では、運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70が各々1台のみ図示されているが、実際には、各々複数台含まれている。
【0026】
本実施形態に係る運転手端末30は、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)31、一時記憶領域としてのメモリ32、不揮発性の記憶部33、タッチパネル等の入力部34、液晶ディスプレイ等の表示部35及び媒体読み書き装置(R/W)36を備えている。また、運転手端末30は、無線通信部38及び位置検出部39を備えている。CPU31、メモリ32、記憶部33、入力部34、表示部35、媒体読み書き装置36、無線通信部38及び位置検出部39はバスB1を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置36は、記録媒体37に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体37への情報の書き込みを行う。
【0027】
記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部33には、運転手端末処理プログラム33Aが記憶されている。運転手端末処理プログラム33Aは、当該プログラム33Aが書き込まれた記録媒体37が媒体読み書き装置36にセットされ、媒体読み書き装置36が記録媒体37からの上記プログラム33Aの読み出しを行うことで、記憶部33へ記憶(インストール)される。CPU31は、運転手端末処理プログラム33Aを記憶部33から適宜読み出してメモリ32に展開し、運転手端末処理プログラム33Aが有するプロセスを順次実行する。
【0028】
また、位置検出部39は、自身の位置を検出し、当該位置を示す位置情報を発信するためのものである。本実施形態では、位置検出部39による位置の検出を行うシステムとして、GPS(Global Positioning Systems)を利用したシステムを適用しているが、これに限るものではない。例えば、ビーコン(Beacon)や二次元コード、気圧を利用したシステムを、位置検出部39による位置の検出を行うシステムとして適用する形態としてもよい。
【0029】
一方、本実施形態に係るゲート管理者端末50は、プロセッサとしてのCPU51、一時記憶領域としてのメモリ52、不揮発性の記憶部53、タッチパネル等の入力部54、液晶ディスプレイ等の表示部55、媒体読み書き装置(R/W)56及び無線通信部58を備えている。CPU51、メモリ52、記憶部53、入力部54、表示部55、媒体読み書き装置56及び無線通信部58はバスB2を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置56は、記録媒体57に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体57への情報の書き込みを行う。
【0030】
記憶部53は、HDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部53には、ゲート端末処理プログラム53Aが記憶されている。ゲート端末処理プログラム53Aは、当該プログラム53Aが書き込まれた記録媒体57が媒体読み書き装置56にセットされ、媒体読み書き装置56が記録媒体57からの上記プログラム53Aの読み出しを行うことで、記憶部53へ記憶(インストール)される。CPU51は、ゲート端末処理プログラム53Aを記憶部53から適宜読み出してメモリ52に展開し、ゲート端末処理プログラム53Aが有するプロセスを順次実行する。
【0031】
更に、本実施形態に係る揚重機操作者端末70は、プロセッサとしてのCPU71、一時記憶領域としてのメモリ72、不揮発性の記憶部73、タッチパネル等の入力部74、液晶ディスプレイ等の表示部75、媒体読み書き装置(R/W)76及び無線通信部78を備えている。CPU71、メモリ72、記憶部73、入力部74、表示部75、媒体読み書き装置76及び無線通信部78はバスB3を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置76は、記録媒体77に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体77への情報の書き込みを行う。
【0032】
記憶部73は、HDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部73には、揚重機端末処理プログラム73Aが記憶されている。揚重機端末処理プログラム73Aは、当該プログラム73Aが書き込まれた記録媒体77が媒体読み書き装置76にセットされ、媒体読み書き装置76が記録媒体77からの上記プログラム73Aの読み出しを行うことで、記憶部73へ記憶(インストール)される。CPU71は、揚重機端末処理プログラム73Aを記憶部73から適宜読み出してメモリ72に展開し、揚重機端末処理プログラム73Aが有するプロセスを順次実行する。
【0033】
一方、本実施形態に係る管理サーバ10は、プロセッサとしてのCPU11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、キーボードとマウス等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置16及び通信インタフェース(I/F)部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16及び通信I/F部18はバスB4を介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
【0034】
記憶部13はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、第1管理プログラム13A、第2管理プログラム13B、及び第3管理プログラム13Cが記憶されている。第1管理プログラム13A、第2管理プログラム13B、及び第3管理プログラム13Cの各プログラムは、当該各プログラムが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16にセットされ、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの上記各プログラムの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶(インストール)される。CPU11は、第1管理プログラム13A、第2管理プログラム13B、及び第3管理プログラム13Cの各プログラムを記憶部13から適宜読み出してメモリ12に展開し、当該各プログラムが有するプロセスを順次実行する。
【0035】
また、記憶部13には、予定管理データベース13D及び稼働状況データベース13Eが記憶される。予定管理データベース13D及び稼働状況データベース13Eについては、詳細を後述する。
【0036】
次に、
図2を参照して、本実施形態に係る管理システム90の機能的な構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る管理システム90の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0037】
図2に示すように、本実施形態に係る管理サーバ10は、生成部11A、出力部11B、格納変更部11C、及び通知部11Dを含む。管理サーバ10のCPU11が第1管理プログラム13A、第2管理プログラム13B、及び第3管理プログラム13Cを実行することで、生成部11A、出力部11B、格納変更部11C、及び通知部11Dとして機能する。
【0038】
また、本実施形態に係る運転手端末30は、送受信部31A及び表示制御部31Bを含む。運転手端末30のCPU31が運転手端末処理プログラム33Aを実行することで、送受信部31A及び表示制御部31Bとして機能する。同様に、本実施形態に係るゲート管理者端末50は、送受信部51A及び表示制御部51Bを含む。ゲート管理者端末50のCPU51がゲート端末処理プログラム53Aを実行することで、送受信部51A及び表示制御部51Bとして機能する。更に、本実施形態に係る揚重機操作者端末70は、送受信部71A及び表示制御部71Bを含む。揚重機操作者端末70のCPU71が揚重機端末処理プログラム73Aを実行することで、送受信部71A及び表示制御部71Bとして機能する。
【0039】
本実施形態に係る運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70のうちの複数の端末(以下、単に「複数の端末」ともいう。)の送受信部は、ユーザからの入力に応答して、建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報を管理サーバ10へ送信する。
【0040】
これに対し、本実施形態に係る管理サーバ10の生成部11Aは、要求情報の受信に応答して、建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、建設現場が稼働しているときの、複数の搬出入車両の各々によって搬入された資機材を揚重するための揚重機の現在の利用状態を表す揚重機状態と、が一覧表示された稼働状況画面を生成する。
【0041】
これに対し、本実施形態に係る上記複数の端末の表示制御部は、稼働状況画面を自らの表示部に表示させる。これにより、ユーザは、複数の搬出入車両の各々の現在の状態、及び揚重機の現在の利用状態を把握することができる。
【0042】
本実施形態では、上記搬出入ゲート状態として、搬出入車両の退場、作業中、待機中、及び移動中の少なくとも1つ(本実施形態では、全て)を適用し、上記揚重機状態として、搬出入車両が搬入した資機材の揚重作業完了、揚重作業中、揚重休止中、及び揚重作業前の少なくとも1つ(本実施形態では、全て)を適用している。
【0043】
一方、本実施形態に係る管理サーバ10の出力部11Bは、搬出入ゲート及び揚重機の何れか一方の予定を表す第1予定情報を入力するための第1入力画面を出力する。これに応じて、上記複数の端末の表示制御部は、第1入力画面を自らの表示部に表示させる。これにより、ユーザによって第1予定情報が入力される。
【0044】
そこで、本実施形態に係る上記複数の端末の送受信部は、ユーザから第1入力画面に対して入力された第1予定情報を受け付けると、第1予定情報を管理サーバ10へ送信する。
【0045】
これに対し、本実施形態に係る管理サーバ10の出力部11Bは、第1予定情報の受信に応答して、搬出入ゲート及び揚重機の他方の予定を表す第2予定情報を入力するための第2入力画面を出力する。これに応じて、上記複数の端末の表示制御部は、第2入力画面を自らの表示部に表示させる。これにより、ユーザによって第2予定情報が入力される。
【0046】
そこで、本実施形態に係る上記複数の端末の送受信部は、ユーザから第2入力画面に対して入力された第2予定情報を受け付けると、第2予定情報を管理サーバ10へ送信する。
【0047】
これに対し、本実施形態に係る管理サーバ10の格納変更部11Cは、第1予定情報と第2予定情報とを関連付けて記憶部13へ格納し、第1予定情報及び第2予定情報の何れか一方が変更された場合には、第1予定情報及び第2予定情報の他方も変更する。
【0048】
また、本実施形態では、第1予定情報及び第2予定情報の少なくとも一方に、関係者の連絡先情報が含まれており、管理サーバ10の出力部11Bは、上記各端末からの指示情報に応答して、連絡先情報を出力する。これに応じて、上記複数の端末の表示制御部は、連絡先情報を自らの表示部に表示させる。これにより、ユーザは、連絡先情報が示す連絡先を把握することができる。
【0049】
更に、本実施形態に係る管理サーバ10の通知部11Dは、第1予定情報に対応する作業状態情報の更新を受け付けると、作業状態情報の更新を上記複数の端末の少なくとも1つへ通知する。これに応じて、上記複数の端末の表示制御部は、作業状態情報の更新を示す情報を自らの表示部に表示させる。これにより、ユーザは、作業状態情報が更新された旨を把握することができる。
【0050】
なお、以下では、錯綜を回避するために、管理システム90が対象としている建設現場が1箇所のみである場合について説明するが、これに限るものでないことは言うまでもない。
【0051】
次に、
図3を参照して、本実施形態に係る予定管理データベース13Dについて説明する。
図3は、本実施形態に係る予定管理データベース13Dの構成の一例を示す模式図である。
【0052】
図3に示すように、本実施形態に係る予定管理データベース13Dは、日程、ゲート、車両情報、及びクレーン情報の各情報が記憶される。
【0053】
上記日程は、対象とする建設現場(以下、「対象現場」という。)における建設の日程を示す情報であり、上記ゲートは、対象現場に設けられた搬出入ゲートを示す情報であり、本実施形態では、当該ゲートとして、対応する搬出入ゲートの名称を適用している。
【0054】
また、上記車両情報は、対応する日程において対応する搬出入ゲートを利用する搬出入車両に関する情報であり、本実施形態では、
図3に示すように、協力会社、車両ID(Identification)、作業予定時間帯等を含む。ここで、上記協力会社は、対応する搬出入車両が属する会社を示す情報であり、上記車両IDは、対応する搬出入車両を個別に識別するために、搬出入車両の各々毎に異なるものとして予め割り振られた情報である。また、上記作業予定時間帯は、対応する搬出入車両が、対応する日程に、対応する搬出入ゲートを介した資機材の搬出入に関する作業を行う予定の時間帯を示す情報である。
【0055】
更に、上記クレーン情報は、対応する日程において対応する搬出入ゲートを利用して搬入された資機材を揚重するクレーンに関する情報であり、本実施形態では、
図3に示すように、クレーンID、作業予定時間帯等を含む。ここで、上記クレーンIDは、対応するクレーンを個別に識別するために、クレーンの各々毎に異なるものとして予め割り振られた情報であり、上記作業予定時間帯は、対応するクレーンが、対応する日程に、対応する搬出入ゲートを介して対応する搬出入車両により搬入された資機材の揚重に関する作業を行う予定の時間帯を示す情報である。
【0056】
図3に示す例では、A工務店に所属し、かつ、車両IDとして「A001」が割り振られた搬出入車両は、2023年6月1日に北ゲートを介して資機材を搬出入し、8時から11時までの時間帯で搬出入に関する作業を行うことが登録されている。また、
図3に示す例では、クレーンIDとして「C001」が割り振られたクレーンは、対応する搬出入車両により、2023年6月1日の8時から11時までの時間帯で北ゲートを介して搬入された資機材を、8時30分から10時45分までの時間帯で揚重することが登録されている。
【0057】
次に、
図4を参照して、本実施形態に係る稼働状況データベース13Eについて説明する。
図4は、本実施形態に係る稼働状況データベース13Eの構成の一例を示す模式図である。
【0058】
図4に示すように、本実施形態に係る稼働状況データベース13Eは、日程、ゲート、車両情報、及びクレーン情報の各情報が記憶される。
【0059】
上記日程及び上記ゲートは、上述した予定管理データベース13Dの日程及びゲートと同一の情報である。また、上記車両情報は、対応する日程において対応する搬出入ゲートを利用する搬出入車両に関する情報であり、本実施形態では、
図4に示すように、車両ID、状態、及び更新時間等を含む。ここで、上記車両IDは、上述した車両IDと同一の情報であり、上記状態は、上述した搬出入ゲート状態に相当する情報であり、対応する搬出入車両の現在の状態を示す情報である。更に、上記更新時間は、対応する搬出入車両について、上記状態を最後に更新した時刻を示す情報である。
【0060】
更に、上記クレーン情報は、対応する日程において対応する搬出入ゲートを利用して搬入された資機材を揚重するクレーンに関する情報であり、本実施形態では、
図4に示すように、クレーンID、状態、及び更新時間等を含む。ここで、上記クレーンIDは、上述したクレーンIDと同一の情報であり、上記状態は、上述した揚重機状態に相当する情報であり、対応するクレーンの現在の状態を示す情報である。更に、上記更新時間は、対応するクレーンについて、上記状態を最後に更新した時刻を示す情報である。
【0061】
図4に示す例では、車両IDとして「A001」が割り振られ、かつ、2023年6月1日に北ゲートを介して資機材を搬出入する搬出入車両の現在の状態は「退場」であり、当該状態の直近の更新が11時に行われたことが登録されている。また、
図4に示す例では、クレーンIDとして「C001」が割り振られたクレーンの現在の状態は「揚重作業完了」であり、当該状態の直近の更新が10時50分に行われたことが登録されている。
【0062】
なお、本実施形態では、搬出入ゲート状態として、搬出入車両の退場、作業中、待機中、及び移動中を適用し、上記揚重機状態として、資機材の揚重作業完了、揚重作業中、揚重休止中、及び揚重作業前を適用していることは上述した通りである。
【0063】
次に、
図5~
図20を参照して、本実施形態に係る管理システム90の作用を説明する。
【0064】
まず、
図5~
図10を参照して、本実施形態に係る第1管理処理を実行する場合の管理サーバ10の作用を説明する。
図5は、本実施形態に係る第1管理処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る第1管理処理は、搬出入車両による搬出入ゲートの利用予定、及び当該搬出入車両が対応する搬出入ゲートを介して対象現場に搬入した資機材を揚重する揚重機(本実施形態では、クレーン)の利用予定を登録したり、更新したりするために実行する処理である。
【0065】
管理サーバ10のCPU11が第1管理プログラム13Aを実行することによって、
図5に示す第1管理処理が実行される。
図5に示す第1管理処理は、運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70の何れかの端末(以下、「対象端末」という。)から、第1管理処理の実行の開始を指示する指示情報が受信された場合に実行される。
【0066】
図5のステップ100で、CPU11は、予め定められた構成とされたスケジューラ画面を生成し、対象端末に対して出力(送信)する。これに応じて、対象端末のCPUは、受信したスケジューラ画面を自身の表示部に表示する制御を行う。
図6には、この制御によって対象端末の表示部に表示される、搬出入ゲート用のスケジューラ画面の構成の一例が示されている。
【0067】
図6に示すように、本実施形態に係る搬出入ゲート用のスケジューラ画面では、表示しているスケジューラ画面がクレーン用のものであるか、搬出入ゲート用のものであるかを示すと共に、表示対象を切り替える場合に指定される対象設定用ボタンD1が表示される。また、本実施形態に係る搬出入ゲート用のスケジューラ画面では、対象現場に設けられた搬出入ゲートの各々毎に、対応する搬出入ゲートに対する、搬出入車両の利用の予定を入力する場合に対象とする時間帯を指定するための時間帯指定テーブルD2が表示される。なお、
図6に示すスケジューラ画面は搬出入ゲート用のものであるため、対象設定用ボタンD1における搬出入ゲートを示すボタンが網掛け表示とされている。
【0068】
図6に示すスケジューラ画面が表示されると、対象端末のユーザは、表示されているスケジューラ画面の表示対象を切り替える場合は、対象端末の入力部を用いて、切り替え後の表示対象が表示されている対象設定用ボタンD1を指定する。また、対象端末のユーザは、表示対象に対する予定を入力する場合は、対象端末の入力部を用いて、予定を入力する時間帯の表示領域D21を指定する。更に、対象端末のユーザは、本第1管理処理を終了させる場合には、対象端末の入力部を用いて終了ボタンDXを指定する。なお、
図6に示す例では、ユーザにより、北ゲートに対応し、かつ、13時から15時までの時間帯の表示領域D21が指定された場合が示されている。
【0069】
そこで、ステップ102で、CPU11は、対象端末のユーザによって上述した対象設定用ボタンD1、表示領域D21、及び終了ボタンDXの何れかが指定されるまで待機し、その後にステップ104に移行する。
【0070】
ステップ104で、CPU11は、対象設定用ボタンD1が指定されたか否かを判定することで、ユーザによって表示対象の切り替えが指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ106に移行する。
【0071】
ステップ106で、CPU11は、対象端末において表示されているスケジューラ画面の表示対象が切り替えられたスケジューラ画面を生成し、対象端末に対して出力(送信)した後、ステップ102に戻る。スケジューラ画面を受信すると、対象端末のCPUは、当該スケジューラ画面を自身の表示部に表示する制御を行うことで、スケジューラ画面を、それまでに表示していた表示対象とは異なるものに切り替える。
図10には、この制御によって対象端末の表示部に表示される、クレーン用のスケジューラ画面の構成の一例が示されている。
【0072】
図10に示すように、本実施形態に係るクレーン用のスケジューラ画面では、搬出入ゲート用のスケジューラ画面と同様の対象設定用ボタンD1が表示される。また、本実施形態に係るクレーン用のスケジューラ画面では、対象現場で用いられるクレーンの各々毎に、対応するクレーンの利用の予定を入力する場合に対象とする時間帯を指定するための時間帯指定テーブルD6が表示される。
【0073】
図10に示すスケジューラ画面が表示されると、対象端末のユーザは、表示されているスケジューラ画面の表示対象を切り替える場合は、対象端末の入力部を用いて、切り替え後の表示対象が表示されている対象設定用ボタンD1を指定する。また、対象端末のユーザは、表示対象に対する予定を入力する場合には、対象端末の入力部を用いて、予定を入力する時間帯の表示領域D61を指定する。更に、対象端末のユーザは、本第1管理処理を終了させる場合には、対象端末の入力部を用いて終了ボタンDXを指定する。なお、
図10に示す例では、ユーザにより、クレーンである50tラフター01に対応し、かつ、13時15分から14時45分までの時間帯の表示領域D61が指定された場合が示されている。
【0074】
なお、以下では、対象端末のユーザにより、スケジューラ画面における表示領域D21又は表示領域D61が指定された場合における、予定の入力対象を「予定入力対象」という。
【0075】
一方、ステップ104において否定判定となった場合はステップ108に移行する。ステップ108で、CPU11は、対象端末のユーザにより、スケジューラ画面における表示領域D21か、又は表示領域D61が指定されたか否かを判定することにより、ユーザによって予定入力対象に対する予定を入力することが指定されたか否かを判定する。そして、CPU11は、この判定において肯定判定となった場合はステップ110に移行する。
【0076】
ステップ110で、CPU11は、予め定められた構成とされた予約詳細モーダル画面を生成し、対象端末に対して出力(送信)し、ステップ112で、CPU11は、対象端末のユーザによって予め定められた情報が入力されるまで待機する。予約詳細モーダル画面が受信されると、対象端末のCPUは、受信した予約詳細モーダル画面を自身の表示部にモーダルウィンドウにより表示する制御を行う。
図7には、この制御によって対象端末の表示部に表示される、予定入力対象が搬出入ゲートに対する搬出入車両の利用予定であった場合の予約詳細モーダル画面D3の構成の一例が示されている。
【0077】
図7に示すように、本実施形態に係る予約詳細モーダル画面D3では、作業日、作業予定時間帯、協力会社名、搬出入車両の種類、当該搬出入車両の運転手、当該運転手の電話番号等といった、入力対象予定に関する各種情報を入力するための入力領域が表示される。なお、本実施形態に係る予約詳細モーダル画面D3では、上記作業予定時間帯として、スケジューラ画面においてユーザにより表示領域D21又は表示領域D61として指定された時間帯をデフォルトの時間帯として表示している。また、
図7に示すように、本実施形態に係る予約詳細モーダル画面D3では、対応する搬出入車両が搬入した資機材を荷下ろしする場所を指定するためのボタンが用意されており、当該ボタンを指定することで当該荷下ろしの場所を地図上で指定することができる。
【0078】
図7に示す予約詳細モーダル画面D3が表示されると、対象端末のユーザは、予定入力対象に関する各種情報を入力する。そして、ユーザは、入力した情報を登録する場合は保存ボタンD31を、予定入力対象に連携する対象の予定(予定入力対象が搬出入ゲートに対する搬出入車両の予定である場合は対応するクレーンの予定で、予定入力対象がクレーンの予定である場合は搬出入ゲートに対する搬出入車両の予定であり、以下、「連携対象予定」という。)の予約も行う場合は連携対象予約ボタンD32を、各々入力部を介して指定する。対象端末のユーザによって保存ボタンD31又は連携対象予約ボタンD32が指定されると、ステップ112が肯定判定となってステップ114に移行する。
【0079】
ステップ114で、CPU11は、対象端末のユーザによって保存ボタンD31が指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ116に移行する。ステップ116で、CPU11は、ユーザによって予約詳細モーダル画面D3において入力された情報を対象端末から受信して予定管理データベース13Dの対応する記憶領域に記憶(登録)する。
【0080】
ここで、本実施形態に係るスケジューラ画面では、予定入力対象に関して既に予定が登録されている時間帯の表示領域を指定することで、予約詳細モーダル画面D3により、当該予定を変更することもできる。この場合、登録済みの情報を、ユーザによって予約詳細モーダル画面D3で入力された情報に更新することになる。この場合、予定入力対象に対応する連携対象予定が予定管理データベース13Dに登録されている場合には、当該連携対象予定にも上記更新に伴う変更を行う必要がある場合がある。例えば、搬出入車両による搬出入ゲートの利用時間帯が前倒しされた場合は、当該資機材を揚重するためのクレーンの利用時間帯も前倒しする必要がある。逆に、例えば、搬出入車両による搬出入ゲートの利用時間帯が後ろ倒しされた場合は、当該クレーンの利用時間帯も後ろ倒しする必要がある。
【0081】
そこで、ステップ118で、CPU11は、ステップ116の処理によって既登録の情報を更新した場合で、かつ、連携対象予定が予定管理データベース13Dに登録されている場合、上記既登録の情報の更新を連携対象予定にも可能な限り反映する処理を実行し、その後にステップ136に移行する。
【0082】
一方、ステップ114において否定判定となった場合はステップ120に移行する。ステップ120で、CPU11は、連携対象予約ボタンD32が指定されたか否かを判定することで、対象端末のユーザによって連携対象予定の予約が指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ122に移行する。
【0083】
ステップ122で、CPU11は、予め定められた構成とされた連携対象予定を入力するための連携情報入力領域を生成し、対象端末に対して出力(送信)し、ステップ124で、CPU11は、対象端末のユーザによって予め定められた情報が入力されるまで待機する。連携情報入力領域が受信されると、対象端末のCPUは、受信した連携情報入力領域を自身の表示部により、予約詳細モーダル画面D3に追加して表示させる制御を行う。
図8には、この制御によって対象端末の表示部に追加して表示される、予定入力対象が搬出入ゲートに対する搬出入車両の利用予定である場合の連携情報入力領域D33の構成の一例が示されている。
【0084】
図8に示すように、本実施形態に係る連携情報入力領域D33では、使用クレーン、合図者、玉掛者等といった、対応するクレーンに関する各種情報を入力するための入力領域が表示される。
【0085】
図8に示す連携情報入力領域D33が表示されると、対象端末のユーザは、当該連携情報入力領域D33に対して、対応する情報を入力する。そして、ユーザは、当初のスケジューラ画面に戻る場合は当初予約へ戻るボタンD34を、入力した情報を登録する場合は保存ボタンD35を、各々入力部を介して指定する。対象端末のユーザによって当初予約へ戻るボタンD34又は保存ボタンD35が指定されると、ステップ124が肯定判定となってステップ126に移行する。
【0086】
ステップ126で、CPU11は、対象端末のユーザによって保存ボタンD35が指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ128に移行する。
【0087】
ステップ128で、CPU11は、予め定められた構成とされた確認画面を生成して対象端末に出力(送信)し、ステップ130で、CPU11は、対象端末のユーザによって予め定められた情報が入力されるまで待機する。確認画面が受信されると、対象端末のCPUは、受信した確認画面を自身の表示部により、予約詳細モーダル画面D3の上に重畳して表示させる制御を行う。
図9には、この制御によって対象端末の表示部に追加表示される、入力対象予定が搬出入ゲートに対する搬出入車両の利用予定である場合の確認画面D4の構成の一例が示されている。
【0088】
図9に示すように、本実施形態に係る確認画面D4では、搬出入ゲート及びクレーンの双方の予約をしてよいか否かの指定を促すメッセージが表示される。これに対し、対象端末のユーザは、当該予約を行ってよい場合は、はいボタンD41を、当該予約を行わない場合は、いいえボタンD42を、各々入力部を介して指定する。対象端末のユーザによって、はいボタンD41又はいいえボタンD42が指定されると、ステップ130が肯定判定となってステップ132に移行する。
【0089】
ステップ132で、CPU11は、はいボタンD41が指定されたか否かを判定することにより、搬出入ゲート及びクレーンの双方の予約を行うことがユーザによって指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ134に移行する。
【0090】
ステップ134で、CPU11は、ユーザによって予約詳細モーダル画面D3において入力された各種情報を対象端末から受信して予定管理データベース13Dの対応する記憶領域に記憶(登録)し、その後にステップ136に移行する。一方、ステップ108、ステップ120、ステップ126、及びステップ132の何れかで否定判定となった場合は、ステップ136に移行する。
【0091】
ステップ136で、CPU11は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ100に戻る一方、肯定判定となった時点で本第1管理処理を終了する。本実施形態では、上記終了タイミングとして、対象端末のユーザによって終了ボタンDXが指定されたタイミングを適用しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
【0092】
なお、
図7~
図9では、搬出入ゲート用のスケジューラ画面が表示されている場合の当該スケジューラ画面の推移の一例を示しているが、クレーン用のスケジューラ画面が表示されている場合における画面の推移も略同様であるので、ここでの図示は省略する。
【0093】
次に、
図11~
図15を参照して、本実施形態に係る第2管理処理を実行する場合の管理サーバ10の作用を説明する。
図11は、本実施形態に係る第2管理処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る第2管理処理は、予定管理データベース13Dに登録された予定を確認したり、搬出入車両及びクレーンの状態を設定したりするために実行する処理である。
【0094】
管理サーバ10のCPU11が第2管理プログラム13Bを実行することによって、
図11に示す第2管理処理が実行される。
図11に示す第2管理処理は、運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70の何れかの端末(以下でも、「対象端末」という。)から、第2管理処理の実行の開始を指示する指示情報が受信された場合に実行される。
【0095】
図11のステップ200で、CPU11は、予定管理データベース13Dから当日に関する全ての情報(以下、「予定管理情報」という。)を読み出し、当該予定管理情報を用いて、予め定められた構成とされた予約確認画面を生成し、対象端末に対して出力(送信)する。これに応じて、対象端末のCPUは、受信した予約確認画面を自身の表示部に表示する制御を行う。
図12には、この制御によって対象端末の表示部に表示される、搬出入ゲート用の予約確認画面の構成の一例が示されている。
【0096】
図12に示すように、本実施形態に係る搬出入ゲート用の予約確認画面では、スケジューラ画面と同様の対象設定用ボタンD1が表示される。また、本実施形態に係る搬出入ゲート用の予約確認画面では、対象現場に設けられた搬出入ゲートの各々毎で、かつ、搬出入車両の各々毎に、当該搬出入車両の種類に関する情報、及び協力会社名が含まれた個別表示領域D71が対応する時間帯に表示された予定テーブルD7が表示される。なお、
図12に示す予約確認画面は搬出入ゲート用のものであるため、対象設定用ボタンD1における搬出入ゲートを示すボタンが網掛け表示とされている。
【0097】
図12に示す予約確認画面が表示されると、対象端末のユーザは、表示されている予約確認画面の表示対象を切り替える場合は、対象端末の入力部を用いて、切り替え後の表示対象が表示されている対象設定用ボタンD1を指定する。また、対象端末のユーザは、予約されている予定の詳細を示す予約詳細モーダル画面を表示させる場合は、対応する個別表示領域D71を指定する。更に、対象端末のユーザは、本第2管理処理を終了させる場合には、対象端末の入力部を用いて終了ボタンDXを指定する。
【0098】
なお、以下では、対象端末のユーザにより、予約詳細モーダル画面の表示が指定された場合における詳細な予定の表示対象を「詳細予定表示対象」という。
【0099】
ステップ202で、CPU11は、対象端末のユーザによって上述した対象設定用ボタンD1、個別表示領域D71、及び終了ボタンDXの何れかが指定されるまで待機し、その後にステップ204に移行する。
【0100】
ステップ204で、CPU11は、対象設定用ボタンD1が指定されたか否かを判定することで、ユーザによって表示対象の切り替えが指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ206に移行する。
【0101】
ステップ206で、CPU11は、対象端末において表示されている予約確認画面の表示対象が切り替えられた予約確認画面を生成し、対象端末に対して出力(送信)した後、ステップ202に戻る。予約確認画面を受信すると、対象端末のCPUは、当該予約確認画面を自身の表示部に表示する制御を行うことで、予約確認画面を、それまでに表示していた表示対象とは異なるものに切り替える。
【0102】
一方、ステップ204において否定判定となった場合はステップ208に移行する。ステップ208で、CPU11は、対象端末のユーザにより、予約確認画面において予約詳細モーダル画面の表示が指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ210に移行する。
【0103】
ステップ210で、CPU11は、予め定められた構成とされた予約詳細モーダル画面を生成し、対象端末に対して出力(送信)し、ステップ212で、CPU11は、対象端末のユーザによって予め定められた情報が入力されるまで待機する。予約詳細モーダル画面が受信されると、対象端末のCPUは、受信した予約詳細モーダル画面を自身の表示部にモーダルウィンドウにより表示する制御を行う。
図13には、この制御によって対象端末の表示部に表示される、詳細予定表示対象が何れかの搬出入車両であった場合の予約詳細モーダル画面D8の構成の一例が示されている。
【0104】
図13に示すように、本実施形態に係る予約詳細モーダル画面D8では、作業日、作業予定時間帯、協力会社名、搬出入車両の種類等といった、ユーザによって指定された搬出入車両の予定の詳細を示す情報が表示される。なお、
図13に示すように、本実施形態に係る予約詳細モーダル画面D8では、対応する搬出入車両が搬入した資機材を荷下ろしする場所を表示するためのボタンが用意されており、当該ボタンを指定することで当該荷下ろしの場所を地図上で表示することができる。
【0105】
ここで、本実施形態に係る予約詳細モーダル画面D8では、表示されている予定の関係者の電話番号を表示する場合に指定される電話番号表示ボタンD10、及び当該予定に対応する搬出入車両の状態を設定する場合に指定される状態設定ボタンD11が表示される。
【0106】
図13に示す予約詳細モーダル画面D8が表示されると、対象端末のユーザは、表示内容を確認したうえで、上記電話番号を表示する場合は電話番号表示ボタンD10を、上記搬出入車両の状態を設定する場合は状態設定ボタンD11の当該状態に対応するボタンを、各々指定する。対象端末のユーザによって電話番号表示ボタンD10又は状態設定ボタンD11が指定されると、ステップ212が肯定判定となってステップ214に移行する。
【0107】
ステップ214で、CPU11は、対象端末のユーザによって電話番号表示ボタンD10が指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ216に移行する。ステップ216で、CPU11は、予約詳細モーダル画面D8による表示対象に関係する人の電話番号を予定管理データベース13Dから読み出し、当該電話番号を一覧形式で表示する電話番号モーダル画面を生成し、対象端末に対して出力(送信)した後、ステップ224に移行する。
【0108】
電話番号モーダル画面が受信されると、対象端末のCPUは、受信した電話番号モーダル画面を自身の表示部にモーダルウィンドウにより所定時間表示する制御を行う。
図14には、この制御によって対象端末の表示部に表示される、詳細予定表示対象が何れかの搬出入車両であった場合の電話番号モーダル画面D13の構成の一例が示されている。
【0109】
図14に示すように、本実施形態に係る電話番号モーダル画面D13では、対応する搬出入車両の運転手の電話番号及び当該運転手の職長の電話番号に加えて、当該搬出入車両に連携するクレーンの操作者(
図14では、「オペレータ」と表現)の電話番号も表示する。従って、対象端末のユーザは、これらの電話番号を把握することができる。
【0110】
一方、ステップ214において否定判定となった場合はステップ218に移行する。ステップ218で、CPU11は、状態設定ボタンD11の何れかのボタンが指定されたか否かを判定することで、対象端末のユーザによって対象となる搬出入車両か、又は、対象となるクレーンの状態の設定が指定されたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ220に移行する。
【0111】
ステップ220で、CPU11は、ユーザによって指定されたボタンに対応する状態を示す情報と、その時点の時刻を示す情報とを、稼働状況データベース13Eの対応する記憶領域に記憶(登録)する。ステップ222で、CPU11は、ユーザによって設定された状態となったことを示す情報(以下、「状態通知情報」という。)を関係者が保持する端末に電子メールにて送信し、その後にステップ224に移行する。
【0112】
図15には、本実施形態に係る状態通知情報Mの一例を示す模式図が示されている。
図15に示す例では、状態通知情報Mとして、対応する協力会社名、予約日時等といった関連する各種情報が表示されると共に、状態の推移を、より具体的に示す情報(
図15に示す例では、「クレーン予約と連動しているゲート予約の車両が入場しました。」との情報)が表示される。従って、上記関係者は、これらの情報を把握することができる。
【0113】
一方、ステップ208及びステップ218の何れかで否定判定となった場合は、ステップ224に移行する。
【0114】
ステップ224で、CPU11は、予め定められた終了タイミングが到来したか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ200に戻る一方、肯定判定となった時点で本第2管理処理を終了する。本実施形態では、上記終了タイミングとして、対象端末のユーザによって終了ボタンDXが指定されたタイミングを適用しているが、これに限るものでないことは言うまでもない。
【0115】
なお、
図12~
図14では、搬出入ゲート用の予約確認画面が表示されている場合の当該予約確認画面の推移の一例を示しているが、クレーン用の予約確認画面が表示されている場合における画面の推移も略同様であるので、ここでの図示は省略する。
【0116】
次に、
図16~
図20を参照して、本実施形態に係る第3管理処理を実行する場合の管理サーバ10の作用を説明する。
図16は、本実施形態に係る第3管理処理の一例を示すフローチャートである。本実施形態に係る第3管理処理は、対象端末の表示部に対して、搬出入車両及びクレーンの現在の状態を一覧表示させるために実行する処理である。
【0117】
管理サーバ10のCPU11が第3管理プログラム13Cを実行することによって、
図16に示す第3管理処理が実行される。
図16に示す第3管理処理は、運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70の何れかの端末(以下でも、「対象端末」という。)から、第3管理処理の実行の開始を指示する指示情報(本開示の技術の「要求情報」に相当。)が受信された場合に実行される。
【0118】
図16のステップ300で、CPU11は、予定管理データベース13Dから当日に関する全ての情報(以下でも、「予定管理情報」という。)を読み出し、稼働状況データベース13Eから当日に関する全ての情報(以下、「稼働状況情報」という。)を読み出す。ステップ302で、CPU11は、読み出した予定管理情報及び稼働状況情報を用いて、予め定められた構成とされた稼働状況画面を生成し、対象端末に対して出力(送信)し、ステップ304で、CPU11は、対象端末のユーザによって予め定められた情報が入力されるまで待機する。
【0119】
稼働状況画面を受信すると、対象端末のCPUは、受信した稼働状況画面を自身の表示部に表示する制御を行う。
図17には、この制御によって対象端末の表示部に表示される稼働状況画面の構成の一例が示されている。
【0120】
図17に示すように、本実施形態に係る稼働状況画面では、搬出入ゲートテーブルD12A及びクレーンテーブルD12Bが含まれた状態テーブルD12が表示される。ここで、搬出入ゲートテーブルD12Aは、対象現場に設けられた搬出入ゲートの時系列での状況を示すテーブルであり、クレーンテーブルD12Bは、当該搬出入ゲートから搬入された資機材を揚重するクレーンの時系列での状況を示すテーブルである。
【0121】
なお、
図17に示す例では、対象現場に設けられた搬出入ゲートのうちの1つの搬出入ゲートのみについて表示する形態とされているが、これに限るものではない。例えば、対象現場に設けられた全ての搬出入ゲートについて表示する形態としてもよいし、ユーザによって指定された搬出入ゲートのみを対象として表示する形態としてもよい。
【0122】
一例として
図17に示すように、本実施形態に係る状態テーブルD12における搬出入ゲートテーブルD12Aには、作業予定時間帯D12A11及び状態D12A12が含まれる個別表示領域D12A1が、対応する時間帯の位置に表示される。従って、対象端末のユーザは、搬出入ゲートテーブルD12Aを参照することで、これらの情報を把握することができる。
【0123】
一方、一例として
図17に示すように、本実施形態に係る状態テーブルD12におけるクレーンテーブルD12Bには、作業予定時間帯D12B11及び状態D12B12が含まれる個別表示領域D12B1が、対応する時間帯の位置に表示される。従って、対象端末のユーザは、クレーンテーブルD12Bを参照することで、これらの情報を把握することができる。
【0124】
そして、
図17に示すように、状態テーブルD12において、搬出入ゲートテーブルD12AとクレーンテーブルD12Bとを、同一の時間帯を揃えた状態で表示することで、対象端末のユーザは、自身の役割に応じた効果を享受することができる。
【0125】
例えば、対象端末のユーザが搬出入ゲートの管理者である場合、当該搬出入ゲートを利用した搬出入車両によって搬入された資機材を揚重するクレーンのリアルタイムでの状態を把握することができると、当該搬出入ゲートにおける次工程の搬出入管理を効率化することができる。
【0126】
また、例えば、対象端末のユーザがクレーンの操作者(オペレータ)である場合、当該クレーンを利用して揚重する資機材を搬入する搬出入車両のリアルタイムでの状態を把握することができると、他の揚重作業との予定の調整を行うことができ、空き時間(クレーンを稼働させず、休止する時間)を削減することができる。
【0127】
即ち、状態テーブルD12を参照することで、搬出入ゲート及びクレーンの各々の利用予定と実作業とのギャップが可視化されるため、各々に関する作業効率を向上させることができる。
【0128】
例えば、稼働状況画面が
図18に示すものである場合、対象端末のユーザがAクレーンの操作者であり、かつ、作業予定時間帯が8時30分から10時45分までとされた作業が10時に終了した場合、当該終了時点においては、以下のような状況が考えられる。
【0129】
即ち、当該稼働状況画面を参照しない従来の場合、Aクレーンの操作者は、「C社の搬出入車両の作業予定時間帯の開始は11時からだから、1時間暇だな。休憩しよう。」といったように考える可能性が高い。
【0130】
これに対し、
図18に示す稼働状況画面をAクレーンの操作者が参照した場合、「A社の作業が終わったぞ。C社の搬出入車両が既に到着しているなら、揚重開始できる。」をいったように考え、C社の搬出入車両や北ゲートの管理者等に、その旨を連絡するといったことが可能となる。
【0131】
なお、
図19に示すように、本実施形態に係る稼働状況画面では、搬出入車両とクレーンとで互いに連携している場合には、相手のものを示すマーク(
図19に示す例では、マークM1及びマークM2)を個別表示領域D12A1及び個別表示領域D12B1に表示する形態としてもよい。これにより、当該連携していることを容易に把握することができる。
【0132】
一方、例えば、稼働状況画面が
図20に示すものである場合、対象端末のユーザが北ゲートのガードマンであり、かつ、対応するクレーンの作業予定時間帯が8時30分から10時45分までの作業が10時に終了した場合、当該終了時点においては、以下のような状況が考えられる。
【0133】
即ち、当該稼働状況画面を参照しない従来の場合、北ゲートのガードマンは、「C社の搬出入車両の作業予定時間帯の開始は11時からだから、11時に搬出入車両が来なかったら状況を確認すればよいか。」といったように考える可能性が高い。
【0134】
これに対し、
図20に示す稼働状況画面を北ゲートのガードマンが参照した場合、「10時45分に終了予定のA社による揚重がもう終わっている!次のC社の搬出入車両が早く着いているから入場させよう!」をいったように考え、C社の搬出入車両やAクレーンの操作者等に、その旨を連絡するといったことが可能となる。
【0135】
一例として
図17に示す稼働状況画面が表示されると、対象端末のユーザは、当該稼働状況画面を参照し、必要に応じて表示内容に応じた効率化のための対策を行った後、終了ボタンDXを指定する。ユーザによって終了ボタンDXが指定されると、ステップ304が肯定判定となって本第3管理処理を終了する。
【0136】
以上説明したように、本実施形態によれば、建設現場における稼働状況画面の表示を要求する要求情報の受信に応答して、建設現場が稼働しているときの、資機材の搬出入ゲートにおける複数の搬出入車両の各々の現在の状態を表す搬出入ゲート状態と、建設現場が稼働しているときの、資機材を揚重するための揚重機の現在の利用状態を表す揚重機状態と、が一覧表示された稼働状況画面を生成し、当該稼働状況画面を表示部に表示させている。従って、従来の技術に比較して、建設現場の作業員による作業を効率化させることができる。
【0137】
また、本実施形態によれば、搬出入ゲート状態を、搬出入車両の退場、作業中、待機中、及び移動中の少なくとも1つを表すものとし、揚重機状態を、搬出入車両が搬入した資機材の揚重作業完了、揚重作業中、揚重休止中、及び揚重作業前の少なくとも1つを表すものとしている。従って、適用した状態を作業員に把握させることができる。
【0138】
また、本実施形態によれば、管理サーバが、搬出入ゲート及び揚重機の何れか一方の予定を表す第1予定情報を入力するための第1入力画面(本実施形態では、搬出入ゲート用のスケジューラ画面に表示された予約詳細モーダル画面)を出力し、端末が、ユーザから第1入力画面に対して入力された第1予定情報を受け付けると、第1予定情報を管理サーバへ送信し、管理サーバが、第1予定情報の受信に応答して、搬出入ゲート及び揚重機の他方の予定を表す第2予定情報を入力するための第2入力画面(本実施形態では、クレーン用のスケジューラ画面に表示された予約詳細モーダル画面)を出力し、端末が、ユーザから第2入力画面に対して入力された第2予定情報を受け付けると、第2予定情報を管理サーバへ送信し、管理サーバが、第1予定情報と第2予定情報とを関連付けて記憶部へ格納し、第1予定情報及び第2予定情報の何れか一方が変更された場合には、第1予定情報及び第2予定情報の他方も変更している。従って、当該変更を行わない場合に比較して、作業員にとっての利便性を、より向上させることができる。
【0139】
また、本実施形態によれば、第1予定情報及び第2予定情報の少なくとも一方に、関係者の連絡先情報(本実施形態では、電話番号)を含め、管理サーバが、端末からの指示情報に応答して、連絡先情報を出力している。従って、作業員にとっての利便性を、より向上させることができる。
【0140】
更に、本実施形態によれば、管理サーバが、第1予定情報に対応する作業状態情報の更新を受け付けると、作業状態情報の更新を端末へ通知(本実施形態では、電子メールによる通知)している。従って、作業員に対して作業状態情報の更新を把握させることができる。
【0141】
なお、上記実施形態では、管理サーバ10において第1管理処理、第2管理処理、及び第3管理処理の各処理を実行する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70の少なくとも1つによって上記各処理を実行する形態としてもよいし、管理サーバ10、運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70が連携して、上記各処理を分担して実行する形態としてもよい。
【0142】
また、上記実施形態では、運転手端末30、ゲート管理者端末50、及び揚重機操作者端末70の各々において搬出入車両及びクレーンの状態を登録する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、管理サーバ10によって搬出入車両及びクレーンの少なくとも一方の状態を登録する形態としてもよい。
【0143】
更に、搬出入車両及びクレーンの少なくとも一方の状態を自動的に更新する形態としてもよい。例えば、搬出入車両の位置を運転手端末30に設けられた位置検出部39によって逐次検出し、当該搬出入車両と、対応する搬出入ゲートとの位置関係から搬出入車両の状態を自動的に設定(更新)する形態としてもよい。また、クレーンのエンジンが稼働しているか否かの検出結果から、当該クレーンの状態を自動的に設定(更新)する形態としてもよい。更に、搬出入ゲートに撮影装置を設けておき、当該撮影装置による撮影画像に含まれるナンバープレートに表記されている番号の認識結果を用いて、対応する搬出入車両の状態を自動的に設定(更新)する形態としてもよい。
【0144】
また、上記実施形態において、例えば、生成部11A、出力部11B、格納変更部11C、通知部11D、送受信部31A、表示制御部31B、送受信部51A、表示制御部51B、送受信部71A、及び表示制御部71Bの各処理を実行する処理部(processing unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、前述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
【0145】
処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせや、CPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
【0146】
処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント及びサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
【0147】
更に、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)を用いることができる。
【符号の説明】
【0148】
10 管理サーバ
11 CPU
11A 生成部
11B 出力部
11C 格納変更部
11D 通知部
12 メモリ
13 記憶部
13A 第1管理プログラム
13B 第2管理プログラム
13C 第3管理プログラム
13D 予定管理データベース
13E 稼働状況データベース
14 入力部
15 表示部
16 媒体読み書き装置
17 記録媒体
18 通信I/F部
30 運転手端末
31 CPU
31A 送受信部
31B 表示制御部
32 メモリ
33 記憶部
33A 運転手端末処理プログラム
34 入力部
35 表示部
36 媒体読み書き装置
37 記録媒体
38 無線通信部
39 位置検出部
50 ゲート管理者端末
51 CPU
51A 送受信部
51B 表示制御部
52 メモリ
53 記憶部
53A ゲート端末処理プログラム
54 入力部
55 表示部
56 媒体読み書き装置
57 記録媒体
58 無線通信部
70 揚重機操作者端末
71 CPU
71A 送受信部
71B 表示制御部
72 メモリ
73 記憶部
73A 揚重機端末処理プログラム
74 入力部
75 表示部
76 媒体読み書き装置
77 記録媒体
78 無線通信部
80 ネットワーク
90 管理システム