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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171658
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20241205BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088789
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】小林 政徳
(72)【発明者】
【氏名】村松 由基
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770AA21
5H770BA02
5H770CA01
5H770CA06
5H770DA03
5H770DA10
5H770DA41
5H770EA01
5H770JA11W
5H770PA11
5H770PA26
5H770PA42
5H770PA45
5H770QA06
5H770QA14
5H770QA21
5H770QA28
5H770QA33
(57)【要約】
【課題】スイッチの不具合を抑制できる電力変換装置を提供すること。
【解決手段】インバータ100は、U相レグ群とU相バスバ71とを備える。Uレグ群は、同電位で駆動する二つのU相レグ21,22を含んでいる。各U相レグ21,22は、互いに電気的に接続されたモータ端子21a,22aと、モータ端子21a,22aと同電位の吊りリード21f,22fとを備える。さらに、インバータ100は、吊りリード21f,22f間を電気的に接続するバスバ60を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同電位で駆動する複数の半導体装置(21~26)と、
複数の前記半導体装置を電気的に接続する接続部材(60~63)と、を備え、
各半導体装置は、互いに電気的に接続された出力端子(21a~26a)と、前記出力端子と同電位の同電位端子(21f~26f)と、を有し、
前記接続部材は、前記同電位端子間を電気的に接続している電力変換装置。
【請求項2】
前記半導体装置は、本体部(21g)と、前記本体部の第1側面(21g1)から突出した前記出力端子と、前記本体部の前記第1側面の反対面である第2側面(21g2)から突出した前記同電位端子と、を有した請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記半導体装置は、冷却器(14)によって冷却されており、
前記接続部材は、前記冷却器の対向領域に配置される請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記半導体装置と電気的に接続された回路基板(90)を備え、
前記接続部材は、前記半導体装置と前記回路基板との間に配置される請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記接続部材は、対称構造を有する請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記接続部材は、前記同電位端子間でバネ機構を有する請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記接続部材は、同電位端子間の中央に凸形状部を有している請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記半導体装置は、信号端子を有し、
前記凸形状部は、異なる前記半導体装置における信号端子間に配置される請求項7に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記半導体装置は、冷却器(14)によって冷却されており、
前記凸形状部は、前記冷却器の対向領域に配置される請求項7に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記凸形状部は、異なる前記半導体装置間に配置される請求項7に記載の電力変換装置。
【請求項11】
前記接続部材は、一つの前記同電位端子に接続された第1接続部(60a1)と、他の前記同電位端子に接続された第2接続部(60a2)と、前記第1接続部に連なる第1屈曲部(60a3)と、前記第2接続部に連なる第2屈曲部(60a4)と、前記凸形状部としての、前記第1屈曲部に連なる第1延長部(60a5)、前記第2屈曲部に連なる第2延長部(60a6)、前記第1延長部と前記第2延長部とに連なる第3屈曲部(60a7)と、を有し、
前記第1屈曲部から前記第3屈曲部までの長さ、および前記第2屈曲部から前記第3屈曲部までの長さは、前記第1接続部から前記第1屈曲部までの長さ、および前記第2接続部から前記第2屈曲部までの長さよりも長い請求項7に記載の電力変換装置。
【請求項12】
前記接続部材は、前記半導体装置に接する二股の足部(60b)を有する請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項13】
前記足部は、曲げ形状を有する請求項12に記載の電力変換装置。
【請求項14】
前記半導体装置は、前記同電位端子としての吊りリードを有する請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項15】
前記出力端子(21a~26a)は、出力バスバと接続されており、
前記接続部材のインピーダンスは、前記出力バスバのインピーダンスと同等、もしくは、前記出力バスバのインピーダンス以下である請求項1または2に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力変換装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示されるように、U相レグ群、V相レグ群、W相レグ群とを備えた電力変換装置がある。各相レグ群は、直列接続されたハイサイドスイッチとローサイドスイッチを含む相レグを複数備える。そして、たとえば、U相レグ群における複数のU相レグは、ハイサイドスイッチとローサイドスイッチとの間が相バスバを介してモータに接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-167786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電力変換装置は、たとえば、一つのU相レグのハイサイドスイッチとローサイドスイッチとの間と、他のU相レグのハイサイドスイッチとローサイドスイッチとの間における電圧が変動することがある。よって、電力変換装置は、その電圧の変動によって、ハイサイドスイッチに不具合が生じる虞がある。
【0005】
そこで本明細書に記載の開示は、スイッチの不具合を抑制できる電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示された電力変換装置は、
同電位で駆動する複数の半導体装置(21~26)と、
複数の半導体装置を電気的に接続する接続部材(60~63)と、を備え、
各半導体装置は、互いに電気的に接続された出力端子(21a~26a)と、出力端子と同電位の同電位端子(21f~26f)と、を有し、
接続部材は、同電位端子間を電気的に接続していることを特徴とする。
【0007】
このため、電力変換装置は、複数の半導体装置間におけるインピーダンスを低減もしくは均一にすることができる。そのため、電力変換装置は、複数の半導体装置間における電圧変動を抑制できる。よって、電力変換装置は、電圧変動に伴うハイサイドスイッチの不具合を抑制できる。
【0008】
なお、上記の括弧内の参照番号は、後述の実施形態に記載の構成との対応関係を示すものに過ぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】車載システムの電気回路図である。
図2】半導体モジュールの概略構成を示す平面図である。
図3】電力変換ユニットの概略構成を示す平面図である。
図4】電力変換ユニットの回路基板側の概略構成を示す平面図である。
図5】バスバの概略構成を示す斜視図である。
図6】バスバの概略構成を示す平面図である。
図7】変形例1のバスバの概略構成を示す平面図である。
図8】変形例2のバスバの概略構成を示す平面図である。
図9】変形例3のバスバの概略構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態を図に基づいて説明する。
【0011】
(第1実施形態)
本実施形態では、電力変換装置をインバータ100に適用した例を採用する。図1~6に基づいて、インバータ100に関して説明する。本実施形態では、一例として、インバータ100が電力変換ユニット1に設けられた例を採用する。また、電力変換ユニット1は、車載システム1000に設けられる。そのため、以下では、電力変換ユニット1および車載システム1000に関しても説明する。
【0012】
<車載システム>
車載システム1000は、電気自動車用のシステムを構成している。図1に示すように、車載システム1000は、バッテリ500、電力変換ユニット1、および、モータ600を備える。
【0013】
車載システム1000は、図示しない複数のECUを有していてもよい。これら複数のECUは、バス配線を介して相互に信号を送受信している。複数のECUは、協調して電気自動車を制御している。複数のECUの制御により、バッテリ500のSOCに応じたモータ600の回生と力行が制御される。SOCはstate of chargeの略である。ECUはelectronic control unitの略である。
【0014】
バッテリ500は、複数の二次電池を備える。これら複数の二次電池は直列接続された電池スタックを構成している。この電池スタックのSOCがバッテリ500のSOCに相当する。二次電池としてはリチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、および、有機ラジカル電池などを採用することができる。
【0015】
電力変換ユニット1は、バッテリ500とモータ600との間の電力変換を行う。電力変換ユニット1は、バッテリ500の直流電力をモータ600の力行に適した電圧レベルの交流電力に変換する。電力変換ユニット1は、モータ600の発電(回生)によって生成された交流電力をバッテリ500の充電に適した電圧レベルの直流電力に変換する。なお、電力変換ユニット1の構成に関しては、後ほど詳しく説明する。
【0016】
モータ600は、図示しない電気自動車の出力軸に連結される。モータ600の回転エネルギーは、出力軸を介して電気自動車の走行輪に伝達される。逆に、走行輪の回転エネルギーは出力軸を介してモータ600に伝達される。
【0017】
モータ600は、電力変換ユニット1から供給される交流電力によって力行する。これにより推進力が走行輪に付与される。またモータ600は、走行輪から伝達される回転エネルギーによって回生する。この回生によって発生した交流電力は、電力変換ユニット1によって直流電力に変換されるとともに降圧される。この直流電力がバッテリ500に供給される。また直流電力は電気自動車に搭載された各種電気負荷にも供給される。
【0018】
<電力変換ユニット>
図1に示すように、電力変換ユニット1は、インバータ100とコンバータ200を備える。ここでは、主に、インバータ100とコンバータ200における電気的な接続関係を説明する。インバータ100とコンバータ200の構成に関しては、後ほど図3などを用いて説明する。なお、電力変換ユニット1は、コンバータ200を備えていなくてもよい。
【0019】
インバータ100は、U相バスバ71、V相バスバ72、相バスバ73を介してモータ600のU相ステータコイル、V相ステータコイル、W相ステータコイルと電気的に接続される。
【0020】
コンバータ200は、バッテリ500の直流電力をモータ600の力行に適した電圧レベルに昇圧する。インバータ100は、この直流電力を交流電力に変換する。この交流電力がモータ600に供給される。また、インバータ100は、モータ600で生成された交流電力を直流電力に変換する。コンバータ200は、この直流電力をバッテリ500の充電に適した電圧レベルに降圧する。
【0021】
コンバータ200は、第1給電バスバ401と第2給電バスバ402を介してバッテリ500と電気的に接続される。コンバータ200は、第3給電バスバ403と第4給電バスバ404を介してインバータ100と電気的に接続される。
【0022】
第1給電バスバ401は、バッテリ500の正極に接続される。第2給電バスバ402は、バッテリ500の負極に接続される。これら第1給電バスバ401と第2給電バスバ402には、第1コンデンサ51が接続される。第1コンデンサ51の有する2つの電極のうちの一方が第1給電バスバ401に接続され、他方が第2給電バスバ402に接続される。
【0023】
第3給電バスバ403は、後述の第1ハイサイドスイッチ37と接続される。第4給電バスバ404は、第2給電バスバ402と接続される。これら第3給電バスバ403と第4給電バスバ404には、第2コンデンサ52が接続される。第2コンデンサ52の有する2つの電極のうちの一方が第3給電バスバ403に接続され、他方が第4給電バスバ404に接続される。
【0024】
<コンバータ>
コンバータ200は、A相レグ27とリアクトル220を有する。A相レグ27は、第1ハイサイドスイッチ37と第1ローサイドスイッチ38を有する。本実施形態では、一例として、第1ハイサイドスイッチ37と第1ローサイドスイッチ38にMOSFETを採用している。なお、第1ハイサイドスイッチ37と第1ローサイドスイッチ38は、IGBTであっても採用できる。また、後ほど説明するスイッチ群10に関しても、MOSFETのかわりにIGBTを採用できる。
【0025】
これら第1ハイサイドスイッチ37と第1ローサイドスイッチ38それぞれが樹脂封止される。これによりA相レグ27は、半導体モジュールを構成している。半導体モジュールは、図2の第1U相レグ21と同様に構成される。
【0026】
A相レグ27は、中点端子27a、A相ドレイン端子27b、A相ソース端子27cを備える。中点端子27aは、第1ハイサイドスイッチ37のソース電極および第1ローサイドスイッチ38のドレイン電極と接続される。A相ドレイン端子27bは、第1ハイサイドスイッチ37のドレイン電極と接続される。A相ソース端子27cは、第1ローサイドスイッチ38のソース電極と接続される。
【0027】
中点端子27aは、第1給電バスバ401に接続される。A相ドレイン端子27bは、第3給電バスバ403に接続される。A相ソース端子27cは、第2給電バスバ402に接続される。よって、第1ハイサイドスイッチ37と第1ローサイドスイッチ38は、第3給電バスバ403から第2給電バスバ402に向かって順に直列接続される。なお、第1給電バスバ401には、リアクトル220が接続される。
【0028】
第1ハイサイドスイッチ37と第1ローサイドスイッチ38は、ECUによって開閉制御される。ECUは、制御信号を生成し、それをゲートドライバに出力する。ゲートドライバは、制御信号を増幅して各スイッチ37,38のゲート電極に出力する。これによりECUは、コンバータ200に入力される直流電力の電圧レベルを昇降圧する。各スイッチ37,38のゲート電極は、後ほど説明する信号端子21d,21eのいずれか一つと接続される。
【0029】
ECUは、制御信号としてパルス信号を生成している。ECUは、このパルス信号のオンデューティ比と周波数を調整することで直流電力の昇降圧レベルを調整している。このようにECUは、スイッチをPWM制御している。昇降圧レベルは、モータ600の目標トルクとバッテリ500のSOCに応じて決定される。
【0030】
バッテリ500の直流電力を昇圧する場合、ECUは、第1ハイサイドスイッチ37と第1ローサイドスイッチ38それぞれを交互に開閉する。これとは反対にインバータ100から供給された直流電力を降圧する場合、ECUは、第1ローサイドスイッチ38に出力する制御信号をローレベルに固定する。それとともにECUは、第1ハイサイドスイッチ37に出力する制御信号をハイレベルとローレベルに順次切り換える。
【0031】
<インバータ>
インバータ100は、U相レグ群、V相レグ群、および、W相レグ群から成るスイッチ群10を備える。
【0032】
U相レグ群は、第1U相レグ21と第2U相レグ22を有する。また、U相レグ群は、同電位で駆動する第1U相レグ21と第2U相レグ22を備えているといえる。
【0033】
第1U相レグ21と第2U相レグ22それぞれは、第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32を有する。第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32は、それぞれMOSFETである。なお、第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32は、SiCを主成分とするMOSFETを採用する。しかしながら、第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32は、Siを主成分とするMOSFETであっても採用できる。
【0034】
本実施形態では、二つのレグ21,22を備えたU相レグ群を採用している。しかしながら、本開示は、三つ以上のレグを備えたU相レグ群であっても採用できる。この点は、V相レグ群、W相レグ群でも同様である。
【0035】
第1U相レグ21は、第1モータ端子21a、第1ドレイン端子21b、第1ソース端子21cを備える。第1モータ端子21aは、第1U相レグ21における第2ハイサイドスイッチ31のソース電極および第2ローサイドスイッチ32のドレイン電極と接続される。第1ドレイン端子21bは、第1U相レグ21における第2ハイサイドスイッチ31のドレイン電極と接続される。第1ソース端子21cは、第1U相レグ21における第2ローサイドスイッチ32のソース電極と接続される。なお、以下においては、第1モータ端子21a、第1ドレイン端子21b、第1ソース端子21cをまとめて主端子21a~21cとも称する。
【0036】
また、第1U相レグ21は、第2ハイサイドスイッチ31に接続された複数の信号端子21d、第2ローサイドスイッチ32に接続された複数の信号端子21eを備える。各信号端子21d,21eの一つは、各スイッチ31,32のゲート電極と接続される。さらに、第1U相レグ21は、第1吊りリード21fを備える。
【0037】
第2U相レグ22は、第2モータ端子22a、第2ドレイン端子22b、第2ソース端子22cを備える。第2モータ端子22aは、第2U相レグ22における第2ハイサイドスイッチ31のソース電極および第2ローサイドスイッチ32のドレイン電極と接続される。第2ドレイン端子22bは、第2U相レグ22における第2ハイサイドスイッチ31のドレイン電極と接続される。第2ソース端子22cは、第2U相レグ22における第2ローサイドスイッチ32のソース電極と接続される。第2U相レグ22は、第1U相レグ21と同様、信号端子21d,21eおよび第2吊りリード22fを備える。第1吊りリード21fに関しては、後ほど詳しく説明する。
【0038】
第1ドレイン端子21bと第2ドレイン端子22bは、第3給電バスバ403に接続される。第1ソース端子21cと第2ソース端子22cは、第4給電バスバ404に接続される。また、第1モータ端子21aと第2モータ端子22aは、U相バスバ71が接続される。第1モータ端子21aと第2モータ端子22aは、互いに電気的に接続された出力端子に相当する。
【0039】
各相レグ21,22の第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32は、第3給電バスバ403から第4給電バスバ404に向かって順に直列接続される。また、二つの第2ハイサイドスイッチ31は、並列接続される。二つの第2ローサイドスイッチ32は、並列接続される。
【0040】
各相レグ21,22は、図2に示す半導体モジュールを構成している。半導体モジュールは、第1U相レグ21と第2U相レグ22とで同様の構成を有する。また、後ほど説明する各レグ23~26も同様の構成を有する。よって、以下では、第1U相レグ21を用いて半導体モジュールを説明する。半導体モジュールは、半導体装置に相当する。
【0041】
半導体モジュールは、各スイッチ31,32、各端子21a~21e、これらを樹脂封止する絶縁性樹脂21gを備える。また、半導体モジュールは、絶縁性樹脂21gで樹脂封止された第1吊りリード21fを備える。半導体モジュールは、各端子21a~21e、第1吊りリード21fが部分的に絶縁性樹脂21gから露出される。
【0042】
半導体モジュールは、絶縁性樹脂21gの第1側面21g1から主端子21a~21cの一部が突出している。また、半導体モジュールは、絶縁性樹脂21gの第2側面21g2から信号端子21d,21eおよび第1吊りリード21fの一部が突出している。第2側面21g2は、第1側面21g1の反対面である。よって、吊りリード21fは、主端子21a~21cと異なる方向に突出しているといえる。第1モータ端子21a、第1ドレイン端子21b、第1ソース端子21cは、X方向に並んで配置される。信号端子21d,21eと第1吊りリード21fに関してもX方向に並んで配置される。なお、X方向は、並び方向ともいえる。絶縁性樹脂部21gは、本体部に相当する。
【0043】
なお、各端子21a~21eと第1吊りリード21fは、リードフレームの一部である。リードフレームは、各スイッチ31,32が搭載されるアイランドと、各端子21a~21eとなる端子部とを備える。さらに、リードフレームは、半導体モジュールの製造工程の途中までアイランドと端子21d,21eとを繋ぐ第1吊りリード21fなどを備える。
【0044】
また、第2ハイサイドスイッチ31が搭載されるアイランドは、第1ドレイン端子21bとなる端子部とが電気的に接続される。第2ローサイドスイッチ32が搭載されるアイランドは、第1モータ端子21aとなる端子部および第1吊りリード21fとが電気的に接続される。つまり、第1ドレイン端子21bとなる端子部は、第2ハイサイドスイッチ31が搭載されるアイランドと連なって構成される。また、第1モータ端子21aとなる端子部および第1吊りリード21fは、第2ローサイドスイッチ32が搭載されるアイランドと連なって構成される。
【0045】
第1吊りリード21fは、第2ハイサイドスイッチ31のソース電極および第2ローサイドスイッチ32のドレイン電極と接続される。このため、第1吊りリード21fは、第1モータ端子21aと同電位といえる。
【0046】
なお、図1に示すように、第2U相レグ22は、第1U相レグ21と同様、第2吊りリード22fを備える。よって、第2吊りリード22fは、第2U相レグ22における第2ハイサイドスイッチ31のソース電極および第2ローサイドスイッチ32のドレイン電極と接続されるといえる。このため、第2吊りリード22fは、第2モータ端子22aと同電位である。
【0047】
図1に示すように、インバータ100は、第1U相レグ21の第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32の間と、第2U相レグ22の第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32との間がモータ600に接続される。第1U相レグ21の第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32の間は、第1U相レグ21の上下スイッチ間ともいえる。同様に、第2U相レグ22の第2ハイサイドスイッチ31と第2ローサイドスイッチ32との間は、第2U相レグ22の上下スイッチ間ともいえる。
【0048】
さらに、インバータ100は、第1U相レグ21の上下スイッチ間と第2U相レグ22の上下スイッチ間が、モータ600に接続される配線71aに対し、一つ以上の配線によって並列接続される。モータ600に接続される配線71aは、第1モータ端子21aと第2モータ端子22aとを接続している。配線71aは、出力配線に相当する。また、配線71aは、U相バスバ71の接続端子81を含んでいる。
【0049】
本実施形態では、並列接続する構成の一例として、第1吊りリード21fと第2吊りリード22fとバスバ60を用いる例を採用する。第1吊りリード21fと第2吊りリード22fは、バスバ60で電気的に接続される。つまり、バスバ60は、第1U相レグ21のスイッチ間と第2U相レグ22のスイッチ間を、モータ600に接続される配線に対して並列接続している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。第1吊りリード21fと第2吊りリード22fとは、バスバ60を介することなく直接接続されていてもよい。なお、他の吊りリード23f,24fや、吊りリード25f,26fに関しても同様である。
【0050】
バスバ60は、第1モータ端子21aと同電位の第1吊りリード21fと、第2モータ端子22aと同電位の第2吊りリード22fとを接続しているともいえる。バスバ60は、吊りリード21f,22f間を短絡するともいえる。各吊りリード21f,22fは、並列接続用端子や電位固定端子や同電位端子などともいえる。さらに、バスバ60は、出力配線とは別に、第1モータ端子21aと第2モータ端子22aどうしを接続するともいえる。また、インバータ100は、回路的に、出力配線に対する並列接続回路を備えているともいえる。
【0051】
半導体モジュールは、第1側面21g1には主端子21a~21cのみを形成できる。そのため、半導体モジュールは、信号端子21d,21eなどよりも幅が広い主端子21a~21cを採用できる。また、主端子21a~21cは、第1吊りリード21fよりも幅が広い(大きい)。
【0052】
バスバ60は、第1U相レグ21と第2U相レグ22との間におけるソース間インピーダンスを低減、もしくは均一にするために設けられるともいえる。バスバ60は、第1U相レグ21と第2U相レグ22との間におけるソース間の電位変動を抑制するために設けられるともいえる。また、バスバ60は、同相半導体モジュール間において、ソース間インピーダンスを減らし、ソース間の電圧変動を抑制するために設けられるともいえる。ソース間の電圧変動は、ソース間電圧Vsの変動である。
【0053】
バスバ60のインピーダンスは、U相バスバ71(接続端子81)のインピーダンスと同等もしくはそれ以下であると好ましい。これによって、バスバ60は、第1U相レグ21と第2U相レグ22との間におけるソース間インピーダンスを低減、もしくは均一にしやすくなる。
【0054】
なお、バスバ60およびバスバ60による接続構成は、後ほど説明するV相レグ群およびW相レグ群でも同様である。バスバ60の構造に関しては、後ほど詳しく説明する。
【0055】
V相レグ群およびW相レグ群は、U相レグ群と同様に構成される。ここでは、主に、U相レグ群と異なる箇所に関して説明する。
【0056】
V相レグ群は、同電位で駆動する第1V相レグ23と第2V相レグ24を有する。第1V相レグ23と第2V相レグ24それぞれは、第3ハイサイドスイッチ33と第3ローサイドスイッチ34を有する。第1V相レグ23は、第3モータ端子23a、第3ドレイン端子23b、第3ソース端子23c、信号端子21d,21e、および第3吊りリード23fを備える。
【0057】
第2V相レグ24は、第4モータ端子24a、第3ドレイン端子24b、第4ソース端子24c、信号端子21d,21e、および第4吊りリード24fを備える。第3モータ端子23aと第4モータ端子24aは、V相バスバ72が接続される。第3モータ端子23aと第4モータ端子24aは、互いに電気的に接続された出力端子に相当する。
【0058】
第1V相レグ23の上下スイッチ間と第2V相レグ24の上下スイッチ間が、モータ600に接続される配線72aに対し、一つ以上の配線によって並列接続される。モータ600に接続される配線72aは、第3モータ端子23aと第4モータ端子24aとを接続している。配線72aは、出力配線に相当する。また、配線72aは、V相バスバ72の接続端子81を含んでいる。
【0059】
W相レグ群は、同電位で駆動する第1W相レグ25と第2W相レグ26を有する。第1W相レグ25と第2W相レグ26それぞれは、第4ハイサイドスイッチ35と第4ローサイドスイッチ36を有する。第1W相レグ25は、第5モータ端子25a、第5ドレイン端子25b、第5ソース端子25c、信号端子21d,21e、および第5吊りリード25fを備える。
【0060】
第2W相レグ26は、第6モータ端子26a、第6ドレイン端子26b、第6ソース端子26c、信号端子21d,21e、および第6吊りリード26fを備える。第5モータ端子25aと第6モータ端子26aは、W相バスバ73が接続される。第5モータ端子25aと第6モータ端子26aは、互いに電気的に接続された出力端子に相当する。なお、モータ端子21a~26aは、出力端子に相当する。
【0061】
第1W相レグ25の上下スイッチ間と第2W相レグ26の上下スイッチ間が、モータ600に接続される配線73aに対し、一つ以上の配線によって並列接続される。モータ600に接続される配線73aは、第5モータ端子25aと第6モータ端子26aとを接続している。配線73aは、出力配線に相当する。また、配線73aは、W相バスバ73の接続端子81を含んでいる。
【0062】
なお、第1U相レグ21と第2U相レグ22は、同相レグともいえる。同様に、第1V相レグ23と第2V相レグ24が同相レグであり、第1W相レグ25と第2W相レグ26が同相レグである。
【0063】
上記U相バスバ71、V相バスバ72、および、W相バスバ73それぞれは、図3に示す第2コネクタ13bに設けられる。第2コネクタ13bには、ワイヤハーネスなどが接続される。各相バスバ71~73は、そのワイヤハーネスを介して、モータ600のU相~W相の3相のステータコイルに接続される。
【0064】
なお、各相バスバ71~73は、電流センサ80が設けられる。各相バスバ71~73と電流センサ80は、図3に示す樹脂製の端子台180にインサート成形される。
【0065】
インバータ100は、モータ600のU相、V相、W相の3相のステータコイルそれぞれに対応するU相~W相の3相のレグ群を有する。これら3相のレグ群それぞれのスイッチ31~36のゲート電極に、ゲートドライバによって信号強度の増幅された制御信号が入力される。
【0066】
モータ600を力行する場合、ECUからの制御信号の出力によってスイッチがPWM制御される。これによりインバータ100で3相交流が生成される。モータ600が発電(回生)する場合、ECUは例えば制御信号の出力を停止する。この結果、交流電力が直流電力に変換される。
【0067】
なお、図4に示すように、各相レグ21~27の信号端子21d,21eは、回路基板90と接続される。詳述すると、各信号端子21d,21eは、回路基板90の配線と電気的に接続される。ECUの制御信号は、回路基板90を介して入力される。
【0068】
上記のように、信号端子21d,21eなどは、主端子21a~21cと反対方向に突出している。そのため、回路基板90は、Z方向において、図3に示す端子台180などとは反対側に設けられる。よって、図4は、Z方向において、図3の反対側の一部を示しているといえる。
【0069】
また、半導体モジュールは、信号端子21d,21eと並んで第1吊りリード21fが設けられる。そこで、本実施形態では、一例として、回路基板90の対向領域に第1吊りリード21f~26fが配置される例を採用する。そのため、各バスバ60は、回路基板90の対向領域に配置される。つまり、各バスバ60は、各半導体モジュール(絶縁性樹脂21g)と回路基板90との間に配置される。これによって、絶縁性樹脂21gと回路基板90との間のデッドスペースを有効活用できる。インバータ100は、体格が大型化することを抑制できる。しかしながら、バスバ60の位置は、これに限定されない。
【0070】
<パワーモジュール>
電力変換ユニット1は、これまでに説明した回路要素の他に、図3に示す冷却器14を有する。冷却器14は、各相レグ21~27を保持するとともに冷却する機能を果たしている。これら各相レグ21~27と冷却器14とによってパワーモジュール300が構成される。なお、冷却器14は、筐体12に固定されたバネ体11によって押圧される。しかしながら、本開示は、バネ体11が設けられていなくてもよい。
【0071】
なお、図1ではパワーモジュール300を破線で囲った領域で示している。そして図1では、表記都合のために、パワーモジュール300を示す破線で囲まれた領域の中に第2コンデンサ52が含まれる。内包関係を厳密に区別していえば、第2コンデンサ52はパワーモジュール300に含まれていない。
【0072】
図3に示すように、冷却器14は、供給管14aと排出管14bと複数の中継管14cとを有する。供給管14aと排出管14bは、複数の中継管14cを介して連結される。これら3つの管の中を冷媒が流れる。供給管14aから排出管14bへと、複数の中継管14cを介して冷媒が流れる。
【0073】
供給管14aと排出管14bは、それぞれY方向に延びている。供給管14aと排出管14bは、X方向で離間している。複数の中継管14cは、供給管14a側から排出管14b側へと向かってX方向に沿って延びている。
【0074】
複数の中継管14cは、Y方向に離間して並んでいる。隣り合う2つの中継管14cの間には、空隙が構成される。つまり、冷却器14には、複数の空隙が構成される。各空隙には、半導体モジュールを構成するA相レグ27、第1U相レグ21、第2U相レグ22、第1V相レグ23、第2V相レグ24、第1W相レグ25、第2W相レグ26が個別に設けられる。つまり、各相レグ21~27は、中継管14cを介して配列される。
【0075】
また、各相レグ21~27は、Y方向において中継管14cと接触している。これにより、各相レグ21~27発生した熱は、中継管14cを介して冷媒に放熱可能となっている。
【0076】
<コンデンサ>
図3に示すように、第1コンデンサ51と第2コンデンサ52は、コンデンサケースに収納される。具体的にいえば、第1コンデンサ51と第2コンデンサ52は、樹脂製のコンデンサケースに樹脂封止される。このコンデンサケースは、ボルトなどによって後述の筐体12に固定される。
【0077】
<給電バスバ>
上記のように、第1コンデンサ51に第1給電バスバ401と第2給電バスバ402が接続される。第1コンデンサ51とリアクトル220とが第1給電バスバ401を介して接続される。この第1給電バスバ401は、図3に示すように複数の連結部位401a~401cに分割される。
【0078】
すなわち第1給電バスバ401は、第1連結部位401a、第2連結部位401b、および、第3連結部位401cに分割される。第1連結部位401aは、バッテリ500の正極と第1コンデンサ51の有する2つの電極のうちの一方とを接続している。第2連結部位401bは、第1コンデンサ51の有する2つの電極のうちの一方とリアクトル220とを接続している。第3連結部位401cは、リアクトル220とA相レグ27の中点端子27aとを連結している。なお、中点端子27aは、バッテリ端子ともいえる。
【0079】
第1連結部位401aと第2連結部位401bそれぞれの一部がコンデンサケースに収納される。第1連結部位401aと第2連結部位401bそれぞれにおけるコンデンサケースから露出された部位はX方向に延びている。また第3連結部位401cは、X方向とY方向とに延びている。
【0080】
第1コンデンサ51の有する2つの電極のうちの他方に第2給電バスバ402が接続される。この第2給電バスバ402の一部がコンデンサケースに収納される。第2給電バスバ402におけるコンデンサケースから露出された部位はX方向に延びている。
【0081】
第1連結部位401aと第2給電バスバ402それぞれにおけるコンデンサケースから露出された部位の端部は、図3に示す第1コネクタ13aに設けられる。この第1コネクタ13aにワイヤハーネスなどが接続される。第1給電バスバ401と第2給電バスバ402は、そのワイヤハーネスを介してバッテリ500に電気的に接続される。
【0082】
第2コンデンサ52の有する2つの電極のうちの一方に第3給電バスバ403が接続される。第2コンデンサ52の有する2つの電極のうちの他方に第4給電バスバ404が接続される。
【0083】
第3給電バスバ403と第4給電バスバ404それぞれの一部がコンデンサケースに収納される。第3給電バスバ403と第4給電バスバ404それぞれにおけるコンデンサケースから露出された部位はX方向に延びている。この第3給電バスバ403におけるコンデンサケースから露出された部位に各ドレイン端子21b~27bが接続される。第4給電バスバ404におけるコンデンサケースから露出された部位に各ソース端子21c~27cが接続される。
【0084】
なお、第3給電バスバ403と第4給電バスバ404それぞれにおけるコンデンサケースから露出された部位はZ方向において離間して並んでいる。これら2つの給電バスバ403,404の間に絶縁部材が介在されてもよいし、介在されなくともよい。
【0085】
<各相バスバ>
図3に示すように、各相バスバ71~73は、端子台180に対して二方向に突出して設けられる。各相バスバ71~73は、端子台180に対して第2コネクタ13b側と半導体モジュール側とに突出している。各相バスバ71~73の一方の端部は、第2コネクタ13bに設けられる。
【0086】
各相バスバ71~73の他方の端部は、各モータ端子21a~26aと接続された接続端子81が形成される。つまり、接続端子81は、各相バスバ71~73の他方の端部である。U相バスバ71の接続端子81には、第1モータ端子21aと第2モータ端子22aが接続される。V相バスバ72の接続端子81には、第3モータ端子23aと第4モータ端子24aが接続される。W相バスバ73の接続端子81には、第5モータ端子25aと第6モータ端子26aが接続される。
【0087】
<筐体>
図3に示すように、電力変換ユニット1は、これまでに説明した構成要素の他に、これら構成要素を支持する筐体12を有する。筐体12は、冷却器14、複数の半導体モジュール、コンデンサ51,52、リアクトル220、各相バスバ71~73、各給電バスバ401~404を収容している。
【0088】
<バスバ>
ここで、図5図6を用いて、バスバ60に関して説明する。なお、ここでは、一例として、第1U相レグ21と第2U相レグ22とを接続するバスバ60に関して説明する。しかしながら、その他のバスバ60に関しても同様である。なお、図5図6では、バスバ60の構成をわかりやすくするために回路基板90を省略している。図6では、図面が煩雑になることを避けるため筐体12、回路基板90などを省略している。
【0089】
バスバ60は、導電性部材を主成分として構成される。バスバ60は、板状の本体部60aと、本体部60aの端部に連なる足部60bとを有する。
【0090】
本体部60aは、屈曲形成される。本体部60aは、第1接続部60a1、第2接続部60a2、第1屈曲部60a3、第2屈曲部60a4、第1延長部60a5、第2延長部60a6、第3屈曲部60a7を有する。
【0091】
本体部60aは、対称構造(線対称)を有している。そのため、本体部60aは、吊りリード21f,22f間に組み付ける際の組み付け反力を低減できる。よって、バスバ60は、治具を用いることなく組み付けやすい。
【0092】
また、本体部60aは、たとえば、バネとしての機能を有する。つまり、本体部60aは、バネ機構をなしている。そのため、本体部60aは、吊りリード21f,22f間に配置された状態で、各接続部60a1,60a2が吊りリード21f,22fを押圧する。よって、本体部60aは、吊りリード21f,22f間において自立可能である。つまり、本体部60aは、後ほど説明するように溶接することなく、吊りリード21f,22f間にとどまることができる。
【0093】
しかしながら、本開示は、これに限定されない。本開示は、バネとしても機能を有していない本体部60aであっても採用できる。また、本開示は、対称構造を有していない本体部60aであっても採用できる。
【0094】
第1接続部60a1は、第1吊りリード21fが接続される部位である。第2接続部60a2は、第2吊りリード22fが接続される部位である。各接続部60a1,60a2は、対応する吊りリード21f,22fと溶接などによって接続される。バスバ60は、上記のように吊りリード21f,22fを押圧するため、各接続部60a1,60a2と吊りリード21f,22fとを溶接しやすい。
【0095】
第1屈曲部60a3は、第1接続部60a1に連なる部位である。第2屈曲部60a4は、第2接続部60a2に連なる部位である。屈曲部60a3,60a4は、折り返し部ともいえる。
【0096】
第1延長部60a5は、第1屈曲部60a3に連なる部位である。第2延長部60a6は、第2屈曲部60a4に連なる部位である。延長部60a5,60a6は、Y方向において接続部60a1,60a2間に配置される。第3屈曲部60a7は、第1延長部60a5と第2延長部60a6に連なる部位である。
【0097】
延長部60a5,60a6は、X方向の長さが接続部60a1,60a2よりも長い。そのため、第3屈曲部60a7は、X方向において接続部60a1,60a2よりも突出している。また、バスバ60は、延長部60a5,60a6と第3屈曲部60a7によって凸形状部が形成されるといえる。バスバ60は、XY平面において、接続部60a1,60a2間の中央に凸形状部を有するともいえる。これによって、バスバ60は、本体部60aによるバネの反力を逃がしやすくなる。そのため、バスバ60は、吊りリード21f,22fに対する押圧力を低減できる。よって、バスバ60は、半導体モジュールへの応力を緩和できる。なお、凸形状部は、少なくとも第3屈曲部60a7を含んでいるともいえる。
【0098】
足部60bは、第1接続部60a1と第2接続部60a2とに設けられる。ここでは、一例として、第1接続部60a1の二箇所と第2接続部60a2の二箇所に足部60bが設けられる例を採用する。
【0099】
足部60bは、各接続部60a1,60a2に対して、吊りリード21f,22fとの接続面側に突出して設けられる。また、バスバ60は、本体部60aに対して外側(Y方向側)に広がるように足部60bが設けられるといえる。さらに、足部60bは、各接続部60a1,60a2が吊りリード21f,22fを押圧する方向に設けられるともいえる。
【0100】
そして、第1接続部60a1に設けられた二つの足部60bは、並び方向において、第1吊りリード21fを挟み込むように配置される。つまり、足部60bは、並び方向において、第1吊りリード21fの両側に配置される。同様に、第2接続部60a2に設けられた二つの足部60bは、並び方向において、第2吊りリード22fを挟み込むように配置される。なお、足部60bは、二股に分かれているともいえる。
【0101】
足部60bは、絶縁性樹脂21gの第2側面21g2に接している。足部60bは、溶接前において、各吊りリード21f,22fに対して、X方向およびZ方向の位置決めができる。なお、足部60bは、図6の破線矢印で示すように信号端子21e,22eと電気的に絶縁可能な間隔をあける必要がある。
【0102】
また、図5に示すように、足部60bは、R曲げ形状を有する。つまり、足部60bは、第2側面21g2に接する部位から本体部60aとの間において屈曲形状を有する。これによって、バスバ60は、振動ストレスを低減できる。また、バスバ60は、吊りリード21f,22fに対して位置決めしやすい。R曲げ形状は、曲げ形状に相当する。
【0103】
なお、足部60bは、第2側面21g2と接していなくてもよい。また、足部60bは、直角形状であってもよい。さらに、本開示は、足部60bを有していないバスバ60でも採用できる。さらに、足部60bは、各接続部60a1,60a2に対して、吊りリード21f,22fとの接続面とは反対側に突出して設けてもよい。
【0104】
バスバ60は、冷却器14上に配置される。詳述すると、バスバ60は、冷却器14の中継管14c上に配置される。バスバ60は、冷却器14の対向領域に配置されるともいえる。なお、バスバ60は、少なくとも一部が冷却器14の対向領域に配置されると好ましい。これによって、インバータ100は、冷却器14によってバスバ60を冷却できる。また、インバータ100は、バスバ60が第1吊りリード21fなどに接続される。このため、インバータ100は、バスバ60を介して第1U相レグ21などを冷却することもできる。
【0105】
なお、参考例として、直線形状の部位のみが冷却器14の対向領域に配置されるバスバも考えられる。しかしながら、バスバ60は、凸形状部が冷却器14の対向領域に配置される。凸形状部は、延長部60a5,60a6と第3屈曲部60a7を有する。そのため、バスバ60は、参考例の構成よりも、冷却器14の対向領域に配置される部位を増やすことができる。よって、インバータ100は、バスバ60を介した第1U相レグ21などの冷却効率を向上できる。
【0106】
また、バスバ60は、凸形状部の一部が隣り合う半導体モジュールの絶縁性樹脂21g間に配置されてもよい。当然ながら、隣り合う半導体モジュールは、同相の半導体モジュールを示している。半導体モジュールは、上記のように、隣り合う半導体モジュールとの間に中継管14cが配置される。よって、インバータ100は、バスバ60を介した第1U相レグ21などの冷却効率を向上できる。
【0107】
ところで、信号端子21e,22e間は、デッドスペースとなることが多い。しかしながら、バスバ60は、凸形状部の一部が信号端子21e,22e間に配置される。バスバ60は、たとえば、第3屈曲部60a7がY方向において、信号端子21e,22eと隣り合って配置される。この場合、バスバ60は、図6の破線矢印で示すように信号端子21e,22eと電気的に絶縁可能な間隔をあける必要がある。これによって、インバータ100は、デッドスペースの一部を有効活用してバスバ60を設けることができる。そのため、インバータ100は、体格の大型化を抑制できる。
【0108】
バスバ60は、第1屈曲部60a3から第3屈曲部60a7までの距離と、第2屈曲部60a4から第3屈曲部60a7までの距離は同等である。この距離は、第1距離とする。また、バスバ60は、第1屈曲部60a3から第1吊りリード21fとの接続部までの距離と、第2屈曲部60a4から第2吊りリード22fとの接続部までの距離は同等である。この距離は、第2距離とする。バスバ60は、第2距離よりも第1距離の方が長い。これによって、バスバ60は、吊りリード21f,22f間に組み付けるときの位置保持を可能とする応力を緩和できる。
【0109】
なお、本実施形態では、同相レグ群における各相レグの吊りリードどうしを接続するバスバ60を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されない。バスバ60は、同相レグ群における各相レグに接続された接続端子81どうしを接続してもよい。また、バスバ60は、同相レグの出力端子どうしを接続してもよい。たとえば、バスバ60は、第1モータ端子21aと第2モータ端子22aとを接続する。第1モータ端子21aと第2モータ端子22aは、第1吊りリード21fや第吊りリード22fよりも大きい。そのため、バスバ60を吊りリード21f,22fに溶接する場合よりも精度を必要としない。
【0110】
本実施形態では、上記のようなバスバ60を採用している。しかしながら本開示は、これに限定されない。バスバ60は、線状の本体部、すなわち断面が円形の本体部を有していてもよい。また、バスバ60は、部分的に切欠やくぼみが設けられた本体部を有していてもよい。さらに、バスバ60は、吊りリード21f,22fの外側に接続されていてもよい。これらの点は、後ほど説明するバスバ61~63でも同様である。
【0111】
<効果>
ここで、インバータ100の効果に関して、参考例を用いつつ説明する。参考例の電力変換装置(以下、参考例)は、複数のハイサイドスイッチが並列接続され、複数のローサイドスイッチが並列接続され、バスバ60を備えていない構成である。この参考例では、ソース間電圧Vsの変動が起こりうる。また、参考例は、ソース間電圧Vsの変動によってMOSFETのゲートソース間電圧が変動する。これによって、参考例は、MOSFETのゲート電圧が定格を超えてしまいMOSFETに不具合が生じる可能性がある。
【0112】
これに対して、インバータ100は、同相レグの一方の上下スイッチ間と他の上下スイッチ間が、モータ600に接続される配線に対し、一つ以上の配線によって並列接続される。たとえば、インバータ100は、第1U相レグ21の上下スイッチ間と第2U相レグ22の上下スイッチ間が、モータ600に接続される配線に対し、一つ以上の配線によって並列接続される。また、インバータ100は、同相レグの吊りリード間をバスバ60で接続することで並列接続できる。
【0113】
そのため、インバータ100は、同相レグにおけるソース間インピーダンスを低減もしくは均一にできる。よって、インバータ100は、ソース間電圧Vsの変動を抑制できる。インバータ100は、同相レグのハイサイドスイッチであるMOSFETのゲートソース間電圧の変動を抑制できる。その結果、インバータ100は、MOSFETに不具合が生じることを抑制できる。
【0114】
また、インバータ100は、センスMOSによって短絡検知を行う構成も考えられる。センスMOSは、たとえばハイサイドスイッチ31(MOSFET)に対して設けられる。センスMOSは、ドレイン電極がハイサイドスイッチ31のゲート電極に接続され、ソース電極がハイサイドスイッチ31のソース電極に接続された構成などが考えられる。
【0115】
この構成では、参考例のようにMOSFETのゲートソース間電圧が変動すると、センスMOSのドレインソース間電圧も変動する。そのため、参考例では、センス電圧が短絡閾値を超えて短絡誤検知する可能性がある。これに対して、インバータ100は、上記のようにゲートソース間電圧の変動を抑制できるため短絡誤検知を抑制できる。
【0116】
(変形例1)
図7に示すように、本開示は、変形例1のバスバ61であっても採用できる。バスバ61は、板状の本体部61aと、本体部61aの端部に連なる足部61bとを有する。
【0117】
本体部61aは、第1接続部61a1、第2接続部61a2、第1屈曲部61a3、第2屈曲部61a4、凹部61a5を有する。本体部61aは、線対称構造を有する。第1接続部61a1と第2接続部61a2は、第1接続部60a1と第2接続部60a2と同様である。足部61bは、足部60bと同様である。
【0118】
第1屈曲部61a3は、第1接続部61a1に連なる部位である。第2屈曲部61a4は、第2接続部61a2に連なる部位である。凹部61a5は、第1屈曲部61a3と第2屈曲部61a4とに連なる部位である。凹部61a5は、X方向において、第1屈曲部61a3と第2屈曲部61a4に対して凹んだ部位である。
【0119】
第1屈曲部61a3と第2屈曲部61a4は、上記実施形態とは異なる方向において、第1接続部61a1と第2接続部61a2に連なっている。そのため、第1屈曲部61a3と第2屈曲部61a4と凹部61a5は、信号端子21e,22eから離れた位置に設けられる。よって、バスバ61は、信号端子21e,22eに対して電気的な絶縁距離をとりやすい。バスバ61は、バスバ60と同様に並列接続でき、同相レグにおけるソース間インピーダンスを低減もしくは均一にできる。
【0120】
(変形例2)
図8に示すように、本開示は、変形例2のバスバ62であっても採用できる。バスバ62は、板状の本体部62aと、本体部62aの端部に連なる足部62bとを有する。
【0121】
本体部62aは、第1接続部62a1、第2接続部62a2、第1屈曲部62a3、第2屈曲部62a4、延長部62a5とを有する。本体部62aは、点対称構造を有する。
【0122】
第1接続部62a1と第2接続部62a2は、第1接続部60a1と第2接続部60a2と同様である。足部62bは、第1接続部62a1と第2接続部62a2それぞれに一つずつ設けられる。足部62bは、本体部62aの一方の端部と他方の端部に設けられる。
【0123】
第1屈曲部62a3は、第1接続部62a1に連なる部位である。第2屈曲部62a4は、第2接続部62a2に連なる部位である。延長部62a5は、第1屈曲部62a3と第2屈曲部62a4とに連なる部位である。延長部62a5は、第1屈曲部62a3と第2屈曲部62a4とを繋ぐ部位である。本体部62aは、平面視においてZ形状を有している。バスバ62は、バスバ60と同様に並列接続でき、同相レグにおけるソース間インピーダンスを低減もしくは均一にできる。
【0124】
(変形例3)
図9に示すように、本開示は、変形例3のバスバ63であっても採用できる。バスバ63は、板状の本体部63aと、本体部63aの端部に連なる足部63bとを有する。
【0125】
本体部63aは、第1接続部63a1、第2接続部63a2、第1屈曲部63a3、第2屈曲部63a4、延長部63a5とを有する。本体部62aは、点対称構造を有する。
【0126】
第1接続部63a1と第2接続部63a2は、第1接続部60a1と第2接続部60a2と同様である。足部63bは、第1接続部63a1と第2接続部63a2それぞに一つずつ設けられる。足部63bは、本体部63aの一方の端部と他方の端部に設けられる。
【0127】
第1屈曲部63a3は、第1接続部63a1に連なる部位である。第1屈曲部63a3は、第1接続部63a1の端部から屈曲して設けられる。第2屈曲部63a4は、第2接続部63a2に連なる部位である。第2屈曲部63a4は、第2接続部63a2の端部から屈曲して設けられる。このように、バスバ63は、接続部63a1,63a2の隣り合う部分に、曲げ形状である屈曲部63a3,63a4を有している。
【0128】
延長部63a5は、第1屈曲部63a3と第2屈曲部63a4とに連なる部位である。延長部63a5は、第1屈曲部63a3と第2屈曲部63a4とを繋ぐ部位である。本体部62aは、平面視において逆S形状を有している。
【0129】
バスバ63は、バスバ60と同様に並列接続でき、同相レグにおけるソース間インピーダンスを低減もしくは均一にできる。また、バスバ63は、接続部63a1,63a2に隣り合って屈曲部63a3,63a4が設けられる。そのため、インバータ100は、振動によって接続部63a1,63a2にかかる負荷を低減できる。この点は、バスバ60,61でも同様である。
【0130】
変形例1~3では、U相レグ群に設けられたバスバ62~63を用いてい説明した。しかしながら、バスバ62~63は、V相レグ群およびW相レグ群でも同様である。バスバ62~63は、接続部材に相当する。
【0131】
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
【0132】
(技術的思想の開示)
この明細書は、以下に列挙する複数の項に記載された複数の技術的思想を開示している。いくつかの項は、後続の項において先行する項を択一的に引用する多項従属形式(a multiple dependent form)により記載されている場合がある。さらに、いくつかの項は、他の多項従属形式の項を引用する多項従属形式(a multiple dependent form referring to another multiple dependent form)により記載されている場合がある。これらの多項従属形式で記載された項は、複数の技術的思想を定義している。
【0133】
(技術的思想1)
同電位で駆動する複数の半導体装置(21~26)と、
複数の前記半導体装置を電気的に接続する接続部材(60~63)と、を備え、
各半導体装置は、互いに電気的に接続された出力端子(21a~26a)と、前記出力端子と同電位の同電位端子(21f~26f)と、を有し、
前記接続部材は、前記同電位端子間を電気的に接続している電力変換装置。
【0134】
(技術的思想2)
前記半導体装置は、本体部(21g)と、前記本体部の第1側面(21g1)から突出した前記出力端子と、前記本体部の前記第1側面の反対面である第2側面(21g2)から突出した前記同電位端子と、を有した技術的思想1に記載の電力変換装置。
【0135】
(技術的思想3)
前記半導体装置は、冷却器(14)によって冷却されており、
前記接続部材は、前記冷却器の対向領域に配置される技術的思想1または2に記載の電力変換装置。
【0136】
(技術的思想4)
前記半導体装置と電気的に接続された回路基板(90)を備え、
前記接続部材は、前記半導体装置と前記回路基板との間に配置される技術的思想1~3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【0137】
(技術的思想5)
前記接続部材は、対称構造を有する技術的思想1~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【0138】
(技術的思想6)
前記接続部材は、前記同電位端子間でバネ機構を有する技術的思想1~5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【0139】
(技術的思想7)
前記接続部材は、同電位端子間の中央に凸形状部を有している技術的思想1~6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【0140】
(技術的思想8)
前記半導体装置は、信号端子を有し、
前記凸形状部は、異なる前記半導体装置における信号端子間に配置される技術的思想7に記載の電力変換装置。
【0141】
(技術的思想9)
前記半導体装置は、冷却器(14)によって冷却されており、
前記凸形状部は、前記冷却器の対向領域に配置される技術的思想7または8に記載の電力変換装置。
【0142】
(技術的思想10)
前記凸形状部は、異なる前記半導体装置間に配置される技術的思想7または8に記載の電力変換装置。
【0143】
(技術的思想11)
前記接続部材は、一つの前記同電位端子に接続された第1接続部(60a1)と、他の前記同電位端子に接続された第2接続部(60a2)と、前記第1接続部に連なる第1屈曲部(60a3)と、前記第2接続部に連なる第2屈曲部(60a4)と、前記凸形状部としての、前記第1屈曲部に連なる(60a5)、前記第2屈曲部に連なる第2延長部(60a6)、前記第1延長部と前記第2延長部とに連なる第3屈曲部(60a7)と、を有し、
前記第1屈曲部から前記第3屈曲部までの長さ、および前記第2屈曲部から前記第3屈曲部までの長さは、前記第1接続部から前記第1屈曲部までの長さ、および前記第2接続部から前記第2屈曲部までの長さよりも長い技術的思想7~9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【0144】
(技術的思想12)
前記接続部材は、前記半導体装置に接する二股の足部(60b)を有する技術的思想1~11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【0145】
(技術的思想13)
前記足部は、曲げ形状を有する技術的思想12に記載の電力変換装置。
【0146】
(技術的思想14)
前記半導体装置は、同電位端子としての吊りリードを有する技術的思想1~13のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【0147】
(技術的思想15)
前記出力端子(21a~26a)は、出力バスバと接続されており、
前記接続部材のインピーダンスは、前記出力バスバのインピーダンスと同等、もしくは、前記出力バスバのインピーダンス以下である技術的思想1~14のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【符号の説明】
【0148】
1…電力変換ユニット、100…インバータ、21…第1U相レグ、21a…第1モータ端子、21b…第1ドレイン端子、21c…第1ソース端子、21f…第1吊りリード、22…第2U相レグ、22a…第2モータ端子、22b…第2ドレイン端子、22c…第2ソース端子、22f…第2吊りリード、23…第1V相レグ、23a…第3モータ端子、23b…第3ドレイン端子、23c…第3ソース端子、23f…第3吊りリード、24…第2V相レグ、24a…第4モータ端子、24b…第3ドレイン端子、24c…第4ソース端子、24f…第4吊りリード、25…第1W相レグ、25a…第5モータ端子、25b…第5ドレイン端子、25c…第5ソース端子、25f…第5吊りリード、26…第2W相レグ、26a…第6モータ端子、26b…第6ドレイン端子、26c…第6ソース端子、26f…第6吊りリード、31…第2ハイサイドスイッチ、32…第2ローサイドスイッチ、33…第3ハイサイドスイッチ、34…第3ローサイドスイッチ、35…第4ハイサイドスイッチ、36…第4ローサイドスイッチ、60…バスバ、60a…本体部、60a1…第1接続部、60a2…第2接続部、60a3…第1屈曲部、60a4…第2屈曲部、60a5…第1延長部、60a6…第2延長部、60a7…第3屈曲部、60b…足部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9