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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171682
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20241205BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088831
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】522248548
【氏名又は名称】ファストドクター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】水野 敬志
(72)【発明者】
【氏名】宮田 芳郎
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】患者に代わり、患者の家族等が患者の診療に関する処理を行うこと。
【解決手段】プロセッサ(29)とメモリ(25)とを備えるコンピュータに実行させるプログラムが提供される。プログラムは、患者の家族等であるユーザとして認証登録された第1のユーザの認証後に、第1のユーザから患者の診療依頼を受け付けるステップ(S602)と、患者の診療に関する情報を生成するステップ(S652)と、第1のユーザに対し生成した診療に関する情報を通知するステップ(S653)と、診療終了後に、診療費に関する情報を生成するステップ(S654)と、第1のユーザに対し診療費に関する情報を提示するステップ(S655)と、患者と第1のユーザのいずれか一方から診療費の支払いを受け付けるステップ(S603)と、が実行される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、患者の診療に関する手続きを処理するプログラムであって、
患者の家族等であって、前記患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして認証情報とともに登録された第1のユーザから、前記認証情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合することにより、前記第1のユーザを認証するステップと、
認証後に、前記第1のユーザから、前記患者の診療依頼を受け付けるステップと、
前記患者の診療に関する情報を生成するステップと、
前記第1のユーザに対し、前記生成した診療に関する情報を通知するステップと、
前記患者の診療終了後に、前記患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成するステップと、
前記第1のユーザに対し、前記生成した診療費に関する情報を提示するステップと、
前記患者と前記第1のユーザのいずれか一方から、前記提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付けるステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記患者の診療終了後に、前記第1のユーザから、前記診療費の支払いを行うことを要求する支払希望要求を受け付けるステップと、
前記受け付けた支払希望要求に応じ、前記第1のユーザに対し、前記生成した診療費に関する情報を提示するステップと、
を実行させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記診療費の支払いを受け付けるステップにおいて、前記第1のユーザから、前記診療費の支払いを受け付ける、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記患者の診療終了後に、前記第1のユーザに対し、前記患者の診療が終了したことを示す情報を通知するステップ、
を実行させる請求項1から3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第1のユーザに対して、前記患者の診療内容について開示するための開示レベルに関する情報が設定されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記患者と前記第1のユーザのいずれか一方から、前記第1のユーザによる前記患者の診療への同席を希望する同席要求を受け付けるステップと、
前記患者の診療に関する情報と前記開示レベルに関する情報とに基づき、前記第1のユーザによる診療への同席の可否を判定するステップと、
前記第1のユーザによる前記患者の診療への同席が可と判定される場合に、前記第1のユーザに対し、前記患者の診療への同席を許可することを示す情報を通知するステップと、
を実行させる請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第1のユーザによる前記患者の診療への同席が可と判定される場合に、前記第1のユーザに対し、前記患者の診療へ同席するための診療案内に関する情報を通知するステップ、
を実行させる請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記診療終了後に、前記患者と前記第1のユーザのいずれか一方から、前記第1のユーザに対する前記患者の診療結果の共有を希望する共有要求を受け付けるステップと、
前記患者の診療結果に関する情報と前記開示レベルに関する情報とに基づき、前記第1のユーザへの前記診療結果の共有の可否を判定するステップと、
前記第1のユーザへの前記診療結果の共有が可と判定される場合に、前記第1のユーザに対し、前記診療結果の共有を許可することを示す情報を通知するステップと、
を実行させる請求項5から7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
前記第1のユーザによる前記診療結果の共有が可と判定される場合に、前記第1のユーザに対し、前記診療結果を共有するための共有案内に関する情報を通知するステップ、
を実行させる請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、患者の診療に関する手続きを処理する方法であって、
前記プロセッサが、
患者の家族等であって、前記患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして認証情報とともに登録された第1のユーザから、前記認証情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合することにより、前記第1のユーザを認証するステップと、
認証後に、前記第1のユーザから、前記患者の診療依頼を受け付けるステップと、
前記患者の診療に関する情報を生成するステップと、
前記第1のユーザに対し、前記生成した診療に関する情報を通知するステップと、
前記患者の診療終了後に、前記患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成するステップと、
前記第1のユーザに対し、前記生成した診療費に関する情報を提示するステップと、
前記患者と前記第1のユーザのいずれか一方から、前記提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付けるステップと、
を実行する方法。
【請求項11】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記情報処理装置は、患者の診療に関する手続きを処理するためのものであり、前記制御部が、
患者の家族等であって、前記患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして認証情報とともに登録された第1のユーザから、前記認証情報を受け付けるステップと、
前記受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合することにより、前記第1のユーザを認証するステップと、
認証後に、前記第1のユーザから、前記患者の診療依頼を受け付けるステップと、
前記患者の診療に関する情報を生成するステップと、
前記第1のユーザに対し、前記生成した診療に関する情報を通知するステップと、
前記患者の診療終了後に、前記患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成するステップと、
前記第1のユーザに対し、前記生成した診療費に関する情報を提示するステップと、
前記患者と前記第1のユーザのいずれか一方から、前記提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付けるステップと、
を実行する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者、身体に不自由がある患者などは、自らが診療依頼、診療への対応、診療費の支払いなどを行うことが困難であり、患者の家族等のサポートを必要とする場合がある。このため、患者の診療に同行できない家族のために、患者の診断結果の共有を受けられる技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、患者が医師の診察を受けたとき、遠隔地に住む患者の家族からの要求に応じて、患者の診察時の内容を提示する患者情報提供方法に関する技術が記載されている。この患者情報提供方法では、患者が医師の診察を受けたとき、遠隔地に住む患者の家族からの開示要求に対応して、開示要求のあった者の開示レベルで許可される前記分類に対応付けられて登録されている患者の診察時の文書データを提示する
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-265077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術では、患者の家族等は、患者の診断結果に関する情報の提示を受けることで患者の診療を部分的にサポートすることができるが、患者が診療を受けるための一連の行為についての負担を軽減させられるものではないという課題があった。
【0006】
そこで、本開示において、患者の家族等が、患者の診療に関する処理を行うことのできる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるプログラムが提供される。このプログラムは、患者の家族等であって、前記患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして認証情報とともに登録された第1のユーザから、前記認証情報を受け付けるステップと、前記受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合することにより、前記第1のユーザを認証するステップと、認証後に、前記第1のユーザから、前記患者の診療依頼を受け付けるステップと、前記患者の診療に関する情報を生成するステップと、前記第1のユーザに対し、前記生成した診療に関する情報を通知するステップと、前記患者の診療終了後に、前記患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成するステップと、前記ユーザに対し、前記生成した診療費に関する情報を提示するステップと、前記患者と前記第1のユーザのいずれか一方から、前記提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付けるステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、患者の家族等が患者に代わり、診療依頼、診療費の支払い等に対応することができるので、小児や1人暮らしの未成年者などで自らだけでの診療対応が困難な場合や、高齢者、身体に不自由がある場合など診療対応に困難性を伴う患者の負担を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態の診療処理システム1の全体構成を示す図である。
図2】ユーザ側端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】サーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
図4】患者情報管理データベース2021のデータ構造を示す図である。
図5】患者医療情報管理データベース2022のデータ構造を示す図である。
図6】家族情報管理データベース2023のデータ構造を示す図である。
図7】診療スケジュール管理データベース2024のデータ構造を示す図である。
図8】ユーザからの診療依頼に基づく、患者の診療に関する処理の流れの例を示すフローチャートである。
図9】ユーザからの支払希望要求により、診療費の支払いを受け付ける処理の流れの例を示すフローチャートである。
図10】ユーザからの要求により、患者の診療への同席可否を判定する処理の流れの例を示すフローチャートである。
図11】ユーザからの要求により、患者の診療結果の共有可否を判定する処理の流れの例を示すフローチャートである。
図12】ユーザに通知する、患者の診療に関する情報を示す図である。
図13】ユーザに通知する、患者の診療へ同席するための案内に関する情報を示す図である。
図14】ユーザに提示する、患者の診療結果を共有するための案内に関する情報を示す図である。
図15】ユーザに提示する。患者の診療費の支払いに関する情報を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<第1の実施の形態>
本実施形態では、診療を希望する患者の家族等であって認証されたユーザから、患者の診療依頼を受け付けて、患者の診療に関する情報を登録し、登録された診療に関する情報をユーザへ提示し、診療終了後に、患者若しくはユーザから診療費の支払いを受け付ける処理を行う。
【0012】
<1.1 システム全体の構成図>
図1は、実施形態の診療処理システム1の全体構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、診療処理システム1は、ユーザ側端末装置10と、サーバ20と、患者側端末装置30と、医師側端末装置40とを含み、これらの装置がネットワーク80によって互いに通信可能に接続されている。
【0013】
ユーザ側端末装置10は、診療を希望する患者の家族等であるユーザが操作する装置である。ユーザ側端末装置10は、例えば例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末、PC(Personal Computer)等である。
【0014】
ユーザは、患者に代わって、患者の診療依頼、診療費の支払い等に対応できるように、予め登録された患者の家族等である。家族等は、患者の家族、親せき関係にある者を対象とするが、3親等以内の親族など適宜家族等の定義を設定することができる。家族等には、成年後継人などの後継人を含めることもできる。
【0015】
ユーザ側端末装置10は、プログラムを実行することにより、プログラムに応じた診療処理システム1を操作する環境をユーザに対して提供する。ユーザ側端末装置10は、プログラムを読み込んで実行することにより、サーバ20と通信接続する。そして、ユーザ側端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20に対して、ユーザによる操作に基づき、診療依頼、診療費の支払い等の処理を実行する。
【0016】
図1に示すように、ユーザ側端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ17と、記憶部18と、プロセッサ19とを備える。
【0017】
通信IF12は、ユーザ側端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0018】
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。
【0019】
出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0020】
メモリ17は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0021】
記憶部18は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0022】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0023】
サーバ20は、診療処理システム1に係る一連の処理を管理する装置である。サーバ20は、ユーザからの診療依頼を受け付け、患者の診療に関する情報を登録し、登録された情報をユーザに提示し、診療終了後に、患者もしくはユーザから診療費の支払いを受け付ける処理を行う。サーバ20は、患者の情報、患者の診療履歴に関する医療情報、患者の家族等であるユーザの情報、患者の診療スケジュールに関する情報など各種データを管理する。
【0024】
サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0025】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0026】
入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し、情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0027】
メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0028】
ストレージ26は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0029】
プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0030】
<1.2 ユーザ側端末装置10の機能的な構成>
図2は、ユーザ側端末装置10の機能的な構成を示す図である。ユーザ側端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、記憶部170と、制御部180とを含む。ユーザ側端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、ユーザ側端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0031】
アンテナ111は、ユーザ側端末装置10が発する信号を電波として空間へ放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0032】
アンテナ112は、ユーザ側端末装置10が発する信号を電波として空間へ放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0033】
第1無線通信部121は、ユーザ側端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、ユーザ側端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、ユーザ側端末装置10が送受信する無線信号の変復調、周波数変換などを行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0034】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、ユーザ側端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部180へ出力する。
【0035】
ディスプレイ132は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどによって実現される。
【0036】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声をユーザ側端末装置10の外部へ出力する。
【0037】
位置情報センサ150は、ユーザ側端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載されるユーザ側端末装置10の現在位置を検出する。
【0038】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0039】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、ユーザ側端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報171と労働条件通知書情報172を記憶する。
【0040】
ユーザ情報171は、ユーザ側端末装置10を使用して、診療依頼等の操作を行う患者の家族等であるユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの名称、患者ID、患者との続柄、連絡先、認証ID、認証パスワード、開示レベルに関する情報等が含まれる。
【0041】
制御部180は、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、ユーザ側端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予めユーザ側端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部180は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部181と、送受信部182と、通知制御部183と、データ処理部184としての機能を発揮する。
【0042】
入力操作受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部181は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0043】
送受信部182は、ユーザ側端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0044】
通知制御部183は、ユーザである医師に対し情報を提示する処理を行う。通知制御部183は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0045】
データ処理部184は、ユーザ側端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0046】
<1.3サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0047】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0048】
記憶部202は、患者情報管理データベース2021と、患者医療情報管理データベース2022と、ユーザ情報管理データベース2023と、診療情報管理データベース2024、診療費情報2025等を記憶する。
【0049】
患者情報管理データベース2021は、診療を受ける患者に関する各種情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0050】
患者医療情報管理データベース2022は、患者の診療履歴に関する各種医療情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0051】
ユーザ情報管理データベース2023は、患者の家族等であるユーザに関する各種情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0052】
診療情報管理データベース2024は、患者の診療に関する各種情報を管理するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0053】
診療費情報2025は、医師による、患者への診療行為によって発生する診療費に関する情報である。
【0054】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、患者情報取得モジュール2033、患者医療情報取得モジュール2034、ユーザ情報取得モジュール2035、診療情報生成モジュール2036、診療費情報生成モジュール2037として示す機能を発揮する。
【0055】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0056】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0057】
患者情報取得モジュール2033は、診療を受ける患者に関する情報を管理するための一連の処理を行うものである。ユーザに関する情報には、患者の識別情報を表す患者IDに関する情報、患者の氏名に関する情報、患者の住所に関する情報、患者の連絡先に関する情報、患者の保険証情報、登録ユーザID1~3に関する情報などが含まれる。患者情報取得モジュール2033は、過去の診療等により取得される患者に関する情報を、患者情報管理データベース2021へ格納する。
【0058】
患者医療情報取得モジュール2034は、患者の過去の診療実績によって記録される診療履歴に関する医療情報を管理するための一連の処理を行うものである。診療履歴に関する医療情報には、患者IDに関する情報、患者の氏名に関する情報、各診療で対応した担当医師を識別するための情報である担当医師IDに関する情報、診療日時に関する情報、診療時の診療情報に関する情報などが含まれる。患者医療情報取得モジュール2034は、過去の診療等により取得される診療履歴に関する医療情報を、患者医療情報管理データベース2022へ格納する。
【0059】
ユーザ情報取得モジュール2035は、患者に代わり、患者の診療依頼等を行う家族等であるユーザに関する情報を管理するための一連の処理を行うものである。ユーザに関する情報には、ユーザを識別するための情報であるユーザIDに関する情報、ユーザの氏名に関する情報、ユーザが診療医療依頼等を行う患者IDに関する情報、患者との続柄に関する情報、ユーザの連絡先に関する情報、患者の家族等と登録されているユーザであることを認証するための認証IDに関する情報と認証パスワードに関する情報、患者の診療に関する情報をユーザに対して開示できる範囲を設定するための開示レベルに関する情報などが含まれる。認証に必要な情報としては、認証IDと認証パスワードだけに限られず、他の情報を含めることができる。ユーザ情報取得モジュール2035は、ユーザ側端末装置10の操作等によって入力されるユーザに関する情報を、ユーザ情報管理データベース2023へ格納する。
【0060】
診療情報生成モジュール2036は、ユーザからの診療依頼に基づき、患者を診療するための診療に関する情報を生成する。診療に関する情報には、診療のそれぞれを識別するための情報である診療IDに関する情報、患者IDに関する情報、患者の診療を依頼したユーザを識別するための情報であるユーザIDに関する情報、診療予定日時に関する情報、診療予定内容に関する情報、ユーザからの同席要求に関する情報、同席可否に関する情報などが含まれる。診療情報生成モジュール2036は、生成した診療に関する情報を、診療情報管理データベース2024へ格納する。
【0061】
診療費情報生成モジュール2037は、医師による、患者への診療行為によって発生する診療費に関する情報を生成する。診療費に関する情報には、請求する診療費の金額のほか、診療に対応した医療機関に関する情報、診療に対応した医師に関する情報、個別の診療科目に関する情報、診療科目に対する診療費の金額に関する情報などが含まれる。診療費情報生成モジュール2037は、生成した診療費に関する情報を、ユーザ若しくは患者へ案内するために、記憶部202へ記憶する。
【0062】
患者側端末装置30は、患者が操作する装置である。患者側端末装置30は、例えばスマートフォン、タブレット等の携帯端末、PC(Personal Computer)等である。
【0063】
医師側端末装置40は、患者の診療に対応する医師が操作する装置である。医師側端末装置40は、診療時において、医師に対し、患者の診療履歴に関する医療情報を提示する。医師側端末装置40は、診療時において、医師から、診療結果に関する情報(カルテ情報)の入力を受け付ける。医師側端末装置40は、診療時において、ユーザからの同席要求に応じて、遠隔での診療同席を実現するために、ネットワーク80を介して、ユーザ側端末装置10との通信を行う。
【0064】
<2 データ構造>
図4乃至図7は、サーバ20が記憶するデータベースのデータ構造を示す図である。なお、図4乃至図7は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0065】
図4は、患者情報管理データベース2021のデータ構造を示す図である。患者情報管理データベース2021の各レコードは、項目「患者ID」と、項目「患者氏名」と、項目「住所」と、項目「連絡先」と、項目「保険証情報」と、項目「登録ユーザID1」と、項目「登録ユーザID2」と、項目「登録ユーザID3」とを含む。図示する例では、3名のユーザを表示した例を示しているが、これに限られない。
【0066】
項目「患者ID」は、診療を受ける患者をそれぞれ識別するための情報である。
【0067】
項目「患者氏名」は、患者の氏名を示す情報である。
【0068】
項目「住所」は、患者の居住地である住所を示す情報である。
【0069】
項目「連絡先」は、患者の連絡先を示す情報である。患者の連絡先を示す情報としては、電話番号、メールアドレス等が含まれる。
【0070】
項目「保険証情報」は、患者が保有する保険証に関する情報であり、健康保険証等に表示される、ユーザの保険者番号、資格取得年月日等に関する情報が含まれる。
【0071】
項目「登録ユーザID1」は、患者の家族等として登録されるユーザであり、一人目のユーザを識別するための情報である。
【0072】
項目「登録ユーザID2」は、患者の家族等として登録されるユーザであり、二人目のユーザを識別するための情報である。二人目のユーザに該当するユーザが登録されていない場合には、「該当なし」と分類される。
【0073】
項目「登録ユーザID3」は、患者の家族等として登録されるユーザであり、二人目のユーザを識別するための情報である。三人目のユーザに該当するユーザが登録されていない場合には、「該当なし」と分類される。
【0074】
図5は、患者医療情報管理データベース2022のデータ構造を示す図である。患者医療情報管理データベース2022の各レコードは、項目「患者ID」と、項目「患者氏名」と、項目「担当医師ID」と、項目「診療日時」と、項目「診療時の診療情報」とを含む。図示する例では、1人の患者についての3つの診療履歴を表示した例を示しているが、これに限られない。
【0075】
項目「ユーザID」は、患者のそれぞれを識別するための情報である。
【0076】
項目「ユーザ氏名」は、患者の氏名に関する情報である。
【0077】
項目「担当医師ID」は、各診療で対応した担当医師を識別するための情報である。
【0078】
項目「診療日時」は、各診療を実施した診療日時に関する情報である。
【0079】
項目「診療時の診療情報」は、患者の過去の診療時の診療内容を含む情報である。情報としては、診断による患者の症状に関する情報、患者への問診の情報、処方された薬に関する情報等が含まれる。
【0080】
図6は、ユーザ情報管理データベース2023のデータ構造を示す図である。ユーザ情報管理データベース2023の各レコードは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ氏名」と、項目「患者ID」と、項目「患者との続柄」と、項目「ユーザ連絡先」と、項目「認証ID」と、項目「認証パスワード」と、項目「開示レベル」とを含む。図示する例では、33人のユーザの例を示しているが、これに限られない。
【0081】
項目「ユーザID」は、患者の家族等として登録されるユーザのそれぞれを識別する情報である。
【0082】
項目「ユーザ氏名」は、ユーザの氏名を示す情報である。
【0083】
項目「患者ID」は、ユーザが診療医療依頼等を行う患者を識別するための情報である。
【0084】
項目「患者の続柄」は、ユーザの患者との関係(続柄)を示す情報である。
【0085】
項目「ユーザ連絡先」は、ユーザの連絡先を示す情報である。ユーザの連絡先を示す情報としては、メールアドレス、電話番号等が含まれる。
【0086】
項目「認証ID」は、患者の家族等と登録されているユーザであることを認証するための認証処理を行う際に必要となる識別情報である。
【0087】
項目「認証パスワード」は、患者の家族等と登録されているユーザであることを認証するための認証処理を行う際に必要となるパスワード情報である。
【0088】
項目「開示レベル」は、患者の診療に関する情報をユーザに対して開示できる範囲を設定するための開示レベルに関する情報である。開示レベルに関する情報には、診療結果に関する概要情報のみ開示可能、診療によって診断された病状、症状に関する情報など開示可能などの情報を含む。開示レベルに関する情報は、患者との続柄などの情報に応じて適宜設定することができる。
【0089】
図7は、診療情報管理データベース2024のデータ構造を示す図である。診療情報管理データベース2024の各レコードは、項目「診療D」と、項目「患者ID」と、項目「ユーザID」と、項目「診療予定日時」と、項目「診療予定内容」と、項目「同席要求」と、項目「同席可否」とを含む。図示する例では、3つの診療情報の例を示しているが、これに限られない。
【0090】
項目「診療ID」は、診療のそれぞれを識別するための情報である。
【0091】
項目「患者ID」は、診療を受ける患者のそれぞれを識別するための情報である。
【0092】
項目「ユーザID」は、患者の家族等として登録されるユーザのそれぞれを識別する情報である。
【0093】
項目「予定診療日時」は、予定される、患者を診療する日時に関する情報である。
【0094】
項目「予定診療内容」は、予定される、患者への診療内容に関する情報である。予定診療内容に関する情報は、例えば、ユーザによる診療依頼時にユーザから取得される患者の症状、診療依頼を受け付けた後の事前問診等で取得される患者の症状などから設定される。
【0095】
項目「同席要求」は、ユーザから、患者の診療への同席要求があったか否かを示す情報である。同席要求に関する情報は、例えば、ユーザから同席要求がある場合には「有り」と分類され、同席要求がない場合には「無し」と分類される。
【0096】
項目「同席可否」は、ユーザから同席要求があった場合に、ユーザの同席要求を認めるか否かを示す情報である。同席可否に関する情報は、例えば、同席要求を認める場合には「可」と分類され、同席要求を認めない場合には「不可」と分類される。
【0097】
<3 動作>
次に、診療処理システム1を構成する各装置の動作について説明する。
【0098】
<3.1 動作例1>
図8は、サーバ20を介した、ユーザからの診療依頼に基づく、患者の診療に関する処理の流れを示す図である。以下の例では、患者の家族等であるユーザからの診療依頼を受け付けて、患者を診療するための診療に関する情報を生成してユーザへ提示し、診療終了後に、ユーザから診療費の支払いを受け付ける例について説明する。
【0099】
ステップS601において、ユーザ側端末装置10は、患者の家族等であるユーザから、認証情報として認証IDと認証パスワードを受け付ける。認証情報は、患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして登録された情報であり、認証IDと認証パスワードに関する情報を含む。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、認証IDと認証パスワードに関する情報とを入力し、サーバ20へと送信する。認証情報の入力は、例えば、診療処理システム1の処理を実行するための専用のアプリケーション若しくはブラウザを介して実行することができる。
【0100】
ステップS651において、サーバ20は、受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合し、ユーザを認証する。具体的に、サーバ20は、受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合し、情報が一致する場合には、登録されたユーザであるとして、ユーザを認証する。サーバ20は、ユーザに対し、認証が完了したことを通知する。
【0101】
ステップS602において、ユーザ側端末装置10は、認証後に、ユーザから患者の診療依頼を受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、患者の診療を依頼するための情報を入力し、サーバ20へと送信する。患者の診療を依頼するための情報には、患者の氏名に関する情報、患者の住所に関する情報、ユーザの氏名に関する情報、ユーザの住所に関する情報、患者の症状に関する情報、診療に際しての相談事項などの情報などを含めることができる。患者の診療を依頼するための情報の入力は、例えば、診療処理システム1の処理を実行するための専用のアプリケーション若しくはブラウザを介して実行することができる。
【0102】
ステップS652において、サーバ20は、患者の診療に関する情報を生成する。具体的に、サーバ20は、患者の診療に関する情報として、患者の氏名に関する情報、患者IDに関する情報、ユーザの氏名に関する情報、ユーザIDに関する情報、予定診療日時に関する情報、予定診療内容などの情報を生成する。
【0103】
ステップS653において、サーバ20は、生成した患者の診療に関する情報を、ユーザへ通知する。通知する情報には、ユーザからの診療依頼を正式に受け付けたことを示す情報を含めることができる。サーバ20は、生成した患者の診療に関する情報を、ユーザだけでなく、患者へ通知することもできる。患者へ通知する場合には、サーバ20は、生成した患者の診療に関する情報を患者側端末装置30へ送信することができる。
【0104】
ステップS654において、サーバ20は、診療終了後に、患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成する。診療費に関する情報には、請求する診療費の金額に関する情報のほか、診療に対応した医療機関に関する情報、診療に対応した医師に関する情報、個別の診療科目に関する情報、診療科目に対する診療費の金額に関する情報などが含まれる。
【0105】
ステップS655において、サーバ20は、生成された診療費に関する情報を、ユーザへ提示する。通知する情報には、患者の診療が終了したことを示す情報を含めることができる。
【0106】
ステップS603において、ユーザ側端末装置10は、提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、患者の診療に発生した診療費を支払うための情報を入力し、サーバ20へと送信する。診療費を支払うための情報の入力は、例えば、診療処理システム1の処理を実行するための専用のアプリケーション若しくはブラウザを介して実行することができる。診療費に関する情報が受け付けられると、サーバ20において、診療費の支払いに関する処理が実行される。
【0107】
このような動作例により、患者の家族等であるユーザが、患者に代わり、患者の診療に関する処理を行うことができる。
【0108】
<3.2 動作例2>
図9は、サーバ20を介した、ユーザからの支払希望要求により、診療費の支払いを受け付ける処理の流れの例を示す図である。
【0109】
ステップS6061において、ユーザ側端末装置10は、患者の診療費の支払希望要求を受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、ユーザが患者の診療に発生した診療費を支払うことを希望することを示す情報を入力し、サーバ20へと送信する。診療費を支払うことを希望することを示す情報の入力は、例えば、診療処理システム1の処理を実行するための専用のアプリケーション若しくはブラウザを介して実行することができる。
【0110】
ステップS6562において、サーバ20は、サーバ20は、患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成する。診療費に関する情報には、請求する診療費の金額に関する情報のほか、診療に対応した医療機関に関する情報、診療に対応した医師に関する情報、個別の診療科目に関する情報、診療科目に対する診療費の金額に関する情報などが含まれる。
【0111】
ステップS6563において、ユーザ側端末装置10は、提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、患者の診療に発生した診療費を支払うための情報を入力し、サーバ20へと送信する。診療費を支払うための情報の入力は、例えば、診療処理システム1の処理を実行するための専用のアプリケーション若しくはブラウザを介して実行することができる。診療費に関する情報が受け付けられると、サーバ20において、診療費の支払いに関する処理が実行される。
【0112】
このような動作例により、患者の家族等であるユーザからの要求に基づき、患者の診療費の支払い処理を行うことができる。
【0113】
<3.3 動作例3>
図10は、サーバ20を介した、ユーザからの診療への同席要求を受け付けたときの処理の流れの例を示す図である。
【0114】
ステップS6071において、ユーザ側端末装置10は、患者の診療への同席要求を受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、予定されている患者の診療へ同席を希望することを示す情報を入力し、サーバ20へと送信する。同席を希望することを示す情報には、同席を希望するユーザの氏名に関する情報、同席を希望する理由に関する情報、同席するための手段に関する情報などが含まれる。同席するための手段に関する情報には、例えば、オンラインで診療へ同席することを希望することを示す情報、電話で診療へ同席することを希望することを示す情報などが含まれる。同席を希望することを示す情報の入力は、例えば、診療処理システム1の処理を実行するための専用のアプリケーション若しくはブラウザを介して実行することができる。診療費に関する情報が受け付けられると、サーバ20において、診療費の支払いに関する処理が実行される。
【0115】
ステップS6571において、サーバ20は、患者の診療に関する情報と開示レベルに関する情報とに基づき、同席の可否を判定する。
【0116】
ステップS6572において、サーバ20は、同席可と判定される場合、同席を許可する旨を通知する。
【0117】
ステップS6573において、サーバ20は、患者の診療へ同席するための診療案内に関する情報を通知する。診療案内に関する情報には、予定診療日時に関する情報、予定診療内容に関する情報、診療へ同席するために必要な診療現場へアクセスするための情報であって、オンライン診療を実行するためのURL情報、メールアドレス情報、電話での同席を実行するための電話番号などの情報、などが含まれる。
【0118】
このような動作例により、患者の家族等であるユーザからの要求に基づき、患者の診療へのユーザの同席を実現する処理を行うことができる。
【0119】
<3.4 動作例4>
図11は、サーバ20を介した、ユーザからの診療結果の共有要求を受け付けたときの処理の流れの例を示す図である。
【0120】
ステップS6081において、ユーザ側端末装置10は、診療終了後に、患者の診療結果の共有を希望する共有要求を受け付ける。ユーザは、ユーザ側端末装置10を使用して、患者の診療結果の共有を希望することを示す情報を入力し、サーバ20へと送信する。患者の診療結果には、例えば、主病名、アセスメント(診断の評価)、プラン(治療の方針・計画)、処方等に関する情報が含まれる。患者の診療結果の共有を希望することを示す情報には、情報共有を希望するユーザの氏名に関する情報、共有を希望する理由に関する情報、情報共有を受けるための手段に関する情報などが含まれる。情報共有を受けるための手段に関する情報には、例えば、例えば、オンラインで共有を受けることを希望することを示す情報、電話で共有を受けることを希望することを示す情報、電子メールで共有を受けることを希望することを示す情報などが含まれる。診療結果の共有を希望することを示す情報の入力は、例えば、診療処理システム1の処理を実行するための専用のアプリケーション若しくはブラウザを介して実行することができる。診療費に関する情報が受け付けられると、サーバ20において、診療費の支払いに関する処理が実行される。
【0121】
ステップS6581において、サーバ20は、患者の診療に関する情報と開示レベルに関する情報とに基づき、診療結果の共有の可否を判定する。
【0122】
ステップS6582において、サーバ20は、診療結果の共有可と判定される場合、診療結果の共有同席を許可する旨を通知する。
【0123】
ステップS6583において、サーバ20は、患者の診療結果を共有するための共有案内に関する情報を通知する。共有案内に関する情報には、診療結果を共有するための情報であって、例えば、ユーザがオンラインでの共有を希望する場合には、オンライン通話を実行するためのURL情報であり、ユーザが電話での共有を希望する場合には、電話番号情報であり、電子メールでの共有を希望する場合には、電子メールアドレス情報などが含まれる。
【0124】
このような動作例により、患者の家族等であるユーザからの要求に基づき、患者の診療結果の共有を実現する処理を行うことができる。
【0125】
<4 画面例>
図12は、ユーザに通知する、患者の診療に関する情報の画面例を示す図である。
【0126】
図12の画面例701は、ユーザが保有するユーザ側端末装置10に表示する画面である。図8のステップS653の処理に対応する。
【0127】
図12に示すように、ユーザ側端末装置10において、ユーザに関する情報を表示するための領域701Aと、診療を受け付けたことを示す情報を表示するための領域701Bと、予定される診療に関する情報を表示するための領域701Cと、診療日時の変更を希望する場合の案内情報を表示するための領域701Dと、診療への同席を希望する場合の案内情報を表示するための領域701Eとを表示させる。
【0128】
領域701Aには、ユーザに関する情報であり、ユーザの氏名に関する情報、ユーザのIDに関する情報等が表示される。
【0129】
領域701Bには、診療を受け付けたことを示す情報が表示される。
【0130】
領域701Cには、予定される診療に関する情報として、診療IDに関する情報、患者の氏名に関する情報、患者IDに関する情報、予定診療日時に関する情報、予定診療内容に関する情報を表示させることができる。
【0131】
領域701Dには、ユーザが、通知された診療に関する情報に含まれる予定診療日時を希望する場合に、診療日時を変更するための案内情報を表示させることができる。案内情報としては、案内メッセージとともに、日時変更処理を実行するためのリンク情報7011Dが表示される。
【0132】
領域701Eには、ユーザが、通知された診療に関する情報に含まれる診療へ同席することを希望する場合に、同席要求を行うための案内情報を表示させることができる。案内情報としては、案内メッセージとともに、診療同席要求を実行するためのリンク情報7011Eが表示される。
【0133】
ユーザは、領域701Cに表示される予定診療に関する情報を確認した上で、診療日時の変更を希望する場合には、「診療日時変更」と表記されるリンク7011Dをクリックする操作を行う。ユーザによる診療日時変更に関する処理が受け付けられると、ユーザに対し、診療日時変更を行うための情報が提示される。
【0134】
ユーザは、領域701Cに表示される予定診療に関する情報を確認した上で、診療への同席を希望する場合には、「診療同席要求」と表記されるリンク7012Dをクリックする操作を行う。ユーザによる診療同席要求に関する処理が受け付けられると、ユーザに対し、診療への同席を行うための情報が提示される。
【0135】
図13は、ユーザに通知する、患者の診療へ同席するための案内に関する情報を示す画面例である。
【0136】
図13の画面例801は、患者であるユーザが保有するユーザ側端末装置10に表示する画面である。図10のステップS6573の処理に対応する。
【0137】
図13に示すように、ユーザ側端末装置10において、ユーザに関する情報を表示するための領域801Aと、患者の診療への同席が認められたことを示す情報を表示するための領域801Bと、予定される診療に関する情報を表示するための領域801Cと、診療へ同席するためのアクセス情報を表示するための領域801Dとを表示させる。
【0138】
領域801Aには、ユーザに関する情報であり、ユーザの氏名に関する情報、ユーザのIDに関する情報等が表示される。
【0139】
領域801Bには、ユーザによる、患者の診療への同席要求が許可されたことを示す情報が表示される。
【0140】
領域801Cには、予定される診療に関する情報として、診療IDに関する情報、患者の氏名に関する情報、患者IDに関する情報、予定診療日時に関する情報、予定診療内容に関する情報、同席方法に関する情報を表示させることができる。同席方法に関する情報には、ユーザがオンラインでの同席を要求した場合には、「オンライン」と表記される。
【0141】
領域801Dには、診療へ同席するためのアクセス情報を表示させることができる。アクセス情報としては、案内メッセージとともに、例えば、オンライン通話システムへアクセスするためのURL情報8011Dが表示される。
【0142】
ユーザは、領域801Cに表示される予定診療に関する情報を確認した上で、診療日時のタイミングで、URL情報8011Dをクリックする操作を行う。ユーザの操作が受け付けられると、オンラインでの通話処理が実行される。
【0143】
図14は、ユーザに通知する、患者の診療結果を共有するための案内に関する情報を示す画面例である。
【0144】
図14の画面例901は、患者であるユーザが保有するユーザ側端末装置10に表示する画面である。図11のステップS6583の処理に対応する。
【0145】
図14に示すように、ユーザ側端末装置10において、ユーザに関する情報を表示するための領域901Aと、診療結果の共有が認められたことを示す情報を表示するための領域901Bと、共有する診療に関する情報を表示するための領域901Cと、診療結果を共有するためのアクセス情報を表示するための領域901Dとを表示させる。
【0146】
領域901Aには、ユーザに関する情報であり、ユーザの氏名に関する情報、ユーザのIDに関する情報等が表示される。
【0147】
領域901Bには、ユーザによる、患者の診療結果の共有要求が許可されたことを示す情報が表示される。
【0148】
領域901Cには、診療結果を共有する診療に関する情報として、診療IDに関する情報、患者の氏名に関する情報、患者IDに関する情報、診療担当医師に関する情報、診療内容に関する情報、共有方法に関する情報を表示させることができる。共有方法に関する情報には、ユーザが電話による診療結果の共有を要求した場合には、「電話」と表記される。
【0149】
領域901Dには、診療結果を共有するためのアクセス情報を表示させることができる。アクセス情報としては、案内メッセージとともに、例えば、電話での共有を受けるために連絡先となる電話番号情報9011Dが表示される。
【0150】
ユーザは、領域901Cに表示される予定診療に関する情報を確認した上で、電話番号情報9011Dに記載の電話番号に電話することで、患者の診療結果に関する情報の共有を受けることができる。
【0151】
図15は、ユーザに提示する、患者の診療費に関する情報を案内する情報を示す画面例である。
【0152】
図15の画面例1001は、患者であるユーザが保有するユーザ側端末装置10に表示する画面である。図8のステップS655、図9のステップS6552の処理に対応する。
【0153】
図15に示すように、ユーザ側端末装置10において、ユーザに関する情報を表示するための領域1001Aと、診療費に関する情報を案内するための示す情報を表示するための領域1001Bと、診療費の対象となる診療に関する情報を表示するための領域1001Cと、診療費の内訳に関する情報を表示するための領域1001Dと、診療費の支払い処理を案内するための情報を表示するための領域1001Eとを表示させる。
【0154】
領域1001Aには、ユーザに関する情報であり、ユーザの氏名に関する情報、ユーザのIDに関する情報等が表示される。
【0155】
領域1001Bには、患者の診療が終了したことを示す情報と、患者の診療によって発生した診療費に関する情報を案内することを示す情報が表示される。
【0156】
領域1001Cには、診療費の対象となる診療に関する情報として、診療IDに関する情報、患者の氏名に関する情報、患者IDに関する情報、診療担当医師に関する情報、診療日時に関する情報、診療請求費に関する情報を表示させることができる。
【0157】
領域1001Dには、診療請求費の内訳に関する情報を表示させることができる。診療請求費の内訳に関する情報としては、診療科目、診療科目ごとの費用、合計費用などが表示される。
【0158】
領域1001Eには、診療費の支払い処理を案内するための情報を表示させることができる。診療費の支払い処理を案内するための情報としては、案内メッセージとともに、例えば、診療費の支払い処理を実行するためのリンク情報10011Eが表示される。
【0159】
ユーザは、領域1001C、1001Dに表示される診療費に関する情報を確認した上で、診療費の支払いを行う場合には、「診療費支払い」と表記されるリンク10011Eをクリックする操作を行う。ユーザによる診療費支払いに関する処理が受け付けられると、ユーザに対し、診療費を支払うための情報が提示される。
【0160】
<5 変形例>
本実施形態の変形例について説明する。
【0161】
(1)患者から診療費の支払いを受け付ける処理
上記実施の形態では、診療終了後に、患者の家族等であるユーザから、提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付ける例について説明したが、サーバ20は、診療を受けた患者から、診療費の支払いを受け付ける処理を実行してもよい。
【0162】
(2)患者からユーザの同席要求を受け付ける処理
上記実施の形態では、患者の家族等であるユーザから、ユーザによる患者の診療への同席を希望する同席要求を受け付ける例について説明したが、サーバ20は、診療を受ける患者から、ユーザの同席要求を受け付ける処理を実行してもよい。
【0163】
(3)患者からユーザへの診療結果の共有要求を受け付ける処理
上記実施の形態では、患者の家族等であるユーザから、ユーザに対する患者の診療結果の共有を希望する共有要求を受け付ける例について説明したが、サーバ20は、診療を受けた患者から、ユーザに対する診療結果の共有要求を受け付ける処理を実行してもよい。
【0164】
(4)診療終了を通知する処理
サーバ20は、患者の診療が終了したとき、ユーザに対し、診療が終了したことを示す情報を通知する処理を実行してもよい。
【0165】
(5)ユーザから、患者の過去の診療履歴に関する医療情報の共有を受け付ける処理
サーバ20は、患者の診療が実施される前に、ユーザから、患者の過去の診療履歴に関する医療情報の共有を希望する共有要求を受け付け、患者の過去の診療履歴に関する医療情報と開示レベルに関する情報とに基づき、ユーザへの患者の過去の診療履歴に関する医療情報の共有の可否を判定し、情報の共有が可と判定される場合に、ユーザに対し、患者の過去の診療履歴に関する医療情報を許可することを示す情報を通知する処理を実行してもよい。
【0166】
(6)医師等から、ユーザに対する連絡を受け付ける処理
サーバ20は、医師や看護師などの医療提供者、コールセンターなどから、患者の家族等であるユーザに対して、患者の症状、病歴などについて質問するための連絡を受け付ける処理を実行してよい。例えば、連絡者が医師である場合には、医師が医師側端末装置40を使用して、質問に関する情報をサーバ20へ送信し、サーバ20を介してユーザに情報が送信される。ユーザへの連絡には、電子メール、電話、SNS、チャット等あらゆる連絡手段を使用することができる。またユーザへ連絡する情報は、質問に限らず、診療予定日の変更要請などさまざまな情報が含まれる。
【0167】
以上説明したように、本開示の診療処理システム1によれば、患者の家族等であって、患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして認証されたユーザから、患者の診療依頼を受け付け、患者の診療に関する情報を生成し、ユーザに対し、生成した診療に関する情報を通知し、患者の診療終了後に、患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成し、ユーザに対し、生成した診療費に関する情報を提示し、患者と第1のユーザのいずれか一方から、提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付ける処理を行う。このため、患者の家族等が患者に代わり、診療依頼、診療費の支払い等に対応することができるので、小児や1人暮らしの未成年者などで自らだけでの診療対応が困難な場合や、高齢者、身体に不自由がある場合など診療対応に困難性を伴う患者の負担を軽減させることができる。
【0168】
また本開示の診療処理システム1によれば、患者の診療終了後に、ユーザから、診療費の支払いを行うことを要求する支払希望要求を受け付け、受け付けた支払希望要求に応じ、ユーザに対し、生成した診療費に関する情報を提示する処理を行う。このため、ユーザによる診療費の支払い処理を円滑に行うことができ、患者の負担を軽減させることができる。
【0169】
また本開示の診療処理システム1によれば、第1のユーザから、前記診療費の支払いを受け付ける処理を行う。このため、ユーザが患者の診療依頼と診療費支払いを行うので、患者の負担を軽減させることができる。
【0170】
また本開示の診療処理システム1によれば、患者の診療終了後に、ユーザに対し、患者の診療が終了したことを示す情報を通知する処理を行う。このため、ユーザに対して診療終了が通知されるので、ユーザによる診療費の支払い処理を円滑に行うことができる。
【0171】
また本開示の診療処理システム1によれば、ユーザに対して、患者の診療内容について開示するための開示レベルに関する情報が設定されている。このため、ユーザと患者との関係、診療内容等に基づいて、開示される診療内容が決定されることで、患者のプライバシーを適切に保護することができる。
【0172】
また本開示の診療処理システム1によれば、ユーザから、患者の診療への同席を希望する同席要求を受け付け、患者の診療に関する情報と開示レベルに関する情報とに基づき、ユーザによる診療への同席の可否を判定し、ユーザによる患者の診療への同席が可と判定される場合に、ユーザに対し、患者の診療への同席を許可することを示す情報を通知する処理を行う。このため、ユーザが患者の診療に同席することにより円滑な診療を実現され、患者の負担が軽減されるとともに、ユーザと患者との関係、診療内容等に基づいて診療への同席可否が決定されることで、患者のプライバシーを適切に保護することができる。
【0173】
また本開示の診療処理システム1によれば、ユーザによる前記患者の診療への同席が可と判定される場合に、ユーザに対し、患者の診療へ同席するための診療案内に関する情報を通知する処理を行う。このため、ユーザによる、患者の診療への同席を円滑に実現させることができる。
【0174】
また本開示の診療処理システム1によれば、診療終了後に、ユーザから、患者の診療結果の共有を希望する共有要求を受け付け、患者の診療結果に関する情報と開示レベルに関する情報とに基づき、ユーザへの診療結果の共有の可否を判定し、ユーザへの診療結果の共有が可と判定される場合に、ユーザに対し、診療結果の共有を許可することを示す情報を通知する処理を行う。このため、ユーザが患者の診療結果の共有を受けることにより、診療内容に基づく患者の対処を適切に判断することができるとともに、ユーザと患者との関係、診療結果等に基づいて診療結果の共有可否が決定されることで、患者のプライバシーを適切に保護することができる。
【0175】
また本開示の診療処理システム1によれば、ユーザによる診療結果の共有が可と判定される場合に、第1のユーザに対し、診療結果を共有するための共有案内に関する情報を通知する処理を行う。このため、ユーザに対する、患者の診療結果の共有を円滑に実現させることができる。
【0176】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態およびその変形は、発明の範囲、要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0177】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサ(39)と、メモリ(35)とを備えるコンピュータに実行させ、患者の診療に関する手続きを処理するものであって、患者の家族等であって、患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして認証情報とともに登録された第1のユーザから、認証情報を受け付けるステップ(S601)と、受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合することにより、第1のユーザを認証するステップ(S651)と、認証後に、第1のユーザから、患者の診療依頼を受け付けるステップ(S602)と、患者の診療に関する情報を生成するステップ(S652)と、第1のユーザに対し、生成した診療に関する情報を通知するステップ(S653)と、患者の診療終了後に、患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成するステップ(S654)と、第1のユーザに対し、生成した診療費に関する情報を提示するステップ(S655)と、患者と第1のユーザのいずれか一方から、提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付けるステップ(S603)と、を実行させるプログラム。
【0178】
(付記2)
患者の診療終了後に、第1のユーザから、診療費の支払いを行うことを要求する支払希望要求を受け付けるステップ(S6061)と、受け付けた支払希望要求に応じ、第1のユーザに対し、生成した診療費に関する情報を提示するステップ(S6562)と、を実行させる付記1に記載のプログラム。
【0179】
(付記3)
診療費の支払いを受け付けるステップにおいて、第1のユーザから、診療費の支払いを受け付ける、付記1又は2に記載のプログラム。
【0180】
(付記4)
患者の診療終了後に、第1のユーザに対し、患者の診療が終了したことを示す情報を通知するステップ、を実行させる付記1から3のいずれか1つに記載のプログラム。
【0181】
(付記5)
第1のユーザに対して、患者の診療内容について開示するための開示レベルに関する情報が設定されている、付記1から4のいずれか1つに記載のプログラム。
【0182】
(付記6)
患者と第1のユーザのいずれか一方から、第1のユーザによる患者の診療への同席を希望する同席要求を受け付けるステップ(S6071)と、患者の診療に関する情報と開示レベルに関する情報とに基づき、第1のユーザによる診療への同席の可否を判定するステップ(S6571)と、第1のユーザによる患者の診療への同席が可と判定される場合に、第1のユーザに対し、患者の診療への同席を許可することを示す情報を通知するステップ(S6572)と、を実行させる付記5に記載のプログラム。
【0183】
(付記7)
第1のユーザによる患者の診療への同席が可と判定される場合に、第1のユーザに対し、患者の診療へ同席するための診療案内に関する情報を通知するステップ(S6573)、を実行させる付記6に記載のプログラム。
【0184】
(付記8)
診療終了後に、患者と第1のユーザのいずれか一方から、第1のユーザに対する患者の診療結果の共有を希望する共有要求を受け付けるステップ(S6081)と、患者の診療結果に関する情報と開示レベルに関する情報とに基づき、第1のユーザへの診療結果の共有の可否を判定するステップ(S6581)と、第1のユーザへの診療結果の共有が可と判定される場合に、第1のユーザに対し、診療結果の共有を許可することを示す情報を通知するステップ(S6582)と、を実行させる付記5から7のいずれか1項に記載のプログラム。
【0185】
(付記9)
第1のユーザによる診療結果の共有が可と判定される場合に、第1のユーザに対し、診療結果を共有するための共有案内に関する情報を通知するステップ(S6583)、を実行させる付記8に記載のプログラム。
【0186】
(付記10)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、患者の診療に関する手続きを処理する方法であって、プロセッサが、患者の家族等であって、患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして認証情報とともに登録された第1のユーザから、認証情報を受け付けるステップ(S601)と、受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合することにより、第1のユーザを認証するステップ(S651)と、認証後に、第1のユーザから、患者の診療依頼を受け付けるステップ(S602)と、患者の診療に関する情報を生成するステップ(S652)と、第1のユーザに対し、生成した診療に関する情報を通知するステップ(S653)と、患者の診療終了後に、患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成するステップ(S654)と、第1のユーザに対し、生成した診療費に関する情報を提示するステップ(S655)と、患者と第1のユーザのいずれか一方から、提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付けるステップ(S603)と、を実行する方法。
【0187】
(付記11)
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、情報処理装置は、患者の診療に関する手続きを処理するためのものであり、制御部が、患者の家族等であって、患者の診療に関する手続きを実行できるユーザとして認証情報とともに登録された第1のユーザから、認証情報を受け付けるステップ(S601)と、受け付けた認証情報と登録された認証情報とを照合することにより、第1のユーザを認証するステップ(S651)と、認証後に、第1のユーザから、患者の診療依頼を受け付けるステップ(S602)と、患者の診療に関する情報を生成するステップ(S652)と、第1のユーザに対し、生成した診療に関する情報を通知するステップ(S653)と、患者の診療終了後に、患者の診療により発生した診療費に関する情報を生成するステップ(S654)と、第1のユーザに対し、生成した診療費に関する情報を提示するステップ(S655)と、患者と第1のユーザのいずれか一方から、提示された診療費に関する情報に含まれる診療費の支払いを受け付けるステップ(S603)と、を実行する情報処理装置。
【符号の説明】
【0188】
1:システム、10:ユーザ側端末装置、12:通信IF、13:入力装置、14:出力装置、17:メモリ、18:記憶部、19:プロセッサ、20:サーバ、22:通信IF、23:入出力IF、25:メモリ、26:ストレージ、29:プロセッサ、30:患者側端末装置、40:医師側端末装置、80:ネットワーク、111:アンテナ、112:アンテナ、121:第1無線通信部、122:第2無線通信部、130:操作受付部、131:タッチ・センシティブ・デバイス、132:ディスプレイ、140:音声処理部、141:マイク、142:スピーカ、150:位置情報センサ、160:カメラ、170:記憶部、171:ユーザ情報、172:認証情報、181:入力操作受付部、182:送受信部、183:通知制御部、184:データ処理部、201:通信部、202:記憶部、203:制御部、2021:患者情報管理データベース、2022:患者医療情報管理データベース、2023:ユーザ情報管理データベース、2024:診療情報管理データベース、2025:診療費情報、2031:受信制御モジュール、2032:送信制御モジュール、2033:患者情報取得モジュール、2034:患者医療情報取得モジュール、2035:ユーザ情報取得モジュール、2036:診療情報生成モジュール、2037:診療費情報生成モジュール
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