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特開2024-171710インテリアコミュニケーション支援システムおよびインテリアコミュニケーション支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171710
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】インテリアコミュニケーション支援システムおよびインテリアコミュニケーション支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20241205BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023088864
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】末澤 貴大
(72)【発明者】
【氏名】矢野 直子
(72)【発明者】
【氏名】前原 和美
(72)【発明者】
【氏名】足立 奈穂
(72)【発明者】
【氏名】土居 瑞季
(72)【発明者】
【氏名】小本 佑花子
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】デザイナーが顧客の嗜好を的確に把握することを支援できる、インテリアコミュニケーション支援システムおよびインテリアコミュニケーション支援プログラムを提供する。
【解決手段】インテリアコミュニケーション支援システムは、建築物のデザイン設計を支援する。インテリアコミュニケーション支援システムは、制御部と、記憶部と、を備える。記憶部は、少なくとも、建築物の内装についての複数の画像を記憶する。制御部は、インテリアコミュニケーション支援システムを使用する人を登録者として登録し、登録者に関する情報を登録情報として記憶部に記憶させる登録部と、画像とともに画像についての質問を表示部に表示させた状態で、登録者から質問に対する回答を回答情報として取得する取得部と、回答情報に基づいて登録者の嗜好を整理した嗜好情報IAを形成する情報形成部と、嗜好情報IAを表示部に表示させる出力部と、を備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援システムであって、
制御部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部は、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶し、
前記制御部は、
前記インテリアコミュニケーション支援システムを使用する人を登録者として登録し、前記登録者に関する情報を登録情報として前記記憶部に記憶させる登録部と、
前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得する取得部と、
前記回答情報に基づいて前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成する情報形成部と、
前記嗜好情報を前記表示部に表示させる出力部と、を備える、
インテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項2】
前記画像は、内装の画像であって、複数の前記画像のそれぞれは、互いに異なるインテリアの特徴を有し、
前記質問は、前記画像について好みであるか否かを前記登録者に選択させるための第1質問を含み、
前記取得部は、前記画像とともに、前記画像についての前記第1質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記第1質問に対する回答を第1回答情報として取得し、
前記情報形成部は、前記登録情報と、前記第1質問によって好みとして選択されたベター画像とを含む前記嗜好情報を形成する、
請求項1に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項3】
前記質問は、前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問を含み、
前記取得部は、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得し、
前記情報形成部は、前記登録情報と、前記ベター画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成する、
請求項2に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項4】
前記質問は、
前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問と、
前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像の中からより好みである画像をベスト画像として所定数だけ前記登録者に選択させるための第3質問と、
を含み、
前記取得部は、前記第3質問によって好みとして選択された前記ベスト画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得し、
前記情報形成部は、前記登録情報と、前記ベスト画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成する、
請求項2に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記登録者の前記嗜好情報に前記登録者のコメントを追加するコメント追加部をさらに備え、
前記コメント追加部は、前記第2質問に対して肯定的回答をした項目に前記登録者が登録するコメントを前記項目に紐づけるように前記嗜好情報に追加する、
請求項4に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項6】
前記所定構成要素は、内装における面を構成する面構成要素と、前記内装を構成するアイテムについてのアイテム構成要素と、を含み、
前記面構成要素は、前記内装の床、前記内装の壁、および、前記内装の天井の少なくとも1つを含み、
前記アイテム構成要素は、前記内装の照明、および、前記内装を構成するインテリア小物、の少なくとも1つを含み、
前記マテリアル関連質問は、前記面構成要素について好みであるか否かの質問、および、前記アイテム構成要素について好みであるか否かについての質問を含む、
請求項3~5のいずれか一項に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記画像に含まれる構成要素に関する情報を提供する情報提供部をさらに備え、
複数の前記画像のそれぞれは、前記画像に含まれる前記構成要素について、前記構成要素に関する構成要素情報が紐づけられるように構成され、
前記情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記画像に含まれる前記構成要素の前記構成要素情報を表示できるように、前記構成要素の前記構成要素情報のリンクを前記表示部に形成する、
請求項1に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項8】
前記構成要素に関する前記構成要素情報は、前記構成要素と同種の関連構成要素情報が紐づけられるように構成され、
前記情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記関連構成要素情報を表示できるように、前記関連構成要素情報のリンクを前記表示部に形成する、
請求項7に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項9】
複数の前記画像それぞれは、前記画像に係る内装のコンセプトを説明するコンセプト情報が紐づけられるように構成され、
前記制御部は、前記画像に含まれる内装に関するコンセプトを提供するコンセプト情報提供部をさらに備え、
前記コンセプト情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記コンセプト情報を表示できるように、前記コンセプト情報のリンクを前記表示部に形成する、
請求項1に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記登録者の前記嗜好情報に情報を追加する情報追加部をさらに備え、
前記情報追加部は、前記登録者によって提供される追加画像を前記登録者の前記嗜好情報の一部として前記嗜好情報に追加する、
請求項1に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項11】
前記制御部は、前記取得部によって取得された情報を管理する情報管理部をさらに備え、
前記登録部は、グループ設定に基づいて、複数の前記登録者を1つのグループのメンバーとして登録し、
前記情報形成部は、前記登録者ごとに前記嗜好情報を形成し、
前記情報管理部は、前記グループ内のメンバー間のみで前記嗜好情報を共有できるように、前記グループ内のメンバーである前記登録者の情報端末に対して前記嗜好情報へのアクセスを許容し、前記グループ外の前記登録者の情報端末に対して前記嗜好情報に対するアクセスを制限する、
請求項1に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項12】
前記登録部は、利用者設定に基づいて、前記インテリアコミュニケーション支援システムを利用する人を利用者として登録し、
前記情報管理部は、前記利用者に対して登録者情報および前記嗜好情報へのアクセスを許容する、
請求項11に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項13】
建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援プログラムであって、
コンピュータに、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶させるステップと、
前記コンピュータに、前記インテリアコミュニケーション支援プログラムを使用する人を登録者として登録させ、前記登録者に関する情報を登録情報として記憶部に記憶させるステップと、
前記コンピュータに、前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得させるステップと、
前記コンピュータに、前記回答情報に基づいて、前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成させるステップと、
前記コンピュータに、前記嗜好情報を前記表示部に表示させるステップと、を備える、
インテリアコミュニケーション支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建築物についてのインテリアコミュニケーション支援システムおよびインテリアコミュニケーション支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築物のデザインの設計を支援するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。同文献のシステムは、顧客要望を効果的に抽出する。同文献のシステムでは、紙面または画面上に、インテリアの指向を各々示す個々の指向種類表示を、2行のマトリクス状に6~10程並べる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-142924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなシステムでも顧客要望を捉えることができる。しかしながら、デザインに関する顧客の要望は千差万別であり、簡単に捉えることが難しい。このため、インテリアコミュニケーション支援システムおよびインテリアコミュニケーション支援プログラムには、改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)上記課題を解決するインテリアコミュニケーション支援システムは、建築物のデザイン設計を支援するシステムであって、制御部と、記憶部と、を備え、前記記憶部は、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶し、前記制御部は、前記インテリアコミュニケーション支援システムを使用する人を登録者として登録し、前記登録者に関する情報を登録情報として前記記憶部に記憶させる登録部と、前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得する取得部と、前記回答情報に基づいて前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成する情報形成部と、前記嗜好情報を前記表示部に表示させる出力部と、を備える。この構成によれば、デザイナーが登録者(例えば、顧客)の嗜好を的確に把握することを支援できる。
【0006】
(2)上記(1)のインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記画像は、内装の画像であって、複数の前記画像のそれぞれは、互いに異なるインテリアの特徴を有し、前記質問は、前記画像について好みであるか否かを前記登録者に選択させるための第1質問を含み、前記取得部は、前記画像とともに、前記画像についての前記第1質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記第1質問に対する回答を第1回答情報として取得し、前記情報形成部は、前記登録情報と、前記第1質問によって好みとして選択されたベター画像とを含む前記嗜好情報を形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装デザインを把握できる。
【0007】
(3)上記(2)のインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記質問は、前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または前記内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問を含み、前記取得部は、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得し、前記情報形成部は、前記登録情報と、前記ベター画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装デザインまたは好みの内装空間(内装が表現する空間)を把握できるとともに、好みの内装においてどの部分が好みであるのかを把握できる。
【0008】
(4)上記(2)のインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記質問は、前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または前記内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問と、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像の中からより好みである画像をベスト画像として所定数だけ前記登録者に選択させるための第3質問と、を含み、前記取得部は、前記第3質問によって好みとして選択された前記ベスト画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得し、前記情報形成部は、前記登録情報と、前記ベスト画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装デザインまたは好みの内装空間(内装が表現する空間)を絞ることができるとともに、好みの内装においてどの部分が好みであるのかを把握できる。
【0009】
(5)上記(3)または(4)のインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記制御部は、前記登録者の前記嗜好情報に前記登録者のコメントを追加するコメント追加部をさらに備え、前記コメント追加部は、前記第2質問に対して肯定的回答をした項目に前記登録者が登録するコメントを前記項目に紐づけるように前記嗜好情報に追加する。この構成によれば、好みとした部分についてのコメントを把握できる。
【0010】
(6)上記(3)~(5)のいずれか1つのインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記所定構成要素は、内装における面を構成する面構成要素と、前記内装を構成するアイテムについてのアイテム構成要素と、を含み、前記面構成要素は、前記内装の床、前記内装の壁、および、前記内装の天井の少なくとも1つを含み、前記アイテム構成要素は、前記内装の照明、および、前記内装を構成するインテリア小物、の少なくとも1つを含み、前記マテリアル関連質問は、前記面構成要素について好みであるか否かの質問、および、前記アイテム構成要素について好みであるか否かについての質問を含む。この構成によれば、好みの内装において、内装の面構成要素が好みであるのか、内装のアイテム構成要素が好みであるのか、その両方の要素が好みであるか、または、その両方の要素の組み合わせが好みであるか、を把握または推察できる。
【0011】
(7)上記(1)~(6)のいずれか1つのインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記画像に含まれる構成要素に関する情報を提供する情報提供部をさらに備え、複数の前記画像のそれぞれは、前記画像に含まれる前記構成要素について、前記構成要素に関する構成要素情報が紐づけられるように構成され、前記情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記画像に含まれる前記構成要素の前記構成要素情報を表示できるように、前記構成要素の前記構成要素情報のリンクを前記表示部に形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装の建材について詳しい情報を知ることができる。
【0012】
(8)上記(7)のインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記構成要素に関する前記構成要素情報は、前記構成要素と同種の関連構成要素情報が紐づけられるように構成され、前記情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記関連構成要素情報を表示できるように、前記関連構成要素情報のリンクを前記表示部に形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装をヒントにして、登録者の好みに近いであろう様々な建材を提案できる。
【0013】
(9)上記(1)~(8)のいずれか1つのインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、複数の前記画像それぞれは、前記画像に係る内装のコンセプトを説明するコンセプト情報が紐づけられるように構成され、前記画像に含まれる内装に関するコンセプトを提供するコンセプト情報提供部をさらに備え、前記コンセプト情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記コンセプト情報を表示できるように、前記コンセプト情報のリンクを前記表示部に形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装のコンセプトを把握できる。
【0014】
(10)上記(1)~(9)のいずれか1つのインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記登録者の前記嗜好情報に情報を追加する情報追加部をさらに備え、前記情報追加部は、前記登録者によって提供される追加画像を前記登録者の前記嗜好情報の一部として前記嗜好情報に追加する。この構成によれば、追加画像によって登録者の好みを深く知ることができる。
【0015】
(11)上記(1)~(10)のいずれか1つのインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記取得部によって取得された情報を管理する情報管理部をさらに備え、前記登録部は、グループ設定に基づいて、複数の前記登録者を1つのグループのメンバーとして登録し、前記情報形成部は、前記登録者ごとに前記嗜好情報を形成し、前記情報管理部は、前記グループ内のメンバー間のみで前記嗜好情報を共有できるように、前記グループ内のメンバーである前記登録者の情報端末に対して前記嗜好情報へのアクセスを許容し、前記グループ外の前記登録者の情報端末に対して前記嗜好情報に対するアクセスを制限する。この構成によれば、グループ内でメンバーの好みを共有できる。例えば、家族の全員で建築物の内装を決める場合、メンバー間において好みを共有できるため、内装の最終案を纏め易くなる。
【0016】
(12)上記(11)のインテリアコミュニケーション支援システムにおいて、前記登録部は、利用者設定に基づいて、前記インテリアコミュニケーション支援システムを利用する人を利用者として登録し、前記情報管理部は、前記利用者に対して登録者情報および前記嗜好情報へのアクセスを許容する。この構成によれば、登録された利用者は、利用者の全員で、登録者の嗜好を共有できる。これによって、複数の利用者によって内装デザインを作成する場合、複数の利用者間で情報を共有できるため、円滑に内装デザインを作成できる。
【0017】
(13)上記課題を解決するインテリアコミュニケーション支援プログラムは、建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援プログラムであって、コンピュータに、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶させるステップと、前記コンピュータに、前記インテリアコミュニケーション支援プログラムを使用する人を登録者として登録させ、前記登録者に関する情報を登録情報として記憶部に記憶させるステップと、前記コンピュータに、前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得させるステップと、前記コンピュータに、前記回答情報に基づいて、前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成させるステップと、前記コンピュータに、前記嗜好情報を前記表示部に表示させるステップと、を備える。この構成によれば、デザイナーが登録者(例えば、顧客)の嗜好を的確に把握することを支援できる。
【発明の効果】
【0018】
本開示のインテリアコミュニケーション支援システムおよびインテリアコミュニケーション支援プログラムによれば、デザイナーが顧客の嗜好を的確に把握することを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】インテリアコミュニケーション支援システムを含むシステムの模式図である。
図2】インテリアコミュニケーション支援システムのブロック図である。
図3】画像と各種情報との関係を示す模式図である。
図4】第1質問を表示する表示画面の図である。
図5】ベター画像の一覧を表示する表示画面の図である。
図6】第3質問を表示する表示画面の図である。
図7】第2質問の各種の質問の具体例を示す図である。
図8】第2質問を表示する表示画面の図である。
図9】嗜好情報を示す図である。
図10】画像に紐づけられた各種情報が表示されたときの表示画面の図である。
図11】ベター画像、ベスト画像および追加画像の一覧が表示されている表示画面の図である。
図12】嗜好情報が表示されている表示画面の図である。
図13】嗜好情報に対する登録者の情報端末のアクセス可否を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1図13を参照して、インテリアコミュニケーション支援システム1(以下、「支援システム1」という。)について説明する。本実施形態において、内装は、インテリアともいう。支援システム1は、建築物のデザイン設計を支援するシステムである。支援システム1は、パーソナルコンピュータ、スマートフォンなどの情報端末9によって構成される。支援システム1は、情報端末9のハードウェアと、情報端末9にインストールされるソフトウェアとによって構成される。
【0021】
図1に示されるように、支援システム1は、情報を表示する表示部3が接続されるように構成される。支援システム1は、外部のディスプレイとしての表示部3に情報を出力する。支援システム1は、情報を入力するための入力部4が接続されるように構成される。入力部4は、キーボード、または、タッチパッド、または、タッチパネルとして構成される。
【0022】
支援システム1は、情報を表示する表示部3を含んでもよい。支援システム1は、ネットワークNを介して外部サーバ2と接続されてもよい。この場合、支援システム1は、外部サーバ2から各種情報を取得する。支援システム1は入力部4を含んでもよい。
【0023】
支援システム1は、制御部7と記憶部8とを備える。記憶部8は、少なくとも、建築物の内装についての複数の画像Pを記憶する。記憶部8は、RAM及びROM等の半導体メモリ、ハードディスク、磁気テープ、または、光ディスクによって構成される。
【0024】
図2に示されるように、制御部7は、登録部11と、取得部12と、情報形成部13と、出力部14とを備える。制御部7は、プログラムによって動作する1つまたは複数のCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。制御部7は、CPUまたはMPUを含む回路、特定用途向け集積回路(ASIC)を含む回路、或いは、これらの回路の組み合わせ回路として構成されてもよい。制御部7は、RAMおよびROM等のメモリを含んでもよい。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムを格納する。
【0025】
制御部7は、さらに、情報提供部15を備えてもよい。制御部7は、さらに、コンセプト情報提供部16を備えてもよい。制御部7は、さらに、情報追加部17を備えてもよい。制御部7は、さらに、コメント追加部18を備えてもよい。制御部7は、さらに、情報管理部19を備えてもよい。
【0026】
登録部11、取得部12、情報形成部13、出力部14、情報提供部15、コンセプト情報提供部16、情報追加部17、コメント追加部18、および、情報管理部19などの制御部7の各構成部分は、プログラムによって構成されてもよく、また、回路として構成されてもよい。一例では、制御部7の各構成部分は、構成部分に対応するプログラムをCPUが実行することによって、構成部分の機能を発揮する。
【0027】
<登録部>
登録部11は、支援システム1を使用する人を登録者として登録する。登録部11は、登録者に関する情報を登録情報として記憶部8に記憶させる。ここで、「支援システム1を使用する」は、支援システム1から出される質問に回答することを含む。
【0028】
登録情報は、少なくとも登録者を特定できる登録者特定情報を含む。登録者特定情報は、登録者の氏名またはニックネームを含む。登録情報は、性別、年齢、および、メインの登録者に対する関係性(例えば、子)を含んでもよい。登録情報は、登録者の情報端末9を識別するための端末識別情報(例えば、メールアドレス)を含む。端末識別情報は、登録者特定情報に紐づけられる。
【0029】
登録部11は、グループ設定に基づいて、複数の登録者をグループGPのメンバーとして登録する。具体的には、登録部11は、グループ設定に基づいて、登録情報に、グループ識別情報を加える。グループ設定は、グループGPの設定のための入力ある。
【0030】
登録部11は、利用者設定に基づいて、支援システム1を利用する人を利用者として登録する。利用者設定は、利用者の設定のための入力である。利用者は、顧客である登録者の要望を把握するために、支援システム1を利用する人である。利用者の例は、デザイナー、登録者に関わるサービススタッフ、営業担当、および、建築物の設計に関わる設計者である。
【0031】
<画像>
画像Pは、内装の画像である。複数の画像Pのそれぞれは、互いに異なるインテリアの特徴を有する。インテリアの特徴は、画像Pを見たときに人が感ずる「感性」で表現できる。複数の画像Pは、記憶部8に記憶されてもよく、また、外部サーバ2に記憶されてもよい。一例では、36個の画像Pが記憶部8に記憶される。36個の画像Pは、感性(インテリアの特徴)が大きく異なる6つのクラスに分類される。感性は、人の感性によって把握される内装のイメージを示す。具体的には、6つのクラスの感性は、それぞれ、静、優、凛、暖、艶、および、奏、である。各感性のクラスには6個の画像Pが含まれる。同じクラスの6個の画像Pは、共通の感性を有しつつ、かつ、感性のディテールが異なる。
【0032】
静は、しなやかな空気感を表現するインテリアの感性イメージである。全体の色味を同系色のローコントラストでまとめ、丸みのあるシルエットの家具や小物などが、静の特徴である。
【0033】
優は、さわやかな空気感を表現するインテリアの感性イメージである。ナチュラルな木と白の組み合わせですっきりとした印象で、木の素材を生かした柔らかな曲線の家具が、優の特徴である。
【0034】
凛は、緊張感のある空気感を表現するインテリアの感性イメージである。落ち着きのある自然素材で余白を表現したり、シャープなラインの家具が、凛の特徴である。
【0035】
暖は、温かみのある空気感を表現するインテリアの感性イメージである。素材そのものの風合いを生かした色や安定感のある家具が、暖の特徴である。
【0036】
艶は、贅沢な空気感を表現するインテリアの感性イメージである。濃色と光沢感のある素材を組み合わせ、または、重厚感のある家具が、艶の特徴である。
【0037】
奏は、心躍る空気感を表現するインテリアの感性イメージである。空間の仕上げをシンプルにまとめ、それを背景に家具や小物でカラーを取り入れたり、シルエットで楽しんだりすることをイメージさせるものが、奏の特徴である。
【0038】
図3に示されるように、複数の画像Pのそれぞれは、構成要素情報IBが紐づけられるように構成される。図3は、画像Pと構成要素情報IBとの関係を示す図である。具体的には、画像Pに含まれる構成要素について、構成要素に関する構成要素情報IBが紐づけられる。面構成要素は、面構成要素と、アイテム構成要素とを含む(後述参照)。構成要素は、内装を構成する建材、および、アイテムである。例えば、画像Pに、壁クロス、床材、天井材、および、テーブルが含まれている場合、画像Pには、構成要素情報IBとして壁クロスの情報、床材の情報、天井材の情報、および、テーブルの情報が紐づけられる。構成要素情報IBは、記憶部8に記憶されてもよいし、外部サーバ2に記憶されてもよい。
【0039】
構成要素に関する構成要素情報IBには、その構成要素と同種の他の構成要素の関連構成要素情報ICが紐づけられてもよい。例えば、画像Pに、壁クロス、床材、天井材、および、テーブルが含まれている場合、次のように情報が構成される。壁クロスの情報には、同種の他の壁クロスの情報が紐づけられる。床材の情報には、同種の他の床材の情報が紐づけられる。天井材の情報には、同種の他の天井材の情報が紐づけられる。テーブルの情報には、同種の他のテーブルの情報が紐づけられる。同種とは、同じ感性(インテリアの特徴)、同じ色合い、または、同種の材質であることを示す。
【0040】
さらに、複数の画像Pそれぞれは、画像Pに係る内装のコンセプトを説明するコンセプト情報IDが紐づけられるように構成されてもよい。コンセプト情報IDは、内装の感性(インテリアの特徴)の説明を含む。コンセプト情報IDは、過ごし方のイメージを含んでもよい。コンセプト情報IDは、画像Pに含まれる構成要素の説明を含んでもよい。例えば、画像Pの感性が「奏」である場合、コンセプト情報IDには、「奏」の説明と、画像Pの特有の感性の説明とが含まれる。さらに、画像Pに、壁クロス、床材、天井材、および、テーブルが構成要素として含まれる場合、コンセプト情報IDには、壁クロス、床材、天井材、および、テーブルそれぞれの感性の説明および仕様が含まれてもよい。
【0041】
<取得部>
取得部12は、質問によって登録者の好みの情報を取得するように構成される。具体的には、取得部12は、質問に対する回答を回答情報として取得する。より具体的には、取得部12は、画像Pとともに画像Pについての質問を表示部3に表示させた状態で、登録者から質問に対する回答を回答情報として取得する。質問は、第1質問と、第2質問とを含む。
【0042】
以下に、本実施形態の例を説明する。本実施形態では、質問は、第1質問および第2質問に加えて、第3質問を含む。
【0043】
[1.第1質問]
取得部12は、画像Pとともに、画像Pについての第1質問を表示部3に表示させた状態で、登録者から第1質問に対する回答を第1回答情報として取得する。
【0044】
図4は、表示部3の表示画面を示す。図4には、第1質問の一例が示されている。第1質問は、画像Pについて好みであるか否かを登録者に選択させるための質問である。取得部12は、画像Pを表示部3に表示させるとともに、「好み」を選択するための第1ボタン21と、「好みでない」を選択するための第2ボタン22とを表示させる。そして、取得部12は、第1ボタン21および第2ボタン22のいずれかが選択された場合、その選択を第1回答情報として取得する。取得部12は、各画像Pの第1回答情報を情報形成部13に送る。
【0045】
取得部12は、36個全ての画像Pについて同様の処理を行い、第1質問に対する第1回答情報を取得する。これによって、登録者の好みの画像P(以下、ベター画像PA)が特定される。
【0046】
図5に示されるように、登録者が選択した複数のベター画像PAは、出力部14によって、表示部3に一覧として表示される。ベター画像PAの一覧の表示は、支援システム1に対する一覧表示指令入力によって実行されてもよい。
【0047】
[2.第3質問]
取得部12は、第1質問に対応する処理に引き続いて、第3質問に対応する処理を実行する。第3質問は、第1質問によって好みとして選択されたベター画像PAの中から、より好みである画像Pをベスト画像PBとして所定数だけ登録者に選択させるための質問である。
【0048】
図6は、表示部3の表示画面を示す。図6には、第3質問の一例が示されている。図6において「より好みである画像Pを5個だけ選択ください。」といった説明が表示されてもよい。図6では、所定数が5個に設定されている場合の例である。
【0049】
取得部12は、ベター画像PAの一覧を表示部3に表示させるとともに、画像Pのよこに「より好み」を選択するための第3ボタン23を表示する。そして、取得部12は、第3ボタン23が選択された場合、画像Pに係る選択を第3回答情報として取得する。取得部12は、各画像Pの第3回答情報を情報形成部13に送る。
【0050】
取得部12は、ベター画像PAの全ての画像Pについて同様の処理を行い、第3質問に対する第3回答情報を取得する。これによって、登録者の好みの画像Pのなかで、より好みである画像P(以下、ベスト画像PB)が特定される。
【0051】
[3.第2質問]
図7および図8を参照して、第2質問について説明する。図8は、表示部3の表示画面を示す。図8には、第2質問の一例が示されている。図8において、「該当する項目をチェックください」といった説明が表示されてもよい。
【0052】
第2質問は、マテリアル関連質問および空間構成関連質問のうち少なくとも1つを含む。第2質問は、ベスト画像PBに対して行われる質問である。
【0053】
マテリアル関連質問は、画像Pに係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを登録者に選択させるための質問である。所定構成要素は、面構成要素と、内装を構成するアイテムについてのアイテム構成要素と、を含む。面構成要素は、内装における面を構成する要素である。面構成要素は、内装の床、内装の壁、および、内装の天井の少なくとも1つを含む。アイテム構成要素は、内装を構成する物であって、床に置かれたり、壁に掛けられたり、テーブルに置かれたりするものである。アイテム構成要素は、内装の照明、および、内装を構成するインテリア小物、の少なくとも1つを含む。インテリア小物の例は、花瓶、時計、絵画、置物、植物、および、家電製品である。
【0054】
マテリアル関連質問は、面構成要素について好みであるか否かの質問(以下、質問Aともいう。)と、アイテム構成要素について好みであるか否かについての質問(以下、質問Bともいう。)と、を含む。
【0055】
面構成要素について好みであるか否かの質問(すなわち質問A)の一例は、「床の色や全体の色味が気にいっているか」というものである。これによって、内装の床や壁の色味についての好みを取得できる。質問Aの他の例は、「木やタイル、石の使い方が好きか」というものである。これによって、内装において床や壁に使われている、木、タイル、および石の使い方が好みであるか否かについての情報を取得できる。
【0056】
アイテム構成要素について好みであるか否かの質問(すなわち質問B)の一例は、「使ってみたい家具や小物があるか」というものである。これによって、アイテムの好みを取得できる。このように、アイテムを特定しない質問方法によって、質問の数を減らせることができる。支援システム1は、好みの詳細な事項については、後述のコメント欄に入力できるように構成されている。
【0057】
空間構成関連質問は、画像Pに係る内装または内装が表現された空間が好みであるか否かを登録者に選択させるための質問である。この質問の目的は、空間構成関連質問によって、内装についての好みのインテリアの特徴(具体的には、インテリアの感性)を取得することである。
【0058】
画像Pに係る内装または内装が表現された空間が好みであるか否かの質問の一例は、「過ごし方のイメージがわいたか」というものである。これによって、過ごし方のイメージが出ることから、登録者の好みであると推察できる。この質問によって、画像Pに係るインテリアの特徴(具体的には、画像Pのインテリアの感性)が好みであるか否かの情報を取得できる。
【0059】
取得部12は、第3質問によって好みとして選択されたベスト画像PBについて、第2質問に対する回答を第2回答情報として取得する。取得部12は、ベスト画像PBごとに、第2回答情報を取得する。
【0060】
具体的には、取得部12は、ベスト画像PBの1つを表示部3に表示させるとともに、ベスト画像PBの近くに、幾つかの第2質問を表示する(図8参照)。取得部12は、第2質問それぞれにチェック入力ボタン24を表示部3に表示させる。そして、取得部12は、第2質問のいずれか項目に対応するチェック入力ボタン24が選択された場合、その項目のチェック入力ボタン24の選択を第2回答情報として取得する。取得部12は、ベスト画像PBに第2回答情報を紐づける。
【0061】
取得部12は、ベスト画像PBの全ての画像Pについて同様の処理を行い、第2質問に対する第2回答情報を取得する。これによって、ベスト画像PBのどの部分が好みであるかの情報を取得できる。
【0062】
取得部12は、ベスト画像PBではなく、ベター画像PAについて第2回答情報を取得してもよい。具体的には、取得部12は、第1質問によって好みとして選択されたベター画像PAについて、第2質問に対する回答を第2回答情報として取得してもよい。取得部12は、ベター画像PAごとに、第2回答情報を取得する。
【0063】
<情報形成部>
情報形成部13は、嗜好情報IAを形成する。嗜好情報IAは、内装デザインについての登録者の好みの情報である。情報形成部13は、回答情報に基づいて登録者の嗜好を整理した嗜好情報IAを形成する。情報形成部13は、登録者ごとに嗜好情報IAを形成する。
【0064】
具体的には、嗜好情報IAは、登録者と、第1質問によって好みとして選択されたベター画像PAとを含む。嗜好情報IAは、登録者の登録情報と、ベスト画像PBと、第2回答情報とを関連づけられたものである。嗜好情報IAは、登録者の登録情報と、ベター画像PAと、第2回答情報とを関連づけられたものであってもよい。
【0065】
図9に示されるように、情報形成部13は、嗜好情報IAをテーブル形式の情報として形成する。図9では、36個の画像PをPIC1~PIC36として示されている。画像P(PIC1~PIC36)が示される行の下の欄には、各画像Pのインテリアの特徴(具体的には、インテリアの感性)が示されている。嗜好情報IAでは、36個の画像Pごとに、好みのベター画像PAであるかの情報(第1回答情報)、より好みのベスト画像PBであるかの情報(第3回答情報)、および、第2質問の第2回答情報が紐づけられている。嗜好情報IAによれば、どのようなインテリアの特徴(具体的には、インテリアの感性)の内装(または内装が表現された空間)が好みとして選択されているか、壁や床に関してどのような色味が好みであるか、どのようなアイテムが好みであるか、を把握し易い。情報形成部13のデータ形式は限定されない。嗜好情報IAは、配列形式の情報として形成されてもよい。
【0066】
<コメント追加部>
コメント追加部18は、登録者の嗜好情報IAに登録者のコメントを追加する。
コメント追加部18は、第2質問に対して肯定的回答をした項目に登録者が登録するコメントを、コメント情報IEとして、嗜好情報IAにおいて項目(肯定的回答がなされた項目)に紐づけるように嗜好情報IAに追加する(図12参照)。肯定的回答とは、上記チェック入力ボタン24を選択した場合のことを示す。
【0067】
コメントは、テキストによって入力される。例えば、登録者は、第2質問のうちで「使ってみたい家具や小物があるか」のチェック入力ボタン24を選択した場合、表示画面に現われるコメント欄にコメントを入力できる。コメント欄には、「花瓶を使ってみたい。」、「テーブルが好みである」、「クッションがかわいい。」などと入力できる。コメントによってデザイナーは登録者の好みを深く分析できる。
【0068】
<情報提供部>
情報提供部15は、画像Pに含まれる構成要素に関する情報を提供する。構成要素は、内装の構成要素である。情報の提供に係る構成要素は、質問に関連する所定構成要素(上述参照)を含む。構成要素は、所定構成要素以外の構成要素を含んでもよい。
【0069】
情報提供部15は、主として、デザイナーに情報を提供する。情報提供部15が提供する情報は、後述の情報管理部19によって、利用者であるデザイナーにのみアクセス可能に管理される。
【0070】
図10に示されるように、情報提供部15は、画像Pが表示部3に表示されるときに、表示画面における所定箇所の選択によって画像Pに含まれる構成要素の構成要素情報IBを表示できるように、構成要素の構成要素情報IBのリンクを表示部3に形成する。図10では、リンクが設けられる箇所はハッチングで示されている。
【0071】
具体的には、構成要素の構成要素情報IBのリンクは、表示部3の表示画面において、その構成要素が表示されているところに、視認できないように貼られている。これによって、デザイナーが画面における構成要素の部分を選択(例えば、接触)することによって、構成要素の構成要素情報IBが画面に表示される。
【0072】
さらに、情報提供部15は、画像Pが表示部3に表示されるときに、表示画面における所定箇所の選択によって関連構成要素情報ICを表示できるように、関連構成要素情報ICのリンクを表示部3に形成してもよい。
【0073】
<コンセプト情報提供部>
コンセプト情報提供部16は、画像Pに含まれる内装に関するコンセプトを提供する。コンセプト情報提供部16は、画像Pが表示部3に表示されるときに、表示画面における所定箇所の選択によってコンセプト情報IDを表示できるように、コンセプト情報IDのリンクを表示部3に形成する(図10参照)。コンセプト情報IDは、上述のように画像Pに紐づけられている。
【0074】
<情報追加部>
情報追加部17は、登録者の嗜好情報IAに情報を追加する。情報追加部17は、登録者によって提供される追加画像PXを登録者の嗜好情報IAの一部として嗜好情報IAに追加する。具体的には、情報追加部17は、画像Pを登録するための入力画面を表示部3に表示させる処理、および、入力画面を介して入力された画像Pを登録者の追加画像PXとして記憶部8に記憶する処理を行う。
【0075】
図11に示されるように、情報追加部17は、支援システム1に対する一覧表示指令入力によって、ベスト画像PBとともに追加画像PXを一覧で表示する。追加画像PXは、他の画像Pと区別されるように表示される。例えば、追加画像PXの近くには追加の文字が付される。
【0076】
<出力部>
出力部14は、後述の嗜好情報IAを表示部3に出力し、そして、嗜好情報IAを表示部3に表示させる。
【0077】
図12を参照して、出力部14が表示部3に出力する嗜好情報IAの一例を説明する。図12には、嗜好情報IAを表示する表示画面の一例が示されている。嗜好情報IAは、画像Pとともに質問に対する回答が一覧形式で表示部3の表示画面に表示される。嗜好情報IAは、質問に回答した登録者の登録情報と、所定個数(例えば、5個)のベスト画像PBと、ベスト画像PBそれぞれの回答情報(第1回答情報、第2回答情報、および、第3回答情報)とを含む。図12に示されるように、嗜好情報IAは、テーブル形式で表示される。
【0078】
<情報管理部>
図13を参照して、情報管理部19について説明する。図13は、嗜好情報IAに対する、登録者の情報端末9のアクセス可否を模式的に示す。
情報管理部19は、取得部12によって取得された情報を管理する。情報管理部19は、グループGP内のメンバー間のみで嗜好情報IAを共有できるように、グループGP内のメンバーである登録者の情報端末9に対して嗜好情報IAへのアクセスを許容する。そして、情報管理部19は、グループGP外の登録者の情報端末9に対して嗜好情報IAに対するアクセスを制限する。情報管理部19は、利用者に対して登録者情報および嗜好情報IAへのアクセスを許容する。
【0079】
本実施形態の第1作用を説明する。
本技術では、画像Pとともに画像Pについての質問を表示部3に表示させた状態で、質問に対する回答を回答情報として取得する。すなわち、画像Pに予め質問が設定されていること、そして、その質問に対して登録者に回答してもらうことによって、登録者についての内装の好みを分析できるようになる。そして、登録者(例えば、顧客)の回答から形成される登録者の嗜好情報IAによって、登録者についての内装の好みに応じた建材またはアイテムに関する情報を提供できる。
【0080】
本実施形態の第2作用を説明する。
人の内装の好みは、多種多様であるため、内装の全体のインテリアの特徴(具体的には、インテリアの感性)のみでは精確に把握し難い。例えば、全体として「奏」のインテリアの特徴が好みであるが、アイテム(アイテム構成要素)については「暖」のインテリアの特徴を好む場合がある。
【0081】
インテリアの特徴(具体的には、インテリアの感性)は、概ね壁材等(すなわち面構成要素)によって形成される。しかし、アイテムによってインテリアの特徴のディテールが調整され得る。アイテムの選択によっては、インテリアの特徴が大きく変わる場合もある。また、1または複数のアイテムによって、インテリアの特徴を大きく変化させることもできる。
【0082】
人は、内装の一部としてのアイテムを見るときと、アイテムだけを見るときとにおいて、アイテムに持つ印象を異ならせる場合がある。例えば、「暖」のイメージのテーブル自体には、大した興味を示さない場合でも、「奏」の室内空間に「暖」のイメージのテーブルがある場合、その組み合わせが「良い」と感ずる場合がある。このように、内装全体のインテリアの特徴(具体的には、インテリアの感性)だけでは、人の内装の好みを精確に把握し難いことが分かってきた。すなわち、内装の画像Pそれぞれについての好みを取得するだけでは、人の好みを的確に把握することは難しい。
【0083】
本技術では、画像Pとともに画像Pについての第2質問を表示部3に表示させた状態で、質問に対する回答を回答情報として取得する。上述のように、第2質問は、マテリアル関連質問、および、空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む。これによって、登録者についての内装の好みを細かく分析できるようになる。例えば、登録者が画像Pに示される内装の全体のインテリアの特徴(具体的には、インテリアの感性)が好みであるのか、いずれかのマテリアル(面構成要素およびアイテム構成要素)が特に気に入っているのか、いずれかのマテリアルとインテリアとの組み合わせが好みであるのかを分析できる。このため、支援システム1によれば、登録者(例えば、顧客)の嗜好を的確に把握することを支援できる。また、支援システム1によれば、登録者の嗜好の傾向を把握でき易いため、登録者(例えば、顧客)と利用者(例えば、デザイナー)との間でのコミュニケーションを促進させることに寄与する。このようなことから、登録者の嗜好に沿ったデザインの提案に貢献できる。
【0084】
本実施形態の効果を説明する。
(1)支援システム1において、取得部12は、画像Pとともに画像Pについての質問を表示部3に表示させた状態で、登録者から質問に対する回答を回答情報として取得する。そして、情報形成部13は、回答情報に基づいて登録者の嗜好を整理した嗜好情報IAを形成する。この構成によれば、デザイナーが登録者(例えば、顧客)の嗜好を的確に把握することを支援できる。
【0085】
(2)取得部12は、画像Pとともに、画像Pについての第1質問を表示部3に表示させた状態で、登録者から第1質問に対する回答を第1回答情報として取得する。第1質問は、画像Pについて好みであるか否かを登録者に選択させるための質問である。情報形成部13は、登録者と、第1質問によって好みとして選択されたベター画像PAとを含む嗜好情報IAを形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装デザインを把握できる。
【0086】
(3)取得部12は、第1質問によって好みとして選択されたベター画像PAについて、第2質問に対する回答を第2回答情報として取得する。第2質問は、マテリアル関連質問、および、空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む。情報形成部13は、登録者と、ベター画像PAと、第2回答情報とを関連づけた嗜好情報IAを形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装デザインまたは好みの内装空間(内装が表現する空間)を把握できるとともに、好みの内装においてどの部分が好みであるのかを把握できる。
【0087】
(4)取得部12は、第3質問によって好みとして選択されたベスト画像PBについて、第2質問に対する回答を第2回答情報として取得する。第3質問は、第1質問によって好みとして選択されたベター画像PAの中からより好みである画像Pをベスト画像PBとして所定数だけ登録者に選択させるための質問である。第2質問は、マテリアル関連質問、および、空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む。情報形成部13は、登録者と、ベスト画像PBと、第2回答情報とを関連づけた嗜好情報IAを形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装デザインまたは好みの内装空間(内装が表現する空間)を絞ることができるとともに、好みの内装においてどの部分が好みであるのかを把握できる。
【0088】
(5)支援システム1において、コメント追加部18は、第2質問に対して肯定的回答をした項目に、登録者が登録するコメントを項目に紐づけるように嗜好情報IAに追加する。この構成によれば、登録者が好みとした部分についてのコメントを把握できる。これによって、デザイナーは、登録者(例えば、顧客)の好みを分析できる。
【0089】
(6)第2質問に含まれるマテリアル関連質問は、面構成要素について好みであるか否かの質問、および、アイテム構成要素について好みであるか否かについての質問を含む。この構成によれば、第2質問が、面構成要素に関する質問と、アイテム構成要素に関する質問とに分けられているため、好みの内装において、内装の面構成要素が好みであるのか、内装のアイテム構成要素が好みであるのか、その両方の要素が好みであるか、または、その両方の要素の組み合わせが好みであるか、を把握または推察できる。
【0090】
(7)支援システム1において、情報提供部15は、画像Pが表示部3に表示されるときに、指定によって画像Pに含まれる構成要素の構成要素情報IBを表示できるように、構成要素の構成要素情報IBのリンクを表示部3に形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装の建材について詳しい情報を知ることができる。
【0091】
(8)支援システム1において、情報提供部15は、画像Pが表示部3に表示されるときに、指定によって関連構成要素情報ICを表示できるように、関連構成要素情報ICのリンクを表示部3に形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装をヒントにして、登録者の好みに近いであろう様々な建材を提案できる。
【0092】
(9)支援システム1において、コンセプト情報提供部16は、画像Pが表示部3に表示されるときに、指定によって、画像Pに係る内装のコンセプト情報IDを表示できるように、コンセプト情報IDのリンクを表示部3に形成する。この構成によれば、登録者の好みの内装のコンセプトを把握できる。
【0093】
(10)支援システム1において、情報追加部17は、登録者によって提供される追加画像PXを登録者の嗜好情報IAの一部として嗜好情報IAに追加する。この構成によれば、追加画像PXによって登録者の好みを深く知ることができる。
【0094】
(11)支援システム1において、情報管理部19は、グループGP内のメンバー間のみで嗜好情報IAを共有できるように、グループ内のメンバーである登録者の情報端末9に対して嗜好情報IAへのアクセスを許容する。情報管理部19は、グループGP外の登録者の情報端末9に対して嗜好情報IAに対するアクセスを制限する。この構成によれば、グループGP内でメンバーの好みを共有できる。例えば、家族の全員で建築物の内装を決める場合、メンバー間において好みを共有できるため、内装の最終案を纏め易くなる。
【0095】
(12)支援システム1において、情報管理部19は、利用者に対して登録者情報および嗜好情報IAへのアクセスを許容する。この構成によれば、登録された利用者(例えば、デザイナー、建築物の設計者)は、利用者の全員で、登録者の嗜好を共有できる。これによって、複数の利用者によって内装デザインを作成する場合、複数の利用者間で情報を共有できるため、円滑に内装デザインを作成できる。
【0096】
<変形例>
上記実施形態は、支援システム1が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。支援システム1は、上記実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その例は、実施形態の構成の一部を置換、変更、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下に実施形態の変形例を示す。
【0097】
上述の支援システム1はプログラムによって構成されてもよい。インテリアコミュニケーション支援プログラムは、建築物のデザイン設計を支援するプログラムである。インテリアコミュニケーション支援プログラム(以下、「支援プログラム」という。)は、次のステップを含む。以下のコンピュータは、パーソナルコンピュータでも、スマートフォンでも、サーバでもよい。第1ステップは、コンピュータに、少なくとも、建築物の内装についての複数の画像Pを記憶させる。第2ステップは、コンピュータに、支援プログラムを使用する人を登録者として登録させ、登録者に関する情報を登録情報として記憶部8に記憶させる。第3ステップは、コンピュータに、画像Pとともに画像Pについての質問を表示部3に表示させた状態で、登録者から質問に対する回答を回答情報として取得させる。第4ステップは、コンピュータに、回答情報に基づいて、登録者の嗜好を整理した嗜好情報IAを形成させる。第5ステップは、コンピュータに、嗜好情報IAを表示部3に表示させる。この構成によれば、デザイナーが登録者(例えば、顧客)の嗜好を的確に把握することを支援できる。第1ステップ~第5ステップの実行順は限定されない。
【0098】
支援プログラムは、さらに、次のステップを含んでもよい。第6ステップは、第3ステップに置き換わる。第6ステップは、コンピュータに、画像Pとともに、画像Pについての第1質問を表示部3に表示させた状態で、登録者から第1質問に対する回答を第1回答情報として取得させる。第7ステップは、コンピュータに、第1質問によって好みとして選択されたベター画像PAについて、第2質問に対する回答を第2回答情報として取得させる。第8ステップは、コンピュータに、登録者と、ベター画像PAと、第2回答情報とを関連づけた嗜好情報IAを形成させる。第6ステップは、コンピュータに、嗜好情報IAを表示部3に表示させる。第1質問および第2質問は、実施形態の例と同じである。
【0099】
以下に、明細書に開示される技術観点を開示する。
[付記1]
付記1に係る発明は、建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
インテリアコミュニケーション支援システムは、制御部と、記憶部と、を備える。前記記憶部は、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶する。
前記制御部は、前記インテリアコミュニケーション支援システムを使用する人を登録者として登録し、前記登録者に関する情報を登録情報として前記記憶部に記憶させる登録部と、前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得する取得部と、前記回答情報に基づいて前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成する情報形成部と、前記嗜好情報を前記表示部に表示させる出力部と、を備える。
【0100】
[付記2]
付記2に係る発明は、付記1に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。前記画像は、内装の画像である。複数の前記画像のそれぞれは、互いに異なるインテリアの特徴を有する。前記質問は、前記画像について好みであるか否かを前記登録者に選択させるための第1質問を含む。前記取得部は、前記画像とともに、前記画像についての前記第1質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記第1質問に対する回答を第1回答情報として取得する。前記情報形成部は、前記登録情報と、前記第1質問によって好みとして選択されたベター画像とを含む前記嗜好情報を形成する。
【0101】
[付記3]
付記3に係る発明は、付記2に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
前記質問は、前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または前記内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問を含む。
前記取得部は、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得する。
前記情報形成部は、前記登録情報と、前記ベター画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成する。
【0102】
[付記4]
付記4に係る発明は、付記2に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
前記質問は、前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または前記内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問と、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像の中からより好みである画像をベスト画像として所定数だけ前記登録者に選択させるための第3質問と、を含む。
前記取得部は、前記第3質問によって好みとして選択された前記ベスト画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得する。
前記情報形成部は、前記登録情報と、前記ベスト画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成する。
【0103】
[付記5]
付記5に係る発明は、付記4に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
前記制御部は、前記登録者の前記嗜好情報に前記登録者のコメントを追加するコメント追加部をさらに備える。
前記コメント追加部は、前記第2質問に対して肯定的回答をした項目に前記登録者が登録するコメントを前記項目に紐づけるように前記嗜好情報に追加する。
【0104】
[付記6]
付記6に係る発明は、付記3~5のいずれか一項に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
前記所定構成要素は、内装における面を構成する面構成要素と、前記内装を構成するアイテムについてのアイテム構成要素と、を含む。
前記面構成要素は、前記内装の床、前記内装の壁、および、前記内装の天井の少なくとも1つを含む。
前記アイテム構成要素は、前記内装の照明、および、前記内装を構成するインテリア小物、の少なくとも1つを含む。
前記マテリアル関連質問は、前記面構成要素について好みであるか否かの質問、および、前記アイテム構成要素について好みであるか否かについての質問を含む。
【0105】
[付記7]
付記7に係る発明は、付記1に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
前記制御部は、前記画像に含まれる構成要素に関する情報を提供する情報提供部をさらに備える。
複数の前記画像のそれぞれは、前記画像に含まれる前記構成要素について、前記構成要素に関する構成要素情報が紐づけられるように構成される。
前記情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記画像に含まれる前記構成要素の前記構成要素情報を表示できるように、前記構成要素の前記構成要素情報のリンクを前記表示部に形成する。
【0106】
[付記8]
付記8に係る発明は、付記7に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
前記構成要素に関する前記構成要素情報は、前記構成要素と同種の関連構成要素情報が紐づけられるように構成される。前記情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記関連構成要素情報を表示できるように、前記関連構成要素情報のリンクを前記表示部に形成する。
【0107】
[付記9]
付記9に係る発明は、付記1に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
複数の前記画像それぞれは、前記画像に係る内装のコンセプトを説明するコンセプト情報が紐づけられるように構成される。前記制御部は、前記画像に含まれる内装に関するコンセプトを提供するコンセプト情報提供部をさらに備える。前記コンセプト情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記コンセプト情報を表示できるように、前記コンセプト情報のリンクを前記表示部に形成する。
【0108】
[付記10]
付記10に係る発明は、付記1に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
前記制御部は、前記登録者の前記嗜好情報に情報を追加する情報追加部をさらに備える。前記情報追加部は、前記登録者によって提供される追加画像を前記登録者の前記嗜好情報の一部として前記嗜好情報に追加する。
【0109】
[付記11]
付記11に係る発明は、付記1に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。
前記制御部は、前記取得部によって取得された情報を管理する情報管理部をさらに備える。前記登録部は、グループ設定に基づいて、複数の前記登録者を1つのグループのメンバーとして登録する。前記情報形成部は、前記登録者ごとに前記嗜好情報を形成する。前記情報管理部は、前記グループ内のメンバー間のみで前記嗜好情報を共有できるように、前記グループ内のメンバーである前記登録者の情報端末に対して前記嗜好情報へのアクセスを許容し、前記グループ外の前記登録者の情報端末に対して前記嗜好情報に対するアクセスを制限する。
【0110】
[付記12]
付記12に係る発明は、付記11に記載のインテリアコミュニケーション支援システムであって、次の構成を含む。前記登録部は、利用者設定に基づいて、前記インテリアコミュニケーション支援システムを利用する人を利用者として登録する。前記情報管理部は、前記利用者に対して登録者情報および前記嗜好情報へのアクセスを許容する。
【0111】
[付記13]
付記13に係る発明は、建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援プログラムであって、次の構成を含む。インテリアコミュニケーション支援プログラムは、コンピュータに、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶させるステップと、前記コンピュータに、前記インテリアコミュニケーション支援プログラムを使用する人を登録者として登録させ、前記登録者に関する情報を登録情報として記憶部に記憶させるステップと、前記コンピュータに、前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得させるステップと、前記コンピュータに、前記回答情報に基づいて、前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成させるステップと、前記コンピュータに、前記嗜好情報を前記表示部に表示させるステップと、を含む。この構成によれば、デザイナーが登録者(例えば、顧客)の嗜好を的確に把握することを支援できる。
【符号の説明】
【0112】
GP…グループ、IA…嗜好情報、IB…構成要素情報、IC…関連構成要素情報、ID…コンセプト情報、P…画像、PA…ベター画像、PB…ベスト画像、PX…追加画像、1…インテリアコミュニケーション支援システム、3…表示部、7…制御部、8…記憶部、11…登録部、12…取得部、13…情報形成部、14…出力部、15…情報提供部、16…コンセプト情報提供部、17…情報追加部、18…コメント追加部、19…情報管理部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2024-11-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援システムであって、
制御部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部は、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶し、
前記制御部は、
前記インテリアコミュニケーション支援システムを使用する人を登録者として登録し、前記登録者に関する情報を登録情報として前記記憶部に記憶させる登録部と、
前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得する取得部と、
前記回答情報に基づいて前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成する情報形成部と、
前記嗜好情報を前記表示部に表示させる出力部と、を備え、
前記画像は、内装の画像であって、複数の前記画像のそれぞれは、互いに異なるインテリアの特徴を有し、
前記質問は、
前記画像について好みであるか否かを前記登録者に選択させるための第1質問と、
前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問と、
を含み、
前記取得部は、
前記画像とともに、前記画像についての前記第1質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記第1質問に対する回答を第1回答情報として取得し、
さらに、前記第1質問によって好みとして選択されたベター画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得し、
前記情報形成部は、
前記登録情報と、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像とを含む前記嗜好情報を形成し、
さらに、前記登録情報と、前記ベター画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成する、
インテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項2】
建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援システムであって、
制御部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部は、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶し、
前記制御部は、
前記インテリアコミュニケーション支援システムを使用する人を登録者として登録し、前記登録者に関する情報を登録情報として前記記憶部に記憶させる登録部と、
前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得する取得部と、
前記回答情報に基づいて前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成する情報形成部と、
前記嗜好情報を前記表示部に表示させる出力部と、を備え、
前記画像は、内装の画像であって、複数の前記画像のそれぞれは、互いに異なるインテリアの特徴を有し、
前記質問は、
前記画像について好みであるか否かを前記登録者に選択させるための第1質問と、
前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問と、
前記第1質問によって好みとして選択されたベター画像の中からより好みである画像をベスト画像として所定数だけ前記登録者に選択させるための第3質問と、
を含み、
前記取得部は、
前記画像とともに、前記画像についての前記第1質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記第1質問に対する回答を第1回答情報として取得し、
さらに、前記第3質問によって好みとして選択された前記ベスト画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得し、
前記情報形成部は、
前記登録情報と、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像とを含む前記嗜好情報を形成し、
さらに、前記登録情報と、前記ベスト画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成する、
インテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記登録者の前記嗜好情報に前記登録者のコメントを追加するコメント追加部をさらに備え、
前記コメント追加部は、前記第2質問に対して肯定的回答をした項目に前記登録者が登録するコメントを前記項目に紐づけるように前記嗜好情報に追加する、
請求項2に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項4】
前記所定構成要素は、内装における面を構成する面構成要素と、前記内装を構成するアイテムについてのアイテム構成要素と、を含み、
前記面構成要素は、前記内装の床、前記内装の壁、および、前記内装の天井の少なくとも1つを含み、
前記アイテム構成要素は、前記内装の照明、および、前記内装を構成するインテリア小物、の少なくとも1つを含み、
前記マテリアル関連質問は、前記面構成要素について好みであるか否かの質問、および、前記アイテム構成要素について好みであるか否かについての質問を含む、
請求項1~3のいずれか一項に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記画像に含まれる構成要素に関する情報を提供する情報提供部をさらに備え、
複数の前記画像のそれぞれは、前記画像に含まれる前記構成要素について、前記構成要素に関する構成要素情報が紐づけられるように構成され、
前記情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記画像に含まれる前記構成要素の前記構成要素情報を表示できるように、前記構成要素の前記構成要素情報のリンクを前記表示部に形成する、
請求項1または2に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項6】
前記構成要素に関する前記構成要素情報は、前記構成要素と同種の関連構成要素情報が紐づけられるように構成され、
前記情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記関連構成要素情報を表示できるように、前記関連構成要素情報のリンクを前記表示部に形成する、
請求項5に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項7】
複数の前記画像それぞれは、前記画像に係る内装のコンセプトを説明するコンセプト情報が紐づけられるように構成され、
前記制御部は、前記画像に含まれる内装に関するコンセプトを提供するコンセプト情報提供部をさらに備え、
前記コンセプト情報提供部は、前記画像が前記表示部に表示されるときに、指定によって前記コンセプト情報を表示できるように、前記コンセプト情報のリンクを前記表示部に形成する、
請求項1または2に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記登録者の前記嗜好情報に情報を追加する情報追加部をさらに備え、
前記情報追加部は、前記登録者によって提供される追加画像を前記登録者の前記嗜好情報の一部として前記嗜好情報に追加する、
請求項1または2に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記取得部によって取得された情報を管理する情報管理部をさらに備え、
前記登録部は、グループ設定に基づいて、複数の前記登録者を1つのグループのメンバーとして登録し、
前記情報形成部は、前記登録者ごとに前記嗜好情報を形成し、
前記情報管理部は、前記グループ内のメンバー間のみで前記嗜好情報を共有できるように、前記グループ内のメンバーである前記登録者の情報端末に対して前記嗜好情報へのアクセスを許容し、前記グループ外の前記登録者の情報端末に対して前記嗜好情報に対するアクセスを制限する、
請求項1または2に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項10】
前記登録部は、利用者設定に基づいて、前記インテリアコミュニケーション支援システムを利用する人を利用者として登録し、
前記情報管理部は、前記利用者に対して登録者情報および前記嗜好情報へのアクセスを許容する、
請求項9に記載のインテリアコミュニケーション支援システム。
【請求項11】
建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援プログラムであって、
コンピュータに、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶させる第1ステップと、
前記コンピュータに、前記インテリアコミュニケーション支援プログラムを使用する人を登録者として登録させ、前記登録者に関する情報を登録情報として記憶部に記憶させる第2ステップと、
前記コンピュータに、前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得させる第3ステップと、
前記コンピュータに、前記回答情報に基づいて、前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成させる第4ステップと、
前記コンピュータに、前記嗜好情報を前記表示部に表示させる第5ステップと、を備え、
前記画像は、内装の画像であって、複数の前記画像のそれぞれは、互いに異なるインテリアの特徴を有し、
前記質問は、
前記画像について好みであるか否かを前記登録者に選択させるための第1質問と、
前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問と、
を含み、
前記第3ステップでは、前記コンピュータに、
前記画像とともに、前記画像についての前記第1質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記第1質問に対する回答を第1回答情報として取得させ、
さらに、前記第1質問によって好みとして選択されたベター画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得させ、
前記第4ステップでは、前記コンピュータに、
前記登録情報と、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像とを含む前記嗜好情報を形成させ、
さらに、前記登録情報と、前記ベター画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成させる、
インテリアコミュニケーション支援プログラム
【請求項12】
建築物のデザイン設計を支援するインテリアコミュニケーション支援プログラムであって、
コンピュータに、少なくとも、前記建築物の内装についての複数の画像を記憶させる第1ステップと、
前記コンピュータに、前記インテリアコミュニケーション支援プログラムを使用する人を登録者として登録させ、前記登録者に関する情報を登録情報として記憶部に記憶させる第2ステップと、
前記コンピュータに、前記画像とともに前記画像についての質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記質問に対する回答を回答情報として取得させる第3ステップと、
前記コンピュータに、前記回答情報に基づいて、前記登録者の嗜好を整理した嗜好情報を形成させる第4ステップと、
前記コンピュータに、前記嗜好情報を前記表示部に表示させる第5ステップと、を備え、
前記画像は、内装の画像であって、複数の前記画像のそれぞれは、互いに異なるインテリアの特徴を有し、
前記質問は、
前記画像について好みであるか否かを前記登録者に選択させるための第1質問と、
前記画像に係る内装の所定構成要素について好みであるか否かを前記登録者に選択させるためのマテリアル関連質問、および、前記画像に係る内装または内装が表現された空間が好みであるか否かを前記登録者に選択させるための空間構成関連質問のうち、少なくとも1つを含む第2質問と、
前記第1質問によって好みとして選択されたベター画像の中からより好みである画像をベスト画像として所定数だけ前記登録者に選択させるための第3質問と、
を含み、
前記第3ステップでは、前記コンピュータに、
前記画像とともに、前記画像についての前記第1質問を表示部に表示させた状態で、前記登録者から前記第1質問に対する回答を第1回答情報として取得させ、
さらに、前記第3質問によって好みとして選択された前記ベスト画像について、前記第2質問に対する回答を第2回答情報として取得させ、
前記第4ステップでは、前記コンピュータに、
前記登録情報と、前記第1質問によって好みとして選択された前記ベター画像とを含む前記嗜好情報を形成させ、
さらに、前記登録情報と、前記ベスト画像と、前記第2回答情報とを関連づけた前記嗜好情報を形成させる、
インテリアコミュニケーション支援プログラム