IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノン株式会社の特許一覧

特開2024-171805印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム
<>
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図1
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図2
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図3
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図4
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図5
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図6
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図7
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図8
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図9
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図10
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図11
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図12
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図13
  • 特開-印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024171805
(43)【公開日】2024-12-12
(54)【発明の名称】印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20241205BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20241205BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20241205BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241205BHJP
【FI】
B41J29/38 202
G06F3/12 367
G06F3/12 305
B41J29/42 F
H04N1/00 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023089034
(22)【出願日】2023-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 雅仁
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AR01
2C061AR03
2C061CQ04
2C061CQ30
2C061CQ34
2C061CQ36
2C061CQ37
2C061HJ07
2C061HJ08
2C061HN04
2C061HN16
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC15
5C062AC34
5C062AF14
(57)【要約】
【課題】印刷対象のデータの用途に応じてより好適な態様で印刷設定の指定を可能とする。
【解決手段】複合機300は、コンピュータ200から送信された印刷データを受信する。複合機300は、受信対象の上記印刷データに付加された属性データがビジネス用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該ビジネス用途に対応付けられたビジネス向け印刷設定画面640を表示するように制御する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データ生成装置から送信された印刷データを受信する受信手段と、
受信対象の前記印刷データに付加された属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする、印刷装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記印刷データ生成装置から受信した複数の印刷データのリストをリスト表示画面に表示するように制御し、前記リスト表示画面に表示されたリストから選択された前記印刷データに付加された前記属性データが前記第1の用途を示す場合に、当該印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記リスト表示画面に表示されたリストから選択された前記印刷データに前記第1の用途を示す属性データが付加されていない場合に、前記印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面よりも設定可能な項目が少ない第2の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、請求項2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記第1の操作画面は、少なくとも前記第1の用途に対応付けられた設定メニューを含むことを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記第1の用途には、少なくともビジネス用途が含まれることを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記受信手段が受信可能な印刷データのリストと、当該印刷データに付加された前記属性データが示す当該印刷データの用途を示す情報と、が表示されたリスト表示画面を表示し、
前記受信手段は、前記リスト表示画面を介して指定された前記印刷データを受信する
ことを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記受信手段により複数の印刷データが受信され、かつ当該複数の印刷データのうちの少なくとも一部の印刷データに付加された前記属性データが前記第1の用途を示す場合に、前記印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記印刷データに付加された前記属性データに含まれる情報に基づき、当該印刷データの用途を判定する判定手段を有し、
前記制御手段は、前記判定手段により前記印刷データの用途が前記第1の用途であると判定された場合に、当該印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面を表示するように制御する
ことを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記判定手段は、前記印刷データに付加された前記属性データに、前記第1の用途に対応付けられたサービスを介して当該印刷データを取得するための位置情報が含まれる場合に、当該印刷データの用途が当該第1の用途であると判定することを特徴とする、請求項8に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記判定手段は、前記印刷データに付加された前記属性データに、当該印刷データの印刷に伴う課金方法が、前記第1の用途に対応付けられた課金方法であることを示す課金情報が含まれる場合に、当該印刷データの用途が当該第1の用途であると判定することを特徴とする、請求項8に記載の印刷装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記判定手段により前記印刷データの用途が前記第1の用途であると判定された場合に、当該印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面を表示させる旨を示す情報をユーザに通知することを特徴とする、請求項8に記載の印刷装置。
【請求項12】
対象となる印刷データに対して当該印刷データの用途に応じた情報を含む属性データを付加する付加手段と、
前記属性データが付加された前記印刷データが印刷装置に送信されるように制御する送信手段と、
を有し、
前記印刷装置は、前記送信手段により送信された前記印刷データに付加された前記属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する
ことを特徴とする、印刷データ生成装置。
【請求項13】
前記付加手段は、ユーザからの用途の指定に応じて、前記印刷データに対して当該用途に応じた情報を含む前記属性データを付加することを特徴とする、請求項12に記載の印刷データ生成装置。
【請求項14】
前記付加手段は、前記印刷データの位置情報が、第1の用途に対応付けられたサービスを介して当該印刷データを取得するための位置情報の場合に、前記印刷データに対して前記第1の用途を示す前記属性データを付加することを特徴とする、請求項12に記載の印刷データ生成装置。
【請求項15】
前記付加手段は、前記印刷データの印刷に伴う課金方法が、第1の用途に対応付けられた課金方法である場合に、前記印刷データに対して前記第1の用途を示す前記属性データを付加することを特徴とする、請求項12に記載の印刷データ生成装置。
【請求項16】
ネットワークを介して接続された印刷データ生成装置と印刷装置とを含む印刷システムであり、
前記印刷データ生成装置は、
対象となる印刷データに対して当該印刷データの用途に応じた情報を含む属性データを付加する付加手段と、
前記属性データが付加された前記印刷データが印刷装置に送信されるように制御する送信手段と、
を有し、
前記印刷装置は、
前記印刷データ生成装置から送信された前記印刷データを受信する受信手段と、
受信対象の前記印刷データに付加された属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御手段と、
を有する
ことを特徴とする、印刷システム。
【請求項17】
印刷装置の制御方法であって、
印刷データ生成装置から送信された印刷データを受信する受信ステップと、
受信対象の前記印刷データに付加された属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御ステップと、
を含むことを特徴とする、印刷装置の制御方法。
【請求項18】
印刷データ生成装置の制御方法であって、
対象となる印刷データに対して当該印刷データの用途に応じた情報を含む属性データを付加する付加ステップと、
前記属性データが付加された前記印刷データが印刷装置に送信されるように制御する送信ステップと、
を含み、
前記印刷装置は、前記送信ステップにて送信された前記印刷データに付加された前記属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する
ことを特徴とする、印刷データ生成装置の制御方法。
【請求項19】
コンピュータを、
印刷データ生成装置から送信された印刷データを受信する受信手段と、
受信対象の前記印刷データに付加された属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする印刷装置として機能させるためのプログラム。
【請求項20】
コンピュータを、
対象となる印刷データに対して当該印刷データの用途に応じた情報を含む属性データを付加する付加手段と、
前記属性データが付加された前記印刷データが印刷装置に送信されるように制御する送信手段と、
を有し、
前記印刷装置は、前記送信手段により送信された前記印刷データに付加された前記属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する
ことを特徴とする印刷データ生成装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷装置、印刷データ生成装置、及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、店舗等に設置され、ユーザによるセルフサービスで操作して利用可能な複合機が知られている。特に近年では、このような複合機として、コピー機能のみに限らず、ユーザが持ち込んだフラッシュメモリ等の記録媒体に記録された写真や文書のデータを対象として印刷を行うことが可能な複合機も普及している。また、このような複合機を用いたサービスとして、インターネット等のネットワーク上に設けられたデータの保存領域に事前に登録された印刷用のデータを対象として、複合機に印刷を行わせるサービスも普及している。特許文献1には、ネットワークプリントサービスを利用して、画像形成装置に印刷を実行させるシステムの一例が開示されている。
店舗等に設置されたセルフサービスの複合機は、不慣れなユーザが誤った操作を行うと、ユーザの意図とは異なる印刷設定が適用される場合があり、その際には無駄な印刷資源消費とともに、本来不要であった課金が発生する場合がある。そのため、このような複合機においては、ユーザが間違いを起こしにくくするために、オフィスに設置される複合機とは異なり、ユーザが設定可能な印刷設定項目が制限されている場合が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-163982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、在宅勤務やシェアオフィスでの勤務といった働き方が一般化されるなかで、オフィスに設置された複合機により印刷されていた文書データを対象として、店舗等に設置されたセルフサービスの複合機を利用して印刷が行われるような状況も増えてきている。しかしながら、前述の通り、設置されたセルフサービスの複合機はユーザが設定可能な印刷設定項目が制限されている場合が多く、オフィスに設置された複合機を利用する場合と同様の印刷結果を得るための印刷設定の指定が困難な場合がある。
以上のような背景から、店舗等に設置されたセルフサービスの複合機等に印刷を実行させるような状況下においても、用途に応じた高度な印刷設定を指定可能とする仕組みの実現が求められている。
【0005】
本発明は上記の問題を鑑み、印刷対象のデータの用途に応じてより好適な態様で印刷設定の指定を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る印刷装置は、印刷データ生成装置から送信された印刷データを受信する受信手段と、前記印刷データに付加された前記属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、印刷対象のデータの用途に応じてより好適な態様で印刷設定を指定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】印刷システムのシステム構成の一例を示した図である。
図2】印刷システムを実現するための装置の構成の一例を示した図である。
図3】コンピュータの処理の一例を示したフローチャートである。
図4】コンピュータにて表示される画面の一例を示した図である。
図5】複合機の処理の一例を示したフローチャートである。
図6】複合機にて表示される画面の一例を示した図である。
図7】コンピュータの処理の一例を示したフローチャートである。
図8】複合機の処理の一例を示したフローチャートである。
図9】複合機にて表示される画面の一例を示した図である。
図10】コンピュータの処理の一例を示したフローチャートである。
図11】コンピュータにて表示される画面の一例を示した図である。
図12】複合機の処理の一例を示したフローチャートである。
図13】複合機にて表示される画面の一例を示した図である。
図14】コンピュータにて表示される画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0010】
<第1の実施形態>
図1を参照して、本開示の一実施形態に係る印刷システムのシステム構成の一例について説明する。ネットワーク100は、所謂LAN(Local Area Network)のようなローカルネットワークとして稼働しているネットワークであり、情報処理装置210が接続されている。ネットワーク100は、ファイアウォール等を介してインターネット環境等として実現されるネットワーク110に接続される、所謂イントラネット環境を模式的に示している。ネットワーク110は、インターネット環境のような外部のネットワーク環境を模式的に示している。
クラウドオフィスサーバ250及びネットワーク印刷サーバ260のそれぞれは、ネットワーク110上のノードとしてアクセス可能に配置された所謂ネットワークサービスを模式的に示している。クラウドオフィスサーバ250は、コンピュータ200及び情報処理装置210のそれぞれと接続される。また、ネットワーク印刷サーバ260は、コンピュータ200及び複合機300のそれぞれと接続される。
複合機300は、コピー、プリント、ネットワーク接続機能を備えており、ネットワーク110を介してネットワーク印刷サーバ260と接続される。
【0011】
本実施形態では、情報処理装置210がネットワーク接続ストレージ装置(NAS:Network Attached Storage)としてユーザファイル共有機能とオフィスユーザ管理機能を提供するものとする。
クラウドオフィスサーバ250は、ネットワーク110(例えば、インターネット)上から、ネットワーク100内でNASとして動作する情報処理装置210へのアクセスを可能にする、クラウドオフィスサービスを提供する。クラウドオフィスサービスは、クラウドオフィス利用者に対するアクセス権の設定とアクセス認証とを行うとともに、クラウドオフィスのユーザアクセス権と、NASとして動作する情報処理装置210のユーザアクセス権とを紐づけて管理する。さらに、クラウドオフィスサービスは、クラウドオフィスサーバ250に対するファイルアクセス用URL(Uniform Resource Locator)を生成し、当該URLを情報処理装置210に保存されているファイルの位置情報に紐づける。これにより、ユーザは、コンピュータ200を操作し、クラウドオフィスサーバ250のクラウドオフィスサービスを介して、NASとして動作する情報処理装置210に保存されているユーザファイルにアクセスすることが可能となる。なお、この場合には、クラウドオフィスサービスが、ビジネス用途に対応付けられたサービスの一例に相当する。また、クラウドオフィスサーバ250に対するファイルアクセス用URLが、ビジネス用途に対応付けられたサービスを介して印刷データを取得するための位置情報の一例に相当する。
【0012】
ネットワーク印刷サーバ260は、ネットワーク印刷サービスを提供する。ネットワーク印刷サービスは、コンピュータ200から印刷データを受信して蓄積し、さらに、複合機300からの印刷データ取得要求に応じて、当該印刷データを複合機300に送信する。また、ネットワーク印刷サービスは、ネットワーク印刷サービスの利用者であるユーザに対して、ユーザアカウントの発行、当該ユーザアカウントの管理、及びアクセス管理等を行う。また、ネットワーク印刷サービスは、複合機300での印刷出力に際して、その場では料金徴収を行わない、一括請求課金サービスを提供してもよい。この一括請求課金サービスは、例えば、ネットワーク印刷サービスのユーザアカウントごとに、適用対象にするか適用対象にしないかを設定可能にし、さらに課金情報をネットワーク印刷サーバ260にて収集管理することで実現され得る。
【0013】
複合機300は、ネットワーク印刷サーバ260で動作するネットワーク印刷サービスと通信するプログラムが動作することで、ネットワーク110を介してネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスから印刷データを受信し、印刷出力を行う。この際に、複合機300は、ネットワーク印刷サービスに対するユーザの認証機能(例えば、ログイン操作機能)を提供してもよい。さらに、複合機300は、ネットワーク印刷サーバ260において一括請求課金サービスが提供されている場合には、ネットワーク印刷サービスのユーザアカウントごとの印刷出力実績に応じた課金情報をネットワーク印刷サーバ260に送信する。
【0014】
図2を参照して、コンピュータ200、情報処理装置210、クラウドオフィスサーバ250、ネットワーク印刷サーバ260、及び複合機300それぞれの構成の一例について説明する。
【0015】
まず、図2(a)を参照して、コンピュータ200の構成の一例について説明する。コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203とを含む。また、コンピュータ200は、HDD(Hard Disk Drive)204と、操作部I/F(Interface)205と、表示部I/F206と、ネットワークI/F207とを含む。上記したコンピュータ200の各構成要素は、システムバス208を介して相互に情報を送受信可能に接続されている。
CPU201は、ROM202に格納されているブートプログラムによりOS(Operating System)を起動する。CPU201は、このOS上で、HDD204に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、これによって各種処理を実行する。RAM203は、CPU201の作業領域として用いられる。HDD204は、上記アプリケーションプログラムと、アプリケーションプロラムが管理するデータとを格納する。
【0016】
ネットワークI/F207は、ネットワーク110に接続される。これにより、アプリケーションプログラムは、ネットワーク110を介して当該ネットワーク110に接続された各装置やネットワーク100に接続された各装置との間で情報の入出力を行うことが可能となる。
操作部I/F205は、マウス、キーボード等のような入力装置からなる操作部220とのインタフェースであり、操作部220によってユーザにより入力された操作情報をCPU201に送出する。
表示部I/F206は、CPU201が生成した表示画面データを、ディスプレイ等からから表示部230に出力する。
【0017】
次いで、図2(b)を参照して、情報処理装置210の構成の一例について説明する。情報処理装置210は、CPU211と、ROM212と、RAM213と、HDD214と、ネットワークI/F217とを含む。上記した情報処理装置210の各構成要素は、システムバス218を介して相互に情報を送受信可能に接続されている。なお、上述した情報処理装置210の各構成要素は、図2(a)を参照して前述したコンピュータ200における対応する構成要素と実質的に同様の機能を有するため詳細な説明は省略する。
また、CPU211で動作するアプリケーションプログラムにより、情報処理装置210がファイル共有機能を提供するNASとして動作する場合には、HDD214は、各種機器と送受信するデータの保管を行う。また、このアプリケーションプログラムは、NASのユーザ管理を行ってもよい。
図2(b)に例示した情報処理装置210は、操作部や表示部を持たない構成であり、ネットワークI/F217を介してコンピュータ200等の他機器と通信し、表示画面データの送信や操作情報の受信を行うことで、他機器からの操作を可能にする。
【0018】
次いで、図2(c)を参照して、クラウドオフィスサーバ250及びネットワーク印刷サーバ260として適用可能なサーバの構成の一例について説明する。なお、図2(c)では、便宜上、クラウドオフィスサーバ250について説明するが、ネットワーク印刷サーバ260の構成についても同様である。
クラウドオフィスサーバ250は、CPU251と、ROM252と、RAM253と、HDD254と、操作部I/F255と、表示部I/F256と、ネットワークI/F257とを含む。上記したクラウドオフィスサーバ250の各構成要素は、システムバス258を介して相互に情報を送受信可能に接続されている。なお、上述したクラウドオフィスサーバ250の各構成要素は、図2(a)を参照して前述したコンピュータ200における対応する構成要素と実質的に同様の機能を有するため詳細な説明は省略する。
クラウドオフィスサーバ250では、CPU251によりクラウドオフィスサービスプログラムが実行される。これにより、ネットワーク110経由でクラウドオフィスサーバ250と接続する機器が、このクラウドオフィスサービスを利用することが可能となる。このクラウドオフィスサービスは、コンピュータ200及びネットワーク100内の情報処理装置210と通信することで、コンピュータ200から、NASとして動作する情報処理装置210へのアクセスを可能にする。
ネットワーク印刷サーバ260では、CPU251によりネットワーク印刷サービスプログラムが実行される。これにより、ネットワーク110を介してネットワーク印刷サーバ260と接続されるコンピュータ200及び複合機300が、このネットワーク印刷サービスを利用することが可能となる。
【0019】
次いで、図2(d)を参照して、複合機300の構成の一例について説明する。複合機300は、複合機コントローラユニット310と、プリンタコントローラユニット320と、スキャナコントローラユニット330と、プリンタ340と、スキャナ350と、操作部360とを含む。また、複合機コントローラユニット310は、CPU311と、ROM312と、RAM313と、HDD314と、ネットワークI/F315と、操作部I/F316と、画像処理部317と、デバイスコントローラI/F318とを含む。上記した複合機コントローラユニット310の各構成要素は、システムバス319を介して相互に情報を送受信可能に接続されている。
【0020】
複合機コントローラユニット310は、複合機300の動作に係る情報処理制御を統括するコントローラであり、操作部360が接続される。また、複合機コントローラユニット310は、画像出力デバイスであるプリンタ340を制御するプリンタコントローラユニット320と、画像入力デバイスであるスキャナ350を制御するスキャナコントローラユニット330とが接続される。
複合機コントローラユニット310内の構成要素については、図2(a)を参照して前述したコンピュータ200と共通するものが多いが、以下の点が異なる。操作部I/F316は、タッチパネルを有する操作部360とのインタフェースであり、操作部360に表示させる画像データを出力し、ユーザによって操作部360を介して入力された情報をCPU311に送信する。デバイスコントローラI/F318には、プリンタコントローラユニット320及びスキャナコントローラユニット330が接続され、画像データの入出力変換を行う。画像処理部317では、プリンタ340に出力される画像に対する画像処理や、スキャナ350から入力される画像に対する画像処理を実行する。
本実施形態では、ネットワーク印刷サービスへの印刷データの登録は、コンピュータ200のCPUにて動作するWeブラウザ上にて、Webアプリケーションプログラムが動作することで実現される。Webアプリケーションプログラムは、例えば、ページ記述言語HTML(HyperText Markup Language)、Webブラウザが実行可能なプログラミング言語(例:JavaScript:登録商標)等により実装される。Webアプリケーションプログラムがネットワーク印刷サーバ260と通信を行いながら、ユーザログイン処理、印刷データ登録処理、及び登録済み印刷データ表示処理を順次行う。
【0021】
ここで、図3及び図4を参照して、上記したWebアプリケーションプログラムの処理について説明する。図3は、コンピュータ200の処理の一例を示したフローチャートであり、特に、図4に示す各画面を介して受け付けられた操作に従い、ネットワーク印刷サービスに対して印刷データを登録する処理の一例について示している。また、図4は、前述したWebアプリケーションプログラムが、コンピュータ200の表示部230に表示させる一連の画面と、当該一連の画面間における画面遷移との一例を示している。
【0022】
Webアプリケーションプログラムは、ユーザからの指示に従いネットワーク印刷サーバ260へのログイン処理を実行すると、当該ユーザが当該ネットワーク印刷サービスに既に登録している印刷データの情報を当該ネットワーク印刷サーバ260から受信する。この印刷データの情報には、例えば、印刷データのファイル名や、当該印刷データに対するビジネス用途特性の付加状況を示す情報等が含まれ得る。ビジネス用途属性は、ネットワーク印刷サーバ260に印刷データが登録される時点で付加されるものである。
【0023】
図4に示す登録済み印刷データ表示画面400は、ネットワーク印刷サーバ260にユーザがログインした直後、もしくは後述の印刷データ登録画面410から画面遷移した場合に、Webアプリケーションプログラムが表示させる画面である。
ファイル名表示部401には、ネットワーク印刷サーバ260から受信された登録済み印刷データのファイル名がリストとして表示される。
用途表示部402には、ネットワーク印刷サーバ260から受信された登録済み印刷データ情報が示す、印刷データに設定された用途属性に応じた情報が表示される。具体的な一例として、用途表示部402には、印刷データに対してビジネス用途属性が付加された状態であれば、用途属性が“ビジネス”であることを示す情報が表示され、当該状態でない場合には、用途属性が“一般”であることを示す情報が表示される。この用途表示部402に表示された情報により、例えば、登録された印刷データのファイルごとに、一般用途として登録された印刷データか、ビジネス用途として登録された印刷データかを確認することが可能となる。なお、この場合には、ビジネス用途が第1の用途の一例に相当する。
ボタン403が押下されると、印刷データ登録画面410に遷移し、当該印刷データ登録画面410を介して印刷データを追加登録することが可能となる。
【0024】
印刷データ登録画面410では、コンピュータ200から直接アクセス可能なファイルや、クラウドオフィスサービスを介してアクセス可能なファイルを、印刷データとして指定することが可能である。
【0025】
コンピュータ200から直接アクセス可能なファイルとは、例えば、コンピュータ200のHDD204に保存されているファイルや、コンピュータ200が直接アクセス可能なネットワーク共有フォルダ等に保存されているファイル等が該当する。
Webアプリケーションプログラムは、S301において「フォルダから指定」ボタン412の押下を検知すると、S302においてユーザからファイル選択の操作を受け付けるためのダイアログを表示させる。
S302にて表示されたダイアログを介してユーザによりファイル選択がなされると、S303においてWebアプリケーションプログラムは、対象となるファイルが保存されている位置を示す位置情報を取得する。そのうえで、Webアプリケーションプログラムは、ファイルの位置情報のうちのファイル名に相当する部分を、選択ファイル名表示部411に表示させ、ダイアログを閉じる。
【0026】
これに対して、クラウドオフィスサービスを介してアクセス可能なファイルとは、例えば、クラウドオフィスサービスを介してアクセス可能な、NASとして動作する情報処理装置210に保存されているファイル等が該当する。
Webアプリケーションプログラムは、S304において「クラウドオフィスから指定」ボタン413の押下を検知すると、S305においてクラウドオフィスサーバ250に対してファイルアクセス要求を行う。なお、この段階で、クラウドオフィスサーバ250に対するユーザアクセス認証が行われる場合もある。Webアプリケーションプログラムは、ファイルアクセス要求として、クラウドオフィス向けファイルアクセスURL(例えば、クラウドオフィスが管理するファイルにアクセスするためのURL)をクラウドオフィスサーバ250に送信する。
クラウドオフィスサーバ250は、受信したファイルアクセス要求のURLに紐づけられている情報処理装置210内のファイル位置にアクセスし、情報処理装置210から対象となるファイルや当該ファイルに関する情報を取得してコンピュータ200に転送する。この際に、クラウドオフィスサーバ250は、情報処理装置210内のファイルの位置情報を取得した場合には、当該ファイルの位置情報をクラウドオフィス向けのファイルアクセスURLに変換してから、コンピュータ200に転送する。このような手続きを経て、コンピュータ200で動作するWebアプリケーションプログラムは、クラウドオフィスサーバ250を介して、情報処理装置210に保存されているファイルにアクセスし、対象となるファイルの情報のリストを取得する。
また、Webアプリケーションプログラムは、S306においてダイアログ420を表示させ、S305にて取得したファイルの情報のリストを当該ダイアログ420に表示させる。これにより、Webアプリケーションプログラムは、ダイアログ420を介してユーザから対象となるファイルの選択を受け付けることが可能となる。
【0027】
ユーザがダイアログ420中の「選択」ボタンを押下すると、S307においてWebアプリケーションプログラムは、選択されたファイルの位置情報のうちのファイル名に相当する部分を、選択ファイル名表示部411に表示させ、ダイアログ420を閉じる。なお、この場合には、Webアプリケーションプログラムは、クラウドオフィス向けファイルアクセスURLのうちのファイル名に相当する部分を抽出して選択ファイル名表示部411に表示させることとなる。
【0028】
その後、Webアプリケーションプログラムは、ユーザによる操作を待ち受け、S308において「このファイルを登録」ボタン403が押下されたか否かを判定する。
Webアプリケーションプログラムは、S308においてボタン403が押下されていないと判定した場合には、処理をS301に進める。この場合には、S301以降の処理が改めて実行されることとなる。
一方で、Webアプリケーションプログラムは、S308においてボタン403が押下されたと判定した場合には、処理をS309に進める。
【0029】
S309において、Webアプリケーションプログラムは、印刷データとして指定されたファイルの位置情報がクラウドオフィス向けファイルアクセスURLであるか否かを判定する。当該判定は、例えば、対象となるファイルの位置情報に、クラウドオフィスサーバ250のIPアドレスもしくはマシン名+ドメイン名からなるFQDN(FullyQualifiedDomainName)とディレクトリ名とが含まれるか否によりなされ得る。
Webアプリケーションプログラムは、S309において対象となるファイルの位置情報がクラウドオフィス向けファイルアクセスURLでないと判定した場合には、処理をS310に進める。この場合には、Webアプリケーションプログラムは、S310において、コンピュータ200から対象となるファイルの位置情報に従い、指定された印刷データのファイルを取得する。
一方で、Webアプリケーションプログラムは、S309において対象となるファイルの位置情報がクラウドオフィス向けファイルアクセスURLであると判定した場合には、処理をS311に進める。この場合には、Webアプリケーションプログラムは、S311においてクラウドオフィス向けファイルアクセスURLを用いてクラウドオフィスサーバ250にファイル取得要求を送信する。これにより、Webアプリケーションプログラムは、クラウドオフィスサーバ250を介して、情報処理装置210に保存されている印刷データのファイルを取得する。また、S312において、Webアプリケーションプログラムは、S311にて取得したファイルに対して、ビジネス用途での印刷データであることを示すビジネス用途属性情報を付加する。
【0030】
Webアプリケーションプログラムは、以上のようにして用意した印刷データを、S313においてネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスに対して送信することで、当該印刷データを当該ネットワーク印刷サービスに登録する。
そして、S314において、Webアプリケーションプログラムは、ネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスから、その時点での登録済み印刷データの情報を受信し、登録済み印刷データ表示画面400を再描画する。
なお、この場合におけるコンピュータ200が印刷データ生成装置の一例に相当する。
【0031】
次いで、図5及び図6を参照して、ネットワーク110を介してネットワーク印刷サーバ260に接続された複合機300の処理の一例について説明する。図5は、複合機300の処理の一例を示したフローチャートであり、特にネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスから印刷データを受信して印刷を実行する処理の一例について示している。また、図6は、複合機300が操作部360に表示させる一連のUI画面と、当該一連のUI画面間における画面遷移との一例を示している。なお、図5に示す一連の処理については、実体的には複合機300のCPU311で動作するプログラムにより実行されるが、便宜上、以降の説明では当該一連の処理の主体が複合機300であるものとして説明を行う。
【0032】
S501において、複合機300は、ネットワーク印刷サービスにユーザが登録済みの一連の印刷データのファイル名の情報と、当該印刷データに付加されたビジネス用途属性とを、ネットワーク印刷サーバ260から取得する。
S502において、複合機300は、S501にて情報を取得した一連の印刷データのファイル名を、印刷ファイル選択画面610内のファイル名表示部611にリスト表示する。ファイル名表示部611は、ユーザによる選択操作が可能であり、ファイル名表示部611のファイル名表示に対して選択操作(例えば、タップ操作)がなされると、ファイル名を反転表示されることで、そのファイルが選択対象になったことが示される。また、用途表示部612にて、選択されているファイルがビジネス用途であるか否かが示されている。なお、印刷ファイル選択画面610がリスト表示画面の一例に相当する。
【0033】
S503において、複合機300は、印刷ファイル選択画面610内の「終了する」ボタンが押下されたか否かを判定する。
複合機300は、S503において「終了する」ボタンが押下されたと判定した場合には、図5に示す一連の処理を終了する。
一方で、複合機300は、S503において「終了する」ボタンが押下されていないと判定した場合には、処理をS504に進める。この場合には、複合機300は、S504においてファイル名表示部611を介してユーザから印刷データのファイル指定を受け付ける。このファイル名表示部611を介してユーザからファイル指定が受け付けられた印刷データが、ネットワーク印刷サービスからの受信対象となる印刷データの一例に相当する。
【0034】
S505において、複合機300は、印刷ファイル選択画面610内の「次へ」ボタンが押下されたか否かを判定する。
複合機300は、S505において「次へ」ボタンが押下されていないと判定した場合には、処理をS503に進める。この場合には、S503以降の処理が改めて実行されることとなる。
一方で、複合機300は、S505において「次へ」ボタンが押下されたと判定した場合には、処理をS506に進める。
【0035】
S506において、複合機300は、ユーザによって選択されている印刷データにビジネス用途属性が付加されているか否かを判定する。
例えば、印刷ファイル選択画面610では、ファイル名表示部611において「家族旅行写真.jpg」として示された印刷データのファイルが選択されている。また、この印刷データのファイルは、用途表示部612においてビジネス用途ではないことが示されている。
このような場合には、複合機300は、S506においてユーザによって選択されている印刷データにビジネス用途属性が付加されていないと判定し、処理をS507に進める。S507において、複合機300は、UI画面の表示を一般向け印刷設定画面620に遷移させる。一般向け印刷設定画面620には、ファイル名表示部621、印刷設定部622、印刷部数設定部623、印刷料金表示部624、及び印刷開始ボタン625が含まれる。この場合には、例えば、ユーザは、印刷設定部622を介して、カラー選択や両面指定等の印刷設定の変更を行うことが可能である。なお、一般向け印刷設定画面620が、印刷処理に関する操作画面の一例に相当し、特に後述する第1の操作画面よりも設定可能な項目が少ない第2の操作画面の一例に相当する。
【0036】
他の一例として、印刷ファイル選択画面630は、印刷ファイル選択画面610の一態様を示しており、ファイル名表示部631において「お客様内見会のご案内.pdf」として示された印刷データのファイルが選択されている。また、この印刷データのファイルは、用途表示部632においてビジネス用途ではあることが示されている。
このような場合には、複合機300は、S506においてユーザによって選択されている印刷データにビジネス用途属性が付加されていると判定し、処理をS508に進める。S508において、複合機300は、UI画面の表示をビジネス向け印刷設定画面640に遷移させる。ビジネス向け印刷設定画面640には、ファイル名表示部641、印刷設定部642、印刷部数設定部643、印刷料金表示部644、及び印刷開始ボタン645が含まれる。印刷設定部642は、表示切り替え可能なタブメニューであり、ユーザ操作によりタブ表示が切り替えられる。具体的には、選択されたタブに応じて、レイアウトに関する印刷設定項目の表示画面646、画質に関する印刷設定項目の表示画面647、及びスタンプに関する印刷設定項目の表示画面648のいずれかに表示が切り替えられる。また、この場合には、ユーザは、カラー選択や両面指定に加えて、用紙サイズ、ページレイアウト、明るさ、コントラスト、中間調、細線補正、オーバレイ文字、オーバレイ角度、及び日付印刷等の印刷設定を変更することが可能となる。なお、ビジネス向け印刷設定画面640が、印刷処理に関する操作画面の一例に相当し、特に第1の用途に対応付けられた第1の操作画面の一例に相当する。
【0037】
複合機300は、S509において上記に例示した印刷設定画面にて各種印刷設定の変更を受け付け、S510において印刷開始ボタン(印刷開始ボタン625または印刷開始ボタン645)が押下されたか否かを判定する。
複合機300は、S510において印刷開始ボタンが押下されていないと判定した場合には、処理をS509に進める。以上のようにして、複合機300は、印刷開始ボタンが押下されるまでは、上記に例示した印刷設定画面を介した各種印刷設定の変更を受け付ける。
そして、複合機300は、S510において印刷開始ボタンが押下されたと判定した場合には、処理をS511に進める。
【0038】
S511において、複合機300は、ネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスから、ファイル名表示部(ファイル名表示部611またはファイル名表示部631)にて選択されている印刷データのファイルを取得する。
S512において、複合機300は、S511にて取得した印刷データのファイルに対して各種印刷設定と部数設定とを適用し、プリンタコントローラユニット320に当該印刷データを対象とした印刷出力実行を指示する。これにより、プリンタコントローラユニット320を介してプリンタ340の動作が制御され、当該プリンタ340により当該印刷データを対象とした印刷が行われる。
複合機300は、S512における印刷が完了すると、S513においてネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスから取得した印刷データを消去する。
S514において、複合機300は、ネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスに対して、印刷が完了した印刷データの消去指示を送信し、処理をS501に進める。すなわち、S501以降の処理が改めて実行されることとなる。
【0039】
以上説明したように、本実施形態に係るコンピュータ200は、対象となる印刷データの用途を自動的に判断し、当該印刷データに対して用途に応じた属性データを付加する。具体的な一例として、コンピュータ200は、対象となる印刷データの用途がビジネス用途か否かを自動的に判断し、当該判断の結果に応じて、当該印刷データに対してビジネス用途属性を付加する。また、複合機300は、印刷データに付加された当該印刷データの用途を示す属性データに基づき、用途に応じた印刷に係る指示をユーザから受け付けるための操作画面を表示するように制御する。具体的な一例として、複合機300は、印刷データに付加された用途を示す属性データがビジネス用途であることを示す場合に、印刷に係る指示をユーザから受け付けるための操作画面として、高度な設定メニュー含む操作画面を表示するように制御する。これにより、ユーザから受け付ける印刷設定を、対象となる印刷データの用途に応じて自動的に変更することが可能となる。
【0040】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、コンピュータ200で動作するプログラムがネットワーク印刷サーバ260に対して印刷データを登録する際に、印刷データとして指定されたファイルの位置情報の確認を行っていた。そのうえで、当該プログラムは、指定されたファイルの位置情報がクラウドオフィス向けファイルアクセスURLである場合に、当該ファイルがビジネス用途での印刷データであると判断し、当該印刷データに対してビジネス用途属性情報を付加した。第2の実施形態では、ネットワーク印刷サーバ260により提供される一括請求課金サービスが適用される場合に、対象となる印刷データの用途がビジネス用途と判断される場合の一例について説明する。なお、本実施形態では、主に前述した第1の実施形態と異なる部分に着目して説明を行い、第1の実施形態と実質的に同様の部分については詳細な説明は省略するものとする。
【0041】
図7を参照して、本実施形態に係るコンピュータ200の処理の一例について説明する。
S711において、コンピュータ200で動作するWebアプリケーションプログラムは、ネットワーク印刷サーバ260に登録される印刷データに対して課金方法として一括請求課金が適用されるか否かを示す情報を、ネットワーク印刷サーバ260から取得する。
S712において、Webアプリケーションプログラムは、S711にて取得した情報に基づき、対象となる印刷データに対して一括請求課金が適用されるか否かを判定する。
Webアプリケーションプログラムは、S712において対象となる印刷データに対して一括請求課金が適用されないと判定した場合には、処理をS715に進める。この場合には、Webアプリケーションプログラムは、S715において対象となる印刷データのファイルをネットワーク印刷サーバ260に対して送信する。
【0042】
一方で、Webアプリケーションプログラムは、S712において対象となる印刷データに対して一括請求課金が適用されると判定した場合には、処理をS714に進める。
S714において、Webアプリケーションプログラムは、対象となる印刷データのファイルに対して、ビジネス用途での印刷データであることを示すビジネス用途属性情報を付加する。
そのうえでS715において、Webアプリケーションプログラムは、対象となる印刷データのファイルをネットワーク印刷サーバ260に送信する。
【0043】
以上説明したように、本実施形態に係るコンピュータ200は、対象となる印刷データの課金形態に応じて、当該印刷データの用途を自動的に判断し、当該印刷データに対して用途に応じた属性データを付加する。具体的な一例として、コンピュータ200は、対象となる印刷データの課金形態が一括請求課金の場合に、当該印刷データの用途がビジネス用途である判断し、当該印刷データに対してビジネス用途属性を付加する。また、複合機300は、印刷データに付加された当該印刷データの用途を示す属性データに基づき、用途に応じた印刷に係る指示をユーザから受け付けるための操作画面を表示するように制御する。これにより、本実施形態においても、ユーザから受け付ける印刷設定を、対象となる印刷データの用途に応じて自動的に変更することが可能となる。
【0044】
<第3の実施形態>
第1及び第2の実施形態では、複合機300で動作するプログラムが、ファイル名表示部611を介して一つの印刷データの選択に係るユーザ操作を受け付け、当該印刷データの用途に応じて表示させる操作画面(設定画面)を切り替えていた。第3の実施形態では、複数の印刷データを選択可能とする場合の一例について説明する。なお、本実施形態では、主に前述した第1及び第2の実施形態と異なる部分に着目して説明を行い、第1及び第2の実施形態と実質的に同様の部分については詳細な説明は省略するものとする。
【0045】
図8及び図9を参照して、本実施形態に係る複合機300の処理の一例について説明する。図8は、複合機300の処理の一例を示したフローチャートであり、特にネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスから印刷データを受信して印刷を実行する処理の一例について示している。また、図9は、複合機300が操作部360に表示させる一連のUI画面と、当該一連のUI画面間における画面遷移との一例を示している。なお、図8に示す一連の処理については、実体的には複合機300のCPU311で動作するプログラムにより実行されるが、便宜上、以降の説明では当該一連の処理の主体が複合機300であるものとして説明を行う。
【0046】
S804において、複合機300は、印刷ファイル選択画面910のファイル名表示部911を介して、ユーザから印刷データのファイルの指定を受け付ける。本実施形態に係る印刷ファイル選択画面910は、ファイル名表示部911を介して複数の印刷データのファイルを選択可能に構成されている。ここでは、ファイル名表示部911を介して、ファイル名が「家族旅行写真.jpg」であり用途が「一般」の印刷データと、ファイル名が「お客様内見会のご案内.pdf」であり用途が「ビジネス」である印刷データと、が選択されたものとする。また、複合機300は、選択されている印刷データのファイルの数を選択ファイル数表示部913に表示させる。
【0047】
S806において、複合機300は、選択されている印刷データのファイルが複数か否かを判定する。
複合機300は、S806において選択されている印刷データのファイルが複数でないと判定した場合には、処理をS807に進める。この場合には、以降の動作は、前述した第1の実施形態(具体的には、図5に示すS506以降の処理)と実質的に同様となる。
これに対して、複合機300は、S806において選択されている印刷データのファイルが複数であると判定した場合には、処理をS809に進める。
【0048】
S809において、複合機300は、ファイル名表示部911を介して選択されている複数のファイルに、用途が「ビジネス」であるファイルが含まれているか否かを判定する。
複合機300は、S809において対象となる複数のファイルに、用途が「ビジネス」であるファイルが含まれていないと判定した場合には、処理をS808に進める。この場合には、複合機300は、S808においてUI画面の表示を一般向け印刷設定画面620に遷移させる。
一方で、複合機300は、S809において対象となる複数のファイルに、用途が「ビジネス」であるファイルが含まれていると判定した場合には、処理をS810に進める。この場合には、複合機300は、S810においてビジネス用途ではない印刷データにもビジネス向けの印刷設定を適用する旨を通知するためのポップアップ930を表示させる。そして、複合機300は、ポップアップ930においてユーザが「OK」ボタンを押下したことを検知すると、処理をS811に進める。S811において、複合機300は、UI画面の表示をビジネス向け印刷設定画面920に遷移させる。ビジネス向け印刷設定画面920の印刷設定部922は表示切り替え可能なタブメニューであり、ユーザ操作によりタブ表示が切り替えられる。これによりユーザは、多様な印刷設定を変更することが可能となる。
【0049】
複合機300は、S813において上記に例示した印刷設定画面の印刷開始ボタンが押下されたか否かを判定する。
複合機300は、S813において印刷開始ボタンが押下されていないと判定した場合には、処理をS812に進める。以上のようにして、複合機300は、印刷開始ボタンが押下されるまでは、上記に例示した印刷設定画面を介した各種印刷設定の変更を受け付ける。
そして、複合機300は、S812において印刷開始ボタンが押下されたと判定した場合には、処理をS814に進める。
【0050】
S814において、複合機300は、ネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスから、ファイル名表示部911を介して選択されている一連の印刷データのファイルを取得する。
S815において、複合機300は、S814にて取得した一連の印刷データのファイルそれぞれに対して各種印刷設定と部数設定とを適用し、プリンタコントローラユニット320に当該印刷データを対象とした印刷出力実行を指示する。これにより、プリンタコントローラユニット320を介してプリンタ340の動作が制御され、当該プリンタ340により当該印刷データを対象とした印刷が行われる。
【0051】
以上のような構成により、本実施形態に係る複合機300は、複数の印刷データの指定を受け付けることが可能であり、当該複数の印刷データそれぞれを対象とした印刷をプリンタ340に実行させることが可能である。また、この際に複合機300は、選択された複数の印刷データの中に所定の用途(例えば、ビジネス用途)の印刷データが含まれる場合には、当該用途に応じた印刷に係る指示をユーザから受け付けるための操作画面を表示するように制御する。これにより、より高度な印刷設定が要求される用途の印刷データが含まれる場合においても、当該印刷設定の指定をユーザから受け付けることが可能となる。加えて、複合機300は、上述した構成より、指定された複数の印刷データに所定の用途(例えば、ビジネス用途)ではない印刷データが含まれる場合においても、このことをメッセージの表示によりユーザに追加することが可能となる。
【0052】
<第4の実施形態>
第1、第2、及び第3の実施形態では、コンピュータ200で動作するプログラムがネットワーク印刷サーバ260に対して印刷データが登録された場合に、当該印刷データがビジネス用途として登録されたか否をユーザが確認するための機能が設けられていた。第4の実施形態では、ネットワーク印刷サーバ260に登録された印刷データの用途が決まっていない場合に、複合機300にて動作するプログラムが、ビジネス向け印刷設定画面への切替えを事前にユーザに通知する場合の一例について説明する。なお、本実施形態では、主に前述した第1、第2、及び第3の実施形態と異なる部分に着目して説明を行い、第1、第2、及び第3の実施形態と実質的に同様の部分については詳細な説明は省略するものとする。
【0053】
図10及び図11を参照して、本実施形態に係る複合機300の処理の一例について説明する。図10は、コンピュータ200の処理の一例を示したフローチャートであり、特に、図11に示す画面を介して受け付けられた操作に従い、ネットワーク印刷サービスに対して印刷データを登録する処理の一例について示している。また、図11は、コンピュータ200で動作するWebアプリケーションプログラムが、コンピュータ200の表示部230に表示させる画面の一例を示している。
【0054】
S1009において、Webアプリケーションプログラムは、印刷データとして指定されたファイルの位置情報が、クラウドオフィス向けファイルアクセスURLであるか否かを判定する。
Webアプリケーションプログラムは、S1009において対象となるファイルの位置情報がクラウドオフィス向けファイルアクセスURLでないと判定した場合には、処理をS310に進める。この場合には、Webアプリケーションプログラムは、S1010において、コンピュータ200から対象となるファイルの位置情報に従い、指定された印刷データのファイルを取得する。
一方で、Webアプリケーションプログラムは、S1009において対象となるファイルの位置情報がクラウドオフィス向けファイルアクセスURLであると判定した場合には、処理をS1011に進める。この場合には、Webアプリケーションプログラムは、S1011においてクラウドオフィス向けファイルアクセスURLを用いてクラウドオフィスサーバ250にファイル取得要求を送信する。これにより、Webアプリケーションプログラムは、クラウドオフィスサーバ250を介して、情報処理装置210に保存されている印刷データのファイルを取得する。また、S312において、Webアプリケーションプログラムは、S311にて取得したファイルに対して、当該ファイルを取得する際に用いたクラウドオフィス向けファイルアクセスURL情報を付加する。
【0055】
S1013において、Webアプリケーションプログラムは、ネットワーク印刷サーバ260に登録される印刷データに対して一括請求課金が適用されるか否かを示す情報を、ネットワーク印刷サーバ260から取得する。
S1014において、Webアプリケーションプログラムは、S1013にて取得した情報に基づき、対象となる印刷データに対して一括請求課金が適用されるか否かを判定する。
Webアプリケーションプログラムは、S1014において対象となる印刷データに対して一括請求課金が適用されないと判定した場合には、処理をS1016に進める。この場合には、Webアプリケーションプログラムは、S1016において登録対象となる印刷データのファイルをネットワーク印刷サーバ260に対して送信する。
また、Webアプリケーションプログラムは、S1014において対象となる印刷データに対して一括請求課金が適用されると判定した場合には、処理をS1015に進める。この場合には、Webアプリケーションプログラムは、S1015において対象となる印刷データに対して一括請求課金が適用される印刷データであることを示す情報を付加する。そのうえで、Webアプリケーションプログラムは、S1016において当該印刷データのファイルをネットワーク印刷サーバ260に対して送信する。
【0056】
図11に示す登録済み印刷データ表示画面1100では、ファイル名表示部1101にネットワーク印刷サーバ260から受信された登録済み印刷データのファイル名をリストが表示されるが、図4に例示するような用途表示部が表示されない。
【0057】
次いで、図12及び図13を参照して、本実施形態に係る複合機300の処理の一例について説明する。図12は、複合機300の処理の一例を示したフローチャートであり、特にネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスから印刷データを受信して印刷を実行する処理の一例について示している。また、図13は、複合機300が操作部360に表示させる一連のUI画面と、当該一連のUI画面間における画面遷移との一例を示している。なお、図12に示す一連の処理については、実体的には複合機300のCPU311で動作するプログラムにより実行されるが、便宜上、以降の説明では当該一連の処理の主体が複合機300であるものとして説明を行う。
【0058】
S1201において、複合機300は、ネットワーク印刷サービスに対して対象となるユーザにより登録された一連の印刷データのファイル名の情報と、クラウドオフィス向けファイルアクセスURL情報とを、ネットワーク印刷サーバ260から取得する。
S1202において、複合機300は、S1201にて取得した情報に基づき、登録済みの一連の印刷データそれぞれのファイル名を、印刷ファイル選択画面1330のファイル名表示部1331にリスト表示する。なお、印刷ファイル選択画面1330では、図6に例示するような用途表示部については表示されない。
【0059】
S1206において、複合機300は、ユーザにより選択された印刷データに対してクラウドオフィス向けファイルアクセスURL情報が付加されているか否かを判定する。
複合機300は、S1206において対象となる印刷データに対してクラウドオフィス向けファイルアクセスURL情報が付加されていないと判定した場合には、処理をS1207に進める。この場合には、複合機300は、S1207において対象となる印刷データが一括請求課金サービスの適用対象データであるか否かを判定する。
複合機300は、S1207において対象となる印刷データが一括請求課金サービスの適用対象データでないと判定した場合には、処理をS1208に進める。この場合には、複合機300は、S1208においてUI画面の表示を一般向け印刷設定画面620に遷移させる。
【0060】
複合機300は、S1206において対象となる印刷データに対してクラウドオフィス向けファイルアクセスURL情報が付加されていると判定した場合には、用途が「ビジネス」であると何男子、処理をS1209に進める。
また、複合機300は、S1207において対象となる印刷データが一括請求課金サービスの適用対象データであると判定した場合においても、用途が「ビジネス」であると何男子、処理をS1209に進める。
S1209において、複合機300は、ビジネス向け印刷設定画面1340への切り替えを事前に通知するためのポップアップ1350を表示させる。そして、複合機300は、ポップアップ1350においてユーザが「OK」ボタンを押下したことを検知すると、処理をS1210に進める。S1210において、複合機300は、UI画面の表示をビジネス向け印刷設定画面1340に遷移させる。
【0061】
以上説明したように、本実施形態ではコンピュータ200がネットワーク印刷サーバ260に印刷データを登録する際に用途が決まっていない場合には、複合機300が指定された印刷データに付加された情報に基づき、当該印刷データの用途を特定する。そのうえで、複合機300は、特定した用途に応じた印刷に係る指示をユーザから受け付けるための操作画面を表示するように制御する。また、この際に複合機300は、対象となる印刷データの用途が所定の用途(例えば、ビジネス用途)の場合に、当該用途に対応する操作画面への切り替えをユーザに通知する。
なお、本実施形態では、複合機300が、印刷データとして登録されるファイルの元の位置情報と、一括請求課金が適用されるかを示す情報とからビジネス用途か否かを判断する例について説明した。一方で、印刷データから読み取り可能な情報に基づき、当該印刷データの用途を特定することが可能であれば、当該用途の特定に利用される情報は特に限定はされない。また、特定対象となる用途に応じて、当該用途の特定に利用される情報が適宜変更されてもよい。
【0062】
<第5の実施形態>
第4の実施形態では、複合機300で動作するプログラムにて、対象となる印刷データの用途がビジネス用途か否かの判定が自動的に行われる場合の一例について説明した。一方で、印刷データの登録に際して、当該印刷データの用途をユーザ自身が明示的に指定できるようにしてもよい。そこで、第5の実施形態では、印刷データの登録に際して、当該印刷データの用途をユーザが明示的に指定可能とするための構成の一例について説明する。
【0063】
図14は、コンピュータ200で動作するWebアプリケーションプログラムが、コンピュータ200の表示部230に表示させる画面の一例を示している。
登録済み印刷データ表示画面1400は、図4に例示した登録済み印刷データ表示画面400や、図11に例示した登録済み印刷データ表示画面1100に相当する画面である。登録済み印刷データ表示画面1400のファイル名表示部401には、ネットワーク印刷サーバ260に登録済みの印刷データのファイル名がリストとして表示される。また、登録済み印刷データ表示画面1400の用途表示部1402には、ネットワーク印刷サーバ260から受信された登録済み印刷データ情報に基づき、対象となる印刷データの用途を示す情報が表示される。具体的な一例として、対象となる印刷データが、ビジネス用途属性が付加された状態であれば、「ビジネス」の用途属性を示す情報が用途表示部1402に表示される。一方で、対象となる印刷データが、ビジネス用途属性が付加されていない状態であれば、「自動判定」の用途属性を示す情報が用途表示部1402に表示される。「自動判定」の用途属性は、複合機300が印刷時に対象となる印刷データの用途を自動的に判定することを示している。
【0064】
印刷データ登録画面1410における印刷用途指定部1415は、複合機300が印刷時に対象となる印刷データの用途を自動的に判定するか、固定的にビジネス用途を適用するかの選択に係る操作をユーザから受け付けるための入力インタフェースである。固定的にビジネス用途が適用される場合には、コンピュータ200が、図10のS1015の処理にて印刷データのファイルをネットワーク印刷サーバ260に送信する際に、当該印刷データに対してビジネス用途属性を付加する。この際に、Webアプリケーションプログラムは、ビジネス用途として印刷データを登録することを通知するためのダイアログ1420を表示することで、印刷データの登録を行うユーザに注意を促す。
また、複合機300で動作するプログラムが、図12のS1206の処理にて印刷対象として指定された印刷データの付加情報に基づく判定に際して、当該印刷データに対してビジネス用途属性が付加されているか否かを判定する。複合機300は、対象となる印刷データに対してビジネス用途属性が付加されている場合においても、S1209からS1210として示したビジネス向け印刷設定画面1340を表示させる処理に移行する。
【0065】
以上のような構成により、印刷データの登録に際して、当該印刷データの用途をユーザが明示的に指定することが可能となる。また、ユーザが意図的にビジネス向け用途として登録した印刷データについては、複合機300における用途の自動判別が行われずに、ユーザの意図に従ってビジネス用途向けの印刷設定が行われることとなる。
【0066】
<その他の実施形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0067】
また、上述した本発明の基本的な技術思想を逸脱しない範囲であれば種々の変更が適用されてもよい。
例えば、上述した実施形態では、クラウドオフィスサーバ250及びネットワーク印刷サーバ260のそれぞれが、独立した1台の情報処理装置により実現される場合の一例について示している。一方で、クラウドオフィスサーバ250及びネットワーク印刷サーバ260のそれぞれを実現することが可能であれば、そのための構成は特に限定はされない。具体的な一例として、仮想化技術を適用することで、各構成要素がネットワーク上のサービスにより代替された構成が適用されてもよい。
また、上記実施形態では、クラウドオフィスサーバ250のクラウドオフィスサービスと、ネットワーク印刷サーバ260のネットワーク印刷サービスとが、独立したサービスとして実現される場合の一例について説明した。一方で、これらのクラウドオフィスサービス及びネットワーク印刷サービスそれぞれの機能が実現されれば、そのためのサービスの構成についても特に限定はされない。具体的な一例として、クラウドオフィスサービス及びネットワーク印刷サービスが1つのサービスとして統合されてもよい。また、上記実施形態では、サービスごとにユーザ管理がなされる場合の一例について説明したが、ユーザの管理単位についても特に限定はされない。例えば、上記に例示したように、クラウドオフィスサービス及びネットワーク印刷サービスが1つのサービスとして統合されている場合には、当該サービスを利用するためのユーザアカウントが設けられていてもよい。また、この場合には、一つユーザアカウントを用いて、クラウドオフィスサービスを介したイントラネット環境内のNASにて管理されたファイルへのアクセスや、ネットワーク印刷サービスへの印刷データの登録がなされる構成が適用されてもよい。
【0068】
また、本実施形態の開示は、以下の構成、システム、方法、及びプログラムを含む。
(構成1)印刷データ生成装置から送信された印刷データを受信する受信手段と、受信対象の前記印刷データに付加された属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする、印刷装置。
(構成2)前記制御手段は、前記印刷データ生成装置から受信した複数の印刷データのリストをリスト表示画面に表示するように制御し、前記リスト表示画面に表示されたリストから選択された前記印刷データに付加された前記属性データが前記第1の用途を示す場合に、当該印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、構成1に記載の印刷装置。
(構成3)前記制御手段は、前記リスト表示画面に表示されたリストから選択された前記印刷データに前記第1の用途を示す属性データが付加されていない場合に、前記印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面よりも設定可能な項目が少ない第2の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、構成2に記載の印刷装置。
(構成4)前記第1の操作画面は、少なくとも前記第1の用途に対応付けられた設定メニューを含むことを特徴とする、構成1乃至3のいずれか1項に記載の印刷装置。
(構成5)前記第1の用途には、少なくともビジネス用途が含まれることを特徴とする、構成1乃至4のいずれか1項に記載の印刷装置。
(構成6)前記制御手段は、前記受信手段が受信可能な印刷データのリストと、当該印刷データに付加された前記属性データが示す当該印刷データの用途を示す情報と、が表示されたリスト表示画面を表示し、前記受信手段は、前記リスト表示画面を介して指定された前記印刷データを受信することを特徴とする、構成1乃至5のいずれか1項に記載の印刷装置。
(構成7)前記制御手段は、前記受信手段により複数の印刷データが受信され、かつ当該複数の印刷データのうちの少なくとも一部の印刷データに付加された前記属性データが前記第1の用途を示す場合に、前記印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、構成1乃至6のいずれか1項に記載の印刷装置。
(構成8)前記印刷データに付加された前記属性データに含まれる情報に基づき、当該印刷データの用途を判定する判定手段を有し、前記制御手段は、前記判定手段により前記印刷データの用途が前記第1の用途であると判定された場合に、当該印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、構成1乃至7のいずれか1項に記載の印刷装置。
(構成9)前記判定手段は、前記印刷データに付加された前記属性データに、前記第1の用途に対応付けられたサービスを介して当該印刷データを取得するための位置情報が含まれる場合に、当該印刷データの用途が当該第1の用途であると判定することを特徴とする、構成8に記載の印刷装置。
(構成10)前記判定手段は、前記印刷データに付加された前記属性データに、当該印刷データの印刷に伴う課金方法が、前記第1の用途に対応付けられた課金方法であることを示す課金情報が含まれる場合に、当該印刷データの用途が当該第1の用途であると判定することを特徴とする、構成8に記載の印刷装置。
(構成11)前記制御手段は、前記判定手段により前記印刷データの用途が前記第1の用途であると判定された場合に、当該印刷処理に関する操作画面として、前記第1の操作画面を表示させる旨を示す情報をユーザに通知することを特徴とする、構成8乃至10のいずれか1項に記載の印刷装置。
(構成12)対象となる印刷データに対して当該印刷データの用途に応じた情報を含む属性データを付加する付加手段と、前記属性データが付加された前記印刷データが印刷装置に送信されるように制御する送信手段と、を有し、前記印刷装置は、前記送信手段により送信された前記印刷データに付加された前記属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、印刷データ生成装置。
(構成13)
前記付加手段は、ユーザからの用途の指定に応じて、前記印刷データに対して当該用途に応じた情報を含む前記属性データを付加することを特徴とする、構成12に記載の印刷データ生成装置。
(構成14)前記付加手段は、前記印刷データの位置情報が、第1の用途に対応付けられたサービスを介して当該印刷データを取得するための位置情報の場合に、前記印刷データに対して前記第1の用途を示す前記属性データを付加することを特徴とする、構成12に記載の印刷データ生成装置。
(構成15)
前記付加手段は、前記印刷データの印刷に伴う課金方法が、第1の用途に対応付けられた課金方法である場合に、前記印刷データに対して前記第1の用途を示す前記属性データを付加することを特徴とする、構成12に記載の印刷データ生成装置。
(システム1)ネットワークを介して接続された印刷データ生成装置と印刷装置とを含む印刷システムであり、前記印刷データ生成装置は、対象となる印刷データに対して当該印刷データの用途に応じた情報を含む属性データを付加する付加手段と、前記属性データが付加された前記印刷データが印刷装置に送信されるように制御する送信手段と、を有し、前記印刷装置は、前記印刷データ生成装置から送信された前記印刷データを受信する受信手段と、受信対象の前記印刷データに付加された属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする、印刷システム。
(方法1)印刷装置の制御方法であって、印刷データ生成装置から送信された印刷データを受信する受信ステップと、受信対象の前記印刷データに付加された属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御ステップと、を含むことを特徴とする、印刷装置の制御方法。
(方法2)印刷データ生成装置の制御方法であって、対象となる印刷データに対して当該印刷データの用途に応じた情報を含む属性データを付加する付加ステップと、前記属性データが付加された前記印刷データが印刷装置に送信されるように制御する送信ステップと、を含み、前記印刷装置は、前記送信ステップにて送信された前記印刷データに付加された前記属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御することを特徴とする、印刷データ生成装置の制御方法。
(プログラム1)コンピュータを、印刷データ生成装置から送信された印刷データを受信する受信手段と、受信対象の前記印刷データに付加された属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする印刷装置として機能させるためのプログラム。
(プログラム2)コンピュータを、対象となる印刷データに対して当該印刷データの用途に応じた情報を含む属性データを付加する付加手段と、前記属性データが付加された前記印刷データが印刷装置に送信されるように制御する送信手段と、を有し、前記印刷装置は、前記送信手段により送信された前記印刷データに付加された前記属性データが第1の用途を示す場合に、当該印刷データの印刷処理に関する操作画面として、当該第1の用途に対応付けられた第1の操作画面を表示するように制御することを特徴とする印刷データ生成装置として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0069】
200 コンピュータ
300 複合機
640 ビジネス向け印刷設定画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14